JP2022032052A - 肌状態、体状態又は心状態のケアに関する情報出力システム、情報出力プログラム及び情報出力方法 - Google Patents

肌状態、体状態又は心状態のケアに関する情報出力システム、情報出力プログラム及び情報出力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ユーザ個別の事情に鑑みて施策を提案することができる情報出力システムを提供する。【解決手段】情報出力システムは、ユーザデータ認識部と、指定状態判定部と、出力制御部とを備える。ユーザデータ認識部は、ユーザUaの指定状態を示す指定状態データと、ユーザUaの行動を示すユーザ行動データとを認識する。指定状態判定部は、指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザUaの指定状態が改善したか悪化したかを判定する。出力制御部は、ユーザUaの指定状態が悪化したと判定された場合、ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を出力部に出力する。【選択図】図19

Description

本発明は、肌状態、体状態又は心状態のケアに関する情報出力システム、情報出力プログラム及び情報出力方法に関する。
従来、肌状態、体状態又は心状態のケアに関する様々なツールが知られている。
例えば、特許文献1には、化粧品販売員等がユーザに対して用いるカウンセリングツールとして、肌状態の典型的なパターンに対し、その肌の状態の説明をする肌状態説明部と、その肌の状態に必要なスキンケア方法の説明表示部とを備えたカウンセリングツールが記載されている。
肌状態説明部は、肌状態の典型的なパターンとしての「水分が不足しがちな状態」という小見出しと、当該肌の状態についての「お肌を外的刺激から守るバリア機能も低下しやすく、………考えられます。」という説明文とを含む。
スキンケア方法の説明表示部は、当該肌状態におけるスキンケア方法としての「やや不足している方 W保湿」及び「不足している方 W保湿+ローションマスク・クリーム」という見出しとが含まれている。ここで、「W保湿」及び「ローションマスク・クリーム」は、それぞれ、スキンケア方法の種類又はスキンケアに用いる商品を示している。
化粧品販売員は、例えば、顧客の肌状態が水分がやや不足している状態であると判断した場合、スキンケア方法の説明表示部に表示された「W保湿」を行うよう勧めるなど、顧客の肌状態とカウンセリングツールとを突き合わせることで、肌のパターンに応じた施策を即座にユーザに対して提示することができる。
特許第4299080号公報
例えば、複数のユーザが同一の施策を行ったとしても、ユーザの体質に応じてその肌状態等の変化傾向は変わりうるなど、ユーザ個別の事情に応じて、適当な施策は変わりうる。
しかし、特許文献1の技術は、ユーザの肌状態に応じて画一的なアドバイスを行うためのカウンセリングツールにすぎず、個々のユーザの体質等のユーザ個別の事情に鑑みて施策を提案するものではなかった。このため、ユーザ個別の事情によっては、有効でない施策が提案され続けるおそれがある。
そこで、本発明は、ユーザ個別の事情に鑑みて施策を提案することができる肌状態、体状態又は心状態のケアに関する情報出力システム、情報出力プログラム及び情報出力方法を提供することを目的とする。
本発明の情報出力システムは、
情報を出力する出力部と、
ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するユーザデータ認識部と、
前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定する指定状態判定部と、
前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力する出力制御部とを備えることを特徴とする。
当該構成の情報出力システムによれば、ユーザデータ認識部により、ユーザの指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとが認識される。
そして、指定状態判定部により、前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかが判定される。
また、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報が前記出力部に出力される。これにより、指定状態の悪化の原因と推定される行動の中止又は中断をユーザに促すことができる。
これにより、ユーザ個別の事情に鑑みて施策を提案することができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の維持を推奨する情報を前記出力部に出力することが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の維持を推奨する情報が前記出力部に出力される。これにより、指定状態の改善の原因と推定される行動の維持をユーザに促すことができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報として、前記ユーザの行動と異なる代替行動を推奨する情報を前記出力部に出力することが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、出力制御部により、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報として、前記ユーザの行動と異なる代替行動を推奨する情報が前記出力部に出力される。
これにより、代替行動によって、指定状態の悪化の原因となる行動を回避することがユーザにとって容易になりうる。
当該構成の情報出力システムにおいて、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動が日常生活動作である場合には、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を前記代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
日常生活動作は、生活を営む上で不可欠な基本的行動であるので、種別が異なる行動では代替が難しい。この点に鑑みて構成された当該構成の情報出力システムによれば、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動が日常生活動作である場合には、出力制御部により、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を前記代替行動として推奨する情報が前記出力部に出力される。
これにより、生活を営む上で不可欠な基本的行動についても、同一種別の代替行動が適切に提案されうる。
これらの情報出力システムにおいて、
行動のカテゴリに関する前記ユーザの嗜好を認識する嗜好認識部を備え、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動のカテゴリが前記ユーザの嗜好に合致する、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を前記代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
この点に鑑みて構成された当該構成の情報出力システムによれば、嗜好認識部により、行動のカテゴリに関する前記ユーザの嗜好が認識される。
そして、前記出力制御部により、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動のカテゴリが前記ユーザの嗜好に合致する、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの行動を前記代替行動として推奨する情報が前記出力部に出力される。
これにより、ユーザの嗜好に合致するように、代替行動として同一のカテゴリの別異の行動を推奨する情報が出力部に出力される。これにより、ユーザの嗜好に沿った形で代替行動をユーザに促すことができる。
本発明の情報出力システムにおいて、前記指定状態は肌状態を含み、前記指定の期間は、ユーザの行動をとった日からその翌日までの期間であることが好ましい。
肌状態は、他の状態よりも比較的早期に行動の影響を受けやすい。例えば、行動の影響は、その行動をとった日またはその翌日に肌状態に影響が出やすい。
このような点に鑑みて構成された当該構成の情報出力システムによれば、指定状態判定部により、一の行動をとった日からその翌日までの期間において肌状態を含む指定状態が改善したか悪化したかどうかが判定される。先に述べたように、肌状態は比較的早期に行動の影響を受けやすいから、肌状態を含む指定状態の改善又は悪化の原因は、当該一の行動である蓋然性が高い。従って当該構成の情報出力システムによれば、肌状態に影響を及ぼす行動を精度高く特定することができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
ユーザの指定状態に対する目標の状態を認識する目標認識部と、
前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態の変化に関連する前記ユーザの行動を複数認識し、当該複数のユーザの行動それぞれごとに当該行動による前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合い又は前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いを認識する行動認識部と、
前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合いが大きいほど連続的または断続的に高くなり、前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いが大きいほど連続的または断続的に低くなるように、それぞれの行動の優先度を認識する優先度認識部とを備え、
前記出力制御部は、当該優先度が所定の閾値未満となる行動の中止又は中断の推奨をする情報を出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、目標認識部により、ユーザの指定状態に対する目標の状態が認識される。
そして、行動認識部により、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態の変化に関連する前記ユーザの行動が複数認識され、当該複数のユーザの行動それぞれごとに当該行動の影響による前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合い又は前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いが認識される。
優先度認識部により、前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合いが大きいほど連続的または断続的に高くなり、前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いが大きいほど連続的または断続的に低くなるように、それぞれの行動の優先度が認識される。
そして、前記出力制御部は、当該優先度が所定の閾値未満となる行動の中止又は中断の推奨をする情報が出力部に出力される。これにより、ユーザに対し、優先度が所定の閾値未満の行動、すなわち、その影響によるユーザの目標の状態への接近の度合いが小さいか、ユーザの目標の状態からのかい離度が大きい行動を中止又は中断の推奨をすることができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記行動は、飲食であり、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの第1行動において摂取される主要な物質である第1物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第1物質と異なる第2物質である第2行動を認識し、前記第2行動を前記第1行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる第1行動で摂取される主要な物質である第1物質が認識される。この第1物質は、指定状態の悪化の原因である可能性がある。
そして、前記出力制御部により、摂取される主要な物質が当該第1物質と異なる第2物質である第2行動が認識され、前記第2行動を前記第1行動の代替行動として推奨する情報が前記出力部に出力される。これにより、摂取される主要な物質が、指定状態の悪化の原因の可能性がある第1物質と異なる第2物質である行動が提案される。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記行動は、飲食であり、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第3行動において摂取される主要な物質である第3物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第3物質と同一、かつ、前記第3物質の摂取量が前記第3行動よりも少ない第4行動を認識し、前記第4行動を前記第3行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
仮に、指定状態の悪化の原因となりうる物質が特定されたとしても、ユーザは、例えば、摂取される主要な物質の味を好んでいるなどの理由により、当該主要な物質の摂取の継続を希望することがある。
この点に鑑みて構成された当該構成の情報出力システムによれば、前記出力制御部により、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第3行動において摂取される主要な物質である第3物質が認識される。
そして、前記出力制御部により、摂取される主要な物質が前記第3物質と同一、かつ、前記第3物質の摂取量が前記第3行動よりも少ない第4行動が認識され、前記第4行動を前記第3行動の代替行動として推奨する情報が前記出力部に出力される。
これにより、指定状態の悪化の原因となりうる第1物質の摂取をユーザが希望する場合でも、摂取される主要な物質が前記第3物質と同一、かつ、前記第3物質の摂取量が前記第3行動よりも少ない第4行動がユーザに対して推奨される。第3物質が指定状態の悪化の原因であったとしても、その摂取量が少なければ、その悪化の程度も和らぐと推察される。
以上の通り、当該構成の情報出力システムによれば、ユーザの希望に沿いながら、指定状態の悪化の程度を和らげることができる代替行動を推薦することができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記行動は、飲食であり、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第5行動において摂取される飲食物である第1飲食物の種別と当該第1飲食物のメーカー及び商品名の一方または両方とを認識し、種別が前記第1飲食物の種別と同一であり、かつ、当該メーカー及び商品名の一方または両方と異なるメーカー及び商品名の一方または両方の飲食物である第2飲食物を摂取する第6行動を認識し、前記第6行動を前記第5行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、前記出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第5行動において摂取される第1飲食物の種別と当該第1飲食物のメーカー及び商品名の一方または両方が認識される。そして、前記出力制御部により、種別が第1飲食物と同一であり、かつ、当該メーカー及び商品名の一方または両方と異なるメーカー及び商品名の一方または両方である第2飲食物を摂取する第6行動が認識される。ここで、メーカー及び商品名の一方または両方が違う第1飲食物及び第2飲食物は、その種別が同一であったとしても、飲食物の製造方法、材料等の相違に応じて、その含有される物質及びその量の一方または両方が互いに異なりうる。指定状態の悪化の原因でありうる第1飲食物と含有される物質及びその量の一方または両方が異なる第2飲食物をとる行動が推薦されることにより、同一の種別の飲食物を推薦しながら、指定状態の悪化を和らげることができる。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記行動は、飲食であり、
前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第7行動において摂取される主要な物質である第4物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第4物質と同一の第8行動を認識し、前記第8行動の実施を推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、前記出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第7行動において摂取される主要な物質である第4物質が認識される。前記出力制御部により、摂取される主要な物質が前記第4物質と同一の物質を摂取する第8行動が認識され、前記第8行動の実施を推奨する情報が前記出力部に出力される。これにより、例えば毎日違うものが食べたいなど、ユーザが同一の行動をとり続けることを望まない場合でも、指定状態の改善が期待される別な行動が推薦される。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記行動は、飲食であり、
前記出力制御部は、第1の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第9行動において摂取される主要な物質である第5物質を認識し、
前記第1の期間と異なる第2の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第10行動において摂取される主要な物質である第6物質を認識し、
前記第5物質と前記第6物質とが同一の物質である場合に、摂取される主要な物質が前記第5物質と前記第6物質とは異なる第7物質である第11行動の実施を推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることが好ましい。
当該構成の情報出力システムによれば、第1の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第9行動において摂取される主要な物質である第5物質が認識される。
また、第1の期間と異なる第2の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記出力制御部により、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第10行動において摂取される主要な物質である第6物質が認識される。
前記出力制御部により、前記第5物質と前記第6物質とが同一の物質である場合に、摂取される主要な物質が前記第1物質と前記第2物質とは異なる第3物質である前記第3行動の実施を推奨する情報が前記出力部に出力される。
すなわち、第5物質又は第6物質(同一の物質)を摂取した第1の期間及び第2の期間の両方においてユーザの指定状態が悪化している場合には、当該第5物質(または第6物質)がユーザの指定状態の悪化の原因である蓋然性が高い。
このようなユーザの指定状態の悪化の原因である蓋然性が高い物質を、主要な摂取物としない第3行動の実施が推奨されることにより、指定状態の悪化が軽減または解消されうる。
肌サポートサーバの利用形態の説明図。 肌サポートサーバ及びユーザ端末の構成図。 肌サポートサーバによる一連の肌サポート処理の説明図。 肌サポートサーバにおける処理の第1のフローチャート。 肌サポートサーバにおける処理の第2のフローチャート。 ユーザ端末における処理の第1のフローチャート。 ユーザ端末における処理の第2のフローチャート。 主観データ及び客観データによる肌、心、体の初期データの解析処理の説明図。 体状態の数値化の説明図。 心状態の数値化の説明図。 図11Aは各施策とその施策の改善傾向等との関係を示す図で、図11Bは各工程のスケジュールを示す図で、図11Cはなりたい肌と肌状態の主観状態、客観状態との関係を示す図。 画像表示を実施している期間における日々のモニタリングに基づく進捗表の説明図。 特殊事例による肌状態への影響の説明図。 ユーザ端末における肌状態の改善度の表示画面の説明図。 施策の評価方法の説明図であり、図15Aは施策の評価基準を示し、図15Bは施策の評価例を示している。 暮らし及び特殊事例の評価方法の説明図であり、図16Aは暮らし及び特殊事例の評価基準を示し、図16Bは暮らし及び特殊事例の評価例を示している。 ゴール達成度の判定方法の説明図。 2次データの説明図。 代替または維持判定処理のフローチャートの一例。 表示器に表示されるホーム画面の一例を示す図。 行動の種別と、平均のスコアの変動量と、行動の負荷と、行動のカテゴリと、飲食物の種別と、動作の種別とを関連付けたテーブルを示す図。 代替行動の推奨処理のフローチャートの一例。 代替行動の推奨処理のフローチャートの他の例。 主要な物質と飲食物の種別とを関連付けたテーブルを示す図。 代替行動の推奨処理のフローチャートの他の例。 飲食物の種別と主要な物質と含有量とを関連付けたテーブルを示す図。 代替行動の推奨処理のフローチャートの他の例。 飲食物の種別とメーカーと商品名と塩分量とを関連付けたテーブルを示す図。 同一または同種の行動の維持の推奨処理のフローチャートの一例。 代替または維持判定処理のフローチャートの他の例。 代替または維持判定処理のフローチャートの他の例。 行動のカテゴリと、接近の度合い又はかい離の度合いと、優先度とを関連付けたテーブルを示す図。
本発明の実施形態の一例について、図1~図18を参照して説明する。
[A.肌サポートサーバの利用形態]
図1を参照して、肌サポートサーバ10の構成および本発明を構成する系に対する位置付けを説明する。肌サポートサーバ10は、CPU、メモリ、各種インターフェース回路等を備えたコンピュータシステムにより構成される。肌サポートサーバ10は、メモリに保持された画像表示用のプログラムをCPUで実行することによって、複数のユーザU(図1ではUa,Ub,Ucを例示)の肌状態を改善又は維持するための処理(画像表示処理)を実行する機能を実現する。
肌サポートサーバ10は、インターネット等の通信ネットワーク1を介して、複数のユーザUの通信端末(ユーザ端末)30(図1では30a,30b,30cを例示)との間でデータ通信を行うことにより、ユーザUの肌状態の改善又は維持をサポートする。肌サポートサーバ10と、ユーザ端末30とにより構成されるシステムが、本発明の「情報出力システム」の一例に相当する。
通信ネットワーク1には、担当者T(図1ではTa,Tbを例示)の通信端末50(図1では50a,50bを例示)も接続されている。担当者Tは、通信端末50を介して、ユーザUの肌の特徴や趣味嗜好、生活スタイル等を考慮した適切な肌ケア法等の情報を含むデータを、肌サポートサーバ10及びユーザ端末30に送信することにより、ユーザUの肌状態の改善に対するアドバイスを行う。なお、担当者Tの通信端末50とユーザUのユーザ端末30とは必ずしも一対一である必要はなく、肌サポートサーバ10、担当者Tの通信端末50、通信ネットワーク1を合わせた系全体によってユーザUの肌状態の改善に対するアドバイスがユーザUのユーザ端末30に提供されればよい。例えば、ユーザUの1又は複数のユーザ端末30に対して、複数の担当者Tによってそれぞれの通信端末50を介してアドバイスを提供する方法でも良い。
さらに、肌サポートサーバ10は、複数のユーザUのユーザ端末30から送信される各ユーザの固有データを解析して、汎用的に活用可能な2次データを生成する機能を有し、この2次データを通信ネットワーク1を介して他のシステム60に提供するサービスも行うことができる。
[B.肌サポートサーバ、及びユーザ端末の構成]
図2を参照して、肌サポートサーバ10およびユーザ端末30の構成について説明する。肌サポートサーバ10は、メモリに保持された情報出力プログラムをCPUで
実行することにより、肌状態認識部11、施策グループ選択部12、施策情報送信部13、及び2次データ生成部19として機能する。これらの構成による処理については後述する。また、肌サポートサーバ10は、ユーザUの画像表示処理に使用する各種データを保持するサポートDB(データベース)20を備えている。このサポートDB20はたとえばRAM上に展開され、後述する主観および客観データの更新によって書き換え可能である。
次に、本実施形態のユーザ端末30は、表示器31、タッチパネル32、カメラ33、マイク34、CPU35、及びメモリ36等を備えている。表示器31が、本発明の「出力部」に相当する。タッチパネル32が、本発明の「入力部」に相当する。これに代えてまたは加えて、カメラ33で撮像したユーザUの画像又はマイク34から入力されたユーザUの音声に基づいてユーザの指定を認識することにより、カメラ33又はマイク34を本発明の「入力部」として機能させてもよい。
なお、一の装置が情報を「認識する」とは、一の装置が他の装置から当該情報を受信すること、一の装置が当該一の装置に接続された記憶媒体に記憶された情報を読み取ること、一の装置が当該一の装置に接続されたセンサから出力された信号に基づいて情報を取得すること、一の装置が、受信した情報又は記憶媒体に記憶された情報又はセンサから取得した情報に基づいて、所定の演算処理(計算処理又は検索処理など)を実行することにより当該情報を導出すること、一の装置が他の装置による演算処理結果としての当該情報を当該他の装置から受信すること、一の装置が当該受信信号にしたがって内部記憶装置又は外部記憶装置から当該情報を読み取ること等、当該情報を取得するためのあらゆる演算処理が実行されることを意味する。
本実施形態においては、ユーザ端末30は例えばスマートフォンであるため、カメラ33やマイク34等を備えているが、ユーザ端末と有線無線にかかわらずやり取りできる構成であれば、外付けでの構成であったり、専門的な撮像装置を用いても良い。CPU35は、メモリ36に保持された画像表示用のアプリケーション35a(以下、肌サポートアプリ35aという)のプログラムを実行することにより、ユーザUが肌サポートアプリ35aを介して肌サポートサーバ10によるサポートを享受可能な状態とする。肌サポートアプリ35aを実行したCPU35が、本発明の「ユーザデータ認識部」「指定状態判定部」「出力制御部」「嗜好認識部」「目標認識部」「行動認識部」「優先度認識部」に相当する。
また、ユーザUは、肌の細胞を取得するための角質採取テープ37(図1では37a、37b、37cを例示)を別途有している。この角質採取テープ37は、予め担当者TによりユーザUに提供されたものであってもよいし、ユーザUが市販の角質採取テープ37を購入してもよい。
なお、以下の説明では、説明の便宜のため、肌状態の改善又は維持のサポート処理の対象のユーザをユーザUaと表し、「ユーザUa」と異なるユーザを「他のユーザUb、Uc」と表す。
[C.肌サポートサーバによる一連の処理]
次に、図3を参照して、肌サポートサーバによる一連の処理について説明する。肌サポートサーバ10は、「1.ゴール設定」、「2.スケジュール決定」、「3.モニタリング」、「4.スケジュール修正」、[5.ゴール判定]及び「6.2次データ生成」の各工程の処理を、図4,5に示したフローチャートに従って実行する。また、ユーザ端末30は、各工程における肌サポートサーバ10による処理に応じて、図6,7に示したフローチャートによる処理を実行する。以下では、各工程における肌サポートサーバ10及びユーザ端末30のCPU35の処理について、図4~7に示したフローチャート
を参照しつつ説明する。
ユーザUaは、図6のSTEP50で、肌サポートアプリ35aのプログラムをユーザ端末30にダウンロードして肌サポートアプリ35aを起動する。そして、ユーザUaは肌サポートアプリ35aへの登録申請を行う。
肌サポートサーバ10は、図4のSTEP10で、ユーザUaからの登録申請を受け付けたときに、「ユーザUaからの登録申請を受け付けた」と認識し、STEP11に処理を進める。そしてSTEP11以降の画像表示処理を開始する。
[D.ゴール設定工程]
図3に示した「1.ゴール設定」の工程は、肌状態認識部11及び施策グループ選択部12により実行される。施策グループ選択部12は、図4のSTEP11でユーザ端末30にユーザUaの現状の肌、体、心の各状態、及びユーザUaが要望する肌状態を把握するための情報入力を促す初期情報要求データを送信する。
この初期情報要求データを受信したユーザ端末30では、肌サポートアプリ35aが、図6のSTEP51で、ユーザUaに対して、現状の肌、体、心の各状態、及びユーザUaが要望する肌状態の入力を促す画面を表示器31に表示する。それに対してユーザ端末30は、ユーザUaが入力した情報を含む初期ユーザ情報データを、肌サポートサーバ10に送信する。
肌状態認識部11は、図4のSTEP11において、初期ユーザ情報データを受信して、初期ユーザ情報データから認識したユーザUaの肌、心、体の各状態と、ユーザUaが要望する肌状態とに基づいて、肌状態の目標スコア(ゴール)を設定する。
ここで、初期ユーザ情報データには、肌状態、体状態、及び心状態についての主観データ及び客観データが含まれている。詳細な定義は後述するが、主観データはユーザの主観によって判定される項目、客観データは検査結果や画像解析、事実情報に基づいたデータである。肌状態の主観データは、現状の肌状態に対するユーザUaの満足度を、例えば10段階で示したデータである。肌状態の客観データは、ユーザUaの肌画像データである。なお、肌状態の客観データには、初期ユーザ情報データに含まれる肌状態の客観データに加え、角質採取テープ37により採取されたユーザUaの角層細胞の解析データが含まれても良い。角層細胞の解析データは、具体的には例えば保水能力と皮脂適格性に関するデータである。この場合、角層細胞の解析を、例えばユーザ端末30に接続された測定機器45により行うことで、或は、角質採取テープ37の画像データをユーザ端末30から肌サポートサーバ10に送信し、肌サポートサーバ10側で角質採取テープ37の画像を分析して保水能力と皮脂適格性などを測定してもよい。
ユーザUaの満足度は肌サポートアプリ35aにおけるアンケート入力によって取得される。また、肌画像データは、ユーザ端末30のカメラ33又は接続端子40に接続された外部カメラによってユーザUaがユーザUaの顔を撮像することによって取得した画像データである。
また、肌サポートアプリ35aは、ユーザUaに対して、角質採取テープ37の使用方法を表示器31に表示し、角質採取テープ37の使用と別途の郵送とを促す。肌サポートアプリ35aは、ユーザUaに対して、角質採取テープ37の使用と肌画像の撮像を促し、撮像された画像が肌サポートサーバ10に送信されるようにしてもよい。
肌状態認識部11は、図8に示したように、肌状態の初期値を、主観のスコアをたとえば3、肌画像のスコアを3、保水能力のスコアを2、皮脂適格性のスコアを1に割り当てて、合計した値を肌状態のスコアとする。なお、スコアは正の整数ではなく、小数で表現されていてもよいし、負の数で表されてもよい。
角層細胞の解析による保水能力スコア及び皮脂適格性のスコアの認識を第1認識方法と呼ぶ。第1認識方法は、これに代えてまたは加えて、角層水分量計によりユーザの肌の水分量を計測する方法及び皮脂量計によりユーザの肌の皮脂量を計測する方法のうち少なくとも1つを含む。また、第1の認識方法によるユーザの肌の認識を定期的に行うため、肌状態認識部11は、定期的にユーザ端末30に角質採取テープ37等の使用を促すメッセージを送信したりすることにより、ユーザに行動を促す。このときの「定期的」というのは厳密に時間的に等間隔である必要はなく、肌状態に影響が出ない範囲で等間隔であれば良い。例えば、3ヶ月ごとに第1の認識方法を実施する場合において、1月1日に初回を実施した場合、ちょうど3か月後の4月1日のみならず、例えばその1週間前の3月24日前後にユーザ端末30にメッセージを送信してもよいし、例えばその1週間後の4月8日前後にユーザ端末30にメッセージを送信してもよい。また、長期的にサービスを提供するときなどは、例えば細かい改善を調べたい時は1ヶ月ごとに第1の認識方法を設定し、肌状態に対する季節変化の影響を調べるために3か月ごとに第1の認識方法を設定するなど、認識のタイミングは変更可能である。
アンケート入力による肌状態の主観データに基づいて主観スコアの認識及びユーザUaの肌画像データに基づく肌画像スコアの認識のそれぞれを第2認識方法と呼ぶ。第2認識方法は、アンケート入力による肌状態の主観データに基づいて主観スコアの認識及びユーザUaの肌画像データに基づく肌画像スコアの認識の一方によってユーザUaの肌状態を認識してもよいし、これらと異なる方法を含んでもよい。また、第2認識方法は、第1の認識方法よりも頻繁に行われる。これは角質採取テープ37の使用・郵送が手間的にも煩雑かつ値段的にも高価になってしまうためである。また、角質採取テープ37の使用が頻繁であると、ユーザUaの肌へ悪影響が及ぶおそれもある。
例えば3か月間ごとに第1の認識方法が実施され、第2の認識方法は毎日実施にされる。また、第1の認識方法の実施と第2の認識方法の実施のタイミングが重なる時は、できれば同じタイミングで実施されると精度の良いデータが取れるために好ましい。ただし第1の認識方法の実施時に第2の認識方法が実施されなくても本発明の実施は可能であるし、効果も得られる。
なお、主観スコアは、主観データに基づいて認識されたスコアであればよい。
体状態の主観データと客観データは、図9に示したように分けられている。詳細な定義は後述するが、肌の主観データおよび客観データと同様に、主観データはユーザUaの主観によって判定される項目、客観データは検査結果や画像解析、事実情報に基づいたデータである。体状態の主観データは、ユーザUaが肌サポートアプリ35aを通じてアンケートを入力することによって取得される。客観データは、ユーザUaがユーザ端末30のカメラ33を用いて撮像されたユーザUaの舌・唇の画像データ、ユーザ端末30の接続端子40に接続された測定機器45により測定されたユーザUaの血圧、不整脈、尿中成分、血中成分等の測定データと、肌サポートアプリ35aにおけるアンケート入力により取得された頭痛又は肩こり等の体調不良の回数、疲労度判定等のデータである。なお、将来の肌ケア以外のサービスへの展開に備えて、種々の病気の発生情報などについても初期ユーザ情報データに含めてもよい。
心状態の主観データと客観データは、図10に示したように分けられている。、詳細な定義は後述するが、肌の主観データおよび客観データと同様に、主観データはユーザUaの主観によって判定される項目、客観データは検査結果や画像解析、事実情報に基づいたデータである。主観データは、肌サポートアプリ35aにおけるアンケート入力によって取得される。客観データは、肌サポートアプリ35aにおけるアンケート入力(一日の笑った頻度等)と、測定機器による測定(脈拍モニタリングからの心理状態推定等)とにより取得される。なお、将来の肌ケア以外のサービスの展開に備えて、種々の精神疾患の発生情報についても初期ユーザ情報データに含めてもよい。
肌状態認識部11は、認識したユーザUaの肌、体、心の状態の主観データ及び客観データを、サポートDB20に記憶する。
肌状態認識部11は、このようにして初期ユーザ情報データから認識したユーザUaの肌状態、体状態、及び心状態の主観データと客観データに基づいて、図8の右側の三角形で示したように、肌状態を1~9、体状態を1~6、心状態を1~6の各スコアで表した3軸の初期値を設定する。なお、肌状態のスコアと同様に、体状態又は心状態の主観データ及び客観データから体状態又は心状態の主観スコア及び客観スコアが算出され、それらに基づいて体状態のスコア及び心状態のスコアとして扱われてもよい。
さらに、施策グループ選択部12は、初期ユーザ情報データに含まれる「なりたい肌スコア」「施策のカテゴリー、希望、頻度」及び「現在行っている施策」を取得する。「なりたい肌スコア」「施策のカテゴリー,希望,頻度」及び「現在行っている施策」は、肌サポートアプリ35aにより、ユーザUaが入力したものである。
ここで、「なりたい肌スコア」において、「なりたい肌」とは、乾燥感改善、ごわつき改善、敏感肌改善、ニキビ改善、しぼみ感改善、シミ改善、シワ改善、たるみ改善、くすみ改善、くま改善、顔色改善、及びハリ改善の中から選択された肌状態の改善対象である。また、「スコア」とは、各対象の肌状態に対するユーザUaの満足度であって、肌サポートアプリにおいて1~10の10段階でユーザが選択したスコアである。
サポートDB20は、各改善対象に関連付けられた肌状態の主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を記憶している。例えば、図11Cに示されるように、「乾燥感改善」には、肌状態の主観状態「乾燥感改善」と、肌状態の客観状態の基準「保水能力と皮脂適格性との差を最小化」とが関連付けられている。
例えば、「なりたい肌」が「乾燥感改善」であり、現状の肌状態の乾燥感の満足度のスコアが3であるときに、ユーザUaの選択に応じて、「乾燥感改善」と関連付けられたユーザUaの肌状態の主観状態「乾燥感改善」についての満足度5が主観的な目標スコアとして設定される。
また、施策グループ選択部12は、「乾燥感改善」に関連付けられた肌状態の客観的な改善対象を設定する。例えば、施策グループ選択部12は、「乾燥感改善」に関連付けられた基準「保水能力と皮脂適格性との差を最小化」に基づいて、ユーザUaの肌状態のうち、保水能力よりも低い皮脂適格性の値2を客観的な目標スコアとして設定する。
また、「施策のカテゴリー、希望、頻度」において、カテゴリーとしては「食生活、自宅での行動、運動、化粧品の使い方」等、希望としては「難易度、時間制約、肌ケアを行うシーン」等、頻度としては「1日当たりのアドバイスを受ける回数」等が選択される。
「現在行っている施策」は、ユーザUaがすでに行っている施策であり、「湯船につかる」等の内容及び頻度又は程度などにより表される。
[E.スケジュール決定工程]
図3に示した「2.スケジュール決定」の工程は、施策グループ選択部12及び施策情報送信部13により実行される。施策グループ選択部12は、図4のSTEP12で、ゴール(主観的な目標スコア及び客観的な目標スコア)を達成するための施策グループを選択する。この選択は、上述した各改善対象に関連付けられた、肌状態の主観状態の改善傾向と肌状態の客観状態の改善傾向と適した周辺環境とを考慮して行われる。施策グループ選択部12は、あらかじめ登録された地域またはGPSセンサ等によって検出された位置情報と、端末の時計機能から取得した日時とに基づいて、スケジュール期間におけるユーザUaの周辺環境の温度、湿度等を予測する。
例えば、施策グループ選択部12は、カテゴリーの希望が「自宅での行動、食生活、運動」であり、梅雨の時期のように湿度が平均50%と予測される季節であり、主観的な目標スコアが「乾燥感」の満足度5以上、客観的な目標スコアが皮脂適格性2以上である場合、主観状態の改善傾向が「乾燥感改善」を含み、客観状態の改善傾向が「皮脂適格性向上」を含み、カテゴリーに「自宅での行動、食生活、運動」のいずれかであり、適した周辺環境が湿度50%と矛盾しない施策を選択する。
ここで、主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向は、予め担当者T等の専門家によって定められたものであってもよいし、サポートDB20に記憶された他のユーザUb、Ucが実施した施策と他のユーザUb、Ucの肌状態の時系列的変化に基づいて推定される主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向であってもよいし、実施した施策とユーザUaの肌状態の時系列的変化がサポートDB20に保存されている場合には、当該情報に基づいて推定される主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向であってもよい。
例えば、サポートDB20には、他のユーザUb、Ucのそれぞれが実施した施策と、その施策を実施した前後の他のユーザUb、Ucそれぞれごとの肌状態の主観データの時系列的変化及び他のユーザUb、Ucそれぞれごとの肌状態の客観データの時系列的変化の一方又は両方とが記憶される。
また、例えば、サポートDB20には、他のユーザUb、Ucのそれぞれが実施した施策「湯船につかる」と、その施策を実施した前後における、他のユーザUb、Ucそれぞれの肌状態の主観状態の時系列的変化としての「乾燥感についての満足度」が記憶されているとする。
このとき、施策グループ選択部12は、各他のユーザUb、Ucごとに、施策「湯船につかる」について、例えば、湯船につかる前日と、湯船につかった日の肌状態の主観データ(乾燥感についての満足度)の変化量を算出する。そして、施策グループ選択部12は、各他のユーザUb、Ucごとの乾燥感についての満足度の変化量の平均値をとる。施策グループ選択部12は、例えば、「乾燥感についての満足度」の変化量の平均値が所定値以上である場合に、施策「湯船につかる」の主観状態の改善傾向を「乾燥感改善」と認識する。客観状態の改善傾向についても、主観状態の改善傾向と同様に認識できる。
施策グループ選択部12は、ユーザUaの年齢及び肌状態に基づいて、同年代、同様の肌状態等、処理対象とする他のユーザUb、Ucの範囲を絞ってもよい。
また、施策グループ選択部12は、サポートDBに実施した施策とユーザUaの肌状態の時系列的変化が保存されている場合には、上記と同様にして算出した当該情報に基づいて推定される主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を認識してもよい。
施策グループ選択部12は、ユーザUaの第1回目のスケジュール決定工程においては、他のユーザUb、Ucの肌状態の主観データ、客観データから上記主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を認識し、ユーザUaの第2回目のスケジュール決定工程においてはユーザUaの肌状態の主観データ、客観データから主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を認識してもよい。
施策グループ選択部12は、肌状態のみならず、心状態、体状態についても同様に主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を認識し、当該心状態、体状態の主観状態の改善傾向及び客観状態の改善傾向を加味して施策を選択してもよい。
施策グループ選択部12は、「現在行っている施策」と同内容及び同頻度または同程度の施策を施策グループから除外してもよい。ユーザが既に行っている施策は、提案するまでもないと考えられるからである。
図11Aの例では、施策グループ選択部12は、「湯船につかる」「ビタミンC摂取」「野菜摂取」「1万歩以上歩く」を含むように複数の施策の組合せである施策グループを選択する。
施策情報送信部13は、施策グループの中から、ユーザUaの「施策のカテゴリー、希望、頻度」に応じて施策の優先度を評価し、当該優先度に従って初期の施策を決定する。図12には、初期の施策として「湯船につかる」「野菜摂取」「1万歩以上歩く」が選択されたスケジュールの例を示している。施策情報送信部13は、このようにして決定したスケジュールの内容を示すスケジュールデータをユーザ端末30に送信する。
施策情報送信部13は、併せて、ユーザUaの指定を基に、一定期間の各工程の実施の計画を作成する。図11Bには、START時にゴール設定とスケジュール決定を行い、毎日モニタリングをし、1週間ごとにスケジュール修正を行い、1か月後に進捗グラフを作成し、3か月目にゴール判定と新たなゴール設定を行うという一連のイベントの計画が示されている。施策情報送信部13は、ユーザUaの指定に加えてまたは代えて、あらかじめ定められた、一定期間の各工程の実施の計画を用いてもよい。
ユーザ端末30において、図6のSTEP52で、肌サポートサーバ10からスケジュールデータを受信すると、肌サポートアプリ35aは、図12に示したようなスケジュールの実行表及び図11Bに示したような作業内容の計画を表示可能にして、ユーザUaによる各施策の実施を促す。図12のスケジュールの実行表においては、各施策(「湯船につかる」、「野菜摂取」、「1万歩以上歩く」)の内容が表示される。
[F.モニタリング工程]
図3に示した「3.モニタリング」の工程は、ユーザUaが肌サポートアプリ35a上で設定した期間ごとに(図11Bでは毎日)、肌状態認識部11及び施策情報送信部13により実行される。肌サポートアプリ35aの利用を開始したユーザUaは、ユーザ端末30により、日々の肌、体、心の各状態と、スケジュールにより指示された施策の実施状況と、スケジュールにより指示された施策以外のユーザUaの自主的な行動(施策外行動)の実施状況とを入力する。施策の実施状況には、「湯船につかる」、「野菜摂取」、「1万歩以上歩く」をそれぞれ実施したかどうかを示す情報のほか、「30分」および「湯船につかる」、「300g」および「野菜を摂取」、「1万5千歩」および「歩く」など、時間、量などで表される施策の実行の度合いが含まれる。
肌サポートアプリ35aは、図6のSTEP53で、ユーザUaにより肌、体、心の状態が入力されるとSTEP60に処理を進め、上述した初期ユーザ情報データと同様に、ユーザUaの肌、体、心の状態についての主観データと客観データを含む現状ユーザ情報データを肌サポートサーバ10に送信してSTEP54に処理を進める。なお、肌サポートアプリ35aは、図6のSTEP53で、ユーザUaにより肌、体、心の状態が入力されない場合、そのままSTEP54に処理を進める。ここで送信されるデータには、角質採取テープ37によって採取された角層細胞に関するデータは含まれない。
また、肌サポートアプリ35aは、図6のSTEP54で、ユーザUaによりスケジュールの実行状況(各施策の実行状況)が入力されたときにSTEP61に処理を進め、スケジュールの実行状況を示す実行状況データを肌サポートサーバ10に送信して図7のSTEP55に処理を進める。なお、肌サポートアプリ35aは、図6のSTEP54で、ユーザUaによりスケジュールの実行状況(各施策の実行状況)が入力されない時は、そのままSTEP55に処理を進める。
さらに、肌サポートアプリ35aは、図7のSTEP55で、ユーザUaにより施策外行動の実施状況が入力されたときにSTEP62に処理を進め、実施された施策外行動の内容を示す施策外行動実施データを肌サポートサーバ10に送信してSTEP56に処理を進める。なお、肌サポートアプリ35aは、図7のSTEP55で、ユーザUaにより施策外行動の実施状況が入力されないときには、そのままSTEP56に処理を進める。
図4のSTEP13~図5のSTEP16、及び図4のSTEP20~STEP22は、施策情報送信部13による処理である。肌状態認識部11は、STEP13でユーザ端末30から現状ユーザ情報データを受信したときにSTEP20に処理を進め、現状ユーザ情報データをサポートDB20に蓄積してSTEP14に処理を進める。なお、肌状態認識部11は、STEP13でユーザ端末30から現状ユーザ情報データを受信しないときは、STEP14にそのまま処理を進める。
また、施策情報送信部13は、STEP14でユーザ端末30から実行状況データを受信したときにSTEP21に処理を進め、実行状況データをサポートDB20に蓄積してSTEP15に処理を進める。一方で、STEP14でユーザ端末30から実行状況データを受信していないと判定された場合は、そのままSTEP15に処理を進める。
さらに、施策情報送信部13は、STEP15でユーザ端末30から施策外行動実施データを受信したときにSTEP22に処理を進め、施策外行動実施データをサポートDB20に蓄積して図5のSTEP16に処理を進める。一方で、施策情報送信部13は、STEP15でユーザ端末30から施策外行動実施データを受信しない時は、そのまま図5のSTEP16に処理を進める。
図5に移って、STEP16で、施策情報送信部13は、サポートDB20に蓄積されたユーザUaの初期ユーザ情報データ、現状ユーザ情報データ、実行状況データ、及び施策外行動実施データ等に基づいて、スケジュールの進捗状況を示す進捗表データを作成し、この進捗表データをユーザ端末30に送信する。
ここで、スケジュールの進捗表は、例えば図12に示したように、上から順に、肌状態(ここでは乾燥肌)のスコア、体状態のスコア、心状態のスコア、施策(湯船につかる、野菜摂取、1万歩以上歩く)の実施状況、暮らし情報(野菜摂取量、水分摂取量)、及び暮らし特殊事例が、1日単位で表示する構成となっている。
また、スケジュール進捗表には、施策の実行度合い(「30分」湯船につかる、「300g」野菜摂取、「1万5千歩」歩く)が含まれている。
ユーザ端末30において、肌サポートアプリ35aは、図7のSTEP56で、肌サポートサーバ10から送信された進捗表データを受信したときにSTEP63に処理を進め、進捗表データをメモリ36に保持する。肌サポートアプリ35aは、メモリ36に格納された進捗表データを用いて、図12に示した進捗表をユーザ端末30の表示器31に表示する。
また、肌サポートアプリ35aは、進捗表データの他に、通信を介して認識した、肌サポートサーバ10のサポートDB20に蓄積されたユーザUaの初期ユーザ情報データ、現状ユーザ情報データ、実行状況データ、施策外行動実施データ等を用いて、ユーザUaの肌、体、心の各状態の推移や変化を示す情報を、ユーザ端末30の表示器31に表示する。
例えば、肌サポートアプリ35aは、図13に示したように、スケジュールによる施策以外のユーザUaの行動(洗顔法の変更、マッサージを受けた等)、及びユーザの体調(生理、睡眠不足等)と、ユーザUaの肌状態の変化の関係を日単位の時系列グラフで、表示器31に表示する。
また、肌サポートアプリ35aは、図14に示したように、一カ月単位で、ユーザUaの角質状態を含む肌状態、心理状態、肌ケアの満足度、及び化粧品の使い方の評価値の変化を対比したレーダーチャートを表示器31に表示する。
ユーザUaは、肌サポートアプリ35aによるこれらの表示を視認して、自身の肌、体、心の各状態の変化を確認することにより、肌の改善度と共に、体と心の状態の変化も把握することができるため、肌、体、及び心の状態をバランス良く改善しながら、目標とする肌状態のゴールへの到達することができる。
[G.スケジュール修正]
図3に示した「4.スケジュール修正」の工程は、ユーザUaが肌サポートアプリ35a上で設定した期間ごとに(図11Bでは1週間ごとに)、施策情報送信部13により実行される。図5のSTEP17~STEP20、及びSTEP30~STEP33が、施策情報送信部13による処理である。
また、肌サポートアプリ35aは、「4.スケジュール修正」の工程において、STEP64に進み、図19に示される代替または維持判定処理を実行する。代替または維持判定処理の詳細については後述する。
施策情報送信部13は、STEP17で、サポートDB20に蓄積されたユーザUaの初期ユーザ情報データ、現状ユーザ情報データ、及び実行状況データ等に基づいて、ユーザUa肌状態の目標達成度、スケジュールに組み込まれた各施策の実行度、及び各施策の効果を評価する。
施策情報送信部13は、図15Aに示した施策の評価基準を用いて、肌状態と体又は心の状態との相関関係を抽出し、この相関関係に基づいて、スケジュールに組み込まれた各施策の継続、施策グループからの除外、施策の中止、別の施策への変更を判断する。
図15Aの評価基準では、判定項目として、実施の有無、肌への影響、体への影響、心への影響という四項目が使用され、実施率が所定実施率を超え、肌に良い影響があり、且つ、体と心に悪い影響がない施策については、A評価となって継続と判断される。なお、図15Aでは、実施率が所定の実施率を超えた施策を「実施」として表記し、実施率が所定の実施率以下であった施策を「不実施」として表記している。図12及び図15Bでも同様である。
施策の影響のタイミングと影響が継続する期間が施策ごとに定められている場合、施策情報送信部13は、施策の影響のタイミングと施策の影響が継続する期間に基づいて、各施策の影響を判定してもよい。
例えば、「湯船につかる」という施策の肌への影響、体への影響、心への影響は、翌日に影響が出、1日だけ継続すると定められていた場合、施策情報送信部13は、例えば12月15日の「湯船につかる」という施策の影響は、12月16日の各状態に反映されていると判断する。
また、「野菜摂取」という施策の肌への影響、体への影響、心への影響は、1週間後に影響が出、3日だけ継続すると定められていた場合、施策情報送信部13は、例えば12月15日の「野菜摂取」という施策の影響は、12月22日~12月24日の各状態に反映されていると判断する。
それに対して、実施され、肌に良い影響があるが、体と心のいずれかに悪い影響がある施策については、B評価となって中止或は別施策への変更と判断される。また、実施率が所定の実施率以下となった施策はユーザUaにとって負荷が大きかったと考えられるため、C評価となって中止或は別施策(例えば、ユーザUaの負荷が軽減する施策又は別の施策)への変更と判断される。
施策情報送信部13は、各施策を1日だけ実施することで肌、体、心への良いまたは悪い影響があるかの評価を行っても良いし、数日や数週間などの一定期間において各施策を実施することで、肌、体、心への良いまたは悪い影響があるかの評価を行ってもよい。一定期間で評価を行う場合、施策情報送信部13は、例えば、一定割合でいずれかの状態に悪影響が出た場合にB評価とし、実施割合が一定以下である場合にC評価とし、それ以外の場合A評価としてもよい。これに代えて、施策情報送信部13は、例えば、一定期間におけるいずれかの状態の満足度の平均値が所定以下となった場合にB評価としてもよい。また、1日におけるいずれかの状態の満足度が所定以下となり、かつ、一定期間におけるいずれかの状態の満足度の平均値が所定以下となった場合にC評価とし、1日の評価におけるいずれかの状態の満足度が所定以下となり、または、一定期間におけるいずれかの状態の満足度の平均値が所定以下となった場合にB評価とし、1日におけるいずれかの状態の満足度が所定値を超え、かつ、一定期間におけるいずれかの状態の満足度の平均値が所定値を超えた場合にA評価とするなど、1日の評価と一定期間の評価とを組み合わせて用いてもよい。
また、施策情報送信部13は、図8に示した肌状態のスコアの向上度が所定の向上度以下である場合に、当該肌状態のスコアの向上度が所定の向上度以下である施策を施策グループから除外してもよい。施策情報送信部13は、体状態又は心状態のスコアの向上度が所定の向上度以下である場合に、体状態又は心状態のスコアの向上度が所定の向上度以下である施策を施策グループから除外してもよい。
図15Bは、図15Aに示した評価基準を、本実施形態における施策(湯船につかる、野菜摂取、1万歩以上歩く)に適用した例を示している。図15Bにより、施策情報送信部13は、「湯船につかる」についてはA評価として、次のスケジュールでの継続を決定し、「野菜摂取」についてはB評価として、施策グループからの除外、次のスケジュールでの中止或は他の施策への変更を決定し、「1万歩以上歩く」についてはC評価として、施策グループからの除外、次のスケジュールでの中止或は他の施策への変更を決定している。
施策情報送信部13は、複数の施策が行われた影響については、それらの施策の組合せごとに判断する。例えば、施策情報送信部13は、「湯船につかる」「野菜摂取」の組合せが、B評価又はC評価であった場合、「湯船につかる」若しくは「野菜摂取」の単独の施策のみとするか、又はこれらのいずれかの施策と別な施策との組み合わせとするように変更してもよい。
施策情報送信部13はこのような評価処理を行って、スケジュール修正(主として施策グループの他の施策への変更による修正)の要否を判断し、スケジュール修正が必要と判断したときには、STEP30に処理を進めてスケジュールを修正する。そして、修正したスケジュールのデータであるスケジュール修正データをユーザ端末30送信して、STEP19に処理を進める。一方、スケジュールの修正が不要であると判断したときには、施策情報送信部13は、図5のSTEP18から図5のSTEP19に処理を進め、この場合はスケジュールは修正されない。
次に、施策情報送信部13は、STEP19で、初期ユーザ情報データ、現状ユーザ情報データ、及び施策外行動実施データ等に基づいて、ユーザUaが行った各施策外行動(スケジュールに組み込まれている施策以外に、ユーザが行った行動)を評価する。
施策情報送信部13は、図16Aに示した施策外行動の評価基準を用いて、施策外行動の推奨の有無又は禁止の提案を判断する。図16Aの評価基準では、判定項目として、肌、体、心の各状態への影響が使用される。
そして、「肌、体、心のいずれかに良い影響があり、且ついずれについても悪い影響が無い」場合は、D評価となって実施が推奨される。それに対して、「肌、体、心のいずれかに悪い影響がある」場合は、E評価となって禁止が提案される。また、「肌、体、心のいずれにも影響が無い」場合には、F評価となって実施が推奨されない。
図16Bは、図16Aに示した評価基準を、本実施形態における施策外行動(マッサージを受けた、チョコレートを大量に摂取した)に適用した例を示している。図16Bにより、施策情報送信部13は、「マッサージを受ける」についてはD評価として、次のスケジュールでの実施の推奨を決定している。また、「チョコレートの大量摂取」についてはE評価として、次のスケジュールでの止めるための施策(例えば、和菓子を摂取する代替案)の提案を決定している。
施策情報送信部13は、スケジュールに組み込まれた施策の中止或は変更、又は施策外行動について、実施の推奨或は禁止の提案を決定したときには、STEP20からSTEP31に処理を進める。そして、推奨を決定したときはSTEP31からSTEP33に処理を進め、施策外行動の実施を推奨する施策外行動推奨データをユーザ端末30に送信して、図4のSTEP13に処理を進める。
一方、施策情報送信部13は、禁止の提案を決定したときには、STEP31からSTEP32に処理を進め、施策外行動の禁止を提案する施策外行動禁止データをユーザ端末30に送信して、図4のSTEP13に処理を進める。
また、施策情報送信部13は、推奨又は禁止を提案する施策外行動がない場合には、STEP20から図4のSTEP13に処理を進める。なお、禁止を提案する施策外行動に代替行動がある場合には、禁止の提案に代えて代替行動への変更を提案する施策外行動禁止データをユーザ端末30に送信するようにしてもよい。
ユーザ端末30において、肌サポートアプリ35aは、図7のSTEP57で、肌サポートサーバ10からスケジュール修正データを受信すると、STEP65に処理を進め、スケジュール修正データに基づいてスケジュールを修正する。そして、肌サポートアプリ35aは、メモリ36に保持されたスケジュールデータを更新して、処理をSTEP58に進める。
また、肌サポートアプリ35aは、図7のSTEP58で、肌サポートサーバ10から施策外行動推奨データ又は施策外行動禁止データを受信すると、STEP66に処理を進め、受信したデータに応じて、施策外行動を推奨又は禁止の提案を報知する画面をユーザ端末30の表示器31に表示する。なお、この報知は、例えば図12に示した進捗表に報知メッセージを表示して行ってもよい。また、推奨する施策外行動を、新たな施策としてスケジュールを修正してもよい。
[H.ゴール判定工程]
図3に示した「5.ゴール判定」の工程は、ユーザUaが肌サポートアプリ35a上で設定した期間ごとに(図11BにおいてはSTARTから3か月後)、肌状態認識部11、施策グループ選択部12及び施策情報送信部13により実行される。
肌サポートアプリ35aは、角質採取テープ37の使用と、角質採取テープ37の郵送を促すメッセージをユーザ端末30の表示器31に表示する。
肌状態認識部11は、郵送された角質採取テープ37から得られた情報に基づいて、肌状態の客観値(保水能力、皮脂適格性など)を認識する。
また、肌サポートアプリ35aは、アンケートの回答、肌等の撮像の使用を促すメッセージをユーザ端末30の表示器31に表示し、得られた情報を送信する。
肌状態認識部11は、肌サポートアプリ35aから得られた情報に基づいて、肌の乾燥感の主観値(主観スコア)と、肌状態の客観値(肌の画像スコア)を認識する。
施策グループ選択部12及び施策情報送信部13は、肌の乾燥感の主観値と、肌状態の客観値とに基づいて、肌状態のサポート開始時と3カ月後における評価値を比較して、ゴール達成度を判定する。
図17の例では、乾燥感の主観値のスコアが3カ月で3から5に増加しているので達成(○)と判定し、客観値についても、肌の画像スコアが3カ月で3から4に増大し、保水能力が2に維持され、皮脂適格性が1から2に増大しているので達成(○)と判定されている。そして、主観値と客観値が共にゴールを達成しているので、トータルとしてもゴールを達成したと判定している。
肌状態認識部11及び施策グループ選択部12は、ゴールを達成した場合には新たなゴールを設定するため、図3に示した「1.ゴール設定」の工程を再度実行する。肌状態認識部11及び施策グループ選択部12は、ゴール未達の場合は、「2.スケジュール決定」工程を実施してもよいし、ユーザの希望または進捗に応じて「1.ゴール設定」の工程を再度実行してもよい。
[I.2次データ生成]
図3に示した「6.2次データ生成」の工程は、2次データ生成部19により実行される。2次データ生成部19は、複数のユーザUから送信される初期ユーザ情報データ、角層細胞解析データ、現状ユーザ情報データ、実行状況データ、施策外行動実施データ等の各種データ(以下、ユーザ個別データという)を、ユーザごとにサポートDB20に順次蓄積する。
そして、2次データ生成部19は、サポートDB20に蓄積されたユーザ個別データを分析して、例えば図18に示したように、各ユーザの特性(性別、年齢、居住地、嗜好、ライフスタイル等)、サポートの改善対象(乾燥感、ごわつき、敏感、ニキビ、しぼみ感等)、スケジュールにより提案された施策(湯船につかる、野菜摂取、1万歩以上歩く等)、及び施策の実施による肌、体、心の各状態の変化等を関連付けた2次データを生成する。
また、2次データ生成部19は、施策外行動についても図18と同様に、各ユーザの特性と施策外行動の実施による肌、体、心の各状態の影響とを関連付けた2次データを生成する。
このようにして生成された2次データは、同様の特性を有するユーザについて、体及び心に良い影響を与えつつ肌状態の改善を図るために有効な施策を選択する際に、有効に活用することができる。例えば、上述した図3の「2.スケジュール決定」の工程において、施策グループ選択部12は、2次データを参照して、ユーザUaの特性に適合した施策を選択することができる。
また、上述した図3の「4.スケジュール修正」の工程において、施策情報送信部13は、ユーザUaの肌、体、心の各状態の推移に応じてスケジュールを変更する際に、2次データを参照して、より有効な施策或は施策外行動を組み込んだスケジュールに変更することができる。
さらに、2次データは、肌状態のサポートを行う上で有効に利用できると共に、ある特性を有するユーザ(例えば、東京に住む30代のアウトドア志向の女性等)をターゲットとしたマーケティング等の目的にも利用することができる。そのため、2次データを図1に示した他のシステム60等に提供してもよい。
[J.代替または維持判定処理]
図19~図21を参照して、代替または維持判定処理の一例を説明する。
以下においては、改善対象の肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態を、指定状態と呼ぶ。本実施形態においては、肌状態が指定状態であるとして説明する。
図19のSTEP101において、ユーザデータ認識部は、肌サポートサーバ10のサポートDB20に蓄積された指定の期間におけるユーザUaのデータを認識する。
指定の期間は、指定状態が肌状態である場合には1日であることが望ましく、たとえばアプリの実行の前日から当日までである。これに代えて、例えば、施策の種類よっては、指定の期間は1週間、1か月等であってもよい。
前述したように、ユーザUaのデータは、図6のSTEP53~図6のSTEP55のそれぞれで入力され、図6のSTEP60~図6のSTEP62で肌サポートサーバ10に送信されたデータである。ユーザUaのデータは、初期ユーザ情報データ、現状ユーザ情報データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データ(実行状況データおよび施策外行動実施データ)とを少なくとも含む。
なお、施策は、ユーザが実行を希望する行動としてユーザの意思に基づいて肌サポートサーバ10に登録された行動であり、施策外行動は、ユーザが実行した行動であるものの、肌サポートサーバ10に登録されていない行動である。
なお、補足すると、図6のSTEP53、STEP54、図7のSTEP55では、図20に示されるような画面(以下、ホーム画面という。)が表示器31に出力され、このホーム画面の特定箇所に入力された値が、それぞれ、肌、体、心の状態、スケジュールの実行状況及び施策外行動の実施の状況として認識される。
図20に示されるホーム画面には、画面最下部の画面リンクP000、画面右上の日付表示P010、画面上部にある肌状態入力表示P020、第1行動入力表示P030、画面中段にある体状態入力表示P041、心状態入力表示P042、画面下段にある第2行動入力表示P050、第3行動入力表示P060及び登録ボタンP070が含まれている。
画面リンクP000は、ホーム画面にリンクされたホームボタンP001と、ユーザデータの一覧表示の画面にリンクされた一覧表示ボタンP002と、ユーザデータのグラフを表示する画面にリンクされたグラフ表示ボタンP003と、施策の設定等を行う設定画面にリンクされた設定ボタンP004とが含まれる。
日付表示P010は、入力されるユーザの情報の日付の表示である。原則的には、日付表示P010は、肌サポートアプリ35aを実行した日付の表示であるが、例えば、ユーザUaが過日に入力していなかったデータがあり、ユーザUaが当該データを入力するための操作を行った場合には、その対象の日付が表示されてもよい。
肌状態入力表示P020は、ユーザの肌状態を入力するための画面の部分である。肌状態入力表示P020は、本実施形態では、スライドバーP021と、アイコンP022、P023とにより構成され、VAS(Visual Analog Scale)によるユーザの肌状態に関する主観値を入力を可能としている。
アイコンP023は、アイコンP022よりも薄い色合いで表示されている。たとえばアイコンP022が深緑色に対してアイコンP023が灰色など、濃淡さえつけば異なる系統の色でもよい。アイコンP023は、比較対象の日時におけるユーザUaの肌状態の主観値(たとえば夕方に入力する場合には、以前に入力された朝のユーザUaの肌状態または前日のユーザUaの肌状態)を示す。このように、以前に入力された肌状態の主観値を識別可能な態様で表示することにより、比較対象の日時における肌状態の主観値と対比した形で肌状態の主観値を入力させることができるようになる。
また、本実施形態では、ユーザUaの肌状態の主観値としてのユーザUaの肌の乾燥感の主観値を入力させるようになっている。これに代えて、例えば、複数のVASにより、複数の項目の肌状態を入力させるようにしてもよい。また、ユーザUaの目標に基づいて、入力させる肌状態の項目が選択されてもよい。また、ユーザUaにより入力された情報に基づいて、入力させる肌状態の項目が選択されてもよい。
第1行動入力表示P030、第2行動入力表示P050及び第3行動入力表示P060は、それぞれユーザUaの日々の行動を入力を受け付けるための表示である。
第1行動入力表示P030は、行動の実行の度合い(睡眠の場合、睡眠時間)の入力を受け付けるための表示である。第1行動入力表示P030は、本実施形態では、VASで構成され、スライドバーP031、アイコンP032及び実行の度合いの数値表示P033を含む。タッチパネル32が、ユーザUaがスライドバーP031上に指をタッチさせたことを検知すると、肌サポートアプリ35aは、当該ユーザUaの指の位置に対応させる画面上の位置にアイコンP032を表示させるとともに、数値表示P033を、当該ユーザUaの指の位置に対応する実行の度合い(整数または小数)を示すように変化させる。
第2行動入力表示P050は、各行動の実施の有無の入力を受け付けるための表示である。タッチパネル32が、ユーザUaによる第2行動入力表示P050のいずれかの位置の押圧操作を検知することで、肌サポートアプリ35aは、押圧操作された位置に対応するアイコンP051~P053のそれぞれの位置を変更するとともに、アイコンの色を変更する。ここでは左側を未実施、右側が実施済みとなっている。図20では、ユーザUaが、「暴飲暴食」を行った一方、「1km以上歩く」、「20分以上の入浴」を行わなかったことを示している。
第1行動入力表示P030、第2行動入力表示P050の行動は、ユーザUaが実行を希望する施策であってもよいし、あらかじめ肌サポートアプリ35aの開発者等により指定された行動であってもよいし、ユーザUaの目標に関連する行動であってもよい。以下においては、「1km以上歩く」、「20分以上の入浴」が施策であるとして説明する。
第3行動入力表示P060は、ユーザUaがその日行った出来事に応じて自由にテキストで入力できる情報を受け付けるための表示である。第3行動入力表示P060には、特殊な行動の入力を受け付けるための特殊行動入力表示P061と、行動のうち特に飲食に関する特殊な飲食物の入力を受け付けるための特殊飲食物入力表示P062とを含む。
体状態入力表示P041は、疲労感、便の硬さ等のユーザの体の状態の入力を受け付けるための表示である。体状態入力表示P041は、例えば、疲労感の場合「なし」「わずか」「やや強い」「強い」のように段階的な疲労感を示す言葉を選択するプルダウンメニューにより構成される。
心状態入力表示P042は、気分等のユーザの心の状態の入力を受け付けるための表示である。心状態入力表示P042は、例えば、「楽」「やや楽」「やや辛い」「辛い」のように段階的な気分(心状態)を示す言葉を選択するプルダウンメニューにより構成される。
肌サポートアプリ35aは、タッチパネル32を介して登録ボタンP070の押圧操作を検知すると、図6のSTEP60~図6のSTEP62において、入力されたデータを肌サポートサーバ10に送信する。なお、肌状態入力表示P020、体状態入力表示P041、心状態入力表示P042のそれぞれに入力されたデータが、肌、体、心の状態を示すデータである。また、第1行動入力表示P030、第2行動入力表示P050に入力されたデータのうち、施策の行動に関するデータが、スケジュールの実行状況を示すデータである。第1行動入力表示P030、第2行動入力表示P050に入力されたデータのうち、施策に関連しない行動に関するデータ及び第3行動入力表示P060に入力されたデータが、施策外行動の実施の状況を示すデータである。
図19のSTEP101の説明に戻ると、ユーザデータ認識部は、肌サポートサーバ10のサポートDB20に蓄積された、図20のホーム画面に入力された初期ユーザ情報データ、実行状況データ、施策外行動実施データおよび現状ユーザ情報データを受信する。
図19のSTEP102において、行動認識部は、指定の期間におけるユーザUaの行動を認識する。
より詳しくは、行動認識部は、図19のSTEP101のデータに基づいて、指定の期間におけるユーザUaの行動(施策に含まれる行動及び施策外行動の一方または両方)のそれぞれを認識する。
例えば、行動認識部は、図20に入力された情報から、指定の期間(2017年6月14日)におけるユーザの行動「暴飲暴食」「歌を歌う」を認識する。また、行動認識部は、特殊飲食物「××クラッカー」から不図示のテーブルを参照して行動「クラッカー摂取」を認識する。
図19のSTEP103において、指定状態判定部は、図19のSTEP101のデータに基づいて、指定の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアを認識する。
例えば、指定状態判定部は、図20に入力された情報から、乾燥感のスコアを認識する。指定状態判定部は、体状態又は心状態が指定状態の場合、図20に入力された疲労感又は気分に関する情報をスコア化して指定状態のスコアを認識してもよい。
以下、指定の期間におけるユーザUaの各行動に対して、図19のSTEP104~STEP109の処理が実行される。処理対象の行動を「対象の行動」と呼ぶ。
図19のSTEP104において、指定状態判定部は、指定の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアが第1スコア未満か否かを判定する。
第1スコアは、ユーザの指定状態が悪化したか否かを示すための閾値である。例えば、第1スコアは、指定の期間より前の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアの平均値であってもよいし、指定の期間の直前時点におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、ユーザUaの指定状態のスコアの時系列的遷移から予測される指定の期間の終期におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、これらの値から所定の値を引いた値であってもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図19のSTEP104でYES)、ユーザの負荷が高いかどうかを判定すべく、図19のSTEP105において、出力制御部は、対象行動の負荷が所定の負荷閾値以上であるか否かを判定する。なお、図19のSTEP105を省略して、図19のSTEP106の処理を実行してもよい。
対象行動の負荷とは、対象行動をとるためのユーザUaの負担の大小を示す数値を意味する。例えば、対象行動をとるための金銭の大小を示す金銭的負荷、対象行動をとるための時間の長短を示す時間的負荷、対象行動をとるための心理的抵抗の大小を示す心理的負荷、対象行動の難易度を示す行動難易度のそれぞれをスコア化し、その合算値等により、対象行動の負荷を表すことができる。
対象行動の負荷は、ユーザUaの過去の行動及びアンケート等のユーザUa由来のデータに基づいて定められてもよいし、ユーザUaと同一の属性(年齢、性別、地域等)を有する他のユーザUb、Ucの過去の行動及びアンケート等のユーザUb、Uc由来のデータに基づいて定められてもよいし、予め肌サポートアプリの開発者等により定められた値であってもよい。
負荷閾値は、予め肌サポートアプリの開発者等により定められた値であってもよいし、ユーザにより設定された値であってもよいし、ユーザの過去の行動の傾向からユーザが負荷に感じると推定される値であってもよい。
対象行動の負荷を、金銭的負荷、時間的負荷、心理的負荷、行動の難易度を示す数値など、複数の数値のセットで表し、それぞれの数値ごとに閾値以上であるか否かが判定されてもよい。この場合、出力制御部は、いずれか1つの数値が当該数値に対する閾値以上である場合に図19のSTEP105の判定結果を肯定的と判定してもよいし、複数の数値がそれぞれの数値に対する閾値以上である場合に図19のSTEP105の判定結果を肯定的と判定してもよい。
出力制御部は、例えば、肌サポートサーバ10と通信することにより、図21のテーブルを認識し、図21のテーブルを検索することにより、対象行動の負荷を認識してもよい。例えば、暴飲暴食の負荷は8であり、歌を歌うの負荷は3であり、クラッカー摂取の負荷は2である。
出力制御部は、例えば、肌サポートサーバ10と通信することにより、負荷閾値を認識してもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図19のSTEP105でYES)、ユーザの指定状態が悪化しており、かつ、ユーザにとって負荷が高いため、図19のSTEP106において、出力制御部は、代替行動の推奨処理を実行する。代替行動の推奨処理の詳細については後述する。
図19のSTEP104の判定結果が否定的である場合(図19のSTEP104でNO)、ユーザの指定状態は悪化していないため、図19のSTEP107において、指定状態判定部は、指定の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアが第2スコア以上か否かを判定する。
第2スコアは、ユーザの指定状態が改善したか否かを示すための閾値であり、第1スコア以上の値である。例えば、第2スコアは、指定の期間より前の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアの平均値であってもよいし、指定の期間の直前時点におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、ユーザUaの指定状態のスコアの時系列的遷移から予測される指定の期間の終期におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、これらの値から所定の値を加算した値であってもよい。
図19のSTEP105の判定結果が否定的である場合又は図19のSTEP107の判定結果が否定的である場合(図19のSTEP105でNO又は図19のSTEP107でNO)、ユーザの指定状態が悪化しているものの、ユーザの負荷が高くない場合か、ユーザの指定状態が悪化も改善もしていない状態であるため、施策の選択をユーザに任せることが好ましい。このため、この場合、図19のSTEP108において、出力制御部は、施策を選択するための施策選択画面を表示器31に出力する。図19のSTEP108において、出力制御部は、施策の継続を促す情報も、施策の中止を促す情報も表示器31に出力しない。
図19のSTEP107の判定結果が肯定的である場合(図19のSTEP107でYES)、ユーザの指定状態が改善しているため、図19のSTEP109において、出力制御部は、同一または同種の行動の維持の推奨処理を実行する。同一または同種の行動の維持の推奨処理の詳細については後述する。
図19のSTEP106、STEP108又はSTEP109の処理の後、図19のSTEP110において、肌サポートアプリ35aは、指定期間におけるユーザUaのすべての行動について図19のSTEP104~STEP109の処理を実行したか否かを判定する。
当該判定結果が否定的である場合(図19のSTEP110でNO)、肌サポートアプリ35aは、未処理の行動が残っているため、未処理の行動について、図19のSTEP104の処理を実行する。
当該判定結果が肯定的である場合(図19のSTEP110でYES)、未処理の行動が残っていないため、肌サポートアプリ35aは、代替または維持判定処理を終了する。
[K.代替行動の推奨処理]
図22を参照して、図19のSTEP106の代替行動の推奨処理の詳細なフローの一例を説明する。
図22のSTEP201において、出力制御部は、対象行動が日常生活動作か否かを判定する。なお、「日常生活動作」との用語は、食事・更衣・移動・排泄・整容・入浴など生活を営む上で不可欠な基本的行動を意味する。例えば、出力制御部は、図21に示されるテーブルを参照することにより、対象行動の動作の種別が日常生活動作か否かを判定する。
当該判定結果が否定的である場合(図22のSTEP201でNO)、対象行動が日常生活動作ではないため、図22のSTEP202において、嗜好認識部は、ユーザUaの嗜好を認識する。
例えば、嗜好認識部は、肌サポートサーバ10との通信を介して、ユーザUaが以前登録した行動のカテゴリに関する嗜好のデータを認識することにより、行動のカテゴリに関するユーザUaの嗜好を認識する。なお、本明細書において「行動のカテゴリ」との用語は、「食事」「更衣」「移動」「排泄」「整容」「入浴」等の、行動の基本的な分類を意味する。また、本明細書において「行動の種別」との用語は、「野菜を食べる」「ランニング」等の、行動の分類であって、「行動のカテゴリ」よりも細かい分類を意味する。
また、嗜好認識部は、肌サポートサーバ10との通信を介して、ユーザUaの行動のデータを認識し、当該データに示されるユーザの行動の傾向に基づいて、行動のカテゴリに関するユーザUaの嗜好を認識してもよい。この場合、例えば、出力制御部は、ユーザUaがあるカテゴリの行動の実行率が所定の閾値以上である場合、そのカテゴリをユーザUaが嗜好する行動のカテゴリと認識してもよい。また、例えば、出力制御部は、ユーザUaがあるカテゴリの行動の実行率がユーザの他の行動の実行率の平均よりも高い場合、そのカテゴリをユーザUaが嗜好する行動のカテゴリと認識してもよい。
図22のSTEP203において、出力制御部は、対象行動のカテゴリがユーザUaの嗜好に合致しているか否かを判定する。例えば、出力制御部は、図21のテーブルを参照することにより、対象行動のカテゴリを認識することができる。出力制御部は、対象行動のカテゴリと図22のSTEP202で認識されたユーザが嗜好する行動のカテゴリとが同一である場合に、図22のSTEP203の判定結果を肯定的と認識してもよい。
図22のSTEP201の判定結果が肯定的である場合又は図22のSTEP203の判定結果が肯定的である場合(図22のSTEP201でYES又は図22のSTEP203でYES)、対象行動が日常生活動作であるか、対象行動が日常生活動作でないにしろ対象行動のカテゴリがユーザUaの嗜好に合致している。そのため、図22のSTEP204において、出力制御部は、対象行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を促す情報を表示器31に出力する。例えば、対象行動がクラッカー摂取である場合、出力制御部は、クラッカー摂取の行動のカテゴリ「間食」と同一の「チョコレート摂取」を促す情報「クラッカー摂取の代わりにチョコレート摂取を行ってはいかがですか」等のメッセージを表示器31に出力する。
図22のSTEP203の判定結果が否定的である場合(図22のSTEP203でNO)、対象行動が日常生活動作でない上に対象行動のカテゴリがユーザUaの嗜好に合致していないため、図22のSTEP205において、出力制御部は、対象行動のカテゴリと異なるカテゴリの行動を促す情報を表示器31に出力する。例えば、対象行動がクラッカー摂取である場合、出力制御部は、クラッカー摂取の行動のカテゴリ「間食」と別異の種別「散歩」の行動「1km歩く」を促す情報「クラッカー摂取の代わりに1km歩くを行ってはいかがですか」等のメッセージを表示器31に出力する。
図22のSTEP204又は図22のSTEP205において、出力制御部は、行動の負荷が小さい順に代替行動を選択してもよいし、平均のスコアの変動量が大きい順に代替行動を選択してもよいし、肌サポートサーバ10との通信を介してユーザが今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を認識し、当該今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を代替行動として選択してもよい。
なお、平均スコアの変動量は、各行動をとった所定の期間後の指定状態のスコアの変動量の平均値である。例えば、平均スコアの変動量は、ユーザUaの指定状態のスコアの変動量の平均値であってもよいし、他のユーザUb、Ucの指定状態のスコアの変動量の平均値であってもよい。また、肌サポートアプリの開発者等によって平均スコアの変動量が入力されてもよい。
図22のSTEP204又は図22のSTEP205の後、代替行動の推奨処理が終了する。
[L.代替行動の推奨処理]
図23~図24を参照して、図19のSTEP106の代替行動の推奨処理の詳細なフローの他の例を説明する。この処理は、対象行動が飲食であり、代替行動として飲食を推薦する処理である。飲食にかかる行動のカテゴリは、本実施形態では、「食事」又は「間食」である。
図23のSTEP301において、出力制御部は、対象行動としての第1行動において摂取される主要な物質である第1物質を認識する。
「主要な物質」とは、行動において摂取される物質の全体の重量又は体積等の全体の量のうち、所定の割合以上(たとえば20%以上)を占める物質であってもよいし、行動において摂取される当該物質の量が食品摂取基準等の所定の基準において一定期間において摂取が推奨される量の所定の割合以上(たとえば50%以上)となる物質であってもよい。
出力制御部は、例えば、肌サポートサーバ10から受信した図24に示されるテーブルを参照して、第1行動において摂取される主要な物質を認識してもよい。例えば、出力制御部は、図21に示されるテーブルから第1行動「クラッカー摂取」において摂取される飲食物「クラッカー」を認識し、図24に示されるテーブルから主要な物質「塩分」を認識してもよい。なお、飲食物とは1個の食品若しくは飲み物又はこれらの組み合わせを示し、物質とは、飲食物(飲食又は飲み物)に含有される物質を意味する。
図24に示されるテーブルを参照することに加えて又は代えて、出力制御部は、飲食物「クラッカー」の成分表から、所定の規則に従って飲食物「クラッカー」の主要な物質を認識してもよい。
図23のSTEP302において、出力制御部は、摂取される主要な物質が、第1物質と異なる第2物質である第2行動を認識する。
例えば、出力制御部は、図24に示されるテーブルを参照して、第1物質「塩分」と異なる第2物質「脂質」を認識し、第2物質「脂質」が主要な物質である飲食物「チョコレート」を認識し、図21に示されるテーブルを参照して、飲食物「チョコレート」を摂取する第2行動「チョコレート摂取」を認識する。
なお、図24のテーブルに代えて、各行動と各物質とが対応付けられていてもよい。
出力制御部は、さらに、図21を参照して、第1行動のカテゴリと同一のカテゴリの行動を第2行動として認識してもよい。また、出力制御部は、さらに、行動の負荷が小さい順に第2行動を選択してもよいし、平均のスコアの変動量が大きい順に第2行動を選択してもよいし、肌サポートサーバ10との通信を介してユーザが今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を認識し、当該今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を第2行動として選択してもよい。
図23のSTEP303において、出力制御部は、第2行動を第1行動の代替行動として推奨する情報を表示器31に出力する。この場合、出力制御部は、併せて、第1行動には第1物質が含まれ、第2行動には第1物質と異なる第2物質が含まれる旨の情報を表示器31に出力することが好ましい。
図23のSTEP303の後、代替行動の推奨処理が終了する。
[M.代替行動の推奨処理]
図25~図26を参照して、図19のSTEP106の代替行動の推奨処理の詳細なフローの他の例を説明する。この処理は、対象行動が飲食であり、代替行動として飲食を推薦する処理である。飲食にかかる行動のカテゴリは、本実施形態では、「食事」又は「間食」である。
図25のSTEP401において、出力制御部は、対象行動としての第3行動において摂取される主要な物質である第3物質を認識する。この処理は図23のSTEP301の処理と同様の処理である。
図25のSTEP402において、出力制御部は、摂取される主要な物質が第3物質と同一、かつ、第3物質の摂取量が第3行動よりも少ない第4行動を認識する。例えば、第3行動が「チョコレート摂取」であり、第3行動において摂取される飲食物が「チョコレート」であり、第3物質が「脂質」である場合、出力制御部は、図26のテーブルを参照して、摂取量が「チョコレート」よりも少ない「ビスケット」又は「コーンスナック」を認識する。
出力制御部は、さらに、図21を参照して、第3行動のカテゴリと同一のカテゴリの行動を第4行動として認識してもよい。また、出力制御部は、さらに、行動の負荷が小さい順に第4行動を選択してもよいし、平均のスコアの変動量が大きい順に第4行動を選択してもよいし、肌サポートサーバ10との通信を介してユーザが今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を認識し、当該今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を第4行動として選択してもよい。
図25のSTEP403において、出力制御部は、第4行動を第3行動の代替行動として推奨する情報を表示器31に出力する。
図25のSTEP403の後、代替行動の推奨処理が終了する。
[N.代替行動の推奨処理]
図27~図28を参照して、図19のSTEP106の代替行動の推奨処理の詳細なフローの他の例を説明する。この処理は、対象行動が飲食であり、代替行動として飲食を推薦する処理である。飲食にかかる行動のカテゴリは、本実施形態では、「食事」又は「間食」である。
図27のSTEP501において、出力制御部は、対象行動としての第5行動において摂取される第1飲食物を認識する。例えば、出力制御部は、図20の画面に入力された特殊飲食物「××クラッカー」を第1飲食物として認識する。
図27のSTEP502において、出力制御部は、第1飲食物の種別、メーカー及び商品名を認識する。
例えば、出力制御部は、図28に示されるテーブルを参照して、××クラッカーの種別「クラッカー」、メーカー「A会社」、商品名「××クラッカー」を認識する。
図27のSTEP503において、出力制御部は、第1飲食物の種別と同一、かつ、メーカ又は商品名のいずれかが異なる第2飲食物を摂取する第6行動を認識を認識する。
例えば、出力制御部は、図28に示されるテーブルを参照して、××クラッカーの種別「クラッカー」と同一、かつ、メーカー「A会社」及び商品名「××クラッカー」のいずれかが異なる第2飲食物を認識する。第2飲食物の候補は、「○○クラッカー」「△△の山」及び「□□の里」である。出力制御部は、これらのそれぞれを摂取する複数の第6行動を認識してもよいし、行動の負荷が小さい順に第6行動を選択してもよいし、平均のスコアの変動量が大きい順に第6行動を選択してもよいし、肌サポートサーバ10との通信を介してユーザが今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を認識し、当該今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を第6行動として選択してもよい。
図27のSTEP504において、出力制御部は、第6行動を第5行動の代替行動として推奨する情報を表示器31に出力する。この場合、出力制御部は、併せて、第2飲食物のメーカー及び商品名の一方または両方を表示器31に出力することが好ましい。
図27のSTEP504の後、代替行動の推奨処理が終了する。
[O.同一または同種の行動の維持の推奨処理]
図29を参照して、図19のSTEP108の同一または同種の行動の維持の推奨処理の詳細なフローの一例を説明する。この処理は、対象行動が飲食であり、代替行動として飲食を推薦する処理である。飲食にかかる行動のカテゴリは、本実施形態では、「食事」又は「間食」である。
図29のSTEP601において、出力制御部は、対象行動としての第7行動で摂取される主要な物質である第4物質を認識する。この処理は、図23のSTEP301と同様の処理である。
図29のSTEP601において、出力制御部は、摂取される主要な物質が前記第4物質と同一、かつ、第7行動と異なる第8行動を認識する。例えば、第7行動が「チョコレート摂取」の場合、出力制御部は、図24に示されるテーブルを参照して、摂取される主要な物質「脂質」が同一で、第7行動と異なる「ポテトチップス摂取」等を第8行動として認識する。
出力制御部は、複数の第8行動を認識してもよいし、行動の負荷が小さい順に第8行動を選択してもよいし、平均のスコアの変動量が大きい順に第8行動を選択してもよいし、肌サポートサーバ10との通信を介してユーザが今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を認識し、当該今までに行ったことのない行動または普段行わない行動を第8行動として選択してもよい。
出力制御部は、例えば、図26に示されるテーブルを参照して、含まれる第4物質(脂質)の量が「チョコレート」よりも大きい飲食物の種別「ポテトチップス」を認識し、不図示のテーブルを参照することにより、第8行動「ポテトチップス摂取」を認識してもよい。
図29のSTEP603において、出力制御部は、第8行動を推奨する情報を表示器31に出力する。この場合、出力制御部は、併せて、第8行動で摂取される飲食物の種別「ポテトチップス」には第7行動で摂取される飲食物の種別「チョコレート」と同じ主要な物質「脂質」が含まれる旨の情報を表示器31に出力することが好ましい。
これに加えて又は代えて、出力制御部は、第7行動と同一の行動の維持を推奨する情報を表示器31から出力してもよい。
図29のSTEP603の後、同一または同種の行動の維持の推奨処理が終了する。
[P.代替または維持判定処理]
図30を参照して、代替または維持判定処理の詳細なフローの他の例を説明する。この処理は、対象行動が飲食であり、代替行動として飲食を推薦する処理である。飲食にかかる行動のカテゴリは、本実施形態では、「食事」又は「間食」である。
図30のSTEP701において、ユーザデータ認識部は、図19のSTEP101と同様にして、指定の期間におけるユーザUaのデータを認識する。
図30のSTEP702において、指定状態判定部は、図30のSTEP701のデータに基づいて、第1の期間におけるユーザUaの指定状態のスコア及び第2の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアを認識する。第1の期間及び第2の期間はそれぞれ指定の期間に含まれる。第2の期間は、第1の期間よりも後の期間である。
図30のSTEP703において、指定状態判定部は、図30のSTEP701のデータに基づいて、第1の期間におけるユーザUaの行動である第9行動と、第2の期間におけるユーザUaの行動である第10行動とを認識する。
図30のSTEP704において、指定状態判定部は、第1の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアが第3スコア未満であるか否かを判定する。
第3スコアは、第1スコアと同様に、ユーザの指定状態が悪化したか否かを示すための閾値である。例えば、第3スコアは、第2の期間より前の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアの平均値であってもよいし、第2の期間の直前時点におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、ユーザUaの指定状態のスコアの時系列的遷移から予測される第2の期間の終期におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、これらの値から所定の値を引いた値であってもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図30のSTEP704でYES)、図30のSTEP705において、出力制御部は、図23のSTEP301と同様にして、第9行動において摂取される主要な物質(第5物質)を認識する。
図30のSTEP706において、指定状態判定部は、第2の期間におけるユーザUaの指定状態のスコアが第4スコア未満であるか否かを判定する。
第4スコアは、第1スコア及び第3スコアと同様に、ユーザの指定状態が悪化したか否かを示すための閾値である。第4スコアは、第3スコアと同一のスコアであってもよいが、第3スコアより小さいことがより好ましい。例えば、第4スコアは、第2の期間より前の期間(たとえば第1の期間)におけるユーザUaの指定状態のスコアの平均値であってもよいし、第2の期間の直前時点におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、ユーザUaの指定状態のスコアの時系列的遷移から予測される第2の期間の終期におけるユーザUaの指定状態のスコアであってもよいし、これらの値から所定の値を引いた値であってもよい。
当該判定結果が肯定的である場合(図30のSTEP706でYES)、図30のSTEP707において、出力制御部は、図23のSTEP301と同様にして、第10行動において摂取される主要な物質(第6物質)を認識する。
図30のSTEP708において、出力制御部は、第5物質と第6物質とが同一の物質であるか否かを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図30のSTEP708でYES)、図30のSTEP709において、出力制御部は、図23のSTEP302と同様にして、摂取される主要な物質が、第5物質(第6物質)と異なる第7物質である第11行動を認識する。
図30のSTEP710において、出力制御部は、第11行動を推奨する情報を表示器31に出力する。この場合、出力制御部は、併せて、第9行動及び第10行動では同一の物質(第5物質)が摂取される主要な物質として含まれる旨の情報と、第11行動では、摂取される主要な物質が第5物質と異なる旨の情報とを表示器31に出力することが好ましい。
これに加えて又は代えて、出力制御部は、第7行動と同一の行動の維持を推奨する情報を表示器31から出力してもよい。
図30のSTEP710の後、代替行動の推奨処理が終了する。
また、図30のSTEP704、図30のSTEP706又は図30のSTEP708の判定結果が否定的である場合、肌サポートアプリ35aは、代替行動の推奨処理を終了する。
[Q.代替または維持判定処理]
図31~図32を参照して、代替または維持判定処理の詳細なフローの他の例を説明する。
図31のSTEP801において、ユーザデータ認識部は、図19のSTEP101と同様にして、指定の期間におけるユーザUaのデータを認識する。
図31のSTEP802において、目標認識部は、肌サポートサーバ10との通信を介して、ユーザUaの指定状態の目標スコアを認識する。
図31のSTEP803において、行動認識部は、指定の期間におけるユーザUaの複数の行動のそれぞれによる、ユーザUaの指定状態のスコアの目標スコアへの接近の度合い又はかい離の度合いを認識する。例えば、行動認識部は、行動の前後における、目標スコアに関連する指定状態のスコアの変動量を、目標スコアへの接近の度合い又はかい離の度合いとして認識する。目標スコアに関連する指定状態のスコアとは、例えば、目標スコアが「乾燥感 5」である場合、乾燥感に関するスコアを意味する。
より具体的には、行動認識部は、行動の前後における目標スコアに関連する指定状態のスコアの変動量が、目標スコアに近づいた場合、その量を接近の度合いとして認識する。また、行動認識部は、行動の前後における目標スコアに関連する指定状態のスコアの変動量が、目標スコアからかい離した場合、その量をかい離の度合いとして認識する。
これにより、図32に示されるように、指定の期間におけるそれぞれの行動ごとに、接近の度合い又はかい離の度合いが認識される。なお、図32では、接近の度合いを正の値で、かい離の度合いを負の値で示している。
図31のSTEP804において、優先度認識部は、図31のSTEP803の接近の度合い又はかい離の度合いに基づいて、各行動の優先度を認識する。優先度認識部は、行動の優先度を、ユーザUaの指定状態のスコアのユーザUaの目標スコアへの接近の度合いが大きいほど連続的または断続的に高くなり、ユーザUaの指定状態のスコアのユーザUaの目標スコアからのかい離の度合いが大きいほど連続的または断続的に低くなるように認識する。
出力制御部は、指定の期間における行動のそれぞれに対して、図31のSTEP805~図31のSTEP809の処理を実行する。
図31のSTEP805において、出力制御部は、対象行動のかい離の度合いが所定の第1閾値未満であるかどうかを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図31のSTEP805でYES)、図31のSTEP806において、出力制御部は、図19のSTEP106と同様の代替行動の推奨処理を実行する。なお、出力制御部は、前述した優先度が高い順に代替行動を選択してもよい。
当該判定結果が否定的である場合(図31のSTEP805でNO)、図31のSTEP807において、出力制御部は、対象行動の接近の度合いが所定の第2閾値以上であるかどうかを判定する。
当該判定結果が肯定的である場合(図31のSTEP807でYES)、図31のSTEP808において、出力制御部は、図19のSTEP108と同様の施策選択画面を表示器31に出力する。
当該判定結果が否定的である場合(図31のSTEP807でNO)、図31のSTEP808において、出力制御部は、図19のSTEP109と同様の同一または同種の行動の維持の推奨処理を実行する。
図31のSTEP806、図31のSTEP808又は図31のSTEP809の処理の後、図31のSTEP810において、出力制御部は、指定の期間におけるユーザUaのすべての行動に対して図31のSTEP805~STEP809の処理を実行したか否かを判定する。
当該判定結果が否定的である場合(図31のSTEP810でNO)、出力制御部は、未処理の行動に対し図31のSTEP805の処理を実行する。
当該判定結果が否定的である場合(図31のSTEP810でYES)、肌サポートアプリ35aは、本処理を終了する。
(変形態様)
上記の例では、肌サポートアプリ35aを実行したCPU35が、本発明の「ユーザデータ認識部」「指定状態判定部」「出力制御部」「嗜好認識部」「目標認識部」「行動認識部」「優先度認識部」として機能したが、これに代えて、適当なプログラムを読み込んだ肌サポートサーバ10が「ユーザデータ認識部」「指定状態判定部」「嗜好認識部」「目標認識部」「行動認識部」「優先度認識部」の一部または全部の機能及び「出力制御部」の一部の機能として機能してもよい。この場合、肌サポートアプリ35aを実行したCPU35が通信を介して実行結果を認識し、「ユーザデータ認識部」「指定状態判定部」「出力制御部」「嗜好認識部」「目標認識部」「行動認識部」「優先度認識部」の残部として機能しうる。
上記の例では、肌サポートアプリ35aを実行したCPU35が、肌サポートサーバ10と通信することにより、各種必要なデータを受信したが、これに代えて又は加えて、肌サポートアプリ35aを実行したCPU35が、ユーザ端末30の記憶装置に記憶されたデータを参照し、処理を実行してもよい。
また、ユーザ端末30が肌サポートサーバ10の機能を有することにより、ユーザ端末30が単独で情報出力システムを構成してもよい。
上記の例では、指定状態を肌状態として説明したが、これに加えてまたは代えて、体状態および心状態の一方または両方を指定状態として処理を行ってもよい。また、体状態および心状態のそれぞれについても、体状態および心状態にあわせた手法によって、その目標スコア(主観目標スコアおよび客観目標スコア)が認識されてもよい。
1…通信ネットワーク、10…肌サポートサーバ、11‥肌状態認識部、12…施策グループ選択部、13…施策情報送信部、19…2次データ生成部、20…サポートDB(データベース)、30(30a,30b,30c)…ユーザ端末(スマートフォン)、31…表示器、32…タッチパネル、33…カメラ、34…マイク、35…CPU、35
a…肌サポートアプリ、36…メモリ、40…接続端子、45…測定機器。
本発明の情報出力システムは、
情報を出力する出力部と、
ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するユーザデータ認識部と、
前記指定状態データに基づいて、前記ユーザ行動データに応じて定めた指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定する指定状態判定部と、
前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力する出力制御部とを備えることを特徴とする。
なお、ユーザが行った行動に応じて、指定状態に対するその影響の良し悪しを判断する期間を変える必要がある。
そのため本発明においては、指定状態判定部により、前記指定状態データに基づいて、前記ユーザ行動データに応じて定めた指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかが判定される。これにより行動の良否判定の精度が向上する。
本発明の情報出力システムにおいて、
前記指定状態判定部は、
前記ユーザが前記行動をとってから当該行動による前記指定状態への影響が出始めるまでの期間のあらかじめ定められた長さ及び当該影響が継続する期間のあらかじめ定められた長さを認識し、
前記ユーザが前記行動をとってから当該行動による前記指定状態への前記影響が出始めるまでの期間が経過してから、前記影響が継続する期間が経過するまでの期間における前記指定状態データに基づいて、前記ユーザの該指定状態が改善したか悪化したかを判定することが好ましい。
行動によって、指定状態に影響が発生するタイミングと、影響が継続する期間の長さが異なることが想定される。
本発明によれば、行動ごとにあらかじめ定められた、ユーザが行動をとってから当該行動による指定状態への影響が出始めるまでの期間のあらかじめ定められた長さと、影響が継続する期間のあらかじめ定められた長さと、に応じて、指定状態への影響を判定する期間を変えるので、指定状態に影響が発生するタイミングと、影響が継続する期間の長さが行動によって異なる場合であっても、当該行動をとったことによる指定状態への影響の有無を精度よく判定することができる。
また、本発明の情報出力システムは、
情報を出力する出力部と、
ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するユーザデータ認識部と、
前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定する指定状態判定部と、
前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力する出力制御部とを備え、
前記指定状態認識部は、所定の手法により、前記指定状態データから前記指定状態を示す値を算出するように構成されており、
前記指定状態判定部は、
前記指定の期間より前の所定の期間における前記指定状態を示す値の平均値を算出し、
該指定の期間における前記指定状態を示す値が、該平均値を下回る場合に、該指定状態が悪化したと判定することを特徴とすることを特徴とする。
ユーザの肌、体、心の状態は日によって変わる場合がある。そのため、行動を行う前の特定の1日の指定状態と、行動を行った後の指定状態とを比較しただけでは、当該行動による指定状態への影響を適正に判定できない場合がある。
本発明によれば、行動を行う前の特定の1日の指定状態ではなく、指定の期間より前の所定の期間における指定状態を示す値の平均値を、指定の期間における指定状態を示す値との比較対象として、指定状態が悪化したか否かを判定するので、指定状態が日によって変動した場合であっても、行動による指定状態への影響を適切に把握でき、指定状態が悪化したか否かを判定精度が高まる。
本発明において、
前記指定状態判定部は、
所定の手法により、前記指定状態データから前記指定状態の時系列的遷移を示す情報を取得し、該時系列的遷移を示す情報から前記指定の期間の終了時点における前記指定状態の予測値を算出し、
該指定の期間における前記指定状態を示す値が、該予測値を下回る場合に、該指定状態が悪化したと判定することが好ましい。
ユーザの指定状態は、行動をとらなくとも、日によって、あるいは例えば一定の周期(1週間、1か月、1年など)をもって変わる場合がある。
そのため、行動を行う前の指定状態と、行動を行った後の指定状態とを比較しただけでは、当該行動により肌状態、体状態、心状態に影響がでたのか、日による又は周期的な変化による影響であるのかを適切に判定できないことが考えられる。
本発明によれば、指定状態データから取得した指定状態の時系列的遷移を示す情報から指定の期間の終了時点における指定状態の予測値を算出して、当該算出した予測値を、指定の期間における指定状態を示す値との比較対象として、指定状態が悪化したか否かを判定するので、行動により指定状態に影響がでたのか、日による又は周期的な変化による影響であるのかを適切に判定できる可能性が高まる。
本発明において、
前記ユーザデータ認識部は、前記指定状態に対する前記ユーザの満足度の情報を認識し、
前記指定状態判定部は、前記指定状態に対する前記ユーザの前記満足度が所定以下である場合には、当該指定状態が悪化したと判定することが好ましい。
ユーザからの満足感を得られない行動は、ユーザの納得感が低いため、推奨してもユーザが継続せず、結果的に肌状態等への改善効果が得られないおそれがある。
本発明によれば、肌等の状態に対する満足度が所定以下である場合に、ユーザの肌状態が悪化したと判定して、当該中止、変更を決定するので、ユーザからの満足感を得られない行動、すなわちユーザの納得感が低い行動の中止を積極的にユーザに促すことができる。

Claims (14)

  1. 情報を出力する出力部と、
    ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するユーザデータ認識部と、
    前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定する指定状態判定部と、
    前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力する出力制御部とを備えることを特徴とする情報出力システム。
  2. 請求項1記載の情報出力システムにおいて、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の維持を推奨する情報を前記出力部に出力することを特徴とする情報出力システム。
  3. 請求項1又は2記載の情報出力システムにおいて、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報として、前記ユーザの行動と異なる代替行動を推奨する情報を前記出力部に出力することを特徴とする情報出力システム。
  4. 請求項3記載の情報出力システムにおいて、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動が日常生活動作である場合には、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を前記代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  5. 請求項3又は4記載の情報出力システムにおいて、
    行動のカテゴリに関する前記ユーザの嗜好を認識する嗜好認識部を備え、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザの行動のカテゴリが前記ユーザの嗜好に合致する、前記ユーザの行動のカテゴリと同一のカテゴリの別異の行動を前記代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  6. 請求項1~5のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記指定状態は肌状態を含み、前記指定の期間は、ユーザの行動をとった日からその翌日までの期間であることを特徴とする情報出力システム。
  7. 請求項1~6のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    ユーザの指定状態に対する目標の状態を認識する目標認識部と、
    前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態の変化に関連する前記ユーザの行動を複数認識し、当該複数のユーザの行動それぞれごとに当該行動による前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合い又は前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いを認識する行動認識部と、
    前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態への接近の度合いが大きいほど連続的または断続的に高くなり、前記ユーザの指定状態の前記ユーザの目標の状態からのかい離の度合いが大きいほど連続的または断続的に低くなるように、それぞれの行動の優先度を認識する優先度認識部とを備え、
    前記出力制御部は、当該優先度が所定の閾値未満となる行動の中止又は中断の推奨をする情報を出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  8. 請求項1~7のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記行動は、飲食であり、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの第1行動において摂取される主要な物質である第1物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第1物質と異なる第2物質である第2行動を認識し、前記第2行動を前記第1行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  9. 請求項1~8のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記行動は、飲食であり、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第3行動において摂取される主要な物質である第3物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第3物質と同一、かつ、前記第3物質の摂取量が前記第3行動よりも少ない第4行動を認識し、前記第4行動を前記第3行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  10. 請求項1~9のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記行動は、飲食であり、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第5行動において摂取される飲食物である第1飲食物の種別と当該第1飲食物のメーカー及び商品名の一方または両方とを認識し、種別が前記第1飲食物の種別と同一であり、かつ、当該メーカー及び商品名の一方または両方と異なるメーカー及び商品名の一方または両方の飲食物である第2飲食物を摂取する第6行動を認識し、前記第6行動を前記第5行動の代替行動として推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  11. 請求項1~10のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記行動は、飲食であり、
    前記出力制御部は、前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が改善したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第7行動において摂取される主要な物質である第4物質を認識し、摂取される主要な物質が前記第4物質と同一の第8行動を認識し、前記第8行動の実施を推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  12. 請求項1~11のうちいずれか1項記載の情報出力システムにおいて、
    前記行動は、飲食であり、
    前記出力制御部は、第1の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第9行動において摂取される主要な物質である第5物質を認識し、
    前記第1の期間と異なる第2の期間において前記指定状態判定部により前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動である第10行動において摂取される主要な物質である第6物質を認識し、
    前記第5物質と前記第6物質とが同一の物質である場合に、摂取される主要な物質が前記第5物質と前記第6物質とは異なる第7物質である第11行動の実施を推奨する情報を前記出力部に出力するように構成されていることを特徴とする情報出力システム。
  13. 情報を出力する出力部を備えるシステムが実行する方法であって、
    ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するステップと、
    前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定するステップと、
    前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力するステップとを含むことを特徴とする情報出力方法。
  14. 情報を出力する出力部を備えるシステムに、
    ユーザの肌状態、体状態又は心状態のうち少なくとも1つの状態である指定状態を示す指定状態データと、ユーザの行動を示すユーザ行動データとを認識するステップと、
    前記指定状態データに基づいて、指定の期間におけるユーザの指定状態が改善したか悪化したかを判定するステップと、
    前記ユーザの指定状態が悪化したと判定された場合、前記ユーザ行動データに含まれる前記ユーザの行動の中止または中断を推奨する情報を前記出力部に出力するステップとを実行させることを特徴とする情報出力プログラム。
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