JP2021529743A - ヘアケア用途のためのアプタマー - Google Patents

ヘアケア用途のためのアプタマー Download PDF

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Abstract

本発明は、アプタマー組成物であって、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み、当該アプタマー組成物が、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する、アプタマー組成物を目的とする。

Description

本発明は、概して、損傷したヒト毛髪に対して高い結合親和性及び特異性を有する核酸アプタマーに関する。また、本発明は、活性成分の毛髪への送達ビヒクルとしての、このようなアプタマーの使用に関する。
アプタマーは、標的分子に結合する特定の複雑な三次元形状を有する短い一本鎖オリゴヌクレオチドである。アプタマーの分子認識は、構造適合性、並びに、静電気力、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び芳香環と標的物質とのπ−πスタッキング相互作用を含む分子間相互作用に基づく。アプタマーの標的としては、ペプチド、タンパク質、ヌクレオチド、アミノ酸、抗生物質、低分子量の有機又は無機化合物、及び更には全細胞が挙げられるが、これらに限定されない。アプタマーの解離定数は、典型的には、マイクロモルレベルとピコモルレベルとの間で変化し、これは抗体のその抗原に対する親和性に相当する。また、アプタマーは、高い特異性を有するように設計することができ、それによって、標的分子と密接に関連する誘導体とを識別することが可能になる。
アプタマーは、通常、SELEX(Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment)によって、ランダム核酸の大きなライブラリからin vitroで設計される。SELEX法は、1990年に最初に導入され、このときには、低分子量染料に対して一本鎖RNAが選別されている(Ellington,A.D.,Szostak,J.W.,1990.Nature 346:818−822)。数年後に、一本鎖DNAアプタマー及び化学修飾ヌクレオチドを含有するアプタマーも報告されている(Ellington,A.D.,Szostak,J.W.,1992.Nature 355:850−852;Green,L.S.,et al.,1995.Chem.Biol.2:683−695)。次いで、カチオン、低分子、タンパク質、細胞、又は組織などの数百の微小標的に対するアプタマーが選別された。文献からの例の収集物は、ウェブサイト:http://www.aptagen.com/aptamer−index/aptamer−list.aspxにおけるデータベースに含まれている。しかしながら、損傷した毛髪を含む毛髪に選択的に結合するアプタマーが依然として必要とされている。
Ellington,A.D.,Szostak,J.W.,1992.Nature 355:850−852 Green,L.S.,et al.,1995.Chem.Biol.2:683−695
本発明では、本発明者らは、損傷した毛髪に対するアプタマーを選別するためのSELEXの使用及び活性成分を毛髪に送達するためのこのようなアプタマーの使用について実証した。
本発明では、アプタマー組成物が提供される。アプタマー組成物は、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み、当該アプタマー組成物は、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する。
本発明では、アプタマー組成物が提供される。請求項1に記載のアプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。
本発明では、アプタマー組成物は、配列番号201〜配列番号213からなる群から選択される1つ以上のモチーフを含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。
本発明では、ヘアケア組成物が提供される。ヘアケア組成物は、少なくとも1つの核酸アプタマーを含み得、当該少なくとも1つの核酸アプタマーは、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する。本発明では、当該毛髪構成要素は、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物を含む群から選択される。
本発明では、1つ以上のヘアケア活性成分を毛髪に送達する方法が提供される。当該方法は、少なくとも1つの核酸アプタマー及び1つ以上のヘアケア活性成分を含むヘアケア組成物を投与することを含み得、当該少なくとも1つの核酸アプタマー及び当該1つ以上のヘアケア活性成分は、共有結合又は非共有結合しており、当該少なくとも1つの核酸アプタマーは、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する。
本発明では、1つ以上のヘアケア活性成分を毛髪に送達する方法が提供される。当該方法は、少なくとも1つの核酸アプタマー及び1つ以上のナノ物質を含むヘアケア組成物を投与することを含み得、当該少なくとも1つの核酸アプタマー及び当該1つ以上のナノ物質は、共有結合又は非共有結合しており、当該少なくとも1つの核酸アプタマーは、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する。
本開示のより完全な理解のために、以下の「発明を実施するための形態」及び図面を参照する。
アプタマーの選別ストラテジ。 各選別ライブラリにおける合計配列数。 チャネルAの様々な選別ラウンドにわたる頻度の観点で上位20の配列の濃縮曲線(enrichment trajectories)。 チャネルBの様々な選別ラウンドにわたる頻度の観点で上位20の配列の濃縮曲線。 チャネルAの上位100のアプタマーの濃縮曲線のクラスタリング(Ward.D2法)によって配列された相関行列。 チャネルBの上位100のアプタマーの濃縮曲線のクラスタリング(Ward.D2法)によって配列された相関行列。 様々な毛髪サンプルに対する50nMにおける様々なアプタマーの結合。 毛髪サンプル1に結合した総量に対するアプタマー濃度の影響。 毛髪サンプル1への結合率に対するアプタマー濃度の影響。 毛髪サンプル#18へのアプタマーの結合率に対する毛髪タイプ(根元対先端)の影響。 アプタマーH−A1のランダム領域のモチーフ解析。 アプタマーH−A1の予測二次構造及びその保存モチーフ。 アプタマーH−A2のランダム領域のモチーフ解析。 アプタマーH−A2の予測二次構造及びその保存モチーフ。 アプタマーH−B1のランダム領域のモチーフ解析。 アプタマーH−B1の予測二次構造及びその保存モチーフ。 アプタマーH−B2のランダム領域のモチーフ解析。 アプタマーH−B2の予測二次構造及びその保存モチーフ。 選別プロセス中に同定された少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有する例示的な配列のアラインメント。 切断型アプタマーH−A1.1(左)及びH−A1.2(右)の予測二次構造。保存モチーフ(配列番号201)を強調している。 切断型アプタマーH−A2.1(左)及びH−A2.2(右)の予測二次構造。 切断型アプタマーH−B1.1(左)及びH−B1.2(右)の予測二次構造。保存モチーフ(配列番号204及び配列番号205)を強調している。 切断型アプタマーH−B2.1の予測二次構造。保存モチーフ(配列番号212)を強調している。
I.定義
本明細書で使用するとき、用語「アプタマー」とは、特定の標的に対して結合親和性を有する一本鎖オリゴヌクレオチド又はペプチドを指す。
本明細書で使用するとき、用語「核酸」とは、ヌクレオチドの高分子又はオリゴマーを指す。また、核酸は、ヌクレオチドの糖部分がD−リボースであるときには「リボ核酸」とも呼ばれ、糖部分が2−デオキシ−D−リボースであるときには「デオキシリボ核酸」とも呼ばれる。
本明細書で使用するとき、用語「ヌクレオチド」とは、通常、糖部分の5−炭素のヒドロキシル基を介して一リン酸、ポリリン酸、又はリン酸誘導体基にエステル化されたヌクレオシドからなる化合物を指す。また、ヌクレオチドは、糖部分がD−リボースであるときには「リボヌクレオチド」とも呼ばれ、糖部分が2−デオキシ−D−リボースであるときには「デオキシリボヌクレオチド」とも呼ばれる。
本明細書で使用するとき、用語「ヌクレオシド」とは、通常β−グリコシド結合を介して五炭糖(例えば、D−リボース又は2−デオキシ−D−リボース)に結合している、プリン又はピリミジンなどの核酸塩基からなるグリコシルアミンを指す。また、ヌクレオシドは、糖部分がD−リボースであるときには「リボヌクレオシド」とも呼ばれ、糖部分が2−デオキシ−D−リボースであるときには「デオキシリボヌクレオシド」とも呼ばれる。
本明細書で使用するとき、用語「核酸塩基」とは、塩基の化学的特性を有する窒素原子を含有する化合物を指す。核酸塩基の非限定的な例は、アデニン、グアニン、ヒポキサンチン、チミン、シトシン、及びウラシルが挙げられるがこれらに限定されない、ピリジン、プリン、又はピリミジン部分を含む化合物である。
本明細書で使用するとき、用語「オリゴヌクレオチド」とは、ヌクレオチドで構成されるオリゴマーを指す。
本明細書で使用するとき、2つ以上のオリゴヌクレオチド、核酸、又はアプタマーに関する用語「同一」又は「配列同一性」とは、配列比較アルゴリズムを使用して又は目視検査によって測定したとき、一致が最大になるように比較及びアラインメントしたときに同じであるか又は指定された百分率の同じヌクレオチドを有する2つ以上の配列を指す。
本明細書で使用するとき、2つ以上のオリゴヌクレオチド、核酸、又はアプタマーに関する用語「実質的に相同」又は「実質的に同一」とは、一般的に、配列比較アルゴリズムを使用して又は目視検査によって測定したとき、一致が最大になるように比較及びアラインメントしたときに少なくとも40%、60%、80%、90%、95%、96%、97%、98%、又は99%のヌクレオチド同一性を有する2つ以上の配列又は部分配列を指す。
本明細書で使用するとき、用語「エピトープ」とは、アプタマーと相互作用する標的の領域を指す。エピトープは、標的内の連続的な一続きであってもよく、又は折り畳まれた形態の標的において物理的に近接している複数の点によって表すこともできる。
本明細書で使用するとき、用語「モチーフ」とは、特定の標的(例えば、毛髪)に対して結合親和性を有するアプタマーのライブラリ中に存在し、ランダムオリゴヌクレオチドのライブラリと比較して予想よりも統計的に有意に高い発生確率を示す、連続する又は一連の連続するヌクレオチドの配列を指す。モチーフ配列は、アプタマーの選別プロセスの結果又は駆動因子(driver)であることが多い。
本明細書で使用するとき、用語「損傷した毛髪」は、(a)永続的又は半永続的なカラーリング、永続的又は半永続的なスタイリング、縮毛矯正、脱色などの化学的処理、(b)ブラッシング又は梳きの繰り返し使用による機械的損傷、(c)ヘアドライヤー及び/又はストレートアイロンなどの高温器具の使用による熱損傷、並びに(d)UV太陽光、漂白された水(bleached water)への環境曝露などに曝露された毛髪である。
天然外側毛髪層(F−層)は、化学的処理又は環境要因への曝露によって部分的に又は完全に除去されて、毛髪繊維がより親水性になることが周知である。したがって、水分を封じ込め、更なる損傷を防ぐのに役立つ天然の耐候性が取り除かれるので、毛髪が更に化学的及び/又は機械的損傷を受けやすくなる。
本明細書で使用するとき、用語「損傷していない毛髪」又は「バージン毛髪」は、上記の条件にそれほど曝露されていない自然な状態の毛髪である。バージン毛髪は、化学的処理、加熱器具、過剰なブラッシング、又はUV光、漂白された水への著しい曝露などを使用していないヒトから収集することができる。また、消費者の新たに生えてきた毛髪(根元)は、毛髪に損傷を与える上述の条件への曝露が少ないので、毛髪の末端に比べてよりバージン毛髪の特性を有する。
本明細書で使用するとき、用語「結合親和性」は、
結合親和性=毛髪サンプルに結合したアプタマーの量/毛髪サンプルと共にインキュベートしたアプタマーの総量×100%
を指す。
毛髪サンプルに結合したアプタマーの量が多いほど、試験条件下での結合親和性が高くなる。
II.アプタマー組成物
核酸アプタマーは、高い親和性及び特異性で標的に結合することができる特定の二次及び三次構造を有する一本鎖オリゴヌクレオチドである。本発明では、アプタマー組成物は、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得、当該アプタマー組成物は、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する。本発明では、当該アプタマー組成物は、損傷した毛髪に対する結合親和性を有し得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、損傷していない毛髪よりも損傷した毛髪に対して高い結合親和性を有し得る。
本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも70%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。
本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも10個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも30個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも40個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも60個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択される配列からの少なくとも70個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。配列番号1からの少なくとも30個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号213である。配列番号1からの少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号214である。配列番号2からの少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号215である。配列番号2からの少なくとも30個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号216である。配列番号101からの少なくとも30個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号217である。配列番号101からの少なくとも20個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号218である。配列番号102からの少なくとも40個の連続ヌクレオチドを含有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号219である。
本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも60%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも70%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号213〜配列番号219からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。配列番号8に対して少なくとも60%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号79である。配列番号46に対して少なくとも60%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号156である。配列番号52に対して少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドの非限定的な例は、配列番号53である。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、配列番号201〜配列番号212からなる群から選択される1つ以上のモチーフを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号201〜配列番号212からなる群から選択される配列に対して少なくとも70%のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチドの配列を含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号201〜配列番号212からなる群から選択される配列に対して少なくとも80%のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチドの配列を含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。本発明では、当該アプタマー組成物は、配列番号201〜配列番号212からなる群から選択される配列に対して少なくとも90%のヌクレオチド配列同一性を有するヌクレオチドの配列を含む少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み得る。
化学修飾は、標的との異なる分子相互作用、結合能力の改善、オリゴヌクレオチドの立体配座の安定性強化、又はヌクレアーゼに対する耐性の増大などの新しい特徴をアプタマーに導入することができる。本発明では、当該アプタマー組成物の当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、天然又は非天然の核酸塩基を含み得る。天然核酸塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、及びウラシルである。非天然核酸塩基の非限定的な例は、ヒポキサンチン、キサンチン、7−メチルグアニン、5,6−ジヒドロウラシル、5−5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン、チオウラシル、1−メチルヒポキサンチン、6−メチルイソキノリン−1−チオン−2−イル、3−メトキシ−2−ナフチル、5−プロピニルウラシル−1−イル、5−メチルシトシン−1−イル、2−アミノアデニン−9−イル、7−デアザ−7−ヨードアデニン−9−イル、7−デアザ−7−プロピニル−2−アミノアデニン−9−イル、フェノキサジニル、フェノキサジニル−G−クラム、ブロモウラシル、5−ヨードウラシル、及びこれらの混合物である。
オリゴヌクレオチドのリン酸骨格の修飾は、ヌクレアーゼ消化に対する耐性を増大させることもできる。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、天然リン酸ジエステル、キラルホスホロチオネート、キラルメチルホスホネート、キラルホスホラミデート、キラルホスフェートキラルトリエステル、キラルボラノホスフェート、キラルホスホロセレノエート、ホスホロジチオエート、ホスホロチオネートアミデート、メチレンメチルイミノ、3’−アミド、3’アキラルホスホラミデート、3’アキラルメチレンホスホネート、チオホルムアセタール、チオエチルエーテル、フルオロホスフェート、及びこれらの混合物を含む群から選択される化学モチーフによって結合され得る。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、天然リン酸ジエステルによって結合され得る。
本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドの糖部分は、リボース、デオキシリボース、2’−フルオロデオキシリボース、2’−O−メチルリボース、2’−O−(3−アミノ)プロピルリボース、2’−O−(2−メトキシ)エチルリボース、2’−O−2−(N,N−ジメチルアミノオキシ)エチルリボース、2’−O−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルオキシ]エチルリボース、2’−O−N,N−ジメチルアセトアミジルリボース、N−モルホリノホスホロジアミデート、α−デオキシリボフラノシル、他のペントース、ヘキソース、及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
本発明では、当該リボヌクレオチドの誘導体又は当該デオキシリボヌクレオチドの誘導体は、ロックドオリゴヌクレオチド、ペプチドオリゴヌクレオチド、グリコールオリゴヌクレオチド、トレオースオリゴヌクレオチド、ヘキシトールオリゴヌクレオチド、アルトリトールオリゴヌクレオチド、ブチルオリゴヌクレオチド、L−リボヌクレオチド、アラビノオリゴヌクレオチド、2’−フルオロアラビノオリゴヌクレオチド、シクロヘキセンオリゴヌクレオチド、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴヌクレオチド、及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの5’及び3’末端におけるヌクレオチドが反転していてもよい。本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されていてもよい。本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのピリミジンヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されていてもよい。本発明では、アプタマー組成物は、少なくとも1つのポリマー材料を更に含んでいてもよく、当該少なくとも1つのポリマー材料は、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに共有結合している。本発明では、当該少なくとも1つのポリマー材料は、ポリエチレングリコールであってよい。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、約10〜約200ヌクレオチド長であってよい。本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、約100ヌクレオチド長未満であってよい。本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、約50ヌクレオチド長未満であってよい。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、1つ以上のヘアケア活性成分に共有結合又は非共有結合し得る。好適なヘアケア活性成分は、一般に安全であるとみなされ、毛髪、具体的には、このようなヘアケア活性成分が相互作用する毛髪表面の状態に効果をもたらす任意の物質を含む。これら活性物質が対処する毛髪の状態の例としては、毛髪に対する外観及び構造上の変化が挙げられるが、これらに限定されない。本発明では、当該1つ以上のヘアケア活性成分は、コンディショニング剤、光沢剤、強化剤、抗真菌剤、抗細菌剤、抗微生物剤、ふけ防止剤、抗悪臭剤、香料、嗅覚増強剤、かゆみ止め剤、冷却剤、抗付着剤、保湿剤、平滑剤、表面改質剤、抗酸化剤、天然抽出物及び精油、染料、顔料、脱色剤、栄養素、ペプチド、ビタミン、酵素、キレート剤、及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、分子相互作用を介して当該1つ以上のヘアケア活性成分に非共有結合し得る。分子相互作用の例は、静電気力、ファンデルワールス相互作用、水素結合、及び芳香環のπ−πスタッキング相互作用である。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、1つ以上のリンカー又はスペーサを使用して、当該1つ以上のヘアケア活性成分に共有結合し得る。リンカーの非限定的な例は、化学的に不安定なリンカー、酵素不安定性リンカー、及び切断不可能なリンカーである。化学的に不安定なリンカーの例は、酸で切断可能なリンカー及びジスルフィドリンカーである。酸で切断可能なリンカーは、ヒドラゾン結合などの酸で切断可能な結合の加水分解を誘発して活性成分又はペイロード(payload)を放出するために、低pHを利用する。ジスルフィドリンカーは、還元環境下で活性成分を放出することができる。酵素不安定性リンカーの例は、プロテアーゼと、ペイロードを放出するグルクロニダーゼによって切断されるβ−グルクロニドリンカーとの存在下で切断することができるペプチドリンカーである。また、切断不可能なリンカーは、アプタマーがヌクレアーゼによって分解された場合、活性成分を放出することができる。
本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドは、1つ以上のナノ物質に共有結合又は非共有結合し得る。本発明では、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチド及び当該1つ以上のヘアケア活性成分は、1つ以上のナノ物質に共有結合又は非共有結合し得る。本発明では、当該1つ以上のヘアケア活性成分は、当該1つ以上のナノ物質によって担持され得る。ナノ物質の非限定的な例は、金ナノ粒子、ナノスケール酸化鉄、炭素ナノ物質(単層カーボンナノチューブ及びグラフェンオキシドなど)、メソ細孔性シリカナノ粒子、量子ドット、リポソーム、ポリ(ラクチド−co−グリコール酸)ナノ粒子、高分子ミセル、デンドリマー、血清アルブミンナノ粒子、及びDNAベースのナノ物質である。これらナノ物質は、大量のヘアケア活性成分のための担体として機能することができ、一方、アプタマーは、ナノ物質を活性物質と共に予想される標的へ送達するのを促進することができる。
ナノ物質は、様々な形状又は形態を有し得る。形状又は形態の非限定的な例は、球形、矩形、多角形、円盤形、ドーナツ形、錐体形、ピラミッド形、ロッド/円筒形、及び繊維状である。本発明に関連して、ナノ物質は、通常、約100μm未満、より好ましくは約10μm未満である少なくとも1つの空間寸法を有する。ナノ物質は、固相、半固相、又は液相中に物質を含む。
また、アプタマーは、高い親和性及び特異性で標的に結合するペプチドであってもよい。これらのペプチドアプタマーは、スカフォールドタンパク質の一部であり得る。ペプチドアプタマーは、コンビナトリアルライブラリから単離され得、定方向変異、又は可変領域の変異誘発及び選別の繰り返し(rounds)によって改良され得る。本発明では、アプタマー組成物は、少なくとも1つのペプチド又はタンパク質を含んでいてよく、当該アプタマー組成物は、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する。
III.アプタマー組成物の設計方法
SEKEX(Systematic Evolution of Ligands by Exponential Enrichment)として知られている核酸アプタマーの設計方法は、低分子及びタンパク質に対するアプタマーの選別について広く研究され、改善されてきた(国際公開第91/19813号)。簡潔に述べると、従来のバージョンのSELEXでは、プライマーとして機能する一定の5’及び3’末端に隣接するランダムに生成された固定長の配列からなるオリゴヌクレオチドの大きなライブラリの合成でプロセスを開始する。次いで、ライブラリ中のオリゴヌクレオチドを標的リガンドに曝露し、標的に結合しないものを除去する。結合した配列を溶出し、PCRによって増幅させることで、通常は溶出条件のストリンジェンシーを増大させて最も緊密に結合しているオリゴヌクレオチドを同定する、後続の選別ラウンドの準備をする。従来のSELEXに加えて、とりわけ、キャピラリー電気泳動SELEX、磁性ビーズベースのSELEX、細胞SELEX、自動SELEX、複合体標的SELEXなどの改善されたバージョンが存在する。アプタマースクリーニング法についての概説は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる「Kim,Y.S.and M.B.Gu(2014).Advances in Aptamer Screening and Small Molecule Aptasensors.Adv.Biochem.Eng./Biotechnol.140(Biosensors based on Aptamers and Enzymes):29−67」及び「Stoltenburg,R.,et al.(2007).SELEX−A(r)evolutionary method to generate high−affinity nucleic acid ligands.Biomol.Eng.24(4):381−403」にみられる。SELEX法は広く適用されているが、予測的でもなく、全ての標的に対して標準化されている訳でもない。その代わり、この方法によって、実現可能なアプタマーを得るために、それぞれの具体的な標的に対して方法を開発する必要がある。
多数のアプタマーが選別されるにもかかわらず、SELEXは、巨視的物質及び表面に対して結合親和性を有するアプタマーの選別には常用されていない。巨視的物質に対して高い結合親和性及び特異性を有するアプタマーの選別を成功させるためには、非特異的に結合するオリゴヌクレオチドの濃縮を最小化し、選別の特異性を増大させるのに十分な量及び純度でエピトープが存在する必要がある。また、正に帯電している基(例えば、一級アミノ基)の存在、水素結合の供与体及び受容体の存在、並びに平面性(芳香族化合物)が、アプタマーの選別を促進する。対照的に、負に帯電している分子(例えば、リン酸基を含有する)は、選別プロセスをより困難なものにする。予想外なことに、損傷した毛髪と損傷していない毛髪との間の化学的相違が小さいにもかかわらず、本発明者らは、損傷した毛髪に対して高い結合親和性及び特異性を有するが、損傷していない毛髪に対する結合能は低いアプタマーの設計にSELEXを使用できることを見出した。
選別ライブラリ
SELEXにおいて、初期候補ライブラリは、一般に、化学的に合成されたDNAオリゴヌクレオチドの混合物であり、各々が、ライブラリの全ての候補の保存領域又はプライマー認識領域に3’末端及び5’末端で隣接するn個のヌクレオチドの長い可変領域を含む。これらのプライマー認識領域によって、具体的にはPCRを用いて、SELEX中に中央の可変領域を操作することが可能になる。
可変領域の長さがライブラリの多様性を決定し、これは、各位置が4つのヌクレオチドA、T、G又はCのうちの1つによって占有され得るため、4に等しい。長い可変領域では、巨大なライブラリの複雑さが生じる。例えば、n=50のとき、理論的な多様性は450又は1030であるが、これは、各配列が1回示されるライブラリの場合10トンを超える物質に相当するため、実際には得難い値である。実験的限界は、25ヌクレオチドの可変領域を有する全ての候補が示されるライブラリのものである、約1015種の異なる配列である。したがって、理論的多様性が約1018である30ヌクレオチドの可変領域を含むライブラリを操作することを選択する場合、探索されるのはその可能性の1/1000のみである。実際には、所望の特性を有するアプタマーを得るには、これで一般的に十分である。更に、使用されるポリメラーゼは信頼できず、約10−4の割合でエラーを導入するので、SELEXプロセス全体を通して配列プールの多様性を著しく高めるのに寄与する:100のうちの1つの候補が、100ヌクレオチド長のランダム領域を有するライブラリの各増幅サイクルにおいて改変され、したがって、ライブラリ全体について1013種の新しい候補を出現させる。
本発明では、オリゴヌクレオチドの出発混合物は、約10種を超える異なるオリゴヌクレオチド、より好ましくは約1013〜約1015種の異なるオリゴヌクレオチドを含んでいてよい。本発明では、可変領域の長さは、約10〜約100ヌクレオチドであってよい。本発明では、可変領域の長さは、約20〜約60ヌクレオチドであってよい。本発明では、可変領域の長さは、約40ヌクレオチドであってよい。10ヌクレオチドよりも短いランダム領域を使用してもよいが、二次又は三次構造を形成する能力、及び標的分子に結合する能力が制約を受ける場合がある。また、100ヌクレオチドよりも長いランダム領域を使用してもよいが、合成コストの点で困難になる場合がある。可変領域のランダム性は、本発明の制約事項ではない。例えば、所与の標的に結合するオリゴヌクレオチドに関して予備知識が存在する場合、このような配列でスパイクされたライブラリは、完全にランダムなものと同等又はそれ以上に良好に機能し得る。
プライマー認識配列の設計では、配列間のアニーリングの可能性、配列内の折り畳まれた領域、又は同じ配列自体のアニーリングを最小限に抑えるように注意を要する。本発明では、プライマー認識配列の長さは、約10〜約40ヌクレオチドであってよい。本発明では、プライマー認識配列の長さは、約12〜約30ヌクレオチドであってよい。本発明では、プライマー認識配列の長さは、約18〜約26ヌクレオチド、すなわち、約18、19、20、21、22、23、24、25、又は26ヌクレオチドであってよい。プライマー認識配列の長さ及び配列が、そのアニーリング温度を決定する。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのプライマー認識配列は、約60℃〜約72℃のアニーリング温度を有し得る。
アプタマーは、リボヌクレオチド(RNA)、デオキシヌクレオチド(DNA)、又はこれらの誘導体であってよい。アプタマーがリボヌクレオチドであるとき、第1のSELEX工程は、5’末端におけるプライマー認識配列を介して、化学的に合成されたDNAオリゴヌクレオチドの初期混合物を転写することからなっていてよい。選別後、増幅する前に逆転写によって候補をDNAに変換する。同等の特徴を有するRNA及びDNAアプタマーが、同じ標的に対して選別され、当該技術分野において報告されている。更に、両方の種類のアプタマーは、互いの拮抗阻害剤であり得、このことは、相互作用部位が重複している可能性を示唆している。
選別の前又は後に核酸塩基を修飾することによって、疎水性又は光反応性などの新しい機能性をオリゴヌクレオチドに組み込むことができる。ピリミジンのC−5位又はプリンのC−8若しくはN−7位における修飾が、特に一般的であり、SELEXの増幅工程中に使用される特定の酵素と適合性がある。本発明では、当該オリゴヌクレオチドは、天然又は非天然の核酸塩基を含み得る。天然核酸塩基は、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、及びウラシルである。非天然核酸塩基の非限定的な例は、ヒポキサンチン、キサンチン、7−メチルグアニン、5,6−ジヒドロウラシル、5−5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン、チオウラシル、1−メチルヒポキサンチン、6−メチルイソキノリン−1−チオン−2−イル、3−メトキシ−2−ナフチル、5−プロピニルウラシル−1−イル、5−メチルシトシン−1−イル、2−アミノアデニン−9−イル、7−デアザ−7−ヨードアデニン−9−イル、7−デアザ−7−プロピニル−2−アミノアデニン−9−イル、フェノキサジニル、フェノキサジニル−G−クラム、5−ブロモウラシル、5−ヨードウラシル、及びこれらの混合物である。5−ブロモウラシル又は5−ヨードウラシルなどのいくつかの非天然核塩基を使用して、紫外線によって活性化されて標的と共有結合を形成することができる光架橋性アプタマーを生成することができる。
本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、天然リン酸ジエステル、キラルホスホロチオネート、キラルメチルホスホネート、キラルホスホラミデート、キラルホスフェートキラルトリエステル、キラルボラノホスフェート、キラルホスホロセレノエート、ホスホロジチオエート、ホスホロチオネートアミデート、メチレンメチルイミノ、3’−アミド、3’アキラルホスホラミデート、3’アキラルメチレンホスホネート、チオホルムアセタール、チオエチルエーテル、フルオロホスフェート、及びこれらの混合物を含む群から選択される化学モチーフによって結合され得る。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドは、天然リン酸ジエステルによって結合され得る。
本発明では、当該オリゴヌクレオチドのヌクレオシドの糖部分は、リボース、デオキシリボース、2’−フルオロデオキシリボース、2’−O−メチルリボース、2’−O−(3−アミノ)プロピルリボース、2’−O−(2−メトキシ)エチルリボース、2’−O−2−(N,N−ジメチルアミノオキシ)エチルリボース、2’−O−2−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルオキシ]エチルリボース、2’−O−N,N−ジメチルアセトアミジルリボース、N−モルホリノホスホロジアミデート、α−デオキシリボフラノシル、他のペントース、ヘキソース、及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
本発明では、当該リボヌクレオチドの誘導体又は当該デオキシリボヌクレオチドの誘導体は、ロックドオリゴヌクレオチド、ペプチドオリゴヌクレオチド、グリコールオリゴヌクレオチド、トレオースオリゴヌクレオチド、ヘキシトールオリゴヌクレオチド、アルトリトールオリゴヌクレオチド、ブチルオリゴヌクレオチド、L−リボヌクレオチド、アラビノオリゴヌクレオチド、2’−フルオロアラビノオリゴヌクレオチド、シクロヘキセンオリゴヌクレオチド、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴヌクレオチド、及びこれらの混合物を含む群から選択され得る。
SELEXプロセス中に修飾されたヌクレオチドを使用する場合、増幅工程中に使用される酵素と適合している必要がある。市販の酵素に適合する修飾の非限定的な例としては、RNAライブラリ中の糖の2’位における修飾が挙げられる。ピリミジンヌクレオチドのリボースの2’−OH基を、ヌクレアーゼによる分解からRNAを保護する、2’−アミノ、2’−フルオロ、2’−メチル、又は2’−O−メチルで置換してもよい。ホスホロチオネート及びボラノホスフェートなどのリン酸リンカーにおける更なる修飾も、ポリメラーゼと適合性があり、ヌクレアーゼに対する耐性を付与する。
本発明では、当該オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されていてもよい。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのピリミジンヌクレオチドが、ペントース基の2’位で少なくとも部分的にフッ素化されていてもよい。本発明では、当該オリゴヌクレオチドのピリミジンヌクレオチドが全て、ペントース基の2’位でフッ素化されていてもよい。本発明では、当該オリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが、ペントース基の2’位でアミノ化されていてもよい。
二次元SELEXとして最近報告された別のアプローチは、in vitroでのオリゴヌクレオチド選別及び動的コンビナトリアル化学(dynamic combinatorial chemistry、DCC)、例えば、特定の群のオリゴヌクレオチド(アミン基)とアルデヒド化合物のライブラリとの間の可逆的反応を同時に適用する。この反応では、イミンオリゴヌクレオチドが生成され、これは従来のSELEXと同じ原理で選別される。したがって、天然アプタマーとは異なる標的ヘアピンRNA修飾アプタマーを同定することが可能である。
非常に異なるアプローチは、光学異性体の使用に関する。天然オリゴヌクレオチドは、D型異性体である。L型アナログはヌクレアーゼに対して耐性であるが、ポリメラーゼによって合成することができない。光学異性化の法則によれば、Lシリーズのアプタマーは、その標的(T)のDシリーズ異性体及び鏡像異性体(T’)によって形成される複合体と同じ特性を有する複合体を、当該標的(T)によって形成することができる。したがって、化合物T’を化学的に合成することができる場合、天然アプタマー(D)の選別を行うために使用することができる。同定されたら、このアプタマーをLシリーズで化学的に合成することができる。このL型アプタマーは、天然標的(T)のリガンドである。
選別工程
一本鎖オリゴヌクレオチドは、二次及び三次構造を生成するように折り畳むことができ、これは塩基対の形成に類似している。したがって、初期配列ライブラリは、静電相互作用を誘発できる、水素原子を生成できるなどのユニットの分布にそれぞれが対応する、三次元形状のライブラリである。選別は、標的に適した形状、すなわち、最大数の相互作用を可能にし、最も安定なアプタマー−標的複合体の形成を可能にする形状をライブラリにおいて同定することが課題になる。小さな標的(染料、抗生物質など)については、同定されたアプタマーは、マイクロモル範囲の平衡解離定数を特徴とするが、一方、タンパク質標的については、10−9M未満のK値も希ではない。
各ラウンドにおける選別は、標的と会合したオリゴヌクレオチドを遊離オリゴヌクレオチドから物理的に分離することによって行われる。複数の技術を適用してもよい(クロマトグラフィー、フィルター保持、電気泳動など)。オリゴヌクレオチド間で標的結合競合が生じるように、選択条件を調整する(標的/候補の相対濃度、イオン濃度、温度、洗浄など)。一般に、最も高い親和性を有するオリゴヌクレオチドの捕捉を促進するために、ラウンドが進行するにつれてストリンジェンシーを増大させる。更に、支持体又は望ましくない標的(例えば、フィルタ、ビーズなど)を認識するオリゴヌクレオチドを排除するために、対抗選別又は陰性選別を実行する。
標的特異的アプタマーを選別するためのSELEXプロセスは、5つの主な工程:オリゴヌクレオチドの標的への結合、低い結合親和性を有するオリゴヌクレオチドの分割又は除去、高い結合親和性を有するオリゴヌクレオチドの溶出、高い結合親和性を有するオリゴヌクレオチドの増幅又は複製、及び次のサイクルのためのオリゴヌクレオチドのコンディショニング又は調製、を繰り返すことを特徴とする。この選別プロセスは、標的物質に対して最も高い親和性及び特異性を有するオリゴヌクレオチドを同定するように設計される。
本発明では、アプタマー組成物を設計する方法は、a)オリゴヌクレオチドの混合物、b)選別バッファ、並びにc)損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される標的物質を接触させる工程を含み得る。本発明では、当該標的物質は、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。本発明では、当該標的物質は、損傷した毛髪であってよい。本発明では、当該オリゴヌクレオチドの混合物は、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択され得るオリゴヌクレオチドを含む。
SELEXサイクルは、通常、高い結合親和性を有するオリゴヌクレオチドが同定されるまで、数回繰り返される。サイクル数は、標的の特徴及び濃度、出発ランダムオリゴヌクレオチドライブラリの設計、選別条件、標的結合部位のオリゴヌクレオチドに対する比、並びに分割工程の効率を含む、複数の変数に依存する。本発明では、当該接触工程は、少なくとも5回実施され得る。本発明では、当該接触工程は、6〜15回実施され得る。本発明では、当該方法は、当該接触工程中に当該標的物質に結合しないオリゴヌクレオチドを除去する工程を更に含み得る。
オリゴヌクレオチドはオリゴ−アニオンであり、各ユニットは、特定のpHで電荷及び水素結合の供与体/受容体部位を有する。したがって、選別バッファのpH及びイオン強度が重要であり、意図するアプタマーの適用の条件を表す必要がある。本発明では、当該選別バッファのpHは、約2〜約9であってよい。本発明では、当該選別バッファのpHは、約5〜約8であってよい。
カチオンは、オリゴヌクレオチドの適切な折り畳みを促進するだけでなく、毛髪又は頭皮に効果を与えることもできる。本発明では、当該選択バッファは、カチオンを含み得る。カチオンの非限定的な例は、Mg2+、Ca2+、Sn2+、Sn4+、Zn2+、Al3+、Cu2+、Fe2+、及びFe3+である。
アプタマーがその適用中にその構造及び機能を維持するために、開発中のものと同様の条件下でin vitroでの選別プロセスを実施することができる。本発明では、当該選別バッファは、シャンプー、コンディショニングシャンプー、ペットシャンプー、リーブイントリートメント、スプレー、液体、ペースト、ニュートン又は非ニュートン流体、ゲル、及びゾルを含む群から選択されるヘアケア組成物の溶液又は懸濁液を含み得る。本発明では、当該選別バッファは、シャンプーの溶液を含み得る。
本発明では、当該選別バッファは、少なくとも1つの界面活性剤を含み得る。本発明では、当該少なくとも1つの界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性又は双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。アニオン性界面活性剤の非限定的な例は、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせを含む、アルキル及びアルキルエーテルサルフェート又はスルホネートである。両性界面活性剤の非限定的な例としては、脂肪族ラジカルが直鎖状又は分枝鎖状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つがアニオン性基、例えばカルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、又はホスホン酸基を含有する、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広く記載される界面活性剤が挙げられ、例えば、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物を含む。双性イオン性界面活性剤の非限定的な例としては、脂肪族ラジカルが直鎖状又は分枝鎖状であってよく、脂肪族置換基のうちの1つが約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つがアニオン性基、例えばカルボキシ基、スルホン酸基、硫酸基、リン酸基、又はホスホン酸基を含有する、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載される界面活性剤、並びにベタインが挙げられる。
本発明では、当該選別バッファは、水性キャリア、ゲルマトリックス、シリコーンコンディショニング剤、有機コンディショニング材料、非イオン性ポリマー、付着助剤、レオロジー変性剤/懸濁剤、有益剤、及びこれらの混合物を圧縮する(compressing)群から選択される少なくとも1つの材料を含み得る。水性キャリアの非限定的な例は、水、並びにエタノール、イソプロパノール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールを含む、低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液である。ゲルマトリックスの非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物を含む、脂肪族アルコールの水溶液が挙げられる。シリコーンコンディショニング剤の非限定的な例としては、ジメチコン、ジメチコノール、環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン;及びアミノ基、四級アンモニウム塩基、脂肪族基、アルコール基、カルボン酸基、エーテル基、糖又は多糖基、フッ素変性アルキル基、アルコキシ基、又はこのような基の組み合わせなどの様々な官能基を有する変性シリコーンが挙げられる。有機コンディショニング材料の非限定的な例としては、炭化水素油、ポリオレフィン、脂肪酸エステル、フッ素化コンディショニング化合物、脂肪族アルコール、アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体、四級アンモニウム化合物;CTFA名PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、PEG−2M、PEG−7M、PEG−14M、PEG−45Mを有するもの、及びこれらの混合物を含む、約2,000,000以下の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが挙げられる。非イオン性ポリマーの非限定的な例としては、ポリエチレングリコールなどのポリアルキレングリコールが挙げられる。付着助剤の非限定的な例としては、カチオン性アミン又は四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、水溶性スペーサーモノマー、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン、並びにビニルピロリドンとのコポリマー;ビニルエステル、ビニルアルコール(ポリ酢酸ビニルの加水分解によって作製される)、無水マレイン酸、プロピレングリコール、及びエチレングリコール、カチオン性セルロース、カチオン性デンプン、及びカチオン性グアーガムが挙げられる。レオロジー変性剤/懸濁剤の非限定的な例としては、アクリル酸、メタクリル酸、又は他の関連する誘導体に基づくホモポリマー;アルギン酸系材料、及びセルロース誘導体が挙げられる。有益剤の非限定的な例としては、光沢剤、強化剤、抗真菌剤、抗細菌剤、抗微生物剤、ふけ防止剤、抗悪臭剤、香料、嗅覚増強剤、かゆみ止め剤、冷却剤、抗付着剤、保湿剤、平滑剤、表面改質剤、抗酸化剤、天然抽出物及び精油、染料、顔料、脱色剤、栄養素、ペプチド、ビタミン、酵素、キレート剤、及びこれらの混合物が挙げられる。
陰性選別又は対抗選別工程は、標的内の望ましくない標的又は望ましくないエピトープに結合するオリゴヌクレオチドの濃縮を最小限に抑えることができる。ヘアケア用途では、損傷していない毛髪に比べて損傷した毛髪にアプタマーが優先的に結合することが望ましい場合がある。本発明では、当該アプタマー組成物を設計する方法は、a)オリゴヌクレオチドの混合物、b)選別バッファ、及びc)損傷していない毛髪を接触させる工程を更に含み得る。未結合標的に対するアプタマーの陰性選別又は対抗選別の方法は、国際公開第201735666号に公開されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。
本発明では、アプタマー組成物を設計する方法は、a)オリゴヌクレオチドの混合物を合成する工程と、b)i.当該オリゴヌクレオチドの混合物、ii.選別バッファ、並びにiii.損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される標的物質を接触させて、標的懸濁液を生成する工程と、c)当該標的懸濁液から液相を除去して、標的−オリゴヌクレオチド混合物を生成する工程と、d)当該標的−オリゴヌクレオチド混合物を洗浄バッファと接触させ、液相を除去して標的−アプタマー混合物を生成する工程と、e)当該標的−アプタマー混合物を溶出バッファと接触させ、当該液相を回収してアプタマー混合物を生成する工程と、を含み得る。本発明では、当該工程は、少なくとも5回繰り返し実施され得る。本発明では、当該工程は、6〜15回実施され得る。
本発明では、アプタマー組成物を設計する方法は、a)i.5’末端におけるT7プロモーター配列、ii.中央の可変40ヌクレオチド配列、及びiii.3’末端における保存されたリバースプライマー認識配列からなるオリゴヌクレオチドを含むデオキシリボヌクレオチドのランダム混合物を合成する工程と、b)i.当該デオキシリボヌクレオチドのランダム混合物、ii.選別バッファ、及びiii.毛髪のサンプルを接触させて、標的懸濁液を生成する工程と、c)当該標的懸濁液から液相を除去して、毛髪−オリゴヌクレオチド混合物を生成する工程と、e)当該毛髪−オリゴヌクレオチド混合物を洗浄バッファと接触させ、液相を除去して、毛髪−アプタマー混合物を生成する工程と、f)当該毛髪−アプタマー混合物を溶出バッファと接触させ、液相を回収して、DNAアプタマー混合物を生成する工程と、f)当該DNAアプタマー混合物を増幅させて、デオキシリボヌクレオチドの濃縮混合物を生成する工程と、g)当該デオキシリボヌクレオチドの濃縮混合物の配列を決定する工程と、を含み得る。
選別後修飾
アプタマーの安定性を強化するために、選別プロセス後に、化学修飾をアプタマーに導入してもよい。例えば、リボース部分の2’−OH基を、2’−フルオロ、2’−アミノ、又は2’−O−メチル基で置換してよい。更に、アプタマーの3’末端及び5’末端を、とりわけ、ストレプトアビジン−ビオチン、反転チミジン、アミン、リン酸塩、ポリエチレングリコール、コレステロール、脂肪酸、タンパク質、酵素、フルオロフォアなどの異なる基で末端保護してもよく、これによって、オリゴヌクレオチドがエキソヌクレアーゼに対して耐性になり、又は何らかの追加的な効果が付与される。他の修飾については、本開示の前の章に記載されている。
アプタマー−標的相互作用特性を失わせることがある骨格修飾とは異なり、その特徴を損なうことなく送達ビヒクル、ツール、プローブ、又はセンサに変換するために、オリゴヌクレオチドの3’末端又は5’末端のうちの一方における様々な基をコンジュゲートさせることが可能である。この汎用性は、アプタマー、具体的には、本発明におけるその適用に関する重要な利点を構成する。本発明では、1つ以上のヘアケア活性成分は、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの3’末端に共有結合し得る。本発明では、1つ以上のヘアケア活性成分は、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの5’末端に共有結合し得る。本発明では、1つ以上のヘアケア活性成分は、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのランダムな位置に共有結合し得る。
酵素又は化学的方法を使用してアプタマーに修飾を組み込むことができる。アプタマーの修飾に使用される酵素の非限定的な例は、末端デオキシヌクレオチジルトランスフェラーゼ(TdT)、T4 RNAリガーゼ、T4ポリヌクレオチドキナーゼ(PNK)、DNAポリメラーゼ、RNAポリメラーゼ、及び当業者に既知の他の酵素である。TdTは、修飾されたデオキシヌクレオチドをデオキシリボヌクレオチドの3’末端に付加することができる、テンプレート独立性ポリメラーゼである。適切に修飾されたヌクレオシド3’,5’−二リン酸塩を使用することによって、3’末端においてリボヌクレオチドを標識するために、T4 RNAリガーゼを使用することができる。合成オリゴヌクレオチドの5’末端をリン酸化し、他の化学変換を可能にする(以下を参照)ために、PNKを使用することができる。DNA及びRNAポリメラーゼは、このようなヌクレオチドが酵素と適合性である限り、修飾されたヌクレオチドを配列全体にわたってランダムに組み込むために一般的に使用される。
アプタマーの修飾に使用される化学的方法の非限定的な例は、本発明に関して本明細書に組み込まれる、リボヌクレオチドの過ヨウ素酸酸化、5’−リン酸のEDC活性化、ランダム化学標識法、及び当業者に既知の他の化学的方法である。
過ヨウ素酸酸化中、メタ−及びオルト−過ヨウ素酸は、3’−リボヌクレオチドの隣接するジオール間のC−C結合を切断し、2つのアルデヒド部分を生成して、RNAアプタマーの3’末端における標識又は活性成分のコンジュゲートを可能にする。得られたアルデヒドは、ヒドラジド又は一級アミンを含有する分子と容易に反応することができる。アミンを使用するとき、生成されたシッフ塩基は、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(NaBH)でより安定な二級アミンに還元され得る。
5’−リン酸のEDC活性化を使用するとき、オリゴヌクレオチドの5’−リン酸は、多くの場合、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)及びイミダゾールで活性化されて、反応性イミダゾリド中間体を生成し、続いて、一級アミンと反応して、5’末端が修飾されたアプタマーを生成する。反応には5’−リン酸基が必要であるので、まず、合成オリゴヌクレオチドをキナーゼ(例えば、PNK)で処理してよい。
ランダムな化学的標識は、様々な方法で行うことができる。アプタマーに沿ったランダムな部位での標識が可能になるので、末端標識法と比較してより高度の修飾を達成することができる。しかしながら、核酸塩基が修飾されるので、アプタマーのその標的への結合が破壊されることがある。最も一般的なランダム化学修飾法は、フェニルアジド系試薬などの光反応性試薬の使用を伴う。フェニルアジド基がUV光に曝露されたとき、それは、二重結合並びにアプタマーのC−H及びN−H部位と反応する不安定なニトレンを形成する。
アプタマーの修飾方法に関する更なる情報は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる「Hermanson G.T.(2008).Bioconjugate Techniques.2nd Edition.pp.969−1002,Academic Press,San Diego.」にまとめられている。
選別後、化学修飾に加えて、配列の切断を実施して、結合するのに、又は構造体に折り畳むのに必須ではない、領域を除去してもよい。更に、アプタマーは、異なる特徴又はより良好な親和性を提供するために互いに結合してもよい。したがって、本明細書に記載されるアプタマーの任意の切断又は組み合わせが、本発明の一部として組み込まれる。
IV.ヘアケア製品におけるアプタマー組成物の適用
本発明のアプタマーは、1つ以上の効果を提供するためにヘアケア組成物において使用することができる。
シャンプー組成物
本発明のヘアケア組成物は、シャンプーであってもよい。シャンプー組成物は、約.001%〜約1%、あるいは約.01%〜約0.5%、あるいは約0.1%〜約0.3%の1以上のアプタマーを含む。
A.洗浄性界面活性剤
シャンプー組成物は、組成物にクリーニング性能をもたらす、1種以上の洗浄性界面活性剤を含み得る。1種以上の洗浄性界面活性剤は更に、アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、若しくは双性イオン性界面活性剤、又はこれらの混合物を含んでもよい。洗浄性界面活性剤の種々の例及び説明が、米国特許第6,649,155号、米国特許出願公開第2008/0317698号、及び同第2008/0206355号に記載されており、これらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物中の洗浄性界面活性剤の成分の濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分でなければならず、一般に、約2重量%〜約50重量%、約5重量%〜約30重量%、約8重量%〜約25重量%、約10重量%〜約20重量%、約5重量%、約10重量%、約12重量%、約15重量%、約17重量%、約18重量%、又は約20重量%の範囲である。
本組成物で用いるのに好適なアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。その他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機硫酸反応生成物の水溶性の塩である。更に他の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様なアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号、同第2,486,922号、及び同第2,396,278号に記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物に使用される代表的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明では、アニオン性界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムであり得る。
本明細書のシャンプー組成物における使用に適した両性又は双性イオン性界面活性剤としては、シャンプー又は他のパーソナルケア洗浄における使用に既知のものが挙げられる。そのような両性界面活性剤の濃度は、約0.5重量%〜約20重量%、及び約1重量%〜約10重量%の範囲である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例が、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物における使用に適した両性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として広義に説明される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であってもよく、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を有し、1つは、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。本発明のシャンプー組成物に用いられる代表的な両性洗浄性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート、及びこれらの混合物が挙げられる。
このシャンプー組成物における使用に適した双性イオン性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として大まかに記載される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であってもよく、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を有し、1つは、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートなどのアニオン性基を含有する。本発明では、ベタインなどの双性イオン性剤を選択してよい。
シャンプー組成物における使用に適したその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加の界面活性剤の非限定的な例は、McCutcheonの「Emulsifiers and Detergents,1989 Annual」M.C.Publishing Co.発行、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号、同第2,438,091号、同第2,528,378号において記載されており、参照によりそれら全体が本明細書に組み込まれる。
シャンプー組成物はまた、シャンプーゲルマトリックス、水性キャリア、及び本明細書で説明される他の追加成分を含んでいてもよい。
B.水性キャリア
シャンプー組成物は、水性キャリアを含む。したがって、シャンプー組成物の配合物は、(周囲条件下で)注ぎ込み可能な液体の形態であってよい。したがって、そのような組成物は、典型的には、少なくとも20重量%、約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する水性キャリアを含むことになる。この水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよく、一態様では、特に、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意な濃度の有機溶媒を有さない水を含んでもよい。
シャンプー組成物において有用な水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
コンディショナー組成物
本発明のヘアケア組成物は、毛髪コンディショナーとすることができる。本明細書に記載のヘアコンディショナー組成物は、(i)約.001%〜約1%、あるいは約.01%〜約0.5%、あるいは約0.1%〜約0.3%の1つ以上のアプタマーを含む。コンディショナー組成物は、(1)1つ以上の高融点脂肪族化合物と、(2)カチオン性界面活性剤系と、(3)第2の水性キャリアと、を含むコンディショナーゲルマトリックスを含んでいてもよい。
A.カチオン性界面活性剤系
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、カチオン性界面活性剤系を含む。カチオン性界面活性剤系は、1種のカチオン性界面活性剤、又は2種以上のカチオン性界面活性剤の混合物とすることができる。カチオン性界面活性剤系は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩;モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩;モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせ、モノ長鎖アルキルアミドアミン塩とモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩との組み合わせから選択することができる。
カチオン性界面活性剤系は、約0.1%〜約10%、約0.5%〜約8%、約0.8%〜約5%、及び約1.0%〜約4%の重量基準レベルで組成物中に含まれ得る。
モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
本明細書において有用なモノアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する1つのアルキル長鎖を有するものであり、C22アルキル基とすることができる。窒素に結合している残りの基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から独立して選択される。
本明細書において有用なモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(I):
Figure 2021529743
(式中、R75、R76、R77、及びR78のうち1つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78のうちの残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。例えば炭素が約22個以上のものなどの、より長鎖のアルキル基は、飽和であっても不飽和であってもよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、約22個の炭素原子のアルキル基から選択され得、R75、R76、R77及びR78のうちの残りは、独立して、CH、C、COH及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようなモノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ベヘニルトリメチルアンモニウム塩が挙げられる。
モノ長鎖アルキルアミドアミン塩
モノ長鎖アルキルアミンも、カチオン性界面活性剤として好適である。第一級、第二級、及び第三級脂肪族アミンが有用である。特に有用なものは、約22個の炭素のアルキル基を有する第三級アミドアミンである。例示的な第三級アミドアミンとしては、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミンが挙げられる。本発明で有用なアミンは、米国特許第4,275,055号(Nachtigalら)に開示されている。これらのアミンは、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−グルタミン酸塩酸塩、マレイン酸、及びこれらの混合物などの酸と併用してもよく、L−グルタミン酸、乳酸、及び/又はクエン酸であってよい。本明細書におけるアミンは、いずれかの酸によって、アミンと酸とのモル比が約1:0.3〜約1:2及び/又は約1:0.4〜約1:1で部分的に中和され得る。
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩
ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩と組み合わせることができる。このような組み合わせは、モノアルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩の単一使用と比べて、すすぎが容易であるという感触をもたらすことができると考えられる。モノ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩又はモノ長鎖アルキルアミドアミン塩とのこのような組み合わせでは、ジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、カチオン性界面活性剤系中のジアルキル四級化アンモニウム塩の重量%が、約10%〜約50%及び/又は約30%〜約45%の範囲となるようなレベルで使用される。
本明細書において有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤は、約22個の炭素原子を有する2つのアルキル長鎖を有するものである。窒素に結合している残りの基は、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基若しくはアルキルアリール基から独立して選択される。
本明細書において有用なジ長鎖アルキル四級化アンモニウム塩は、以下の式(II):
Figure 2021529743
(式中、R75、R76、R77及びR78のうちの2つは、22個の炭素原子のアルキル基、又は最大約30個の炭素原子を有する芳香族基、アルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、R75、R76、R77、及びR78のうちの残りは、独立して、1〜約4個の炭素原子のアルキル基、又は最大約4個の炭素原子を有するアルコキシ基、ポリオキシアルキレン基、アルキルアミド基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、若しくはアルキルアリール基から選択され、Xは、塩形成アニオン、例えば、ハロゲン(例えば、塩化物、臭化物)ラジカル、酢酸ラジカル、クエン酸ラジカル、乳酸ラジカル、グリコール酸ラジカル、リン酸ラジカル、硝酸ラジカル、スルホン酸ラジカル、硫酸ラジカル、アルキル硫酸ラジカル、及びアルキルスルホン酸ラジカルから選択されるものである)を有するものである。アルキル基は、炭素原子及び水素原子に加えて、エーテル及び/又はエステル結合、並びにアミノ基などの他の基を含有し得る。例えば炭素が約22個以上のものなどの、より長鎖のアルキル基は、飽和であっても不飽和であってもよい。R75、R76、R77及びR78のうちの1つは、22個の炭素原子のアルキル基から選択され得、R75、R76、R77及びR78のうちの残りは、独立して、CH、C、COH、及びこれらの混合物から選択され、Xは、Cl、Br、CHOSO、COSO、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、ジアルキル(C22)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、二水素添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤としては、例えば、不斉ジアルキル四級化アンモニウム塩カチオン性界面活性剤も挙げられる。
B.高融点脂肪族化合物
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、1種以上の高融点脂肪族化合物を含む。本明細書において有用な高融点脂肪族化合物は、25℃以上の融点を有することができ、脂肪族アルコール、脂肪酸、脂肪族アルコール誘導体、脂肪酸誘導体、及びこれらの混合物からなる群から選択される。本明細書のこの項に開示されている化合物が、場合によっては2つ以上の分類に属し得る(例えば、いくつかの脂肪族アルコール誘導体は、脂肪酸誘導体としても分類され得る)ということが当業者には理解される。しかしながら、所与の分類は、その特定の化合物を限定することを意図するものではなく、分類及び命名法の便宜上そのようになされている。更に、二重結合の数及び位置、並びに分枝の長さ及び位置に応じて、特定の炭素原子を有する特定の化合物が、25℃未満の融点を有し得ることが当業者によって理解される。低融点のそのような化合物は、この章に含まれないと意図される。高融点化合物の非限定的な例は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,Fifth Edition,1993、及びCTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,1992に見出される。
様々な高融点脂肪族化合物のうち、脂肪族アルコールが本コンディショナー組成物中で使用するのに好適である。本明細書において有用な脂肪族アルコールは、約14〜約30個の炭素原子、約16〜約22個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは飽和しており、直鎖又は分枝鎖アルコールであってもよい。好適な脂肪族アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。
高純度の単一化合物の高融点脂肪族化合物が使用され得る。純粋なセチルアルコール、ステアリルアルコール、及びベヘニルアルコールの群から選択される、純粋な脂肪族アルコールの単一化合物も使用され得る。本明細書において、「純粋な」とは、化合物が、少なくとも約90%及び/又は少なくとも約95%の純度を有することを意味する。これらの高純度の単一化合物は、消費者が組成物を洗い流すときに、毛髪からの優れた洗い流し易さをもたらす。
高融点脂肪族化合物は、濡れた毛髪への施用中のスベスベ感、乾いた毛髪における柔軟さ及びしっとり感などの改善されたコンディショニング効果を実現することを考慮して、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、あるいは約1重量%〜約15重量%、あるいは約1.5重量%〜約8重量%のレベルでコンディショナー組成物中に含まれ得る。
C.水性キャリア
コンディショナー組成物のコンディショナーゲルマトリックスは、水性キャリアを含む。したがって、コンディショナー組成物の配合物は、(周囲条件下で)注ぎ込み可能な液体の形態であってよい。したがって、そのような組成物は、通常、第2の水性キャリアを含み、これは約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する。この水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよく、一態様では、特に、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意な濃度の有機溶媒を有さない水を含んでもよい。
コンディショナー組成物において有用な水性キャリアとしては、水、並びに低級アルキルアルコール及び多価アルコールの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
リーブオントリートメント
本発明のヘアケア組成物は、リーブオントリートメントであってもよい。本明細書に記載のリーブオントリートメント組成物は、約.001%〜約1%、あるいは約.01%〜約0.5%、あるいは約0.1%〜約0.3%の1以上のアプタマーを含み得る。リーブオントリートメントはまた、(1)1つ以上のレオロジー変性剤及び(2)水性キャリアを含んでいてもよい。
A.レオロジー変性剤
リーブオントリートメントは、組成物のより良好な感触、使用時の特性、及び懸濁安定性のために組成物のレオロジー特性を調整するために1つ以上のレオロジー変性剤を含み得る。例えば、組成物が保管及び輸送中に均質のままであるように、及び使用中に身体の他の領域、衣類又は家具に滴るという望ましくない状態が生じないように、レオロジー特性が調節される。任意の好適なレオロジー変性剤を使用することができる。本発明では、リーブオントリートメントは、約0.01%〜約3%のレオロジー変性剤、あるいは約0.1%〜約1%のレオロジー変性剤を含み得る、
1つ以上のレオロジー変性剤は、ポリアクリルアミド増粘剤、カチオン変性多糖類、会合性増粘剤、及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。会合性増粘剤としては、例えば、疎水変性セルロース誘導体;PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー、PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー、ポリウレタン−39などの疎水変性アルコキシル化ウレタンポリマー;疎水変性ポリポリアクリレート(polypolyacrylates)、疎水変性ポリアクリル酸、及び疎水変性ポリアクリルアミドなどの疎水変性アルカリ膨潤性エマルション;疎水変性ポリエーテルなどの多種多様な材料の部類が挙げられる。これらの物質は、セチル、ステアリル、オレアイル(oleayl)、及びこれらの組み合わせから選択することができる疎水性部分、並びに10〜300、あるいは30〜200、及びあるいは40〜150の繰り返し単位を有する繰り返しエチレンオキシド基の親水性部分を有してもよい。この部類の例としては、PEG−120−メチルグルコースジオレエート、PEG−(40又は60)ソルビタンテトラオレエート、PEG−150ペンタエリスリチルテトラステアレート、PEG−55プロピレングリコールオレエート、PEG−150ジステアレートが挙げられる。
追加的レオロジー変性剤の非限定例としては、アクリルアミド/アンモニウムアクリレートコポリマー(及び)ポリイソブテン(及び)ポリソルベート20;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80;アクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートルクロスポリマー;アクリレート/ステアレス−20イタコネートコポリマー;アンモニウムポリアクリレート/イソヘキサデカン/PEG−40ヒマシ油;C12〜16アルキルPEG−2ヒドロキシプロピルヒドロキシエチルエチルセルロース(HM−EHEC);カルボマー;架橋ポリビニルピロリドン(PVP);ジベンジリデンソルビトール;ヒドロキシエチルエチルセルロース(EHEC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC);ヒドロキシプロピルセルロース(HPC);メチルセルロース(MC);メチルヒドロキシエチルセルロース(MEHEC);PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;ポリアクリルアミド/C13−14イソパラフィン/ラウレス−7;ポリアクリレート13/ポリイソブテン/ポリソルベート20;ポリアクリレートクロスポリマー−6;ポリアミド−3;ポリクオタニウム−37(及び)水素添加ポリデセン(及び)トリデセス−6;ポリウレタン−39;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレート/ジメチルアクリルアミド;クロスポリマー(及び)イソヘキサデカン(及び)ポリソルベート60;ポリアクリル酸ナトリウムが挙げられる。例示的な市販のレオロジー変性剤としては、ACULYN(商標)28、Klucel M CS、Klucel H CS、Klucel G CS、SYLVACLEAR AF1900V、SYLVACLEAR PA1200V、Benecel E10M、Benecel K35M、Optasense RMC70、ACULYN(商標)33、ACULYN(商標)46、ACULYN(商標)22、ACULYN(商標)44、Carbopol Ultrez20、Carbopol Ultrez21、Carbopol Ultrez10、Carbopol1342、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Sepimax Zen、及び/又はこれらの組み合わせが挙げられる。
B.水性キャリア
リーブオントリートメントは、水性キャリアを含んでもよい。したがって、リーブオントリートメントの配合物は、(周囲条件下で)注ぎ込み可能な液状形態であってよい。したがって、そのような組成物は、典型的には、少なくとも20重量%、約20重量%〜約95重量%、又は約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する水性キャリアを含むことになる。この水性キャリアは、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよく、一態様では、特に、他の構成成分の微量成分として組成物中に偶発的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意な濃度の有機溶媒を有さない水を含んでもよい。
リーブオントリートメントで有用な水性キャリアとしては、水、及び低級アルキルアルコールと多価アルコールとの水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
pH
本発明のヘアケア組成物は、25℃で約2〜約10の範囲のpHを有し得る。より好ましくは、ヘアケア組成物は、約2〜約6、あるいは約3.5〜約5、あるいは約5.25〜約7の範囲のpHを有し得る。
追加成分
本明細書に記載のヘアケア組成物は、任意選択で、ヘアケア又はパーソナルケア製品で使用することが知られている1つ以上の追加成分を含んでいてもよいが、ただし、当該追加成分が、本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合するか、又は製品の安定性、審美性、若しくは性能を過度に損なわない場合に限る。このような追加成分は、最も典型的には、CTFA Cosmetic Ingredient Handbook,Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992などの参考文献に記載されているものである。このような追加成分の個々の濃度は、ヘアケア組成物の約0.001重量%〜約10重量%の範囲であり得る。
ヘアケア組成物で使用するための追加成分の非限定的な例としては、コンディショニング剤、天然カチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、ふけ防止剤、粒子、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡剤、追加の界面活性剤又は非イオン性共界面活性剤、シラミ駆除剤、pH調整剤、香料、保存剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、及びビタミンが挙げられる。
1.コンディショニング剤
ヘアケア組成物は、1つ以上のコンディショニング剤を含み得る。コンディショニング剤としては、毛髪に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される物質が挙げられる。本発明のヘアケア組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的に、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性非揮発性液体を含む。ヘアケア組成物において使用するのに好適なコンディショニング剤は、一般に、シリコーン、有機コンディショニングオイル若しくはこれらの組み合わせを特徴とするコンディショニング剤、又は他の方法で水性界面活性剤マトリックス中に液体分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
1つ以上のコンディショニング剤が、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約8重量%、及び約0.2重量%〜約4重量%存在する。
シリコーンコンディショニング剤
本発明のヘアケア組成物は、1つ以上のシリコーンコンディショニング剤を含有し得る。シリコーンの例としては、ジメチコン、ジメチコノール、環状シリコーン、メチルフェニルポリシロキサン、及びアミノ基、四級アンモニウム塩基、脂肪族基、アルコール基、カルボン酸基、エーテル基、エポキシ基、糖又は多糖基、フッ素変性アルキル基、アルコキシ基、又はこのような基の組み合わせなどの様々な官能基を有する変性シリコーンが挙げられる。このようなシリコーンは、水性(又は非水性)製品キャリア中で可溶性又は不溶性であり得る。不溶性液体シリコーンの場合、ポリマーは、液滴サイズが約10nm〜約30マイクロメートルの乳化形態であり得る。
有機コンディショニング材料
本発明の組成物のコンディショニング剤はまた、単独で、又は上記のシリコーンのような他のコンディショニング剤との組み合わせのいずれかで、油又はワックスなどの少なくとも1つの有機コンディショニング材料を含んでよい。有機材料は、非ポリマー、オリゴマー又はポリマーであり得る。この有機材料は、油又はワックスの形態であってよく、製剤にそのまま加えてもよいし、予備乳化した形態で加えてもよい。有機コンディショニング材料のいくつかの非限定例としては、i)炭化水素油;ii)ポリオレフィン、iii)脂肪酸エステル、iv)フッ素化コンディショニング化合物、v)脂肪族アルコール、vi)アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体;vii)四級アンモニウム化合物;viii)CTFA名称がPEG−20 200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、PEG−2M、PEG−7M、PEG−14M、PEG−45Mであるもの、及びこれらの混合物などの、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール;が挙げられるが、これらに限定されない。
追加の有益剤
ヘアケア組成物は、1種以上の追加の有益剤を更に含んでもよい。有益剤は、フケ防止剤、抗真菌剤、かゆみ止め剤、抗菌剤、抗細菌剤、保湿剤、抗酸化剤、ビタミン、脂溶性ビタミン、香料、美白剤、酵素、感覚剤、誘引剤、染料、顔料、漂白剤、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質を含む。
本発明のヘアケア組成物は、典型的なヘアケア製剤中に存在し得る。この組成物は、溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル状、球体、スポンジャー(sponger)、固形剤形、泡、及びその他の送達機構の形態であってよい。
ヘアケア組成物は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2009/0232873号及び同第2010/0179083号に開示されているものなどの多孔質溶解性固体構造体の形態で提供されてもよい。したがって、ヘアケア組成物は、キレート剤と、有機酸を含む緩衝系と、約23%〜約75%の界面活性剤と、約10%〜約50%の水溶性ポリマーと、任意選択で約1%〜約15%の可塑剤と、を含み、その結果、当該ヘアケア組成物は、可撓性の多孔質溶解性固体構造体の形態となり、当該構造体は、約80%〜約100%の連続気泡含有率を有する。
ヘアケア組成物は、1つ以上のアプトマー(aptomer)、20%の界面活性剤、及びポリカルボキシレートレオロジー変性剤を含む粘稠な液体の形態であってもよく、当該ポリカルボキシレートは、具体的には、本発明に使用される主要な緩衝系及びキレート剤を組み込むことにより生じる高い電解質レベルで有効であるように選択される。非限定的な例としては、Lubrizol製のCarbopol EDT2020、1342、1382などの、アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。これらの活性物質のレオロジー利点としては、安定性、分注の容易さ、塗り広げる際の滑らかさなどを挙げることができる。
ヘアケア組成物は、一般に、組成物を製造する当該技術分野において既知であるものなどの従来法により調製される。このような方法は、典型的には、加熱、冷却、真空の適用などを用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で比較的均一な状態になるまで混合することを含む。組成物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。ヘアケア組成物は、単相若しくは単一製品中に存在してもよく、又はヘアケア組成物は、別個の相若しくは別個の製品中に存在してもよい。2つの製品を使用する場合、それらの製品は、一緒に、同時に又は逐次に使用してもよい。逐次使用は、1つの製品の使用直後などの短時間に行われてもよく、あるいは数時間又は数日の期間にわたって行われてもよい。
以下の実施例は、本明細書に記載されている本発明の非限定例を例示する。例示されるヘアケア組成物は、従来の配合及び混合技術により調製することができる。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく製剤分野の当業者の技術範囲内でヘアケア組成物の他の変更が行われ得ることが理解されよう。本明細書における全ての部、百分率(%)、及び比は、別途指定されない限り、重量基準である。いくつかの成分は、供給元から希釈溶液として供給され得る。明記されている量は、別途指定されない限り、活性物質の重量%を表す。
以下は、本明細書に記載のヘアケア組成物の非限定的な例である。
Figure 2021529743
Figure 2021529743
1 水性粘度の低い天然ガム由来のカチオン性ポリマー
2 カチオン性合成コポリマー
3 カチオン性植物由来ポリマー
Figure 2021529743
.Lipo製のLipowax P(インターネットでみられる)
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
ベヘニルトリメチルアンモニウムメチルスルフェート(Feixiang製)
ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、Genamin KDMP(Clariant製)
HY−3050(Dow Corning製)
HY−3051(Dow Corning製)
Y−14945;10,000cpsアミノジメチコン(Momentive製)
ABC1459(Mitsubishi Chemical製)
Figure 2021529743
ポリエトキシレート化ソルビタン及びオレイン酸由来の非イオン性界面活性剤及び乳化剤
ビニルピロリドンと四級化ジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマー
1,3−ビス(ヒドロキシメチル)−5,5−ジメチルイミダゾリジン−2,4−ジオン
メチルイソチアゾリノンを含有する保存剤
V.実施例
実施例1.アプタマーの設計。
A.ライブラリの調製
2つの保存領域に隣接した40ヌクレオチドのランダム領域、すなわち、5’フォワードプライマー認識配列(5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACT−3’)及び3’リバースプライマー認識配列(5’−GACGTACAATGTACCC−3’)を含有する約1015種の異なる配列(10nmol)のDNAライブラリを、100μLのHOに可溶化し、16.6μL(約1.66nmolのDNA)のアリコートに分割する。各ライブラリアリコートに、50μLの10×選別バッファ(100mM HEPES、1.2M NaCl、50mM KCl、50mM MgCl2;pH8.2)及び383.4μLのHOを添加する。
次いで、ライブラリ溶液を95℃で10分間加熱し、直ちに氷エタノール浴中に15分間入れる。最後に、ライブラリを室温で10分間インキュベートして、選別中に使用される急冷ライブラリを生成する。必要に応じて、50μLの市販のボリュームシャンプーをライブラリに添加する。
B.毛髪サンプルの特性
毛髪は、International Hair Importers(New York,USA)から〜30cmの長さのポニーテールとして白人女性から供給される。アプタマー選別のために使用する前に、日本から供給されたPanteneシルキースムースシャンプー及びコンディショナーで各ポニーテールを3回洗浄する。毛髪1g当たりシャンプー0.1gでシャンプーを添加し、30秒間毛髪に搾り出す(milked)。次いで、これを30秒間すすぎ、繰り返す。毛髪1g当たりコンディショナー0.1gでコンディショナーも添加し、30秒間搾り出し、30秒間すすぐ。これで1回の完全なサイクルが完了し、これを3回繰り返す。次に、毛髪を一晩放置して乾燥させる。
また、化学的及び物理的損傷を評価するために、各ポニーテールを根元及び先端で特性評価する。全てのポニーテールは、カラーリング、パーマ、又は縮毛矯正処理を受けたことはないが、物理的損傷(洗浄、ブラッシングなど)及びUV曝露に曝露された女性由来のものである。SEM(Scanning Electron Microscopy、走査型電子顕微鏡法)を使用して、根元及び先端でキューティクルの質を測定する。50本の繊維を0〜5のスケール(0=はキューティクル損傷なし、1=わずかなキューティクル損傷、3=高度なキューティクル損傷、5=キューティクルの剥離)で評価する。次いで、各繊維からのスコアを加算して、合計損傷スコア(最大スコア=100)を与える。キューティクルのシステイン酸のFT−IR測定を使用して、根元及び先端で酸化的損傷の程度を測定する。この方法は、シスチンの酸化から生成されるシステイン酸の量を定量することによって、毛髪に対する酸化的処理の効果を調べるのに好適であることが証明されている(Strassburger,J.,J.Soc.Cosmet.Chem.,36,61−74(1985);Joy,M.& Lewis,D.M.,Int.J.Cosmet.Sci.,13,249−261(1991);Signori,V.&Lewis,D.M.,Int.J.Cosmet.Sci.,19,1−13(1997))。ダイアモンド製の減衰全内部反射(Attenuated Total Internal Reflection、ATR)セルを備えるPerkin Elmer Spectrum(登録商標)1フーリエ変換赤外(Fourier Transform Infrared、FTIR)システムを使用して、ヒトの毛髪中のシステイン酸濃度を測定する。スイッチ当たり4つの読み取り値を得(〜1/3及び2/3sで両側のスイッチを下ろす)、平均値を計算する。Signori & Lewis(1997)に記載されているように、正規化二重微分(double derivative)解析ルーチンを使用する。1450cm−1帯(特徴的な及び不変のタンパク質CHストレッチ)に対して正規化する前に、最初に元のスペクトルを吸光度に変換する。次いで、この正規化された吸光度を2回微分し、1040cm−1での吸光度をシステイン酸の相対濃度とする。
C.アプタマーの選別
アプタマーの選別には、約1015種の配列を含有する1つのライブラリアリコートを使用した。このライブラリアリコートに、50μLの10×選別バッファ(100mM HEPES、1.2M NaCl、50mM KCl、50mM MgCl2;pH8.2)及び383.4μLのHOを添加する。95℃で10分間ライブラリを加熱し、直ちに氷エタノール浴中に15分間入れることによって、ライブラリ溶液を急冷する。最後に、ライブラリを室温で10分間インキュベートして、選別中に使用する急冷ライブラリを生成する。ライブラリの最初の急冷後、50μLの市販のボリュームシャンプー(クラリファイングシャンプー、シリコーンフリー)のアリコートをライブラリに添加する。
アプタマーライブラリを含有する溶液に浸漬した毛髪サンプルに対して、アプタマーの選別を行う。第1の選別ラウンドでは、ゴムバンドによってまとめられ、約0.03gと計量された長さ3cmの毛髪の房を、急冷したライブラリ溶液に入れる。毛髪をライブラリ溶液中において室温で20分間インキュベートする。インキュベーション後、毛髪を取り出し、1mLの選別バッファ(100mM HEPES、1.2M NaCl、50mM KCl、50mM MgCl2;pH8.2)を含有する新たな2mLプラスチックエッペンドルフチューブに入れ、ローテータ上に5分間置く。結合バッファから毛髪を取り出し、1mLの新たな選別バッファ(100mM HEPES、1.2M NaCl、50mM KCl、50mM MgCl2;pH8.2)を含有する新たな2mLエッペンドルフチューブに入れ、ローテータ上に5分間置いて、合計2回洗浄する。毛髪サンプルに成功裏に結合した配列を除去するために、次に、洗浄した毛髪サンプルを、500μLの6M尿素を含有する2mLエッペンドルフチューブに入れ、85℃で10分間インキュベートする。加熱後、この第1の溶出溶液を回収する。次いで、毛髪を、500μLの新たな6M尿素を含有する新たな2mLのエッペンドルフチューブに入れ、サンプルを85℃で10分間加熱する。この第2の溶出溶液を回収し、第1の溶出溶液と合わせる。合わせた溶液からのDNAを、製造元の指示に従って、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)を使用して精製する。
精製されたDNAを、10%ポリアクリルアミドゲル上で1.5ngのバンドを与えるのに最適なサイクル数を求めるために、漸増するサイクル数でライブラリのアリコートを増幅させる試験PCRに供した。PCRは、標準Taqポリメラーゼバッファ(New England BioLabs、カタログ番号B9014S)、デオキシリボヌクレオチド(dNTP)溶液ミックス(New England BioLabs、カタログ番号N0447L)、10μMフォワードプライマー(5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACT−3’)(TriLink、カタログ番号NA)、10μMリバースプライマー(5’−GACGTACAATGTACCC−3’)(TriLink、カタログ番号NA)、及びtaqポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0273X)を使用して実施する。最適なサイクル数が決定されたら、第1の選別ラウンドからのライブラリを増幅させ、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)で精製する。
第1の選別ラウンドの後、ライブラリを2つのチャネルに分割する。チャネルBでは、毛髪の先端のみに対して選別を行う。チャネルAでは、各選別ラウンドについて、根元付近から毛髪群に対して対抗選別を行い、続いて、同じサンプルの毛髪先端に対して正の選別を行う。9ラウンドの選別後、各チャネルからのライブラリを更に4つのアリコートに分割する。次に、これらのサブライブラリを使用して、図1に示すように、重度に損傷している、中程度に損傷している、軽度に損傷している、又は損傷していない(毛髪の根元)のいずれかである毛髪に対して更に2回の正の選別ラウンドを行う。
各正の選別実験中、ゴムバンドによってまとめられた毛髪の房(長さ3cm、重量約0.03g)を、急冷されたライブラリ溶液(500μL)のアリコートを含有する2mLチューブに入れ、確実に毛髪サンプルを完全に沈める。サンプルを室温で20分間インキュベートする。次に、毛髪の房を取り出し、1mLの1×選別バッファ(10mM HEPES、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2;pH7.4)を含有する新しい2mLチューブに入れ、ローテータを使用して5分間混合して、毛髪サンプルから未結合配列を洗浄及び除去する。この洗浄サイクルをもう1回繰り返す。次に、毛髪の房を、500μLの6M尿素を含有する新しい2mLチューブに入れ、85℃で10分間インキュベートして、結合した配列を溶出させる。この溶出プロセスを繰り返し、2つの溶出溶液を合わせる(合計1000μL)。溶出したライブラリを、製造元の指示に従って、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)を使用してクリーンアップする。
各正の選別後、精製されたライブラリを、10%ポリアクリルアミドゲルで可視化することを通して最適なサイクル数を求めるために、5μLの回収されたライブラリを漸増サイクルのPCRで増幅させる試験PCRに供する(表1を参照)。PCR反応は、標準Taqポリメラーゼバッファ(New England BioLabs、カタログ番号B9014S)、デオキシリボヌクレオチド(dNTP)溶液ミックス(New England BioLabs、カタログ番号N0447L)、10μMフォワードプライマー(5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACT−3’)(TriLink、カタログ番号NA)、10μMリバースプライマー(5’−GACGTACAATGTACCC−3’)(TriLink、カタログ番号NA)、及びtaqポリメラーゼ(New England BioLabs、カタログ番号M0273X)を使用して実施する。最適なサイクル数が決定されたら、次の選別ラウンドに望ましい量のDNAを生成するために、数本の反応チューブにおいて完全なライブラリをPCRで増幅させる。選別プロセスにわたって、最低5本の反応チューブに達するまで反応チューブの数を減少させることによって、各選別ラウンドで持ち越されるDNAライブラリの量を減少させて、アプタマー選別のストリンジェンシーを増加させる(表1を参照)。
PCR反応産物を、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)を使用して精製する。次いで、このライブラリを、RNAPol反応バッファ(New England BioLabs、カタログ番号M0251)、リボヌクレオチド溶液セット(New England BioLabs、カタログ番号N0450)、及びRNase阻害剤、マウス(New England BioLabs、カタログ番号M0314)と共にT7 RNAポリメラーゼを用いて転写させる。DNAテンプレート及び転写溶液を混合し、37℃で16時間インキュベートする。転写によって、選別されたライブラリに対してアンチセンスであるRNAが生成される。転写後、DNAテンプレートをDNase I(New England BioLabs−M0303,Canada)を用いて消化する。次いで、RNeasy MinElute Cleanupキット(Qiagen、カタログ番号74204)を使用してRNAを精製する。A260値を使用してRNA収率を計算し、所望の量のRNAを、M−MuLVリバーストランスクリプターゼキット(New England BioLabs、カタログ番号M0253)並びに100μMのフォワードプライマー(5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACT−3’)(TriLink、カタログ番号NA)、デオキシリボヌクレオチド(dNTP)溶液ミックス(New England BioLabs、カタログ番号N0447)、及びRNase阻害剤(New England BioLabs、カタログ番号M0314)を使用して逆転写させる。残りのRNAテンプレートを除去するために、RNase H反応キット(New England BioLabs、カタログ番号M0297L)を使用して逆転写溶液をRNase H反応に持ち越し、その後、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)を使用して当該溶液を精製する。精製後、生成された一本鎖センスDNAを、以下の選別ラウンドで使用する。
各対抗選別実験中、毛髪の予め洗浄しておいたサンプルを、1mLの滅菌HPLCグレードの水を3回連続塗布してすすぐ。ライブラリ溶液(500μL)及び選別バッファ(10mM HEPES、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2;pH7.4)をピペットでチューブに入れ、約1cmの毛髪群をチューブに沈める。サンプルを50rpm、37℃で20分間インキュベートする。毛髪群を取り出し、1mLの1×選別バッファ(10mM HEPES、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2;pH7.4)を含有する2mLチューブに入れ、50rpmのローテータ上に5分間置く。この洗浄を更に1回繰り返す。未結合DNAを含有する溶液を合わせ、GeneJET PCR精製キット(ThermoFisher Scientific、カタログ番号K0702)でクリーンアップし、続いて、上記のように正の選別実験のために調製する(実施例1.アプタマーの設計、A.ライブラリの調製)。
表1は、アプタマーの選択をどのように進めたか、選別ラウンドの完了後にアプタマーライブラリを回収するために必要とされるPCRサイクルの数、並びに反応チューブの数、ひいては、持ち越されるライブラリの量を減少させることによって選別ラウンド間で選別ストリンジェンシーをどのように増加させたか、を示す。
Figure 2021529743
チャネルA及びチャネルBの両方において9ラウンドの選別が完了した後、選別ラウンド9から回収されたライブラリを増幅させ、4つのアリコートに等しく分割する。これらの分割されたライブラリを、各チャネルにおける以下の分割サブチャネルのうちの1つに割り当てる:重度に損傷している、中程度に損傷している、軽度に損傷している、及び損傷していない(根元)毛髪サンプル。前の選別ラウンドを行ったのと同じ方法で、分割ラウンドを実行する。選択分割ラウンドを、表2に概説するように実施し、ここで、重度に損傷している、中程度に損傷している、軽度に損傷している、又は損傷していない(毛髪の根元)サンプルに結合する能力に基づいてアプタマーを選別する。
Figure 2021529743
D.アプタマーのシーケンシング
各チャネルにおける選別されたライブラリ7〜9及び特定の毛髪タイプに対する全ての分割選別を、2段階PCRプロセスを通して次世代シークエンシング(NGS)のために調製する。第1の工程では、異なる6コード(6塩基配列)及びユニバーサルシークエンシングプライマーの一部を、各アプタマーライブラリの5’末端に付加する。第2の工程では、完全なユニバーサルシークエンシングプライマーを両端に付加する。第2のPCR工程の後、ライブラリをアクリルアミド電気泳動により精製し、相対量について平衡化する。次いで、これらのライブラリをプールし、Illumina HiSeq機器を用いたNGSのためにトロントのHospital for Sick Childrenに送る。
シークエンシングデータを表にし、分析する。合計96,464,333個の配列を分析し、各ライブラリは2,000,000個を超える異なる配列を含有していた(図2を参照)。各チャネル内の選別ラウンド9からの配列をコピー数でソートし、降順に命名し、最も多いコピー数の配列をチャネルAではH−A1、チャネルBではH−B1と命名する。これら上位配列を表1に列挙する。
各チャネルについて、選別ラウンド9の上位配列のコピー数(表1)を、他の選別ラウンドから得られたライブラリにおいて求める。最後に、観察されたコピー数を特定のライブラリで観察された配列の総数で除することによって、各配列の頻度を計算する。様々な選別ラウンドにわたる頻度の観点で上位20の配列の濃縮曲線をプロットする(図3及び4を参照)。
図3及び4では、選別ラウンド9における存在量の観点での上位配列は、他の配列よりも実質的により濃縮されていることが明らかである。更に、2種の曲線、すなわち、ラウンド7からラウンド8へと増加し、次いで定常に達するもの、及び3つの選別ラウンド全てにわたって相対的に安定しているものが存在するようにみえる。
実施例2.配列の共分散分析。
チャネルA及びBの上位100のアプタマーに対して、配列頻度の変化についての共分散分析を行う。まず、各選別ラウンドについて、各アプタマーの観察された頻度を、上位100のアプタマーの頻度の平均で除すことによって、頻度データを正規化する。この正規化により、異なる選別ラウンド間の、NGS分析前にPCR増幅によって生じる潜在的な差異を排除することができた。次いで、選別ラウンド7における各アプタマーの正規化された値を、選別ラウンド8〜11における対応するアプタマーの正規化された値から減じる。得られたマトリックスを相関解析に使用する。
選別ラウンドにわたってピアソン相関を実行する。各選別ラウンドで異なる毛髪サンプルを使用するので、アプタマー頻度間の共分散は、当該アプタマーが結合する毛髪サンプル内のエピトープの存在量の共分散に起因すると仮定するのが妥当である。したがって、共変動するアプタマーの各クラスタは、毛髪内の異なるエピトープに結合するアプタマーの群に対応する。相関マトリックスからユークリッド距離マトリックスを作成し、Ward.D2アルゴリズムによるクラスタリングのための基準として使用する(図5及び6を参照)。これらの分析は、ソフトウェアRで実行する。図5及び6におけるアプタマーの順位がx上でy軸と同じであるため、対角線(暗青色)に沿って+1.0の相関がある。この分析に基づいて、少なくとも2つの異なるエピトープが、恐らく、選別されたアプタマーの結合部位である。
実施例3.アプタマーの結合
5’末端にHEXフルオロフォアを有する4つのアプタマー(H−A1、H−A2、H−B1、及びH−B2)を合成し(Integrated DNA Technologies,Inc.)、原液として水中1μMの最終濃度になるように溶解させる。
5つの毛髪サンプル(2.5mgの先端、長さ3cm)を、1mLの1×選別バッファ(10mM HEPES、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2;pH 7.4)中50nMの4つのアプタマーのそれぞれに対して室温で30分間インキュベートする。上清を除去し、回収する。次に、毛髪サンプルを1×選別バッファで2回洗浄して、任意の未結合アプタマーを除去し、上清を回収する。次いで、結合したアプタマーを、毛髪サンプルを6M尿素溶液中において85℃で10分間インキュベートすることによって溶出する。溶出されたアプタマーの量を、蛍光分光法(励起λ=535nm、発光λ=555nm)によって定量化する。このアッセイは、H−A1及びH−B2が、他の2つのアプタマーよりも一貫して優れた機能を発揮したことを示した。
最良の機能を発揮するアプタマーを同定した後、異なる濃度のアプタマーの溶液を試験して、毛髪への結合についての飽和点を同定する。1×選別バッファ(10mM HEPES、120mM NaCl、5mM KCl、5mM MgCl2;pH7.4)中10nM、50nM、及び100nMアプタマーの溶液を、上記と同じ方法を用いて毛髪サンプルと共にインキュベートする。H−A1とH−B2アプタマーの5%〜15%(モルベース)の量が、毛髪先端サンプルに結合する。この分析に基づいて、飽和濃度は、2.5mgの毛髪に対して約50nM、すなわち、20nM/mgであり(図8参照)、より低い濃度ではより高い比率のアプタマーが結合する(図9を参照)ことが明らかである。
最後に、毛髪の根元よりも毛髪の先端に対してこれらのアプタマーが優先的に結合する能力が確認される(図10を参照)。50nMのアプタマー溶液及び毛髪サンプル#18で分析を実施する。
実施例4.モチーフ分析。
選別ラウンド11ライブラリ(高度に損傷した毛髪のみ)の全ての配列内の上位4つのアプタマー(H−A1、H−A2、H−B1、及びH−B2)のランダム領域からの6個のヌクレオチドのモチーフの頻度を求める。次に、各モチーフの頻度から平均モチーフ頻度を減じ、この値を、その選別ラウンドにおける全てのモチーフ頻度の標準偏差によって除して、全てのモチーフについてZ値を得る(図11、13、15、及び17を参照)。高頻度モチーフを含有する配列が損傷した毛髪にも結合し得るということは理にかなっている。
DINAmelt(http://unafold.rna.albany.edu/?q=DINAMelt/Quickfold)を用いてアプタマーの二次構造の予測を行い、これらの構造内のモチーフを強調する(図12、14、16、及び18を参照)。
A.アプタマーH−A1のランダム領域の分析:
アプタマーH−A1の可変領域(配列番号1):
Figure 2021529743
からのモチーフ:
配列番号201:5’−CGAGCAC−3’
配列番号202:5’−ACAAGT−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
図12.アプタマーH−A1の予測二次構造及びその保存モチーフ。
B.アプタマーH−A2のランダム領域の分析:
アプタマーH−A2の可変領域(配列番号2):
Figure 2021529743
からのモチーフ:
配列番号203:5’−AAACCACGAC−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、この特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。このモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
C.アプタマーH−B1のランダム領域の分析:
アプタマーH−B1の可変領域(配列番号101):
Figure 2021529743
からのモチーフ:
配列番号204:5’−ATTCAC−3’
配列番号205:5’−ACACCGA−3’
配列番号206:5’−GACAACAG−3’
配列番号207:5’−ACACCGANGACAACA−3’
(ここで、Nは任意のヌクレオチドを意味する)は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフのいずれかを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
D.アプタマーH−B2のランダム領域の分析:
アプタマーH−B2の可変領域(配列番号102):
Figure 2021529743
からのモチーフ:
配列番号208:5’−GCAGAACA−3’
配列番号209:5’−AACATGA−3’
配列番号210:5’−TGACCAAAAGAGGAAAGG−3’
配列番号211:5’−AAGAGGAAAGG−3’
配列番号212:5’−GCAGAACATGACCAAAAGAGGAAAGG−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
E.アプタマーライブラリ内の共通モチーフの分析:
チャネルA及びBから得られた頻度の観点で上位10,000の配列内の共通のモチーフの検索を行う。ランダム分布からの有意な偏差の観点で同定されたリードモチーフは、配列番号213である。
配列番号213:5’−AACCACAA−3’
例として、このモチーフは以下の配列にみられ、簡略化のために5’−及び3’−プライマー認識配列は省略する。オリゴヌクレオチドは、モチーフ配列番号213を含み得る。
配列番号150、H−B50:5’−GGCCCTGTATAAAGATTCGACTCTGTCAACCACAAACCTA−3’
実施例5.配列類似性の分析。
InvitrogenによるVector NTI Advanced 11.5.4のコンポーネントであるソフトウェアAlign Xを使用して、配列番号1〜配列番号200のアラインメントを実施する。配列のいくつかの群は、図19のアラインメントに示すように、少なくとも60%又は少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有する。これらのアラインメントには、簡略化のためにアプタマーの中央可変領域のみが含まれている。したがって、配列に対して少なくとも50%又は少なくとも60%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドは、配列番号1〜配列番号200からなる群から選択され得る。
実施例6.アプタマーの切断。
上位アプタマー(H−A1、H−A2、H−B1、及びH−B2)の予測二次構造から出発して、二次構造エレメントのうちのいくつかを含むより小さなオリゴヌクレオチドを設計する。例えば、アプタマーH−A1.1及びH−A1.2は、アプタマーH−A1に由来する(図12を参照)。H−A1.1は構造の上部を含み、一方、HA−1.2は二次構造の大部分を含む(図20を参照)。アプタマーH−A2.1及びH−A2.2は、アプタマーH−A2に由来する(図14を参照)。H−A2.1は構造の中間部を含み、一方、H−A2.2は構造の上部を含む(図21を参照)。アプタマーH−B1.1及びH−B1.2は、アプタマーH−B1(図16を参照)に由来し、構造の上部を含む(図22を参照)。アプタマーH−B2.1は、アプタマーH−B2(図18を参照)に由来し、構造の上部を含む(図23を参照)。
表3は、3つの毛髪サンプルによるこれらの切断型アプタマーのそれぞれに対する結合結果を提供する。毛髪サンプル#26は、このサンプルが最も高い結合親和性を提供したため、全ての切断型アプタマーで2回分析する。これらの結合アッセイを実施し、完全長アプタマーについて前述したもの(実施例3を参照)と同様に分析する。
Figure 2021529743
様々な毛髪サンプルにわたるこれらのアプタマーの性能を比較することは、毛髪のばらつきのレベルが大きいことから困難である。この制約を克服するために、それぞれの毛髪サンプルについて全てのアプタマーの平均結合値に対して特定のアプタマーの結合値を比較することによって、それぞれの毛髪サンプルについての各アプタマーの相対性能を求める(表4を参照)。
Figure 2021529743
切断型アプタマーHA−1.1は、全ての毛髪サンプルについて、切断型アプタマーHA−1.2よりもはるかに良好に性能を発揮し、これは、モチーフACAAGTがモチーフCGAGCACよりも高い結合親和性を提供したことを示すことは明らかである。
HA−2からの切断型アプタマーの場合、両方の切断が優れた機能を発揮し、HA−2.1が損傷した毛髪サンプル#26に対してより優れた機能を発揮した。このモチーフによって可能になる構造の存在が、このアプタマーの優れた結合特性に関与していると推定される。切断型アプタマーHB−1.1は、切断型アプタマーHB−1.2よりも優れた機能を発揮した。この性能の改善は、HB−1.2では保存モチーフのうちの1つのみが存在するのに対して、このアプタマーでは2つの保存モチーフが存在することと相関する。切断型アプタマーHB−2.1の結合性能は、完全なHB−2アプタマーの結合親和性を維持するのに必要なのは構造のこの部分だけであることを示す。
実施例7.アプタマーを有するヘアケア活性成分の送達。
本発明のアプタマーを化学的に合成する。遊離アミン基(0.25M)及びイミダゾール(0.1M)を含有するヘアケア活性成分の水(pH6)溶液を調製する。次いで、EDC(1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミド塩酸塩)を反応バイアル瓶に量り入れ、アプタマー溶液のアリコートと混合する。アミン/イミダゾール溶液のアリコートを反応バイアルに直ちに添加し、全ての成分が溶解するまでボルテックスする。イミダゾール溶液(0.1M、pH6)の追加のアリコートを反応バイアルに添加し、反応混合物を室温で少なくとも2時間インキュベートする。インキュベート後、未反応のEDC及びその副生成物並びにイミダゾールを、透析によって、又はスピン脱塩カラム及び好適なバッファ(例えば、10mMリン酸ナトリウム、0.15M NaCl、10mM EDTA、pH7.2)を使用することによって、修飾アプタマーから分離する。コンジュゲーションプロトコルに関する更なる詳細は、その内容が参照により本明細書に組み込まれる「Hermanson G.T.(2008).Bioconjugate Techniques.2nd Edition.pp.969−1002,Academic Press,San Diego.」に記載されている。
生成された、ヘアケア活性成分とコンジュゲートしている変性アプタマーをヘアケア組成物(例えば、シャンプー又はコンディショナー)に配合して、毛髪と接触したときに効果をもたらすことができる。
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
Figure 2021529743
追加の実施例/組み合わせ
A.アプタマー組成物であって、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み、当該アプタマー組成物が、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する、アプタマー組成物。
B.当該アプタマー組成物が、損傷した毛髪に対する結合親和性を有する、段落Aに記載のアプタマー組成物。
C.当該アプタマー組成物が、損傷していない毛髪よりも損傷した毛髪に対して高い結合親和性を有する、段落A〜Bに記載のアプタマー組成物。
D.配列番号1〜配列番号200及び配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される配列に対して少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含む、段落A〜Cに記載のアプタマー組成物。
E.配列番号1〜配列番号200及び配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含む、段落A〜Dに記載のアプタマー組成物。
F.配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含む、段落A〜Eに記載のアプタマー組成物。
G.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、配列番号201〜配列番号213からなる群から選択される1つ以上のモチーフを含む、段落A〜Fに記載のアプタマー組成物。
H.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、天然又は非天然の核酸塩基を含む、段落A〜Gに記載のアプタマー組成物。
I.当該非天然の核酸塩基が、ヒポキサンチン、キサンチン、7−メチルグアニン、5,6−ジヒドロウラシル、5−5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン、チオウラシル、1−メチルヒポキサンチン、6−メチルイソキノリン−1−チオン−2−イル、3−メトキシ−2−ナフチル、5−プロピニルウラシル−1−イル、5−メチルシトシン−1−イル、2−アミノアデニン−9−イル、7−デアザ−7−ヨードアデニン−9−イル、7−デアザ−7−プロピニル−2−アミノアデニン−9−イル、フェノキサジニル、フェノキサジニル−G−クラム、及びこれらの混合物を含む群から選択される、段落A〜Hに記載のアプタマー組成物。
J.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのヌクレオシドが、天然リン酸ジエステル、キラルホスホロチオネート、キラルメチルホスホネート、キラルホスホラミデート、キラルホスフェートキラルトリエステル、キラルボラノホスフェート、キラルホスホロセレノエート、ホスホロジチオエート、ホスホロチオネートアミデート、メチレンメチルイミノ、3’−アミド、3’アキラルホスホラミデート、3’アキラルメチレンホスホネート、チオホルムアセタール、チオエチルエーテル、及びこれらの混合物を含む群から選択される化学モチーフによって結合される、段落A〜Iに記載のアプタマー組成物。
K.当該リボヌクレオチドの誘導体又は当該デオキシリボヌクレオチドの誘導体が、ロックドオリゴヌクレオチド、ペプチドオリゴヌクレオチド、グリコールオリゴヌクレオチド、トレオースオリゴヌクレオチド、ヘキシトールオリゴヌクレオチド、アルトリトールオリゴヌクレオチド、ブチルオリゴヌクレオチド、L−リボヌクレオチド、アラビノオリゴヌクレオチド、2’−フルオロアラビノオリゴヌクレオチド、シクロヘキセンオリゴヌクレオチド、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴヌクレオチド、及びこれらの混合物を含む群から選択される、段落A〜Jに記載のアプタマー組成物。
L.少なくとも1つのポリマー材料を更に含み、当該少なくとも1つのポリマー材料が、当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに共有結合している、段落A〜Kに記載のアプタマー組成物。
M.当該少なくとも1つのポリマー材料が、ポリエチレングリコールである、段落A〜Lに記載のアプタマー組成物。
N.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの5’及び3’末端における当該ヌクレオチドが、反転している、段落A〜Mに記載のアプタマー組成物。
O.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの少なくとも1つのヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されている、段落A〜Nに記載のアプタマー組成物。
P.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのピリミジンヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されている、段落A〜Oに記載のアプタマー組成物。
Q.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、1つ以上のヘアケア活性成分に共有結合又は非共有結合しており、当該1つ以上のヘアケア活性成分が、コンディショニング剤、光沢剤、強化剤、抗真菌剤、抗細菌剤、抗微生物剤、ふけ防止剤、抗悪臭剤、香料、嗅覚増強剤、かゆみ止め剤、冷却剤、抗付着剤、保湿剤、平滑剤、表面改質剤、抗酸化剤、天然抽出物及び精油、染料、顔料、脱色剤、栄養素、ペプチド、ビタミン、酵素、キレート剤、及びこれらの混合物を含む群から選択される、段落A〜Pに記載のアプタマー組成物。
R.当該ヘアケア活性成分が、コンディショニング剤からなる群から選択される、段落A〜Qに記載のアプタマー組成物。
S.当該ヘアケア活性成分が、シリコーンである、段落A〜Rに記載のアプタマー組成物。
T.当該少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、1つ以上のナノ材料に共有結合又は非共有結合している、段落A〜Sに記載のアプタマー組成物。
U.少なくとも1つの核酸アプタマーを含み、当該少なくとも1つの核酸アプタマーが、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する、段落A〜Tに記載のヘアケア組成物。
V.当該毛髪構成要素が、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物を含む群から選択される、段落A〜Uに記載のヘアケア組成物。
W.当該毛髪要素が、毛髪キューティクルである、段落A〜Vに記載のヘアケア組成物。
X.当該組成物が、少なくとも2つの異なる核酸アプタマーを含み、当該少なくとも2つの異なる核酸アプタマーが、当該毛髪構成要素の異なるエピトープに対する結合親和性を有する、段落A〜Wに記載のヘアケア組成物。
Y.段落A〜Xに記載の毛髪に1つ以上のヘアケア活性成分を送達する方法であって、少なくとも1つの核酸アプタマー及び1つ以上のヘアケア活性成分を含むヘアケア組成物を投与することを含み、当該少なくとも1つの核酸アプタマー及び当該1つ以上のヘアケア活性成分が、共有結合又は非共有結合しており、当該少なくとも1つの核酸アプタマーが、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する、方法。
Z.当該毛髪構成要素が、毛髪キューティクルである、段落A〜Yに記載の方法。
AA.段落A〜Zに記載の毛髪に1つ以上のヘアケア活性成分を送達する方法であって、少なくとも1つの核酸アプタマー及び1つ以上のナノ物質を含むヘアケア組成物を投与することを含み、当該少なくとも1つの核酸アプタマー及び当該1つ以上のナノ物質が、共有結合又は非共有結合しており、当該少なくとも1つの核酸アプタマーが、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する、方法。
本明細書にて開示された寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
「発明を実施するための形態」の中で引用される文献は全て、関連部分において参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本発明に対する先行技術であることを認めるものとして解釈されるべきではない。本文献における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれる文献における同じ用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいては、本文献においてその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
本発明を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を添付の特許請求の範囲に網羅することが意図されている。
5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACTGAATATGGATTACAAGTTTCAGATCGAGCACTCCCATTCAGACGTACAATGTACCC−3’
からのモチーフ:
配列番号201:5’−CGAGCAC−3’
配列番号202:5’−ACAAGT−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACTAGGGGAACCTTAGTAAACCACGACCCAGGATGTGCTATCGGACGTACAATGTACCC−3’
からのモチーフ:
配列番号203:5’−AAACCACGAC−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、この特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。このモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACTTAGTGGGATTTATTCACTATGTACACCGATGACAACAGTAGACGTACAATGTACCC−3’
からのモチーフ:
配列番号204:5’−ATTCAC−3’
配列番号205:5’−ACACCGA−3’
配列番号206:5’−GACAACAG−3’
配列番号207:5’−ACACCGANGACAACA−3’
(ここで、Nは任意のヌクレオチドを意味する)は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフのいずれかを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACTGCAGAACATGACCAAAAGAGGAAAGGTATAGCTGCTATCAGACGTACAATGTACCC−3’
からのモチーフ:
配列番号208:5’−GCAGAACA−3’
配列番号209:5’−AACATGA−3’
配列番号210:5’−TGACCAAAAGAGGAAAGG−3’
配列番号211:5’−AAGAGGAAAGG−3’
配列番号212:5’−GCAGAACATGACCAAAAGAGGAAAGG−3’
は、ランダムに予想される頻度よりも著しく高い頻度でみられる。これは、これらの特定のモチーフが、この毛髪ベースのアプタマー選別プロセス内で正に選択されることを意味する。これらのモチーフを含む任意の配列もまた、損傷した毛髪に結合すると予想され得る。
例として、このモチーフは以下の配列にみられ、簡略化のために5’−及び3’−プライマー認識配列は省略する。オリゴヌクレオチドは、モチーフ配列番号213を含み得る。
配列番号150、H−B50:5’−AACTACATGGTATGTGGTGAACTGGCCCTGTATAAAGATTCGACTCTGTCAACCACAAACCTAGACGTACAATGTACCC−3’

Claims (15)

  1. アプタマー組成物であって、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチドの誘導体、リボヌクレオチドの誘導体、及びこれらの混合物からなる少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み、前記アプタマー組成物が、損傷していない毛髪、損傷した毛髪、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される物質に対する結合親和性を有する、アプタマー組成物。
  2. 前記アプタマー組成物が、損傷した毛髪に対する結合親和性を有する、請求項1に記載のアプタマー組成物。
  3. 前記アプタマー組成物が、損傷していない毛髪よりも損傷した毛髪に対して高い結合親和性を有する、請求項1又は2に記載のアプタマー組成物。
  4. 配列番号1〜配列番号200及び配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される配列に対して少なくとも50%のヌクレオチド配列同一性を有するオリゴヌクレオチドからなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  5. 配列番号1〜配列番号200及び配列番号214〜配列番号220からなる群から選択される少なくとも1つのオリゴヌクレオチドを含み、好ましくは、前記オリゴヌクレオチドが、配列番号1、配列番号2、配列番号101、配列番号102、及び配列番号214〜配列番号220のうちの少なくとも1つである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  6. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、配列番号201〜配列番号213からなる群から選択される1つ以上のモチーフを含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  7. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、天然又は非天然の核酸塩基を含み、好ましくは、前記非天然の核酸塩基が、ヒポキサンチン、キサンチン、7−メチルグアニン、5,6−ジヒドロウラシル、5−5−メチルシトシン、5−ヒドロキシメチルシトシン、チオウラシル、1−メチルヒポキサンチン、6−メチルイソキノリン−1−チオン−2−イル、3−メトキシ−2−ナフチル、5−プロピニルウラシル−1−イル、5−メチルシトシン−1−イル、2−アミノアデニン−9−イル、7−デアザ−7−ヨードアデニン−9−イル、7−デアザ−7−プロピニル−2−アミノアデニン−9−イル、フェノキサジニル、フェノキサジニル−G−クラム、及びこれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  8. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのヌクレオシドが、天然リン酸ジエステル、キラルホスホロチオネート、キラルメチルホスホネート、キラルホスホラミデート、キラルホスフェートキラルトリエステル、キラルボラノホスフェート、キラルホスホロセレノエート、ホスホロジチオエート、ホスホロチオネートアミデート、メチレンメチルイミノ、3’−アミド、3’アキラルホスホラミデート、3’アキラルメチレンホスホネート、チオホルムアセタール、チオエチルエーテル、及びこれらの混合物を含む群から選択される化学モチーフによって結合される、請求項1〜7のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  9. 前記リボヌクレオチドの誘導体又は前記デオキシリボヌクレオチドの誘導体が、ロックドオリゴヌクレオチド、ペプチドオリゴヌクレオチド、グリコールオリゴヌクレオチド、トレオースオリゴヌクレオチド、ヘキシトールオリゴヌクレオチド、アルトリトールオリゴヌクレオチド、ブチルオリゴヌクレオチド、L−リボヌクレオチド、アラビノオリゴヌクレオチド、2’−フルオロアラビノオリゴヌクレオチド、シクロヘキセンオリゴヌクレオチド、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴヌクレオチド、及びこれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  10. 少なくとも1つのポリマー材料を更に含み、前記少なくとも1つのポリマー材料が、前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドに共有結合しており、好ましくは、前記少なくとも1つのポリマー材料が、ポリエチレングリコールである、請求項1〜9のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  11. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドの5’及び3’末端における前記ヌクレオチドが、反転している、請求項1〜10のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  12. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのうちの少なくとも1つのヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されており、好ましくは、前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドのピリミジンヌクレオチドが、ペントース基の2’位でフッ素化されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  13. 前記少なくとも1つのオリゴヌクレオチドが、1つ以上のヘアケア活性成分に共有結合又は非共有結合しており、前記1つ以上のヘアケア活性成分が、コンディショニング剤、光沢剤、強化剤、抗真菌剤、抗細菌剤、抗微生物剤、ふけ防止剤、抗悪臭剤、香料、嗅覚増強剤、かゆみ止め剤、冷却剤、抗付着剤、保湿剤、平滑剤、表面改質剤、抗酸化剤、天然抽出物及び精油、染料、顔料、脱色剤、栄養素、ペプチド、ビタミン、酵素、キレート剤、及びこれらの混合物を含む群から選択され、好ましくは、前記ヘアケア活性成分が、コンディショニング剤からなる群から選択され、好ましくは、前記ヘアケア活性成分が、シリコーンである、請求項1〜12のいずれか一項に記載のアプタマー組成物。
  14. 少なくとも1つの核酸アプタマーを含み、前記少なくとも1つの核酸アプタマーが、毛髪構成要素に対する結合親和性を有し、好ましくは、前記毛髪構成要素が、毛髪のキューティクル、毛髪のエピキューティクル、毛髪のエキソキューティクル、毛髪のエンドキューティクル、毛皮質、毛髪のケラチン、毛髪のF層、毛髪の脂質、18−メチルエイコサン酸、及びこれらの混合物を含む群から選択される、請求項1〜13のいずれか一項に記載のヘアケア組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか一項に記載の毛髪に1つ以上のヘアケア活性成分を送達する方法であって、少なくとも1つの核酸アプタマー及び1つ以上のヘアケア活性成分を含むヘアケア組成物を投与することを含み、前記少なくとも1つの核酸アプタマー及び前記1つ以上のヘアケア活性成分が、共有結合又は非共有結合しており、前記少なくとも1つの核酸アプタマーが、毛髪構成要素に対する結合親和性を有する、方法。
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