JP2022011146A - エアロゲル成形物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉落ちが少なく、優れた成形加工性を有し、更に優れた断熱性能を有する、エアロゲル成形物およびエアロゲル成形物の製造方法を提供する。【解決手段】連続気泡樹脂発泡体の内部にエアロゲルを充填したエアロゲル複合材を熱成形したエアロゲル成形物であって、連続気泡樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂を含み、エアロゲルの、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であり、エアロゲル複合材の、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaであることを特徴とするエアロゲル成形物。【選択図】なし

Description

本発明は、エアロゲル成形物及びその製造方法に関する。
食品や医療・医薬品等を保冷、保温する目的で、器形状に成形加工された断熱材料が使用されている。例えば、発泡スチロールや真空断熱材のように使用する形状に予め成形されたもの、保冷温ボックス、冷凍庫/冷蔵庫といった保冷温機器、容器の内箱に断熱材を貼り付けたもの、等がある。
このような断熱材料の元となる素材としては、真空断熱材、硬質ウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体等がある(特許文献1、2参照)。また、近年では、断熱性能に優れた素材であるエアロゲルを不織布と複合化させた素材も使用されている(特許文献3参照)。
特開2004-212042号公報 特許-6192634号 特表2015-536849
しかしながら、真空断熱材や硬質ウレタン発泡体等は断熱性能が優れるものの、成形加工性が乏しいため、後加工で器形状に成形することは困難である。例えば、複数枚の基材を貼り合わせて器形状に加工し使用されているが、貼り合わせ時に隙間が発生しやすいため、優れた断熱性能を得難い。ポリスチレン発泡体は、成形加工性は優れるものの、断熱性能は真空断熱材や硬質ウレタン発泡体より劣る。さらに、これらの素材は経時で断熱性が低下するという課題がある。
また、エアロゲルと不織布の複合材は、容易にエアロゲル粒子が不織布から脱落(粉落ち)しやすいため、成形時に金型や設備を汚染しやすく、また、粉落ちが生じる結果、優れた断熱性能を得難い。
そこで、本発明は、粉落ちが少なく、優れた成形加工性を有し(例えば、曲面や角部を形成することが可能であり)、更に優れた断熱性能を有する、エアロゲル成形物およびエアロゲル成形物の製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意研究を行い、特定のエアロゲル複合材料を用いることにより、上記課題を解決可能なことを見い出し、本発明を完成させた。即ち、本発明は以下の通りである。
本発明は、
連続気泡樹脂発泡体の内部にエアロゲルを充填したエアロゲル複合材を熱成形したエアロゲル成形物であって、
前記連続気泡樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂を含み、
前記エアロゲルの、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であり、
前記エアロゲル複合材の、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaである
エアロゲル成形物である。
前記連続気泡樹脂発泡体が、連続気泡を有する発泡体層と、前記発泡体層の対向する二つの表面に形成された表皮層と、を有する表皮付き連続気泡樹脂発泡体であり、
前記表皮層は、前記表皮層の表面に達する連続気泡を含み、
前記表皮層の表面を、表皮層の表面の法線方向から観察した連続気泡の平均セル径RAと、前記表皮層の表面と垂直な断面における前記発泡体層の連続気泡の平均セル径RBと、の比(RA/RB)が、1/1000~1/2であってもよい。
前記連続気泡樹脂発泡体の通気度が、0.01cm/cm/sec.以上であってもよい。
前記連続気泡樹脂発泡体が、軟化温度が200℃以下であるポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、の少なくとも1種を含んでいてもよい。
また、本発明は、前記エアロゲル成形物を含む、断熱器物である。
また、本発明は、前記アロゲル成形物を含む保温部材及び/又は保冷部材を有する、冷凍冷蔵庫である。
また、本発明は、前記エアロゲル成形物を含む保温部材及び/又は保冷部材を有する、保冷温容器である。
また、本発明は、
前記エアロゲル成形物の製造方法であって、
前記エアロゲル複合材を熱成形する工程を有する、エアロゲル成形物の製造方法である。
前記熱成形が真空成形であってもよい。
前記エアロゲル複合材以外の部材を貼り合わせることなく前記エアロゲル複合材を熱成形してもよい。
また、本発明は、
連続気泡樹脂発泡体の内部にエアロゲルを充填したエアロゲル複合材であって、
前記連続気泡樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂を含み、
前記エアロゲルが、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であり、
前記エアロゲル複合材が、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaであり、
熱成形に用いられるエアロゲル複合材である。
本発明によれば、粉落ちが少なく、優れた成形加工性を有し、更に優れた断熱性能を有する、エアロゲル成形物およびエアロゲル成形物の製造方法を提供することが可能である。
表皮付き連続気泡樹脂発泡体の断面写真である。 表皮付き連続気泡樹脂発泡体の表皮層表面の法線方向からの写真である。
以下、本発明にかかるエアロゲル成形物及びその製造方法について詳述する。
本発明において、常圧下とは、特に減圧も、加圧も行っていない圧力を示す。また、減圧下とは、人為的に大気圧よりも減圧された状態を示す。
本発明において、密度は、JIS K7222:2005「発泡プラスチック及びゴム-見掛け密度の求め方」に準拠して測定された見掛け密度である。
本発明において、エアロゲル複合材は、連続気泡樹脂発泡体にエアロゲルが充填されたものであるが、エアロゲルを充填する前の連続気泡樹脂発泡体と、エアロゲルを充填した後の連続気泡樹脂発泡体とを、同じものと取扱い、どちらか一方の説明を省略するまたは他方の説明に読み替える場合がある。
以下において、発泡体、樹脂発泡体等を区別なく使用する場合がある。
粉落ちとは、通常、エアロゲル成形物の製造工程においてエアロゲル複合材からエアロゲルの粉末が脱離することを意味するが、エアロゲル成形物自体からエアロゲルの粉末が脱離することを意味してもよい。
<<<<<エアロゲル成形物>>>>>
エアロゲル成形物は、エアロゲル複合材を熱成形して得られる、エアロゲル複合材熱成形物である。ここで、エアロゲル複合材は、連続気泡樹脂発泡体と、連続気泡樹脂発泡体の内部に充填されたエアロゲルと、を含む。そのため、このエアロゲル複合材を熱成形して得られるエアロゲル複合材熱成形物も、通常、樹脂からなるセル構造と、そのセル内部に充填されたエアロゲルと、を含む構造となる。
エアロゲル成形物は、エアロゲル複合材熱成形物のみから構成されていてもよいし、その他の部材を含んでいてもよい。
エアロゲル成形物の形状は、用途に応じた適宜の形状とすることができる。
<<<<エアロゲル複合材>>>>
エアロゲル成形物を構成するエアロゲル複合材について説明する。エアロゲル複合材は、連続気泡樹脂発泡体と、連続気泡樹脂発泡体の内部に充填されたエアロゲルと、を含む。
エアロゲルの、発泡体に含まれる個々の気泡(セル)を占める平均充填率(充填されたエアロゲルが気泡内に占める体積の割合)は、特に限定されないが、50%~100%とすることができ、70%~100%がより好ましく、90%~100%がより好ましい。エアロゲルの平均充填率が、かかる範囲にある場合には、エアロゲル複合材およびエアロゲル成形物は優れた断熱性を有する。
エアロゲル複合材(又は、発泡体)の厚みは、0.05mm以上、0.10mm以上、0.20mm以上、0.50mm以上、0.75mm以上、1.00mm以上としてもよく、また、40.0mm以下、30.0mm以下、20.0mm以下、10.0mm以下、5.00mm以下、4.00mm以下、3.00mm以下、2.00mm以下としてもよい。
<<<エアロゲル>>>
エアロゲルは、低密度の乾燥ゲルであれば、特に限定されない。超臨界流体乾燥法を用いて得られたエアロゲルだけでなく、通常の乾燥過程によるキセロゲル、凍結乾燥によるクライオゲル等も含む。
<<エアロゲルの成分>>
エアロゲルとしては、任意の好適なエアロゲル成分を使用することができる。例えば、シリカエアロゲルやアルミナエアロゲルのような無機エアロゲル、レゾルシノール・ホルムアルデヒド・エアロゲル(RFエアロゲル)、セルロースナノファイバー・エアロゲル(CNFエアロゲル)のような有機エアロゲル、炭素エアロゲル、及びそれらの混合物から選択することができる。エアロゲルは、シリカ(SiO)を含有するシリカエアロゲルを好適に用いることができる。
エアロゲルは、通常、エアロゲルの前駆体であるゾル溶液を、連続気泡樹脂発泡体に充填し、前記発泡体内でゲル化、乾燥してエアロゲルを形成する。
<<エアロゲルの物性/性質>>
<エアロゲルの重量減少率>
エアロゲルは、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。このようなエアロゲルを使用することにより、本発明の効果を高めることが可能である。
なお、エアロゲルの重量減少率は、素原料の種類や配合量、ポリマーの重合度等によって調整することができる。例えば、シリカエアロゲルの場合、シリカ成分(モノマーやオリゴマー)を選択することによって調整することができ、より具体的には、4量体以上のオリゴマーを素原料とし、ポリマー成分の重合度を上げることで、エアロゲルの重量減少率を抑制することが可能である。また、溶媒の種類や配合比率、触媒の種類や配合量の調整により、ポリマー成分の重合度を上げることでも、エアロゲルの重量減少率を抑制することが可能である。
<<<発泡体>>>
発泡体は、連続気泡構造を有する、連続気泡樹脂発泡体である。発泡体を連続気泡樹脂発泡体とすることで、発泡体内部に十分にエアロゲルを充填することが可能となり、優れた断熱性を奏することができる。
<<発泡体の成分>>
発泡体を構成する樹脂成分は、特に限定されず、公知の樹脂成分とすることができるが、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂からなる群より選択される1種以上の樹脂成分を含むことが好ましい。また、これらの樹脂は、軟化温度が200℃以下である樹脂であることがより好ましい。つまり、発泡体は、軟化温度が200℃以下である、ポリオレフィン系樹脂発泡体、ポリスチレン樹脂発泡体、ポリエステル系樹脂発泡体、ポリエーテル系樹脂発泡体、アクリル系樹脂発泡体、ポリアミド系樹脂発泡体、塩化ビニル系樹脂発泡体、ポリカーボネート系樹脂発泡体またはフッ素系樹脂発泡体であることが特に好ましい。
<<発泡体の物性/性質>>
<発泡体の軟化温度>
発泡体の軟化温度は、公知の方法で測定することができ、特に限定されない。例えば、JIS K7196:1991「熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験方法」に記載の方法を用いて測定することができる。
<発泡体の通気度量>
発泡体の通気度量は、0.01cm/cm/sec以上、0.5cm/cm/sec以上、10cm/cm/sec以上、または、25cm/cm/sec以上であることが好ましい。また、通気度量の上限は、高ければ高いほど良いため、特に限定されないが、発泡体の通気度量の上限は、例えば300cm/cm/secである。
このような通気度量は、公知の方法で測定することができ、特に限定されない。例えば、JIS L1096-7:2010「織物及び編物の生地試験方法:A法(フラジール形法)」に記載の方法を用いて測定することができる。測定された樹脂発泡体の通気度量(又は通気度)が、0.01cm/cm/sec以上である場合には、樹脂発泡体がある程度の通気性を有すると判断される。
特に10cm/cm/sec以上の場合、エアロゲル複合材は、後述するゾル溶液充填工程において、時間のかかる真空引きを行う必要がなく、効率的な製造方法とすることが可能である。
<発泡体の密度>
発泡体の密度は、0.020g/cm以上、0.030g/cm以上、0.040g/cm以上、0.050g/cm以上、0.075g/cm以上、0.100g/cm以上、0.120g/cm以上としてもよく、また、0.275g/cm以下、0.250g/cm以下、0.240g/cm以下、0.230g/cm以下、0.220g/cm以下、0.210g/cm以下、0.200g/cm以下としてもよい。発泡体の密度をこの範囲とすることで、優れた断熱性を奏するようにエアロゲルの充填量を制御しつつも、柔軟性に優れたエアロゲル複合材とすることができる。
<<発泡体の好ましい構造(表皮付き連続気泡樹脂発泡体)>>
発泡体は、連続気泡を有する発泡体層と、該発泡体層の対向する二つの表面に形成された、通気性を有する表皮層と、を有する、表皮付き連続気泡樹脂発泡体(以降、単に『樹脂発泡体』と略す場合がある)であることが好ましい。
前記連続気泡の、表皮層表面と垂直な断面における平均セル径(RB)は、特に限定されないが、例えば、5μm~300μmとすることができ、5μm~200μmであることが好ましく、5μm~100μmであることがより特に好ましい。発泡体層に含まれる連続気泡の平均セル径がかかる範囲にある場合には、後述するゾル溶液充填工程において、常圧下であっても、毛細管現象により、ゾル溶液が充填しやすくなり、工程時間が短縮される。
さらに、連続気泡内に内包されるエアロゲルの大きさがこの連続気泡の平均セル径に制約され、エアロゲルの大きさも同等の大きさとなる。
エアロゲルは、極めて脆性的であるため、クラック等の欠陥が存在していた場合には破損しやすい。エアロゲルの大きさが小さい程、前記欠陥が存在する確率が低下するため、形成されたエアロゲルが破損しにくい。
さらに、エアロゲルの大きさが小さい程、熱成形時における樹脂成分との形状追従性も高まるため、熱成形性が向上する。
従って、前記連続気泡の平均セル径がかかる範囲にある場合には、エアロゲルの大きさ
は小さくできるので、エアロゲルが欠陥を有する確率を低く、樹脂成分との形状追従性を高めることができ、エアロゲルの破損、即ち、粉落ちを低減することや熱成形性を向上することが可能となる。
また、連続気泡樹脂発泡体の見掛けの密度が同じであれば、セル径が小さいほど障壁数
を増大させることができる。障壁数の増大は輻射に対して有効となり、連続気泡樹脂発泡
体の熱伝導率が低くなるので、エアロゲル複合材の熱伝導率も低くなる。
表皮層は、表皮層の表面に到達する連続気泡を含むことが好ましい。この場合、前記表皮層の表面を法線方向から観察した連続気泡(図1参照)の平均セル径RAと、前記表皮層の表面と垂直な断面における前記発泡体層の連続気泡(図2参照)の平均セル径RBと、の比(RA/RB)は、好ましくは1/1000~1/2であり、より好ましくは、1/100~1/2、1/30~1/2、1/10~1/2、又は、1/10~1/3である。前記平均セル径の比がかかる範囲にある場合には、エアロゲル複合材は、粉落ち防止性が高く、優れた断熱性と難燃性を有する。
表皮層に含まれる連続気泡の表皮層表面の法線方向から観察した平均セル径RA、および発泡体層の平均セル径RBは、以下の方法で測定することができる。
走査型電子顕微鏡(SEM、例えば、株式会社キーエンス製、VHXD-500)を用いて、表皮層の法線方向からのセル写真および樹脂発泡体の断面のセル写真を撮影する。その後、画像処理ソフト(例えば、Image-ProPLUS(MediaCybernetics社製、6.3ver))を用いて、各セル径を計測する。より具体的には、SEM画像を読み取り、コントラストでセルを認識するため、コントラストを調節する。次に、画像処理でセルの形状を読み取る(真円ではなく、形状をそのまま認識する)。次に、測定項目として「直径(平均)」を選択する。次に、オブジェクトの重心を通る径を2度刻みで測定しそれを平均した値として、各セル径を算出する。
前記平均セル径比は、後述する配合条件(添加される起泡剤としてのアニオン性界面活性剤の配合量、主剤と硬化剤の配合比率、有機発泡剤や発泡助剤、核剤の配合量)や成形条件(撹拌速度、乾燥温度)等を変更することで、調整することができる。例えば、起泡剤であるアニオン性界面活性剤の配合量を減らすと、前記表皮層の表面と垂直な断面における前記発泡体層の連続気泡の平均セル径RBが大きくなるため、平均セル径比(RA/RB)が小さくなる傾向がある。一方、成形時の乾燥温度を上げると、前記表皮層の表面を法線方向から観察した連続気泡の平均セル径RAが大きくなるため、平均セル径比(RA/RB)が大きくなる傾向がある。また、核剤の配合量を増やすことで、平均セル径比(RA/RB)が大きくなる傾向がある。前記平均セル径比が、かかる範囲にある場合には、エアロゲル複合材は、優れた粉落ち防止性を有することにより、優れた断熱性を有する。即ち、粉落ちが少ない場合には、断熱材であるエアロゲルが発泡体内から脱落することが少なく、エアロゲル複合材およびエアロゲル成形物として、高い断熱性を維持することができる。
また、粉落ちが少ない場合において、断熱効果が維持できるため、難燃性の向上にも寄与するものと考えられる。
核剤としては、湿式シリカ、乾式シリカ、タルク、マイカ、珪藻土のような無機化合物の粉末;酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ポリテトラフルオロエチレン、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムのような金属石鹸;エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、12-ヒドロキシステアリン酸アミドのようなアミド化合物;ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノグリセリドのような脂肪酸グリセリド等が挙げられる。これらの核剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
表皮付き連続気泡樹脂発泡体は、上述したように連続気泡を有する発泡体層と、該発泡体層の対向する二つの表面に形成された、通気性を有する表皮層を含む。また表皮付き連続気泡樹脂発泡体は、市販のものを用いることができる。
表皮層は、例えば、発泡した組成物をPET製シート上等に供給し、例えば、ドクターナイフ、ドクターロール等の公知の手段により、所望の樹脂発泡体の厚みに合わせたシート状等に成形されるとき、PET製シート及びドクターナイフ等の塗工器具に接触する発泡体層の表面が変質して、表皮層が形成される。
また、表皮層は、連続気泡を有する発泡体層を作製したのち、連続気泡を有する発泡体層に、熱プレス機や熱ロール機による加熱処理を施すことによっても形成することができる。
発泡体層と表皮層は一体のものであるため、発泡体層に含まれる連続気泡と、表皮層に含まれる連続気泡とは、連通しており、発泡体層も通気性を有する。即ち、表皮付き連続気泡樹脂発泡体としても、通気性を有する。
発泡体が表皮層を含む場合には、エアロゲル複合材の厚みは、表皮層の厚みと発泡体層の厚みとの和を示す。
表皮層は、発泡体層の対向する二つの表面に存在する。
表皮層の厚みは、特に限定されないが、例えば、0.01~30μmとすることができ、0.01~15μmが好ましく、0.01~10μmがより好ましい。表皮層の厚みがかかる範囲にある場合には、粉落ち防止性が高まる。
また、表皮層は、連続気泡を含み、前記連続気泡は、表皮層の表面に到達しているものを含む。従って、表皮層は外気を透過することができる。即ち、通気性を有する。
また、表皮層に含まれる連続気泡と、発泡体層に含まれる連続気泡は、連通貫通孔によって接続されており、外気などの流体は、表皮層に含まれる連続気泡と、発泡体層に含まれる連続気泡とを、行き来することができる。
ここで、表皮層単独の通気性は測定できないが、表皮層表面を介して、表皮付き連続気泡樹脂発泡体の通気度量を測定することで、表皮層が通気性を有するか判定できる。
表皮付き連続気泡樹脂発泡体の空隙率は、発泡後の表皮付き連続気泡樹脂発泡体の見掛けの密度を未発泡の原料樹脂の密度で割り、1からこの除数を引き、百分率とすることによって算出する。見掛けの密度の測定は、JIS K7222:2005「発泡プラスチック及びゴム-見掛け密度の求め方」に準拠する。
前記空隙率は、エアロゲル複合材に含まれるエアロゲルの充填量を増やすことができるため、高いほうが好ましい。断熱性の高いエアロゲルの充填量が多いほど、エアロゲル複合材としての断熱性を高くすることができる。
前記空隙率は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、特に限定されないが、例えば、前記空隙率は50~99%とすることができ、65~99%であることが好ましく、85~99%であることがより好ましい。前記空隙率がかかる範囲にある場合には、表皮付き連続気泡樹脂発泡体に対し、十分な量のエアロゲルを充填することができるため、エアロゲル複合材を、軽量で、優れた断熱性を有するものとすることができる。
<<エアロゲル複合材の物性/性質>>
<エアロゲル複合材の25%圧縮荷重>
エアロゲル複合材の25%圧縮荷重は、10~1000kPaであることが好ましく、100~500kPaであることがより好ましい。このようなエアロゲル複合材を使用することにより、粉落ちが少なく、優れた成形加工性および断熱性能を有することとなる。エアロゲル複合材の25%圧縮荷重は、JIS K6254:2016「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-応力-ひずみ特性の求め方」に準拠して測定することができる。
エアロゲル複合材の25%圧縮荷重は、素原料の種類や重合度、湿潤ゲルの固形分比率等によって調整することができる。また、連続気泡樹脂発泡体を構成する樹脂成分や添加剤の種類と配合量、発泡体の密度、エアロゲルの平均充填率等によっても調整することができる。例えば、シリカエアロゲルの場合、シリカ成分(モノマーやオリゴマー)の選択や湿潤ゲルの固形分比率により調整することができ、より具体的には、4量体以上のオリゴマーや2官能のシリコーン化合物を素原料としたり、固形分比率を10%以上50%以下とすることで、25%圧縮荷重を10~1000kPaとし易くなる。
<<<<<エアロゲル成形物の構造/物性/性質>>>>>
エアロゲル成形物において、エアロゲルの発泡体に含まれる個々の気泡(セル)を占める平均充填率(充填されたエアロゲルが気泡内に占める体積の割合)は、70%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。平均充填率が、かかる範囲にある場合には、エアロゲル成形物は優れた断熱性を有する。
エアロゲル成形物を製造するためのエアロゲル複合材は、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaであることが好ましく、100~500kPaであることがより好ましい。また、前記エアロゲル複合材において発泡体に充填されたエアロゲルは、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率は15%未満であることが好ましく、5%未満であることがより好ましい。25%圧縮荷重、および300℃での重量減少率が、かかる範囲にある場合には、熱成形後も粉落ちが少なく断熱性能が保持されるため、断熱性に優れたエアロゲル成形物となる。
<<<<<エアロゲル成形物の製造方法>>>>>
エアロゲル成形物は、エアロゲル複合材を熱成形することで製造することができる。以下、エアロゲル成形物の好ましい製造方法の一例を説明する。
<<<<エアロゲル複合材の準備>>>>
エアロゲル複合材は、以下のように製造することができる。ここでは、発泡体を前述した表皮付き連続気泡樹脂発泡体とした場合について説明する。
エアロゲル複合材の製造方法は、表皮付き連続気泡樹脂発泡体に、常圧下、又は減圧下において、エアロゲルの原料であるゾル溶液を充填するゾル溶液充填工程と、前記充填されたゾル溶液をゲル化するゲル化工程と、前記湿潤ゲルを乾燥する乾燥工程とを、含む。以下に各工程について詳述する。なお、エアロゲルの説明に関しては、好適例であるシリカエアロゲルを例として詳述する。また、エアロゲル複合材の製造方法として、下記に説明した工程以外の工程を、さらに含むことができる。
<<<発泡体形成工程>>>
下記には、発泡体形成工程について詳述するが、表皮付き連続気泡樹脂発泡体は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、市販の表皮付き連続気泡樹脂発泡体を用いることができる。以下では、ポリオレフィン樹脂を原料とする場合の発泡体形成工程について例示的に説明する。
<<ポリオレフィン樹脂を原料とする場合の発泡体形成工程>>
<原料>
表皮付き連続気泡樹脂発泡体の原料であるポリオレフィン樹脂は、特に限定されず、公知のものを用いることができる。さらに、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、その他添加物を添加することができる。以下、ポリオレフィン発泡体の製造方法の一例について説明する。
ポリオレフィン発泡体は、(A)(A1)ポリオレフィン(ただし、エチレン-プロピレンゴムを除く)と(A2)エチレン-プロピレンゴム及び/又はスチレン系熱可塑性エラストマー、(B)ノニオン系界面活性剤とを含有する組成物に、常温常圧で気体である物質を、高温、高圧下における超臨界状態で含浸した後に、圧力を解放して発泡することで得られる。
(A1)ポリオレフィンとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン-1、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-α-オレフィン共重合体、及びこれら相互のポリマーブレンドが例示される。ポリエチレンは、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンなどのいずれでもよく、ポリプロピレンは、アタクチック、イソタクチック、シンジオタクチック、ランダムなどのいずれでもよい。また、発泡に適するとされる主鎖骨格中に長鎖分岐を有するポリプロピレン(HMS-PP)や高分子量成分を含んで分子量分布の広いポリプロピレンなどの伸張粘度が高いポリプロピレンを使用しても良い。共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよく、熱可塑性樹脂でも熱可塑性エラストマーでもよい。これらのうち、得られる発泡体に耐熱性を付与でき、また得られる発泡体の柔軟性を維持できることから、ランダム系ポリプロピレンが好ましい。ガス抜けがなく、発泡が容易なことから、(A1)成分のメルトフローレートは、230℃、2.16kgfにおいて0.1~5g/10minが好ましく、0.3~2g/10minがさらに好ましい(JISK7210:1999準拠)。なお、エチレン-プロピレン共重合体には、硬化してゴム状弾性体となるエチレン-プロピレン共重合体(EPR)があるが、これは(A2)成分に包含されるので(A1)からは除外され、(A1)としては、樹脂状のエチレン-プロピレン共重合体が包含される。また、本形態の連続気泡樹脂発泡体の性質を損ねない範囲で、他の熱可塑性ポリマーが存在してもよい。
(A2)のエチレン-プロピレンゴムとしては、硬化してゴム状弾性体となる、エチレンとプロピレンの共重合体であるEPR(EPM)と;エチレン、プロピレン及び少量の非共役ジエンの共重合体であるEPDMが包含される。非共役ジエンとしては、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン及び1,4-ヘキサジエンが例示され、本発明においては、そのいずれを用いたものでもよい。
また、(A2)のスチレン系熱可塑性エラストマーとしては、炭化水素鎖からなるポリマーの一端又は両端にスチレンが結合したブロックコポリマーであればよく、例えば、スチレンとブタジエン、イソプレン、イソブチレンなどとのブロックコポリマー、あるいはそれらのブロックコポリマーをさらに水素添加したものが挙げられ、例えば、スチレンブタジエンスチレンブロックコポリマー(SBS)、及びSBSを水素添加したスチレンエチレンブチレンスチレンブロックコポリマー(SEBS)、スチレンイソプレンスチレンブロックコポリマー(SIS)、及びSISを水素添加したスチレンエチレンプロピレンスチレンブロックコポリマー(SEPS)、スチレンイソプレンブタジエンイソプレンスチレンブロックコポリマー、及びそれを水素添加したスチレンエチレンエチレンプロピレンスチレンブロックコポリマー(SEEPS)、スチレンビニルイソプレンスチレンブロックコポリマー、及びその水素添加物、スチレンイソブチレンスチレンブロックコポリマー、スチレンブタジエンブロックコポリマー、及びその水素添加物、スチレンイソブチレンブロックコポリマー、及びその水素添加物などが挙げられ、単独で用いてもよいが、混合して用いることもできる。
上記(A2)成分については、その平均分子量は、高い方が好ましい。また、プロセス
オイルなどで油展して用いてもよい。(A2)成分は、架橋反応を行わずにそのまま用いられる。
(B)ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルエーテルなどのアルキルポリエーテル類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)脂肪酸エステルなどの脂肪酸ポリエーテルエステル類、ジポリオキシエチレン(ジポリオキシプロピレン)アルキルアミン、例えばジ(ジオキシエチレン)ステアリルアミンなど、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)ジアルキルアミン、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルアルキレンジアミンなどのアルキルポリエーテルアミン類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)ソルビタンエステル、ソルビタンアルキルエステルなどのソルビタンエステル類、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)アルキルグリセリルエーテル、脂肪酸(ポリ)グリセリル、例えばステアリン酸モノグリセリル、ポリオキシエチレン(ポリオキシプロピレン)脂肪酸グリセリルなどのアルキルグリセリルポリエーテル又はエステル類、脂肪酸(ジ)エタノールアミドなどのアルカノールアミド類や、それら複数の混合物などが挙げられる。上記アルキル、脂肪酸、及びアルキレンの炭素数は、ポリオレフィン系ポリマー組成物との相溶性の点から、10以上の炭素数が好ましく、例えばC12(ラウリル又はラウリレートなど)、C18(ステアリル又はステアレートなど)、C22(ベヘニル又はベヘニレートなど)などが挙げられる。また、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレンなどのオキシアルキルの繰返し単位数は、1~20が好ましく、更には10以下である。ポリグリセリルの繰り返し単位数も、1~20が好ましく、更には10以下である。更には、アルキルポリエーテルアミン、脂肪酸グリセリル、脂肪酸(ジ)エタノールアミドから選ばれた1種又は混合物が好ましく使用でき、またステアリルアルコールなどの高級アルコールなどを添加してもよい。
本形態で用いられる(A)成分は、(A1)ポリオレフィン(ただし、エチレン-プロピレンゴムを除く)50~95重量%、好ましくは60~90重量%、さらに好ましくは65~85重量%、及び(A2)エチレン-プロピレンゴム及び/又はスチレン系熱可塑性エラストマー5~50重量%、好ましくは10~40重量%、さらに好ましくは15~35重量%を含むポリマー組成物である。(A1)の割合が95重量%を越え、(A2)の割合が5重量%未満では、発泡体が充分な柔軟性を得にくいばかりか、高発泡体を得にくい問題がある。一方、(A1)の割合が50重量%未満で、(A2)の割合が50重量%を越えると、やはり高発泡体を得にくいうえ、得られる発泡体の収縮が大きくなる問題がある。
(B)成分の配合量は、(A)ポリマー組成物100重量部当たり0.2~10重量部が必要であり、好ましくは0.3~5重量部、さらに好ましくは0.5~3重量部である。(B)成分が0.2重量部未満では、必要な連続気泡化が得られず、通気性の低い発泡体しか得られない。一方、10重量部を越えると、破泡が進行しすぎて、発泡体が収縮する。
本発明においては、(A1)、(A2)、(B)成分、及び場合によって任意に配合する成分を、高分子材料の混合に適した混合手段によって混合して、発泡性組成物を調製する。この際、任意に配合する成分として、得られる発泡体に適切な性質を与え、又は発泡体の作製や加工を容易にするために、この発泡性組成物に、使用目的に応じて、流動パラフィン、炭化水素系プロセスオイル、高級脂肪酸グリセリンエステル、高級脂肪酸アミドのような滑剤;湿式シリカ、乾式シリカ、タルク、マイカ、珪藻土、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カリウム、硫酸バリウム、ガラスビーズ、ポリテトラフルオロエチレン、第3リン酸カルシウム、ピロリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、エチレンビスステアリン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド等のビスアミド化合物、ステアリン酸アミド、12-ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸トリグリセリド、ステアリン酸モノグリセリドのような核剤;リン酸エステル、リン酸メラミン又はリン酸ピペラジン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、炭酸亜鉛、塩素化パラフィン、ヘキサクロロシクロペンタジエンのような難燃剤;芳香族アミン類、ベンゾイミダゾール類、ジチオカルバミン酸塩類、フェノール化合物、亜リン酸エステル類のような老化防止剤;2,6-ジ-t-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェノール、4,4′-ブチリデンビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-t-ブチルフェニル)ブタンのような酸化防止剤;導電性カーボンブラック、銅粉、ニッケル粉、酸化スズのような導電材;カーボンブラック、有機顔料、染料、それらを含有するマスターバッチのような着色剤;ならびにシリカ、アルミナ、酸化チタン及び上記の各種添加剤のうち充填剤の機能を有するもののような充填剤などを配合することができる。
前記発泡性組成物に超臨界状態で含浸させる、常温・常圧で気体である物質としては、この超臨界状態で発泡性組成物中のポリマーに浸透するものであればよく、窒素、ヘリウム、二酸化炭素、プロパン、ブタンなど、及びそれらの混合ガスが例示され、取扱いが容易で、安全性が高く、作業環境が優れていることから、二酸化炭素及び窒素が好ましく、二酸化炭素が特に好ましい。
<発泡工程>
下記の条件で、常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物中のポリマーに含浸させた後、圧力を解放することで連続気泡となるように発泡させる。圧力を、減少速度を通常10~30MPa/sで減少させることにより、連続気泡となるように発泡させることができる。発泡工程において連続気泡樹脂発泡体が直接に得られるので、後工程で機械的応力により独立気泡を破泡させて連続気泡化させる工程の必要はない。
常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物に含浸させる温度は、効率的に機能性の発泡体が得られることから、該物質を超臨界状態にさせる温度であり、示差走査熱量計による測定によって得られた発泡性組成物中のポリマーの結晶化ピーク温度より20~40℃高い温度であることが、特に好ましい。ここで、超臨界状態とは、気体状態と液体状態との中間の性質を示す状態である。
また、含浸圧力は、含浸が完全に行われ、また微細なセルを得るために、含浸された常温・常圧で気体である物質を超臨界状態にするように、8~15MPaが好ましく、特にガス抜けしにくくするために、10~15MPaがより好ましい。
常温・常圧で気体である物質を発泡性組成物に含浸させる時間は、必要な含浸量及び含浸温度・圧力によって異なるが、通常3~30分、好ましくは5~20分である。
発泡性組成物を連続気泡となるように発泡させる際、発泡倍率を5倍以上とすることが好ましい。5倍未満であると、得られる発泡体に優れた柔軟性を付与できない問題が生じる。倍率の上限は特に制限されないが、機械強度の点から、100倍以下、好ましくは80倍以下、より好ましくは50倍以下である。
前記の5倍以上の発泡倍率となるような発泡とともに、押出成形で成形して、表皮付き連続気泡樹脂発泡体の成形体を得ることができる。押出機としては、単軸タンデム型押出機を用い、場合によっては二軸押出機と組み合わせて用いてもよい。押出成形よって、接着又は融着工程を経ずに、発泡体層と表皮層とが一体化している表皮付き連続気泡樹脂発泡体を得ることができる。接着又は融着工程を経ないことから、封止に用いる材料の熱伝導率が影響して、断熱性を低下する恐れがなく、また、工数を増やさないために作業効率が低下しない。
押出成形について述べる。本願発明の押出成形装置は、熱可塑性樹脂を含む成形材料を溶融する装置と、前記溶融時に、溶融する成形材料に常温常圧で気体の材料を超臨界状態で混入混合する装置と、常温常圧で気体の材料が混合された溶融状態の前記成形材料を加熱、圧縮しダイから押出す押出装置を備えている。上記混入混合する装置は、押出機の長手方向途中のバレルにもうけられた受け口に、超臨界状態の常温常圧で気体の材料が混入されるように設置される。
すなわち、スクリューにより溶融押出される高分子材料に、受口から超臨界二酸化炭素を供給し、混合することにより単一相溶液とし、次いで、この単一相溶液を均一に分散する高分子材料の流体流とし、次いで、気泡の成長を抑制しつつ、高分子材料と非常に小さい気泡との液体混合物の状態で、高い温度でダイに通過させることにより、押出発泡成形する。
<裁断>
得られた表皮付き連続気泡樹脂発泡体を所定のサイズに加工することができる。裁断面には、連続気泡構造の気泡が露出する。この露出した気泡から、前記ゾル溶液が充填される。
以上の発泡体形成工程により、連続気泡を有する表皮層が形成された、表皮付き連続気泡樹脂発泡体が得られる。
<<ゾル溶液充填工程>>
以下には、好適例であるシリカエアロゲルの製造方法を一例として詳細を説明するが、本発明は、シリカエアロゲルにのみ限定されるものではない。
<ゾル溶液>
シリカエアロゲルのシリコーン原料として、シリコーンアルコキシドもしくはその誘導体やケイ酸アルカリ金属塩を用いることができ、水系溶媒に混合してゾル溶液とする。
シリコーン原料は、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、特に限定されない。シリコーンアルコキシドやその誘導体としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランオリゴマー、テトラエトキシシランオリゴマー、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、モノヘキシルトリエトキシシラン等を挙げることができる。ケイ酸アルカリ金属塩としては、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム等が挙げることができる。前記シリコーン原料は、複数を組み合せて用いることができる。複数を用いる場合には、その組み合わせ及び配合比率は、目的に応じて選択することができる。
シリコーン原料の加水分解には、水と、水に相溶性を有し、シリコーン原料を溶解する溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコールや、エタンジオール、プロパンジオール、ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の脂肪族ジオール、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールA、シクロヘキサンジオール等の芳香族ジオール又は脂環式ジオール、グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチルアミノペンタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン等の多価アルコール、ヘキサン、トルエン、クロロホルム、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル等が挙げられる。これらの溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シリコーン原料を効率良く加水分解するためには、反応系に予め触媒を添加しておくことが好ましい。触媒としては、本発明の効果を阻害しない限りにおいて、特に限定されず、例えば、酸性触媒としては、ギ酸、酢酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、塩酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、炭酸、リン酸等が、塩基性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属酸化物及び/又は水酸化物、ジメチルアミン、トリエチルアミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、アニリン、1,5-ナフタレンジアミン等の脂肪族及び/又は芳香族アミン、アンモニア、2価金属のナフテン酸、2価金属の水酸化物などが挙げられる。これらの触媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<充填方法>
ゾル溶液の充填方法は、常圧下、又は減圧下で行われる限りにおいて、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、上述した方法により得られた表皮付き連続気泡樹脂発泡体を、減圧下で、調製したゾル溶液に完全に含浸することで充填する方法等が挙げられる。特に、通気度量が10cm/cm/sec以上の場合、常圧下での充填が可能である。
具体的には、ゾル溶液を、テトラメトキシシラン(以下TMOSとする):メタノール:水:触媒(アンモニア)をモル比1:7.2:4:0.01で混合したゾル溶液を例にすると、セパラブルフラスコ内に発泡体を設置し、徐々に前記ゾル溶液を導入することで、発泡体を完全にゾル溶液内に浸漬し、ゾル溶液を発泡体に充填することができる。そのままゲル化まで2~3時間放置する。
連続気泡樹脂発泡体中に残存する、未反応の水酸基やカルボキシル基、アミノ基等の反応性官能基は後述する疎水化処理剤と反応する場合がある。反応性官能基が多量に存在すると湿潤ゲルの疎水化反応を阻害する恐れがあるため、ゾル溶液充填工程の前工程にて、連続気泡樹脂発泡体中に残存する反応性官能基を不活性化してもよい。反応性官能基の不活性化方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
<ゲル化>
前記発泡体に充填されたゾル溶液は、ゾル-ゲル反応によって、TMOSが水、触媒により加水分解され、ゾル状態を経て、湿潤ゲルを形成する。ここで湿潤ゲルとは、ゲル化後のゾル溶液の残液等の液体を含んだまま固体状になったものを示す。
シリコーンアルコキシドもしくはその誘導体の加水分解によるゾル-ゲル反応により前記発泡体内の連続気泡内部に湿潤ゲルが形成される。
湿潤ゲルを形成した後に、湿潤ゲル中の水や未反応物を除去する工程を有してもよい。この工程で用いられる溶媒は、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコールやアセトン、アセトニトリル等が挙げられる。湿潤ゲルが充填された発泡体を、前記溶媒に浸漬し、数回溶媒を新しいものに入れ替えることで、工程が完了する。
親水性を持つシラノール基に対して反応する官能基と疎水基を有する疎水化処理剤によって、シリカエアロゲル表面のOH基を疎水化する工程を有してもよい。該疎水化処理剤は、シラノール基に対して反応する官能基と疎水基を有するものを用いる。シラノール基に対して反応する官能基としては、例えば、ハロゲン、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、アルコキシル基、及び水酸基が挙げられる。疎水基としては、例えばアルキル基、フェニル基、及びそれらのフッ化物等が挙げられる。疎水化処理剤は、上記官能基及び疎水基を、それぞれ1種のみを有してもよいし、2種以上を有してもよい。例えば、ヘキサメチルジシラザン、ヘキサメチルジシロキサン、トリメチルクロロシラン、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシラン、ジメチルジクロロシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン等の有機シラン化合物が挙げられ、これ以外にも、酢酸、蟻酸、コハク酸等のカルボン酸や、メチルクロリド等のハロゲン化アルキル等の有機化合物が挙げられる。疎水化処理剤は1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
エアロゲルと連続樹脂発泡体の密着性を上げて、エアロゲルの脱落を抑制するために、カップリング剤を添加してもよい。カップリング剤としては、エアロゲル表面のシラノール基と、連続樹脂発泡体に残存する水酸基やカルボキシル基、アミノ基等の反応性官能基の両方と反応できるものであれば特に制限されず、任意の好適なカップリング剤を使用することができる。カップリング剤としては、シランカップリング剤を用いることが好適で、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3-グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、N-2-(アミノエチル)―3―アミノプロピルトリメトキシシラン、3-イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、トリス-(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレートなどが挙げられる。
<乾燥工程>
本発明においては、湿潤ゲルを乾燥させる乾燥工程を含む。乾燥方法としては公知の方法を用いることができ、特に限定されない。湿潤ゲルを乾燥させる場合には、シリカエアロゲルが壊れ難いため、超臨界流体乾燥が好ましい。超臨界流体乾燥としては、例えば、80℃、20MPa程度の条件で溶媒の全部を、この溶媒より臨界点の低い二酸化炭素に置換しながら除去する方法が挙げられる。
<<<<エアロゲル複合材の熱成形>>>>
エアロゲル複合材に外力および熱を付加しながら(例えば、加熱した型枠に嵌め込みながら熱を加える等)、所望の形状に変形させる。その後、必要に応じて冷却し、エアロゲル成形物(エアロゲル複合材熱成形物)が製造される。
熱成形における外力および熱の付加としては、エアロゲル複合材の材質(特に、発泡体の材質/軟化点)を考慮して、エアロゲル複合材が十分に変形可能な条件とすればよく、特に限定されないが、例えば、100℃以上、110℃以上、120℃以上又は130℃以上等の条件にて実施することができる。
エアロゲル複合材の熱成形は、真空成形であることが好ましい。真空成形とは、軟化点以上の温度まで加熱することで軟化させたとエアロゲル複合材と金型との空間を減圧し、型枠とエアロゲル複合材とを密着させる成形方法である。
エアロゲル複合材の熱成形は、エアロゲル複合材とその他の部材と貼り合わせた状態で実施してもよいが、エアロゲル複合材にその他の部材を貼り合わせない状態で(即ち、エアロゲル複合材以外の部材を貼り合わせることなく)実施することが好ましい。この場合、単数のエアロゲル複合材を熱成形させてもよいが、複数のエアロゲル複合材を積層させた状態で熱成形させることも好ましい。
エアロゲル複合材のみで熱成形を実施した後、得られたエアロゲル複合材熱成形にその他の部材を設ける(例えば、熱圧着させる/接着剤を用いて接着させる)等の工程を設けてもよいし、設けずともよい。
<<<<<エアロゲル成形物の用途>>>>>
エアロゲル成形物は、粉落ちが少なく、複雑形状とすることができ(例えば、曲面や角部を有することが可能であり)、優れた断熱性能を有する。より詳細には、熱可塑性樹脂の連続気泡樹脂発泡体を使用することで、真空成形といった熱成形加工が可能となるため、既存の断熱材では対応できない複雑な形状のエアロゲル成形物を製造することができる。また、既存の断熱材と比較して、断熱性能、遮熱性能に優れるため、断熱材の厚みを薄くできる。このため、容器に断熱材として配された場合に、容器の収容量を増やすことができる。表皮付き連続気泡樹脂発泡体とエアロゲルとの複合材を用いると、発泡体の表皮層により、接着剤等がエアロゲル粒子の孔内へ侵入することを防ぐことができる。エアロゲルの脱落(粉落ち)を抑制できるため、断熱性能の経年劣化が小さく、設備の汚染を抑制できる。スキン層が平滑なため、接着剤の塗布が容易である。
以上より、エアロゲル成形物を断熱器物とすることができる。また、エアロゲル成形物を、保温部材/保冷部材等とし、断熱性能が求められる各種装置や器具等に設けることができる。例えば、エアロゲル成形物を含む保温部材及び/又は保冷部材を有する、食品や医療、医薬品向け保冷温ボックス、冷凍庫/冷蔵庫や冷凍/冷蔵ショーケース、製氷機、厨房機器といった保冷温機器、冷凍/冷蔵設備等を構成することができる。
以下、実施例および比較例によって、本発明のエアロゲル成形物についてより詳細に説明するが、本発明はこれらには何ら限定されない。
<<<<連続気泡樹脂発泡体の製造方法>>>>
<<<表皮付きポリオレフィン発泡体の製造方法>>>
(ポリマー樹脂)
・ランダム型ポリプロピレン
・低密度ポリエチレン
・EPDM(エチレン含量29.5%、ジエン含量5%)
(添加剤)
・ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンステアリルアミン)
・核剤(湿式シリカ)
・フェノール系酸化防止剤
<<表皮付きポリオレフィン発泡体1>>
<樹脂発泡体原料調製、発泡体形成工程>
ランダム型ポリプロピレン58重量部に低密度ポリエチレン15重量部、EPDM(エチレン含量29.5%、ジエン含量5%)20重量部、ポリオキシエチレンステアリルアミン1.5重量部、湿式シリカ5重量部、フェノール系酸化防止剤0.2重量部とを、溶融混練させ、超臨界状態で二酸化炭素を含浸させた後、圧力を解放して発泡させて、押出し成形によって表皮付きポリオレフィン発泡体1を得た。製造条件は、含浸温度が180℃であり、含浸圧力が13MPaであり、含浸時間が20分である。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体2>>
密度が0.30g/cmになるよう、含浸圧力、含浸時間等の製造条件を調整した以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体2を得た。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体3>>
密度が0.10g/cmになるよう、含浸圧力、含浸時間等の製造条件を調整した以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体3を得た。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体4>>
核剤の配合量を7重量部にした以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体4を得た。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体5>>
核剤の配合量を3重量部にした以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体5を得た。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体6>>
密度が0.40g/cmになるよう、含浸圧力、含浸時間等の製造条件を調整した以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体6を得た。
<<表皮付きポリオレフィン発泡体7>>
密度が0.07g/cmになるよう、含浸圧力、含浸時間等の製造条件を調整した以外は、表皮付きポリオレフィン発泡体1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体7を得た。
<<<表皮付きポリ塩化ビニル発泡体の製造方法>>>
(ポリマー樹脂)
・塩化ビニル樹脂
(添加剤)
・炭酸カルシウム
・フェノール系酸化防止剤
<<表皮付きポリ塩化ビニル発泡体>>
<樹脂発泡体原料調製、発泡体形成工程>
塩化ビニル樹脂100重量部に、炭酸カルシウム6重量部、フェノール系酸化防止剤3重量部とを、溶融混練させ、窒素を発泡剤とし、発泡体の密度が0.15g/cmになるよう、押出機の注入口から注入し、押出し成形によって表皮付きポリ塩化ビニル発泡体を得た。
<<表皮付きポリエチレンテレフタレート発泡体の製造方法>>
(ポリマー樹脂)
・ポリエチレンテレフタレート樹脂
(添加剤)
・フェノール系酸化防止剤
・フッ素系発泡剤
<<表皮付きポリエチレンテレフタレート発泡体>>
<樹脂発泡体原料調製、発泡体形成工程>
ポリエチレンテレフタレート樹脂100重量部に、フェノール系酸化防止剤5重量部を溶融混練させ、フッ素系発泡剤を、発泡体の密度が0.15g/cmになるよう、押出機の注入口から注入し、押出し成形によって表皮付きポリエチレンテレフタレート発泡体を得た。
<<<<エアロゲル複合材の製造方法>>>>
(シリカエアロゲルの素原料)
・シリコーン原料1
4官能メトキシシランオリゴマー(平均4量体)
・シリコーン原料2
4官能メトキシシランオリゴマー(平均2量体)
・シリコーン原料3
4官能エトキシシランオリゴマー(平均2量体)
・シリコーン原料4
2官能メトキシシランオリゴマー(平均4量体)
・シリコーン原料5
テトラメトキシシラン
(溶媒)
・メタノール(和光純薬工業社製)
・エタノール(和光純薬工業社製)
・イオン交換水、電気抵抗率1×1010Ω・cm以上
(触媒)
25%アンモニア水(和光純薬工業社製)
<<実施例1>>
(ゾル溶液調製)
シリコーン原料1を主剤として使用し、主剤1モルに対し、45モルのメタノール、25モルのイオン交換水、0.01モルの触媒を混合してゾル溶液1とした。
(ゾル溶液充填工程)
前記表皮付き連続気泡樹脂発泡体を、表皮層を付けたまま、セパラブルフラスコに収納できる大きさに裁断して収納した。調製したゾル溶液1を表皮付き連続気泡樹脂発泡体が完全に浸漬するまで加えて、常圧下で3時間静置し、湿潤ゲルが充填された表皮付き連続気泡樹脂発泡体を得た。
得られた前記湿潤ゲルが充填された表皮付き連続気泡樹脂発泡体をエタノールに浸漬し、撹拌しながらエタノールを繰り返し交換し、溶媒置換を24時間行った。次に、ゲル表面を疎水化するため、ヘキサメチルジシラザンのエタノール溶液(濃度20質量%)中に浸漬し、撹拌しながら疎水化処理を24時間行った。
(乾燥工程)
ゲル表面が疎水化された前記表皮付き連続気泡樹脂発泡体を、80℃、20MPaの二酸化炭素中に含浸させ、超臨界流体乾燥を12時間行った。
以上のようにして、表皮付きポリオレフィン発泡体1の内部にシリカエアロゲル1を充填した実施例1のエアロゲル複合材を得た。エアロゲル複合材におけるエアロゲルの充填率は95%だった。
<<実施例4>>
表皮付きポリオレフィン発泡体1の代わりに、表皮付きポリオレフィン発泡体2を、ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料2を主剤として使用し、主剤1モルに対し、9モルのメタノール、5モルのイオン交換水、0.1モルの触媒を混合したゾル溶液2を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体2の内部にシリカエアロゲル2を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<実施例5>>
表皮付きポリオレフィン発泡体1の代わりに、表皮付きポリオレフィン発泡体3を、ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料2を主剤として使用し、主剤1モルに対し、50モルのメタノール、30モルのイオン交換水、0.5モルのシリコーン原料4、0.0025モルの触媒を混合したゾル溶液3を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体3の内部にシリカエアロゲル3を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<実施例6>>
ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料3を主剤として使用し、主剤1モルに対し、30モルのエタノール、20モルのイオン交換水、0.0025モルの触媒を混合したゾル溶液4を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体1の内部にシリカエアロゲル4を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<比較例1>>
表皮付きポリオレフィン発泡体1の代わりに、表皮付きポリオレフィン発泡体6を、ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料5を主剤として使用し、主剤1モルに対し、2モルのメタノール、1モルのイオン交換水、0.25モルの触媒を混合したゾル溶液5を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体6の内部にシリカエアロゲル5を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<比較例2>>
表皮付きポリオレフィン発泡体1の代わりに、表皮付きポリオレフィン発泡体7を、ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料2を主剤として使用し、主剤1モルに対し、110モルのメタノール、70モルのイオン交換水、2モルのシリコーン原料4、0.002モルの触媒を混合したゾル溶液6を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体7の内部にシリカエアロゲル6を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<比較例3>>
ゾル溶液1の代わりに、シリコーン原料5を主剤として使用し、主剤1モルに対し、2モルのメタノール、1モルのイオン交換水、0.25モルの触媒を混合したゾル溶液5を使用した以外は、実施例1と同様にして表皮付きポリオレフィン発泡体1の内部にシリカエアロゲル5を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<実施例2、3、7~9、比較例4>>
各表に示した連続気泡樹脂発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にして連続気泡樹脂発泡体の内部にシリカエアロゲル1を充填したエアロゲル複合材を得た。
<<<エアロゲル成形物の製造>>>
<<実施例1>>
表皮付きポリオレフィン発泡体1の内部にシリカエアロゲル1を充填したエアロゲル複合材を130℃に加熱した型枠に設置し、真空まで減圧させて所定の形状に成形してエアロゲル成形物を得た。
<<実施例2~3、6~8、比較例4の調製>>
各表に示した連続気泡樹脂発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にしてエアロゲル成形物を得た。
<<実施例4~5、比較例1~3の調製>>
各表に示したエアロゲル、連続気泡樹脂発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にしてエアロゲル成形物を得た。
なお、比較例4で用いられた連続気泡樹脂発泡体は熱硬化性樹脂からなるものであり、その他の実施例および比較例で用いられた連続気泡樹脂発泡体は熱可塑性樹脂からなるものである。
<<<エアロゲル、発泡体及びエアロゲル複合材の評価>>>
各実施例及び比較例で使用したエアロゲル、発泡体及びエアロゲル複合材について、下記に示す方法に従い評価した。各評価結果を表に示す。
<<エアロゲルの重量減少率>>
エアロゲルの重量減少率は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
JIS K7120 「プラスチックの熱重量測定方法」に準拠して、示差熱熱重量同時測定装置(日立ハイテクサイエンス社製:STA7200)を用いて測定したものを、評価基準に従い評価した。
<測定条件>
加熱速度毎分10℃にて、20℃から300℃まで温度を上昇させた。
<評価基準>
「○」は「重量減少率が5%以下」を、「△」は「重量減少率が5%超15%以下」を、「×」は「重量減少率が15%超」をそれぞれ示す。
<<発泡体の平均セル径比>>
発泡体の平均セル径比は、下記手法に従って算出した。
<評価手法>
走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHXD-500)を用いて、表皮層の法線方向からのセル写真を撮影した。その後、画像処理ソフトImage-ProPLUS(MediaCybernetics社製、6.3ver)を用いて、SEM画像を読み取り、コントラストでセルを認識するため、コントラストを調節した。次に、画像処理でセルの形状を読み取る(真円ではなく、形状をそのまま認識する)。次に、測定項目として「直径(平均)」を選択する。次に、オブジェクトの重心を通る径を2度刻みで測定しそれを平均した値として、各セル径を算出し、RAとした。
表皮層表面に垂直な断面についても、同様にセル写真を撮影し、RBを求めた。
<<発泡体の通気度量>>
発泡体の通気度量は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
JIS L1096-7:2010 「織物及び編物の生地試験方法:A法(フラジール形法)」に準拠して、織布通気度試験機(東洋精機工業社製:KM-40P)を用いて測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価基準>
「◎」は「通気度量が25cm/cm/sec以上」を、「○」は「通気度量が10cm/cm/sec以上25cm/cm/sec未満」を、「△」は「通気度量が0.5cm/cm/sec以上10cm/cm/sec未満」を、「△△」は「通気度量が0.01cm/cm/sec以上0.5cm/cm2/sec」を、「△△△」は「0.01cm/cm/sec未満」をそれぞれ示す。
<<エアロゲル複合材の25%圧縮荷重>>
エアロゲル複合材の25%圧縮荷重は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
JIS K6254:2016「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-応力-ひずみ特性の求め方」に準拠して測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価基準>
「○」は「25%圧縮荷重が100kPa超500kPa以下」を、「△」は「25%圧縮荷重が10kPa超100kPa以下、または、500kPa超1000kPa以下」を、「×」は「25%圧縮荷重が1000kPa超、または10kPa未満」をそれぞれ示す。
<<<エアロゲル成形物の評価>>>
各実施例及び比較例に係るエアロゲル成形物について、下記に示す方法に従い評価した。各評価結果を表に示す。
<<成形加工性>>
成形加工性は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
連続気泡樹脂発泡体の軟化点以上に加熱した型枠に試験片を設置し、真空まで減圧させて所定の形状に成形する。成形前後での試験片重量から重量変化率を算出した。重量変化率(%)は、(試験前重量(g)-試験後重量(g))/試験前重量(g)×100で計算した。重量変化率が大きいほど、エアロゲルの発泡体からの脱落や、加熱によるエアロゲルや発泡体の分解が多いことを示す。
<評価基準>
「◎」は「重量変化率が3%以下」を、「○」は「重量変化率が3%超10%以下」を、「△」は「重量変化率が10%超15%以下」を、「×」は「重量変化率が15%超、または試験片を所定形状に成形できない」をそれぞれ示す。
<<平均充填率>>
平均充填率は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
試料を表皮層の表面に対して垂直方向に裁断し、走査型電子顕微鏡(SEM、株式会社キーエンス製、VHXD-500)を用いて、表皮層の表面と垂直な断面のセル写真を撮影した。その後、画像処理ソフトImage-ProPLUS(MediaCybernetics社製、6.3ver)を用いて、SEM画像を読み取り、コントラストでエアロゲルを認識するため、コントラストを調節した。次に、画像処理でエアロゲルの形状を読み取る(真円ではなく、形状をそのまま認識する)。次に、測定項目として「面積」を選択する。次に、オブジェクトの面積を測定しそれらを合計した値を算出した。同様の手法を9回繰り返し、値の合計を気泡内に充填されたエアロゲルの体積VAとした。また、気泡内のエアロゲルが充填されていない部分の体積VBを、上記と同様の評価手法にて算出した。平均充填率(%)は、VA/(VA+VB)×100で計算した。平均充填率が小さいほど、エアロゲル成形物からの脱落や、加熱によるエアロゲルの分解が多いことを示す。
<評価基準>
「○」は「平均充填率が90%超」を、「△」は「平均充填率が70%超90%以下」を、「×」は「平均充填率が70%以下」を、それぞれ示す。
<<断熱性>>
断熱性は、下記手法に従って測定したものを、評価基準に従い評価した。
<評価手法>
試料を60℃に加熱したヒーター上に5分間静置し、5分後の試料の表面温度を測定した。試料の厚みと表面温度から、単位厚みあたりの温度変化を算出した。単位厚みあたりの温度変化(℃)は(ヒーター温度60(℃)-試料の表面温度(℃))/試料の厚みで計算した。
<評価基準>
「◎」は「単位厚みあたりの温度変化が10℃超」を、「○」は「単位厚みあたりの温度変化が5℃超10℃以下」を、「△」は「単位厚みあたりの温度変化が2℃超5℃以下」を、「×」は「単位厚みあたりの温度変化が2℃以下」を、それぞれ示す。
Figure 2022011146000001
Figure 2022011146000002
Figure 2022011146000003

Claims (11)

  1. 連続気泡樹脂発泡体の内部にエアロゲルを充填したエアロゲル複合材を熱成形したエアロゲル成形物であって、
    前記連続気泡樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂を含み、
    前記エアロゲルの、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であり、
    前記エアロゲル複合材の、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaである
    ことを特徴とするエアロゲル成形物。
  2. 前記連続気泡樹脂発泡体が、連続気泡を有する発泡体層と、前記発泡体層の対向する二つの表面に形成された表皮層と、を有する表皮付き連続気泡樹脂発泡体であり、
    前記表皮層は、前記表皮層の表面に達する連続気泡を含み、
    前記表皮層の表面を、表皮層の表面の法線方向から観察した連続気泡の平均セル径RAと、前記表皮層の表面と垂直な断面における前記発泡体層の連続気泡の平均セル径RBと、の比(RA/RB)が、1/1000~1/2である
    ことを特徴とする、請求項1に記載のエアロゲル成形物。
  3. 前記連続気泡樹脂発泡体の通気度が、0.01cm/cm/sec.以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のエアロゲル成形物。
  4. 前記連続気泡樹脂発泡体が、軟化温度が200℃以下であるポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、の少なくとも1種を含む、請求項1~3に記載のエアロゲル成形物。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゲル成形物を含む、断熱器物。
  6. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゲル成形物を含む保温部材及び/又は保冷部材を有する、冷凍冷蔵庫。
  7. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゲル成形物を含む保温部材及び/又は保冷部材を有する、保冷温容器。
  8. 請求項1~4のいずれか1項に記載のエアロゲル成形物の製造方法であって、
    前記エアロゲル複合材を熱成形する工程を有することを特徴とする、エアロゲル成形物の製造方法。
  9. 前記熱成形が真空成形である、請求項8に記載のエアロゲル成形物の製造方法。
  10. 前記エアロゲル複合材以外の部材を貼り合わせることなく前記エアロゲル複合材を熱成形することを特徴とする、請求項8または9に記載のエアロゲル成形物の製造方法。
  11. 連続気泡樹脂発泡体の内部にエアロゲルを充填したエアロゲル複合材であって、
    前記連続気泡樹脂発泡体が、熱可塑性樹脂を含み、
    前記エアロゲルが、JIS K-7120に準拠して測定した300℃での重量減少率が15%未満であり、
    前記エアロゲル複合材が、JIS K-6254に準拠して測定した25%圧縮荷重が10~1000kPaであり、
    熱成形に用いられることを特徴とする、エアロゲル複合材。
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