JP2022024299A - 画像形成装置、画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像パターンに対して適切に加飾粉体を付与できる画像形成装置を提供することである。【解決手段】画像形成装置は、加飾粉体を保持するための粉体保持部と、粉体保持部の表面に保持された加飾粉体を摺擦し、粉体保持部の表面に保持された過剰な加飾粉体を除去するための摺擦部と、摺擦部で摺擦された粉体保持部に残留した加飾粉体を記録媒体上の画像パターンに付与するための粉体付与部と、粉体付与部と対向して配置され、粉体付与部とともに形成されたニップ部で記録媒体を挟持して、粉体付与部の表面における加飾粉体を画像パターンの表面に付与するための対向部材と、を有する。粉体付与部の表面の硬度は、粉体保持部の表面の硬度よりも小さい。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置および画像形成方法に関する。
近年、オンデマンド印刷市場において、特色印刷、メタリック印刷およびパール印刷を含む加飾印刷、高付加価値印刷などの需要が高まっている。特に、加飾印刷に関する要望は大きく、様々な印刷方法が検討されている。
例えば、トナー画像の表面に、金属箔または樹脂箔などの箔体を転写して加飾印刷する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の方法では、形成されたトナー画像と、箔体とを重ね合わせることで、トナー画像が形成された部分にのみ箔体を転写して、加飾印刷している。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、トナー画像が形成されていない領域に対向した箔体が破棄されてしまう。
また、トナー中に光輝性顔料を添加して、加飾印刷する方法も検討されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2に記載の方法では、光輝性顔料をトナーに含有させることで、必要な部分のみをメタリック印刷している。しかしながら、特許文献2に記載の方法では、要求されるメタリック感が得られない場合がある。
また、トナー画像に粉体を付着させることで、メタリック印刷する方法も検討されている(例えば、特許文献3参照)。特許文献3に記載の方法では、メタリック印刷したいトナー画像の一部にのみ粉体を供給することで、必要な部分のみをメタリック印刷している。
特許文献4には、感光体と、中間転写ベルトと、転写定着ベルトとを有する画像形成装置が記載されている。特許文献4に記載の画像形成装置では、感光体上のトナー画像を中間転写ベルトに転写した後、転写定着ベルトに転写する。最後に転写定着ベルト上のトナー画像を記録媒体に転写する。また、特許文献5には、感光体と、中間転写体と、2次中間転写体とを有する画像形成装置が記載されている。
また、特許文献6には、弾性ローラーと、トナー担持フィルムとを有する画像形成装置が記載されている。特許文献6に記載の画像形成装置では、弾性ローラー上にトナー画像を形成した後、トナー担持フィルムに転写した後、記録媒体に転写する。
特開平01-200985号公報 特開2014-157249号公報 特開2013-178452号公報 特開2002-014571号公報 特開2000-122442号公報 特開平09-193432号公報
ここで、粉体付与部から画像パターンの表面に粉体を付与する場合、粘着性を有する画像パターンに粉体を接触させる。粉体は、表面の凹凸が小さい領域には付与しやすいが、表面の凹凸が大きい領域には付与しづらい。粉体および凹凸の領域を接触させるためには、粉体を付与するための粉体付与部が変形し、凹凸の領域表面に追随しなければならず、粉体付与部の表面の弾性層の硬度を低くすることが必要となる。
一方、粉体保持部材の表面における粉体は、所定の方向に単層に配向された状態で、かつ一定以上の量が存在していることが好ましい。これにより、粉体が画像パターンに付与されたときに、画像パターンの表面に対して粉体が水平に付着し、剥がれにくくなる。また、一定量以上の粉末が存在することで必要な金属光沢感が得られる。また、粉体付与部の表面で粉体が単層となるように保持されていると、粉体が粉体付与部の表面に適切に保持されるため、記録媒体の表面の画像パターンがない領域に付与されてしまう可能性が少ない。逆に、粉体が粉体付与部の表面で積層された状態の場合、粉体付与部と接触していない粉体は、粉体付与部に対する保持力が生じないため、記録媒体の表面に画像パターンがない場合には記録媒体に付着することがある。また、記録媒体の表面に画像パターンがある場合には、積層状態で粉体が移動することがあるため、弱い力で画像パターンに付着する粉体が生じる。特許文献4~6に記載の画像形成装置では、上記の問題を解決できず、適切に粉体を画像パターンの表面に適切に付与できない。
本発明の目的は、記画像パターンに対して適切に加飾粉体を付与することである。
上記の課題を解決するための本実施の形態の画像形成装置は、加飾粉体を保持するための粉体保持部と、前記粉体保持部の表面に保持された前記加飾粉体を摺擦し、前記粉体保持部の表面に保持された過剰な前記加飾粉体を除去するための摺擦部と、前記摺擦部で摺擦された前記粉体保持部に残留した前記加飾粉体を記録媒体上の画像パターンに付与するための粉体付与部と、前記粉体付与部と対向して配置され、前記粉体付与部とともに形成されたニップ部で前記記録媒体を挟持して、前記粉体付与部の表面における前記加飾粉体を前記画像パターンの表面に付与するための対向部材と、を有し、前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度よりも小さい。
上記の課題を解決するための本実施の形態の画像形成方法は、粉体保持部の表面に保持された加飾粉体を摺擦部で摺擦し、前記粉体保持部の表面に保持された過剰な前記加飾粉体を除去する工程と、前記摺擦部で摺擦された前記粉体保持部に残留した前記加飾粉体を粉体付与部に一次転写する工程と、前記粉体付与部の表面の前記加飾粉体を記録媒体上の画像パターンに付与する工程と、を有し、前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度よりも小さい。
本発明によれば、適切に画像パターンの表面に粉体を付与できる。
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。 図2A~Cは、粉体の転写性の実験工程を説明するための図である。 図3は、第2弾性層のASKER-C硬度と、粉体の転写性との関係を示すグラフである。 図4A、Bは、粉体保持部の耐久性についての実験を示す図である。 図5は、粉体保持部から粉体付与部への転写についての実施結果を示すグラフである。 図6は、実施の形態1の変形例1に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。 図7は、実施の形態2に係る画像形成装置の構成を示す模式図である。
以下、本発明の実施の形態1に係る画像形成装置について、添付した図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の形態に限定されるものではない。
[実施の形態1]
(画像形成装置の構成)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置100の構成を示す模式図である。
画像形成装置100は、記録媒体Mの表面に形成された樹脂製画像(画像パターン)Rに粉体(加飾粉体)Pを供給して付着させ、樹脂製画像Rの表面に粉体Pが付着した加飾画像を形成する装置である。
図1に示されるように、画像形成装置100は、樹脂製画像Rが形成された記録媒体Mを搬送するための搬送部110と、樹脂製画像Rを軟化させるための軟化部120と、粉体Pを一時的に保持するための粉体保持部130と、粉体保持部130の粉体保持部材134の表面の過剰な粉体Pを除去するための摺擦部140と、粉体保持部130から供給された粉体Pを粉体付与面154に付着させて搬送し、樹脂製画像Rに粉体Pを付与するための粉体付与部150と、粉体付与部150の記録媒体Mを挟んで粉体付与面154と対向する位置に設けられ、粉体付与部150との間にニップ部NPを形成して、ニップ部NPにおいて記録媒体Mおよび粉体Pを加圧するための対向部材160と、記録媒体M上の樹脂製画像R以外の領域や搬送部110に付着した粉体Pを回収するための余剰粉体回収部170と、ニップ部NPの通過後に粉体付与部150に残存した粉体Pを粉体付与部150から除去するための粉体除去部180とを有する。
なお、本実施の形態において、樹脂製画像Rは、トナーやインクなどにより記録媒体Mの表面に形成された、熱可塑性樹脂により形成された画像である。本実施の形態では、軟化部120により軟化された樹脂製画像Rに、粉体保持部130から粉体Pを供給することにより、軟化した樹脂製画像Rの表面に粉体Pを付与して、樹脂製画像Rが粉体Pにより加飾された加飾画像を作製する。
粉体(加飾粉体)Pは、粉体粒子の集合体である。粉体粒子の例には、金属粒子、金属酸化物粒子、樹脂粒子、熱応答性材料を含む粒子、磁性粒子、非磁性粒子が含まれる。これらの粉体粒子は、得ようとする加飾画像に応じて選択でき、例えばメタリック感のある加飾画像を得たい場合には、金属または金属酸化物を含む粉体粒子が好ましい。粉体粒子は、異なる2種類以上の材料を含んでもよい。粉体粒子の形状は、球形でもよいし、非球形でもよい。粉体Pは、合成品でもよいし市販品でもよい。粉体は、異なる2種類以上の粉体粒子の混合品でもよい。なお、粉体Pは、トナーではない。
また、粉体粒子は、被覆されていてもよい。例えば、金属粒子は、当該金属とは異なる金属、金属酸化物または樹脂で被覆されていてもよいし、樹脂またはガラスなどの表面を金属、金属酸化物で被覆されていてもよい。また、金属粒子は、金属酸化物粒子でもよく、当該金属酸化物とは異なる金属酸化物、金属または樹脂で被覆されたものでもよい。また、金属粒子は、金属または金属酸化物を板状に延展させて粉砕したものやそれを種々の材料で被覆したもの、フィルムやガラスに金属または金属酸化物を蒸着または湿式コーティングしたものでもよい。メタリック画像を作製するときは、粉体粒子は、0.2~100質量%の金属または金属酸化物を含むことが好ましい。
粉体Pの形状は、樹脂製画像Rの表面に沿って配向させる観点から、真球ではない形状(非球形粉体)を有することが好ましい。粉体粒子の形状は、扁平形状の粒子が好ましい。ここで、「扁平形状の粒子」とは、粉体Pの粒子における最大長さを長径、当該長径に直交する方向における最大長さを短径、長径に直交する方向の最少長さを厚みとするときに、厚みに対する短径の比率が3以上である形状の粒子を意味する。
粉体粒子の厚みは、配向した粉体の付着による加飾効果を十分に発現させる観点から、0.2~10μmが好ましく、0.2~5.0μmがより好ましい。粉体Pの厚みが上記範囲であれば、樹脂製画像Rの表面に付着した粉体粒子を十分に配向させることができ、かつ加飾画像を擦ったときの粉体Pの剥離を抑制できる。粉体粒子の厚みが小さすぎると、重なった粉体Pを回収することが難しい。また、粉体粒子の厚みが小さすぎると、重なった粉体Pを回収することが難しく、樹脂製画像Rの表面に付着した粉体Pの長径方向および短径方向を含む粉体Pの平面方向が樹脂製画像Rの表面方向に実質的に沿う非球形粉末の良好な配向状態が十分に形成されないことがある。さらに、画像形成装置100の内部で粉体Pが破壊され、粉体Pの大きさが変化する場合もある。逆に、粉体粒子の厚みが大きすぎる場合、樹脂製画像Rを擦ったときに粉体が剥離することがある。
また、粉体粒子の長径および短径の長さは、いずれも、1~50μmが好ましく、15~50μmがより好ましい。粉体粒子の長径および短径の長さが上記範囲であれば、粉体の取扱い性が良好であり、かつ画像の解像度を十分に低下させて階調性の高い加飾画像を得ることができる。
市販されている粉体Pの例には、メタシャイン(日本板硝子株式会社、「メタシャイン」は同社の登録商標)、サンシャインベビー クロムパウダー、オーロラパウダー、パールパウダー(いずれも株式会社GGコーポレーション)、ICEGEL ミラーメタルパウダー(株式会社TAT)、ピカエース MCシャインダスト、エフェクトC(株式会社クラチ、「ピカエース」は同社の登録商標)、PREGEL マジックパウダー、ミラーシリーズ(有限会社プリアンファ、「PREGEL」は同社の登録商標)、Bonnailシャインパウダー(株式会社ケイズプランイング、「BON NAIL」は同社の登録商標)、エルジーneo(尾池工業株式会社、「エルジーneo」は同社の登録商標)が含まれる。
熱応答性材料は、熱による刺激をきっかけに膨張、収縮、変形などの形状の変化、顕色、消色、変色などの色の変化を起こす材料である。熱応答性材料を含む粒子の例には、熱膨張性マイクロカプセル、感温カプセルが含まれる。熱膨張性マイクロカプセルの例には、マツモトマイクロスフェアー(松本油脂製薬株式会社)、クレハマイクロスフェアー(株式会社クレハ)が含まれ、感温カプセルの例には、感温染料カプセル(株式会社日本カプセルプロダクツ)が含まれる。
なお、本実施の形態において、記録媒体Mは、その表面(主面)に樹脂製画像Rを形成きれば、特に限定されない。記録媒体Mの例には、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙およびコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙、プラスチックフィルム、樹脂製フィルム、布が含まれる。また、記録媒体Mの形状および色も特に限定されず、形成すべき加飾画像に応じて適宜選択できる。コート紙の例には、PODグロスコート紙が含まれる。
搬送部110は、樹脂製画像Rが表面に形成された記録媒体Mを粉体付与部150に対して搬送するための装置である。搬送部110の例には、ベルトコンベアが含まれる。
軟化部120は、樹脂製画像Rを軟化させる。本実施の形態では、軟化部120は、樹脂製画像Rが形成された記録媒体Mをオーブンで予備加熱して、樹脂製画像Rを構成する樹脂を軟化(溶融)させることで樹脂製画像Rを軟化させる。なお、軟化部120は、ホットプレートや温風送風機などの非接触式の方法により樹脂製画像Rを予備加熱してもよいし、ヒートローラーなどの接触式の方法により樹脂製画像Rを予備加熱してもよい。また、樹脂製画像Rがより高い温度であるときは、軟化部120は、加飾に適した温度にまで樹脂製画像Rを冷却してもよいし、薬剤などの付与により樹脂製画像Rを軟化させてもよい。
粉体保持部130は、粉体Pを一時的に保持し、粉体付与部150の粉体付与面(第2弾性層152の表面)154に粉体Pを供給する。粉体保持部130は、粉体Pを貯蔵する貯蔵容器132と、貯蔵容器132の内部に一部が浸漬した粉体保持部材134とを有する。
貯蔵容器132は、粉体Pを貯留する。貯蔵容器132は、円筒状の粉体付与部150の粉体付与面154の軸方向に沿って配置された開口部を有する。
粉体保持部材134は、貯蔵容器132の内部で粉体付与部150とは逆方向に回転することにより、貯蔵容器132内に貯蔵された粉体Pを貯蔵容器132の開口部にまで搬送し、粉体付与部150の粉体付与面154に供給する。粉体保持部材134の例には、回転する円柱形状のスポンジ、ソリッドローラーが含まれる。本実施の形態では、粉体保持部材134は、ソリッドローラーである。粉体保持部材134は、粘着性を有する第1弾性層136を有する。第1弾性層136の表面は、粉体Pを保持するための粉体保持面138である。第1弾性層136の材料は、粉体保持部材134に熱が伝達される観点から、シリコーンゴムが好ましい。
粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域(粉体保持面138)の粘着力は、粉体付与部150における粉体Pが付着する領域(粉体付与面154)の粘着力よりも小さいことが好ましい。粉体保持部材134の表面(粉体保持面138)の粘着力が粉体付与部150の表面(粉体付与面)の粘着力よりも小さいことにより、粉体保持部130に保持された粉体Pを粉体付与部150に適切に転写できる。
粘着力は、タッキング試験機「FSR-1000」(株式会社レスカ)を用いて測定できる。粘着力は、試料表面にプローブの先端を押しつけて引き剥がす際に必要な力を粘着力として測定できる。例えば、粘着力の測定は、プローブ径:直径10mm、押しつけ速度:5mm/秒、押しつけ圧力:50kPa、押し付け保持時間:1秒、プローブ引き上げ速度:5mm/秒、測定温度:20℃で測定できる。なお、粘着力は、プローブの先端の面積を元に、圧力に換算できる。
粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域(第1弾性層136の粉体保持面138)の硬度は、ASKER-C硬度で50°以上が好ましく、70°以上がより好ましい。粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域の硬度は、ASKER-C硬度で50°以上であれば、耐久性を確保できるとともに、粉体付与部150に対して適切に粉体Pを転写できる。粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域(粉体保持面138)の硬度と、粉体付与部150における粉体Pが付着する領域の硬度との関係は後述する。
ASKER-C硬度は、例えば以下の方法で測定できる。ASKER-C硬度は、厚さ6mmの弾性体サンプル(ここでは、第1弾性層136)をデュロメータGS-701N(株式会社テクロック)に当接させることで測定できる。
摺擦部140は、摺擦部本体142を有する。また、本実施の形態では、摺擦部140は、粉体回収部144も有している。摺擦部本体142は、粉体保持部130の粉体保持部材134の回転方向に対して粉体保持部材134の下流側に配置されており、粉体保持部材134の粉体保持面138に接触しつつ、円筒形状の軸を中心にして回転することにより、粉体保持部材134を摺擦する。具体的には、例えば、粉体保持部材134に対して、摺擦部本体142を1.5mm押し込んだ状態で、粉体保持部材134と逆方法に同速で回転させればよい。摺擦部本体142の形状は、円筒状、楕円筒状、多角柱状などであればよいが、円筒状が好ましい。
粉体保持面138を摺擦する摺擦部本体142の側周表面は、粉体Pを収容するための空隙を有する材料で構成されていることが好ましい。摺擦部本体142の材料の例には、ブラシ、スポンジおよび不織布などの多孔質材料が含まれる。摺擦部本体142の具体的な例には、厚さ3mmのスポンジ層を有する外径20mmのローラーが含まれる。上記空隙を有する摺擦部本体142は、回転する粉体保持部材134の粉体保持面138を摺擦したときに、粉体保持面138に付着していない余分な粉体Pを上記空隙に捕捉して除去できる。
このとき、摺擦部本体142は、円筒形状の軸を中心にして回転するため、空隙に捕捉されて収容された粉体Pを回転方向に運搬し続けることができ、粉体付与面154と摺擦部本体142とのニップ部に粉体Pを堆積させることなく、粉体保持面138から余分な粉体Pを除去できる。またこれにより、摺擦部本体142による粉体保持面138の摺擦性を安定化できる。
摺擦部本体142の摺擦により、粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域(粉体保持面138)には、1層分の粉体Pが直接粘着された状態で残される。このとき、粉体Pが非球形状であれば、摺擦部140の摺擦により、粉体保持面138に対する粉体Pの方向性を揃える(配向させる)こともできる。また、粉体保持面138における粉体Pの密度を高めることができる。これにより、粉体保持面138から粉体付与部150に配向した状態で粉体Pを転写させることができる。特に、粉体Pが金属粒子や金属酸化物粒子であるときは粉体付与部150に転写した粉体Pを配向させることにより、樹脂製画像Rに転写したときに加飾画像の光沢感を高めることができる。また、粉体Pが配向していると、樹脂製画像Rと粉体Pとの接触面積をより大きくして、樹脂製画像Rからの粉体Pの剥離が生じにくい。
このとき、摺擦部本体142の回転方向と、粉体保持部材134の回転方向とが逆方向であるため、粉体保持部材134に対する摺擦部140の相対速度(摺擦速度)をより高速化して、摺擦効果をより高めることができる。ただし、回転する粉体保持部材134と摺擦部本体142との相対速度差により粉体保持面138を摺擦できる場合では、摺擦部本体142は回転していなくてもよいし、粉体保持部材134と同じ方向に異なる速度で回転してもよい。
粉体保持部材134の粉体保持面138に対する摺擦部140の押圧力は、1~10kPaが好ましく、1~5kPaがより好ましい。上記範囲であれば、粉体保持部材134の粉体保持面138を安定して摺擦でき、かつ摺擦部140を回転させるためのトルクが過剰になることによる摺擦部140の駆動ムラの発生や、摺擦部140および粉体保持部材134の材料劣化を生じにくくすることができる。
粉体回収部144は、除去した粉体を回収する。粉体回収部144は、エアー吸引方式のものでもよいし、ローラーやブレードを摺擦部本体142の側周表面に当接させ、摺擦部140の側周表面を構成する材料の復元力によって上記空隙から粉体Pをはじき出す構成でもよい。
粉体付与部150は、駆動モーターによって円筒状の軸(回転軸)を中心として、記録媒体Mの搬送方向(矢印)に沿った方向に回転する部材である。粉体付与部150は、粘着性を有する第2弾性層152を有する。第2弾性層152の表面は、粉体Pを付与するための粉体付与面154である。粉体付与部150は、粘着性を有する粉体付与面154に粉体Pを粘着によって保持し、ニップ部NPに粉体Pを搬送する。
粉体付与部150における粉体Pが付着する領域(第2弾性層152の粉体付与面154)の硬度は、粉体保持部130における粉体Pが付着する領域(第1弾性層136の粉体保持面138)の硬度よりも低い。具体的には、粉体付与部150の表面の硬度は、ASKER-C硬度で30°以下が好ましく、10°以下が好ましい。粉体付与部150の表面の硬度がASKER-C硬度で30°以下であれば、粉体付与部150から記録媒体Mに粉体Pを転写できる。粉体保持部材134との硬度の関係については後述する。
粉体付与部150における粉体Pが付着する領域(粉体付与面154)の粘着力(凝着力ともいう)は、粉体保持部材134における粉体Pが付着する領域(粉体保持面138)の粘着力よりも大きいことが好ましい。具体的には、粉体付与部150における粉体Pが付着する領域(粉体付与面154)の粘着力は、28kPa以上が好ましい。また、粉体付与面154の粘着力は、付着した粉体Pが軟化した樹脂製画像Rに接触したときに、粉体付与面154から樹脂製画像Rへと粉体Pが転写される程度が好ましい。この観点から、粉体付与面154の粘着力は、470kPa以下が好ましく、350kPa以下がより好ましい。粉体付与面154を構成する材料の例には、フッ素ゴム、シリコーンゴム、およびウレタンゴムが含まれる。なお、粉体付与面154を構成する材料は、ゴム材料に限定されることはなく、粉体Pを保持できる粘着力を有していれば、他の樹脂材料や金属材料でもよい。粉体付与部150の粘着力の測定方法は、粉体保持部130の粘着力の測定方法と同じ方法で測定できる。
粉体付与部150は、記録媒体Mの搬送経路上における軟化部120の下流側、かつ記録媒体Mに対して樹脂製画像Rが形成された主面側に配置されている。なお、軟化部120が加熱によって樹脂製画像Rを軟化させるときは、樹脂製画像Rからの熱が粉体付与部150にも伝わるため、第2弾性層152(粉体付与面154)を構成する材料は、耐熱性を有することが好ましく、このような観点からは、上述したゴム材料のうち、シリコーンゴム(粘着力:82kPa)が好ましい。粉体付与部150の回転方向は、粉体保持部材134の回転方向とは、逆回転している。
対向部材160は、粉体付与部150と対向して配置され、粉体付与部150とともに樹脂製画像Rを挟持して、粉体付与部150の表面に保持された粉体Pを樹脂製画像Rの表面に付与する。このとき、樹脂製画像Rは、軟化部120によって軟化されて接着性を発現しているため、ニップ部NPを通過するときの押圧によって、粉体Pが付与される。対向部材160は、金属ローラーでもよいし、ゴムローラーでもよい。対向部材160をゴムローラーで構成する場合には、耐熱性の観点から、シリコーンゴムやシリコーンゴムの表面にフッ素層を設けることが好ましい。
なお、ニップ部NPでは、トナーの存在する領域の粉体Pのみが記録媒体M側に転写され、樹脂製画像Rがない領域の粉末は粉体付与部150の表面に残るはずである。しかしながら、粉体付与部150上で粉体Pが積層状態であったり、粉体付与部150との付着力が十分でなかったりすると、記録媒体M上の樹脂製画像Rが存在しない領域に粉体が付着することが考えられる。
余剰粉体回収部170は、ニップ部NPにおいて粉体付与部150から記録媒体Mまたは搬送部110に付与された粉体Pであって、樹脂製画像Rに付与されなかった余剰の粉体Pを回収する。余剰粉体回収部170は、搬送部110による記録媒体Mの搬送方向におけるニップ部NPの下流側、かつ記録媒体Mに樹脂製画像Rが形成された表面(主面)側に配置される。余剰粉体回収部170は、例えばエアー吸引によって粉体Pを吸引する構成であるが、これに限定されない。
粉体除去部180は、ニップ部NPにおいて粉体付与部150から樹脂製画像R、記録媒体Mまたは搬送部110に付与されず、粉体付与部150の粉体付与面154に残存した粉体Pを除去する。粉体除去部180は、粉体付与部150の回転方向に対してニップ部NPの下流側、かつ粉体保持部130の上流側に、粉体付与部150に沿って配置されている。
本実施の形態において、粉体除去部180は、粉体付与面154を摺擦する位置に配置された除去部材182と、除去部材182の摺擦によって粉体付与面154から除去された粉体Pを受け止めて貯蔵する受止容器184と、受止容器184に貯蔵された粉体Pを回収する除去粉体回収部186とを有する。
除去部材182は、直毛ブラシ、ループブラシなどのブラシや、回転するスポンジなどとすることができる。除去部材182は、位置調整部(不図示)により、粉体付与面154に近づく方向および離れる方向に位置調整可能に構成され、除去部材182の位置を調整することにより、粉体付与面154への除去部材182の押し込み量を変化させ、除去部材182による粉体付与面154の摺擦力の大きさ(除去条件)を変化させることができる。例えば、除去部材182の軸に偏心カム(不図示)を当接させれば、当該偏心カムの位置を変更することで、粉体付与面154への除去部材182の押し込み量を変化させることができる。
受止容器184は、円筒状の粉体付与部150の粉体付与面154の軸方向に沿って配置された開口部を有する容器であり、除去部材182の鉛直方向下方側を被覆して、除去部材182の摺擦により粉体付与面154から除去された粉体Pを一時的に貯蔵する。
除去粉体回収部186は、例えば余剰粉体回収部170と同様にエアー吸引によって粉体Pを吸引する構成であればよい。除去粉体回収部186の構成は、上記の機能を発揮できれば特に限定されない。
また、粉体除去部180は、除去部材182に付着した粉体Pを回収する回収部(不図示)を有してもよい。除去部材182に付着した粉体Pを回収することにより、繰り返し使用による除去部材182の除去効率の低下を抑制したり、除去部材182に付着した粉体Pの粉体付与部150への再付着を抑制したりすることができる。回収部は、エアー吸引によって除去部材182に付着した粉体Pを回収してもよいし、ローラーやブレード状の部材を除去部材182に当接させて、除去部材182から粉体Pを擦り取ってもよい。
なお、本実施の形態では、粉体除去部180を有する画像形成装置100について説明したが、画像形成装置100は粉体除去部180を有していなくてもよい。粉体除去部180を有しないことで、第2弾性層152(粉体付与面154)の耐久性をさらに高めることができる。
(記録媒体Mに対する粉体Pの転写性について)
ここで、記録媒体Mに対する粉体Pの転写性について調べた。図2A~Cは、粉体Pの転写性の実験工程を説明するための図である。図3は、第2弾性層152のASKER-C硬度と、粉体Pの転写性との関係を示すグラフである。図3の横軸は第2弾性層152の硬度を示しており、縦軸は粉体Pの転写性を示している。
図2に示されるように、実験装置500は、粉体付与部150を模した第1部材510に対して、対向部材160を模した第2部材520を離接可能に構成されている。なお、この説明では、便宜上、図2A~Cの紙面上下方向を、実験装置500の上下方向として説明する。実験装置500は、粉体付与部150および対向部材160で構成されるニップ部NPを模している。
実験装置500は、下側に配置された第1部材510と、上側に配置された第2部材520とを有する。第1部材510は、粉体付与部150の軸心を模したφ50mmの円筒状の第1円筒部材511と、第1円筒部材511の上側に配置された、20mm×25mm、厚み5mmのアルミニウムブロック512と、アルミニウムブロック512の上側に配置された、第2弾性層152を模した第1弾性部材513と、第1円筒部材511の下部に配置されたバネ514と、バネ514の下部に配置された調整部515と、調整部515を支持する基板516とを有する。第1部材510には、熱源および温度測定装置(いずれも図示省略)が配置されており、第1円筒部材511を加熱することでアルミニウムブロック512が加熱される。第1円筒部材511の下部には、バネ514が配置されており、第1円筒部材511が上下方向に移動できる。また、調整部515は、第2円筒部材521が最下点のときの圧力を測定するために、バネ514の設定長さを調整する。
第2部材520は、φ50mmの円筒状の対向部材160の軸心を模した第2円筒部材521と、第2円筒部材521の下側に配置された、対向部材160の弾性層を模した2mmのシリコーンゴム(昭和電線ケーブルシステム株式会社)の第2弾性部材522と、第2円筒部材521を連結した偏心カム523と、偏心カム523を支持する軸部524とを有する。第2部材520にも熱源および温度測定装置(いずれも図示省略)が配置されており、記録媒体Mを介して樹脂製画像Rを加熱できる。偏心カム523の回転により、第2円筒部材521が上下方向に移動し、第1円筒部材511(第1弾性部材513)に対して、圧接、離間状態を切り替えられる。
なお、本実験では、記録媒体Mとしてレザック66(特種東海製紙株式会社)151g/mに対して、AccurioPressC2060(コニカミノルタ株式会社)で黒のベタ画像を印字した樹脂製画像Rを使用した。また、粉体Pとして、エルジーneo#325(堀金箔粉株式会社)を使用した。本実験での第2弾性部材522のASKER-C硬度は、ゴム厚6mmで測定した値である。第2弾性部材522のASKER-C硬度は、デュロメータGS-701N(株式会社テクロック)で測定した。
第1弾性部材513上にエルジーneo#325を供給し、SBR製のスポンジ(ラミューズ メイクアップスポンジ)で5回摺擦して粉体Pの薄層を形成した。粉体Pの薄層を形成した後、第2弾性部材522をアルミニウムブロック512に貼り付けた。この状態で、第1部材510および第2部材520を離間させた状態で、第1円筒部材511および第2円筒部材521を120℃に加熱した(図2A参照)。温度が120℃に到達した後、第2円筒部材521を第1円筒部材511側に移動させ、300kPaで1秒間圧接した(図2B参照)。圧接した後、第1部材510および第2部材520を離間させた(図2C参照)。離間した後、第2円筒部材521から記録媒体Mを剥離し、記録媒体Mの表面の樹脂製画像RをデジタルマイクロスコープVHX-6000(株式会社キーエンス)を用いて観察し、凹部への粉体Pの付着状態を調べた。
図3に示されるように、第2弾性部材522の硬度が低いほど転写性が良くなることがわかる。第2弾性部材522のASKER-C硬度が45°以上では樹脂製画像Rに粉体Pが付着しなかった。第2弾性部材522のASKER-C硬度が20°程度では、樹脂製画像Rの一部に粉体Pが付着していない領域があった。第2弾性部材522のASKER-C硬度が10°程度では、樹脂製画像Rの全面に粉体Pが付着していた。
本実験では、樹脂製画像Rを十分加熱しているため、第2弾性部材522の硬度が高い場合、記録媒体Mの凹部に第2弾性部材522が追随できず転写性が確保できないと考えられる。樹脂製画像Rの全面に粉体P粉末が付着することが好ましいが、マイクロスコープの観察で一部に付着していない領域が存在していても目視では判別できない。よって、上記の理由を考慮すると、樹脂製画像Rに粉体Pを転写させるための粉体付与部150の表面(第2弾性層152)のASKER-C硬度は、30°以下が好ましい。
(粉体保持部材134の耐久性について)
次いで、粉体保持部材134の耐久性について調べた。図4Aは、粉体保持部材134の耐久性を評価するための実験装置50の模式図であり、図4Bは、粉体保持部材134の第1弾性層136を模した第3弾性部材52のASKER-C硬度(°)と、実験後の第3弾性部材52の表面粗さ(μm)との関係を示すグラフである。
図4Aに示されるように、台板51の上に側板(図示省略)を配置して摺擦部本体142を固定した。摺擦部本体142は、モーター(図示省略)に連結されており、モーターを駆動することにより回転する。摺擦部本体142としては、外径20mm、厚み3mmのルビセルU4A1(トーヨーポリマー株式会社)使用した。粉体保持部材134の第1弾性層136を模した第3弾性部材52は、支持部材53に支持されており、間隔部材54の長さを調整することで摺擦部本体142に対する第3弾性部材52の押し込み量を1.5mmとした。そして、摺擦部本体142を60mm/secの回転速度で1時間回転させた。第3弾性部材52の表面粗さは、VK-X200(株式会社キーエンス)を用い、倍率150倍、カットオフ(λs2.5μm、λc0.8mm)の条件で測定した。
図4Bに示されるように、第3弾性部材52のASKER-C硬度が45°以下では、表面粗さ(RzJIS)が大きかった。第3弾性部材52の表面(粉体保持面138)の粗さが大きいと粉体Pの付着量が低下したり、粉体Pが第3弾性部材52の表面に対して均一に付着しないため好ましくない。よって、第3弾性部材52の表面のASKER-C硬度は、耐久性の観点から、50°以上が好ましいことがわかる。
(粉体保持部130から粉体付与部150への転写について)
粉体保持部130から粉体付与部150への転写性と、粉体保持部材134の摺擦部本体142による摺擦に対する耐久性を両立する手段として、粉体保持部材134の第1弾性層136と、粉体付与部150の第2弾性層152とを異なる部材で形成することが考えられる。粉体保持部130の第1弾性層136は、耐久性の観点から、硬度が高いほうが好ましく、粉体付与部150の第2弾性層152は、転写性の観点から、硬度が低いことが好ましい。
図5は、弾性層(第1弾性層136および第2弾性層152)の材料である弾性部材の硬度と、粘着力との関係を示すグラフである。図5の横軸は弾性部材のASKER-C硬度(°)であり、縦軸は粘着力(kPa)である。また、弾性部材としてASKER-C硬度の異なるシリコーンゴムを使用した。
図5に示されるように、弾性部材のASKER-C硬度が低いほど粘着力が大きいことがわかる。すなわち、ASKER-C硬度が低いほどものを付着させる力が強いことがわかる。よって、粉体保持部材134の第1弾性層136の弾性部材のASKER-C硬度より、粉体付与部150の第2弾性層152におけるASKER-C硬度を低くすると、粉体保持部材134の表面の粉体Pは、粉体付与部150の第2弾性層152に転写される。
(画像形成方法)
本実施の形態に係る画像形成方法は、樹脂製画像(画像パターン)Rを準備する工程と、粉体保持部130の表面に保持された粉体(加飾粉体)Pを摺擦部140で摺擦し、粉体保持部130の表面に保持された過剰な粉体Pを除去する工程と、摺擦部140で摺擦された後、粉体保持部130に残留した粉体Pを粉体付与部150に転写する工程と、粉体付与部150と対向して配置され、粉体付与部150とともに形成されたニップ部NPで記録媒体Mを対向部材160と挟持して、粉体付与部150の表面における粉体Pを樹脂製画像Rの表面に付与する工程と、を有し、粉体付与部150の表面の硬度は、粉体保持部130の表面の硬度よりも小さい。これにより、粉体Pが適切に付与された加飾画像を得ることができる。
(効果)
本発明によれば、粉体保持部130の第1弾性層136の粉体Pを適切に配向させ、かつ粉体保持部の表面の硬度は、粉体付与部の表面の硬度よりも小さいため、適切に粉体Pを樹脂製画像Rに付与できる。
[変形例]
次に、本実施の形態の変形例に係る画像形成装置200について説明する。本実施の形態の変形例に係る画像形成装置200は、粉体付与部150の構成と、軟化部120の構成とが実施の形態1に係る画像形成装置100と異なる。そこで、実施の形態1と同じ構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図6は、本実施の形態の変形例に係る画像形成装置200の構成を示す模式図である。
図6に示されるように、画像形成装置200は、搬送部110と、軟化部(予備軟化部)120と、粉体保持部130と、摺擦部140と、粉体付与部250と、対向部材160と、余剰粉体回収部170と、粉体除去部180とを有する。
本実施の形態の変形例に係る粉体付与部250は、第2弾性層152と同じ材料で構成されたベルト部252と、粉体保持部材134と対向して配置されたローラー部254と、対向部材160と対向して配置された軟化部220とを有する。ベルト部252は、ローラー部254および軟化部220により張設されている。軟化部220は、例えばサーマルヘッドである。軟化部220により樹脂製画像Rを軟化するため、軟化部(予備軟化部)120が必要ない。この場合、樹脂製画像Rは、ニップ部NPで軟化される。なお、軟化部220での加熱のみでは、樹脂製画像Rの軟化が不十分な場合、軟化部(予備軟化部)120を併用してもよい。
(効果)
本変形例は、実施の形態1の画像形成装置100と同様の効果を有する。
[実施の形態2]
次に、実施の形態2に係る画像形成装置300について説明する。本実施の形態に係る画像形成装置300は、上述した構成に加えて、樹脂製画像Rを形成するトナー画像形成部60を有している。そこで、実施の形態1と同じ構成については、同様の符号を付してその説明を省略する。
図7は、実施の形態2に係る画像形成装置300の構成を示す模式図である。
トナー画像形成部60は、電子写真方式によりトナー画像を形成する公知のカラープリンタと同様の構成を有している。トナー画像形成部60は、画像読取部と、画像形成部と、記録媒体搬送部と、給記録媒体部と、データ受付部と、制御部と、定着部27とを有する。
画像読取部は、光源11と、光学系12と、撮像素子13と、画像処理部14とを有する。
画像読取部は、光源11から照射された光が読取面に載置された原稿に照射され、その反射光が光学系12のレンズおよび反射鏡を介して、読取り位置に移動した撮像素子13に結像する。撮像素子13は、原稿からの反射光の強度に応じて電気信号を生成する。生成された電気信号は、画像処理部14において、アナログ信号からデジタル信号に変換された後、補正処理、フィルター処理、画像圧縮処理などが施され、画像データとして画像処理部14のメモリに記憶される。こうして、画像読取部は、原稿の画像を読み取り、画像データを記憶する。
画像形成部は、イエロー(Y)トナーからなる画像を形成する画像形成部と、マゼンタ(M)トナーからなる画像を形成する画像形成部と、シアン(C)トナーからなる画像を形成する画像形成部と、ブラック(K)トナーからなる画像を形成する画像形成部と、中間転写ベルト26とを有する。なお、Y、M、CおよびKは、トナーの色を表している。
画像形成部は、回転体としての感光体ドラム21、ならびにその周囲に配置された帯電部22、光書込部23、現像装置24およびドラムクリーナー25を有している。中間転写ベルト26は、複数のローラーにより巻回され、走行可能に支持されている。
感光体ドラム21は、ドラムモーターにより所定の速度で回転する。帯電部22は、感光体ドラム21の表面を所望の電位に帯電させ、光書込部23は、画像データに基づいて、画像情報信号を感光体ドラム21に書き込み、感光体ドラム21に画像情報信号に基づく潜像を形成する。次いで、潜像は、現像装置24により現像され、感光体ドラム21上に可視画像であるトナー画像が形成される。このようにして、YMCKの各画像形成部の感光体ドラム21に、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの未定着のトナー画像が形成される。こうして、画像形成部は、電子写真方式の画像形成プロセスを用いてトナー画像を形成する。
YMCKの各画像形成部により形成された各色のトナー画像は、走行する中間転写ベルト26上に一次転写部により逐次転写される。こうして、中間転写ベルト26上に、イエロー、マゼンタ、シアン、およびブラックの各色のトナー層が重畳したカラートナー画像が形成される。
記録媒体搬送部では、記録媒体Mは、送り出しローラー31およびさばきローラー32によって給記録媒体部の給記録媒体トレイ41、42、43から一枚ずつ搬送経路に送り出される。搬送経路に送り出された記録媒体Mは、搬送ローラー33によって搬送経路に沿ってループローラー34およびレジストローラー35を経て2次転写ローラーに搬送される。そして、記録媒体M上に中間転写ベルト26上のカラートナー画像が転写される。
カラートナー画像が転写された記録媒体Mに、定着部27にて熱と圧力とが加えられることにより、記録媒体M上のカラートナー画像がカラートナー層として記録媒体Mに定着される。こうして、記録媒体M上に形成された樹脂層を含む樹脂製画像が作製される。記録媒体M上に形成された樹脂層を含む樹脂製画像は、排記録媒体ローラー36を経て、第1の実施形態に関する画像形成装置(表面処理部)に送られる。
制御部は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、およびROM(Read Only Memory)を有する。CPUは、ROMに記憶されたプログラムにしたがって、画像読取部、画像形成部、記録媒体搬送部、給記録媒体部、および表面処理部を制御し、演算結果などをRAMに記憶する。また、制御部は、外部から受信された印刷データを解析して、ビットマップ形式の画像データを生成し、画像データに基づく画像を記録媒体M上に形成する制御を行う。上記プログラムには、表面処理部における軟化剤供給量を調整するためのプログラム、および、摺擦条件を設定するためのプログラムが含まれている。
また、制御部は、不図示の通信部を介して、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等の通信ネットワークに接続された外部の装置(例えばパーソナルコンピューター)との間で、各種データの送受信を行う。制御部は、例えば、外部の装置から送信された画像データ、または、データ受付部が受け付けた、形成すべき加飾画像に関する入力されたデータを受信し、この画像データ(入力画像データ)に基づいて記録媒体Mに画像を形成させる。通信部は、例えばLANカード等の通信制御カードで構成される。
トナー画像形成部60によって形成された樹脂製画像は、加飾画像形成部としての画像形成装置に搬送され加飾される。
[その他の実施形態]
なお、上記各実施形態は、本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、上記実施形態によって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
例えば、粉体付与部150の周長を、記録媒体Mの搬送方向における幅と搬送される記録媒体M間の間隔との和の、整数倍とすることで、樹脂製画像のうち加飾すべき領域に対応する粉体付与面154のみに粉体を供給しながら加飾画像を形成するようにして、画像メモリの発生を抑制してもよい。特に、非清掃モードの実行により画像メモリが発生しやすくなると見込まれるときなどは有効である。
また、樹脂製画像の形成は、電子写真方式によるトナー画像の形成ではなく、インクジェット法、オフセット印刷法やグラビア印刷法などによるインク画像の形成であってもよい。
(効果)
本実施の形態によれば、実施の形態1に係る画像形成装置100と同様の効果を有する。
本発明は、加飾画像を形成するための粉体を適切に樹脂製画像の表面に付与できる。よって、本発明は、加飾画像を形成する画像形成装置として好適である。
11 光源
12 光学系
13 撮像素子
14 画像処理部
21 感光体ドラム
22 帯電部
23 光書込部
24 現像装置
25 ドラムクリーナー
26 中間転写ベルト
27 定着部
31 ローラー
32 ローラー
33 搬送ローラー
34 ループローラー
35 レジストローラー
36 排記録媒体ローラー
41 給記録媒体トレイ
42 給記録媒体トレイ
43 給記録媒体トレイ
50 実験装置
51 台板
52 第3弾性部材
53 支持部材
54 間隔部材
60 トナー画像形成部
100 画像形成装置
110 搬送部
120 軟化部
130 粉体保持部
132 貯蔵容器
134 粉体保持部材
136 第1弾性層
138 粉体保持面
140 摺擦部
142 摺擦部本体
144 粉体回収部
150 粉体付与部
152 第2弾性層
154 粉体付与面
160 対向部材
170 余剰粉体回収部
180 粉体除去部
182 除去部材
184 受止容器
186 除去粉体回収部
200 画像形成装置
220 軟化部(予備軟化部)
250 粉体付与部
252 ベルト部
254 ローラー部
300 画像形成装置
500 実験装置
510 第1部材
511 第1円筒部材
512 アルミニウムブロック
513 第1弾性部材
514 バネ
515 調整部
516 基板
520 第2部材
521 第2円筒部材
522 第2弾性部材
523 偏心カム
524 軸部

Claims (10)

  1. 加飾粉体を保持するための粉体保持部と、
    前記粉体保持部の表面に保持された前記加飾粉体を摺擦し、前記粉体保持部の表面に保持された過剰な前記加飾粉体を除去するための摺擦部と、
    前記摺擦部で摺擦された前記粉体保持部に残留した前記加飾粉体を記録媒体上の画像パターンに付与するための粉体付与部と、
    前記粉体付与部と対向して配置され、前記粉体付与部とともに形成されたニップ部で前記記録媒体を挟持して、前記粉体付与部の表面における前記加飾粉体を前記画像パターンの表面に付与するための対向部材と、
    を有し、
    前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度よりも小さい、
    画像形成装置。
  2. 前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、ASKER-C硬度で30°以下である、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域および前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域は、いずれも粘着性を有し、
    前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の粘着力は、前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の粘着力よりも小さい、
    請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、ASKER-C硬度で50°以上である、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記加飾粉体の形状は、扁平形状である、請求項1~4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記画像パターンは、加熱によって粘着性を発現する材料で形成されている、請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像パターンは、電子写真方式の画像形成プロセスで前記記録媒体上にトナーにより形成される、請求項1~6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像パターンは、前記ニップ部で加熱される、請求項1~7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域は、シリコーンゴム製である、請求項1~8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  10. 粉体保持部の表面に保持された加飾粉体を摺擦部で摺擦し、前記粉体保持部の表面に保持された過剰な前記加飾粉体を除去する工程と、
    前記摺擦部で摺擦された前記粉体保持部に残留した前記加飾粉体を粉体付与部に一次転写する工程と、
    前記粉体付与部の表面の前記加飾粉体を記録媒体上の画像パターンに付与する工程と、
    を有し、
    前記粉体付与部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度は、前記粉体保持部における前記加飾粉体が付着する領域の硬度よりも小さい、
    画像形成方法。
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