JP2022034854A - タイヤモデル作成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】シミュレーション精度を向上させることができるタイヤモデルを作成することにある。【解決手段】コンピュータを用いて、タイヤの外形状を表す外形データに、タイヤの回転中心から径方向に延在する複数の平面を設定する平面設定ステップと、複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す点群を作成する点群作成ステップと、複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す曲線を作成する曲線作成ステップと、複数の平面の上に夫々作成された複数の曲線の間を夫々連結する複数の曲面を作成する曲面作成ステップと、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤモデル作成方法に関する。
昨今、自動車の低燃費性能向上のために、空気抵抗の低減要求が厳しくなってきている。タイヤを変えると自動車の空気抵抗が大幅に悪化する場合があることがわかってきており、数値シミュレーションによりタイヤの空力的影響を調査する必要性が増している。このため、空力シミュレーションでは、タイヤの変形状態を精密にモデル化する必要がある。特許文献1には、タイヤの接地面に形成された溝の変形の計算を含む、流体解析方法が記載されている。
特開2018-197066号公報
接地変形したタイヤモデルの作成方法として、(1)接地変形したタイヤの形状をレーザ計測等で実測したデータを用いる方法や、(2)タイヤの有限要素法(Finite Element Method:FEM)解析結果からタイヤ形状を抽出したデータを用いる方法等が考えられる。空力シミュレーション用のタイヤモデルには、タイヤ表面が滑らかであることが求められる。しかしながら、上記(1)又は(2)のデータをそのまま用いて空力シミュレーション用のタイヤモデルを作成すると、欠損面、面の折れ等が発生し、タイヤモデルの形状表現精度が低くなり、シミュレーション精度が低くなる場合がある。
本発明の態様は、シミュレーション精度を向上させることができるタイヤモデルを作成することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、コンピュータを用いて、流体解析に用いるタイヤ表面のモデルを作成するタイヤモデル作成方法であって、コンピュータを用いて、タイヤの外形状を表す外形データに、タイヤの回転中心から径方向に延在する複数の平面を設定する平面設定ステップと、コンピュータを用いて、前記複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す点群を作成する点群作成ステップと、コンピュータを用いて、前記複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す曲線を作成する曲線作成ステップと、コンピュータを用いて、前記複数の平面の上に夫々作成された複数の前記曲線の間を夫々連結する複数の曲面を作成する曲面作成ステップと、を含む。
また、前記曲面作成ステップは、前記複数の曲面の内の1つの曲面の周方向の一方の端部の周方向の曲率と、前記1つの曲面と連結する他の1つの曲面の周方向の前記1つの曲面側の端部の周方向の曲率と、を一致させることが好ましい。
また、前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を60度以下に設定することが好ましい。
また、前記平面設定ステップは、路面と接地する接地領域での前記複数の平面の間の角度を、タイヤの回転中心を挟んで前記接地領域に対向する接地対向領域での前記複数の平面の間の角度よりも、狭く設定することが好ましい。
また、前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を、前記接地対向領域から前記接地領域に向かうに従って、同じ又は狭く設定することが好ましい。
また、前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を、回転中心の鉛直方向真下から周方向に±90度の範囲において、20度以下に設定することが好ましい。
また、前記外形データの内の回転中心と直交しタイヤ幅方向の中央を通過する第1平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第1部分モデルを作成し、前記第1平面を対称面として、前記第1部分モデルと面対称となる第2部分モデルを作成し、前記第1部分モデルと前記第2部分モデルとを連結することが好ましい。
また、前記外形データの内の回転中心を含み鉛直方向に延在する第2平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第3部分モデルを作成し、前記第2平面を対称面として、前記第3部分モデルと面対称となる第4部分モデルを作成し、前記第3部分モデルと前記第4部分モデルとを連結することが好ましい。
また、前記外形データの内の回転中心と直交しタイヤ幅方向の中央を通過する第1平面の一方側、且つ、回転中心を含み鉛直方向に延在する第2平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第5部分モデルを作成し、前記第1平面を対称面として、前記第5部分モデルと面対称となる第6部分モデルを作成し、前記第2平面を対称面として、前記第5部分モデルと面対称となる第7部分モデルを作成し、前記第2平面又は前記第1平面を対称面として、前記第6部分モデル又は前記第7部分モデルと面対称となる第8部分モデルを作成し、前記第5部分モデル、前記第6部分モデル、前記第7部分モデル及び前記第8部分モデルを連結することが好ましい。
また、コンピュータを用いて、前記複数の曲面の表面を、多角形で構成される面群で離散化する離散化ステップを更に含むことが好ましい。
本発明の態様によれば、シミュレーション精度を向上させることができるタイヤモデルを作成することができる。
図1は、本実施形態に係るタイヤの一例を模式的に示す図である。 図2は、本実施形態に係るシミュレーションシステムの一例を示す概略構成図である。 図3は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法の一例を示すフローチャートである。 図4は、本実施形態に係るタイヤの形状データの一例を示す模式図である。 図5は、本実施形態に係るタイヤの形状データの一例を示す模式図である。 図6は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。 図7は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。 図8は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。 図9は、本実施形態に係る各平面上におけるタイヤ外形状を表す曲線の一例を示す模式図である。 図10は、本実施形態に係る複数の曲線の間を夫々連結する複数の曲面の一例を示す模式図である。 図11は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す模式図である。 図12は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。 図13は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。 図14は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。 図15は、本実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルの一例を示す模式図である。 図16は、本実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルの一例を示す模式図である。 図17は、本実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルを用いた流体シミュレーション結果を示す図である。 図18は、第1比較例のタイヤシミュレーションモデルを示す図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、以下で説明する実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。
<本実施形態>
本実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係るタイヤの一例を模式的に示す図である。タイヤ1は、空気入りタイヤである。本実施形態において、タイヤ1は、乗用車用タイヤである。乗用車用タイヤとは「JATMA YEAR BOOK 2015(日本自動車タイヤ協会規格)」のA章に定められるタイヤをいう。なお、タイヤ1は、B章に定められる小型トラック用タイヤでもよいし、C章に定められるトラック及びバス用タイヤでもよい。
図1に示すように、タイヤ1は、車両10に装着される。車両10は、タイヤ1を支持するホイール2と、ホイール2を支持する車軸3と、タイヤ1の進行方向を変えるための操舵装置4と、タイヤ1の周囲を覆うフェンダー5と、を有する。タイヤ1は、車両10の車軸3に支持されたホイール2のリムに装着される。タイヤ1は、車両10に装着された状態で、回転中心AXを中心に回転して、路面6を走行する。また、タイヤ1は、車両内側かつ鉛直方向上側の部分が、フェンダー5に覆われる。
以下の説明においては、タイヤ1の回転中心(回転軸)AXと平行な方向を適宜、タイヤ幅方向、と称し、タイヤ1の回転中心AXに対する放射方向を適宜、タイヤ径方向、と称し、タイヤ1の回転中心AXを中心とする回転方向を適宜、タイヤ周方向、と称する。
図2は、本実施形態に係るシミュレーションシステムの一例を示す概略構成図である。シミュレーションシステム20は、シミュレーション装置22と、端末装置60と、を含む。シミュレーション装置22は、コンピュータを含む。シミュレーション装置22によって、タイヤ1の形状や、タイヤの特性、タイヤの周囲の状態がコンピュータ解析される。
シミュレーション装置22は、処理部30と、記憶部32と、入出力部34とを有する。処理部30と記憶部32とは、入出力部34を介して接続される。処理部30は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサと、RAM(Random Access Memory)のようなメモリとを含む。処理部30は、タイヤ1のモデルであるタイヤモデル、タイヤ1とタイヤ1の周囲、例えばフェンダー5、路面6を含む解析モデルを作成するモデル作成部30Aと、タイヤ1とタイヤ1の周囲を含む空間のシミュレーションを実行可能な解析部30Bとを含む。モデル作成部30A及び解析部30Bはそれぞれ、入出力部34と接続される。モデル作成部30A及び解析部30Bは、入出力部34を介して、相互にデータを通信可能である。
モデル作成部30Aは、タイヤ1のタイヤ外形状モデル、流体シミュレーション用のタイヤモデル、及び、タイヤ1とタイヤ1の周囲の空間を含む解析モデルを作成する。以下、流体シミュレーション用のタイヤモデルを、「タイヤシミュレーションモデル」と称する場合がある。また、タイヤ外形状モデル及びタイヤシミュレーションモデルを、「タイヤモデル」と総称する場合がある。
モデル作成部30Aは、タイヤ外形状モデルとして、連結された複数の曲面で構成された、タイヤ外形状モデルを作成する。モデル作成部30Aは、タイヤシミュレーションモデルとして、タイヤ外形状モデルの表面を多角形で構成される面群で離散化した、タイヤシミュレーションモデルを作成する。また、モデル作成部30Aは、タイヤ1とタイヤ1の周囲にあるフェンダー5や路面6を含むモデル(解析モデル)を作成する。モデル作成部30Aは、解析モデルとして、タイヤ1の周囲の流体の流れ等を解析する流体解析を実行可能なモデルを作成する。
解析部30Bは、モデル作成部30Aで作成された解析モデルを用いて、流体解析を行う。具体的には、解析部30Bは、流体解析用モデルと各種の評価条件とに基づいて、評価対象のタイヤの周囲に存在する領域を流れる流体について解析する。なお、流体解析としては、空気の流れの解析や、空気抵抗の解析や、音の反響の解析や、気柱共鳴音などの流体騒音の解析がある。流体解析としては、タイヤ外部の空気の流れの解析に限定されず、液体(水など)の流れの解析もある。また、流体解析の方法としては、ナビエ・ストークス方程式を解く方法や格子ボルツマン法による方法がある。本実施形態では、流体解析として説明するが、音響解析としてもよい。
記憶部32は、RAMのような揮発性のメモリ、不揮発性のメモリ、ハードディスク装置のような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスクのようなストレージ装置の少なくとも一つを含む。
記憶部32は、タイヤモデルの作成及びタイヤモデルを使用したタイヤ周囲の空間のモデルである解析モデルの作成に使用される第1データと、解析モデルのシミュレーションに使用される第2データとを記憶する。
第1データは、タイヤモデルの作成に使用する形状データ、解析モデルの作成に使用するデータ、また、作成したタイヤモデル、解析モデルを含む。タイヤモデルの作成に使用する形状データとしては、タイヤ1の有限要素法(Finite Element Method:FEM)解析結果データ、計測データ(3Dレーザスキャンデータ)等を変形解析した形状データを含む。タイヤ1のFEM解析結果データは、タイヤ1の節点座標を含むことが例示されるが、本開示はこれに限定されない。計測データは、点群データやSTL(Standard Triangulated Language)面データを含むことが例示されるが、本開示はこれに限定されない。また、タイヤモデルの作成時にタイヤの形状の解析を行う場合、第1データは、タイヤ1の構成部材の材料特性を示す材料データ、及びタイヤ1の構成部材の物理特性を示す物理データ、タイヤが接地する条件のデータ、タイヤ1が接地する路面6のデータを含む。タイヤ1の構成部材は、例えばゴム、コード、及びビードを含む。構成部材の材料特性は、材料の物性値及び材料定数を含む。構成部材の材料特性は、ヤング率、ポアソン比、降伏応力、最大強度、比重、線膨張係数、及び熱伝導率の少なくとも一つを含む。構成部材の物理特性は、断面積、厚さ、形状、及び外形の寸法の少なくとも一つを含む。第2データは、解析に用いる条件、例えば解析モデルを構成する各モデルの境界条件、収束条件等を設定する。
記憶部32は、タイヤモデルの作成及びタイヤシミュレーションモデルを使用したタイヤ周囲の空間のモデルである解析モデルの作成に使用される第1コンピュータプログラムと、流体解析等のシミュレーションに使用される第2コンピュータプログラムとを記憶する。
第1コンピュータプログラムは、本実施形態に係るタイヤモデル作成方法を、コンピュータを含むシミュレーション装置22に実行させる。第2コンピュータプログラムは、シミュレーション方法を、コンピュータを含むシミュレーション装置22に実行させる。
モデル作成部30Aは、第1データ及び第1コンピュータプログラムに基づいて、タイヤ1のタイヤモデル及びタイヤモデルを含む解析モデルを作成する。解析部30Bは、第2データ及び第2コンピュータプログラムに基づいて、タイヤ1の流体シミュレーションを実行する。例えば、解析部30Bがタイヤ1の流体シミュレーションを実行するとき、解析部30Bが有するメモリに、第2データ及び第2コンピュータプログラムが読み込まれる。解析部30Bは、その第2データ及び第2コンピュータプログラムに基づいて、流体シミュレーション計算を実施する。
入出力部34は、端末装置60と接続される。端末装置60は、入力装置61及び出力装置62と接続される。入力装置61は、キーボード、マウス、及びマイクの少なくとも一つを含む。出力装置62は、フラットパネルディスプレイのような表示装置、及びプリンタの少なくとも一つを含む。
なお、タイヤモデルの作成に使用するデータが入力装置61から入力されてもよい。第1コンピュータプログラム及び第2コンピュータプログラムの少なくとも一方が入力装置61から入力されてもよい。入力装置61から入力されたタイヤモデルの作成に使用するデータ、第1コンピュータプログラム、及び第2コンピュータプログラムの少なくとも一つは、端末装置60及び入出力部34を介して、処理部30に供給される。
なお、処理部30の機能(タイヤモデル作成機能及びシミュレーション機能の少なくとも一方)を実現するためのコンピュータプログラム(第1コンピュータプログラム及び第2コンピュータプログラムの少なくとも一方)が、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、この記録媒体に記録されたプログラムが処理部30に読み込まれてもよい。
モデル作成部30Aで作成された解析モデルを示すデータ、及び解析部30Bの解析結果を示すデータは、入出力部34及び端末装置60を介して、処理部30から出力装置62に送られる。出力装置62は、そのデータを出力する。
次に、本実施形態に係るタイヤ1のタイヤモデルの作成方法の一例について説明する。
図3は、本実施形態に係るタイヤモデルの作成方法の一例を示すフローチャートである。図3に示す処理は、モデル作成部30Aで実行する。
モデル作成部30Aは、タイヤを接地変形させた場合のタイヤの形状データを取得する(ステップS12)。具体的には、モデル作成部30Aは、記憶部32に記憶されている第1データを取得し、タイヤを接地変形させた場合のタイヤの形状データを取得する。タイヤを接地変形させた場合のタイヤの形状データは、FEM解析結果データ、計測データ(3Dレーザスキャンデータ)等を変形解析したタイヤの形状データを用いることができるが、本開示はこれらに限定されない。変形解析したタイヤの形状データとしては、走行状態を再現した解析で取得したタイヤの形状データが例示される。
図4は、本実施形態に係るタイヤの形状データの一例を示す模式図である。タイヤの形状データ100は、一例として、195/65R15サイズのタイヤにおいて、内圧230kPa、接地荷重4.5kNで接地させた場合の、FEM解析結果データを変形解析した形状データである。形状データ100は、路面と接地する接地領域102を含む。形状データ100は、回転中心AXを挟んで接地領域102に対向する領域である接地対向領域104を含む。
FEM解析結果データは離散的なデータであるので、形状データ100は、周方向の外形が多角形状になっている。なお、形状データ100をそのまま用いて流体シミュレーション用のタイヤモデルを作成することとすると、面の折れがあることにより、タイヤモデルの形状表現精度が低くなり、シミュレーション精度が低くなる場合がある。
図5は、本実施形態に係るタイヤの形状データの一例を示す模式図である。タイヤの形状データ110は、一例として、195/65R15サイズのタイヤにおいて、内圧230kPa、接地荷重4.5kNで接地させた場合の、計測データ(3Dレーザスキャンデータ)を変形解析した形状データである。形状データ110は、路面と接地する接地領域112を含む。形状データ110は、回転中心AXを挟んで接地領域112に対向する領域である接地対向領域114を含む。
トレッドパターンの溝等は3Dレーザスキャンできない場合があるので、形状データ110は、複数の欠損領域116を含んでいる。なお、形状データ110をそのまま用いて流体シミュレーション用のタイヤモデルを作成することとすると、欠損領域116があることにより、タイヤモデルの形状表現精度が低くなり、シミュレーション精度が低くなる場合がある。
再び図3を参照すると、モデル作成部30Aは、回転中心AXを含み、回転中心AXから径方向に延在する複数の平面を、タイヤの形状データ100、110に設定する(ステップS14)。モデル作成部30Aは、平面の間の角度(2つの平面がなす角度)を、60度以下に設定することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
図6は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。平面120の間の角度は、一例として、接地領域102、112をも含めて、60度であることが例示されるが、本開示はこれに限定されない。モデル作成部30Aは、平面120の間の角度を60度以下に設定することにより、周方向へ作成した面と元のタイヤ表面との誤差を少なくすることができ、精度が高いタイヤモデルを作成することができる。なお、平面120の間の角度は、不等間隔でも良い。
図7は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。
タイヤの形状データ100、110は、接地領域102、112で変形が相対的に大きく、接地対向領域104、114では、変形が相対的に少ない。従って、モデル作成部30Aは、平面120の間の角度を、接地領域102、112では相対的に狭く設定し、接地対向領域104、114では相対的に広く設定することが例示される。モデル作成部30Aは、接地領域102、112では、平面120の間の角度を、一例として、3度に設定することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。モデル作成部30Aは、接地対向領域104、114では、平面120の間の角度を、一例として、30度に設定することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。モデル作成部30Aは、接地領域102、112と、接地対向領域104、114と、の間の領域では、平面間の角度を、30度→30度→20度→20度→10度→10度→5度のように、接地対向領域104、114から接地領域102、112へ向かうに従って、同じ又は狭く設定することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。
モデル作成部30Aは、接地領域102、112では、平面120の間の角度を相対的に狭く設定することにより、接地領域102、112近傍でのタイヤの変形を高精度にモデル化することができる。一方、モデル作成部30Aは、接地対向領域104、114では、平面120の間の角度を相対的に広く設定することにより、モデル化のための演算量を抑制することができる。なお、平面120の間の角度は、不等間隔でも良い。
また、モデル作成部30Aは、平面120の間の角度を、図7に示すように、回転中心AXの鉛直方向真下から周方向に±90度の範囲において、20度以下に設定することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。これにより、モデル作成部30Aは、接地領域102、112近傍でのタイヤの変形を高精度にモデル化することができる。なお、平面120の間の角度は、回転中心AXの鉛直方向真下から周方向に±90度の範囲において、不等間隔でも良い。
複数の平面120は、形状データ100、110から自動で設定しても、入力装置61への入力の検出結果に基づいて設定しても良い。
再び図3を参照するとモデル作成部30Aは、各平面120上におけるタイヤの外形状を表す点群を作成する(ステップS16)。具体的には、モデル作成部30Aは、各平面120上における、形状データ100に含まれる節点、又は、形状データ110に含まれる点群を抽出することにより、各平面120上におけるタイヤ外形状を表す点群を作成する。或いは、モデル作成部30Aは、各平面120と、形状データ110に含まれるSTL面との交点又は交線を求める。
なお、モデル作成部30Aは、各平面120上に、節点又は点群が無い場合には、各平面120の直近の節点又は点群を、回転中心AXを中心として回転させることにより、各平面120上におけるタイヤ外形状を表す点群を作成する。
図8は、本実施形態に係るタイヤの形状データに設定された複数の平面の一例を示す模式図である。モデル作成部30Aは、平面120-1上に形状データ100の節点が無い場合には、平面120-1の直近の節点130を、回転中心AXを中心として矢印131に沿って回転させることにより、平面120-1上に節点132を作成する。
再び図3を参照すると、モデル作成部30Aは、各平面120上におけるタイヤの外形状を表す曲線を作成する(ステップS18)。具体的には、モデル作成部30Aは、各平面120において、ステップS16で作成された点群を曲線で連結することにより、各平面120上におけるタイヤ外形状を表す曲線を作成する。モデル作成部30Aは、曲線を、円弧、スプライン曲線、ベジェ曲線で作成することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。或いは、モデル作成部30Aは、曲線を、複数の曲線や直線の組み合わせで作成することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。モデル作成部30Aは、曲線を、汎用CAD、例えばダッソーシステムズ社のCATIA(登録商標)を利用して、作成しても良い。
図9は、本実施形態に係る各平面上におけるタイヤ外形状を表す曲線の一例を示す模式図である。モデル作成部30Aは、各平面120において、ステップS16で作成された点群を曲線で連結することにより、各平面120上におけるタイヤ外形状を表す曲線140を作成する。
再び図3を参照すると、モデル作成部30Aは、複数の曲線の間を夫々連結する複数の曲面を作成することにより、タイヤ外形状モデルを作成する(ステップS20)。モデル作成部30Aは、曲面を、NURBS(Non-Uniform Rational B-Spline)面で作成しても良い。モデル作成部30Aは、曲面を、汎用CAD、例えばダッソーシステムズ社のCATIA(登録商標)を利用して、作成しても良い。
図10は、本実施形態に係る複数の曲線の間を夫々連結する複数の曲面の一例を示す模式図である。モデル作成部30Aは、隣り合う曲線140-1と曲線140-2との間を、曲面142-1で連結する。モデル作成部30Aは、隣り合う曲線140-2と曲線140-3との間を、曲面142-2で連結する。モデル作成部30Aは、隣り合う曲線140-3と曲線140-4との間を、曲面142-3で連結する。
なお、モデル作成部30Aは、曲面142-1の曲線140-2での周方向の曲率と、曲面142-2の曲線140-2での周方向の曲率と、を一致させることとしても良い。同様に、モデル作成部30Aは、曲面142-2の曲線140-3での周方向の曲率と、曲面142-3の曲線140-3での周方向の曲率と、を一致させることとしても良い。
これにより、モデル作成部30Aは、曲面142の間のつなぎ目での不連続性を抑制でき、タイヤの周方向の外形状を滑らかにできるので、曲面142の間のつなぎ目での非物理的な剥離を抑制することができる。これにより、モデル作成部30Aは、流体シミュレーションの計算精度を向上させることができる。
なお、CADシステムによっては、隣り合う曲線140の間に曲面142を作成出来ないものがあり得る。その場合には、隣り合う曲線140間を結ぶパス(例えば、回転中心AXを中心とする円弧、直線、その他の曲線が例示される)を設定するようにすると良い。これにより、そのようなCADシステムにおいても、隣り合う曲線140の間を連結する曲面142を作成することができる。
図11は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す模式図である。モデル作成部30Aは、タイヤの全周にわたって、隣り合う曲線140の間を曲面142で連結することにより、タイヤ外形状モデル150を作成する。
このように、モデル作成部30Aは、離散的な形状データ100、110から、周方向に対して滑らかな形状を有し、タイヤの変形状態を精度良くモデル化したタイヤ外形状モデル150を作成することができる。これにより、モデル作成部30Aは、流体シミュレーションの精度を向上させることができる。
なお、モデル作成部30Aは、タイヤの一部の部分モデルを作成し、作成した部分モデルを鏡面コピーすることにより、タイヤ全体のタイヤ外形状モデルを作成しても良い。
図12は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。モデル作成部30Aは、タイヤの形状データ100、110(図4及び図5参照)の内の、回転中心AXと直交しタイヤ幅方向の中央を通過する第1平面190の一方側にだけ、上記したステップS12からステップS20までを実行することにより、第1部分モデル182を作成する。次に、モデル作成部30Aは、第1平面190を対称面として、第1部分モデル182を鏡面コピーすることにより、第1部分モデル182と面対称となる第2部分モデル184を作成する。そして、モデル作成部30Aは、第1部分モデル182と第2部分モデル184とを連結することにより、タイヤ外形状モデル180を作成することとしても良い。
これにより、モデル作成部30Aは、タイヤ外形状モデル180の作成に必要な演算量を抑制できるので、タイヤ外形状モデル180を効率良く作成することができる。
図13は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。モデル作成部30Aは、タイヤの形状データ100、110(図4及び図5参照)の内の、回転中心AXを含み鉛直方向に延在する第2平面210の一方側にだけ、上記したステップS12からステップS20までを実行することにより、第3部分モデル202を作成する。次に、モデル作成部30Aは、第2平面210を対称面として、第3部分モデル202を鏡面コピーすることにより、第3部分モデル202と面対称となる第4部分モデル204を作成する。そして、モデル作成部30Aは、第3部分モデル202と第4部分モデル204とを連結することにより、タイヤ外形状モデル200を作成することとしても良い。
これにより、モデル作成部30Aは、タイヤ外形状モデル200の作成に必要な演算量を抑制できるので、タイヤ外形状モデル200を効率良く作成することができる。
図14は、本実施形態に係るタイヤ外形状モデルの一例を示す図である。モデル作成部30Aは、タイヤの形状データ100、110(図4及び図5参照)の内の、第1平面190の一方側且つ第2平面210の一方側にだけ、上記したステップS12からステップS20までを実行することにより、第5部分モデル222を作成する。
次に、モデル作成部30Aは、第1平面190を対称面として、第5部分モデル222を鏡面コピーすることにより、第5部分モデル222と面対称となる第6部分モデル224を作成する。また、モデル作成部30Aは、第2平面210を対称面として、第5部分モデル222を鏡面コピーすることにより、第5部分モデル222と面対称となる第7部分モデル226を作成する。
更に、モデル作成部30Aは、第2平面210を対称面として、第6部分モデル224を鏡面コピーすることにより、第6部分モデル224と面対称となる第8部分モデル228を作成する。或いは、モデル作成部30Aは、第1平面190を対称面として、第7部分モデル226を鏡面コピーすることにより、第7部分モデル226と面対称となる第8部分モデル228を作成する。
そして、モデル作成部30Aは、第5部分モデル222、第6部分モデル224、第7部分モデル226及び第8部分モデル228を連結することにより、タイヤ外形状モデル220を作成することとしても良い。
これにより、モデル作成部30Aは、タイヤ外形状モデル220の作成に必要な演算量を更に抑制できるので、タイヤ外形状モデル220を更に効率良く作成することができる。
再び図3を参照すると、モデル作成部30Aは、ステップS20で作成されたタイヤ外形状モデル150の表面を、多角形で構成される面群で離散化(表面メッシュ分割)することにより、タイヤシミュレーションモデルを作成する(ステップS22)。表面メッシュ分割には、Altair社のHyperMesh(商標)を利用することが例示されるが、本開示はこれに限定されない。タイヤシミュレーションモデルのフォーマットは、STL形式、NASTRAN(商標)形式が例示されるが、本開示はこれらに限定されない。
図15及び図16は、本実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルの一例を示す模式図である。図15は、タイヤシミュレーションモデル160の全体を示す図である。図16は、図15の一部の領域161の拡大図、つまり、タイヤシミュレーションモデル160の一部の拡大図である。
モデル作成部30Aは、ステップS20で作成されたタイヤ外形状モデル150(図11参照)の表面を、多角形(例えば、三角形が例示される)で構成される面群で離散化することにより、タイヤシミュレーションモデル160を作成する。
なお、モデル作成部30Aは、タイヤの内側領域、つまり、タイヤの空気が注入される領域を含む領域と、タイヤの外表面との境界となる面である境界面を設定することが、好ましい。境界面は、タイヤの空気が注入される領域を含む領域と、タイヤの外表面との境界となれば良く、タイヤモデルの幅方向の両端を結んで、タイヤの空気が注入される領域の端部を塞ぐ面としても良い。或いは、境界面は、タイヤモデルの幅方向の両端を塞ぐリムとしても良い。或いは、タイヤの幅方向の一方の端部を結んだ境界面164を、タイヤの幅方向の両端にそれぞれ設けても良い。或いは、タイヤシミュレーションモデル160の径方向内側に、流体シミュレーション用のホイールモデルを組み込んでも良い。
モデル作成部30Aは、図3に示す処理を実行することにより、図15及び図16に示すように、タイヤ外表面を三角形の面の要素で分割し、且つ、境界面164でタイヤの内側領域(空気が充填される領域)がタイヤ外表面とは別の空間となるタイヤシミュレーションモデル160を作成する。タイヤシミュレーションモデル160は、タイヤ本体162と、境界面164と、を含む。タイヤ本体162は、解析対象のタイヤの外表面の情報を備えるモデルである。境界面164は、上述したように、タイヤの内側(空気が充填される領域)を含む領域と、タイヤ外表面との境界となる面である。
境界面164は、一例として、タイヤ幅方向外側の一方の端部(径方向内側の端部)の全周と繋がった円形の面であるが、本開示はこれに限定されない。境界面164は、タイヤ幅方向外側の両端に配置されることで、タイヤの内側領域と外表面とを空間として分離している。タイヤの内側(空気が充填される領域)を含む領域は、タイヤ本体162と境界面164で形成された構造で閉じられた空間となる。閉じられた空間を有するタイヤシミュレーションモデルとは、タイヤシミュレーションモデルを構成する要素に、トポロジー的に穴がないことを意味する。タイヤ本体162と境界面164とで形成された構造の要素の三角形を構成する辺は、他のいずれかの三角形と辺を共有している。つまり、辺は2つの三角形の辺となる構造である。タイヤ本体162は、図16に示すように、節点170を結んだ線分172により、表面の要素174が三角形となる。また、境界面164は、要素を三角形とすることが好ましいが、三角形以外の形状の要素としても良い。
モデル作成部30Aは、タイヤモデルの作成方法によりタイヤモデルを作成することで、タイヤの変形状態を精度良くモデル化したタイヤシミュレーションモデル160を作成することができる。これにより、モデル作成部30Aは、流体シミュレーションの精度を向上させることができる。
また、モデル作成部30Aは、シミュレーションに必要な領域を好適にモデル化することができる。具体的には、要素174を三角形状とすることで、タイヤ形状をより高い精度で再現することができる。例えば、タイヤショルダー部の曲率半径が小さく変化が大きい部分や、溝を含むトレッドパターンが設けられたモデルとした場合も、解析対象のモデルに近い形状とすることができる。また、要素を三角形とすることで、要素の設定が簡単になる。また、タイヤシミュレーションモデル160を閉じられた空間、つまり、タイヤ内部領域と、外表面とを分離するために、境界面164を設けることで、シミュレーションシステム20で解析する対象の領域を簡単に設定することができる。つまり、タイヤの内側の空間、空気が充填される領域を、流体解析、音響解析等で解析対象としない領域のモデル化が不要となり、また解析処理の際も設定を行わずに、処理を対象の空間から除外することができる。
モデル作成部30Aは、タイヤの溝形状も含めたタイヤシミュレーションモデル160を作成することができる。つまり、モデル作成部30Aは、図15及び図16に示すように、溝166を備えるタイヤシミュレーションモデル160を作成することができる。また、モデル作成部30Aは、溝166の部分も、要素は三角形で形成する。モデル作成部30Aは、タイヤシミュレーションモデル160を溝形状を備える構造とすることで、より正確なモデルを作成することができる。また、図15及び図16に示す溝166は、周方向溝であるが、タイヤ幅方向に形成された横溝を備える構造としてもよい。
また、本実施形態のように、タイヤを形状解析した結果を用いてタイヤシミュレーションモデル160を作成することで、転動時の解析をより高精度に行うことができる。なお、形状解析(構造解析)としては、静的接地解析、静的接地解析にタイヤの回転数に応じた遠心力を考慮した解析、動的転動解析のいずれも用いることができる。
図17は、本実施形態に係るタイヤシミュレーションモデルを用いた流体シミュレーション結果を示す図である。図17では、実際のタイヤ1を用いて空気抵抗力を実測した実測値(例えば、400N程度から600N程度)を「100」とした場合の、各例の空気抵抗力を示す。実測値は、スケールモデルを用いた風洞実験により、測定しても良い。実測及び流体シミュレーションの条件は、タイヤサイズを195/65R15とし、接地荷重を4kNとし、タイヤと路面とを接触させて、タイヤ前方より速度30km/hで空気を流した場合に、タイヤに発生する空気抵抗力を実測及び算出した。
図17中の第1比較例とは、FEM解析結果に基づく形状データ100(図4参照)にそのまま表面メッシュ分割を施して、タイヤシミュレーションモデルを作成した例である。
図18は、第1比較例のタイヤシミュレーションモデルを示す図である。タイヤシミュレーションモデル230は、FEM解析結果に基づく形状データ100(図4参照)にそのまま表面メッシュ分割を施して作成したタイヤシミュレーションモデルである。
再び図17を参照すると、第1比較例のタイヤシミュレーションモデル230を用いた流体シミュレーションでは、空気抵抗力が「120」となった。
図17中の第2比較例とは、計測データ(3Dレーザスキャンデータ)に基づく形状データ110(図5参照)にそのまま表面メッシュ分割を施して、タイヤシミュレーションモデルを作成した例である。第2比較例のタイヤシミュレーションモデルを用いた流体シミュレーションでは、空気抵抗力が「115」となった。
図17中の実施形態とは、実施形態に係るタイヤモデル作成方法により作成したタイヤシミュレーションモデル160(図15及び図16参照)を用いた例である。実施形態のタイヤシミュレーションモデル160を用いた流体シミュレーションでは、空気抵抗力が「105」となった。
このように、実施形態のタイヤシミュレーションモデル160は、第1比較例及び第2比較例と比較して、空気抵抗力の値を実測値により近づけることができる。つまり、モデル作成部30Aは、第1比較例及び第2比較例よりも、高精度なタイヤシミュレーションモデル160を作成することができる。このように、モデル作成部30Aは、シミュレーション精度を向上させることができる。
1 タイヤ
2 ホイール
3 車軸
4 操舵装置
5 フェンダー
6 路面
10 車両
20 シミュレーションシステム
22 シミュレーション装置
30 処理部
30A モデル作成部
30B 解析部
32 記憶部
34 入出力部
60 端末装置
61 入力装置
62 出力装置
150 タイヤ外形状モデル
160 タイヤシミュレーションモデル

Claims (10)

  1. コンピュータを用いて、流体解析に用いるタイヤ表面のモデルを作成するタイヤモデル作成方法であって、
    コンピュータを用いて、タイヤの外形状を表す外形データに、タイヤの回転中心から径方向に延在する複数の平面を設定する平面設定ステップと、
    コンピュータを用いて、前記複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す点群を作成する点群作成ステップと、
    コンピュータを用いて、前記複数の平面の各々上におけるタイヤの外形状を表す曲線を作成する曲線作成ステップと、
    コンピュータを用いて、前記複数の平面の上に夫々作成された複数の前記曲線の間を夫々連結する複数の曲面を作成する曲面作成ステップと、を含むタイヤモデル作成方法。
  2. 前記曲面作成ステップは、前記複数の曲面の内の1つの曲面の周方向の一方の端部の周方向の曲率と、前記1つの曲面と連結する他の1つの曲面の周方向の前記1つの曲面側の端部の周方向の曲率と、を一致させる請求項1に記載のタイヤモデル作成方法。
  3. 前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を60度以下に設定する請求項1又は2に記載のタイヤモデル作成方法。
  4. 前記平面設定ステップは、路面と接地する接地領域での前記複数の平面の間の角度を、タイヤの回転中心を挟んで前記接地領域に対向する接地対向領域での前記複数の平面の間の角度よりも、狭く設定する請求項1から3のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
  5. 前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を、前記接地対向領域から前記接地領域に向かうに従って、同じ又は狭く設定する請求項4に記載のタイヤモデル作成方法。
  6. 前記平面設定ステップは、前記複数の平面の間の角度を、回転中心の鉛直方向真下から周方向に±90度の範囲において、20度以下に設定する請求項1から5のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
  7. 前記外形データの内の回転中心と直交しタイヤ幅方向の中央を通過する第1平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第1部分モデルを作成し、前記第1平面を対称面として、前記第1部分モデルと面対称となる第2部分モデルを作成し、前記第1部分モデルと前記第2部分モデルとを連結する請求項1から6のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
  8. 前記外形データの内の回転中心を含み鉛直方向に延在する第2平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第3部分モデルを作成し、前記第2平面を対称面として、前記第3部分モデルと面対称となる第4部分モデルを作成し、前記第3部分モデルと前記第4部分モデルとを連結する請求項1から6のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
  9. 前記外形データの内の回転中心と直交しタイヤ幅方向の中央を通過する第1平面の一方側、且つ、回転中心を含み鉛直方向に延在する第2平面の一方側にだけ、前記平面設定ステップ、前記点群作成ステップ、前記曲線作成ステップ及び前記曲面作成ステップを実行することにより、第5部分モデルを作成し、前記第1平面を対称面として、前記第5部分モデルと面対称となる第6部分モデルを作成し、前記第2平面を対称面として、前記第5部分モデルと面対称となる第7部分モデルを作成し、前記第2平面又は前記第1平面を対称面として、前記第6部分モデル又は前記第7部分モデルと面対称となる第8部分モデルを作成し、前記第5部分モデル、前記第6部分モデル、前記第7部分モデル及び前記第8部分モデルを連結する請求項1から6のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
  10. コンピュータを用いて、前記複数の曲面の表面を、多角形で構成される面群で離散化する離散化ステップを更に含む、請求項1から9のいずれか1項に記載のタイヤモデル作成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024053455A1 (ja) * 2022-09-09 2024-03-14 株式会社ブリヂストン タイヤモデル作成方法、タイヤモデル作成装置、及びタイヤモデル作成プログラム

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