JP2021522816A - オリゴヌクレオチド治療のための超並列的探索方法 - Google Patents

オリゴヌクレオチド治療のための超並列的探索方法 Download PDF

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Abstract

本発明は治療用オリゴヌクレオチド分析及び探索の分野に関し、かつ本発明は、オリゴヌクレオチド治療法の探索、製造、品質保証、治療法開発、及び患者モニタリングにおいて使用することができる配列に基づく品質情報を提供する、修飾オリゴヌクレオチドのプライマーベースの並列シーケンシングのための方法を提供する。

Description

発明の分野
本発明は治療用オリゴヌクレオチド分析の分野及び探索に関し、そして、オリゴヌクレオチド治療法の探索、製造、品質保証、治療法開発、及び患者モニタリングにおいて使用することができる配列に基づく品質情報を提供する、修飾オリゴヌクレオチドのプライマーベースの並列シーケンシングの方法を提供する。
背景
欧州特許出願公開第1914317A1号(特許文献1)は、約8〜50ヌクレオチド長の短い核酸配列の定性的及び定量的検出のための方法を開示している。この方法は、オーバーラップする捕捉プローブとポリメラーゼ伸長とのハイブリダイゼーションを用いる。EP’317(特許文献1)の例ではDNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドG3139を使用する。
国際公開第01/34845A1号(特許文献2)は、体液又は抽出物からホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを定量化する方法を開示している。この方法は、オリゴヌクレオチドに部分的にハイブリダイズする捕捉プローブ、次いで捕捉プローブ/オリゴヌクレオチドハイブリッドの酵素標識、次いで標識の検出を用いる。WO’845(特許文献2)の例ではDNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドISIS 2302を使用する。
Caifuら、「NAR 33」(2005年)第E179頁(非特許文献1)は、捕捉プローブ/PCRに基づく増幅システムを用いたマイクロRNAなどの未修飾の短いオリゴヌクレオチドの検出及び定量化を開示している。
Froimら、「VAR」(1995年)第4219〜4223頁(非特許文献2)は、UV検出を用いるキャピラリ電気泳動法によるホスホロチオエートアンチセンスDNAシーケンシングのための方法を開示している。
Tremblayら、「Bioanalysis」(2011年)第3巻、第5号(非特許文献3)は、オリゴヌクレオチド治療薬の特異的決定のため、及び定量的PCRを実施する複合混合物中における個々の代謝産物を特異的に決定する使用のための、二重連結ベースのハイブリダイゼーションアッセイを開示している。
国際公開第2007/025281号(特許文献3)は、捕捉プローブハイブリダイゼーション、連結、及び増幅を用いて短いオリゴヌクレオチドを検出する方法を開示している。
Chengら、「Molecular Therapey Nucleic Acids」(2013年)第e67頁(非特許文献4)は、脳浸透性アプタマを同定するためのインビボselex法を開示している。アプタマは、第1ストランド合成のためにOneStep RT−PCR kit(Qiagen)又はSuperscript III逆転写酵素を用いるサンガーシーケンシング又はイルミナシーケンシングを用いて配列決定した、2’フルオロ修飾ホスホジエステルオリゴヌクレオチドである。
Crouzierら、「PLoS ONE」(2012年)第e359900頁(非特許文献5)は、ヌクレアーゼ耐性RNAアプタマを生成するためにSuperscript IIIを用いる、ロックされた核酸ヌクレオチドの効率的な逆転写に言及している。Crouzierらは、サンガーベースのシーケンシングを使用して、LNAアプタマオリゴヌクレオチドの第1ストランド合成から得られたPCR増幅生成物を配列決定する。特に、LNAアプタマは、別な方法ではRNAホスホジエステルヌクレオシドのバックグラウンド単一のLNAヌクレオシドを有した。
本発明者らは、このような修飾オリゴヌクレオチドの超並列シーケンシングを可能にする2’−O−MOE及びLNA修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの、3’捕捉プローブ連結及びポリメラーゼに基づく検出を提供した。以前に国際出願第PCT/EP2017/078695号(特許文献4)に記載の通り、本発明者らは、捕捉プローブを用いた修飾オリゴヌクレオチドの3’捕捉、続いてヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドの鎖伸長及び検出、定量化、増幅、シーケンシング、又はクローニングに基づく、LNA修飾オリゴヌクレオチドなどのヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドの検出、定量化、増幅、シーケンシング、又はクローニングの方法を開発している。国際出願第PCT/EP2017/078695号(特許文献4)は、鎖伸長のための好適な酵素としてのVolcano2Gポリメラーゼの使用を開示している。
本発明者らによって開発された方法の効率は、修飾オリゴヌクレオチド捕捉及びPCRに基づく検出を可能にするだけでなく、修飾オリゴヌクレオチド試料の超並列シーケンシングを初めて可能にし、この革命的な技術は、オリゴヌクレオチド治療の探索、製造、品質保証、治療開発、及び患者モニタリングにおける重要な新規のツールを提供する。
欧州特許出願公開第1914317A1号 国際公開第01/34845A1号 国際公開第2007/025281号 国際出願第PCT/EP2017/078695号
Caifuら、「NAR 33」(2005年)第E179頁 Froimら、「VAR」(1995年)第4219〜4223頁 Tremblayら、「Bioanalysis」(2011年)第3巻、第5号 Chengら、「Molecular Therapey Nucleic Acids」(2013年)第e67頁 Crouzierら、「PLoS ONE」(2012年)第e359900頁
本発明は、LNAオリゴヌクレオチド又は2−O−メトキシエチルオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドをシーケンシングするための方法を提供し、該方法は、以下の一連の工程:
(I)該修飾オリゴヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチド鋳型のポリメラーゼ媒介第1ストランド合成を行って、該修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
(II)工程(I)の該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、LNAオリゴヌクレオチドの集団又は2−O−メトキシエチルオリゴヌクレオチドの集団などの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングするための方法を提供し、該方法は、以下の工程:
(I)オリゴヌクレオチド鋳型の集団のポリメラーゼ媒介第1ストランド合成を行って、オリゴヌクレオチドの該集団に存在する修飾オリゴヌクレオチドの相補体をそれぞれ含む核酸配列のライブラリを作製することであって、ここで、該集団の各メンバが修飾オリゴヌクレオチドであるか又はこの修飾オリゴヌクレオチドを含む、工程と;
(II)工程(I)の該第1ストランド合成生成物のプライマーベースの集団のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
工程(I)の後かつ工程(II)の前に、PCR増幅工程を行ってもよい。いくつかの実施形態では、プライマーベースのシーケンシング工程は、工程(II)の前に、又は工程(II)の一部として、第1ストランド合成生成物のクローン増幅を含み得る。いくつかの実施形態では、クローン増幅は、固相増幅又はエマルション相増幅を用いる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に5’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを連結することであって、ここで、該5’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
この方法は、例えば、修飾オリゴヌクレオチドの3’領域が既知の配列を含み、プライマーベースのシーケンシング(及び/又はPCR工程が含まれる場合)が、修飾オリゴヌクレオチドの3’領域に特異的なプライマーと、5’捕捉プローブに特異的なプライマーとを用いて行われる場合、使用することができる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に3’捕捉プローブを連結することであって、ここで、該3’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
b.該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に5’捕捉プローブを連結することであって、ここで、該5’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
c.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
d.工程(c)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
プライマーベースのシーケンシング及び/又はPCR工程は、3’捕捉プローブに特異的なプライマー及び5’捕捉プローブに特異的なプライマーを使用することによって行われる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの集団の5’末端に5’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを連結することであって、ここで、該5’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
b.該捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、該修飾オリゴヌクレオチドの集団のメンバの該相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に3’捕捉プローブを連結することであって、ここで、該3’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
b.該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に5’捕捉プローブを連結することであって、ここで、該5’捕捉プローブはプライマー結合部位を含む、連結することと;
c.該捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の修飾オリゴヌクレオチドの該相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
d.工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
プライマーベースのシーケンシング及び/又はPCR工程は、3’捕捉プローブに特異的なプライマー及び5’捕捉プローブに特異的なプライマーを使用することによって行われる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.修飾オリゴヌクレオチドの集団の3’末端に3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを連結することであって、ここで、該3’捕捉プローブは、第1プライマー結合部位を含むか又は自己プライミング3’捕捉プローブであるかのいずれかである、連結することと;
b.5’捕捉プローブを、該修飾オリゴヌクレオチドの集団の5’末端に連結することと;
c.該3’捕捉プローブから第1ストランド合成を行うことと;
d.一対のPCRプライマーを用いる、工程cで得られた第1ストランドのPCR増幅を行って、増幅生成物の集団を調製することであって、該PCRプライマーの一方は該3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドに特異的であり、他方は該5’捕捉プローブに特異的である、工程と;
e.工程dの該PCR増幅生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
第1ストランド合成を容易にするために、3’捕捉プローブは、第1プライマー結合部位を含んでもよく、又は自己プライミング3’捕捉プローブであってもよい。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドをシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを連結することであって、ここで、該3’捕捉プローブは、第1プライマー結合部位を含むか又は自己プライミング3’捕捉プローブであるかのいずれかである、連結することと;
b.5’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に連結することと;
c.該3’捕捉プローブから第1ストランド合成を行うことと;
d.一対のPCRプライマーを用いる、工程cで得られた該第1ストランドのPCR増幅を行うことであって、該PCRプライマーの一方は該3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドに特異的であり、他方は該5’捕捉プローブに特異的である、工程と;
e.工程の該PCR増幅生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.該修飾オリゴヌクレオチドの集団の3’末端に3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを連結することであって、ここで、該3’捕捉プローブは、第1プライマー結合部位を含むか又は自己プライミング3’捕捉プローブであるかのいずれかである、連結することと;
b.5’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の5’末端に連結することと;
c.該3’捕捉プローブから第1ストランド合成を行って、第1ストランド合成生成物のライブラリを生成することと;
d.一対のPCRプライマーを用いる、工程cで得られた第1ストランド合成生成物のライブラリのPCR増幅を行うことであって、該PCRプライマーの一方は該3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドに特異的であり、他方は該5’捕捉プローブに特異的である、工程と;
e.工程dの該PCR増幅生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含み、
ここで、工程a及び工程bは、順番に又は同時にのいずれかで実行することができる。
第1ストランド合成の前に連結される5’捕捉プローブを用いる利点とは、5’捕捉プローブが使用されない場合にPCR増幅又は配列決定されてもよい可能性のある短縮第1ストランド合成生成物と比較して、修飾オリゴヌクレオチドの全長第1ストランド合成相補体から得られたシーケンシングシグナルを改善することにある。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.工程(b)で得られた第1ストランド合成生成物の集団のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.アダプタープローブを、工程bで得られた前記第1ストランド合成生成物の3’末端に連結することと;を含み、続いて、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のプライマーベースのシーケンシングを行うこと;又は、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のPCR増幅を行って、前記PCR増幅生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うこと、のいずれかを含む、方法。
本発明は、2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドの集団などの修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.アダプタープローブを、工程bで得られた前記第1ストランド合成生成物の3’末端に連結することと;を含み、続いて、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うこと;又は、
−工程(c)で得られた該ライゲーション産物のPCR増幅を行って、該PCR増幅生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うこと、のいずれかを含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.工程(b)で得られた第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことであって、ここで、該プライマーベースのシーケンシング工程が、クローン増幅プライマーを用いる第1ストランド合成工程(b)のクローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.工程(b)で得られた第1ストランド合成生成物の集団のプライマーベースのシーケンシングを行うことであって、ここで、該プライマーベースの並列シーケンシング工程が、クローン増幅プライマーを用いる第1ストランド合成工程(b)のクローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.PCRプライマーを用いて、工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のPCR増幅を行うことであって、ここで、該PCRプライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2PCRプライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、工程と;
d.工程(c)の該PCR増幅生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.PCRプライマーを用いて、工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のPCR増幅を行うことであって、ここで、該PCRプライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2PCRプライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、工程と;
d.工程(c)の該PCR増幅生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.該第1ストランド合成生成物の3’末端を多核化すること(例えば、ポリアデニル化)と;
d.該多核化3’末端に相補的な配列を含むプライマー(例えば、ポリT配列を有する第2ストランド合成プライマー)を用いて、第2ストランド合成を行うことと;
e.工程(d)で得られた第2ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.該第1ストランド合成生成物の3’末端を多核化すること(例えば、ポリアデニル化)と;
d.該多核化3’末端に相補的な配列を含むプライマー(例えば、ポリT配列を有する第2ストランド合成プライマー)を用いて、第2ストランド合成を行うことと;
e.工程(d)で得られた第2ストランド合成生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.該第1ストランド合成生成物の3’末端を多核化すること(例えば、ポリアデニル化)と;
d.該多核化3’末端に相補的な配列を含むプライマー(例えば、ポリT配列を有する第2ストランド合成プライマー)を用いて、第2ストランド合成を行うことと;
e.該第2ストランド合成生成物のPCR増幅を行うことと;
f.工程(e)で得られた該PCR生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法を提供し、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの該集団に存在する該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.該第1ストランド合成生成物の3’末端を多核化すること(例えば、ポリアデニル化)と;
d.該多核化3’末端に相補的な配列を含むプライマー(例えば、ポリT配列を有する第2ストランド合成プライマー)を用いて、第2ストランド合成を行うことと;
e.該第2ストランド合成生成物のPCR増幅を行うことと;
f.工程(e)で得られた該PCR生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
好適には、PCRプライマーは、3’捕捉プローブに特異的な第1PCRプライマー及び第2ストランド合成プライマー(第2ストランド合成プライマー)に特異的な第2PCRプライマーであり得る。
本発明は、共通のオリゴヌクレオチド合成操作から、又は独立したオリゴヌクレオチド合成操作のプールからの修飾オリゴヌクレオチドの集団における配列非均一性を決定するための方法を提供し、該方法は、次の工程:
(i)該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
(ii)本発明に係る該修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシングのための該方法を行うことと;
(iii)工程(ii)で得られた配列データを分析して、修飾オリゴヌクレオチドの集団の配列非均一性を同定することと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの該配列を検証する方法を提供し、該方法は、次の工程:
(i)該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
(ii)本発明に係る該修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシングのための該方法を行うことと;
(iii)該修飾オリゴヌクレオチドの該配列を検証するために得られた該配列データを分析することと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの純度を決定する方法を提供し、
(i)該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
(ii)本発明に係る該修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシングのための該方法を行うことと;
(iii)該修飾オリゴヌクレオチドの純度を決定するために得られた該配列データを分析することと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を配列決定するための、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列を配列決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、並列する修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を配列決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の、配列及び各特有の配列の存在における非均一性を決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の非均一性を決定するための、合成シーケンシングによる配列の使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、プライマーベースのシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の、配列及び各特有の配列の存在における非均一性を決定するための、プライマーベースのシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、治療用オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを含む鋳型からの第1ストランド合成のための、配列番号1などのTaqポリメラーゼ、又はVolcano2Gポリメラーゼなどの配列番号1と少なくとも70%同一性を有する、DNAポリメラーゼ酵素の使用を提供する。
本発明は、細胞内への細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.修飾オリゴヌクレオチドの集団を、該細胞に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバが、特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
ii.一定時間後、該細胞内から該修飾オリゴヌクレオチドを単離することと;
iii.工程(ii)で得られた該修飾オリゴヌクレオチドに対して本発明の該並列シーケンシングを行うことと;これにより、
iv.該細胞又は細胞の該集団に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
本発明は、哺乳動物の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
ii.該修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも6時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
iii.所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、該哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
iv.工程iiiで得られた該修飾オリゴヌクレオチドの集団に対して本発明の該並列シーケンシングを行うことと;これにより、
v.該哺乳動物の該所望の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
本発明は、細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法を提供し、該方法は、以下を含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどのLNA修飾オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどのLNA修飾オリゴヌクレオチドであり、三価GalNAc部分などのN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分などの複合基(conjugate group)を更に含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−メトキシエチルホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの2’−O−メトキシエチル修飾オリゴヌクレオチドなどの、2’糖修飾オリゴヌクレオチドであり、任意に、三価GalNAc部分などのN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分などの複合基を更に含む。
本発明は、ホスホロチオエート・アンチセンス・オリゴヌクレオチドの複合体などのアンチセンスオリゴヌクレオチドの複合体、又はLNAギャップマー(gapmer)若しくはミクスマー(mixmer)などのLNAオリゴヌクレオチドの複合体などの、1つ以上の2’修飾ヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドの複合体を提供する。ここで、該複合体は、該オリゴヌクレオチドと、図に示されるようなB〜T群から選択される複合部分とを含み、任意に、オリゴヌクレオチドと複合体部分との間に位置するアルキルリンカーなどのリンカー基を含む。好適には、複合体部分は、オリゴヌクレオチドの5’又は3’末端に位置してもよい。
パネルAは、LNAオリゴを読み取るための異なるポリメラーゼ能力を試験するために生成された、2つの一本鎖試験鋳型分子の概略図を示す。LTT1は、8個のLNA塩基と11個のホスホロチオエート(phosphorotioate)骨格修飾を含有する、LNAオリゴを伴うストレッチ(stretch)(ライトグレー)を含有する。DTT1は、LTT1と同じ塩基配列を含むが、ホスホロジエステル骨格を有するDNA塩基のみを用いる、対照鋳型である。(B)DCP1と、オリゴLNA O1(レーンB)と、実施例1のDNA O1(レーンC)と、の間の連結反応である、SYBR Gold染色15%TBE尿素ゲルを示す。レーンAでは、連結反応にオリゴは存在しなかった。 パネルAは、実施例2における6つの異なるEva Green ddPCR反応での液滴の蛍光強度の1Dプロットを示す。各反応に使用される鋳型分子は、各読み取りのレーンの上に示される。桃色の線は、正及び負の液滴を分離する、手動で設定された閾値線を示す。 図3は、実施例3で実施した異なるEva Green ddPCR反応における液滴の蛍光強度を示す。LTT1において42℃にて1時間で第1ストランドのコピーを生成するのに使用した酵素をプロットの上方に示す(左側6レーン)。右側6レーンは、ddPCRが第1ストランド合成を伴わない鋳型上で直接実行された、対照反応である。ストランド合成使用する鋳型はプロットの上方に示す。 図4は、実施例4からの異なる濃度である異なる添加物の存在下における、LTT1鋳型でのevagreen ddPCR中の液滴の蛍光強度を示す。添加物及びその濃度をプロットに示す。添加物の濃度はプロット上方に示す。パネルEは、パネルA〜Dに示す反応で検出されたLTT1の定量化を示す。パネルGは、9%PEG及び増量する1,2−プロパンジオールの存在下における、LTT1鋳型上のevagreen ddPCR中の液滴の蛍光強度を示す。パネルHは、パネルGにおける陽性液滴の数の定量化を示し、1,2−プロパンジオールの更なる添加は、陽性液滴の数を増加させないことを示す。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図4Aの説明を参照のこと。 図5は、実施例5からのLTT1における第1ストランド合成に関するddPCR反応の結果を示す。図5パネルAは、PCR添加物を含まない第1ストランドTaqポリメラーゼ合成におけるddPCR反応を示す。PCRサイクルの数は、各反応のプロットの下方に示す。図5パネルBは、10%PEG及び0.31Mが第1の合成中に存在した場合の、ddPCR反応の結果を示す。PCRサイクルの数は、各反応のプロットの下方に示す。ストランド合成反応.図5パネルCは、同じ反応を示すが、Taqポリメラーゼの存在は示さない。PCRサイクルの数は、各反応のプロットの下方に示す。図5パネルE及びFは、10%PEG及び0.31Mの1.3−プロパンジオール添加物を伴う又は伴わないHF緩衝液中における、Phusion DNAポリメラーゼによる第1ストランド合成反応に関するddPCRを示す。図5パネルDは、試験された7つの条件(A;B;C;D;E;F)について検出されたLTT1コピーの数の定量化を示す。 図5Aの説明を参照のこと。 図5Aの説明を参照のこと。 図5Aの説明を参照のこと。 図5Aの説明を参照のこと。 図5Aの説明を参照のこと。 パネルAは、実施例6に記載された個々の捕捉プローブとオリゴとの間の連結反応の分離を伴う、SYBR Gold染色15%TBE尿素ゲルを示す。白抜きの四角は、連結した生成物を含有するゲルから切り出した領域を示す。パネルB〜Eは、実施例6に記載されたデータ処理に続く4つの捕捉プローブの各々について、最多18の塩基対読み取りの上位10を示す。インプットLNAオリゴの配列を各表の上方に示す。 図6Aの説明を参照のこと。 図6Aの説明を参照のこと。 図6Aの説明を参照のこと。 図6Aの説明を参照のこと。 例えば、LNAオリゴヌクレオチドなどの糖修飾、又は立体定義(stereodefined)されたオリゴヌクレオチドを捕捉するための、4つの例示的な捕捉プローブ(i)〜(iv)の重要な設計特徴: 領域A:5’末端がリン酸化されて連結可能になる。領域Aは領域Gと第1のデュプレックスを形成する(非直線的捕捉プローブの形成)。領域G及びA塩基対は細胞内ループを作成し、標的修飾オリゴヌクレオチドの位置を5’リン酸に向けて安定化させて、連結を強化する。 領域Bは、反応バーコードを含み、任意ではあるが、並列シーケンシングに対して非常に有利である。領域Cは、縮重ヌクレオチド又はユニバーサル塩基の領域を含んでもよく、任意に、例えば分子バーコードとして使用され得る。領域B及びCはいずれの順序であってもよい。 領域Dは、例えば固相プライマーを用いる次世代シーケンシング用途に有利であり、ライゲーション産物又はPCR増幅生成物をシーケンシングプラットフォーム(例えば、フローセル結合プライマー)にハイブリダイズさせるために使用される。あるいは、PCR増幅工程が含まれる場合、シーケンシングプラットフォームの結合部位を含むPCRプライマーを使用してもよい。領域Dはまた、第1プライマー結合部位としても使用され得る。 領域Eは、任意の第1プライマー結合部位であり、領域Dとオーバーラップしていてもよい。 領域Hは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端とハイブリダイズする3’ヌクレオチドの領域であり、これによって、連結の修飾オリゴヌクレオチドを捕捉プローブの5’末端に配置する。領域Hは、縮重配列であってもよく、又は本明細書に記載されるような所定の配列であってもよい。捕捉プローブの3’末端は、自己連結を避ける連結のためにブロックされる。ここでは3’アミノ修飾を本明細書に例示するが、他の3’ブロッキング基を使用してもよい。 領域F’は、捕捉プローブが、領域Dの下流に配置されたデュプレックス領域内の切断可能な結合のために自己プライミングする(又は、領域Dとオーバーラップしてもよい)、実施形態を示す。 細い線は、図示された領域を結合する任意のヌクレオシドを表し、本明細書に記載されるように、これらは非ヌクレオシドリンカーで置換されてもよい。 パネルAは、実施例7に記載された個々の捕捉プローブとオリゴとの間の連結反応の分離を伴う、SYBR Gold染色15%TBE尿素ゲルを示す。白抜きの四角は、連結した生成物を含有するゲルから切り出した領域を示す。パネルB〜Eは、実施例7に記載されたデータ処理に続く4つの捕捉プローブの各々について、最多18の塩基対読み取りの上位10を示す。インプットLNAオリゴの配列を各表の上方に示す。 図9は、実施例8に記載された反応の最多15の塩基対読み取りの上位10を示す。 パネルAは、1回45分の第1ストランド合成反応で実施される、EvaGreen ddPCR反応における液滴の蛍光強度を示す。検出されたコピーの定量化は、uL反応当たりのコピー数で濃度を示す図10パネルBに示す。図10パネルCは、第1ストランド合成の1、3、又は5回で行われた反応で実施されたEvaGreen ddPCR反応における、液滴の蛍光強度を示す。ストランド合成各反応で検出されたコピーの定量化は、uL反応当たりのコピー数で濃度を示す図10パネルDに示す。 図10Aの説明を参照のこと。 図10Aの説明を参照のこと。 図10Aの説明を参照のこと。 実施例9に記載された試料のゲル電気泳動の画像。ゲル画像上方の表は、以下について記載する:(1)上段では、捕捉プローブを使用した;(2)下段では、マスタミックスを使用した。捕捉プローブに付着したフルオロフォアの蛍光の検出。 図10に示したものと同じゲルだが、SYBR Goldで染色したもの。 実施例10に記載された連結試料のゲル電気泳動の画像。捕捉プローブに付着したフルオロフォアの蛍光の検出。 実施例11に記載された連結反応物のゲル電気泳動の画像。矢印で示される生成物は、a4及びC5捕捉プローブの両方と共有結合したLNA−オリゴヌクレオチドに対応する。捕捉プローブに付着したフルオロフォアの蛍光の検出。 実施例11に記載されているPCR増幅試料のバイオアナライザDNA高感度トレース。バイオアナライザのトレースは、2つの主要なピークを示し、一方は捕捉プローブC5及びa4の直接連結に由来する空のシーケンシングライブラリ(プロット上でEとマークされる)に対するものであり、もう一方はアッセイしたLNA−オリゴヌクレオチドの配列を含む充填シーケンシングライブラリ(プロット上でFとしてマークされる)に対するものである。 図15−1の説明を参照のこと。 本発明の5’捕捉プローブ:I.3’末端RNAヌクレオシド、又はRNAヌクレオチドの3’末端領域を含む、第1の領域。II.ヌクレオチドの第2の領域(プライマー結合部位の相補体を含む)。III.任意の第3のリンカー領域(ポリメラーゼのリードスルーをブロックし得るか又は非連続性であり得る)。IV.ヌクレオチドの第4の領域。V.該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に相補的であり、任意に、縮重ヌクレオチドの領域及び5’ブロッキング基、すなわち5’リン酸塩以外の5’基であり得る、ヌクレオチドの第5の領域。 皮下注射の4時間後の非複合オリゴヌクレオチド(配列番号35)に対する、肝濃縮倍数。GalNAc複合オリゴヌクレオチド(配列番号22)及び配列番号26は、非複合オリゴヌクレオチド(配列番号35)と比較して、3.5倍の肝濃縮を示す。 皮下注射の4時間後の非複合オリゴ化合物(配列番号35)に対する、血漿濃縮。C16脂肪酸複合体(配列番号46)を有するオリゴヌクレオチドは、裸のオリゴヌクレオチド配列番号35と比較して12.5倍の血漿存在量を示した。GalNAc複合オリゴヌクレオチド(配列番号22)は血漿からの枯渇を示した。
定義
オリゴヌクレオチド
本明細書で使用される用語「オリゴヌクレオチド」は、それが当業者により、2つ以上の共有結合したヌクレオシドを含む分子として一般的に理解されているように定義される。そのような共有結合ヌクレオシドは、核酸分子又はオリゴマとも称され得る。オリゴヌクレオチドは、通常、固相化学合成と、その後の精製とによって研究室内で作製される。オリゴヌクレオチドの配列に言及する場合、共有結合したヌクレオチド又はヌクレオシドの核酸塩基部分の配列若しくは順序、又はその修飾が参照される。本発明に関して、オリゴヌクレオチドは、人工であり、化学的に合成され、そして精製又は単離することができる。
修飾オリゴヌクレオチド
修飾オリゴヌクレオチドという用語は、1つ以上の糖−修飾ヌクレオシド及び/若しくは修飾ヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチド、並びに/又は複合部分の存在を説明する。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、治療用オリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、少なくとも3つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも3つの近接するLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、少なくとも4つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも4つの近接するLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも4つの近接する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、少なくとも5つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端における少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端において、少なくとも3つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端において、少なくとも4つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端において、少なくとも5つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、3’末端における少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端において、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端において、少なくとも2つの近接する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、3’末端における少なくとも3つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端において、少なくとも3つの近接するLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端において、少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、3’末端における少なくとも4つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、1つ以上のLNAヌクレオシドなどの少なくとも1つ以上の糖修飾ヌクレオシドを含み、更に、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合などの修飾ヌクレオシド間結合を含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの少なくとも1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含み、更に、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合などの修飾ヌクレオシド間結合を含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、3’側最末端位置(most position)にLNAヌクレオシド、又は3’最末端位置に2’−メトキシエチル若しくは2−O−メチルなどの2’置換ヌクレオシドを含み、更に、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含み得る。好適な修飾オリゴヌクレオチドは、例えば、長さが7〜50の連続したヌクレオチド、例えば長さが7〜30の連続したヌクレオチド、例えば長さが10〜24の連続したヌクレオチド、例えば12〜20の連続したヌクレオチド長であり得る。
骨格修飾オリゴヌクレオチド
骨格修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホジエステル以外の少なくとも1つのヌクレオシド間結合を含むオリゴヌクレオチドである。修飾オリゴヌクレオチドは、有利には、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの骨格修飾オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。ここで、該修飾オリゴヌクレオチドのヌクレオシド間におけるヌクレオシド間結合の少なくとも70%がホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、ヌクレオシド間結合の例えば少なくとも80%、例えば少なくとも90%、例えば全てが、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
糖修飾オリゴヌクレオチド
糖修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドであり、ここで、リボース糖は、デオキシリボース(DNAヌクレオシド)又はリボース(RNAヌクレオシド)以外の部分で置換される。糖修飾オリゴヌクレオチドには、2’炭素が、水素又はヒドロキシル以外の置換基で置換されているヌクレオシドと、二環式ヌクレオシド(LNA)と、が含まれる。いくつかの実施形態では、糖修飾は、2’フルオロRNA以外である。
2’糖修飾ヌクレオシド
2’糖修飾ヌクレオシドは、2’位にH若しくは−OH以外の置換基を有し(2’置換ヌクレオシド)、又は2’炭素とリボース環の第2の炭素との間に架橋を形成できる2’結合バイラジカルを含むヌクレオシド、例えばLNA(2’−4’バイラジカル架橋)である。
実際、2’糖置換ヌクレオシドの開発には多くの注目が集まっており、多くの2’置換ヌクレオシドが、オリゴヌクレオチドに組み込まれた際に有益な特性を有することが見出されている。例えば、2’修飾糖は、向上された結合親和性、及び/又は増大されたヌクレアーゼ耐性をオリゴヌクレオチドに提供することができる。2’置換修飾ヌクレオシドの例には、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA(MOE)、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−RNA、非ロック核酸(unlocked nucleic acid:UNA)、及び2’−F−ANAヌクレオシドがある。更なる例については、例えばFreier及びAltmann、「Nucl.Acid Res.」(1997年)第25巻、第4429〜4443頁、及びUhlmann,Curr.、「Opinion in Drug Development」(2000年)第3巻、第2号、第293〜213頁、及びDeleavey及びDamha、「Chemistry and Biology」(2012年)第19巻、第937頁を参照されたい。以下は、いくつかの2’置換修飾ヌクレオシドの説明である。
Figure 2021522816
本発明に関して、2’置換糖修飾ヌクレオシドは、LNAなどの2’架橋ヌクレオシドを含まない。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’フルオロ修飾ヌクレオチドを含まない。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA(MOE)、2’−アミノ−DNA、及びLNAヌクレオシドからなる群から独立して選択される少なくとも2つの連続した修飾ヌクレオチドを含み、これらは2’位に嵩高い側鎖基を含む修飾ヌクレオシドである。
ロックド核酸(LNA)
「LNAヌクレオシド」は、該ヌクレオシドのリボース糖環のC2’とC4’とを結合するバイラジカル(「2’−4’架橋」とも称される)を含む2’修飾ヌクレオシドであり、これはリボース環の立体配座を制限又は固定する。これらのヌクレオシドは、文献にて架橋核酸又は二環式核酸(bicyclic nucleic acid:BNA)とも称されている。リボースの立体配座の固定は、LNAが相補的RNA又はDNA分子のオリゴヌクレオチドに組み込まれる場合、ハイブリダイゼーションの親和性の向上(デュプレックス安定化)に関連している。これはオリゴヌクレオチド/相補的デュプレックスの融解温度を測定することにより日常的に決定され得る。
非限定的に、例示的なLNAヌクレオシドは、国際公開第99/014226号、国際公開第00/66604号、国際公開第98/039352号、国際公開第2004/046160号、国際公開第00/047599号、国際公開第2007/134181号、国際公開第2010/077578号、国際公開第2010/036698号、国際公開第2007/090071号、国際公開第2009/006478号、国際公開第2011/156202号、国際公開第2008/154401号、国際公開第2009/067647号、国際公開第2008/150729号、Moritaら、「Bioorganic&Med.Chem.Lett.」、第12巻、第73〜76頁;Sethら、「J.Org.Chem.」(2010年)第75巻、第5号、第1569〜81頁;並びに、Mitsuokaら、「Nucleic Acids Research」(2009年)第37巻、第4号、第1225〜1238頁;並びに、Wan及びSeth、「J.Medical Chemistry」(2016年)第59巻、第9645〜9667頁に開示されている。
更なる非限定的で例示的なLNAヌクレオシドは、スキーム1に開示されている。
スキーム1:
Figure 2021522816
特定のLNAヌクレオシドは、β−D−オキシ−LNA、6’−メチル−β−D−オキシLNA、例えば(S)−6’−メチル−β−D−オキシ−LNA(ScET)、及びENAである。
特定の有利なLNAは、β−D−オキシ−LNAである。
2’置換オリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの3’末端2’置換ヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’置換ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、2’置換オリゴヌクレオチドは、ギャップマーオリゴヌクレオチド、ミクスマーオリゴヌクレオチド、又はトータルマー(totalmer)オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、2’置換は、2’メトキシエチル(2’−O−MOE)又は2’O−メチルからなる群より選択される。いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドの3’ヌクレオチドは、2’−O−MOE又は2’−O−メチルなどの2’置換ヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、4つより多くの連続したヌクレオシド修飾ヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、3つより多くの連続したヌクレオシド修飾ヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドは、3’末端において、2つの2’−O−MOE修飾ヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドはホスホロチオエートヌクレオシド間結合を含み、いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドに存在するヌクレオシド間結合の少なくとも75%はホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオシドオリゴヌクレオチドのヌクレオシド間結合の全ては、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。ホスホロチオエート結合オリゴヌクレオチドは、治療法としての使用を含め、哺乳動物におけるインビボ適用のために広く使用される。
いくつかの実施形態では、糖修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチドの長さ、例えば8〜25ヌクレオチド長を有する。いくつかの実施形態では、糖修飾オリゴヌクレオチドの長さは、10〜20ヌクレオチド、例えば12〜18ヌクレオチド長である。
ヌクレオシドオリゴヌクレオチドは、任意に、例えばGalNaC複合体と複合され得る。それらが複合される場合、複合基はオリゴヌクレオチドの3’位以外に位置することが好ましく、例えば、複合は5’末端にあってもよい。
LNAオリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの3’末端LNAヌクレオシドなどの少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、LNAオリゴヌクレオチドは、ギャップマーオリゴヌクレオチド、ミクスマーオリゴヌクレオチド、又はトータルマーオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、LNAオリゴヌクレオチドは、4つより多くの連続したLNAヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態では、LNAオリゴヌクレオチドは、3つより多くの連続したLNAヌクレオシドを含まない。いくつかの実施形態では、LNAオリゴヌクレオチドは、3’末端において、2つのLNAヌクレオチドを含む。
ギャップマー
ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態において、ギャップマーオリゴヌクレオチドであり得る。
本明細書で使用される場合、用語「ギャップマー」とは、(フランク又はウィングにおける)親和性増強修飾ヌクレオシドなどの1つ以上のヌクレオシド修飾ヌクレオチドを含む隣接領域(「F」)によって、5’及び3’に隣接するRNアーゼH動員オリゴヌクレオチド(ギャップ「G」)の領域を含む、アンチセンスオリゴヌクレオチドを指す。ギャップマーは、典型的には12〜26ヌクレオチド長であり、いくつかの実施形態では、1〜6ヌクレオシド修飾ヌクレオシド(F1−66−14F1−6)などの少なくとも1つのヌクレオシド修飾ヌクレオチドを含む隣接領域Fによって両側に隣接する、6〜14DNAヌクレオシドの中央領域(G)を含み得る。ギャップ領域(例えば、DNAヌクレオシド領域)に隣接して位置する各フランクのヌクレオシドは、LNA又は2’−O−MOEヌクレオシドなどのヌクレオシド修飾ヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、隣接領域内の全ヌクレオシドは、LNA及び/又は2’−O−MOEヌクレオシドなどのヌクレオシド修飾ヌクレオシドであるが、しかしながら、フランクは、いくつかの実施形態において末端ヌクレオシドではないヌクレオシド修飾ヌクレオシドに加えて、DNAヌクレオシドを含んでもよい。
いくつかの実施形態では、隣接領域における全ヌクレオシドは、2’−O−メトキシエチルヌクレオシド(MOEギャップマー)である。
LNAギャップマー
LNAギャップマーという用語は、フランクにおける親和性増強修飾ヌクレオシドの少なくとも1つがLNAヌクレオシドである、ギャップマーオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドはLNAギャップマーであり、ここで、オリゴヌクレオチドの3’末端ヌクレオシドはLNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチドの2つの3’側最末端ヌクレオシドは、LNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、LNAギャップマーの5’及び3’フランクの両方がLNAヌクレオシドを含み、いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、LNAオリゴヌクレオチド、例えばギャップマーオリゴヌクレオチドである。ここで、オリゴヌクレオチドの全ヌクレオシドは、LNA又はDNAヌクレオシドのいずれかである。
混合ウィング(Mixed Wing)ギャップマー
混合ウィングギャップマー又は混合フランクギャップマーという用語は、少なくとも1つのLNAヌクレオシドと、フランク領域の少なくとも1つが、例えば、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA(MOE)、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−RNA、及び2’−F−ANAヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’置換修飾ヌクレオシドなどの、少なくとも1つの非LNA修飾ヌクレオシドと、を含む、LNAギャップマーを指す。いくつかの実施形態では、混合ウィングギャップマーは、LNAヌクレオシド(例えば、5’又は3’)のみを含む1つのフランクを有し、他のフランク(それぞれ、3’又は5’)は2’置換修飾ヌクレオシド及び任意にLNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、混合ウィングギャップマーは、フランクにLNA及び2’−O−MOEヌクレオシドを含む。
ミクスマー
ミクスマーは、ヌクレオシド修飾ヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含むオリゴヌクレオチドであって、ここで、該オリゴヌクレオチドは、4つより多くの連続したDNAヌクレオシドを含まない。ミクスマーオリゴヌクレオチドは、核酸標的の非RNAseH媒介調節のため、例えば、マイクロRNAの阻害のため、又はスプライススイッチング調節若しくはプレmRNAのために、しばしば使用される。
トータルマー
トータルマーは、オリゴヌクレオチド中に存在する全ヌクレオシドがヌクレオシド修飾されている、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドである。トータルマーは、1つのタイプのヌクレオシド修飾のみを含んでもよく、例えば、完全2’−O−MOE若しくは完全2’−O−メチル修飾オリゴヌクレオチド、又は完全LNA修飾オリゴヌクレオチドであってもよく、又は異なるヌクレオシド修飾の混合物、例えばLNAと2’−O−MOEヌクレオシドとの混合物を含んでもよい。いくつかの実施形態では、トータルマーは、1つ又は2つの3’末端LNAヌクレオシドを含み得る。
微小体(Tiny)
微小オリゴヌクレオチドとは、オリゴヌクレオチド内の各ヌクレオシドがLNAヌクレオシドである、7〜10ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである。微小オリゴヌクレオチドは、マイクロRNAを標的とするため特に効果的な設計であることが知られている。
立体定義オリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、立体定義オリゴヌクレオチドである。立体定義オリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド間結合の少なくとも1つが立体定義ヌクレオシド間結合である、オリゴヌクレオチドである。
立体定義ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドは、ヌクレオシド間結合の少なくとも1つが立体定義ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である、オリゴヌクレオチドである。
RNAi又はsiRNA
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、siRNA若しくはsiRNAセンス、及び/又はアンチセンス鎖などのRNAi分子であり得る。本明細書では、用語「RNA干渉(RNAi)分子」とは、RNA還元サイレンシング複合体(RNA reducing silencing complex:RISC)によってRNA発現又は翻訳を阻害する任意の分子を指す。小型干渉RNA(siRNA)は、典型的には、センス及びアンチセンスオリゴヌクレオチドを含む二本鎖RNA複合体であり、これは細胞に投与されると、RISC複合体(siRISC)へのアンチセンス鎖の組み込みがもたらされ、RISC関連の細胞内の相補的なRNA標的核酸の翻訳阻害又は分解がもたらされる。センス鎖はパッセンジャ鎖とも称され、アンチセンス鎖はガイド鎖とも称される。小型ヘアピンRNA(shRNA)は、RISCを介してmRNAを分解することができるヘアピン構造を形成する単一の核酸分子である。RNAi核酸分子は、化学的に(siRNA複合体に典型的)若しくはインビトロ転写により合成され、又はベクタから発現され得る。
典型的には、siRNA(又は、shRNAのアンチセンス領域)のアンチセンス鎖は、17〜25ヌクレオチド長、例えば19〜23ヌクレオチド長である。siRNA複合体において、アンチセンス鎖及びセンス鎖は、二本鎖デュプレックスを形成し、これは例えば1〜3ヌクレオチドの3’末端オーバーハングを含んでもよく、又は平滑末端(デュプレックスの一方又は両方の末端にオーバーハングがない)であってもよい。
RNAiは、細胞内でsiRNAにプロセシングされる(dsRNAエンドヌクレアーゼDICERが関与すると考えられるプロセス)、より長いdsRNA基質により媒介され得ることが認識されるであろう。Dicer基質の有効な拡張形態は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,349,809号及び米国特許第8,513,207号に記載されている。
RNAi剤は、修飾ヌクレオチド間結合と、LNA及びcETを含む2’−4’二環式リボース修飾ヌクレオシドなどの高親和性ヌクレオシドと、を用いて化学的に修飾することができる。例えば、2’O−メチル修飾siRNAを開示している国際公開第2002/044321号、siRNA複合体中のLNAヌクレオシドの使用(siLNAとして既知)を開示している国際公開第2004083430号、及びsiRNA中の不連続パッセンジャ鎖の使用(siLNA複合体など)を開示している国際公開第2007107162号を参照されたい。国際公開第03006477号はRNAiのsiRNA及びshRNA(stRNAとも称される)オリゴヌクレオチドメディエータを開示している。Harborthら、「Antisense Nucleic Acid Drug Dev.(2003年4月)第13巻、第2号、第83〜105頁は、小型干渉RNA及び短ヘアピンRNAの配列、化学、構造変化、及び哺乳動物遺伝子サイレンシングに対する効果に言及している。
本発明の方法は、siRNA複合体の両方のストランドの同時シーケンシングを可能にすることが認識されるであろう。
アンチセンスオリゴヌクレオチド
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドである。
本明細書で使用される用語「アンチセンスオリゴヌクレオチド」とは、標的核酸、特に標的核酸上の連続配列にハイブリダイズすることによって標的遺伝子の発現を調節することができるオリゴヌクレオチドとして、定義される。アンチセンスオリゴヌクレオチドは本質的に二本鎖ではなく、したがってsiRNA又はshRNAではない。アンチセンスオリゴヌクレオチドは一本鎖である。単鎖オリゴヌクレオチドは、オリゴヌクレオチドの全長にわたって内部(intra)又は相互(inter)の自己相補性の程度が50%未満である限り、ヘアピン又は分子間二重鎖構造(同じオリゴヌクレオチドの2分子間の二重鎖)を形成できることが理解される。
いくつかの実施形態では、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、糖修飾オリゴヌクレオチドである。
ヌクレオチド
ヌクレオチドは、オリゴヌクレオチド及びポリヌクレオチドの構成単位であり、本発明の目的のために、天然に存在するヌクレオチド及び天然に存在しないヌクレオチドの両方を含む。本来、DNA及びRNAヌクレオチドなどのヌクレオチドは、リボース糖部分、核酸塩基部分、及び1つ以上のリン酸基(ヌクレオシドに存在しない)を含む。ヌクレオシド及びヌクレオチドはまた、「単位」又は「モノマー」と互換的に称されてもよい。
修飾ヌクレオシド
本明細書で使用される用語「修飾ヌクレオシド」又は「ヌクレオシド修飾」とは、等価なDNA又はRNAヌクレオシドと比較して、糖部分又は(核酸)塩基部分の1つ以上の修飾の導入によって修飾されたヌクレオシドを指す。好ましい実施形態では、修飾ヌクレオシドは、修飾された糖部分を含む。用語修飾ヌクレオシドはまた、用語「ヌクレオシド類似体」又は修飾「単位」若しくは修飾「モノマー」と互換的に使用されてもよい。非修飾DNA又はRNA糖部分を有するヌクレオシドは、本明細書でDNA又はRNAヌクレオシドと称される。DNA又はRNAヌクレオシドの塩基領域における修飾を有するヌクレオシドは、それらがWatson Crick塩基対合が可能であれば、依然として一般にDNA又はRNAと称される。
修飾ヌクレオシド間結合
用語「修飾ヌクレオシド間結合」とは、2つのヌクレオシドを互いに共有結合する、ホスホジエステル(PO)結合以外の結合として当業者により理解されるように定義される。したがって、本発明のオリゴヌクレオチドは、修飾ヌクレオシド間結合を含み得る。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホジエステル結合と比較して、オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を増大させる。天然に存在するオリゴヌクレオチドの場合、ヌクレオシド間結合は、隣接するヌクレオシド間のホスホジエステル結合を形成するリン酸基を含む。修飾ヌクレオシド間結合は、インビボ使用のためのオリゴヌクレオチドの安定化に特に有用であり、本発明のオリゴヌクレオチドのDNA又はRNAヌクレオシドの領域、例えばギャップマーオリゴヌクレオチドのギャップ領域内、並びに領域F及びF’などの修飾ヌクレオシドの領域におけるヌクレアーゼ切断から保護する役割を果たし得る。
一実施形態では、オリゴヌクレオチドは、1つ以上の修飾ヌクレオシド間結合が、例えばヌクレアーゼ攻撃に対してより耐性であるように、天然のホスホジエステルから修飾された1つ以上のヌクレオシド間結合を含む。ヌクレアーゼ耐性は、オリゴヌクレオチドを血清中でインキュベートすることにより、又はヌクレアーゼ耐性アッセイ(例えば、ヘビ毒ホスホジエステラーゼ(SVPD))を用いることにより決定することができ、これらの両方は当技術分野で周知である。オリゴヌクレオチドのヌクレアーゼ耐性を向上させることができるヌクレオシド間結合は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合と称される。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも50%のヌクレオシド間結合が修飾され、例えばオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80又は例えば少なくとも90%のヌクレオシド間結合が、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列のヌクレオシド間結合の全部がヌクレアーゼ耐性ヌクレオシド間結合である。いくつかの実施形態では、本発明のオリゴヌクレオチドを非ヌクレオチド官能基、例えば複合体に結合するヌクレオシドは、ホスホジエステルであり得ることが認識されるであろう。
好ましい修飾ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートである。
ホスホロチオエートヌクレオシド間結合は、そのヌクレアーゼ耐性、有益な薬物動態、及び製造の容易さのために特に有用である。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも50%のヌクレオシド間結合がホスホロチオエートであり、例えばオリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列の少なくとも60%、例えば少なくとも70%、例えば少なくとも80%又は例えば少なくとも90%のヌクレオシド間結合が、ホスホロチオエートである。いくつかの実施形態では、オリゴヌクレオチド、又はその連続ヌクレオチド配列のヌクレオシド間結合の全部がホスホロチオエートである。
ホスホロチオエート結合などのヌクレアーゼ耐性結合は、標的核酸とデュプレックスを形成するときにヌクレアーゼを動員することができるオリゴヌクレオチド領域、例えばギャップマーの領域Gにおいて特に有用である。しかしながら、ホスホロチオエート結合は、非ヌクレアーゼ動員領域及び/又は親和性増強領域、例えばギャップマーの領域F及びF’においても有用であり得る。ギャップマーオリゴヌクレオチドは、いくつかの実施形態では、領域F若しくはF’、又は領域F及びF’の両方に1つ以上のホスホジエステル結合を含んでもよく、領域Gのヌクレオシド間結合は、完全にホスホロチオエートであり得る。
有利には、オリゴヌクレオチドの連続ヌクレオチド配列の全ヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエート結合である。
欧州特許第2742135号に開示されているように、アンチセンスオリゴヌクレオチドは、他のヌクレオシド間結合(ホスホジエステル及びホスホロチオエート以外の)、例えばアルキルホスホネート/メチルホスホネートヌクレオシド間結合を含んでもよいことが認識され、これは欧州特許第2742135号によれば、例えば別のDNAホスホロチオエートのギャップ領域内で耐性であり得る。
核酸塩基
核酸塩基という用語は、ヌクレオシド及びヌクレオチドに存在するプリン(例えば、アデニン及びグアニン)及びピリミジン(例えば、ウラシル、チミン、及びシトシン)部分を含み、これらは核酸ハイブリダイゼーションにおいて水素結合を形成する。本発明の文脈において、核酸塩基という用語は、天然に存在する核酸塩基とは異なり得るが、核酸ハイブリダイゼーション中に機能性である修飾核酸塩基も包含する。この文脈において、「核酸塩基」とは、天然に存在する核酸塩基、例えばアデニン、グアニン、シトシン、チミジン、ウラシル、キサンチン、及びヒポキサンチンと、天然に存在しない変異体との両方を指す。そのような変異体は、例えば、Hiraoら(2012年)「Accounts of Chemical Research」第45巻、第2055頁、及びBergstrom(2009年)「Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl.」第37巻、第1.4.1頁に記載されている。
いくつかの実施形態では、核酸塩基部分は、プリン又はピリミジンを修飾プリン又はピリミジン、例えば置換プリン又は置換ピリミジン、例えばイソシトシン、シュードイソシトシン、5−メチルシトシン、5−チアゾロ−シトシン、5−プロピニル−シトシン、5−プロピニル−ウラシル、5−ブロモウラシル5−チアゾロ−ウラシル、2−チオ−ウラシル、2’チオ−チミン、イノシン、ジアミノプリン、6−アミノプリン、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、及び2−クロロ−6−アミノプリンから選択される核酸塩基に変えることにより修飾される。
核酸塩基部分は、各々の対応する核酸塩基の文字コード、例えばA、T、G、C、又はUにより示され、ここで、各文字は、等価な機能の修飾核酸塩基を場合により含み得る。例えば、例示したオリゴヌクレオチドにおいて、核酸塩基部分は、A、T、G、C、及び5−メチルシトシンから選択される。場合により、LNAギャップマーについて、5−メチルシトシンLNAヌクレオシドが使用され得る。
核酸塩基配列
核酸塩基配列とは、オリゴヌクレオチド又はポリヌクレオチド中に存在する核酸塩基の配列を指す。オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列は、通常、A、T、C、及びG核酸塩基の配列を指す。したがって、オリゴヌクレオチド内の5−メチルシトシン塩基の存在は、シーケンシング法によって同定される核酸塩基配列中のシトシン残基として同定することができる。同様に、ウラシル核酸塩基は、シーケンシング法においてチロシン塩基として同定され得る。
核酸配列
用語「核酸配列」とは、ヌクレオチドの連続配列を含み、修飾オリゴヌクレオチド又はその逆相補体に存在するヌクレオチドの配列を含み得る、核酸分子を指す。
相補性
用語「相補性」とは、ヌクレオシド/ヌクレオチドのWatson−Crickの塩基対合の能力を説明する。Watson−Crick塩基対は、グアニン(G)−シトシン(C)及びアデニン(A)−チミン(T)/ウラシル(U)である。オリゴヌクレオチドは修飾核酸塩基を有するヌクレオシドを含んでもよく、例えば5−メチルシトシンは度々シトシンの代わりに使用され、したがって相補性という用語は、非修飾及び修飾核酸塩基の間のWatson Crick塩基対合を包含することが理解されるであろう(例えばHiraoら(2012年)「Accounts of Chemical Research」第45巻、第2055頁、及びBergstrom(2009年)「Current Protocols in Nucleic Acid Chemistry Suppl.」第37巻、第1.4.1頁を参照されたい)。
同一性(ヌクレオチド配列)
本明細書で使用される用語「同一性」とは、連続ヌクレオチド配列にわたって参照配列(例えば、配列モチーフ)に同一である、核酸分子(例えば、オリゴヌクレオチド)の連続ヌクレオチド配列のヌクレオチドの割合(パーセントで表される)を指す。したがって、同一性の百分率は、2つの配列(本発明の化合物の連続ヌクレオチド配列及び参照配列における)の間で同一の(一致する)整列された塩基の数を数え、その数をオリゴヌクレオチドのヌクレオチドの総数で割り、100を掛けることにより計算される。したがって、同一性の百分率=(一致×100)/整列領域(例えば、連続ヌクレオチド配列)の長さ。挿入及び欠失は、連続ヌクレオチド配列の同一性の百分率の計算において許容されない。同一性の決定において、核酸塩基の化学的修飾は、核酸塩基がWatson Crick塩基対合を形成する機能的能力が保持される限り、無視されることが理解されるであろう(例えば、5−メチルシトシンは、%同一性の計算の目的のために、シトシンと同一であると見なされる)。
ハイブリダイゼーション
本明細書で使用される用語「ハイブリダイズしている」又は「ハイブリダイズする」は、2つの核酸鎖(例えば、オリゴヌクレオチド及び標的核酸)が対向する鎖上の塩基対の間で水素結合を形成することによりデュプレックスを形成するとして理解するべきである。
本明細書で使用される用語「ハイブリダイズしている」又は「ハイブリダイズする」は、2つの核酸鎖(例えば、オリゴヌクレオチド及び標的核酸)が対向する鎖上の塩基対の間で水素結合を形成することによりデュプレックスを形成するとして理解するべきである。2つの核酸鎖の間の結合の親和性は、ハイブリダイゼーションの強度である。これは、度々、オリゴヌクレオチドの半分が標的核酸と二重鎖を形成する温度として定義される融解温度(Tm)によって記述される。
同一性(アミノ酸配列)
同一性:2つのアミノ酸の関連性は「同一性」というパラメータで表される。本発明の目的のために、2つのアミノ酸配列間の同一性の程度は、EMBOSSパッケージ(「EMBOSS:The European Molecular Biology Open Software Suite」、Riceら(2000年)「Trends in Genetics」第16巻、第276〜277頁;http://emboss.org)のNeedleプログラム、好ましくはバージョン3.0.0以降に実装される、Needleman−Wunschアルゴリズム(Needleman及びWunsch(1970年)「J.Mo/.Biol.」第5巻、第48号、第443〜453頁)を用いて決定される。使用されるオプションのパラメータは、ギャップ開放ペナルティ10、ギャップ拡張ペナルティ0.5、及びEBLOSUM62(BLOSUM62のEMBOSSバージョン)置換マトリクスである。Needle標識した「最長同一性(longest identity)」の出力(10−no briefオプションを使用して得られる)はパーセント同一性として使用され、次のように計算される:(同一残基×100)/(アラインメントの長さ−アラインメントにおけるギャップの総数)。
アプタマ
アプタマは、非核酸ハイブリダイゼーション機構を介して特定の標的分子に結合する、典型的には20〜60ヌクレオチド長のオリゴヌクレオチドである。本発明の修飾オリゴヌクレオチドは、アプタマであってもよく、又はアプタマとして機能する核酸配列の領域を含んでもよい。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、少なくとも2つ、例えば少なくとも3つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA及び2’−O−メトキシエチルヌクレオシドからなる群より独立して選択される、2’糖修飾ヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する、少なくとも2つ、例えば少なくとも3つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に配置された、少なくとも2つ、例えば少なくとも3つの近接するLNAヌクレオシドを含む。
連結
連結とは、オリゴヌクレオチドなどの2つの核酸断片の共有結合連結を指す。連結は、典型的には、1つの核酸断片上の3’−OH基と別の核酸断片上の5’ホスホリル基との間のリン酸結合の形成を含み、T4−DNAリガーゼなどのリガーゼ酵素によって触媒され得る。
修飾オリゴヌクレオチドへの3’捕捉プローブの連結は、いくつかの実施形態において、T4DNAリガーゼを使用し得る。好適には、3’捕捉プローブの5’側最末端ヌクレオシドはDNAであり得る。
修飾オリゴヌクレオチドへの5’捕捉プローブの連結は、いくつかの実施形態において、T4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼIIを使用し得る。好適には、5’捕捉プローブの3’側最末端ヌクレオシドはRNAであり得る。
3’捕捉プローブオリゴヌクレオチド
本明細書に記載されるように、3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、第1プライマー結合部位を含み、そして本発明の方法において、修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結され、それによって、修飾オリゴヌクレオチドを鋳型として用いるポリメラーゼベースの鎖伸長を可能にする、オリゴヌクレオチドである。第1プライマー結合部位はまた、固相結合プライマーなどの、プライマーをシーケンシングするための結合部位としても使用され得る。
3’捕捉プローブは、修飾オリゴヌクレオチドの3’領域に相補的な3’領域を含み(又は、縮重領域である)、それによって、修飾オリゴヌクレオチドへの捕捉プローブの連結を容易にするオリゴヌクレオチドの3’領域を捕捉することができる。あるいは、スプリント(splint)連結を行ってもよい。
いくつかの実施形態では、プライマーベースのシーケンシングのために、3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、固相結合プライマーなどのシーケンシングプライマー結合部位を更に含み得る。したがって、捕捉プローブは、第1プライマー側に共通であってもよいか、又は第1プライマー結合部位から分離している若しくはこれとオーバーラップしている独立した領域であってもよい、フローセル結合部位などの、超並列シーケンシングに使用される固体支持体に結合するための結合部位を含んでもよい。シーケンシングプライマー結合部位が第1プライマー結合部位と異なる場合、シーケンシングプライマー結合部位は上流(すなわち、第1プライマー結合部位の5’)にあり、それによって、捕捉プローブからの第1ストランド合成におけるシーケンシングプライマー結合部位の取り込みを確実にすることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、本発明の捕捉プローブは、例えば、自己プライミング3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドにおいて使用するための切断可能な連鎖群を含む。自己プライミング3’捕捉プローブは、二本鎖(本明細書では、第2のデュプレックス領域と称することがある)を形成する捕捉プローブ内の2つの領域の間の自己相補性の2つの領域によって、第1プライマーの添加なしに、5’−3’鎖伸長(第1ストランド合成)を開始するために使用することができる。ここで、該自己プライミング捕捉プローブは、切断されると5’−3’ポリメラーゼ媒介鎖伸長(例えば、3’末端−OH基を含むデュプレックス領域)のための基質を提供する、切断可能な結合を含む。切断可能な結合は、自己相補性領域の3’側最末端領域に隣接して配置されてもよい。切断可能な結合は、任意の切断可能な基であり得、例えば、UV切断可能であり得る又は酵素的に切断され得る。1つの好ましい切断基は、RNアーゼH2酵素を用いて切断することができる、ミスマッチRNAヌクレオシドを含む領域である。効率的なRNアーゼH2切断のために、ミスマッチRNAヌクレオシドは、2つの遠位領域の間に形成される捕捉プローブデュプレックスの一部を形成する3又は4の3’(及び、任意に5’)ヌクレオシドに隣接させることができる。
好ましい実施形態では、3’捕捉プローブは、連結(例えば、T4−DNAリガーゼを使用する場合、他の連結法を使用してもよい)によってヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドを「捕捉する」ために使用される少なくとも1つの5’DNAヌクレオシドを含むオリゴヌクレオチドである。捕捉は、修飾ヌクレオシドオリゴヌクレオチドの3’ヌクレオチドへの捕捉プローブの5’末端の連結によって起こり得る。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、連結工程の前に核酸ハイブリダイゼーション(Watson−Crick塩基対)を介して標的核酸配列を捕捉するために使用される、標的修飾オリゴヌクレオチド配列上の領域に相補的な領域を更に含むことが有利であり得る。捕捉プローブの領域と修飾オリゴヌクレオチド上の相補的領域との間のハイブリダイゼーションの使用は、局所基質濃度を効果的に富化し、連結工程の効率を高める。国際出願第PCT/EP2017/078695号は、本発明の方法で用いることができる捕捉プローブを開示している。3’捕捉プローブは、本発明の方法に含まれる増幅工程(PCT工程)で使用するためのPCRプライマー結合部位を更に含み得る。
本発明は、糖修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシングに使用するための3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを提供又は使用し、5’−3’:
A.所定の配列の少なくとも3つの連続したヌクレオチドを含む5’領域であって、5’側最末端ヌクレオチドが、末端5’リン酸基を有するヌクレオチドである、領域と;
B.任意に、所定のヌクレオチド配列の領域を含む並列シーケンシング反応バーコード領域と;
C.任意に、領域Bの3’又は領域Bの5’に位置する縮重ヌクレオチド又は所定ヌクレオチドの領域と;
D.固相シーケンシングプライマー結合部位と;
E.任意に、第1プライマー結合部位と;
F.任意に、リンカー領域(ヌクレオチドの配列であり得る)と;
G.第1のセグメント(第1のデュプレックス領域)の所定の配列Aに相補的な、ヌクレオチドの連続配列と;
H.少なくとも2ヌクレオチドの領域であって、3’側最末端ヌクレオチドが、ブロックされた3’末端基を有する末端ヌクレオチドである、領域と;を含む。
図表示については、図7を参照されたい。捕捉プローブが第1プライマー結合部位を含まない実施形態では、第1プライマーは、領域Dとハイブリダイズするように設計され得る(すなわち、領域Dは、シーケンシングプライマー結合部位であり得、かつ第1プライマー結合部位として使用され得る)。
本発明は、糖修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシングに使用するための3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドを提供又は使用し、5’−3’:
A.所定の配列の少なくとも3つの連続したヌクレオチドを含む5’領域であって、5’側最末端ヌクレオチドが、末端5’リン酸基を有するヌクレオチドである、領域と;
B.任意に、所定のヌクレオチド配列の領域を含む並列シーケンシング反応バーコード領域と;
C.任意に、領域Bの3’又は領域Bの5’に位置する縮重ヌクレオチド又は所定ヌクレオチドの領域と;
D.固相シーケンシングプライマー結合部位と;
E.任意に、第1プライマー結合部位と;
F.任意に、リンカー領域(ヌクレオチドの配列であり得る)と;
F’ 第1プライマー結合部位及び/又は固相シーケンシングプライマー結合部位とデュプレックスを形成する領域であり、ここで、デュプレックスは切断可能なリンカーを含む、領域と;
G.第1のセグメント(第1のデュプレックス領域)の所定の配列Aに相補的な、ヌクレオチドの連続配列と;
H.少なくとも2ヌクレオチドの領域であって、3’側最末端ヌクレオチドが、ブロックされた3’末端基を有する末端ヌクレオチドである、領域と;を含む。
領域F’における切断可能なリンカーの切断は、外因的に添加された第1プライマーを使用せずに第1ストランド合成に使用することができる3’末端を残す(すなわち、自己プライミング捕捉プローブを形成する)。
本発明の方法において使用され得る例示的3’捕捉プローブの例としては、図7を参照されたい。
領域A:
いくつかの実施形態では、領域Aは、所定の配列の少なくとも3つの連続したヌクレオチドを含むか、又はそれらからなり、ここで、5’末端ヌクレオチドは、5’リン酸基を含むDNAヌクレオチドである。少なくとも3つの連続するヌクレオチドは、領域G(第1のデュプレックス領域)に相補的であり、かつ領域Gにハイブリダイズし得る。いくつかの実施形態では、領域Aの少なくとも3つの連続するヌクレオチドは、DNAヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、領域Aは、少なくとも3つの連続したヌクレオチド、例えば3〜10の連続ヌクレオチド、例えば3〜10のDNAヌクレオチドを含むか、又はそれらからなる。
領域B:
領域Bは、DNAヌクレオチドなどの3〜20ヌクレオチドの領域など、所定のヌクレオチド配列の領域を含む並列シーケンシング「反応バーコード」領域として使用され得るか、又は該並列シーケンシング領域である。捕捉プローブが領域Bを含むことは、別個の捕捉プローブ連結からの試料のプールが、共通の並列シーケンシング操作におけるシーケンシングの前にプールされることを可能にするので、有利である。異なる領域B配列を有する異なる捕捉プローブの使用によって、別個の捕捉プローブ連結からの配列データのシーケンシング後分離が可能となる。
領域C
領域Cは、領域Aの3’に位置するヌクレオチドの任意の配列であり、これは、所定の配列若しくは縮重配列を含んでもよいか、又はいくつかの実施形態では、所定の配列部分及び縮重配列部分の両方を含んでもよい。領域Cの長さは、存在する場合、用途に応じて調節され得る。縮重配列が使用される場合、その後のシーケンシング工程における増幅生成物の「分子バーコーディング」を可能にすることで、特定の増幅生成物が特有であるかどうかを決定させる。これは、オリゴヌクレオチドの異種混合物中に存在する、異なるオリゴヌクレオチドの比較定量化を可能にする。いくつかの実施形態では、領域Cは、3〜30縮重連続ヌクレオチド、例えば3〜30縮重連続DNAヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、領域Cは、イノシンヌクレオチドなどのユニバーサルヌクレオチドを含む。
いくつかの配列はPCR中に優先的に増幅され得ることが知られており、これにより、縮重配列に由来する遺伝的「バーコード配列」の発生を計数することで、増幅前の相対量を決定することができる(例えば、Kielpinski及びVinter、「NAR」(2014年)第42巻、第8号、第e70頁参照)。
いくつかの実施形態では、領域Cは、バーコード配列及び所定の配列の両方の利点を可能にする、半縮重配列を導入する。追加の利点とは、バーコード配列の品質管理である(例えば、Kielpinskiら、「Methods in Enzymology」(2015年)第558巻、第153〜180頁参照)。半縮重配列は、各位置に選択された半縮重核酸塩基を有する(半縮重の定義であるNeedに基づき、IUPACコード、R、Y、S、W、K、M、B、D、H、及びVを追加する(表3を参照))。
いくつかの実施形態では、領域Cは、縮重配列及び所定の配列の両方を有するか、若しくは縮重配列及び半縮重配列の両方を有するか、若しくは所定の配列及び半縮重配列の両方を有するか、又は縮重配列及び所定の配列及び半縮重配列を有する。
領域Cが所定の配列を含む場合、これは、例えば、第1プライマー部位の上流に代替的又はネストされたプライマー部位を提供することができ、ネストされたプライマー部位の使用は、PCR増幅中に非特異的結合を減少させるための周知のツールである。いくつかの実施形態では、領域Cは、3〜30の所定の連続ヌクレオチド、例えば3〜30の所定の連続DNAヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、領域Cを含まない。
機能性領域Cは、領域Bの5’又は領域Bの3’に配置され得ることが理解されるであろう。
いくつかの実施形態では、存在領域Cが、3、4、5、6、7、8、9、又は10の連続縮重ヌクレオシドなどの、少なくとも3つの連続縮重ヌクレオシドからなるか、又はそれらを含む。
領域D
領域Dは固相プライマー結合部位であり、また、シーケンシングプライマー結合部位とも呼ばれ、任意のクローン増幅及び続く並列シーケンシングの前に、固相支持体に結合したオリゴヌクレオチドに、アダプターライゲーション産物か、又は任意にはアダプターライゲーション産物から調製されたPCR産物かを捕捉するために使用される。領域Dはまた、第1ストランド合成を開始するための第1プライマー結合部位として使用され得る。
自己プライミング捕捉プローブにおいて、領域Dは、固相支持体に結合したプライマーとの領域Dの結合を損なわない限り、ミスマッチRNAヌクレオチドなどの切断可能な結合を含む下流(3’)領域(F’)とハイブリダイズするデュプレックス(第2のデュプレックス)の一部を形成し得る(すなわち、シーケンシングプライマー結合部位の完全性は、領域F’の切断後も維持される)。
領域E
領域Eは、第1ストランド合成を開始するために使用される、第1プライマー結合部位である。領域Dが第1プライマー結合部位として使用される場合、領域Eを含める必要はない。したがって、機能的には、第1プライマー結合部位領域Eは、販売相プライマー結合部位(D)と同一であってもよく、又は領域Dと部分的に重複していてもよい。
本発明の自己プライミング捕捉プローブでは、領域Eは、ミスマッチRNAヌクレオチドなどの切断可能な結合を含む下流(3’)領域(F’)とハイブリダイズする、デュプレックス(第2のデュプレックス)の一部を形成し得る。
領域G
領域Gは、領域Aとデュプレックスを形成する領域Aに相補的なヌクレオチドの領域である。領域Gが領域Aに相補的なRNAヌクレオシドを含まない場合は有益であり、また、捕捉プローブの5’末端ヌクレオシドに相補的かつハイブリダイズする領域Gに存在するヌクレオシド(領域Aの5’ヌクレオシド)が、DNAヌクレオシドであることも有益である。この結果、領域Aと領域Gとがハイブリダイズすると、DNA/DNAデュプレックスが形成される。いくつかの実施形態では、領域Gの2つ又は3つの3’側最末端は、DNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、領域Gのヌクレオシドの全ては、DNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、領域Gは、領域Aに相補的であり、かつハイブリダイズし得る、少なくとも3つの連続するヌクレオチドを含む。いくつかの実施形態では、領域Gの少なくとも3つの連続するヌクレオチドは、DNAヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、領域Gは、3〜10の連続ヌクレオチド、例えば3〜10のDNAヌクレオチドを含むか、又はそれらからなる。いくつかの実施形態では、領域A及び領域Gのヌクレオチドは、DNAヌクレオチドである。相補的配列A及びGの長さ及び組成(例えば、G/C対A/T)は、ハイブリダイゼーションの強度を調節するために使用することができ、これにより捕捉プローブの最適化が可能となる。相補的配列内のミスマッチの導入を使用して、ハイブリダイゼーション強度を減少させることができることもまた認識されている(例えば、国際公開第2014110272号参照)。いくつかの実施形態では、領域A及びGは連続する相補的配列を形成しないが、いくつかの実施形態では部分的相補性に起因して、領域A及びGは、試料と混合されるとデュプレックスを形成する。領域A及びGの3’側最末端塩基対は相補的塩基対であるべきであり、いくつかの実施形態では、領域A及びGの2又は3の最末端塩基対は相補的塩基対である。いくつかの実施形態では、これらの3’塩基対は、DNA塩基対である。
領域H
領域Hは、検出され、捕捉され、配列決定され、及び/又は定量化されるヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドに、3’捕捉プローブオリゴヌクレオチドをハイブリダイズさせる目的に役立つ。
領域Hは、その相補的配列の領域A及びGがハイブリダイズする場合、3’オーバーハングを形成する少なくとも2又は3ヌクレオチドの領域である。領域Hの3’末端ヌクレオシドは3’位でブロックされている(すなわち、3’−OH基を含まない)。
いくつかの実施形態では、領域Hは、少なくとも3ヌクレオチドの長さを有する。領域Hの最適な長さは、少なくとも捕捉されるオリゴヌクレオチドの長さに依存してもよく、そして本発明者らは、領域Hが、例えばRNアーゼ処理試料を用いる場合に2ヌクレオチドのオーバーラップで機能することができ、好ましくは少なくとも3ヌクレオチドであることを見出した。
いくつかの実施形態では、領域Hは、オリゴヌクレオチド配列の事前知識なしにオリゴヌクレオチドの捕捉を可能にする、縮重配列又は半縮重配列を含む。これらの配列の予備知識なしにオリゴヌクレオチドを捕捉することは、所望の生体内分布を有する異なるオリゴヌクレオチド配列のライブラリから特定のオリゴヌクレオチドを同定するのに、又は部分的オリゴヌクレオチド分解生成物を同定するのに、特に有用である。本発明のプローブ及び方法はまた、アプタマの捕捉及び同定にも適用され得る。
いくつかの実施形態では、領域Hは、既知の配列を有するヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドの捕捉を可能にする所定の配列を含む。所定の捕捉領域Hの使用により、例えば、前臨床若しくは臨床開発のための、又はその後の患者由来材料における局所組織若しくは細胞濃度若しくは曝露を決定するための、インビボでの治療用オリゴヌクレオチドの捕捉、検出、及び定量化が可能となる。患者における化合物濃度の決定は、患者における治療用オリゴヌクレオチドの用量を最適化するのに重要であり得る。
いくつかの実施形態では、領域Hは、1つ以上のLNAヌクレオシドなどの高親和性修飾ヌクレオシドを含む。領域HにおけるLNAなどの高親和性修飾ヌクレオシドの使用は、修飾オリゴヌクレオチドの効率的な捕捉を可能にしながら、ヌクレオチドのより短い領域の使用を可能にする。LNA修飾オリゴヌクレオチドに関して、LNA/LNAハイブリッドは特に強い。領域Hにおける高親和性修飾ヌクレオシドの選択的使用により、捕捉効力が最適化され得ることが理解されるであろう。
領域Hは、所定のヌクレオチド配列又は縮重(若しくは、部分的縮重)配列の領域であり得る。修飾オリゴヌクレオチドの3’領域が既知である場合、所定のヌクレオチド配列を使用することができる。領域Hの縮重配列は、未知の配列の修飾オリゴヌクレオチドを連結するために、又は修飾オリゴヌクレオチドの集団内の3’領域内に非均一性がある場合に使用され得る。いくつかの実施形態では、領域Hは、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12の連続縮重ヌクレオシドなどの、少なくとも4つの連続縮重ヌクレオシドからなるか、又はそれらを含む。
いくつかの実施形態では、存在する場合、領域A、B、C、D、及びEのヌクレオシドは、DNAヌクレオシドである。
リンカー部分(F)(任意)
領域F
領域Fは任意の領域であり、図7の領域Eと領域Gとを結ぶ細い線によって図示される。領域Eが存在しない場合、領域D及び領域G、又は領域D若しくは領域Eを、領域F’に連結することができる。いくつかの実施形態では、捕捉プローブオリゴヌクレオチドは、非ヌクレオシドリンカーを含まない。
領域Fは、捕捉プローブ領域A及びGを第1のデュプレックス領域へのハイブリダイズを容易にするために使用されてもよく、そしてヌクレオシドの領域であってもよいか、又は非ヌクレオチドリンカーを含み得る。いくつかの実施形態では、領域Fは存在し、かつ領域Fは、少なくとも3又は4ヌクレオチド、例えば少なくとも3又は4のDNAヌクレオチド、例えば4〜25ヌクレオチドを含む。
領域Fの重要な機能は、領域Aと領域Gとの間でのデュプレックス形成を可能にすることであり(最初のデュプレックス)、自己プライミング3’捕捉プローブの実施形態では、領域F’と領域Eとの間、若しくは領域F’と領域Dとの間、又は領域F’と領域D及び領域Eでのオーバーラップとの間における第2の二重鎖形成を可能にすることである。したがって、領域Fは、捕捉プローブ内で分子内ヘアピン構造を形成し得る。しかしながら、いくつかの実施形態では、例えば、領域D(並びに、任意には領域B及び/又は領域C)が領域Aと領域Gとの間のデュプレックス形成を可能にする分子内ヘアピンを形成することができる場合、領域Fは必要とされないことが認識されている。自己プライミング捕捉プローブの実施形態では、領域Fが有利であることが想定される。
ヌクレオチドの領域は、ポリメラーゼのリードスルーを妨げる修飾(例えば、逆向きヌクレオチド結合)を含んでも又は含まなくてもよい。
例えば非ヌクレオチドリンカー又はポリメラーゼ阻害修飾を介して、領域Dから領域GへのDNAポリメラーゼのリードスルーを妨げる利点は、これが代替鋳型分子の形成を妨げることにある。このような代替鋳型分子は、捕捉プローブの5’領域上のヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドに特異的なプライマーのミスプライミングを生じる。
本発明のいくつかの実施形態では、リンカー部分Fは、領域A及びGをハイブリダイズさせるヌクレオチドの領域であり得る。
いくつかの実施形態では、領域Fは、ポリメラーゼ遮断リンカー、例えばC6−32ポリエチレングリコールリンカー、例えばC18ポリエチレングリコールリンカー、又はアルキルリンカーを含む。使用され得る他の非限定的な例示的リンカー基は、国際出願第PCT/EP2017/078695号に開示されている。
スプリント連結
3’及び/又は5’捕捉プローブは、いくつかの実施形態では、直線的捕捉プローブであってもよい。直線的捕捉プローブでは、直線的捕捉プローブと共にスプリント連結プライマーを使用することが有利であり得る。例えば、スプリント連結プライマーは、3’捕捉プローブの5’領域及び修飾オリゴヌクレオチドの3’領域にハイブリダイズし、それにより、連結される末端を整列させることができる。あるいは、スプリント連結プライマーは、5’捕捉プローブの3’領域及び修飾オリゴヌクレオチドの5’領域にハイブリダイズし、それにより、連結される末端を整列させることができる。
5’捕捉プローブ
いくつかの実施形態では、5’捕捉プローブは、第1ストランド合成の前に修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に連結される。5’捕捉プローブ連結を容易にするために、修飾オリゴヌクレオチドの5’末端は、5’リン酸基を含むべきである。5’リン酸基を含まない修飾オリゴヌクレオチドについては、T4ポリヌクレオチドキナーゼを用いてリン酸化することができる。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの5’末端への5’捕捉プローブの連結の前に、修飾オリゴヌクレオチドが5’リン酸基を含まない場合、修飾オリゴヌクレオチドの5’末端のリン酸化を含む更なる工程が実施され得る。T4ポリヌクレオチドキナーゼは、オリゴヌクレオチドの5’末端をリン酸化するために使用され得る。
5’捕捉プローブは、有利には、1以上の3’末端RNAヌクレオシド、例えば1〜10RNAヌクレオチド、例えば、2、3、4、5、又は6RNAヌクレオチドを含み得る。3’末端にRNAヌクレオチドを用いることにより、T4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼIIを使用して、修飾オリゴヌクレオチドに対する5’捕捉プローブの連結を触媒することができる。5’捕捉プローブは、PCR又はプライマーベースのシーケンシングアプローチに用いることができる、プライマー結合部位を含む。5’捕捉プローブは、フローセルプライマー結合部位、及び/又はクローン増幅プライマー結合部位、及び/又はシーケンシングプライマー結合部位を更に含み得る。フローセル結合部位、クローン増幅プライマー結合部位、及び/又はシーケンシングプライマー結合部位は、5’捕捉プローブPCRプライマー結合部位を認識するPCRプライマーに組み込まれ得ることが、理解されるであろう。
5’捕捉プローブは、プライマー結合部位の3’に位置し得るバーコード配列を含み得る(下流のPCR又はクローン増幅工程で保持されることを確実にする)。バーコード配列は、分子バーコードであってもよく、若しくは配列反応バーコードであってもよく、又は5’捕捉プローブは、分子バーコード若しくは配列反応バーコードの両方を含んでもよい。
修飾オリゴヌクレオチドの5’末端への5’捕捉プローブの3’末端の位置決めを容易にするために、スプリント連結アプローチを使用してもよい。あるいは、捕捉プローブは、5’捕捉プローブの3’領域内の相補的配列とデュプレックスを形成する5’領域を含むことができ、ここで、該5’領域は、修飾オリゴヌクレオチドの5’末端又は縮重オリゴヌクレオチドの配列に相補的なヌクレオチドの領域を配置する。5’捕捉プローブの5’末端は、捕捉プローブの自己連結を避けるために、5’リン酸塩以外であるべきである。
本発明は、本発明の方法で使用され得る捕捉プローブオリゴヌクレオチドを提供し、3’−5:
I.第1の領域であって、3’末端RNAヌクレオシド、又は3’末端−OH基を有するRNAヌクレオチドの3’末端領域を含む、領域と;
II.ヌクレオチドの第2の領域であって、プライマー結合部位、例えばPCRプライマー結合部位(又は第2ストランド合成のためのプライマー部位)の該相補体を含む、領域と;
III.第3の領域であって、
a.ヌクレオチドの配列、又は、
b.ポリメラーゼのリードスルーを阻害するリンカー領域、又は、
c.5’リン酸塩以外の5’末端基を含む、領域と;
IV.ヌクレオチドの第4の領域であって、
a.該第3の領域と共有結合しているか、又は、
b.該第3の領域が5’−リン酸以外の5’末端基である場合、該第4の領域と不連続であるか、のいずれかである、領域と;
V.ヌクレオチドの第5の領域であって、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に相補的である、又は任意に縮重ヌクレオチドの領域であり得る、領域と;
VI.5’ブロッキング基、すなわち5’リン酸塩以外の5’基と;を含み、
ここで、該第2の領域及び該第4の領域は、該第2の領域と該第4の領域との間にデュプレックスを形成することができるヌクレオチドの相補的領域を含む。
いくつかの実施形態では、第1の領域(I)は、2〜20のRNAヌクレオチド、例えば3〜10のRNAヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、第2の領域(II)は、シーケンシングプライマー結合部位及び/又はフローセル結合部位を含む。
いくつかの実施形態では、第2の領域(II)は、分子バーコード領域を更に含む。
いくつかの実施形態では、第2の領域(II)は、シーケンシング反応バーコード領域を更に含む。
いくつかの実施形態では、第2の領域(II)は、シーケンシングプライマー結合領域を更に含む。
いくつかの実施形態では、5’捕捉プローブは、第1ストランド合成中におけるポリメラーゼのリードスルーを妨げるリンカー領域IIIを含む。
いくつかの実施形態では、リンカー領域IIIは、非ヌクレオチドリンカー、例えばC6−32ポリエチレングリコールリンカー、例えばC18ポリエチレングリコールリンカー、又はアルキルリンカーを含むか、あるいは逆ヌクレオシド結合を含むヌクレオチドの領域である。
いくつかの実施形態では、領域IIIは、領域I及びIIを含む該第1ストランド並びに領域IV及びVを含む第2ストランドである二本鎖の5’捕捉プローブをもたらす、不連続部を含むか、又は不連続部である。
いくつかの実施形態では、領域Vは、修飾オリゴヌクレオチドの該5’領域に相補的なヌクレオチドの所定の領域を含む。
いくつかの実施形態では、領域Vは、ヌクレオチドの縮重配列を含む。
いくつかの実施形態では、領域Vの5’末端は、5’−FAMなどの蛍光標識を含む。
DNAポリメラーゼブロック
DNAポリメラーゼをブロックする修飾又はリンカー部分は、リンカー部分又は修飾を横切るポリメラーゼのリードスルーを妨げ、結果として鎖伸長の終結をもたらす。
特異的プライマー
特異的プライマーは、プライマー結合部位に相補的な配列を含むプライマーである。プライマー及びプライマー結合部位に関する用語「特異的」とは、使用される鋳型分子を考慮する必要があり得ること、すなわち捕捉プローブ又はアダプターにおけるプライマー結合部位が、いくつかの実施形態において、捕捉プローブ又はアダプターを含む核酸分子から調製された相補的核酸分子においてプライマー結合部位を提示するように操作され得るこということが理解されるであろう。
第1プライマー
本明細書中で使用される場合、第1プライマーとは、捕捉プローブオリゴヌクレオチド/修飾オリゴヌクレオチドライゲーション産物にハイブリダイズした場合、本明細書中に記載される領域D又はEなどの、ポリメラーゼ媒介鎖伸長(第1ストランド合成)を開始するために使用される、捕捉プローブの領域に特異的なプライマーを指す。したがって、第1プライマーは、捕捉プローブオリゴヌクレオチド上の領域に相補的な配列を含み、更に、シーケンシングプライマー結合部位などの更なる領域を含み得る。第1プライマーは、フローセル結合部位などの、超並列シーケンシングにおいて使用される固体支持体に結合するための結合部位を更に含み得る。第1プライマーは、本発明の方法に含まれる増幅工程(PCT工程)で使用するためのPCRプライマー結合部位を更に含み得る。第1プライマーは、例えば15〜30ヌクレオチド長であり得、そして、例えばDNAオリゴヌクレオチドプライマーであり得る。
本明細書に記載される場合、いくつかの実施形態では、捕捉プローブは自己プライミングであり、第1ストランド合成を開始するために外因的に添加された第1プライマーは必要としない。
ポリメラーゼ媒介5’−3’鎖伸長
本明細書中で使用される場合、ポリメラーゼ媒介5’−3’鎖伸長とは、捕捉プローブオリゴヌクレオチド/修飾オリゴヌクレオチドライゲーション産物にハイブリダイズした場合の、第1プライマーからの捕捉プローブオリゴヌクレオチド/修飾オリゴヌクレオチドライゲーション産物の相補ストランドのポリメラーゼ媒介伸長を指し、このプロセスは、DNAポリメラーゼ又は逆転写酵素などの核酸ポリメラーゼによって媒介され得る。本明細書に例示されているように、実施例は、修飾オリゴヌクレオチドを読み取る(すなわち、逆転写する)ことができる好適なポリメラーゼ酵素及び実験条件を同定するために使用することができる、アッセイを提供する。したがって、ポリメラーゼは、修飾オリゴヌクレオチド配列にわたって逆転写して、修飾オリゴヌクレオチド全体の相補的配列を含む伸長生成物を提供することができる酵素である。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、LNA修飾オリゴヌクレオチド配列、例えばLNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチド配列にわたって逆転写することができる酵素である。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合により連結された、少なくとも2つの連続LNAヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合により連結された、少なくとも2つの連続する糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって連結された少なくとも2つの連続する糖修飾ヌクレオシドを含み、ここで、該糖修飾ヌクレオシドの少なくとも1つは、LNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合により連結された、少なくとも2つの連続する2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって連結された少なくとも2つの連続する糖修飾ヌクレオシドを含み、ここで、該糖修飾ヌクレオシドの少なくとも一方はLNAヌクレオシドであり、他方は2’−O−メトキシエチルヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、DNA及びLNAヌクレオシドを含む。
実施例に例示されているように、ホスホロチオエートなどの修飾オリゴヌクレオチド、及び2’−O−MOE又はLNAオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドは、ポリメラーゼ酵素にとっての大きな障害となる。多数の異なるDNAポリメラーゼ(逆転写酵素を含む)をスクリーニングすることによって、本発明者らは、Volcano2Gポリメラーゼが、DNA伸長のための鋳型として修飾オリゴヌクレオチドを利用する際に極めて有効であることを特定した。本発明者らはまた、Taqポリメラーゼがポリエチレングリコール及び/又はプロピレングリコールの存在下で使用される場合にも有効であることを特定した。実施例において使用される液滴PCR法は、本発明の方法においても使用され得る更なる好適なポリメラーゼ酵素及び酵素条件を同定するために使用され得る。
Volcano2Gポリメラーゼは、myPOLS Biotec GmbH(ドイツ)から入手可能である。
いくつかの実施形態では、本発明の方法において使用されるポリメラーゼは、野生型Taqのアミノ酸配列に関して突然変異S515R、I638F、及びM747Kを含む、野生型テルムス・アクアティクス(Thermus aquaticus)(Taq)DNAポリメラーゼに基づくDNAポリメラーゼである。Taqポリメラーゼのアミノ酸配列は、配列番号1として提供される。いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、(配列番号1)、又はポリメラーゼと少なくとも70%の同一性、例えば少なくとも80%の同一性、例えば少なくとも90%の同一性、例えば少なくとも95%の同一性、例えば少なくとも98%の同一性を有する有効なポリメラーゼからなる群より選択される。有効なDNAポリメラーゼは、実施例に提供される方法(例えば、液滴PCRによる)を用いて決定することができる。
Figure 2021522816
いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、配列番号1のアミノ酸配列を有するTaqポリメラーゼ又はそのKlenow断片と、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%、又は少なくとも99%の同一性を有するDNAポリメラーゼであり、ここで、該DNAポリメラーゼは、Klenow断片の配列番号1に示されるTaqポリメラーゼのアミノ酸配列の487位、508位、536位、587位、及び/又は660位に対応する1つ以上の位置に、少なくとも1つのアミノ酸置換を含む。参照により本明細書に組み込まれている国際公開第2015/082449号、特に、配列番号3〜24として開示されているポリメラーゼを参照されたい。いくつかの実施形態では、DNAポリメラーゼは、配列番号1に対して少なくとも80%の相補性、例えば配列番号1に対して少なくとも90%の相補性を有し、ここで、該1つ以上のアミノ酸置換は、配列番号1について、R487H/V、K508W/Y、R536K/L、R587K/I、及びR660T/Vからなる群より選択される。
アダプタープローブ
本明細書中で使用される場合、用語「アダプタープローブ」とは、第1プライマーからのポリメラーゼ媒介5’−3’鎖伸長からの伸長生成物の3’末端に連結される、オリゴヌクレオチドプローブを指す。アダプタープローブは、プライマーベースのシーケンシングに直接使用することができる、及び/又は本発明の方法を含む増幅工程(PCT工程)で使用することができる、プライマー結合部位を提供する。アダプタープローブは、シーケンシングプライマー結合部位などの更なる領域を更に含み得る。アダプタープローブは、フローセル結合部位などの、超並列シーケンシングにおいて使用される固体支持体に結合するための結合部位を更に含み得る。アダプタープローブは、本発明の方法に含まれる増幅工程(PCR工程)で使用するためのPCRプライマー結合部位を更に含み得る。
PCR増幅
いくつかの実施形態では、アダプタープローブを伸長生成物の3’末端に連結した後、PCR増幅工程を行う。PCR増幅は1対のPCRプライマーを使用し、ここで、該プライマーの一方は、捕捉プローブ上の領域(第1プライマー結合配列、又は第1のプライマー結合配列の上流の捕捉プローブの領域であり得る)に特異的であり、他方のPCRプライマーは、アダプタープローブの領域に特異的である。
いくつかの実施形態では、例えば並列シーケンシング定実施形態では、PCR増幅は、オンビーズ(on−bead)増幅又は固相ブリッジ増幅などの、固体表面に付着したプライマーを用いて行われる。いくつかの実施形態では、固相は、フローセル(例えば固相ブリッジ増幅で使用されるように、例えばイルミナシーケンシングプラットフォームで使用されるように)である。固相ブリッジ増幅で使用される固相PCRはまた、クラスタ生成とも称される:アダプタープローブの連結から得られた生成物のライブラリを、アダプタープローブ及び/又は捕捉プローブの領域(フローセル結合部位)に相補的な、叢状の表面結合オリゴヌクレオチド上に捕捉する。次いで、各断片は、ブリッジ増幅を介して別個のクローンクラスタに増幅される。クラスタ生成が完了すると、鋳型は合成によるシーケンシングの準備が整う。
PCRサイクルの数は、いくつかの実施形態では、各クラスタが約1000コピーを有するように制限され得る。いくつかの実施形態では、PCR工程は、還元サイクルPCRを利用する、すなわち、PCRサイクルの数が、約10〜約20回のPCRサイクルなどの2〜約25サイクルに制限される。
バーコーディング
バーコードは、例えば、同じ捕捉プローブ連結事象(分子バーコード)由来又は共通の捕捉プローブ連結反応(反応バーコード)由来である複数の配列の同定に関して、本発明の方法で得られた配列のオリジナルを同定するために使用される、捕捉プローブ又はプライマー内の配列である。
分子バーコード(例えば、捕捉プローブの領域Cにおいて使用され得る)
いくつかの実施形態では、捕捉プローブオリゴヌクレオチド及び/又はアダプタープローブは、ランダムヌクレオシド配列(縮重配列)の配列を含む。捕捉プローブ又はアダプタープローブ内の縮重配列の使用は、PCR増幅工程後の同じ連結された伸長生成物分子の重複から生じるシーケンシング結果の同定を可能にするために、使用することができる。
反応バーコード(例えば、捕捉プローブの領域bにおいて使用される)
超並列シーケンシングの能力は、シーケンシング鋳型を単一のシーケンシング実験にプールすることを可能にし、それによって、各シーケンシング操作の費用効果を高める。したがって、シーケンシングデータを分離して、別のシーケンシング鋳型反応から生じる配列を同定することができることが望ましい。これは、各鋳型に特有である共通の配列同定を組み込んだ捕捉プローブ又はPCRプライマーを使用することによって達成することができる。反応バーコードの長さは、各並列シーケンシング操作にプールされた異なるシーケンシング鋳型の複雑さを反映するように修飾することができ、(例えば、DNAヌクレオチドの長さが)2〜20ヌクレオチド、例えば長さが4〜5ヌクレオチドであってもよい。
縮重ヌクレオチド
縮重ヌクレオチドとは、特定の位置に複数の代替塩基(核酸のIUPAC表記法で使用される通り)を有することができる、核酸配列上の位置を指す。個々の分子について、規定された位置に特異的ヌクレオチドが存在するが、オリゴヌクレオチド試料中の分子の集団内では、規定された位置のヌクレオチドは縮重するということが認識されるべきである。事実上、縮重配列の組込みは、オリゴヌクレオチドの集団の各メンバ間で規定された位置における、ヌクレオチド配列のランダム化をもたらす。いくつかの配列はPCR中に優先的に増幅され得ることが知られており、これにより、縮重配列に由来する遺伝的「バーコード配列」の発生を計数することで、増幅前の相対量を決定することができる(例えば、Kielpinski及びVinter、「NAR」(2014年)第42巻、第8号、第e70頁参照)。いくつかの実施形態では、捕捉プローブは、縮重ヌクレオチドの代わりに使用され得るユニバーサル塩基(例えば、イノシンヌクレオチド)の領域を含む。
シーケンシング
シーケンシングとは、核酸分子内の核酸塩基の順序(配列)の決定を指す。本発明の文脈において、シーケンシングとは、修飾オリゴヌクレオチド内の核酸塩基の配列の決定を指す。従来の配列決定方法は、インビトロDNA複製中にDNAポリメラーゼによる連鎖停止ジデオキシヌクレオチドの組込みを選択すること、続いて連鎖停止生成物を電気泳動分離することを用いる、連鎖停止法(サンガーシーケンシングとして知られる)に基づく。異なる連鎖停止塩基(A、T、C、又はG)を各々が有する4つの別々の反応を用いて、ゲル電気泳動における4つの連鎖停止反応生成物の相対運動性を比較することによって、配列を決定する。
サンガーシーケンシングは、当初、放射性標識ヌクレオチドの組込みとそれに続くSDS−PAGE電気泳動に基づいて開発され、例えばキャピラリ電気泳動によって検出することができる蛍光色素で標識されたプライマーを用いる自動化DNAシーケンシングの基礎として、商業的に開発された。ダイターミネータシーケンシングの使用は、単一反応混合物(従来のサンガー法の4つの反応ではなく)からのシーケンシングを可能にすることで、自動化が可能となった。いくつかの実施形態では、本発明の方法のシーケンシング工程は、自動シーケンシングを用いて実施される。いくつかの実施形態では、本発明の方法のシーケンシング工程は、自動化ダイターミネータシーケンシングなどのダイターミネータシーケンシングを用いて実施される。
サンガーベースのシーケンシングは、今日でも用いられているが、大規模なシーケンシング用途では、「次世代」のシーケンシング技術に取って代わられている。参照により本明細書に組み込まれる、Goodwinら、「Nature Reviews:Genetics」、第17巻(2016年)第333〜351頁を参照のこと。
プライマーベースのシーケンシング
プライマーベースのシーケンシングとは、核酸鋳型にハイブリダイズしたプライマーからの5’−3’ポリメラーゼに基づく鎖伸長の使用を指す。プライマーベースのシーケンシングは、連鎖停止法(例えば、サンガー法)に基づくか、又は合成によるシーケンシングを有利に使用することができる。
捕捉プローブ/アダプターベースのシーケンシング
本発明は、修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチドの集団をシーケンシングする方法を提供する。いくつかの実施形態では、この方法は、修飾オリゴヌクレオチドに捕捉プローブを連結する工程、次いで、その後ポリメラーゼに基づく鎖伸長のために使用されて伸長生成物を生成する、捕捉プローブに相補的である第1プライマーのハイブリダイゼーションの工程を含む。次に、アダプターを伸長生成物の3’末端に連結することで、既知のプローブ配列によって5’及び3’に隣接した修飾オリゴヌクレオチドの相補的配列を含む核酸分子を得る。ここで、該核酸分子は、プライマー結合部位として使用することができ、例えば、プライマーベースのシーケンシング(単一分子鋳型シーケンシング)において直接使用することができるか、又はシーケンシングの前に、例えばPCR又は縮小サイクル増幅(クローン増幅シーケンシング)を介して増幅してもよい。
いくつかの実施形態では、シーケンシング工程は、「合成によるシーケンシング」方法を用いて実施される。
合成によるシーケンシング
従来のサンガー法に基づくシーケンシングが連鎖停止法に基づくのに対して、合成によるシーケンシングは、連鎖停止を開始することなく、鎖伸長中の色素標識ヌクレオチドの添加に基づく。特有の色素シグナル(A、T、C、及びGの4つの塩基それぞれに1つずつ)の実時間モニタリングにより、鎖伸長中に配列が捕捉される。合成法による合成によるシーケンシングの顕著な利点は、核酸配列の複雑な混合物の超並列シーケンシングを可能にすることである。いくつかの実施形態では、本発明の方法において使用されるシーケンシング方法は、循環可逆的終結方法又は単一ヌクレオチド付加方法である。
合成法による配列決定は、典型的には、環状可逆的終結(CRT)又は単一ヌクレオチド付加(SNA)アプローチに基づく(Metzker、「M.L.Sequencing technologies―the next generation.Nat.Rev.Genet.」、第11巻、第31〜46頁(2010年)。
Illumina NGSプラットフォーム及びQiagen Intelligent BioSystems/GeneReaderプラットフォームにより使用される環状可逆的終結(CRT)法は、リボース3’−OH基がブロックされ、これにより伸長を抑制する、可逆的終結分子を使用する。このプロセスを開始するために、DNA鋳型はアダプター領域に相補的な配列によってプライミングされ、この二本鎖DNA(dsDNA)領域へのポリメラーゼ結合を開始する。各サイクルの間に、全4つの個々に標識された、3’−ブロックデオキシヌクレオチド(dNTP)の混合物を加える。伸長する各相補ストランドに単一のdNTPが組み込まれた後、結合していないdNTPを除去し、表面を画像化して、各クラスタにどのdNTPが組み込まれたかを同定する。次いで、フルオロフォア及びブロッキング基を除去し、新規サイクルを開始することができる。
クローンブリッジ増幅は、本明細書の実施例で使用されるように、イルミナシステムによって使用される。いくつかの実施形態では、本発明の方法において使用されるシーケンシング方法は、クローンブリッジ増幅である。
454ピロシーケンシングシステム(Roche)及びIon Torrent NGSシステムによって使用される単一ヌクレオチド付加法は、伸長ストランドへのdNTPの組込みをマークする単一シグナルに依存する。結果として、4つのヌクレオチドの各々は、1つのdNTPのみがシグナルの原因となることを確実にするために、シーケンシング反応へ反復的に加えられなければならない。その上、シーケンシング反応で次のヌクレオチドが不在であると伸長が妨げられるため、dNTPをブロックする必要はない。これに対する例外は、同一のdNTPが添加されるホモ重合体領域であって、配列同定は、複数のdNTPが組み込まれる際のシグナルの比例的増加に依存する。特に、Ion Torrentシステムは蛍光ヌクレオチドを使用せず、代わりに、各dNTPが組み込まれる際に放出されるH+イオンを検出する。得られたpH変化を、相補型金属酸化膜半導体(complementary metal−oxide−semiconductor:CMOS)及びイオン感応電界効果トランジスタ(ion−sensitive field−effect transistor:ISFET)により検出する。
並列シーケンシング
従来のサンガーシーケンシングでは、各シーケンシング操作は単一の核酸鋳型の配列を決定するために使用されるが、次世代シーケンシング方法の使用は、核酸配列の異種混合物の並列シーケンシングを可能にする。本明細書に記載されるように、並列シーケンシングは、クローン増幅工程を用いることができ、増幅プライマー内に配列ベースの識別子を組み込むことによって、各本来の鋳型分子に由来する反復クローン配列を同定することができる。
超並列シーケンシングは、主に、染色体及びゲノム全体を含む長いポリヌクレオチド配列の迅速かつ効率的なシーケンシングを可能にし、個々の遺伝子型分類解決法(genotyping solution)を可能にするために開発されたが、本発明者らはまた、これらの解決法が、修飾オリゴヌクレオチドの集団内の個々の分子種の存在及び比較存在量を同定するための特有の機会も提供することを特定した。そのような方法は、オリゴヌクレオチド治療の探索、製造及び品質保証、治療開発、並びに患者モニタリングなどの数々の用途において有用である。
発明の詳細な説明
本発明は、LNAオリゴヌクレオチド又は2−O−メトキシエチルオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドをシーケンシングするための方法を提供する。
修飾オリゴヌクレオチドの5’及び3’領域が既知である場合、本発明の方法を用いて、2つの既知の領域、例えばアプタマ領域間の配列を同定するために、2つの既知の領域の間を配列決定することができる。これは、修飾オリゴヌクレオチド(例えば、PCR又はシーケンシングプライマー)の既知の領域に特異的なプライマーを使用することによって達成され得るか、又は有利には、本明細書中に記載される捕捉プローブを使用して達成され得る。
しかしながら、本発明の方法はまた、ヌクレオチド配列が知られていないか又は5’領域若しくは3’配列のみが知られている、修飾オリゴヌクレオチドの配列決定にも使用され得る。これは、本明細書に記載の5’及び/又は3’捕捉プローブを使用することによって達成することができる。
修飾オリゴヌクレオチドの3’領域が既知であり、既知の3’領域の上流(5’)の修飾オリゴヌクレオチドの配列を決定する方法である場合、本発明の方法は、修飾オリゴヌクレオチドに5’捕捉プローブを連結し、既知の3’領域に特異的なプライマーを用いて第1ストランド合成を行うことによって、実施することができる。
修飾オリゴヌクレオチドの5’領域が既知であり、既知の5’領域の下流(3’)の修飾オリゴヌクレオチドの配列を決定する方法である場合、本発明の方法は、修飾オリゴヌクレオチドに3’捕捉プローブを連結し、3’捕捉プローブに特異的なプライマーを用いて第1ストランド合成を行うことによって、実施することができる。
この方法は、修飾オリゴヌクレオチドに3’捕捉プローブを連結し、続いて第1ストランド合成を行う工程を含み得る。第1ストランド合成後、アダプタープライマーを伸長生成物の3’末端に連結し、プライマーベースのシーケンシングを、3’捕捉プローブ及びアダプタープローブに特異的なプライマーを用いて行ってもよいか、又は第1ストランド合成生成物を、3’捕捉プローブ及びアダプタープローブに特異的なプライマーを用いてPCR増幅してもよい。
この方法は、修飾オリゴヌクレオチドに3’捕捉プローブ及び5’捕捉プローブを連結し、続いて第1ストランド合成を行う工程を含み得る。プライマーベースのシーケンシングは、3’及び5’捕捉プローブに特異的なプライマーを用いて行ってもよいか、又は第1ストランド合成生成物は、5’及び3’捕捉プローブに特異的なプライマーを用いてPCR増幅されてもよい。
この方法は、3’捕捉プローブを連結し、第1ストランド合成を実施し、その後第1ストランド合成生成物の3’末端にアダプタープローブを連結する工程を含むことができる。
この方法は、修飾オリゴヌクレオチドに3’捕捉プローブを連結する工程を含んでもよく、ここで、該3’捕捉プローブを使用して、逆転写、又は5’−3’鎖伸長とも称される修飾オリゴヌクレオチド鋳型の第1ストランド合成を開始することで、修飾オリゴヌクレオチドに対する相補的配列及び好適には3’捕捉プローブの領域に対する相補的領域(この領域は、PCRプライマー/クローン増幅プライマー結合部位又はフローセルプライマー結合部位若しくはシーケンシングプライマー結合部位として使用され得る)を含む、第1ストランド合成生成物が得られる。
第1ストランド合成後、第1ストランド合成生成物はPCR増幅されてもよく、これは、クローン増幅工程であり得る。PCRは、捕捉プローブ由来領域に特異的な第1PCRプライマーと、いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの領域(好適には、5’領域であり、これによって修飾オリゴヌクレオチドの残りの3’領域のシーケンシングを可能にする)に特異的であり得る第2PCRプライマーと、を使用し得る。あるいは、全修飾オリゴヌクレオチドは、例えば、PCRプライマー結合部位を含むアダプタープローブの連結により、又はポリアデニル化(若しくはポリC及びポリU)などの多核化(ポリNの領域が3’末端に付加される)を介して、3’末端で第1ストランド合成生成物を更に伸長することによってPCR増幅されてもよく、これは、末端トランスフェラーゼ酵素を用いて触媒され得るプロセスである。第2ストランド合成は、相補的ポリN配列を含む第2ストランド合成プライマーを用いて行うことができる。第2プライマーは、第2PCRプライマー結合部位を含み得る。次いで、PCR工程は、3’捕捉プローブに特異的な第1PCRプライマー、及びポリ(N)配列又は第2ストランド合成プライマーPCR結合部位のいずれかに特異的な第2PCRプライマーを用いて行われ得る。PCRプライマー部位は、本発明の方法のシーケンシング工程の一部としてクローン増幅のために使用され得るか、又はプライマーベースのシーケンシングのため直接的に使用され得ることが理解されるであろう。アダプタープローブ連結実施形態又は多核化実施形態を使用する利点とは、オリゴヌクレオチドの5’領域が知られていない場合の修飾オリゴヌクレオチドのシーケンシングを容易にすることにある。
修飾オリゴヌクレオチドの長さは、例えば、最大60の連続ヌクレオチド、例えば最大50の連続ヌクレオチド、例えば最大40の連続ヌクレオチドであり得る。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチド長のホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチド長の糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチド長の2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチド長のLNAオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、7〜30ヌクレオチド長のLNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、1つ以上のLNAヌクレオシド、又は1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの3’側最末端ヌクレオシドは、LNAヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの3’側最末端ヌクレオシドは、2’−O−メチオキシエチル(2’−O−methyoxyethyl)又は2’−O−メチルヌクレオシドなどの2’置換ヌクレオシドである。
いくつかの実施形態では、シーケンシング工程は、合成法によるシーケンシングを用いて実施される。
いくつかの実施形態では、ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成とも称される鎖伸長工程は、ポリメラーゼ及びポリエチレングリコール(PEG)又はプロピレングリコールの存在下で行われる。そのような実施形態では、ポリメラーゼは、任意に、配列番号1として示されるTaqポリメラーゼなどのTaqポリメラーゼ、又はこれと少なくとも70%の同一性、例えば少なくとも80%の同一性、例えば少なくとも90%の同一性、例えば少なくとも95%の同一性、例えば少なくとも98%の同一性を有する有効なポリメラーゼであってもよい。
いくつかの実施形態では、ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成とも称される鎖伸長工程は、平均分子量100〜20,000、例えば約2000〜約10000、例えば約4000であるポリメラーゼ及びポリエチレングリコール(PEG)の存在下で行われる。
いくつかの実施形態では、鎖伸長反応(第1ストランド合成工程)におけるPEGの濃度は、約2%〜約15%(w/vは、すなわちPEGの重量/反応体積)、例えば約3%〜約15%である。15%を超えても依然として効率的な伸長をもたらすことができるが、液滴PCRシステムにおいては、液滴の不安定化をもたらす。いくつかの実施形態では、PEGの濃度は、約2%〜約20%、又は約3%〜30%(w/v)である。
いくつかの実施形態では、鎖伸長反応混合物(第1ストランド合成工程)中のプロピレングリコールの濃度は、少なくとも約0.8Mであり、例えば、約0.8M〜2M、例えば約1M〜約1.6Mであり得る。
実施例に示されるように、PEGの添加は、プロピレングリコールの添加よりも効果的な鎖伸長/第1ストランド合成を提供し得る。
PEG及び/又はプロピレングリコールの使用は、一連のポリメラーゼ、例えば本明細書に開示されているようなTaqポリメラーゼ及びTaqポリメラーゼに由来するポリメラーゼ、例えばVolcano2Gポリメラーゼとの使用に有利であることが分かっている。本明細書に開示されたアッセイは、更なるポリメラーゼ酵素を同定するために、及び修飾オリゴヌクレオチドの長さにわたって有効な第1ストランド合成を提供する必要な反応条件として、使用されるものである。
いくつかの実施形態では、5’−3’鎖伸長(第1ストランド合成工程)に使用されるポリメラーゼは、本明細書に記載されるTaqポリメラーゼ又はVolcano2GポリメラーゼなどのTaqポリメラーゼである。
いくつかの実施形態では、ポリメラーゼは、PrimeScript逆転写酵素(Clontechから入手可能)である。
DNAポリメラーゼ/逆転写酵素の選択は、糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドを読み取るためのポリメラーゼの相対効率を評価することによって行うことができる。糖修飾オリゴヌクレオチドの場合、これは、オリゴヌクレオチド中の連続する糖修飾ヌクレオシドの長さに依存し、そして重度に修飾されたオリゴヌクレオチドの場合、Taqポリメラーゼ以外の酵素が望ましくあり得ることが認識されている。DNAポリメラーゼ/逆転写酵素の選択はまた、試料の純度に依存し、いくつかのポリメラーゼ酵素は、血液などの混入物に感受性であることがよく知られている(例えば、Al−Soudら、「Appl Environ Microbiol.」(1998年10月)第64巻、第10号、第3748〜3753頁を参照)。
有利には、DNAポリメラーゼは、Volcano2G DNAポリメラーゼである。
いくつかの実施形態では、第1ストランド合成(鎖伸長工程)は、逆転写酵素を用いて行われる。いくつかの実施形態では、逆転写酵素は、M−MuLV Reverse Transcriptase、修飾M−MuLV Reverse Transcriptase、SuperScript(商標)III RT、AMV Reverse Transcriptase、Maxima H Minus Reverse Transcriptaseからなる群より選択され得る。いくつかの実施形態では、DNAポリメラーゼは、Taqポリメラーゼ、Hottubポリメラーゼ、Pwoポリメラーゼ、rTthポリメラーゼ、Tflポリメラーゼ、Ultimaポリメラーゼ、Volcano2Gポリメラーゼ、及びVentポリメラーゼからなる群より選択されるDNAポリメラーゼなどの、耐熱性ポリメラーゼである。特定の酵素については、修飾オリゴヌクレオチドの第1ストランド合成を効率的に行うために、例えばPEG及び/又はプロピレングリコールの添加を介して反応条件を最適化することが必要であり得ることが、理解されるであろう。
有利には、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチド内の少なくとも75%のヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、例えば修飾オリゴヌクレオチド内のヌクレオシド間結合の少なくとも90%はホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、例えば修飾オリゴヌクレオチド内の全ヌクレオシド間結合はホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’糖修飾オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ又は少なくとも2つの3’末端糖修飾ヌクレオシド、例えば、少なくとも1つ若しくは少なくとも3’末端LNAヌクレオシド、又は少なくとも1つ若しくは少なくとも2つの末端2’−O−MOEヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾ヌクレオシドは、少なくとも3つの2’糖修飾ヌクレオシド、例えば4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上の2’糖修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、2’糖修飾ヌクレオシドは、LNAヌクレオシド、及び2’−O−MOEヌクレオシドなどの2’置換糖修飾ヌクレオシドから独立して選択される。有利には、修飾オリゴヌクレオチドは、LNA修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり、ここで、オリゴヌクレオチド内のヌクレオシド間結合の少なくとも75%がホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、そして修飾オリゴヌクレオチド内のヌクレオシドの少なくとも1つがLNAヌクレオシドであり、例えば、修飾オリゴヌクレオチド内の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12のヌクレオシドが、LNAヌクレオシドである。有利には、修飾LNAオリゴヌクレオチドのうちの3’側最末端ヌクレオシドは、LNAヌクレオシドなどの糖修飾ヌクレオシドであるか、又は2’−O−MOEヌクレオシドなどの2’置換ヌクレオシドであり得る。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−アルキル−RNA、2’−O−メチル−RNA、2’−アルコキシ−RNA、2’−O−メトキシエチル−RNA(MOE)、2’−アミノ−DNA、2’−フルオロ−RNA、及び2’−F−ANAヌクレオシドからなる群より選択される少なくとも1つの修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの3’末端2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシド及び少なくとも1つの更なる2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−MOE修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの2’−O−MOE修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり、ここで、オリゴヌクレオチド内のヌクレオシド間結合の少なくとも75%がホスホロチオエートヌクレオシド間結合であり、そして修飾オリゴヌクレオチド内のヌクレオシドの少なくとも1つが2’−O−MOEヌクレオシドであり、例えば、修飾オリゴヌクレオチド内の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12のヌクレオシドが、2’−O−MOEヌクレオシドである。好ましくは、修飾された2’−O−MOEオリゴヌクレオチドの3’側最末端ヌクレオシドは、2’−O−MOEなどの糖修飾ヌクレオシドである。いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも3、4、又は5の近接する2−O−MOEヌクレオシドなどの、少なくとも2つの近接する2’−O−MOEヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチドの集団であり、そのマット(mat)は、例えば、同じオリゴヌクレオチド合成操作に由来する、又はオリゴヌクレオチド合成操作のプールに由来する。オリゴヌクレオチド合成又は製造の間、各オリゴヌクレオチド合成操作は、オリゴヌクレオチド種の集団、例えば所望のオリゴヌクレオチド生成物、及び短縮型(truncated version)、例えばいわゆるn−1生成物を含む。更に、本明細書に例示されているように、オリゴヌクレオチド種の集団内において、異なる配列を有するオリゴヌクレオチドが、合成操作で使用されるモノマー中の不純物又は以前のカップリングサイクルからの合成カラムの汚染のために生じ得る。したがって、これらの不純物の存在を配列レベルで特徴づけることが重要である。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドの集団は一連の合成操作から得られ、ここで、各合成操作の生成物は、本発明の方法によって試験することができる修飾オリゴヌクレオチドの単一バッチを形成するためにプールされる。
いくつかの実施形態では、2’糖修飾オリゴヌクレオチドは、2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つ又は少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドなどの、該修飾オリゴヌクレオチドの3’に位置する少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオチド又は少なくとも3つの近接するLNAヌクレオチドを含む。
いくつかの実施形態では、LNAヌクレオチドは、LNAオリゴヌクレオチドの3’末端に位置する。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー又はLNAミクスマーなどのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのTヌクレオシド又は少なくとも1つのCヌクレオシド、例えば、少なくとも1つのDNA−C若しくは少なくとも1つのDNA−T、又は少なくとも1つの2’−メトキシエチル(MOE)Cヌクレオシド若しくは少なくとも1つの2’−メトキシエチル(MOE)Tヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該LNAオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのLNA−Tヌクレオシド又は少なくとも1つのLNA−Cヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、2’−O−メトキシエチルギャップマー、混合ウィングギャップマー、交互フランク(alternating flank)ギャップマー、又はLNAギャップマーからなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ミクスマー又はトータルマーである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、GalNAc複合体などの複合基を含む。
いくつかの実施形態では、シーケンシング工程は、超並列シーケンシングを使用する。
いくつかの実施形態では、超並列シーケンシングなどの、プライマーベースのシーケンシング(本発明の方法のPCR工程)のための鋳型は、クローンブリッジ増幅(例えば、イルミナシーケンシング−可逆的色素ターミネータ)、又はクローンemPCR(エマルションPCR、Roche 454、GS FLX Titanium、Life Technologies SOLiD4、Life Technologies Ion Proton)を用いて行われる。いくつかの実施形態では、プライマーベースのシーケンシングのための鋳型は、固相鋳型ウォーキング(solid−phase template walking)(例えば、SOLiD Wildfire、Thermo Fisher)を用いて実施される。
超並列シーケンシングプラットフォーム(次世代シーケンシング)は市販されており、例えば、以下の表に示すようなものがある(ウィキペディアに掲載されている通り)。
Figure 2021522816
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドへの該3’捕捉プローブの連結後、ライゲーション産物は、例えばゲル精製により、又は非連結型捕捉プローブの酵素的分解により、第1ストランド合成(鎖伸長)の前に精製される。
いくつかの実施形態では、第1ストランド合成生成物へのアダプタープローブの連結後、ライゲーション産物は、例えばゲル精製により、又は非連結型捕捉プローブの酵素的分解により、PCR又はシーケンシング工程の前に精製される。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチド/3’捕捉プローブライゲーション産物は、例えばゲル精製により、又は非連結型捕捉プローブの酵素的分解により精製される。
いくつかの実施形態では、第1ストランド合成ストランド/アダプタープローブライゲーション産物は、例えばゲル精製により、又は非連結型捕捉プローブの酵素的分解により精製される。
いくつかの実施形態では、捕捉プローブ若しくはアダプタープローブ又はその両方は、それぞれ、シーケンシングプライマー結合部位を含む。
いくつかの実施形態では、第1プライマー若しくはアダプタープローブ又はその両方は、それぞれ、シーケンシングプライマー結合部位を含む。
いくつかの実施形態では、方法はPCT増幅工程を含み、PCR工程において使用されるPCRプライマーの一方又は両方は、プライマー結合部位をシーケンシングすることを含む。
いくつかの実施形態では、捕捉プローブ及びアダプタープローブ、又は第1プライマー及びアダプタープローブは、フローセル結合部位を更に含む。
いくつかの実施形態では、PCR工程で使用したPCRプライマーは、フローセル結合部位を更に含む。
例示的な修飾オリゴヌクレオチド実施形態
修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり得る。修飾オリゴヌクレオチドは、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は2’−O−メトキシエチル(MOE)ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどのホスホロチオエート2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエート糖修飾オリゴヌクレオチドであり得る。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、治療用オリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、三価のGalNAc部分などのN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分などの複合部分を含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、三価のGalNAc部分などのN−アセチルガラクトサミン(GalNAc)部分などの複合部分を含む、LNAオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、MOEギャップマー、LNAギャップマー、混合ウィングギャップマー、又は交互フランクギャップマーなどのゴマー(gomer)オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNAミクスマーオリゴヌクレオチドなどのミクスマーオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、MOEトータルマー又はLNAトータルマーオリゴヌクレオチドなどのトータルマーである。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、糖修飾オリゴヌクレオチド、例えばLNA若しくは2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシド、又はLNA及び2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオチドの両方を含むオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー又はLNAミクスマーなどのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのβ−D−オキシLNAヌクレオシド、又は少なくとも1つの(S)cET LNAヌクレオシド(6’メチルβ−D−オキシLNA)を含む。いくつかの実施形態では、LNAオリゴヌクレオチドに存在するLNAヌクレオシドは、β−D−オキシLNAヌクレオシド、又は少なくとも1つの(S)cET LNAヌクレオシド(6’メチルβ−D−オキシLNA)のいずれかを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの糖修飾Tヌクレオシド及び/又は少なくとも1つの糖修飾C残基(5メチルCを含む)を含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つのLNA−Tヌクレオシド及び/又は少なくとも1つのLNA−C(5−メチルCを含む)ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルTヌクレオシド及び/又は少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルC残基(5メチルCを含む)を含む。オリゴヌクレオチド合成に使用されるシトシン及びチミンホスホラミダイトモノマーの合成は、しばしば共通の中間体を介して行われ、これは、実施例に示されるように、C又はTホスホラミダイト間の汚染をもたらし得るが、本発明の方法が検出することができる問題である。
いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つ(1、2、3、4、又は5など)のLNA又は少なくとも1つの(1、2、3、4、又は5など)の2’置換ヌクレオシド、例えば2’O−MOEなどの、少なくとも1つ(1、2、3、4、又は5など)の3’末端修飾ヌクレオシドを含む。いくつかの実施形態では、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドは、LNAなどの少なくとも1つの非末端修飾ヌクレオシド、又は2’−O−MOEなどの2’置換ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドは、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、GalNAc複合体などの複合部分とも称される複合基を含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、修飾オリゴヌクレオチド中の末端位置、例えば3’末端又は5’末端に配置され、複合基をオリゴヌクレオチドに共有結合的に結合するヌクレオシド又は非ヌクレオシドリンカー部分が存在し得る。
複合部分
いくつかの実施形態では、複合部分は、酵素、抗体若しくは抗体断片、又はペプチドなどのタンパク質;脂質、リン脂質、ステロールなどの親油性部分;ポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールなどのポリマー;受容体リガンド;小分子;レポータ分子;及び、非ヌクレオシド炭水化物からなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、複合部分は、炭水化物、非ヌクレオシド糖、炭水化物複合体を含むか、又はこれらである。いくつかの実施形態では、炭水化物は、ガラクトース、ラクトース、n−アセチルガラクトサミン、マンノース、及びマンノース−6−リン酸からなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、複合部分は、タンパク質、糖タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、抗体、酵素、及び抗体断片の群を含むか、又はこれらから選択される。
いくつかの実施形態では、複合部分は、脂質、リン脂質、脂肪酸、及びステロールからなる群より選択される部分などの、親油性部分である。
いくつかの実施形態では、複合部分は、小分子薬物、毒素、レポータ分子、及び受容体リガンドからなる群より選択される。
いくつかの実施形態では、複合部分は、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコールなどのポリマーである。
いくつかの実施形態では、複合部分は、例えば、ガラクトース、ガラクトサミン、N−ホルミル−ガラクトサミン、Nアセチルガラクトサミン、N−プロピオニル−ガラクトサミン、N−n−ブタノイル−ガラクトサミン、及びN−イソブタノイルガラクトス−アミンを含むことができる、アシアロ糖タンパク質受容体標的化部分であるか、又はそれを含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、N−アセチルガラクトサミン三量体などのガラクトースクラスタを含む。いくつかの実施形態では、複合部分は、四価GalNAcの一価、二価、三価などのGalNAc(N−アセチルガラクトサミン)を含む。三価のGalNAc複合体を用いて、化合物を肝臓に標的化することができる(例えば、米国特許第5,994517号、及びHangelandら、「Bioconjug Chem.」(1995年11〜12月)第6巻、第6号、第695〜701頁、国際公開第2009/126933号、国際公開第2012/089352号、国際公開第2012/083046号、国際公開第2014/118267号、国際公開第2014/179620号、及び国際公開第2014/179445号を参照)。
複合体リンカー
リンケージ又はリンカーは、1つ以上の共有結合を介して、対象の1つの化学基又はセグメントを別の化学基又はセグメントに連結する2つの原子間の接続である。複合部分は、直接又は連結部分(例えば、リンカー又はテザー)を介してオリゴヌクレオチドに付着させることができる。リンカーは、第3の領域、例えば複合部分をオリゴヌクレオチド(例えば、領域A又はCの末端)に共有結合させるのに役立つ。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の複合体又はオリゴヌクレオチド複合体は、任意に、オリゴヌクレオチドと複合部分との間に位置するリンカー領域を含み得る。いくつかの実施形態では、複合体とオリゴヌクレオチドとの間のリンカーは、生体切断可能である。
生体切断可能なリンカーは、哺乳動物の体内で通常遭遇する又は遭遇するものに類似した条件下で切断可能である生理学的に不安定な結合を含むか、又はそれからなる。生理学的に不安定なリンカーが化学的変換(例えば、切断)を受ける条件には、pH、温度、酸化若しくは還元条件又は薬剤などの化学条件、及び哺乳動物細胞で見られる又は遭遇するものに類似した塩濃度が含まれる。哺乳動物の細胞内条件には、タンパク質分解酵素又は加水分解酵素又はヌクレアーゼなどの哺乳動物細胞に通常存在する酵素活性の存在も含まれる。一実施形態では、生体切断可能なリンカーは、S1ヌクレアーゼ切断の影響を受けやすい。好ましい実施形態では、ヌクレアーゼ感受性リンカーは、1〜10のヌクレオシド、例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、又は10のヌクレオシドを含み、より好ましくは2〜6のヌクレオシドを含み、最も好ましくは2〜4の連結されたヌクレオシドを含み、これは少なくとも3又は4又は5の連続したホスホジエステル結合など、少なくとも2つの連続したホスホジエステル結合を含む。好ましくは、ヌクレオシドはDNA又はRNAである。ホスホジエステルを含む生体切断可能なリンカーは、国際公開第2014/076195号(参照により本明細書に組み込まれる)により詳細に記載されている。
複合体はまた、非生体切断性リンカーを介してオリゴヌクレオチドに連結され得るか、又はいくつかの実施形態では、複合体は、生体切断可能なリンカーに共有結合的に結合された非切断可能リンカーを含み得る。リンカーは、必ずしも生物切断可能ではないが、主に複合部分をオリゴヌクレオチド又は生体切断可能なリンカーに共有結合させるのに役立つ。このようなリンカーは、エチレングリコール、アミノ酸単位又はアミノアルキル基などの反復単位の鎖構造又はオリゴマを含み得る。いくつかの実施形態では、リンカー(領域Y)は、例えばC−C36アミノアルキル基などアミノアルキルであり、例えば、C−C12アミノアルキル基を含む。いくつかの実施形態では、リンカー(領域Y)は、Cアミノアルキル基である。複合リンカー基は、アミノ修飾オリゴヌクレオチド、及び複合基上の活性化エステル基の使用を介して、オリゴヌクレオチドに日常的に結合され得る。
品質保証用途
本発明は、同一の修飾オリゴヌクレオチド合成操作のプールからの修飾オリゴヌクレオチドの集団における配列非均一性を決定するための方法を提供し、該方法は、次の工程:
該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
本発明に係るプライマーベースのシーケンシング方法を行うことと;
得られた配列データを分析して、修飾オリゴヌクレオチドの集団の配列非均一性を同定することと;を含む。
配列非均一性とは、集団の少なくとも0.01%、例えば少なくとも0.05%、例えば少なくとも0.1%、例えば少なくとも0.5%を形成する種などの集団内における、個々の種の配列の同定を指し、任意に、各同定された種(特有の配列)によって形成される全集団の割合で各配列の出現に基づく。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの該配列を検証する方法を提供し、該方法は、次の工程:
該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
本発明に係るプライマーベースのシーケンシング方法を行うことと;
該修飾オリゴヌクレオチドの該配列を検証するために得られた該配列データを分析することと;を含む。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの集団における主要な(predominant)配列を検証する方法を提供し、該方法は、次の工程:
該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
本発明に係るプライマーベースのシーケンシング方法を行うことと;
該修飾オリゴヌクレオチドの該配列を検証するために得られた該配列データを分析することと;を含む。
修飾オリゴヌクレオチドの集団は、例えば、同じシーケンシング操作(バッチ)又はシーケンシング操作のプール(複数のバッチ)に由来し得る。
検証は、修飾オリゴヌクレオチド合成工程への誤ったインプットエラーを同定するために使用することができ、これは、例えば、印刷上のエラー、又は合成方法工程で使用されるエラー若しくは混入物に起因し得る。あるいは、検証を用いて、修飾オリゴヌクレオチドの同一性を確認してもよく、例えば、修飾オリゴヌクレオチドは、修飾オリゴヌクレオチド投与された患者から(例えば、治療薬の形態で)得てもよい。配列検証は、不正確な配列、又は短縮オリゴヌクレオチド若しくは延長オリゴヌクレオチド、又は異常な合成生成物を同定し得る。
本発明は、修飾オリゴヌクレオチドの純度を決定する方法を提供し、
該修飾オリゴヌクレオチドを得るか又は合成することと;
本発明に係るプライマーベースのシーケンシング方法を行うことと;
該修飾オリゴヌクレオチドの純度を決定するために得られた該配列データを分析することと;を含む。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの、修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を配列決定するための超並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの、治療用修飾オリゴヌクレオチドの集団などの治療用オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列を配列決定するための超並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの、修飾オリゴヌクレオチドの集団の核酸塩基配列を配列決定するための合成シーケンシングによるシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、プライマーに基づくポリメラーゼシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の非均一性を決定するための、プライマーに基づくポリメラーゼシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための超並列シーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の非均一性を決定するための、合成によるシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の品質を決定するための、合成によるシーケンシングの使用を提供する。
本発明は、LNA及び/又は2’−O−メトキシエチル修飾ヌクレオシドを含むホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の生成物の非均一性を決定するための、合成によるシーケンシングの使用を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば単一のオリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールにおいて、純度又は非均一性の程度を決定するための方法である。
いくつかの実施形態では、本発明の方法は、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば修飾オリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールに存在する、該修飾オリゴヌクレオチドの該配列又は主要な配列を決定するための方法である。
インビボ及び創薬用途
長年にわたり、オリゴヌクレオチド治療薬は、標的配列からWatson−Crick塩基対の規則に基づいて設計された薬剤へと移行することが期待されてきたが、実際にはこれを達成することは非常に困難であり、最近では、オリゴヌクレオチドの個々の配列がオリゴヌクレオチドの薬理学的分布に重大な影響を与える可能性があることが明らかになってきている。したがって、インビトロでの顕著な効果に基づいて選択された化合物がインビボで同様の顕著な効果を有すると推定することは困難である。簡単に言えば、その生体内分布は非標的組織への蓄積と、標的組織への低い薬理学的効果とをもたらす可能性がある。本発明は、LNA又は2’−O−MOE修飾オリゴヌクレオチドの並列シーケンシング方法を提供することで、所望の組織への取り込みをもたらす潜在配列の同定を可能にし、及び/又は非標的組織への蓄積を回避する。これは、異なる配列(例えば、縮重オリゴヌクレオチドライブラリ)を有するオリゴヌクレオチドのライブラリを作製し、哺乳動物の標的組織に豊富であるヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定する方法においてそれらを使用することによって、達成することができる。
本発明は、哺乳動物の標的組織に豊富である修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
a.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
b.該修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも12時間の期間、例えば12〜96時間、例えば24〜48時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
c.所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、前記哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
d.該修飾オリゴヌクレオチドの集団をシーケンシングする工程を含む、本発明に係る方法を行うことと;これにより、
e.該哺乳動物の該所望の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
修飾オリゴヌクレオチドは、特有の核酸塩基の領域(特有の核酸塩基配列)を含む。この領域は、例えばアプタマ又はアプタマ配列の探索のための縮重核酸塩基の領域であってもよいか、又は既知の配列の領域、例えば分子バーコード領域(例えば、複合部分の探索のため)であってもよい。
あるいは、又は組み合わせて、この方法を用いて、哺乳動物の非標的組織において低い蓄積を有する修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定することができ、該方法は、以下:
a.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
b.該ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも12時間の期間、例えば12〜96時間、例えば24〜48時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
c.非標的組織又は非標的細胞を含む、該哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
d.該修飾オリゴヌクレオチドの集団をシーケンシングする工程を含む、本発明に係る方法を行うことと;これにより、
e.該哺乳動物の該非標的組織又は非標的細胞における蓄積が低い、修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
上記の方法は、単一のインビボ実験内で組み合わせることができることが理解されよう。
この方法は、所望の生体内分布又は組織取り込みプロファイル(自己標的化)を有する修飾オリゴヌクレオチドを同定するために使用することができるか、又は修飾オリゴヌクレオチドを標的とすることができるオリゴヌクレオチド配列(すなわち、「アプタマ」標的化配列を含む修飾オリゴヌクレオチド)を同定するために使用することができる。あるいは、本明細書に記載されるように、本方法を使用して、修飾オリゴヌクレオチドを標的化するために使用することができる複合部分を同定し、それによって生体内分布又は組織取り込みプロファイルを増強することができる。
更に、組織/細胞取込みのためのインビトロアッセイを、インビボアッセイの代わりに、又はインビボアッセイに加えて用いることができると考えられる。
本発明は、細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
a.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を、細胞に又は細胞の集団に、例えば1〜36時間など期間投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
b.該細胞又は細胞の集団から修飾オリゴヌクレオチドの集団をから単離することと;
c.bで得られた該修飾オリゴヌクレオチドの集団をシーケンシングする工程を含む、本発明に係る方法を行うことと;これにより、
d.該細胞又は細胞の該集団に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
細胞は、哺乳動物細胞、例えばげっ歯類細胞、例えばマウス若しくはラット細胞であってもよく、又は霊長類細胞、例えばサル若しくはヒト細胞であってもよい。また、細胞は、例えばマラリア細胞などの細菌細胞又は寄生細胞などの、病原体細胞であり得ることも想定される。
工程aの後かつ工程bの前に、細胞を洗浄して、細胞培地中に存在するか又は細胞の外表面に付着した任意のオリゴヌクレオチドを除去することができる。
インビトロ投与について、投与工程は、gymnosis法(非補助的取込み)を用いて行うことができる。
典型的には、例えば細胞/細胞集団から得られる試料から、又はインビボ実施形態の場合、哺乳動物(又は、患者)から得られる組織若しくは細胞からのヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドの単離の工程は、RNアーゼ処理され、本発明のオリゴヌクレオチド捕捉方法での使用に先立って更に精製され得る(例えば、ゲル又はカラム精製による)。本発明のインビトロ又はインビボ方法は、規定された細胞下区画に蓄積する修飾オリゴヌクレオチドを同定するための標的細胞の細胞内分画を更に含むことができる。
本発明は、所望の細胞内区画化を有する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
a.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を、細胞に又は細胞の集団に、例えば1〜36時間など期間投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
b.細胞における細胞内分画を行うことと;
c.少なくとも1つの細胞内分画又は種々の異なる細胞内分画から、修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
d.cで得られた該修飾オリゴヌクレオチドの集団をシーケンシングする工程を含む、本発明に係る方法を行うことと;これにより、
e.1つ以上の所望の細胞内分画に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
本発明の方法は、アプタマ特性を有する同定された核酸配列、例えばインビボで所望の生体内分布を有する核酸配列に適用することができる。したがって、本発明の方法を使用して、作用/組織の所望の部位に薬物分子を標的化することができるアプタマ配列を同定することができる。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエート結合ヌクレオチドなどの10〜60縮重ヌクレオチドの領域であるか、又はこれを含む。いくつかの実施形態では、縮重ヌクレオチド領域のヌクレオチドは、DNAヌクレオチドである。したがって、異なる核酸塩基配列を有する修飾オリゴヌクレオチドの混合物は、10〜60の縮重ヌクレオチドの領域を含むことができる。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、規定された(既知の)配列の5’領域(X)、及び縮重配列の領域である3’領域(Y)、例えば10〜60縮重ヌクレオチドの領域を含む。5’領域は、例えば、本明細書に記載されるような2’糖修飾オリゴヌクレオチドであってもよく、治療用オリゴヌクレオチド(すなわち、薬物カーゴ)であってもよい。任意に、公知のヌクレオチドの領域を含む更なる3’末端領域(Z)を使用してもよい。領域Zは、3’捕捉プローブへの連結を容易にし得る。したがって、修飾オリゴヌクレオチドは、式[領域X−領域Y−領域Z]、若しくは[領域X−領域Y]、若しくは[領域Y−領域Z]、又はいくつかの実施形態では、[領域Y]であり得る。所望の特性を有するアプタマ配列が同定されると、薬物分子、例えばsiRNA又はアンチセンスオリゴヌクレオチドなどの治療用オリゴヌクレオチドに共有結合され得る。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、領域X−Y若しくは領域X−Y−Zを含むか、又はこれらからなる。いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、領域Y内のヌクレオシド間結合は、ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。いくつかの実施形態では、領域Yのヌクレオシドは、DNAヌクレオシドである。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドのアプタマ領域は、1つ以上の立体定義されたホスホロチオエートのヌクレオシド間結合を含み得る。この点において、修飾オリゴヌクレオチドは、立体定義されたホスホロチオエートヌクレオシド間結合などの立体定義ヌクレオシド間結合によって結合されたヌクレオシドの領域(複数可)を含んでもよく、立体定義されていない領域を更に含んでもよい。いくつかの実施形態では、領域Yは、立体定義されたホスホロチオエートヌクレオシド間結合によって連結されたヌクレオシドの領域を含むか、又はそれである。立体定義されたアプタマ配列を同定するこのアプローチの利点は、修飾オリゴヌクレオチドが、特有の立体定義ヌクレオシド間結合モチーフを有する分子の分子同定を可能にする分子バーコーディング領域を更に含み得ることである(該バーコードは特定の立体定義ヌクレオシド間結合モチーフと結合している)。この点において、修飾オリゴヌクレオチドの混合物は、各々が特有の立体定義ヌクレオシド間結合モチーフ及び分子バーコードを含む、修飾オリゴヌクレオチドのライブラリであり得る。したがって、修飾オリゴヌクレオチド間のアプタマ配列における多様性は、ヌクレオチド配列における多様性よりもむしろ、又はこれに加えて、立体定義ヌクレオシド間結合モチーフのパターンによって作り出され得ると考えられる。
標的化複合体探索:上記の探索方法は、薬物カーゴを所望の標的組織又は細胞に標的化する複合部分の同定に使用され得る。いくつかの実施形態では、薬物カーゴは、siRNA及びアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、LNAオリゴヌクレオチド、又は2’−O−メトキシエチルオリゴヌクレオチドを含む修飾オリゴヌクレオチドであり得、この方法は、続いて他の薬物様式に結合し得る複合体を同定するために使用され得る。この点において、修飾オリゴヌクレオチドは、治療用オリゴヌクレオチド(又は治療用オリゴヌクレオチドの可能性)であってもよく、又は他の薬物カーゴとその後の使用するため複合体を同定するために使用されるツールオリゴヌクレオチドであってもよい。
この方法は、一連のバーコード化修飾オリゴヌクレオチドに複合部分のライブラリを複合する工程を含み(すなわち、修飾オリゴヌクレオチドは既知の配列を含む)、各複合部分は、それが共有結合的に結合される(複合される)バーコード化修飾オリゴヌクレオチドのシーケンシングによって同定され得る。次いで、バーコード化修飾オリゴヌクレオチド複合体のライブラリを生体又は細胞、例えば哺乳動物又は細胞に投与し、好適な期間(例えば、上記の方法を参照)の後、コード化修飾オリゴヌクレオチド複合体の集団を細胞若しくは選択された細胞、又は生体由来の組織から単離し、修飾オリゴヌクレオチドを、例えば本明細書に記載された方法に従って、並列シーケンシング方法を用いて配列決定する。次いで、特有のバーコードの同定、及びいくつかの実施形態では、同定されるバーコード配列の頻度を用いて、選択された細胞又は生体由来の組織などの細胞への取り込みを増強する複合部分を同定することができる。
いくつかの実施形態では、例えば複合部分探索用途のために、集団内の修飾オリゴヌクレオチドは、定義された配列である5’領域(X’)を含む。すなわち、修飾オリゴヌクレオチドの集団内の共通配列であり、PCR及び/又はクローン増幅のためのプライマー結合部位、及び分子バーコード領域(Y’)を含む5’領域に対して3’に位置する領域を含むことができる。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、PCR及び/又はクローン増幅のためのプライマー結合部位を含み得る、修飾オリゴヌクレオチドの集団によって共有される更なる共通配列を含む、更なる領域(Z’)を含み得る。3’プライマー結合部位領域を含めることによって、直接的PCR増幅又はクローン増幅、及び3’捕捉プローブの連結を伴わない並列シーケンシングが可能となる。あるいは、3’捕捉プローブ連結を使用してもよい。好適には、異なる複合部分のライブラリは、任意にリンカー及び/又は切断可能なリンカーを介して、修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に複合される。複合体探索のためには、修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端2’糖修飾ヌクレオチドの領域、例えば、領域X’及び/又はZ’をエキソヌクレアーゼ切断から保護する1つ以上の2’−O−MOEヌクレオシドの領域(例えば、1、2、3、4、又は4個の2’−O−MOEを含む領域)を含み得る。修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり得る。修飾オリゴヌクレオチドは、siRNA複合体の一部であってもよく、又はアンチセンスオリゴヌクレオチドを含んでもよい。
本発明は、細胞内への細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.修飾オリゴヌクレオチドの集団を、該細胞に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバが、特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
ii.一定時間後、該細胞内から該修飾オリゴヌクレオチドを単離することと;
iii.実施形態2〜43のいずれか一項に記載の方法を行って、工程(ii)で得られた修飾オリゴヌクレオチドを並列シーケンシングすることと;これにより、
iv.該細胞又は細胞の該集団に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
本方法は、インビトロ又はインビボ法であってもよい。
本発明は、哺乳動物の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
ii.該修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも6時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
iii.所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、前記哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
iv.該修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングする工程を含む、実施形態2〜38のいずれか一項に記載の方法を行うことと;これにより、
v.該哺乳動物の該所望の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバは、異なる(特有の)分子バーコード配列を含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドの集団の各メンバは、異なるアプタマ配列を含む。
いくつかの実施形態では、該修飾オリゴヌクレオチドの集団の各メンバは、異なる複合部分を含む。
いくつかの実施形態では、該方法は、標的細胞又は標的組織などの該細胞によって優先的に取り込まれるアプタマ又はアプタマ配列を同定する方法である。
いくつかの実施形態では、該方法は、標的細胞又は標的組織などの該細胞によって優先的に取り込まれる複合部分を同定する方法である。
ナノ粒子標的化探索:本発明の方法は、薬物カーゴを所望の標的組織又は細胞に標的化することができるナノ粒子の同定に使用することができる。
この方法は、一連の特有のバーコード化オリゴヌクレオチドを、各ナノ粒子配合が特有のバーコード化オリゴヌクレオチドを含むように、種々のナノ粒子配合に配合する工程を含み(すなわち、オリゴヌクレオチドは、ナノ粒子を同定するために使用することができる既知の「バーコーディング」配列を含む)、各ナノ粒子は、それが含まれるバーコード化オリゴヌクレオチドのシーケンシングによって同定され得る。バーコード化オリゴヌクレオチドは、ナノ粒子内にあってもよく(例えば、カーゴ分子)、又はナノ粒子配合の一部を形成してもよい(例えば、脂質に組み込まれた親油性複合体を介して、ナノ粒子の表面に広がる)。
一旦配合されると、バーコード化されたオリゴヌクレオチドナノ粒子の集団をプールして、バーコード化されたオリゴヌクレオチドナノ粒子のライブラリを提供し、次いでこれらを、細胞、組織、又は生体(哺乳動物など)に投与することができる。
次いで、本発明の並列シーケンシング方法を用いて、標的細胞又は標的組織へのナノ粒子送達のレベルを決定することができる。これは、標的細胞又は組織からオリゴヌクレオチドを単離し、本発明の並列シーケンシング法を実施して、各特有のバーコード化オリゴヌクレオチドの含有量を決定し、それによって各ナノ粒子配合の送達の有効性を決定することによって、適切に達成される。
あるいは、本発明の方法において、特有のバーコード化修飾オリゴヌクレオチドナノ粒子のライブラリー(又は集団)を、バーコード化修飾オリゴヌクレオチド複合体のライブラリを生体又は細胞、例えば哺乳動物又は細胞に投与し、好適な期間(例えば、上記の方法を参照)の後、コード化修飾オリゴヌクレオチドの集団を細胞若しくは選択された細胞、又は生体由来の組織から単離し、修飾オリゴヌクレオチドを、例えば本明細書に記載された方法に従って、並列シーケンシング方法を用いて配列決定する。次いで、特有のバーコードの同定、及びいくつかの実施形態では、同定されるバーコード配列の頻度を用いて、選択された細胞又は生体由来の組織などの細胞への取り込みを増強するナノ粒子分を同定することができる。
次いで、標的細胞又は組織に成功裏に標的化されるナノ粒子を用いて、薬物カーゴを標的化することができる。
いくつかの実施形態では、バーコード化オリゴヌクレオチドは、LNA又は2’−O−MOE修飾オリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドである。いくつかの実施形態では、バーコード化オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、薬物カーゴは、siRNA及びアンチセンスオリゴヌクレオチド、例えばホスホロチオエートオリゴヌクレオチド、LNAオリゴヌクレオチド、又は2’−O−メトキシエチルオリゴヌクレオチドを含む修飾オリゴヌクレオチドであり得、この方法は、続いて他の薬物様式に結合し得るナノ粒子を同定するために使用され得る。この点において、修飾オリゴヌクレオチドは、治療用オリゴヌクレオチド(又は治療用オリゴヌクレオチドの可能性)であってもよく、又は他の薬物カーゴとその後の使用するためナノ粒子を同定するために使用されるツールオリゴヌクレオチドであってもよい。
いくつかの実施形態では、例えばナノ粒子探索用途のために、特有のバーコード化修飾オリゴヌクレオチドは、定義された配列である5’領域(X’)を含む。すなわち、修飾オリゴヌクレオチドの集団内の共通配列であり、PCR及び/又はクローン増幅のためのプライマー結合部位、及び分子バーコード領域(Y’)を含む5’領域に対して3’に位置する領域を含むことができる。
いくつかの実施形態では、修飾オリゴヌクレオチドは、PCR及び/又はクローン増幅のためのプライマー結合部位を含み得る、修飾オリゴヌクレオチドの集団によって共有される更なる共通配列を含む、更なる領域(Z’)を含み得る。3’プライマー結合部位領域を含めることによって、直接的PCR増幅又はクローン増幅、及び3’捕捉プローブの連結を伴わない並列シーケンシングが可能となる。あるいは、3’捕捉プローブ連結を使用してもよい。好適には、異なる複合部分のライブラリは、任意にリンカー及び/又は切断可能なリンカーを介して、修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に複合される。ナノ粒子探索のためには、修飾オリゴヌクレオチドは、3’末端2’糖修飾ヌクレオチドの領域、例えば、領域X’及び/又はZ’をエキソヌクレアーゼ切断から保護する1つ以上の2’−O−MOEヌクレオシドの領域(例えば、1、2、3、4、又は4個の2’−O−MOEを含む領域)を含み得る。修飾オリゴヌクレオチドは、ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドであり得る。修飾オリゴヌクレオチドは、siRNA複合体の一部であってもよく、又はアンチセンスオリゴヌクレオチドを含んでもよい。
本発明は、細胞内への細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド配列を含むナノ粒子を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.各々が特有の核酸塩基配列(バーコード)を含む修飾オリゴヌクレオチドを含むナノ粒子の集団を細胞へ投与することと;
ii.一定時間後、該細胞内から該修飾オリゴヌクレオチドを単離することと;
iii.本明細書に記載の実施形態又は請求項のいずれか一項に記載の方法を行って、工程(ii)で得られた修飾オリゴヌクレオチドを並列シーケンシングすることと;これにより、
iv.該細胞又は細胞の該集団に豊富である1つ以上のナノ粒子配合を同定することと;を含む。
本方法は、インビトロ又はインビボ法であってもよい。
本発明は、哺乳動物の標的組織又は細胞に豊富である1つ以上のナノ粒子配合を同定する方法を提供し、該方法は、以下:
i.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含み、修飾オリゴヌクレオチドの混合物の各メンバが異なるナノ粒子配合物に配合される、工程と;
ii.該ナノ粒子配合された修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも6時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
iii.所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、該哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
iv.該修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングする工程を含む、本明細書に記載の請求項又は実施形態のいずれか一項に記載の方法を行うことと;これにより、
v.哺乳動物の所望の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド配列を同定し、それによって標的組織又は細胞に標的化される1つ以上のナノ粒子配合を同定することと;を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の方法又は使用は、標的細胞又は標的組織などの該細胞によって優先的に取り込まれるナノ粒子を同定する方法である。
実施形態−本発明の以下の例示的な実施形態は、本明細書に記載の本発明の他の態様又は実施形態と組み合わせることができる。
1.LNA又は2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法であって、該方法は、次の工程:
I.該2’糖修飾オリゴヌクレオチドからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、該2’糖修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
II.工程IIで得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む、方法。
2.工程Iの後かつ工程IIの前に、工程Iの該第1ストランド生成物が、PCR増幅される、実施形態1に記載の方法。
3.工程IIが、該プライマーベースのシーケンシングの前に、該第1ストランド合成生成物又はPCR増幅生成物のクローン増幅を含む、実施形態1又は2に記載の方法。
4.該方法が、修飾オリゴヌクレオチド試料中に存在する、修飾オリゴヌクレオチド種の集団内の複数の修飾オリゴヌクレオチド種の並列シーケンシングのための方法である、実施形態1〜3のいずれか一項に記載の方法。
5.該ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、該修飾オリゴヌクレオチドの3’領域に相補的な第1プライマーが、該5’−3’第1ストランド合成の開始のため該修飾オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の方法。
6.該ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、該修飾オリゴヌクレオチドが、自己プライミング捕捉プローブであるか又は第1プライマー結合部位を含むかのいずれかである3’捕捉プローブに連結される、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の方法。
7.該第1ストランド合成工程の前に、第1プライマーが、該ポリメラーゼ媒介第1ストランド合成の開始のため該3’捕捉プローブにハイブリダイズされる、実施形態6に記載の方法。
8.該修飾オリゴヌクレオチドへの該3’捕捉プローブの連結後かつ第1ストランド合成の前に、ライゲーション産物が、例えばゲル精製により、又は非連結型3’捕捉プローブの酵素的分解により精製される、実施形態6又は7に記載の方法。
9.該PCR工程が、PCRプライマー対を用いて実施され、ここで、該PCRプライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2PCRプライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、実施形態6〜8のいずれか一項に記載の方法。
10.該シーケンシング工程IIが、クローン増幅プライマーを用いる工程Iの該第1ストランド生成物の該クローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、実施形態6〜9のいずれか一項に記載の方法。
11.該第1ストランド合成工程Iの後に、第1ストランド合成生成物の精製が行われた場合、アダプタープローブが、該第1ストランド合成生成物の3’末端で連結される、実施形態6〜8のいずれか一項に記載の方法。
12.該PCR工程が、一対のPCRプライマーを用いて実施され、ここで、PCRプライマーの一方が該3’捕捉プローブに特異的であり、他方のPCRプライマーがアダプタープローブに特異的である、実施形態11に記載の方法。
13.該シーケンシング工程IIが、該3’捕捉プローブ及びアダプタープローブにそれぞれ特異的なクローン増幅プライマーを用いる工程Iの第1ストランド合成生成物の該クローン増幅を含む、実施形態11又は12に記載の方法。
14.第1ストランド合成後、該第1ストランド合成生成物が、ポリアデニル化される、実施形態1〜12のいずれか一項に記載の方法。
15.第2ストランドが、ポリTプライマーを用いて該第1ストランドから合成される、実施形態14に記載の方法。
16.該ポリTプライマーが、PCRプライマー結合部位及び/又はクローン増幅プライマー結合部位を更に含む、実施形態15に記載の方法。
17.該PCR工程が、該3’捕捉プローブに特異的なプライマーと、該ポリTプライマー又は該ポリTプライマーにおける該PCRプライマー結合部位に特異的なPCRプライマーのいずれかと、を用いて行われる、実施形態14〜16のいずれか一項に記載の方法。
18.該PCR工程が、該修飾オリゴヌクレオチドの3’領域などの修飾オリゴヌクレオチドに特異的なプライマーと、該ポリTプライマー又は該ポリTプライマーにおける該PCRプライマー結合部位に特異的なPCRプライマーのいずれかと、を用いて行われる、実施形態14〜16のいずれか一項に記載の方法。
19.該シーケンシング工程が、クローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが、該3’捕捉プローブ又は該修飾オリゴヌクレオチド(該修飾オリゴヌクレオチドの3’領域など)に特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該ポリTプライマーに特異的である、実施形態14〜18のいずれか一項に記載の方法。
20.該PCRプライマーが、フローセル捕捉プローブ結合部位などのクローン増幅プライマー結合部位を更に含み、ここで、該シーケンシング工程が、該クローン増幅プライマー結合部位に相補的なフローセル結合プライマーなどのクローン増幅プライマーを用いるクローン増幅を含む、実施形態18に記載の方法。
21.第1ストランド合成の前に、該ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、該修飾オリゴヌクレオチドが、プライマー結合部位を含む5’捕捉プローブに連結される、実施形態1〜4のいずれか一項に記載の方法。
22.該修飾オリゴヌクレオチドが5’リン酸基を含むか、又は該5’捕捉プローブの連結の前に該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端がリン酸化されるか、のいずれかである、実施形態21に記載の方法。
23.該PCR工程が、該修飾オリゴヌクレオチドの該3’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的な第1PCRプライマーと、該5’捕捉プローブに特異的な第2PCRプライマーと、を用いて行われる、実施形態21又は22に記載の方法。
24.第1ストランド合成の前に、3’捕捉プローブが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端への該5’捕捉プローブの該連結の前、後、又は同時のいずれかで、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結され、ここで、該3’捕捉プローブが、自己プライミング捕捉プローブであるか又は第1プライマー結合部位を含むかのいずれかである、実施形態21又は22に記載の方法。
25.第1ストランド合成の前に、該ライゲーション産物が、例えばゲル精製により、又は非連結型5’捕捉プローブの、及び使用される場合は3’捕捉プローブの、酵素的分解により精製される、実施形態21〜24のいずれか一項に記載の方法。
26.第1ストランド合成が、該3’捕捉プローブとハイブリダイズした第1プライマーを用いて、又は該自己プライミング3’捕捉プローブから、開始される、実施形態24又は25に記載の方法。
27.該PCR工程が、該3’捕捉プローブに特異的な第1PCRプライマーと、該5’捕捉プローブに特異的な第2PCRプライマーと、を用いて行われる、実施形態24〜26のいずれか一項に記載の方法。
28.該PCRプライマーがクローン増幅プライマー結合部位(フローセルプライマー結合部位など)を含み、該シーケンシング工程がクローン増幅を含む、実施形態23又は27に記載の方法。
29.該シーケンシング工程IIが、クローン増幅プライマーを用いる工程Iの該第1ストランド生成物の該クローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、実施形態24〜28のいずれか一項に記載の方法。
30.該3’捕捉プローブが、T4−DNAリガーゼを用いて該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結される、実施形態6〜29のいずれか一項に記載の方法。
31.該5’捕捉プローブが、T4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼIIを用いて該修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に連結される、実施形態21〜30のいずれか一項に記載の方法。
32.該シーケンシング工程IIがクローン増幅を含み、該クローン増幅プライマーが、固体支持体(例えば、フローセル)に結合されるか、又はエマルション滴内に区画化される、実施形態1〜31のいずれか一項に記載の方法。
33.該固相増幅が、固相ブリッジ増幅である、実施形態32に記載の方法。
34.該プライマーベースのシーケンシング方法が、合成法によるシーケンシングを用いて実施される、実施形態1〜32のいずれか一項に記載の方法。
35.該プライマーベースのシーケンシング方法が、循環可逆的終結法(CRT)である、実施形態1〜33のいずれか一項に記載の方法。
36.該シーケンシングが、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシング方法である、実施形態1〜34のいずれか一項に記載の方法。
37.該プライマーベースのシーケンシングが、クローンブリッジ増幅(例えば、イルミナシーケンシング−可逆的色素ターミネータ)、又はクローンエマルションPCR(Roche 454、GS FLX Titanium、Life Technologies SOLiD4、Life Technologies Ion Proton)を用いて行われる、実施形態1〜35のいずれか一項に記載の方法。
38.該第1ストランド合成が、ポリメラーゼ及びポリエチレングリコール又はプロピレングリコールの存在下において行われる、実施形態1〜37のいずれか一項に記載の方法。
39.第1ストランド合成に使用される該ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ又はVolcano2Gポリメラーゼ又はPrimeScript逆転写酵素である、実施形態1〜38のいずれか一項に記載の方法。
40.該シーケンシング工程が、クローン増幅プライマーを用いる該PCR増幅生成物の該クローン増幅を含む、実施形態2〜39のいずれか一項に記載の方法。
41.該2’糖修飾オリゴヌクレオチドが、2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜40のいずれか一項に記載の方法。
42.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む、実施形態1〜41のいずれか一項に記載の方法。
43.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜42のいずれか一項に記載の方法。
44.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜43のいずれか一項に記載の方法。
45.該修飾オリゴヌクレオチドが、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つ又は少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドなどの、該修飾オリゴヌクレオチドの3’に位置する少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜44のいずれか一項に記載の方法。
46.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む、実施形態1〜45のいずれか一項に記載の方法。
47.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオチド又は少なくとも3つの近接するLNAヌクレオチドを含む、実施形態1〜46のいずれか一項に記載の方法。
48.該修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオチドが3’末端に位置することを含む、実施形態1〜47のいずれか一項に記載の方法。
49.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜48のいずれか一項に記載の方法。
50.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー又はLNAミクスマーなどのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む、実施形態1〜49のいずれか一項に記載の方法。
51.該LNAオリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNA−Tヌクレオシド又は少なくとも1つのLNA−Cヌクレオシドを含む、実施形態1〜50のいずれか一項に記載の方法。
52.該修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む、実施形態1〜51のいずれか一項に記載の方法。
53.該修飾オリゴヌクレオチドが、2’−O−メトキシエチルギャップマー、混合ウィングギャップマー、交互フランクギャップマー、又はLNAギャップマーからなる群より選択される、実施形態1〜52のいずれか一項に記載の方法。
54.該修飾オリゴヌクレオチドが、ミクスマー又はトータルマーである、実施形態1〜52のいずれか一項に記載の方法。
55.該修飾オリゴヌクレオチドが、GalNAc複合体などの複合基を含む、実施形態1〜54のいずれか一項に記載の方法。
56.該方法が、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば単一のオリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールにおいて、純度又は非均一性の程度を決定するための方法である、実施形態1〜55のいずれか一項に記載の方法。
57.該方法が、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば修飾オリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールに存在する、該修飾オリゴヌクレオチドの該配列又は優勢な配列を決定するための方法である、実施形態1〜56のいずれか一項に記載の方法。
58.該修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば同じオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)又はオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)のプールからの、修飾オリゴヌセロチドの集団である、実施形態1〜57のいずれか一項に記載の方法。
59.該修飾オリゴヌクレオチドが、細胞、又は組織若しくは生体から単離された修飾オリゴヌクレオチドの集団である、実施形態1〜52のいずれか一項に記載の方法。
60.該方法が、標的組織又は標的細胞に優先的に標的指向する修飾オリゴヌクレオチドを同定するための方法であって、ここで、該方法が、次の工程:
(i)修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物などの生体に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
(ii)該修飾オリゴヌクレオチドが、該哺乳動物内に分配される、及び/又は該細胞によって取り込まれるようにすることと;
(iii)所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、前記哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
(iv)実施形態1〜59のいずれか一項に記載の方法を実施することと;これにより、
(v)該哺乳動物の該所望の標的組織又は細胞に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む、実施形態1〜52のいずれか一項に記載の方法。
61.該方法が、標的細胞などの細胞によって優先的に取り込まれる修飾オリゴヌクレオチドを同定するための方法であって、ここで、該方法が、次の工程:
(i)修飾オリゴヌクレオチドの混合物を細胞に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
(ii)該細胞を一定期間インキュベートすることと;
(iii)修飾オリゴヌクレオチドの集団を該細胞から単離することと;
(iv)実施形態1〜59のいずれか一項に記載の方法を実施することと;これにより、
(v)該細胞に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む、実施形態1〜52のいずれか一項に記載の方法。
62.該修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団を含み、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバがヌクレオチドのアプタマ領域を含む、実施形態1〜61のいずれか一項に記載の方法。
63.該修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団を含み、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバが異なる複合基を含む、実施形態1〜61のいずれか一項に記載の方法。
64.該5’捕捉プローブが、実施形態65〜76のいずれか一項に規定のものである、実施形態21〜63のいずれか一項に記載の方法。
65.5’リン酸化修飾オリゴヌクレオチドの5’末端へのT4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼII媒介連結のための、5’捕捉プローブであって、3’−5に:
I.第1の領域であって、3’末端RNAヌクレオシド、又は3’末端−OH基を有するRNAヌクレオチドの3’末端領域を含む、領域と;
II.ヌクレオチドの第2の領域であって、プライマー結合部位、例えばPCRプライマー結合部位(又は第2ストランド合成のためのプライマー部位)の前記相補体を含む、領域と;
III.第3の領域であって、
a.ヌクレオチドの配列、又は、
b.ポリメラーゼのリードスルーを阻害するリンカー領域、又は、
c.5’リン酸塩以外の5’末端基を含む、領域と;
IV.ヌクレオチドの第4の領域であって、
a.前記第3の領域と共有結合しているか、又は、
b.前記第3の領域が5’−リン酸以外の5’末端基である場合、前記第4の領域と不連続であるか、のいずれかである、領域と;
V.ヌクレオチドの第5の領域であって、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に相補的である、又は任意に縮重ヌクレオチドの領域であり得る、領域と;
VI.5’ブロッキング基、すなわち5’リン酸塩以外の5’基と;を含み、
ここで、前記第2の領域及び前記第4の領域が、前記第2の領域と前記第4の領域との間にデュプレックスを形成することができるヌクレオチドの相補的領域を含む、5’捕捉プローブ。
66.該第1の領域が、2〜20のRNAヌクレオチド、例えば3〜10のRNAヌクレオチドを含む、実施形態65に記載の5’捕捉プローブ。
67.該第2の領域(II)が、シーケンシングプライマー結合部位及び/又はフローセル結合部位を含む、実施形態65又は66に記載の5’捕捉プローブ。
68.該第2の領域(II)が、分子バーコード領域を更に含む、実施形態65〜67のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
69.該第2の領域(II)が、シーケンシング反応バーコード領域を更に含む、実施形態65〜68のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
70.該第2の領域(II)が、シーケンシングプライマー結合領域を更に含む、実施形態65〜69のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
71.第1ストランド合成中におけるポリメラーゼのリードスルーを妨げるリンカー領域IIIを含む、実施形態65〜70のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
72.該リンカー領域IIIが、非ヌクレオチドリンカー、例えばC6−32ポリエチレングリコールリンカー、例えばC18ポリエチレングリコールリンカー、又はアルキルリンカーを含むか、あるいは逆ヌクレオシド結合を含むヌクレオチドの領域である、実施形態71に記載の5’捕捉プローブ。
73.領域IIIが、領域I及びIIを含む該第1ストランド並びに領域IV及びVを含む第2ストランドである二本鎖の5’捕捉プローブをもたらす、不連続部を含むか、又は不連続部である、実施形態71に記載の5’捕捉プローブ。
74.領域Vが、修飾オリゴヌクレオチドの該5’領域に相補的なヌクレオチドの所定の領域を含む、実施形態65〜73のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
75.領域Vが、ヌクレオチドの縮重配列を含む、実施形態65〜73のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
76.領域Vの該5’末端が、5’−FAMなどの蛍光標識を含む、実施形態65〜75のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
77.修飾オリゴヌクレオチドの該捕捉に使用するためのキットであって、該キットは3’捕捉プローブ及び5’捕捉プローブを含み、ここで、該5’捕捉プローブが実施形態65〜76のいずれか一項に記載のものである、キット。
更なる実施形態A(これらの実施形態は、特定の3’捕捉プローブ及びアダプタープローブの連結方法を参照している。従属的な実施形態は、本明細書に記載又は主張されているような5’捕捉プローブの実施形態などの、本明細書に記載されている本発明の他の方法にも適用され得る)。
本発明は更に、以下の実施形態を提供する:
実施形態1:2’糖修飾ホスホロチオエート修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングする方法であって、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.アダプタープローブを、工程bで得られた前記第1ストランド合成生成物の3’末端に連結することと;を含み、続いて、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のプライマーベースのシーケンシングを行うこと;又は、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のPCR増幅を行って、前記PCR増幅生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うこと、のいずれかを含む、方法。
実施形態2:2’糖修飾ホスホロチオエート修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法であって、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団に存在する前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
c.アダプタープローブを、工程bで得られた前記第1ストランド合成生成物の3’末端に連結することと;を含み、続いて、
−工程(c)で得られた前記ライゲーション産物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うこと;又は、
−工程(c)で得られた該ライゲーション産物のPCR増幅を行って、該PCR増幅生成物のプライマーベースの並列シーケンシングを行うこと、のいずれかを含む。
2.該捕捉プローブが第1プライマー結合部位を含み、第1ストランド合成の前に、第1プライマーが第1ストランド合成の開始のため該捕捉プローブにハイブリダイズされる、実施形態1又は2に記載の方法。
3.該捕捉プローブが、自己プライミング捕捉プローブである、実施形態1又は2に記載の方法。
4.該捕捉プローブ及び該アダプタープローブが、クローン増幅プライマー結合部位を含み、該シーケンシング工程が、工程cで得られた該ライゲーション産物又は該PCR増幅生成物のクローン増幅を含む、実施形態1〜4のいずれか一項に記載の方法。
5.該PCR増幅工程が、一対のPCRプライマーを用いて実施され、一方は該捕捉プローブオリゴヌクレオチドに特異的であり、他方は該アダプタープローブに特異的である、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の方法。
6.該PCR増幅プライマーがクローン増幅プライマー結合部位を含み、該プライマーベースのシーケンシング工程が該PCR増幅生成物のクローン増幅を含む、実施形態6に記載の方法。
7.該クローン増幅プライマーが該第1及び第2PCRプライマーに特異的である;又は、該クローン増幅プライマーが該3’捕捉プローブ及びアダプタープローブに特異的である;又は、一方の該クローン増幅プライマーが該PCRプライマーの一方に特異的であり、他方のクローン増幅プライマーが3’捕捉プローブ若しくはアダプタープローブのいずれかにそれぞれ特異的である、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の方法。
8.該プライマーベースのシーケンシング工程が、合成法によるシーケンシングを用いて実施される、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の方法。
9.該プライマーベースのシーケンシング方法が、循環可逆的終結法(CRT)である、実施形態1〜9のいずれか一項に記載の方法。
10.該シーケンシング工程がクローン増幅を含み、該クローン増幅プライマーが、固体支持体、例えばフローセルに結合されるか、又はエマルション滴内に区画化される、実施形態1〜10のいずれか一項に記載の方法。
11.該プライマーベースのシーケンシング工程の該PCR工程が、
a.固相ブリッジ増幅などの固相増幅、又は
b.液滴PCRなどのエマルション相増幅、のいずれかを含む、実施形態1〜11のいずれか一項に記載の方法。
12.該プライマーベースのシーケンシングが、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシングを用いて行われる、実施形態1〜12のいずれか一項に記載の方法。
13.該第1ストランド合成が、ポリメラーゼ及びポリエチレングリコール又はプロピレングリコールの存在下において行われる、実施形態1〜13のいずれか一項に記載の方法。
14.第1ストランド合成に使用される該ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ若しくはVolcano2Gポリメラーゼ若しくはPrimeScript逆転写酵素、又はTaqポリメラーゼと少なくとも70%の同一性を有する有効なポリメラーゼである、実施形態1〜14のいずれか一項に記載の方法。
15.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエート又は2’−O−MOEホスホロチオエートオリゴヌクレオチド(2’−O−MOE phosphorothioate oligonucelotide)などの2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜15のいずれか一項に記載の方法。
16.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む、実施形態1〜16のいずれか一項に記載の方法。
17.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜17のいずれか一項に記載の方法。
18.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜18のいずれか一項に記載の方法。
19.該修飾オリゴヌクレオチドが、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つ又は少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドなどの、該修飾オリゴヌクレオチドの3’に位置する少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜19のいずれか一項に記載の方法。
20.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む、実施形態1〜20のいずれか一項に記載の方法。
21.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオチド又は少なくとも3つの近接するLNAヌクレオチドを含む、実施形態1〜21のいずれか一項に記載の方法。
22.該修飾オリゴヌクレオチドが、該LNAオリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つのLNAヌクレオチドなどの、少なくとも1つのLNAヌクレオチドを含む、実施形態1〜22に記載の方法。
23.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜23のいずれか一項に記載の方法。
24.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー又はLNAミクスマーなどのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の方法。
25.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNA−Tヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’糖修飾Tヌクレオシド、又はLNA−Cヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’糖修飾Cヌクレオシドを含む、実施形態1〜25のいずれか一項に記載の方法。
26.該修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む、実施形態1〜26のいずれか一項に記載の方法。
27.該修飾オリゴヌクレオチドが、2’−O−メトキシエチルギャップマー、混合ウィングギャップマー、交互フランクギャップマー、又はLNAギャップマーからなる群より選択される、実施形態1〜27のいずれか一項に記載の方法。
28.該修飾オリゴヌクレオチドが、ミクスマー又はトータルマーである、実施形態1〜27のいずれか一項に記載の方法。
29.該修飾オリゴヌクレオチドが、GalNAc複合体などの複合基を含む、実施形態1〜29のいずれか一項に記載の方法。
30.該方法が、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば単一のオリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールにおいて、純度又は非均一性の程度を決定するための方法である、実施形態1〜30のいずれか一項に記載の方法。
31.該方法が、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば修飾オリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールに存在する、該修飾オリゴヌクレオチドの該配列又は主要な配列を決定するための方法である、実施形態1〜31のいずれか一項に記載の方法。
32.該修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば同じオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)又はオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)のプールからの、修飾オリゴヌクレオチドの集団である、実施形態1〜32のいずれか一項に記載の方法。
33.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの集団の該核酸塩基配列をシーケンシングするための、プライマーベースのシーケンシングの使用。
34.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の前記生成物の非均一性を決定するための、プライマーベースのシーケンシングの使用。
35.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の前記生成物の質を決定するための、プライマーベースのシーケンシングの使用。
36.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの集団の前記核酸塩基配列をシーケンシングするための、並列シーケンシングの使用。
37.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の前記生成物の質を決定するための、並列シーケンシングの使用。
38.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の前記生成物の非均一性を決定するための、並列シーケンシングの使用。
39.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの集団の前記核酸塩基配列をシーケンシングするための、合成シーケンシングによるシーケンシングの使用。
40.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の前記生成物の非均一性を決定するための、合成によるシーケンシングの使用。
41.2’糖修飾オリゴヌクレオチドの合成又は製造操作の該生成物の質を決定するための、合成によるシーケンシングの使用。
42.該2’糖修飾オリゴヌクレオチドが、実施形態1〜33のいずれか一項に記載のものである、実施形態34〜42のいずれか一項に記載の使用。
43.LNA修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチド又は2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドを含む鋳型からの第1ストランド合成のための、配列番号1と少なくとも70%同一性を有するTaqポリメラーゼ又はポリメラーゼ酵素の使用。
更なる実施形態B(これらの実施形態は、特定の3’捕捉プローブの態様を参照している。従属的な実施形態は、本明細書に記載又は主張されているような5’捕捉プローブの実施形態などの、本明細書に記載されている本発明の他の方法にも適用され得る)。
実施形態1:修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングするための方法であって、該方法は、次の工程:
a.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
b.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
c.工程(b)で得られた該第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと;を含む。
実施形態2:修飾オリゴヌクレオチドの集団の塩基配列を並列シーケンシングする方法であって、該方法は、次の工程:
d.捕捉プローブオリゴヌクレオチドを、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団に存在する前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結することと;
e.前記捕捉プローブからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団中に存在する修飾オリゴヌクレオチドの塩基配列の前記相補体をそれぞれ含む核酸配列の集団を生成することと;
f.工程(b)で得られた第1ストランド合成生成物の集団のプライマーベースの並列シーケンシングを行うことと;を含む。
2.該捕捉プローブが第1プライマー結合部位を含み、第1ストランド合成の前に、第1プライマーが第1ストランド合成の開始のため該捕捉プローブにハイブリダイズされる、実施形態1又は2に記載の方法。
3.該捕捉プローブが、自己プライミング捕捉プローブである、実施形態1又は2に記載の方法。
4.工程bの後かつ工程cの前に、該第1ストランド合成生成物が、PCR増幅される、実施形態1〜4のいずれか一項に記載の方法。
5.工程(c)が、該プライマーベースのシーケンシングの前に、工程bの該第1ストランド合成生成物、又は実施形態5の該PCR増幅生成物のいずれかのクローン増幅を含む、実施形態1〜5のいずれか一項に記載の方法。
6.該修飾オリゴヌクレオチドへの該3’捕捉プローブの連結後かつ第1ストランド合成の前に、該ライゲーション産物が、例えばゲル精製により、又は非連結型3’捕捉プローブの酵素的分解により精製される、実施形態1〜6のいずれか一項に記載の方法。
7.該PCR工程が、PCRプライマー対を用いて実施され、ここで、該PCRプライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2PCRプライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、実施形態5〜7のいずれか一項に記載の方法。
8.該プライマーベースのシーケンシング工程が、クローン増幅プライマーを用いる工程(b)の該第1ストランド合成工程の該クローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、該修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの該修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、実施形態1〜8のいずれか一項に記載の方法。
9.該第1ストランド合成工程(b)又は実施形態7の該精製工程の後に、アダプタープローブが、該第1ストランド合成生成物の3’末端で連結される、実施形態1〜7のいずれか一項に記載の方法。
10.該PCR工程が、一対のPCRプライマーを用いて実施され、ここで、一方のPCRプライマーが該3’捕捉プローブに特異的であり、他方のPCRプライマーがアダプタープローブに特異的である、実施形態10に記載の方法。
11.該捕捉プローブ及び該アダプタープローブが、クローン増幅プライマー結合部位を含み、該シーケンシング工程が、実施形態10の該第1ストランド合成/アダプタープローブライゲーション産物又は実施形態11の該PCR増幅生成物のクローン増幅を含む、実施形態10又は11に記載の方法。
12.該クローン増幅プライマーが該第1及び第2PCRプライマーに特異的である;又は、該クローン増幅プライマーが該3’捕捉プローブ及びアダプタープローブに特異的である;又は、一方の該クローン増幅プライマーが該PCRプライマーの一方に特異的であり、他方のクローン増幅プライマーが3’捕捉プローブ若しくはアダプタープローブのいずれかにそれぞれ特異的である、実施形態12に記載の方法。
13.該第1ストランド合成工程(b)の後、該第1ストランド合成生成物が、3’末端で多核化(ポリN)され、例えばポリアデニル化される、実施形態1〜7のいずれか一項に記載の方法。
14.第2ストランドが、相補的ポリ(N)配列を有するプライマー、例えばポリTプライマーを用いて合成される、実施形態14に記載の方法。
15.該第2ストランド合成プライマーが、PCRプライマー結合部位及び/又はクローン増幅プライマー結合部位(又は、フローセルプライマー結合部位)を更に含む、実施形態15に記載の方法。
16.該PCR工程が、該3’捕捉プローブに特異的なプライマーと、該第2ストランド合成プライマー又は該第2ストランド合成プライマーに特異的なPCRプライマーのいずれかと、を用いて行われる、実施形態14〜16のいずれか一項に記載の方法。
17.該シーケンシング工程が、クローン増幅を含み、ここで、該クローン増幅プライマーの1つが該3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが該第2ストランド合成プライマーに特異的である、実施形態14〜17のいずれか一項に記載の方法。
18.該PCRプライマーが、フローセル捕捉プローブ結合部位などのクローン増幅プライマー結合部位を更に含み、ここで、該シーケンシング工程が、該クローン増幅プライマー結合部位に相補的なフローセル結合プライマーなどのクローン増幅プライマーを用いるクローン増幅を含む、実施形態18に記載の方法。
19.該プライマーベースのシーケンシング工程が、合成法によるシーケンシングを用いて実施される、実施形態1〜19のいずれか一項に記載の方法。
20.該プライマーベースのシーケンシング方法が、循環可逆的終結法(CRT)である、実施形態1〜20のいずれか一項に記載の方法。
21.該シーケンシング工程がクローン増幅を含み、該クローン増幅プライマーが、固体支持体、例えばフローセルに結合されるか、又はエマルション滴内に区画化される、実施形態1〜21のいずれか一項に記載の方法。
22.該プライマーベースのシーケンシング工程の該クローン増幅工程が、
a.固相ブリッジ増幅などの固相増幅、又は
b.液滴PCRなどのエマルション相増幅、のいずれかを含む、実施形態22に記載の方法。
23.該プライマーベースのシーケンシングが、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシングを用いて行われる、実施形態1〜23のいずれか一項に記載の方法。
24.該第1ストランド合成が、ポリメラーゼ及びポリエチレングリコール又はプロピレングリコールの存在下において行われる、実施形態1〜24のいずれか一項に記載の方法。
25.第1ストランド合成に使用される該ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ若しくはVolcano2Gポリメラーゼ若しくはPrimeScript逆転写酵素、又はTaqポリメラーゼと少なくとも70%の同一性を有する有効なポリメラーゼである、実施形態1〜25のいずれか一項に記載の方法。
26.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエート又は2’−O−MOEホスホロチオエートオリゴヌセロチド(2’−O−MOE phosphorothioate oligonucelotide)などの2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜26のいずれか一項に記載の方法。
27.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む、実施形態1〜27のいずれか一項に記載の方法。
28.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜28のいずれか一項に記載の方法。
29.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜29のいずれか一項に記載の方法。
30.該修飾オリゴヌクレオチドが、該修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つ又は少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドなどの、該修飾オリゴヌクレオチドの3’に位置する少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、実施形態1〜30のいずれか一項に記載の方法。
31.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む、実施形態1〜31のいずれか一項に記載の方法。
32.該修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオチド又は少なくとも3つの近接するLNAヌクレオチドを含む、実施形態1〜32のいずれか一項に記載の方法。
33.該修飾オリゴヌクレオチドが、該LNAオリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つのLNAヌクレオチドなどの、少なくとも1つのLNAヌクレオチドを含む、実施形態1〜33に記載の方法。
34.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、実施形態1〜34のいずれか一項に記載の方法。
35.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー又はLNAミクスマーなどのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む、実施形態1〜35のいずれか一項に記載の方法。
36.該修飾オリゴヌクレオチドが、LNA−Tヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’糖修飾Tヌクレオシド、又はLNA−Cヌクレオシドなどの少なくとも1つの2’糖修飾Cヌクレオシドを含む、実施形態1〜36のいずれか一項に記載の方法。
37.該修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む、実施形態1〜37のいずれか一項に記載の方法。
38.該修飾オリゴヌクレオチドが、2’−O−メトキシエチルギャップマー、混合ウィングギャップマー、交互フランクギャップマー、又はLNAギャップマーからなる群より選択される、実施形態1〜38のいずれか一項に記載の方法。
39.該修飾オリゴヌクレオチドが、ミクスマー又はトータルマーである、実施形態1〜39のいずれか一項に記載の方法。
40.該修飾オリゴヌクレオチドが、GalNAc複合体などの複合基を含む、実施形態1〜40のいずれか一項に記載の方法。
41.該修飾オリゴヌクレオチドが、アプタマである、又はアプタマ配列を含む、実施形態1〜41のいずれか一項に記載の方法。
42.該修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチド複合体の集団を含み、ここで、修飾オリゴヌクレオチド複合体の該集団の各メンバが異なる複合基を含む、実施形態1〜42のいずれか一項に記載の方法。
43.細胞内への細胞取り込みを増強する修飾オリゴヌクレオチド又は修飾オリゴヌクレオチド配列を同定する方法であって、該方法は、以下:
v.修飾オリゴヌクレオチドの集団を、該細胞に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該集団の各メンバが、特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
vi.一定時間後、該細胞内から該修飾オリゴヌクレオチドを単離することと;
vii.実施形態2〜43のいずれか一項に記載の方法を行って、工程(ii)で得られた修飾オリゴヌクレオチドを並列シーケンシングすることと;これにより、
viii.該細胞又は細胞の該集団に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
44.該細胞が、インビトロである、実施形態44のいずれか一項に記載の方法。
45.該細胞が、インビボである、実施形態44のいずれか一項に記載の方法。
46.哺乳動物の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド(配列)を同定する方法であって、該方法は、以下:
vi.修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの該混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
vii.該修飾オリゴヌクレオチドが、例えば少なくとも6時間の期間で、該哺乳動物内に分配されるようにすることと;
viii.所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、前記哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
ix.該修飾オリゴヌクレオチドの集団を並列シーケンシングする工程を含む、実施形態2〜38のいずれか一項に記載の方法を行うことと;これにより、
x.該哺乳動物の該所望の標的組織又は細胞に豊富である修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;を含む。
47.該修飾オリゴヌクレオチドの該集団の該各メンバが、異なる(特有の)分子バーコード配列を含む、実施形態44〜47のいずれか一項に記載の方法。
48.該修飾オリゴヌクレオチドの集団の各メンバが、異なるアプタマ配列を含む、実施形態44〜48に記載の方法。
49.該修飾オリゴヌクレオチドの集団の各メンバが、異なる複合部分を含む、実施形態44〜48に記載の方法。
50.該方法が、標的細胞又は標的組織などの該細胞によって優先的に取り込まれるアプタマ又はアプタマ配列を同定する方法である、実施形態49に記載の方法。
51.該方法が、標的細胞又は標的組織などの該細胞によって優先的に取り込まれる複合部分を同定する方法である、実施形態50に記載の方法。
LNAオリゴヌクレオチドなどのヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドを配列決定できるようにするためには、LNAオリゴヌクレオチド全体を効率的に読み取ることができるポリメラーゼが必要である。特定のポリメラーゼのみがこれを行うことができ、いくつかのポリメラーゼについては、ヌクレオシド修飾オリゴヌクレオチドにわたる読み取りの効率が、特定の添加物の存在によって増強されることを同定した。ここでは、好ましいポリメラーゼを同定し、ポリメラーゼを試験LNAオリゴヌクレオチドにわたって読み取ることを可能にするPCR反応のための添加物を探索した。
実施例1:LNAオリゴヌクレオチドのポリメラーゼ読取り効率を試験するための試験分子の生成
LNAオリゴヌクレオチドを横断して読む種々のポリメラーゼ能力を試験できるようにするために、ホスホロチオエート骨格(12塩基対)を有するLNAオリゴヌクレオチドがホスホロチオエート骨格(図1A参照)を有する正常DNA塩基の20bp超である5’及び3’側の両方のフランクである、「LNA試験鋳型1」(LNA Test Template 1:LTT1)と命名した、一本鎖試験鋳型分子を作製した。この鋳型分子を種々の後の実験に用いた。このLNAオリゴ試験分子と並行して、12塩基対が同じ配列からなるが、DNA及び骨格がホスホジエステルであった全塩基からなる、同じ試験鋳型も作製した。この鋳型は「DNA試験鋳型1」(DNA Test Template 1:DTT1)と呼ばれ、対照オリゴとして機能した。これらの鋳型は、これらの分子の5’末端及び3’部分に置かれたプライマーを用いた後の実験で使用された。PCR反応が起こるためには、ポリメラーゼは、ホスホジエステル骨格を含む鋳型の部分及び5’正常DNA部分全体にわたって、プライマーを伸長できなければならない。したがって、このLTT1分子は、LNAオリゴをコピーするポリメラーゼの能力を試験するのに役立つ。
LTT1及びDTT1は、次のように生成される:
以下のオリゴは、合成された(LNA O1)、又はIDT(DNA O1)から指示された。
Figure 2021522816
ここで、小文字はDNAヌクレオシドであり、大文字はβ−D−オキシLNAヌクレオシドであり、C=5メチルシトシンβ−D−オキシLNAヌクレオシドであり、下付きo=ホスホジエステルヌクレオシド間結合であり、下付きs=ホスホロチオエートヌクレオシド間結合である。LNA O1は図1AにおいてLTT1として示され、DNA O1は図1AにおいてDTT1として示される。
これらのオリゴを以下のDNA捕捉プローブ(DNA capture probe:DCP1)に連結した。
Figure 2021522816
(全ヌクレオシドはホスホジエステル結合DNAヌクレオシドである;「/5Phos/」は5’リン酸基を示す;/iSp18/は、18原子のヘキサエチレングリコールスペーサーを示す;/3AmMO/は3’アミノ修飾子を示す。)配列表において、本明細書に開示されているプローブの塩基配列は、特定された修飾なしで提供され、場合によっては、RNA塩基がDNA塩基として示されていることに留意されたい。相違する場合、実施例における配列及び配列の修飾は、配列表における開示よりも優先される。
連結反応:
以下の連結反応をPCRチューブ中にセットアップした:
a:2uL H2O+2uL DCP1(100uM)
b:2uL LNA O1(10uM)+2uL DCP1(100uM)
c:2uL LNA O1(10uM)+2uL DCP1(100uM)
混合物を55℃で3分間加熱し、次いで4℃まで冷却した。
各チューブに以下のものを追加した。
2uL T4 DNA Ligase Buffer(Thermo Scientific)
6uL PEG(50%)
6uL H2O
2uL T4 DNA Ligase(Thermo Scientific)
混合物をボルテックスし、連結を次の条件で3回サイクル(16℃;20分、25;10分、37℃;1分)し、その後75℃で10分間、続いて4℃保持した。
ゲル電気泳動:
上記の反応の各々に、等量の2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)を加え、試料を95℃で2分間熱変性させ、氷上に置いた。このようにして調製した15μlの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。DNAを、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Scientific)を用いて10分間染色した。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図1B参照)。
DCP1とオリゴヌクレオチドの間のライゲーション産物を含むバンドをゲルから切断した。ゲル片を粉砕し、連結したオリゴを抽出するため500μLのTE緩衝液に一晩浸漬した。浸漬に続いて、連結したオリゴを洗浄し、Amicon(登録商標)Ultra−0.5 Ultracel−3膜、3kDaカラムを用いて濃縮した。2つの鋳型オリゴ(LTT1及びDTT1)の濃度を、ナノドロップ上で測定し、同じ濃度に標準化した。
実施例2:鋳型を含むLNAオリゴに対する標準的PCR増幅は、不可能である
LTT1、DTT1、及び捕捉プローブ(DCP1)を、QX200(商標)ddPCR(商標)EvaGreen Supermixで実施される標準エマルションPCR反応における鋳型分子として使用した。EvaGreen用の自動化液滴生成油を用いて、AutoDG(BioRad)上に液滴を生成した。PCRサイクリング後、液滴をQX200液滴リーダ(BioRad)で読み取った。
PCR反応を、DCP1特異的プライマー
Figure 2021522816
と、LTT1及びDTT1の5’末端に結合する順方向プライマー
Figure 2021522816
と、を用いてセットアップした。第2の反応も行い、追加の標準Taqポリメラーゼ(New England Biolabs)を加えた。これは、標準Taqを追加することでLTT1のリードスルーが改善されるかどうかを確認するために行った。
22uL PCR反応セットアップ:
Figure 2021522816
Figure 2021522816
結果:
図2のパネルAは、6つの異なるPCR反応での液滴の蛍光強度の1Dプロットを示す。多数の陽性液滴が出現するので、DTT1鋳型のPCR増幅が実行可能であることが明らかになり得る。しかしながら、LTT1又はDCP1を用いたPCR反応では、陽性液滴は見られなかったか、又はほとんど見られなかった。標準Taqポリメラーゼの更なる添加にかかわらず、同じ結果が見られた。このことは、Taqポリメラーゼが、ホスホロチオエート骨格を有するオリゴを含有するLNAを横切って完全に読み取ることがほとんど不可能であることを示している。
実施例3:LTT1の第1ストランド合成アッセイにおける種々の酵素能力の試験LTT1のストランド合成アッセイ
Taqポリメラーゼは正常条件下でLTT1鋳型を横断して読むことができないので、逆転写酵素(Reverse Transcriptase:RT)がLNAオリゴ伸長を横断して読むことができるかどうかを見るために、多くの市販のRT酵素ポリメラーゼを試験した。これは、第1ストランドのコピー反応をセットアップすることによって行われ、異なるポリメラーゼは、DCP1_プライマー1をプライマーとして使用してLTT1をコピーしようと試みた。第2に、生成されたインタクトなLTT1第1ストランドのコピーの量を、実施例2に記載したように、DCP1_プライマー1及びTT1_プライマー1を用いたddPCR反応で試験した。図3は、以下の6種類のポリメラーゼを試験した結果を示している:Agilent製AccuScript Hi−Fi Reverse Transcriptase、Thermo Scientific製SuperScript IV Reverse Transcriptase 200U/uL、MyPols製Volcano2G DNAポリメラーゼ 5U/uL、Thermo Scientific製RevertAid Reverse Transcriptase 200U/uL、New England BioLabs製AMV Reverse Transcriptase 10単位/uL、タカラバイオ製PrimeScript Reverse Transcriptase(PrimeScript RT Reagent Kit)。
10uL第1ストランド合成反応:
全ての反応が含まれ(1uL LTT1(31pM)、0.5uL DCP1_プライマー1(10uM)、水10uLを加えた。異なる酵素は、販売業者から提供された緩衝液を用いて実行した。
a)1uL Accuscript、1uL 0.1M DTT、1uL緩衝液、1uL dNTP(10mM)
b)0.5uL SuperScript IV、0.5uL 0.1M DTT、2uL第1ストランド緩衝液、1uL dNTP(10mM)
c)0.2uL Vulcano2G、2uL Vulcano緩衝液、1uL dNTP(10mM)
d)0.5uL RevertAid、2uL反応緩衝液、1uL dNTP(10mM)
e)0.5uL AMV、0.5uL 0.1M DTT、2uL cDNA 合成緩衝液、1uL dNTP(10mM)
f)0.5uL PrimeScript、2uL PrimeScript緩衝液、1uL dNTP(10mM)
混合物中の酵素を除く全ての成分を添加し、65℃まで5分間加熱し、次いで氷の上で1分、その後逆転写酵素を最終的に添加した。第1ストランド合成は、各条件について以下の温度で1時間行った(55℃、54.2℃、52.5℃、50℃、47.1℃、44.6℃、42.9℃、42℃)。その後、80℃で10分間冷却し、4℃で保持する。
全ての第1ストランド反応を水で200倍に希釈し、2uL試料を、実施例2に記載したように、通常のQX200(商標)ddPCR(商標)EvaGreen Supermix PCR反応のためのインプットとして使用した。2uL LTT1(15.5fM)、DTT1(15.5fM)、又はH2Oを、陰性及び陽性対照として含めた。15.5fMの2uLインプットは、第1ストランド合成工程から添加されるLTT1分子の数に等しい。
結果:
図3は、異なるPCR反応における液滴の蛍光強度を示す。図には42℃の逆転写反応の結果のみが示されている。他の温度の結果は、AMVで見られる非常に小さい活性が52.5℃以上で失われることを除いて、各条件で同じであった。一般的な逆転写酵素では、LTT1鋳型全体を読み取る能力がないか、又は極めて非常に低い効率であることが分かる。しかしながら、Vulcano2Gは鋳型を読むのにかなりの効率があるように見えることが分かった。等数のインプット分子を有するDTT1鋳型上におけるddPCRと比較した液滴数の定量化は、Vulcano2G酵素の読取効率がおよそ10%であることを示し、これは10個のLLT1分子のうちの1つがVulcano2G酵素によって丸ごと転写されることを意味した。AMV及びPrime Script酵素でおよそ0.1%の効率が見られた。
実施例4:DNAポリメラーゼによるLNAオリゴのリードスルーを可能にする、PCR添加物の試験
ポリメラーゼでLNAオリゴを横断して転写する際の困難を克服するために、PCR反応における添加物が、LTT1におけるLNAオリゴを横断して読み取る際にポリメラーゼを助けることができるかどうかの試験に着手した。LNAオリゴ、すなわち塩化テトラメチルアンモニウム(TMA)、ポリエチレングリコール(PEG)、塩化アンモニウム、及び1,2−プロパンジオールの読取りに有益な効果があるかどうかを調べるために、4種類の既知のPCR添加物を試験した。修飾Taqポリメラーゼを含有するAccuStart II PCR ToughMix(QuantiBio)を用いて、エマルションPCR反応における添加物を試験した。EvaGreen用の自動化液滴生成油を用いて、AutoDG(BioRad)上に液滴を生成した。PCRサイクリング後、液滴をQX200液滴リーダ(BioRad)で読み取った。別々のEvaGreen色素(Biotiumカタログ番号31000)をPCR反応に加えた。
以下の添加物を、ddPCR反応について試験した:TMA(1mM、5mM、10mM、20mM、40mM、60mM、80mM、100mM)、PEG(0%、0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%)、塩化アンモニウム(1mM、5mM、10mM、20mM、40mM、60mM、80mM、100mM)、1,2−プロパンジオール(0.2M、0.4M、0.6M、0.8M、1M、1.2M、1.6M、2M)。
PCR反応混合物(22uL):
11uL AccuStart II PCR ToughMix
0.2uL TT1_プライマー1(10uM)
0.2ul DCP1_プライマー1(10uM)
0.5uL EvaGreen色素(40倍)
XuL PCR添加物
2uL LTT1(100fM)
H2O添加22uL
Figure 2021522816
結果:
図4は、添加物を用いたddPCRの結果を示す。結果は、全液滴の蛍光強度を示す、1Dプロットとして表示する。その結果、塩化TMA及び塩化アンモニウムを添加しても、LNAリードスルーは改善されなかった(図4パネルA及びパネルC)。しかしながら、PEGの濃度の増加は、陽性液滴の量の増加をもたらすことが分かる。正の効果は3%PEGで始まり、4%及び5%の両方で増加した(図4パネルB)。また、1,2−プロオアンジオールの添加による正の効果を観察し、およそ0.8Mの1,2−プロパンジオール付近から始まる陽性液滴の量の増加を見出した(図4パネルD)。1.2M超の1,2−プロパンジオール濃度の増加は、若干の陽性液滴をもたらしたが、陽性液滴の蛍光強度の減少もまたもたらした。まとめると、PEG又は1,2−プロパンジオールの添加は、Taqポリメラーゼがホスホロチオエート骨格を有するLNAオリゴを横切るその読取能力を劇的に増加させることを可能にすると結論する。図4パネルEは、検出されたLTT1分子の濃度を示し、PEGがLTT1検出を明らかに増加させることと、PEGが、LTT1鋳型を読み取る能力もまたいくらか増加させた1.2−プロパンジオールと比較して、より良好な添加物であることと、を示す。
PEGの正の効果の飽和が見られなかったので、同じ設定で第2の実験を行ったが、反応中のPEGの濃度は更に増加した。(図4パネルF)。PEGの濃度が9%を超えると、陽性液滴の数は同じであるが、液滴が崩壊し始めることが分かる。PEGの濃度が15%の場合、液滴の完全な崩壊が見られた。最後に、PEGと1,2プロパンジオールとの組合せがオリゴのリードスルーを更に増加させるかどうかを試験した。図4パネルGは、したがって、9%PEG、及び0M、0.5M、1.0M、又は1.5Mの1.2−プロパンジオールとを用いたddPCR反応を示し、これは、反応を更に増強するための1.2−プロパンジオールの同時添加によって明らかな利益が見られなかったことを示す。一般的に、PEGの量が6%を超える場合、ddPCR反応に更なる1,2−プロパンジオールを追加する利点は認められなかった(データ示さず)。
実施例5:PEG及び/又は1.2−プロパンジオールは、ある種のDNAポリメラーゼがLNAオリゴを読むことを可能にする
実施例4では、PEG及び1,2−プロパンジオールの添加が、開示されていない修飾Taqポリメラーゼを含有する混合物(QuantaBio)を介してAccustart II PCRを用いた場合に、LTT1鋳型分子の成功した増幅に有益であったことが示された。PCR添加物が他のポリメラーゼに対するLNAオリゴ「リードスルー」も可能にするかどうかを調べるために、複数回のLTT1鋳型の第1ストランド合成を行うことによって、正常なTaqポリメラーゼ及び高忠実度ポリメラーゼ(Phusion polymerase、Thermo Scientific)を試験した。LTT1鋳型のストランド合成生成されたインタクトな第1ストランドのコピーの数は、実験2、3、4で実施したものと同様に、Evagreen ddPCR検出によって検出された。以下の20uL反応を設定し、0、1、3、5、及び10回の第1ストランド増幅を用いて実施した。
a)0.1uL Taqポリメラーゼ、2uL Taq緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)
b)0.1uL Taqポリメラーゼ、2uL Taq緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)、0.5uL 1.2−プロパンジオール、4uL PEG(50%)
c)2uL Taq緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)、0.5uL 1.2−プロパンジオール、4uL PEG(50%)
d)0.2uL Phusionポリメラーゼ、5倍HF緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)
e)0.2uL Phusionポリメラーゼ、5倍HF緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)、0.5uL 1.2−プロパンジオール、4uL PEG(50%)
f)0.2uL Phusionポリメラーゼ、5倍GF緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)
g)0.2uL Phusionポリメラーゼ、5倍GF緩衝液、0.4uL DCP1_プライマー1(10uM)、0.4uL LTT1(10pM)、0.5uL 1.2−プロパンジオール、4uL PEG(50%)
第1ストランド再現(reaktion)。(95℃で5分;52.5 3分、95℃で30秒をXサイクル;その後、氷上)
実施例2に記載したように、第1ストランド合成反応を50倍に希釈し、2uLをEvagreen ddPCR反応におけるインプットとして使用した。
結果:
図5は、第1ストランド合成に関するddPCR反応の結果を示す。図5パネルAは、PCR添加物を含まない第1ストランドTaqポリメラーゼ合成におけるddPCR反応を示す。このように、第1ストランド合成サイクルの結果として陽性液滴の数増加することはほとんどなく、通常の条件下でTaqポリメラーゼがホスホロチオエート骨格及びLNA塩基を含有するオリゴを横切って読むことができないことが再び示される。図5パネルCは、同じ反応を示すが、Taqポリメラーゼの存在は示さない。Taqポリメーゼ(polymerse)を用いない第1ストランド反応における陽性液滴数は、添加物を用いない反応とほぼ同じであった。これは、陽性液滴の大部分が、第1ストランド合成の間ではなく、Evagreen ddPCR反応の間に生じたLNA鋳型のコピーから生じたことを示した。図5パネルBは、10%PEG及び0.31Mが第1の合成中に存在した場合の、ddPCR反応の結果を示す。ストランド合成反応.このように、陽性液滴の数は、第1ストランド合成サイクルの数と共に増加し、添加物が、標準TaqポリメラーゼがLTT1のLNAオリゴ部分を横切って読むことを可能にすることを実証する。図5パネルE及びFは、10%PEG及び0.31Mの1.3−プロパンジオール添加物を伴う又は伴わないHF緩衝液中における、Phusion DNAポリメラーゼによる第1ストランド合成反応に関するddPCRを示す。これは、PEG及び1,2−プロパンジオールの添加並びに緩衝液HF又はGF緩衝液の使用にかかわらず、Phusionポリメラーゼが、LTT1のLNAオリゴヌクレオチド部分を横切って読み取ることができないことを示す。図5パネルDは、試験された7つの条件について検出されたLTT1コピーの数の定量化を示す。Taqポリメラーゼ及び添加物との反応においてのみ見られるように、LTT1鋳型分子の効果的な第1ストランド複製が見られる。これらの試験したPCR添加物(PEG及び1.2−プロパンジオール)の存在は、いくつかのDNAポリメラーゼがLNAオリゴを横断して読むことを可能にすると結論される。
実施例6:LNAオリゴヌクレオチドのNGSシーケンシング
完全なホスホロチオエート骨格を有するLNAオリゴヌクレオチドのシーケンシングが可能であることを示すために、以下の方法を用いて、5つのLNAオリゴヌクレオチドの混合物を配列決定した。シーケンシングは、正常Taq DNAポリメラーゼ及びVulcano2Gポリメラーゼ(myPOLS)の両方を用いて、第1ストランド合成中にPEGの添加の有無により行った。
ストランド合成
以下のLNAオリゴを1:1の比率で混合し、それぞれ1uMの最終濃度に希釈した:
LNA混合物:
Figure 2021522816
捕捉プローブ:
Figure 2021522816
捕捉プローブ逆転写プライマー:
Figure 2021522816
1.連結反応:
2uL LNA混合物を、2uL捕捉プローブインデックス1(10uM)と混合した。
2uL LNA混合物を、2uL捕捉プローブインデックス2(10uM)と混合した。
2uL LNA混合物を、2uL捕捉プローブインデックス3(10uM)と混合した。
2uL LNA混合物を、2uL捕捉プローブインデックス4(10uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物を各チューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)
ゲル電気泳動:
上記の反応の各々に、等量の2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)を加え、試料を95℃で2分間熱変性させ、氷上に置いた。このようにして調製した15μlの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。DNAを、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Scientific)を用いて10分間染色した。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図6A参照)。
捕捉プローブとオリゴヌクレオチドとの間のライゲーション産物を含むバンドをゲルから切断した。切断領域は、図6Aに赤いボックスで示す。ゲル片を粉砕し、連結したオリゴを抽出するため500μLのTE緩衝液に一晩浸漬した。浸漬後、連結したオリゴを、Amicon Ultra 0.5mL遠心式MWCO 3kDaフィルタを用いて洗浄し、濃縮した。最後に、試料を、スピードバックを用いておよそ10μLまで濃縮した。
第1ストランド合成及び精製:
4つの異なるプロトコルを用いて、連結されたLNAオリゴの第1ストランドのコピーを作製した。
Figure 2021522816
以下のプログラムを用いてサーモサイクラ上にて、第1ストランド合成を行った:
95℃;3分、10回(55℃;5分、72℃;1分)、その後4℃で保持。
第1ストランド合成反応を、Monarch(登録商標)PCR&DNA Cleanup Kit(New England Biolabs)を用い、製造者のオリゴヌクレオチド・クリーンアップ・プロトコルを用いて精製した。試料を10uLの溶出緩衝液で溶出した。
2.連結反応:
Figure 2021522816
8uLの第1ストランド合成反応を、2uLの捕捉プローブ2(1uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物を各チューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)。連結:2回(4℃;2分、16℃;2時間、22℃5分)、75℃;10分、その後4℃で保持。
NGSライブラリのPCR増幅:
Figure 2021522816
連結された第1ストランド合成のPCR増幅を、NGS_PCR_プライマー1及び2を用いてPhusion DNAポリメラーゼで行った。これらのプライマーは、イルミナTruSeq NGSプロトコルと互換性のある5’オーバーハングを含む。
Figure 2021522816
PCRサイクル:98℃;30秒、15回(98℃;15秒、60℃;20秒、72℃;20秒)、72 5分、その後4℃で保持。
PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)上で、製造説明書に従って精製し、30uLのHOに溶出した。
NGSセットアップ:
4つの反応を同じ濃度に標準化し、一緒にプールして、10nMのNGSライブラリを作製した。phiX対照混合物をこの試料にスパイクし、全分子の20%の最終濃度にして、続くイルミン(illumine)シーケンシングのための配列変動を得た。NGSライブラリは、イルミナのMiniSeq System用のDenature and Dilute Library Guideに従って調製した。ライブラリを、MID出力カセットを用いてIllumina miniSeqシステム上で配列決定した。シーケンシングは、151サイクルを実行するインデックスなしで、読取1のみを使用するfastqファイルを生成するように設定した。
NGSデータ分析:
生成されたfastqファイルは、CLC Genomics Workbench 10 software(Qiagen)にインポートした。読取りは、異なる捕捉プローブ1に組み込まれたバーコードに従って分離され、捕捉プローブ1からの残りの読取りは、読取りの5’末端からトリミングされた。その後、捕捉プローブ2に由来する配列は、捕捉プローブ1と2との間に挿入された配列のみを残して、3’末端からトリミングされた。次に、awkコマンドラインを使用して、18未満の全読取りをトリミングし、最後に、18bp又は32bpより長いal読取りを、シーケンシング読取りの3末端から塩基を除去することによって、18bp又は32bpにトリミングした。特有の読取りの数を定量化した。最多読取りの上位10を図6のパネルBに示す。図6において、読取りは、元のLNAオリゴを5’−>3’の様式で読み取るために、逆相補されている。
実施例7:
実施例1:品質管理(Quality Control:QC)としてのLNAのNGSシーケンシング
ここでは、QCのための完全ホスホロチオエート化(phosphorotioated)LNAオリゴのシーケンシングが可能であることが示される。
以下のLNAオリゴをシーケンシングに使用した。
LNA混合物:
Figure 2021522816
捕捉プローブ:
Figure 2021522816
捕捉プローブ1逆転写プライマー:
Figure 2021522816
第1の連結反応:
2uLオリゴ1を、2uL捕捉プローブ1インデックス3(10uM)と混合した。
2uLオリゴ2を、2uL捕捉プローブ1インデックス2(10uM)と混合した。
2uLオリゴ3を、2uL捕捉プローブ1インデックス4(10uM)と混合した。
2uLオリゴ4を、2uL捕捉プローブ1インデックス1(10uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物を各チューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)。連結:2回(4℃;2分、16℃;20分、22℃5分、30℃1分)、75℃;10分、その後4℃で保持。
ゲル電気泳動:
上記の反応の各々に、等量の2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)を加え、試料を95℃で2分間熱変性させ、氷上に置いた。調製した15μlの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。DNAを、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Scientific)を用いて10分間染色した。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図8A参照)。
捕捉プローブとオリゴの間のライゲーション産物を含むバンドをゲルから切断した。切断領域は、図1Aに白いボックスで示す。ゲル片を粉砕し、連結したオリゴを抽出するため500μLのTE緩衝液に一晩浸漬した。浸漬後、連結したオリゴを、Amicon Ultra 0.5mL遠心式MWCO 3kDaフィルタを用いて洗浄し、濃縮した。最後に、試料を、スピードバックを用いておよそ10μLまで濃縮した。
第1ストランド合成及び精製:
第1ストランド合成は、Vulcano2G DNAポリメラーゼを用いて20uL反応で行った:
4uL:5倍Vulcano2G緩衝液
0.4uL:Vulcano2Gポリメラーゼ
0.5uL:dNTP(10uM)
0.4uL:捕捉RTプライマー(10uM)
4uL:連結鋳型
H20添加20uL
サーモサイクラで以下のプログラムを用いる:
95℃;3分、10回(55℃;5分、72℃;1分)、その後4℃で保持。
第1ストランド合成反応を、Monarch(登録商標)PCR&DNA Cleanup Kit(New England Biolabs)を用い、製造者のオリゴヌクレオチド・クリーンアップ・プロトコルを用いて精製した。試料を10uLの溶出緩衝液で溶出した。
2.連結反応:
Figure 2021522816
8uLの第1ストランド合成反応を、2uLの捕捉プローブ2(1uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物を各チューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)。連結:2回(4℃;2分、16℃;2時間、22℃5分)、75℃;10分、その後4℃で保持。
NGSライブラリのPCR増幅:
Figure 2021522816
連結された第1ストランド合成のPCR増幅を、NGS_PCR_プライマー1及び2を用いてPhusion DNAポリメラーゼで行った。これらのプライマーは、イルミナTruSeq NGSプロトコルと互換性のある5’オーバーハングを含む。
Figure 2021522816
PCRサイクル:98℃;30秒、15回(98℃;15秒、60℃;20秒、72℃;20秒)、72 5分、その後4℃で保持。
PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)上で、製造説明書に従って精製し、30uLのHOに溶出した。
NGSセットアップ:
4つの反応を同じ濃度に標準化し、一緒にプールして、10nMのNGSライブラリを作製した。phiX対照混合物をこの試料にスパイクし、全分子の20%の最終濃度にして、続くイルミン(illumine)シーケンシングのための配列変動を得た。NGSライブラリは、イルミナのMiniSeq System用のDenature and Dilute Library Guideに従って調製した。ライブラリを、MID出力カセットを用いてIllumina miniSeqシステム上で配列決定した。シーケンシングは、151サイクルを実行するインデックスなしで、読取1のみを使用するfastqファイルを生成するように設定した。
NGSデータ分析:
生成されたfastqファイルは、CLC Genomics Workbench 10 software(Qiagen)にインポートした。読取りは、4つの捕捉プローブ1などに組み込まれたバーコードに従って分離され、捕捉プローブ1からの残りの読取りは、読取りの5’末端からトリミングされた。その後、捕捉プローブ2に由来する配列は、捕捉プローブ1と2との間に挿入された配列のみを残して、3’末端からトリミングされた。次に、awkコマンドラインを使用して、18未満の全読取りをトリミングし、最後に、18bpより長いal読取りを、シーケンシング読取りの3末端から塩基を除去することによって、18bpにトリミングした。特有の読取りの数を定量化した。最多読取りの上位10を図8のパネルB〜パネルEに示す。図8において、読取りは、元のLNAオリゴを5’−>3’の様式で読み取るために、逆相補されている。
実施例8:QCのためのGalNAc−LNAのNGSシーケンシング
ここでは、QCのため5’末端でGalNAcと複合した完全ホスホロチオエート化LNAオリゴのシーケンシングが可能であることが示される。
以下のLNAオリゴをシーケンシングに使用した。
LNA混合物:
Figure 2021522816
捕捉プローブ:
Figure 2021522816
捕捉プローブ1逆転写プライマー:
Figure 2021522816
第1の連結反応:
2uLオリゴ1を、2uL捕捉プローブ1インデックス3(10uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物をチューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)。連結:2回(4℃;2分、16℃;20分、22℃5分、30℃1分)、75℃;10分、その後4℃で保持。
ゲル電気泳動:
上記の反応に、等量の2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)を加え、試料を95℃で2分間熱変性させ、氷上に置いた。調製した15μlの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。DNAを、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Scientific)を用いて10分間染色した。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した。
捕捉プローブとオリゴの間のライゲーション産物を含むバンドをゲルから切断した。ゲル片を粉砕し、連結したオリゴを抽出するため500μLのTE緩衝液に一晩浸漬した。浸漬後、連結したオリゴを、Amicon Ultra 0.5mL遠心式MWCO 3kDaフィルタを用いて洗浄し、濃縮した。最後に、試料を、スピードバックを用いておよそ10μLまで濃縮した。
第1ストランド合成及び精製:
第1ストランド合成は、Vulcano2G DNAポリメラーゼを用いて20uL反応で行った:
4uL:5倍Vulcano2G緩衝液
0.4uL:Vulcano2Gポリメラーゼ
0.5uL:dNTP(10uM)
0.4uL:捕捉RTプライマー(10uM)
4uL:連結鋳型
H20添加20uL
サーモサイクラで以下のプログラムを用いる:
95℃;3分、10回(55℃;5分、72℃;1分)、その後4℃で保持。
第1ストランド合成反応を、Monarch(登録商標)PCR&DNA Cleanup Kit(New England Biolabs)を用い、製造者のオリゴヌクレオチド・クリーンアップ・プロトコルを用いて精製した。試料を10uLの溶出緩衝液で溶出した。
2.連結反応:
Figure 2021522816
8uLの第1ストランド合成反応を、2uLの捕捉プローブ2(1uM)と混合した。
次いで、混合物を55℃まで加熱し、その後4℃まで冷却した。
16uLの連結混合物を各チューブに添加した:
20uL毎の反応:(2uL T4連結緩衝液、6uL PEG、6uL HO、2uL T4リガーゼ)。連結:2回(4℃;2分、16℃;2時間、22℃5分)、75℃;10分、その後4℃で保持。
NGSライブラリのPCR増幅:
Figure 2021522816
連結された第1ストランド合成のPCR増幅を、NGS_PCR_プライマー1及び2を用いてPhusion DNAポリメラーゼで行った。これらのプライマーは、イルミナTruSeq NGSプロトコルと互換性のある5’オーバーハングを含む。
Figure 2021522816
PCRサイクル:98℃;30秒、15回(98℃;15秒、60℃;20秒、72℃;20秒)、72 5分、その後4℃で保持。
PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)上で、製造説明書に従って精製し、30uLのHOに溶出した。
NGSセットアップ:
反応を10nMに標準化し、異なるバーコード化システムを含む別のNGSライブラリでプールして、10nM NGSライブラリを作成した。この単一反応は、全NGSライブラリのおよそ10%を構成した。NGSライブラリは、イルミナのMiniSeq System用のDenature and Dilute Library Guideに従って調製した。ライブラリを、MID出力カセットを用いてIllumina miniSeqシステム上で配列決定した。シーケンシングは、151サイクルを実行するインデックスなしで、読取1のみを使用するfastqファイルを生成するように設定した。
NGSデータ分析:
生成されたfastqファイルは、CLC Genomics Workbench 10 software(Qiagen)にインポートした。捕捉プローブ1インデックス1に由来する読取りを単離して、捕捉プローブ1由来の残りの読取りは、読取りの5’末端からトリミングした。その後、捕捉プローブ2に由来する配列は、捕捉プローブ1と2との間に挿入された配列のみを残して、3’末端からトリミングされた。次に、awkコマンドラインを使用して、15未満の全読取りをトリミングし、最後に、15bpより長いal読取りを、シーケンシング読取りの3末端から塩基を除去することによって、15bpにトリミングした。特有の読取りの数を定量化した。最多読取りの上位5を図9に示す。図9において、読取りは、元のLNAオリゴを5’−>3’の様式で読み取るために、逆相補されている。
実施例9:SuperScript III逆転写酵素とLTT1のVulcano2G第1ストランド合成アッセイとの比較。LTT1のストランド合成アッセイ
Crouzierらは、Superscript III逆転写酵素(RT)(Thermos Scientific)は、RNAストランドを逆転写する際に、LNAヌクレオチド(LNA−T及びLNA−A)を読み取る能力を有することを記載している。著者らは、SuperScript III RTが、RNA鋳型を読み取る際、非連続的なLNA−T及びLNA−Aを組み込むことができることを示している。著者らはまた、Superscript III RTが、2つのLNA A及び2つのLNA T(非連続)を含むRNA鋳型を、正常なdNTPのみを用いて逆転写できることも示している(Crouzierら(2012年)、図3パネルCレーン2)。
SuperScript III RTはRNAホスホジエステル結合ストランド中の非連続LNAを含むストランドを逆転写することができると示されているので(Crouzierら、2012年)、また、ホスホロチオエート骨格を含むDNAストランド中の連続LNAを横断して読むことができるかどうかを調べたい。そこで、実施例2に記載したように、EvaGreen ddPCRを用いて、LTT1鋳型の第1ストランド合成、続いて第1ストランド検出を行う。LTT1のコピーを作成するSuperScript III RT能力と、Vulcano2Gポリメラーゼ能力とを比較した。第1ストランドSuperScript III RT反応の反応条件は、Crouzierら(2012年)に記載されているものと同じであった。
10uL第1ストランド合成反応:
全ての反応が含まれ(1uL LTT1(31pM)、0.5uL DCP1_プライマー1(1uM)、水10uLを加えた。酵素は、販売業者から提供された緩衝液を用いて実行した。
a)2uL 5倍第1ストランド緩衝液、1uL MgCL(50mM)、0.75uL DTT(100mM)、0.75uL dNTP(10mM)
b)2uL 5倍第1ストランド緩衝液、1uL MgCL(50mM)、0.75uL DTT(100mM)、0.75uL dNTP(10mM)、0.5 SuperScript III逆転写酵素
c)2uL 5倍Vulcano2G緩衝液、1uL dNTP(10mM)
d)2uL 5倍Vulcano2G緩衝液、1uL dNTP(10mM)、0.2uL Vulcano2G
混合物中の酵素を除く全ての成分を添加し、65℃まで5分間加熱し、次いで氷の上で1分、その後逆転写酵素を最終的に添加した。第1ストランド合成は4つの条件下で行った。
a)45分50℃、5分80℃、4℃で保持。
b)5分50℃、4℃で保持。
c)サイクル(5分50℃、30秒98℃)を3回、その後4℃で保持。
d)サイクル(5分50℃、30秒98℃)を5回、その後4℃で保持。
Vulcano2G酵素は耐熱性であり、したがって、2本鎖を変性させるのに必要なより高い温度によって不活性化されるSuperscript III RTとは異なり、この酵素の感度を高めるために、複数回の第1ストランド合成を行うことができるので、条件c及びdにおけるサイクル条件を加えた。
全ての第1ストランド反応を水で100倍に希釈し、2uL試料を、実施例2に記載したように、通常のQX200(商標)ddPCR(商標)EvaGreen Supermix PCR反応のためのインプットとして使用した。
結果:
図10のパネルAは、1回45分の第1ストランド合成反応で実施される、EvaGreen ddPCR反応における液滴の蛍光強度を示す。LTT1の第1ストランドのコピーを作成するSuperScript III RT能力の徴候は見られず、酵素を用いない反応でも同じ数の陽性液滴が見られた。検出されたコピーの定量化は図10パネルBに示されており、これは、LTT1鋳型の第1ストランドのコピーを作製するVulcano2Gのはるかに優れた能力を示している。図10パネルCは、第1ストランド合成の1、3、又は5回で行われた反応で実施されたEvaGreen ddPCR反応における、液滴の蛍光強度を示す。ストランド合成反応.検出されたコピーの定量化は図10パネルDに示されており、これは、Vulcano2Gが、その熱安定性のために数回の第1ストランド合成反応を実施することができ、LNA含有分子の検出を増加させるために使用することができることを示す。ここでもまた、Superscript III RTがLTT1鋳型を逆転写できるという兆候は見られなかった。
参照:
Crouzierら(2012年)、「Efficient Reverse Transcription Using Locked Nucleic Acid Nucleotides towards the Evolution of Nuclease Resistant RNA Aptamers.」 PLoS ONE(2012年4月)、第7巻、第4号、第e35990頁
実施例10:LNAオリゴヌクレオチドの5’末端への捕捉プローブの連結を可能にする。
この実施例の目的は、LNA含有ホスホロチオートオリゴヌクレオチド(LNAオリゴヌクレオチド)の5’末端に捕捉プローブを共有結合させることができる条件を見出すことである。
アダプターオリゴヌクレオチド混合物を調製するために、5.5μLの10μMオリゴヌクレオチドL1(表B)を、5.5μLの100μM捕捉プローブC1又はC2又はC3又はC4又はC5(表a)と混合した。
(表a)オリゴヌクレオチド.全ての結合はホスホジエステルであり、全てのヌクレオチドは「r」が先行しない限りDNAヌクレオチドであり、その場合、これらはリボヌクレオチドである。「/36−FAM/」は3’FAM基を示し、/iSp18/は18原子のヘキサエチレングリコールのスペーサを示し、/3AmMO/は3’アミノ修飾剤を示し、「/5Cy5/」は5’Cy5基を示す。ヌクレオチドコードは、IUPACヌクレオチドコードによる。
Figure 2021522816
(表B)修飾オリゴヌクレオチド−全ての結合はホスホチオエートである。大文字のヌクレオチドはLNAヌクレオチドである。小文字のヌクレオチドはDNAヌクレオチドである。大文字の「C」ヌクレオチドは、5−メチル−シチジンである。「5’p」は、5’リン酸化を指す。
Figure 2021522816
これらの捕捉プローブ−LNA−オリゴヌクレオチド混合物を、50℃で5分間インキュベートし、氷上に置いた。M1、M2、M3、M4、及びM5と命名した5つのマスタミックスを調製した。マスタミックスM1について、4容量の50%PEG 4000を、3容量のH2O及び1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)と合わせた。マスタミックスM2について、4容量の50%PEG 4000を、1容量の10倍T4−RNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)、1容量の1mg/mL BSA、1容量の10mM ATP、及び1容量のT4−RNAリガーゼ(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号EL0021)と合わせた。マスタミックスM3について、4容量の50%PEG 4000を、2容量のH2O、1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)、及び1容量のT4−DNAリガーゼHC(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号EL0013)と合わせた。マスタミックスM4について、4容量の50%PEG 4000を、2容量のH2O、1容量の10倍T4−RNAリガーゼ2緩衝液(New England Biolabs)、及び1容量のT4−RNAリガーゼ2(New England Biolabs、カタログ番号M0239S)と合わせた。マスタミックスM5について、2容量の50%PEG 4000を、5容量の2倍T7−DNAリガーゼ緩衝液(New England Biolabs)、及び1容量のT7−DNAリガーゼ(New England Biolabs、カタログ番号M0318)と合わせた。マスタミックスM1〜M5の各々を、5つの8μLアリコートに分割した。2μLの捕捉プローブ−LNA−オリゴヌクレオチド混合物を、マスタミックスのアリコートに添加し、その後25の異なる組み合わせを作製した。反応物をサーモサイクラ中で2サイクル(37℃で2分、30℃で3分、22℃で5分、16℃で80分)インキュベートし、続いて2μLの2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)を添加し、95℃で2分間インキュベートし、氷上に置いた。
反応を分析するために、このようにして調製した7.5μLの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図11)。第1の可視化に続いて、ゲルを、1倍Novex TBE RunningBuffer(Thermo Fisher Scientific)中の1倍SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Fisher Scientific)で30分間染色し、再び同じ装置で可視化した(図12)。
実験は、5’リン酸化され、ホスホロチオ化されたLNA含有オリゴヌクレオチドの5’末端への最も効率的な連結が、C3又はC5捕捉プローブ、及びT4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼ2酵素(いかなる組合せでもよい)を用いて達成されたことを示す。
実施例11:LNAオリゴヌクレオチドへの、3’及び5’捕捉プローブの両方の連結
捕捉プローブ及びLNA−オリゴヌクレオチドを、表Cに従って混合した。
(表C)
Figure 2021522816
各示された捕捉プローブを、2μLの20μMとして添加した。各示されたLNA−オリゴヌクレオチドを、2μLの10μMとして添加した。「H2O」を有する試料については、表中の「H2O」の各出現に対して、BμLのH2Oを添加した。試料の各々を50℃で5分間インキュベートし、氷上に置いた。
マスタミックスM6について、3容量の50%PEG 4000を、1容量のH2O、1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)、1容量のT4−DNAリガーゼHC(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号EL0013)、及び1容量のT4−RNAリガーゼ2(MCLAB、カタログ番号T4RL2−200)と合わせた。マスタミックスM7について、3容量の50%PEG 4000を、1容量のH2O、1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)、及び1容量のT4−RNAリガーゼ2(MCLAB、カタログ番号T4RL2−200)と合わせた。マスタミックスM8について、3容量の50%PEG 4000を、1容量のH2O、1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)、及び1容量のT4−DNAリガーゼHC(Thermo Fisher Scientific、カタログ番号EL0013)と合わせた。マスタミックスM9を、3容量の50%PEG 4000、3容量のH2O、及び1容量の10倍T4−DNAリガーゼ緩衝液(Thermo Fisher Scientific)と合わせて調製した。マスタミックスM10は、マスタミックスM6を70℃で10分間インキュベートすることによって調製した。マスタミックスM11は、2μLのH2Oを12μLのマスタミックスM7に添加することで調製した。マスタミックスM12は、2μLのH2Oを12μLのマスタミックスM8に添加することで調製した。12μL又は14μLのマスタミックスを、表Cの「マスタミックス容量」カラムに従って、調製された捕捉プローブ−LNA−オリゴヌクレオチド混合物に添加した。
試料(LNA−オリゴヌクレオチド及び適切なマスタミックスによる捕捉プローブ)を、サーモサイクラ中で4サイクル(37℃で2分、30℃で3分、22℃で5分、16℃で10分)インキュベートし、続いて70℃で10分間インキュベートした。熱サイクルの後、試料10及び12に、2μLの20μM捕捉プローブa4と、2μLのT4−DNAリガーゼHCとを添加した。試料11及び13に、2μLの20μM捕捉プローブC5と、2μLのT4−RNAリガーゼ2とを添加した。試料10、11、12、及び13を、サーモサイクラ中で4サイクル(37℃で2分、30℃で3分、22℃で5分、16℃で10分)インキュベートし、続いて70℃で10分間インキュベートした。
反応を分析するために、5μLの各反応を、5μLの2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)と混合し、95℃で2分間インキュベートし、氷上に置いた。このようにして調製した試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図13)。
実験は、3’捕捉プローブと5’捕捉プローブとの間の望ましくない直接連結の程度を最小化するために、好ましい反応セットアップは、最初に5’捕捉プローブ(C5)をLNAオリゴヌクレオチドに連結し、続いて3’捕捉プローブ(a4)を連結することを示す(試料12と同じく)。
実施例12 シーケンシングライブラリの調製
LNA含有オリゴヌクレオチドへの捕捉プローブの連結
試料n1は、最初に5μLの20μM捕捉プローブC5と5μLの10μM LNA−オリゴヌクレオチドL1とを混合し、50℃で5分間インキュベートし、氷上に置き、その後30μLのマスタミックスM7を加えることで調製した(実施例10で説明した通り)。試料を、サーモサイクラ中で4サイクル(37℃で2分、30℃で3分、22℃で5分、16℃で10分)インキュベートし、続いて70℃で10分間インキュベートした。5μLの20μM捕捉プローブa4及び5μLのT4−DNAリガーゼHCを添加し、次いでサーマルサイクラ中で25サイクル(37℃で2分、30℃で3分、22℃で5分、16℃で10分、8℃で10分)インキュベートし、続いて70℃で10分間インキュベートした。試料n2は、LNAオリゴヌクレオチドL1の代わりにLNAオリゴヌクレオチドL2を使用するように変更して、試料n1と同様の方法で調製した。反応性能をチェックするために、5μLの試料n1及びn2を、5μLの2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)と混合し、95℃で2分間インキュベートし、氷上に置き、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)上にロードし、180Vの一定電圧で電気泳動を行った。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した(図14)。図14において矢印で示される生成物は、a4及びC5捕捉プローブの両方と共有結合したLNA−オリゴヌクレオチドである。
第1ストランド合成
シーケンシングライブラリを、試料n1、n2(上述の通り、連結反応物は精製しなかった)、並びに試料2、10、及び12(実施例10に記載の通り、連結反応物は精製しなかった)で調製した。各試料5μLに、2μLの10μM RTPプライマー及び3μLのH2Oを加え、続いて65℃で5分間インキュベートし、氷上に置いた。第1ストランド合成のためのマスタミックスを、4容量の5倍PrimeScript緩衝液(タカラバイオ)、4容量のH2O、1容量の10mM dNTP、及び1容量のPrimeScript酵素(タカラバイオ、コード番号2680A)を混合することによって調製した。このマスタミックス10μLを各試料に添加し、42℃で30分、続いて50℃で15分、そして70℃で15分インキュベートした。
PCR
PCR反応のためのPCRマスタミックスを、62容量のH2O、10容量の10倍Phusion HF緩衝液、10容量の10μM RP1プライマー、2容量及び1容量のPhusion(登録商標)High−Fidelity DNA Polymerase(New England Biolabs、カタログ番号M0530)を混合することで調製した。1μLの第1ストランド合成反応物に、2μLのRPI12、RPI27、RPI28、RPI29、又はRPI30プライマーを、それぞれ、試料2、10、12、n1、又はn2に加えた。17μLのPCRマスタミックスを、第1ストランド合成反応物−プライマー混合物へ加えた。試料を、以下のプログラムによるサーモサイクラでサイクルした:98℃で3分間、8サイクル(98℃で80秒、60℃で30秒、72℃で15秒)、72℃で10分間、その後4℃で保持。PCR増幅試料をH2Oで6倍希釈し、バイオアナライザDNA高感度キットでアッセイした(図15)。バイオアナライザのトレースは、2つの主要なピークを示し、一方は捕捉プローブC5及びa4の直接連結に由来する空のシーケンシングライブラリ(プロット上でEとマークされる)に対するものであり、もう一方はアッセイしたLNA−オリゴヌクレオチドの配列を含む充填シーケンシングライブラリ(プロット上でFとしてマークされる)に対するものである。陰性対照試料は、第1ストランド合成のためのインプットとしてH2O(連結反応の代わり)を使用することで得られ、RPI11プライマー(RPIxxプライマーの代わり)を使用する以外は、他の試料と同じプロトコルを用いてPCRで増幅された。
シーケンシング
3.8μLの50mM EDTAに、プライマーRPI12、RPI27、RPI28、RPI29、RPI30で得られた、10μL、0.48μL、4.52μL、6.54μL、1.26μLのPCR生成物を、それぞれ加えた。このようにして得られた混合物は、製造者の指示に従って精製されたAmpure XP(Beckman Coulter、商品番号A63881)であった。試料を、別のイルミナ互換シーケンシングライブラリと混合し、インデックス読取りを含む50bpの単一末端読み取りによって、HiSeq Rapid V2 プロトコル(イルミナ)で配列決定した。
実施例13 シーケンシングデータ分析
デマルチプレクスした読み取りは、以下のコマンド:
Figure 2021522816
を使用して、cutadaptユーティリティのバージョン1.12(http://dx.doi.org/10.14806/ej.17.1.200に記載)により最初にアダプタートリミングした。ここで、input.fastq.gzは適切なfastqファイルで置き換えた。使用されるcutadaptオプションは、アダプターをトリミングした後、10〜20ヌクレオチドの間の長さの読み取りのみを確かに保持する。アダプタートリミングの統計を表Dに示す。
(表D)
Figure 2021522816
最後に、シーケンシングの質を評価するため、得られた配列とインプットLNA‐オリゴヌクレオチドの特性との整合性を分析した。試料2、12、及びn1に対するインプットは、ランダム化された配列(L1)を有する16−merのLNA−オリゴヌクレオチドであり、試料n2に対するインプットは、固定された配列(L2)を有する14−merのLNA−オリゴヌクレオチドであり、試料10に対するインプットは、H2Oのみであり、オリゴヌクレオチドではなかった。アダプタートリミングしたデータセットにおける14−mer及び16−merの発生を数えると、試料n2では14−mer、試料2、10、及びn1では16−merの富化が明らかである(表E)。
(表E)
Figure 2021522816
驚くべきことに、試料n2の14−merのおよそ97%が、オリゴヌクレオチドL2の配列と完全に一致する。その上、インプットがランダム化されたL1オリゴヌクレオチドであった試料については、16−merの98%以上が特有に表される。
実施例14:インビボ複合体探索
バーコードを含むDNA/PSオリゴヌクレオチドに複合された種々の化学的部分のライブラリが、シーケンシングを用いて単一動物でのそれらの肝濃縮について調べることができるという原理の証明を示すデータ。データは、GalNAc複合オリゴヌクレオチド(配列番号22)が裸のオリゴ(配列番号35)と比較して、皮下注射から4時間後に肝臓で濃縮されることを、原理の証明として示している。データはまた、配列番号26が、裸のオリゴである配列番号37と比較して、皮下注射から4時間後に肝臓で濃縮されることも同定する。各オリゴ(下の表)の5μM溶液を、0.25mL/マウスの用量でC57BL/6Jマウス(n=3)に皮下注射し、注射の4時間後に肝臓を採取した。
表.複合体を有するバーコード化オリゴのライブラリ。識別用のバーコードは太字で表示する。
複合体は、化学構造又は単語のいずれかで示す。化学構造において、波線は、任意にC6アルキルリンカー基などのリンカーを介する5’末端に好適な、オリゴヌクレオチドへの共有結合を表す。
(表13)
Figure 2021522816
Figure 2021522816
Figure 2021522816
インビボ注射の4時間後、肝臓組織試料(100mg)を、0.1M CaCl2、0.1M Tris pH8.0、及び1%NP−40を含有する400μL緩衝液中で、Tissue Lyzer(Qiagen)を用いて均質化した。並行して、5μMの各オリゴを含有する溶液10μLを、上記のように均質化したエクスビボ肝臓試料(100mg、n=3)中にスパイクした。25μLのProteinase K(Sigma)を添加した後、試料を50℃で一晩インキュベートした。次いで、1μL RNAseif(New England Biolabs)及び1μL DNase I(Qiagen)を添加し、試料を37℃で1時間インキュベートし、ヌクレアーゼの不活性化を99℃で15分間行った。試料を10000gで10分間遠心し、上清をAmicon Ultra 0.5mL遠心式MWCO 3kDaフィルタを用いて3回洗浄した。洗浄は、各洗浄工程でおよそ400μLの蒸留水を加えることによって行った。2μLの残りの上清(およそ50μL)を、1μLの捕捉プローブ1(10μM)、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、1μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び8μLの蒸留水を含有する、第1の連結反応で使用した。各試料を、後で各個々の試料からの配列を同定するために、特定のインデックス配列を有する特異的な捕捉プローブに連結した(下記の表を参照)。
(表14)捕捉プローブ1のライブラリ。識別用のインデックスは太字で表示する。
Figure 2021522816
16℃で1時間インキュベートし、75℃で15分間不活化した後、等量の2倍Novex(登録商標)TBE−Urea Sample Buffer(Thermo Fisher Scientific)をこの第1のライゲーション産物反応に加え、試料を95℃で2分間熱変性させ、氷上に置いた。調製した15μlの試料を、Novex(登録商標)TBE−Urea Gels、15%、15ウェル(Thermo Fisher Scientific)にロードし、電気泳動を180Vの一定電圧で75分間行った。DNAを、SYBR Gold Nucleic Acid Gel Stain(Thermo Scientific)を用いて10分間染色した。ゲルを、青色トレイ上のChemiDoc Touch Imaging System(Bio Rad)で可視化した。オリゴヌクレオチドに連結された捕捉プローブのライゲーション産物を含むバンドを、ゲルから切り出した。次いで、ゲル片を粉砕し、500μLの蒸留水に浸漬し、4℃で一晩放置して、連結オリゴヌクレオチドを抽出した。続いて、抽出された連結オリゴヌクレオチドを、Amicon Ultra 0.5mL遠心式MWCO 3kDaフィルタを用いて、各洗浄工程でおよそ400μLの蒸留水を加えることによって、3回洗浄した。最終洗浄の後、濃縮オリゴヌクレオチドを第1ストランド合成反応に使用した。均質化した連結ゲルインプット4μL、5倍Volcano2G緩衝液(MyPols)4μL、1μM第1ストランドプライマー0.4μL、10mM dNTP 0.5μL、Volcano2Gポリメラーゼ(MyPols)0.4μL、及び蒸留水10.7μLを用いて、第1ストランド合成を行った。PCR条件は、95℃で3分、続いて95℃で30秒、55℃で5分、及び72℃で1分のサイクルを15回であった。
Figure 2021522816
第1ストランドPCR生成物を、製造業者の指示に従って、モナークPCR&DNAクリーンアップキット(New England Biolabs)を用いて精製し、10μLの溶出緩衝液中で溶出した。次いで、溶出された8μLの第1ストランド生成物を2μLの捕捉プローブ2(100nM)に連結し、60℃まで5分間加熱し、続いて4℃までゆっくり(0.1℃/秒)温度を低下させた。次いで、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、1μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び1μLの蒸留水からなる10μLを添加した。
Figure 2021522816
16℃で1時間のインキュベーション及び75℃で15分間の不活性化後、2μLの連結反応物を、4μLの5倍HF緩衝液(New England Biolabs)、0.4μLの10mM dNTP、1μLの10μM順方向配列プライマー(PE1)及び1μLの10μM逆方向配列プライマー(PE2V2)、0.2μLのPhusion DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)、並びに11,4μLの蒸留水を含有する、PCR反応物に適用した。PCR条件は、98℃で30秒間、次いで98℃で15秒間、60℃で20秒間、及び72℃で20秒間の20サイクル、最後に72℃で5分間であった。PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)を用いて製造説明書に従って精製し、30μLの蒸留水に溶出した。
Figure 2021522816
PCR生成物は、Illumina MiniSeq System(イルミナ)からのプロトコルに従って配列決定した。CLC GenomicsWorkbench、11.0.1(Qiagen)のソフトウェアを用いて、異なるバーコードに対する読取り数を同定し、バーコードの相対存在量を計算した。最後に、インビボ肝臓相対存在量と、肝臓試料相対存在量のエクスビボスパイクとの比率を計算した。
(表15)4時間の肝臓試料読取り数及び各試料の相対存在量(n=3)
Figure 2021522816
Figure 2021522816
図16は、皮下注射の4時間後の非複合オリゴヌクレオチド(配列番号35)に対する、肝濃縮倍数を示す。GalNAc複合オリゴヌクレオチド(配列番号22)及び配列番号26は、非複合オリゴヌクレオチド(配列番号35)と比較して、3.5倍の肝濃縮を示す。
実施例15
バーコードを含むDNA/PSオリゴヌクレオチドに複合された種々の化学的部分のライブラリが、シーケンシングを用いて単一動物でのそれらの血漿保持について調べることができるという原理の証明を示すデータ。オリゴヌクレオチドに複合されたパルミチン酸アルブミン結合C16が皮下注射の4時間後に血漿中に濃縮されることを原理の証明として示す、データ。データはまた、GalNAc複合オリゴヌクレオチドが、裸のオリゴヌクレオチドと比較して循環から除去されることを同定する。
PBS中の各オリゴヌクレオチド(下の表を参照)5μM溶液を、0.25mL/マウスの用量でC57BL/6Jマウス8(n=3)に皮下注射し、注射の4時間後に血漿試料を採取した。
表.複合体を有するバーコード化オリゴヌクレオチドのライブラリ。識別用のバーコードは太字で表示する。
使用される化合物は、上記の表13に複合体として示され、更に化合物配列番号46を含む:
Figure 2021522816
注射の4時間後、10μLの血漿試料を、Tissue Lyzer(Qiagen)を用いて240μLのRIPA緩衝液(Pierce)中で均質化した。並行して、5μMの各オリゴを含有する溶液10μLを、10μLのエクスビボ血漿試料中にスパイクし、試料を上述のように240μLのRIPA緩衝液中で均質化した。2μLの均質化血漿RIPA溶液を、その後、1μLの捕捉プローブ1(1nM)、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、1μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び8μLの蒸留水を含有する、第1の連結反応で使用した。各試料を、後で各個々の試料を同定するために、特定のインデックス配列を有する特異的な捕捉プローブ1に連結した。
(表16)捕捉プローブ1のライブラリ.識別用のインデックスは太字で表示する
Figure 2021522816
16℃で1時間インキュベートし、75℃で15分間不活化した後、2μLの連結反応物を、2μLの連結反応物、4μLの5倍Volcano緩衝液(MyPols)、0.4μLの第1ストランドプライマー1μM、0.5μLのdNTP 10mM、0.4μLのVolcano PG(MyPols)、及び12.7μLの蒸留水を含有する、第1ストランド合成のために使用した。PCR条件は、95℃で3分、続いて95℃で30秒、55℃で30分、及び72℃で1分のサイクルを15回であった。
Figure 2021522816
全ての第1ストランドPCR生成物をプールし、50μLのプールした第1ストランドPCR生成物を、モナークPCR&DNAクリーンアップキット(New England Biolabs)を用いて製造業者の指示に従って精製し、10μLの溶出緩衝液中で溶出した。次いで、溶出された8μLの第1ストランド生成物を2μLの捕捉プローブ2(100nM)に連結し、60℃まで5分間加熱し、続いて4℃までゆっくり(0.1℃/秒)温度を低下させた。次いで、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、1μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び1μLの蒸留水からなる10μLを添加した。
Figure 2021522816
16℃で1時間のインキュベーション及び75℃で15分間の不活性化後、2μLの連結反応物を、4μLの5倍HF緩衝液、0.4μLの10mM dNTP、1μLの10μM順方向配列プライマー(PE1)及び1μLの10μM逆方向配列プライマー(PE2V2)、0.2μLのPhusion DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)、並びに11,4μLの蒸留水を含有する、PCR反応物に適用した。PCR条件は、98℃で30秒間、次いで98℃で15秒間、60℃で20秒間、及び72℃で20秒間の20サイクル、最後に72℃で5分間であった。
Figure 2021522816
PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)を用いて製造説明書に従って精製し、30μLの蒸留水に溶出した。PCR生成物は、Illumina MiniSeq System(イルミナ)からのプロトコルに従って配列決定した。CLC Genomics Workbench、11.0.1のソフトウェアを用いて、異なるバーコードに対する読取り数を同定し、バーコードの相対数を計算した。最後に、インビボ血漿相対存在量と、血漿試料中のエクスビボスパイクとの比率を計算した。
(表17)4時間の血漿試料読取り数及び各試料の相対存在量(n=3)
Figure 2021522816
(表18)4時間の血漿試料読取り相対存在量(平均及び標準偏差)、及び血漿のスパイクに対するインビボ比率
Figure 2021522816
図17は、皮下注射の4時間後の非複合オリゴ化合物(配列番号35)に対する、血漿濃縮を示す。C16脂肪酸複合体(配列番号46)を有するオリゴヌクレオチドは、裸のオリゴヌクレオチド配列番号35と比較して12.5倍の血漿存在量を示した。GalNAc複合オリゴヌクレオチド(配列番号22)は血漿からの枯渇を示した。
実施例16
バーコードを含むオリゴヌクレオチドを含有するLNA/DNA/PSに複合した種々の化学部分のライブラリが、シーケンシングを用いて単一動物での複数の組織における組織送達特性について調べられることを示す、データ。データはまた、コレステロール複合(配列番号49及び50)及びトコフェロール複合オリゴヌクレオチド(配列番号60及び61)が肝臓に豊富であり、静脈注射から3日後に腎臓で還元されることも、同定する。データはまた、胆汁アミン複合体(配列番号51及び52)が膵臓中のオリゴヌクレオチド含量を増加させることも同定している。
15のバーコード化オリゴヌクレオチドのライブラリ(下表)を、10mg/kgの用量(全オリゴヌクレオチド)でC57BL/6Jマウス(n=2)に静脈内注射した。以下の臓器:脂肪組織、皮質、眼、大腿骨、心臓、腸骨、腎臓、肝臓、肺、リンパ節、膵臓、血清、脊髄、脾臓、及び胃を、3日後に採取し、分析した。
(表19)複合体を有するバーコード化オリゴのライブラリ。識別用のバーコードは太字で表示する。
複合体は単語で示す。LNAヌクレオチドは大文字で示す。
Figure 2021522816
注射の3日後、組織試料を、Tissue Lyzer(Qiagen)を用いてRIPA緩衝液(Pierce)中で均質化した。組織を、10mgの組織/450μLのRipa緩衝液の比率で、その重量に応じた量のRIPA緩衝液中で均質化した。均質化した肝臓、腎臓、及び肺組織を、その後蒸留水で100倍に希釈し、一方で他の組織は蒸留水で10倍に希釈した。試料を75℃で40分間、次いで4℃で15分間インキュベートすることにより、DNアーゼ不活化を行った。並行して、参照標準化のための2つの試料は、5μM(各)オリゴヌクレオチドライブラリ及び490μLのRIPA緩衝液(最終100nMの各オリゴヌクレオチド)を含む、10μLの溶液からなった。
4μLのRIPA溶液を、2μLの捕捉プローブ1(1nM)、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、0.25μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び5.75μLの蒸留水を含有する、第1の連結反応で使用した。各組織試料を、後で各個々の試料を同定するために、特定のインデックス配列を有する特異的な捕捉プローブ1に連結した(下記の表を参照)。
(表20)32の捕捉プローブ1のライブラリ。識別用のインデックスは太字で表示する。
Figure 2021522816
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16℃で1時間インキュベートし、75℃で15分間不活化した後、2μLの連結反応物を、2μLの連結反応物、4μLの5倍Volcano緩衝液(MyPols)、0.5μLの第1ストランドプライマー100nM、0.5μLのdNTP 10mM、0.4μLのVolcano PG(MyPols)、及び12.6μLの蒸留水を含有する反応物における、第1ストランド合成のために使用した。PCR条件は、95℃で2分、続いて95℃で30秒及び60℃で30分のサイクルを15回、最後に72℃で5分であった。
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全ての第1ストランドPCR生成物をプールし、50μLのプールした第1ストランドPCR生成物を、モナークPCR&DNAクリーンアップキット(New England Biolabs)を用いて製造業者の指示に従って精製し、10μLの溶出緩衝液中で溶出した。溶出された4μLの第1ストランド生成物を4μLの捕捉プローブ2(100nM)と混合し、60℃まで5分間加熱し、続いて4℃までゆっくり(0.1℃/秒)温度を低下させた。次いで、2μLのT4リガーゼ緩衝液、6μLのPEG、0.5μLのT4リガーゼ(ThermoFisher Scientific)、及び3.5μLの蒸留水からなる12μLを添加した。
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4℃で1時間のインキュベーション及び75℃で15分間の不活性化後、2μLの連結反応物を、4μLの5倍HF緩衝液、0.4μLの10mM dNTP、1μLの10μM順方向配列プライマー(PE1)及び1μLの10μM逆方向配列プライマー(PE2V3)、0.2μLのPhusion DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)、並びに11.4μLの蒸留水を含有する、PCR反応物に適用した。PCR条件は、98℃で30秒間、次いで98℃で15秒間、60℃で20秒間、及び72℃で20秒間の20サイクル、最後に72℃で5分間であった。
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PCR生成物を、QIAquick PCR purification kit(Qiagen)を用いて製造説明書に従って精製し、30μLの蒸留水に溶出した。PCR生成物は、Illumina MiniSeq System(イルミナ)からのプロトコルに従って配列決定した。CLC Genomics Workbench,11.0.1のソフトウェアを使用する。異なるバーコードに対する読取り数を同定し、各捕捉インデックス(各組織試料)に対するバーコードの相対数を計算した。各バーコードの相対数は、試験管反応からのインデックス参照ライブラリ1内のバーコードの相対数に対して正規化(%)した。
(表21)2匹のC57BL/6Jマウスにおける静脈内注射から3日後の組織試料読取り数
Figure 2021522816
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(表22)参照ライブラリ1の読取りの相対的存在量で標準化(%)した、各組織試料中のバーコードオリゴの読取りの相対的存在量。読取りの相対的存在量は、トコフェロール複合体(化合物配列番号58及び配列番号59)及びコレステロール複合体(配列番号47及び配列番号48)が、裸のオリゴである配列番号55、56、及び57、並びに他の複合体と比較して、肝臓への肝臓分布を増加させ、腎臓分布を減少させることを示す。胆汁アミン複合体(配列番号49及び配列番号50)は、膵臓における含有量の増加を示す。
Figure 2021522816
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以下のLNAオリゴをシーケンシングに使用した。
LNA混合物:
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捕捉プローブ:
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捕捉プローブ1逆転写プライマー:
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(表a)オリゴヌクレオチド.全ての結合はホスホジエステルであり、全てのヌクレオチドは「r」が先行しない限りDNAヌクレオチドであり、その場合、これらはリボヌクレオチドである。「/36−FAM/」は3’FAM基を示し、/iSp18/は18原子のヘキサエチレングリコールのスペーサを示し、/3AmMO/は3’アミノ修飾剤を示し、「/5Cy5/」は5’Cy5基を示す。ヌクレオチドコードは、IUPACヌクレオチドコードによる。
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(表B)修飾オリゴヌクレオチド−全ての結合はホスホチオエートである。大文字のヌクレオチドはLNAヌクレオチドである。小文字のヌクレオチドはDNAヌクレオチドである。大文字の「C」ヌクレオチドは、5−メチル−シチジンである。「5’p」は、5’リン酸化を指す。
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16℃で1時間インキュベートし、75℃で15分間不活化した後、2μLの連結反応物を、2μLの連結反応物、4μLの5倍Volcano緩衝液(MyPols)、0.5μLの第1ストランドプライマー100nM、0.5μLのdNTP 10mM、0.4μLのVolcano PG(MyPols)、及び12.6μLの蒸留水を含有する反応物における、第1ストランド合成のために使用した。PCR条件は、95℃で2分、続いて95℃で30秒及び60℃で30分のサイクルを15回、最後に72℃で5分であった。
Figure 2021522816
4℃で1時間のインキュベーション及び75℃で15分間の不活性化後、2μLの連結反応物を、4μLの5倍HF緩衝液、0.4μLの10mM dNTP、1μLの10μM順方向配列プライマー(PE1)及び1μLの10μM逆方向配列プライマー(PE2V3)、0.2μLのPhusion DNAポリメラーゼ(New England Biolabs)、並びに11.4μLの蒸留水を含有する、PCR反応物に適用した。PCR条件は、98℃で30秒間、次いで98℃で15秒間、60℃で20秒間、及び72℃で20秒間の20サイクル、最後に72℃で5分間であった。
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Claims (77)

  1. LNA又は2’−O−メトキシエチル修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドなどの2’糖修飾オリゴヌクレオチドなどの修飾オリゴヌクレオチドの核酸塩基配列をシーケンシングするための方法であって、次の工程:
    III.前記2’糖修飾オリゴヌクレオチドからポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成を行って、前記2’糖修飾オリゴヌクレオチドの相補体を含む核酸配列を生成することと;
    IV.工程IIで得られた前記第1ストランド合成生成物のプライマーベースのシーケンシングを行うことと
    を含む、方法。
  2. 工程Iの後かつ工程IIの前に、工程Iの前記第1ストランド生成物が、PCR増幅される、請求項1に記載の方法。
  3. 工程IIが、前記プライマーベースのシーケンシングの前に、前記第1ストランド合成生成物又はPCR増幅生成物のクローン増幅を含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 修飾オリゴヌクレオチド試料中に存在する、修飾オリゴヌクレオチド種の集団内の複数の修飾オリゴヌクレオチド種の並列シーケンシングのための方法である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’領域に相補的な第1プライマーが、前記5’−3’第1ストランド合成の開始のため前記修飾オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、前記修飾オリゴヌクレオチドが、自己プライミング捕捉プローブであるか又は第1プライマー結合部位を含むかのいずれかである3’捕捉プローブに連結される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記第1ストランド合成工程の前に、第1プライマーが、前記ポリメラーゼ媒介第1ストランド合成の開始のため前記3’捕捉プローブにハイブリダイズされる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記修飾オリゴヌクレオチドへの前記3’捕捉プローブの連結後かつ第1ストランド合成の前に、ライゲーション産物が、例えばゲル精製により、又は非連結型3’捕捉プローブの酵素的分解により精製される、請求項6又は7に記載の方法。
  9. 前記PCR工程が、PCRプライマー対を用いて実施され、ここで、前記PCRプライマーの1つが前記3’捕捉プローブに特異的であり、第2のPCRプライマーが、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの前記修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記シーケンシング工程IIが、クローン増幅プライマーを用いる工程Iの前記第1ストランド生成物の前記クローン増幅を含み、ここで、前記クローン増幅プライマーの1つが前記3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの前記修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第1ストランド合成工程Iの後に、第1ストランド合成生成物の精製が行われた場合、アダプタープローブが、前記第1ストランド合成生成物の3’末端で連結される、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記PCR工程が、一対のPCRプライマーを用いて実施され、ここで、PCRプライマーの一方が前記3’捕捉プローブに特異的であり、他方のPCRプライマーがアダプタープローブに特異的である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記シーケンシング工程IIが、前記3’捕捉プローブ及びアダプタープローブにそれぞれ特異的なクローン増幅プライマーを用いる工程Iの第1ストランド合成生成物の前記クローン増幅を含む、請求項11又は12に記載の方法。
  14. 第1ストランド合成後、前記第1ストランド合成生成物が、ポリアデニル化される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法。
  15. 第2ストランドが、ポリTプライマーを用いて前記第1ストランドから合成される、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ポリTプライマーが、PCRプライマー結合部位及び/又はクローン増幅プライマー結合部位を更に含む、請求項15に記載の方法。
  17. 前記PCR工程が、前記3’捕捉プローブに特異的なプライマーと、前記ポリTプライマー又は前記ポリTプライマーにおける前記PCRプライマー結合部位に特異的なPCRプライマーのいずれかと、を用いて行われる、請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記PCR工程が、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’領域などの修飾オリゴヌクレオチドに特異的なプライマーと、前記ポリTプライマー又は前記ポリTプライマーにおける前記PCRプライマー結合部位に特異的なPCRプライマーのいずれかと、を用いて行われる、請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記シーケンシング工程が、クローン増幅を含み、ここで、前記クローン増幅プライマーの1つが、前記3’捕捉プローブ又は前記修飾オリゴヌクレオチド(前記修飾オリゴヌクレオチドの3’領域など)に特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、前記ポリTプライマーに特異的である、請求項14〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記PCRプライマーが、フローセル捕捉プローブ結合部位などのクローン増幅プライマー結合部位を更に含み、ここで、前記シーケンシング工程が、前記クローン増幅プライマー結合部位に相補的なフローセル結合プライマーなどのクローン増幅プライマーを用いるクローン増幅を含む、請求項18に記載の方法。
  21. 前記第1ストランド合成の前に、前記ポリメラーゼ媒介5’−3’第1ストランド合成の前に、前記修飾オリゴヌクレオチドが、プライマー結合部位を含む5’捕捉プローブに連結される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  22. 前記修飾オリゴヌクレオチドが5’リン酸基を含むか、又は前記5’捕捉プローブの連結の前に前記修飾オリゴヌクレオチドの5’末端がリン酸化されるか、のいずれかである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記PCR工程が、前記修飾オリゴヌクレオチドの前記3’領域などの前記修飾オリゴヌクレオチドに特異的な第1のPCRプライマーと、前記5’捕捉プローブに特異的な第2のPCRプライマーと、を用いて行われる、請求項21又は22に記載の方法。
  24. 第1ストランド合成の前に、3’捕捉プローブが、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’末端への前記5’捕捉プローブの前記連結の前、後、又は同時のいずれかで、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結され、ここで、前記3’捕捉プローブが、自己プライミング捕捉プローブであるか又は第1のプライマー結合部位を含むかのいずれかである、請求項21又は22に記載の方法。
  25. 第1ストランド合成の前に、前記ライゲーション産物が、例えばゲル精製により、又は非連結型5’捕捉プローブの、及び使用される場合は3’捕捉プローブの、酵素的分解により精製される、請求項21〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 第1ストランド合成が、前記3’捕捉プローブとハイブリダイズした第1のプライマーを用いて、又は前記自己プライミング3’捕捉プローブから、開始される、請求項24又は25に記載の方法。
  27. 前記PCR工程が、前記3’捕捉プローブに特異的な第1のPCRプライマーと、前記5’捕捉プローブに特異的な第2のPCRプライマーと、を用いて行われる、請求項24〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記PCRプライマーがクローン増幅プライマー結合部位(フローセルプライマー結合部位など)を含み、前記シーケンシング工程がクローン増幅を含む、請求項23又は27に記載の方法。
  29. 前記シーケンシング工程IIが、クローン増幅プライマーを用いる工程Iの前記第1ストランド生成物の前記クローン増幅を含み、ここで、前記クローン増幅プライマーの1つが前記3’捕捉プローブに特異的であり、第2のクローン増幅プライマーが、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’領域などの前記修飾オリゴヌクレオチドに特異的である、請求項24〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記3’捕捉プローブが、T4−DNAリガーゼを用いて前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に連結される、請求項6〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記5’捕捉プローブが、T4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼIIを用いて前記修飾オリゴヌクレオチドの5’末端に連結される、請求項21〜30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記シーケンシング工程IIがクローン増幅を含み、前記クローン増幅プライマーが、固体支持体(例えば、フローセル)に結合されるか、又はエマルション滴内に区画化される、請求項1〜31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記固相増幅が、固相ブリッジ増幅である、請求項32に記載の方法。
  34. 前記プライマーベースのシーケンシング方法が、合成法によるシーケンシングを用いて行われる、請求項1〜32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記プライマーベースのシーケンシング方法が、循環可逆的終結法(cyclic reversible termination method:CRT)である、請求項1〜33のいずれか一項に記載の方法。
  36. 前記シーケンシングが、超並列シーケンシングなどの並列シーケンシング方法である、請求項1〜34のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記プライマーベースのシーケンシングが、クローンブリッジ増幅(例えば、イルミナシーケンシング−可逆的色素ターミネータ)、又はクローンエマルションPCR(Roche 454、GS FLX Titanium、Life Technologies SOLiD4、Life Technologies Ion Proton)を用いて行われる、請求項1〜35のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記第1ストランド合成が、ポリメラーゼ及びポリエチレングリコール又はプロピレングリコールの存在下において行われる、請求項1〜37のいずれか一項に記載の方法。
  39. 第1ストランド合成に使用される前記ポリメラーゼが、Taqポリメラーゼ又はVolcano2Gポリメラーゼ又はPrimeScript逆転写酵素である、請求項1〜38のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記シーケンシング工程が、クローン増幅プライマーを用いる前記PCR増幅生成物の前記クローン増幅を含む、請求項2〜39のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記2’糖修飾オリゴヌクレオチドが、2’糖修飾ホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、請求項1〜40のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接する2’糖修飾ヌクレオシドを含む、請求項1〜41のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、請求項1〜42のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、請求項1〜43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’末端に位置する少なくとも2つ又は少なくとも3つの近接する2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドなどの、前記修飾オリゴヌクレオチドの3’に位置する少なくとも1つの2’−O−メトキシエチルRNA(MOE)ヌクレオシドを含む、請求項1〜44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNAヌクレオシドを含む、請求項1〜45のいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、少なくとも2つの近接するLNAヌクレオチド又は少なくとも3つの近接するLNAヌクレオチドを含む、請求項1〜46のいずれか一項に記載の方法。
  48. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオチドが3’末端に位置することを含む、請求項1〜47に記載の方法。
  49. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、LNAホスホロチオエートオリゴヌクレオチドである、請求項1〜48のいずれか一項に記載の方法。
  50. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、LNAギャップマー(gapmer)又はLNAミクスマー(mixmer)などのLNAヌクレオシド及びDNAヌクレオシドの両方を含む、請求項1〜49のいずれか一項に記載の方法。
  51. 前記LNAオリゴヌクレオチドが、少なくとも1つのLNA−Tヌクレオシド又は少なくとも1つのLNA−Cヌクレオシドを含む、請求項1〜50のいずれか一項に記載の方法。
  52. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、1つ以上のLNAヌクレオシド、及び1つ以上の2’−O−メトキシエチルヌクレオシドなどの1つ以上の2’置換ヌクレオシドを含む、請求項1〜51のいずれか一項に記載の方法。
  53. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、2’−O−メトキシエチルギャップマー、混合ウィング(mixed wing)ギャップマー、交互フランク(alternating flank)ギャップマー、又はLNAギャップマーからなる群より選択される、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  54. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、ミクスマー又はトータルマー(totalmer)である、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  55. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、GalNAc複合体などの複合基(conjugate group)を含む、請求項1〜54のいずれか一項に記載の方法。
  56. 修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば単一のオリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールにおいて、純度又は非均一性の程度を決定するための方法である、請求項1〜55のいずれか一項に記載の方法。
  57. 修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば修飾オリゴヌクレオチド合成バッチ又は複数のオリゴヌクレオチド合成バッチのプールに存在する、前記修飾オリゴヌクレオチドの前記配列又は優勢な配列を決定するための方法である、請求項1〜56のいずれか一項に記載の方法。
  58. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団、例えば同じオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)又はオリゴヌクレオチド合成操作(若しくはバッチ)のプールからの、修飾オリゴヌセロチド(oligonucelotide)の集団である、請求項1〜57のいずれか一項に記載の方法。
  59. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、細胞、又は組織若しくは生体から単離された修飾オリゴヌクレオチドの集団である、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  60. 標的組織又は標的細胞に優先的に標的指向する修飾オリゴヌクレオチドを同定するための方法であって、ここで、該方法が、次の工程:
    (i)修飾オリゴヌクレオチドの混合物を哺乳動物などの生体に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの前記混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
    (ii)前記修飾オリゴヌクレオチドが、前記哺乳動物内に分配される、及び/又は前記細胞によって取り込まれるようにすることと;
    (iii)所望の標的組織又は所望の標的細胞を含む、前記哺乳動物由来の1つ以上の組織又は細胞から修飾オリゴヌクレオチドの集団を単離することと;
    (iv)前記請求項のいずれか一項に記載の方法を実施することと;これにより、
    (v)前記哺乳動物の前記所望の標的組織又は細胞に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと
    を含む、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  61. 標的細胞などの細胞によって優先的に取り込まれる修飾オリゴヌクレオチドを同定するための方法であって、ここで、該方法が、次の工程:
    (i)修飾オリゴヌクレオチドの混合物を細胞に投与することであって、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの前記混合物の各メンバが特有の核酸塩基配列を含む、投与することと;
    (ii)前記細胞を一定期間インキュベートすることと;
    (iii)修飾オリゴヌクレオチドの集団を前記細胞から単離することと;
    (iv)請求項1〜59のいずれか一項に記載の方法を実施することと;これにより、
    (v)前記細胞に豊富である1つ以上の修飾オリゴヌクレオチド配列を同定することと;
    を含む、請求項1〜52のいずれか一項に記載の方法。
  62. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団を含み、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団の各メンバがヌクレオチドのアプタマ領域を含む、請求項1〜61のいずれか一項に記載の方法。
  63. 前記修飾オリゴヌクレオチドが、修飾オリゴヌクレオチドの集団を含み、ここで、修飾オリゴヌクレオチドの前記集団の各メンバが異なる複合基を含む、請求項1〜61のいずれか一項に記載の方法。
  64. 前記5’捕捉プローブが、請求項65〜76のいずれか一項に規定のものである、請求項21〜63のいずれか一項に記載の方法。
  65. 5’リン酸化修飾オリゴヌクレオチドの5’末端へのT4−RNAリガーゼ又はT4−RNAリガーゼII媒介連結のための、5’捕捉プローブであって、3’−5に:
    VII.第1の領域であって、3’末端RNAヌクレオシド、又は3’末端−OH基を有するRNAヌクレオチドの3’末端領域を含む、領域と;
    VIII.ヌクレオチドの第2の領域であって、プライマー結合部位、例えばPCRプライマー結合部位(又は第2ストランド合成のためのプライマー部位)の前記相補体を含む、領域と;
    IX.第3の領域であって、
    d.ヌクレオチドの配列、又は、
    e.ポリメラーゼのリードスルーを阻害するリンカー領域、又は、
    f.5’リン酸塩以外の5’末端基を含む、領域と;
    X.ヌクレオチドの第4の領域であって、
    c.前記第3の領域と共有結合しているか、又は、
    d.前記第3の領域が5’−リン酸以外の5’末端基である場合、前記第4の領域と不連続であるか、のいずれかである、領域と;
    XI.ヌクレオチドの第5の領域であって、前記修飾オリゴヌクレオチドの5’領域に相補的である、又は任意に縮重ヌクレオチドの領域であり得る、領域と;
    XII.5’ブロッキング基、すなわち5’リン酸塩以外の5’基と;を含み、
    ここで、前記第2の領域及び前記第4の領域が、前記第2の領域と前記第4の領域との間に二本鎖を形成することができるヌクレオチドの相補的領域を含む、5’捕捉プローブ。
  66. 前記第1の領域が、2〜20のRNAヌクレオチド、例えば3〜10のRNAヌクレオチドを含む、請求項65に記載の5’捕捉プローブ。
  67. 前記第2の領域(II)が、シーケンシングプライマー結合部位及び/又はフローセル結合部位を含む、請求項65又は66に記載の5’捕捉プローブ。
  68. 前記第2の領域(II)が、分子バーコード領域を更に含む、請求項65〜67のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  69. 前記第2の領域(II)が、シーケンシング反応バーコード領域を更に含む、請求項65〜68のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  70. 前記第2の領域(II)が、シーケンシングプライマー結合領域を更に含む、請求項65〜69のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  71. 第1ストランド合成中におけるポリメラーゼのリードスルーを妨げるリンカー領域IIIを含む、請求項65〜70のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  72. 前記リンカー領域IIIが、非ヌクレオチドリンカー、例えばC6−32ポリエチレングリコールリンカー、例えばC18ポリエチレングリコールリンカー、又はアルキルリンカーを含むか、あるいは逆ヌクレオシド結合(inverted nucleoside linkage)を含むヌクレオチドの領域である、請求項71に記載の5’捕捉プローブ。
  73. 領域IIIが、領域I及びIIを含む前記第1ストランド並びに領域IV及びVを含む第2ストランドである二本鎖の5’捕捉プローブをもたらす、不連続部を含むか、又は不連続部である、請求項71に記載の5’捕捉プローブ。
  74. 領域Vが、修飾オリゴヌクレオチドの前記5’領域に相補的なヌクレオチドの所定の領域を含む、請求項65〜73のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  75. 領域Vが、ヌクレオチドの縮重配列を含む、請求項65〜73のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  76. 領域Vの前記5’末端が、5’−FAMなどの蛍光標識を含む、請求項65〜75のいずれか一項に記載の5’捕捉プローブ。
  77. 修飾オリゴヌクレオチドの前記捕捉に使用するためのキットであって、前記キットは3’捕捉プローブ及び5’捕捉プローブを含み、ここで、前記5’捕捉プローブが請求項65〜76のいずれか一項に記載のものである、キット。
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