JP2022020482A - 被加熱物の加熱装置及び加熱方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱筒内で被加熱物を効果的に撹拌させつつ加熱することができる被加熱物の加熱装置を提供する。【解決手段】本被加熱物の加熱装置は、被加熱物が供給される回転可能な加熱筒3と、加熱筒を加熱する加熱部4と、を備え、加熱筒3内には、放射状をなす複数のバッフル板26を有する撹拌部材5が軸方向に並んで複数配設されている被加熱物の加熱装置1である。そして、複数の撹拌部材は、隣り合う撹拌部材の互いのバッフル板の加熱筒の軸回りの位置がずれるにように加熱筒内に配設されている。【選択図】図1

Description

本発明は、被加熱物の加熱装置及び加熱方法に関し、更に詳しくは、加熱筒内に撹拌部材が軸方向に並んで複数配設された被加熱物の加熱装置及びこれを用いる被加熱物の加熱方法に関する。
従来の被加熱物の加熱装置として、被加熱物が供給される回転可能な加熱筒と、加熱筒を加熱する加熱部と、を備え、加熱筒内には、放射状をなす複数のバッフル板を有する撹拌部材が軸方向に並んで複数配設されているものが一般に知られている(例えば、特許文献1及び2を参照)。これら特許文献1及び2には、複数の撹拌部材は、隣り合う撹拌部材の互いのバッフル板の加熱筒の軸回りの位置が一致するように加熱筒内に配設されていることが記載されている(特許文献1の段落〔0055〕及び図5等、特許文献2の段落〔0015〕及び図1、2等を参照)。
特開2008-128492号公報 特開平11-281257号公報
しかし、特許文献1及び2に記載の技術では、複数の撹拌部材は、隣り合う撹拌部材の互いのバッフル板の加熱筒の軸回りの位置が一致するように加熱筒内に配設されているので、上流側の撹拌部材から下流側の撹拌部材に被加熱物が受け渡される際の被加熱物の撹拌性を十分に高めることができない。特に、被加熱物が焙煎される食品(例えば、ゴマ、香辛料、コーヒー豆等の焙煎される食品)である場合、高い撹拌性が求められる。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、加熱筒内で被加熱物を効果的に撹拌させつつ加熱することができる被加熱物の加熱装置及びこれを用いる被加熱物の加熱方法を提供することを目的とする。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、被加熱物が供給される回転可能な加熱筒と、前記加熱筒を加熱する加熱部と、を備え、前記加熱筒内には、放射状をなす複数のバッフル板を有する撹拌部材が軸方向に並んで複数配設されている被加熱物の加熱装置であって、複数の前記撹拌部材は、隣り合う前記撹拌部材の互いの前記バッフル板の前記加熱筒の軸回りの位置がずれるように前記加熱筒内に配設されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の前記撹拌部材は、前記加熱筒内に配設される支持軸に軸方向に並んで取り付けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、複数の前記撹拌部材は、隣り合う前記撹拌部材の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記バッフル板の先端縁の両端側には、前記加熱筒の内周面に当接する突起が設けられていることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記加熱部は、前記加熱筒の外周側に巻き回される誘導加熱コイルを備え、前記誘導加熱コイルは、前記加熱筒の軸方向に沿う複数の領域毎に配設されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記加熱筒の一方の軸端側には、被加熱物を供給する供給部が接続されており、前記加熱筒の他方の軸端側には、被加熱物を排出する排出部が接続されていることを要旨とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発明において、前記被加熱物は食品であることを要旨とする。
上記問題点を解決するために、請求項8に記載の発明は、被加熱物の加熱方法であって、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置を用いることを要旨とする。
本発明の被加熱物の加熱装置によると、複数の撹拌部材は、隣り合う撹拌部材の互いのバッフル板の加熱筒の軸回りの位置がずれるように加熱筒内に配設されている。これにより、加熱筒内で上流側の撹拌部材から下流側の撹拌部材に被加熱物が受け渡される際に被加熱物が効果的に分散されて撹拌性が高められる。そのため、加熱筒内で被加熱物を効果的に撹拌させつつ加熱することができる。
また、複数の前記撹拌部材が、前記加熱筒内に配設される支持軸に軸方向に並んで取り付けられている場合は、複数の撹拌部材及び支持軸を一体物として加熱筒の軸端側から取り出すことで、撹拌部材及び加熱筒を容易に清掃することができる。
また、複数の前記撹拌部材が、隣り合う前記撹拌部材の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されている場合は、複数の撹拌部材のそれぞれを加熱筒の軸端側から順に取り出すことで、撹拌部材及び加熱筒を容易に清掃することができる。
また、前記バッフル板の先端縁の両端側に、前記加熱筒の内周面に当接する突起が設けられている場合は、加熱筒に対す撹拌部材の接触面積を減らして、撹拌部材による被加熱物の押し潰しを抑制することができる。
また、前記加熱部が、前記加熱筒の外周側に巻き回される誘導加熱コイルを備え、前記誘導加熱コイルが、前記加熱筒の軸方向に沿う複数の領域毎に配設されている場合は、各誘導加熱コイルを独立して制御することで、被加熱物の種類や状態に応じて被加熱物を効果的に加熱することができる。
また、前記加熱筒の一方の軸端側に、被加熱物を供給する供給部が接続されており、前記加熱筒の他方の軸端側に、被加熱物を排出する排出部が接続されている場合は、被加熱物を連続的に撹拌させつつ加熱することができる。
さらに、前記被加熱物が食品である場合は、加熱筒内で食品を効果的に撹拌させつつ加熱することができる。
本発明の被加熱物の加熱方法によると、上述の被加熱物の加熱装置を用いるので、加熱筒内で上流側の撹拌部材から下流側の撹拌部材に被加熱物が受け渡される際に被加熱物が効果的に分散されて撹拌性が高められる。そのため、加熱筒内で被加熱物を効果的に撹拌させつつ加熱することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係る食品加熱装置の側面図である。 図1の要部(排出部側)の拡大図である。 図1の要部(複数の撹拌部材)の拡大図である。 図3のIV-IV線断面拡大図である。 上記撹拌部材を構成するバッフル板を説明するための説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。 上記撹拌部材を構成するホルダーを説明するための説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。 上記撹拌部材を支持する支持軸を説明するための説明図であり、(a)は正面図を示し、(b)は側面図を示す。 上記撹拌部材を説明するための説明図である。 上記食品加熱装置の作用説明図である。 他の形態に係る食品加熱装置を構成する撹拌部材を説明するための説明図である。 上記撹拌部材を説明するための説明図である。 上記撹拌部材を説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なもの及び本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
<被加熱物の加熱装置>
本実施形態に係る被加熱物の加熱装置は、例えば、図1等に示すように、被加熱物が供給される回転可能な加熱筒(3)と、加熱筒を加熱する加熱部(4)と、を備え、加熱筒(3)内には、放射状をなす複数のバッフル板(26)を有する撹拌部材(5)が軸方向に並んで複数配設されている被加熱物の加熱装置(1)である。そして、例えば、図8及び図9等に示すように、複数の撹拌部材(5)は、隣り合う撹拌部材(5)の互いのバッフル板(26)の加熱筒(3)の軸回りの位置がずれるにように加熱筒(3)内に配設されている。
被加熱物(f)の種類、形状、加熱形態等は特に問わない。この被加熱物(f)は、例えば、食品(例えば、ゴマ、香辛料(例えば、クミン、コリアンダー等)、小麦粉、そば粉、米、コーヒー豆、大豆、ナッツ、野菜類など)であることができる。食品の形状としては、例えば、塊状、粒状、粉状、異形状等が挙げられる。さらに、食品の加熱形態としては、例えば、焙煎、乾燥、殺菌、膨化等が挙げられる。
加熱筒(3)の材質、大きさ(例えば、内径、軸長さ等)等は特に問わない。この加熱筒(3)は、例えば、水平軸回り又は水平軸に対して傾斜(例えば、5度以下で傾斜)した軸回りに回転可能に設けられていることができる。
加熱筒(3)には、例えば、図1等に示すように、その一方の軸端側に該加熱筒内に被加熱物を供給する供給部(11)が接続されており、その他方の軸端側に該加熱筒内から加熱された被加熱物を排出する排出部(16)が接続されていることができる。
加熱部(4)の種類、加熱形態等は特に問わない。この加熱部(4)は、例えば、図1等に示すように、加熱筒(3)の外周側に巻き回される誘導加熱コイル(21)を備えることができる。この誘導加熱コイル(21)は、例えば、加熱筒(3)の軸方向に沿う複数の領域(a1~a3)毎に配設されていることができる。
撹拌部材(5)の構成、材質等は特に問わない。この撹拌部材(5)を構成するバッフル板(26)の枚数、大きさ等は特に問わない。このバッフル板(26)は、例えば、図8及び図9等に示すように、加熱筒(3)の軸心回りに等間隔で放射状に複数配設されていることができる。さらに、バッフル板(26)の先端縁の両端側には、例えば、図3等に示すように、加熱筒(3)の内周面に当接する突起(32)が設けられていることができる。
本実施形態に係る被加熱物の加熱装置としては、例えば、図3及び図4等に示すように、複数の撹拌部材(5)は、加熱筒(3)内に配設される支持軸(29)に軸方向に並んで取り付けられている形態が挙げられる。この場合、例えば、複数の撹拌部材(5)及び支持軸(29)は、一体物として加熱筒(3)の軸端側から取出し可能とされていることができる。
本実施形態に係る被加熱物の加熱装置としては、例えば、図10及び図11等に示すように、複数の撹拌部材(5)は、隣り合う撹拌部材(5)の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されている形態が挙げられる。この場合、例えば、複数の撹拌部材(5)のそれぞれは、加熱筒(3)の軸端側から順に取出し可能とされていることができる。
さらに、例えば、複数の撹拌部材(5)は、隣り合う撹拌部材(5)が加熱筒(3)の軸回りに回転不能となるように、一方の撹拌部材(5)に設けられた凸部(41)が他方の撹拌部材(5)に設けられた凹部(42)に加熱筒(3)の軸方向に噛み合うことで着脱可能に連結されていることができる。
<被加熱物の加熱方法>
本実施形態に係る被加熱物の加熱方法は、上述の実施形態に係る被加熱物の加熱装置(1)を用いることを特徴とする。この加熱方法によると、例えば、図1等に示すように、加熱部(4)により加熱された加熱筒(3)とともに複数の撹拌部材(5)が回転することで、加熱筒(3)内に供給される被加熱物(f)が複数の撹拌部材(5)により撹拌されつつ加熱される。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。なお、本実施例では、本発明に係る「被加熱物の加熱装置」として、食品(例えば、ゴマ、香辛料、コーヒー豆等)の焙煎に用いられる連続式の食品加熱装置を例示する。
<実施例1>
(1)食品加熱装置の構成
本実施例に係る食品加熱装置1は、図1に示すように、食品fが供給される回転可能な加熱筒3と、加熱筒3を加熱する加熱部4と、を備えている。この加熱筒3内には、放射状をなす複数(図中3枚)のバッフル板26を有する撹拌部材5が軸方向に並んで複数(図中4つ)配設されている(図8参照)。
加熱筒3は、金属により円筒状に形成されている。この加熱筒3は、架台7上に設けられたローラ8により回転自在に支持されている。また、加熱筒3は、駆動モータ9により回転駆動される。さらに、架台7は、水平状態と水平状態から傾斜した傾斜状態(図1中に仮想線で示す。)との間の任意の位置に変位可能とされている。これにより、加熱筒3は、水平軸回り又は水平軸に対して傾斜(例えば、5度以下で傾斜)した軸回りに回転可能に設けられている。
なお、加熱筒3は、通常、下流側に向かって下方に傾斜した状態で回転される。
加熱筒3の一方の軸端側には、該加熱筒3内に食品fを供給する供給部11が接続されている。この供給部11は、ホッパー12と、ホッパー12内に投入された食品fを加熱筒3内へ送り出すスクリュウフィーダー13と、を備えている。さらに、加熱筒3の一方の軸端側は、蒸気逃し口14aが設けられた供給側フード14により覆われている。この供給側フード14と加熱筒3の間は、図示しないパッキンによりシールされている。
なお、加熱筒3の回転速度は、ホッパー12への食品fの投入量等に応じて適宜選択される。
加熱筒3の他方の軸端側には、該加熱筒3内から加熱された食品fを排出する排出部16が接続されている。また、加熱筒3の他方の軸端側は、蒸気逃し口17aが設けられた排出側フード17により覆われている。この排出側フード14と加熱筒3の間は、図示しないパッキンによりシールされている。この排出側フード17には、ねじ止め、溶接等によりハッチ18が着脱可能に取り付けられている(図2参照)。このハッチ18には、加熱筒3内に配設される後述の支持軸29の軸端面に当接して撹拌部材5の移動を規制するストッパー19が設けられている。
加熱部4は、加熱筒3の外周側に巻き回される誘導加熱コイル21と、誘導加熱コイル21に流れる電流値を制御する制御部22と、を備えている。この誘導加熱コイル21は、加熱筒3の軸方向に沿う複数(図中3つ)の領域a1~a3毎に配設されている。これら各誘導加熱コイル21は、制御部22により独立して電流値を制御可能とされている。これにより、多彩な加熱パターンを実現することができる。
なお、誘導加熱は、ガスバーナー式などの他の加熱に比べて、温度制御が正確且つ容易である。さらに、複数の誘導加熱コイル21による加熱パターンは、食品fの種類、状態、焙煎度(深煎り、浅煎り等)等に応じて適宜選択される。
撹拌部材5は、図3及び図4に示すように、ホルダー25と、ホルダー25に取り付けられる複数(図中3枚)のバッフル板26と、を備えている。このホルダー25は、金属により円筒状に形成されている(図6参照)。また、ホルダー25の外周面には、溶接等によりナット28が取り付けられている。このホルダー25に支持軸29(図7参照)を挿通した状態でナット28にボルト27(図3参照)を螺合することで、ボルト27の先端の押圧により支持軸29に対して撹拌部材5が固定される。
ホルダー25の外周面には、溶接等により複数の取付板31が取り付けられている。この取付板31には、ホルダー25の遠心側に突出するようにバッフル板26がねじ止め、溶接等により取り付けられている。このバッフル板26は、金属により平面矩形状に形成されている(図5参照)。また、複数のバッフル板26は、加熱筒3の軸回りに等間隔(図中で120度)で放射状に複数(図中3枚)配設されている。さらに、バッフル板26の先端縁の両端側には、加熱筒3の内周面に当接する突起32が設けられている(図3参照)。これら一対の突起32の間には、加熱筒3の内周面に対して非接触となる空間33が形成されている。
複数(図中4つ)の撹拌部材5は、加熱筒3内に軸方向に沿って配設される支持軸29に軸方向に並んで取り付けられている。具体的に、図8及び図9に示すように、複数の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5の互いのバッフル板26の加熱筒3の軸回りの位置が等間隔(図中60度)でずれるように加熱筒3内に配設されている。
ここで、図9に示すように、撹拌部材5の外径は、加熱筒3の内径よりも僅かに小さな値に設定されている。これにより、複数の撹拌部材5は、加熱筒3の回転に伴って加熱筒3とともに連れ回りする。また、加熱筒3の内部空間は、撹拌部材5により加熱筒3の軸回りに複数の撹拌室35に仕切られる。さらに、隣り合う撹拌部材5において、一方の撹拌部材5により仕切られる1つの撹拌室35は、他方の撹拌部材5により仕切られる2つの撹拌室35と加熱筒3の軸方向に連通している。
なお、図9において、符号Rは、加熱筒3の回転方向を示す。また、隣り合う撹拌部材5のうちの上流側の撹拌部材5を実線で示し、下流側の撹拌部材5を破線で示す。
(2)食品加熱装置の作用
次に、上記構成の食品加熱装置1の作用について説明する。図1に示すように、加熱部4により加熱された加熱筒3を回転させることで、加熱筒3とともに複数の撹拌部材5が回転される。この状態で、スクリュウフィーダー13によりホッパー12内の食品fが加熱筒3内に送り出され、複数の撹拌部材5(具体的に、複数の撹拌部材5による掻き上げ作用及び掻き落とし作用)により加熱筒3内で食品fが撹拌されつつ加熱(焙煎)される。このとき、加熱筒3の内壁からの伝導熱及び輻射熱とともに各バッフル板26からの伝導熱により食品fが均一に加熱される。さらに、図9に示すように、上流側の撹拌部材5により仕切られた1つの撹拌室35から下流側の撹拌部材5により仕切られた2つの撹拌室35に食品fが分散されて受け渡される。その後、加熱された食品fは、排出部16を介して外部に排出される。
一方、食品加熱装置1の運転停止状態において、ハッチ18(図2参照)を開けて、複数の撹拌部材5及び支持軸29を一体物として加熱筒3の軸端側から取り出すことで、複数の撹拌部材5及び加熱筒3の清掃(洗浄)が行われる。
なお、本実施例では、比較的小型な加熱筒3(例えば、軸方向長さが約1.5メートルの加熱筒3)を採用することから、作業者は、上述の一体物を加熱筒3内から容易に取り出すことができる。
(3)実施例の効果
本実施例の食品加熱装置1及びこれを用いる食品加熱方法によると、複数の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5の互いのバッフル板26の加熱筒3の軸回りの位置がずれるように加熱筒3内に配設されている。これにより、加熱筒3内で上流側の撹拌部材5から下流側の撹拌部材5に食品fが受け渡される際に食品fが効果的に分散されて撹拌性が高められる。そのため、加熱筒3内で食品fを効果的に撹拌させつつ加熱(特に焙煎)することができる。
また、本実施例では、複数の撹拌部材5は、加熱筒3内に配設される支持軸29に軸方向に並んで取り付けられている。これにより、複数の撹拌部材5及び支持軸3を一体物として加熱筒3の軸端側から取り出すことで、撹拌部材5及び加熱筒3を容易に清掃することができる。
また、本実施例では、バッフル板26の先端縁の両端側には、加熱筒3の内周面に当接する突起32が設けられている。これにより、加熱筒3に対す撹拌部材5の接触面積を減らして、撹拌部材5による食品fの押し潰しを抑制することができる。
また、本実施例では、加熱部4は、加熱筒3の外周側に巻き回される誘導加熱コイル21を備え、誘導加熱コイル21は、加熱筒3の軸方向に沿う複数の領域a1~a3毎に配設されている。これにより、各誘導加熱コイル21を独立して制御することで、食品fの種類や状態に応じて食品fを効果的に加熱することができる。
さらに、本実施例では、加熱筒3の一方の軸端側には、食品fを供給する供給部11が接続されており、加熱筒3の他方の軸端側には、食品fを排出する排出部16が接続されている。これにより、食品fを連続的に撹拌させつつ加熱することができる。
<実施例2>
次に、実施例2に係る食品加熱装置について説明する。なお、実施例2の食品加熱装置において、上記実施例1の食品加熱装置1と同じ構成部位には同符号を付けて詳説を省略し、両者の相違点である撹拌部材5の連結構造について以下に詳説する。
本実施例の食品加熱装置では、図10及び図11に示すように、加熱筒3内に収容された複数の撹拌部材5のうちで軸方向に隣り合う撹拌部材5において、一方の撹拌部材5のホルダー25の軸端側には軸方向に突出する凸部41が形成されており、他方の撹拌部材5のホルダー25の軸端側には軸方向に凹む凹部42が形成されている。これら凸部41及び凹部42は、加熱筒3の軸方向に噛み合い可能(すなわち、嵌合可能)とされている。
複数(図中4つ)の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されている。具体的に、複数の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5が加熱筒3の軸回りに回転不能となるように、一方の撹拌部材5に設けられた凸部41が他方の撹拌部材5に設けられた凹部42に加熱筒3の軸方向に噛み合うことで着脱可能に連結されている。そして、複数の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5の互いのバッフル板26の加熱筒3の軸回りの位置が等間隔(図中60度)でずれるように加熱筒3内に配設されている。
加熱筒3の軸端側には、図12に示すように、加熱筒3内に収容された撹拌部材5のホルダー25の軸端側に当接して撹拌部材5の移動を規制するストッパー49が設けられている。このストッパー49は、ホルダー25に当接する当接部49aと、当接部49aから放射状に延びるスポーク部49bと、スポーク部49bの先端側に設けられるリング部49cと、を備えている。このリング部49cは、筒体51のフランジ51aにねじ止め等により着脱自在に取り付けられている。この筒体51は、加熱筒3のフランジ3aにねじ止め等により取り付けられている。したがって、図示しないハッチを開けてストッパー49を筒体51から取り外すことで、加熱筒3内から撹拌部材5を順に取り出すことができる。
本実施例の食品加熱装置によると、実施例1の食品加熱装置1と略同様の作用効果を奏することに加えて、複数の撹拌部材5は、隣り合う撹拌部材5の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されているので、複数の撹拌部材5のそれぞれを加熱筒3の軸端側から順に取り出すことで、撹拌部材5及び加熱筒3を容易に清掃することができる。
なお、本実施例において、比較的大型な加熱筒3(例えば、軸方向長さが約4.5メートルの加熱筒3)を採用しても、作業者は、各撹拌部材5を加熱筒3内から容易に取り出すことができる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更することができる。すなわち、上記実施例において、例えば、図1中に仮想線で示すように、加熱筒3内に配管接続される過熱水蒸気発生器44を備え、加熱筒3内に過熱水蒸気を供給するようにしてもよい。これにより、加熱筒3内で撹拌される食品fの表面に過熱水蒸気が接触することで、食品fを更に効果的に加熱できる。
また、上記実施例では、誘導加熱コイル21を備える加熱部4を例示したが、これに限定されず、例えば、ヒーターやガスバーナーを備える加熱部4としてもよい。
また、上記実施例では、加熱筒3の軸回りに等間隔で配設される複数のバッフル板26を有する撹拌部材5を例示したが、これに限定されず、例えば、加熱筒3の軸回りに不等間隔で配設される複数のバッフル板26を有する撹拌部材5としてもよい。
また、上記実施例では、先端縁に突起32を備えるバッフル板26を例示したが、これに限定されず、例えば、先端縁に突起32を備えないバッフル板26としてもよい。この場合、バッフル板26の先端縁が全長にわたって加熱筒3の内周面に当接する。
また、上記実施例2において、凸部41及び凹部42の個数、配置場所等は、両者41、42が加熱筒3の軸方向に噛み合い可能である限り、特に問わない。
また、上記実施例では、連続式のロータリーキルンを構成する食品加熱装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、バッチ式のロータリーキルンを構成する食品加熱装置1としてもよい。
また、上記実施例では、食品fを焙煎するための食品加熱装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、食品fを乾燥、滅菌、膨化等するための食品加熱装置1としてもよい。
さらに、上記実施例では、被加熱物として食品fを例示したが、これに限定されず、例えば、被加熱物として食品以外の物(例えば、セメント、産業廃棄物等)を採用してもよい。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明は、被加熱物(特に、焙煎される食品)を撹拌しつつ加熱する技術として広く利用される。
1;食品加熱装置、3;加熱筒、4;加熱部、5;撹拌部材、21;誘導加熱コイル、26;バッフル板、29;支持軸、32;突起、f;食品(被加熱物)。

Claims (8)

  1. 被加熱物が供給される回転可能な加熱筒と、前記加熱筒を加熱する加熱部と、を備え、前記加熱筒内には、放射状をなす複数のバッフル板を有する撹拌部材が軸方向に並んで複数配設されている被加熱物の加熱装置であって、
    複数の前記撹拌部材は、隣り合う前記撹拌部材の互いの前記バッフル板の前記加熱筒の軸回りの位置がずれるように前記加熱筒内に配設されていることを特徴とする被加熱物の加熱装置。
  2. 複数の前記撹拌部材は、前記加熱筒内に配設される支持軸に軸方向に並んで取り付けられている請求項1に記載の被加熱物の加熱装置。
  3. 複数の前記撹拌部材は、隣り合う前記撹拌部材の軸端側同士が噛み合うことで着脱可能に連結されている請求項1に記載の被加熱物の加熱装置。
  4. 前記バッフル板の先端縁の両端側には、前記加熱筒の内周面に当接する突起が設けられている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置。
  5. 前記加熱部は、前記加熱筒の外周側に巻き回される誘導加熱コイルを備え、
    前記誘導加熱コイルは、前記加熱筒の軸方向に沿う複数の領域毎に配設されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置。
  6. 前記加熱筒の一方の軸端側には、被加熱物を供給する供給部が接続されており、前記加熱筒の他方の軸端側には、被加熱物を排出する排出部が接続されている請求項1乃至5のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置。
  7. 前記被加熱物は食品である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の被加熱物の加熱装置を用いることを特徴とする被加熱物の加熱方法。
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