JP2022032813A - シリコーン接着剤組成物、及びシリコーンゴム硬化物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高接着力、高強度、高い伸び率、かつ基材からの剥離が可能であるシリコーン接着剤組成物。【解決手段】(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサン、(B1)下記式(1)で示され、nが1~3の整数である直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサン、TIFF2022032813000026.tif42160(B2)ケイ素原子に結合した水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン((A)成分中のアルケニル基の個数に対する、(B1)及び(B2)成分中のヒドロシリル基の合計個数の比が0.9~2.5)、(C)ナノシリカ粒子、及び(D)白金族金属系触媒を含む、シリコーン接着剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明はシリコーン接着剤組成物、及び易解体性のシリコーンゴム硬化物に関する。
シリコーン樹脂組成物は、耐熱性、耐寒性、耐候性、電気絶縁性等の信頼性に優れ、低弾性かつ低応力であることから電子部品等の接着剤に用いられている。特に、シリコーンゴム組成物を耐熱性や耐寒性が求められるような過酷な条件の接着剤として使用する場合、接着材層は高接着力であることに加え、低弾性かつ高い伸び率を有することが望ましい。このような接着剤として、例えば、特許文献1記載のシリコーンゲル組成物が開示されている。
また、近年では使用済みの基材の再利用が行われており、例えば、特許文献2、3では接着樹脂層を洗浄によって静電チャック基材より除去し、基材を再利用する方法について示されている。
特開2019-14800号公報 特開2004-55815号公報 特開2011-100889号公報
従来の静電チャック用接着剤は、基材から除去する際に溶剤等を用いた洗浄工程が必要であり、高い接着性と容易な剥離性を両立する接着剤の開発が求められている。しかし、例えば上記特許文献1記載のシリコーン組成物では、高い伸び及び接着力を有する硬化物を与えるが、静電チャック基材からの剥離が困難である。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、高接着力であるにも関わらず、基材からの剥離が可能であり、さらに高強度、高い伸び率を有する硬化物を与えることができるシリコーン接着剤組成物を提供することを目的とする。さらに、2液化した際の常温での保存安定性に優れるシリコーン接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記(A)~(D)成分を含む付加反応硬化型シリコーン接着剤組成物であり、(C)ナノシリカ粒子を配合すること、及び(B1)下記特定の直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンを含有することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明に至った。
即ち、本発明は、
(A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する、オルガノポリシロキサン 100質量部
(B)下記(B1)成分及び下記(B2)成分
(B1)下記式(1)で示され、nが1~3の整数である直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれ、nの値が異なる2種以上
Figure 2022032813000001
(式中、Rは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基である)
(B2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
上記(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基の個数に対する、該(B1)及び(B2)成分中のヒドロシリル基の合計個数の比が0.9~2.5となる量
(C)ナノシリカ粒子 5~40質量部、及び
(D)白金族金属系触媒 触媒量
を含む、シリコーン接着剤組成物を提供する。
本発明のシリコーン接着剤組成物から得られるシリコーンゴム硬化物は、高接着力であるにもかかわらず、易解体性を有するため基材からの剥離が可能であり、さらに高強度、及び高い伸び率を有する。該シリコーンゴム硬化物を接着剤に用いれば、基材の再利用を容易に行うことができる。さらに、本発明のシリコーン接着剤組成物は、2液化した際の常温での保存安定性にも優れる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
[(A)アルケニル基含有オルガノポリシロキサン]
本発明の(A)成分であるアルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、ケイ素原子に結合したアルケニル基を2個以上、好ましくは2~4個有するオルガノポリシロキサンであり、直鎖状でも分岐構造を有していてもよい。好ましくは、下記式(2)で示され25℃における粘度が10~1,000,000mPa・sである、直鎖状オルガノポリシロキサンである。また、25℃における粘度が異なる2種類以上の直鎖状オルガノポリシロキサンを併用することがより好ましい。
Figure 2022032813000002
(式中、Rは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、R及びRは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち1つ以上は炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、xは10~5,000の数、yは1~100の数である)
は、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数1~3の飽和脂肪族炭化水素基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
及びRは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基である。好ましくは炭素数1~3の飽和脂肪族炭化水素基、及び炭素数6~8の芳香族炭化水素基から選ばれる基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。芳香族炭化水素基の例としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、及びビフェニル基等のアリール基や、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
xは10~5,000の数であり、好ましくは100~2,000の数、より好ましくは100~1,000の数である。
yは1~100の数であり、好ましくは5~50の数である。
前記アルケニル基含有オルガノポリシロキサンは、JIS K 7117-1:1999に準拠してブルックフィールド形回転粘度計により測定される25℃での粘度10~100,000mPa・sを有することが好ましく、より好ましくは100~50,000mPa・s、さらに好ましくは1,000~30,000mPa・sを有するのがよい。粘度が10mPa・s未満であると、組成物が脆くなる恐れがあり、100,000mPa・s超えでは、作業性が悪くなる恐れがある。
さらに、前記直鎖状オルガノポリシロキサンのうち、粘度が異なる直鎖状オルガノポリシロキサンを2種類以上併用することが好ましく、2種類を併用することがより好ましい。2種類の直鎖状オルガノシロキサンを併用する場合は、粘度が低い方のオルガノポリシロキサンの粘度に対し粘度が高い方のオルガノシロキサンの粘度が1.5~500倍であることが好ましい。
3種類以上の直鎖状オルガノシロキサンを併用する場合は、最も低い粘度を有するオルガノポリシロキサンの粘度に対し、最も高い粘度を有するオルガノシロキサンの粘度が2~500倍であり、それぞれのオルガノポリシロキサンの粘度の比が1.5倍以上離れていることが好ましい。
このような粘度の異なる2種以上の直鎖状オルガノポリシロキサンを併用することで、良好な作業性と高い伸び率の両立が可能になる。
前記直鎖状オルガノポリシロキサンとしては、例えば以下のものを例示できるが、これらだけに限定されるものではない。
Figure 2022032813000003
(式中、x及びyは上述した通りである)
[(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
本発明において(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に2つ有し、且つ、ケイ素原子に結合した芳香族炭化水素基を有する直鎖状のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B1)と、1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン(B2)の併用である。
上記(B1)成分は、下記式(1)で示されnが1~3の整数である直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる、nの値が異なる2種以上である。
Figure 2022032813000004
(式中、Rは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、nは1~3の整数である)
は、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、好ましくは炭素数1~3の飽和脂肪族炭化水素基から選ばれる基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。
は炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基である。好ましくは炭素数6~8の芳香族炭化水素基から選ばれる基である。飽和脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基、などが挙げられる。これらの中でも、メチル基が好ましい。芳香族炭化水素基としては、フェニル基、トリル基、ナフチル基、及びビフェニル基等のアリール基や、ベンジル基、フェニルエチル基、及びフェニルプロピル基等のアラルキル基などが挙げられる。これらの中でも、フェニル基が好ましい。
nは1~3の整数であり、好ましくは1または2の整数である。本発明の(B1)成分は、上記式(1)で示されnが1~3の整数である直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれる、nの値が異なる2種以上の組み合わせであることを特徴とする。すなわち、nが1のシロキサンとnが2のシロキサンの組合せ、nが1のシロキサンとnが3のシロキサンの組合せ、nが2のシロキサンとnが3のシロキサンの組合せ、nが1のシロキサンとnが2のシロキサンとnが3のシロキサンの組合せから選ばれる。中でも、nが1のシロキサンとnが2のシロキサンの組合せ、nが2のシロキサンとnが3のシロキサンの組合せが好ましく、中でもnが1のシロキサンとnが2のシロキサンの組合せが最も好ましい。
該2種以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合比は特に制限されるものでないが、特にはn=1のシロキサンとn=2のシロキサンの組合せの場合には、n=1のシロキサンとn=2のシロキサンの合計質量に対するn=2のシロキサンの割合が、2%以上50%未満であるのがよく、好ましくは3%~45%、より好ましくは5%~40%であるのがよい。
このように、nの数が異なるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを2種類以上併用することで、高い伸び率と2液化した場合の高い保存安定性を達成できる。
該(B1)直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンは例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2022032813000005
(B2)成分は、ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上、好ましくは3~50個、特に好ましくは5~40個、さらに好ましくは5~20個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。R SiO2/2単位及びR SiO1/2単位を必須に含む、直鎖又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサンがよく、特に好ましくはR SiO2/2単位及びR SiO1/2単位からなる直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンが好ましい。シロキサン単位数は3~100個、好ましくは3~50個、特に好ましくは5~40個、さらに好ましくは5~20個有するであるのがよい。
前記式において、Rは互いに独立して、水素原子、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも3つは水素原子である。ケイ素原子に結合する水素原子の結合箇所は特に制限されず、末端または分子鎖のケイ素原子のいずれに結合していてもよい。好ましくは分子鎖のケイ素原子に結合しているのがよい。尚、SiO4/2単位及びRSiO3/2単位を、本発明の効果を損ねない範囲で少量含むことができる。
当該(B2)オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば以下のものを例示できるが、これらに限定されるものではない。
Figure 2022032813000006
(式中、a=3~50、b=0~20、c=5~20の数である)
本発明の組成物における上記(B1)成分及び(B2)成分の配合量は、(A)成分のケイ素原子に結合したアルケニル基の個数に対する(B1)成分と(B2)成分のケイ素原子に結合した水素原子(以下、ヒドロシリル基という)の合計個数の比が0.9~2.5となる範囲で添加すればよく、好ましくは1.0~2.0の範囲で添加するのが良い。
(B1)成分及び(B2)成分の配合比は特に制限されないが、[(B1)成分のヒドロシリル基の個数]/[(B1)成分のヒドロシリル基の個数+(B2)成分のヒドロシリル基の個数)]の割合が0.3~0.9の範囲であるのが好ましい。好ましくは0.3~0.8であり、より好ましくは0.4~0.7の範囲である。当該範囲でオルガノハイドロジェンポリシロキサンを添加することで、高い接着力を有しながらも基材から容易に離型可能な硬化物を与えるシリコーン接着剤組成物となることができる。
[(C)ナノシリカ粒子]
(C)成分はナノシリカ粒子である。該ナノシリカ粒子は、平均1次粒径が1~100nmであることが好ましく、より好ましくは平均1次粒径が5~50nmであることが好ましい。これらのナノシリカは1種単独でも、2種以上の組み合わせでもよい。なお、本発明において、平均1次粒径とは電子顕微鏡法(SEM法)で測定し、算出した個数基準の平均粒径である。本発明のシリコーン接着剤組成物において該ナノシリカ粒子の量は、(A)成分100質量部に対して5~40質量部であり、好ましくは5~30質量部である。上記平均粒径を有するナノシリカを含有することにより、シリコーン樹脂硬化物の強度が向上し、高い伸び率と基材から容易に剥離が可能となるため好ましい。ナノシリカを含まないと、硬化物はゲル状となり、良好な機械的特性を有するゴム状硬化物を得ることができない。
[(D)白金族金属系触媒]
(D)白金族金属系触媒は、本発明の(A)成分と(B)成分の付加硬化反応を促進すればよく、公知の付加反応触媒が使用できる。例えば、白金系、パラジウム系、ロジウム系のものが挙げられる。コスト等を考慮して、白金、白金黒、塩化白金酸などの白金系のもの、例えば、HPtCl・pHO、KPtCl、HPtCl・pHO、KPtCl、KPtCl・pHO、PtO・pHO、PtCl・pHO、PtCl、HPtCl・pHO(ここで、pは、正の整数)等や、これらと、オレフィン等の炭化水素、アルコール又はビニル基含有オルガノポリシロキサンとの錯体等を例示することができる。これらの触媒は1種単独でも、2種以上の組み合わせでも使用することができる。
触媒の配合量は触媒量であればよい。例えば、白金族金属系触媒を用いる場合には、上記(A)~(C)成分の合計100質量部に対して、白金族金属換算(質量)で好ましくは0.00001~0.2質量部、より好ましくは0.0001~0.05質量部となる量であれば良い。
[(E)接着性付与剤]
本発明のシリコーン樹脂組成物は、上述した(A)~(D)成分以外に、更に(E)接着付与剤を配合することができる。該(E)接着付与剤としては、加水分解性シリル基、及び被着体に対する親和性及び/又は反応性を有する官能基を有する化合物が挙げられる。前記化合物を添加することで、本発明の組成物に接着性を付与することができる。ここで、加水分解性シリル基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロポキシシリル基、トリイソプロペノキシシリル基などのトリアルコキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジメトキシフェニルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジエトキシエチルシリル基、ジエトキシフェニルシリル基などのジアルコキシアルキルシリル基などが例示でき、また被着体に対する親和性及び/又は反応性を有する官能基としては、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、アミノ基、N-アルキルアミノ基、N-アリールアミノ基、メルカプト基、アルケニル基、及びヒドロシリル基などが挙げられる。
該(E)接着付与剤としては、エポキシ基、(メタ)アクリル基、アミノ基、及びメルカプト基から選ばれる基を有するアルコキシシラン、クロロシラン又はこれらの(部分)共加水分解縮合物、アルケニル基又は水素原子(ヒドロシリル基)を有するアルコキシシラン、アルコキシシリル基含有イソシアヌル酸、ヒドロシリル基とアルコキシシリル基及び/又はエポキシ基とを有する環状シロキサン等が例示できる。
該(E)接着付与剤としては、例えば2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-フェニル-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、及びこれらアルコキシシラン及び/又は相当するクロロシランの(部分)共加水分解縮合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、及びトリメトキシシラン等、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、1,9-ノナンジオールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールアクリレート、ポリエチレングリコール変性ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールA(ポリ)エトキシジアクリレート、ビスフェノールA(ポリ)プロポキシジアクリレート、ビスフェノールF(ポリ)エトキシジアクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジオキサングリコールジアクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD R-604)、ジシクロペンタニルジメチレンジアクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD R-684)、(ポリ)エチレングリコールジアクリレートヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε-カプロラクトン付加物のジアクリレート(例えば、日本化薬(株)製、KAYARAD HX-220、HX-620等)等を挙げることができる。
さらに(E)接着付与剤として、更に下記に示すようなイソシアヌル環やヒドロシリル基を有する環状のポリシロキサンに、加水分解性シリル基及び被着体に対する親和性及び/又は反応性を有する官能基を変性したものが挙げられる。
Figure 2022032813000007
Figure 2022032813000008
Figure 2022032813000009
Figure 2022032813000010
Figure 2022032813000011
Figure 2022032813000012
Figure 2022032813000013
Figure 2022032813000014
上記(E)接着付与剤は、1種単独でも2種以上の併用であってもよい。接着付与剤の量は、上記(A)~(C)成分の合計100質量部に対し0.001~10質量部であればよく、好ましくは0.001~5質量部であればよい。
本発明のシリコーン接着剤組成物の調製方法は特に制限されないが、好ましくは、2液化して保存されるのがよい。例えば、上記(A)成分の一部、(C)成分、及び(D)成分を混合した組成物(主剤成分)と、(A)成分の残部、(B-1)成分、(B-2)成分及び任意成分である反応抑制剤を攪拌して得た組成物(硬化剤成分)とを夫々調製し、該主剤成分と硬化剤成分を混合することにより得られる。任意の(E)接着付与剤を配合する時機は特に制限されず、主剤成分と、硬化剤成分の、何れに配合してもよい。主剤成分と硬化剤成分の配合比は、得られるシリコーン接着剤組成物中の各成分の配合量が上述した範囲となるものであればよく、特に制限されない。このように本発明のシリコーン接着剤組成物は、主剤成分と硬化剤成分とを分けて調製した場合においても、常温での保存安定性に優れる。
尚、反応抑制剤は従来公知のものであればよい。例えば、2,4,6,8-テトラテトラメチル-2,4,6,8-テトラビニルシクロテトラシロキサン、及び1-エチニル-1-シクロヘキサノール等が挙げられる。配合量は上記(A)~(C)成分の合計100質量部に対して、白金族金属換算(質量)で好ましくは0.001~5質量部、より好ましくは0.01~3質量部となる量であればよい。
本発明のシリコーン接着剤組成物の硬化条件は、100℃に加熱した後、さらに150℃で加熱して硬化することが望ましい。ステップキュアを行うことで、(B)成分が揮発して、硬化物にした場合の組成が崩れることを抑制することができる。本発明のシリコーン接着剤組成物から得られる硬化物は、高接着力であるにもかかわらず、易解体性を有するため基材からの剥離が可能であり、さらに高強度及び高い伸び率を有するシリコーンゴム硬化物である。従って、該シリコーンゴム硬化物を接着剤とすることにより、基材の再利用を容易に行うことができる。本発明のシリコーンゴム硬化物は静電チャック基材からの剥離も容易であり、静電チャック用の接着剤として好適に使用できる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、部は質量部を示す。
[実施例1]
主剤成分の調製
(A)成分として、下記式(2-1)で示される直鎖状オルガノポリシロキサン(粘度1,000mPa.s、ビニル基当量0.013mol/100g)100部、(C)成分として平均一次粒径が7nmであるナノシリカ(日本アエロジル株式会社製:RX-300)22部とをプラネタリーミキサーを用いて混合した。さらに、この混合物を3本ロールで練ることでベースコンパウンドを得た。
Figure 2022032813000015
得られたベースコンパウンド122部と、(A)成分として式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン(粘度5,000mPa.s、ビニル基当量0.0069mol/100g)35部、(D)成分として塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:1質量%)0.1部をよく撹拌して主剤成分を調製した。
Figure 2022032813000016
硬化剤成分の調製
(A)成分として式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン8.0部と(B1)成分として下記式(1-1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(ヒドロシリル基当量0.60mol/100g)1.5部と下記式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(ヒドロシリル基当量0.38mol/100g)0.13部、(B2)成分として下記式(3-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(ヒドロシリル基当量1.55)0.26部、更に反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノールを0.03部、添加し、撹拌することで硬化剤成分を調製した。
Figure 2022032813000017
Figure 2022032813000018

Figure 2022032813000019
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することで、シリコーン接着剤組成物を得た。
[実施例2]
主剤成分は、上記実施例1の手順を繰り返して調製した。
硬化剤成分は、(B1)成分として、上記式(1-1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を1.3部に変更し、上記式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を0.5部に変更した他は実施例1の手順を繰り返して硬化剤成分を調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することでシリコーン接着剤組成物を得た。
[実施例3]
主剤成分は、上記実施例1の手順を繰り返して調製した。硬化剤成分は、(B1)成分として、上記式(1-1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を1.3部に変更し、上記式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を0.11部に変更し、及び、(B-2)成分として上記式(3-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの量を0.35部に変更した他は実施例1の手順を繰り返して硬化剤成分を調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することでシリコーン接着剤組成物を得た。
[実施例4]
主剤成分の調製
(A)成分として、下記式(2-3)で示される直鎖状オルガノポリシロキサン(粘度1,800mPa.s、ビニル基当量0.015mol/100g)100部、及び(C)成分として平均一次粒径が7nmであるナノシリカ25部とをプラネタリーミキサーを用いて混合した。さらに、この混合物を3本ロールで練ることでベースコンパウンドを得た。
Figure 2022032813000020
得られたベースコンパウンド125部と(A)成分として上記式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン(粘度5,000mPa.s、ビニル基当量0.0069mol/100g)54部、(D)成分として塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:1質量%)0.1部をよく撹拌して主剤成分を調製した。
硬化剤成分の調製
(A)成分として、上記式(2-3)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン8.0部、(B1)成分として上記式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン1.1部、及び下記式(1-3)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン(ヒドロシリル基当量0.27mol/100g)0.08部、さらに(B2)成分として、上記式(3-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(ヒドロシリル基当量1.55)0.7部、更に反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノールを0.03部添加し、撹拌することで硬化剤成分を調製した。
Figure 2022032813000021
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することで、硬化性シリコーン樹脂組成物を得た。
[実施例5]
主剤成分は、上記実施例4の手順を繰り返して調製した。
硬化剤成分は、上記実施例4において、(B1)成分である式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を0.9部、式(1-3)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサンの量を0.3部に変更した他は実施例4の手順を繰り返して硬化剤成分を調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することで、シリコーン接着剤組成物を得た。
[比較例1]
主剤成分は、上記実施例1の手順を繰り返して調製した。
硬化剤成分は、上記実施例1において式(1-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを配合せず、式(1-2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの量を2.51部に変更した他は、実施例1の手順を繰り返して硬化剤成分を得た。
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することで、シリコーン接着剤組成物を得た。
[比較例2]
(A)成分として上記式(2-1)で示される直鎖状オルガノポリシロキサン100部及び上記式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン35部、及び(D)成分として塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:1質量%)0.1部をポリエチレン樹脂製容器に入れよく撹拌して、主剤成分を調製した。
硬化剤成分は、実施例1の手順を繰り返して調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を9:1の比率(質量比)で混合することで、シリコーン接着剤組成物を得た。
[比較例3]
(A)成分として、上記式(2-1)で示される直鎖状オルガノポリシロキサン100部と上記式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン35部、(D)成分として塩化白金酸のオクチルアルコール変性溶液(白金元素含有率:1質量%)0.1部をポリエチレン樹脂製容器に入れよく撹拌して、主剤成分を調製した。
(A)成分として、上記式(2-2)で表される直鎖状オルガノポリシロキサン8.0部と、(B1)成分として上記式(1-1)で表されるオルガノハイドロジェンシロキサン1.7部、及び(B2)成分として、SiO4/2単位とHSiO1/2単位で構成されるレジン構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサン(Mw=411、ヒドロシリル基当量0.94mol/100g)(3-2)を1.1部、更に反応抑制剤として1-エチニル-1-シクロヘキサノール0.03部を添加し、撹拌することで硬化剤成分を調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を9:1の比率(質量比)で混合することでシリコーン接着剤組成物を得た。
[比較例4]
主剤成分は、実施例1の手順を繰り返して調製した。
硬化剤成分は、実施例1において、(B1)成分を配合せず、(B2)成分として、上記式(3-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの量を0.9部に変更した他は、実施例1の手順を繰り返して、硬化剤成分を調製した。
前記、主剤成分と硬化剤成分を10:1の比率(質量比)で混合することで、シリコーン接着剤組成物を得た。
上記実施例及び比較例で得た各硬化剤成分について、下記の方法に従い保存安定性を確認した。結果を表2に示す。
また、各シリコーン接着剤組成物を100℃にて1時間、次いで150℃にて4時間加熱成形してシリコーンゴム硬化物(120mm×110mm×2mm)を作成した。該シリコーンゴム硬化物について下記の方法に従い、機械的特性を評価した。さらに、下記の方法に従い接着試験、剥離性の確認を行った。結果を表2に示す。
(1)硬化剤成分の保存安定性
各硬化剤成分の保存安定性を以下の方法で評価した。25mlのガラス瓶に20gの硬化剤成分を入れ、23℃で1週間静置し、分離や濁りが無いかを目視にて確認した。
(判定基準)
○:分離や濁り無し
×:分離や濁りが発生した
(2)硬さ(タイプC)
各シリコーン接着剤組成物を上記条件にて硬化して得られたシリコーンゴム硬化物の硬さを、JIS K 7312:1996に準拠して、デュロメータC硬度計を用いて測定した。
(3)切断時伸び及び引張強さ
各組成物を上記条件にて硬化して得られたシリコーンゴム硬化物の切断時伸び及び引張強さを、JIS K 6249:2003に準拠して測定した。
(4)接着強度
アルミナ板と3mm×3mmのシリコンチップ間の厚みが0.2mmになるように各シリコーン接着剤組成物を塗布し、100℃にて1時間、次いで150℃にて4時間加熱硬化した。硬化後、25℃まで冷却した試験サンプル(シリコーンゴム硬化物)を、万能型ボンドテスター(ノードソン・アドバンスト・テクノロジー社製:DAGE4000)を用いて、試験数10でダイシェア試験を行い、シリコーンゴム硬化物の平均接着強度を算出した。
(5)剥離性
アルミナ板状に各組成物を1mmの厚さで塗布し、100℃で1時間、次いで150℃で4時間硬化させた。該硬化後のシリコーンゴム硬化物をアルミナ板よりプラスチック製スクレーパーで剥がして剥離性を確認した。
(判定基準)
○:アルミナ板上に樹脂残り無し。
△:アルミナ板上に樹脂残りはあるが、剥離可能。
×:アルミナ板上から剥離できない。
Figure 2022032813000022
Figure 2022032813000023
表1及び2に示す通り、(B1)成分としてn=2の化合物のみを含有する比較例1のシリコーン組成物は硬化剤成分の保存安定性に劣った。さらに(B1)成分を含まない比較例4のシリコーン組成物から得られる硬化物は伸び率が低く、またアルミナ基材からの剥離が困難であった。ナノシリカを含まない比較例2のシリコーン組成物から得られる硬化物はゲル状であり、良好な機械特性を有するゴム状硬化物は得られなかった。(B1)成分としてn=1の化合物(1-1)とシリコーンレジン(3-2)とを含み、ナノシリカを含まない比較例3のシリコーン組成物から得られる硬化物もゲル状であり、良好な機械特性を有するゴム状硬化物は得られなかった。また、アルミナ基材からの剥離も困難であった。
これに対し、表1及び2に示す通り、本発明のシリコーン接着剤組成物は保存安定性が良好であり、また得られる硬化物は、基材に対する良好な接着強度を有し、且つ、アルミナ基材から容易に剥離できた。従って、本発明のシリコーン接着剤組成物から得られる硬化物を基材の接着剤とすることで基材の再利用を容易に行うことができる。さらに得られる硬化物は高強度及び高い伸び率を有した。
本発明のシリコーン接着剤組成物は、高接着力であるにもかかわらず、易解体性を有するため基材からの剥離が可能であり、さらに高強度、及び高い伸び率を有する硬化物を与えることができる。このようなシリコーン接着剤組成物から得られる硬化物を接着剤に用いれば、基材の再利用を容易に行うことができる。本発明のシリコーンゴム硬化物は静電チャック基材からの剥離も容易であり、静電チャック用の接着剤として好適に使用できる。

Claims (8)

  1. (A)ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に2個以上有する、オルガノポリシロキサン 100質量部
    (B)下記(B1)成分及び下記(B2)成分
    (B1)下記式(1)で示され、nが1~3の整数である直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンから選ばれ、nの値が異なる2種以上
    Figure 2022032813000024
    (式中、Rは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、Rは互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基である)
    (B2)ケイ素原子に結合した水素原子を1分子中に3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン
    上記(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基の個数に対する、該(B1)及び(B2)成分中のヒドロシリル基の合計個数の比が0.9~2.5となる量
    (C)ナノシリカ粒子 5~40質量部、及び
    (D)白金族金属系触媒 触媒量
    を含む、シリコーン接着剤組成物。
  2. 前記(B2)成分が、R SiO2/2単位及びR SiO1/2単位を含む、直鎖又は分岐状オルガノハイドロジェンポリシロキサンである(式中、Rは、互いに独立して炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基または炭素数6~12の芳香族炭化水素基、又は水素原子であり、Rのうち少なくとも3つは水素原子である)、請求項1記載のシリコーン接着剤組成物。
  3. 前記(A)成分が、下記式(2)で示され、25℃における粘度10~1,000,000mPa・sを有するオルガノポリシロキサンである、請求項1または2に記載のシリコーン接着剤組成物。
    Figure 2022032813000025
    (式中、Rは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基であり、R及びRは、互いに独立に、炭素数1~6の飽和脂肪族炭化水素基、または炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、Rのうち少なくとも1つは炭素数6~12の芳香族炭化水素基であり、xは10~5,000の数であり、yは1~100の数である)。
  4. 前記(A)成分として前記式(2)で表され粘度が異なる直鎖状オルガノポリシロキサンの2種類以上を含む、請求項3記載のシリコーン接着剤組成物。
  5. 前記(B)成分において、[(B1)成分のヒドロシリル基の個数/[(B1)成分のヒドロシリル基の個数+(B2)成分のヒドロシリル基の個数)]の割合が0.3~0.9の範囲である、請求項1~4のいずれか1項記載のシリコーン接着剤組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項記載のシリコーン接着剤組成物を硬化して成るシリコーンゴム硬化物。
  7. 静電チャック用接着剤である、請求項6記載のシリコーンゴム硬化物。
  8. 請求項7記載のシリコーンゴム硬化物を備える静電チャック。
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