JP2021511291A - 置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物並びにその医薬組成物および使用 - Google Patents

置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物並びにその医薬組成物および使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体である置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物の医薬組成物およびその使用を提供する。本発明の化合物は、Trkキナーゼ阻害剤で治療可能な疾患を治療するために使用することができる。【化1】

Description

本発明は、医薬の技術分野に属し、特に、置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物およびそれを含む組成物、並びにそれらの使用に関する。より具体的には、本発明は、Trkファミリーのタンパク質チロシンキナーゼへの阻害を示し、痛み、炎症、癌、および特定の感染症を治療するために使用することができる、特定の重水素で置換された(S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミドに関し、これらの重水素で置換された化合物は、より優れた薬力学的および/または薬物動態的な特性を有する。
Trkは、神経栄養因子(NT)と呼ばれる一群の可溶性成長因子によって活性化される高親和性受容体チロシンキナーゼである。Trk受容体ファミリーには、TrkA、TrkB、TrkCという3つのメンバーがある。神経栄養因子には、(1)TrkAを活性化できる神経成長因子(NGF)、(2)TrkBを活性化できる脳由来神経栄養因子(BDNF)およびNT4/5、および(3)TrkCを活性化できるNT3がある。Trkはニューロン組織で広く発現しており、ニューロン細胞の維持、シグナル伝達、生存に関連している。
文献はまた、Trkの過剰発現、活性化、増幅および/または突然変異が神経芽細胞腫、卵巣がん、乳がん、前立腺がん、膵臓がん、多発性骨髄腫、星状細胞腫および髄芽腫、神経膠腫、黒色腫、甲状腺がん、膵臓がん、大細胞神経内分泌腫瘍、大腸がんを含む多くの癌に関連していることも示している。さらに、Trk/神経栄養因子経路の阻害剤は、痛みや炎症性疾患を治療するためのさまざまな前臨床動物モデルにおいて有効であることが示されている。
神経栄養因子/Trk経路、特にBDNF/TrkB経路は、多発性硬化症、パーキンソン病(Parkinson’s disease)およびアルツハイマー病(Alzheimer’s disease)を含む神経変性疾患の原因にも関与している。神経栄養因子/Trk経路の調節は、これらの疾患および関連疾患の治療に有用である。
TrkA受容体は、クルーズ・トリパノソーマ(シャーガス病)のヒト宿主への寄生虫感染症における疾患経過にとって重要であると考えられている。したがって、TrkA阻害剤はシャーガス病および関連する原虫感染症の治療に有用である。
Trk阻害剤はまた、骨リモデリング調節の不均衡に関連する疾患、例えば、骨粗鬆症、関節リウマチ、および骨転移の治療に使用することができる。骨転移は癌の一般的な合併症であり、末期乳がんまたは前立腺がんの患者では最大70%、肺がん、結腸がん、胃がん、膀胱がん、子宮がん、直腸がん、甲状腺がん、または腎臓がんの患者では約15〜30%になる。骨溶解性転移は、激しい痛み、病的な骨折、生命にかかわる高カルシウム血症、脊髄圧迫およびその他の神経圧迫症候群を引き起こす可能性がある。これらの理由により、骨転移は費用がかかる深刻な癌の合併症である。したがって、増殖性骨細胞アポトーシスを誘導できる薬剤は非常に有利である。TrkA受容体とTrkC受容体の発現は、骨折したマウスモデルの骨形成領域で観察されている。また、ほとんどすべての骨芽細胞のアポトーシス剤が非常に有利である。TrkA受容体とTrkC受容体の発現は、骨折したマウスモデルの骨形成領域で観察されている。さらに、NGFの局在化はほとんどすべての骨芽細胞で観察された。最近、pan−Trk阻害剤が、ヒトhFOB骨芽細胞において、3つのTrk受容体すべてに結合する神経栄養因子によって活性化されるチロシンシグナル伝達を阻害できることが示された。このデータは、Trk阻害剤を使用して、癌患者における骨転移などの骨リモデリング疾患を治療する理論をサポートしている。
ラロトレクチニブ(LOXO−101)はLoxo Oncology社によって開発され、特定の解剖学的位置の腫瘍ではなく、Trkを発現するすべての腫瘍患者のための広スペクトル抗腫瘍薬である。LOXO−101の化学名は(S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−ピロリジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミドであり、構造式は次のとおりである。LOXO−101は2015年3月に最初の患者の治療を開始し、2016年7月13日に、Trk融合遺伝子の変異が陽性である成人および小児の外科的に切除不可能または転移性固形腫瘍について、FDAにより画期的な薬剤認定を受けされ、決定的な入選は2017年2月に完了され、2018年11月にFDAは商品名Vitrakviで上市を承認した。
Figure 2021511291
不十分な吸収、分布、代謝、および/または排泄(ADME)特性は、多くの薬剤候補の臨床試験が失敗する主な原因であることが知られている。現在市販されている多くの薬物も、ADMEの特性が悪いため、それらの適用範囲が制限されている。薬物の急速な代謝は、本来疾患を効率的に治療できる多くの薬物が、体内代謝からの早すぎる除去のために、薬物化し難いという結果をもたらし得る。薬物の迅速なクリアランスの問題は頻繁または高用量の投与によって解決されるものの、その方法では患者のコンプライアンスの悪さ、高用量の投与による副作用、および治療コストの上昇などの問題が生じる。さらに、急速に代謝される薬物はまた、患者を有害な毒性または反応性代謝物に曝露させる場合がある。
LOXO−101は、Trk阻害剤として多くの癌などの病気を治療するのに有効であるが、癌などの病気を治療し、優れた経口バイオアベイラビリティを有し、製薬性を有す新規化合物を見出すことは、依然として困難な課題である。したがって、治療剤として適切なTrkキナーゼ媒介性疾患に対する選択的阻害活性、またはより良い薬力学的/薬物動態を有する化合物を開発することが当技術分野で依然として必要であり、本発明は、そのような化合物を提供する。
上記の技術的課題に対して、本発明は、より良好なTrkキナーゼ阻害活性、より低い毒性および副作用、より良い薬力学/薬物動態学的特性を有し、Trkキナーゼが媒介する疾患の治療に使用できる新しい重水素で置換されるピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物並びにその組成物および使用を開示する。
これに対し、本発明は、以下の技術的解決策を採用する。
本発明の第1の側面では、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体が提供される。
Figure 2021511291
式中、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXはそれぞれ独立して水素または重水素であり、
付加的な条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されているものまたは重水素であることである。
ある実施形態では、R、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、X、X、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、R、R、RおよびRは重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、RおよびRは重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびX6は水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、R10およびR11は重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して水素または重水素から選択される。
ある実施形態では、R12、R13およびR14は重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11はそれぞれ独立して水素または重水素から選択される。
本発明は、別の側面において、本発明の化合物および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。ある実施形態では、本発明の化合物が、有効量で医薬組成物中に提供される。ある実施形態では、本発明の化合物は、治療的有効量で提供される。ある実施形態では、本発明の化合物は、予防的に有効量で提供される。
本発明はまた、別の側面において、薬学的に許容される賦形剤を本発明の化合物と混合して医薬組成物を形成するステップを含む、上記の医薬組成物の製造方法を提供する。
本発明はまた、別の側面において、治療的有効量の本発明の化合物を、それを必要とする対象に投与することが含まれる癌、痛み、炎症および特定の感染症を治療する方法にも関する。ある実施形態では、本発明の化合物の、それを必要とする対象における癌、痛み、炎症および特定の感染症の治療のための医薬の製造における使用が含まれる。ある実施形態では、前記化合物は、経口、皮下、静脈内または筋肉内に投与される。ある実施形態では、前記化合物は長期的に投与される。
本発明はまた、別の側面において、それを必要とする対象におけるTrkキナーゼ媒介性癌を治療する方法を提供し、この方法は、当該対象に本発明の化合物の治療的有効量を投与することを含む。ある実施形態では、前記の癌は、TrkA、TrkB、TrkC、またはTrkAおよびTrkBによって媒介されるものである。ある実施形態では、患者は、Trk関連癌を有すると診断または識別される。
本発明の他の目的および利点は、以下の発明を実施するための形態、実施例および特許請求の範囲から当業者には明らかであろう。
定義
本明細書において、「重水素化」とは、特に断りのない限り、化合物または基のうちの1つ以上の水素が重水素で置換されていることを意味します。重水素化は、一置換、二置換、多置換、または全置換であり得る。「1つ以上の重水素化」という用語は、「1回以上の重水素化」と互換的に使用される。
本明細書において、「非重水素化化合物」とは、特に断りのない限り、天然の重水素同位体含有量(0.015%)以下の重水素原子の割合を含む化合物を意味する。
本発明は、元の化合物と同等に本明細書に開示される同位体標識化合物も含む。本発明の化合物の同位体としては、例えば、水素、炭素、窒素、酸素、リン、硫黄、フッ素、及び塩素同位体、例えば、それぞれH、H、13C、14C、15N、17O、18O、31P、32P、35S、18F、及び36Clが挙げられる。本発明の化合物、またはエナンチオマー、ジアステレオマー、異性体、または薬学的に許容される塩もしくは溶媒和物、そのうち上記の化合物を含有する同位体または他の同位体原子が、すべて本発明の範囲内である。本発明では、特定の同位体標識化合物、例えばHおよび14Cの放射性同位体はまた、薬物および基質の組織分布実験において有用である。トリチウム(すなわちH)および炭素14(すなわち14C)は、それらの製造および検出が比較的容易で、同位体の中での好ましいものである。同位体で標識される化合物は、一般的方法で、入手容易な同位体で標識される試薬を非同位体の試薬に置き換えることにより、例示でのプロトコルを用いて、製造することができる。
本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含んでもよく、したがって、様々な「立体異性体」形態、例えば、鏡像異性体および/またはジアステレオマー形態で存在し得る。例えば、本発明の化合物は、個々の鏡像異性体、ジアステレオマーまたは幾何異性体(例えば、シスおよびトランス異性体)であってもよく、またはラセミ混合物および1種以上の立体異性体に富む混合物を含む立体異性体の混合物の形態であってもよい。異性体は、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)ならびにキラル塩の形成および結晶化を含む、当業者に公知の方法によって混合物から単離することができ、または好ましい異性体は、不斉合成によって製造することができる。
本明細書で使用される場合、「本発明の化合物」という用語は、式(I)で表される化合物を意味する。この用語は、式(I)の化合物の薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物または溶媒化合物、結晶多形、立体異性体または同位体変異体も含む。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、信頼できる医学的判断の範囲内で、過度の毒性、刺激、アレルギーなどなしにヒトおよび下等動物の組織との接触に適しており、妥当な利益/危険比に見合う塩を意味する。薬学的に許容される塩は、当技術分野でよく知られている。例えば、Berge et al.によってJ. Pharmaceutical Sciences(1977)66:1−19に詳細に記載されている薬学的に許容される塩。
本発明の化合物の薬学的に許容される塩には、適切な無機および有機酸ならびに無機および有機塩基から誘導される塩が含まれる。薬学的に許容される無毒の酸付加塩の例は、例えば、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸および過塩素酸などの無機酸との塩、または酢酸、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸またはマロン酸などの有機酸との塩である。当該技術分野での通常の方法、例えば、イオン交換法を使用して形成された塩も含まれる。他の薬学的に許容される塩には、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、カンファー酸塩、カンファースルホン酸塩、クエン酸塩、シクロペンタプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グリセリンリン酸塩、グルコン酸塩、ヘミ硫酸塩、エナント酸塩、ヘキサン酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシ−エタンスルホン酸塩、ラクトビオン酸塩、乳酸塩、ラウリン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、ウンデカン酸塩、バレリアン酸塩などが含まれる。適切な塩基から誘導される薬学的に許容される塩には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウムおよびN(C1−4アルキル)塩が含まれる。代表的なアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩には、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム塩などが含まれる。他の薬学的に許容される塩は、適切な場合、ハロゲン化物イオン、水酸化物イオン、カルボン酸イオン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、低級アルキルスルホン酸イオン、およびアリールスルホン酸イオンなどの対イオンと共に形成される非毒性のアンモニウム塩、第四級アンモニウム塩、及びアミンカチオンを含む。
「溶媒和物」という用語とは、本発明の化合物が溶媒分子に特定の比率で配位して形成される錯体を意味する。「水和物」とは、本発明の化合物と水との配位により形成される錯体を意味する。
「プロドラッグ」という用語は、それ自体が生物学的に活性であっても非活性であってもよく、適切な方法で摂取すると、ヒトの体内で代謝または化学反応を受けて、式(I)の化合物のクラス、または式(I)の化合物の1つからなる塩または溶液に変換されることを含む。プロドラッグとしては、本発明の化合物の遊離のアミノ基、ヒドロキシル基又はカルボキシル基に、アミノ酸残基又は1つ以上(例えば2、3又は4)のアミノ酸残基からなるポリペプチド鎖がアミド又はエステル結合を介して共有結合された化合物が挙げられるが、これらに限定されない。アミノ酸残基には、通常3文字の記号で表される20個の天然アミノ酸が含まれるが、これらに限定されなく、4−ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、デモシン(Demosine)、イソデモシン(Isodemosine)、3−メチルヒスチジン、n−バリン、オルニチン、およびメチオニンスルホンも含まれる。他のタイプのプロドラッグも含まれる。例えば、遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルとして誘導され得る。Advanced Drug Delivery Reviews 1996,19,115に記載されているように、遊離ヒドロキシル基は、ヘミスクシネート、ホスフェート、ジメチルアミノアセテート、およびホスホリルオキシメトキシカルボニル基を含むが、これらに限定されない基を使用して誘導体化される。ヒドロキシおよびアミノのカルバメートプロドラッグ、ならびにヒドロキシのカーボネートプロドラッグ、スルホネートおよびサルフェートも含まれる。また、(アシルオキシ)メチルおよび(アシルオキシ)エチルエーテルなどのヒドロキシルの誘導体化も含まれ、前記アシル基は、エーテル、アミン、およびカルボン酸官能基を含むが、これらに限定されない基で置換されていてもよい、アルキルエステルであってもよく、または前記アシル基は上記のようなアミノ酸エステルである。このタイプのプロドラッグは、J.Med.Chem.1996,39,10に記載されている。遊離アミンは、アミド、スルホンアミド、またはホスホルアミドに誘導体化することもできる。これらの他の部分の全ては、エーテル、アミンおよびカルボン酸官能基を含む基を組み込むことができるが、これらに限定されない。
「結晶多形」という用語とは、一般的に固体状態での医薬品原材料の存在形態として表現される、化学薬物分子の異なる配列を意味する。薬物は、複数の結晶性物質の状態で存在する可能性があり、同じ薬物の異なる結晶形は、体内での溶解および吸収が異なる可能性があり、製剤の溶解および放出に影響を与える可能性がある。
本明細書で使用される場合、「対象」という用語は、ヒト(すなわち、任意の年齢層の男性または女性、例えば、小児対象(例えば、幼児、小児、青年)または成人対象(例えば、若年成人、中年成人または高齢者))および/または非ヒト動物、例えば哺乳類、例えば霊長類(例えばカニクイザル、アカゲザル)、ウシ、ブタ、ウマ、ヒツジ、ヤギ、げっ歯類、ネコおよび/またはイヌを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。他の実施形態では、対象は非ヒト動物である。
「疾患」、「障害」および「病気」は、本明細書では互換的に使用される。
特に断りのない限り、本明細書で使用される「治療」という用語は、対象が特定の疾患、障害、または病気を有する場合に生じる疾患、障害、または病気の重症度を低下させるか、または疾患、障害、または病気の進行を遅延させる作用(「治療的処置」)と、対象が特定の疾患、障害、または病気を有することを始める前に生じる作用(「予防的処置」)とを含む。
一般に、化合物の「有効量」は、標的生物学的反応を引き起こすのに十分な量を意味する。当業者によって理解されるように、本発明の化合物の有効量は、例えば、生物学的標的、化合物の薬物動態、治療される疾患、投与の様式、ならびに対象の年齢、健康状態および症状に依存して変化し得る。有効量は、治療的および予防的治療有効量を含む。
特に断りのない限り、本明細書で使用される化合物の「治療的有効量」は、疾患、障害または病気の治療の間に治療上の利益を提供するのに十分な量、または疾患、障害、または病気に関連する1つ以上の症状を遅延かもしくは最小化させる。化合物の治療的有効量とは、疾患、障害、または病気の治療の間に治療的利益を提供する、単独で、または他の治療と併用される治療剤の量を指る。「治療的有効量」という用語は、全体的な治療を改善する、疾患または病気の症状または原因を減少または回避する、または他の治療剤の治療効果を増強する量を含み得る。
特に断りのない限り、本明細書で使用する化合物の「予防的有効量」は、疾患、障害もしくは病気を予防するのに十分な量、または疾患、障害もしくは病気に関連する1つ以上の症状を予防するのに十分な量、または疾患、障害もしくは病気の再発を予防するのに十分な量である。化合物の予防的有効量とは、疾患、障害、または病気の予防の間に予防上の利益を提供する、単独で、または他の薬剤と併用される治療剤の量を指る。「予防的有効量」という用語は、全体的な予防を改善する量、または他の予防剤の予防効果を増強する量を含み得る。
「組み合わせ」および関連用語は、本発明の治療剤が同時または逐次に投与されることを意味する。例えば、本発明の化合物は、別の治療剤と別々の単位剤形で同時または逐次に投与され、または別の治療剤とともに単一の単位剤形で同時に投与され得る。
化合物
本発明は、式(I)の置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物または溶媒化合物、結晶多形、立体異性体または同位体変異体を提供する。
Figure 2021511291
式中、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXはそれぞれ独立して水素または重水素であり、
付加的な条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されているものまたは重水素であることである。
本発明の好ましい実施形態として、式(I)の化合物は、少なくとも1つの重水素原子、より好ましくは1つの重水素原子、より好ましくは2つの重水素原子、より好ましくは3つの重水素原子、より好ましくは4つの重水素原子、より好ましくは5つの重水素原子、より好ましくは6つの重水素原子、より好ましくは7つの重水素原子、より好ましくは8つの重水素原子、より好ましくは9つの重水素原子を含む。
本発明の好ましい実施形態として、重水素化位置での重水素の重水素同位体含有量は、天然重水素同位体含有量の少なくとも0.015%を超え、好ましくは30%を超え、より好ましくは50%を超え、より好ましく75%を超え、より好ましくは95%を超え、より好ましくは99%を超える。
具体的には、本発明においてR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXは、それぞれ重水素化位置における重水素同位体含有量が、少なくとも5%、好ましくは10%を超え、より好ましくは15%を超え、より好ましくは20%を超え、より好ましくは25%を超え、より好ましくは30%を超え、より好ましくは35%を超え、より好ましくは40%を超え、より好ましくは45%を超え、より好ましくは50%を超え、より好ましくは55%を超え、より好ましくは60%を超え、より好ましくは65%を超え、より好ましくは70%を超え、より好ましくは75%を超え、より好ましくは80%を超え、より好ましくは85%を超え、より好ましくは90%を超え、より好ましくは95%を超え、より好ましくは99%を超える。
別のある実施形態では、式(I)における化合物のR、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXの少なくとも1つ、より好ましくは2つ、より好ましくは3つ、より好ましくは4つ、より好ましくは5つ、より好ましくは6つ、より好ましくは7つ、より好ましくは8つ、より好ましくは9つ、より好ましくは10個、より好ましくは11個、より好ましくは12個、より好ましくは13個、より好ましくは14個、より好ましくは15個、より好ましくは16個、より好ましくは17個、より好ましくは18個、より好ましくは19個、より好ましくは20個は重水素を含む。具体的には、式(I)における化合物は、少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10個、11個、12個、10個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、および20個の重水素原子を含む。
ある実施形態では、「R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して水素または重水素である」は、Rが水素または重水素から選択され、Rが水素または重水素から選択される、と同様に、R14が水素または重水素から選択されるまでの技術的解決策を含み、より具体的には、Rが水素またはRが重水素であり、Rが水素またはRが重水素である、と同様に、R14が水素またはR14が重水素であるまでの技術的解決策を含む。
ある実施形態では、「X、X、X、X、XおよびXはそれぞれ独立して水素または重水素である」は、X1が水素または重水素から選択され、X2が水素または重水素から選択される、と同様に、X6が水素または重水素から選択されるまでの技術的解決策を含み、より具体的には、X1が水素からまたはX1が重水素から選択され、X2が水素からまたはX2が重水素から選択される、と同様に、X6が水素からまたはX6が重水素から選択されるまでの技術的解決策を含む。
本発明の好ましい実施形態として、R、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、RおよびRが重水素である。
別の好ましい実施形態では、RおよびRが重水素である。
別の好ましい実施形態では、R、R、RおよびRが重水素である。
別の好ましい実施形態では、RおよびRが重水素である。
別の好ましい実施形態では、R7が重水素である。
本発明の好ましい実施形態として、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素である。
別の好ましい実施形態では、RおよびRが重水素である。
別の好ましい実施形態では、R10およびR11が重水素である。
別の好ましい実施形態では、R12、R13およびR14が重水素である。
本発明の好ましい実施形態として、X、X、X、X、XおよびXは、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
本発明の好ましい実施形態として、R、R、RおよびRは重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R、R、RおよびRが重水素から選択され、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R、R、R10およびR11が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R、R、R12、R13およびR14は重水素から選択され、R、R、R、R、R、R10、R11、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R、R、R、R、R12、R13およびR14が重水素から選択され、R、R、R、R10、R11、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
本発明の好ましい実施形態として、RおよびRは重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R10およびR11が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R12、R13およびR14が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
本発明の好ましい実施形態として、R10およびR11は重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
別の好ましい実施形態では、R10、R11、R12、R13およびR14が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、R、X、X、X、X、XおよびXが水素から選択される。
本発明の好ましい実施形態として、R12、R13およびR14は重水素から選択され、X、X、X、X、XおよびXは水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される。
別の側面において、本発明は、式(II)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物または溶媒化合物、結晶多形、立体異性体または同位体変異体を提供する。
Figure 2021511291
式中、
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択され、
付加的な条件は、上記の化合物が少なくとも1つの重水素原子を含むことである。
ある実施形態では、「R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14はそれぞれ独立して水素または重水素である」は、Rが水素または重水素から選択され、Rが水素または重水素から選択される、と同様に、R14が水素または重水素から選択されるまでの技術的解決策を含み、より具体的には、Rが水素またはRが重水素であり、Rが水素またはRが重水素である、と同様に、R14が水素またはR14が重水素であるまでの技術的解決策を含む。
ある実施形態では、式(II)の化合物は、少なくとも1つの重水素原子を含む。
ある実施形態では、重水素化位置での重水素の重水素同位体含有量は、天然の重水素同位体含有量の少なくとも0.015%を超え、好ましくは30%を超え、より好ましくは50%を超え、より好ましくは75%を超え、より好ましくは95%を超え、より好ましくは99%を超える。
好ましい実施形態では、本発明は、R、RおよびRが水素であり、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14が、それぞれ独立して、水素または重水素から選択され、付加的な条件は上記の化合物が少なくとも1つの重水素原子を含む式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。
別の好ましい実施形態では、本発明は、R、RおよびRが水素であり、R、R、RおよびRが重水素であり、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14が、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。ある実施形態では、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が重水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が重水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が水素である。
別の好ましい実施形態では、本発明は、R、RおよびRが水素から選択され、RおよびRが重水素から選択され、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14が、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。ある実施形態では、R、R、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、R、R、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が重水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が重水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が水素である。
別の好ましい実施形態では、本発明は、R、RおよびRが水素から選択され、R10およびR11が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R12、R13およびR14が、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。ある実施形態では、R、R、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、R、R、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が重水素であり、ある実施形態では、R12、R13およびR14が水素である。
別の好ましい実施形態では、本発明は、R、RおよびRが水素から選択され、R12、R13およびR14が重水素から選択され、R、R、R、R、R、R、R10およびR11が、それぞれ独立して、水素または重水素から選択される式(II)の化合物またはその薬学的に許容される塩に関する。ある実施形態では、R、R、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、R、R、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、RおよびRが重水素であり、ある実施形態では、RおよびRが水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が重水素であり、ある実施形態では、R10およびR11が水素である。
本発明の好ましい実施形態として、前記化合物は、以下の化合物またはその薬学的に許容される塩からなる群から選択される。
Figure 2021511291
Figure 2021511291
別の好ましい実施形態では、前記化合物は非重水素化化合物を含まない。
医薬組成物および投与方法
別の側面において、本発明は、本発明の化合物(「活性成分」とも呼ばれる)および薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は有効量の活性成分を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は治療的有効量の活性成分を含む。いくつかの実施形態では、前記医薬組成物は予防的有効量の活性成分を含む。
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物またはその薬理学的に許容される塩と、薬理学的に許容される賦形剤または担体とを安全かつ有効な量で含有する。ここで、「安全で有効な量」とは、重篤な副作用を生じることなく、病状を著しく改善するのに十分な量の化合物を意味する。一般に、医薬組成物は、用量あたりに本発明の化合物を0.5〜2000mg、より好ましくは1〜500mg含有する。好ましくは、前記の「一用量」は、一つのカプセルまたは錠剤である。
「薬学的に許容される賦形剤」とは、一緒に処方される化合物の薬理学的活性を損なわない非毒性の担体、アジュバントまたはビヒクルを意味する。本発明の組成物において使用することができる薬学的に許容される担体、アジュバントまたはビヒクルには、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、血清タンパク質(例えば、ヒト血清アルブミン)、緩衝物質(例えば、リン酸塩)、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質(例えば、硫酸プロタミン)、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、シリカゲル、トリケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、ポリエチレングリコール、およびラノリンが含まれるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物は、本発明の化合物を適切な薬学的に許容される賦形剤と組み合わせることにより製造でき、例えば、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、クリーム剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル剤、マイクロスフェア、およびエアロゾルなどの固形、半固形、液体または気体の製剤に製剤化することができる。
本発明の化合物または医薬組成物を投与するための典型的な経路には、経口、直腸、経粘膜、経腸、または局所、経皮、吸入、非経口、舌下、膣内、鼻腔内、眼内、腹膜内、筋肉内、皮下および静脈内投与が含まれるが、これらに限定されない。
本発明の医薬組成物は、通常の混合法、溶解法、造粒法、糖衣錠法、粉砕法、乳化法、凍結乾燥法などの当該分野で公知の方法により製造することができる。
経口投与の場合、この医薬組成物は、活性化合物を当技術分野でよく知られている薬学的に許容される賦形剤と混合することにより調製することができる。これらの賦形剤は、本発明の化合物を、患者への経口投与のために錠剤、丸剤、トローチ剤、糖衣剤、カプセル剤、液剤、ゲル剤、スラリー剤、懸濁剤などに調製することを可能にする。
固形経口組成物は、通常の混合、充填または打錠法により調製することができる。例えば、前記活性化合物と固体賦形剤とを混合し、必要に応じて得られた混合物を磨り砕き、更に必要に応じて適当な補助剤を添加し、次いで該当混合物を顆粒状に加工して錠剤又は糖衣剤のコアを得ることにより得ることができる。適切な補助剤には、結合剤、希釈剤、崩壊剤、滑沢剤、流動促進剤、甘味剤または矯味剤などが含まれるが、これらに限定されない。例えば、微結晶セルロース、グルコース溶液、アラビアゴムスラリー、ゼラチン溶液、スクロースおよびデンプンペースト;タルク、デンプン、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸;ラクトース、スクロース、デンプン、マンニトール、ソルビトールまたはリン酸二カルシウム;シリカ;架橋ヒドロキシメチルセルロースナトリウム、アルファ化デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、メチルセルロース、寒天、ヒドロキシメチルセルロース、架橋ポリビニルピロリドン等が挙げられる。糖衣剤のコアは、通常の医薬の実施において公知の方法に従って、任意に、特に腸溶コーティングを用いてコーティングされてもよい。
医薬組成物は、非経口投与、例えば、適切な単位剤形の無菌溶液剤、懸濁剤、または凍結乾燥製品にも適用可能である。充填剤、緩衝剤または界面活性剤などの適切な賦形剤を使用することができる。
本発明の化合物は、任意の使用経路および方法により、例えば経口または非経口(例えば、静脈内)投与により投与することができる。本発明の化合物の治療的有効量は、約0.0001〜20mg/kg体重/日、例えば0.001〜10mg/kg体重/日である。
本発明の化合物の投与頻度は、患者の個々の必要性により、例えば、1日1回または2回、または1日複数回決定される。投与は間欠的であってもよく、例えば、患者が数日の期間にわたって本発明の化合物の1日用量を受け、次いで、数日以上の期間にわたって本発明の化合物の1日用量を受けない。
本発明の化合物の治療適応
本発明の化合物は、Trkファミリータンパク質チロシンキナーゼ阻害効果を示し、この化合物は、痛み、炎症、癌および特定の感染症を治療するために使用することができる。
いくつかの実施形態は、TrkA、TrkBおよび/またはTrkCキナーゼの阻害によって治療できる病気および疾患(例えば、TrkA、TrkBおよび/またはTrkCによって媒介される病気、例えば、Trk関連癌を含む本明細書に記載の1つ以上の病気)を治療するための本発明の化合物の使用を含む。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、痛み(慢性および急性疼痛を含む)の治療にも有用である。いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、様々なタイプの痛み、神経性疼痛、外科的疼痛および癌、手術および骨折に関連する痛みを治療するために使用することができる。また、本発明の化合物は、炎症性、活動性または慢性の神経変性疾患および特定の感染性疾患の治療にも有用である。
いくつかの実施形態では、本明細書は、Trk関連癌と診断されている患者を治療する方法であって、治療的有効量の本発明の化合物を患者に投与することを含む方法を提供する。例えば、Trk関連癌は、非小細胞肺がん、甲状腺乳頭がん、多形性膠芽腫、急性骨髄性白血病、大腸がん、大細胞神経内分泌がん、前立腺がん、結腸がん、急性骨髄性白血病、肉腫、小児神経膠腫、肝内胆管がん、毛様細胞性星状細胞腫、低悪性度神経膠腫、肺腺がん、唾液腺がん、分泌型乳がん、線維肉腫、腎臓腫瘍、及び乳がんからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、Trk関連癌は、TRK関連癌から選択されるが、それらに限定されるものではない例としては、スピッツ様黒色腫、スピッツ腫瘍(例えば、転移性スピッツ腫瘍)、非小細胞肺がん(NSCLC)、甲状腺がん(例えば、甲状腺乳頭腫瘍(PTC)、急性骨髄性白血病(AML)、肉腫(例えば、未分化肉腫または成人軟部肉腫)、小児神経膠腫、大腸がん(CRC)、多形性膠芽腫(GBM)、大細胞神経内分泌がん(LCNEC)、甲状腺がん、肝内胆管がん(LCC)、毛様細胞性星状細胞腫、低悪性度神経膠腫、頭頸部扁平上皮がん、腎臓腫瘍、黒色腫、気管支がん、B細胞がん、気管支がん、口腔がんまたは咽頭がん、血液組織がん、子宮頸がん、胃がん、腎臓がん、肝がん、多発性骨髄腫、卵巣がん、膵臓がん、唾液腺がん、小腸がんまたは虫垂がん、精巣がん、膀胱がん、小細胞性肺がん、炎症性筋線維芽細胞がん、胃腸間質腫瘍、非ホジキンリンパ腫、神経芽細胞腫、小細胞性肺がん、扁平上皮がん、食道胃がん、皮膚がん、新生物(例、メラノサイト新生物)、スピッツ母斑、星状細胞腫、髄芽腫、神経膠腫、大細胞神経内分泌腫瘍、骨がんおよび直腸がんが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、小児患者のTrk関連癌を治療するために使用することができる。例えば、本明細書で提供される化合物は、乳児肉腫、神経芽細胞腫、先天性中胚葉性腎腫、低悪性度脳神経膠腫および脳橋神経膠腫を治療するために使用することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、同じまたは異なる作用機序により作用する1つ以上の他の治療剤または療法と組み合わせて、Trk関連癌を治療するために使用することができる。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、カボザンチニブ、クリゾチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾチニブ、ペルツズマブ、レゴラフェニブ、スニチニブおよびトラスツズマブを含む、受容体チロシンキナーゼを標的とする治療剤からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、例えば、Ras−Raf−MEK−ERK経路阻害剤(例えば、ソラフェニブ、トラメチニブ、またはベムラフェニブ))、PI3K−Akt−mTOR−S6K経路阻害剤(例えば、エベロリムス、ラパマイシン、ペリフォシン、またはシロリムス)およびアポトーシス経路のモジュレーター(例えば、オバトクラックス(obataclax))を含むシグナル伝達経路阻害剤からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、例えば、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミドおよびビンクリスチンを含む細胞毒性化学療法剤からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、例えば、アフリベルセプトおよびベバシズマブを含む、血管新生を標的とする療法からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、例えば、アルデスロイキン、イピリムマブ、ランブロリズマブ(Iambrolizumab)、ニボルマブ、およびシプロイセルTを含む免疫標的薬剤からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、他の治療剤は、例えば、NGF抗体およびpanTrk阻害剤のようなNGFを標的とする生物学的薬物を含む、下流のTrk経路に抵抗するのに有効な薬剤からなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、他の治療剤または療法は、例えば、放射性ヨウ素化合物療法、外部放射線照射、およびラジウム223療法を含む放射線療法である。
いくつかの実施形態では、他の治療剤は、癌がNTRK遺伝子、Trkタンパク質、またはそれらの発現や活性やレベルの障害を有する癌の治療基準である、上記に列挙した療法または治療剤のいずれかを含む。
いくつかの実施形態では、本明細書は、患者の癌(例えば、Trk関連癌)を治療する方法であって、前記患者に本発明の化合物を投与することを含む、方法を提供される。いくつかの実施形態では、該当少なくとも1つの他の治療または治療剤は、放射線療法(例えば、放射性ヨウ素化合物治療、外部放射線照射、またはラジウム223治療)、細胞毒性化学療法剤(例えば、三酸化ヒ素、ブレオマイシン、カバジタキセル、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダウノルビシン、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、フルオロウラシル、ゲムシタビン、イリノテカン、ロムスチン、メトトレキサート、マイトマイシンC、オキサリプラチン、パクリタキセル、ペメトレキセド、テモゾロミド、またはビンクリスチン)、チロシンキナーゼ標的治療(例えば、アファチニブ、カボザンチニブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダラフイニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、イマチニブ、ラパチニブ、ニロチニブ、パゾチニブ、パゾチニブ、パニツムマブ、ペルツズマブ、レゴラフェニブ、スニチニブ、またはトラスツズマブ)、アポトーシス調節剤およびシグナル伝達阻害剤(例えば、エベロリムス、ペリフォシン、ラパマイシン、ソラフェニブ、シロリムス、トラメチニブ、またはベムラフェニブ)、免疫標的治療(例えば、アルデスロイキン、インターフェロンa−2b、イピリムマブ、ランブロリズマブ、ニボルマブ、プレドニゾン、またはシプロイセルT)および血管新生標的治療(例えば、アフリベルセプトまたはベバシズマブ)からなる群から選択され、他の治療または治療剤と組み合わせると、本発明の化合物は前記の癌を効果的に治療することができる。
いくつかの実施形態では、前記他の治療剤は、異なるTrk阻害剤である。他のTrk阻害剤の非限定的な例には、(R)−2−フェニルピロリジン置換イミダゾピリダジン、AZD6918、GNF−4256、GTX−186、GNF−5837、AZ623、AG−879、アルチラチニブ(altiratinib)、CT327、AR−772、AR−523、AR−786、AR−256、AR−618、AZ−23、AZD7451、カボザンチニブ、CEP−701、CEP−751、PHA−739358、ドビチニブ、エヌトレクチニブ、PLX7486、GW441756、MGCD516、ONO−5390556、PHA−848125AC、レゴラフェニブ、ソラフェニブ、スニチニブ、TSR−011、VM−902A、K252a、4−アミノピラゾリルピリミジンおよび置換ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン化合物が含まれる。
これらの他の治療剤は、同じまたは別個の剤形の一部として、本明細書に提供される1つ以上の化合物とともに、同じまたは異なる投与経路を介して、同じまたは異なる投与スケジュールに基づいて、当業者に公知の標準的な薬務に従って投与され得る。
本発明の化合物は、先行技術で知られている非重水素化化合物と比較して、一連の利点を有する。本発明の利点には、以下が含まれる。第一に、本発明の技術的解決策を採用する化合物および組成物は、痛み、炎症、癌および特定の感染症、特にTRK関連疾患の治療のためのより有利な治療ツールを提供する。第二に、生体内での化合物の代謝が改善され、化合物がより良好な薬物動態パラメータ特性を有するようになる。この場合、用量を変化させ、長期作用性製剤を形成させ、適用性を改善することができる。第三に、動物体内での化合物の薬物濃度が増加し、薬物治療効果が向上する。第四に、特定の代謝産物が抑制され、化合物の安全性が向上する。
以下、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに説明する。なお、これらの実施例は、本発明を例示するためだけに使用され、本発明の範囲を限定するものではないことを理解される。以下の実施例において、具体的な条件を記載していない実験方法は、通常、慣用の条件、または製造業者が提案する条件に従う。部および百分率は、特に断りのない限り、重量部および重量百分率である。
一般に、製造プロセスにおいて、各反応は、通常、不活性溶媒中、室温〜還流温度(例えば、0〜100℃、好ましくは0〜80℃)で行われる。反応時間は、通常0.1〜60時間、好ましくは0.5〜24時間である。
実施例1 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−1)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 tert−ブチル4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−オキソブチルカーバメート(化合物1)の合成
2,5−ジフルオロブロモベンゼン(7.95g、41.4mmol)を無水THF(50mL)に溶解し、イソプロピルマグネシウムクロリドの無水THF溶液(31.1mL、62.2mmol)31.1mLを−45℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、0℃に自然昇温し1時間撹拌してから、−15℃で、N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン(11.5g、62.1mmol)の無水テトラヒドロフラン(30mL)をゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で30分間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液100mLに注ぎ10分間攪拌した後、静置分取し、水相を酢酸エチル30mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、無色の固体として7.87g(収率:63.6%)の化合物1を得た。
LC−MS(APCI):m/z=300.0(M+1)
ステップ2 5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロールトリフルオロアセテート(化合物2)の合成
化合物1(500mg、1.67mmol)をジクロロメタン(4.0mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を室温でゆっくりと滴下して、滴下終了後、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、褐色の油状液として466mgの化合物2を得、精製せずにそのまま次のステップに用いた。
ステップ3 2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン(化合物3)の合成
化合物2(466mg、1.67mmol)を無水メタノール(10mL)に溶解し、Pd/C(50mg)を加え、そして室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮することにより、無色の油状物として305mgの化合物3を得、2つのステップでの収率は99%であった。
LC−MS(APCI):m/z=184.1(M+1)
ステップ4 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物4)の合成
化合物3(500mg、2.73mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(542mg、2.73mmol)を室温で無水エタノール(10mL)に溶解し、室温でDIPEA(1.76g、13.62mmol)を加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として781mg(収率:82.9%)の化合物4を得た。
LC−MS(APCI):m/z=346.5(M+1)
ステップ5 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物5)の合成
化合物4(300mg、0.87mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(485mg、8.67mmol)と塩化アンモニウム(93mg、1.75mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLおよび水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として266mgの化合物5を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ6 (S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシスクシンイミド(化合物6)の合成
L−リンゴ酸(10.0g、74.6mmol)とベンジルアミン(9.59g、89.5mmol)をキシレン250mLに分散させ、8時間加熱還流した。室温に冷却した後、温度を0℃に下げ、0℃で2時間撹拌した。ろ過し、フィルターケーキを石油エーテル200mLで洗浄し、フィルターケーキを収集し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA:50%〜66%)により、白色の固形粉末として9.66gの化合物6を得た。
H−NMR(300 MHz、CDCl)δ 7.50〜7.14(m、5H)、4.67(t、J=1.2Hz、2H)、4.63(dd、J=5.8、2.5Hz、1H)、3.08(dd、J=18.2、8.4Hz、1H)、2.70(dd、J=18.2、4.8Hz、1H)
ステップ7 (S)−1−ベンジル−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラジュウテロピロリジン(化合物7)の合成
重水素化リチウムアルミニウム(LiAlD、2.45g、58.3mmol)を無水テトラヒドロフラン70mLに分散させ、化合物6(3.0g、14.6mmol)のテトラヒドロフラン(70mL)溶液を−15℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で一晩撹拌した。少量の硫酸ナトリウム十水和物を加えてクエンチし、反応液をろ過し、濾渣を酢酸エチル100mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状液として1.26gの化合物7を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ8 (S)−3−ヒドロキシ−2,2,5,5−テトラジュウテロピロリジン(化合物8)の合成
化合物7(526mg、2.9mmol)を重水素化メタノール10mLに溶解し、50℃で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル30mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、褐色の油状液として255mgの化合物8を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ9 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物9)の合成
化合物5(270mg、0.86mmol)をジクロロメタン25mLに溶解し、CDI(N,N’−カルボニルジイミダゾール、283mg、1.74mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。化合物8(160mg、1.75mmol)を一度に加え、室温で30分間攪拌した。水20mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン20mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として355mg(収率:95.4%)の化合物9を得た。
LC−MS(APCI):m/z=433.3(M+1)
H NMR(500 MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11−1.98(m、6H)
ステップ10 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−1)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物9を分離し、目的生成物L−1を得た。
LC−MS(APCI):m/z=433.3(M+1)
H NMR(500 MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11−1.98(m、6H)
実施例2 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−2)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 5−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,2,3−d(化合物10)の合成
化合物2(500mg、1.79mmol)を重水素化メタノール10mLに溶解し、Pd/C(50mg)を加えて重水素加圧、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状液として477mg(収率:95.4%)の化合物10を得た。
LC−MS(APCI):m/z=187.1(M+1)
ステップ2 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,2,3−d)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物11)の合成
化合物10(500mg、2.7mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(533mg、2.7mmol)を無水エタノール10mLに溶解し、DIPEA(1.74g、13.4mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として79mg(収率:84.4%)の化合物11を得た。
LC−MS(APCI):m/z=349.6(M+1)
ステップ3 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,2,3−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物12)の合成
化合物11(300mg、0.86mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(485mg、8.66mmol)と塩化アンモニウム(93mg、1.75mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLと水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として273mgの化合物12を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ4 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物13)の合成
化合物12(273mg、0.86mmol)をジクロロメタン25mLに溶解し、CDI(282mg、1.74mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。(S)−3−ピロリジノール(159mg、1.83mmol)を一度に加え、室温で30分間攪拌した。水20mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン20mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として320mg(収率:86.3%)の化合物13を得た。
LC−MS(APCI):m/z=432.2(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、3.65〜3.44(m、3H)、2.11〜1.98(m、5H)
ステップ5 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−2)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物13を分離し、目的生成物L−2を得た。
LC−MS(APCI):m/z=432.2(M+1)
H NMR(500 MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、3.65〜3.44(m、3H)、2.11〜1.98(m、5H)
実施例3 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−3)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物14)の合成
化合物12(270mg、0.85mmol)をジクロロメタン25mLに溶解し、CDI(282mg、1.74mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。化合物8(159mg、1.74mmol)を一度に加え、室温で30分間撹拌した。水20mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン20mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として339mg(収率:91.8%)の化合物14を得た。
LC−MS(APCI):m/z=436.3(M+1)
H NMR(500 MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、2.11〜1.98(m、4H)
ステップ2 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3−d)−ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−3)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物14を分離し、目的生成物L−3を得た。
LC−MS(APCI):m/z=436.3(M+1)
H NMR(500 MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、2.11〜1.98(m、4H)
実施例4 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−4,4−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−4)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 ピロリジン−2,5−ジオン−3,3,4,4−d(化合物15)の合成
スクシンイミド(9.0g、90.9mmol)を重水素化メタノール60mLに溶解し、炭酸カリウム(1.44g、10.4mmol)を加え、マイクロ波加熱し120℃で30分間撹拌した。反応液を濃縮し、得られた固体は化合物15であり、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ2 ピロール−2−オン−3,3,4,4−d(化合物16)の合成
上記のステップで得られた固体を無水テトラヒドロフラン400mLに分散させ、氷浴で水素化アルミニウムリチウム(LAH、3.05g、80.3mmol)を少しずつ加えた後、氷浴で15分間撹拌した。反応液を硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、ろ過し、濾渣を酢酸エチル200mLで洗浄し、ろ液を合わせて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、25%〜50%)により、無色の油状液として1.44gの化合物16を得、これをそのまま次のステップの反応に供した。
ステップ3 N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン−3,3,4,4−d(化合物17)の合成
化合物16(1.44g、16.2mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、室温でDIPEAとDMAPを加え、氷浴でBocOをゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で一晩攪拌した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、褐色の油状液として586mgの化合物17を得、これを次のステップに供した。
ステップ4 tert−ブチル(4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−オキソブチル−2,2,3,3−d)カルバメート(化合物18)の合成
2,5−ジフルオロブロモベンゼン(500mg、2.6mmol)をTHF 5mLに溶解し、イソプロピルマグネシウムクロリドの無水THF溶液(1.56mL、3.12mmol)を−45℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、0℃に自然昇温し1時間撹拌してから、化合物17(466mg、2.46mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を−15℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で30分間撹拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液10mLに注ぎ10分間攪拌し、静置分取し、水相を酢酸エチル10mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、0%〜10%)により、無色の固体として367mg(収率:46.6%)の化合物18を得た。
ステップ5 (5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−3,3,4,4−d)トリフルオロアセテート(化合物19)の合成
化合物18(367mg、1.21mmol)をジクロロメタン4.0mLに溶解し、トリフルオロ酢酸2.0mLを室温でゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、褐色の油状物として301mgの化合物19を得た。
ステップ6 2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−4,4−d(化合物20)の合成
化合物19(301mg、1.06mmol)を無水メタノール10mLに溶解し、Pd/C(30mg)を加え、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状物として301mgの化合物20を得た。
LC−MS(APCI):m/z=186.3(M+1)
ステップ7 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−4,4−d)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物21)の合成
化合物20(301mg、1.63mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(300mg、1.51mmol)を無水エタノール10mLに溶解し、DIPEA(391mg、3.02mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として222mgの化合物21を得た。
LC−MS(APCI):m/z=348.3(M+1)
ステップ8 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−4,4−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物22)の合成
化合物21(222mg、0.64mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(357mg、6.37mmol)と塩化アンモニウム(68mg、1.28mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLおよび水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として195mgの化合物22を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ9 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−4,4−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物23)の合成
化合物22(195mg、0.61mmol)をジクロロメタン25mLに溶解し、CDI(199mg、1.23mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。(S)−3−ピロリジノール(107mg、1.23mmol)を一度に加え、室温で30分間攪拌した。水20mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン20mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として102mg(収率:38.9%)の化合物23を得た。
LC−MS(APCI):m/z=431.2(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、4H)
ステップ10 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−4,4−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−4)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物23を分離し、目的生成物L−4を得た。
LC−MS(APCI):m/z=431.2(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.88(d、J=7.8Hz、1H)、3.70(d、J=7.9Hz、1H)、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、4H)
実施例5 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−5)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 ピロリジン−2−オン−5,5−d(化合物24)の合成
スクシンイミド(3.0g、30.3mmol)を無水テトラヒドロフラン130mLに分散させ、氷浴でLiAlD(1.02g、24.3mmol)を少しずつ加えた後、氷浴で15分間撹拌した。反応液を硫酸ナトリウム十水和物でクエンチし、ろ過し、濾渣を酢酸エチル70mLで洗浄し、ろ液を合わせて濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、25%〜50%)により、無色の油状液として1.44gの化合物24を得、これをそのまま次のステップに供した。
ステップ2 N−tert−ブトキシカルボニル−2−ピロリドン−5,5−d(化合物25)の合成
化合物24(1.44g、16.5mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、DIPEA(8.55g、66.1mmol)およびDMAP(404mg、3.3mmol)を室温で加え、氷浴でBocO(7.22g、33.1mmol)をゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で一晩撹拌した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィーにより、褐色の油状液として586mgの化合物25を得、これをそのまま次のステップに供した。
ステップ3 tert−ブチル4−(2,5−ジフルオロフェニル)−4−オキソブチル−1,1−d)カーバメート(化合物26)の合成
2,5−ジフルオロブロモベンゼン(500mg、2.6mmol)をTHF 5mLに溶解し、イソプロピルマグネシウムクロリドの無水THF溶液(1.55mL、3.1mmol)を−45℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、0℃に自然昇温し1時間撹拌してから、化合物25(466mg、2.49mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を−15℃でゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で30分間攪拌した。反応液を飽和塩化アンモニウム溶液10mLに注ぎ10分間攪拌し、静置分取し、水相を酢酸エチル10mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、0%〜10%)により、無色の固体として380mgの化合物26を得た。
ステップ4 (5−(2,5−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピロール−2,2−d)トリフルオロアセテート(化合物27)の合成
化合物26(380mg、1.26mmol)をジクロロメタン4.0mLに溶解し、トリフルオロ酢酸2.0mLを室温でゆっくりと滴下し、滴下終了後、室温で1時間撹拌した。反応液を濃縮し、褐色の油状液として339mgの化合物27を得た。
ステップ5 5−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−5,5−d(化合物28)の合成
化合物27(339mg、1.21mmol)を無水メタノール10mLに溶解し、Pd/C(30mg)を加え、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状液として313mgの化合物28を得た。
LC−MS(APCI):m/z=186.1(M+1)
ステップ6 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物29)の合成
化合物28(313mg、1.69mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(335mg、1.69mmol)を無水エタノール10mLに溶解し、DIPEA(391mg、3.02mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として320mgの化合物29を得た。
LC−MS(APCI):m/z=348.5(M+1)
ステップ7 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物30)の合成
化合物29(300mg、0.86mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(485mg、8.6mmol)と塩化アンモニウム(93mg、1.75mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLおよび水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として251mgの化合物30を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ8 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物31)の合成
化合物30(150mg、0.47mmol)をジクロロメタン15mLに溶解し、CDI(92mg、0.57mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。(S)−3−ピロリジノール(62mg、0.71mmol)を一度に加え、室温で30分間攪拌した。水10mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン10mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として87mgの化合物31を得た。
LC−MS(APCI):m/z=431.1(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、6H)
ステップ9 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d2)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−5)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用いて、ラセミ化合物31を分離し、目的生成物L−5を得た。
LC−MS(APCI):m/z=431.1(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、6H)
実施例6 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−6)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 (S)−N−(5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物32)の合成
化合物30(150mg、0.47mmol)をジクロロメタン25mLに溶解し、CDI(92mg、0.56mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。化合物8(62mg、0.68mmol)を一度に加え、室温で30分間攪拌した。水10mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン10mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として79mgの化合物32を得た。
LC−MS(APCI):m/z=435.2(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、6H)
ステップ2 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−2,2,5,5−d−1−カルボキサミド(化合物L−6)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物32を分離し、目的生成物L−6を得た。
LC−MS(APCI):m/z=435.2(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、6H)
実施例7 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3,5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−7)の製造
Figure 2021511291
以下の経路で合成を行う。
Figure 2021511291
ステップ1 2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,3,3,5,5−d(化合物33)の合成
化合物27(339mg、1.21mmol)を重水素化無水メタノール10mLに溶解し、Pd/C(30mg)を加え、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮して、無色の油状液として228mgの化合物33を得た。
LC−MS(APCI):m/z=189.7(M+1)
ステップ2 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3,5,5−d)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物34)の合成
化合物33(228mg、1.21mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(239mg、1.21mmol)を無水エタノール10mLに溶解し、DIPEA(866mg、6.7mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として232mgの化合物34を得た。
LC−MS(APCI):m/z=351.2(M+1)
ステップ3 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3,5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物35)の合成
化合物34(232mg、0.66mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(363mg、6.48mmol)と塩化アンモニウム(70mg、1.32mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLおよび水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として208mgの化合物35を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ4 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3,5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物36)の合成
化合物35(208mg、0.65mmol)をジクロロメタン20mLに溶解し、CDI(210mg、1.29mmol)を室温で一度に加え、室温で2時間撹拌した。(S)−3−ピロリジノール(113mg、1.29mmol)を一度に加え、室温で30分間撹拌した。水20mLを加え、室温で10分間攪拌した。分取し、水相をジクロロメタン20mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮し、カラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、0%〜10%)により、淡黄色の固形粉末として199mgの化合物36を得た。
LC−MS(APCI):m/z=434.1(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、2H)
ステップ5 (S)−N−(5−((R)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,3,3,5,5−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−イル)−3−ヒドロキシピロリジン−1−カルボキサミド(化合物L−7)の製造
キラル分取クロマトグラフィー用カラムを使用して、ラセミ化合物36を分離し、目的生成物L−7を得た。
LC−MS(APCI):m/z=434.1(M+1)
H NMR(500MHz、CDCl)δ 8.23(d、J=4.3Hz、1H)、8.21(s、1H)、8.14(d、J=7.8Hz、1H)、7.05(d、J=25.1Hz、2H)、6.90(s、1H)、6.74(s、1H)、6.05(d、J=7.7Hz、1H)、4.51(m、1H)、3.65〜3.44(m、4H)、2.46(td、J=9.5、8.6、4.3Hz、1H)、2.11〜1.98(m、2H)
生物活性試験
(1)キナーゼ阻害作用
化合物の調製:試験化合物をDMSOに溶解して、20mMの母液にした。使用前に、DMSOで化合物を0.1mM(最終濃度の100倍の希釈液)に希釈し、3倍の勾配で11濃度にした。薬物を添加する場合は、緩衝液で最終濃度の4倍の希釈液に希釈した。
キナーゼの検出:緩衝液を調製した後、事前に希釈して調製した異なる濃度の化合物と酵素とを混合し、室温で30分間放置し、各濃度をダブルウェルにした。対応する基質およびATPを加え、室温で60分間反応させた(ここで、ネガティブおよびポジティブコントロールを設定した)。反応終了後、抗体を加えて検出し、室温で60分間インキュベートした後、Evnvisionで検出し、データを採取した。Evnvisionマイクロプレートリーダーにより検出し、各濃度の本発明化合物の存在下での酵素活性を測定し、酵素活性に対する異なる濃度の化合物の阻害活性を算出した後、4パラメータ方程式に従い、Graphpad 5.0ソフトウェアにより、酵素活性に対する異なる濃度の化合物の阻害活性をフィッティングし、IC50値を算出した。
上記の方法に従って、TRK A、TRK B、およびTRK Cキナーゼに対する本発明の化合物の阻害活性について試験した。実施例におけるキナーゼ阻害作用の結果を表1に示す。
Figure 2021511291
表1に示すように、本発明の化合物は、有意なプロテインキナーゼ阻害活性を有し、一般に1nM未満のIC50値を有した。特に、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物LOXO−292と比較して、TRKA/B/Cに対して強い阻害活性を示した。
(2)代謝安定性評価
ミクロソーム実験:ヒト肝ミクロソーム:0.5mg/mL、Xenotech社;ラット肝ミクロソーム:0.5mg/mL、Xenotech社;コエンザイム(NADPH/NADH):1mM、Sigma Life Science社;塩化マグネシウム:5mM、100mMのリン酸塩緩衝液(pH7.4)。
ストック溶液の調製:一定量の実施例の化合物の粉末を精密に秤量し、DMSOでそれぞれ5mMに溶解した。
リン酸塩緩衝液(100mM、pH7.4)の調製:事前に調製された0.5Mのリン酸二水素カリウム溶液150mLと0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液700mLとを混合してから、0.5Mのリン酸水素二カリウム溶液で混合液のpHを7.4に調整し、使用前に超純水で5倍に希釈し、塩化マグネシウムを加えて、100mMのリン酸カリウム、3.3mMの塩化マグネシウムを含み、pH7.4のリン酸塩緩衝液(100mM)を得た。
NADPH再生システム溶液(6.5mMのNADP、16.5mMのG−6−P、3U/mLのG−6−P D、3.3mMの塩化マグネシウムを含有する)を調製し、使用前に湿った氷の上に置いた。
停止液の調製:50ng/mLの塩酸プロプラノロールおよび200ng/mLのトルブタミド(内部標準)を含有するアセトニトリル溶液。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mL遠心管に取り、812.5μLのヒト肝ミクロソームをそれぞれ加え、よく混合して、タンパク質濃度0.625mg/mLの肝ミクロソーム希釈液を得た。25057.5μLのリン酸塩緩衝液(pH7.4)を50mL遠心管に取り、812.5μLのSDラット肝ミクロソームをそれぞれ加え、よく混合して、タンパク質濃度0.625mg/mLの肝ミクロソーム希釈液を得た。
試料のインキュベーション:対応する化合物のストック溶液を、70%アセトニトリル含有水溶液で0.25mMにそれぞれ希釈し、作業溶液として準備した。それぞれ398μLのヒト肝ミクロソームまたはラット肝ミクロソーム希釈液を96ウェルインキュベーションプレート(N=2)に加え、それぞれ2μLの0.25mM作業溶液を加えて、均一に混合した。
代謝安定性の測定:事前に冷却した停止液300μLを96ウェルディープウェルプレートの各ウェルに加え、氷上に置き、ストッププレートとした。96ウェルインキュベーションプレートとNADPH再生システムを37℃のウォーターバスに入れ、100回転/分で振とうし、5分間プレインキュベートした。インキュベーションプレートの各ウェルから80μLのインキュベーション溶液を取り出し、それをストッププレートに加え、均一に混合し、20μLのNADPH再生システム溶液を追加して0分の試料とした。次に、80μLのNADPH再生システム溶液をインキュベーションプレートの各ウェルに加え、反応を開始し、計時を開始した。対応する化合物の反応濃度は1μMであり、タンパク質濃度は0.5mg/mLであった。反応開始10、30および90分で、反応液を100μLずつ取り出し、ストッププレートに加え、3分間ボルテックスして反応を停止させた。ストッププレートを5000×g、4℃の条件で10分間遠心分離した。上清100μLを、蒸留水100μLを事前に加えた96ウェルインキュベーションプレートに取り、均一に混合して、LC−MS/MSで試料分析を行った。
データ解析:対応する化合物と内部標準のピーク面積をLC−MS/MSシステムで検出し、内部標準に対する化合物のピーク面積比を計算した。傾きは、時間に対する化合物の残量のパーセンテージの自然対数をプロットすることによって測定され、t1/2およびCLintは以下の式に従って算出された。ここで、V/Mが1/タンパク質濃度に等しい。
Figure 2021511291
本発明の化合物と、重水素化されていない化合物とを同時に試験比較して、ヒトおよびラットの肝ミクロソームにおけるそれらの代謝安定性を評価した。代表的な実施例の化合物の代謝安定性の指標である半減期および肝固有のクリアランスを表2に示す。重水素化されていない化合物LOXO−101を対照として表2に使用した。ヒトおよびラットの肝ミクロソーム実験では、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物LOXO−101と対照して、代謝安定性を有意に改善することができる。
Figure 2021511291
(3)ラットの薬物動態実験
体重約210gの7〜8週齢の6匹の雄Sprague−Dawleyラットを2群(各群3匹)に分け、それぞれ静脈内または経口で単回用量の化合物(10mg/kg経口)を投与し、その薬物動態の差を比較した。
ラットは標準飼料で飼育され、水を投与された。試験前16時間で絶食を開始した。薬物をPEG400とジメチルスルホキシドで溶解した。眼窩から採血し、採血の時点は、投与後0.083時間、0.25時間、0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間及び24時間とした。
ラットはエーテルを吸入させた後、短時間麻酔させ、眼窩から血液試料300μLを試験管に採取した。試験管内に1%ヘパリン塩溶液30μLが入れた。使用前に、試験管を60℃で一晩乾燥させた。最後の時点で血液試料の採取が完了した後、ラットがエーテルで麻酔させた後に屠殺される。
血液試料を採取した後、直ちに少なくとも5回試験管を穏やかに転倒させて、混合が十分となったことを保証した後に氷に置いた。血液試料を4℃、5000rpmで5分間遠心分離し、血漿と赤血球を分離させた。化合物の名称及び時点を示した清潔なプラスチック遠心管に、血漿100μLをピペットで吸引した。血漿は、分析前に−80℃で保存した。血漿中の本発明の化合物の濃度をLC−MS/MSで測定した。薬物動態パラメータは、各動物の異なる時点での血中薬物濃度に基づいて計算した。
実験は、本発明の化合物が、動物の体内でより良好な薬物動態特性を有し、したがってより良好な薬力学的および治療的効果を有することを示した。
以上、本発明を具体的な好ましい実施形態に関連して更に詳細に説明したが、本発明の具体的な実施はこれらの説明に限定されるものではない。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者にとって、本発明の意旨を逸脱しない範囲内で、いくつかの簡単な演繹または置換を行っても、本発明の保護範囲に属するとみなされるべきである。
ステップ1 −(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−2,,3−d(化合物10)の合成
化合物2(500mg、1.79mmol)を重水素化メタノール10mLに溶解し、Pd/C(50mg)を加えて重水素加圧、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状液として477mg(収率:95.4%)の化合物10を得た。
LC−MS(APCI):m/z=187.1(M+1)
ステップ2 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,,3−d)−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(化合物11)の合成
化合物10(500mg、2.7mmol)および5−クロロ−3−ニトロピラゾロ[1,5−a]ピリミジン(533mg、2.7mmol)を無水エタノール10mLに溶解し、DIPEA(1.74g、13.4mmol)を室温で加え、30分間加熱還流した。反応液を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(PE/EA、30%〜50%)により、淡黄色の固形粉末として79mg(収率:84.4%)の化合物11を得た。
LC−MS(APCI):m/z=349.6(M+1)
ステップ3 5−(2−(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−1−イル−2,,3−d)ピラゾロ[1,5−a]ピリミジン−3−アミン(化合物12)の合成
化合物11(300mg、0.86mmol)を無水メタノール10mLと水3mLに溶解し、還元鉄粉(485mg、8.66mmol)と塩化アンモニウム(93mg、1.75mmol)を室温で加え、2時間加熱還流した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を約3mLまで濃縮し、酢酸エチル10mLと水5mLを加え、分取し、水相を酢酸エチル5mLで3回抽出し、有機相を合わせて飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過濃縮して、褐色の油状液として273mgの化合物12を得、これをそのまま次のステップに用いた。
ステップ5 −(2,5−ジフルオロフェニル)ピロリジン−5,5−d(化合物28)の合成
化合物27(339mg、1.21mmol)を無水メタノール10mLに溶解し、Pd/C(30mg)を加え、室温で一晩水素化した。ろ過し、濾渣を酢酸エチル20mLで洗浄し、ろ液を濃縮し、無色の油状液として313mgの化合物28を得た。
LC−MS(APCI):m/z=186.1(M+1)
Figure 2021511291
表1に示すように、本発明の化合物は、有意なプロテインキナーゼ阻害活性を有し、一般に1nM未満のIC50値を有した。特に、本発明の化合物は、重水素化されていない化合物LOXO−101と比較して、TRKA/B/Cに対して強い阻害活性を示した。
Figure 2021511291

Claims (15)

  1. 式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体。
    Figure 2021511291
    式中、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXはそれぞれ独立して水素または重水素であり、
    付加的な条件は、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、X、X、X、X、XおよびXの少なくとも1つが重水素化されているものまたは重水素であることである。
  2. 式(II)の化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体。
    Figure 2021511291
    式中、
    、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素または重水素から選択され、
    付加的な条件は、上記の化合物が少なくとも1つの重水素原子を含むことである。
  3. 、RおよびRが水素である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. およびRが重水素である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. 10およびR11が重水素である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 12、R13およびR14が重水素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. 、R、RおよびRが重水素である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、以下の化合物、、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体からなる群から選択される、請求項1に記載の化合物。
    Figure 2021511291
    Figure 2021511291
  9. 薬学的に許容される賦形剤および請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体を含む医薬組成物。
  10. 癌、痛み、炎症、神経変性疾患、またはクルーズ・トリパノソーマ感染症から選択される関連病気を治療するための医薬の製造における、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体、または請求項9に記載の医薬組成物の使用。
  11. Trkキナーゼ媒介性癌を治療するための医薬の製造における、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、プロドラッグ、水和物もしくは溶媒化合物、結晶多形、立体異性体もしくは同位体変異体、または請求項9に記載の医薬組成物の使用。
  12. 前記の癌がTrkAによって媒介される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記の癌がTrkBによって媒介される、請求項11に記載の方法。
  14. 前記の癌がTrkAおよびTrkBによって媒介される、請求項11に記載の方法。
  15. 前記の癌がTrkCによって媒介される、請求項11に記載の方法。
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