JP2022029764A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能がバランスよく改善されたタイヤの提供。【解決手段】トレッド面3を構成する第一のゴム層6と、第一のゴム層の半径方向内側に隣接する第二のゴム層7と、第二のゴム層の半径方向内側に隣接する第三のゴム層8を少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、第二のゴム層の30℃における複素弾性率は、第一のゴム層および第三のゴム層の30℃における複素弾性率よりも低く、第二のゴム層の30℃におけるtanδは、第一のゴム層および第三のゴム層の30℃におけるtanδよりも高く、トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝1によって仕切られた陸部2を有し、いずれか1つの周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前二のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されているタイヤ。【選択図】図3

Description

本発明は、タイヤに関する。
特許文献1には、トレッド部を、タイヤ径方向内側に位置するベースゴムと、そのタイヤ径方向外側に位置するキャップゴムの2層構造(いわゆるキャップ/ベース構造)とし、前記ベースゴムに損失正接(tanδ)の小さなゴム組成物を適用することにより、タイヤの操縦安定性能および低燃費性能が向上することが記載されている。
特許第3213127号公報
しかしながら、タイヤ摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能については、改善の余地がある。
本発明は、摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能がバランスよく改善されたタイヤを提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、トレッド部にゴム層を3層以上積層し、かつ積層されたゴム層の複素弾性率E*および損失正接tanδを所定の関係とすることにより、前記課題が解決されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、
〔1〕トレッド面を構成する第一のゴム層と、前記第一のゴム層の半径方向内側に隣接する第二のゴム層と、前記第二のゴム層の半径方向内側に隣接する第三のゴム層を少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率は、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃における複素弾性率よりも低く、前記第二のゴム層の30℃におけるtanδは、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃におけるtanδよりも高く、前記トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝によって仕切られた陸部を有し、いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されているタイヤ、
〔2〕前記第三のゴム層の厚さは、前記第一のゴム層および前記第二のゴム層それぞれの厚さよりも薄い、〔1〕記載のタイヤ、
〔3〕前記第一のゴム層の厚さは、前記第二のゴム層の厚さよりも薄い、〔1〕または〔2〕記載のタイヤ、
〔4〕前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率が7MPa以上である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔5〕前記第二のゴム層の30℃におけるtanδが0.35以上である、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔6〕前記第一のゴム層のガラス転移温度が-35℃以上である、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔7〕前記第二のゴム層のガラス転移温度が-40℃以上である、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔8〕前記第一のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びが600%以上である、〔1〕~〔7〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔9〕前記第二のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びが640%以上である、〔1〕~〔8〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔10〕前記第一のゴム層の100%延伸時のモジュラスは、前記第二のゴム層の100%延伸時のモジュラスよりも大きい、〔1〕~〔9〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔11〕いずれか1つの前記周方向溝の直下において、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部に対してタイヤ半径方向内側に凹んだ凹部を有し、前記第一のゴム層の一部が前記第二のゴム層の前記凹部内に所定の厚さで形成されている、〔1〕~〔10〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔12〕いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第三のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向外側に位置するように形成されている、〔1〕~〔11〕のいずれかに記載のタイヤ、
〔13〕前記陸部が、両端が前記周方向溝に開口していないサイプを有する、〔1〕~〔12〕のいずれかに記載のタイヤ、に関する。
本発明によれば、摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能がバランスよく改善されたタイヤが提供される。
トレッドを平面に押し付けたときのタイヤの接地面の模式図である。 トレッドを平面に押し付けたときのタイヤの接地面の模式図である。 本開示の一実施形態に係るタイヤのトレッドの一部が示された拡大断面図である。
本開示の一実施形態であるタイヤは、トレッド面を構成する第一のゴム層と、前記第一のゴム層の半径方向内側に隣接する第二のゴム層と、前記第二のゴム層の半径方向内側に隣接する第三のゴム層を少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率(30℃E*)は、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃における複素弾性率(30℃E*)よりも低く、前記第二のゴム層の30℃におけるtanδ(30℃tanδ)は、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃におけるtanδ(30℃tanδ)よりも高く、前記トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝によって仕切られた陸部を有し、いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されているタイヤである。
理論に拘束されることは意図しないが、本開示において、タイヤ摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能がバランスよく改善され得るメカニズムとしては、以下が考えられる。
前記の三つのゴム層のうち前記第二のゴム層の複素弾性率が最も低いため、摩耗後のタイヤにおいて、前記第二のゴム層がトレッドの最表面となった際、旋回時に陸部が変形しやすくなり、旋回時の入力により溝幅が開きやすくなる。また、タイヤ摩耗時に陸部の主要なゴム層となる前記第二のゴム層の損失正接tanδが高いため、路面をグリップする力を向上させることができる。さらに、前記第三のゴム層の複素弾性率が前記第二のゴム層の複素弾性率よりも高いため、旋回時に前記第二のゴム層の溝底全体をしっかり支持することができ、かつ前記第一のゴム層が溝部の壁面を形成するため、溝部でのエッジ効果によるグリップ性能も十分に得られ、摩耗後のタイヤにおいても、ウェット路面で旋回する際の操縦安定性を高めることができると考えられる。
また、前記の三層のうち前記第二のゴム層の複素弾性率が最も低いため、ブロック剛性が高くなることによるウェット操縦安定性能や雪上グリップ性能の悪化を抑制することができると考えられる。
前記トレッドにおける、前記第三のゴム層の厚さは、前記第一のゴム層および前記第二のゴム層それぞれの厚さよりも薄いことが好ましい。
前記第一のゴム層の厚さは、前記第二のゴム層の厚さよりも薄いことが好ましい。
前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率(30℃E*)は7MPa以上であることが好ましい。
前記第二のゴム層の30℃におけるtanδ(30℃tanδ)は0.35以上であることが好ましい。
前記第一のゴム層のガラス転移温度は-35℃以上であることが好ましい。
前記第二のゴム層のガラス転移温度は-40℃以上であることが好ましい。
前記第一のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びは600%以上であることが好ましい。
前記第二のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びは640%以上であることが好ましい。
前記第一のゴム層の100%延伸時のモジュラスは、前記第二のゴム層の100%延伸時のモジュラスよりも大きいことが好ましい。
いずれか1つの前記周方向溝の直下において、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部に対してタイヤ半径方向内側に凹んだ凹部を有し、前記第一のゴム層の一部が前記第二のゴム層の前記凹部内に所定の厚さで形成されていることが好ましい。
いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部は、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第三のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向外側に位置するように形成されていることが好ましい。
前記陸部は、両端が前記周方向溝に開口していないサイプを有することが好ましい。
本開示の一実施形態であるタイヤについて、以下に詳細に説明する。但し、以下の記載は本発明を説明するための例示であり、本発明の技術的範囲をこの記載範囲にのみ限定する趣旨ではない。なお、本明細書において、「~」を用いて数値範囲を示す場合、その両端の数値を含むものとする。
図1および図2に、トレッドを平面に押し付けたときの接地面の模式図を示す。本開示に係るタイヤを構成するトレッド10は、図1および図2に示すように、タイヤ周方向Cに連続して延びる(図1の例では、タイヤ周方向に沿って直線状に延びる)周方向溝1と、幅方向に延びる横溝21およびサイプ22、23とを有する。
トレッド10は、周方向Cに連続して延びる複数の周方向溝1を有している。図1および図2においては、周方向溝1は3つ設けられているが、周方向溝の数は特に限定されず、例えば2つ~5つであってもよい。また、周方向溝1は、本開示では、周方向に沿って直線状に延びているが、このような態様に限定されるものではなく、例えば、周方向に沿って波状や正弦波状やジクザク状に延びていてもよい。
トレッド10は、タイヤ幅方向Wで、複数の周方向溝1によって仕切られた陸部2を有している。ショルダー陸部11は、周方向溝1とトレッド端Teとの間に形成された一対の陸部である。センター陸部12は、一対のショルダー陸部11の間に形成された陸部である。図1および図2においては、センター陸部12は2つ設けられているが、センター陸部の数は特に限定されず、例えば1つ~5つであってもよい。
陸部2には、陸部2を横断する横溝および/またはサイプが設けられていることが好ましい。また、陸部2には、両端が周方向溝1に開口していないサイプを有することがより好ましい。図1においては、ショルダー陸部11には、末端が周方向溝1に開口している複数のショルダー横溝21と、片端が周方向溝1に開口している複数のショルダーサイプ22とが設けられ、センター陸部12には、片端が周方向溝1に開口している複数のセンターサイプ23が設けられている。図2においては、ショルダー陸部11には、末端が周方向溝1に開口している複数のショルダー横溝21と、両端が周方向溝1に開口していない複数のショルダーサイプ22とが設けられ、センター陸部12には、片端が周方向溝1に開口している複数のセンターサイプ23が設けられている。
なお、本明細書において、周方向溝、横溝を含め「溝」は、少なくとも2.0mmよりも大きい幅の凹みをいう。一方、本明細書において、「サイプ」は、幅が2.0mm以下、好ましくは0.5~2.0mmの細い切り込みをいう。
図3は、タイヤのトレッドの一部が示された拡大断面図である。図3において、上下方向がタイヤ半径方向であり、左右方向がタイヤ幅方向であり、紙面に垂直な方向がタイヤ周方向である。
図示される通り、本開示のタイヤのトレッド部は、第一のゴム層6、第二のゴム層7および第三のゴム層8を備え(以下、単に「第一層6」、「第二層7」、「第三層8」と表記することがある)、第一層6の外面がトレッド面3を構成し、第二層7が第一層6の半径方向内側に隣接し、第三層8が第二層7の半径方向内側に隣接している。第一層6は、典型的にはキャップトレッドに相当する。第三層8は、典型的にはベーストレッドまたはアンダートレッドに相当する。第二層7は、典型的な形は決まっていないことから、ベーストレッドであってもよく、アンダートレッドであってもよい。また、本発明の目的が達成される限り、第三層8とベルト層との間に、さらに1または2以上のゴム層を有していてもよい。
図3において、両矢印t1は第一層6の最大厚み、両矢印t2は第二層7の最大厚み、両矢印t3は第三層8の最大厚みである。図1には、溝が形成されていないトレッド面上の任意の点が、記号Pとして示されている。記号Nで示される直線は、点Pを通り、この点Pにおける接平面に垂直な直線(法線)である。本明細書では、厚みt1、t2およびt3は、図1の断面において、溝が存在しない位置におけるトレッド面上の点Pから引いた法線Nに沿って測定される。
本開示において、第一層6の最大厚みt1は特に限定されないが、ウェットグリップ性能の観点から、1.0mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、2.0mm以上がさらに好ましい。一方、発熱性の観点からは、第一層6の最大厚みt1は、6.0mm以下が好ましく、5.5mm以下がより好ましく、5.0mm以下がさらに好ましい。
本開示において、第二層7の最大厚みt2は特に限定されないが、1.0mm以上が好ましく、2.0mm以上がより好ましく、3.0mm以上がさらに好ましい。また、第二層7の最大厚みt2は、10.0mm以下が好ましく、9.0mm以下がより好ましく、8.0mm以下がさらに好ましい。
本開示において、第三層8の最大厚みt3は特に限定されないが、1.0mm以上が好ましく、1.5mm以上がより好ましく、2.0mm以上がさらに好ましい。また、第三層8の最大厚みt3は、10.0mm以下が好ましく、9.0mm以下がより好ましく、8.0mm以下がさらに好ましい。
第一層6、第二層7、および第三層8の合計厚さに対する第二層の厚さの比(t2/(t1+t2+t3))は、本開示の効果の観点から、0.30以上が好ましく、0.40以上がより好ましく、0.45以上がさらに好ましい。
第一層6の厚さは、第二層7の厚さよりも薄いことが好ましい。
本開示のトレッドは、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝1を有している。周方向溝1は、周方向に沿って直線状に延びているが、このような態様に限定されるものではなく、例えば、周方向に沿って波状や正弦波状やジクザク状に延びていてもよい。
本開示のトレッドは、タイヤ幅方向で、周方向溝1によって仕切られた陸部2を有している。
周方向溝1の溝深さH1は、陸部2の延長線4と周方向溝1の溝底の最深部の延長線5との距離によって求められる。なお、溝深さH1は、例えば、周方向溝1が複数ある場合、陸部2の延長線4と、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の溝底の最深部の延長線5との距離とすることができる。
本開示では、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の溝底の最深部は、その周方向溝に隣接する陸部2内の第二層7の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されている。すなわち、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の溝底の最深部の延長線5は、その周方向溝に隣接する陸部2内の第二層7の最外部の延長線9よりもタイヤ半径方向内側に位置している。
本開示では、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の直下(タイヤ半径方向内側)では、その周方向溝に隣接する陸部2内の第二層7の最外部に対してタイヤ半径方向内側に凹んだ凹部を有し、第一層6の一部が第二層7の前記凹部内に所定の厚さで形成されている。第一層6および第二層7をこのように形成することにより、タイヤ摩耗後に周方向溝1の周囲に残る第一層6の複素弾性率が第二層7の複素弾性率よりも高いため、旋回時にエッジとして機能しやすくなり、スノートラクション等が向上すると考えられる。
本開示では、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の溝底の最深部は、その周方向溝に隣接する陸部2内の第三層8の最外部よりもタイヤ半径方向外側に位置するように形成されている。すなわち、複数の周方向溝1のうち最も深い溝深さを有する周方向溝1(図3においては左側の周方向溝1)の溝底の最深部の延長線5は、その周方向溝に隣接する陸部2内の第三層8の最外部の延長線10よりもタイヤ半径方向外側に位置している。
本開示では、少なくとも1つの陸部2の幅方向長さが、タイヤ半径方向外側から内側に向かって増加する箇所を有していることが好ましく、陸部2の幅方向長さが、タイヤ半径方向外側から内側に向かって漸増していることがより好ましい。このような態様とすることにより、走行による摩耗とともに接地面積を広くすることができるため、走行末期までウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能を維持することができる。なお、本開示の周方向溝1の溝壁は、タイヤ半径方向外側から内側に向かって直線状に延びているが、このような態様に限定されるものではなく、例えば、曲線状や階段状に延びていてもよい。
本開示では、特に言及された場合を除き、タイヤの各部材の寸法および角度は、タイヤが正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤに空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤには荷重がかけられない。なお、本明細書において「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、ETRTOであれば“Measuring Rim”とする。本明細書において「正規内圧」とは、前記規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”とする。
本開示における「30℃E*」は、温度30℃、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下での複素弾性率E*を指す。第一層6の30℃E*は、操縦安定性能の観点から、9MPa以上が好ましく、10MPa以上がより好ましく、11MPa以上がさらに好ましい。第二層7の30℃E*は、操縦安定性能の観点から、6MPa以上が好ましく、7MPa以上がより好ましく、8MPa以上がさらに好ましい。第三層8の30℃E*は、8MPa以上が好ましく、9MPa以上がより好ましく、10MPa以上がさらに好ましい。第一層6の30℃E*は、15MPa以下が好ましく、13MPa以下がより好ましく、12MPa以下がさらに好ましい。第二層7の30℃E*は、11MPa以下が好ましく、10MPa以下がより好ましく、9MPa以下がさらに好ましい。第三層8の30℃E*は、13MPa以下が好ましく、12MPa以下がより好ましく、11MPa以下がさらに好ましい。本開示では、第二層7の30℃E*は、第一層6および第三層8の30℃E*よりも低い。また、第三層8の30℃E*は、第一層6の30℃E*よりも低いことが好ましい。なお、各ゴム層の30℃E*は、前記のゴム成分、フィラー、軟化剤等の種類や配合量により適宜調整することができる。
本開示における「30℃tanδ」は、温度30℃、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下での損失正接tanδを指す。第一層6の30℃tanδは、ウェットグリップ性能の観点から、0.15以上が好ましく、0.20以上がより好ましく、0.25以上がさらに好ましい。第二層7の30℃tanδは、0.30以上が好ましく、0.35以上がより好ましく、0.38以上がさらに好ましい。第三層8の30℃tanδは、0.10以上が好ましく、0.15以上がより好ましく、0.18以上がさらに好ましい。一方、第一層6、第二層7、および第三層8を構成するゴム組成物の30℃tanδは、低燃費性能の観点から、0.65以下が好ましく、0.60以下がより好ましく、0.50以上がさらに好ましい。本開示では、第二層7の30℃tanδは、第一層6および第三層8の30℃tanδよりも高い。また、第一層6の30℃tanδは、第三層8の30℃tanδよりも高いことが好ましい。なお、各ゴム層の30℃tanδは、前記のゴム成分、フィラー、軟化剤等の種類や配合量により適宜調整することができる。
本開示における破断時伸び(EB)は、JIS K 6251に準じて、23℃雰囲気下にて、引張速度3.3mm/秒の条件で測定された破断時伸び(切断時伸び)を指す。第一層6のEBは、表面の平滑さ維持の観点から、600%以上が好ましく、610%以上がより好ましく、620%以上がさらに好ましい。また、第二層7のEBは640%以上が好ましく、650%以上がより好ましく、660%以上がさらに好ましい。なお、第一層6、第二層7、および第三層8を構成するゴム組成物のEBの上限値は特に制限されない。
本開示における100%延伸時のモジュラスは、JIS K 6251に準じて、23℃雰囲気下にて、引張速度3.3mm/秒の条件で測定された、列理方向への伸び100%時の引張応力を指す。第一層6の100%延伸時のモジュラスは、1.2MPa以上が好ましく、1.4MPa以上がより好ましく、1.5MPa以上がさらに好ましく、1.6MPa以上が特に好ましい。また、第二層7の100%延伸時のモジュラスは、0.7MPa以上が好ましく、0.8MPa以上がより好ましく、0.9MPa以上がさらに好ましく、1.0MPa以上が特に好ましい。なお、第一層6、第二層7、および第三層8の100%延伸時のモジュラスの上限値は特に制限されない。本開示では、第一層6の100%延伸時のモジュラスは、第二層7の100%延伸時のモジュラスよりも大きいことが好ましい。なお、本明細書において「列理方向」とは、押出しまたはせん断処理によりゴムシートを形成する際の圧延方向を意味する。
なお、各ゴム層のEBおよび100%延伸時のモジュラスは、前記のゴム成分、フィラー、軟化剤等の種類や配合量により適宜調整することができる。
本開示におけるガラス転移温度(Tg)は、以下の方法により測定されるtanδピーク温度を指す。すなわち、各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から、タイヤ周方向が長辺となるように切り出して作製したゴム試験片(例えば、長さ20mm×幅4mm×厚さ1mm)について、動的粘弾性評価装置(例えば、GABO社製のイプレクサーシリーズ)を用いて、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下でtanδの温度分布曲線を測定し、得られた温度分布曲線における最も大きいtanδ値に対応する温度(tanδピーク温度)を、本開示におけるガラス転移温度(Tg)とする。第一層6を構成するゴム組成物のTgは、ウェットグリップ性能の観点から、-35℃以上が好ましく、-32℃以上がより好ましく、-28℃以上がさらに好ましく、-24℃以上が特に好ましい。第一層6を構成するゴム組成物のTgを-35℃以上にすると、-35℃未満の場合と比較して、Tgより高い温度領域での損失正接tanδがより高くなる傾向がある。また、第二層7を構成するゴム組成物のTgは、-40℃以上が好ましく、-37℃以上がより好ましく、-35℃以上がさらに好ましく、-32℃以上が特に好ましい。なお、第一層6、第二層7、および第三層8を構成するゴム組成物のTgの上限値は特に制限されないが、-10℃以下が好ましく、-14℃以下がより好ましく、-18℃以下がさらに好ましい。なお、各ゴム層のTgは、前記のゴム成分等の種類や配合量により適宜調整することができる。
[ゴム組成物]
本開示のタイヤは、前述したタイヤの構造、特にトレッドの形状と、トレッドの各層を構成するゴム組成物の前記の物性とが協働することにより、タイヤ摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能の低下をより効果的に抑制させることができる。
<ゴム成分>
本開示に係るゴム組成物は、ゴム成分としてイソプレン系ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)およびブタジエンゴム(BR)からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。第一層6および第二層7を構成するゴム成分は、SBRを含むことが好ましく、SBRおよびBRを含むことがより好ましく、イソプレン系ゴム、SBRおよびBRを含むことがさらに好ましく、イソプレン系ゴム、SBRおよびBRのみからなるゴム成分としてもよい。第三層8を構成するゴム成分は、イソプレン系ゴムを含むことが好ましく、イソプレン系ゴムおよびBRを含むことがより好ましい。
(イソプレン系ゴム)
イソプレン系ゴムとしては、例えば、イソプレンゴム(IR)および天然ゴム等タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。天然ゴムには、非改質天然ゴム(NR)の他に、エポキシ化天然ゴム(ENR)、水素化天然ゴム(HNR)、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム、グラフト化天然ゴム等の改質天然ゴム等も含まれる。これらのイソプレン系ゴムは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
NRとしては、特に限定されず、タイヤ業界において一般的なものを用いることができ、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20等が挙げられる。
イソプレン系ゴム(好ましくは天然ゴム、より好ましくは、非改質天然ゴム(NR))を含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、20質量%以下が特に好ましい。また、イソプレン系ゴムを含有する場合の含有量の下限値は特に制限されないが、例えば、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上とすることができる。
(SBR)
SBRとしては特に限定はなく、溶液重合SBR(S-SBR)、乳化重合SBR(E-SBR)、これらの変性SBR(変性S-SBR、変性E-SBR)等が挙げられる。変性SBRとしては、末端および/または主鎖が変性されたSBR、スズ、ケイ素化合物等でカップリングされた変性SBR(縮合物、分岐構造を有するもの等)等が挙げられる。なかでもS-SBRおよび変性SBRが好ましい。さらに、これらSBRの水素添加物(水素添加SBR)等も使用することができる。
前記で列挙されたSBRは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。前記で列挙されたSBRとしては、例えば、住友化学(株)、JSR(株)、旭化成(株)、日本ゼオン(株)、ZSエラストマー(株)等より市販されているものを使用することができる。
SBRのスチレン含量は、ウェットグリップ性能および耐摩耗性能の観点から、10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。また、グリップ性能の温度依存性および耐ブロー性能の観点からは、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましく、50質量%以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、SBRのスチレン含有量は、1H-NMR測定により算出される。
SBRのビニル含量は、シリカとの反応性の担保、ウェットグリップ性能、ゴム強度、および耐摩耗性能の観点から、10モル%以上が好ましく、15モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましい。また、SBRのビニル含量は、温度依存性の増大防止、破断伸び、および耐摩耗性能の観点から、70モル%以下が好ましく、65モル%以下がより好ましく、60モル%以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、SBRのビニル含量(1,2-結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析法によって測定される。
SBRの重量平均分子量(Mw)は、ウェットグリップ性能の観点から、20万以上が好ましく、25万以上がより好ましく、30万以上がさらに好ましい。また、架橋均一性の観点から、重量平均分子量は200万以下が好ましく、180万以下がより好ましく、150万以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、SBRの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(例えば、東ソー(株)製のGPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTIPORE HZ-M)による測定値を基に、標準ポリスチレン換算により求めることができる。
SBRを含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましく、40質量%以上が特に好ましい。また、SBRのゴム成分中の含有量の上限値は特に制限されず、100質量%としてもよい。
(BR)
BRとしては特に限定されるものではなく、例えば、シス含量が50質量%未満のBR(ローシスBR)、シス含量が90質量%以上のBR(ハイシスBR)、希土類元素系触媒を用いて合成された希土類系ブタジエンゴム(希土類系BR)、シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含有するBR(SPB含有BR)、変性BR(ハイシス変性BR、ローシス変性BR)等タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。これらのBRは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ハイシスBRとしては、例えば、日本ゼオン(株)、宇部興産(株)、JSR(株)等より市販されているものを使用することができる。ハイシスBRを含有することで低温特性および耐摩耗性能を向上させることができる。シス含量は、好ましくは95質量%以上、より好ましくは96質量%以上、さらに好ましくは97質量%以上、特に好ましくは98質量%以上である。なお、本明細書において、シス含量(シス-1,4-結合ブタジエン単位量)は、赤外吸収スペクトル分析により算出される値である。
変性BRとしては、末端および/または主鎖がケイ素、窒素および酸素からなる群から選択される少なくとも一つの元素を含む官能基によって変性された変性ブタジエンゴム(変性BR)が好適に用いられる。
その他の変性BRとしては、リチウム開始剤により1,3-ブタジエンの重合を行ったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに変性BR分子の末端がスズ-炭素結合で結合されているもの(スズ変性BR)等が挙げられる。また、変性BRは、水素添加されていないもの、水素添加されているもののいずれであってもよい。
BRの重量平均分子量(Mw)は、耐摩耗性能の観点から、30万以上が好ましく、35万以上がより好ましく、40万以上がさらに好ましい。また、架橋均一性の観点からは、200万以下が好ましく、100万以下がより好ましい。なお、BRの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(例えば、東ソー(株)製のGPC-8000シリーズ、検出器:示差屈折計、カラム:東ソー(株)製のTSKGEL SUPERMALTIPORE HZ-M)による測定値を基に、標準ポリスチレン換算により求めることができる。
BRを含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましく、40質量%以下が特に好ましい。また、BRを含有する場合の含有量の下限値は特に制限されないが、例えば、1質量%以上、3質量%以上、5質量%以上、10質量%以上、15質量%以上とすることができる。
(その他のゴム成分)
本開示に係るゴム成分として、前記のイソプレン系ゴム、SBR、およびBR以外のゴム成分を含有してもよい。他のゴム成分としては、タイヤ工業で一般的に用いられる架橋可能なゴム成分を用いることができ、例えば、スチレン-イソプレン-ブタジエン共重合ゴム(SIBR)、スチレン-イソブチレン-スチレンブロック共重合体(SIBS)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレンプロピレンゴム、ポリノルボルネンゴム、シリコーンゴム、塩化ポリエチレンゴム、フッ素ゴム(FKM)、アクリルゴム(ACM)、ヒドリンゴム等が挙げられる。これらその他のゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<フィラー>
本開示に係るゴム組成物は、カーボンブラックおよび/またはシリカを含むフィラーが好適に使用される。第一層6および第二層7を構成するゴム組成物は、フィラーとしてシリカを含むことが好ましく、カーボンブラックおよびシリカを含むことがより好ましい。第三層8を構成するゴム組成物は、フィラーとしてカーボンブラックを含むことが好ましい。
(カーボンブラック)
本開示に係るゴム組成物は、カーボンブラックを含有することが好ましい。カーボンブラックを含有することにより、耐候性、帯電防止性、およびゴム強度を向上させることができる。カーボンブラックとしては、タイヤ工業において一般的なものを適宜利用することができる、例えば、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等が挙げられる。これらのカーボンブラックは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は、補強性の観点から、10m2/g以上が好ましく、20m2/g以上がより好ましい。また、低燃費性能および加工性の観点からは、200m2/g以下が好ましく、150m2/g以下がより好ましく、100m2/g以下がさらに好ましく、80m2/g以下がさらに好ましく、50m2/g以下が特に好ましい。なお、カーボンブラックのN2SAは、JIS K 6217-2「ゴム用カーボンブラック基本特性-第2部:比表面積の求め方-窒素吸着法-単点法」に準じて測定された値である。
カーボンブラックを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、耐摩耗性能およびウェットグリップ性能の観点から、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上がさらに好ましい。また、低燃費性能の観点からは、50質量部以下が好ましく、35質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましく、10質量部以下が特に好ましい。
(シリカ)
シリカとしては、特に限定されず、例えば、乾式法により調製されたシリカ(無水シリカ)、湿式法により調製されたシリカ(含水シリカ)等、タイヤ工業において一般的なものを使用することができる。なかでもシラノール基が多いという理由から、湿式法により調製された含水シリカが好ましい。これらのシリカは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)は、低燃費性能および耐摩耗性能の観点から、140m2/g以上が好ましく、170m2/g以上がより好ましく、200m2/g以上がさらに好ましい。また、低燃費性能および加工性の観点からは、350m2/g以下が好ましく、300m2/g以下がより好ましく、250m2/g以下がさらに好ましい。なお、本明細書におけるシリカのN2SAは、ASTM D3037-93に準じてBET法で測定される値である。
シリカを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、40質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましく、60質量部以上がさらに好ましく、70質量部以上が特に好ましい。また、耐摩耗性能の観点からは、130質量部以下が好ましく、120質量部以下がより好ましく、110質量部以下がさらに好ましい。
シリカとカーボンブラックのゴム成分100質量部に対する合計含有量は、耐摩耗性能の観点から、40質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましく、60質量部以上がさらに好ましく、70質量部以上が特に好ましい。また、低燃費性能および破断時伸びの観点からは、160質量部以下が好ましく、140質量部以下がより好ましく、120質量部以下がさらに好ましい。
第一層6および第二層7を構成するゴム組成物は、低燃費性能、ウェットグリップ性能、および耐摩耗性能のバランスの観点から、ゴム成分100質量部に対するシリカの含有量がカーボンブラックの含有量よりも多いことが好ましい。第一層2および第二層3におけるシリカとカーボンブラックの合計含有量に対するシリカの割合は、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上がさらに好ましく、85質量%以上が特に好ましい。なお、第三層8を構成するゴム組成物におけるシリカとカーボンブラックの含有割合は特に制限されない。
(シランカップリング剤)
シリカは、シランカップリング剤と併用することが好ましい。シランカップリング剤としては、特に限定されず、タイヤ工業において、従来シリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができるが、例えば、下記のメルカプト系シランカップリング剤;ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3-トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド等のスルフィド系シランカップリング剤;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;3-アミノプロピルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-(2-アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ系シランカップリング剤;γ-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のグリシドキシ系シランカップリング剤;3-ニトロプロピルトリメトキシシラン、3-ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系シランカップリング剤;3-クロロプロピルトリメトキシシラン、3-クロロプロピルトリエトキシシラン等のクロロ系シランカップリング剤等が挙げられる。なかでも、スルフィド系シランカップリング剤および/またはメルカプト系シランカップリング剤が好ましく、メルカプト系シランカップリング剤がより好ましい。これらのシランカップリング剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
メルカプト系シランカップリング剤は、下記式(1)で表される化合物、および/または下記式(2)で表される結合単位Aと下記式(3)で表される結合単位Bとを含む化合物であることが好ましい。
Figure 2022029764000002
(式中、R101、R102、およびR103は、それぞれ独立して、炭素数1~12のアルキル、炭素数1~12のアルコキシ、または-O-(R111-O)z-R112(z個のR111は、それぞれ独立して、炭素数1~30の2価の炭化水素基を表し;R112は、炭素数1~30のアルキル、炭素数2~30のアルケニル、炭素数6~30のアリール、または炭素数7~30のアラルキルを表し;zは、1~30の整数を表す。)で表される基を表し;R104は、炭素数1~6のアルキレンを表す。)
Figure 2022029764000003
Figure 2022029764000004
(式中、xは0以上の整数を表し;yは1以上の整数を表し;R201は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシルもしくはカルボキシルで置換されていてもよい炭素数1~30のアルキル、炭素数2~30のアルケニル、または炭素数2~30のアルキニルを表し;R202は、炭素数1~30のアルキレン、炭素数2~30のアルケニレン、または炭素数2~30のアルキニレンを表し;ここにおいて、R201とR202とで環構造を形成してもよい。)
式(1)で表される化合物としては、例えば、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3-メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2-メルカプトエチルトリメトキシシラン、2-メルカプトエチルトリエトキシシランや、下記式(4)で表される化合物(エボニックデグサ社製のSi363)等が挙げられ、下記式(4)で表される化合物を好適に使用することができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 2022029764000005
式(2)で示される結合単位Aと式(3)で示される結合単位Bとを含む化合物としては、例えば、モメンティブ社等より製造販売されているものが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
シランカップリング剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する合計含有量は、シリカの分散性を高める観点から、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましく、2.0質量部以上がさらに好ましく、4.0質量部以上が特に好ましい。また、耐摩耗性能の低下を防止する観点からは、20質量部以下が好ましく、12質量部以下がより好ましく、10質量部以下がさらに好ましく、9.0質量部以下が特に好ましい。
シランカップリング剤のシリカ100質量部に対する含有量(複数のシランカップリング剤を併用する場合は全ての合計量)は、シリカの分散性を高める観点から、1.0質量部以上が好ましく、3.0質量部以上がより好ましく、5.0質量部以上がさらに好ましい。また、コストおよび加工性の観点からは、20質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、12質量部以下がさらに好ましい。
フィラーとしては、カーボンブラック、シリカ以外に、さらにその他のフィラーを用いてもよい。そのようなフィラーとしては、特に限定されず、例えば、水酸化アルミニウム、アルミナ(酸化アルミニウム)、炭酸カルシウム、硫酸マグネシウム、タルク、クレー等この分野で一般的に使用されるフィラーをいずれも用いることができる。これらのフィラーは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
<軟化剤>
本開示に係るゴム組成物は、軟化剤を含有することが好ましい。軟化剤としては、例えば、樹脂成分、オイル、液状ゴム、エステル系可塑剤等が挙げられる。
樹脂成分としては、特に限定されないが、タイヤ工業で慣用される石油樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、フェノール系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂成分は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本明細書において「C5系石油樹脂」とは、C5留分を重合することにより得られる樹脂をいう。C5留分としては、例えば、シクロペンタジエン、ペンテン、ペンタジエン、イソプレン等の炭素数4~5個相当の石油留分が挙げられる。C5系石油樹脂しては、ジシクロペンタジエン樹脂(DCPD樹脂)が好適に用いられる。
本明細書において「芳香族系石油樹脂」とは、C9留分を重合することにより得られる樹脂をいい、それらを水素添加したものや変性したものであってもよい。C9留分としては、例えば、ビニルトルエン、アルキルスチレン、インデン、メチルインデン等の炭素数8~10個相当の石油留分が挙げられる。芳香族系石油樹脂の具体例としては、例えば、
クマロンインデン樹脂、クマロン樹脂、インデン樹脂、および芳香族ビニル系樹脂が好適に用いられる。芳香族ビニル系樹脂としては、経済的で、加工しやすく、発熱性に優れているという理由から、α-メチルスチレンもしくはスチレンの単独重合体またはα-メチルスチレンとスチレンとの共重合体が好ましく、α-メチルスチレンとスチレンとの共重合体がより好ましい。芳香族ビニル系樹脂としては、例えば、クレイトン社、イーストマンケミカル社等より市販されているものを使用することができる。
本明細書において「C5C9系石油樹脂」とは、前記C5留分と前記C9留分を共重合することにより得られる樹脂をいい、それらを水素添加したものや変性したものであってもよい。C5留分およびC9留分としては、前記の石油留分が挙げられる。C5C9系石油樹脂としては、例えば、東ソー(株)、LUHUA社等より市販されているものを使用することができる。
テルペン系樹脂としては、α-ピネン、β-ピネン、リモネン、ジペンテン等のテルペン化合物から選ばれる少なくとも1種からなるポリテルペン樹脂;前記テルペン化合物と芳香族化合物とを原料とする芳香族変性テルペン樹脂;テルペン化合物とフェノール系化合物とを原料とするテルペンフェノール樹脂;並びにこれらのテルペン系樹脂に水素添加処理を行ったもの(水素添加されたテルペン系樹脂)が挙げられる。芳香族変性テルペン樹脂の原料となる芳香族化合物としては、例えば、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルトルエン等が挙げられる。テルペンフェノール樹脂の原料となるフェノール系化合物としては、例えば、フェノール、ビスフェノールA、クレゾール、キシレノール等が挙げられる。
ロジン系樹脂としては、特に限定されないが、例えば天然樹脂ロジン、それを水素添加、不均化、二量化、エステル化等で変性したロジン変性樹脂等が挙げられる。
フェノール系樹脂としては、特に限定されないが、フェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノールホルムアルデヒド樹脂、アルキルフェノールアセチレン樹脂、オイル変性フェノールホルムアルデヒド樹脂等が挙げられる。
樹脂成分の軟化点は、ウェットグリップ性能の観点から、60℃以上が好ましく、65℃以上がより好ましい。また、加工性、ゴム成分とフィラーとの分散性向上という観点からは、150℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、軟化点は、JIS K 6220-1:2001に規定される軟化点を環球式軟化点測定装置で測定し、球が降下した温度として定義され得る。
樹脂成分を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、ウェットグリップ性能の観点から、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上がさらに好ましい。また、発熱性抑制の観点からは、60質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましく、40質量部以下がさらに好ましく、30質量部以下が特に好ましい。
オイルとしては、例えば、プロセスオイル、植物油脂、動物油脂等が挙げられる。前記プロセスオイルとしてはパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等が挙げられる。また、環境対策で多環式芳香族(polycyclic aromatic compound:PCA)化合物の含量の低いプロセスオイルを使用することもできる。前記低PCA含量プロセスオイルとしては、軽度抽出溶媒和物(MES)、処理留出物芳香族系抽出物(TDAE)、重ナフテン系オイル等が挙げられる。
オイルを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、15質量部以上がさらに好ましい。また、耐摩耗性能の観点からは、120質量部以下が好ましく、100質量部以下がより好ましく、90質量部以下がさらに好ましい。なお、本明細書において、オイルの含有量には、油展ゴムに含まれるオイル量も含まれる。
液状ゴムは、常温(25℃)で液体状態のポリマーであれば特に限定されないが、例えば、液状ブタジエンゴム(液状BR)、液状スチレンブタジエンゴム(液状SBR)、液状イソプレンゴム(液状IR)、液状スチレンイソプレンゴム(液状SIR)、液状ファルネセンゴム等が挙げられる。これらの液状ゴムは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液状ゴムを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましく、3質量部以上がさらに好ましく、5質量部以上が特に好ましい。また、液状ゴムの含有量は、50質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、20質量部以下がさらに好ましい。
エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン酸ジブチル(DBA)、アジピン酸ジイソブチル(DIBA)、アジピン酸ジオクチル(DOA)、アゼライン酸ジ2-エチルヘキシル(DOZ)、セバシン酸ジブチル(DBS)、アジピン酸ジイソノニル(DINA)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジウンデシル(DUP)、フタル酸ジブチル(DBP)、セバシン酸ジオクチル(DOS)、リン酸トリブチル(TBP)、リン酸トリオクチル(TOP)、リン酸トリエチル(TEP)、リン酸トリメチル(TMP)、チミジントリリン酸(TTP)、リン酸トリクレシル(TCP)、リン酸トリキシレニル(TXP)等が挙げられる。これらのエステル系可塑剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
軟化剤のゴム成分100質量部に対する含有量(複数の軟化剤を併用する場合は全ての合計量)は、ウェットグリップ性能の観点から、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、15質量部以上がさらに好ましい。また、加工性の観点からは、120質量部以下が好ましく、100質量部以下がより好ましく、90質量部以下がさらに好ましく、80質量部以下が特に好ましい。
<その他の配合剤>
本開示に係るゴム組成物には、前記成分以外にも、従来タイヤ工業で一般に使用される配合剤、例えば、ワックス、加工助剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等を適宜含有することができる。
ワックスを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、ゴムの耐候性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、ブルームによるタイヤの白色化防止の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
加工助剤としては、例えば、脂肪酸金属塩、脂肪酸アミド、アミドエステル、シリカ表面活性剤、脂肪酸エステル、脂肪酸金属塩とアミドエステルとの混合物、脂肪酸金属塩と脂肪酸アミドとの混合物等が挙げられる。これらの加工助剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。加工助剤としては、例えば、Schill&Seilacher社、パフォーマンスアディティブス社等より市販されているものを使用することができる。
加工助剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の改善効果を発揮させる観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、耐摩耗性および破壊強度の観点からは、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましい。
老化防止剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、アミン系、キノリン系、キノン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩等の老化防止剤が挙げられ、N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N-イソプロピル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジフェニル-p-フェニレンジアミン、N,N’-ジ-2-ナフチル-p-フェニレンジアミン、N-シクロヘキシル-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン系老化防止剤、および2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン重合体、6-エトキシ-2,2,4-トリメチル-1,2-ジヒドロキノリン等のキノリン系老化防止剤が好ましい。これらの老化防止剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
老化防止剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、ゴムの耐オゾンクラック性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、耐摩耗性能やウェットグリップ性能の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
ステアリン酸を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、加硫速度の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
酸化亜鉛を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、加工性の観点から、0.5質量部以上が好ましく、1質量部以上がより好ましい。また、耐摩耗性能の観点からは、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましい。
加硫剤としては硫黄が好適に用いられる。硫黄としては、粉末硫黄、油処理硫黄、沈降硫黄、コロイド硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄等を用いることができる。
加硫剤として硫黄を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、十分な加硫反応を確保する観点から、0.1質量部以上が好ましく、0.3質量部以上がより好ましく、0.5質量部以上がさらに好ましい。また、劣化防止の観点からは、5.0質量部以下が好ましく、4.0質量部以下がより好ましく、3.0質量部以下がさらに好ましい。なお、加硫剤として、オイル含有硫黄を使用する場合の加硫剤の含有量は、オイル含有硫黄に含まれる純硫黄分の合計含有量とする。
硫黄以外の加硫剤としては、例えば、アルキルフェノール・塩化硫黄縮合物、1,6-ヘキサメチレン-ジチオ硫酸ナトリウム・二水和物、1,6-ビス(N,N’-ジベンジルチオカルバモイルジチオ)ヘキサン等が挙げられる。これらの硫黄以外の加硫剤は、田岡化学工業(株)、ランクセス(株)、フレキシス社等より市販されているものを使用することができる。
加硫促進剤としては、例えば、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、チオウレア系、グアニジン系、ジチオカルバミン酸系、アルデヒド-アミン系若しくはアルデヒド-アンモニア系、イミダゾリン系、またはキサンテート系加硫促進剤等が挙げられる。これら加硫促進剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも、スルフェンアミド系、グアニジン系、およびチアゾール系加硫促進剤からなる群から選ばれる1以上の加硫促進剤が好ましく、スルフェンアミド系加硫促進剤がより好ましい。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DCBS)等が挙げられる。なかでも、N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)が好ましい。
グアニジン系加硫促進剤としては、例えば、1,3-ジフェニルグアニジン(DPG)、1,3-ジ-o-トリルグアニジン、1-o-トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ-o-トリルグアニジン塩、1,3-ジ-o-クメニルグアニジン、1,3-ジ-o-ビフェニルグアニジン、1,3-ジ-o-クメニル-2-プロピオニルグアニジン等が挙げられる。なかでも、1,3-ジフェニルグアニジン(DPG)が好ましい。
チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2-メルカプトベンゾチアゾール、2-メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、ジ-2-ベンゾチアゾリルジスルフィド等が挙げられる。なかでも、2-メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
加硫促進剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、1質量部以上が好ましく、2質量部以上がより好ましい。また、加硫促進剤のゴム成分100質量部に対する含有量は、8質量部以下が好ましく、7質量部以下がより好ましく、6質量部以下がさらに好ましい。加硫促進剤の含有量を上記範囲内とすることにより、破壊強度および伸びが確保できる傾向がある。
本開示に係るゴム組成物は、公知の方法により製造することができる。例えば、前記の各成分をオープンロール、密閉式混練機(バンバリーミキサー、ニーダー等)等のゴム混練装置を用いて混練りすることにより製造できる。
混練り工程は、例えば、加硫剤および加硫促進剤以外の配合剤および添加剤を混練りするベース練り工程と、ベース練り工程で得られた混練物に加硫剤および加硫促進剤を添加して混練りするファイナル練り(F練り)工程とを含んでなるものである。さらに、前記ベース練り工程は、所望により、複数の工程に分けることもできる。
混練条件としては特に限定されるものではないが、例えば、ベース練り工程では、排出温度150~170℃で3~10分間混練りし、ファイナル練り工程では、70~110℃で1~5分間混練りする方法が挙げられる。加硫条件としては、特に限定されるものではなく、例えば、150~200℃で10~30分間加硫する方法が挙げられる。
[タイヤ]
本開示に係るタイヤは、第一層6、第二層7、および第三層8を含むトレッドを備えるものであり、空気入りタイヤ、非空気入りタイヤを問わない。また、競技用タイヤ、乗用車用タイヤ、大型乗用車用、大型SUV用タイヤ、モーターサイクル用タイヤに好適であり、それぞれのサマータイヤ、ウインタータイヤ、スタッドレスタイヤとして使用可能である。
第一層6、第二層7、および第三層8を含むトレッドを備えたタイヤは、前記のゴム組成物を用いて、通常の方法により製造できる。すなわち、ゴム成分に対して上記各成分を必要に応じて配合した未加硫のゴム組成物を、所定の形状の口金を備えた押し出し機で第一層6、第二層7、および第三層8の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成型することにより、未加硫タイヤを形成し、この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、タイヤを製造することができる。
本開示を実施例に基づいて説明するが、本開示は、実施例のみに限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
NR:TSR20
SBR:旭化成(株)製のタフデン4850(未変性S-SBR、スチレン含量:40質量%、ビニル含量:46モル%、Mw:35万、ゴム固形分100質量部に対してオイル分50質量部含有)
BR:宇部興産(株)製のUBEPOL BR(登録商標)150B(シス含量:97質量%、Mw:44万)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製ショウブラックN330(N2SA:75m2/g)
シリカ:エボニックデグサ社製のウルトラシルVN3(N2SA:175m2/g)
シランカップリング剤:モメンティブ社製のNXT-Z45(メルカプト系シランカップリング剤)
樹脂成分:東ソー(株)製のペトロタック100V(C5C9系石油樹脂、軟化点:96℃)
液状ゴム:クレイバレー社製のRicon100(液状BR)
オイル:H&R(株)製のVivaTec500(TDAEオイル)
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N-(1,3-ジメチルブチル)-N’-フェニル-p-フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
(実施例および比較例)
表1および表2に示す配合処方にしたがい、1.7Lの密閉型バンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の薬品を排出温度150~160℃になるまで1~10分間混練りし、混練物を得た。次に、2軸オープンロールを用いて、得られた混練物に硫黄および加硫促進剤を添加し、4分間、105℃になるまで練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を用いて、トレッドの第一層、第二層および第三層の形状に合わせて成形し、他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを作製し、170℃で加硫して表3に記載の各試験用タイヤ(サイズ:195/65R15、リム:15×6.0J、内圧:230kPa)を得た。
<損失正接tanδ、複素弾性率E*、およびガラス転移温度(Tg)の測定>
各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から、タイヤ周方向が長辺となるように、長さ20mm×幅4mm×厚さ1mmで切り出して作製した各ゴム試験片について、GABO社製のイプレクサーシリーズを用いて、温度30℃、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下で損失正接tanδおよび複素弾性率E*を測定した。また、初期歪10%、動歪1%、周波数10Hzの条件下で、損失正接tanδの温度分布曲線を測定し、得られた温度分布曲線における最も大きいtanδ値に対応する温度(tanδピーク温度)をガラス転移温度(Tg)とした。なお、サンプルの厚み方向はタイヤ半径方向とした。
<引張試験>
各試験用タイヤのトレッド部のゴム層内部から、タイヤ周方向が引張方向となるように切り出した厚さ1mmのダンベル状7号形の試験片を作製し、JIS K 6251:2017「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-引張試験特性の求め方」に準じて、23℃雰囲気下にて、引張速度3.3mm/秒の条件で引張試験を実施し、破断時伸びEB(%)および100%延伸時のモジュラス(MPa)を測定した。なお、サンプルの厚み方向はタイヤ半径方向とした。
<低燃費性能>
転がり抵抗試験機を用い、新品時の各試験用タイヤを、リム15×6.0J、内圧230kPa、荷重4.24kN、速度80km/hの条件下で走行させたときの転がり抵抗を測定し、その逆数を、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さく、低燃費性能に優れることを示す。
<摩耗後のウェット操縦安定性能>
新品時の各試験用タイヤおよび摩耗後の各試験用タイヤを、排気量2000ccのFF乗用車の四輪にそれぞれ装着し、湿潤アスファルト路面のテストコースにて実車走行を行った。テストドライバーによる120km/hでの走行時の、直進、車線変更、加減速時の各々のフィーリングに基づいてハンドリング特性を評価した。評価は1点~10点の整数値で行い、評点が高いほどハンドリング特性に優れる評価基準のもと、テストドライバー10名の合計点を算出した。対照タイヤ(比較例1)の新品時の合計点を基準値(100)に換算し、各試験用タイヤの摩耗後の評価結果を合計点に比例するように指数化して表示した。
なお、摩耗後の各試験用タイヤは、新品タイヤの最も深い主溝の深さが新品時の50%となるように、トレッドラジアスに沿ってトレッド部を摩耗させた後、このタイヤを80℃で7日間熱劣化させることにより作製した(以下同じ)。
<摩耗後の雪上グリップ性能>
新品時の各試験用タイヤおよび摩耗後の各試験用タイヤを、排気量2000ccのFF乗用車の四輪にそれぞれ装着し、氷上路面において速度15km/hでブレーキをかけた地点からの制動距離を測定した。制動距離の逆数の値について対照タイヤ(比較例1)の新品時の制動距離を100として、各試験用タイヤの摩耗後の評価結果を指数化して表示した。
Figure 2022029764000006
Figure 2022029764000007
Figure 2022029764000008
表1~表3の結果より、トレッド部にゴム層を3層以上積層し、かつ積層されたゴム層の複素弾性率E*および損失正接tanδを所定の関係とした本開示のタイヤは、摩耗後のウェット操縦安定性能および雪上グリップ性能の総合性能(摩耗後のウェット操縦安定性能指数と摩耗後の雪上グリップ性能指数との平均値)が向上していることがわかる。
1・・・周方向溝
2・・・陸部
3・・・トレッド面
4・・・陸部の延長線
5・・・周方向溝の溝底の最深部の延長線
6・・・第一層
7・・・第二層
8・・・第三層
9・・・第二層の最外部の延長線
10・・・トレッド
11・・・ショルダー陸部
12・・・センター陸部
21・・・ショルダー横溝
22・・・ショルダーサイプ
23・・・センターサイプ

Claims (13)

  1. トレッド面を構成する第一のゴム層と、前記第一のゴム層の半径方向内側に隣接する第二のゴム層と、前記第二のゴム層の半径方向内側に隣接する第三のゴム層を少なくとも備えたトレッドを有するタイヤであって、
    前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率は、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃における複素弾性率よりも低く、
    前記第二のゴム層の30℃におけるtanδは、前記第一のゴム層および前記第三のゴム層の30℃におけるtanδよりも高く、
    前記トレッドが、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝によって仕切られた陸部を有し、
    いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向内側に位置するように形成されているタイヤ。
  2. 前記第三のゴム層の厚さは、前記第一のゴム層および前記第二のゴム層それぞれの厚さよりも薄い、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記第一のゴム層の厚さは、前記第二のゴム層の厚さよりも薄い、請求項1または2記載のタイヤ。
  4. 前記第二のゴム層の30℃における複素弾性率が7MPa以上である、請求項1~3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記第二のゴム層の30℃におけるtanδが0.35以上である、請求項1~4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記第一のゴム層のガラス転移温度が-35℃以上である、請求項1~5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記第二のゴム層のガラス転移温度が-40℃以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 前記第一のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びが600%以上である、請求項1~7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記第二のゴム層のJIS K 6251に準じて測定した破断時伸びが640%以上である、請求項1~8のいずれか一項に記載のタイヤ。
  10. 前記第一のゴム層の100%延伸時のモジュラスは、前記第二のゴム層の100%延伸時のモジュラスよりも大きい、請求項1~9のいずれか一項に記載のタイヤ。
  11. いずれか1つの前記周方向溝の直下において、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第二のゴム層の最外部に対してタイヤ半径方向内側に凹んだ凹部を有し、前記第一のゴム層の一部が前記第二のゴム層の前記凹部内に所定の厚さで形成されている、請求項1~10のいずれか一項に記載のタイヤ。
  12. いずれか1つの前記周方向溝の溝底の最深部が、その周方向溝に隣接する陸部内の前記第三のゴム層の最外部よりもタイヤ半径方向外側に位置するように形成されている、請求項1~11のいずれか一項に記載のタイヤ。
  13. 前記陸部が、両端が前記周方向溝に開口していないサイプを有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のタイヤ。
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