JP2022013699A - 作業機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】作業機は、原動機と、原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と前記第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、前記走行モータの回転速度を前記第1速度にする第1状態と、前記走行モータの回転速度を前記第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、前記走行ポンプを作動させるパイロット油のパイロット圧を変更可能な作動弁と、前記作動弁の出力するパイロット油のパイロット圧を、前記第1速度と前記第2速度とで異なる値となるように制御する制御装置と、を備える。
【選択図】図1
Description
特許文献1に開示の作業機は、エンジンと、エンジンの動力により駆動するHSTポンプと、HSTポンプを操作する走行操作装置と、走行操作装置の一次側の圧力である走行一次側圧力を制御する圧力制御弁と、圧力制御弁を制御する制御装置とを備えている。
言い換えると、特許文献1に開示の作業機は、作業機に所定以上の走行負荷が加わったときに圧力制御弁を制御して走行一次側圧力を急激に低下させることにより、エンジン回転数の低下をできるだけ少なくする。この構成によって、エンジンストールの防止を図っている。
本発明の一態様による作業機は、原動機と、原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と前記第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、前記走行モータの回転速度を前記第1速度にする第1状態と、前記走行モータの回転速度を前記第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、前記走行ポンプを作動させるパイロット油のパイロット圧を変更可能な作動弁と、前記作動弁の出力するパイロット油のパイロット圧を、前記第1速度と前記第2速度とで異なる値となるように制御する制御装置と、を備える。
前記制御装置は、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときに、前記原動機の回転数に基づいて前記第1速度であるときのパイロット圧である第1速パイロット圧を制御し、且つ、前記走行モータの回転速度が前記第2速度であるときに前記原動機の回転数に基づいて前記第2速度であるときのパイロット圧である第2速パイロット圧を制御する請求項2に記載の作業機。
上述の作業機は、前記原動機の目標回転数を決定するアクセルと、前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、を備え、前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上であるときに、前記パイロット圧を制御する。
前記制御装置は、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときに、前記原動機の実回転数に基づいて前記第1速度であるときのパイロット圧である第1速パイロット圧を制御し、且つ、前記走行モータの回転速度が前記第2速度であるときに、前記原動機の実回転数に基づいて前記第2速度であるときのパイロット圧である第2速パイロット圧を前記第1速パイロット圧よりも低い値に制御する。
前記制御装置は、前記走行モータを前記第1速度及び第2速度のいずれかに切り換える前又は後において、前記作動弁を制御する制御量を低下させるように前記パイロット圧を制御する。
上述の作業機は、前記原動機の目標回転数を決定するアクセルと、前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、を備え、前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数に基づくPI制御又はPID制御によって、前記パイロット圧を制御する。
前記制御装置は、前記PI制御又はPID制御において、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときと第2速度であるときとで、異なる比例ゲインを用いる。
前記制御装置は、前記PI制御又はPID制御において、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときと第2速度であるときとで、異なる微分ゲインを用いる。
(第1実施形態)
図10を参照し、本実施形態による作業機1について説明する。図10は、本実施形態による作業機1の側面図を示す。図10は、作業機1の一例として、コンパクトトラックローダを示す。但し、作業機1は、コンパクトトラックローダに限定されない。作業機1は、例えば、スキッドステアローダ等の他の種類のローダ作業機や、ローダ作業機以外の作業機であってもよい。
走行装置5は、機体2の外側に設けられている。走行装置5は、機体2の左部に設けられた第1走行装置5Lと、機体2の右部に設けられた第2走行装置5Rとを含んでいる。
機体2内の後部には、原動機32が搭載されている。
一対のブーム10は、キャビン3の左右に設けられ、上下方向に揺動可能である。作業具11は、例えば、バケット(以下、バケット11という)であって、バケット11は、一対のブーム10の先端部(つまり前端部)に設けられ、上下方向に揺動可能である。
ムシリンダ14は、伸縮することにより一対のブーム10を昇降させる。一対のバケットシリンダ15は、伸縮することによりバケット11を揺動させる。
左右に設けられた一対のブーム10の前部同士は、異形の連結パイプで連結されている。一対のブーム10の基部(つまり後部)同士は、円形の連結パイプで連結されている。
一対のリフトリンク12は、一対のブーム10の基部の後部に、起立するように縦向きに設けられている。一対のリフトリンク12の上部(つまり一端部)は、一対のブーム10の基部の後部の近くに一対の枢支軸16を介して枢支され、横軸回りに回転可能である。また、一対のリフトリンク12の下部(つまり他端部)は、機体2の後部近くに一対の枢支軸17を介して枢支され、横軸回りに回転可能である。一対の枢支軸17は、一対の枢支軸16の下方に設けられている。
左に設けられたブーム10の前部には、接続部材50が設けられている。接続部材50は、予備アタッチメントに装備された油圧機器と、左に設けられたブーム10に設けられたパイプ等の第1管材とを接続する装置である。具体的に、接続部材50の一端には、第1管材が接続可能で、他端には、予備アタッチメントの油圧機器に接続された第2管材が接続可能である。これにより、第1管材を流れる作動油は、第2管材を通過して油圧機器に供給される。
本実施形態では、走行装置5を構成する左方に設けられた第1走行装置5L及び右方に設けられた第2走行装置5Rは、それぞれクローラ型(セミクローラ型を含む)の走行装置を採用している。なお、クローラ型の代わりに、前輪及び後輪を有する車輪型の走行装置を採用してもよい。
図1を参照し、本実施形態による作業機1の油圧システムについて説明する。図1は、
本実施形態による作業機1の油圧システム(つまり油圧回路)を示す図である。この作業機1の油圧システムは、走行装置5を駆動することが可能である。
第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rは、原動機32の動力によって駆動するポンプである。具体的には、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rはそれぞれ、斜板形可変容量アキシャルポンプで構成され、原動機32の動力によって駆動される。第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rはそれぞれ、パイロット圧が作用する前進用受圧部53aと後進用受圧部53bとを有している。第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rにおいて、受圧部53a、53bに作用するパイロット圧によって斜板の角度が変更される。これら斜板の角度を変更することによって、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの作動油の吐出量(出力)や吐出方向を変えることができる。
第1走行モータ36Lは、機体2の左方に設けられた第1走行装置5Lの駆動軸に動力を伝達するモータである。第1走行モータ36Lは、第1走行ポンプ53Lから吐出された作動油により回転が可能であり、当該作動油の流量によって、回転速度を変更することができる。第1走行モータ36Lには、斜板切換シリンダ37Lが接続され、斜板切換シリンダ37Lを一方或いは他方に伸縮させることによっても第1走行モータ36Lの回転速度を変更することができる。
第2走行モータ36Rは、機体2の右方に設けられた第2走行装置5Rの駆動軸に動力を伝達するモータである。第2走行モータ36Rは、第2走行ポンプ53Rから吐出された作動油により回転が可能であり、当該作動油の流量によって、回転速度を変更することができる。第2走行モータ36Rには、斜板切換シリンダ37Rが接続され、斜板切換シリンダ37Rを一方或いは他方に伸縮させることによっても第2走行モータ36Rの回転速度を変更することができる。
図1に示すように、作業機1の油圧システムは、走行切換弁34を備えている。走行切換弁34は、走行モータ(つまり、第1走行モータ36L及び第2走行モータ36R)の回転速度を第1速度にするポジション(第1状態という)と、当該回転速度を第2速度にするポジション(第2状態という)とのいずれかをとることができる。走行切換弁34は、第1切換弁71L、71Rと、第2切換弁72と、を含む。
有する。第1切換弁71Rは、任意に切り換えられることで、これら2つの位置のいずれかをとることができる。第1切換弁71Rは、第1位置71R1に切り換えられると、斜板切換シリンダ37Rを収縮し、第2位置71R2に切り換えられると、斜板切換シリンダ37Rを伸展する。
作業機の油圧システムは、第1油圧ポンプP1と、第2油圧ポンプP2、操作装置54とを備えている。第1油圧ポンプP1は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第1油圧ポンプP1は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能である。特に、第1油圧ポンプP1は、主に油圧システムの制御に用いる作動油を吐出する。
第2油圧ポンプP2は、原動機32の動力によって駆動するポンプであって、定容量型のギヤポンプによって構成されている。第2油圧ポンプP2は、タンク22に貯留された作動油を吐出可能であって、例えば、作業系の油路に作動油を供給する。第2油圧ポンプP2は、例えば、ブーム10を作動させるブームシリンダ14や、バケットを作動させるバケットシリンダ15や、予備油圧アクチュエータを作動させる予備油圧アクチュエータを制御する制御弁(流量制御弁)などに作動油を供給する。
操作レバー59は、複数の操作弁55に支持され、左右方向(機体幅方向)又は前後方向に揺動する操作レバーである。即ち、操作レバー59は、中立位置Nを基準として、中立位置Nから右方及び左方に揺動可能であると共に、中立位置Nから前方及び後方に揺動可能である。言い換えれば、操作レバー59は、中立位置Nを基準に少なくとも4方向に揺動することが可能である。尚、説明の便宜上、前方及び後方の双方向、即ち、前後方向のことを第1方向という。また、右方及び左方の双方向、即ち、左右方向(機体幅方向)のことを第2方向という。
、当該吐出油路40を介して、第1油圧ポンプP1からの作動油(つまりパイロット油)が供給可能である。複数の操作弁55は、操作弁55A、操作弁55B、操作弁55C及び操作弁55Dである。
第3走行油路45cは、走行ポンプ53Rの前進用受圧部53aに接続された油路である。第4走行油路45dは、走行ポンプ53Rの後進用受圧部53bに接続された油路である。第5走行油路45eは、操作弁55と、第1走行油路45aと、第2走行油路45bと、第3走行油路45cと、第4走行油路45dとを接続する油路である。
第2走行油路45bを介して第1走行ポンプ53Lの後進用受圧部53bに作用する。これにより、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板角度が変更され、第1走行モータ36Lが逆転し且つ第2走行モータ36Rが正転することで、作業機1が左方に旋回する。
すなわち、操作レバー59を左斜め前方に揺動操作すると、操作レバー59の揺動角度(つまり揺動量)に対応した速度で作業機1が前進しながら左旋回する。操作レバー59を右斜め前方に揺動操作すると、操作レバー59の揺動角度(つまり揺動量)に対応した速度で作業機1が前進しながら右旋回する。
さて、2つの走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)における第1速度と、第2速度との切換は、切換部によって行うことができる。切換部は、例えば、制御装置60に接続された切換スイッチ61であり、作業者等が操作することができる。切換部(つまり、切換スイッチ61)は、第1速度(第1状態)から第2速度(第2状態)に切り換える増速と、第2速度(第2状態)から第1速度(第1状態)に切り換える減速とのいずれかに切り換える動作を行うことができる。
図1に示すように、制御装置60には、アクセル65と、回転検出装置66とが接続されている。アクセル65は、原動機32の目標回転数を設定する部材である。アクセル65は、運転席8の近傍に設けられている。アクセル65は、揺動自在に支持されたアクセルレバー、揺動自在に支持されたアクセルペダル、回転自在に支持されたアクセルボリューム、スライド自在に支持されたアクセルスライダー等である。なお、アクセル65は、上述した例に限定されない。回転検出装置66は、原動機32の実原動機回転数(実回転数)を検出するセンサ等である。
図1に示すように、作業機の油圧システムは、作動弁67を備えている。作動弁67は、2つの走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)を作動させるパイロット油のパイロット圧を変更可能な弁である。作動弁67は、パイロット油が流れる吐出油路40に設けられ、開度を変更することによって、2つの走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)を作動させるパイロット油のパイロット圧(つまり、受圧部53a、53bに作用する作動パイロット圧)を変更する。例えば、作動弁67は、制御装置60の制御信号(例えば、電圧、電流)に基づいて開度が変更可能な電磁比例弁である。
本実施形態によるアンチストール制御において、制御装置60は、作動弁67によって変更されるパイロット圧(走行一次圧)の上限値を、走行モータが第1速度であるときと、走行モータが第2速度であるときとで異なる値に設定する。制御装置60は、原動機回転数、走行モータが第1速度であるか、及び走行モータが第2速度であるかに基づいて、走行一次圧の上限を設定する。
制御装置60は、走行モータが第2速度であるときの第2速パイロット圧の上限値を、走行モータが第1速度であるときの第1速パイロット圧の上限値よりも低い値に設定する。
図2に示すように、制御情報は、走行一次圧の上限値と、原動機回転数との関係を示すデータである。走行一次圧とは、吐出油路40において、作動弁67から複数の操作弁55(操作弁55A、55B、55C、55D)に至る油路におけるパイロット油のパイロット圧である。即ち、走行一次圧とは、走行操作を行う操作レバー59に設けられた複数の操作弁55に作用するパイロット油の一次圧である。
第1ライン80Aは、上述した目標回転数と実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上で且つ走行モータが第1速度であるときに、実回転数に基づく走行一次圧の上限値として第1速パイロット圧の上限値を決定するラインである。第2ライン80Bは、ドロップ回転数が閾値以上で且つ走行モータが第2速度であるときに、実回転数に基づく走行一次圧の上限値として第2速パイロット圧の上限値を決定するラインである。第2ライン80Bは、第1ライン80Aに比べて、パイロット圧の上限値が低くなる側にシフトしていて、第2ライン80Bで決定される第2速パイロット圧の上限値は、第1速パイロット圧の上限値よりも低い。
ロップ回転数が閾値未満であれば、第1速パイロット圧の上限値も第2速パイロット圧の上限値も、第3ライン80Cに基づいて決定され同一である。
しかし、ドロップ回転数が閾値以上であれば、第1速パイロット圧の上限値は第1ライン80Aに基づいて決定され、第2速パイロット圧の上限値は第2ライン80Bに基づいて決定されるので、いずれも第3ライン80Cに基づいて決定される値よりも小さい。
制御装置60は、設定部60Bを備えている。設定部60Bは、制御装置60に設けられた電気回路・電子回路、制御装置60に格納されたプログラム等で構成される。設定部60Bは、制御情報、即ち、複数のライン80(第1ライン80A、第2ライン80B、第3ライン80C)に基づいて走行一次圧の上限値を決定し設定する。即ち、記憶部60Aに記憶された第1ライン80A、第2ライン80B及び第3ライン80Cのいずれかに基づいて走行一次圧(つまり、第1速パイロット圧、第2速パイロット圧)の上限値の決定及び設定を行う。
操作電流とは、作動弁67を操作するために制御装置60から出力される信号電流である。アンチストール制御下での操作電流を、特にアンチストール電流という。
第1ライン180Aは、第1ライン80Aに対応しており、第1ライン80Aが示す走行一次圧の上限値を得るための操作電流の上限値を表す。第2ライン180Bは、第2ライン80Bに対応しており、第2ライン80Bが示す走行一次圧の上限値を得るための操作電流の上限値を表す。第3ライン180Cは、第3ライン80Cに対応しており、第3ライン80Cが示す走行一次圧の上限値を得るための操作電流の上限値を表す。
つまり、操作電流値の上限を、図2に示す走行一次圧の値を上限に対応する値とする。その上で、操作レバー59の操作方向及び操作量に基づく操作電流値が図3に示す操作電流の上限値を超えるときは、制御装置60は、この図3に示す上限値を、作動弁67に出力する。
ローである。
図4に示すように、設定部60Bは、アクセル65で設定した目標回転数と回転検出装置66で検出した実回転数とを参照する(ステップS1)。
設定部60Bは、目標回転数から実回転数を差し引くことによってドロップ回転数を求める(ステップS2)。
設定部60Bは、ドロップ回転数が閾値以上でないとき、即ち、ドロップ回転数が閾値未満であるとき(ステップS3、No)に第3ライン80Cを選択し、選択した第3ライン80Cに基づいてパイロット圧(第1速パイロット圧、第2速パイロット圧)の上限値を決定及び設定する(ステップS4)。
ステップS7において、設定部60Bは、図2に示すように原動機回転数が時点P12において実回転数がM12であるとき、第2ライン80Bに基づいて、第2速パイロット圧の上限値を実回転数M12に対応するパイロット圧V12に決定及び設定する。つまり、ドロップ回転数が閾値以上且つ走行モータが第2速度であるとき、設定部60Bは、第2速パイロット圧の上限値を、第2ライン80Bに沿うように、実回転数に応じて決定及び設定する。
設定部60Bは、作業機1の走行、或いは、原動機32の駆動が停止したとき(ステッ
プS8、Yes)、アンチストール制御を終了し、作業機1の走行、或いは、原動機32の駆動が停止しないとき(ステップS8、No)、アンチストール制御を継続する。
上述のアンチストール制御を実行する作業機1の構成は以下の通りである。
作業機1は、原動機32と、原動機32の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)が吐出した作動油により回転可能で且つ回転速度が第1速度と第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)と、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)の回転速度を第1速度にする第1状態と、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)の回転速度を第2速度にする第2状態と、に切換可能な走行切換弁34と、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L、第2走行ポンプ53R)を作動させるパイロット油のパイロット圧を変更可能な作動弁67と、作動弁67のパイロット油のパイロット圧を、第1速度と第2速度とで異なる値に設定する制御装置60と、を備えている。
作業機1は、原動機32の目標回転数を設定するアクセル65と、原動機32の実回転数を検出する回転検出装置66と、を備え、制御装置60は、目標回転数と実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上であるときに、パイロット圧を設定する。これによれば、アクセル65によって設定された目標回転数と回転検出装置66によって検出した実回転数との差(ドロップ回転数)によって、原動機32にかかる負荷を簡単に求めることができ、負荷に応じてパイロット圧を設定することができる。
制御装置60は、時点Q2以降、作動弁67へ出力する制御信号(つまり、アンチストール電流)の電流量に対して補正を行う。制御装置60は、時点Q2以降、時間T1の間に、アンチストール電流の電流値を所定値(ショック低減値)W3だけ徐々に低下させる。つまり、制御装置60は、時点Q2以降、時間T1の間に、アンチストール電流の電流値に対する補正量を増加させる。ショック低減値W3は、第1速度から第2速度へ切り換えたときの変速ショックを軽減するための電流値の補正量であり、実績、実験、理論的なシミュレーション等から求めた値である。
つまり、制御装置60は、例えば、作動弁67へのアンチストール電流の補正量(電流値)を零に戻した時点Q5において、第2ライン80Bによる第2速パイロット圧の設定を行う第2速度アンチストール制御へ移行する。
制御装置60は、時点Q11から時間T11経過した時点Q12以降、作動弁67へ出力するアンチストール電流の電流値に対して補正を行う。制御装置60は、時点Q12以降、時間T12の間に、アンチストール電流の電流値を所定値(ショック低減値)W5だけ徐々に低下させる。つまり、制御装置60は、時点Q12以降、時間T12の間に、アンチストール電流の電流値に対する補正量を、図5Aの時点Q2から時点Q3の間の増加に比べて緩やかに、徐々に増加させる。ショック低減値W5は、第2速度から第1速度へ切り換えたときの変速ショックを軽減するための電流値の補正量であり、実績、実験、理論的なシミュレーション等から求めた値である。
制御装置60は、例えば、作動弁67への制御信号の補正量を徐々に零に戻している途中である時点Q14において、図2に示す第1ライン80Aに基づく第1速度におけるアンチストール制御(第1速度アンチストール制御)へ移行する。
また、時点Q11及び時点Q12は、同時(同じ)であってもよいし、非常に短時間であってもよく、限定されない。時点Q12から時点Q13までの区間(時間)は、時点Q13から時点Q14までの区間(時間)よりも長く設定されている。言い換えれば、時点Q13から時点Q14までの区間(時間)は、時点Q12から時点Q13までの区間(時間)よりも短く設定されている。
図5A及び図5Bを用いて説明した構成において重要な点は、増速指令のときは、補正量が増加している途中で第1速度から第2速度への切り換えを完了することと、減速指令のときは、補正量が徐々に零に回復している途中で第2速度から第1速度への切り換えを完了することである。このように、制御装置60は、ショック低減制御によって作動弁67に対する制御信号の補正が行われている間に、増速指令又は減速指令を完了する。このように、ショック低減制御では、走行一次圧が補正されている間に増速指令又は減速指令が完了する。 制御装置60は、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ3
6R)を第1速度及び第2速度のいずれかに切り換えるときに、作動弁67を制御する制御量を補正する。
なお、上述した実施形態では、アンチストール制御下で増速指令又は減速指令が出されたときに、作動弁67に対する制御信号を補正するショック低減制御を行っていた。しかし、このショック低減制御に代えて、図5C、図5Dに示すように、原動機32の実回転数を低下させる制御を行っても同様のショック低減効果を得ることができる。
また、図5Dに示すように、制御装置60は、時点Q12から時点Q13までの時間T12の間に、原動機32の実回転数を所定値W5だけ徐々に低下させる。つまり、制御装置60は、時点Q12から時点Q13までの時間T12の間に、原動機32の実回転数に対する補正量を徐々に増加させる。制御装置60は、時点Q13と時点Q15との間、例えば、時点Q14で第2速度アンチストール制御から第1速度アンチストール制御に切り換える。
制御装置60は、走行モータ(第1走行モータ36L、第2走行モータ36R)を第1速度及び第2速度のいずれかに切り換えるときに、原動機32の実回転数を補正する。
例えば、原動機32の実回転数を低下させることで、作動弁67へ供給するパイロット圧を低下させる。これによって、第1速度及び第2速度間の変速における変速ショックを低減させつつ、エンジンストールを防止することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の第2実施形態について説明する。
第1実施形態では、操作装置54は、操作レバー59と操作弁55によって走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)に作用するパイロット圧を変更する油圧式であった。しかし、第2実施形態では、電気的に作動するジョイスティックと後述する制御装置60及び油圧レギュレータ58とを採用することによって、第1実施形態による操作装置54及び作動弁67が行う動作を実現する。
制御装置60には、走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)の斜板を操作する油圧レギュレータ58が接続されている。第1走行ポンプ53Lの斜板と第2走行ポンプ53Rの斜板のそれぞれに油圧レギュレータ58が一つずつ接続されている。従って、第1走行ポンプ53Lの斜板と第2走行ポンプ53Rの斜板を、それぞれ独立して制御することができる。
操作レバー59が後方(図1のA2方向に相当)に操作されると、制御装置60は、油圧レギュレータ58に制御信号を出力する。この制御信号を受けて、油圧レギュレータ58は、第1走行ポンプ53L及び第2走行ポンプ53Rの斜板を逆転(後進)の方向に揺動させる。
操作レバー59が左方(図1のA4方向に相当)に操作されると、制御装置60は、油圧レギュレータ58に制御信号を出力する。この制御信号を受けて、油圧レギュレータ58は、第1走行ポンプ53Lの斜板を逆転の方向に揺動させ、第2走行ポンプ53Rの斜板を正転の方向に揺動させる。
さらに、図6Bの操作弁55(操作弁55A、55B、55C、55D)に代えて、図6Cに示す操作弁155L、155Rを採用し、図6Bの油圧レギュレータ58に代えて、図6Cに示す油圧レギュレータ156L、156Rを採用してもよい。操作弁55(操作弁55A、55B、55C、55D)と同様に操作弁155L、155Rにおいても、操作レバー59の操作に応じた制御装置60からの制御信号によって、各弁の切換位置及び開度が制御される。また、操作弁155L、155Rは、それぞれ電磁比例弁で構成されているため、同じく電磁比例弁で構成された第1実施形態による作動弁67の機能を含んでいる。制御装置60が、これら操作弁155L、155Rを制御することによってアンチストール制御及びショック低減制御を行うことができる。
り、制御装置60からソレノイド160Lに出力された制御信号に基づいて、操作弁155Lのスプールが移動する。このスプールの移動によって、操作弁155Lの開度が変更される。ここで、操作弁155Lは、第1位置159aと第2位置159bと中立位置159cとを有し、いずれかの位置に切り換え可能である。
操作弁155Rは、直接的には油圧レギュレータ156Rを操作する弁であり、油圧レギュレータ156Rの操作を通じて第2走行ポンプ53Rが出力する作動油の量を制御する弁である。操作弁155Rは、ソレノイド160Rを有する電磁比例弁で構成されており、制御装置60からソレノイド160Rに付与された制御信号に基づいて、操作弁155Rのスプールが移動する。このスプールの移動によって、操作弁155Rの開度が変更される。ここで、操作弁155Rは、第1位置159aと第2位置159bと中立位置159cとを有し、いずれかの位置に切り換え可能である。
操作弁155L及び操作弁155Rを第1位置159aに切り換えれば、油圧レギュレータ156L、156Rが作動して走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)の斜板が揺動し、走行ポンプは正転する。操作弁155L及び操作弁155Rを第2位置159bに切り換えれば、油圧レギュレータ156L、156Rが作動して走行ポンプ(第1走行ポンプ53L,第2走行ポンプ53R)の斜板が揺動し、走行ポンプは逆転する。
さて、上述したように、図6Aに示す油圧レギュレータ58を用いる構成、図6Bに示す操作弁55を用いる構成、及び図6Cに示す操作弁155L、155Rを用いる構成において、制御装置60は、図7A、図7B、図8に示す構成に基づいて、アンチストール制御(第1速度アンチストール制御、第2速度アンチストール制御)を行う。
図8は、アンチストール制御(第1速度アンチストール制御、第2速度アンチストール制御)時に走行ポンプを制御するために、操作レバー59の指令値(電流)に適用される補正値(第1補正係数)と原動機32の実回転数との関係を示すグラフを表す。第1補正係数の値は、実回転数が高ければ「1」に近く大きいが、実回転数が低くなれば「0.5~0.4」に向かって小さくなる。
本実施形態において、制御装置60は、操作電流値に対して補正値(第1補正係数)を乗算することで、アンチストール制御下の操作電流であるアンチストール電流値を求めていたが、ただ単に、図8に示す第1補正係数に対応する電流値を、操作レバー59の指令値に対応する電流値の上限として用いることでもアンチストール制御を実現することができる。
図9A及び図9Bは、それぞれ第1実施形態による図5A及び図5Bに対応する。図9A及び図9Bは、図5A及び図5Bにおいて電流値補正量を第2補正係数に置き換えた図である。アンチストール電流値に対して、図9A及び図9Bに示すように変動する第2補正係数を乗じることで、走行モータの増速及び減速におけるショックを低減することができる。
本実施形態による作業機1においても、制御装置60は、アンチストール制御と同時に、ショック低減制御を実行してもよい。ショック低減制御は、油圧レギュレータ58、操作弁55、又は操作弁155L、155Rへ出力される制御信号であるアンチストール電流の電流値(操作電流値)を補正する制御である。
制御装置60は、時点Q2以降、油圧レギュレータ58、操作弁55、又は操作弁155L、155Rへ出力するアンチストール電流値に対して補正を行う。制御装置60は、時点Q2以降、時間T1の間に、アンチストール電流値を所定値(ショック低減値)W3だけ徐々に低下させる。つまり、制御装置60は、時点Q2以降、時間T1の間に、アンチストール電流の電流値に対する補正量を増加させる。ショック低減値W3は、第1速度から第2速度へ切り換えで生じるの変速ショックを軽減するための電流値の補正量であり、実績、実験、理論的なシミュレーション等から求めた値である。アンチストール電流値に対する補正値であるショック低減値は、零から所定値W3の間で変化する。
つまり、制御装置60は、例えば、油圧レギュレータ58、操作弁55、又は操作弁155L、155Rへのアンチストール電流値の補正量(電流値)を零に戻した時点Q5において、第2ライン180Bによる第2速パイロット圧の設定を行う第2速度アンチストール制御へ移行する。
時点Q5までの区間(時間)よりも短く設定されている。言い換えれば、時点Q3から時点Q5までの区間(時間)は、時点Q2から時点Q3までの区間(時間)よりも長く設定されている。
制御装置60は、時点Q11から時間T11経過した時点Q12以降、油圧レギュレータ58、操作弁55、又は操作弁155L、155Rへ出力するアンチストール電流の電流値に対して補正を行う。制御装置60は、時点Q12以降、時間T12の間に、アンチストール電流値を所定値(ショック低減値)W5だけ徐々に低下させる。つまり、制御装置60は、時点Q12以降、時間T12の間に、アンチストール電流の電流値に対する補正量を、図9Aの時点Q2から時点Q3の間の増加に比べて緩やかに、徐々に増加させる。ショック低減値W5は、第2速度から第1速度へ切り換えで生じる変速ショックを軽減するための電流値の補正量であり、実績、実験、理論的なシミュレーション等から求めた値である。アンチストール電流値に対する補正値であるショック低減値は、零から所定値W5の間で変化する。
なお、本実施形態では、時点Q13以降において、補正量(電流値)を徐々に零に戻している途中の時点Q14にて第1速度アンチストール制御へ移行していたが、制御装置60は、時点Q13以降において、アンチストール電流の補正量(電流値)が零になる時点Q15に達したときに、第1速度アンチストール制御へ移行してもよい。
補正量を減少させて、補正量(電流値)がショック低減値W5に達した後に、走行切換弁34を第2状態(第2速度)から第1状態(第1速度)に切り換えてもよい。また、制御装置60は、この時点Q13以降、補正量(電流値)を徐々に零に戻す途中で、第1速度アンチストール制御に移行してもよい。
なお、図9A及び図9Bに示すように、切換スイッチ61の操作によって切換の操作後において、ショック低減制御を行う長さは、増速指令(図9A)よりも減速指令(図9B)が長くなっている。
つまり、アンチストール制御の下では操作電流値及びアンチストール電流値に対して上述の補正がなされるので、油圧レギュレータ58、操作弁55、又は操作弁155L、155Rへ出力するアンチストール電流の電流値は、操作レバー59の指令値に基づく図7Bに示す操作電流値と必ずしも一致しておらず異なる挙動をとる。例えば、その挙動とは、図9Aに示すように、増速指令が出力されたときは、急峻にアンチストール電流値を低下させてから、低下時よりも緩やかにアンチストール電流値を上昇させる。また、図9Bに示すように、減速指令が出力されたときは、緩やかにアンチストール電流値を低下させてから、低下時よりも急峻にアンチストール電流値を上昇させる。さらに、図9Cに示すように、減速指令が出力されたときは、アンチストール電流値を、所定電流値分だけ急峻に低下させてから低下の傾きを緩やかにして徐々に低下させ、その後低下時よりも急峻にアンチストール電流値を上昇させる。
原動機32の実回転数を低下させる制御によってショック低減を実現する構成及び方法については、第1実施形態で説明した構成及び方法と同様であるので、説明を省略する。
例えば、制御装置60は、目標回転数と実回転数の偏差に基づいて、作動弁67、油圧レギュレータ58、操作弁55、及び操作弁155L、155Rへ出力する操作電流値を変更するように、PI制御やPID制御によるフィードバック制御を行ってもよい。例えば、目標回転数と実回転数の偏差が大きくなれば操作電流値を本来の値から小さくなるように補正し、当該偏差が小さくなれば操作電流値を本来の値へ戻すように補正する。このようなフィードバック制御をPI制御又はPID制御によって実現し、上述のアンチストール制御に相当する制御を実現することができる。
で用いる比例ゲインと第2速度で用いる比例ゲイン、つまり2つの比例ゲインを用いる。制御装置60は、この2つの比例ゲインを選択的にもちいることで、同じ偏差であっても、第2速度よりも第1速度の方が操作電流値が大きく補正されるようにフィードバック制御(アンチストール制御)を行うことができる。
また、PI制御及びPID制御に代えて、以下に示す式(1)~(3)を用いた計算によっても、アンチストール制御下での操作電流値であるアンチストール電流値を決定することができる。式(1)~(3)において、記号(A)は電流値アンペアを示す。
式(1)では、アンチストール制御が実行されていないときの操作電流値に係数αを乗じて、エンジン目標回転数と実回転数の偏差に比例させることで、アンチストール電流を決定することができる。
このとき、係数αに、第1速度のときと第2速度のときとで異なる値を用いれば、上述の実施形態と同様に、適切なアンチストール電流値を決定することができる。
式(2)は、ジョイスティックで構成された操作レバー59の指令値の変動が上下10%以上変動したときに用いるとよい。式(2)では、まず基礎となる電流値として0.3Aを導入する。その上で、操作電流値から基礎となる0.3Aを除いた値に係数αを乗じ、さらにエンジン目標回転数と実回転数の偏差に比例させて補正分の電流値を得る。基礎となる電流値である0.3Aに補正分の電流値を加えることで、アンチストール電流を決定することができる。
式(2)においても、係数αに、第1速度のときと第2速度のときとで異なる値を用いれば、上述の実施形態と同様に、適切なアンチストール電流値を決定することができる。
式(3)は、式(2)とは異なり、操作レバー59の指令値の変動が上下10%未満のときにも用いることができる。式(3)では、操作電流値から、エンジン目標回転数と実回転数の偏差に比例する電流値を除くことで、アンチストール電流を決定することができる。式(3)は、エンジン目標回転数と実回転数の偏差が極端に大きいときに、マイナスのアンチストール電流値を返すことがある。このときは、制御装置60は、アンチストール電流値を零とみなす。
第1実施形態の図5Aに示す増速指令及び第2実施形態の図9Aに示す増速指令における走行切換弁34の切り換え期間と増速指令の時期について説明する。第1実子形態及び第2実施形態において、走行切換弁34が第1速度から第2速度へ切り換わる期間、つまり、図5A及び図9Aにおいて走行切換弁34が第1速度から第2速度へ切り換わる期間は、電流値に対する補正量及び第2補正係数に対する補正量が増加する期間と少なくとも一部でも重なるように制御されればよい。
上述の実施形態では、ショック低減制御及び実回転数低下制御をアンチストール制御と両立させて(つまり、組み合わせて)実行しているが、ショック低減制御を、アンチストール制御を停止した状態で実行してもよい。アンチストール制御を受けていない制御信号(つまり、操作電流値)に対してショック低減制御を実行することもできる。
走行モータは、第1速度、第2速度との間に中立(ニュートラル)を有するモータであってもよい。
32 :原動機
34 :走行切換弁
53L :走行ポンプ
53R :走行ポンプ
60 :制御装置
60A :記憶部
60B :設定部
65 :アクセル
66 :回転検出装置
67 :作動弁
M10 :実回転数
M11 :実回転数
M12 :実回転数
V10 :パイロット圧
V11 :パイロット圧
V12 :パイロット圧
Claims (16)
- 原動機と、
原動機の動力によって作動し且つ作動油を吐出する走行ポンプと、
前記走行ポンプが吐出した作動油により回転可能で、且つ、回転速度が第1速度と前記第1速度よりも高い第2速度とに切換可能な走行モータと、
前記走行モータの回転速度を前記第1速度にする第1状態と、前記走行モータの回転速度を前記第2速度にする第2状態とに切換可能な走行切換弁と、
前記走行ポンプを作動させるパイロット油のパイロット圧を変更可能な作動弁と、
前記作動弁の出力するパイロット油のパイロット圧を、前記第1速度と前記第2速度とで異なる値となるように制御する制御装置と、を備える作業機。 - 前記制御装置は、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるか又は前記第2速度であるかに基づいて、前記パイロット圧を制御する請求項1に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときに、前記原動機の回転数に基づいて前記第1速度であるときのパイロット圧である第1速パイロット圧を制御し、且つ、前記走行モータの回転速度が前記第2速度であるときに前記原動機の回転数に基づいて前記第2速度であるときのパイロット圧である第2速パイロット圧を制御する請求項2に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記第2速パイロット圧を、前記第1速パイロット圧よりも低い値となるように制御する請求項3に記載の作業機。
- 前記原動機の目標回転数を決定するアクセルと、
前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数の大きさに応じて前記パイロット圧を制御する請求項1~4のいずれか1項に記載の作業機。 - 前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上であるときに、前記パイロット圧を制御する請求項5に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上であるときに、前記実回転数に基づいて前記パイロット圧を設定する請求項5又は6に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときに、前記原動機の実回転数に基づいて前記第1速度であるときのパイロット圧である第1速パイロット圧を制御し、且つ、前記走行モータの回転速度が前記第2速度であるときに、前記原動機の実回転数に基づいて前記第2速度であるときのパイロット圧である第2速パイロット圧を前記第1速パイロット圧よりも低い値に制御する請求項1又は2に記載の作業機。
- 前記原動機の目標回転数を決定するアクセルと、
前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときに前記実回転数に基づいて前記第1速パイロット圧を決定する第1ラインと、前記走行モータの回転速度が前記第2速度であるときに前記実回転数に基づいて前記第2速パイロット圧を決定する第2ラインと、前
記走行モータの回転速度にかかわらず前記実回転数に基づいて前記第1速パイロット圧及び前記第2速パイロット圧を決定する第3ラインとを記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶された前記第1ライン、第2ライン及び第3ラインのいずれかに基づいて、前記パイロット圧の設定を行う設定部と、を備える請求項8に記載の作業機。 - 前記設定部は、前記アクセルで決定した目標回転数と前記回転検出装置で検出した実回転数との差であるドロップ回転数が閾値以上であるときに、前記第1ライン及び第2ラインのいずれかに基づいて、前記パイロット圧の設定を行う請求項9に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記走行モータを前記第1速度及び第2速度のいずれかに切り換える前又は後において、前記作動弁を制御する制御量を低下させるように前記パイロット圧を制御する請求項1~10のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記走行モータを前記第1速度及び第2速度のいずれかに切り換える前又は後において、前記原動機の回転数を低下させる請求項1~10のいずれか1項に記載の作業機。
- 前記原動機の目標回転数を決定するアクセルと、
前記原動機の実回転数を検出する回転検出装置と、
を備え、
前記制御装置は、前記目標回転数と前記実回転数との差であるドロップ回転数に基づくPI制御又はPID制御によって、前記パイロット圧を制御する請求項1に記載の作業機。 - 前記制御装置は、前記PI制御又はPID制御において、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときと前記第2速度であるときとで、異なる制御ゲインを用いる請求項13に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記PI制御又はPID制御において、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときと前記第2速度であるときとで、異なる比例ゲインを用いる請求項14に記載の作業機。
- 前記制御装置は、前記PI制御又はPID制御において、前記走行モータの回転速度が前記第1速度であるときと前記第2速度であるときとで、異なる微分ゲインを用いる請求項15に記載の作業機。
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