JP2017095978A - 防火扉 - Google Patents
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Abstract
【課題】親扉に対して、仮設ケーブルを挿通した子扉が従属又は独立して開閉自在な防火扉を提供する。【解決手段】防火扉10は、片開き式の親扉1と子扉2を備える。親扉1は、第1のヒンジ11hで一方の側面をドア枠11fと回転自在に連結し、第1のヒンジ11h側の下方隅部に切り欠き部1kを切り欠いている。子扉2は、第1のヒンジ11hと同軸上に配置した第2のヒンジ3で一方の側面をドア枠11fと回転自在に連結し、加熱側から非加熱側に向けて、切り欠き部1kを閉鎖できる。子扉2は、仮設ケーブルCを挿通自在な開口2hと、開閉が困難に床面FLに施錠する施錠手段4を有する。子扉2を床面FLに施錠していないときには、親扉1と子扉2を一体に開閉でき、子扉2を床面FLに施錠したときには、仮設ケーブルCを移動させることなく、親扉1のみを開閉できる。【選択図】図1
Description
本発明は、防火扉に関する。特に、仮設ケーブルを挿通自在な子扉を有する防火扉の構造に関する。
防火扉は、通常時には人が通行できるが、火災発生時には火炎の貫通を防止できるように構成している。防火扉で室を閉鎖することで、室内から発生した火炎が室外へ侵入することを遮断できる。
防火扉は、その目的からして、火炎を浴びても燃え落ちないこと、及び、溶融しないことが要求されている。又、防火扉は、火炎の侵入を防止するため、加熱側から非加熱側に向けて、貫通する隙間を設けないことが要求されている。
防火扉は、一般に、片開き式の開閉扉が使用されている。片開き式の開閉扉は、扉本体の一方の側面を鉛直方向に配列されたヒンジで回転自在に連結している。
ところで、発電所などでは、室内から室外に向けて、又は室外から室内に向けて、電気ケーブルなどを仮設して、保守作業を実施することがある(以下、電気ケーブルなどを仮設ケーブルという)。この場合、防火扉が開いた状態を維持して、仮設ケーブルを敷設することになるので、室を防火扉で閉じることができず、防火扉としての本来の機能を発揮できないという不具合がある。又、室内で火災が発生した緊急事態では、人員の退避が優先されるので、仮設ケーブルを撤去して、防火扉で室を閉鎖することが困難になることがある。
防火扉を開いた状態にして、仮設ケーブルを敷設した場合には、保守作業を実施しない夜間だけ、仮設ケーブルの接続を解除して、防火扉を開閉自在とする方策が考えらえる。しかし、作業期間中に、仮設ケーブルの接続と解除を毎日実施することは、作業効率が良くないという問題がある。
このような不具合を解消するため、一方の側面を鉛直方向に配列されたヒンジで回転自在に連結した防火扉であって、ヒンジと反対側の上方隅部に矩形の切り欠き部を設けた防火扉本体と、仮設ケーブルが挿通自在な挿通穴を有すると共に、切り欠き部を隙間なく覆う矩形の板状体を隅部に固定したドア枠と、を備えた防火扉が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1による防火扉は、仮設ケーブルを室内に敷設できると共に、防火扉本体を自在に開閉できる、としている。
又、上記のような不具合を解消するため、一方の側面を鉛直方向に配列されたヒンジで回転自在に連結した防火扉であって、ヒンジと反対側の下方隅部に矩形の切り欠き部を設けた親扉と、切り欠き部の上縁と回転自在に連結して水平軸と、切り欠き部を開閉自在に覆う子扉と、を備えた防火扉が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2による防火扉は、親扉を閉じた状態で、子扉から消火ホースを挿入できるので、防火扉で消火ホースを挟むことなく、消火ホースを配設できる、としている。
特許文献1による防火扉は、矩形の板状体がドア枠の隅部から突出しているので、大型の機材をドア枠に通過させるには支障がある。
一方、特許文献2による防火扉は、親扉と子扉が一体となって開閉するので、大型の機材をドア枠に通過させることが容易である。しかし、特許文献2による防火扉は、仮設ケーブル用の挿通穴を子扉に設けると、防火扉を開閉する度に、子扉に引きずられて仮設ケーブルが床面と摺動するので、仮設ケーブルが損傷する心配がある。
以上のことから、通常時には、仮設ケーブルを移動することなく親扉を開閉でき、大型の機材を通過させるときには、又は、火災などが発生した非常時には、仮設ケーブルを保持した子扉と親扉が一体となって開閉できる、防火扉が求められていた。そして、以上のことが本発明の課題といってよい。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、通常時には、仮設ケーブルを移動することなく親扉を開閉でき、大型の機材を通過させるときには、又は、火災などが発生した非常時には、仮設ケーブルを保持した子扉と親扉が一体をなって開閉自在な防火扉を提供することを目的とする。
本発明者は、ヒンジ側の下方隅部に切り欠き部を切り欠いた片開き式の親扉と、仮設ケーブルを挿通自在な開口を有すると共に、切り欠き部を閉鎖自在な片開き式の子扉で防火扉を構成し、親扉に対して子扉が従属又は独立して開閉自に構成することで、上記の課題を解決できると考え、これに基づいて、以下のような新たな防火扉を発明するに至った。
(1)本発明による防火扉は、鉛直方向に配列した第1のヒンジで一方の側面をドア枠と回転自在に連結し、前記第1のヒンジ側の下方隅部に矩形の切り欠き部を切り欠いた片開き式の親扉と、前記第1のヒンジの回動中心と同軸上に回動中心を有する第2のヒンジで一方の側面を前記ドア枠と回転自在に連結し、加熱側から非加熱側に向けて、前記切り欠き部を閉鎖自在な矩形の片開き式の子扉と、を備え、前記子扉は、一つ以上の仮設ケーブルを挿通自在な開口と、開閉が困難に床面に施錠する施錠手段と、を有している。
(2)前記仮設ケーブルは、前記子扉の開口の内部に難燃性のパテを充填して固定されていることが好ましい。
(3)前記施錠手段は、前記子扉を閉じたときに、施錠ピンが床面に開口した落とし穴に自重で落ち込んで施錠する落とし錠からなることが好ましい。
(4)前記子扉の開口を閉止自在な蓋体を更に備えることが好ましい。
(5)前記第2のヒンジは、前記子扉が開く方向に力を付勢するパワーヒンジからなることが好ましい。
本発明による防火扉は、ヒンジ側の下方隅部に切り欠き部を切り欠いた片開き式の親扉と、仮設ケーブルを挿通自在な開口を有すると共に、切り欠き部を閉鎖自在な片開き式の子扉と、を備え、子扉を床面に施錠していないときには、親扉と子扉を一体に開閉でき、子扉を床面に施錠したときには、仮設ケーブルを移動させることなく、親扉のみを開閉できる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
[防火扉の構成]
最初に、本発明の一実施形態による防火扉の構成を説明する。なお、本発明による防火扉は、室内を閉鎖する防火扉を実施形態として説明するが、本発明による防火扉は、これに限定されることなく、通路を閉鎖する防火扉にも適用できる。
[防火扉の構成]
最初に、本発明の一実施形態による防火扉の構成を説明する。なお、本発明による防火扉は、室内を閉鎖する防火扉を実施形態として説明するが、本発明による防火扉は、これに限定されることなく、通路を閉鎖する防火扉にも適用できる。
図1は、本発明の一実施形態による防火扉の正面図であり、防火扉を室内から観た状態図である。
図2は、前記実施形態による防火扉の横断面図である。図3は、前記実施形態による防火扉の横断面図であり、図1のA−A矢視断面図である。
図4は、前記実施形態による防火扉に備わる子扉を拡大した斜視図である。図5は、前記実施形態による防火扉に備わる子扉を拡大した斜視図であり、子扉に設けた開口を塞ぐ蓋体を配置した状態図である。
(全体構成)
図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態による防火扉10は、片開き式の親扉1と矩形の片開き式の子扉2で構成している。親扉1は、その一方の側面を複数の第1のヒンジ11hでドア枠11fと回転自在に連結している。複数の第1のヒンジ11hは、鉛直方向に配列されている。又、親扉1は、第1のヒンジ11h側の下方隅部に矩形の切り欠き部1kを切り欠いている。
図1から図5を参照すると、本発明の一実施形態による防火扉10は、片開き式の親扉1と矩形の片開き式の子扉2で構成している。親扉1は、その一方の側面を複数の第1のヒンジ11hでドア枠11fと回転自在に連結している。複数の第1のヒンジ11hは、鉛直方向に配列されている。又、親扉1は、第1のヒンジ11h側の下方隅部に矩形の切り欠き部1kを切り欠いている。
図1又は図3から図5を参照すると、子扉2は、その一方の側面を第2のヒンジ3でドア枠11fと回転自在に連結している。第2のヒンジ3は、第1のヒンジ11hの回動中心と同軸上に回動中心を有している。又、子扉2は、加熱側から非加熱側に向けて、切り欠き部1kを閉鎖できる。
図1又は図3から図5を参照すると、子扉2は、円形の開口2hを開口している。開口2hには、一組の仮設ケーブルC・Cを挿通している(図1又は図4参照)。開口2hの内部に難燃性のパテPを充填することで、仮設ケーブルCを子扉2に固定できる。
又、図1又は図3から図5を参照すると、子扉2は、施錠手段4となる落とし錠を備えている。施錠手段4を操作することで、子扉2の開閉が困難に、子扉2を床面FLに施錠できる(図1参照)。
(親扉の構成)
次に、実施形態による親扉1の構成を説明する。図1から図3を参照すると、親扉1は、鋼板を折り曲げ加工及び溶接加工して、内部に空洞を有する袋状に形成している。親扉1の内部には、断熱材を収容しておくことが好ましい。親扉1は、その外形を規格の寸法にすることが好ましく、1818mm×764mm(高さ×幅)とすることができ、1818mm×812mm(高さ×幅)とすることができる。
次に、実施形態による親扉1の構成を説明する。図1から図3を参照すると、親扉1は、鋼板を折り曲げ加工及び溶接加工して、内部に空洞を有する袋状に形成している。親扉1の内部には、断熱材を収容しておくことが好ましい。親扉1は、その外形を規格の寸法にすることが好ましく、1818mm×764mm(高さ×幅)とすることができ、1818mm×812mm(高さ×幅)とすることができる。
図1から図3を参照すると、親扉1は、その下面を除く三方がドア枠11fで囲われている。鉛直方向に延びる一方のドア枠11fと親扉1の一方の側面を複数の第1のヒンジ11hで回転自在に連結することで、片開き式の親扉1とすることができる。
図2又は図3を参照すると、親扉1は、防火壁Wで囲われた室Rmの内部から廊下Ha側に向けて開くことが困難に設置されている。同様に、子扉2は、室Rmの内部から廊下Ha側に向けて開くことが困難に設置されている。以下、室Rmの内部を「室内」と呼称し、廊下Ha側を「室外」と呼称する。
図2を参照すると、ドア枠11fは、戸当りとなる段差111を設けている。親扉1が段差111に当接することで、室内を閉止できる。ドア枠11fの内壁と親扉1の側面との隙間dに対して段差111を突出させることで、室内で発生した火炎が室外に侵入することを遮断できる。又、段差111には、緩衝部材11dを取り付けている。緩衝部材11dは、親扉1を閉めたときの衝撃を緩和すると共に、隙間dを気密封止している。
図1を参照すると、親扉1は、第1のヒンジ11bと反対側にドアノブ12を配置している。ドアノブ12を回転させることで、親扉1とドア枠11fを連結しているラッチボルト(図示せず)が解除され、親扉1を開くことができる。親扉1を閉じると、ラッチボルト(図示せず)が自動復帰して、風圧などで親扉1が容易に開かないようにできる。ドアノブ12は、施錠機能を有しているものを用いることが好ましい。
図1を参照すると、親扉1は、ドアクローザー13を上部のヒンジ11h寄りに取り付けている。ドアクローザー13は、人為的に開けられた親扉1を解放すると、自動的に閉める機能を有している。又、ドアクローザー13は、その本体に充填された緩衝油とダンパ機構の作用により、親扉1が急激に閉じることがないように、又は、風圧などで親扉1が急激に開くことがないように、親扉1の回転速度を緩慢にする機能を有している。
(子扉の構成)
次に、実施形態による子扉2の構成を説明する。図1又は図3から図5を参照すると、子扉2は、鋼板を折り曲げ加工及び溶接加工して、内部に空洞を有する袋状に形成している。子扉2の内部には、断熱材を収容しておくことが好ましい。子扉2は、親扉1の隅部に形成された矩形の切り欠き部1kを塞ぐように配置されている。なお、子扉2の厚さは、親扉1の厚さと略一致するように形成している。
次に、実施形態による子扉2の構成を説明する。図1又は図3から図5を参照すると、子扉2は、鋼板を折り曲げ加工及び溶接加工して、内部に空洞を有する袋状に形成している。子扉2の内部には、断熱材を収容しておくことが好ましい。子扉2は、親扉1の隅部に形成された矩形の切り欠き部1kを塞ぐように配置されている。なお、子扉2の厚さは、親扉1の厚さと略一致するように形成している。
図2又は図4及び図5を参照すると、親扉1に対して、子扉2は、所定の段差を設けて、切り欠き部1kを閉止できる。子扉2は、鉛直方向に延びる第1の段差211と水平方向に延びる第2の段差221を備えている。親扉1が戸当たりとなる第1の段差211及び第2の段差221に当接することで、切り欠き部1kを閉止できる。これにより、室内で発生した火炎が親扉1と子扉2の隙間から室外に侵入することを遮断できる。
図2を参照すると、第1の段差211には、耐熱性ゴムなどの緩衝部材2gを取り付けている。第2の段差221にも、同様な緩衝部材2gを取り付けているが、図示を省略している。そして、緩衝部材2gが親扉1の外面に当接することで、親扉1に対して子扉2を気密封止している。
(第2のヒンジの構成)
次に、実施形態による第2のヒンジ3の構成を説明する。図6は、前記実施形態による防火扉に備わる第2のヒンジの構成を示す斜視分解組立図である。図7は、第2のヒンジに備わるスプリングユニットの構成を示す縦断面図である。図8は、第2のヒンジに備わるスプリングユニットの構成を示す縦断面図である。
次に、実施形態による第2のヒンジ3の構成を説明する。図6は、前記実施形態による防火扉に備わる第2のヒンジの構成を示す斜視分解組立図である。図7は、第2のヒンジに備わるスプリングユニットの構成を示す縦断面図である。図8は、第2のヒンジに備わるスプリングユニットの構成を示す縦断面図である。
図1又は図4及び図6を参照すると、第2のヒンジ3は、子扉2が開く方向に力を付勢するパワーヒンジからなることが好ましい。図4から図6を参照して、パワーヒンジとなる第2のヒンジ3としては、例えば、特開平8−184254号公報に開示された、既知の自動復帰型ヒンジを使用できる。第2のヒンジ3は、第1ヒンジ板31と第2ヒンジ板32を備えている。又、第2のヒンジ3は、ダンパユニット33、スプリングユニット34、及び圧縮コイルばね35を備えている。
図6を参照すると、第1ヒンジ板31は、板状部311と一対の支持アーム312・312で構成している。板状部311は、その両端部に一対の支持アーム312・312を固定している。又、板状部311は、ねじ止め用の一対の皿穴31b・31bを設けている。そして、第1ヒンジ板31は、ドア枠11fにねじ止めできる(図3参照)。又、支持アーム312は、その端部に四角形の穴31hを開口している。一対の支持アーム312・312は、それらの端部が離隔している。一方の穴31hと他方の穴31hは、それらの軸中心が一致している。
図6を参照すると、第2ヒンジ板32は、板状部321と円筒状の軸受部322で構成している。板状部321は、軸受部322の外周方向に突出している。そして、第2ヒンジ板32は、子扉2の一方の側面にねじ止めできる(図3参照)。又、板状部321は、ねじ止め用の一対の皿穴32b・32bを設けている。軸受部322は、六角形の穴32hを軸中心に開口している。
図6又は図8を参照すると、ダンパユニット33は、回転軸331と軸受筒332で構成している。軸受筒332は、回転軸331と回転自在に連結している。軸受筒332は、その外形を六角柱状に形成している。そして、軸受筒332は、穴32hに挿入でき、軸受部322の軸回りに回り止めされる。回転軸331は、軸受筒332の一方の端面から突出した四角柱状の軸部33aを有している。軸部33aは、一方の穴31hに嵌合でき、一方の支持アーム312の軸回りに回り止めされる。
図8を参照すると、軸受筒332は、適宜な粘性を有する緩衝油33qを円筒状の室33rの内部に充填している。又、軸受筒332は、室33rの内壁から突出すると共に、先端面が回転軸331の外周に当接するストッパ33sを有している。ストッパ33sは、室33rの内部を仕切っている。
一方、図8を参照すると、回転軸331は、遠心方向に突出する突部33tを有している。又、軸受筒332は、突部33tを跨ぐように配置され、回転軸331の回転に連動して移動する可動弁33vを内部に備えている。突部33tは、その先端面から矩形に切り欠かれた第1流通孔f1を開口している。可動弁33vの一方の片翼には、第1流通孔f1より断面積の大きい第2流通孔f2を開口している。可動弁33vの他方の片翼には、第1流通孔f1より断面積の小さい第3流通孔f3を開口している。
図8を参照して、軸受筒332に対して、回転軸331を時計方向に回転すると、室33rの右側の緩衝油33qは、第2流通孔f2及び第1流通孔f1を経由して、室33rの左側へと流動する。一方、軸受筒332に対して、回転軸331を反時計方向に回転すると、室33rの左側の緩衝油33qは、第3流通孔f3及び第1流通孔f1を経由して、室33rの右側へと流動する。これらの場合、第1流通孔f1の断面積と第3流通孔f3の断面積は、f1>f2の関係にあるので、軸受筒332に対して、回転軸331の時計方向の回転速度に比べて、回転軸331の反時計方向の回転速度を遅くできる。
図8を参照すると、ダンパユニット33は、回転軸331と軸受筒332との相対的回転速度を軸受筒332の内部に充填された緩衝油33qの移動速度で緩和する緩衝機構を備えている。そして、図3を参照して、このようなダンパユニット33を備えた第2のヒンジ3で、ドア枠11fと子扉2を回転自在に連結することで、親扉1を開いたときは、親扉1に追従する子扉2の回転速度を速くでき、子扉2を閉じるときは、その回転速度を遅くすることができる。
図6又は図7を参照すると、スプリングユニット34は、回転軸341、軸受筒342、及びコイルばね343で構成している。軸受筒342は、回転軸341と回転自在に連結している。軸受筒342は、その外形を六角柱状に形成している。そして、軸受筒342は、穴32hに挿入でき、軸受部322の軸回りに回り止めされる。回転軸341は、軸受筒342の他方の端面から突出した四角柱状の軸部34aを有している。軸部34aは、他方の穴31hに嵌合でき、他方の支持アーム312の軸回りに回り止めされる。
図7を参照すると、コイルばね343は、軸受筒342の内部に配置されている。コイルばね343は、回転軸341を外装している。コイルばね343の一端部は、軸受筒342の内部に支持されている。コイルばね343の他端部は、回転軸341に支持されている。軸受筒342に対して、回転軸341を一方の方向に回転すると、コイルばね343には、回転軸341を他方の方向に回転させる力が蓄勢される。軸受筒342に対して、回転軸341を一方の方向に回転した状態から、回転軸341を解放すると、回転軸341を初期の状態に復帰できる。
図7を参照して、コイルばね343の線径又は巻き数を適宜に選択することで、軸受筒342に対して、回転軸341が回転する力(つまり、トルク)を調整できる。そして、図3を参照して、このようなスプリングユニット34を備えた第2のヒンジ3で、ドア枠11fと子扉2を回転自在に連結することで、子扉2を開閉する力を調整できる。
図6を参照して、圧縮コイルばね35を第2ヒンジ板32の穴32hの内部に挿入し、穴32hの一端部側からダンパユニット33を挿入し、穴32hの他端部側からスプリングユニット34を挿入する。次に、軸部33aを一方の穴31hに嵌合すると共に、軸部34aを他方の穴31hに嵌合することで、第1ヒンジ板31と第2ヒンジ板32を回動自在に組み立てることができる。軸部33aと一方の穴31hとは、コイルばね343に所定の予圧が付加されるように、嵌合することが好ましい。
(施錠手段の構成)
次に、実施形態による施錠手段4の構成を説明する。図4又は図5を参照すると、施錠手段4は、本体41と施錠ピン4pで構成している。本体41は、取り付け板41aと筒状体41bで構成している。取り付け板41aは、子扉2の前面にねじ止めされている。筒状体41bは、取り付け板41aの中央部に配置されている。又、筒状体41bは、施錠ピン4pを延直方向にスライド自在に保持している。
次に、実施形態による施錠手段4の構成を説明する。図4又は図5を参照すると、施錠手段4は、本体41と施錠ピン4pで構成している。本体41は、取り付け板41aと筒状体41bで構成している。取り付け板41aは、子扉2の前面にねじ止めされている。筒状体41bは、取り付け板41aの中央部に配置されている。又、筒状体41bは、施錠ピン4pを延直方向にスライド自在に保持している。
図4又は図5を参照すると、施錠ピン4pは、操作ロッド41pを備えている。操作ロッド41pは、施錠ピン4pの外周方向に突出している。操作ロッド41pは、筒状体41bの前面に開口された縦溝410に沿って移動できる。操作ロッド41pを把持して、操作ロッド41pを上部係止溝411に係止することで、施錠ピン4pを引き上げた解錠位置に保持できる。一方、操作ロッド41pを把持して、操作ロッド41pを下部係止溝412に係止することで、施錠ピン4pを引き下げた施錠位置に保持できる。
図4又は図5に示した状態では、施錠ピン4pの先端部側が床面FLに開口した落とし穴5hに落ち込んで、子扉2を床面FLに施錠している。そして、子扉2をその開閉が困難に床面FLに施錠している。一方、施錠ピン4pを引き上げた解錠位置では、子扉2を自在に開閉できる。図4又は図5に示した施錠手段4は、市販の落とし錠を使用することができる。
(蓋体の構成)
次に、実施形態による6の構成を説明する。図5を参照すると、防火扉10は、子扉2の開口2hを閉止自在な蓋体6を更に備えている。蓋体6は、円筒体6aと鍔体6fでハット状に構成している。円筒体6aは、開口2hに嵌合できる。
次に、実施形態による6の構成を説明する。図5を参照すると、防火扉10は、子扉2の開口2hを閉止自在な蓋体6を更に備えている。蓋体6は、円筒体6aと鍔体6fでハット状に構成している。円筒体6aは、開口2hに嵌合できる。
図5を参照すると、子扉2は、複数の雌ねじ部2fを開口2hの周囲に設けている。一方、鍔体6fは、複数の雌ねじ部2fに対応したねじ穴6hを開口している。図示しないねじ部材を用いて、鍔体6fを子扉2に固定できる。
このように、防火扉10は、仮設ケーブルCを使用しないときには(図4参照)、蓋体6を用いて、開口2hを塞ぐことができる。蓋体6は、金属体で構成することが防火扉として好ましい。
[防火扉の作用]
次に、実施形態による防火扉10の作用及び効果を説明する。図1から図4を参照すると、防火扉10は、子扉2を閉じて床面FLに施錠した状態では、子扉2とは独立して、親扉1を開閉できる。そして、仮設ケーブルCが床面FLと摺動することなく、親扉1を開閉できる。
次に、実施形態による防火扉10の作用及び効果を説明する。図1から図4を参照すると、防火扉10は、子扉2を閉じて床面FLに施錠した状態では、子扉2とは独立して、親扉1を開閉できる。そして、仮設ケーブルCが床面FLと摺動することなく、親扉1を開閉できる。
又、図1から図4を参照すると、防火扉10は、室内から室外に向けて貫通する隙間を有しないので、親扉1及び子扉2を閉じた状態では、室内の火炎を遮る防火扉として機能することができる。
一方、図1から図4を参照して、子扉2を床面FLから解錠した状態では、親扉1と子扉2を略一体状態で開閉できので、大型の機材をドア枠11fに通過させることが容易である。
このように、実施形態による防火扉10は、子扉2とは独立して、親扉1を開閉できるように構成することで、通常は、仮設ケーブルCを動かさずに、親扉1を開閉でき、親扉1を閉じたときは、防火扉として機能できる。一方、子扉2の施錠を解除すると、親扉1と子扉2を一体的に開くことができ、大型の機材の搬出入が容易となる。
本発明による防火扉は、以下の効果が期待できる。
(1)防火扉の機能を維持でき、仮設ケーブルを敷設できる。
(2)子扉に設けた開口を利用して、仮設ケーブルを容易に敷設できる。
(3)仮設ケーブルを敷設しない状態では、ドア枠の全開口領域を有効利用できる。
(4)室内で火災が発生した緊急事態では、仮設ケーブルを撤去することなく、防火扉で室を閉鎖できる。
(1)防火扉の機能を維持でき、仮設ケーブルを敷設できる。
(2)子扉に設けた開口を利用して、仮設ケーブルを容易に敷設できる。
(3)仮設ケーブルを敷設しない状態では、ドア枠の全開口領域を有効利用できる。
(4)室内で火災が発生した緊急事態では、仮設ケーブルを撤去することなく、防火扉で室を閉鎖できる。
1 親扉
1k 切り欠き部
2 子扉
2h 開口
3 第2のヒンジ
4 施錠手段
10 防火扉
11f ドア枠
11h 第1のヒンジ
C 仮設ケーブル
FL 床面
1k 切り欠き部
2 子扉
2h 開口
3 第2のヒンジ
4 施錠手段
10 防火扉
11f ドア枠
11h 第1のヒンジ
C 仮設ケーブル
FL 床面
Claims (5)
- 鉛直方向に配列した第1のヒンジで一方の側面をドア枠と回転自在に連結し、前記第1のヒンジ側の下方隅部に矩形の切り欠き部を切り欠いた片開き式の親扉と、
前記第1のヒンジの回動中心と同軸上に回動中心を有する第2のヒンジで一方の側面を前記ドア枠と回転自在に連結し、加熱側から非加熱側に向けて、前記切り欠き部を閉鎖自在な矩形の片開き式の子扉と、を備え、
前記子扉は、
一つ以上の仮設ケーブルを挿通自在な開口と、
開閉が困難に床面に施錠する施錠手段と、を有している、防火扉。 - 前記仮設ケーブルは、前記子扉の開口の内部に難燃性のパテを充填して固定されている、請求項1記載の防火扉。
- 前記施錠手段は、前記子扉を閉じたときに、施錠ピンが床面に開口した落とし穴に自重で落ち込んで施錠する落とし錠からなる、請求項1又は2記載の防火扉。
- 前記子扉の開口を閉止自在な蓋体を更に備える、請求項1から3のいずれかに記載の防火扉。
- 前記第2のヒンジは、前記子扉が開く方向に力を付勢するパワーヒンジからなる、請求項1から4のいずれかに記載の防火扉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015229087A JP2017095978A (ja) | 2015-11-24 | 2015-11-24 | 防火扉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015229087A JP2017095978A (ja) | 2015-11-24 | 2015-11-24 | 防火扉 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2017095978A true JP2017095978A (ja) | 2017-06-01 |
Family
ID=58803308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015229087A Pending JP2017095978A (ja) | 2015-11-24 | 2015-11-24 | 防火扉 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2017095978A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107178289A (zh) * | 2017-08-01 | 2017-09-19 | 太仓圣广仁自动化设备有限公司 | 一种吸烟喷水防火门 |
CN107575139A (zh) * | 2017-09-27 | 2018-01-12 | 长沙变化率信息技术有限公司 | 一种综合管廊防火门控制系统及方法 |
KR102305935B1 (ko) * | 2021-05-04 | 2021-09-28 | 유지씨 주식회사 | 실내 화재 발생시 화재를 진압하거나 지연시킬 수 있는 소화 보조용 키트 및 그 소화 보조용 키트가 설치된 방화문 |
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2015
- 2015-11-24 JP JP2015229087A patent/JP2017095978A/ja active Pending
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