JP2022018177A - 産業車両の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アクチュエータに対する能動的な流量制御であって、レバーの往き操作と戻し操作とにおける操作性の差異を低減できる産業車両の油圧制御装置の提供にある。【解決手段】エンジン16により駆動される油圧ポンプ31と、作動油により作動するアクチュエータと、アクチュエータに対して作動油を給排するコントロールバルブと、コントロールバルブを制御するコントローラ27と、コントロールバルブを操作するレバーと、レバーの操作量を検出するレバー操作量検出器と、を備え、コントローラは、レバー操作量検出器の検出に基づいてコントロールバルブを制御する産業車両の油圧制御装置30において、作動油流路における油圧ポンプ31とコントロールバルブとの間に設けた分流弁85と、分流弁85から分岐され、作動油タンク36と連通するリターン流路と、を備え、コントローラ27は、レバーの操作量に応じて分流弁85の開度を制御する。【選択図】 図2

Description

この発明は、産業車両の油圧制御装置に関する。
産業車両としてのフォークリフトは、バッテリの電力を動力源とするバッテリフォークリフトと、エンジンを動力源とするエンジンフォークリフトと、が存在する。バッテリフォークリフトでは、荷役装置を作動させるため作動油を送り出す油圧ポンプが電動モータによって駆動される。一方、エンジンフォークリフトでは、荷役装置を作動させるため作動油を送り出す油圧ポンプはエンジンによって駆動される。
バッテリフォークリフトの場合、例えば、リフトシリンダを操作するためのリフトレバーを操作すると、レバー操作量に応じた回転をするように指令がコントローラから油圧ポンプを駆動する電動モータへ出される。このため、油圧ポンプはレバー操作量に応じて作動油の流量を調整する。バッテリフォークリフトでは、例えば、リフトレバーを中立位置から上昇位置に操作するとき(往き操作)の操作性と、リフトレバーを上昇位置から中立位置へ操作するとき(戻し操作)の操作性と、は同じである。
エンジンフォークリフトでは、油圧ポンプが送り出す作動油は、エンジンの回転数を制御するアクセル開度に依存する。リフトレバーを中立位置から上昇位置へ操作(往き操作)と、リフトレバーを上昇位置から中立位置へ戻す操作(戻し操作)とでは、リフトシリンダへ流入する作動油量が異なるヒステリシス現象が生じる。つまり、コントロールバルブにおけるスプールの位置が往き操作と戻し操作において同じであっても、リフトシリンダへ流入する作動油量が異なる。その結果、レバーの往き操作と戻し操作において操作性が異なることになり、オペレータにとってはレバーの操作時に違和感を覚えることになる。具体的には、オペレータには、レバーの往き操作の操作感と比べて、レバーの戻し操作の操作感が早く感じられることにある。ヒステリシス現象の原因は、例えば、コントロールバルブが備えるソレノイド固有のヒステリシス、作動油圧、スプールの摺動抵抗である。
一方、産業車両の油圧制御装置の従来技術として、例えば、特許文献1に開示されたティルトシリンダの速度制御装置が知られている。このティルトシリンダの速度制御装置では、フォークリフトにおけるマスト傾動用のティルトシリンダと油圧ポンプとの間に、マストの傾動時にティルトシリンダに対する圧油の送り量又は戻り量を調整する電磁式流量調整弁が設けられている。そして、ティルトシリンダがシリンダストローク途中の所定の減速制御開始点に到達したときにティルトシリンダに対する圧油の流量は予め設定した一定流量まで絞られる。ティルトシリンダがストロークエンドに接近し、予め定めた減速制御開始点に到達したときは、ストロークセンサによって検出してコントローラに入力し、コントローラはこの検出信号に基づいて電磁式流量調整弁に減速信号を出力する。
特開平10-273294号公報
特許文献1に開示されたティルトシリンダの速度制御装置は、マストの傾動操作時において、ストロークエンドに接近したときにティルトシリンダの速度を自動的に減速させることによりストロークエンドでの衝撃を低減することを目的とする技術に過ぎない。そして、特許文献1に開示されたティルトシリンダの速度制御装置は、ティルトシリンダがストロークエンドに接近したことをストロークセンサによって検出してから作動油の流量を調整するため、受動的な流量制御であるという問題がある。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、アクチュエータに対する能動的な流量制御であって、レバーの往き操作と戻し操作とにおける操作性の差異を低減できる産業車両の油圧制御装置の提供にある。
上記の課題を解決するために、エンジンにより駆動される油圧ポンプと、前記油圧ポンプから送出される作動油の給排により作動するアクチュエータと、前記油圧ポンプと前記アクチュエータとを接続する作動油流路に設けられ、前記アクチュエータに対して作動油を給排するコントロールバルブと、前記コントロールバルブを制御するコントローラと、前記コントロールバルブを操作するためのレバーと、前記レバーの操作量を検出するレバー操作量検出器と、を備え、前記コントローラは、前記レバー操作量検出器の検出に基づいて前記コントロールバルブを制御する産業車両の油圧制御装置において、前記作動油流路における前記油圧ポンプと前記コントロールバルブとの間に設けた分流弁と、前記分流弁から分岐され、作動油タンクと連通するリターン流路と、を備え、前記コントローラは、前記レバーの操作量に応じて前記分流弁の開度を制御することを特徴とする。
本発明では、作動油流路における油圧ポンプとコントロールバルブとの間に設けた分流弁が油圧ポンプからコントロールバルブへ供給される作動油の流量を調整する。レバーの戻し操作のときには、油圧ポンプからコントロールバルブへ供給される作動油の一部を分流弁から作動油タンクへ戻すことで、コントロールバルブへ供給される作動油は低減する。その結果、レバーの戻し操作のとき、コントロールバルブにおける開度に対応する作動油の流量がレバーの往き操作のときと近似する。このため、オペレータにとってレバーの操作時の違和感が小さく感じられる。
また、上記の産業車両の油圧制御装置において、前記分流弁の開度は、前記レバーの戻し操作における前記レバーの操作量が大きくなるにつれて前記リターン流路への作動油量を増大するとともに前記コントロールバルブへの流量が減少するように制御される構成としてもよい。
この場合、レバーの戻し操作では、アクチュエータに供給される作動油量は、コントロールバルブへ流入される作動油量の減少に追従して減少する。その結果、レバーの戻し操作では、アクチュエータへ供給される作動油量がコントロールバルブへ流入する作動油量と異なるヒステリシスは小さくなり、フォークリフトのオペレータにとっては、レバーの操作時の違和感が小さく感じられる。
また、上記の産業車両の油圧制御装置において、前記分流弁は、前記コントロールバルブと一体化されている構成としてもよい。
この場合、分流弁がコントロールバルブと一体化されているので、分流弁とコントロールバルブとの間の作動油の流路が短縮化される。その結果、分流弁の開度変更による作動油の流量の調整がコントロールバルブに直ちに反映され易くなる。
本発明によれば、アクチュエータに対する能動的な流量制御であって、レバーの往き操作と戻し操作とにおける操作性の差異を低減できる産業車両の油圧制御装置を提供できる。
第1の実施形態に係るフォークリフトの概要を示す側面図である。 第1の実施形態に係るフォークリフトの油圧制御装置を示す油圧回路図である。 (a)は第1の実施形態に係るレバー操作量と各作動油量との関係を示す図であり、(b)は比較例に係るリフト切換弁のレバー操作量と各作動油量との関係を示す図である。 (a)は第1の実施形態に係る分流弁の開度およびリフトシリンダへの作動油流量と時間との関係を示す図であり、(b)は比較例に係る分流弁の開度およびリフトシリンダへの作動油流量と時間との関係を示す図である。 第2の実施形態に係るフォークリフトの油圧制御装置を示す油圧回路図である。
(第1の実施形態)
以下、第1の実施形態に係る産業車両の油圧制御装置(以下「油圧制御装置」と表記する)について図面を参照して説明する。本実施形態の油圧制御装置が適用される産業車両はエンジンフォークリフトである。
図1に示すように、フォークリフト10は、車体11の前部に荷役装置12を備えている。車体11の中央付近には運転席13が設けられている。車体11の前部には前輪としての駆動輪14が設けられ、車体11の後部には後輪としての操舵輪15が設けられている。車体11には駆動源としてのエンジン16が搭載されている。エンジン16は、ディーゼルエンジン、あるいはガソリンエンジンといった内燃機関である。運転席13の床にはアクセルペダル17が備えられており、エンジン16の回転数はアクセルペダル17の開度に応じて制御される。
荷役装置12はアウタマスト18およびインナマスト19を有するマスト20を備えている。左右一対のアウタマスト18には、アウタマスト18の内側にてスライド可能なインナマスト19が備えられている。マスト20には作動油により作動する単動式のリフトシリンダ21が設けられている。リフトシリンダ21の作動により、インナマスト19がアウタマスト18内でスライドして昇降する。マスト20には左右一対のフォーク22がリフトブラケット23を介して設けられ、リフトブラケット23はインナマスト19に対して昇降するように設けられている。車体11とアウタマスト18との間には、作動油により作動する復動式のティルトシリンダ24が設置されている。マスト20はティルトシリンダ24の作動によりマスト20の下端部を支点として前後方向に傾動する。リフトシリンダ21およびティルトシリンダ24はアクチュエータに相当し、油圧ポンプ31から送出される作動油の給排により作動する。
運転席13の前部には、リフトシリンダ21を作動させてフォーク22を昇降させるためのリフトレバー25と、ティルトシリンダ24を作動させてマスト20を傾動させるためのティルトレバー26とが設けられている。リフトレバー25は、リフトレバー25の前傾による上昇位置、後傾による下降位置および上昇位置および下降位置の中間の中立位置が設定されている。また、ティルトレバー26は、ティルトレバー26を前傾するとマスト20は前傾し、ティルトレバー26を後傾するとマスト20は後傾する。
図2に示すように、リフトレバー25には、リフトレバー25の操作量を検出するリフトレバーセンサ28が備えられている。ティルトレバー26には、ティルトレバー26の操作量を検出するティルトレバーセンサ29が備えられている。リフトレバー25の操作量はリフトレバーセンサ28により電気信号に変換されてコントローラ27に入力され、ティルトレバー26の操作量はティルトレバーセンサ29により電気信号に変換されてコントローラ27に入力される。コントローラ27はフォークリフト10の各部を制御する。リフトレバー25およびティルトレバー26はレバーに相当し、リフトレバーセンサ28およびティルトレバーセンサ29は、レバー操作量検出器に相当する。リフトレバーセンサ28およびティルトレバーセンサ29がポテンショメータの場合、レバー操作量は電流値としてコントローラ27に伝達される。
図2に示すように、本実施形態の油圧制御装置30は、リフトシリンダ21およびティルトシリンダ24を駆動する装置である。油圧制御装置30は、エンジン16により駆動される油圧ポンプ31を備えている。油圧ポンプ31は、作動油を吸い込むための吸込口33と、作動油を吐出するための吐出口34とを有している。油圧ポンプ31は一方向に回転する。
油圧ポンプ31の吸込口33は、第1油圧配管35を介して作動油タンク36と接続されている。作動油タンク36は作動油を貯留する機能を有する。第1油圧配管35には、作動油タンク36から油圧ポンプ31へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁37が設けられている。油圧ポンプ31は、リフトレバー25による上昇操作時にはリフトシリンダ21に作動油を供給するポンプとして機能する。
油圧ポンプ31の吐出口34は、第2油圧配管38を介してプライオリティバルブ39と接続されている。プライオリティバルブ39は、第3油圧配管40を介してリフト切換弁41と接続されているほか、パワーステアリング系油圧回路(図示せず)に作動油を供給する第4油圧配管42と接続されている。プライオリティバルブ39は、第4油圧配管42を通じて油圧ポンプ31から供給される作動油から一定量の作動油をパワーステアリング系油圧回路に供給し、パワーステアリング系油圧回路に供給する作動油を除く余剰の作動油をリフトシリンダ21およびティルトシリンダ24へ供給する。
プライオリティバルブ39とリフト切換弁41とを接続する第3油圧配管40には、プライオリティバルブ39からリフト切換弁41へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁43が設けられている。リフト切換弁41は第5油圧配管44を介してリフトシリンダ21の油室45と接続されている。リフト切換弁41は第6油圧配管46を介して作動油タンク36と接続されている。第3油圧配管40から分岐され、後述するティルト切換弁61と接続される第7油圧配管51が設けられている。油圧ポンプ31とリフトシリンダ21とを接続し、リフトシリンダ21に供給する作動油を通す第1の作動油流路は、第2油圧配管38、第3油圧配管40、第5油圧配管44により構成される。
リフト切換弁41は、リフトレバー25の操作に応じて移動可能なスプール(図示せず)を備えている。このスプールはリフトレバー25の操作によって切換可能な第1位置41A、第2位置41Bおよび第3位置41Cのいずれかを取り得る。第1位置41Aは作動油の流通を許容しない閉状態である。第2位置41Bは、開度を任意に変更可能な開状態である。第3位置41Cは、開度を任意に変更可能な開状態である。リフト切換弁41は、フォーク22を昇降させる場合に油室45へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。リフト切換弁41が第2位置41Bの場合は、油室45へ作動油が流入することにより、リフトシリンダ21が伸長してフォーク22が上昇する。リフト切換弁41が第3位置41Cの場合は、油室45から作動油が排出されることにより、リフトシリンダ21が収縮してフォーク22が下降する。
本実施形態のリフト切換弁41が備えるスプールは、パイロット圧によって移動される。従って、リフト切換弁41は、パイロット圧の作動油が導入される一対のパイロット室47、48と、一対のパイロット室47、48における作動油のパイロット圧をそれぞれ制御する一対の電磁操作部49、50と、を有する。つまり、本実施形態のリフト切換弁41は、電磁操作部49、50により制御されるパイロット圧がスプールを移動させる電磁パイロット式の切換弁である。第7油圧配管51から分岐され、リフト切換弁41のパイロット室47、48と接続される第1パイロット流路52が設けられている。つまり、第1パイロット流路52は、油圧ポンプ31とリフト切換弁41との間から分岐され、リフト切換弁41に設けたパイロット室47、48に接続される。第1パイロット流路52には、第3油圧配管40からの作動油をパイロット圧に減圧する減圧弁53が設けられている。減圧弁53は第3油圧配管40からの作動油を減圧することによりリフト切換弁41を切り換えるためのパイロット圧を生成する。
電磁操作部49は、パイロット室47における作動油のパイロット圧を制御し、電磁操作部50は、パイロット室48における作動油のパイロット圧を制御する。リフトレバー25の操作量に応じて変換された電気信号に応じた電流が電磁操作部49、50に入力されると、電磁操作部49、50は入力された電流値に応じて励磁される。励磁される電磁操作部49、50は、入力される電流値に応じてパイロット室47、48における作動油のパイロット圧を制御する。
具体的には、電磁操作部49が励磁されるとパイロット室47のパイロット圧が制御され、スプールが第2位置41Bに移動する。パイロット室47のパイロット圧が高くなるほど、スプールはリフト切換弁41を流れて油室45へ供給される作動油の量を多くする位置に移動され、リフトシリンダ21の上昇速度が速くなる。また、電磁操作部50が励磁されると、パイロット室48のパイロット圧が制御され、スプールが第3位置41Cに移動する。パイロット室48のパイロット圧が高くなるほど、スプールは油室45から排出されてリフト切換弁41を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、リフトシリンダ21の下降速度が速くなる。つまり、リフト切換弁41は、電磁操作部49、50を励磁する電流値に比例して作動油の流量が変動される電磁比例制御弁であり、コントロールバルブに相当する。
ところで、第5油圧配管44には、リフト切換弁41からリフトシリンダ21へ向かう方向のみ作動油を通す逆止弁54が設けられている。第5油圧配管44において逆止弁54をバイパスするように分岐されて合流する第8油圧配管55が設けられている。リフト切換弁41と作動油タンク36を接続し、リフトシリンダ21からの作動油が作動油タンク36に向けて流れる第2作動油流路は、第5油圧配管44、第8油圧配管55、第6油圧配管46により構成される。第8油圧配管55には、流量制御弁56およびパイロットチェック弁57が備えられている。
流量制御弁56は、作動油の流通を許容する開位置と、作動油の流通を遮断する閉位置と、作動油の流通量を調整する絞り位置との間で切り換えられる。パイロットチェック弁57は、作動油を油室45から作動油タンク36に戻る方向にのみ通過させる機能を有している。パイロットチェック弁57と第5油圧配管44における流量制御弁56のリフト切換弁41側とは、第2パイロット流路58を介して接続されている。第2パイロット流路58には、パイロット用電磁切換弁59が配設されている。パイロット用電磁切換弁59は、開位置または閉位置に切り換えられる開閉弁である。パイロット用電磁切換弁59は、通常は閉位置にあり、ソレノイド操作部にON信号が入力されると開位置に切り換わる。
パイロットチェック弁57は、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路を開閉させるプランジャと、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路を閉じる方向にプランジャを付勢するばねとを有している。プランジャには、リフトシリンダ21からの作動油を第2パイロット流路58に供給するためのオリフィスが形成されている。
フォーク22の下降動作(リフト下降動作)を行うときは、パイロット用電磁切換弁59を閉位置から開位置に切り換える。フォーク22の下降動作のときはフォーク22を含む荷役装置12の自重によりフォーク22が下降し、リフトシリンダ21が収縮する。このとき、パイロット用電磁切換弁59を開いた直後は、リフトシリンダ21からの作動油が第2パイロット流路58およびリフト切換弁41を通って作動油タンク36に戻る。
そして、パイロットチェック弁57のオリフィスを通過する作動油の流量が増えると、オリフィスの上流側の圧力とオリフィスの下流側の圧力との圧力差(差圧)によってばねの付勢力に抗してプランジャが押し上げられることで、リフトシリンダ21と流量制御弁56との間の流路が開くようになる。これにより、リフトシリンダ21からの作動油がパイロットチェック弁57、流量制御弁56およびリフト切換弁41を通過して作動油タンク36に戻る。このようにパイロットチェック弁57の開度は、オリフィスの上流側(第8油圧配管55におけるパイロットチェック弁57の上流側)の圧力とオリフィスの下流側(第2パイロット流路58)の圧力との差圧(流量制御弁56の前後差圧)によって決まる。
本実施形態の油圧制御装置30はティルトシリンダ24を駆動する構成を有している。第3油圧配管40におけるプライオリティバルブ39とリフト切換弁41との分岐点には、第7油圧配管51を介してティルト切換弁61が接続されている。第7油圧配管51には、油圧ポンプ31からティルト切換弁61への方向にのみ作動油を流通させる逆止弁63が設けられている。ティルト切換弁61とティルトシリンダ24の第1油室(ボトム室)64および第2油室(シリンダ室)65とは、第9油圧配管66、第10油圧配管67を介してそれぞれ接続されている。ティルト切換弁61は第11油圧配管68を介して作動油タンク36と接続されている。油圧ポンプ31とティルトシリンダ24とを接続し、ティルトシリンダ24に供給する作動油を通す第2の作動油流路は、第2油圧配管38、第7油圧配管51、第9油圧配管66により構成される。
ティルト切換弁61は、ティルトレバー26の操作量に応じて移動可能なスプール(図示せず)を備えている。このスプールはティルトレバー26の操作によって切換可能な第1位置61A、第2位置61Bおよび第3位置61Cのいずれかを取り得る。第1位置71Aは作動油の流通を許容しない閉状態である。第2位置61Bは、開度を任意に変更可能な開状態である。第3位置61Cは、開度を任意に変更可能な開状態である。ティルト切換弁61は、マスト20を前後に傾動させる場合に第1油室64、第2油室65へ流通する作動油の流量を調整するために開度が制御される。ティルト切換弁61が第3位置61Cの場合は、第2油室65へ作動油が流入するとともに第1油室64から作動油が排出されることにより、ティルトシリンダ24が収縮してマスト20が後傾する。ティルト切換弁61が第2位置61Bの場合は、第1油室64へ作動油が流入するとともに第2油室65の作動油を排出することにより、ティルトシリンダ24が伸長してマスト20が前傾する。
本実施形態のティルト切換弁61が備えるスプールは、パイロット圧によって移動される。従って、ティルト切換弁61は、パイロット圧の作動油が導入される一対のパイロット室69、70と、一対のパイロット室69、70における作動油のパイロット圧をそれぞれ制御する一対の電磁操作部71、72と、を有する。つまり、本実施形態のティルト切換弁61は、電磁操作部71、72により制御されるパイロット圧がスプールを移動させる電磁パイロット式の切換弁である。パイロット室69、70は第1パイロット流路52と接続されている。従って、パイロット室69、70には、減圧弁53により減圧されたパイロット圧の作動油の導入が可能である。
電磁操作部71は、パイロット室69における作動油のパイロット圧を制御し、電磁操作部72は、パイロット室70における作動油のパイロット圧を制御する。ティルトレバー26の操作量に応じて変換された電気信号に応じた電流が電磁操作部71、72に入力されると、電磁操作部71、72は入力された電流値に応じて励磁される。励磁される電磁操作部71、72は、入力される電流値に応じてパイロット室69、70における作動油のパイロット圧を制御する。
具体的には、電磁操作部71が励磁されるとパイロット室69のパイロット圧が制御され、スプールが第3位置61Cに移動する。パイロット室69のパイロット圧が高くなるほど、スプールはティルト切換弁61を流れて第1油室64へ供給される作動油の量を多くし、第2油室65から排出されてティルト切換弁61を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、ティルトシリンダ24の伸長速度が速くなる。また、電磁操作部72が励磁されると、パイロット室70のパイロット圧が制御され、スプールが第2位置61Bに移動する。パイロット室70のパイロット圧が高くなるほど、スプールは第2油室65への流入する作動油の量を多くし、第1油室64から排出されてティルト切換弁61を流れる作動油の量を多くする位置に移動され、ティルトシリンダ24の収縮速度が速くなる。つまり、ティルト切換弁61は、電磁操作部71、72を励磁する電流値に比例して作動油の流量が変動される電磁比例制御弁であり、コントロールバルブに相当する。
ところで、第10油圧配管67にはパイロットチェック弁73が備えられている。パイロットチェック弁73と第10油圧配管67におけるパイロットチェック弁73のティルト切換弁61側とは、第3パイロット流路74を介して接続されている。パイロットチェック弁73は、第10油圧配管67を開閉させるプランジャと、第10油圧配管67を閉じる方向にプランジャを付勢するばねとを有している。プランジャには、ティルトシリンダ24からの作動油を第3パイロット流路74に供給するためのオリフィスが形成されている。
第3パイロット流路74には、パイロット用電磁切換弁75が配設されている。パイロット用電磁切換弁75は、開位置または閉位置に切り換えられる開閉弁である。パイロット用電磁切換弁75は通常は閉位置にあり、ソレノイド操作部にON信号が入力されると、開位置に切り換わる。
マスト20の前傾動作(ティルト前傾動作)を行うときは、パイロット用電磁切換弁75を閉位置から開位置に切り換える。マスト20の前傾時には、マスト20の自重によりマスト20が前傾し、ティルトシリンダ24が伸長する。このとき、パイロット用電磁切換弁75を開いた直後は、ティルトシリンダ24からの作動油が第3パイロット流路74およびティルト切換弁61を通って作動油タンク36に戻る。
そして、パイロットチェック弁73のオリフィスを通過する作動油の流量が増えると、オリフィスの上流側の圧力とオリフィスの下流側の圧力との圧力差(差圧)によってばねの付勢力に抗してプランジャが押し上げられることで、第10油圧配管67が開くようになる。これにより、ティルトシリンダ24からの作動油がパイロットチェック弁73およびティルト切換弁61を通過して作動油タンク36に戻る。
このようにパイロットチェック弁73の開度は、オリフィスの上流側(第10油圧配管67におけるパイロットチェック弁73の上流側)の圧力とオリフィスの下流側(第3パイロット流路74)の圧力との差圧(パイロットチェック弁73の前後差圧)によって決まる。
第3油圧配管40と第6油圧配管46とを接続する第12油圧配管76が設けられている。第12油圧配管76にはリリーフ弁77が設けられている。第3油圧配管40の作動油が設定圧以上の圧力になったとき、リリーフ弁77が作動して、第12油圧配管76において第3油圧配管40から第6油圧配管46への作動油の流通が許容される。
第1パイロット流路52から分岐され、第6油圧配管46と接続される第4パイロット流路78が備えられている。また、リフト切換弁41およびティルト切換弁61と接続され、第4パイロット流路78に合流する第5パイロット流路79が備えられている。また、第4パイロット流路78から分岐され、第6油圧配管46と接続される第6パイロット流路80が備えられている。
第4パイロット流路78には、リリーフ弁81が設けられている。リリーフ弁81は、第4パイロット流路78に一定の圧力が発生すると、第6油圧配管46へ作動油を逃がす機能を有している。第6パイロット流路80には、リリーフ弁81に付設されているアキュムレータ82が設けられている。アキュムレータ82はリリーフ弁81が開弁するときの衝撃を緩和する機能を有している。
ところで、油圧制御装置30は、第2油圧配管38において油圧ポンプ31とプライオリティバルブ39の間に分流弁85が設けられている。分流弁85は、リフトレバー25およびティルトレバー26の往き操作と戻し操作とにおける操作性の差異を低減するために設けられている。分流弁85と作動油タンク36とを接続するリターン流路としての分岐配管86が備えられている。
分流弁85は、コントローラ27からの指令によって移動可能なスプール(図示せず)を備えている。このスプールは、第1位置85A、第2位置85Bおよび第3位置85Cのいずれかを取り得る。第1位置85Aは、プライオリティバルブ39へ通じる流路に絞りを設けており、分岐配管86に通じる流路には絞りは設けられていない。第1位置85Aでは、一定量の作動油がプライオリティバルブ39へ供給されるが、それ以外の殆どの作動油は分岐配管86に通される。
第2位置85Bは、プライオリティバルブ39へ通じる流路に絞りはなく、分岐配管86に通じる流路には絞りが設けられている。第2位置85Bでは、作動油の大部分がプライオリティバルブ39へ送り出され、一定量の作動油が分岐配管86に通される。
第3位置85Cは、プライオリティバルブ39へ通じる流路のみとなり、分岐配管86とは連通されない。第3位置85Cでは、油圧ポンプ31により送り出される作動油の全てがプライオリティバルブ39へ供給され、分岐配管86には作動油が流れない。従って、第1位置85Aにあるスプールが、第2位置85Bへ移動すると、分流弁85から作動油タンク36へ流れる作動油が減少して、プライオリティバルブ39へ流れる作動油が増大する。さらにスプールが第3位置85Cへ移動すると、分流弁85から作動油タンク36へ流れる作動油は無くなり、全ての作動油がプライオリティバルブ39に供給される。
次に、本実施形態の油圧制御装置30の作用について説明する。オペレータはリフトレバー25を中立位置から上昇位置へ操作(往き操作)し、逆に、リフトレバー25を上昇位置から中立位置へ戻す操作(戻し操作)をする場合がある。往き操作によって、リフト切換弁41のスプールは第1位置41Aから第2位置41Bへ移動するが、リフトシリンダ21へ供給される作動油量はリフト切換弁41の開度に応じて調整される。往き操作では、第1位置41Aのスプールを基準にすると、リフトレバー25が中立位置から上昇位置に近づくにつれてスプールストロークが大きくなり、リフト切換弁41の開度は大きくなる。戻し操作では、第1位置41Aのスプールを基準にすると、リフトレバー25が上昇位置から中立位置に近づくにつれてスプールストロークが小さくなり、リフト切換弁41の開度は小さくなる。
図3(a)に示すように、コントローラ27はリフトレバー25のレバー操作量に応じて分流弁85を制御する。具体的には、コントローラ27は、リフトレバー25の往き操作では、中立位置におけるレバー操作量を0とすると、上昇位置へ向けてレバー操作量が大きくなるにつれて、分流弁85の分岐配管36へ通じる流路の開度を小さくする。図3(a)では、油圧ポンプ31により送り出される作動油量Q1は、一点鎖線により示され、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2は点線により示されている。また、図3(a)では、リフトレバー25の往き操作においてリフトシリンダ21に供給される作動油量Q3は実線により示され、リフトレバー25の戻し操作においてリフトシリンダ21に供給される作動油量Q4は破線により示されている。なお、作動油量Q1は、エンジン16が一定のアクセル開度で運転されている場合の作動油量である。
図3(a)に示すように、コントローラ27は、中立位置におけるレバー操作量が0のとき、油圧ポンプ31から送出される作動油量Q1であっても、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2に抑制するように、分流弁85を第1位置85Aとする。リフトレバー25の往き操作において、リフト切換弁41の開度を大きくするようにスプールストロークが増大すると、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2は増大する。
コントローラ27は、レバー操作量が所定のレバー操作量S1になると、分流弁85を第1位置85Aから第2位置85Bへ切り換える。このため、分流弁85では、分流弁85から分岐配管86を流れる作動油が減少し、その結果、リフト切換弁41へ供給される作動油量Q2はレバー操作量の増大に応じて増大する。さらに、レバー操作量が増大して、所定のレバー操作量S2になると、コントローラ27は、分流弁85を第2位置85Bから第3位置85Cへ切り換える。このため、分流弁85は、分岐配管86への流路を遮断し、その結果、リフト切換弁41へ供給される作動油量Q3は、油圧ポンプ31から送出される作動油量Q1からプライオリティバルブ39によってパワーステアリング系油圧回路に供給される作動油を減じた量となる。
リフトレバー25の往き操作では、レバー操作量の増大に伴い、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q3は、図3(a)に示すように増大する。レバー操作量が最大となると、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q3は、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2と同じとなる。
リフトレバー25の戻し操作では、コントローラ27は、中立位置でのレバー操作量を0とすると、第2位置41Bから第1位置41Aへ向けてレバー操作量が小さくなるにつれて、分流弁85の開度を大きくする。
レバー操作量が最大のとき、分流弁85が第3位置85Cであり、図3(a)に示すように、作動油量Q3は、油圧ポンプ31から送出される作動油量Q1からプライオリティバルブ39によってパワーステアリング系油圧回路に供給される作動油を減じた量と同じである。コントローラ27は、油圧ポンプ31から送出される作動油量Q1であっても、レバー操作量が所定のレバー操作量S2になると、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2に抑制するように、分流弁85を第2位置85Bとする。リフトレバー25の戻し操作において、リフト切換弁41の開度を小さくするようにレバー操作量が減少すると、リフト切換弁41に流入する作動油量Q2は減少する。
コントローラ27は、レバー操作量が所定のレバー操作量S1になると、分流弁85を第2位置85Bから第1位置85Aへ切り換える。このため、分流弁85では、分流弁85から分岐配管86を流れる作動油が増大し、その結果、リフト切換弁41へ供給される作動油量Q2はレバー操作量が小さくなるにつれて減少する。さらに、レバー操作量が0になると、分流弁85では、油圧ポンプ31から送出される作動油のうち、一部の作動油がプライオリティバルブ39へ流れ、残りは分岐配管86を通じて作動油タンク36に戻される。
リフトレバー25の戻し操作では、レバー操作量が小さくなることに伴い、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q4は、図3(a)に示すように減少する。作動油量Q4は、減少し始めるとき、作動油量Q2の減少と一致するように減少する。つまり、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q4は、リフト切換弁41へ供給される作動油量Q2の減少に追従して減少する。そして、レバー操作量がS1になってしばらくは、作動油量Q4は、リフト切換弁41へ供給される作動油量Q2の減少に追従する。リフトレバー25の戻し操作において作動油量Q4が作動油量Q2の減少に追従する区間では、図3(a)に示すように、作動油量Q2は往き操作における作動油量Q3に接近した位置で減少する。さらに、レバー操作量が小さくなると、作動油量Q4は、作動油量Q2よりも減少する。
図3(b)は、比較例に係る油圧制御装置におけるレバー操作量と各作動油量との関係を示す図である。比較例に係る油圧制御装置は、分流弁85を備えない以外は、本実施形態の油圧制御装置と同じ構成である。図3(b)に示すように、比較例では、リフトレバー25の往き操作では、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q5は、本実施形態の作動油量Q3と同じである。リフトレバー25の戻し操作では、リフトシリンダ21に供給される作動油量Q6は、リフトレバー25の往き操作の作動油量Q5から大きく離れた位置で減少する。なお、図3(b)では、説明の便宜上、作動油量Q2を示している。
図3(b)に示す比較例では、リフトレバー25を中立位置から上昇位置へ操作(往き操作)をするときと、リフトレバー25を上昇位置から中立位置へ戻す操作(戻し操作)をするとき、作動油量Q5、Q6のヒステリシスH2が大きい。比較例に対して、本実施形態では、リフトレバー25を中立位置から上昇位置へ操作(往き操作)をするときと、リフトレバー25を上昇位置から中立位置へ戻す操作(戻し操作)をするとき、作動油量Q3、Q4のヒステリシスH1は小さい。このため、フォークリフト10のオペレータにとっては、比較例と比べると、リフトレバー25の操作時の違和感が小さく感じられる。
ところで、本実施形態では、図4(a)に示すように、リフトレバー25の往き操作では、リフトレバー25を中立から上昇位置の最大に操作しても、分流弁85の開度に合わせてリフト切換弁41からリフトシリンダ21へ供給される作動油量は緩やかに増大する(T1とT2との間)。一方、図4(b)に示す比較例の場合では、分流弁85がないため、リフトシリンダへの作動油量は急激に増大する(T1とT3との間)。本実施形態では、リフトシリンダ21への供給される作動油量が緩やかに増大するため、リフトシリンダ21によって上昇されるフォーク22は、比較例と比べると、リフトレバー25の操作による衝撃を受け難くなる。また、リフトレバー25の上昇位置から中立位置への戻し操作においても、実施形態では作動油量の減少が緩やかとなり、リフトシリンダ21によって下降されるフォーク22は、比較例と比べると、リフトレバー25の操作による衝撃を受け難くなる。
なお、リフトレバー25の往き操作および戻し操作におけるヒステリシスの低減を説明したが、リフトレバー25と同様に、ティルトシリンダ24を操作するティルトレバー26の往き操作および戻し操作においてヒステリシスが低減される。また、リフトレバー25の往き操作(戻し操作)においてリフトシリンダ21への供給される作動油量が緩やかに増大(減少)するとしたが、リフトレバー25と同様に、ティルトシリンダ24を操作するティルトレバー26の往き操作(戻し操作)においてもティルトシリンダ24への供給される作動油量が緩やかに増大(減少)する。
本実施形態に係る油圧制御装置30は以下の作用効果を奏する。
(1)作動油流路における油圧ポンプ31とリフト切換弁41(ティルト切換弁61)との間に設けた分流弁85が油圧ポンプ31からリフト切換弁41(ティルト切換弁61)へ供給される作動油の流量を調整する。リフトレバー25(ティルトレバー26)の戻し操作のときには、油圧ポンプ31からリフト切換弁41(ティルト切換弁61)へ供給される作動油の一部を分流弁85から作動油タンク36へ戻すことで、リフト切換弁41(ティルト切換弁61)へ供給される作動油量は低減する。その結果、リフトレバー25(ティルトレバー26)の戻し操作のとき、リフト切換弁41(ティルト切換弁61)における開度に対応する作動油の流量がリフトレバー25(ティルトレバー26)の往き操作のときと近似する。このため、オペレータにとってリフトレバー25の操作時の違和感が小さく感じられる。
(2)分流弁85の開度は、リフトレバー25(ティルトレバー26)の戻し操作におけるリフトレバー25(ティルトレバー26)の操作量が大きくなるにつれて分岐配管86への作動油量を増大するとともにリフト切換弁41(ティルト切換弁61)への流量が減少するように制御される。このため、リフトレバー25(ティルトレバー26)の戻し操作では、リフト切換弁41(ティルト切換弁61)に供給される作動油量Q4は、リフト切換弁41(ティルト切換弁61)へ供給される作動油量Q2の減少に追従して減少する。その結果、リフトレバー25(ティルトレバー26)の戻し操作では、リフト切換弁41へ流入する作動油量Q4が作動油量Q3と異なるヒステリシスH1は小さくなり、フォークリフト10のオペレータにとっては、比較例と比べると、リフトレバー25(ティルトレバー26)の操作時の違和感が小さく感じられる。
(3)リフトレバー25の往き操作では、リフトレバー25を中立から上昇位置の最大に操作しても、分流弁85の開度に合わせてリフト切換弁41からリフトシリンダ21へ供給される作動油量は緩やかに増大する。このため、リフトシリンダ21によって上昇されるフォーク22は、リフトレバー25の操作による衝撃を受け難くなる。また、リフトレバー25の上昇位置から中立位置への戻し操作においても、実施形態では作動油量の減少が緩やかとなり、リフトシリンダ21によって下降されるフォーク22は、リフトレバー25の操作による衝撃を受け難くなる。
(4)リフトレバー25と同様に、ティルトレバー26の往き操作および戻し操作では、分流弁85の開度に合わせてティルト切換弁61からティルトシリンダ24へ供給される作動油量は緩やかに増大する。このため、ティルトシリンダ24によって傾動されるマスト20は、ティルトレバー26の操作による衝撃を受け難くなる。また、ティルトレバー26の前傾位置(後傾位置)から中立位置への戻し操作においても、実施形態では作動油量の減少が緩やかとなり、ティルトシリンダ24によって傾動されるマスト20は、ティルトレバー26の操作による衝撃を受け難くなる。
(5)リフト切換弁41およびティルト切換弁61に対して分流弁85が別に設けられているので、分流弁85はリフトシリンダ21およびティルトシリンダ24に対する作動油量を調整することができる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る油圧制御装置について説明する。第2の実施形態では分流弁がリフト切換弁と一体化されている点で、第1の実施形態と異なる。本実施形態では、第1の実施形態と同じ構成については、第1の実施形態の説明を援用し、共通の符号を用いる。
図5に示すように、油圧制御装置90では、分流弁85がリフト切換弁41と一体化されている。図示はされないが、分流弁85がリフト切換弁41と一体化されることで分流弁85付きのバルブユニット91を構成する。バルブユニット91として、分流弁85がリフト切換弁41と一体化されているので、油圧制御装置90では、分流弁85とリフト切換弁41との間にプライオリティバルブが設けられない。なお、説明の便宜上、図5では、ティルトシリンダ24およびティルト切換弁61について図示を省略している。また、図5では、一部のパイロット圧の配管の図示を省略している。
本実施形態では、分流弁85がリフト切換弁41と一体化されることから、分流弁85とリフト切換弁41との油圧配管が省略又は短縮化され、リフト切換弁41は分流弁85からの作動油を直ちに受給できる。その結果、分流弁85の開度変更による作動油の流量の調整がリフト切換弁41に直ちに反映され易くなる。また、分流弁85とリフト切換弁41との一体化により、部品点数を一体化しない場合よりも削減することができる。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく発明の趣旨の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、次のように変更してもよい。
○ 上記の実施形態では、分流弁はスプールが3位置に切り換え可能としたが、実施形態の分流弁に限定されない。分流弁は、油圧ポンプからアクチュエータへ供給する作動油量を変更できるように開度を制御可能とする分流弁であればよい。また、分岐配管へ通す作動油の供給を遮断できるほか、アクチュエータへの作動油の供給を遮断できるようにしてもよい。
○ 上記の実施形態では、アクチュエータとして荷役装置が有するリフトシリンダおよびティルトシリンダを例示したが、アクチュエータはリフトシリンダおよびティルトシリンダに制限されない。アクチュエータは、例えば、フォークリフトのアタッチメントに備えられるフォークシフタやサイドフォークシフタ等の油圧シリンダであってもよい。また、フォークリフトに限らず、高所作業車やトラクターショベルに搭載される油圧シリンダであってもよい。
○ 上記の実施形態では、コントロールバルブはパイロット圧を用いた電磁比例制御弁としたが、これに限定されない。コントロールバルブはレバーと機械的に接続され、レバー操作によってスプールが移動するコントロールバルブであってもよい。
○ 上記の実施形態では、産業車両としてのエンジンフォークリフトについて例示したが、産業車両はエンジンフォークリフトに限定されない。産業車両はエンジンによって駆動される油圧ポンプを搭載する産業車両であればよい。
10 フォークリフト
11 車体
12 荷役装置
13 運転席
16 エンジン
20 マスト
21 リフトシリンダ(アクチュエータ)
22 フォーク
24 ティルトシリンダ(アクチュエータ)
25 リフトレバー(レバー)
26 ティルトレバー(レバー)
27 コントローラ
28 リフトレバーセンサ(レバー操作量検出器)
29 ティルトレバーセンサ(レバー操作量検出器)
30、90 油圧制御装置
31 油圧ポンプ
36 作動油タンク
41、91 リフト切換弁(コントロールバルブ)
52 ポンプ側パイロット流路
53 減圧弁
61 ティルト切換弁(コントロールバルブ)
85、92 分流弁
86 分岐配管
H1、H2 ヒステリシス
Q1 油圧ポンプから送出される作動油量
Q2 リフト切換弁へ流入する作動油量
Q3 往き操作のリフトシリンダへの流入作動油量
Q4 戻し操作のリフトシリンダへの流入作動油量
Q5 比較例における往き操作のリフトシリンダへの流入作動油量
Q6 比較例における戻し操作のリフトシリンダへの流入作動油量

Claims (3)

  1. エンジンにより駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから送出される作動油の給排により作動するアクチュエータと、
    前記油圧ポンプと前記アクチュエータとを接続する作動油流路に設けられ、前記アクチュエータに対して作動油を給排するコントロールバルブと、
    前記コントロールバルブを制御するコントローラと、
    前記コントロールバルブを操作するためのレバーと、
    前記レバーの操作量を検出するレバー操作量検出器と、を備え、
    前記コントローラは、前記レバー操作量検出器の検出に基づいて前記コントロールバルブを制御する産業車両の油圧制御装置において、
    前記作動油流路における前記油圧ポンプと前記コントロールバルブとの間に設けた分流弁と、
    前記分流弁から分岐され、作動油タンクと連通するリターン流路と、を備え、
    前記コントローラは、前記レバーの操作量に応じて前記分流弁の開度を制御することを特徴とする産業車両の油圧制御装置。
  2. 前記分流弁の開度は、前記レバーの戻し操作における前記レバーの操作量が大きくなるにつれて前記リターン流路への作動油量を増大するとともに前記コントロールバルブへの流量が減少するように制御されることを特徴とする請求項1記載の産業車両の油圧制御装置。
  3. 前記分流弁は、前記コントロールバルブと一体化されていることを特徴とする請求項1又は2記載の産業車両の油圧制御装置。
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