JP2021530458A - 高濃度液体抗体製剤 - Google Patents

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Abstract

本開示は、薬剤的に活性がある抗原結合タンパク質、例えばモノクローナル抗体の高濃度液体製剤を記載する。そのような製剤は、その抗原結合タンパク質にくわえて、少なくとも80mMの緩衝剤及び少なくとも80mMの安定剤を含む。さらに、本開示は、抗IL−17C抗体の医薬製剤に関し、そのような製剤を作製する方法及びそれを使用する方法を提供する。【選択図】なし

Description

本開示は、薬剤的に活性がある抗原結合タンパク質、例えばモノクローナル抗体の高濃度液体製剤を記載する。そのような製剤は、その抗原結合タンパク質にくわえて、少なくとも80mMの緩衝剤及び少なくとも80mMの安定剤を含む。さらに、本開示は、抗IL−17C抗体の医薬製剤に関し、そのような製剤を作製する方法及びそれを使用する方法を提供する。
抗体の医薬への使用はここ数年で増加している。多くの場合、そのような抗体は、静脈内(IV)経路を介して注射される。代替的な投与経路は、皮下注射や筋肉内注射であり、患者のコンプライアンスや投与のしやすさという点で利点がある可能性がある。しかし、これらの注射経路は、注射される最終溶液中の高いタンパク質濃度を必要とする。
したがって、皮下注射用の抗体などの治療的に有効な抗原結合タンパク質を高濃度で安定な医薬製剤を提供することが望まれている。皮下注射の利点は、医療従事者が患者とのある程度短い介入で行うことができることである。さらに、患者は訓練を受けて自分で皮下注射を行うことができる。このような自己投与は、病院での治療が必要ない(医療資源の利用が減る)ため、維持投与時には特に有用である。
しかし、皮下注射のための容量が非常に限られているため、これらのタンパク質濃度は100mg/mLを超えることになり、タンパク質の安定性、タンパク質とタンパク質の相互作用、粘度の増加に関するいくつかの課題が明らかになっている。粘度は、治療用タンパク質の生物物理学的及び生化学的特性に関する問題だけでなく、このような高濃度タンパク質溶液の送達及び製造に関する問題でもある。溶液の粘度が高いほど、このような粘性のある溶液をシリンジや針を介して注射するのに時間がかかる。このように、注射可能性(syringability)の性状は粘度に影響され、高濃度液体製剤の開発の際には考慮する必要がある。市販のオートインジェクターの多くは、溶液粘度が20cP未満に制限されている。したがって、治療用抗体の高濃度液体製剤の開発においては、製造及び製品のそれぞれの送達に関して、粘度が非常に重要な因子となる。
これらの問題に対処するためには、好適な製剤組成物の開発が最も重要である。
しかし、特異的な抗体は、望ましくない自己相互作用のような性質を持っており、高濃度製剤には不向きである。この自己相互作用傾向は、高タンパク質濃度でのオリゴマー化、凝集、及び高粘度化につながる可能性がある。自己相互作用クロマトグラフィーや拡散相互作用パラメーターの決定のような、抗体の自己相互作用を検出し定量するためのいくつかのアッセイが利用可能である。例えば、Publicover及びVincze(米国特許第7514938B2号)には、抗体を含むタンパク質で被覆されたミクロン及びサブミクロンスケールの粒子の相互作用及び凝集を調べるための誘電緩和分光法(DRS)の使用が記載されている。Holmanら(米国特許出願公開第20070291265A1号)には、巨大分子の凝集を測定するための光散乱及び濃度信号を測定する二分岐光ファイバーシステムが記載されている。Obrezanovaら(mAbs,7(2):352−363,2015)には、サイズ排除高速液体クロマトグラフィー(SE−HPLC)及び光学密度マイクロタイタープレート抗体捕捉アッセイであるオリゴマー検出アッセイを使用して、500を超える抗体の凝集傾向を系統的に測定することが記載されている。Geogheganら(mAbs,8(5):941−950,2016)には、モノクローナル抗体の自己相互作用、粘性及び安定性を測定するための疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)保持時間、アフィニティーキャプチャーSINS、及び動的光散乱の使用が記載されている。コロイド状タンパク質相互作用を評価するために使用される現在の方法の概要は、Gengら(J Pharm Sci.,103(11):3356−3363,2014)によって提供されている。
したがって、自己相互作用傾向を有する抗体の高濃度製剤の開発が必要とされている。
本開示は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及び安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。より詳細には、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約5.0〜約7.0のpHを与える約80〜約120mMの緩衝剤及び約80〜約120mMの安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。
一態様では、本開示は、約100〜250mg/mL、125〜200mg/mL、130〜180mg/mL、140±10mg/mL、150±10mg/mL、160±10mg/mL、170±10mg/mL、140mg/mL、150mg/mL、160mg/mL、170mg/mLの抗原結合タンパク質を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。
別の態様では、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約80〜120mMの緩衝剤及び約80〜120mMの安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、緩衝剤の濃度は約90〜110mMであり、安定剤の濃度は約90〜110mMである。
別の態様では、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約80〜120mMのヒスチジンバッファー及び約80〜120mMの安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、ヒスチジンバッファー濃度は約100mMである。さらなる態様では、ヒスチジンバッファー濃度は100mMである。別の態様では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。別の態様では、医薬製剤はpHが約5.0〜約7.0である。別の態様では、医薬製剤はpHが6.0である。別の態様では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。
一態様では、本開示は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及び安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、安定剤はアミノ酸である。さらなる態様では、アミノ酸はアルギニンである。
一態様では、本開示は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及びアルギニンを含む該抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、アルギニン濃度は約100mMである。さらなる態様では、アルギニン濃度は100mMである。
一態様では、本開示は、抗原結合タンパク質、緩衝剤、安定剤を含み、さらに約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤を含む該抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。さらなる態様では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。
一態様では、本開示は、皮下又は筋肉内投与用の抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、本開示は、液体形態、再溶解された形態、凍結乾燥形態又は噴霧乾燥形態で、抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。
別の態様では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。
別の態様では、抗原結合タンパク質はモノクローナル抗体である。
一態様では、本開示は抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供し、その抗原結合タンパク質は抗体である。別の態様では、抗体はモノクローナル抗体である。別の態様では、モノクローナル抗体は自己相互作用の傾向を有する。
国際公開第2017/140831号には、関連種(例えば、ヒト、マウス、カニクイザル)にわたって、IL−17Cに結合し、IL−17Cのその受容体への結合を阻害する抗体が開示されている。そのような抗体は、アトピー性皮膚炎及び乾癬に対するさまざまなインビボマウスモデルで有効であることが証明された。
一態様では、本開示は、IL−17C抗体のための医薬製剤を提供する。一態様では、IL−17C抗体はヒトIL−17C(配列番号1)に結合する。別の態様では、IL−17C抗体は、配列番号16及び17にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の態様では、IL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。
一態様では、本開示は、本開示による医薬製剤を含む注射装置を提供する。
別の態様では、本開示は、対象におけるIL−17C抗体を用いた治療に適した疾患又は病態を治療する方法を提供し、この方法は、本開示による製剤を対象に疾患又は病態を治療するのに有効な量で投与することを含む。一態様では、疾患又は病態は、炎症性疾患又は障害である。
別の態様では、本開示は、本開示による製剤が入った1つ又は複数のバイアル及び患者に製剤を皮下投与するための説明書を含むキットを提供する。
別の態様では、本開示は、本明細書に記載の安定な抗IL−17C抗体製剤を含む注射装置を提供する。
別の態様では、本開示は、例えば関節リウマチ、乾癬、肺炎症、COPDようなの炎症性障害の治療及び/又は中等度〜重度のADを含むアトピー性皮膚炎(AD)の治療などの治療用途のための本開示による医薬製剤を提供する。
BLIベースの自己相互作用アッセイの実験手順の概要。(1)ベースラインステップ(2)目的のmAbを用いることによるローディングステップ([抗体]=25nM)(3)ヒトFcフラグメント(1μM)を用いた反応停止ステップ(4)会合反応([抗体]=2μM)。横軸はアッセイの時間経過を示す。 MAB#1の高タンパク質濃度製剤に至る3段階DoEアプローチの概要 自己相互作用傾向の応答等高線プロット。製剤として、ヒスチジン‐HClをベースとするバッファーのみを界面活性剤なしで含んだ。 単量体含有量の応答等高線プロット(右)。製剤として、ヒスチジン‐HClをベースとするバッファーのみを界面活性剤なしで含んだ。 1回目のスクリーニング後に行われた評価試験の濃縮手順とSEC分析。濃縮は、CentriPrep Ultracel YM−30(メルクミリポアズ)を用いて1500×gで遠心分離することによって実験室規模で行った。 塩酸ヒスチジンをベースとする製剤を最適化するための第2の実験デザインの自己相互作用傾向及び単量体含有量(右)の応答等高線プロット。 塩酸ヒスチジンをベースとする製剤を最適化するための第2の実験デザインの単量体含有量の応答等高線プロット。 界面活性剤及びアルギニンの濃度に関する塩酸ヒスチジンをベースとする製剤を最適化するための第3の実験デザインの単量体含有量の変化の応答等高線図。
定義及び詳細な説明
本開示は、特定の方法、試薬、化合物、組成物、又は生物学的な系に限定されないことを理解されたく、これらは当然ながら変化しうる。また、本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明する目的であり、限定することを意図していないことを理解されたい。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、「a」、「an」及び「the」という単数形は、文脈上、別段の明らかな指示がない限り、複数の言及対象を含む。したがって、例えば、「ポリペプチド(a polypeptide)」への言及は、2つ以上のポリペプチドの組み合わせなどを包含する。
本明細書で使用される場合、「約」は、量、継続時間などの測定可能な値を言及するとき、指定された値から±5%、±1%、及び±0.1%を含む、±20%又は±10%の変動を、そのような変動が開示の方法を実行するのに適切であるとして、包含することを意味する。別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術的及び科学的用語は、本開示が関連する技術分野における当業者が一般的に理解するのと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似又は同等の任意の方法及び材料が、本開示を試験するために実際には使用できるが、好ましい材料及び方法が本明細書に記載され、本開示を記載及びクレームするにあたって、以下の用語を使用することになる。
「医薬製剤」又は「製剤」という用語は、有効成分の生物学的活性が有効であることを可能にするような形態であり、製剤が投与されることになる対象に許容できないほど有毒な追加成分を含有しない調製物を指す。そのような製剤は無菌である。「無菌」製剤は、無菌であるか、又はすべての生きた微生物及びその胞子を含まない。
「粘度」という用語は、指定された温度の流体によって示される流れに対する内部抵抗を指し、剪断応力の剪断速度に対する比率である。1ダイン/平方センチメートルの力により、面積が1平方センチメートルで1平方センチメートル離れた2つの平行な液体の表面が1cm/秒の速度で互いに通り過ぎる場合、液体は1ポアズの粘度を有する。1ポアズは100センチポアズに等しい。一実施形態では、緩衝剤及び安定剤を含む製剤の粘度は、約50cP未満、約45cP未満、約40cP未満、約35cP未満、約30cP未満、約25cP未満、約20cP未満、約15cP未満、又は約10cP未満である。
見かけの粘度に言及すると、粘度の値は、温度、剪断速度、用いられる剪断応力などの測定が行われる条件に依存することが理解される。見かけの粘度は、適用された剪断速度に対する剪断応力の比率として定義される。見掛け粘度を測定するための代替法が数多くある。例えば、粘度は、好適なコーンプレート、平行プレート又は他のタイプの粘度計若しくはレオメーターによって試験することができる。
「ヒスチジンバッファー」は、アミノ酸ヒスチジンを含むバッファーである。ヒスチジンバッファーの例としては、塩酸ヒスチジン、酢酸ヒスチジン、リン酸ヒスチジン、硫酸ヒスチジンが挙げられる。
「等張の」とは、製剤が人間の血液と本質的に同じ浸透圧を有することを意味し、等張性製剤は一般的に約250〜350mOsmの浸透圧を有することになる。等張性は、蒸気圧又は凝固点降下型の浸透圧計を使用して測定することができる。
ある特定の実施形態では、本開示による医薬製剤は安定剤を含む。安定化剤としては、ヒト血清アルブミン(HSA)、ウシ血清アルブミン(BSA)、α−カゼイン、グロブリン、a−ラクトアルブミン、LDH、リゾチーム、ミオグロビン、オボアルブミン、RNAアーゼAが挙げられるが、これらに限定されない。さらに、安定化剤としては、アミノ酸及びその代謝物、例えば、グリシン、アラニン(a−アラニン、β−アラニン)、アルギニン、ベタイン、ロイシン、リジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、プロリン、4−ヒドロキシプロリン、サルコシン、γ−アミノ酪酸(GABA)、オピン(アラノピン、オクトピン、ストロンビン)、トリメチルアミンN−オキシド(TMAO)が挙げられる。一実施形態では、安定剤はアミノ酸である。一実施形態では、アミノ酸はアルギニンである。一実施形態では、アルギニン濃度は約80〜120mMである。一実施形態では、アルギニン濃度は約100+/−20mMである。
ある特定の実施形態では、本開示による医薬製剤は非イオン界面活性剤を含む。非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート20やポリソルベート80など)、ポリエチレン−ポリプロピレン共重合体、ポリエチレン−ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンステアレート(polyox ethylene−stearates)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、例えばポリオキシエチレンモノラウリルエーテル、アルキルフェニルポリオキシエチレンエーテル(トリトン−X)、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体(ポロキサマー、プルロニック(Piuronic))、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)が挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。一実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.005〜0.04%(重量/体積)である。一実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。一実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20である。
ある特定の実施形態では、本開示による医薬製剤はさらに金属キレート剤を含む。金属キレート剤としては、EDTA及びEGTAが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態では、金属キレート剤はEDTAである。一実施形態では、EDTA濃度は約0.01〜約0.02mMである。一実施形態では、EDTA濃度は約0.05mMである。
本明細書で使用される場合、「自己相互作用」及び「自己会合」という用語は互換性があり、特定のタンパク質が1つ又は複数の同一のタンパク質に非特異的に結合することを指す。非特異的という用語は、弱い力による結合を指す。静電相互作用、ファンデルワールス相互作用又は疎水性相互作用を介して、2つ以上の同一の完全な抗体が、可逆的又は不可逆的な二量体、三量体、又は高次の多量体を形成する自己会合は、「非特異的」である。好ましい実施形態では、自己会合は可逆的である。抗体又は抗体断片などの抗原結合タンパク質は、kD(拡散相互作用パラメーター)の値が0mL/g未満である場合、自己相互作用傾向を有するとみなされる。一実施形態では、自己相互作用傾向を有する抗原結合タンパク質は、kD(拡散相互作用パラメーター)が、0mL/g未満、又は−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満である。一実施形態では、自己相互作用傾向を有する抗原結合タンパク質は、kD(拡散相互作用パラメーター)が約−23mL/gである。一実施形態では、自己相互作用傾向を有する抗原結合タンパク質は、リン酸緩衝生理食塩水中でkD(拡散相互作用パラメーター)が、0mL/g未満、又は−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満である。一実施形態では、自己相互作用傾向を有する抗原結合タンパク質は、リン酸緩衝生理食塩水中でkD(拡散相互作用パラメーター)が約−23mL/gである。好ましくは、kD(拡散相互作用パラメーター)は、Connolly et al.,2012,Biophys.J.Vol.103又はMenzen et al.,2014,J.Pharm.Sci.,Vol.103に記載の動的光散乱法を用いて、リン酸緩衝生理食塩水中で測定される。
一実施形態では、抗原結合タンパク質はモノクローナル抗体又はその断片である。一実施形態では、モノクローナル抗体又はその断片は、マウス、キメラ、ヒト化、又は完全ヒトである。一実施形態では、モノクローナル抗体又はその断片はIL−17Cに結合する。
一態様では、本開示の医薬製剤は、凍結及び解凍の際に安定である。「安定な」製剤とは、意図された保存温度、例えば2〜8℃で保存したときに、その中のタンパク質がすべて、物理的安定性及び/又は化学的安定性及び/又は生物学的活性を本質的に保持する製剤である。製剤は、保存に際して、その物理的及び化学的安定性、並びにその生物学的活性を本質的に保持することが望ましい。一般に、保存期間は製剤の意図された有効期間に基づいて選択される。さらに、製剤は、製剤の凍結(例えば−70℃。)及び解凍、例えば1、2又は3サイクルの凍結及び解凍後に安定であるべきである。タンパク質の安定性を測定するためのさまざまな分析技術が当該技術分野で利用可能であり、例えば、Peptide and Protein Drug Delivery’,247−301,Vincent Lee Ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,N.Y.,Pubs.(1991)及びJones,A. Adv.DrugDelivery Rev.10:29−90(1993)、に概説されている。安定性は、選択した温度で、選択した期間測定することができる。安定性は、さまざまな方法で定性的及び/又は定量的に評価することができ、例えば、凝集体形成の評価(例えばサイズ排除クロマトグラフィーを用いる、濁度を測定することによる、かつ/又は目視検査による)、陽イオン交換クロマトグラフィー又はキャピラリーゾーン電気泳動を用いた電荷不均一性の評価、N末端又はC末端(earboxy−terminal)配列解析、質量分析、還元された抗体及び完全な抗体を比較するためのSDS−PAGE分析、ペプチドマップ(例えばトリプシンやLYS−C)分析、抗体の生物学的活性又は抗原結合機能の評価などが挙げられる。
一実施形態では、本開示の医薬製剤は、皮下又は筋肉内投与に適する。
「IL−17C」とは、インターロイキン17Cとして知られるタンパク質(HUGOヒトゲノム命名法委員会ではID5983、マウスゲノムインフォマティクス(MGI)データベースではID2446486で同定)を指す。IL−17Cは、いくつかの古い出版物ではCX2又はIL−21と呼ばれている。しかし、活性化されたCD4+T細胞で特異的に発現するが、他のほとんどの組織では発現しないIL−21サイトカインと混同すべきではない(Parrish−Novak et al(2000).Nature 408(6808):57−63)。ヒトIL−21は4番染色体上に位置し、ID6005によりHGNCデータベースで同定される。
ヒトIL−17Cは16番染色体上に位置し、アミノ酸配列が(UniProt Q9P0M4):
MTLLPGLLFLTWLHTCLAHHDPSLRGHPHSHGTPHCYSAEELPLGQAPPHLLARGAKWGQALPVALVSSLEAASHRGRHERPSATTQCPVLRPEEVLEADTHQRSISPWRYRVDTDEDRYPQKLAFAECLCRGCIDARTGRETAALNSVRLLQSLLVLRRRPCSRDGSGLPTPGAFAFHTEFIHVPVGCTCVLPRSV(配列番号1)である。
マウスIL−17Cはアミノ酸配列が(UniProt Q8K4C5):
MSLLLLGWLPTGMTHQDPPSWGKPRSHRTLRCYSAEELSHGQAPPHLLTRSARWEQALPVALVASLEATGHRRQHEGPLAGTQCPVLRPEEVLEADTHERSISPWRYRIDTDENRYPQKLAVAECLCRGCINAKTGRETAALNSVQLLQSLLVLRRQPCSRDGTADPTPGSFAFHTEFIRVPVGCTCVLPRSTQ(配列番号4)である。
カニクイザルIL−17Cはアミノ酸配列が(XP_005592825.1):
MTLLPGLLFLTWLHACLAHQDPFLRGHPHTHGTPRCYSAEELPLGQAPPHLLARGAKWGQALPVALVSSLEAAGHRRRHDRPSAATQCPVLRPEEVLEADTHQRSISPWRYRVDTDEDRYPQKLAFAECLCRGCIDPRTGRETAALNSVRLLQSLLVLRRRPCSRDGSGLPTPGAFAFHTEFIRVPVGCTCVLPRSV(配列番号5)である。
「IL−17RA」という用語はインターロイキン17受容体Aとして知られるタンパク質を指す。ヒトIL−17RAはアミノ酸配列が(UniProt Q96F46):
MGAARSPPSAVPGPLLGLLLLLLGVLAPGGASLRLLDHRALVCSQPGLNCTVKNSTCLDDSWIHPRNLTPSSPKDLQIQLHFAHTQQGDLFPVAHIEWTLQTDASILYLEGAELSVLQLNTNERLCVRFEFLSKLRHHHRRWRFTFSHFVVDPDQEYEVTVHHLPKPIPDGDPNHQSKNFLVPDCEHARMKVTTPCMSSGSLWDPNITVETLEAHQLRVSFTLWNESTHYQILLTSFPHMENHSCFEHMHHIPAPRPEEFHQRSNVTLTLRNLKGCCRHQVQIQPFFSSCLNDCLRHSATVSCPEMPDTPEPIPDYMPLWVYWFITGISILLVGSVILLIVCMTWRLAGPGSEKYSDDTKYTDGLPAADLIPPPLKPRKVWIIYSADHPLYVDVVLKFAQFLLTACGTEVALDLLEEQAISEAGVMTWVGRQKQEMVESNSKIIVLCSRGTRAKWQALLGRGAPVRLRCDHGKPVGDLFTAAMNMILPDFKRPACFGTYVVCYFSEVSCDGDVPDLFGAAPRYPLMDRFEEVYFRIQDLEMFQPGRMHRVGELSGDNYLRSPGGRQLRAALDRFRDWQVRCPDWFECENLYSADDQDAPSLDEEVFEEPLLPPGTGIVKRAPLVREPGSQACLAIDPLVGEEGGAAVAKLEPHLQPRGQPAPQPLHTLVLAAEEGALVAAVEPGPLADGAAVRLALAGEGEACPLLGSPGAGRNSVLFLPVDPEDSPLGSSTPMASPDLLPEDVREHLEGLMLSLFEQSLSCQAQGGCSRPAMVLTDPHTPYEEEQRQSVQSDQGYISRSSPQPPEGLTEMEEEEEEEQDPGKPALPLSPEDLESLRSLQRQLLFRQLQKNSGWDTMGSESEGPSA(配列番号2)である。
「IL−17RE」という用語はインターロイキン17受容体Eとして知られるタンパク質を指す。ヒトIL−17REはアミノ酸配列が(UniProt Q8NFR9):
MGSSRLAALLLPLLLIVIDLSDSAGIGFRHLPHWNTRCPLASHTDDSFTGSSAYIPCRTWWALFSTKPWCVRVWHCSRCLCQHLLSGGSGLQRGLFHLLVQKSKKSSTFKFYRRHKMPAPAQRKLLPRRHLSEKSHHISIPSPDISHKGLRSKRTQPSDPETWESLPRLDSQRHGGPEFSFDLLPEARAIRVTISSGPEVSVRLCHQWALECEELSSPYDVQKIVSGGHTVELPYEFLLPCLCIEASYLQEDTVRRKKCPFQSWPEAYGSDFWKSVHFTDYSQHTQMVMALTLRCPLKLEAALCQRHDWHTLCKDLPNATARESDGWYVLEKVDLHPQLCFKFSFGNSSHVECPHQTGSLTSWNVSMDTQAQQLILHFSSRMHATFSAAWSLPGLGQDTLVPPVYTVSQARGSSPVSLDLIIPFLRPGCCVLVWRSDVQFAWKHLLCPDVSYRHLGLLILALLALLTLLGVVLALTCRRPQSGPGPARPVLLLHAADSEAQRRLVGALAELLRAALGGGRDVIVDLWEGRHVARVGPLPWLWAARTRVAREQGTVLLLWSGADLRPVSGPDPRAAPLLALLHAAPRPLLLLAYFSRLCAKGDIPPPLRALPRYRLLRDLPRLLRALDARPFAEATSWGRLGARQRRQSRLELCSRLEREAARLADLG(配列番号3)
マウスIL−17REはアミノ酸配列が(UniProt Q8BH06):
MGSPRLAALLLSLPLLLIGLAVSARVACPCLRSWTSHCLLAYRVDKRFAGLQWGWFPLLVRKSKSPPKFEDYWRHRTPASFQRKLLGSPSLSEESHRISIPSSAISHRGQRTKRAQPSAAEGREHLPEAGSQKCGGPEFSFDLLPEVQAVRVTIPAGPKASVRLCYQWALECEDLSSPFDTQKIVSGGHTVDLPYEFLLPCMCIEASYLQEDTVRRKKCPFQSWPEAYGSDFWQSIRFTDYSQHNQMVMALTLRCPLKLEASLCWRQDPLTPCETLPNATAQESEGWYILENVDLHPQLCFKFSFENSSHVECPHQSGSLPSWTVSMDTQAQQLTLHFSSRTYATFSAAWSDPGLGPDTPMPPVYSISQTQGSVPVTLDLIIPFLRQENCILVWRSDVHFAWKHVLCPDVSHRHLGLLILALLALTALVGVVLVLLGRRLLPGSGRTRPVLLLHAADSEAQRRLVGALAELLRTALGGGRDVIVDLWEGTHVARIGPLPWLWAARERVAREQGTVLLLWNCAGPSTACSGDPQAASLRTLLCAAPRPLLLAYFSRLCAKGDIPRPLRALPRYRLLRDLPRLLRALDAQPATLASSWSHLGAKRCLKNRLEQCHLLELEAAKDDYQGSTNSPCGFSCL(配列番号6)である。
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、抗原と相互作用するジスルフィド結合によって相互に連結された少なくとも2つの重鎖(H)と2つの軽鎖(L)を含むタンパク質を指す。各重鎖は、重鎖可変領域(以下VHと略記する)及び重鎖定数領域とから構成されている。重鎖定常領域は、CH1、CH2及びCH3の3つのドメインで構成されている。各軽鎖は、軽鎖可変領域(以下VLと略記する)と軽鎖定常領域とから構成されている。軽鎖定常領域は、1つのドメインCLで構成されている。VH及びVL領域はさらに、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に細分でき、フレームワーク領域(FR)と呼ばれるより保存された領域が散在する。それぞれのVH及びVLは、3個のCDRと4個のFRがアミノ末端からカルボキシ末端に向かって次の順序で並んでいる。FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、及びFR4。重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合ドメインを含む。抗体の定常領域は、免疫系のさまざまな細胞(例えばエフェクター細胞)及び古典的補体系の第1成分(C1q)を含む宿主組織又は因子への免疫グロブリンの結合を媒介しうる。「抗体」という用語には、例えば、モノクローナル抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、ラクダ化抗体及びキメラ抗体が含まれる。抗体は、任意のアイソタイプ(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY)、クラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)又はサブクラスであってよい。軽鎖と重鎖はともに構造的相同性と機能的相同性の領域に分けられる。
本明細書で使用される場合、「抗体フラグメント」という成句は、抗原と(例えば、結合、立体障害、空間分布の安定化によって)特異的に相互作用する能力を保持する抗体の1つ又は複数の部分を指す。結合断片の例としては、VL、VH、CL及びCH1ドメインからなる一価断片であるFab断片、ヒンジ領域でジスルフィド架橋によって連結された2つのFab断片を含む二価断片であるF(ab)2断片、VH及びCH1ドメインからなるFd断片、抗体の単一アームのVL及びVHドメインからなるFv断片、VHドメインからなるdAb断片(Ward et al.,(1989)Nature 341:544−546)、並びに単離された相補性決定領域(CDR)が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、Fv断片の2つのドメインVL及びVHは、別々の遺伝子によってコードされているが、組換え法を用いて、これらのドメインを単一のタンパク質鎖として作出可能にする合成リンカーによって結合させることができる。VL及びVH領域は対となって、1価の分子(一本鎖Fv(scFv)として知られる)を形成する。例えば、Bird et al.,(1988)Science 242:423−426及びHuston et al.,(1988)Proc.Natl.Acad.Sci.85:5879−5883)を参照。そのような一本鎖抗体もまた、「抗体断片」という用語内に包含されることが意図される。これらの抗体断片は当業者に公知の従来の技術を用いて得られ、それら断片は、完全な抗体と同じ方法で有用性についてスクリーニングされる。抗体断片はまた、単一ドメイン抗体、マキシボディー(maxibodies)、ミニボディー(minibodies)、細胞内抗体、ダイアボディー(diabodies)、トリアボディ(triabodies)、テトラボディー(tetrabodies)、v−NAR及びbis−scFvに組み込むことができる(例えばHollinger and Hudson、(2005)Nature Biotechnology 23:1126−1136を参照)。抗体断片は、フィブロネクチンIII型(Fn3)などのポリペプチドをベースとするスキャフォールドにグラフトすることができる(フィブロネクチンポリペプチドモノボディを記載する米国特許第6,703,199号を参照)。抗体断片は、相補的軽鎖ポリペプチドと一緒に1対の抗原結合部位を形成する1対のタンデムFvセグメント(VH−CH1−VH−CH1)を含む単鎖分子に組み込むことができる(Zapata et al.,(1995)Protein Eng.8:1057−1062及び米国特許第5,641,870号)。
本明細書で使用される場合、「ヒト抗体」又は「ヒト抗体断片」は、フレームワーク領域とCDR領域がともにヒト由来の配列に由来する可変領域を有する抗体及び抗体断片を含む。ヒト抗体はまた、それぞれの系が、フレームワーク領域及びCDR領域がともにヒト由来の配列と同等である可変領域を有する抗体の形で抗体ができることを条件に、合成ライブラリー又はトランスジェニックマウス(例えばゼノマウス(xenomouse))から単離することができる。
さらに、抗体が定常領域を含む場合、その定常領域もそのような配列に由来する。ヒト由来のものとしては、例えば、ヒト生殖細胞配列、又はヒト生殖細胞配列の変異型、又は例えばKnappik et al.,(2000)J Mol Biol 296:57−86に記載のヒトフレームワーク配列解析に由来するコンセンサスフレームワーク配列を含む抗体が挙げられる。
免疫グロブリン可変ドメイン、例えばCDRの構造及び位置は、よく知られた番号付けスキーム、例えばカバット(Kabat)番号付けスキーム、チョシア(Chothia)番号付けスキーム、又はカバットとチョシアの組み合わせを用いて定めることができる(例えばSequences of Proteins of Immunological Interest,U.S.Department of Health and Human Services(1991),eds.Kabat et al.、Lazikani et al.,(1997)J.Mol.Bio.273:927−948)、Kabat et al.,(1991)Sequences of Proteins of Immunological Interest,5th edit.,NIH Publication no.91−3242 U.S.Department of Health and Human Services、Chothia et al.,(1987)J.Mol.Biol.196:901−917、Chothia et al.,(1989)Nature 342:877−883、及びAl−Lazikani et al.,(1997)J.Mol.Biol.273:927−948を参照)。
本明細書において「ヒト化抗体」又は「ヒト化抗体断片」は、ヒト由来の配列に由来する定常抗体領域を有する抗体分子と定義され、可変抗体領域若しくはその一部、又はCDRのみが他の種に由来する。例えば、ヒト化抗体はCDRグラフティングでき、そこにおいて可変ドメインのCDRが非ヒト由来であり、一方で可変ドメインの1つ又は複数のフレームワークがヒト由来であり、定常ドメイン(存在す場合)がヒト由来である。
本明細書において「キメラ抗体」又は「キメラ抗体断片」という用語は、ある種に見られる配列に由来又は対応する定常抗体領域及び別の種に由来する可変抗体領域を有する抗体分子として定義される。好ましくは、定常抗体領域は、ヒトに見られる配列に由来又は対応し、可変抗体領域(例えばVH、VL、CDR又はFR領域)は、非ヒト動物、例えばマウス、ラット、ウサギ又はハムスターに見られる配列に由来する。
「単離された抗体」という用語は、抗原特異性が異なる他の抗体又は抗体断片を実質的に含まない抗体又は抗体断片を指す。さらに、単離された抗体又は抗体断片は、他の細胞材料及び/又は化学物質を実質的に含まないことがある。したがって、いくつかの態様では、提供される抗体は、異なる特異性を有する抗体から分離された単離された抗体である。単離された抗体はモノクローナル抗体でありうる。単離された抗体は組換えモノクローナル抗体でありうる。しかし、標的のエピトープ、アイソフォーム又はバリアントに特異的に結合する単離された抗体は、他の関連する抗原、例えば他の種由来の抗原(例えば種ホモログ)に対する交差反応性を有することがある。
本明細書で使用される場合、「組換え抗体」という用語には、自然には存在しない手段で調製、発現、作製又は分離されたすべての抗体が含まれる。例えば、抗体を発現するように形質転換された宿主細胞から単離された抗体、組換えコンビナトリアルヒト抗体ライブラリーから選択され単離された抗体、及びヒト免疫グロブリン遺伝子の全部若しくは一部のスプライシング、他のDNA配列への配列を含むいずれかの他の手段によって調製、発現、作成又は単離された抗体、又はヒト免疫グロブリン遺伝子のトランスジェニック若しくはトランス染色体導の動物(例えばマウス)若しくはそれから調製されたハイブリドーマから単離された抗体。好ましくは、そのような組換え抗体は、フレームワーク領域及びCDR領域がヒト生殖細胞免疫グロブリン配列に由来する可変領域を有する。しかし、ある特定の実施形態では、そのような組換えヒト抗体は、インビトロ突然変異誘発(又は、ヒトIg配列に対する動物トランスジェニックが使用される場合には、インビボ体細胞突然変異誘発)を受けることができ、したがって、組換え抗体のVH及びVL領域のアミノ酸配列は、ヒト生殖細胞のVH及びVL配列に由来し、関連する一方で、インビボにおけるヒト抗体生殖細胞レパートリー内に自然には存在しない可能性がある配列である。組換え抗体はモノクローナル抗体でありうる。一実施形態では、本明細書に開示の抗体及び抗体断片は、米国特許出願第13/321,564号又は米国特許出願第13/299,367号に開示のYlanthia(登録商標)抗体ライブラリーから単離される。該出願はともに、参照により本明細書に組み込まれる。
本明細書で使用される場合、「モノクローナル抗体」という用語は、単一分子組成の抗体分子の調製物を指す。モノクローナル抗体組成物は、特定のエピトープに対して独自の結合特異性と親和性を有する独自の結合部位を呈する。
「IL−17Cのアンタゴニスト」及び「IL−17Cアンタゴニスト」という用語は、本明細書では互換的に使用され、IL−17Cの活性又は機能を阻害する任意の分子を指す。「IL−17Cアンタゴニスト」という用語には、IL−17Cに特異的に結合する抗体又は抗体フラグメントが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、本開示のIL−17Cアンタゴニストは、ヒトIL−17Cに特異的な抗体である。そのような抗体は、マウス抗体や、ラット抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体などのいずれのタイプの抗体であってもよい。
「IL−17Cに特異的なアンタゴニスト抗体(antibody)」又は「IL−17Cに特異的なアンタゴニスト抗体(antibodies)」という用語は、IL−17Cに特異的に結合する抗体又は抗体断片を指す。より好ましくは、IL−17Cアンタゴニストは、IL−17Cに特異的に結合し、IL−17Cの受容体へのIL−17Cの結合を阻害するモノクローナル抗体などの抗体又は抗体断片であり、IL−17Cの受容体としては、IL−17RE及びIL−17RAが挙げられる。そのような抗体は、マウス抗体や、ラット抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体などのいずれのタイプの抗体であってもよい。
本明細書で使用される場合、「に特異的に結合する(binds specifically to)」、「に特異的に結合する(specifically binds to)」、「に特異的である(is specific to/for)」又は「特異的に認識する」という用語は、生体分子を含む異なる分子の集団の存在下で、標的と抗体の間の結合などの測定可能で再現性のある相互作用を指し、これは標的の存在を決定するものである。例えば、ある標的(エピトープでありうる)に特異的に結合する抗体は、その抗体が他の標的に結合するよりも、より高い親和性、アビディティーで、より容易に、かつ/又はより長い持続時間でこの標的に結合する抗体である。例えば、標準的なELISAアッセイを実施して特異的結合を決定することができる。スコア付けは、標準的な発色現像(例えば、過酸化水素を用いた、ホースラディッシュペルオキシダーゼ付き二次抗体とテトラメチルベンジジン)で行うことができる。あるいくつかのウェルの反応は、例えば450nmでの光学密度によってスコア付けされる。典型的なバックグラウンド(=陰性反応)はODが0.1でありうる。典型的な陽性反応はODが1でありうる。つまり、陽性/陰性の差は10倍を超える可能性があることを意味する。典型的には、結合特異性の決定は、単一の参照抗原だけでなく、粉ミルクや、BSA、トランスフェリンなどの約3〜5つの無関係な抗原のセットを使用することによって行われる。
問い合わせアミノ酸配列と対象アミノ酸配列の間の「パーセント同一性」は、ペアワイズBLASTPアライメントを行った後、対象アミノ酸配列が問い合わせアミノ酸配列に対して問い合わせカバレッジ100%の場合にBLASTPアルゴリズムによって算出される「同一性」値であり、パーセンテージで表される。問い合わせアミノ酸配列と対象アミノ酸配列の間のそのようなペアワイズBLASTPアライメントは、米国国立生物工学情報センター(National Center for Biotechnology Institute)のウェブサイトで利用可能なBLASTPアルゴリズムのデフォルト設定を用いて、低複雑度領域のフィルター(filter for low complexity regions)をオフにして実行される。重要なことに、問い合わせアミノ酸配列は、本明細書の1つ又は複数の請求項で特定されるアミノ酸配列によって記載されうる。
問い合わせ配列は、対象配列と100%同一であってもよく、対象配列と比較して、パーセント同一性が100%未満であるようなアミノ酸改変を一定の整数の数まで含んでいてもよい。例えば、問い合わせ配列は、対象配列と少なくとも50、60、70、75、80、85、90、95、96、97、98、又は99%同一である。このような改変は、少なくとも1つのアミノ酸の欠失、置換(保存的置換及び非保存的置換を含む)、又は挿入を含み、前記(said)改変は、問い合わせ配列のアミノ末端位置若しくはC末端(earboxy−terminal)位置、又はそれらの末端位置の間の任意の位置で、問い合わせ配列中のアミノ酸の間に個別に、又は問い合わせ配列内の1つ若しくは複数の連続したグループの中に散在している。
一実施形態では、本開示は、本明細書に記載の安定な抗IL−17C抗体製剤を含む注射装置を対象とる。皮下送達の場合、製剤は、(限定されないが)シリンジ、注射装置(例えばINJECT−EASE(商標)及びGENJECT(商標)装置)、注入ポンプ(例えばAccu−Chek(商標)など)、ペン型注射器(GENPEN(商標)など)、針無し装置(例えばMEDDECTOR(商標)及びBIOJECTOR(商標))などの好適な装置を介して投与することができる。
本開示に係る剤的に活性がある抗IL−17C抗体の医薬製剤は、皮下注射として投与でき、その投与は1、2、3、又は4週間の時間間隔で数回を繰り返される。一実施形態では、薬剤的に活性がある抗IL−17C抗体の医薬製剤は、1週間に1回又は2週間に1回投与される。注射液の全量は、ほとんどの場合、1〜10分、好ましくは2〜6分、最も好ましくは1〜3分の時間内に投与される。
実施形態
一実施形態では、本開示は、抗原結合タンパク質、緩衝剤及び安定剤を含むその抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。より詳細には、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMの緩衝剤及び約100mMの安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。別の態様では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。
一実施形態では、本開示は、約100〜250mg/mL、125〜200mg/mL、130〜180mg/mL、140±10mg/mL、150±10mg/mL、160±10mg/mL、170±10mg/mL、140mg/mL、150mg/mL、160mg/mL、170mg/mLの抗原結合タンパク質を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。さらなる実施形態では、医薬製剤は抗原結合タンパク質を含み、140mg/mLの抗原結合タンパク質、約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMの緩衝剤及び約100mMの安定剤を含む。さらなる実施形態では、医薬製剤は抗原結合タンパク質を含み、150mg/mLの抗原結合タンパク質、約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMの緩衝剤及び約100mMの安定剤を含む。さらなる実施形態では、医薬製剤は抗原結合タンパク質を含み、160mg/mLの抗原結合タンパク質、約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMの緩衝剤及び約100mMの安定剤を含む。
別の実施形態では、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約100mMのヒスチジンバッファー及び約100mMの安定剤を含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファー濃度は100mMである。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。別の実施形態では、医薬製剤はpHが約5.0〜約7.0である。別の態様では、医薬製剤はpHが6.0である。別の実施形態では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。別の実施形態では、安定剤はアミノ酸である。さらなる態様では、アミノ酸はアルギニンである。別の実施形態では、アルギニン濃度は約100mMである。さらなる実施形態では、アルギニン濃度は100mMである。一実施形態では、医薬製剤は、さらに約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤を含む。別の実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。さらなる実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。
別の実施形態では、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約100mMのヒスチジンバッファー及び約100mMのアルギニンを含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファー濃度は100mMである。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。さらなる実施形態では、アルギニン濃度は100mMである。別の実施形態では、医薬製剤はpHが約5.0〜約7.0である。別の態様では、医薬製剤はpHが6.0である。別の実施形態では、抗原結合タンパク質は自己相互作用傾向を有する。さらなる実施形態では、医薬製剤は、さらに約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤を含む。別の実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。さらなる実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。別の実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は0.02%(重量/体積)である。
一実施形態では、本開示は、皮下又は筋肉内投与用の抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供する。
一実施形態では、本開示は、抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供し、その抗原結合タンパク質は抗体又はその抗体断片である。別の実施形態では、抗体はモノクローナル抗体又はその抗体断片である。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満のkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満のkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。ここで、kD値は、Connolly et al.,2012,Biophys.J.Vol.103又はMenzen et al.,2014,J.Pharm.Sci.,Vol.103に記載の動的光散乱法を用いてリン酸緩衝生理食塩水中で測定された。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、約−23mL/gのkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、−23mL/gのkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。
別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、リン酸緩衝生理食塩水中で自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、リン酸緩衝生理食塩水中で−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満のkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、リン酸緩衝生理食塩水中で−5mL/g未満、又は−10mL/g未満、又は−15mL/g未満、又は−20mL/g未満のkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。ここで、kD値は、Connolly et al.,2012,Biophys.J.Vol.103又はMenzen et al.,2014,J.Pharm.Sci.,Vol.103に記載の動的光散乱法を用いてリン酸緩衝生理食塩水中で測定された。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、リン酸緩衝生理食塩水中で約−23mL/gのkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、リン酸緩衝生理食塩水中で−23mL/gのkD(拡散相互作用パラメーター)値を特徴とする自己相互作用の傾向を有する。
別の実施形態では、抗体又はその抗体断片は、単離された抗体若しくはその抗体断片又は組換え抗体若しくはその抗体断片である。別の実施形態では、モノクローナル抗体又はその抗体断片は、ヒト抗体若しくは抗体断片、ヒト化抗体若しくは抗体断片、又はキメラ抗体若しくは抗体断片である。
一実施形態では、本開示は、約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、約100mMのヒスチジンバッファー及び約100mMのアルギニンを含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその抗原結合タンパク質はIL−17C抗体又はその抗体断片である。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。一実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片はヒトIL−17C(配列番号1)に結合する。別の実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の態様では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖を含む。別の態様では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファー濃度は100mMである。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。さらなる実施形態では、アルギニン濃度は100mMである。別の実施形態では、医薬製剤はpHが約5.0〜約7.0である。別の態様では、医薬製剤はpHが6.0である。さらなる実施形態では、医薬製剤は、さらに約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤を含む。別の実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。さらなる実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。別の実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は0.02%(重量/体積)である。
一実施形態では、本開示は、100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、100mMのヒスチジンバッファー及び100mMのアルギニンを含む抗原結合タンパク質のための医薬製剤を提供し、その抗原結合タンパク質はIL−17C抗体又はその抗体断片である。一実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片はヒトIL−17C(配列番号1)に結合する。別の実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の態様では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖を含む。別の態様では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファー濃度は100mMである。さらなる実施形態では、ヒスチジンバッファーは塩酸ヒスチジンである。さらなる実施形態では、アルギニン濃度は100mMである。別の実施形態では、医薬製剤はpHが約5.0〜約7.0である。別の態様では、医薬製剤はpHが6.0である。さらなる実施形態では、医薬製剤は、さらに約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤を含む。別の実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。さらなる実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は約0.02%(重量/体積)である。別の実施形態では、ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度は0.02%(重量/体積)である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)約100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMのヒスチジンバッファー
c)約100mMのアルギニン、及び
d)約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)約100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)約5.0〜約7.0のpHを与える約100mMのヒスチジンバッファー
c)約100mMのアルギニン、及び
d)約0.02%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、非イオン界面活性剤はポリソルベート20又はポリソルベート80である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.02%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.02%(重量/体積)の非イオン界面活性剤
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体又はその抗体断片のための医薬製剤を提供し、そこにおいてその製剤は次を含む。
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体又はその抗体断片
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、及び
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20
一実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片はヒトIL−17C(配列番号1)に結合する。別の実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号7のアミノ酸配列を含むHCDR1領域、配列番号8のアミノ酸配列を含むHCDR2領域、配列番号9のアミノ酸配列を含むHCDR3領域、配列番号13のアミノ酸配列を含むLCDR1領域、配列番号14のアミノ酸配列を含むLCDR2領域及び配列番号15のアミノ酸配列を含むLCDR3領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号7のアミノ酸配列のHCDR1領域、配列番号8のアミノ酸配列のHCDR2領域、配列番号9のアミノ酸配列のHCDR3領域、配列番号13のアミノ酸配列のLCDR1領域、配列番号14のアミノ酸配列のLCDR2領域及び配列番号15のアミノ酸配列のLCDR3領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の態様では、IL−17C抗体又はその抗体断片は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖を含む。別の態様では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)140mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)150mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)160mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMのヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)140mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)150mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示はIL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)160mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
を含み、そのIL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)100〜250mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
からなり、IL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)140mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
からなり、IL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)150mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
からなり、IL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示は、IL−17C抗体のための医薬製剤を提供し、この製剤は、
a)160mg/mLのIL−17C抗体
b)6.0±0.2のpHを与える100mMの塩酸ヒスチジンバッファー
c)100mMのアルギニン、
d)0.02%(重量/体積)のポリソルベート20、
からなり、IL−17C抗体は、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む。別の実施形態では、IL−17C抗体は、配列番号18及び19によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖を含む。別の実施形態では、医薬製剤はpHが6である。
一実施形態では、本開示による医薬製剤は、凍結及び解凍の際に安定である。
一実施形態では、本開示による医薬製剤は、皮下又は筋肉内投与用である。
一実施形態では、本開示による医薬製剤は、液体形態又は再溶解された形態である。
一実施形態では、本開示は、本開示による医薬製剤を含む注射装置を提供する。
別の実施形態では、本開示は、対象におけるIL−17C抗体又はその抗体断片を用いた治療に適した疾患又は病態の治療に使用するための本明細書に開示の医薬製剤を提供し、本開示による製剤を対象に疾患又は病態を治療するのに有効な量で投与することを含む。一実施形態では、疾患又は病態は、炎症性疾患又は障害である。別の実施形態では、疾患又は病態は、関節リウマチ、乾癬、肺炎症、COPD及び/又は中等度〜重度のADを含むアトピー性皮膚炎(AD)の治療である。
別の実施形態では、本開示は、対象におけるIL−17C抗体又はその抗体断片を用いた治療に適した疾患又は病態を治療する方法を提供し、この方法は、本開示による製剤を対象に疾患又は病態を治療するのに有効な量で投与することを含む。一実施形態では、疾患又は病態は、炎症性疾患又は障害である。別の実施形態では、疾患又は病態は、関節リウマチ、乾癬、肺炎症、COPD及び/又は中等度〜重度のADを含むアトピー性皮膚炎(AD)の治療である。
別の実施形態では、本開示は、本開示による製剤が入った1つ又は複数のバイアル及び患者に製剤を皮下投与するための説明書を含むキットを提供する。
別の実施形態では、本開示は、本明細書に記載の安定な医薬製剤を含む注射装置を提供する。別の実施形態では、本開示は、本明細書に記載の製剤が入った1つ又は複数のバイアル及び患者に製剤を皮下投与するための説明書を含むキットを提供する。別の実施形態では、キットはさらに、患者に製剤を皮下投与するための注射装置を含む。
別の実施形態では、本開示は、例えば関節リウマチ、乾癬、肺炎症、COPDようなの炎症性障害の治療及び/又は中等度〜重度のADを含むアトピー性皮膚炎(AD)の治療などの治療用途のための本開示による医薬製剤を提供する。
別の実施形態では、本開示は、対象における抗IL−17C抗体又はその抗体断片を用いた治療に適した疾患又は病態を治療する方法を提供し、この方法は、本開示による製剤を対象に前記疾患又は病態を治療するのに有効な量で投与することを含む。別の実施形態では、前記疾患又は病態は、例えば関節リウマチ、乾癬、肺炎症、COPD及び/又は中等度〜重度のADを含むアトピー性皮膚炎(AD)の治療のような炎症性障害である。
Figure 2021530458
Figure 2021530458
Figure 2021530458
実施例1:IL−17C抗体の自己相互作用傾向の決定
モノクローナル抗体の高濃度液体製剤の粘度上昇は、分子間相互作用によって説明することができる(Binabaji et al.,2015,Pharm Res.Vol.32)。このような相互作用を自己会合又は自己相互作用と呼ぶ。自己相互作用過程のタンパク質濃度依存性は、光散乱法、例えば動的光散乱法によって検出することができる。このアッセイ原理は、科学において十分に確立されており(例えば、Connolly et al.,2012,Biophys.J.Vol.103、Menzen et al.,2014,J.Pharm.Sci.,Vol.103)、分子の相互拡散係数を明らかにすることにつながる。抗体濃度に分子の相互拡散係数を一次式でフィッティングすることで、パラメーターkD(拡散相互作用パラメーター)を算出することができる。このパラメーターは、第2のビリアル係数に関連しており、自己相互作用の傾向を有する抗体は、kD値が0未満である。
MAB#1では、リン酸緩衝生理食塩水中で上記の動的光散乱法を用いて測定して、kDは−23.6±0.9mL/gであった。この値は、抗体自己相互作用と呼ばれる抗体分子間の吸引性の相互作用を示す。
自己相互作用する傾向を有する抗体(MAB#1など)のための高タンパク質濃度での好適な製剤を見つけるために、Sunらによる論文(2013,mAbs,Vol.5)に基づいて、バイオ層干渉法をベースとする高スループットの方法を確立した。この方法は、目的の抗体が非共有結合的相互作用によってセンサー表面(例えば抗ヒトFcバイオセンサー)に結合されるキャプチャーステップを含む。その後、ヒトFcタンパク質のような好適な飽和剤がセンサー表面を飽和させる。平衡が確立されたことを確認するために、少なくとも1200秒間、会合反応を観察する。詳細な説明を図1に示す。
平衡時の高い信号強度は、自己相互作用傾向が高いことを表す。アッセイの結果として、Rrelというパラメーターを会合平衡における信号及び捕捉された抗体の量の比として導入した。このアッセイの結果は、動的光散乱法及び粘度測定によって得られた結果と相関していた(表2を参照)。
Figure 2021530458
実施例2:自己相互作用傾向を有する抗体の高濃度製剤の特定
好適な製剤組成物を見つけるために、3段階のスクリーニングアプローチを実験計画法(DoE)に基づいて考案した。このアプローチの中で、塩酸ヒスチジン、スクシナートクロリド(succinate hydrochloride)、リン酸ナトリウム又はクエン酸ナトリウムのようないくつかの緩衝物質を、塩化ナトリウム、トレハロース、スクロース、アルギニン、メチオニン、マンニトール又はソルビトールのような賦形剤と組み合わせて試験した。300mOsmの理論上の最大オスモル濃度を選択した。また、ポリソルベート20やポリソルベート80のような界面活性剤もいくつかの濃度で試験に含んだ。実験計画の概要を図2に示す。
加速安定性試験(40℃で2週間、[タンパク質]=1mg/mL)で各実験デザインを試験した。アッセイのセットアップは、高性能サイズ排除クロマトグラフィーと上記のBLIベースの自己相互作用アッセイで構成した。DoEソフトMODDE Pro(Umetrics(商標))を用いて、「単量体部分の変化」及び「自己相互作用傾向」の応答を、各DoEセットアップで最適化した。目標は、自己相互作用傾向及び単量体部分の変化の両方を最小にするように緩衝液組成を計算し、理想的には皮下投与に適した高濃度製剤を明らかにすることであった。
1回目のスクリーニングでは、いくつかのpH値が異なる緩衝物質、さまざまな塩/糖比及び安定剤や界面活性剤の有無が、調査の一部であった。ヒスチジン−HClをベースとする製剤の結果を図3及び図4に示す。
MAB#1の単量体部分(図4)を分析したところ、糖の化学的性質がpH範囲と共に抗体に最も強い影響を示した。より酸性のpHと糖アルコールが抗体を安定化させた。アルギニンと組み合わせたソルビトールは不安定化特性を示したが、アルギニンとトレハロースの組み合わせはタンパク質に影響を及ぼさなかった。
MAB#1の自己相互作用傾向を最小にするためには、高濃度のアルギニンと共に、塩の糖に対する高い比率が有効であると思われた(図3)。pH値は、5.5〜7のpH範囲で最小の自己相互作用が予測されるので、上記の基準を満たしていれば重要ではなかった。6.0のpKに応じて緩衝能力が最も高いので、pH値6.0と定めた。さらに、界面活性剤の存在は、BLIベースのアッセイで生じた反応を減少させた。図3の曲線の理由は、モデル内に二次項と相互作用項が存在していたからであった。したがって、自己相互作用を最小にするのに、他のバッファーの組み合わせも可能であった。
1回目のスクリーニングラウンド後、評価試験を実施した。緩衝物質として塩酸ヒスチジン、スクシナートクロリド、リン酸ナトリウム又はクエン酸ナトリウムのいずれかを含有する少なくとも4つのバッファー組成物中に、低いタンパク質濃度で抗体を製剤化した。次いで、このタンパク質溶液を少なくとも100mg/mLに濃縮し、5±3℃で10日間保存した。濃縮手順及びサイズ排除クロマトグラフィー分析を図5に示す。
塩酸ヒスチジンは、単量体の安定性(SEC実験では約95%相対面積)が与えられ、粘度が150mg/mLのタンパク質濃度で20mPas未満であるので、さらなる検討に向けて緩衝物質として選んだ。さらに、選択した塩酸ヒスチジン製剤中のタンパク質を実験室スケールで濃縮するには、限られた労力しか必要としなかった。以下のバッファーを次のDoEに基づくスクリーニングラウンドに使用した:50mMヒスチジン−HCl pH6.0、50mMアルギニン、75mM NaCl及び0.02%ツィーン20。
2回目のスクリーニングラウンド(DoE2)では、賦形剤の種類や濃度を変えることによって、選択した製剤をさらに最適化した。
タンパク質の自己相互作用傾向を低下させるための改良条件をスクリーニングしたところ、ツィーン20もツィーン80も存在しないことが応答に重要な影響を示した(図6)。しかし、安定化剤としてメチオニン又はアルギニンの存在は自己相互作用に影響を与えた。図に示されているように、より低い応答の値は、50mMメチオニンの代わりに50mMアルギニンを使用することによって達成することができた。その効果は、バッファーの濃度やpHに依存しなかった。これら2つのパラメーターについても、改善された範囲を得ることができた。pH値が6.0のpKaに近い高ヒスチジン濃度で、抗体の自己相互作用の最も低い応答を観察した。
製剤の開発では、単量体部分に関してタンパク質に対する安定化効果が非常に重要な基準である。そこで、二次基準として、単量体の含有量を高く維持しつつ自己相互作用を低くする緩衝系を選択することとした。したがって、図7は、単量体の含有量に関する製剤改良の結果を示している。このモデルでは、ポリソルベート20と比較してポリソルベート80の不安定化効果が示唆された。この影響は、組成物中にメチオニンが存在する場合には弱めることができた。この知見は、抗体単量体に対するメチオニンの安定化効果を示している。1回目のスクリーニングラウンドで予想されたように、より酸性のpH値の方が中性のpH値よりも多くの単量体を維持した。自己相互作用を低下させるのにそうであったように、単量体タンパク質を維持するには、高濃度の塩酸ヒスチジンが好ましい。2回目のスクリーニングラウンドでは、100mM塩酸ヒスチジン、pH6.0、50mMアルギニン及び0.02%ポリソルベート20を含有する製剤が得られた。必要とされる約300mOsmの理論的オスモル濃度を満たすために、25mMの塩化ナトリウムを加えた。
3回目のスクリーニングラウンド(DoE3)では、さらに界面活性剤と安定剤の濃度を最適化した。DoE3により、ポリソルベート20の低濃度でアルギニンの可能な限り高い濃度を使用すると、単量体部分の減少が最小限になるという結論に至った(図8)。応答等高線プロットから、アルギニンによる安定化の最適は100mMでは達成されず、さらに高い濃度でも分子のより高い安定性が達成される可能性があることが示唆された。興味深いことに、有意な効果がないため、MAB#1の自己相互作用傾向を低下させる有効なモデルは作ることができなかった。この結果は、アルギニンや界面活性剤の存在さえも、抗体の自己会合の傾向を減少させるのを助けることを示唆する。したがって、低い自己相互作用傾向は、アルギニン(<100mM)及びポリソルベート20濃度(0.001〜0.1%(体積/体積))の試験範囲内で確かである。
3回目の最適化の結果は、100mM塩酸ヒスチジン、100mMアルギニン及び0.001%(体積/体積)ポリソルベート20に基づく製剤であった。
機械的ストレスはDoEに基づく製剤開発に含まれていなかったので、振盪ストレス研究をその後開始した。本研究の結果は、より高いポリソルベート濃度が、振盪時に抗体の単量体含有量を維持するのに有益であるということであった(水平振盪、400rpm)。したがって、最終的なMAB#1高タンパク質液体製剤は、160mg/mL±10mg/mLのMAB#1を、pH6.0で、100mM塩酸ヒスチジン、100mMアルギニン、0.02%ポリソルベート20中に有する。
実施例3:安定性試験及び有効期間の評価
非GMP下で科学的根拠のある分析法を用いて、安定性試験を行って、コロイド(UHP−SEC−MALS、CE−SDS)と化学的安定性(HP−CEX)を評価した。さらに、UV−Vis分光法でタンパク質濃度を測定し、SPRで有効抗体含有量の濃度を分析した。皮下投与への適合性を確認するために、この安定性試験では、パラメーターとして動的粘度を含めた。試料を、意図した保存条件(5℃±3℃)で24か月間、加速保存条件(25℃±3℃)で6か月間、倒立状態で保存する。
Figure 2021530458
12か月間の安定性データは、UHP−SECのこの期間における凝集体(+0.5%)及び断片(+0.3%)のわずかな増加を伴った単量体のわずかな減少傾向(12か月間で0.8%)を示し、一方、その12か月間ではcGEプロファイル、CIEX電荷パターン、及び結合活性に変化は見られなかった(表3)。
24か月間の安定性データは、UHP−SECのこの期間における凝集体(+0.9%)及び断片(+0.4%)のわずかな増加を伴った単量体のわずかな減少傾向(24か月間で1.3%)を示し、一方、その24か月間では、cGEプロファイル、CIEX電荷パターン、及び結合活性に変化は見られなかった(表3)。
これらの観察結果は、加速条件(25℃±3℃)で保存した試料から得られたデータでも確認されており、6か月以内に、UHP−SECでは凝集体の1.2%の増加及びフラグメントの1.7%の増加を伴って単量体含有量が2.9%減少した。CIEXで測定した主なチャージバリアントの相対面積は、酸性種の増加6%、塩基性種の増加2%を伴って7%下がった。MAB#1の相対的結合活性はt0と比較して9%下がった(表4)。
Figure 2021530458
さらに、粘度測定実験を行って、MAB#1製剤の流動挙動を決定した。動的粘度は、キネクサスウルトラプラスコーンプレートレオメーター(マルバーン)で、25℃の固定温度にて測定した。このレオメーターは、角度1°、直径40mmの測定コーンを備えた。実験は、約80μlの試料を用いて、測定ギャップ0.03mmで行った。剪断ランプ(shear−ramp)実験は、10〜1,000s−1の剪断範囲を用いて行った。20mPas未満の一定の動的粘度が、試験した剪断範囲にわたって観察され、試料がニュートン系に類似していることが示唆された。

Claims (18)

  1. a)約100〜250mg/mLの抗原結合タンパク質、
    b)約5.0〜約7.0のpHを与える約80〜100mMの緩衝剤、及び
    c)約80〜100mMの安定剤
    を含む、抗原結合タンパク質のための医薬製剤。
  2. 前記緩衝剤がヒスチジンバッファーであり、前記安定剤がアミノ酸である、請求項1に記載の医薬製剤。
  3. ヒスチジンバッファー濃度が約100Mmである、請求項2に記載の医薬製剤。
  4. ヒスチジンバッファー濃度が100mMである、請求項3に記載の医薬製剤。
  5. 前記ヒスチジンバッファーが塩酸ヒスチジンであり、前記アミノ酸がアルギニンである、請求項1〜4のいずれかに記載の医薬製剤。
  6. アルギニン濃度が約100mMである、請求項5に記載の医薬製剤。
  7. アルギニン濃度が100mMである、請求項6に記載の医薬製剤。
  8. 約0.005〜0.05%(重量/体積)の非イオン界面活性剤をさらに含有する、請求項1〜7のいずれかに記載の医薬製剤。
  9. 前記非イオン界面活性剤がポリソルベート20又はポリソルベート80である、請求項8に記載の医薬製剤。
  10. ポリソルベート20又はポリソルベート80の濃度が0.02%(重量/体積)である、請求項9に記載の医薬製剤。
  11. 前記緩衝剤が6.0±0.2のpHを与える、請求項1〜10のいずれかに記載の医薬製剤。
  12. 皮下又は筋肉内投与用の請求項1〜11のいずれかに記載の医薬製剤。
  13. 前記抗原結合タンパク質が自己相互作用傾向を有する、請求項1〜12のいずれかに記載の医薬製剤。
  14. 前記抗原結合タンパク質がモノクローナル抗体又はその抗体断片である、請求項1〜13のいずれかに記載の医薬製剤。
  15. 前記モノクローナル抗体又はその抗体断片がヒトIL−17C(配列番号1)に特異的に結合する、請求項14に記載の医薬製剤。
  16. 前記モノクローナル抗体又はその抗体断片が、配列番号16及び17にそれぞれ90%同一であるアミノ酸配列を含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む、請求項15に記載の医薬製剤。
  17. 前記モノクローナル抗体又はその抗体断片が、配列番号16及び17によるアミノ酸配列をそれぞれ含む重鎖及び軽鎖可変領域を含む、請求項16に記載の医薬製剤。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の医薬製剤を含む、注射装置。
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