本発明は、ドアまたは窓などのパネルを開口部のまわりのフレーム要素に固定するためのラッチ構成に関する。ラッチ構成は、ボルトまたはラッチなどのロック要素を含み、ドアまたは窓のパネルの対応するくぼみに選択的に係合するために、フレーム要素に対して変位可能に取り付けられる。1つの態様によれば、ロック要素を固定し、およびロック要素とくぼみの係合を維持するように構成された止めラッチなどの本締錠機構を提供する。止めラッチは好ましくは、パネルとフレーム要素との間のすきまからアクセスできないように構成され、それによって止めラッチの好ましくない変位を防ぐ。
さらに、特定の好ましい実施形態では、ラッチ構成は、作動機構によってフレーム要素および止めラッチ上のロック要素と相互に作用する、ドアまたは窓のパネル上に取り付けられた手動で操作可能なハンドルを含む。
ロック要素がもはや固定されず、ドアまたは窓のパネル上に画定されたくぼみとの係合から外れて変位可能なように、作動機構は止めラッチを選択的に変位させるように構成される。したがって、ドアまたは窓のパネルの開放は、ユーザーがフレーム上の機構とふれ合うことなしに、ユーザーがドア上のハンドルを操作することによって行うことができる。
さらに、ある例によれば、ロック要素に本締錠機構が設けられている場合、ハンドルの動きが本締錠を順次解除し、そして次にロック要素を係合から外して変位させるように、作動機構は好ましくは構成される。
図1Aから1Fは、ドアパネル(10)、フレーム要素(12)、およびパネル(10)をフレーム要素(12)に固定するためのラッチ構成(20)を含む開き戸を示す。本明細書の記載は、非限定的な例としてドアを対象とするが、窓、または変位可能なパネルが開口部の適所で選択的にロックされた状況の文脈においても、ラッチ構成を等しく実装可能であることが理解されよう。
図1Aおよび1Bに示されるように、ドアパネル(10)は、それが閉じた状態において、フレーム要素(12)によって画定されたショルダー部(14)に当接するように構成される。本明細書で例示される好ましいが非限定的な例では、ショルダー部(14)は、パネル(10)の端部に形成された対応する凹部(11)に係合するように構成された突部(17)を含み、後者がパネル(10)の閉じた状態にある時、その用途は以下で明白になるだろう。例示された例に係るフレーム要素(12)は、ラッチ構成(20)をその中に収容するためのエンクロージャー(16)を含み、ドアパネル(10)のフレーム対向部(15)がショルダー部(14)に当接しているか、またはそれに近接している場合に、ラッチ構成はフレーム対向部(15)と相互に作用することができるようになる。
ラッチ構成(20)は、本明細書の例によれば、フレーム要素(12)上に枢動可能に取り付けられ、および図1Bと1Dに示されるロック位置と、図1Eに示されるアンロック位置との間で変位可能なロック要素(22)を含む。本発明は、そのようなロック要素がフレーム要素に枢動可能に取り付けられている文脈において、止めラッチを実装するための解決策を提供し、それによってこの種のロック要素に「本締錠」機能を提供することが、本発明の態様の特定の特徴である。
ロック要素(22)は、ドアパネル(10)のフレーム対向部(15)上に画定されたくぼみ(18)に係合するように構成された第1の端部(24)、およびフレーム要素(12)に付けられた第2の端部(26)を含んでもよい。ロック要素(22)を十分に支持するために、第2の端部(26)は好ましくは丸い形状を有し、およびフレーム要素(12)上に画定された対応するシート上に取り付けられる。端部(26)の外側の形状と、フレーム要素の対応するシートとの整合は、枢動軸自体が十分に強くないであろう場合の、強行突入の試みまたは突風などの突然または極度の負荷に備えた支持を提供する。
ある例によれば、図1Bに示されるように、ロック位置では、ロック要素(22)はパネル(10)の方へ、およびエンクロージャー(16)から外側に向かって枢動し、パネル(10)に対して斜角に配される。フレーム対向部(15)上のくぼみ(18)は、本例によれば、係合時にロック要素(22)と幾何学的なロックを達成できるように、フレーム対向部(15)に対して斜めにカットされた斜めの切り落としとして画定される。斜めに切り落とされたくぼみ(18)の角度は、ロック要素(22)がロック位置にある場合、パネル(10)に対するロック要素(22)の第1の端部(24)の角度に対応する。このようにして、ドアパネル(10)が閉じた状態にあり、およびロック要素(22)がロック位置へと枢動する場合、ロック要素(22)の第1の端部(24)は、切り落とされたくぼみ(18)と係合し、それによってパネル(10)をフレーム要素(12)にロックする。
ロック要素(22)が切り落とされたくぼみ(18)から遠ざかるように枢動する場合、図1Eに示されるように、ロック要素(22)の第1の端部(24)は、パネル(10)上の切り落とされたくぼみ(18)からアンロックされ、開いた状態へと自由に回転することができる。一旦パネル(10)がフレームから離れると、ロック要素(22)は、板ばね(37)の付勢下で、典型的にはそのロック位置に対応する静止位置に戻る(図1F)。
ロック要素(22)(および下記に記載の他の典型的な実施形態における類似のロック要素)は、フレーム要素の長さを10%超えて、およびより好ましくは25%超えて、フレーム要素の長さのかなりの部分に沿って延びることができると理解される。いくつかの特に好ましい実装では、ロック要素(22)はフレーム要素の全部または大部分の長さに沿って延び、それによって、ロック位置において切り落とされたくぼみ(18)と係合し、該くぼみもまたフレーム対向部(15)の全部または大部分の長さに沿って画定され得る。フレームの寸法の大部分に沿って延びる拡張したロック構成の使用によって、構成要素の構造的一体性を損なうことなく、大きな負荷に耐え得る高度に頑丈なロックを提供する。
例示された例に係るロック要素(22)は、パネル(10)が閉じた状態にあり、およびロック要素(22)がロック位置にある時、パネル(10)のフレーム対向部(15)に沿って形成された捕捉部(27)に係合するように構成される留め金(25)を含む。留め金(25)および捕捉部(27)は、フレーム対向部(15)の横変位を妨げるように構成され、それによってくぼみ(18)はロック要素(22)の第1の端部(24)から解除される。すなわち、ロック要素(22)の第1の端部(24)は、開放状態へのパネル(10)の枢動を妨げるように構成される一方で、留め金(25)は、パネル(10)の横変位を妨げるように構成され、くぼみ(18)は横へと変位してロック要素(22)の第1の端部(24)から遠ざかるようになる。
そのような横への変位は、例えばパネル(10)がドアまたは窓の2つの側フレームの間でその真ん中を押されている場合に起こり得ると理解される。つまり、パネル(10)が凸状または凹状に歪んでいる場合、くぼみ(18)がもはやロック要素(22)に係合しないように、ロック要素(22)の第1の端部(24)はフレーム要素(12)からわずかに移動し得る。従って、留め金(25)および捕捉部(27)は、くぼみ(18)とロック要素(22)との間の係合を維持するために、そのような変位を妨げるように構成される。
ラッチ構成(20)はさらに、ロック位置においてロック要素(22)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(30)を含み、それによってロック要素(22)がアンロック位置に変位するのを妨げる。本例に係る止めラッチ(30)は、ロック要素(22)の内部に摺動可能に取り付けられ、および、少なくともその係合部(35)がロック要素(22)の第1の端部(24)から突き出す固定位置と、止めラッチ(30)がロック要素(22)内に引き戻される解放位置との間で選択的に摺動するように構成される。
本例によれば、固定位置において、止めラッチ(30)の係合部(35)は、パネル(10)のフレーム対向部(15)上に画定された凹部(28)の形態を成した当接機構と係合する。他方で解放位置では、係合部(35)は凹部(28)から遠ざかるように引き戻され、それによってロック要素はくぼみ(18)から遠ざかるように、そのアンロック位置へと自由に枢動する。
さらに、上述されたように、ロック要素(22)の第1の端部(24)がくぼみ(18)に係合すると同時に凹部(28)に係合するために、例示された例に係る凹部(28)はくぼみ(18)の内部に形成され、係合部(35)はロック要素(22)の第1の端部(24)から突き出すことができる。
上述されたように、ロック要素(22)はフレーム要素の長さのかなりの部分に沿って延びる細長い要素として有利に実装されてもよいが、概して、1つの位置にロック要素(22)を局所的にロックすることができる止めラッチ(30)を用いるだけで充分である。概して止めラッチ(30)自体が大きな負荷にさらされることはなく、そのロック位置からロック要素(22)が外れて無用に変位するのを防ぐ役目をするのみである。
ある例に係る止めラッチ(30)に、その位置を固定するために付勢され得、つまり係合部(35)は第1の端部(24)から突き出す。
ラッチ構成(20)はさらに、ロック位置とアンロック位置との間でのロック要素(22)の変位のために構成された作動機構(40)を含む。例示された例によれば、作動機構(40)によるロック要素(22)の変位は、止めラッチ(30)から突き出たロッド(32)との作動機構(40)の係合によって実行され、それによって止めラッチ(30)は解放位置へと移動し、アンロック位置へのロック要素(22)の変位を可能にする。
作動機構(40)は、エンクロージャー(16)の内部に取り付けられた回転アクチュエータ(42)を含む。回転アクチュエータ(42)は、止めラッチ(30)のロッド(32)に係合する一方で、ロック要素(22)の枢動運動軸に平行な軸のまわりを、第1および第2の方向に選択的に回転するように構成される。先に説明されたように、止めラッチ(30)はロック要素(22)の内部に摺動可能に取り付けられ、したがって本例に係るロッド(32)は細長い開口部(34)を介してロック要素(22)から突き出す。細長い開口部(34)は、ロッド(32)が横変位可能なように構成され、ロック要素(22)内部の止めラッチ(30)と共に摺動する。
図1Cから1Eに示されるように、回転アクチュエータ(42)が第1の方向に回転する場合、それらの回転運動は、止めラッチ(30)の係合部分(35)が凹部(28)からその解放位置へと引き戻されるまで、止めラッチ(30)のロッド(32)を摺動させる。
ロック要素(22)内部での止めラッチ(30)の解放位置への摺動は、ロック要素(22)の内部機構によって制限され、したがって図1Dおよび1Eに示されるように、第1の方向での回転アクチュエータ(42)のさらなる回転は、くぼみ(18)からそのアンロック位置までロック要素(22)を枢動させる。
図1Eに関して、ロック要素(22)がくぼみ(18)から遠ざかるように枢動し、完全にそこから解除されると、ドアパネル(10)はその開いた状態に回転することができる。
回転アクチュエータ(42)は、第2の方向に回転する、または第一の方向にとどまることができ、それによって止めラッチ(30)のロッド(32)は付勢ばね(図示せず)の影響下で摺動して固定位置に戻り、およびロック要素(22)は板ばね(37)の影響下で枢動してロック位置に戻る。止めラッチ(30)のロック位置への摺動、およびロック要素(22)のロック位置への摺動は、ばね(39)などの戻し機構によって実行可能と理解される。従って、回転アクチュエータ(42)は、それが第1の方向に回転する場合は、そのような戻し機構の力に対抗するように構成される。しかしながら、回転アクチュエータ(42)が第2の方向に回転する場合、止めラッチ(30)とロック要素(22)は好ましくは、戻し機構の力によってそれぞれ固定位置とロック位置に戻るように促される。
図1Fに示されるように、パネル(10)が開いた状態にあり、およびロック要素(22)がそのロック位置に枢動する場合、フレーム要素(12)のショルダー部(14)に当接するようなパネル(10)の閉鎖はロック要素(22)によって阻まれることもある。したがって、パネル(10)のフレーム対向部(15)は、ロック要素(22)の留め金(25)と相互に作用するように構成された傾斜部(19)を含み得る。すなわち、パネル(10)がその開いた状態から閉じた状態へと枢動する時、フレーム対向部(15)の傾斜部(19)が留め金(25)と係合するように、傾斜部(19)の傾斜方向が構成される。このようにして、パネル(10)がショルダー部(14)に向かって枢動する時、その変位は、ロック要素(22)がそのロック位置にあってもロック要素(22)によって妨害されることはない。正しくは、傾斜部(19)はロック要素(22)の留め金(25)に係合し、およびロック要素(22)を徐々にそのロック位置へと枢動させ、フレーム対向部(15)はショルダー部(14)に当接することができるようになる。
ここで図2Aから2Dに目を向けると、ある例によれば、ロック要素(22)は、パネル(10)が徐々にロック要素(22)に固定されるように構成され得る。すなわち、パネル(10)が閉じた状態に回転し、パネル(10)の端部がショルダー部(14)に極めて接近している時、パネル(10)はこの位置で維持され、回転して開いた状態に戻らないことが望ましい。このようにして、パネル(10)がほぼ閉じられるようにまず回転することができ、その後、パネル(10)をロック要素(22)によってロックされるように押すことができ、それによってパネルの閉鎖を容易にする。
例えば、ロック要素(22)の第1の端部(24)は、第1の端部(24)から各々が異なる距離で突き出している2つ以上の面を含み得る。図2Bに示されるように、本例では、ロック要素(22)の第1の端部(24)は、第1の突出面(29a)の突出が最も小さく、第3の突出(29c)の突出が最も大きくなるように、画定された3つの突出面(29a)、(29b)および(29c)を含む。従って、3つの突出面(29a)、(29b)および(29c)は、階段状の面を共に形成する。
ロック要素(22)がくぼみ(18)に向かって枢動する時、第1の突出面(29a)が最初にくぼみ(18)に係合し、ロック要素(22)がくぼみ(18)に向かってさらに少し枢動すると、第2の突出面(29b)がくぼみ(18)に係合し、そして最後に、ロック要素(22)がくぼみ(18)方向への枢動運動を完了すると、第3の突出面(29c)がくぼみ(18)に係合するように、第1の突出面(29a)はロック要素(22)の第1の端部(24)に画定される。
このようにして、ドアパネル(10)がその閉じた状態へと回転する時、およびくぼみ(18)がロック要素(22)に極めて接近している時、後者はくぼみ(18)方向へと枢動することができ、この中間位置では、図2Cに例示されるように、ロック要素(22)をくぼみ(18)から遠ざかるように枢動せることなく、ドアが回転して開いた状態に戻ることができないように、くぼみ(18)の縁は第1の突出面(29a)に係合する。
図2Dに示されるように、ドアパネル(10)がショルダー部(14)の方へさらに押されると、ロック要素(22)はくぼみ(18)の方へ更に枢動することができ、それによってくぼみ(18)の端部は第2の突出面(29b)に係合する。最後に、ロック要素(22)が図2Bに示されるようにそのロック位置にあると、くぼみ(18)の端部は第3の突出面(29c)に係合する。
止めラッチ(30)は固定位置に摺動するように構成され得、つまり、くぼみ(18)が第2の突出面(29b)に係合し、およびロック要素(22)がロック位置にある時にのみ、凹部(28)に係合するために係合部(35)はロック要素(22)の第1の端部(24)から突出していると理解される。
本例はヒンジ式パネルであるが、同様のラッチ構成を引き戸パネルに使用することができることは当業者によって理解されるだろう。
ここで、図3Aから3Eに目を向けると、ラッチ構成(51)は、パニックドアのパネル(50)をフレーム要素(52)に固定するために実装され得る。本例のように、パネル(50)は開き戸のパネルであり、その閉じた状態において、ラッチ構成(51)を収容するためのエンクロージャー(55)を含むフレーム要素(52)上に画定されたショルダー部(54)に当接するように構成される。加えて、パネル(50)は、パネル(50)上に枢動可能に取り付けられたハンドルを含み、ここではパネル(50)に沿って水平に延びるパニック棒(64)として例示される。
以下に説明されるように、パニックドアは、外向きの開放方向に構成することができ、ドアの開放方向にパニック棒(64)を押すことでパネル(50)が開きはじめる。本明細書において示される設計は、機構の特有の組み合わせを提供することがわかっている。一方で、単純な機械的装置(以下に詳述される)は、パネル内面のパニック棒への力の適用によって、ロック機構を確実に素早く解放することを可能にし、それによって非常口設備の要件を満たす。同時に、フレームの長さの比較的広い範囲に沿って延びる、枢動可能に取り付けられたロック要素は、他の非常口ドア構造では典型的に達することができない、突風の圧力または強行突入に対するある程度の機械的強度を提供することがわかっている。ドアフレーム内のエンクロージャーにおけるロック機構の実装と併せて、これらの要素は、内外からの干渉に対する抵抗性を機構に与え、家庭用、商用および産業用の幅広い用途を備えた非常に効果的な構造をもたらす。
先の例のように、ラッチ構成(51)は、フレーム要素(52)上に枢動可能に取り付けられたロック要素(58)を含み、および図3Bに示されるように、ロック位置と、図3Dおよび3Eで示されるアンロック位置との間で変位可能である。加えて、先の例のように、ラッチ構成(51)は、ロック位置でロック要素(58)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(60)を含む。
さらに、先の例のように、止めラッチ(60)は、ロック要素(58)の内部に摺動可能に取り付けられ、および、止めラッチ(60)の少なくとも一部が凹部(56)の形態をした当接機構と係合する固定位置と、止めラッチ(60)の少なくとも一部が凹部(56)から引き戻される解放位置との間で摺動可能なように構成される。さらに、本例によれば、当接機構つまり凹部(56)はパネル(50)上に画定される。
しかしながら、本例によれば、ラッチ構成(51)はハンドル(62)によって手動で操作可能な作動機構を含む。本例はさらに、先の例の回転アクチュエータ(42)と実質的に同じである回転アクチュエータ(63)を提供する。
以下の詳細な説明は、図3Aから3Eを参照してなされる。ロック要素(58)は、ドアパネル(50)のフレーム対向部(57)上に画定されたくぼみ(59)に係合するように構成された第1の端部(66)、およびフレーム要素(52)に付けられた第2の端部(68)を含む。図3Bに示されるように、ロック位置では、ロック要素(58)はパネル(50)の方へ枢動し、およびパネル(50)に対して斜角に配される。このようにして、ロック位置において、ロック要素(58)の第1の端部(66)は切り落とされたくぼみ(59)と係合し、それによってパネル(50)をフレーム要素(52)にロックし、およびアンロック位置において、図3Eに示されるように、ロック要素(58)は切り落とされたくぼみ(59)から遠ざかるように枢動し、それによってパネル(50)はアンロックされ、その開いた状態へと自由に回転することができる。
ある例によれば、パネル(50)は、フレーム対向部(57)から突き出し、およびパネル(50)が閉じた状態において、フレーム要素(52)上の対応する段(61b)に係合するように構成された段(61a)を含む。パネル(50)の外からロック要素(58)にアクセスできず、望ましくない「鍵のピッキング」を妨げるように、段(61a)はパネル(50)の閉じた状態において、パネル(50)とフレーム要素(52)との間のすきまを覆うように構成される。
先に示されたように、本例に係る止めラッチ(60)は、ロック要素(58)の内部に摺動可能に取り付けられ、および、少なくともその係合部(65)がロック要素(58)の第1の端部(66)から突き出す固定位置と、止めラッチ(60)がロック要素(58)内に引き戻される解放位置との間で選択的に摺動するように構成される。
止めラッチ(60)は、ロック要素(58)の内部に取り付けられたバネ部材(75)によって付勢されるばねでもよく、止めラッチ(60)を固定位置へと駆り立てるように構成され、すなわち係合部(65)は第1の端部(66)から突き出す。
さらに、上述されたように、本例に係る凹部(56)は、切り落とされたくぼみ(59)の内部に形成された凹部(56)として構成され、止めラッチ(60)の係合部(65)と係合するように構成される。
したがって、ドアパネル(50)がその閉じた状態にある時、ロック要素(58)は、その第1の端部(66)がドアパネル(50)上の切り落とされたくぼみ(59)に係合するロック位置へと枢動され得る。この位置では、止めラッチ(60)は、係合部(65)が第1の端部(66)から突き出すその固定位置へと移動可能であり、それによって、切り落とされたくぼみの内部に形成された凹部(56)に係合し、ロック要素(58)がくぼみ(59)から遠ざかり、アンロック位置へと枢動するのを妨げる。
ロック要素(58)はさらに、その上に枢動可能に取り付けられ、および止めラッチ(60)に連結された枢動アーム(70)を含み、枢動アーム(70)がロック要素(58)に向かって枢動する時、止めラッチ(60)はロック要素(58)の内部に向かい、解放位置へと摺動するよう促される。枢動アーム(70)の用途は本明細書において以下に説明される。
上述のように、ラッチ構成(51)はさらに、先の例の回転アクチュエータ(42)と実質的に同じである回転アクチュエータ(63)を含む。
例示された例によれば、ラッチ構成(51)はさらに、ラッチ構成(51)の手動操作のために構成された作動機構(80)を含む。作動機構(80)は作動部材を含み、本明細書では、パネル(50)に画定された溝(74)の内部に摺動可能に配された作動ピン(72)として例示され、それはドアパネル(50)のフレーム対向部(57)において終端となる第1の端部、およびパネル(50)の内部に画定された中空部(84)において終端となる第2の端部を含む。例示された例に係る溝(74)がそのように画定されることで、パネル(50)がその閉じた状態にある時、溝(74)は、ロック要素(58)の枢動アーム(70)と同軸に配される。
作動ピン(72)は、第1および第2の端部の間の溝(74)内部で、フレーム対向部(57)の外側表面の近接および離反方向に摺動するように構成され、それによってその第1の端部(73a)は選択的に枢動アーム(70)に係合することができる。図3Bに示されるように、その第2の端部(73b)が中空部(84)の内部に配されるように、作動ピン(72)は配され、その意図は以下で説明される。
このようにして、図3Cに示されるように、作動ピン(72)が前方へ摺動し、および枢動アーム(70)と係合される場合、図3Dに示されるように、後者は枢動し、および止めラッチ(60)をロック要素(58)の内部に向かってその解放位置へと摺動させる。
作動ピン(72)はばね(77)によって付勢され得、通常はフレーム対向部(57)の外側表面から遠ざかるように促される。この位置において、枢動アーム(70)は溝(74)の第1の端部に向かって枢動する。
ある例によれば、作動機構(80)はハンドル(62)によって手動操作可能であり、上述のように、ハンドル(62)は、パネル(50)上に枢動可能に取り付けられたパニック棒(64)を含む。ハンドル(62)は、ロック要素(58)がくぼみ(59)から遠ざかるように促される第1の位置と、ロック要素(58)が自由にくぼみ(59)に係合する第2の位置との間で変位可能であり得る。
例えば、ハンドル(62)は枢動台(76)を含んでもよく、その上にパニック棒(64)が取り付けられている。枢動台(76)は、ドアパネル(50)に枢動可能に取り付けられ、および、パネル(50)内部に形成された中空部(84)に出入りして枢動するように構成された傾斜部材(78)を含む。中空部(84)は、溝(74)の第2の端部が中空部(84)を通じてアクセス可能なように画定され、および作動ピン(72)の第2の端部(73b)は中空部(84)の内部で突き出している。
枢動台(76)の傾斜部材(78)は、その上に画定された厚さの変化する部分を含み、傾斜部材(78)が中空部(84)の内部で枢動する時、傾斜部が溝(74)の第2の端部に面し、および作動ピン(72)の第2の端部(73b)に係合するようになり、上記のように第2の端部は中空部分(84)に配される。
このようにして、パニック棒(64)がその第1の位置へと押される時、傾斜部材(78)が作動ピン(72)の端部に係合するように、枢動台(76)は枢動し、および傾斜部材(78)は中空部(84)の内部で摺動する。
その結果、傾斜部材(78)は、作動ピン(72)が溝(74)内部でフレーム対向部(57)に向かって摺動するように選択的に促し、それによって枢動アーム(70)を押して枢動させ、および止めラッチ(60)を解放位置へと変位させる。パニック棒(64)をさらに押すと、傾斜部材(78)はさらに中空部(84)内へと枢動し、および作動ピン(72)はさらに溝(74)の内部へと摺動する。この位置では、ロック要素(58)により制限された枢動アーム(70)のさらなる変位、すなわち作動ピン(72)による枢動アーム(70)のさらなる変位は、切り落とされたくぼみ(59)から遠ざかるようにロック要素(58)を枢動させる。
パニック棒(64)がハンドルの第2の位置へと解放されている時、作動ピン(72)が中空部(84)の方へ引き戻されるように作動ピン(72)のばね(77)は作動ピン(72)を付勢し、および枢動アーム(70)が再度枢動し、かつ、止めラッチ(60)の係合部(65)が切り落とされたくぼみ(59)内部に形成された凹部(56)に係合する固定位置に止めラッチ(60)を変位させるようにし、それによって、ロック要素(58)がくぼみ(59)から遠ざかりアンロック位置へと枢動するのを妨げる。
この種のパニックドアは、それが展開されるビルまたは他の構造の内部からのみ開けることができる排他的な機械的ドアとして実施されてもよい。代替的に、上記の作動機構(40)または、メカニカルキー操作機構(図示せず)などの追補の解放機構を、ビルの外からの、および/または遠隔インターホン装置を介した、ロック機構の解放を可能にするために設けてもよい。
図4Aから4Eは、パネル(100)をフレーム要素(102)に固定するために構成されたラッチ構成(101)を有する、ドアまたは窓の別の例を例示する。本例によれば、パネル(100)は開き戸のパネルであり、およびその閉じた状態において、フレーム要素(102)上に画定されたショルダー部(104)に当接するように構成される。フレーム要素(102)はさらに、ラッチ構成(101)を中に収容するためのエンクロージャー(105)を画定し、それによってドアが閉じた状態にある時に、ドアパネル(100)のフレーム対向部(107)はラッチ構成(101)によって係合され得る。
先の例のように、ラッチ構成(101)は、フレーム要素(102)上に枢動可能に取り付けられたロック要素(108)を含み、および図4Bと4Cに示されるロック位置と、図4Aと4Dと4Eで示されるアンロック位置との間で変位可能である。しかしながら、止めラッチ(60)がロック要素(58)に摺動可能に取り付けられる先の例とは対照的に、本例による止めラッチ(120)はロック要素(108)に枢動可能に取り付けられる。加えて、本例に係る止めラッチ(120)は、フレーム要素(102)上に画定された当接機構(124)に当接するように構成され、これは、止めラッチ(120)がパネル(50)上の凹部に当接するように構成される先の例とは対照的である。
ロック要素(108)は、ドアパネル(100)のフレーム対向部(107)上に画定されたくぼみ(110)に係合するように構成された第1の端部(114)、およびフレーム要素(102)に付けられた第2の端部(116)を含んでもよい。ロック要素(108)が第2の端部(116)のまわりを枢動できるようにするために、第2の端部(116)は丸い形状を有し、およびフレーム要素(102)上に画定された対応するシート上に取り付けられる。
一例によれば、図4Bで示されるように、ロック位置では、ロック要素(108)はパネル(100)の方へ、およびエンクロージャー(105)から離れるように枢動し、パネル(100)に対して斜角に配される。フレーム対向部(107)上のくぼみ(110)は、この例によると、フレーム対向部(107)に対して角度の付いた表面を呈する、斜めに切り落とされた図として画定される。斜めに切り落とされたくぼみ(110)の角度は、ロック要素(108)がロック位置にあるときのパネル(10)に対するロック要素(108)の角度に対応する。このようにして、ドアパネル(100)が閉じた状態にあり、およびロック要素(22)がロック位置へと枢動する場合、ロック要素(108)の第1の端部(114)は、斜めに切り落とされたくぼみ(110)と係合し、それによってパネル(100)をフレーム要素(102)にロックする。「切り落とされた」との用語は、必ずしも「切断すること」を含まない、本構造を生成するために使用される製造技術をいかなるようにも限定することなく、くぼみ(110)の最終形態を描写しているものとして本明細書では使用されることに注視されたい。
ロック要素(108)が斜めに切り落とされたくぼみ(110)から遠ざかるように枢動するとき、ロック要素(108)の第1の端部(114)はパネル(100)上の切り落とされたくぼみ(110)から解除され、図4Dと4Eで示されるように、後者がアンロックされ、開いた状態まで自由に回転することができるようになる。
ロック要素(108)はフレーム要素の全長または長さの大部分に沿って延び、ロック位置において、フレーム対向部(107)の全長または長さの大部分に沿って画定可能な斜めに切り落とされたくぼみ(110)と係合することが認められている。
上に示される通り、本例の止めラッチ(120)はロック要素(108)に枢動可能に取り付けられ、ロック位置のロック要素(108)を固定するように構成される。例えば、止めラッチ(120)は、エンクロージャー(105)へ延びて、および、フレーム要素(102)上で画定された当接機構(124)と選択的に係合するように構成された、尾部(122)を含むこともある。止めラッチ(120)は、尾部(122)に対向し、かつ、フレーム対向部(107)の方へ延びる、止めラッチ(120)の端部上で画定された頭部先端(128)をさらに含んでいる。
止めラッチ(120)は、ロック要素(108)がロック位置で固定される固定位置と、ロック要素(108)がエンクロージャー(55)に向かって自由に枢動してパネル(100)の切り落とされたくぼみ(110)を解除する解放位置との間で枢動するように構成される。図4Bで示される固定位置において、ロック要素(108)のエンクロージャーに向かう枢動が起きないようにし、かつ、エンクロージャーがロック位置で維持されるように、尾部(122)は当接機構(124)と係合する。他方では、解放位置において、ロック要素(108)のくぼみ(110)から離れてアンロック位置へ向かう変位がもはや起こらないように、尾部(122)は当接機構(124)から解除されるように、止めラッチ(120)はわずかに枢動する。
一例によれば、止めラッチ(120)は、エンクロージャー(105)内部の当接機構(124)とフレーム対向部(107)との間で延びることができるように、ロック要素(108)の幅に沿って画定されたチャネル(126)に取り付けられる。チャネル(126)の幅は、止めラッチ(120)がチャネル(126)の内部で枢動することができるように、止めラッチ(120)の幅よりもわずかに大きい。止めラッチ(120)の最大枢動角度はこのようにチャネル(126)の幅によって決定することができることがわかる。
このように、止めラッチ(120)のその解放位置への枢動は、頭部先端(128)を側方に押すことにより行うことが可能であり、それにより、エンクロージャー(105)の内部の当接機構(124)から尾部(122)を解除する。
ラッチ構成(101)は、ロック要素(108)をアンロック位置に変位させるように構成された作動機構(130)をさらに含む。例示された例によれば、作動機構(130)は、ロック要素(108)が固定されず、アンロック位置へと枢動可能となるように、止めラッチ(120)をその解放位置へ枢動するようにさらに構成される。
作動機構(130)は、例えば、フレーム対向部(107)のすぐ近くで画定され、およびパネル(100)に対して横方向に延びる溝(135)の内部でパネル上に摺動可能に取り付けられた作動部材(132)を含む。作動部材(132)は、パネル(100)の外側表面に面する第1の端部(134a)と、頭部先端(128)に面する第2の端部(134b)とを含む。
作動機構(130)は、パネル(100)上で枢動可能に取り付けられた手動で操作可能なハンドル(138)をさらに含み、その第1の端部がパネル(100)から離れるように枢動されるとき、図2Dで示されるように、第2の端部(140)はパネルの方へ押される。ハンドル(138)の第2の端部(140)は作動部材(132)の第1の端部(134a)と係合するように構成される。
このように、ハンドル(138)がパネル(100)から離れるように枢動されるとき、作動部材(132)は、ハンドル(138)の第2の端部(140)によって押され、摺動し、それにより、止めラッチ(120)の頭部先端(128)を押すように促される。結果として、尾部(122)がエンクロージャー(105)の内部で当接機構(124)を解除するように、止めラッチ(120)はその解放位置へ枢動し、ロック要素(108)はくぼみ(110)から離れるように自由に枢動することができる。上記に説明されるように、止めラッチ(120)が最大枢動角度まで枢動されるとき、止めラッチ(120)の尾部(122)がチャネル(126)の内壁に当接するように、止めラッチ(120)が取り付けられているチャネル(126)はあらかじめ決められた枢動角度を許可するように構成される。これに応じて、作動部材(132)のさらなる変位により、第2の端部(134b)が、もはや枢動することができない止めラッチ(120)の頭部先端(128)をさらに押し、それにより、止めラッチ(120)が取り付けられているロック要素(108)をくぼみ(110)から離れるように変位させる。
このように、その第1の端部がパネル(100)から引き離されるようなハンドル(138)の単一の枢動動作は、ロック要素(108)がアンロック位置へと枢動した直後に、止めラッチ(120)をその解放位置へと動かす。
図4Eで示されるように、例示される例によれば、パネルの開放方向へ向かうハンドルの枢動により、作動部材(132)が止めラッチ(120)をその解放位置へ変位させ、ロック要素(108)をそのアンロック位置へ変位させるように、ハンドル(138)はパネル(100)上に取り付けられる。このように、ドアパネル(100)をアンロックして開くことが望ましいとき、一方向への単一の動作が必要とされる。
ロック要素(108)は、ロック要素(108)をエンクロージャー(105)から離れてロック位置へと促すように構成された戻し機構(図示せず)を含み得ることがわかる。同様に、止めラッチ(120)は、その安定した位置に配置されるように通常は付勢をかけることが可能である。
図5A乃至図6Bは、パネル(150)をフレーム要素(152)に固定するために構成された、別の例にかかるラッチ構成(151)を有するドアまたは窓を示す。前の例において、パネルは開き戸のパネルであり、その閉状態でフレーム要素(152)上で画定されたショルダー部(154)に当接するように構成され、これは、内部でラッチ構成(151)を保持するためのエンクロージャー(155)を含む。加えて、パネルはその端部のすぐ近くに枢動可能に取り付けられたハンドル(182)を含み、以下に詳細に説明されるようにパネル(150)の開放を許可するように構成される。
前の例のように、ラッチ構成(151)は、フレーム要素(152)上に枢動可能に取り付けられたロック要素(158)を含み、および図5Bに示されるようなロック位置と、図5Dおよび3Eで示されるアンロック位置との間で変位可能である。加えて、前の例のように、ラッチ構成(151)は、ロック位置でロック要素(158)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(170)を含む。
さらに、前の例において、ロック要素(158)と止めラッチ(170)の作動は、ドアパネル(150)上に枢動可能に取り付けられた手動のアクチュエータ(187)によって、あるいはエンクロージャー(155)の内部で取り付けられた回転アクチュエータ(167)によって実行可能である。
しかしながら、本例によれば、止めラッチ(170)は、パネル(150)に取り付けられた手動のアクチュエータ(187)上で捕捉部材(188)と係合することにより、ロック要素(158)を固定にするように構成されることに注意されたい。これは、止めラッチ(170)が、フレーム要素(152)上に取り付けられた当接機構と係合することによりロック要素(158)を固定するように構成されている図4A乃至4Eの例とは対照的である。
図5B乃至5Eに関して本例の詳細な説明が以下に続く。ロック要素(158)は、ドアパネル(150)のフレーム対向部(157)上に画定されたくぼみ(160)に係合するように構成された第1の端部(164)と、フレーム要素(152)に付けられた第2の端部(166)とを含む。図5Bに示されるように、ロック位置では、ロック要素(58)はパネル(150)の方へ枢動し、およびパネル(150)に対して斜角に配される。このように、ロック位置では、ロック要素(158)の第1の端部(164)は切り落とされたくぼみ(160)と係合して、フレーム要素(152)へパネル(150)をロックし、および、アンロック位置では、図3Eで示されるように、パネル(150)がアンロックされ、その開状態まで自由に回転することができるように、ロック要素(158)は切り落とされたくぼみ(160)から離れて枢動する。
本例にかかる止めラッチ(170)はロック要素(158)に枢動可能に取り付けられ、および、エンクロージャー(155)へ延び、かつ、エンクロージャー(155)の内部に取り付けられた回転アクチュエータ(167)を係合するように構成された尾部(172)を含む。加えて、ロック要素(158)は、尾部(172)に対向し、フレーム対向部(157)の方へ延びる止めラッチ(170)の端部上で画定されたフック(178)を含んでいる。
フック(178)は、ロック要素(158)がそのロック位置で固定されるように、パネル(150)の手動のアクチュエータ(187)上で画定された捕捉部材(188)を係合するように構成される。
したがって、止めラッチ(170)は、ロック要素(158)がフック(178)の捕捉部材(188)との係合によってそのロック位置で固定される固定位置と、ロック要素(158)がエンクロージャー(155)へ自由に枢動してパネル(150)の切り落とされたくぼみ(160)を係合する解放位置との間で、枢動するように構成される。
上に言及されるように、本例にかかるラッチ構成(151)は、エンクロージャー(155)の内部に取り付けられた回転アクチュエータ(167)を含む。回転アクチュエータ(167)は、止めラッチ(170)の尾部(172)と係合する一方で、止めラッチ(170)の枢動動作に平行な動作の第1および第2の方向に選択的に回転するように構成される。代替的に、回転アクチュエータ(167)は、完全なサイクルまたは回転の後に、止めラッチ(170)がその元々の位置(つまり、固定された位置)へ戻るように枢動するように、1つの方向に回転するように構成可能である。
図5Cと5Dで示されるように、回転アクチュエータ(167)が第1の方向に回転するとき、止めラッチ(170)のもう1つの端部のフック(178)が手動のアクチュエータ(187)上の捕捉部材(188)を解除するまで、その回転運動により止めラッチ(170)の尾部(172)は枢動するように促され、止めラッチ(170)は解放位置へ変位される。
図5Dで示されるように、第1の方向への回転アクチュエータ(167)のさらなる回転が、ロック要素(158)にくぼみ(160)から離れてアンロック位置へ枢動するように促すように、止めラッチ(170)の枢動角度は、ロック要素(158)との係合によって制限可能である。
図5Eに関して、ロック要素(158)がくぼみ(160)から遠ざかるように枢動して、完全にそこから解除されると、ドアパネル(150)をハンドル(182)によってその開状態まで引っ張ることが可能である。
止めラッチ(170)の尾部(172)が固定された位置へ戻るように枢動可能であり、ロック要素(158)がロック位置に戻るように枢動されるように、回転アクチュエータ(167)は第2の方向に回転可能である。止めラッチ(170)およびロック要素(158)の、それぞれ固定位置およびロック位置への枢動は、ばね(図示せず)などの戻し機構によって実行可能であると理解される。これに応じて、回転アクチュエータ(167)は回転アクチュエータ(167)が第1の方向に回転するときに、こうした戻し機構の力に対向するように構成される。しかしながら、回転アクチュエータ(167)が第2の方向に回転するとき、止めラッチ(170)とロック要素(158)は、戻し機構の力によってそれぞれ固定位置とロック位置に戻るように促される。
回転アクチュエータ(167)は、止めラッチ(170)とロック要素(158)を枢動するように構成されたリニアアクチュエータと取り替え可能であることが認識される。
上記のように、本例によれば、ロック要素(158)と止めラッチ(170)の作動は、ドアパネル(150)上に枢動可能に取り付けられた手動のアクチュエータ(187)によって実行することができる。手動のアクチュエータ(187)は、グリップ(185)と手動のアクチュエータ(187)を含むハンドル(182)と一体的に形成可能である。ハンドル(182)はグリップ(185)と手動のアクチュエータ(187)との間で画定された枢動点(184)の回りをパネル(150)上で枢動するように構成可能である。本例によれば、手動のアクチュエータ(187)は、図5Bで示されるように、ロック位置のロック要素(158)上で画定された凹部(162)と係合するように構成される。
上記のように、本例によれば、ロック位置とアンロック位置との間でロック要素を変位させるための作動機構は、手動のアクチュエータ(187)と回転アクチュエータ(167)とを含む。手動のアクチュエータ(187)と回転アクチュエータ(167)は互いから独立して動作可能であることが認識される。
ここで、手動のアクチュエータ(187)の操作が例証されている図6Aと6Bを参照する。ドアパネル(150)の手動による開放について、ハンドル(182)は、パネル(150)の開放方向に向かって枢動可能であり、それによって、手動のアクチュエータ(187)を凹部(162)から摺動させ、フック(178)から捕捉部材(188)を解除させ、ロック要素(158)は止めラッチ(170)と捕捉部材(188)によってもはや固定されなくなる。図4Bで示されるように、パネル(150)の開放方向へハンドル(182)を枢動させることで、手動のアクチュエータ(187)がくぼみ(160)から離れてアンロック位置へとロック要素(158)を押す。
図7A乃至7Eは、引き戸のパネル(200)をフレーム要素(202)に固定するように構成されたラッチ構成(201)を示し、これは、パネルが開き戸のパネルである前の例とは対照的である。前の例に似て、ラッチ構成(201)は、フレーム要素(202)上で枢動可能に取り付けられロック要素(210)と、パネル(200)に取り付けられた手動で操作可能なハンドル(212)を含み、およびフレーム要素(202)へパネルをロックするためにロック要素(210)と相互に作用するように構成された作動機構とを含む。
フレーム要素(202)は、第2の側部(204b)に連結された第1の側部(204a)を含み、第2の側部(204b)は第1の側部(204a)から離間して配され、そうすることでその間のエンクロージャー(206)を画定する。エンクロージャー(206)はパネル(200)の端部セグメントを収容するように構成される。
フレーム要素(202)は、その縁と第2の側部(204b)との間の開放部(205)を画定する第1の側部(204a)からエンクロージャー(206)の内部で横方向に延びる当接部分(208)をさらに含む。開口部(205)は、パネル(200)の端部セグメントが内部を通ってエンクロージャー(206)へ摺動するのを可能にするように構成される。
この例によれば、パネル(200)は、フレーム要素(202)の第1の側部(204a)に向かってパネル(200)の表面から突出するショルダー部(209)を有するくぼみを含み得る。
ロック要素(210)は、第1の端部(212a)と第2の端部(212b)を含み、エンクロージャー(206)に配置され、ロック位置(図7Aと7B)とアンロック位置(図7Dと7E)との間で変位可能である。ロック位置では、ロック要素(210)の第1の端部(212a)はパネル(200)のショルダー部(209)と係合し、その一方で、第2の端部(212b)はフレーム要素(202)の当接部分(208)と係合して、それによってエンクロージャー(206)からのパネル(200)の摺動を妨げる。アンロック位置では、ロック要素(210)の第1の端部(212a)がパネル(200)のショルダー部(209)から解除され、パネル(200)がフレーム要素(202)から離れてその開状態まで摺動するように、ロック要素(210)は枢動される。
例によれば、第1の端部(212a)が対応する角度でも形成可能なショルダー部(209)と係合するように、ロック位置のロック要素(210)はパネル(200)に対して斜角で延びる。ショルダー部(209)はパネル(200)と一体的に形成可能であるか、パネル(200)に取り付けられた外観であり得るということが認識される。このように、ロック要素(210)のロック位置では、パネルの開放方向に向かうパネル(200)の変位は、ロック要素(208)とフレーム要素(202)の突き合わせ部分(208)との間でもたらされる圧縮力によって対抗される。
ラッチ構成(201)は、エンクロージャー(208)の内部で枢動可能に取り付けられて、第1のアーム(216a)と第2のアーム(216b)を有するポジティブロック部材(positive lock member)(215)を含む。第1のアーム(216a)は閉状態のときにパネル(200)の縁と係合するように構成され、第2のアーム(216b)はロック要素(210)の表面と係合するように構成される。パネル(200)がエンクロージャー(208)に摺動して閉状態になるとき、パネル(200)の縁は第1のアーム(216a)と係合してパネル(200)の閉方向に平行な方向にそれを押すように、ポジティブロック部材(215)は構成される。結果として、ポジティブロック部材(215)は枢動し、第2のアーム(216b)はロック要素(210)をロック位置に促し、つまり、第1の端部(212a)はショルダー部(209)に係合する。したがって、ポジティブロック部材(215)は、ドアパネル(200)の閉鎖時に、ロック要素(210)のロック位置への自律的な変位を可能にする。
前の例のように、ラッチ構成(201)は、ロック位置でロック要素(210)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(218)をさらに含む。止めラッチ(218)は、ロック要素(210)の内部で摺動可能に取り付けられ、その1つの端部上で画定されたフック部(220a)と、その対抗する端部上で画定された係合部分(220b)とを含む。止めラッチ(218)はロック要素(210)の内部で摺動するように構成され、その一方で、フック部(220a)はロック要素(210)の1つの側に配置され、係合部分(220b)はロック要素(210)の第2の側に配置される。止めラッチ(218)は、フック部(220a)がフレーム要素(202)上の捕捉部材(224)の形をした当接機構と係合している従事している固定位置と、フック部(220a)が捕捉部材(224)から解除される解放位置との間で摺動するように構成される。
止めラッチ(218)のフック部(220a)とフレーム要素(202)上の捕捉部材(224)は、ロック要素(210)がそのロック位置へ枢動するときに、互いに係合するように構成される。すなわち、ロック要素(210)がロック位置にあるとき、フレーム要素(202)上の捕捉部材(224)は、止めラッチ(218)の摺動軸と平行に配置される。このように、この位置では、図7Bと7Cで示されるように止めラッチ(218)は、フック部(220a)がフレーム要素(202)上の捕捉部材(224)と係合し、それにより、ロック要素(210)のアンロック位置への枢動を防ぐ、固定位置と、フック部(220a)が捕捉部材(224)から解除して、ロック要素(210)がそのアンロック位置へ自由に枢動する、解放位置との間で、選択的に摺動可能である。
止めラッチ(218)がロック要素(210)に取り付けられるため、後者がそのアンロック位置へ枢動するとき、捕捉部材(224)は止めラッチ(218)の摺動軸ともはや平行ではなく、図7Dで示されるように、フック部(220a)はもはや捕捉部材(224)と係合することはできない。この位置では、パネル(200)は図7Fで示されるようなエンクロージャー(206)から摺動可能である。
止めラッチ(218)はロック要素(210)の内部に取り付けられたばね部材(図示せず)によって付勢され、止めラッチ(218)を固定位置へと促す。
ラッチ構成(201)は、パネル(200)上に取り付けられた手動で操作可能なハンドル(212)を含み、および、フレーム要素(202)へパネルをロックするためにロック要素(210)と相互に作用するように構成された、作動機構をさらに含む。
例示される例によれば、ハンドル(212)は、パネル(200)に枢動可能に取り付けられ、グリップ(230)と作動部材(232)を含む。作動部材(232)はパネル(200)の表面に近接して配置され、グリップ(230)はしっかりと握ることができるようにパネル(200)の表面から離れて突出する。
パネル(200)の縁がエンクロージャー(206)の内部に挿入されるとき、作動部材(232)はそれで挿入され、止めラッチ(218)の係合部分(220b)と係合するように構成されるように、ハンドル(212)は取り付けられる。
ハンドル(212)は、作動部材(232)がパネル(200)の表面に向かって枢動する第1の位置と、作動部材(232)がパネル(200)の表面から離れて枢動する第2の位置との間で枢動可能である。図7Cで示されるように、パネルが閉状態にあるとき、ハンドル(212)を第2の位置に枢動すると、作動部材(232)は止めラッチ(218)の係合部分(220b)と係合し、止めラッチ(218)はその解放位置へ摺動するように促される。この位置では、フック部(220a)は捕捉部材(224)から解除し、ロック要素(210)はそのアンロック位置へ自由に枢動することができる。
図7Cで見られるように、ロック要素(210)の内部の止めラッチ(218)の摺動は、ロック要素(210)に当接する係合部分(220b)によって制限される。したがって、図6Dで示されるように、ハンドル(212)をさらに枢動することで、係合部分(220b)はそのアンロック位置まで枢動するようにロック要素(210)を促す。
このように、作動部材(232)がパネル(200)から引き離されるようにハンドル(212)を枢動する単一の動作は、ロック要素(210)がアンロック位置へと枢動した直後に、止めラッチ(218)をその解放位置へと動かす。
図7Eで示されるように、例示される例によれば、パネル(200)の開放方向へ向かうグリップ(230)の枢動により、作動部材(232)が止めラッチ(218)をその解放位置へ変位させ、ロック要素(210)をそのアンロック位置へ変位させるように、ハンドル(212)はパネル(200)上に取り付けられる。このように、ドアパネル(200)をアンロックして開くことが望ましいとき、一方向へグリップ(230)を引く単一の動作が必要とされる。
図8A乃至8Eは、開き戸のパネル(250)をフレーム要素(252)に固定するためのラッチ構成(251)を例証する。
前の例でのように、パネル(250)は、ラッチ構成(251)が取り付けられたフレーム要素(252)上で画定されるショルダー部(254)に閉状態で当接するように構成される。前の例のように、ラッチ構成(251)は、フレーム要素(252)上に枢動可能に取り付けられ、および図8Aに示されるようなロック位置と図8Dおよび8Eで示されるアンロック位置との間で変位可能なロック要素(258)を含む。加えて、前の例のように、ラッチ構成(251)は、ロック位置でロック要素(258)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(260)を含む。
しかしながら、本例によれば、止めラッチ(260)はフレーム要素(252)に枢動可能に取り付けられ、止めラッチ(260)の少なくとも1つの部分がロック要素(258)上で画定された、あるいはロック要素(258)に連結された捕捉部材(256)の形態で当接機構に係合している固定位置と、止めラッチ(260)の少なくとも1つの部分が捕捉部材(256)から離れるように引き戻される解放位置との間で枢動するように構成される。これは、止めラッチがロック要素に取り付けられ、選択的にフレーム要素あるいはパネル上の当接機構と係合するように構成される前の例とは対照的である。
下記は図8A乃至8Eの例の詳細な説明である。ロック要素(258)は、ドアパネル(250)のフレーム対向部(257)上に画定されたくぼみ(259)に係合するように構成された第1の端部(266)と、フレーム要素(252)に付けられた第2の端部(268)とを含む。図8Aに示されるように、ロック位置では、ロック要素(258)はパネル(250)の方へ枢動し、およびパネル(250)に対して斜角に配される。このように、ロック位置では、ロック要素(258)の第1の端部(266)は切り落とされたくぼみ(259)と係合して、フレーム要素(252)へパネル(250)をロックし、および、アンロック位置では、図8Dと8Eで示されるように、パネル(250)がアンロックされ、その開状態まで自由に回転することができる。
上に示されるように、本例にかかる止めラッチ(260)はフレーム要素(252)に枢動可能に取り付けられ、および、止めラッチ(260)の固定位置でロック要素(258)に連結された捕捉部材(256)と係合するように構成されたフック(262)を含む。
止めラッチ(260)は、止めラッチ(260)がフレーム要素(252)に枢動可能に取り付けられた軸と同じ軸の回りで止めラッチ(260)に枢動可能に連結されたパネル当接部材(261)を含む。
当接部材(261)は一般に、収縮ばね(277)の力の下、止めラッチ(260)の方へ枢動する傾向がある。したがって、パネル(250)がその閉状態にあるとき、パネル(250)は当接部材(261)を押し、当接部材をフレーム要素(252)の方へ枢動させる。しかしながら、収縮ばね(277)が当接部材(261)に対するその配置を維持するように止めラッチ(260)に促すので、止めラッチ(260)は当接部材(261)と一緒に、反対方向に、つまり、くぼみ(259)の方へ枢動する。このように、パネルが閉じられているとき、止めラッチ(260)は固定位置で維持される。
加えて、止めラッチ(260)は、例えば、止めラッチ(260)をフレーム要素(252)に向かって枢動するように促すように構成されたねじりばね(275)によって付勢されたばねでありえる。止めラッチ(260)は一般に、収縮ばね(277)の力を受けて当接部材(261)の方へ枢動するのを維持されるため、ねじりばね(275)がフレーム要素(252)に向かって止めラッチ(260)を枢動するように促すとき、当接部材(261)はパネル(250)に向かって枢動する。
閉鎖位置のパネル(250)は、ねじりばね(275)が当接部材(261)と止めラッチ(260)の枢動を防ぐことが認識されよう。パネル(250)が開状態にあるとき、ねじりばね(275)はフレーム要素(252)に向かって止めラッチ(260)を自由に枢動させることができ、一方で、当接部材(261)はフレーム要素(252)から離れて枢動する。このように、パネルが閉じられ、フレーム要素(252)の方へ動かされるとき、パネル(250)のフレーム対向部(257)は止めラッチ(260)によってブロックされず、パネル(250)はフレーム要素(252)に自由に到達することができる。
本例にかかる作動機構は回転アクチュエータ(270)を含み、回転アクチュエータ(270)は、回転アクチュエータ(270)の回転軸からずれて取り付けられたボルト(272)を有する。ボルト(272)はロック要素(258)に連結されたアーム(265)との係合を維持するように構成される。したがって、回転アクチュエータ(270)の回転により、ボルト(272)は回転経路に沿って変位され、上記のようなアーム(265)がそれによって変位されることで、くぼみ(259)に向かって、および、くぼみ(259)から離れて、代替的な動作でロック要素(258)を枢動させる。
回転アクチュエータ(270)は、その外側周辺上のある位置で画定された切り落とされた部分(274)を含む。切り落とされた部分(274)は、ロック要素(258)の捕捉部材(256)に隣接して配置されるとき、止めラッチ(260)がその固定位置で、図8Aで示されるように、切り落とされた部分(274)上に乗った状態で配置可能であるように、構成される。この位置では、回転アクチュエータ(270)の回転はボルト(272)とアーム(265)の係合によって防がれる。なぜなら、アーム(265)とアーム(265)が連結するロック要素(258)は、止めラッチ(260)によって固定され、アンロック位置へと枢動することができないからである。
作動機構はさらに(解放位置へ止めラッチ(260)を押すように構成された)押し出しロッド(269)を含む。この位置では、当接部材(261)がパネル(250)によってブロックされ、フレーム要素(252)から離れて枢動することができないため、押し出しロッド(269)は収縮ばね(277)の力に対してフレーム要素(252)の方へ止めラッチ(260)を駆り立てる。
したがって、図8Bで示されるように、押し出しロッド(269)が押されると、フック(262)はロック要素(258)の捕捉部材(256)を解除して、その結果、後者はもはや固定されず、アンロック位置へ枢動することができる。
この位置では、ボルト(272)はもはやアーム(265)によって固定されず、ロック要素(258)がくぼみ(259)から離れて枢動することができるため、これに応じて、回転アクチュエータ(270)を可能にしてボルト(272)を変位させることができる。図8Cで示されるように、回転アクチュエータ(270)が回転するとき、ボルト(272)が係合しているアーム(265)が前後に枢動するように、ボルト(272)は回転経路に沿って変位される。つまり、ボルト(272)が回転経路の前半に沿って変位されるとき、アーム(265)は枢動され、ロック要素はくぼみ(259)から離れて動かされる。ボルト(272)が回転経路の後半に沿って変位されるとき、アーム(265)は枢動され、ロック要素(258)はくぼみ(259)の方へ動かされる。
図8Cで示されるように、回転アクチュエータ(270)が回転するとき、切り落とされた部分(274)は、ロック要素(258)の捕捉部材(256)から離れるようにそれとともに回転する。したがって、この位置では、止めラッチ(260)は回転アクチュエータ(270)の周辺部と係合し、ゆえに、捕捉部材(256)の方へ向かって固定位置へと枢動するのを防がれる。これに応じて、図8Dと8Eで示されるように、ロック要素(258)がアンロック位置へ枢動してパネル(250)を開かせるまで、回転アクチュエータ(270)は、アーム(265)をさらに押して回転することができる。
図8Eで示されるように、回転アクチュエータ(270)のさらなる回転により、アームとロック要素(258)はロック位置へ戻るように枢動する。回転アクチュエータ(270)が1回の回転を終えると、ボルト(272)はその回転経路を完成させ、切り落とされた部分(274)はロック要素(258)の捕捉部材(256)に再度隣接して配される。この位置では、止めラッチ(260)は、回転アクチュエータ(270)の周辺部とはもはや係合せず、固定位置へと枢動して戻ることができ、固定位置では、切り落とされた部分(274)にあり、フック(262)はロック要素(258)の捕捉部材(256)と係合する。
図8Dと8Eで示されるように、パネル(250)が開状態まで自由に変位されるため、当接要素は収縮ばね(277)の力を受けてフレーム要素(252)から遠ざかるように駆り立てられる。
押し出しロッド(269)は手動で作動させることが可能であり、回転アクチュエータ(270)は、いったん止めラッチ(260)がその解放位置へ枢動すると、自動的に回転するように構成可能であることが理解されたい。
図9A乃至9Bは、図8A乃至8Eのラッチ構成(251)とほぼ同じようにラッチ構成(301)を例証しており、類似の参照数字は類似の要素を指定している。
ラッチ構成(301)は、ロック位置とアンロック位置との間で枢動し、回転アクチュエータ(270)上に取り付けられたボルト(272)と係合するアーム(265)を有する、ロック要素(258)を含む。ラッチ構成(301)は、フレーム要素(252)上に枢動可能に取り付けられ、および、ロック要素(258)の捕捉部材(256)を固定位置で係合するように構成されたフック(262)を有する、止めラッチ(260)をさらに含む。前の例でのように、固定位置では、止めラッチ(260)は、回転アクチュエータ(270)の切り落とされた部分(274)にあり、回転アクチュエータ(270)の回転を防ぐ。しかしながら、例示される例によれば、解放位置への止めラッチ(260)の変位は、前の例の押し出しロッド(269)とは対照的に、プルロッド(310)によって実行される。プルロッド(310)は枢動アーム(315)に連結可能であり、その第1の部分(318a)はプルロッド(310)に連結され、一方で、その第2の部分(318b)は止めラッチ(260)と係合し、かつ後者をその解放位置へ枢動するように構成される。このようにプルロッド(310)を引っ張ることができ、これで枢動アーム(315)の第1の部分(318a)を引っ張ることで後者の枢動動作を引き起こし、枢動アーム(315)の第2の部分(318b)は、回転アクチュエータ(270)の切り落とされた部分(274)から止めラッチ(260)を遠ざけるように駆り立てる。結果として、回転アクチュエータ(270)は、自由に回転するとともに、図8C乃至8Eに詳細に記載されるように、アンロック位置へのロック要素(258)の枢動動作を引き起こす。
図10A乃至10Cは、図3A乃至3Eのラッチ構成(51)と実質的に同じラッチ構成(350)を例証し、窓(355)のパネルの固定のために実装され、ここでは、2つのヒンジ式パネル(352)を有する両開き窓として例証されている。ラッチ構成(350)は、窓(355)のフレーム要素(362)上に枢動可能に取り付けられたロック要素(358)と、ロック要素(358)の内部に摺動可能に取り付けられ、およびパネル(352)の寸法に沿って形成された凹部と選択的に係合するように構成された止めラッチ(360)とを含む。
図10Bで示されるように、例示される例によってロック位置では、ロック要素(358)は、パネル(352)を開くことができないように、フレーム要素(362)から突出するように構成される。例示される例にかかるロック要素は、フレーム要素(362)の底部の大部分に沿って延び、その閉鎖位置にあるとき、ロック要素(358)は両方のパネル(352)と係合して、開口を防ぐ。
第2のラッチ構成(370)は、底フレーム要素(362)に沿って取り付けられた、ラッチ構成(350)に似ている。このように、ラッチ構成(350)と(370)のロック位置において、パネル(352)の上部と下部の両方は閉状態で固定されたままである。
図11A-11Eは、本発明の別の例を示す。前の例のように、ラッチ構成(400)は、フレーム要素(402)上に枢動可能に取り付けられ、および図11Aに示されるようなロック位置と図11Dで示されるアンロック位置との間で変位可能なロック要素(408)を含む。加えて、前の例のように、ラッチ構成(400)は、ロック位置でロック要素(408)を固定するために選択的に展開可能な止めラッチ(410)を含む。
しかしながら、本例によれば、止めラッチ(410)は、1つの端部上でフレーム要素(402)に対して枢動可能に取り付けられ、対向端部上でロック要素(408)に枢動可能に取り付けられた、オーバーセンターリンケージ(over-center linkage)である。止めラッチ(410)は、1つの端部上でフレーム要素(402)に枢動可能に取り付けられた第1のアーム(414a)と、ロック要素(408)に枢動可能に取り付けられた第2のアーム(414b)と、第1のアーム(414a)と第2のアーム(414b)の間に配置された継手部(405)とを含むことがあり、止めラッチ(410)は、固定位置と解放位置との間で継手部(405)の回りを枢動可能である。
固定位置では、止めラッチ(410)は、中心の枢動軸が「オーバーセンター」、つまり、フレーム要素(402)への第1のアーム(414a)の接続と、ロック要素(408)への第2のアーム(414b)の接続の枢動軸を連結する線をちょうど超えて配置され、したがって、ロック要素(408)が引き戻されるのを防ぐためのデッドボルト構成として役立つ。解放位置では、止めラッチ(410)は、ロック要素(408)を引っ張る継手部(405)の回りで折り重ねられる。
下記は図11A乃至11Eの例の詳細な説明である。ロック要素(408)は、パネル(406)のフレーム対向部(407)上に画定されたくぼみ(409)に係合するように構成された第1の端部(416)と、フレーム要素(402)に枢動可能に取り付けられた第2の端部(418)とを含む。図11Aで示されるように、ロック位置では、ロック要素(408)はパネル(406)の方へ枢動し、およびパネル(406)に対して斜角に配される。このように、ロック位置では、ロック要素(408)の第1の端部(416)はくぼみ(409)と係合し、フレーム要素(402)へパネル(250)をロックし、および、アンロック位置では、図11Dと11Eで示されるように、パネル(406)がアンロックされ、その開状態まで自由に回転することができる。
上に示されるように、本例にかかる止めラッチ(410)は、フレーム要素(402)とロック要素(408)との間で枢動可能に取り付けられ、および、さらに好ましくは、解放位置に向かってくぼみ(409)からロック要素(408)を引き離すための、ならびにロック状態を達成するためにくぼみ(409)に向かってロック要素(408)を駆り立てるための作動機構の一部として役立つ、オーバーセンターリンケージである。この機構は最も好ましくは、手動でおよび電気的に作動するように構成される。電気的な作動については、電気的なアクチュエータは好ましくは、オーバーセンターリンケージをその偏向状態に選択的に変位させるためにフレーム要素(402)内で展開され、それにより、パネルをアンロックするためにロック要素(408)がくぼみ(409)と係合することを防ぐ。電気的なアクチュエータはここでは詳細に示されないが、上記の実施形態で例証された電気的なアクチュエータに類似するやり方で実行可能である。
手動(純粋に機械的)操作については、本例にかかる作動機構は、ロック要素(408)上で枢動可能に取り付けられ、および止めラッチ(410)、例えば、その継手部(405)と係合するように構成された、回転アクチュエータ(420)を含む。本明細書で例証されたとりわけ好ましい例において、枢動アクチュエータはハンドル(以下に記載される)の単一の作動動作の間に2つの連続する動作を経験するように枢動可能に構成される。その動作の第1の段階の間に、枢動アクチュエータはその枢動接続の回りを枢動してロック要素(408)へと至り、それにより、止めラッチ(410)に影響を及ぼしてリンケージのオーバーセンターロックを解放する。その後、図11Cで示されるように、リンケージはロック要素(408)の当接表面に到達し、その枢動運動を止め、その結果、枢動アクチュエータ(420)に加えられたさらなる圧力は、ロック要素(408)に直接伝えられ、そのアンロック位置(図11D)の方へ枢動させ、パネルを開放させる。
一例によれば、パネル(406)は、例えば、フレーム対向部(407)のすぐ近くで画定された溝(435)の内部でパネル(406)に摺動可能に取り付けられた作動部材(432)を有し、およびパネル(406)に対して側方に延びる、ハンドルを含み得る。作動部材(432)は、パネル(406)の外側表面に面する第1の端部(434a)と、回転アクチュエータ(420)に面する第2の端部(434b)を含む。
作動部材(432)は、パネル(406)上に枢動可能に取り付けられた手動で操作可能なハンドル(438)をさらに含み、図4Bと4Cで示されるように、その第1の端部がパネル(406)から遠ざかるように枢動するとき、第2の端部(440)はパネルの方へ押される。ハンドル(438)の第2の端部(440)は作動部材(432)の第1の端部(434a)と係合するように構成される。
このように、ハンドル(438)がパネル(406)から遠ざかって枢動されるとき、作動部材(432)はハンドル(438)の第2の端部(440)によって押され、摺動して、止めラッチ(420)の枢動アクチュエータ(420)を押すように促される。結果として、図11Bと11Cで示されるように、止めラッチ(410)は解放位置へ枢動して、くぼみ(409)から離れてロック要素(408)を引き離す。ハンドルが位置しているパネルの側から離れる方向に継手部(405)を変位させることにより、本締効果の解除が達成されるように、オーバーセンターリンケージは配向され、それにより、作動部材(432)の内部への動作による開放を促すということに注目されたい。
一例によれば、ラッチ構成(400)は自動的な作動機構を含み得る。本明細書で例証される非限定的な例の特に好ましい特徴によれば、パネルの前縁は、図11Eで示されるような作動領域(422)を含み、これはパネルの閉鎖動作中に枢動アクチュエータ(420)と係合し、それにより、パネルが完全な閉鎖位置に到達することができるように、止めラッチを解除し、ロック要素(408)を変位させる。いったん、ロック要素(408)が反対のくぼみ(409)にくると、それは、弾力的に、あるいは正の変位機構(図示せず)の作用を受けて、ロック位置に戻り、止めラッチ(410)はそのロック位置へ戻り、パネルを固定する。
一例によれば、ラッチ構成(400)は、止めラッチ(410)をそのロック位置へと駆り立てるためのポジティブロック機構をさらに含み得る。図12Aと12Bで示されるように、ポジティブロック機構は枢動点(454)の回りに、フレーム要素(402)上に枢動可能に取り付けられた枢動部材(450)を含み得る。枢動部材(450)はパネル係合部(452)をさらに含み、パネル係合部(452)は、枢動点(454)の一方の側に位置し、かつ、パネルが閉まっているときに、パネルの縁がパネル係合部(452)と係合するように配される。パネル係合部(452)は、パネルの方へ、またはパネルから離れて変位可能となるように配置される。
ラッチ構成(400)は、枢動部材(450)に連結されたプッシュロッド(460)をさらに含み、パネル係合部(452)が枢動点(454)の第1の側に取り付けられ、プッシュロッド(460)は枢動点(454)の第2の側に取り付けられる。
このように、パネルに向かう、またはパネルから離れるパネル係合部(452)の変位は、プッシュロッド(460)を反対の方向に変位させる。
これに応じて、図12Bで示されるようにパネルが閉じられているとき、パネルの縁はパネル係合部(452)をパネルから押し離し、プッシュロッド(460)を枢動点(454)の回りで反対方向に、すなわち、止めラッチ(410)の方へ変位させる。プッシュロッド(454)は、止めラッチ(410)と係合するように、および、止めラッチ(410)をそのロック位置へと戻すべく選択的に駆り立てるように連結または構成される。これに応じて、パネルが閉まっているとき、パネル係合部(452)との係合により、止めラッチ(410)はそのロック位置に戻り、ロック要素(408)を固定する。
枢動部材(450)は係合突出部(456)をさらに含み、係合突出部(456)はロック要素(408)に向かって突出し、かつ、枢動部材(450)が枢動点(454)の回りに枢動するときに、係合突出部(456)がロック要素(408)を選択的に係合するように構成される。すなわち、枢動部材(450)が枢動し、およびプッシュロッド(460)が止めラッチ(410)の方へ動かされるとき、係合突出部(456)はロック要素(408)をそのロック位置に同時に押すように構成され、つまり、パネルが閉まっているとき、パネル係合部(452)はパネルから離れるように押され、それにより、枢動部材(450)を枢動させ、プッシュロッド(460)を止めラッチ(410)の方へ変位させ、および、ロック要素(408)がそのロック位置へと動かされるように係合突出部(456)を変位させる。
このように、パネルの閉鎖により、ラッチ構成(400)をその完全なロック位置と固定位置へ変位させる。
プッシュロッド(460)は、図12Aで示されるように、パネルがパネル係合部(452)から解除されるときに、止めラッチ(410)から離れる変位を引き起こすばねあるいは他の戻し機構を含み得ることが認識される。
本開示された主題が関係する分野の当業者は、本発明の範囲から逸脱することなく、必要な変更を加えて、多くの変化、変更、および修飾を行うことができることを容易に認識する。