JP2022020556A - ドアアクチュエータ固定用防火固定器具 - Google Patents

Abstract

【課題】火事の場合に、動作信頼性を有してドアアクチュエータを固定すると同時に安全に関する要件を満たすことを可能にする。【解決手段】取付表面、とりわけドア、ケーシングまたは壁へと向けられ、後面があり、取付軸が前記後面に対して垂直に画定され、ドアアクチュエータと前記取付表面との間に配置されるように形成されているか、または前記ドアアクチュエータと一体型コンポーネントであるフレームと、前記フレームに形成され、前記フレームによって全周で区切られ、前記後面および／または前記後面の反対側の前記フレームの前面で開口している、少なくとも１つの反応チャンバと、前記反応チャンバ内に配され、活性化されたときに、前記ドアアクチュエータを前記取付表面から離れるように押すように形成される、熱膨張性素材から成るドライブエレメントと、を備える、ドアアクチュエータ固定用防火固定器具に関する。【選択図】図１

Description

本発明は、ドアアクチュエータ固定用防火固定器具に関する。また、本発明は、防火固定器具とともにドアアクチュエータを備えるアセンブリを示す。

ドアアクチュエータはドアの開閉に使用される。とりわけ、ドアクローザおよびドアドライブは、ドアアクチュエータとして指定される。一般的に、ドアクローザにおいては、手動で開くにはばねアキュムレータが必要となる。この場合、ドアを閉じるのには、保存エネルギーが使用される。たとえば、ドアドライブにおいては、電気機構または油圧により自動的にドアを開閉することが可能となる。

通常、ドアアクチュエータは、取付表面、つまり扉またはケーシング、または壁に固定される。とりわけ、防火定格ドアにおいては、しばしば可燃性流体、たとえば油圧油がドアアクチュエータにおいて使用されていることに留意すべきである。火事の場合、できる限り適切な対策をとることで、ドアアクチュエータの流体が過熱して発火に至ることを防ぐことが可能となる。

本発明の目的は、とりわけ火事の場合に、動作信頼性を有してドアアクチュエータを固定すると同時に安全に関する要件を満たすことを可能にする、ドアアクチュエータ用防火固定器具を示すことである。

この目的は独立項の特徴をもって達成される。本発明のさらなる有利な構成は、従属項の主題事項である。

本発明では、ドアアクチュエータ固定用防火固定器具を記載する。導入で言及されているように、ドアクローザまたはドアドライブはドアアクチュエータである。ドアアクチュエータは取付表面に固定されるものである。とりわけ、ドア、ケーシングまたは壁は、上記の取付表面を形成する。

防火固定器具はフレームを備える。本発明の実施態様によれば、フレームはドアアクチュエータと取付表面との間に配置されるように形成される。別個の取付プレートを省略する場合、この場合においては、ドアアクチュエータはフレームの前面に直接載置される。フレームの後面は取付表面に面し、とりわけ、取付表面に直接載置される。より詳細に説明されるように、取付プレートは防火固定器具のフレームとドアアクチュエータとの間で使用することができる。とりわけこの場合においては、取付プレートは、防火固定器具のフレームに対してねじ止めされ、ドアアクチュエータは取付プレートに対して固定される。

別の構成においては、防火固定器具のフレームはドアアクチュエータの一体型コンポーネントとして提供される。この構成もまた、より詳細に説明される。

本発明を記載するにあたり、取付軸が画定される。取付軸はフレームに対して垂直であり、とりわけフレームの後面に対して垂直である。さらに、取付軸は取付表面に対して垂直である。取付軸は、ねじ、たとえばフレームを取付表面に対してねじ止めするのに使用されるねじ、に対して平行である。別の画定によれば、取付軸はドアアクチュエータの出力軸に対して垂直である。上記の出力軸を介して、ドアアクチュエータは、たとえばアームアセンブリを介してドアまたは壁に接続される。

少なくとも１つの反応チャンバが、防火固定器具のフレームに形成される。好ましい構成においては、フレームはいくつかの反応チャンバを含む。とりわけ、２つ、３つ、４つ、５つ、６つ、７つまたは８つの反応チャンバがフレームに提供される。簡素化を目的として、本発明は主として１つの反応チャンバに基づいて記載されるが、複数の反応チャンバが同じように形成されることも常に意図される。しかしながら、反応チャンバは、防火固定器具の幾何学的構成ごとに、可能な最大表面を有する反応チャンバの可能な最大数で使用され得るよう、サイズが異なり得る。

フレームは、それぞれの反応チャンバを全周で区切っている。その奥行きについては、反応チャンバは取付軸に対して平行に延設される。従って、反応チャンバの周辺も取付軸に対して平行な軸について画定される。反応チャンバは、フレームの後面および／または前面で開口している。反応チャンバは、両面、つまり前面と後面で開口しており、フレームにおける通過間隙であることが論点である。反応チャンバが２つの面のうち１つでのみ開口している場合、とりわけフレームに形成されるポケットであることが論点となる。

ドライブエレメントがそれぞれの反応チャンバに配されている。ドライブエレメントは熱膨張性の素材で製造される。熱的に活性化されると、つまり相応して熱せられると、ドライブエレメントはドアアクチュエータを取付表面から離れるように押すように形成されている。とりわけ、ドライブエレメントの熱的活性化素材は摂氏９０度から摂氏２００度の温度範囲で活性化するように提供される。

ドライブエレメントは、とりわけ、任意に切断可能な二次元のプレート形状の素材でできている。この素材は特定の厚さで利用可能であり、好ましくは、ドライブエレメントを形成するためにいくつかの層が重畳的に据えられて提供される。そして、複数の層が合わさってドライブエレメントを形成する。

熱膨張性の素材を活性化させると、上記の素材の体積が、たとえば発泡により、増加する。ドライブエレメントが反応チャンバに配されているので、またフレームが全周で反応チャンバを区切っているので、ドライブエレメントは取付軸に対して平行な方向にのみ膨張する。周囲が区切られていることにより、フレームはドライブエレメントがそれに対して垂直な方向に膨張するのをブロックする。

すでに記載したように、別々のコンポーネントとして、フレームはドアアクチュエータと取付表面との間に配され得る。必要な場合、取付プレートがフレームとドアアクチュエータとの間に位置され得る。フレームのこの配置において、反応チャンバは、前面と後面の両方で開口し得る。熱的に活性化した場合にドライブエレメントが取付軸に対して平行な方向に膨張することは明確であり、それによりドアアクチュエータは取付表面から離れるように押される。フレームもまた離れるように押されるかまたは取付表面の面にとどまるか否かは、本発明の基本的な機能には関係しない。

フレームがドアアクチュエータの一体型コンポーネントであるこの構成においては、とりわけ、反応チャンバは、ドアアクチュエータをそれと一体のフレームとともに取付表面から離れるように押すように、後面で開口して提供される。

個別の反応チャンバ内にある、熱的に活性化されたドライブエレメントまたは複数のドライブエレメントが、ドアアクチュエータを取付表面から離れるように押すということが実現すると、たとえばねじの雄ねじ山またはそれに対応する雌ねじ山が破損する。それにより、ドアアクチュエータは取付表面、つまりドア、ケーシングまたは壁から剥離する。とりわけこの場合においては、ドアアクチュエータは火とは反対の方向へ向いたドアの面に位置している。取付表面から剥離するドアアクチュエータは、ドアアクチュエータが過熱するのを防ぐことによりドアアクチュエータ内の流体が発火するのを防ぐ。

好ましい実施形態においては、防火固定器具は反応チャンバに配されたピストンプレートを含んで提供される。とりわけ、ピストンプレートは反応チャンバにそのように配され、取付軸がピストンプレートと直交する。いくつかの反応チャンバを採用する場合、１つのドライブエレメントおよび１つのそれぞれ好ましいかたちで使用されるピストンプレートがそれぞれの反応チャンバに位置する。

とりわけ、ピストンプレートは硬質素材で形成され、ドライブエレメントを熱的に活性化するときにドライブエレメントにより偏位させられるようになっている。この場合、とりわけ、ピストンプレートは反応チャンバ内へと案内されるように提供されている。とりわけ、偏位方向は取付軸に対して平行な方向となっている。好ましくは、ピストンプレートと反応チャンバとの隙間は、ドライブエレメントの膨張性素材がピストンプレートを経由して隙間を通して絞り出されないよう、できる限り小さく保たれている。活性化したとき、つまりドライブエレメントの膨張が起きたとき、ドライブエレメントとピストンプレートの両方が反応チャンバから出得る。

基本的にピストンプレートはドライブエレメントの前面または後面に配され得る。また、ドライブエレメントの両面に１つのそれぞれのピストンプレートを配することも可能である。そしてそうすることで、２つのピストンプレートがそれぞれの反応チャンバごとに提供される。

ドライブエレメントが配備する圧力ができる限り大きい表面へ確実に伝わるようにするため、ピストンプレートは、圧力分散プレートまたは圧力調節プレートとして言及され得る。またそれらは、熱的に活性化されたときに、ドライブエレメントが、たとえばドアアクチュエータの裂けた後面の空洞スペースで使用されずに膨張しないことを確実にしている。

ピストンプレートは、金属、たとえばアルミニウムで製造され提供されるのが好ましい。これにより、強力で軽量構築で容易に製造できるピストンプレートを提供する。

しかしながら、多くの応用の場合において、防火固定器具の断熱構成は有利なものと見なされるべきである。基本的に、取付表面からドライブエレメント内への熱入力は、可能であれば、いかなる抵抗もなしに実現されるべきである。しかしながら、とりわけドアアクチュエータの方向におけるさらなる熱伝導が防がれるべきであり、それゆえ、可能であれば、ドライブエレメントとドアアクチュエータとの間に配されるピストンプレートは、非金属で断熱性の素材から成らずに提供されるのが好ましい。選択肢として、ピストンプレートはいくつかの層を有し得、少なくとも１つの層は非金属で断熱性の素材から成る。また、ドライブエレメントと取付表面との間に配されるピストンプレートは、金属で熱伝導性の素材で製造されて提供され得る。これにより、膨張性素材の体積増加が早くなるように、取付表面からドライブエレメント内への熱入力がスピーディに達成される。こうして、ドライブエレメントが、２つの別のピストンプレート、とりわけ異なる熱伝導性を有する２つのピストンプレートにより囲まれるように提供され得る。

とりわけ、断熱性の素材のみから成るピストンプレートを製造する場合は、硬質なピストンプレートを具現するために相応の安定した素材を使用することを順守すべきである。適切なプラスチック素材がこの目的に適している。

ピストンプレートに断熱性の素材を使用することに加えて、またはその選択肢として、ピストンプレートの少なくとも１つの面には非金属で断熱性の素材から成る少なくとも１つの遮断プレートが据えられるように提供されるのが好ましい。遮断プレートは合成繊維から成るのが好ましい。

ピストンプレートとドライブエレメントとの間に遮断プレートが据えられる場合、とりわけ、それは反応チャンバに位置される。ドライブエレメントとは反対を向いたピストンプレートの面に遮断プレートが据えられる場合、それは反応チャンバの外に位置し得る。

個別の反応チャンバは取付軸に対して垂直な断面積を有する。とりわけ、上記の反応チャンバの断面積は方形である。それはこの幾何学的構成により、できる限り多くの反応チャンバ、または表面の大きな反応チャンバへ、フレームにわたり分散させることが可能となるためである。しかしながら、別の断面積もまた可能である。しかしながら、ドライブエレメントおよび／またはピストンプレートおよび／または遮断プレートは断面積全体にわたり延設されて提供されるのが好ましい。

反応チャンバは両面、つまり前面および後面で開口しているのが好ましい。とりわけ、反応チャンバは断面全体にわたり両方のそれぞれの面で開口している。反応チャンバの開口した後面は、ドライブエレメントが取付表面と直接的に直接接触できる点で有利である。これにより、火事の場合に、できる限り速やかで十分なドライブエレメントの温めが実現する。開口した前面を介して、ドライブエレメントはドアアクチュエータの方向に膨張し得、それぞれドアアクチュエータの方向にピストンプレートを押す。

防火固定器具はできる限り平坦に形成され、可能であれば、ドアアクチュエータと取付表面との間に目立たないように配され得るように構成される。個別の反応チャンバの奥行きは、取付表面に対して垂直に画定される。上記の反応チャンバの奥行きは、１ｍｍから３０ｍｍの間、とりわけ５ｍｍから２０ｍｍの間であるのが好ましい。これにより、ドライブエレメント、および必要な場合はピストンプレートをも反応チャンバ内に配するのに十分な構成スペースが与えられる。

個別の反応チャンバの断面積は、取付軸に対して垂直に画定される。面積は４００ｍｍ^２から５０，０００ｍｍ^２の間となるのが好ましく、また９００ｍｍ^２から１０，０００ｍｍ^２の間となるのが好ましい。

いくつかの反応チャンバを使用する場合は、すべての断面積の合計もまた関心事となる。なぜなら、できる限り大きい断面積は、ドアアクチュエータを押すための相応の強い力を配備することができるためである。それゆえ、すべての反応チャンバのすべての断面積の合計は、少なくとも２，５００ｍｍ^２、とりわけ少なくとも５，０００ｍｍ^２となるのが好ましい。

これまでに記載した構成によれば、フレームはドアアクチュエータの一体型コンポーネントではないが、取付表面とドアアクチュエータ、または取付プレートとの間に配される。この場合、とりわけ、フレームは取付表面へねじ止めするための第１の固定ポイントを含んで提供される。また、ドアアクチュエータまたは可能性としては取付プレートがフレームへ固定され得るフレームに、第２の固定ポイントが形成される。とりわけ、固定ポイントは貫通孔である。とりわけ、第２の固定ポイントについては、貫通孔は好ましくは雌ねじ山を有する。孔としての構成の選択肢としては、たとえば、ねじ山付きのロッドが固定ポイントを形成し得る。

ここで記載される固定ポイントの寸法については、それぞれ、その中心、つまり孔の中心を基準としている。

それぞれの２つの第１と第２の固定ポイントは、好ましくは互いに隣り合って位置して対を形成する。たとえば、フレームの右面には２つの第１の固定ポイントと２つの第２の固定ポイントが提供される。相応してたとえば、フレームの左面には２つの第１の固定ポイントと２つの第２の固定ポイントが提供される。こうして、フレームの両面にそれぞれ２つの対ができる。

固定ポイントへの直接的な力入力の可能性を達成する意図をもって、ドアアクチュエータを押しやるとき、１つの対の固定ポイントの距離ができる限り短いように提供されるのが好ましい。とりわけ、それぞれの対の第１の固定ポイントと第２の固定ポイントとの距離は最大で５倍であり、最大でフレームの厚さの４倍であるのが好ましい。この場合、フレームの厚さは取付軸に対して平行に画定される。この場合、フレームはその最厚ポイントで決まるのが好ましい。選択肢として、それぞれ平均化されたフレームの厚さは、１つの対の固定ポイント間の面積において決まる。１つの対の固定ポイントの距離が長すぎる場合、ドアアクチュエータがフレームから剥離することなく、フレームが変形するのみということがあり得る。

さらに、本発明は、ドアアクチュエータと、上記の防火固定器具とを有する第１のアセンブリを備え、防火固定器具のフレームはドアアクチュエータの一体型コンポーネントとして形成される。とりわけ、ドアアクチュエータは、たとえばダイキャスティングで作られたハウジングを含む。とりわけ、不燃性の流体を有する少なくとも１つの油圧チャンバがハウジングに位置する。フレームは、とりわけハウジングの、ドアアクチュエータの後面に形成されるのが好ましい。とりわけ、この場合、フレームの１つのドライブエレメントに相応して１つのみの反応チャンバが提供されることが意図される。この場合、ピストンプレートはフレームの後面に位置し得る。

また、本発明は、ドアアクチュエータと、記載された防火固定器具とを有する、第２のアセンブリを備え、ドアアクチュエータは、とりわけ、ねじ止めにより、フレームに対して直接的に固定され得る。好ましくは、結果として、防火固定器具のフレームは取付表面に対して直接的に固定、とりわけ、ねじ止めされ得る。

また、本発明は、ドアアクチュエータと、記載された防火固定器具とを有する、第３のアセンブリと、さらには追加の取付プレートとを備える。この場合、取付プレートは、防火固定器具とドアアクチュエータとの間に配されるものとなる。取付プレートは、防火固定器具のフレームに対して、固定、とりわけねじ止めされる。結果として、防火固定器具のフレームは取付表面に対してねじ止めされるものとなる。この場合、ドアアクチュエータは、取付プレートの前面に対して通常のやり方で接続、とりわけねじ止めされ得る。熱的に活性化されたとき、取付プレートは取付表面から離れるように押される。この場合、ドアアクチュエータは取付プレートとともに剥離する。

有利性を有する構成と、発明性を有するこの防火固定器具に関して記載される独立項は、３つのすべてのアセンブリについて有利な使用が見い出される。

ここで、本発明について、例示的な実施形態に基づいてより詳細に説明する。この場合において、以下のものが示される。

第１の例示的な実施形態による、発明性を有する防火固定器具を有する発明性のあるアセンブリである。 図１を展開した図である。

第１の例示的な実施形態による、発明性を有する防火固定器具のフレームである。 図１および図３で特定されるＡ－Ａ断面である。

第２の例示的な実施形態による、発明性を有する防火固定器具を有する、発明性のあるアセンブリの展開図である。

第３の例示的な実施形態による、発明性を有する防火固定器具を有する発明性のあるアセンブリの展開図である。 図６の詳細である。

以下に、本発明のいくつかの例示的な実施形態を説明する。すべての例示的な実施形態において、同一の参照符号は、同一、それぞれ機能的に同一の構造のコンポーネントを特定する。

すべての例示的な実施形態は、ドアアクチュエータ１０２を有するアセンブリ１００を示す。例示的な実施形態において、ドアアクチュエータ１０２は油圧ドアアクチュエータとして形成される。ドアアクチュエータ１０２は出力軸１０３を含む。上記の出力軸１０３を介して、ドアアクチュエータは、たとえばアームアセンブリにより、ドアまたはケーシングに接続され得る。

ドアアクチュエータ１０２は、取付表面１０１に固定されるものである。とりわけ、ドア、ケーシング、または壁が、上記の取付表面１０１を形成する。取付軸２は取付表面１０１に対して垂直である。

防火固定器具１が、ドアアクチュエータ１０２を取付表面１０１に固定するのに使用される。防火固定器具１はフレーム３を備える。図１から図５までによる第１の２つの例示的な実施形態において、上記フレーム３は別個の構造部品である。図６および図７による第３の例示的な実施形態において、フレーム３はドアアクチュエータ１０２の一体型コンポーネントである。

フレーム３は、少なくとも１つの反応チャンバ４を含む。反応チャンバ４は、ドライブエレメント７と、ピストンプレート８とを収容する。また、部分的に遮断プレート９が使用されている。

取付表面１０１に面するフレーム３の面は、後面５として言及される。反対面は前面６として言及される。

図１から図４までは、第１の例示的な実施形態によるアセンブリ１００の防火固定器具１を示す。この場合、後面５を有するフレーム３は取付表面１０１へ固定される。ドアアクチュエータ１０２は、フレーム３の前面６に直接取り付けられる。

図２および図３で表されるように、フレーム３は４つの反応チャンバ４を有する。ドライブエレメント７、ピストンプレート８および遮断プレート９の積層が、それぞれの反応チャンバ４の中に位置する。この場合、図４の断面に示されるように、遮断プレート９は反応チャンバ４の外に配され得る。

ここでは、ドライブエレメント７は熱膨張性の素材の２つの層から形成される。ピストンプレート８は、たとえばアルミニウムから成り、遮断プレート９とドライブエレメント７との間に配される。

とりわけ図４の断面に示されるように、個別の反応チャンバ４は両面で開口している。ドライブエレメント７は、取付表面１０１に直接載置されている。ドライブエレメント７が熱的に活性化されると、ピストンプレート８はドアアクチュエータ１０２の方向へと押圧される。ドライブエレメント７とピストンプレート８とは反応チャンバ４に位置しており、ドライブエレメント７の膨張する素材はドアアクチュエータ１０２の裂けた後面の中へは入らないが、圧力がピストンプレート８を介してドアアクチュエータ１０２へ直接加えられる。

図３は、個別の反応チャンバ４の長さ１５と幅１６を示す。長さ１５と幅１６は取付軸２に対して垂直に測定され、反応チャンバ４の断面積を決定する。図４は、取付軸２に対して平行に測定される反応チャンバ４の奥行き１７を表す。この例示的な実施形態において、反応チャンバ４の奥行き１７もまた、最厚地点でフレーム２の厚さ１８に相応する。

図４で示すように、個別の反応チャンバ４は全周に境界１０を有する。上記の境界１０は、突出部１９を有する取付軸２に対して平行に延設される。突出部１９は、ドアアクチュエータ１０２とフレーム３との間の接触表面２０を起点として測定される。突出部１９は反応チャンバ４の奥行き１７を増加させる。

図２、図３および図４は、フレーム３が前面６に少なくとも１つのポケット１１を含み得ることを示している。上記のポケット１１は、フレーム３の断熱性を向上させる空気充填スペースを形成し、できる限り少量の熱入力が取付表面１０１を介してフレーム３を通してドアアクチュエータ１０２上で直接実現されるようになっている。このようなポケット１１はフレーム３の後面５にも配され得る。ポケット１１にも、少なくとも部分的に、断熱性の素材、とりわけ固形の素材が充填され得る。

図３は、４つの第１の固定ポイント１２と、４つの第２の固定ポイント１３を含むフレーム３を示す。第１の固定ポイント１２は、フレーム３を取付表面１０１にねじ止めするのに使用される。第２の固定ポイント１３は、ドアアクチュエータ１０２をフレーム３へねじ止めするのに使用される。第２の例示的な実施形態において、第２の固定ポイント１３にねじ止めされるのはドアアクチュエータ１０２ではなく取付プレート３０である。

図３は、第１と第２の例示的な実施形態を表しており、それぞれが孔として形成される１つのそれぞれの第１の固定ポイント１２と１つの第２の固定ポイント１３は、対を形成する。この場合、２つの対応する固定ポイント１２，１３間の距離１４は、できる限り小さく選択される。

図５は、第２の例示的な実施形態によるアセンブリ１００における防火固定器具１の展開図を示す。ここでは、取付プレート３０は、ドアアクチュエータ１０２とフレーム３との間に配される。取付プレート３０は、第２の固定ポイント１３を介してフレーム３へねじ止めされる。

第２の例示的な実施形態において、フレーム３は、５つの反応チャンバ４を有する。ここではたとえばまた２つの層から成る１つのドライブエレメント７が、それぞれの反応チャンバ４に着座される。それぞれのドライブエレメント７の前面にはプレートが配され、上記のプレートはピストンプレート８または遮断プレート９として形成され得る。また、この場所には、２つの積層されたプレート、つまりピストンプレート８と少なくとも１つの遮断プレート９とが使用され得る。

第２の例示的な実施形態においても、反応チャンバ４は前面６および後面５で開口している。後面５では、ドライブエレメント７が取付表面１０１に直接載置される。

図６および図７は、第３の例示的な実施形態によるアセンブリ１００における防火固定器具１の構成を示す。第３の例示的な実施形態によれば、防火固定器具１のフレーム３はドアアクチュエータ１０２の一体型コンポーネントである。これはとりわけ、ドアアクチュエータ１０２の後面および図７を見るとわかる。ここでは、反応チャンバ４はフレーム３に形成されている。図６の展開図によれば、ドライブエレメント７およびピストンプレート８はこの反応チャンバ４に着座している。

参照符号リスト
１ 防火固定器具
２ 取付軸
３ フレーム
４ 反応チャンバ
５ 後面
６ 前面
７ ドライブエレメント
８ ピストンプレート
９ 遮断プレート
１０ 境界
１１ ポケット
１２ 第１の固定ポイント
１３ 第２の固定ポイント
１４ 距離
１５ 長さ
１６ 幅
１７ 奥行き
１８ 厚さ
１９ 突出部
２０ 接触表面
３０ 取付プレート
１００ アセンブリ
１０１ 取付表面
１０２ ドアアクチュエータ
１０３ 出力軸

Claims (14)

1. ドアアクチュエータ固定用防火固定器具であって、
   取付表面、とりわけドア、ケーシングまたは壁へと向けられる、後面のあるフレームであって、取付軸が前記後面に対して垂直に画定され、前記フレームは、ドアアクチュエータと前記取付表面との間に配置されるように形成されているか、または前記ドアアクチュエータと一体型コンポーネントである、フレームと、
   前記フレームに形成される少なくとも１つの反応チャンバであって、前記フレームは、前記反応チャンバを全周で区切っており、前記反応チャンバは、前記後面および／または前記後面の反対側の前記フレームの前面で開口している、反応チャンバと、
   前記反応チャンバ内に配され、熱的に活性化されたときに、前記ドアアクチュエータを前記取付表面から離れるように押すように形成された、膨張性素材から成るドライブエレメントと、
   を備える、防火固定器具。
2. 前記反応チャンバ内に配され、前記ドライブエレメントを熱的に活性化するときに、とりわけ前記フレームおよび／またはドアドライブとの関係において前記ドライブエレメントにより偏位させられるピストンプレートを備える、請求項１に記載の防火固定器具。
3. 前記ピストンプレートは、非金属で断熱性の素材で製造されるか、または前記ピストンプレートは、非金属で断熱性の素材の少なくとも１つの層を含む、請求項２に記載の防火固定器具。
4. 少なくとも前記ピストンプレートの１つの面に、非金属で断熱性の素材で製造された少なくとも１つの遮断プレートが据えられた、請求項２または３に記載の防火固定器具。
5. 前記ドライブエレメントおよび／または前記ピストンプレートおよび／または前記遮断プレートは、前記取付軸に対して垂直に画定される前記反応チャンバの断面積全体にわたり延設される、請求項４に記載の防火固定器具。
6. 前記反応チャンバは、両面、好ましくは断面全体にわたり両面で開口している、請求項１から５のいずれか１項に記載の防火固定器具。
7. 前記ドライブエレメントは、前記取付表面と直接接触するように前記フレームの後面で露出している、請求項１から６のいずれか１項に記載の防火固定器具。
8. 前記取付表面に対して平行に画定される、前記反応チャンバの奥行きは、１ｍｍから３０ｍｍの間、好ましくは５ｍｍから２０ｍｍの間であって、
   および／または、前記取付表面に対して平行に画定される、前記反応チャンバの断面積は、４００ｍｍ^２から５０，０００ｍｍ^２の間、好ましくは９００ｍｍ^２から１０，０００ｍｍ^２の間である、
   請求項１から７のいずれか１項に記載の防火固定器具。
9. 前記取付軸に対して垂直に画定される、すべての反応チャンバの断面積の合計は少なくとも２，５００ｍｍ^２、好ましくは少なくとも５，０００ｍｍ^２である、
   請求項１から８のいずれか１項に記載の防火固定器具。
10. 前記フレームは、前記取付表面に対してねじ止めするためにとりわけ穴として形成される、第１の固定ポイントを有し、
    前記フレームは、前記ドアアクチュエータまたは取付プレートを前記フレームに対してねじ止めするためにとりわけ穴として形成される、第２の固定ポイントを有する、
    請求項１から９のいずれか１項に記載の防火固定器具。
11. 互いに隣り合う２つのそれぞれの第１と第２の固定ポイントは、対を形成するとともに、対の第１の固定ポイントと第２の固定ポイントとの間の距離は、前記フレームの厚さの最大で５倍、好ましくは最大で４倍である、請求項１０に記載の防火固定器具。
12. ドアアクチュエータと、請求項１から９までのいずれか１項に記載の防火固定器具とを備え、前記フレームは、前記ドアアクチュエータの一体型コンポーネントである、アセンブリ。
13. ドアアクチュエータと、請求項１から１１までのいずれか１項に記載の防火固定器具とを備え、前記ドアアクチュエータは、とりわけ直接前記フレームへねじ止めされて固定されることが可能な、アセンブリ。
14. ドアアクチュエータと、請求項１から１１までのいずれか１項に記載の取付プレートと、防火固定器具とを備え、前記取付プレートは、とりわけ前記フレームへ直接ねじ止めされて固定されることが可能であり、前記ドアアクチュエータは、とりわけ直接前記取付プレートへねじ止めされて固定されることが可能な、アセンブリ。

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