JP2021531300A - ビラスチンを製造するための方法および中間体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、下記の(III)の化合物:【化1】[式中、Xは、脱離基であり;およびR1は、C1〜C6アルキルである。]を製造する方法であって、下記の式(II)の化合物:【化2】またはその溶媒和物の酸化的転位を含む方法に関する。式(III)の化合物は、ビラスチンの合成における重要な中間体である。

Description

本発明は、ビラスチンの合成における重要な中間体を製造するための方法、および当該方法における新規の中間体に関する。
ビラスチンは、アレルギー性鼻炎結膜炎およびじん麻疹の治療において使用される第二世代抗ヒスタミン薬物である。
Figure 2021531300
近年、重要な中間体として式(III)の化合物を使用した、ビラスチンの合成のいくつかが開示されており、と言うのも、当該中間体は、保護基の化学現象を最小限に抑える、ビラスチンのための簡単な合成経路を提供するためである。
Figure 2021531300
例えば、国際公開第2009/102155号では、パラジウム触媒、t−Bu3P、およびZnFの存在下において、化合物4とメチルトリメチルシリルジメチルケテンアセタール(5)とを反応させることによる、この重要な中間体の製造について開示されている。この重要な中間体は、次いで、1−(2−エトキシエチル)−2−ピペリジン−4−イル−1H−ベンゾイミダゾール(3a)との反応と、その後のエステル基の加水分解によって、あるいは、2−(4−ピペリジニル)−1H−ベンゾイミダゾール(7)との反応と、その後のベンゾイミダゾール窒素のアルキル化およびエステル基の加水分解によって、ビラスチンへと転化される。しかしながら、このクロスカップリングアプローチは、合成の重要な工程において使用されるケテンアセタールおよびホスフィンの不安定性、有用性、およびコストに起因して、産業的関心を欠いている。
Figure 2021531300
中国特許出願公開第104151160(A)号は、重要な中間体(III)に類似するが脱離基を欠いている化合物の合成に関するものである。当該化合物は、パラジウム触媒およびリチウムアミドの存在下での、ハロベンゼン化合物(2)のアルキル化によって合成される。そして、やはり、このアプローチは、有機金属試薬およびアミド塩基を使用し、それらは、非常に不安定で高価である。
Figure 2021531300
Synthetic Communications 2011, 41(9), 1394−1402において開示されている、ビラスチンを製造するための方法は、ビニルトリブチルスタンナンまたはビニルボロン酸無水物を用いた、パラジウムで触媒されたビニル化と、その後の、得られたスチレン(11)のヒドロホウ素化を含む。この代替のクロスカップリングアプローチは、第一工程において、高価で利用可能性の低いビニルシントン(さらに、スズ化合物の場合は高い毒性である)を使用する。その上、周知の望ましくないボラン(非常に毒性で可燃性の気体)を使用する逆マルコフニコフヒドロキシル化工程が実施され、それは、それの産業上の利用可能性も損ねている。
Figure 2021531300
中国特許出願公開第104326909(A)号および中国特許出願公開第102675101(A)号は、ルイス酸の存在下での2−メチル−2−フェニル−プロパン酸またはそのエステルのアセチル化と、その後のオキソ基の還元を含む、重要な中間体(III)の合成のための方法に関するものである。このアプローチは、たとえ、それが、産業上、適用可能であっても、アセチル化および還元工程の両方において化学量論的な試薬を使用し、ならびに多量の残留物の発生を伴う。
Figure 2021531300
概して、本発明による式(III)の化合物の製造のための、先行技術において開示される方法は、有機金属試薬、毒性試薬、厳しい反応条件の使用を必要とするか、または生産性が低く、結果として、工業生産にとって好適ではない。
したがって、現状技術水準に属する既知の方法に関連する問題の全てまたは一部を克服するような、ビラスチンの合成における重要な中間体である式(III)の化合物を得るための新規の方法を開発することが必要である。
本発明は、式(III)およびその中間体の製造のための新規の方法を提供することに関する問題に臨むものである。
先行技術の方法とは対照的に、本発明の方法は、工業生産のニーズを満たす。本発明の方法は、短い反応時間において、有機金属試薬および毒性試薬の不在下での式(III)の化合物の製造を可能にし、簡素で低コストの方法であり、ならびに非常に高い生産性において所望の製品を生じる。
本発明者らは、既に利用可能な経済的出発材料のアセチル化とその後の酸化的転位によって、非常に簡単な手法において式(III)の化合物を得ることができることを見出した。実験のセクションに示されるように、この方法は、非常に毒性の高い試薬、不安定な試薬、および/または高価な試薬の使用を避けるだけでなく、先行技術の方法より短い反応時間およびより高い生産性において、式(III)の化合物をもたらす。これらの特徴全ては、本発明の方法を、非常にコスト効率良くしており、したがって、工業規模での生産にとって非常に好適にしている。
本発明の方法によって得られる式(III)の化合物は、後続のピペリジニル化合物との反応に必要な脱離基を既に有しており、そのため、ビラスチンの製造におけるその使用において、追加の反応工程を必要としない。
したがって、第一態様において、本発明は、下記式(III)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、
Xは、脱離基であり;
は、C〜Cアルキルである。]
またはその溶媒和物
を製造する方法であって、
下記式(II)の化合物:
Figure 2021531300
またはその溶媒和物を酸化的転位させる工程を含む、方法を対象とする。
第二態様において、本発明は、
ビラスチンの製造における中間体としての、下記式(II)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Xは脱離基である]
またはその溶媒和物
の使用を対象とする。
第三態様において、本発明は、下記式(II’)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Xは、Cl、I、OMs、OTs、およびOTfから選択されるものである。]
またはその溶媒和物
を対象とする。
用語「アルキル」は、1個から6個(「C〜Cアルキル」)、好ましくは1個から3個(「C〜Cアルキル」)の炭素原子を含み、単結合を介して分子の残りの部分に結合している、直鎖状または分岐鎖状のアルカン誘導体を意味する。アルキル基の実例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシルが挙げられる。好ましくは、アルキル基は、メチルである。
用語「アリール」は、6個から10個(「C〜C10アリール」)の間の炭素原子、好ましくは6個または10個の炭素原子を有し、お互いに縮合された1つまたは2つの芳香核を含む、芳香族基を意味する。アリール基の実例としては、フェニル、ナフチル、インデニル、フェナントリルなどが挙げられる。好ましくは、アリール基は、フェニルである。
用語「(C〜C10)アリール(C〜C)アルキル」は、上記において定義されるアリール基で置換された、上記において定義されるアルキル基を意味する。そのような基の例としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ナフチルメチルなどが挙げられる。好ましくは、そのような基は、ベンジルである。
用語「ハロアルキル」は、少なくとも1つの水素原子がハロゲンで置換されている、1個から6個(「C〜Cハロアルキル」)、好ましくは1個から3個(「C〜Cハロアルキル」)の炭素原子を含む、上記において定義されるアルキル基を意味する。ハロアルキル基の例としては、これらに限定されるわけではないが、CF、CCl、CHF、CFCFが挙げられる。好ましくは、ハロアルキル基は、−CFである。
用語「ハロゲン」は、臭素、塩素、ヨウ素、またはフッ素を意味する。
用語「脱離基」は、求核置換反応などの置換反応において別の官能基で置換することができる官能基または原子を意味する。好適な脱離基は、当技術分野において周知である。 特定の実施形態において、当該脱離基は、ハロゲン、C〜Cアルキルスルホネート、C〜Cハロアルキルスルホネート、および(C〜C)アルキル(C〜C10)アリールスルホネート、例えば、クロロ、ブロモ、ヨード、メシレート(OMs)、トリフレート(OTf)、トシレート(OTs)など、から選択される。
本発明は、本明細書の説明に記載される化合物の「塩」も意味する。実例として、当該塩は、酸付加塩、塩基付加塩、または金属塩であり、ならびに、当技術分野において既知の従来の化学プロセスによって、塩基部分または酸部分を有する親化合物から合成することができる。概して、そのような塩は、例えば、当該化合物の遊離酸形態または遊離塩基形態を、化学量論量の好適な塩基または酸と、水中または有機溶媒中または当該2つの混合液中において反応させることによって製造される。非水性媒体、例えば、エーテル、酢酸エチル、エタノール、アセトン、イソプロパノール、またはアセトニトリルが、概して、好ましい。当該酸付加塩の実例としては、無機酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩など、有機酸付加塩、例えば、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、カンファースルホン酸塩など、が挙げられる。塩基付加塩の実例としては、無機塩基塩、例えば、アンモニウム塩など、および有機塩基塩、例えば、エチレンジアミン、エタノールアミン、N,N−ジアルキレンエタノールアミン、トリエタノールアミン、グルタミン、アミノ酸塩基性塩など、が挙げられる。金属塩の実例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルミニウム塩、およびリチウム塩が挙げられる。特定の実施形態において、当該塩は、酸付加塩、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、リンゴ酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロ酢酸塩、またはカンファースルホン酸塩など、である。好ましくは、酸付加塩は、HCl、HBr、HPO、HSO、MsOH、pTsOH、TFA、クエン酸塩、およびフマル酸塩から選択される。
同様に、本明細書の説明に記載される化合物は、遊離化合物としてまたは溶媒和物(例えば、水和物、アルコラートなど)として得ることができるかまたは使用することができ、この場合、両方の形態は、本発明の範囲内に含まれる。溶媒和方法は、概して、現状技術水準において既知である。好ましくは、当該溶媒和物は、水和物である。
用語「有機溶媒」は、例えば、環状および非環状エーテル(例えば、EtO、iPrO、tBuO、MeOtBu、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン)、炭化水素溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン)、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、スルホキシド(DMSO)、およびそれらの混合物を包含する。
第1態様において、本発明は、下記式(III)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、
Xは、脱離基であり;および
は、C〜Cアルキルである。]
またはその溶媒和物
を製造する方法であって、
下記式(II)の化合物:
Figure 2021531300
またはその溶媒和物を酸化的転位させる工程を含む、方法を対象とする。
ある実施形態において、Xは、Cl、Br、I、OMs、OTsおよびOTfから選択される。好ましくは、Xは、Cl、Br、およびIから選択され;より好ましくは、ClおよびBrから選択され;さらにより好ましくは、XはClである。
別の好ましい実施形態において、Rは、C〜Cアルキルであり;好ましくは、MeまたはEtであり;さらにより好ましくは、RはMeである。
特定の実施形態において、本発明の方法は、
(a)下記式(I)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Xは、脱離基である。]
またはその溶媒和物
をアシル化させ、下記式(II)の化合物:
Figure 2021531300
またはその溶媒和物
を得る工程と、
(b)式(II)の化合物またはその溶媒和物を酸化的転位させる工程によって、下記式(III)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Rは、C〜Cアルキルである。]
またはその溶媒和物
を得る工程と
を含む。
ある実施形態において、Xは、Cl、Br、およびIから選択され、Rは、C〜Cアルキルである。
式(II)の化合物は、芳香族環に対してβ位に脱離基を有するが、本発明者らは、これらの化合物の酸化的転位が、非常に効率的に進行することを見出した(例えば、Olah et al., J. Am. Chem. Soc. 1982, 104, 5168−5172は、酸性条件下でのこのタイプの化合物の不安定性を報告している)。その結果、この方法は、非常に簡単な方式において式(III)の化合物を製造することを可能にする。
さらに、本発明者らは、本発明の方法が、高収率および短い反応時間において式(III)の化合物をもたらすことを見出した。当該方法は、有機金属試薬または毒性試薬の使用を必要とせず、シンプルで低コストであり、非常に高い生産性において所望の生成物を生じる。その結果、この方法は、工業規模での生産にとって非常に好適である。
特定の実施形態において、本発明の方法は、さらに、式(III)の化合物またはその溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程を含む。
式(III)の化合物は、先行技術から既知である方法によって(例えば、国際公開第2009/102155号, 中国特許出願公開第104326909(A)号、中国特許出願公開第102675101(A)号、Synthetic Communications 2011, 41(9), 1394−1402)、ビラスチンへと転化することができる。
特定の実施形態において、式(III)の化合物またはその溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程は、
(c)下記式(III)の化合物:
Figure 2021531300
またはその溶媒和物[式中、XおよびRは、上記において定義されるとおりである。]を、
下記式(IV)の化合物:
Figure 2021531300
またはその塩もしくは溶媒和物[式中、Rは、Hおよび−CHCHOEtから選択されるものである。]と反応させ、
下記の式(v)の化合物:
Figure 2021531300
またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
(d)式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程と
を含む。
式(IV)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のRが、CHCHOEtである場合、工程(c)の後に、RがCHCHOEtである式(VIの化合物が得られる。この場合、工程(d)は、RがCHCHOEtである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を提供する工程を含む。
式(IV)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のRがHである場合、工程(c)の後に、RがHである式(V)の化合物が得られる。この場合、工程(d)は、
(d1)RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(VI)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Yは脱離基である。]
と反応させ、Rが−CHCHOEtである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
(d2)Rが−CHCHOEtである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と
を含む。
ある実施形態において、Yは、Cl、Br、I、OMs、OTs、およびOTfから選択される。
本発明者らは、驚くべきことに、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物と、上記において定義される式(VI)の化合物との反応を、エステル基も加水分解する反応条件下において実施することで、結果として、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物から、直接的に、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を生じさせることができることを見出した。
この方法では、式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基の加水分解が、工程(d1)のために使用される反応条件下において行われる場合、非常に簡単な方式:たった4つの合成工程において、式(I)の出発化合物からビラスチンが得られる。
驚くべきことに、先行技術における他の方法とは対照的に、当該方法は、非常に効率的な方法において進行して、高い収率および純度において、追加の加水分解工程の必要性を避けつつ、ビラスチンを直接的に生じる。
特定の実施形態において、工程(d1)および(d2)は、ワンポットプロセスにおいて実施される。すなわち、両方の工程が、Rが−CHCHOEtである式(V)の中間体の単離なしに、同じ反応器または同じ反応装置において実施される。これは、時間のかかる中間体の分離プロセスおよび精製の必要性を回避する。その結果、当該ワンポットプロセスは、ビラスチンを得るために必要な反応工程全体の数を減らし、時間および資源を節約する。
さらなる実施形態において、式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基の加水分解は、工程(d1)のために使用される反応条件下において行われる。この場合、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物は、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物から直接的に得られる。
したがって、本発明のさらなる実施形態において、工程(d)は、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(VI)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Yは脱離基である。]
と反応させる工程と、
式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と
を含む。
この場合、式(VI)の化合物との反応およびエステル基の加水分解の両方は、単一の反応工程において行われる。
別の実施形態において、工程(d1)後に得られる化合物が単離され、場合により、工程(d2)を実施する前に精製される。
本発明の別の実施形態により、式(III)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物へと転化させる工程は、
(c’)下記式(III)の化合物:
Figure 2021531300
またはその溶媒和物
[式中、XおよびRは、上記において定義される通りである。]
を加水分解させ、下記式(III’)の化合物:
Figure 2021531300
またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
(d’)式(III’)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記の式(IV)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Rは、Hおよび−CHCHOEtから選択されるものである。]
またはその塩もしくは溶媒和物
と反応させて、
下記の式(V’)の化合物:
Figure 2021531300
またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
(e’)必要であれば、式(V’)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物へと転化させる工程と
を含む。
式(IV)の化合物のRがHの場合、工程(e’)が必要である。
そうではなく、式(IV)の化合物のRが−CHCHOEtである場合、工程(d’)の後にビラスチンが得られる。この場合、式(III)の化合物をビラスチンへと転化させるための上記において言及した方法は、工程(c’)および(d’)のみを含む。
式(IV)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のRがHである場合、RがHである式(V’)の化合物が、工程(d’)の後に得られる。この場合、工程(e’)は、RがHである式(V’)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(VI)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Yは脱離基である。]
と反応させて、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を提供する工程を含む。
ある実施形態において、Yは、Cl、Br、I、OMs、OTs、およびOTfから選択される。
好ましくは、本発明に従ってビラスチンを製造する当該方法は、さらなる反応工程(例えば、官能基の保護または脱保護)なしに、上記において開示される工程(工程(a)〜(d)または工程(a)〜(e’))を一連の順序において含む。すなわち、好ましい実施形態において、本発明に従ってビラスチンを製造する当該方法は、上記において開示される反応工程(工程(a)〜(d)または工程(a)〜(e’))からなる。特に明記されない限り、当該方法は、3つの反応工程のいくつかまたは全ての後に、単離および精製工程を含むことができる。
式(II)の化合物の酸化的転位
ある実施形態において、式(II)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を酸化的転位させて式(III)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程は、酸化剤ならびにトリ(C〜C)アルキルオルトエステルまたは(C〜C)アルカノールまたはそれらの混合物の存在下において実施される。
ある実施形態において、当該トリ(C〜C)アルキルオルトエステルは、トリメチルオルトエステルおよびトリエチルオルトエステルから選択される。
特定の実施形態において、当該トリエチル−トリメチルオルトエステルは、トリエチル−トリメチルオルトホルマートから選択される。
ある実施形態において、当該(C〜C)アルカノールは、MeOHおよびEtOHから選択される。
好ましくは、当該トリ(C〜C)アルキルオルトエステル、(C〜C)アルカノール、またはそれらの混合物が、当該反応の溶媒として使用される。
好適な酸化剤としては、ヨウ素酸化剤、例えば、I、ICl、ICl、HIO、PhI(OAc)、PhI(OCOCF、PhI(OTf)、PhI(OH)OTs、PhIO、NIS、IBX、DMPなど、が挙げられる。ある実施形態において、当該酸化剤は、I、ICl、HIO、およびPhI(OAc)2から選択される。
特定の実施形態において、当該酸化剤は、式(II)の化合物に対して1.0モル当量から10.0モル当量、好ましくは、1.0モル当量から5.0モル当量、より好ましくは、1.0モル当量から3.0モル当量の量において存在する。
好ましい実施形態において、当該反応は、酸の存在下において実施される。触媒として使用することができる好適な酸としては、無機酸および有機酸、例えば、硫酸、塩化水素酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、およびリンゴ酸など、が挙げられる。特定の実施形態において、当該酸は、HCl、HBr、HPO、HSO、MsOH、pTsOH、およびTFAから選択される。好ましくは、当該酸は、HSOまたはHClである。
好ましくは、当該酸触媒は、インサイチューにおいて、酸前駆体から生成される。したがって、好ましい実施形態において、当該反応は、酸前駆体の存在下において実施される。好適な酸前駆体は、当業者にとって既知であり、例として、アルキル酸クロライドまたはクロロギ酸アルキル、例えば、2,2−ジメチルプロピオニルクロライド、塩化アセチル、塩化プロピオニル、クロロギ酸エチル、クロロギ酸メチル、クロロギ酸プロピル、クロロギ酸ベンジル、クロロギ酸トリクロロメチルが挙げられる。ある実施形態において、当該反応は、塩化水素酸前駆体、例えば、2,2−ジメチルプロピオニルクロリドまたはクロロギ酸エチルなど、の存在下において実施される。
特定の実施形態において、当該酸は、式(II)の化合物に対して0.01モル当量から0.9モル当量、好ましくは、0.05モル当量から0.6モル当量、より好ましくは、0.1モル当量から0.5モル当量の量において存在する。
ある実施形態において、当該反応は、−20℃から150℃の間の温度、好ましくは、20℃から130℃の間の温度、好ましくは、20℃から100℃の間の温度において実施される。
本発明の実施形態において、当該酸化的転位は、トリ(C〜C)アルキルオルトエステル、(C〜C)アルカノール、またはそれらの混合物、酸化剤、ならびに酸触媒の存在下において実施される。
特定の実施形態において、当該酸化的転位は、トリ(C〜C)アルキルオルトエステル、ヨウ素酸化剤、および酸触媒の存在下において実施される。
特定の実施形態において、当該反応は、溶媒(反応に使用される試薬以外)の不在下において実施される。好ましくは、当該トリ(C〜C)アルキルオルトエステルが、反応の溶媒として使用される。
別の実施形態において、当該酸化的転位は、有機溶媒の存在下において実施される。ある実施形態において、当該有機溶媒は、環状および非環状エーテル(例えば、EtO、iPrO、tBuO、MeOtBu、1,4−ジオキサン、THF、2−メチル−THF)、炭化水素溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、クロロベンゼン)、芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、およびそれらの混合物から選択される。好ましくは、当該有機溶媒は、アルコールであり;より好ましくは、C1〜6アルカノール、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノールなど、であり;さらにより好ましくは、当該有機溶媒はメタノールである。
ある実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトオルトホルマート(TMOF)、ヨウ素酸化剤、および酸触媒の存在下において実施される。
別の実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトホルマート(TMOF)、ヨウ素酸化剤、酸触媒、および有機溶媒の存在下において実施される。
別の実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトホルマート(TMOF)と、I、ICl、HIO、およびPhI(OAc)から選択されるヨウ素酸化剤と、HCl、HBr、HPO、HSO、MsOH、pTsOH、およびTFAから選択される酸の存在下において実施される。
さらなる実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトホルマート(TMOF)と、I、ICl、HIO、およびPhI(OAc)から選択されるヨウ素酸化剤と、HCl、HBr、HPO、HSO、MsOH、pTsOH、およびTFAから選択される酸と、有機溶媒の存在下において実施される。
さらなる実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトホルマート(TMOF)と、I、ICl、HIO、およびPhI(OAc)から選択されるヨウ素酸化剤と、HSOおよびHClから選択される酸の存在下において実施される。
別の実施形態において、当該酸化的転位は、トリメチルオルトホルマート(TMOF)と、I、ICl、HIO、およびPhI(OAc)から選択されるヨウ素酸化剤と、HSOおよびHClから選択される酸と、有機溶媒の存在下において実施される。
式(I)の化合物のアシル化
式(I)の化合物またはその溶媒和物のアシル化は、好適なアシル化剤の存在下において実施される。ある実施形態において、当該アシル化剤は、(iPrCO)Oおよび式iPrCO−Zの化合物から選択され、この場合、Zは、OH、Cl、Br、およびIから選択される。好ましくは、当該アシル化剤は、iPrCO−Clである。
特定の実施形態において、当該アシル化剤は、式(I)の化合物に対して1.0モル当量から10.0モル当量;好ましくは、1.0当量から5.0当量、より好ましくは、1.0当量から3.0モル当量の量において存在する。
ある実施形態において、当該反応は、プロトン酸および/またはルイス酸の存在下において実施される。フリーデルクラフトアシル化にとって好適なプロトン酸およびルイス酸は、先行技術において既知である。ある実施形態において、当該酸は、AlCl、AlBr3、FeCl、FeBr、BF、BBr、BCl、ZnO、ZnCl、ZnBr、TiCl、SnCl、SiCl、POCl、FeSOおよびその水和物もしくは溶媒和物、HCl、HSO、HPO、HClO、HBF、ClSOH、MsOHおよびTfOHから選択される。好ましくは、当該酸は、AlClである。
特定の実施形態において、当該酸は、式(I)の化合物に対して0.1モル当量から10.0モル当量;好ましくは、0.1当量から5.0当量、より好ましくは、0.5当量から3.0モル当量の量において存在する。
特定の実施形態において、当該アシル化反応は、有機溶媒の存在下において実施される。好適な溶媒としては、例えば、エーテル、炭化水素溶媒、ハロゲン化溶媒、芳香族溶媒、ケトン、エステル、およびそれらの混合物が挙げられる。ある実施形態において、当該溶媒は、炭化水素溶媒、例えば、ペンタン、ヘキサン、またはヘプタンなど、である。ある実施形態において、当該反応は、非極性有機溶媒、例えば、エーテル(例えば、EtO、iPrO、tBuO、MeOtBu、1,4−ジオキサン)、炭化水素溶媒(例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン)、ハロゲン化溶媒(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム)、または芳香族溶媒(例えば、トルエン、キシレン)など、の存在下において実施される。
別の好ましい実施形態において、当該反応は、混ぜ物なしに、すなわち、溶媒の不在下において実施される。
好ましくは、当該反応は、混ぜ物なしに、または非極性有機溶媒の存在下において実施される。
ある実施形態において、当該反応は、−78℃から100℃の間の温度、好ましくは、−20℃から60℃の間の温度、好ましくは、0℃から40℃の間の温度において実施される。
特定の実施形態において、当該アシル化反応は、好適なアシル化剤および酸の存在下において実施される。
別の実施形態において、当該アシル化反応は、(iPrCO)Oおよび式iPrCO−Zの化合物から選択されるアシル化剤ならびにプロトン酸および/またはルイス酸の存在下において実施され、この場合、Zは、OH、Cl、Br、およびIから選択される。
好ましい実施形態において、当該アシル化反応は、iPrCO−ClおよびAlClの存在下において実施される。
式(III)または(III’)の化合物と式(IV)の化合物との反応
式(III)または(III’)の化合物と式(IV)の化合物とを反応させ、それぞれ、式(V)または(V’)の化合物を得る工程は、先行技術において前に開示されているように実施することができる。
本発明の特定の実施形態において、当該反応は、塩基および有機溶媒の存在下において実施される。
好適な塩基としては、無機塩基および有機塩基、例えば、アルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩(例えば、NaCO、KCO、CsCO、LiCO、NaHCO、KHCO、CsHCO、LiHCO)、アルカリ金属のリン酸塩(例えば、NaPO、KPO、NaHPO、KHPO、NaHPO、KHPO)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、NaOMe、KOMe、NaOEt、KOEt、NaOtBu、KOtBu)、アルカリ金属の水酸化物(例えば、NaOH、KOH、LiOH、CsOH)、脂肪族アミンまたは芳香族アミン(例えば、MeNH、EtNH、iPrNH、BuNH、MeN、EtN、BuN、iPrEtN、N−メチルモルホリン、ピリジン、DMAP、アニリン、N,N−ジメチルアニリン)が挙げられる。好ましくは、当該塩基は、無機塩基であり、より好ましくは、当該塩基は、アルカリ金属の炭酸塩、炭酸水素塩、またはリン酸塩である。
ある実施形態において、当該有機溶媒は、極性有機溶媒、例えば、THF、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、スルホキシド(DMSO)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、またはそれらの混合物である。さらなる実施形態において、当該有機溶媒は、極性非プロトン性有機溶媒、例えば、THF、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、スルホキシド(DMSO)、またはそれらの混合物である。
好ましい実施形態において、当該反応は、無機塩基および極性非プロトン性有機溶媒の存在下において実施される。
ある実施形態において、当該反応は、20℃から180℃の間の温度、好ましくは、20℃から160℃の間の温度、好ましくは、50℃から150℃の間の温度において実施される。
がHである式(V)または(V’)の化合物と式(VI)の化合物との反応
がHである式(V)または(V’)の化合物と式(VI)の化合物を反応させ、それぞれ、Rが−CHCHOEtである式(V)の化合物またはビラスチンを得る工程は、先行技術において以前に開示されているように実施することができる。
本発明の特定の実施形態において、当該反応は、塩基および有機溶媒の存在下において実施される。
好適な塩基としては、無機塩基および有機塩基、例えば、アルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩(例えば、NaCO、KCO、CsCO、LiCO、NaHCO、KHCO、CsHCO、LiHCO)、アルカリ金属のリン酸塩(例えば、NaPO、KPO、NaHPO、KHPO、NaHPO、KHPO)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、NaOMe、KOMe、NaOEt、KOEt、NaOtBu、KOtBu)、アルカリ金属の水酸化物(例えば、NaOH、KOH、LiOH、CsOH)、脂肪族アミンまたは芳香族アミン(例えば、MeNH、EtNH、iPrNH、BuNH、MeN、EtN、BuN、iPrEtN、N−メチルモルホリン、ピリジン、DMAP、アニリン、N、N−ジメチルアニリン)が挙げられる。好ましくは、当該塩基は、無機塩基であり、より好ましくは、アルカリ金属の水酸化物またはアルコキシドであり、さらにより好ましくは、アルカリ金属の水酸化物、例えば、NaOH、KOH、LiOH、またはCsOHなど、である。
ある実施形態において、当該有機溶媒は、極性有機溶媒、例えば、THF、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、スルホキシド(DMSO)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、またはそれらの混合物である。さらなる実施形態において、当該有機溶媒は、極性非プロトン性有機溶媒、例えば、THF、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、スルホキシド(DMSO)、またはそれらの混合物である。
好ましい実施形態において、当該反応は、無機塩基、好ましくは、アルカリ金属の水酸化物、および極性有機溶媒の存在下において実施される。
ある実施形態において、当該反応は、0℃から180℃の間の温度、好ましくは、20℃から160℃の間の温度、好ましくは、30℃から100℃の間の温度において実施される。
本発明の好ましい実施形態において、カルボン酸へのエステル基の加水分解は、RがHである式(V)の化合物を式(VI)の化合物を反応させる反応条件下において行われる。この場合、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物は、さらなる反応工程の必要性なしに、直接的に得られる。特定の実施形態において、当該加水分解は、無機塩基、好ましくは、アルカリ金属の水酸化物(例えば、KOH、またはNaOH)、および極性有機溶媒(例えば、DMSO)の存在下において実施される。
エステル基の加水分解
が−CHCHOEtである式(V)の化合物または式(III)の化合物のエステル基を加水分解させ、それぞれ、ビラスチンまたは式(III’)の化合物を得る工程は、先行技術において以前に開示されたように実施することができる。
ある実施形態において、当該反応は、酸加水分解または塩基加水分解によって実施される。特定の実施形態において、加水分解は、加熱下において、酸または塩基による処理によって実施される。好適な酸としては、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、HCl、HBr、HF、HClO、HSO、HNO、HPO、ギ酸、プロピオン酸、酪酸、リンゴ酸、クエン酸、安息香酸、p−トルエンスルホン酸、シュウ酸、およびコハク酸、好ましくは、HCl、HBr、およびHSOが挙げられる。好適な塩基としては、アルカリ金属の炭酸塩または炭酸水素塩(例えば、NaCO、KCO、CsCO、LiCO、NaHCO、KHCO、CsHCO、LiHCO)、アルカリ金属のリン酸塩(例えば、NaPO、KPO、NaHPO、KHPO、NaHPO、KHPO)、アルカリ金属のアルコキシド(例えば、NaOMe、KOMe、NaOEt、KOEt、NaOtBu、KOtBu)、およびアルカリ金属の水酸化物(例えば、NaOH、KOH、LiOH、CsOH)が挙げられる。好ましくは、当該塩基は、アルカリ金属の水酸化物またはアルコキシドであり、より好ましくは、アルカリ金属の水酸化物、例えば、NaOH、KOH、LiOH、またはCsOHなど、である。
ある実施形態において、当該反応は、水、有機溶媒、またはそれらの混合物の存在下において実施される。
特定の実施形態において、当該反応は、有機溶媒、好ましくは、極性有機溶媒、例えば、THF、ケトン(例えば、アセトン、ブタノン、ペンタノン、メチルエチルケトン、エチルイソプロピルケトン)、エステル(例えば、EtOAc、iPrOAc)、ニトリル(例えば、アセトニトリル、ベンゾニトリル)、アミド(例えば、DMF、DMA、HMPA、NMP)、スルホキシド(DMSO)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、t−ブタノール)、またはそれらの混合物の存在下において実施される。
好ましい実施形態において、当該反応は、無機塩基、好ましくは、アルカリ金属の水酸化物、および極性有機溶媒の存在下において実施される。
ある実施形態において、当該反応は、0℃から180℃の間の温度、好ましくは、20℃から160℃の間の温度、好ましくは、30℃から100℃の間の温度において実施される。
好ましい実施形態において、エステル基の加水分解は、RがHである式(V)の化合物と、式(VI)の化合物との反応に使用される塩基条件下において行われ、そのため、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物が、単一の反応工程において、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物から直接的に得られる。
別の態様において、本発明は、
ビラスチンの製造における中間体としての下記式(II)の化合物:
Figure 2021531300
[式中、Xは、脱離基である。]
またはその溶媒和物
の使用を対象とする。
ある実施形態において、Xは、Cl、Br、I、OMs、OTs、およびOTfから選択され、好ましくは、Xは、Cl、またはBrであり、より好ましくは、Xは、Clである。
さらなる態様において、本発明は、
Figure 2021531300
[式中、Xは、Cl、I、OMs、OTs、およびOTfから選択されるものである。]
またはその溶媒和物
を対象とする。
好ましい実施形態において、XはClである。
本開示の範囲は、本明細書において開示される実施形態の全ての可能な組み合わせを包含することは理解されるべきである。
実施例1:1−(4−(2−クロロエチル)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オンの製造
Figure 2021531300
反応容器において、iPrCOCl(8.2g)を9℃に冷却し、AlCl(5.2g)を混合した。2−クロロエチルベンゼン(4.3g)を滴加し、当該混合物を60分間撹拌して、0℃の1MのHCl(50mL)に注ぎ入れた。TBME(10mL)を加え、当該混合物を撹拌した。有機層を、1MのNaOH(25mL)で洗浄し、分離し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、次いで凝縮させ、真空下において溶媒を除去した。7.4gの1−(4−(2−クロロエチル)フェニル)−2−メチルプロパン−1−オンを、100%の収率および90%の純度において得た。
実施例2:2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルの製造
Figure 2021531300
還流冷却器を備えた丸底フラスコにおいて、ICl(9.6mL)を、TMOF(55mL)中における1−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(13.42g)の溶液に加えた。当該混合物は、発熱反応において非常に激しく反応した。数分後、発砲および還流が止まったら、当該混合物を冷却し、以下のように後処理を実施した:当該混合物を、重炭酸ナトリウムの飽和溶液(120mL)でクエンチし、ジクロロメタンで抽出した(80mL×3回)。有機層を、Naの溶液(10%、150mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮した。15.03gの2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルを、98%の収率および85%の純度において得た。
実施例3:2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルの製造
Figure 2021531300
(794mg)を、TMOF(913μL)中における1−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(200mg)と共に丸底フラスコに入れた。当該混合物を、5分間撹拌した後、硫酸(22μL)を加えた。この時点で、当該容器を80℃に加熱した。1時間後、NaHCO(5mL)の溶液の添加とその後のジクロロメタンによる抽出(5mL×3回)によって後処理を達成した。当該有機層を、Na(20mL)の溶液で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下において濃縮した。0.226gの2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルを、99%の収率および86%の純度において得た。
実施例4:2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルの製造
(290mg)を、MeOH中におけるHClの0.23Mの溶液1.65mLに溶解させた。それを、1−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロパン−1−オン(200mg)およびTMOF(400mg)と混合した。当該混合物を、10分間、100℃で加熱し、室温まで冷却して、5mLのNa溶液に注ぎ入れた。当該混合物をDCMで抽出した(5mL×2回)。当該有機層を、Naの溶液(5mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、真空下において濃縮した。0.220gの2−[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルを、96%の収率および70%の純度において得た。
あるいは、[4−(2−クロロ−エチル)−フェニル]−2−メチル−プロピオン酸メチルエステルも、実施例4と同様だがMeOH中におけるHClの溶液の代わりに酸源としてクロロギ酸エチルを使用することによって得た。
生産性比較
以下の表において、本発明の方法の生産性およびプロセスサイクル時間を、先行技術の最良または最も近い実施例と比較する。生産性は、当該方法において使用した出発材料、試薬、および溶媒の総量に対して得られた式(III)の生成物の量を意味する。これは、方法のコスト効率の指標であり、そのため、工業規模での生産にとって非常に重要である。
Figure 2021531300
上記に示したように、本発明の方法は、非常に高い生産性および短い反応時間において式(III)の化合物の製造を可能にする。その結果、この方法は、非常にコスト効率が良く、そのため、工業生産にとって非常に好適である。さらに、当該方法は、他の先行技術の方法におけるような、有機金属試薬または毒性の高い試薬の使用を必要としない。最後に、結果として得られる式(III)の化合物は、後続のピペリジニル化合物との反応に必要な脱離基を既に有しており、そのため、ビラスチンの製造においてそれを使用するための追加の反応工程を必要としない。

Claims (15)

  1. 下記式(III)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、
    Xは、脱離基であり、
    は、C〜Cアルキルである。]
    またはその溶媒和物
    を製造する方法であって、
    下記式(II)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその溶媒和物を酸化的転位させる工程を含む、方法。
  2. (a)下記式(I)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Xは、脱離基である。]
    またはその溶媒和物
    をアシル化させ、下記式(II)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその溶媒和物
    を得る工程と、
    (b)式(II)の化合物またはその溶媒和物を酸化的転位させ、下記式(III)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Rは、C〜Cアルキルである。]
    またはその溶媒和物
    を得る工程と
    を含む、請求項1に記載の方法。
  3. Xが、Cl、Br、I、OMs、OTsおよびOTfから選択されるものである、請求項1に記載の方法。
  4. 酸化的転位が、トリ(C〜C)アルキルオルトエステル、(C〜C)アルカノール、またはそれらの混合物、酸化剤、および酸触媒の存在下において実施される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記酸化剤が、ヨウ素酸化剤、例えば、I、ICl、ICl、HIO、PhI(OAc)、PhI(OCOCF、PhI(OTf)、PhI(OH)OTs、PhIO、NIS、IBX、DMPである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記酸触媒が、硫酸、塩化水素酸、臭化水素酸、硝酸、リン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、カンファースルホン酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、酒石酸、およびリンゴ酸から選択されるものである、請求項4または5のいずれか一項に記載の方法。
  7. アシル化が、(iPrCO)Oおよび式iPrCO−Zの化合物[式中、Zは、OH、Cl、Br、およびIから選択されるものである。]から選択されるアシル化剤の存在下において実施される、請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. アシル化が、プロトン酸および/またはルイス酸の存在下において実施される、請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 式(III)の化合物またはその溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法であって、
    (c)下記式(III)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中
    Xは、脱離基であり、
    は、C〜Cアルキルである。]
    またはその溶媒和物
    を、
    下記式(IV)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその塩もしくは溶媒和物[式中、Rは、Hおよび−CHCHOEtから選択されるものである。]
    またはその塩もしくは溶媒和物
    と反応させ、
    下記式(V)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
    (d)式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程と
    をさらに含む、方法。
  11. 式(IV)および(V)の化合物のRが−CHCHOEtであり、工程(d)が、式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を得る工程を含む、請求項10に記載の方法。
  12. 式(IV)および(V)の化合物のRがHであり、工程(d)が、
    (d1)RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(VI)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Yは脱離基である。]
    と反応させ、Rが−CHCHOEtである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
    (d2)Rが−CHCHOEtである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と
    を含む、請求項10に記載の方法。
  13. 工程(d)が、RがHである式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(VI)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Yは脱離基である。]
    と反応させる工程と、
    式(V)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物のエステル基を加水分解させ、単一の反応工程において、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と
    を含む、請求項10または12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法であって、
    (c’)下記式(III)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、
    Xは、脱離基であり、
    は、C〜Cアルキルである。]
    またはその溶媒和物
    を加水分解させ、下記式(III’)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
    (d’)式(III’)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、下記式(IV)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Rは、Hおよび−CHCHOEtから選択されるものである。]
    またはその塩もしくは溶媒和物
    と反応させ、下記式(V’)の化合物:
    Figure 2021531300
    またはその塩もしくは溶媒和物を得る工程と、
    (e’)必要であれば、式(V’)の化合物またはその塩もしくは溶媒和物を、ビラスチンまたはその塩もしくは溶媒和物に転化させる工程と
    をさらに含む、方法。
  15. 下記式(II’)の化合物:
    Figure 2021531300
    [式中、Xは、Cl、I、OMs、OTs、およびOTfから選択されるものである。]
    またはその溶媒和物。
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