JP2022027677A - テープ巻付装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来のテープ巻付装置では、巻き付け開始時にテープ端が対象物から外れるという問題と、テープ端が対象物から外れた場合や、テープを使い切って無くなった場合などに、テープを巻き付けていないにもかかわらずテープ巻付装置が動作を続けるという問題があった。【解決手段】回転プレートに、ロールテープを回転径方向に移動可能に保持するホルダー部を備えた径方向移動手段と、固定プレートに、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことを検出するスイッチと、を備え、ロールテープからテープを対象物に巻き付け始める時、対象物にテープを巻き取りながらテープを引き出さずにロールテープが対象物の方向に移動することでテープ端の剥がれを抑制し、回転プレートが回転し、ロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていない時、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことをスイッチが検出し、回転プレートの回転を停止させる。【選択図】図2
Description
本発明は、電線束などの対象物にテープを巻き付けるテープ巻付装置に関するものである。
従来、車両用のワイヤーハーネスの製造の一部として、電線束やそれを覆う外装部材にテープを巻き付けるテープ巻付装置が提案されている。このテープ巻付装置は、対象物と直交する面内で回転する回転プレートに支持されたテープが、回転中心軸上に架け渡された対象物の周囲を回りテープを巻き付けるものである。
テープ巻付装置は、対象物を中心としてテープを回転させる旋回手段として、対象物と直交する面内に配置された固定プレートと、隣接配置された回転プレートを備え、回転プレートは対象物と直交する面内で回転駆動されるように構成されている。
テープ巻付装置の回転中心軸上に対象物を挿抜するために、固定プレートと回転プレートに、外周縁から中心軸を含む中央領域に向けてU字状の切欠が設けられている場合がある。これらのテープ巻付装置では、固定プレートの切欠と、回転プレートの切欠が揃った状態で、対象物が挿抜される。
従来のテープ巻付装置では、テープ巻き付け開始時に、ロールテープの端部を引き出してテープを対象物に貼り付けるが、テープを対象物に巻き付け始めるときに、ロールテープと対象物との間に張り渡されたテープに生じる張力に対して、テープと対象物との粘着力が不足し、テープが対象物から外れる(分離する)ことがあった。
従来のテープ巻付装置では、テープ端が対象物から外れる(分離する)、テープが切れる、テープを使い切ってなくなる、などによって、テープを巻き付けていないにもかかわらずテープ巻付装置が動作を続けるため、運転が停止するまで待ち、停止後に途中まで巻き付けたテープを剥がすなどをして、再度巻き付ける手間がかかる場合があった。
特許文献2に記載のテープ巻機のテープ無し検出方法は、テープを使い切ってなくなった芯材を光センサーで検出するものであるため、テープ端が対象物から外れた(分離した)場合や、テープが切れた場合には検出しないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、テープ巻き付け開始時にはテープ端が対象物から剥がれることを抑制し、テープ巻き付け時にはロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていないことを検出し回転プレートの回転を停止する制御手段を備えた簡易な装置構成のテープ巻付装置を提供することにある。
対象物と直交する面内で対象物を中心として回転駆動する回転プレートでテープを旋回させる旋回手段と、旋回手段を駆動制御する制御手段と、
回転プレートに、ロールテープを回転径方向に移動可能に保持するホルダー部を備えた径方向移動手段と、
固定プレートに、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことを検出するスイッチと、を備え、
回転プレートが回転し、ロールテープからテープを対象物に巻き付け始める時、ロールテープと対象物の間に張り渡されたテープを対象物に巻き取りながら、テープを引き出さずにロールテープが回転径方向内向きに移動し、
回転プレートが回転し、ロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていない時、ロールテープが回転径方向外向きに移動し、ロールテープが移動したことをスイッチが検出し、回転プレートの回転を停止する。
回転プレートに、ロールテープを回転径方向に移動可能に保持するホルダー部を備えた径方向移動手段と、
固定プレートに、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことを検出するスイッチと、を備え、
回転プレートが回転し、ロールテープからテープを対象物に巻き付け始める時、ロールテープと対象物の間に張り渡されたテープを対象物に巻き取りながら、テープを引き出さずにロールテープが回転径方向内向きに移動し、
回転プレートが回転し、ロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていない時、ロールテープが回転径方向外向きに移動し、ロールテープが移動したことをスイッチが検出し、回転プレートの回転を停止する。
回転プレートに固定された回動軸で連結されたアームに、ロールテープを保持するホルダー部を備えた前記のテープ巻付装置。
本発明により、テープ巻き付け開始時にはテープ端が対象物から剥がれることが抑制され、テープ巻き付け時にロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていないことをスイッチが検出したときには、回転プレートの回転を停止する制御手段を備えたテープの巻き付け性能に優れたテープ巻付装置を提供できる。
図1に示すように、回転プレート5に固定された回動軸4で連結されたアーム3の先端部にホルダー部2が設けられロールテープ1(粘着テープ)を保持している。アーム3には、押圧部7を備えている。
回動軸4は、ロールテープ1、ホルダー部2、アーム3、押圧部7の自重によって回動しないだけの保持力があり、且つ、ロールテープ1から対象物8に張り渡されたテープが対象物8に巻き取られ、ロールテープ1と対象物8との間に張力が加わった時には、ロールテープ1からテープを引き出さず、アーム3が回転径方向内側に容易に回動する範囲の保持力であること。また、回動軸4の保持力は、ロールテープ1から対象物8にテープが張り渡されていない時、アーム3に生じる遠心力によってアームが回転径方向外側に回動する保持力であること。
アーム3は、弾性体で回転径方向外側に回動するように付勢しておいても良い。このとき付勢する力は、ロールテープ1から対象物8にテープが張り渡されたテープに張力が加わった時には、ロールテープ1からテープを引き出さず、アーム3が容易に回転径方向内側に回動する範囲の力であること。
アーム3の回動範囲は、回転内方向へは、アーム3と、アーム3に備えられた押圧部7が対象物8を押圧しない範囲で規制する。回転外方向へは、ロールテープ1の中心が、回転中心軸と回動軸4の中心とを結ぶ線の延長線を、超えない範囲で規制する。
固定プレート6にスイッチ12を備え、スイッチ12はアーム3が回動方向(外)11に回動し回転外方向の規制された位置まで移動したことを検出する。スイッチ12は、スタート時のアーム3が回動方向(内)10に回動を開始していない状態を誤検知しない位置に設けられている。
スイッチ12によって、アーム3が回転径方向外向きの規制された位置まで移動したことを検出した時、回転プレート5を回転させている回転手段を停止させる制御手段を備えている。
図1、図2を参照しつつテープ巻付装置の動作について説明する。図3はテープ巻付動作を行う回転プレート5、アーム3、押圧部7を示す概略図である。
まず、対象物8(電線束等)を、作業者の手又は装置で保持し、回転プレート5の回転中心軸上に架け渡す。この時、図1に示すように、押圧部7は、アーム3を回転外方向に回動させることで、ロールテープ1から対象物8にテープを張り渡したときに、押圧部7がロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープを押圧しない位置まで退避している。
回転プレート5に回動軸4で連結されたアーム3の先端部に保持されたロールテープ1のテープ端部を引き出し、テープを対象物8の半周程度に貼り付ける。この時、図3(a)に示すように、押圧部7は、ロールテープ1から対象物8に張り渡されたテープを押圧していない。
図3(a)に示すように、駆動装置からの駆動力を受けて回転プレート5が回転方向9の方向に回転を始めることで、ロールテープ1から対象物8に張られたテープが対象物8に巻き取られ、ロールテープ1と対象物8の間に張力が加わる。回転プレート5とアーム3を連結している回動軸4の保持力は、テープの引き剥がし粘着力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)より小さいため、ロールテープ1からテープが引き出されることなく、回動軸4を軸として、アーム3がロールテープ1を対象物8に近づける方向である回動方向(内)10に回動する。この時、ロールテープ1からテープを引き出さず、テープを巻き付けるため、ロールテープ1と対象物8の間に加わる張力が抑制されることで、テープが緩く巻き付けられ、対象物8に張り付けたテープ端部が、対象物8から外れる(分離する)ことが抑制される。この時、アーム3が回動方向(内)10に回動していることで、スイッチ12はアーム3を検知しない。
回転プレート5が回転方向9の方向に回転することで、アーム3が回動方向10の方向に回動し、アーム3に備えられた押圧部7が、ロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープの背面(非粘着面)を押圧する。この時、ロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープには、テープの引き剥がし粘着力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)による張力に加えて、押圧部7による押圧力と、押圧部7による摩擦力が加わり、引き剥がし粘着力による張力だけで巻き付けている時よりも、テープが対象物8に強く巻きつけられる。この時、アーム3が回動方向(内)10に回動していることで、スイッチ12はアーム3を検知しない。
図2、図3(b)に示すように、テープ巻付動作中は、回転プレート5が回転方向9の方向に回転することで、ロールテープ1から対象物8に張られたテープが対象物8に巻き取られ、ロールテープ1と対象物8の間に張力が加わる。アーム3は、アーム3とアーム3に備えられた押圧部7が対象物8を押圧しない範囲で回動が規制されるため、アーム3に保持されているロールテープ1は、回転内方向への移動が規制され保持される。ロールテープ1が回転内方向に移動しないため、テープの張力によって、ロールテープ1からテープが引き出されながら、テープが対象物8に巻き付けられる。回転プレート5が回転している時は、ロールテープ1と対象物8との間にはテープの引き剥がし粘着力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)による張力が加わっているため、アーム3は、押圧部7がロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープの背面を押圧する位置に保たれる。この時、ロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープには、テープの引き剥がし粘着力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)による張力に加えて、押圧部7による押圧力と、押圧部7による摩擦力が加わり、引き剥がし粘着力による張力だけで巻き付けている時よりも、テープが対象物8に強く巻きつけられ、テープに弛みが生じないことで皺の発生が抑制される。この時、アーム3が回動方向(内)10に回動し保持されていることで、スイッチ12はアーム3を検知しない。
図3(c)に示すように、テープを巻き終わり、回転プレート5の回転と、回転プレート5と対象物8との相対移動が停止した状態では、ロールテープ1の引き剥がし粘着力(テープ自背面の非粘着面に対する粘着力)によって、テープは引き出されず、アーム3は回転内方向への回動が規制された位置に保たれる。
ロールテープ1から対象物8に張り渡されたテープを切断し、テープ巻付装置から対象物8を取り外す。この時、アーム3は規制された範囲で容易に回動可能となる。
上述のように、巻き付け開始時には、ロールテープ1からテープを引き出さずに、先に引き出されたテープを対象物に巻き取ることで、テープ端が対象物8から外れる(分離する)ことを抑制し、テープ巻き付け時には、アーム3に備えられた押圧部7が、ロールテープ1と対象物8の間に張り渡されたテープの背面を押圧することで、テープの皺の発生が抑制され、好適な巻き付けが行われる。
図4、図5を参照しつつ、テープ端が対象物から外れた(分離した)、テープが切れた、テープを使い切ってなくなった、などにより、ロールテープ1から対象物8にテープが張り渡されていない場合のテープ巻付装置の動作について説明する。
駆動装置からの駆動力を受けて回転プレート5が回転方向9の方向に回転しているが、ロールテープ1から対象物8にテープが張り渡されていない時、アーム3がアーム3に生じる遠心力によって、回動軸4を軸として、ロールテープ1が対象物8から遠ざかる方向である回動方向(外)11に回動し、回動が規制された位置まで移動する。
固定プレート6に備えられたスイッチ12が、アーム3が回動方向(外)11に回動しアームが回転外側方向の規制された位置まで移動したことを検出した場合、制御手段によって、回転プレート5の回転を停止する。
上述のように、アーム3が遠心力で回転径方向外向きに移動したことをスイッチ12で検出し旋回を停止することで、テープを巻き付けていないときにテープ巻付装置が動作を続けることを防止することができる。
アームの位置を検出するスイッチは、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。例えば、近接スイッチ、マイクロスイッチ、光電スイッチである。
なお本発明は上記各実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用できる。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、配置箇所などは本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。例えば、アーム、回転プレート、押圧部の形状である。
また、テープを巻き付ける対象物は電線束に限らず、本発明において、テープが巻き付けられる線状の材料であれば用いることができる。例えば、1本の電線や、電線を含まない線状の部材、チューブ状の材料であっても良い。
また、テープを巻き付ける位置は、同一位置での重ね巻に限らず、テープ巻付機と対象物を回転中心軸上に沿って相対移動させることで、対象物にテープを螺旋状に巻き付けることが出来る。
1 ロールテープ
2 ホルダー部
3 アーム
4 回動軸
5 回転プレート
6 固定プレート
7 押圧部
8 対象物
9 回転方向
10 回動方向(内)
11 回動方向(外)
12 スイッチ
2 ホルダー部
3 アーム
4 回動軸
5 回転プレート
6 固定プレート
7 押圧部
8 対象物
9 回転方向
10 回動方向(内)
11 回動方向(外)
12 スイッチ
Claims (2)
- 対象物長手方向と直交する面内で対象物を中心として回転駆動する回転プレートでテープを旋回させる旋回手段と、旋回手段を駆動制御する制御手段と、
回転プレートに、ロールテープを回転径方向に移動可能に保持するホルダー部を備えた径方向移動手段と、
固定プレートに、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことを検出するスイッチと、を備え、
回転プレートが回転し、ロールテープからテープを対象物に巻き付け始める時、ロールテープと対象物の間に張り渡されたテープを対象物に巻き取りながら、テープを引き出さずにロールテープが回転径方向内向きに移動し、
回転プレートが回転し、ロールテープと対象物の間にテープが張り渡されていない時、ロールテープが回転径方向外向きに移動し、ロールテープが回転径方向外向きに移動したことをスイッチが検出し、回転プレートの回転を停止することを特徴としたテープ巻付装置。 - 回転プレートに固定された回動軸で連結されたアームに、ロールテープを保持するホルダー部を備えた請求項1に記載のテープ巻付装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2020131310A JP2022027677A (ja) | 2020-08-01 | 2020-08-01 | テープ巻付装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2020131310A JP2022027677A (ja) | 2020-08-01 | 2020-08-01 | テープ巻付装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2022027677A true JP2022027677A (ja) | 2022-02-14 |
Family
ID=80265054
Family Applications (1)
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JP2020131310A Pending JP2022027677A (ja) | 2020-08-01 | 2020-08-01 | テープ巻付装置 |
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2020
- 2020-08-01 JP JP2020131310A patent/JP2022027677A/ja active Pending
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