JP2022015707A - 化粧用組成物およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】 本発明は、界面活性剤やエタノールのような従来の可溶化成分を用いることなく、主成分とする油剤中に水性成分が可溶化し、分散してなる化粧用組成物を提供する。【解決手段】 本発明の化粧用組成物は、主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる。これにより、上記課題を解決する。【選択図】 なし

Description

本発明は、化粧用組成物に関する。詳しくは、本発明は、主成分とする油剤中に、水性成分を可溶化させて、水性成分が油中に分散してなる化粧用組成物に関する。本発明はまた、化粧用組成物の製造方法にも関する。
化粧品製剤において、水相に香料等の少量の油性原料を入れる際や、反対に油相に水溶性の植物エキス等を微量入れる際には、「可溶化」という技術が通常、必要とされる。この可溶化技術によって、製剤中において、水と油とを分離させることなく、均一に分散させることができる。
従来から、この可溶化技術には、多くの場合、慣用の界面活性剤やエタノールが使われてきた。
しかしながら、ベビーオイルのように非常に敏感な肌向けの低刺激性が期待される製品などでは、これまで使われてきた界面活性剤やエタノールの使用を避けた製品が望まれる場合がある。需要者における製品イメージの観点からも、これら成分の使用を回避しつつ、可溶化を実現した新たな製品群を開発することは有用である。
可溶化技術に関しては、例えば、特許文献1には、油溶性物質を可溶化することができる特定のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いた可溶化剤に関する技術が開示されている。
また、化粧品製剤には、従来よりエチルへキシルグリセリン(以下において「EHG」と略すことがある)が配合されることがある。EHGは、抗菌作用や消臭作用を持つ保湿成分であり、一般に防腐助剤として汎用的に用いられ、従来から安全性の高い成分として知られている。
特開2015-44780号公報
本発明は、界面活性剤やエタノールのような従来の可溶化成分を用いることなく、主成分とする油剤中に、水性成分が可溶化し、分散してなる化粧用組成物を提供することをその目的とする。
本発明者らは、ベビーオイルなどの保湿効果のある化粧用組成物を検討する過程で、界面活性剤やエタノールのような従来の可溶化成分を用いることなく、植物エキスなどの水性成分を、油中に分散させるべく検討を重ねた。その結果、本発明者らは今般、一般的には保湿成分や防腐助剤として使用されるエチルへキシルグリセリンを用いることによって、水性成分を油中に可溶化させることに成功した。このとき、エチルヘキシルグリセリンと水性成分とを所定の割合で混合して混和させた後、これを油剤に加えて混合することによって、エチルヘキシルグリセリンの両親媒性を効果的に引き出すことができ、これによって、目的とする水性成分を、油中に可溶化させ、良好に分散させることができることを見いだした。
本発明はこれら知見に基づくものである。
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
<1> 主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる、化粧用組成物。
<2> 前記油剤を、少なくとも98w/w%(重量パーセント濃度)含有する、前記<1>の化粧用組成物。
<3> 前記水性成分に対して、エチルヘキシルグリセリンを3倍以上の重量濃度で含む、前記<1>または前記<2>のいずれかの化粧用組成物。
<4> 前記エチルヘキシルグリセリンを0.03~1.00w/w%含有し、
前記水性成分を0.07w/w%未満含有する、前記<1>~<3>のいずれかの化粧用組成物。
<5> 前記エチルヘキシルグリセリンの重量パーセント濃度(y)と、水性成分の重量パーセント濃度(x)とが、下記の式(1)で表される関係を有する、前記<1>~<4>のいずれかの化粧用組成物:
Figure 2022015707000001
(ただし、0<x<0.07)。
<6> 主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる、化粧用組成物の製造方法であって、
エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混和物を、油剤に加えて混合させることによって、水性成分を油剤に可溶化させることを含む、前記製造方法。
本発明によれば、界面活性剤やエタノールのような従来の可溶化成分を用いることなく、主成分とする油剤中に、水性成分が可溶化し、分散してなる化粧用組成物が提供される。これによって界面活性剤の使用を回避できるため、製品の刺激を限りなく低くすることができ、また製品イメージの向上につなげることができる。
エチルヘキシルグリセリンは、汎用的に用いられる保湿成分であり、防腐助剤等として従来から使用されていたことから、使用経験も豊富であり、安全性も確認された成分である。実際、本発明者らは、自社パッチ試験を行い、それにより刺激がないことを確認している。
本発明において、汎用原料として知られているエチルヘキシルグリセリンが両親媒性を持つことを確認、着目した上で、化粧用組成物における新たな用途を見いだしたものである。したがって、本発明の化粧用組成物においては、エチルヘキシルグリセリンは、この可溶化という用途に加えて、従来からの用途である保湿性付与や、防腐助剤としての効果も併せて期待できる。
図は、実施例の試験結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。
化粧用組成物
本発明による化粧用組成物は、前記したように、主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンおよび水性成分の混和物とを含んでなる。ここで、典型的には、化粧用組成物においては、油剤と、前記混和物とは、それらの混合により、水性成分が油剤に可溶化し、分散した状態にある。
ここで化粧用組成物とは、化粧品分野において、ベビーオイル、ローション、乳液、スキンケアオイル、マッサージオイルなどの製品用途に使用される組成物をいい、特に本発明では、主成分を油剤(油性成分)とし、その油剤中に水性成分が可溶化して分散されてなるもの、すなわち、マイクロエマルションを形成してなるものをいう。
本発明において「水性成分」とは、本発明の化粧用組成物における油剤中に可溶化させることを希望する水溶性の成分であり、水を必須成分としたものを意味する。水性成分の具体例として、水単体の他、香料、植物エキス(根、茎、花、葉を含む)、植物水等の機能性物質、生体複合エキス、温泉水、海水(塩湖水含む)果汁、または、これらの混合物などの水溶液が挙げられる。
水としては、通常、化粧料で使用できる水であれば特に限定されないが、例えば、一般的に使用されている常水、精製水、純水、超純水等を使用することができる。
本発明において、水性成分の使用量は、化粧用組成物全体を重量パーセント濃度として100(w/w%)とした場合に、例えば、0.07w/w%以下(すなわちここでは、0w/w%より多くかつ0.07w/w%以下を意味する)であり、好ましくは、0.07w/w%未満であり、より好ましくは0.06w/w%以下である。
なお、本発明の化粧用組成物では、水性成分として水を、水溶性の植物エキスなどを含む水溶液に置き換えても、水性成分の油剤への可溶化性能は実質同じであることは確認済である。
本発明においては、エチルヘキシルグリセリンを、水性成分と予め混和して使用し、油剤への水性成分の可溶化のために使用される。
エチルヘキシルグリセリンの使用量は、化粧用組成物全体を重量パーセント濃度として100(w/w%)とした場合に、例えば、0.01~3.00w/w%であり、好ましくは0.02~2.00w/w%であり、より好ましくは0.03~1.00w/w%である。
本発明の化粧用組成物は、主成分として油剤を含んでなる。ここで「主成分として」とは、化粧用組成物における主要な構成要素となる成分であって、化粧用組成物全体を重量パーセント濃度として100(w/w%)とした場合に、少なくとも95w/w%、好ましくは97w/w%以上、より好ましくは98w/w%以上、さらに好ましくは98.5w/w%以上、さらにより好ましくは99w/w%以上である場合をいう。
ここで「油剤」は、化粧用途に使用可能な油性成分であれば特に制限はなく、公知の油剤を適宜使用することができる。本発明における油剤は、具体的には、例えば、ヒマワリ油、ヒマシ油、カカオ油、ヤシ油、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、サフラワー油、ホホバ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、大豆油、グレープシード油、アボガド油等の植物油脂類;ミンク油、卵黄油等の動物油脂類;流動パラフィン、スクワラン;パルミチン酸エチルヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸トリグリセリル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、オレイン酸オクチルドデシル、コレステロールオレート等のエステル類を挙げることができる。これら油剤は、2種以上を組み合わせてもよい。
本発明の好ましい態様によれば、油剤としては、パルミチン酸エチルヘキシル、ヒマワリ油、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸トリグリセリル、スクワランが挙げられる。より好ましくは、パルミチン酸エチルヘキシル、ヒマワリ油、ミリスチン酸イソプロピル、脂肪酸トリグリセリルであり、特に好ましくは、パルミチン酸エチルヘキシルである。
本発明においては、エチルヘキシルグリセリンと水性成分は、油剤に加える前に、予め混和させ、混和物を形成させることが望ましい。エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混合・混和は、特に制限はなく、攪拌などの慣用の方法により行うことができる。
本発明において、油剤に加える、エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混和物を調製する際には、エチルヘキシルグリセリンと水性成分とを所定の割合で混合することが望ましい。好ましくは、水性成分に対して、エチルヘキシルグリセリンを3倍以上の重量濃度で混合して混和物を形成するとよい。
本発明の好ましい態様によれば、化粧用組成物全体を重量パーセント濃度として100(w/w%)とした場合に、エチルヘキシルグリセリンを0.03~1.00w/w%含有し、かつ、水性成分を0.07w/w%未満含有するとよい。
本発明のより好ましい態様によれば、本発明の化粧用組成物において、エチルヘキシルグリセリンの重量パーセント濃度(y)と、水性成分の重量パーセント濃度(x)とが、下記式(1)で表される関係を有するとよい。
Figure 2022015707000002
(ただし、0<x<0.07)。
本発明の化粧用組成物に使用できる他の成分として、本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で上記以外の任意成分を、配合することができる。そのような任意成分としては、化粧料に通常配合される成分、例えば、保湿剤、酸化防止剤、防腐剤、キレート剤、各種ビタミン剤、着色剤、増粘剤、紫外線吸収剤、薬効成分、賦香料、溶剤、滑沢剤、感触改良剤等を配合することができる。
本発明の化粧用組成物は、油剤に加える前に予めエチルヘキシルグリセリンと水性成分とを混和させて混和物を形成しておき、これを、主成分としての油剤に添加することによって製造することができる。
したがって、本発明の別の態様によれば、エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混和物を、主成分としての油剤に添加することを含んでなる、化粧用組成物の製造方法が提供される。より詳しくは、主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる、化粧用組成物の製造方法であって、エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混和物を、油剤に加えて混合させることによって、水性成分を油剤に可溶化させることを含む、前記製造方法が提供される。
可溶化剤
本発明の別の態様として、油剤への水性成分の可溶化剤が提供されうる。すなわち、本発明の油剤への水性成分の可溶化剤としては、エチルヘキシルグリセリンを用いることができる。本発明の可溶化剤としてエチルヘキシルグリセリンを用いる場合、油剤へ水性成分を加える前に予め、水性成分に対して、エチルヘキシルグリセリンを3倍以上の重量濃度で含むように混和物を調製するのが望ましい。
処方例
本発明の化粧用組成物の処方例を下記に示す。
(ベビーオイル)
パルミチン酸エチルヘキシル 99.96 重量%
エチルヘキシルグリセリン 0.03 重量%
水溶性植物エキス 0.01 重量%
以下において、本発明を下記の実施例によって詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。
1.材料及び方法
化粧用組成物を調製するために、下記のA~Cの各成分を用意した。
A成分: 精製水
B成分: エチルヘキシルグリセリン
C成分: 油剤(パルミチン酸エチルヘキシル)
まずA成分とB成分を下記表に従った量で混合し、得られた混和物を、下記表に従う量のC成分に添加して攪拌・混合処理を行った。これら試験は室温(約25℃)条件下にて実施した。
攪拌混合処理の後、得られた組成物を、目視観察をして下記の基準で評価した。
評価基準:
〇: 油剤(C成分)中に、A成分(水性成分)がきれいに分散している。すなわち、組成物が透明である。
×: 目視で、油剤(C成分)にA成分が分散しきれていないことがわかる(A成分が水滴状になる)。このため、組成物は白濁している。
2.結果
結果は、下記表1に示されるとおりであった。
また下記表に基づいて、図1で示すグラフを作成し、得られたグラフの曲線から上記した式(1)が得られた。
Figure 2022015707000003


Claims (6)

  1. 主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる、化粧用組成物。
  2. 前記油剤を、少なくとも98w/w%(重量パーセント濃度)含有する、請求項1に記載の化粧用組成物。
  3. 前記水性成分に対して、前記エチルヘキシルグリセリンを3倍以上の重量濃度で含む、請求項1または2に記載の化粧用組成物。
  4. 前記エチルヘキシルグリセリンを0.03~1.00w/w%含有し、
    前記水性成分を0.07w/w%未満含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧用組成物。
  5. 前記エチルヘキシルグリセリンの重量パーセント濃度(y)と、前記水性成分の重量パーセント濃度(x)とが、下記の式(1)で表される関係を有する、請求項1~4のいずれか一項に記載の化粧用組成物:
    Figure 2022015707000004

    (ただし、0<x<0.07)。
  6. 主成分としての油剤と、エチルヘキシルグリセリンと、水性成分とを含んでなる、化粧用組成物の製造方法であって、
    エチルヘキシルグリセリンと水性成分との混和物を、油剤に加えて混合させることによって、水性成分を油剤に可溶化させることを含む、前記製造方法。



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