本願は、電子装置の分野、より具体的には、回転シャフト接続機構及び折畳み式装置に関する。
フレキシブル有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)技術がより成熟するにつれて、折畳み式画面を備えた装置(例えば、折畳み式携帯電話)が、ここ数年で主流の方向になるであろう。
折畳み式画面を備えた装置では、画面への損傷を避けるために、画面の展開又は折畳み中に画面のサイズが変化しないことが必要とされる。従って、画面の展開又は折畳み中に画面の長さが変わらないままであるのを確実にするために、回転シャフト接続機構を至急提供する必要がある。
本願は、回転シャフト接続機構及び折畳み式装置を提供し、画面の展開又は折畳み中に画面の長さを変わらないままにするのを可能にする。
第1の態様によれば、回転シャフト接続機構が提供され、回転シャフト接続機構は、
2つの回転シャフト、2つの回転シャフトに対応する2つの接続アセンブリ、及び1つの同期駆動ブロックを含み、
接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含み、
回転シャフトにはそれぞれ螺旋溝が設けられており、2つの回転シャフト上の螺旋溝は反対の回転方向を有しており、
摺動レールブロックには、駆動シートに向けて突出したボスが設けられており、
駆動シートは、摺動レールブロックと接続アセンブリに対応する回転シャフトとの間に配置され、且つ摺動レールブロックのボスを挿入できる傾斜溝が設けられており、接続ピース(piece)が駆動シートに配置されており、接続アセンブリに対応する回転シャフトの螺旋溝の側であって、回転シャフトの端部から離れる側で、接続ピースは、接続アセンブリに対応する回転シャフト上でスリーブ形成(sleeved:スリーブが付けられる)されており、
同期駆動ブロックは2つの回転シャフトの間に配置され、各回転シャフトの螺旋溝に挿入できる位置決め突起部と、各回転シャフトの外側にスリーブ形成された第1の接続ピース及び第2の接続ピースとが、第1の方向に順次配置され、第1の接続ピース及び第2の接続ピースは、駆動シート上の接続ピースの両側(two sides)に配置され、第1の方向は、各回転シャフトの軸線方向に平行である。
従って、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構には、2つの回転シャフト、同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリが設けられる。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シート上の傾斜溝に基づいて、駆動シートと嵌合接続(fitting connection)した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。最後に、回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続され、且つ最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
さらに、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実施する機能との両方が、同期駆動ブロックを用いて実現される。一方では、回転シャフトの回転と、駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができるため、回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることとを同時に実施することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
可能な実施態様では、摺動レールブロックは、2つの溝をさらに含み、その開口部が反対方向を向く2つの溝は、それぞれ、第1の方向の摺動レールブロックの2つの端部に近い位置に配置されており、
接続アセンブリは、摺動レールブロックと接続アセンブリに対応する回転シャフトとの間に配置され、且つ摺動レールブロックに対応する2つの溝の2つの突出端部が設けられた摺動シートをさらに含み、突出端部のそれぞれが摺動レールブロックの対応する溝に挿入され、摺動シートは、接続アセンブリに対応する回転シャフトに回転可能に接続され、摺動シートは、第1の方向で駆動シートに摺動可能に接続される。
従って、回転シャフト接続機構に配置された摺動シートの突出端部と摺動レールブロックの溝との間の接続は、摺動レールブロックが回転シャフトに対して移動するときに、摺動レールブロックが可能な限り一方向(すなわち、摺動レールブロックの幅方向)にのみ直線的に移動することを効果的に保証することができる。
可能な実施態様では、接続アセンブリは、少なくとも1つの摺動シート固定ブロックをさらに含み、各摺動シート固定ブロックは、接続アセンブリに対応する回転シャフトに回転可能に接続され、各摺動シート固定ブロックは、摺動シートに固定接続される。
従って、摺動シート固定ブロックを回転シャフト接続機構上に配置することにより、摺動シート固定ブロックを用いて摺動シート及び回転シャフトを接続することが簡素且つ実用的である。
可能な実施態様では、接続アセンブリに対応する回転シャフトは可変直径シャフトであり、各摺動シート固定ブロックが、接続アセンブリに対応する回転シャフトの第1の部分に回転可能に接続され、第1の部分の半径が、接続アセンブリに対応する回転シャフトに螺旋溝が設けられた部分の半径よりも小さい。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、リフティング(lifting)ブロックアセンブリをさらに含み、リフティングブロックアセンブリは、画面支持リフティングブロックと、2つの回転シャフトに対応する2つの偏心ホイールとを含み、
2つの偏心ホイールはそれぞれ2つの回転シャフトのそれぞれの同じ端部に固定接続され、2つの偏心ホイールは画面支持リフティングブロックに摺動可能に接続されるため、回転シャフトのそれぞれが回転すると、回転シャフトに対応する偏心ホイールは、回転シャフトの周りを回転し、画面支持リフティングブロックを第1の方向に移動させる。
従って、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構によれば、偏心ホイール及び画面支持リフティングブロックを含むリフティングブロックアセンブリは回転シャフトに配置され、偏心ホイールは回転シャフトに固定され、画面支持リフティングブロックは、偏心ホイールに摺動可能に接続される。回転シャフトが回転すると、回転シャフトに固定された偏心ホイールが回転シャフトとともに回転し、画面支持リフティングブロックを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に移動させることができ、それにより回転シャフト同士の間で良好なシャフト支持を実現し、フレキシブル画面に比較的優れた支持力を提供し、ユーザエクスペリエンスを向上させる。また、リフティングブロックアセンブリが回転シャフトに接続されているため、回転シャフト接続機構により、装置全体の強度及び耐ねじれ性能も向上する。
可能な実施態様では、接続アセンブリは、画面支持フラップをさらに含み、画面支持フラップの一端が、接続アセンブリに対応する回転シャフトの一端に固定接続され、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、画面支持フラップの他端が、装置のハウジング内の傾斜した可動式摺動レールに摺動可能に接続されるため、接続アセンブリに対応する回転シャフトが回転すると、画面支持フラップは、傾斜した可動式摺動レール内を摺動する。
従って、画面支持フラップは、回転シャフト接続機構内に配置され、回転シャフト接続機構が配置された装置のフレキシブル画面が展開状態になった後に、画面支持フラップを使用して、フレキシブル画面に支持力を与えてフレキシブル画面を支持することができる。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフトの外側にスリーブ形成された固定ブロックをさらに含み、
接続アセンブリ内の画面支持フラップの一端が、固定ブロックを用いて、接続アセンブリに対応する回転シャフトに固定接続される。
可能な実施態様では、各回転シャフトに対応する接続アセンブリ内の駆動シートの傾斜溝の方向が、各回転シャフトの螺旋溝の回転方向と反対である、又は
各回転シャフトに対応する接続アセンブリ内の駆動シートの傾斜溝の方向が、各回転シャフトの螺旋溝の回転方向と同じである。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフトの端部に近い位置にある減衰シートをさらに含み、減衰シートは、2つの回転シャフトと締り嵌めになっている。
従って、減衰シートを回転シャフト接続機構内に配置することにより、回転シャフトの回転中の抵抗を増大させることができる。このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、回転シャフトの回転中に減衰シートにより増大する抵抗を利用することにより、装置の折畳み又は展開中の抵抗を増大させることができるので、装置は、装置の折畳み又は展開中に、特定の角度範囲内の任意の角度での安定状態を維持することができる。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、デュアルシャフト(dual-shaft)固定ブロックをさらに含み、デュアルシャフト固定ブロックは、回転シャフトの端部に近い各回転シャフトの螺旋溝の片側にある2つの回転シャフトに回転可能に接続される。
従って、デュアルシャフト固定ブロックを回転シャフト接続機構内に配置することにより、2つの回転シャフトの同期回転中に、回転シャフト接続機構の2つの回転シャフトの間の距離を変わらないままにすることができる。
可能な実施態様では、駆動シート上の傾斜溝の方向と駆動シートの長さ方向との間の角度が、接続アセンブリに対応する回転シャフトに向かう又は回転シャフトから離れる方向に摺動する摺動レールブロックの摺動量と、駆動シートの第1の方向への摺動量とに関連する。駆動シートの長さ方向は、接続アセンブリに対応する回転シャフトの軸線方向に直交しており、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、駆動シートの長さ方向は、装置の厚さ方向に直交している。
可能な実施態様では、角度は、45°である。
第2の態様によれば、折畳み式装置が提供され、装置は、
折り畳み可能なフレキシブル画面と、
前述した第1の態様のいずれか1つに記載の少なくとも1つの回転シャフト接続機構と、を含み、
各回転シャフト接続機構がフレキシブル画面の下に配置され、各回転シャフト接続機構の摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続される。
従って、折畳み式のフレキシブル画面及び少なくとも1つの回転シャフト接続機構が、本願のこの実施形態で提供される折畳み式装置に配置される。各回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト、1つの同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリを含む。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シートの傾斜溝に基づいて、駆動シートと嵌合接続した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続され、最後に、摺動レールブロックは、装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
また、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実施する機能とが、同期駆動ブロックを用いて実現される。一方では、回転シャフトの回転と、駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができるため、回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることとを同時に実施することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
可能な実施態様では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構は、装置のハウジングの2つの端部に近い位置で第1の方向にそれぞれ配置される2つの回転シャフト接続機構を含み、第1の方向は、各回転シャフト接続機構内の回転シャフトの軸線方向に平行である。
従来技術における、折畳み状態及び展開状態のノートブックコンピュータの概略構造図である。
本願の実施形態による、折畳み状態及び展開状態のフレキシブル画面の概略構造図である。
本願の実施形態による、フレキシブル画面の折り方の概略図である。
本願の実施形態による、折畳み状態及び展開状態のフレキシブル画面の別の概略構造図である。
本願の実施形態による折畳み式装置を配置した場合の概略構造図である。
本願の実施形態による折畳み式装置を配置した場合の概略構造図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の3次元図である。
本願の実施形態による摺動レールブロックの3次元図及び上面図である。
本願の実施形態による駆動シートの3次元図である。
本願の実施形態による、回転シャフトと同期駆動ブロックとの間の接合部の部分的な3次元図である。
本願の実施形態による、折畳み状態の回転シャフト接続機構の上面図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の別の3次元図である。
本願の実施形態による摺動シートの3次元図である。
本願の実施形態による摺動レールブロックの部分的な3次元図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の上面図である。
本願の実施形態による摺動シート固定ブロックの上面図である。
本願の実施形態による回転シャフトの上面図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の別の上面図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の主要図である。
本願の実施形態による、折畳み状態の回転シャフト接続機構の主要図である。
本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフト接続機構内の回転シャフトと固定ブロックとの間の接合部の概略部分図である。
以下では、添付の図面を参照して、本願の技術的解決策について説明する。
本願の実施形態における回転シャフト接続機構が、折り畳み可能なフレキシブル画面(screen)を備えた装置に適用され得る。例えば、装置は、携帯電話、パッド、又はノートブックコンピュータであってもよい。
図1は、従来技術におけるノートブックコンピュータの概略構造図である。図1に示されるように、110、及び120は、ノートブックコンピュータの2つの構成要素である。例えば、110はホストを含む構成要素であり、120は画面を含む構成要素であり、130はノートブックコンピュータの接続機構であり、131は接続機構130内の構成要素110に配置された回転シャフトであり、132は接続機構130内の構成要素120に配置された回転シャフトである。
図1の第1の図では、ノートブックコンピュータは折畳み状態にあり、長さAは回転シャフトの軸線と構成要素110又は構成要素120の端部との間の距離を表し、長さBは折畳み後の曲げ領域の長さを表し、L1=2A+Bである。図1の第2の図では、ノートブックコンピュータは展開状態にあり、展開したノートブックコンピュータの長さはL2であり、L2=2A+Cであり、ここで、Cは2つの回転シャフトの間の軸線方向距離である。
ノートブックコンピュータの2つの端部の間の距離がフレキシブル画面の全長として理解される場合に、L1はノートブックコンピュータが折畳み状態にあるときのフレキシブル画面の全長であり、L2はノートブックコンピュータが展開状態にあるときのフレキシブル画面の全長である。L2がL1よりも大きいことは明らかである。従って、フレキシブル画面の折畳み状態では、フレキシブル画面の折畳み又は展開中にフレキシブル画面の長さが変わらないままである(すなわち、L1=L2)ことを保証できないことが分かり得る。このようにして、フレキシブル画面が損傷する。当然、折り畳んだ状態に基づいて設計された接続機構では、フレキシブル画面の長さが変わらないままであるのを保証することができない。
折り畳んだ状態のフレキシブル画面は、フレキシブル画面への損傷を可能な限り回避するために、比較的大きな曲げ領域を有し得ると考えられ得る。換言すれば、フレキシブル画面の長さが変わらないままであるのを保証するために、フレキシブル画面を特定の折畳み状態に維持する必要がある。例えば、図2に示されるフレキシブル画面の2つの折畳み状態のいずれかにおけるフレキシブル画面の曲げ領域は、図1に示される曲げ面積よりも大きい。
フレキシブル画面の前述した折畳み状態に基づいて、回転シャフト接続機構を対応して設計する必要がある。フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の回転により、装置が、より大きな曲げ領域に対応できるスペースを有することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の回転によりフレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができるため、装置の状態に関係なくフレキシブル画面の長さは変わらないままである。
最初に、本願の実施形態における添付の図面の座標系について説明する。x、y、z方向は互いに直交している。z方向は、回転シャフト接続機構(又は装置)の厚さ方向として理解することができる。y方向は、回転シャフト接続機構内の回転シャフトの軸線方向として理解することができる。x方向は、y方向に直交しており、且つフレキシブル画面が展開状態にある平面に対して平行である。
本願の実施形態では、フレキシブル画面は2つの折畳み方向を有し得る。図3に示されるように、一方の折り方は内側に折る。この折り方では、折り畳まれた装置のハウジングは、例えば、図4に示されるように、フレキシブル画面の外側を囲む(wrapped)。他方の折り方は、外側に折る。この折り方では、折り畳まれたフレキシブル画面は、装置のハウジングの外側を囲む。
フレキシブル画面を内側に折る場合に、フレキシブル画面を折り畳んだり広げたりしてもフレキシブル画面の長さが変わらないままにするのを可能にするために、回転シャフト接続機構を用いて、回転シャフトの回転を、回転シャフトから離れる又は回転シャフトに向けて装置を摺動させることに変換することができる。例えば、フレキシブル画面を展開状態から内側に折ると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向に摺動させ、それによりフレキシブル画面の曲げ領域のための十分なスペースを確保する。これにより、フレキシブル画面への損傷が回避され、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることが保証される。同様に、フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトに向かう方向に摺動させ、フレキシブル画面の曲げ領域のために以前確保した空間を引き出し、フレキシブル画面をゆっくりと平面に広げる。これにより、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることも保証される。
フレキシブル画面を外側に折って、フレキシブル画面を展開状態から折り畳み始めるときに、装置のハウジングの摺動方向は、フレキシブル画面を内側に折るときのハウジングの摺動方向と正反対である。すなわち、フレキシブル画面を展開状態から折り畳み始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトに向かう方向に摺動させる。フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向に摺動させる。
以下では、図5〜図26を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構について詳細に説明する。
最初に、本願の実施形態における装置内の回転シャフト接続機構の位置を、図5及び図6を用いて説明する。
本願の実施形態では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構を1つの装置に配置することができる。
図5は、本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の概略図である。図5は、装置に配置された2つの回転シャフト接続機構230を示している。各回転シャフト接続機構230が、フレキシブル画面220の下に配置される。回転シャフト接続機構230は、装置のハウジング210に接続される。2つの回転シャフト接続機構は、y方向に順次配置される。可能な実施態様では、2つの回転シャフト接続機構は、装置の中心線に沿ってy方向に対称的に配置される。
図6は、本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の別の概略図である。図6は、装置に配置された回転シャフト接続機構230を示している。回転シャフト接続機構230は、装置又はフレキシブル画面の中心位置に配置され得る。
図5及び図6に示される装置上の回転シャフト接続機構の位置は、説明のための単なる例であると理解すべきであり、本願の実施形態に対するいかなる制限も構成しないものとする。装置上の回転シャフト接続機構の位置は、回転シャフト接続機構の実際の要件及び数量に基づいて柔軟に設定することができる。
以下では、図7〜図26を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構300について詳細に説明する。
図7〜図25に示される回転シャフト接続機構及び構成要素の概略構造図は全て説明を目的としたものであり、任意の変形の実施態様又は接続方法は、本願の実施形態の保護範囲に含まれると理解すべきである。
図7に示されるように、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310、2つの回転シャフト310に対応する2つの接続アセンブリ、及び2つの回転シャフト310の間に配置された1つの同期駆動ブロック330を含む。1つの回転シャフト310は、1つの接続アセンブリに対応する。各接続アセンブリは、摺動レールブロック321及び駆動シート322を含む。
以下では、回転シャフト接続機構の各構成要素及び構成要素同士の間の接続関係について説明する。また、両方の接続アセンブリの構成要素が同じであるため、説明のし易さ及び簡潔さのために、図7に示される回転シャフト接続機構の右側の接続アセンブリのみを例として使用して、接続アセンブリ内の構成要素を説明する。
回転シャフト310
螺旋溝311が回転シャフト310に配置される。2つの回転シャフト310の回転方向が逆であるため、2つの回転シャフト310上の螺旋溝311の回転方向は反対である。
例えば、図7では、y方向に沿った観点から、フレキシブル画面を展開状態から内側に折り畳み始めると、右側の回転シャフト310(310−1として表示される)が反時計回りに回転する。それに対応して、回転シャフト310−1の螺旋溝311(311−1として表示される)は左方向に回転し、左側の回転シャフト310(310−2として表示される)は時計回りに回転し、左側の回転シャフト310−2の螺旋溝311(311−2として表示される)は右方向に回転し得る。
摺動レールブロック321
図7に示されるように、右側の摺動レールブロック321(321−1として表示される)は、回転シャフト接続機構300と装置のハウジングとを接続する構成要素である。例えば、ねじ貫通孔3211−1が、摺動レールブロック321−1に配置され、摺動レールブロック321−1上のねじ貫通孔3211−1は、ねじを用いて装置のハウジングに接続され得、それによって回転シャフト接続機構300は装置に接続される。
図8は、摺動レールブロック321−1の概略構造図である。図7及び図8を参照すると、摺動レールブロック321−1は、対応する回転シャフト310−1に向かう位置で、駆動シート322−1に向けて突出するボス3212−1を有する。図8の左側の図は、摺動レールブロック321−1の3次元図であり、右側の図は、図8の摺動レールブロック321−1に対応する上面図である。少なくとも1つのボス3212−1がある。図7及び図8の2つのボスは、説明のための単なる例である。また、ボス3212−1の方向は、回転シャフト310−1上の螺旋溝311−1の回転方向及びハウジングの摺動方向に関係している。詳細について以下で説明する。
駆動シート322
図7にさらに示されるように、右側の駆動シート322(322−1として表示される)は、摺動レールブロック321−1と対応する回転シャフト310−1との間に配置され、且つ回転シャフト310−1に向かう端部にある。また、接続ピース3221−1が、回転シャフト310−1の螺旋溝311−1の側(つまり、螺旋溝311−1の下)であって、回転シャフト310−1の端部から離れた側に配置される。少なくとも1つの接続ピース3221−1が存在する(図7は、1つの接続ピース3221−1を例として示している)。駆動シートが複数の接続ピース3221−1を含む場合に、任意の2つの接続ピースは、互いに接触せず、且つ特定の距離を有しており、同期駆動ブロック330への接続ピースの挿入を容易にする。図9を参照すると、摺動レールブロック321−1のボス3212−1を挿入するのを可能にする傾斜溝3222−1が、回転シャフト310−1から離れた端部に配置される。傾斜溝3222−1の数量が、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の数量と同じである(図9は、2つの傾斜溝を例として示している)。傾斜溝3222−1によって、摺動レールブロック321−1が回転シャフト310−1に向かう方向に、又は回転シャフト310−1から離れる方向に摺動することが可能になり得る。換言すれば、傾斜溝3222−1によって、摺動レールブロック321−1が摺動レールブロック321−1の幅方向に摺動することが可能になり得る。特定の原理について、後で詳細に説明する。
本明細書では、駆動シート322上の接続ピースは、図7に示される円形リングシリンダであってもよく、又は回転可能な接続を実現できる別の構成要素であってもよい。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
さらに、図7に示される円形リングシリンダ3221−1は、説明のための単なる例であると理解すべきであり、本願のこの実施形態に対する制限を構成すべきではない。例えば、図7に示される円形リングシリンダ3221−1は円周方向に閉じていないが、実際には、駆動シート322上の円形リングシリンダ3221−1を回転シャフト310−1上にスリーブ形成することができれば、円形リングシリンダ3221−1を円周方向に閉じることができる。
回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、摺動レールブロック321の幅方向はx方向に平行であり、摺動レールブロック321の長さ方向はy方向に平行であり、摺動レールブロック321の厚さ方向は、ハウジングの厚さ方向と同じであることに留意されたい。
同期駆動ブロック330
図7にさらに示されるように、同期駆動ブロック330は、2つの回転シャフト310の間に配置される。図10に示される同期駆動ブロック330と2つの回転シャフト310との間の接合部の部分拡大図を参照すると、回転シャフト310の軸線方向又はy方向において、同期駆動ブロック330には、各回転シャフト310の螺旋溝に挿入することができる位置決め突起部331と、各回転シャフト310の外側にスリーブ形成される第1の接続ピース332及び第2の接続ピース333とが設けられる。第1の接続ピース332の数量が、第2の接続ピース333の数量と同じであり、少なくとも1つの第1の接続ピース332及び少なくとも1つの第2の接続ピース333が存在し得る。また、第1の接続ピース332及び第2の接続ピース333は、駆動シート322上の接続ピース3221の両側に配置され、それによって、同期駆動ブロック330によって駆動シート322を第1の方向(つまり、y方向)に摺動させる。
右側の回転シャフト310−1及び右側の対応する駆動シート322−1を例として使用する。螺旋溝311−1に挿入された位置決め突起部331−1は、同期駆動ブロック330に配置される。図10に示される第1の接続ピース332及び第2の接続ピース333は、位置決め突起部331−1の下に配置される。第1の接続ピース332及び第2の接続ピース333は、駆動シート322−1上の接続ピース3221−1の両側に配置される。
本明細書では、第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート322の第1の接続ピース332−1と第2の接続ピース333−1との間のすべり変位を制限するために、駆動シート322−1の接続ピース3221−1の両側に配置されており、特定の位置決め効果が得られる。例えば、図10では、駆動シートの接続ピース3221−1に面する第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1の2つの端面が、駆動シートの接続ピース3221−1と別々に接触している。このようにして、駆動シート330−1の第1の接続ピース332−1と第2の接続ピース333−1との間のすべり変位は約0であり、良好な位置決め効果が得られる。
本明細書では、同期駆動ブロック330の第1の接続ピース332及び第2の接続ピース333は、図7及び図10に示される円形リングシリンダであってもよく、又は回転接続を実現できる別の構成要素であってもよい。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
以下では、図7及び図11に示される回転シャフト接続機構を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構の動作原理について説明する。
回転シャフト310は、駆動力を提供し、回転シャフト310の回転に基づいて、別の構成要素を移動させる。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、フレキシブル画面を展開状態から内側に折り畳み始めると、1つの回転シャフト310(例えば、回転シャフト310−2)が回転し始め、同期駆動ブロック330上の位置決め突起部331−2が螺旋溝311−2上を摺動し、回転シャフト310−1に対応する位置決め突起部331−1は、螺旋溝311−1上を摺動し、他の回転シャフト310(例えば、回転シャフト310−1)を回転させ、同期駆動ブロック330による2つの回転シャフト310を同期させる機能を実現する。また、同期駆動ブロック330上の位置決め突起部331は、螺旋溝311上を摺動するため、同期駆動ブロック330は、y方向とは反対方向に摺動する。回転シャフト接続機構の左側の接続アセンブリにおいて、駆動シート322−1は、回転シャフト310−1に接続され、同期駆動ブロック330の回転シャフト310−1にスリーブ形成された第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート332−1の接続ピース3221−1の両側に配置される。従って、同期駆動ブロック330がy方向とは反対方向に摺動すると、駆動シート322−1もy方向とは反対方向に摺動するように駆動される。このようにして、駆動シート322−1は、y方向(つまり、第1の方向)に摺動する。また、駆動シート322−1には傾斜溝3222−1が設けられており、摺動レールブロック310上に配置されたボス3212−1が傾斜溝3222−1内に嵌合するため、当然、駆動シート322の動きによって、摺動レールブロック310を動かすようにする。従って、駆動シート322−1がy方向とは反対方向に摺動すると、駆動シート320−1上の傾斜溝3222−1によって摺動レールブロック310−1を回転シャフト310−1から離れる方向に移動させる。同様に、回転シャフト接続機構の左側にある接続アセンブリ内の駆動シート322も、同期駆動ブロック330の作用下で、y方向とは反対方向に摺動する。また、左側の駆動シート322上の傾斜溝3222はまた、左側の摺動レールブロック310を左側の回転シャフト310から離れる方向に摺動させる。図11に示されるように、フレキシブル画面が折畳み状態にあるとき、図7に示される回転シャフト接続機構は、図11に示される状態に移行する。駆動シート322−1がy方向に距離Δyだけ摺動し、摺動レールブロック321−1が回転シャフト310−1から離れる方向(例えば、図11に示されるx方向)に距離Δxだけ摺動することが明確に分かり得る。
このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、摺動レールブロック310は、装置のハウジングに接続された構成要素である。摺動レールブロック310が回転シャフト310から離れる方向に摺動すると、ハウジングも回転シャフト310から離れる方向に摺動する。このようにして、フレキシブル画面を折り畳んだ後に形成される曲げ領域のために十分な収容スペースが確保され、それによりフレキシブル画面の折畳み中にフレキシブル画面の長さが変わらないままであることが保証される。
逆に、フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始める過程において、回転シャフト310は反対方向に回転し始め、回転シャフト接続機構は図11に示される状態から図7に示される状態に移行し、それによって、フレキシブル画面の展開中にフレキシブル画面の長さは変わらないままである。
前述した説明に基づいて、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構には、2つの回転シャフト、同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリが設けられる。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シート上の傾斜溝に基づいて、駆動シートとの嵌合接続した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。最後に、回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、摺動レールブロックは装置のハウジングに接続され、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
また、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実行する機能とを、同期駆動ブロックを用いて実現する。一方では、回転シャフトの回転と駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができ、それにより回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることと同時に実現することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
上述したように、フレキシブル画面を、内側に折ってもよく、又は外側に折ってもよい。本願のこの実施形態の回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置される場合に、回転シャフト上の螺旋溝、駆動シート上の傾斜溝、及び摺動レールブロック上の傾斜溝に挿入されるボスの設計は異なる。
図12〜図15を参照すると、以下では、前述した2つの方法に基づいて、回転シャフト上の螺旋溝、駆動シート上の傾斜溝、及び摺動レールブロック上の傾斜溝に挿入されるボスについて別々に詳細に説明する。
また、回転シャフト接続機構の回転シャフト、駆動シート、及び摺動レールブロックが対称的に配置されているため、簡潔にするために、図7又は図11に示される回転シャフト接続機構の右側の回転シャフト、駆動シート、及び摺動レールブロックのみを説明に使用する。
フレキシブル画面を、展開状態から内側に折る。
この場合に、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトから離れる方向に摺動させる必要がある。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトに向かう方向に摺動させる必要がある。従って、前述した目的を達成するために、回転シャフト上の螺旋溝の回転方向は、対応する接続アセンブリ上の駆動シートの傾斜溝の方向と反対でなければならない。
図12及び図13はそれぞれ、本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向が駆動シートの傾斜溝の方向と反対であることを示す概略構造図である。
図12では、螺旋溝311−1は左方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と反対である。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右上である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス321−1の方向は、固有であり、且つ傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M1で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス321−1の開始位置は、N1で示される位置にある。
これに対応して、図12の回転シャフト311−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は右方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左上であり、図には示されていない。
図13では、螺旋溝311−1は右方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と反対である。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右下である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス321−1の方向は、傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M2で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス321−1の開始位置は、N2で示される位置にある。
これに対応して、図13の回転シャフト311−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は左方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左下であり、図には示されていない。
フレキシブル画面を、展開状態から内側に折る。
この場合に、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフトは、摺動レールブロックを回転シャフトに向かう方向に摺動させるために回転する必要がある。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトから離れる方向に摺動させる必要がある。従って、前述した目的を達成するために、回転シャフト上の螺旋溝の回転方向は、駆動シートの傾斜溝の対応する方向と同じでなければならない。
図14及び図15はそれぞれ、本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向が駆動シートの傾斜溝の方向と同じであることを示す概略構造図である。
図14では、螺旋溝311−1は左方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と同じである。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右下である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス321−1の方向は、固有であり、且つ傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M3で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス321−1の開始位置は、N3で示される位置にある。
これに対応して、図14の回転シャフト311−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は右方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左下であり、図には示されていない。
図15では、螺旋溝311−1は右方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と同じである。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右上である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス321−1の方向は、傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M2で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス321−1の開始位置は、N2で示される位置にある。
これに対応して、図15の回転シャフト311−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は左方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左上であり、図には示されていない。
上述した回転シャフト接続機構の原理から分かるように、駆動シート322上の傾斜溝3222の方向と駆動シート322の長さ方向(又は摺動レールブロック321の幅方向)との間に形成される角度が、駆動シート322のy方向への移動量及び摺動レールブロック321の対応する回転シャフト310に向かう方向又は対応する回転シャフト310から離れる方向への移動量に関連する。駆動シート322の長さ方向は、対応する回転シャフト310の軸線方向に直交しており、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、駆動シート322の長さ方向は、装置の厚さ方向に直交している。回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、駆動シート322の長さ方向は、図7に示されるx方向である。
実際には、傾斜溝3222の方向と駆動シート322の長さ方向との間の角度を決定する際に、摺動レールブロック321の対応する回転シャフト310に向かう方向又は対応する回転シャフト310から離れる方向への移動量は、摺動レールブロック321の摺動レールブロックの幅方向(又は駆動シート322の長さ方向)への移動量として理解され得る。
実際の設計では、摺動レールブロック321の摺動レールブロック321の幅方向への移動量が決定され、傾斜溝3222の方向と駆動シート322の方向との間の角度が予備的に決定され得る。次に、駆動シート322のy方向への移動量は、角度と、摺動レールブロック321の摺動レールブロック321の幅方向への移動量とに基づいて決定される。その後、最終的な角度が決定されるまで、角度は複数回調整される。
可能な実施態様では、角度は45°である。
後続の解決策の説明を容易にするために、以下では、図12に示される螺旋溝の回転方向及び傾斜溝の方向を例として用いて後続の解決策について説明する。
本願のこの実施形態の目的は、回転シャフトの回転を、回転シャフトに向かう方向又は回転シャフトから離れる方向への摺動レールブロックの動きに変換することである。摺動レールブロックが回転シャフトに対して移動する過程において、摺動レールブロックが一方向(つまり、摺動レールブロックの幅方向)のみにできるだけ直線的に移動することを効果的に保証するために、本願のこの実施形態では、例えば、図7に示される回転シャフト接続機構において、摺動レールブロック323と対応する回転シャフト310との間に位置する摺動シート323がさらに配置される。摺動シート323の幅方向は、回転シャフト310の軸線方向に直交している。また、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、摺動シート323の幅方向は、装置の厚さ方向に直交している。回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、摺動レールブロック323の幅方向は、図16に示されるx方向である。また、摺動シート323の幅方向は、駆動シート322の長さ方向と同じである。
図16、図17、図18、及び図19を参照すると、さらに右側の接続アセンブリのみが説明に使用される。
図16に示されるように、右側の接続アセンブリの摺動シート323(摺動シート323−1として示される)は、摺動レールブロック321−1と回転シャフト310−1との間に配置される。また、図17に示されるように、2つの突出端部3231−1が、摺動シート321−1に配置される。これに対応して、図18に示されるように、開口部が反対方向を向く2つの溝3213−1もまた、摺動レールブロック321−1の2つの端部の位置に配置される。摺動レールブロック321−1上の2つの溝3213−1は、摺動シート323−1上の2つの突出端部3231−1に対応している。各突出端部3231−1は、対応する溝3213−1に挿入される。接続アセンブリが摺動シート323−1を含む場合に、駆動シート322−1は、摺動シート323−1と回転シャフト310−1との間に配置され得る。例えば、図16及び図17を参照すると、摺動シート323−1は、駆動シート322−1を収容するために、回転シャフト310−1に向かう位置で内側に凹んでいる。また、図16及び図17に示されるように、駆動シート322は、摺動シート323に摺動可能に接続される。例えば、駆動シート322−1を通過するダボ(dowel)が、摺動シート323−1上のスロット3232−1に接続され得、それによって駆動シート322−1は摺動シート323−1に摺動可能に接続される。フレキシブル画面が、図16に示される展開状態から図19に示される折畳み状態に内側に折られるときに、駆動シート322−1は、摺動可能な接続によって、y方向とは反対の方向に沿って摺動シート323−1に移動する。
本願のこの実施形態では、摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。
一実施態様では、摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に直接接続され得る。例えば、回転シャフト310−1にスリーブ形成された円形リングシリンダが、摺動シート323−1に配置され得、それによって摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。
別の実施態様では、摺動シート323−1は、代替的に、別の構成要素を用いて回転シャフト310−1に接続され得る。
すなわち、接続アセンブリは、少なくとも1つの摺動シート固定ブロック324をさらに含み、各摺動シート固定ブロック324は、対応する回転シャフト310と摺動シート313との間に配置され、各摺動シート固定ブロック324は、対応する回転シャフト310に回転可能に接続され、且つ摺動シート323に固定接続される。摺動シート固定ブロック324は、摺動シート固定ブロック324に配置された接続ピースを用いて、対応する回転シャフト310に回転可能に接続され、且つ溶接、接合、又はねじ留め等の方法で摺動シート323に固定接続される。
図20を参照すると、右側の接続アセンブリを、説明の例として引き続き使用する。
図20の左側の図は、回転シャフト310−1上にスリーブ形成された2つの接続ピース3241−1を含む、回転シャフト接続機構に配置され、且つ摺動シート固定ブロック324−1の他端に配置された摺動シート固定ブロック324−1を示しており、2つの接続ピース3241−1は、図20に示される2つの位置で摺動シート323−1に固定接続され得る。確かに、図20に示される接続方法は、説明のための単なる例であり、様々な変形接続方法が、本願のこの実施形態の保護範囲に含まれる。
図16を参照すると、図20の右側の図は、回転シャフト接続機構に配置された2つの摺動シート固定ブロック324−1を示している。各摺動シート固定ブロック341−1は、回転シャフト310−1にスリーブ形成された接続ピース3241−1を含み、他端は、摺動シート323−1に固定接続される。
回転シャフト接続機構が装置に配置されているため、理論的には、装置の占有スペースを少なくする方がよい。従って、回転シャフトをより小さくすることもできるが、回転シャフトの強度を確保する必要がある。従って、回転シャフトのサイズが小さい場合に回転シャフトの強度を維持するために、回転シャフトを可変直径軸として設計することができる。
図21は、本願の実施形態による可変直径シャフトの概略構造図である。
図21に示されるように、可変直径シャフトの中間部分(つまり、部分313−1)の半径は大きく、2つの端部(つまり、部分312−1)のそれぞれの半径は小さい。本願のこの実施形態では、比較的大きな半径を有する部分は、螺旋溝が設けられた部分であり得る。
この場合に、摺動シート固定ブロック324上の接続ピース3241は、対応する回転シャフト310の半径が比較的小さい部分に回転可能に接続することができる。また、回転シャフト310が可変直径である場合に、そのシャフトでは、摺動シート固定ブロック324を用いて、摺動シート323と回転シャフト310とを接続することが簡素且つ実用的である。
すなわち、可能な実施態様では、接続アセンブリの回転シャフト310は可変直径シャフトであり、各摺動シート固定ブロック324は、対応する接続アセンブリの回転シャフト310の第1の部分312に回転可能に接続され、第1の部分312の半径は、接続アセンブリに対応する回転シャフト310に螺旋溝が設けられた部分313の半径よりも小さい。
以下では、1つの接続アセンブリが2つの摺動シート固定ブロック324を含む例を使用する。図16及び図19を引き続き参照すると、右側の接続アセンブリが説明の例として使用される。
図16及び図19に示されるように、2つの摺動シート固定ブロック324−1は、回転シャフト310−1のy方向の2つの端部に近い位置に配置され、各摺動シート固定ブロック324−1は、摺動シート321−1と回転シャフト310−1との間に配置される。摺動シート固定ブロック324−1の一端が、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。例えば、回転可能な接続は、摺動シート固定ブロック324−1に配置された接続ピースを回転シャフト310−1上でスリーブ形成することによって実施され得る。ここで、摺動シート固定ブロック324−1は、図21を参照して、回転シャフト310−1の第1の部分312−1に回転可能に接続される。
摺動シート固定ブロック324−1の他端は、摺動シート323−1に固定接続される。例えば、図17に示されるように、摺動シート323−1の2つの突起部(接続部と呼ばれる)は、それぞれ2つの摺動シート固定ブロック324−1に固定接続された接続部であり、各接続部は、1つの摺動シート固定ブロック324−1の一端に接続される。摺動シート固定ブロック324−1は、溶接、接合、又はねじ留め等の方法で摺動シート323−1に固定接続することができる。
本明細書では、摺動シート締結ブロック324−1上の接続ピースは、図16及び図19に示される円形リングシリンダであり得る、又は回転可能な接続を実現することができる別の構成要素であり得る。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
回転シャフト接続機構の2つの回転シャフトの同期回転中に、2つの回転シャフトの間の距離は、可能な限り変化しないように維持する必要がある。従って、この考察に基づいて、図16を引き続き参照すると、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310に回転可能に接続されるデュアルシャフト固定ブロック340をさらに含み得る。通常、デュアルシャフト固定ブロック340は、回転シャフト310の端部に向かう位置に配置される。
1つ又は複数のデュアルシャフト固定ブロック340が存在し得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。デュアルシャフト固定ブロック340が1つ存在する場合に、デュアルシャフト固定ブロック340は、回転シャフト310の任意の端部に配置することができる。複数のデュアルシャフト固定ブロック340が存在する場合に、複数のデュアルシャフト固定ブロック340のうちの2つは、回転シャフト310に向かう2つの端部に配置され得、残りは、中間位置に配置され得る。図16は、回転シャフト310の端部に向けて配置された2つのデュアルシャフト固定ブロックを示している。
可能な実施態様では、図16にさらに示されるように、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310(つまり、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2)のそれぞれの端部に配置された減衰シート350をさらに含む。2つの回転シャフト310に対応する2つの接続ピース(例えば、2つの円形リングシリンダ)が減衰シート350に配置され、減衰シート350上の各接続ピースは、対応する回転シャフト310と締り嵌めされる。
回転シャフト接続機構がデュアルシャフト固定ブロック340を含む場合に、減衰シート350は、デュアルシャフト固定ブロック340の回転シャフト310の端部から離れる側に配置することができる。例えば、図16では、減衰シート350は、デュアルシャフト固定ブロック340と駆動シート322との間の領域に配置される。
従って、減衰シートを回転シャフト接続機構に配置することにより、回転シャフトの回転中の抵抗を増大させることができる。このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、回転シャフトの回転中に減衰シートにより増大する抵抗を利用することにより、装置の折畳み又は展開中の抵抗を増大させることができ、それによって装置は、装置の折畳み又は展開中に特定の角度範囲内の任意の角度で安定状態を維持することができる。
本願のこの実施形態では、装置の組立て及びサイズの問題を考慮して、回転シャフト310は、長さが比較的短くてもよく、又は回転シャフト310を比較的小さくすることができる。このようにして、フレキシブル画面が展開状態にあるときに、回転シャフトの軸線方向に平行な方向の領域については、回転シャフト310を用いてフレキシブル画面の一部領域を支持することができ、フレキシブル画面における回転シャフト310以外の領域は、十分に支持されていない場合がある。このようにして、ユーザが使用中にフレキシブル画面を押すと、フレキシブル画面が損傷する可能性がある。
従って、フレキシブル画面が展開状態にあるときに、フレキシブル画面をより良く支持するために、図22、図23、及び図24を参照すると、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、リフティングブロックアセンブリをさらに含み得る。リフティングブロックアセンブリは、画面支持リフティングブロック361と、2つの回転シャフト310に対応する2つの偏心ホイール362とを含む。偏心ホイール362−1は、回転シャフト310−1に対応し、偏心ホイール362−2は、回転シャフト310−2に対応する。
以下では、リフティングブロックアセンブリの各構成要素について詳細に説明する。
回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2の同じ端部において、偏心ホイール362−1は回転シャフト310−1に固定され、偏心ホイール362−2は回転シャフト310−2に固定される。
画面支持リフティングブロック361は、両方の偏心ホイール362に摺動可能に接続される。例えば、図23を参照すると、2つの偏心ホイール362に対応する2つの摺動溝3611(つまり、摺動溝3611−1及び摺動溝3611−2)が、画面支持リフティングブロック361に配置される。摺動溝3611−1は、偏心ホイール362−1に対応する。偏心ホイール362−1は、だぼを用いて摺動溝3611−1に固定され得、それによって偏心ホイール362−1は、画面支持リフティングブロック361に摺動可能に接続される。同様に、偏心ホイール362−2もまた、だぼを用いて摺動溝3611−2に固定され、それによって偏心ホイール362−2は画面支持リフティングブロック361に摺動可能に接続される。
このようにして、2つの回転シャフト310が回転すると、各偏心ホイール362は、対応する回転シャフト310の周りを回転することができる。偏心ホイール362と画面支持リフティングブロック361との間の摺動可能な接続によって、偏心ホイールは、画面指示リフティングブロックをy方向(つまり、第1の方向)に移動させることができる。
例えば、図23では、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、画面支持リフティングブロック361は、フレキシブル画面が配置される位置に向いており、且つ回転シャフト以外のフレキシブル画面の領域を支持するように構成される。図24では、回転シャフト接続機構が折畳み状態にあるときに、画面支持リフティングブロック361は、フレキシブル画面から離れた位置に下向きに移動する(又はy方向とは反対の方向に移動する)。
本願のこの実施形態では、1つの回転シャフト接続機構に、1つのリフティングブロックアセンブリ又は2つのリフティングブロックアセンブリを配置できることに留意されたい。リフティングブロックアセンブリと回転シャフトとの間の接続方法は同じである。詳細については、図23及び図24の前述した説明を参照されたい。回転シャフト接続機構に1つのリフティングブロックアセンブリが配置される場合に、リフティングブロックアセンブリは、2つの回転シャフトのそれぞれの2つの端部のいずれかに配置される。例えば、図22では、リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの上端部(つまり、端部A)に配置される。あるいはまた、リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの下端部(つまり、端部B)に配置され得ることが理解され得る。回転シャフト接続機構に2つのリフティングブロックアセンブリが配置され得る場合に、2つのリフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの2つの端部(例えば、図22の端部A及び端部B)にそれぞれ配置することができる。
1つ又は2つのリフティングブロック構成要素が回転シャフト接続機構に配置されるかどうかは、回転シャフト接続機構及びフレキシブル画面の位置に基づいて具体的に決定され得ることに留意されたい。例えば、1つの回転シャフト接続機構が装置に配置される。図25を参照すると、図25の左側の図では、回転シャフトの2つの端部とフレキシブル画面の2つの端部との間でy方向に特定の距離(例えば、y1及びy2)がある場合に、1つのリフティングブロックアセンブリを、回転シャフトの各端部に配置することができる。図25の右側の図では、回転シャフトの1つの端部とフレキシブル画面の端部との間でy方向に距離(例えば、y3)がある。この場合に、1つのリフティングブロックアセンブリを回転シャフトの端部に配置することができる。確かに、回転シャフトの2つの端部とフレキシブル画面の2つの端部との間でy方向に距離が基本的にない場合、又は距離が所定の範囲内にある場合に、リフトブロックアセンブリを回転シャフトの端部に配置する必要がない場合がある。
従って、本願のこの実施形態において提供される回転シャフト接続機構によれば、偏心ホイール及び画面支持リフティングブロックを含むリフティングブロックアセンブリは回転シャフトに配置され、偏心ホイールは回転シャフトに固定され、画面支持リフティングブロックは、偏心ホイールに摺動可能に接続される。回転シャフトが回転すると、回転シャフトに固定された偏心ホイールが回転シャフトとともに回転し、画面支持リフティングブロックを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に移動させ、それにより回転シャフト同士の間の優れたシャフト支持を実現し、フレキシブル画面に比較的優れた支持力を提供し、ユーザエクスペリエンスを向上させる。さらに、リフティングブロックアセンブリが回転シャフトに接続されるため、回転シャフト接続機構により、装置全体の強度及び耐ねじれ性能も向上する。
リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの端部の伸長位置でフレキシブル画面の領域に支持力を与えるために使用される。実際に、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、x方向に、フレキシブル画面はまた、回転シャフト接続機構の両側の領域に支持力を有する必要がある。
従って、本願のこの実施形態における各接続アセンブリは、画面支持フラップ370をさらに含む。各接続アセンブリには、1つ又は複数の画面支持フラップ370が存在し得る。各接続アセンブリが1つの画面支持フラップ370を含む場合に、画面支持フラップ370は、対応する回転シャフトの任意の端部に配置され得る。各接続アセンブリが2つの画面支持フラップ370を含む場合に、画面支持フラップ370は、対応する回転シャフトの2つの端部に配置され得る。
図22、図23、及び図24を引き続き参照して、以下ではまた、説明のための例として、回転シャフト310−1に対応する接続アセンブリ内の画面支持フラップ3701を使用する。
画面支持フラップ370−1の一端が、回転シャフト310−1に接続される。回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、画面支持フラップ370の他端が、ハウジング内の傾斜した可動式摺動レールに摺動可能に接続される。回転シャフト310−1が回転すると、画面支持フラップ310−1を傾斜した可動式摺動レール内で摺動させることができる。具体的には、図23に示されるように、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、画面支持フラップ370−1の端部が、傾斜した可動式摺動レールの位置Aに挿入される。回転シャフトが回転し始めると、摺動レールブロック331は、ハウジングを回転シャフト310−1から離れる方向に摺動させ始める。ハウジングを摺動させると、画面支持フラップ370−1の端部がハウジングの傾斜した可動式摺動レール内を摺動できるようになる。図24に示されるように、回転シャフト接続機構が折畳み状態にあるときに、画面支持フラップ370−1の端部は、傾斜した可動式摺動レールの位置Bに摺動する。
このようにして、画面支持フラップは、回転シャフト接続機構内に配置され、それによって回転シャフト接続機構が配置される装置のフレキシブル画面が展開状態になった後に、画面支持フラップを使用して、フレキシブル画面に支持力を与えてフレキシブル画面を支持することができる。
本願のこの実施形態では、画面支持フラップ370は、別の構成要素を用いて回転シャフト310に接続され得る。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310の外側にスリーブ形成された固定ブロック380をさらに含み、画面支持フラップ370は、固定ブロック380を用いて回転シャフトに接続される。
固定ブロック380には2つの設計があり得る。ある設計では、固定ブロック380は、2つの回転シャフト310の外側で全体としてスリーブ形成され得る。別の設計では、1つの固定ブロックが各回転シャフト310に配置され得、各固定ブロックは、対応する回転シャフト310上でスリーブ形成される。
第1の設計では、図26に示されるように、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2の外側の網掛け部分にスリーブ形成された構成要素が固定ブロック380である。固定ブロックは、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2に全体としてスリーブ形成される。図26に基づいて、図23を引き続き参照すると、左側の画面支持フラップ370−1は、固定ブロック380に固定接続される。同様に、右側の画面支持フラップ370−2も、固定ブロック380に固定接続される。
第2の設計では、接続アセンブリは、対応する回転シャフト310の外側にスリーブ形成された固定ブロック380をさらに含み、画面支持フラップ370の一端が、固定ブロック380を用いて対応する回転シャフト310に固定接続される。
すなわち、固定ブロック380は、2つの回転シャフト310の外側に全体としてスリーブ形成されないが、独立した固定ブロックは、各回転シャフトの外側にスリーブ形成される。すなわち、2つの固定ブロック380が回転シャフト接続機構内に配置され、各回転シャフト310は1つの固定ブロック380に対応し、各固定ブロック380は対応する回転シャフト310上でスリーブ形成され、画面支持フラップ370の一端が対応する固定ブロック380を用いて回転シャフト310に接続される。
図5及び図6をさらに参照すると、本願の実施形態は、折畳み式装置をさらに提供する。装置は、
折り畳み可能なフレキシブル画面220と、
少なくとも1つの回転シャフト接続機構230と、を含み、
各回転シャフト接続機構230がフレキシブル画面220の下に配置され、各回転シャフト接続機構230内の摺動レールブロックが装置のハウジング210に接続される。
1つ又は複数の回転シャフト接続機構230が存在し得る。可能な実施態様では、図5では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構230は、y方向(つまり、第1の方向)に2つの回転シャフト接続機構230を含む。各回転シャフト接続機構230は、装置のハウジングの端部に向かう位置にある。
オプションで、y方向に、2つの回転シャフト接続機構230が対称的に配置される。
限定ではなく例として、回転シャフト接続機構230の数量は2つに限定されない場合がある。例えば、図6の装置は、1つの回転シャフト接続機構を含み、回転シャフト接続機構は、装置のy方向の中間位置に配置することができる。別の例では、実際の要件が満たされている場合に、装置は、3つ以上の回転シャフト接続機構を含む。
各回転シャフト接続機構の説明については、図5〜図7を参照して、回転シャフト接続機構の前述した詳細な説明を参照されたい。簡潔にするために、ここでは詳細について再度説明しない。
本願の実施形態で説明する1つの要素は、別の要素に「固定」され、その要素は、別の要素に直接的又は間接的に固定され得ることを理解すべきである。同様に、本願の実施形態で説明する要素は、直接的又は間接的に、別の要素に「接続」され得る。
本願の実施形態で説明する別の方向に対して「平行」又は「直交」である1つの方向は、別の方向に対して「略平行」又は「略直交」であると理解され得ることをさらに理解されたい。
前述した説明は、本願の単なる特定の実施態様であり、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に理解されるいかなる変形又は置換も、本願の保護範囲内に含まれるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。
本願は、電子装置の分野、より具体的には、回転シャフト接続機構及び折畳み式装置に関する。
フレキシブル有機発光ダイオード(organic light-emitting diode, OLED)技術がより成熟するにつれて、折畳み式画面を備えた装置(例えば、折畳み式携帯電話)が、ここ数年で主流の方向になるであろう。
折畳み式画面を備えた装置では、画面への損傷を避けるために、画面の展開又は折畳み中に画面のサイズが変化しないことが必要とされる。従って、画面の展開又は折畳み中に画面の長さが変わらないままであるのを確実にするために、回転シャフト接続機構を至急提供する必要がある。
本願は、回転シャフト接続機構及び折畳み式装置を提供し、画面の展開又は折畳み中に画面の長さを変わらないままにするのを可能にする。
第1の態様によれば、回転シャフト接続機構が提供され、回転シャフト接続機構は、
2つの回転シャフト、2つの回転シャフトに対応する2つの接続アセンブリ、及び1つの同期駆動ブロックを含み、
接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含み、
回転シャフトにはそれぞれ螺旋溝が設けられており、2つの回転シャフト上の螺旋溝は反対の回転方向を有しており、
摺動レールブロックには、駆動シートに向けて突出したボスが設けられており、
駆動シートは、摺動レールブロックと接続アセンブリに対応する回転シャフトとの間に配置され、且つ摺動レールブロックのボスを挿入できる傾斜溝が設けられており、接続ピース(piece)が駆動シートに配置されており、接続アセンブリに対応する回転シャフトの螺旋溝の側であって、回転シャフトの端部から離れる側で、接続ピースは、接続アセンブリに対応する回転シャフト上でスリーブ形成(sleeved:スリーブが付けられる)されており、
同期駆動ブロックは2つの回転シャフトの間に配置され、各回転シャフトの螺旋溝に挿入できる位置決め突起部と、各回転シャフトの外側にスリーブ形成された第1の接続ピース及び第2の接続ピースとが、第1の方向に順次配置され、第1の接続ピース及び第2の接続ピースは、駆動シート上の接続ピースの両側(two sides)に配置され、第1の方向は、各回転シャフトの軸線方向に平行である。
従って、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構には、2つの回転シャフト、同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリが設けられる。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シート上の傾斜溝に基づいて、駆動シートと嵌合接続(fitting connection)した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。最後に、回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続され、且つ最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
さらに、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実施する機能との両方が、同期駆動ブロックを用いて実現される。一方では、回転シャフトの回転と、駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができるため、回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることとを同時に実施することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
可能な実施態様では、摺動レールブロックは、2つの溝をさらに含み、その開口部が反対方向を向く2つの溝は、それぞれ、第1の方向の摺動レールブロックの2つの端部に近い位置に配置されており、
接続アセンブリは、摺動レールブロックと接続アセンブリに対応する回転シャフトとの間に配置され、且つ摺動レールブロックに対応する2つの溝の2つの突出端部が設けられた摺動シートをさらに含み、突出端部のそれぞれが摺動レールブロックの対応する溝に挿入され、摺動シートは、接続アセンブリに対応する回転シャフトに回転可能に接続され、摺動シートは、第1の方向で駆動シートに摺動可能に接続される。
従って、回転シャフト接続機構に配置された摺動シートの突出端部と摺動レールブロックの溝との間の接続は、摺動レールブロックが回転シャフトに対して移動するときに、摺動レールブロックが可能な限り一方向(すなわち、摺動レールブロックの幅方向)にのみ直線的に移動することを効果的に保証することができる。
可能な実施態様では、接続アセンブリは、少なくとも1つの摺動シート固定ブロックをさらに含み、各摺動シート固定ブロックは、接続アセンブリに対応する回転シャフトに回転可能に接続され、各摺動シート固定ブロックは、摺動シートに固定接続される。
従って、摺動シート固定ブロックを回転シャフト接続機構上に配置することにより、摺動シート固定ブロックを用いて摺動シート及び回転シャフトを接続することが簡素且つ実用的である。
可能な実施態様では、接続アセンブリに対応する回転シャフトは可変直径シャフトであり、各摺動シート固定ブロックが、接続アセンブリに対応する回転シャフトの第1の部分に回転可能に接続され、第1の部分の半径が、接続アセンブリに対応する回転シャフトに螺旋溝が設けられた部分の半径よりも小さい。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、リフティング(lifting)ブロックアセンブリをさらに含み、リフティングブロックアセンブリは、画面支持リフティングブロックと、2つの回転シャフトに対応する2つの偏心ホイールとを含み、
2つの偏心ホイールはそれぞれ2つの回転シャフトのそれぞれの同じ端部に固定接続され、2つの偏心ホイールは画面支持リフティングブロックに摺動可能に接続されるため、回転シャフトのそれぞれが回転すると、回転シャフトに対応する偏心ホイールは、回転シャフトの周りを回転し、画面支持リフティングブロックを第1の方向に移動させる。
従って、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構によれば、偏心ホイール及び画面支持リフティングブロックを含むリフティングブロックアセンブリは回転シャフトに配置され、偏心ホイールは回転シャフトに固定され、画面支持リフティングブロックは、偏心ホイールに摺動可能に接続される。回転シャフトが回転すると、回転シャフトに固定された偏心ホイールが回転シャフトとともに回転し、画面支持リフティングブロックを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に移動させることができ、それにより回転シャフト同士の間で良好なシャフト支持を実現し、フレキシブル画面に比較的優れた支持力を提供し、ユーザエクスペリエンスを向上させる。また、リフティングブロックアセンブリが回転シャフトに接続されているため、回転シャフト接続機構により、装置全体の強度及び耐ねじれ性能も向上する。
可能な実施態様では、接続アセンブリは、画面支持フラップをさらに含み、画面支持フラップの一端が、接続アセンブリに対応する回転シャフトの一端に固定接続され、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、画面支持フラップの他端が、装置のハウジング内の傾斜した可動式摺動レールに摺動可能に接続されるため、接続アセンブリに対応する回転シャフトが回転すると、画面支持フラップは、傾斜した可動式摺動レール内を摺動する。
従って、画面支持フラップは、回転シャフト接続機構内に配置され、回転シャフト接続機構が配置された装置のフレキシブル画面が展開状態になった後に、画面支持フラップを使用して、フレキシブル画面に支持力を与えてフレキシブル画面を支持することができる。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフトの外側にスリーブ形成された固定ブロックをさらに含み、
接続アセンブリ内の画面支持フラップの一端が、固定ブロックを用いて、接続アセンブリに対応する回転シャフトに固定接続される。
可能な実施態様では、各回転シャフトに対応する接続アセンブリ内の駆動シートの傾斜溝の方向が、各回転シャフトの螺旋溝の回転方向と反対である、又は
各回転シャフトに対応する接続アセンブリ内の駆動シートの傾斜溝の方向が、各回転シャフトの螺旋溝の回転方向と同じである。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフトの端部に近い位置にある減衰シートをさらに含み、減衰シートは、2つの回転シャフトと締り嵌めになっている。
従って、減衰シートを回転シャフト接続機構内に配置することにより、回転シャフトの回転中の抵抗を増大させることができる。このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、回転シャフトの回転中に減衰シートにより増大する抵抗を利用することにより、装置の折畳み又は展開中の抵抗を増大させることができるので、装置は、装置の折畳み又は展開中に、特定の角度範囲内の任意の角度での安定状態を維持することができる。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、デュアルシャフト(dual-shaft)固定ブロックをさらに含み、デュアルシャフト固定ブロックは、回転シャフトの端部に近い各回転シャフトの螺旋溝の片側にある2つの回転シャフトに回転可能に接続される。
従って、デュアルシャフト固定ブロックを回転シャフト接続機構内に配置することにより、2つの回転シャフトの同期回転中に、回転シャフト接続機構の2つの回転シャフトの間の距離を変わらないままにすることができる。
可能な実施態様では、駆動シート上の傾斜溝の方向と駆動シートの長さ方向との間の角度が、接続アセンブリに対応する回転シャフトに向かう又は回転シャフトから離れる方向に摺動する摺動レールブロックの摺動量と、駆動シートの第1の方向への摺動量とに関連する。駆動シートの長さ方向は、接続アセンブリに対応する回転シャフトの軸線方向に直交しており、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、駆動シートの長さ方向は、装置の厚さ方向に直交している。
可能な実施態様では、角度は、45°である。
第2の態様によれば、折畳み式装置が提供され、装置は、
折り畳み可能なフレキシブル画面と、
前述した第1の態様のいずれか1つに記載の少なくとも1つの回転シャフト接続機構と、を含み、
各回転シャフト接続機構がフレキシブル画面の下に配置され、各回転シャフト接続機構の摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続される。
従って、折畳み式のフレキシブル画面及び少なくとも1つの回転シャフト接続機構が、本願のこの実施形態で提供される折畳み式装置に配置される。各回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト、1つの同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリを含む。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シートの傾斜溝に基づいて、駆動シートと嵌合接続した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。摺動レールブロックは、装置のハウジングに接続され、最後に、摺動レールブロックは、装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
また、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実施する機能とが、同期駆動ブロックを用いて実現される。一方では、回転シャフトの回転と、駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができるため、回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることとを同時に実施することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
可能な実施態様では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構は、装置のハウジングの2つの端部に近い位置で第1の方向にそれぞれ配置される2つの回転シャフト接続機構を含み、第1の方向は、各回転シャフト接続機構内の回転シャフトの軸線方向に平行である。
従来技術における、折畳み状態及び展開状態のノートブックコンピュータの概略構造図である。
本願の実施形態による、折畳み状態及び展開状態のフレキシブル画面の概略構造図である。
本願の実施形態による、フレキシブル画面の折り方の概略図である。
本願の実施形態による、折畳み状態及び展開状態のフレキシブル画面の別の概略構造図である。
本願の実施形態による折畳み式装置を配置した場合の概略構造図である。
本願の実施形態による折畳み式装置を配置した場合の概略構造図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の3次元図である。
本願の実施形態による摺動レールブロックの3次元図及び上面図である。
本願の実施形態による駆動シートの3次元図である。
本願の実施形態による、回転シャフトと同期駆動ブロックとの間の接合部の部分的な3次元図である。
本願の実施形態による、折畳み状態の回転シャフト接続機構の上面図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向と駆動シートの傾斜溝の方向との概略構造図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の別の3次元図である。
本願の実施形態による摺動シートの3次元図である。
本願の実施形態による摺動レールブロックの部分的な3次元図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の上面図である。
本願の実施形態による摺動シート固定ブロックの上面図である。
本願の実施形態による回転シャフトの上面図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の別の上面図である。
本願の実施形態による、展開状態の回転シャフト接続機構の主要図である。
本願の実施形態による、折畳み状態の回転シャフト接続機構の主要図である。
本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の概略構造図である。
本願の実施形態による、回転シャフト接続機構内の回転シャフトと固定ブロックとの間の接合部の概略部分図である。
以下では、添付の図面を参照して、本願の技術的解決策について説明する。
本願の実施形態における回転シャフト接続機構が、折り畳み可能なフレキシブル画面(screen)を備えた装置に適用され得る。例えば、装置は、携帯電話、パッド、又はノートブックコンピュータであってもよい。
図1は、従来技術におけるノートブックコンピュータの概略構造図である。図1に示されるように、110、及び120は、ノートブックコンピュータの2つの構成要素である。例えば、110はホストを含む構成要素であり、120は画面を含む構成要素であり、130はノートブックコンピュータの接続機構であり、131は接続機構130内の構成要素110に配置された回転シャフトであり、132は接続機構130内の構成要素120に配置された回転シャフトである。
図1の第1の図では、ノートブックコンピュータは折畳み状態にあり、長さAは回転シャフトの軸線と構成要素110又は構成要素120の端部との間の距離を表し、長さBは折畳み後の曲げ領域の長さを表し、L1=2A+Bである。図1の第2の図では、ノートブックコンピュータは展開状態にあり、展開したノートブックコンピュータの長さはL2であり、L2=2A+Cであり、ここで、Cは2つの回転シャフトの間の軸線方向距離である。
ノートブックコンピュータの2つの端部の間の距離がフレキシブル画面の全長として理解される場合に、L1はノートブックコンピュータが折畳み状態にあるときのフレキシブル画面の全長であり、L2はノートブックコンピュータが展開状態にあるときのフレキシブル画面の全長である。L2がL1よりも大きいことは明らかである。従って、フレキシブル画面の折畳み状態では、フレキシブル画面の折畳み又は展開中にフレキシブル画面の長さが変わらないままである(すなわち、L1=L2)ことを保証できないことが分かり得る。このようにして、フレキシブル画面が損傷する。当然、折り畳んだ状態に基づいて設計された接続機構では、フレキシブル画面の長さが変わらないままであるのを保証することができない。
折り畳んだ状態のフレキシブル画面は、フレキシブル画面への損傷を可能な限り回避するために、比較的大きな曲げ領域を有し得ると考えられ得る。換言すれば、フレキシブル画面の長さが変わらないままであるのを保証するために、フレキシブル画面を特定の折畳み状態に維持する必要がある。例えば、図2に示されるフレキシブル画面の2つの折畳み状態のいずれかにおけるフレキシブル画面の曲げ領域は、図1に示される曲げ面積よりも大きい。
フレキシブル画面の前述した折畳み状態に基づいて、回転シャフト接続機構を対応して設計する必要がある。フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の回転により、装置が、より大きな曲げ領域に対応できるスペースを有することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の回転によりフレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができるため、装置の状態に関係なくフレキシブル画面の長さは変わらないままである。
最初に、本願の実施形態における添付の図面の座標系について説明する。x、y、z方向は互いに直交している。z方向は、回転シャフト接続機構(又は装置)の厚さ方向として理解することができる。y方向は、回転シャフト接続機構内の回転シャフトの軸線方向として理解することができる。x方向は、y方向に直交しており、且つフレキシブル画面が展開状態にある平面に対して平行である。
本願の実施形態では、フレキシブル画面は2つの折畳み方向を有し得る。図3に示されるように、一方の折り方は内側に折る。この折り方では、折り畳まれた装置のハウジングは、例えば、図4に示されるように、フレキシブル画面の外側を囲む(wrapped)。他方の折り方は、外側に折る。この折り方では、折り畳まれたフレキシブル画面は、装置のハウジングの外側を囲む。
フレキシブル画面を内側に折る場合に、フレキシブル画面を折り畳んだり広げたりしてもフレキシブル画面の長さが変わらないままにするのを可能にするために、回転シャフト接続機構を用いて、回転シャフトの回転を、回転シャフトから離れる又は回転シャフトに向けて装置を摺動させることに変換することができる。例えば、フレキシブル画面を展開状態から内側に折ると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向に摺動させ、それによりフレキシブル画面の曲げ領域のための十分なスペースを確保する。これにより、フレキシブル画面への損傷が回避され、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることが保証される。同様に、フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトに向かう方向に摺動させ、フレキシブル画面の曲げ領域のために以前確保した空間を引き出し、フレキシブル画面をゆっくりと平面に広げる。これにより、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることも保証される。
フレキシブル画面を外側に折って、フレキシブル画面を展開状態から折り畳み始めるときに、装置のハウジングの摺動方向は、フレキシブル画面を内側に折るときのハウジングの摺動方向と正反対である。すなわち、フレキシブル画面を展開状態から折り畳み始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトに向かう方向に摺動させる。フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始めると、回転シャフト接続機構内の回転シャフトが回転し始め、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向に摺動させる。
以下では、図5〜図26を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構について詳細に説明する。
最初に、本願の実施形態における装置内の回転シャフト接続機構の位置を、図5及び図6を用いて説明する。
本願の実施形態では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構を1つの装置に配置することができる。
図5は、本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の概略図である。図5は、装置に配置された2つの回転シャフト接続機構230を示している。各回転シャフト接続機構230が、フレキシブル画面220の下に配置される。回転シャフト接続機構230は、装置のハウジング210に接続される。2つの回転シャフト接続機構は、y方向に順次配置される。可能な実施態様では、2つの回転シャフト接続機構は、装置の中心線に沿ってy方向に対称的に配置される。
図6は、本願の実施形態による、装置内の回転シャフト接続機構の位置の別の概略図である。図6は、装置に配置された回転シャフト接続機構230を示している。回転シャフト接続機構230は、装置又はフレキシブル画面の中心位置に配置され得る。
図5及び図6に示される装置上の回転シャフト接続機構の位置は、説明のための単なる例であると理解すべきであり、本願の実施形態に対するいかなる制限も構成しないものとする。装置上の回転シャフト接続機構の位置は、回転シャフト接続機構の実際の要件及び数量に基づいて柔軟に設定することができる。
以下では、図7〜図26を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構300について詳細に説明する。
図7〜図25に示される回転シャフト接続機構及び構成要素の概略構造図は全て説明を目的としたものであり、任意の変形の実施態様又は接続方法は、本願の実施形態の保護範囲に含まれると理解すべきである。
図7に示されるように、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310、2つの回転シャフト310に対応する2つの接続アセンブリ、及び2つの回転シャフト310の間に配置された1つの同期駆動ブロック330を含む。1つの回転シャフト310は、1つの接続アセンブリに対応する。各接続アセンブリは、摺動レールブロック321及び駆動シート322を含む。
以下では、回転シャフト接続機構の各構成要素及び構成要素同士の間の接続関係について説明する。また、両方の接続アセンブリの構成要素が同じであるため、説明のし易さ及び簡潔さのために、図7に示される回転シャフト接続機構の右側の接続アセンブリのみを例として使用して、接続アセンブリ内の構成要素を説明する。
回転シャフト310
螺旋溝311が回転シャフト310に配置される。2つの回転シャフト310の回転方向が逆であるため、2つの回転シャフト310上の螺旋溝311の回転方向は反対である。
例えば、図7では、y方向に沿った観点から、フレキシブル画面を展開状態から内側に折り畳み始めると、右側の回転シャフト310(310−1として表示される)が反時計回りに回転する。それに対応して、回転シャフト310−1の螺旋溝311(311−1として表示される)は左方向に回転し、左側の回転シャフト310(310−2として表示される)は時計回りに回転し、左側の回転シャフト310−2の螺旋溝311(311−2として表示される)は右方向に回転し得る。
摺動レールブロック321
図7に示されるように、右側の摺動レールブロック321(321−1として表示される)は、回転シャフト接続機構300と装置のハウジングとを接続する構成要素である。例えば、ねじ貫通孔3211−1が、摺動レールブロック321−1に配置され、摺動レールブロック321−1上のねじ貫通孔3211−1は、ねじを用いて装置のハウジングに接続され得、それによって回転シャフト接続機構300は装置に接続される。
図8は、摺動レールブロック321−1の概略構造図である。図7及び図8を参照すると、摺動レールブロック321−1は、対応する回転シャフト310−1に向かう位置で、駆動シート322−1に向けて突出するボス3212−1を有する。図8の左側の図は、摺動レールブロック321−1の3次元図であり、右側の図は、図8の摺動レールブロック321−1に対応する上面図である。少なくとも1つのボス3212−1がある。図7及び図8の2つのボスは、説明のための単なる例である。また、ボス3212−1の方向は、回転シャフト310−1上の螺旋溝311−1の回転方向及びハウジングの摺動方向に関係している。詳細について以下で説明する。
駆動シート322
図7にさらに示されるように、右側の駆動シート322(322−1として表示される)は、摺動レールブロック321−1と対応する回転シャフト310−1との間に配置され、且つ回転シャフト310−1に向かう端部にある。また、接続ピース3221−1が、回転シャフト310−1の螺旋溝311−1の側(つまり、螺旋溝311−1の下)であって、回転シャフト310−1の端部から離れた側に配置される。少なくとも1つの接続ピース3221−1が存在する(図7は、1つの接続ピース3221−1を例として示している)。駆動シートが複数の接続ピース3221−1を含む場合に、任意の2つの接続ピースは、互いに接触せず、且つ特定の距離を有しており、同期駆動ブロック330への接続ピースの挿入を容易にする。図9を参照すると、摺動レールブロック321−1のボス3212−1を挿入するのを可能にする傾斜溝3222−1が、回転シャフト310−1から離れた端部に配置される。傾斜溝3222−1の数量が、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の数量と同じである(図9は、2つの傾斜溝を例として示している)。傾斜溝3222−1によって、摺動レールブロック321−1が回転シャフト310−1に向かう方向に、又は回転シャフト310−1から離れる方向に摺動することが可能になり得る。換言すれば、傾斜溝3222−1によって、摺動レールブロック321−1が摺動レールブロック321−1の幅方向に摺動することが可能になり得る。特定の原理について、後で詳細に説明する。
本明細書では、駆動シート322上の接続ピースは、図7に示される円形リングシリンダであってもよく、又は回転可能な接続を実現できる別の構成要素であってもよい。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
さらに、図7に示される円形リングシリンダ3221−1は、説明のための単なる例であると理解すべきであり、本願のこの実施形態に対する制限を構成すべきではない。例えば、図7に示される円形リングシリンダ3221−1は円周方向に閉じていないが、実際には、駆動シート322上の円形リングシリンダ3221−1を回転シャフト310−1上にスリーブ形成することができれば、円形リングシリンダ3221−1を円周方向に閉じることができる。
回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、摺動レールブロック321の幅方向はx方向に平行であり、摺動レールブロック321の長さ方向はy方向に平行であり、摺動レールブロック321の厚さ方向は、ハウジングの厚さ方向と同じであることに留意されたい。
同期駆動ブロック330
図7にさらに示されるように、同期駆動ブロック330は、2つの回転シャフト310の間に配置される。図10に示される同期駆動ブロック330と2つの回転シャフト310との間の接合部の部分拡大図を参照すると、回転シャフト310の軸線方向又はy方向において、同期駆動ブロック330には、各回転シャフト310の螺旋溝に挿入することができる位置決め突起部331と、各回転シャフト310の外側にスリーブ形成される第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1とが設けられる。第1の接続ピース332の数量が、第2の接続ピース333の数量と同じであり、少なくとも1つの第1の接続ピース332−1及び少なくとも1つの第2の接続ピース333−1が存在し得る。また、第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート322上の接続ピース3221−1の両側に配置され、それによって、同期駆動ブロック330によって駆動シート322を第1の方向(つまり、y方向)に摺動させる。
右側の回転シャフト310−1及び右側の対応する駆動シート322−1を例として使用する。螺旋溝311−1に挿入された位置決め突起部331−1は、同期駆動ブロック330に配置される。図10に示される第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、位置決め突起部331−1の下に配置される。第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート322−1上の接続ピース3221−1の両側に配置される。
本明細書では、第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート322の第1の接続ピース332−1と第2の接続ピース333−1との間のすべり変位を制限するために、駆動シート322−1の接続ピース3221−1の両側に配置されており、特定の位置決め効果が得られる。例えば、図10では、駆動シートの接続ピース3221−1に面する第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1の2つの端面が、駆動シートの接続ピース3221−1と別々に接触している。このようにして、駆動シート330−1の第1の接続ピース332−1と第2の接続ピース333−1との間のすべり変位は約0であり、良好な位置決め効果が得られる。
本明細書では、同期駆動ブロック330の第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、図7及び図10に示される円形リングシリンダであってもよく、又は回転接続を実現できる別の構成要素であってもよい。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
以下では、図7及び図11に示される回転シャフト接続機構を参照して、本願の実施形態における回転シャフト接続機構の動作原理について説明する。
回転シャフト310は、駆動力を提供し、回転シャフト310の回転に基づいて、別の構成要素を移動させる。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、フレキシブル画面を展開状態から内側に折り畳み始めると、1つの回転シャフト310(例えば、回転シャフト310−2)が回転し始め、同期駆動ブロック330上の位置決め突起部331−2が螺旋溝311−2上を摺動し、回転シャフト310−1に対応する位置決め突起部331−1は、螺旋溝311−1上を摺動し、他の回転シャフト310(例えば、回転シャフト310−1)を回転させ、同期駆動ブロック330による2つの回転シャフト310を同期させる機能を実現する。また、同期駆動ブロック330上の位置決め突起部331は、螺旋溝311上を摺動するため、同期駆動ブロック330は、y方向とは反対方向に摺動する。回転シャフト接続機構の左側の接続アセンブリにおいて、駆動シート322−1は、回転シャフト310−1に接続され、同期駆動ブロック330の回転シャフト310−1にスリーブ形成された第1の接続ピース332−1及び第2の接続ピース333−1は、駆動シート322−1の接続ピース3221−1の両側に配置される。従って、同期駆動ブロック330がy方向とは反対方向に摺動すると、駆動シート322−1もy方向とは反対方向に摺動するように駆動される。このようにして、駆動シート322−1は、y方向(つまり、第1の方向)に摺動する。また、駆動シート322−1には傾斜溝3222−1が設けられており、摺動レールブロック321−1上に配置されたボス3212−1が傾斜溝3222−1内に嵌合するため、当然、駆動シート322の動きによって、摺動レールブロック321−1を動かすようにする。従って、駆動シート322−1がy方向とは反対方向に摺動すると、駆動シート320−1上の傾斜溝3222−1によって摺動レールブロック321−1を回転シャフト310−1から離れる方向に移動させる。同様に、回転シャフト接続機構の左側にある接続アセンブリ内の駆動シート322も、同期駆動ブロック330の作用下で、y方向とは反対方向に摺動する。また、左側の駆動シート322上の傾斜溝3222はまた、左側の摺動レールブロック321−1を左側の回転シャフト310から離れる方向に摺動させる。図11に示されるように、フレキシブル画面が折畳み状態にあるとき、図7に示される回転シャフト接続機構は、図11に示される状態に移行する。駆動シート322−1がy方向に距離Δyだけ摺動し、摺動レールブロック321−1が回転シャフト310−1から離れる方向(例えば、図11に示されるx方向)に距離Δxだけ摺動することが明確に分かり得る。
このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、摺動レールブロック321−1は、装置のハウジングに接続された構成要素である。摺動レールブロック321−1が回転シャフト310から離れる方向に摺動すると、ハウジングも回転シャフト310から離れる方向に摺動する。このようにして、フレキシブル画面を折り畳んだ後に形成される曲げ領域のために十分な収容スペースが確保され、それによりフレキシブル画面の折畳み中にフレキシブル画面の長さが変わらないままであることが保証される。
逆に、フレキシブル画面を折り畳んだ状態から展開し始める過程において、回転シャフト310は反対方向に回転し始め、回転シャフト接続機構は図11に示される状態から図7に示される状態に移行し、それによって、フレキシブル画面の展開中にフレキシブル画面の長さは変わらないままである。
前述した説明に基づいて、本願のこの実施形態で提供される回転シャフト接続機構には、2つの回転シャフト、同期駆動ブロック、及び各回転シャフトに対応する接続アセンブリが設けられる。接続アセンブリは、摺動レールブロック及び駆動シートを含む。同期駆動ブロックは、2つの回転シャフトを同期回転させ、駆動シートを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に摺動させ、駆動シート上の傾斜溝に基づいて、駆動シートとの嵌合接続した摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。最後に、回転シャフトの回転が摺動レールブロックの摺動に変換される。回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置されるときに、摺動レールブロックは装置のハウジングに接続され、最後に装置のハウジングを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させる。このようにして、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面の曲げ領域に効果的な収容スペースを提供することができる。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフト接続機構の動きにより、フレキシブル画面をゆっくりと平面に展開することができる。どちらの場合も、フレキシブル画面の長さが変わらないままであることを効果的に保証し、それによりユーザエクスペリエンスを向上させる。
また、駆動シートを第1の方向に摺動させる機能と、2つの回転シャフトの同期回転を実行する機能とを、同期駆動ブロックを用いて実現する。一方では、回転シャフトの回転と駆動シート及び摺動レールブロックの摺動との間の相対誤差を効果的に制御することができ、それにより回転シャフトの全体的な精度が向上する。他方では、一方の回転シャフトが回転すると、他方の回転シャフトを比較的速く回転させることができ、それにより回転シャフトの回転遅れにより生じるスタックの問題が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
駆動シートは、駆動シートを第1の方向に摺動させることと、摺動レールブロックを回転シャフトから離れる方向又は回転シャフトに向かう方向に摺動させることと同時に実現することができ、公差の累積が小さいため、回転と摺動との間の相対誤差を比較的十分に制御でき、摺動レールブロックの摺動中の抵抗を比較的十分に制御できるため、操作力に関するユーザエクスペリエンスが向上する。
上述したように、フレキシブル画面を、内側に折ってもよく、又は外側に折ってもよい。本願のこの実施形態の回転シャフト接続機構がフレキシブル画面を備えた装置に配置される場合に、回転シャフト上の螺旋溝、駆動シート上の傾斜溝、及び摺動レールブロック上の傾斜溝に挿入されるボスの設計は異なる。
図12〜図15を参照すると、以下では、前述した2つの方法に基づいて、回転シャフト上の螺旋溝、駆動シート上の傾斜溝、及び摺動レールブロック上の傾斜溝に挿入されるボスについて別々に詳細に説明する。
また、回転シャフト接続機構の回転シャフト、駆動シート、及び摺動レールブロックが対称的に配置されているため、簡潔にするために、図7又は図11に示される回転シャフト接続機構の右側の回転シャフト、駆動シート、及び摺動レールブロックのみを説明に使用する。
フレキシブル画面を、展開状態から内側に折る。
この場合に、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトから離れる方向に摺動させる必要がある。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトに向かう方向に摺動させる必要がある。従って、前述した目的を達成するために、回転シャフト上の螺旋溝の回転方向は、対応する接続アセンブリ上の駆動シートの傾斜溝の方向と反対でなければならない。
図12及び図13はそれぞれ、本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向が駆動シートの傾斜溝の方向と反対であることを示す概略構造図である。
図12では、螺旋溝311−1は左方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と反対である。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右上である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の方向は、固有であり、且つ傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M1で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス3212−1の開始位置は、N1で示される位置にある。
これに対応して、図12の回転シャフト310−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は右方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左上であり、図には示されていない。
図13では、螺旋溝311−1は右方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と反対である。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右下である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の方向は、傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M2で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス3212−1の開始位置は、N2で示される位置にある。
これに対応して、図13の回転シャフト310−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は左方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左下であり、図には示されていない。
フレキシブル画面を、展開状態から内側に折る。
この場合に、フレキシブル画面の折畳み中に、回転シャフトは、摺動レールブロックを回転シャフトに向かう方向に摺動させるために回転する必要がある。フレキシブル画面の展開中に、回転シャフトは、摺動ブロックを回転シャフトから離れる方向に摺動させる必要がある。従って、前述した目的を達成するために、回転シャフト上の螺旋溝の回転方向は、駆動シートの傾斜溝の対応する方向と同じでなければならない。
図14及び図15はそれぞれ、本願の実施形態による、回転シャフトの螺旋溝の回転方向が駆動シートの傾斜溝の方向と同じであることを示す概略構造図である。
図14では、螺旋溝311−1は左方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と同じである。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右下である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の方向は、固有であり、且つ傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M3で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス3212−1の開始位置は、N3で示される位置にある。
これに対応して、図14の回転シャフト310−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は右方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左下であり、図には示されていない。
図15では、螺旋溝311−1は右方向に回転し、傾斜溝3222−1の方向は、螺旋溝311−1の方向と同じである。つまり、傾斜溝3222−1の方向は右上である。この場合に、摺動レールブロック321−1のボス3212−1の方向は、傾斜溝3222−1の方向に対応する。この場合に、フレキシブル画面が展開状態にあるとき、又は回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、同期駆動ブロック330の位置決め突起部331−1の開始位置は、M4で示される位置にある。摺動レールブロック321−1のボス3212−1の開始位置は、N4で示される位置にある。
これに対応して、図15の回転シャフト310−1と対称に配置された左側の回転シャフトの螺旋溝は左方向に回転し、駆動シート上の傾斜溝の対応する方向は左上であり、図には示されていない。
上述した回転シャフト接続機構の原理から分かるように、駆動シート322上の傾斜溝3222の方向と駆動シート322の長さ方向(又は摺動レールブロック321の幅方向)との間に形成される角度が、駆動シート322のy方向への移動量及び摺動レールブロック321の対応する回転シャフト310に向かう方向又は対応する回転シャフト310から離れる方向への移動量に関連する。駆動シート322の長さ方向は、対応する回転シャフト310の軸線方向に直交しており、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、駆動シート322の長さ方向は、装置の厚さ方向に直交している。回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、駆動シート322の長さ方向は、図7に示されるx方向である。
実際には、傾斜溝3222の方向と駆動シート322の長さ方向との間の角度を決定する際に、摺動レールブロック321の対応する回転シャフト310に向かう方向又は対応する回転シャフト310から離れる方向への移動量は、摺動レールブロック321の摺動レールブロックの幅方向(又は駆動シート322の長さ方向)への移動量として理解され得る。
実際の設計では、摺動レールブロック321の摺動レールブロック321の幅方向への移動量が決定され、傾斜溝3222の方向と駆動シート322の方向との間の角度が予備的に決定され得る。次に、駆動シート322のy方向への移動量は、角度と、摺動レールブロック321の摺動レールブロック321の幅方向への移動量とに基づいて決定される。その後、最終的な角度が決定されるまで、角度は複数回調整される。
可能な実施態様では、角度は45°である。
後続の解決策の説明を容易にするために、以下では、図12に示される螺旋溝の回転方向及び傾斜溝の方向を例として用いて後続の解決策について説明する。
本願のこの実施形態の目的は、回転シャフトの回転を、回転シャフトに向かう方向又は回転シャフトから離れる方向への摺動レールブロックの動きに変換することである。摺動レールブロックが回転シャフトに対して移動する過程において、摺動レールブロックが一方向(つまり、摺動レールブロックの幅方向)のみにできるだけ直線的に移動することを効果的に保証するために、本願のこの実施形態では、例えば、図7に示される回転シャフト接続機構において、摺動レールブロック321と対応する回転シャフト310との間に位置する摺動シート323がさらに配置される。摺動シート323の幅方向は、回転シャフト310の軸線方向に直交している。また、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、摺動シート323の幅方向は、装置の厚さ方向に直交している。回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、摺動レールブロック321の幅方向は、図16に示されるx方向である。また、摺動シート323の幅方向は、駆動シート322の長さ方向と同じである。
図16、図17、図18、及び図19を参照すると、さらに右側の接続アセンブリのみが説明に使用される。
図16に示されるように、右側の接続アセンブリの摺動シート323(摺動シート323−1として示される)は、摺動レールブロック321−1と回転シャフト310−1との間に配置される。また、図17に示されるように、2つの突出端部3231−1が、摺動シート323−1に配置される。これに対応して、図18に示されるように、開口部が反対方向を向く2つの溝3213−1もまた、摺動レールブロック321−1の2つの端部の位置に配置される。摺動レールブロック321−1上の2つの溝3213−1は、摺動シート323−1上の2つの突出端部3231−1に対応している。各突出端部3231−1は、対応する溝3213−1に挿入される。接続アセンブリが摺動シート323−1を含む場合に、駆動シート322−1は、摺動シート323−1と回転シャフト310−1との間に配置され得る。例えば、図16及び図17を参照すると、摺動シート323−1は、駆動シート322−1を収容するために、回転シャフト310−1に向かう位置で内側に凹んでいる。また、図16及び図17に示されるように、駆動シート322は、摺動シート323に摺動可能に接続される。例えば、駆動シート322−1を通過するダボ(dowel)が、摺動シート323−1上のスロット3232−1に接続され得、それによって駆動シート322−1は摺動シート323−1に摺動可能に接続される。フレキシブル画面が、図16に示される展開状態から図19に示される折畳み状態に内側に折られるときに、駆動シート322−1は、摺動可能な接続によって、y方向とは反対の方向に沿って摺動シート323−1に移動する。
本願のこの実施形態では、摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。
一実施態様では、摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に直接接続され得る。例えば、回転シャフト310−1にスリーブ形成された円形リングシリンダが、摺動シート323−1に配置され得、それによって摺動シート323−1は、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。
別の実施態様では、摺動シート323−1は、代替的に、別の構成要素を用いて回転シャフト310−1に接続され得る。
すなわち、接続アセンブリは、少なくとも1つの摺動シート固定ブロック324をさらに含み、各摺動シート固定ブロック324は、対応する回転シャフト310と摺動シート323との間に配置され、各摺動シート固定ブロック324は、対応する回転シャフト310に回転可能に接続され、且つ摺動シート323に固定接続される。摺動シート固定ブロック324は、摺動シート固定ブロック324に配置された接続ピースを用いて、対応する回転シャフト310に回転可能に接続され、且つ溶接、接合、又はねじ留め等の方法で摺動シート323に固定接続される。
図20を参照すると、右側の接続アセンブリを、説明の例として引き続き使用する。
図20の左側の図は、回転シャフト310−1上にスリーブ形成された2つの接続ピース3241−1を含む、回転シャフト接続機構に配置され、且つ摺動シート固定ブロック324−1の他端に配置された摺動シート固定ブロック324−1を示しており、2つの接続ピース3241−1は、図20に示される2つの位置で摺動シート323−1に固定接続され得る。確かに、図20に示される接続方法は、説明のための単なる例であり、様々な変形接続方法が、本願のこの実施形態の保護範囲に含まれる。
図16を参照すると、図20の右側の図は、回転シャフト接続機構に配置された2つの摺動シート固定ブロック324−1を示している。各摺動シート固定ブロック341−1は、回転シャフト310−1にスリーブ形成された接続ピース3241−1を含み、他端は、摺動シート323−1に固定接続される。
回転シャフト接続機構が装置に配置されているため、理論的には、装置の占有スペースを少なくする方がよい。従って、回転シャフトをより小さくすることもできるが、回転シャフトの強度を確保する必要がある。従って、回転シャフトのサイズが小さい場合に回転シャフトの強度を維持するために、回転シャフトを可変直径軸として設計することができる。
図21は、本願の実施形態による可変直径シャフトの概略構造図である。
図21に示されるように、可変直径シャフトの中間部分(つまり、部分313−1)の半径は大きく、2つの端部(つまり、部分312−1)のそれぞれの半径は小さい。本願のこの実施形態では、比較的大きな半径を有する部分は、螺旋溝が設けられた部分であり得る。
この場合に、摺動シート固定ブロック324上の接続ピース3241は、対応する回転シャフト310の半径が比較的小さい部分に回転可能に接続することができる。また、回転シャフト310が可変直径である場合に、そのシャフトでは、摺動シート固定ブロック324を用いて、摺動シート323と回転シャフト310とを接続することが簡素且つ実用的である。
すなわち、可能な実施態様では、接続アセンブリの回転シャフト310は可変直径シャフトであり、各摺動シート固定ブロック324は、対応する接続アセンブリの回転シャフト310の第1の部分312に回転可能に接続され、第1の部分312の半径は、接続アセンブリに対応する回転シャフト310に螺旋溝が設けられた部分313の半径よりも小さい。
以下では、1つの接続アセンブリが2つの摺動シート固定ブロック324を含む例を使用する。図16及び図19を引き続き参照すると、右側の接続アセンブリが説明の例として使用される。
図16及び図19に示されるように、2つの摺動シート固定ブロック324−1は、回転シャフト310−1のy方向の2つの端部に近い位置に配置され、各摺動シート固定ブロック324−1は、摺動シート323−1と回転シャフト310−1との間に配置される。摺動シート固定ブロック324−1の一端が、回転シャフト310−1に回転可能に接続される。例えば、回転可能な接続は、摺動シート固定ブロック324−1に配置された接続ピースを回転シャフト310−1上でスリーブ形成することによって実施され得る。ここで、摺動シート固定ブロック324−1は、図21を参照して、回転シャフト310−1の第1の部分312−1に回転可能に接続される。
摺動シート固定ブロック324−1の他端は、摺動シート323−1に固定接続される。例えば、図17に示されるように、摺動シート323−1の2つの突起部(接続部と呼ばれる)は、それぞれ2つの摺動シート固定ブロック324−1に固定接続された接続部であり、各接続部は、1つの摺動シート固定ブロック324−1の一端に接続される。摺動シート固定ブロック324−1は、溶接、接合、又はねじ留め等の方法で摺動シート323−1に固定接続することができる。
本明細書では、摺動シート締結ブロック324−1上の接続ピースは、図16及び図19に示される円形リングシリンダであり得る、又は回転可能な接続を実現することができる別の構成要素であり得る。これは、本願のこの実施形態に限定されない。
回転シャフト接続機構の2つの回転シャフトの同期回転中に、2つの回転シャフトの間の距離は、可能な限り変化しないように維持する必要がある。従って、この考察に基づいて、図16を引き続き参照すると、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310に回転可能に接続されるデュアルシャフト固定ブロック340をさらに含み得る。通常、デュアルシャフト固定ブロック340は、回転シャフト310の端部に向かう位置に配置される。
1つ又は複数のデュアルシャフト固定ブロック340が存在し得る。これは、本願のこの実施形態では限定されない。デュアルシャフト固定ブロック340が1つ存在する場合に、デュアルシャフト固定ブロック340は、回転シャフト310の任意の端部に配置することができる。複数のデュアルシャフト固定ブロック340が存在する場合に、複数のデュアルシャフト固定ブロック340のうちの2つは、回転シャフト310に向かう2つの端部に配置され得、残りは、中間位置に配置され得る。図16は、回転シャフト310の端部に向けて配置された2つのデュアルシャフト固定ブロックを示している。
可能な実施態様では、図16にさらに示されるように、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310(つまり、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2)のそれぞれの端部に配置された減衰シート350をさらに含む。2つの回転シャフト310に対応する2つの接続ピース(例えば、2つの円形リングシリンダ)が減衰シート350に配置され、減衰シート350上の各接続ピースは、対応する回転シャフト310と締り嵌めされる。
回転シャフト接続機構がデュアルシャフト固定ブロック340を含む場合に、減衰シート350は、デュアルシャフト固定ブロック340の回転シャフト310の端部から離れる側に配置することができる。例えば、図16では、減衰シート350は、デュアルシャフト固定ブロック340と駆動シート322との間の領域に配置される。
従って、減衰シートを回転シャフト接続機構に配置することにより、回転シャフトの回転中の抵抗を増大させることができる。このようにして、回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、回転シャフトの回転中に減衰シートにより増大する抵抗を利用することにより、装置の折畳み又は展開中の抵抗を増大させることができ、それによって装置は、装置の折畳み又は展開中に特定の角度範囲内の任意の角度で安定状態を維持することができる。
本願のこの実施形態では、装置の組立て及びサイズの問題を考慮して、回転シャフト310は、長さが比較的短くてもよく、又は回転シャフト310を比較的小さくすることができる。このようにして、フレキシブル画面が展開状態にあるときに、回転シャフトの軸線方向に平行な方向の領域については、回転シャフト310を用いてフレキシブル画面の一部領域を支持することができ、フレキシブル画面における回転シャフト310以外の領域は、十分に支持されていない場合がある。このようにして、ユーザが使用中にフレキシブル画面を押すと、フレキシブル画面が損傷する可能性がある。
従って、フレキシブル画面が展開状態にあるときに、フレキシブル画面をより良く支持するために、図22、図23、及び図24を参照すると、本願のこの実施形態における回転シャフト接続機構は、リフティングブロックアセンブリをさらに含み得る。リフティングブロックアセンブリは、画面支持リフティングブロック361と、2つの回転シャフト310に対応する2つの偏心ホイール362とを含む。偏心ホイール362−1は、回転シャフト310−1に対応し、偏心ホイール362−2は、回転シャフト310−2に対応する。
以下では、リフティングブロックアセンブリの各構成要素について詳細に説明する。
回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2の同じ端部において、偏心ホイール362−1は回転シャフト310−1に固定され、偏心ホイール362−2は回転シャフト310−2に固定される。
画面支持リフティングブロック361は、両方の偏心ホイール362に摺動可能に接続される。例えば、図23を参照すると、2つの偏心ホイール362に対応する2つの摺動溝3611(つまり、摺動溝3611−1及び摺動溝3611−2)が、画面支持リフティングブロック361に配置される。摺動溝3611−1は、偏心ホイール362−1に対応する。偏心ホイール362−1は、だぼを用いて摺動溝3611−1に固定され得、それによって偏心ホイール362−1は、画面支持リフティングブロック361に摺動可能に接続される。同様に、偏心ホイール362−2もまた、だぼを用いて摺動溝3611−2に固定され、それによって偏心ホイール362−2は画面支持リフティングブロック361に摺動可能に接続される。
このようにして、2つの回転シャフト310が回転すると、各偏心ホイール362は、対応する回転シャフト310の周りを回転することができる。偏心ホイール362と画面支持リフティングブロック361との間の摺動可能な接続によって、偏心ホイールは、画面指示リフティングブロックをy方向(つまり、第1の方向)に移動させることができる。
例えば、図23では、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、画面支持リフティングブロック361は、フレキシブル画面が配置される位置に向いており、且つ回転シャフト以外のフレキシブル画面の領域を支持するように構成される。図24では、回転シャフト接続機構が折畳み状態にあるときに、画面支持リフティングブロック361は、フレキシブル画面から離れた位置に下向きに移動する(又はy方向とは反対の方向に移動する)。
本願のこの実施形態では、1つの回転シャフト接続機構に、1つのリフティングブロックアセンブリ又は2つのリフティングブロックアセンブリを配置できることに留意されたい。リフティングブロックアセンブリと回転シャフトとの間の接続方法は同じである。詳細については、図23及び図24の前述した説明を参照されたい。回転シャフト接続機構に1つのリフティングブロックアセンブリが配置される場合に、リフティングブロックアセンブリは、2つの回転シャフトのそれぞれの2つの端部のいずれかに配置される。例えば、図22では、リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの上端部(つまり、端部A)に配置される。あるいはまた、リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの下端部(つまり、端部B)に配置され得ることが理解され得る。回転シャフト接続機構に2つのリフティングブロックアセンブリが配置され得る場合に、2つのリフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの2つの端部(例えば、図22の端部A及び端部B)にそれぞれ配置することができる。
1つ又は2つのリフティングブロック構成要素が回転シャフト接続機構に配置されるかどうかは、回転シャフト接続機構及びフレキシブル画面の位置に基づいて具体的に決定され得ることに留意されたい。例えば、1つの回転シャフト接続機構が装置に配置される。図25を参照すると、図25の左側の図では、回転シャフトの2つの端部とフレキシブル画面の2つの端部との間でy方向に特定の距離(例えば、y1及びy2)がある場合に、1つのリフティングブロックアセンブリを、回転シャフトの各端部に配置することができる。図25の右側の図では、回転シャフトの1つの端部とフレキシブル画面の端部との間でy方向に距離(例えば、y3)がある。この場合に、1つのリフティングブロックアセンブリを回転シャフトの端部に配置することができる。確かに、回転シャフトの2つの端部とフレキシブル画面の2つの端部との間でy方向に距離が基本的にない場合、又は距離が所定の範囲内にある場合に、リフトブロックアセンブリを回転シャフトの端部に配置する必要がない場合がある。
従って、本願のこの実施形態において提供される回転シャフト接続機構によれば、偏心ホイール及び画面支持リフティングブロックを含むリフティングブロックアセンブリは回転シャフトに配置され、偏心ホイールは回転シャフトに固定され、画面支持リフティングブロックは、偏心ホイールに摺動可能に接続される。回転シャフトが回転すると、回転シャフトに固定された偏心ホイールが回転シャフトとともに回転し、画面支持リフティングブロックを回転シャフトの軸線方向に平行な第1の方向に移動させ、それにより回転シャフト同士の間の優れたシャフト支持を実現し、フレキシブル画面に比較的優れた支持力を提供し、ユーザエクスペリエンスを向上させる。さらに、リフティングブロックアセンブリが回転シャフトに接続されるため、回転シャフト接続機構により、装置全体の強度及び耐ねじれ性能も向上する。
リフティングブロックアセンブリは、回転シャフトの端部の伸長位置でフレキシブル画面の領域に支持力を与えるために使用される。実際に、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、x方向に、フレキシブル画面はまた、回転シャフト接続機構の両側の領域に支持力を有する必要がある。
従って、本願のこの実施形態における各接続アセンブリは、画面支持フラップ370をさらに含む。各接続アセンブリには、1つ又は複数の画面支持フラップ370が存在し得る。各接続アセンブリが1つの画面支持フラップ370を含む場合に、画面支持フラップ370は、対応する回転シャフトの任意の端部に配置され得る。各接続アセンブリが2つの画面支持フラップ370を含む場合に、画面支持フラップ370は、対応する回転シャフトの2つの端部に配置され得る。
図22、図23、及び図24を引き続き参照して、以下ではまた、説明のための例として、回転シャフト310−1に対応する接続アセンブリ内の画面支持フラップ3701を使用する。
画面支持フラップ370−1の一端が、回転シャフト310−1に接続される。回転シャフト接続機構が装置に配置されるときに、画面支持フラップ370の他端が、ハウジング内の傾斜した可動式摺動レールに摺動可能に接続される。回転シャフト310−1が回転すると、画面支持フラップ370−1を傾斜した可動式摺動レール内で摺動させることができる。具体的には、図23に示されるように、回転シャフト接続機構が展開状態にあるときに、画面支持フラップ370−1の端部が、傾斜した可動式摺動レールの位置Aに挿入される。回転シャフトが回転し始めると、摺動レールブロック321は、ハウジングを回転シャフト310−1から離れる方向に摺動させ始める。ハウジングを摺動させると、画面支持フラップ370−1の端部がハウジングの傾斜した可動式摺動レール内を摺動できるようになる。図24に示されるように、回転シャフト接続機構が折畳み状態にあるときに、画面支持フラップ370−1の端部は、傾斜した可動式摺動レールの位置Bに摺動する。
このようにして、画面支持フラップは、回転シャフト接続機構内に配置され、それによって回転シャフト接続機構が配置される装置のフレキシブル画面が展開状態になった後に、画面支持フラップを使用して、フレキシブル画面に支持力を与えてフレキシブル画面を支持することができる。
本願のこの実施形態では、画面支持フラップ370は、別の構成要素を用いて回転シャフト310に接続され得る。
可能な実施態様では、回転シャフト接続機構は、2つの回転シャフト310の外側にスリーブ形成された固定ブロック380をさらに含み、画面支持フラップ370は、固定ブロック380を用いて回転シャフトに接続される。
固定ブロック380には2つの設計があり得る。ある設計では、固定ブロック380は、2つの回転シャフト310の外側で全体としてスリーブ形成され得る。別の設計では、1つの固定ブロックが各回転シャフト310に配置され得、各固定ブロックは、対応する回転シャフト310上でスリーブ形成される。
第1の設計では、図26に示されるように、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2の外側の網掛け部分にスリーブ形成された構成要素が固定ブロック380である。固定ブロックは、回転シャフト310−1及び回転シャフト310−2に全体としてスリーブ形成される。図26に基づいて、図23を引き続き参照すると、左側の画面支持フラップ370−1は、固定ブロック380に固定接続される。同様に、右側の画面支持フラップ370−2も、固定ブロック380に固定接続される。
第2の設計では、接続アセンブリは、対応する回転シャフト310の外側にスリーブ形成された固定ブロック380をさらに含み、画面支持フラップ370の一端が、固定ブロック380を用いて対応する回転シャフト310に固定接続される。
すなわち、固定ブロック380は、2つの回転シャフト310の外側に全体としてスリーブ形成されないが、独立した固定ブロックは、各回転シャフトの外側にスリーブ形成される。すなわち、2つの固定ブロック380が回転シャフト接続機構内に配置され、各回転シャフト310は1つの固定ブロック380に対応し、各固定ブロック380は対応する回転シャフト310上でスリーブ形成され、画面支持フラップ370の一端が対応する固定ブロック380を用いて回転シャフト310に接続される。
図5及び図6をさらに参照すると、本願の実施形態は、折畳み式装置をさらに提供する。装置は、
折り畳み可能なフレキシブル画面220と、
少なくとも1つの回転シャフト接続機構230と、を含み、
各回転シャフト接続機構230がフレキシブル画面220の下に配置され、各回転シャフト接続機構230内の摺動レールブロックが装置のハウジング210に接続される。
1つ又は複数の回転シャフト接続機構230が存在し得る。可能な実施態様では、図5では、少なくとも1つの回転シャフト接続機構230は、y方向(つまり、第1の方向)に2つの回転シャフト接続機構230を含む。各回転シャフト接続機構230は、装置のハウジングの端部に向かう位置にある。
オプションで、y方向に、2つの回転シャフト接続機構230が対称的に配置される。
限定ではなく例として、回転シャフト接続機構230の数量は2つに限定されない場合がある。例えば、図6の装置は、1つの回転シャフト接続機構を含み、回転シャフト接続機構は、装置のy方向の中間位置に配置することができる。別の例では、実際の要件が満たされている場合に、装置は、3つ以上の回転シャフト接続機構を含む。
各回転シャフト接続機構の説明については、図5〜図7を参照して、回転シャフト接続機構の前述した詳細な説明を参照されたい。簡潔にするために、ここでは詳細について再度説明しない。
本願の実施形態で説明する1つの要素は、別の要素に「固定」され、その要素は、別の要素に直接的又は間接的に固定され得ることを理解すべきである。同様に、本願の実施形態で説明する要素は、直接的又は間接的に、別の要素に「接続」され得る。
本願の実施形態で説明する別の方向に対して「平行」又は「直交」である1つの方向は、別の方向に対して「略平行」又は「略直交」であると理解され得ることをさらに理解されたい。
前述した説明は、本願の単なる特定の実施態様であり、本願の保護範囲を限定することを意図するものではない。本願に開示された技術的範囲内で当業者によって容易に理解されるいかなる変形又は置換も、本願の保護範囲内に含まれるものとする。従って、本願の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うものとする。