JP2021503463A - コーティングされた硬カプセルを製造する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器に好適であるポリマーコーティングされた硬カプセルを製造するプロセスを開示している。硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた状態では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なる。硬カプセルは予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液、懸濁液又は分散液でスプレーコーティングされて、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリマーコーティングされた硬カプセル(hard shell capsules)を製造するための方法の分野にある。
米国特許第4138013号明細書は、腸溶性を有する硬カプセルについて記載している。この硬カプセルは入れ子式にかみ合うボディ及びキャップ部分を備える。カプセルのボディ及びキャップ部分は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、(1)ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びセルロースアセテートフタレートのアンモニウム塩の混合物、又は(2)ゼラチンと、(メタ)アクリル酸及びメタクリル酸アルキルエステルのコポリマーのアンモニウム塩との混合物から選択されるものを含む均質な膜形成混合物を用いて、ディップ成形により形成される。このカプセル自体は、さらなる腸溶コーティング層を適用することなく、すでに腸溶性を有している。
Huyghebaert et al.,European Journal of Pharmaceutical Sciences 21(2004)617−623は、HPMCで作られたカプセルを腸溶コーティングする代替法を記載しており、すぐに使用可能な腸溶カプセル部材が得られる。ゼラチンカプセルとは対照的に、HPMCカプセルは水性製剤より比較的容易に腸溶コーティングできることが報告されている。しかしながら、カプセルからの漏出、及び胃で内容物が制御されず漏れることを回避するため、例えば手作業でゼラチン溶液を塗布すること等により、カプセル部材の間にさらにシールを塗布する必要がある。別の技術としては、カプセル部材同士の間に水/エタノール混合物を塗布し、40〜60℃でこの部材同士を溶着する。
(メタ)アクリレートコポリマー又はポリビニルアセテートフタレート、トリエチルシトレートなどの可塑剤、さらに例えばタルクなどの助剤、をベースにした水性製剤(EUDRAGIT(登録商標)FS30D、EUDRAGIT(登録商標)L30D−55、Aquoat(登録商標)AS−HF又はSureteric(登録商標))を用いることで、別々にコーティングされたボディ及びキャップから腸溶性膜を有するHPMCカプセルを提供することができる。このコーティング技術の場合、別のシール工程を行わずに済むことが可能である。特に、(メタ)アクリレートコポリマーでコーティングされているHPMCカプセルは、その性質を合わせることで特に有利であることが示される。
国際公開第2011/012369号は、水溶性又は水膨潤性ポリマー物質で作られたカプセル部材を腸溶コーティングするコーティング組成物について記載している。
米国特許第8590278号明細書は、充填した薬剤カプセルの流体密封シール方法について記載している。カプセル部材は、カプセル外側の温度、圧力又はその両方、とは異なる温度又は圧力又はその両方である気体が充填される。カプセル部材は、カプセルボディ及びカプセルキャップにおいて圧力差が低下するように組み合わされる。漏れ止めシールはカプセルボディ及びカプセルキャップ間のギャップに設けられ、このギャップは約20〜50ミクロンである。
米国特許出願公開第20170035699号明細書は、耐酸性ツーピース硬カプセル用の耐酸性バンディング溶液について記載している。
国際公開第2015/177028号は、非液体充填物を含み、調節放出コーティング下にバンドシールが施されることを特徴とする、調節放出性のカプセルについて記載している。調節放出コーティングは、遅延放出コーティング又は制御放出コーティングでよく、腸溶コーティングでもよい。腸溶コーティング用膜形成剤は、アニオン性(メタ)アクリレートコポリマー又はアニオン性セルロースから選択することができる。コーティング量は関係するカプセルの表面積1cm当たり約2〜12mgでよい。直ちに充填し、閉じたカプセルにコーティングを塗布する前に、ボディ及びキャップ間のギャップにバンドシールを施し漏出を防止する。
国際公開第2013/1710012号、国際公開第2007/070052号、国際公開第2011/151722号、及び国際公開第2017/120592号は、粉末製剤を含む活性成分を硬カプセルに充填して、閉じ、その後腸溶性(メタ)アクリレートコポリマーでコーティングする例を含む。
本発明は、医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセル硬カプセルを製造する方法に関するものであり、上記の硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた段階では予備ロック状態又は最終ロック状態の両方でキャップがボディを覆い、上記の硬カプセルは予備ロック状態で提供され、プレロック状態において硬カプセルの外面を覆うコーティング層を形成するため、ポリマー又はポリマー混合物を含む、コーティング溶液又は分散液でスプレーコーティングされる。また、本発明は、記載された方法により得られるポリマーコーティングされた硬カプセルと、最終ロック段階でポリマーコーティングされた硬カプセルを含む医薬品又は栄養補助剤形に関するものであって、医薬品または栄養補助的活性成分を含む充填物に関する。ポリマーコーティングされた硬カプセルに関する。
Huyghebaert et al.,European Journal of Pharmaceutical Sciences 21(2004)617−623では、あるポリマーにより硬カプセルのボディ及びキャップを別々にコーティングすることを記載している。ボディ及びキャップは活性成分で満たすことができ、放出試験で漏出を示さない。また、追加のバンディングを必要としない。しかしながら、この方法は別々にポリマーコーティングされたボディ及びキャップに、その後手作業で充填し、閉じなければならないという欠点がある。ボディ及びキャップは誤差を有することが多いため、相応するボディ及びキャップは、手作業で選択しなければならない。さらに、コーティングされていないボディ及びキャップの元の形状は、円形が歪む可能性があるという点でコーティングプロセスによる悪影響を受ける場合がある。このように、仕様外部材の割合が増加することが多く、別々にコーティングされたキャップ及びボディは容易に適合しない。従って、適合するキャップ及びボディは、何度も繰り返さなければならない手作業で選択する必要があり、最初から適切な方法ではない。手作業で処理する必要性は大規模な工業的応用を制限する。
従来のカプセル充填機は、予備ロック状態のコーティングされていないカプセルを開け、活性成分又は活性成分を含む組成物を充填し、最終ロック状態まで閉じることにより加工するように設計されている。しかしながら、別々にポリマーコーティングされたボディ及びキャップを処理することができる従来の装置は存在しないようである。このように、特異的に設計された装置を設計し、作る必要がある。これらの装置は別々にコーティングされたボディ及びキャップの円形の変形割合が増加する問題にも対処しなければならず、高いレベルでの技術的努力を必要とする。
このように、閉じたカプセルをさらにバンディングする必要がなく、活性成分の不要な漏出を起こすことのないしっかり閉じられたカプセルが得られる硬カプセルのポリマーコーティングプロセスが必要である。ボディ及びキャップを別々にポリマーコーティングする時に起こる可能性がある、ポリマーコーティングプロセスによりボディ及びキャップの円形が変形する問題は回避される必要がある。このプロセスは従来のカプセル充填機に好適である必要がある。
Huyghebaert et al.,European Journal of Pharmaceutical Sciences 21(2004)617−623に記載される別々のコーティングと比較して、記載した方法はコーティングプロセスが1回のみであるという利点を有する。カプセル部材の内部にコーティング物質をスプレーすることはない。このように、高価なコーティング溶液又は分散液の損失は著しく少ない。予備ロック状態のカプセルが用いられる場合、ボディ及びキャップの円形は変形しないか、又はほぼ変形しないことがわかった。このカプセル形状の安定性の変化は、予備ロック状態の重複領域における2つのカプセル部材の安定効果に関係する可能性がある。このように、予備ロック状態は流動床コータ及びドラムコータのような従来のコーティング装置のコーティング及び乾燥プロセスにおいて十分な装置安定性を提供する。さらに、予備ロック状態で提供されるカプセル部材のボディ及びキャップはすでに相応するため、相応するボディ及びキャップを選択する必要はない。改善の結果として、予備ロック状態のポリマーコーティングされたカプセルは従来のカプセル充填機でさらに処理することができる。このように、予備ロック状態のコーティングカプセルは、最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備え、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含有する、医薬又は栄養補助剤形の大規模工業生産の一部として、例えば予備ロック状態のコーティングカプセルを開き、活性成分又は活性成分含有組成物を充填し、最終ロック状態まで閉じるという部分で、好適である。
驚くべきことに、ボディ及びキャップ間の重複領域の一部のみがコーティングによりシールされているにもかかわらず、本発明の方法でコーティングされた硬カプセルは固く閉じられ、漏出を示さないことが分かった。記載した方法は、胃耐性と、小腸における意図された速放性とを有する医薬又は栄養補助剤形のため、固く最終ロックしたポリマーコーティングされた硬カプセルを提供するのに特に有用である。また、記載した方法は、ポリマーコーティングされた硬カプセルと、特に保管中の水分吸収を減少させるように改善された防湿性を有する、この種類のカプセルを基にした医薬又は栄養補助剤形と、を提供するのにも有用である。
ポリマー又はポリマー混合物という用語は1つのポリマー、又は2つ以上のポリマーの混合物、例えば2つ若しくは3つのポリマーの混合物として理解される。コーティング層はいくつかの個別の層、場合によってはそれぞれ1つのポリマー又はポリマー混合物を含有する2層を含むか、若しくは2層からなることもでき、この2つ以上の層は同じ又は異なるポリマーを含むことが可能である。好ましくは、このコーティング層は、1種のみのポリマーを含むか、好ましくは1種のポリマー又は2種の混合物を含む層を備え、若しくはそれからなる。1種のポリマーは、1種のみのポリマー、又は主ポリマーの機能に本質的に影響しない極少量の追加のポリマー(主ポリマーの重量で計算して5又は2又は1重量%以下)が添加された1つのみの主ポリマーを意味する。極少量の追加のポリマーは、カプセル物質に対するコーティング層の接着を改善するなど、添加剤機能のために添加することができる。
図1は図1a、図1b及び図1cを含み、図1aは、別々のボディ及びキャップを備えるカプセルの例を示す。 図1bは、予備ロック状態のボディ及びキャップを示す。 図1cは、最終ロック状態のボディ及びキャップを示す。 図2は、Vcaps(登録商標)Plus#1サイズである硬カプセルのボディ(左)及びキャップ(右)の概略図を相対寸法によりmmで示す。寸法は例2で予備ロック状態のカプセル外表面を計算するのに用いられる。ボディ:長さ=16.61mm、円筒(円筒部の長さ)=13.29mm、外径=6.63mm。キャップ:長さ=9.78mm、円筒(円筒部の長さ)=6.32mm、外径=6.91mm 図3は、ボディ及びキャップがポリマーで別々にスプレーコーティングされた比較例C4を指す。図3は、スプレーコーティングプロセスで無作為に選択された番号B1〜B10の10個のボディにおける開口側の縁それぞれの顕微鏡画像を示す。画像を記録し、鮮明に再現するために白黒画像にした。画像B1〜B10に示されるように、ボディを別々にコーティングするプロセスは、元々円形である周縁を様々に変形させる。 図4は、ボディ及びキャップをポリマーで別々にスプレーコーティングした比較例C4を指す。図4は、スプレーコーティングプロセスで無作為に選択された番号C1〜C10の10個のキャップにおける開口側の縁それぞれの顕微鏡画像を示す。画像を記録し、鮮明に再現するために白黒画像にした。画像C1〜C10に示すように、キャップを別々にコーティングするプロセスは、元々円形である周縁を様々に変形させる。
硬カプセル
医薬的又は栄養補助的目的の硬カプセルは当業者に周知である。硬カプセルは、ボディ及びキャップと呼ばれる2つのカプセル部材を備えるツーピースの密封カプセルである。カプセルボディ及びキャップの材料は、硬く、時に脆い材料で作られることが多い。硬カプセルはボディ及びキャップを備える。通常、ボディ及びキャップは一端が開口した円筒状、及び反対端が閉じた丸い半球状である。キャップ及びボディの形状及びサイズは、ボディの開口端をキャップの開口端に入れ子式に押し込むことができるものである。
ボディ及びキャップは、ボディの外側及びキャップの内側に潜在的な重複して相応する領域(重複領域)を有し、カプセルが予備ロック段階で閉じられるときに部分的に重なり合い、最終ロック段階で完全に重なる。キャップをボディの重複して相応する領域である程度摺動させると、カプセルは予備ロック段階にある。キャップをボディが重なる相応する領域まで完全に摺動させると、カプセルは最終ロック段階にある。通常、予備ロック段階又は最終ロック段階は、相応する環状ノッチ又はくぼみ、好ましくは伸長くぼみなど、ボディ及びキャップのスナップインロック機構により維持される。
通常、ボディはキャップより長い。カプセルを閉じる、又ははめ込むため、ボディ外側の重複領域をキャップで覆うことができる。閉じた段階では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディ外側の重複領域を覆う。最終ロック状態で、キャップはボディ外側の重複領域全体を覆い、予備ロック状態では、キャップはボディ外側の重複領域の一部と重なる。キャップをボディ上で摺動させ、通常、カプセルを予備ロック状態又は最終ロック状態で閉じる位置という2つの異なる位置のうちの1つで固定させることができる。
硬カプセルは様々な大きさで市販されている。通常、硬カプセルは、ボディ及びキャップがすでに予備ロック状態にある空の容器として提供され、必要に応じ、ボディ及びキャップが別々のカプセル部材として提供される。予備ロック硬カプセルをカプセル充填機に供給することができ、このカプセル充填機がカプセルを開けて、充填し、最終ロック状態まで閉じる。通常、硬カプセルには乾燥材料、例えば、生物活性成分を含む粉末又は顆粒が充填される。
キャップ及びボディは閉じて供給され、カプセルの予備ロック(一時的)及び/又は最終ロックに有利な閉鎖手段を備える。
従って、隆起点をキャップの内壁に設けることができ、若干大きな凹み点がボディの外壁に設けられ、カプセルを閉じると、隆起が凹みに合うように配置される。あるいは、隆起をボディの外壁に、凹みをキャップの内壁に形成することができる。壁に隆起又は凹みが環状又はらせん状に配置される。凹部及び開口部を設けてカプセル内部のガスを交換することができるのは有利であるが、隆起及び凹みを点状に配置する代わりに、キャップ又はボディの壁を環状に取り囲んでもよい。
カプセルの最終ロック位置において、キャップ上の隆起がボディ上の隆起に隣接して位置するように、1つ又は複数の隆起をキャップの内壁及びボディの外壁に環状に設けることができる。ボディ上の隆起が、カプセルの最終ロック位置において、キャップの凹みに係止するように、隆起を開口端に近いボディの外側に形成し、凹みをキャップの開口端の近くに形成することもある。隆起は、カプセルを損傷することなく、キャップをいつでも予備ロック状態に開けることができるようにするものでよく、あるいは、一旦カプセルを閉じると、破壊することなく再度開けることができないようにするものでよい。
1つ又は複数のこのような係止機構(ラッチ)(例えば2つの環状溝)を有するカプセルが好ましい。より好ましくは、少なくとも2つのこのような係止手段を有するカプセルであり、異なる程度に2つのカプセル部材を固定する。この種の部材において、1つ目の係止(くぼみ又は環状ノッチ)手段をカプセルキャップ及びカプセルボディの開口部の近くに形成することができ、2つ目の係止(環状ノッチ)はカプセル部材の閉口端に若干移動させることができる。1つ目の係止手段は2つ目よりも強くなく、2つのカプセル部材を固定する。この変形例は、空のカプセルを製造後、カプセルキャップ及びカプセルボディを最初に1つ目の係止機構を用いて予備ロック結合することができるという利点がある。カプセルに充填するため、その後2つのカプセル部材を再び分離する。充填後、2つ目のラッチが最終ロック段階でカプセル部材がしっかりと固定されるまで、2つのカプセル部材をはめ込む。
キャップがボディを摺動することができる領域に、硬カプセルのボディ及びキャップがそれぞれ環状ノッチ及び/又はくぼみを有することが好ましい。ボディの環状ノッチ及びキャップのくぼみは互いに相応し、スナップイン(snap−in)又はスナップはめ込み機構(snap−intо−place mechanism)を提供する。くぼみは円形であっても長手方向に伸長していても(楕円であっても)よい。
ボディの環状ノッチ及びキャップの環状ノッチ(厳密に相応する環)も互いに相応し、スナップイン又はスナップはめ込み機構を提供する。予備ロック状態又は最終ロック状態でスナップはめ込み機構により、カプセルが閉じられる。
相応するボディの環状ノッチ及びキャップの伸長くぼみは、予備ロック状態においてボディ及びキャップを互いに固定するのに用いられるのが好ましい。最終ロック状態においてボディ及びキャップを互いに固定するか、又はロックするのに、相応するボディ及びキャップの環状ノッチが用いられるのが好ましい。
キャップがボディを摺動することができる領域は、ボディ及びキャップの重複領域、又は簡潔に重複領域と呼ぶことができる。キャップがボディに一部のみ、場合によっては重複領域の20〜90又は60〜85%で重なる場合、硬カプセルは一部のみ閉じられる(予備ロック)。好ましくは、ボディ及びキャップの相応する環状ノッチ及び/又はくぼみのようなロック機構の存在下、部分的に閉じたカプセルを予備ロックと呼ぶことができる。カプセルが予備ロック段階でポリマーコーティングされると、このコーティングはボディ及びキャップの重複領域における予備ロック段階でキャップと重ならない部分を含む外表面を完全に覆う。カプセルを予備ロック段階でポリマーコーティングした後、最終ロック段階まで閉じると、ボディ及びキャップの重複領域における予備ロック段階でキャップと重ならなかった部分のコーティングは、その後キャップで覆われる。最終ロック段階でボディ及びキャップ間に囲まれるこの部分のコーティングの存在は、硬カプセルを固くシールするのに十分である。これは予測される手段ではなかった。
キャップがボディの全重複領域と重なる場合、硬カプセルは最終的に閉じられているか、又は最終ロック状態である。好ましくは、ボディ及びキャップの相応する環状ノッチ及び/又はくぼみのようなロック機構の存在下、最終的に閉じたカプセルは最終ロックと呼ぶことができる。
通常、くぼみは予備ロック状態においてボディ及びキャップを固定するのに好ましい。強制力のない規則として、くぼみの相応する領域は環状ノッチの相応する領域より小さい。このように、スナップインしたくぼみは、対応する環状ノッチによるスナップイン固定をはずすのに必要な力よりも小さい力で、再度はずすことができる。
ボディ及びキャップのくぼみは、キャップがボディを摺動することができる領域に位置し、スナップイン又はスナップはめ込み機構により、予備ロック状態で互いに相応する。例えば、キャップの周囲に、2つ、4つ、又は好ましくは6つのノッチ又はくぼみが円形に位置することができる。
通常、キャップがボディを摺動することができる領域のキャップのくぼみ及びボディの環状ノッチは、予備ロック状態において、スナップはめ込み機構によりカプセルを閉じるように互いに相応する。予備ロック状態において、開けるのに必要な力は比較的小さいため、損傷することなく手作業又は装置で硬カプセルを再度開けることができる。従って、「予備ロック状態」は「緩くかぶせた状態」として表現されることもある。
通常、キャップがボディを摺動することができる領域のボディ及びキャップの環状ノッチ又は相応するロック環は、予備ロック状態において、スナップはめ込み機構によりカプセルを閉じるように互いに相応する。最終ロック状態では、開けるのに必要な力が比較的大きいため、硬カプセルを手作業で、又は損傷することなく装置により再度開けることができないか、又はほとんど開けることができない。
通常、くぼみ及び環状ノッチはカプセルボディ又はカプセルキャップに形成される。これらの隆起及び凹みを備えたカプセル部材を互いに合わせると、10ミクロン〜150ミクロン、より好ましくは20ミクロン〜100ミクロンの理想的に画定された均一なギャップが、カプセルボディ及びその上に位置するカプセルキャップ間の接触表面に沿って形成される。
好ましくは、硬カプセルのボディはテーパー状周縁部を有する。テーパー状周縁部はカプセルを手作業で又は機械的に閉じるとき、ボディ及びキャップの周縁部が衝突し損傷するのを防止する。
硬カプセルとは対照的に、軟カプセルは溶着したワンピースの封入カプセルである。ソフトゲルカプセルはブロー成形されたソフトゲル物質から作られることが多く、通常注入により生物活性成分を含む液体が充填される。本発明は溶着したワンピースの軟封入カプセルに関しない。
硬カプセルの大きさ
最終的にロックして閉じた硬カプセルは、全長が約5〜40mmの範囲である。キャップの直径は、約4〜12mmの範囲であってもよい。ボディの直径は約2〜11mmの範囲であってもよい。キャップの長さは約4〜20mmの範囲であってもよく、ボディの長さは8〜30mmの範囲であってもよい。充填物容量は約0.1〜2mlの間であってもよい。予備ロック長さ及び最終ロック長さの差は約1〜5mmであってもよい。
カプセルは、例えばサイズ000〜5の標準サイズに分けることができる。閉じたサイズ000のカプセルは、例えば、全長約28mm、キャップ外径約9.9mm、ボディ外径約9.5mmである。キャップの長さは約14mm、ボディの長さは約22mmである。充填物容量は約1.4mlである。
閉じたサイズ5のカプセルは、例えば、全長約10mm、キャップ外径約4.8mm、ボディ外径約4.6mmである。キャップの長さは約5.6mm、ボディの長さは約9.4mmである。充填物容量は約0.13mlである。
サイズ0のカプセルは予備ロック段階で約23〜24mm、最終ロック段階で約20.5〜21.5mmの長さを示す。このように、予備ロック長さ及び最終ロック長さの差は約2〜3mmであってもよい。
コーティング硬カプセル
本発明は、本明細書に記載した方法で得られるポリマーコーティングされた硬カプセルに関する。
ボディ及びキャップの材料
ボディ及びキャップの材料は、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、ゼラチン、プルラン、並びに(メタ)アクリル酸のC1−C4アルキルエステルと(メタ)アクリル酸とのコポリマーから選択することができる。ボディ及びキャップがHPMC又はゼラチンを含むか、若しくはそれらからなる硬カプセルが好ましく、ポリマーコーティングにおける優れた接着性のため、HPMCが最も好ましい。
コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物
コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物は、好ましくは膜形成ポリマーであり、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー及び中性ポリマー又はそれらの任意の混合物の群から選択することができる。
本明細書で開示した一般的又は特定のポリマーの特徴若しくは実施形態の選択は、例えばカプセル材料、カプセルサイズ、コーティングの厚さ、生物活性成分及び他の開示した特徴若しくは実施形態など、本明細書で開示した任意の他の一般的又は特定の材料若しくは数的特徴若しくは実施形態の選択と制限なく組み合わせることができる。
アニオン性ポリマー−腸溶コーティング及び胃耐性
記載した方法は、胃耐性と、小腸(腸溶コーティング)又は大腸(結腸ターゲティング)における意図された速放性とを有する医薬又は栄養補助剤形のため、固く閉じたポリマーコーティングされた硬カプセルを提供するのに特に有用である。
コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物は、アニオン性(メタ)アクリレートコポリマー、アニオン性ポリビニルポリマー又はコポリマー、及びアニオン性セルロースの群から選択されるアニオン性ポリマーであってもよい。
上記アニオン性ポリマーは「腸溶性ポリマー」とも呼ばれる。コーティング層において、このようなポリマーは腸内保護作用をカプセルに提供することができる。
腸内保護とは、カプセルが最終的に閉じた状態であり、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含む場合、含まれる生物活性成分の10%未満が0.1NのHCl、pH1.2において120分後に放出されることを意味する。0.1NのHCl、pH1.2において120分後、pH6.8の緩衝液に変更し、生物活性成分の約80%以上が合計165分又は180分後に放出されるのが好ましい。
結腸ターゲティングは、カプセルが最終的に閉じた状態であり、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含む場合、この生物活性成分の10%未満が0.1NのHCl、pH1.2において120分後に放出されることを意味する。0.1NのHCl、pH1.2において120分後、pH6.8の緩衝液に変更し、生物活性成分の約80%以上が合計165分後に放出されるのが好ましい。0.1NのHCl、pH1.2において120分後、pH6.5又は6.8の緩衝液に変更して60分、その後pH7.2又はpH7.4の緩衝液に最終的に変更し、生物活性成分の約80%以上が合計225分又は240分後に放出されるのが最も好ましい。
溶出試験はUSP装置IIを用い、パドル速度75rpmで米国薬局方40(USP)<711>に従って実施する。試験液の温度は37+0.5℃に調整する。試料は適切な時点で採取する。
アニオン性(メタ)アクリレートコポリマー
好ましくは、アニオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、25〜95、好ましくは40〜95、特に60〜40重量%のフリーラジカル重合したC1−C12アルキルエステル、好ましくはアクリル又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルと、75〜5、好ましくは60〜5、特に40〜60重量%のアニオン性基を有する(メタ)アクリレートモノマーとを備える。上記の割合は通常、合計100重量%となる。しかしながら、必須の性質を損傷又は変質させることなく、例えばヒドロキシエチルメタクリレート又はヒドロキシエチルアクリレートなど、ビニル共重合することができる追加のモノマーが0〜10重量%の少量、例えば1〜5重量%で存在することも可能である。ビニル共重合することができる追加のモノマーが存在しないことが好ましい。
アクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルは、特にメチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート及びブチルアクリレートである。
アニオン性基を有する(メタ)アクリレートモノマーは、例えば、アクリル酸であり、メタクリル酸が好ましい。
好適なアニオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、40〜60重量%のメタクリル酸及び60〜40重量%のメチルメタクリレート又は60〜40重量%のエチルアクリレートが重合したものである(EUDRAGIT(登録商標)L又はEUDRAGIT(登録商標)L100−55)。
EUDRAGIT(登録商標)Lは、50重量%のメチルメタクリレート及び50重量%のメタクリル酸が重合したコポリマーである。腸液又は模擬腸液において、特定の活性成分が放出され始めるpHは、約pH6.0であるといえる。
EUDRAGIT(登録商標)L100−55は、50重量%のエチルアクリレート及び50重量%のメタクリル酸が重合したコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)L30D−55は、30重量%のEUDRAGIT(登録商標)L100−55を含む分散液である。腸液又は模擬腸液において、特定の活性成分が放出され始めるpHは、pH約5.5であるといえる。
同様に、20〜40重量%のメタクリル酸及び80〜60重量%のメチルメタクリレートが重合したアニオン性(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)S)が好適である。腸液又は模擬腸液において、特定の活性成分が放出され始めるpHは、pH約7.0であるといえる。
好適な(メタ)アクリレートコポリマーは、10〜30重量%のメチルメタクリレート、50〜70重量%のメチルアクリレート、及び5〜15重量%のメタクリル酸が重合される(EUDRAGIT(登録商標)FS)。腸液又は模擬腸液において、特定の活性成分が放出され始めるpHは、pH約7.0であるといえる。
EUDRAGIT(登録商標)FSは、25重量%のメチルメタクリレート、65重量%のメチルアクリレート、及び10重量%のメタクリル酸が重合したコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)FS30Dは、30重量%のEUDRAGIT(登録商標)FSを含む分散液である。
好適なコポリマーは、
20〜34重量%のメタクリル酸及び/又はアクリル酸、
20〜69重量%のメチルアクリレート及び、
0〜40重量%のエチルアクリレート、並びに/若しくは必要に応じて
0〜10重量%のビニル共重合することができる追加のモノマー、を備え、
ISO11357−2の3.3.3によるコポリマーのガラス転移温度は60℃以下である。この(メタ)アクリレートコポリマーは、その優れた破断伸び性のため、ペレットを圧縮して錠剤にするのに特に好適である。
好適なコポリマーは、
20〜33重量%のメタクリル酸及び/又はアクリル酸、
5〜30重量%のメチルアクリレート、
20〜40重量%のエチルアクリレート、
10超〜30重量%のブチルメタクリレート、並びに必要に応じて
0〜10重量%のビニル共重合することができる追加のモノマーが重合したコポリマーであり、
モノマーの割合は合計100重量%であり、
ISO11357−2の3.3.3によるコポリマーのガラス転移温度(中点温度Tmg)は55〜70℃である。この種のコポリマーは、優れた機械的性質のため、ペレットを圧縮して錠剤にするのに特に好適である。
このコポリマーは、90、95又は99〜100重量%である上記範囲の量のメタクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート及びブチルメタクリレートのモノマーのみから本質的になるのが好ましい。しかしながら、必ずしも必須の性質を損なうことが無ければ、0〜10重量%の少量、例えば1〜5重量%のビニル共重合することができる追加のモノマーをさらに含むことができ、例えば、メチルメタクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ビニルピロリドン、ビニルマロン酸、スチレン、ビニルアルコール、ビニルアセテート及び/又はその誘導体などである。
さらに好適なアニオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、国際公開第2012/171575号又は第2012/171576号に記載の通り、いわゆるコア/シェル型ポリマーである。好適なコアシェル型ポリマーは、30重量%のエチルアクリレート及び70重量%のメチルメタクリレートの重合単位を含む75重量%のコアと、50重量%のエチルアクリレート及び50重量%のメタクリル酸の重合単位を含む25重量%のシェルとを有し、2段階乳化重合プロセスで得られるコポリマーである。
好適なコアシェル型ポリマーは、65〜75重量%のエチルアクリレート及び25〜35重量%のメチルメタクリレートの重合単位を含む70〜80重量%のコアと、45〜55重量%のエチルアクリレート及び45〜55重量%のメタクリル酸の重合単位を含む20〜30重量%のシェルとを有し、2段階乳化重合プロセスで得られるコポリマーである。
アニオン性セルロース
アニオン性セルロースは、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩、セルロースアセテートフタレート(CAP)、セルロースアセテートスクシネート(CAS)、セルロースアセテートトリメリタート(CAT)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCP、HP50、HP55)、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS−LF、−MF、−HF)から選択することができる。
アニオン性ビニルコポリマー
アニオン性ビニルコポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸以外の不飽和カルボン酸から選択することができ、ポリビニルアセテートフタレート、又はビニルアセテート及びクロトン酸(好ましい比は9:1)のコポリマーで例示される。
カチオン性ポリマー−吸湿防止
上記の方法は、ポリマーコーティングされた硬カプセルと、このようなカプセルに基づき、例えば保管中の吸湿を減少させるなど、改善された吸湿防止性を有する医薬又は栄養補助剤形とを提供するのに特に有用である。この目的のため、カチオン性ポリマー、好ましくはカチオン性(メタ)アクリレートコポリマーを有するコーティングが提案される。
コーティング層中の好適なカチオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルを備えるモノマーと、アルキル基に第3級又は第4級アンモニウム基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルとが重合される。
カチオン性水溶性(メタ)アクリレートコポリマーは、アルキルラジカルに第3級アミノ基を有するアルキルアクリレート及び/又はアルキルメタクリレートが、部分的又は十分に重合される。これらのポリマーを含むコーティングは、硬カプセルに吸湿防止性を与える利点を有する。吸湿防止は、直ちに充填、最終ロックされたカプセルの保管中において、水分又は水の吸収が低下することと理解される。
好適なカチオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、30〜80重量%のアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルと、70〜20重量%のアルキルラジカルに第3級アミノ基を有するアルキル(メタ)アクリレートモノマーとが重合される。
好ましいカチオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、20〜30重量%のメチルメタクリレート、20〜30重量%のブチルメタクリレート、及び60〜40重量%のジメチルアミノエチルメタクリレートが重合される(EUDRAGIT(登録商標)Eポリマー)。
特に好適な市販の第3級アミノ基を有する(メタ)アクリレートコポリマーは、25重量%のメチルメタクリレート、25重量%のブチルメタクリレート、及び50重量%のジメチルアミノエチルメタクリレートが重合される(EUDRAGIT(登録商標)E100又はEUDRAGIT(登録商標)EPO(粉末形態))。EUDRAGIT(登録商標)E100及びEUDRAGIT(登録商標)EPOは、pH約5.0未満で水溶性であり、従って胃液溶解性でもある。
好適な(メタ)アクリレートコポリマーは、85〜98重量%のフリーラジカル重合したアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルと、15〜2重量%のアルキルラジカルに第4級アミノ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとで構成することができる。
好ましいアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルは、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタクリレート及びメチルメタクリレートである。
さらに好適なカチオン性(メタ)アクリレートポリマーは、2−トリメチルアンモニウム−エチルメタクリレートクロリド又はトリメチルアンモニウム−プロピルメタクリレートクロリドが重合したモノマー単位を含有することができる。
適切なコポリマーは、50〜70重量%のメチルメタクリレート、20〜40重量%のエチルアクリレート及び7〜2重量%の2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリドから重合することができる。
特に好適なコポリマーは、65重量%のメチルメタクリレート、30重量%のエチルアクリレート、及び5重量%の2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリドが重合される(EUDRAGIT(登録商標)RS)。
さらなる好適な(メタ)アクリレートコポリマーは、85〜93重量%未満のアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルと、7超〜15重量%のアルキルラジカルに第4級アミノ基を有する(メタ)アクリレートモノマーとが重合される。このような(メタ)アクリレートモノマーは市販されており、徐放性コーティングに長い間用いられている。
具体的に好適なコポリマーは、60重量%のメチルメタクリレート、30重量%のエチルアクリレート、及び10重量%の2−トリメチルアンモニウムエチルメタクリレートクロリドが重合される(EUDRAGIT(登録商標)RL)。
中性ポリマー
中性ポリマーは、中性モノマーと、5重量%未満、好ましくは2重量%未満のイオン基を有するモノマーとから合成されるポリマーとして定義され、最も好ましくはすべてがイオン基を有するモノマーではない場合である。
硬カプセルのコーティングに好適な中性ポリマーは、メタクリレートコポリマー、好ましくはEUDRAGIT(登録商標)NE又はEUDRAGIT(登録商標)NMのようなエチルアクリレート及びメチルメタクリレートのコポリマー、セルロースのメチル、エチル又はプロピルエーテルなどの中性セルロースであり、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート又はポリビニルアルコールがある。
中性メタクリレートコポリマーは、アニオン性(メタ)アクリレートコポリマーとの混合物として、有用であることが多い。
中性メタクリレートコポリマーは、少なくとも95重量%超の範囲、特に少なくとも98重量%の範囲、好ましくは少なくとも99重量%の範囲、特に少なくとも99重量%の範囲、より好ましくは100重量%の範囲の中性ラジカル、特にC1−C4アルキルラジカルを有する(メタ)アクリレートモノマーが重合される。
好適な中性ラジカルを有する(メタ)アクリレートモノマーは、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレートである。好ましくはメチルメタクリレート、エチルアクリレート及びメチルアクリレートである。
アニオン性ラジカルを有するメタクリレートモノマー、例えばアクリル酸及び/又はメタクリル酸は、5重量%未満、好ましくは2重量%以下、より好ましくは1以下又は0.05〜1重量%の少量で存在することができる。
好適な例としては、20〜40重量%のエチルアクリレート、60〜80重量%のメチルメタクリレート、及び0〜5重量%未満、好ましくは0〜2又は0.05〜1重量%のメタクリル酸又はアクリル酸が重合した中性又は実質的に中性の(メタ)アクリレートコポリマーがある。
好適な例としては、20〜40重量%のメチルメタクリレート、60〜80重量%のエチルアクリレート、及び0〜5重量%未満、好ましくは0〜2又は0.05〜1重量%のメタクリル酸又はアクリル酸が重合した中性又は実質的に中性の(メタ)アクリレートコポリマーである(EUDRAGIT(登録商標)NE又はEUDRAGIT(登録商標)NMタイプ)。
EUDRAGIT(登録商標)NE及びEUDRAGIT(登録商標)NMは、28〜32重量%のメチルメタクリレート及び68〜72重量%のエチルアクリレートのフリーラジカル重合単位を含むコポリマーである。
国際公開第01/68767号によれば、HLB値が15.2〜17.3である1〜10重量%の非イオン性乳化剤を用い、分散液として製造した中性又は実質的に中性のメチルアクリレートコポリマーが好ましい。「EUDRAGIT(登録商標)NMタイプ」は乳化剤により結晶構造の形成を伴う相分離がないという利点がある。
しかしながら、欧州特許出願公開第1571164号明細書によれば、該当する0.05〜1重量%の少ない割合のモノオレフィン系不飽和C3−C8カルボン酸を有し、実質的に中性の(メタ)アクリレートコポリマーは、比較的少量、例えば0.001から1重量%のアニオン性乳化剤の存在下、乳化重合により製造することもできる。
天然ポリマー
特に栄養補助剤形について、いわゆる「天然ポリマー」コーティングは、多くのユーザに好まれる。天然ポリマーは自然、植物、微生物又は動物資源に基づくが、さらに化学的に加工されることもある。コーティング用天然ポリマーは、デンプン、アルギン酸又はアルギン酸塩、好ましくはアルギン酸ナトリウム、ペクチン、シェラック、ゼイン、カルボキシメチルゼイン、EUDRAGUARD(登録商標)Naturalなどの加工デンプン、海綿コラーゲン、キトサン、ゲランガムなどのポリマーから選択してもよい。好適なポリマー混合物は、
エチルセルロース及びペクチン、加工デンプン(EUDRAGUARD(登録商標)Natural)及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びイヌリン、乳清タンパク質及びガム(グアーガム又はトラガカントガムなど)、ゼイン及びポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム及びキトサンを含んでもよい。
コーティング層
硬カプセルは、開示したポリマー又はポリマー混合物、及び任意に賦形剤、好ましくは医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤を備えるコーティング層でコーティングされる。
コーティング層は、10重量%以上、20重量%以上、30重量%以上、40重量%以上、50重量%以上、60重量%以上、70重量%以上、80重量%以上、90重量%以上又は100重量%の本明細書で開示したポリマー又はポリマー混合物を含むことができる。コーティング層は、10〜100、10〜90、12〜80、15〜70、18〜60又は20〜50重量%の本明細書で開示したポリマーを含んでもよい。
コーティング層は、最大10、最大20、最大30、最大40、最大50、最大60、最大70、最大80、最大90重量%の賦形剤、好ましくは医薬的及び/又は栄養補助的賦形剤(医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤)を任意に含んでもよい。コーティング層は、0〜100、10〜90、20〜88、30〜85、40〜82又は50〜80重量%の賦形剤、好ましくは医薬的及び/又は栄養補助的賦形剤を含むことができる。ポリマー又はポリマー混合物、並びに任意に含まれる医薬的及び/又は栄養補助的賦形剤は合計100%になり得る。
コーティング層の量及び厚み
塗布するコーティング層の量(=コーティング層の総重量の増加量)は、キャップで覆われるボディの外側の重複領域間にある細管を充填するのに十分である必要がある。塗布するコーティング層の量が少なすぎる場合、架橋が無いか、又は架橋が少なすぎる可能性がある。カプセルを最終ロック段階に閉じると、ボディ及びキャップ間のコーティング層の量が十分でない場合があり、カプセルの不十分な気密及び漏出をもたらす場合がある。
硬カプセルについて、コーティング層の量は多すぎないようにする必要がある。塗布するコーティング層の量が多すぎる場合、ポリマーコーティングされた予備ロック状態の硬カプセルを後にカプセル充填機で処理するのに困難な場合がある。コーティング層の量が8mg/cm未満、例えば1〜8mg/cm又は1〜5mg/cm又は1〜4mg/cmの場合、通常、改良していない標準カプセル充填機に問題は生じない。4〜最大約8mg/cmでは、やはりカプセル充填機を使うことができるが、ボディ及びキャップの形状は若干広くなるように調整する必要がある。このような調整は、機械エンジニアが容易に行うことができる。このように、コーティング層量が約1〜約8mg/cmの範囲内で、カプセル充填機を有利に用いてもよい。
サイズ#0の硬カプセルについて、コーティング層量は多すぎないようにする必要がある。塗布するコーティング層の量が多すぎる場合、ポリマーコーティングされた予備ロック状態の硬カプセルを後にカプセル充填機で処理するのに困難な場合がある。コーティング層の量が5mg/cm未満、例えば1〜4mg/cmの場合、通常、改良していない標準カプセル充填機に問題は生じない。4〜最大約8mg/cmでは、やはりカプセル充填機を使うことができるが、ボディ及びキャップの形状は若干広くなるように調整する必要がある。このような調整は、機械エンジニアが容易に行うことができる。このように、コーティング層量が約1〜約8mg/cmの範囲内で、カプセル充填機を有利に用いることができる。
サイズ#1の硬カプセルについて、コーティング層量は多すぎないようにする必要がある。塗布するコーティング層の量が多すぎる場合、ポリマーコーティングされた予備ロック状態の硬カプセルを後にカプセル充填機で処理するのに困難な場合がある。コーティング層の量が4mg/cm未満、例えば1〜3.5mg/cmの場合、通常、改良していない標準カプセル充填機に問題は生じない。3.5〜最大約8mg/cmでは、やはりカプセル充填機を使うことができるが、ボディ及びキャップの形状は若干広くなるように調整する必要がある。このような調整は、機械エンジニアが容易に行うことができる。このように、コーティング層量が約1〜約8mg/cmの範囲内で、カプセル充填機を有利に用いてもよい。
サイズ#3の硬カプセルについて、コーティング層量は多すぎないようにする必要がある。塗布するコーティング層の量が多すぎる場合、ポリマーコーティングされた予備ロック状態の硬カプセルを後にカプセル充填機で処理するのに困難な場合がある。コーティング層の量が3mg/cm未満、例えば1〜2.5mg/cmの場合、通常、改良していない標準カプセル充填機に問題は生じない。2.5〜最大約6mg/cmでは、やはりカプセル充填機を使うことができるが、ボディ及びキャップの形状は若干広くなるように調整する必要がある。このような調整は、機械エンジニアが容易に行うことができる。このように、コーティング層量が約1〜約6mg/cmの範囲内で、カプセル充填機を有利に用いてもよい。
8mg/cm〜約20mg/cmまでは、ポリマーコーティングを損傷することなく、ポリマーコーティングされた硬カプセルを注意深く手作業で開け、充填し、予備ロック状態まで閉じることができる。コーティング層がコーティングしていないボディ及びキャップ間のギャップより厚い場合、もはやキャップは最終ロック状態までボディを摺動することがほとんどできないため、塗布したコーティングを損傷することなく、コーティング予備ロックカプセルを閉じることはできない。コーティング予備ロック硬カプセルを手作業で損傷することなく最終ロック状態まで閉じる際のコーティング層量の上限は、最大約20mg/cmである。20mg/cmを超えると、非常に正確で注意深くても、損傷することなく、手作業でカプセルを閉じることはもはや不可能である場合がある。
塗布するコーティング層量が多すぎる場合、ボディ及びキャップ間のギャップが予備ロック段階にあると、キャップの周縁にコーティング層が多量に集まる。これにより、コーティングされた予備ロック状態の硬カプセルを手作業又は機械的に開けると、乾燥後、コーティング層に割れが生じる場合がある。この割れは後にカプセルの漏出を引き起こす場合がある。最終的に、厚すぎるコーティングは、又はコーティング層が重複領域におけるボディ及びキャップ間のギャップより厚いため、開いた状態のコーティング硬カプセルを最終ロック段階まで閉じることが不可能となる問題をもたらす場合がある。
大まかには、硬カプセル上のコーティング層は0.7〜20、1.0〜18、2〜10、4〜8、1.0〜8、1.5〜5.5、1.5〜4mg/cmの量(=総重量の増加量)で塗布してもよい。
大まかには、硬カプセル上のコーティング層は約5〜100、10〜50、15〜75μmの平均厚みを有してもよい。
大まかには、硬カプセル上のコーティング層は予備ロックのカプセル重量に対して5〜50、好ましくは8〜40乾燥重量%の量で塗布してもよい。
当業者はこの指針により、少なすぎる及び多すぎるコーティング層量を調節することができるであろう。
好ましい実施形態
第1の好ましい実施形態は、
医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法であり、硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた段階では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態においてボディに重なり、硬カプセルは予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液又は分散液でスプレーコーティングされ、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される方法を開示しており、
コーティング層は、
60〜90、好ましくは70〜85重量%のポリマー混合物と、10〜40、好ましくは15〜30重量%の医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤を備え、賦形剤は少なくとも可塑剤及び乳化剤を含み、好ましくはグリセロールモノステアレート(GMS)、トリエチルシトレート(TEC)及びポリオキシエチレン(20)−ソルビタンモノオレエ―ト(ポリソルベート80)を含み、
ポリマー混合物及び医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤は合計100%であり、ポリマー混合物は10〜30重量%のメチルメタクリレート、50〜70重量%のメチルアクリレート及び5〜15重量%のメタクリル酸が重合した60〜90、好ましくは70〜85重量%の(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)FS)と、40〜60重量%のメタクリル酸及び60〜40重量%のエチルアクリレートが重合した10〜40、好ましくは15〜30重量%の(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)L100−55)とを備え、
コーティング層の量(総重量の増加量)は、1〜8、好ましくは1〜4mg/cmである。
第1実施形態のポリマーコーティングされた硬カプセルは、医薬的活性成分であるメサラミン又はカフェインのような内容物と有利に組み合わせることができる。
第2の好ましい実施形態は、
医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法であり、硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた段階では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なり、硬カプセルは予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液又は分散液でスプレーコーティングされ、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される方法を開示しており、
コーティング層は、
60〜85、好ましくは70〜80重量%のポリマーと、
15〜40、好ましくは20〜30重量%の医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤とを備え、賦形剤は少なくとも可塑剤及び乳化剤を含み、好ましくはグリセロールモノステアレート、トリエチルシトレート及びポリソルベート80を含み、
ポリマー及び医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤は合計100%であり、ポリマーは40〜60重量%のメタクリル酸及び60〜40重量%のエチルアクリレートが重合した(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)L100−55)であり、
コーティング層の量(総重量の増加量)は、1〜8、好ましくは1〜4mg/cmである。
第2実施形態のポリマーコーティングされた硬カプセルは、医薬的活性成分であるメトプロロール又はオメプラゾールのような内容物と有利に組み合わせることができる。
第3の好ましい実施形態は、
医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法であり、硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた段階では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なり、硬カプセルは予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液又は分散液でスプレーコーティングされて、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される方法を開示しており、
コーティング層は、
60〜85、好ましくは70〜80重量%のポリマーと、
15〜40、好ましくは20〜30重量%の医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤とを備え、賦形剤は少なくとも可塑剤及び乳化剤を含み、好ましくはグリセロールモノステアレート、トリエチルシトレート及びポリソルベート80を含み、
ここで、ポリマー及び医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤は合計100%であり、ポリマーは10〜30重量%のメチルメタクリレート、50〜70重量%のメチルアクリレート及び5〜15重量%のメタクリル酸が重合した(メタ)アクリレートコポリマー(EUDRAGIT(登録商標)FS)であり、
ここで、コーティング層の量は1〜8、好ましくは1〜4mg/cmである。
第3実施形態のポリマーコーティングされた硬カプセルは、医薬的活性成分であるメサラミン又はメトプロロールのような内容物と有利に組み合わせることができる。
生物活性成分
生物活性成分は好ましくは医薬的活性成分及び/又は栄養補助的活性成分である。
医薬的又は栄養補助的活性成分
本発明は、好ましくは、速放、腸溶又は徐放性の医薬的又は栄養補助的活性成分の内容物を有する医薬又は栄養補助剤形の作製に有用である。
記載したポリマーコーティングされた硬カプセルの内容物として用いることができる医薬的活性成分の好適な薬効及び化学的分類は、例えば鎮痛剤、抗生物質又は抗感染薬、抗体、抗てんかん薬、植物由来の抗原薬、抗リウマチ剤、ベンゾイミダゾール誘導体、ベータ遮断薬、心血管薬、化学療法薬、中枢神経系薬、ジギタリスグリコシド、プロトンポンプ阻害薬などの胃腸薬、酵素、ホルモン剤、液体又は固体の天然抽出物、オリゴヌクレオチド、ペプチドホルモンタンパク質、治療用細菌、ペプチド、タンパク質(金属)塩、つまりアスパルテート、クロリド、オルタート、泌尿器薬、ワクチンである。
記載したポリマーコーティングされた硬カプセルの内容物として用いることができる薬剤のさらなる例は、例えばアカンプロセート、アエスシン、アミラーゼ、アセチルサリチル酸、アドレナリン、5−アミノサリチル酸、オーレオマイシン、バシトラシン、バルサラジン、ベータカロテン、ビカルタミド、ビサコジル、ブロメライン、ブロメライン、ブデソニド、カルシトニン、カルバマゼピン、カルボプラチン、セファロスポリン、セトロレリクス、クラリスロマイシン、クロロマイセチン、シメチジン、シサプリド、クラドリビン、クロラゼプ酸、クロマリン、1−デアミノシステイン−8−D−アルギニン−バソプレシン、デラムシクラン、デチレリックス、デクスランソプラゾール、ジクロフェナク、ジダノシン、ジギトキシン及び他のジギタリスグリコシド、ジヒドロストレプトマイシン、ジメチコン、ジバルプロエクス、ドロスピレノン、デュロキセチン、酵素、エリスロマイシン、エソメプラゾール、エストロゲン、エトポシド、ファモチジン、フッ化物、ニンニク油、グルカゴン、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、ヘパリン、ヒドロコルチゾン、ヒト成長ホルモン(hGH)、イブプロフェン、イラプラゾール、インスリン、インターフェロン、インターロイキン、イントロンA、ケトプロフェン、ランソプラゾール、ロイプロリドアセテートリパーゼ、リポ酸、リチウム、カイニン、メマンチン、メサラミン、メテナミン、ミラメリン、ミネラル、ミノプラゾール、ナプロキセン、ナタマイシン、ニトロフラントイン、ノボビオシン、オルサラジン、オメプラゾール、オロチン酸、パンクレアチン、パントプラゾール、副甲状腺ホルモン、パロキセチン、ペニシリン、ペルプラゾール、ピンドロール、ポリミキシン、カリウム、プラバスタチン、プレドニゾン、プログルメタシン、プロガビド、プロソマトスタチン、プロテアーゼ、キナプリル、ラベプラゾール、ラニチジン、ラノラジン、レボキセチン、ルトシド、ソマトスタチン、ストレプトマイシン、サブチリン、スルファサラジン、スルファニルアミド、タムスロシン、テナトプラゾール、トリプシン、バルプロ酸、バソプレシン、ビタミン、亜鉛であり、これらの塩、誘導体、多形、同形体、若しくは任意の種類のその混合物又は組合せを含む。
医薬的及び栄養補助的活性成分、医薬的及び栄養補助的賦形剤、医薬的及び栄養補助的組成物、それぞれの用語間、医薬剤形又は栄養補助剤形間には広い重なりがあることは当業者に明らかである。栄養補助食品として挙げられる多くの物質を医薬的活性成分として用いることもできる。特定の用途及び地方自治法及び分類に応じて、同じ物質がそれぞれ医薬的又は栄養補助的活性成分、医薬的又は栄養補助的組成物又はその両方として挙げられてもよい。
栄養補助食品は当業者に周知である。栄養補助食品は人間の健康に対して医療効果を有する食物の抽出物として定義されることが多い。このように、栄養補助的活性成分は医薬活性も示すことがあり、栄養補助的活性成分の例は、抗酸化物質としてのブドウ生産物由来のレスベラトロール、高コレステロール血症を低下させるオオバコ種子殻など可溶性食物繊維製品、ガン予防剤としてのブロッコリー(スルファン)、動脈の健康を改善する大豆又はクローバー(イソフラボノイド)がある。このように、栄養補助食品として挙げられる多くの物質を医薬活性成分としても用いることができることは明らかである。
記載したポリマーコーティングされた硬カプセルの内容物として用いることができる典型的な栄養補助食品又は栄養補助的活性成分は、プロバイオティクス及びプレバイオティクスを含むこともできる。プロバイオティクスは生きている微生物であり、消費された時に人間又は動物の健康を維持すると考えられている。プレバイオティクスは栄養補助食品又は栄養補助的活性成分であり、人間又は動物の腸において有益な微生物の成長又は活動を誘導又は促進する。
栄養補助食品の例としては、ブドウ生産物由来のレスベラトロール、抗酸化物質としてのブルーベリー由来オメガ3脂肪酸又はプロアントシアニン、高コレステロール血症を低下させるオオバコ種子殻などの可溶性食物繊維製品、ガン予防剤としてのブロッコリー(スルファン)、及び動脈の健康を改善する大豆又はクローバー(イソフラボノイド)である。他の栄養補助食品の例は、フラボノイド、抗酸化物質、亜麻仁由来のアルファリノール酸、マリーゴールドの花びら由来のベータカロテン又はベリー由来のアントシアニンがある。neutraceutical又はnutriceuticalの表現は、nutraceuticalの同義語として用いられる場合がある。
好ましい生物活性成分はメトプロロール、メサラミン及びオメプラゾールである。
賦形剤
賦形剤は当業者に周知であり、本明細書で開示及びクレームされているように、コーティングされた硬カプセルに含有される生物活性成分及び/又は、硬カプセルのポリマーコーティングと共に作製されることが多い。用いられる賦形剤はすべて毒性学的に安全でなければならず、患者又は消費者に対するリスクが無く医薬品又は栄養補助食品で使用されるものでなければならない。
剤形は、抗酸化物質、光沢剤、結合剤、香味剤、流動助剤、香料、流動促進剤、浸透促進剤、色素、可塑剤、乳化剤、細孔形成剤又は安定剤、若しくはその組み合わせの群から選択される賦形剤を含み、好ましくは医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤を含むことができる。医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤は、コア及び/又は開示したポリマーを含むコーティング層に含まれてもよい。医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤は、医薬又は栄養補助分野の用途に用いることが許容されている賦形剤である。
コーティング層は最大90、最大80、最大70、最大50、最大60、最大50、最大40、最大30、最大20、最大10重量%の賦形剤、それぞれ医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤を含むか、若しくは賦形剤を全く含まなくてよい(0%)。コーティング層のポリマー又はポリマー混合物を除いて、追加の(賦形剤)ポリマーがコーティング層には存在しないのが好ましい。
可塑剤
硬カプセルのポリマーコーティングは1つ又は複数の可塑剤を含んでもよい。可塑剤は添加量に応じて、ポリマーとの物理的相互作用によりガラス転移温度を低下させ、膜形成を促進する。好適な物質は、通常100〜20,000の分子量を有し、分子に1つ又は複数の親水基、例えばヒドロキシル基、エステル基又はアミノ基を含む。
好適な可塑剤の例としては、アルキルシトレート、グリセロールエステル、アルキルフタレート、アルキルセバケート、スクロースエステル、ソルビタンエステル、ジエチルセバケート、ジブチルセバケート、プロピレングリコール及びポリエチレングリコール200〜12,000である。好ましい可塑剤はトリエチルシトレート(TEC)、アセチルトリエチルシトレート(ATEC)、ジエチルセバケート及びジブチルセバケート(DBS)である。シトレート、フタレート、セバケート又はヒマシ油など、室温で通常液体であるエステルがさらに挙げられる。クエン酸及びセバシン酸のエステルが好ましく用いられる。グリセロールモノステアレート(GMS)は、可塑性を有する。グリセロールモノステアレート(GMS)はいくつかの流動促進剤の性質も有し、流動促進剤として設計されることもあるが、この開示においては可塑剤を意味する。
可塑剤は、水溶液にそのまま添加するか、又は混合物の予備熱処理後に公知の方法で製剤に添加することができる。可塑剤の混合物を利用することもできる。しかしながら、本明細書で開示したポリマーは35℃以下の最低造膜温度(MFFT)を示すため、可塑剤を添加することなく、例えば水性ポリマー分散液をポリマーコーティングとして塗布することができる。硬カプセルのポリマーコーティングは、ポリマー又はポリマー混合物に基づいて計算して、1つ又は複数の可塑剤を好ましくは最大60、最大30、最大25、最大20、最大15、最大10、最大5、5重量%未満で含むことができ、若しくは可塑剤を全く含まなくてもよい(0%)。最も好ましくは、ポリマー又はポリマー混合物に基づいて計算して、20〜30重量%のグリセロールモノステアレート(GMS)及びトリエチルシトレートの混合物をコーティング層に含む。
充填物
通常、コーティング剤及び結合剤への処理段階で、標準的な充填物が本発明の製剤に添加される。導入される量、及び医薬的コーティング又は表層における標準的な充填物の使用は当業者によく知られている。標準的な充填物の例としては、離型剤、色素、安定剤、抗酸化物質、細孔形成剤、浸透促進剤、光沢剤、香料又は香味剤がある。これらは加工性のアジュバントとして用いられ、信頼でき、再現性のある製造方法、並びに優れた長期保管安定性を確保することを意図するか、あるいは、医薬剤形におけるさらに有利な性質を実現することを意図する。これらは処理前にポリマー製剤に添加され、コーティングの透過性に影響を与える可能性がある。この性質は必要に応じて追加の制御パラメータとして用いることができる。
流動促進剤(離型剤):
流動促進剤又は離型剤は通常、親油性を有し、通常、スプレー懸濁液に添加される。これらは膜形成中のコアの凝集を防止する。好適な流動促進剤は、タルク、Mg若しくはCaステアレート、粉末シリカ、カオリン又はHLB値が2〜8の非イオン性乳化剤である。本発明のコーティングにおける離型剤及び結合剤の標準的な使用割合は、ポリマーに対して0.5〜100重量%の範囲である。
特に有利な実施形態として、流動促進剤又は離型剤は外層に濃縮型で添加される。粉末状で、又は5〜30%(重量/重量(w/w))の固形分を有する水性懸濁液をスプレーすることで塗布する。必要な濃度はポリマー層に混合するよりも低く、医薬品形態の重量に対して0.1〜2重量%の量である。
剤形のコーティング層は、例えば20〜80、好ましくは30〜70重量%の開示した本発明のポリマー、及び20〜80、30〜70重量%のタルクを含んでもよい。本発明のポリマー及びタルクは合計で100重量%までであってもよい。
色素
極めてまれに色素は可溶型で添加される。一般に、酸化アルミニウムなどの色素又は酸化鉄色素は分散型で用いられる。二酸化チタンは白色色素として用いられる。標準的な色素の使用割合は、コーティング層におけるポリマー又はポリマー混合物に対して10〜200、20〜200重量%である。ポリマー又はポリマー混合物に基づき計算した割合が最大200重量%であれば、容易に処理することができる。
特に有利な実施形態として、追加の外側層、いわゆるトップコートとして、色素を濃縮型でそのまま用いる。粉末状で、又は5〜35%(w/w)の固形分を有する水性懸濁液をスプレーすることで塗布する。必要な濃度はポリマー層に混合するよりも低く、医薬品形態の重量に対して0.1〜2重量%の量である。
任意のトップコート及びサブコート
任意に、硬カプセルをサブコート又はトップコート又は両方でさらにコーティングしてもよい。
サブコートは、開示したポリマー又はポリマー混合物を含むカプセル及びコーティング層間に配置されることが可能である。サブコートは基本的に活性成分の放出特性に対する効果は持たないが、例えばポリマーコーティング層の接着を向上させることができる。サブコートは好ましくは基本的に水溶性であり、例えば膜形成要素としてHPMCのような物質からなるものでもよい。サブコート層の平均厚みは、通常非常に薄く、例えば15μm以下、好ましくは10μm以下(0.1〜0.6mg/cm)である。サブコート又はトップコートは、予備ロック状態の硬カプセルに必ずしも塗布する必要はない。
トップコートは、開示したポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング層上に配置されることが可能である。また、トップコートは好ましく水溶性であるか基本的に水溶性である。トップコートは、医薬又は栄養補助剤形を着色する機能、又は環境の影響、例えば保管中の湿気から保護する機能を有してもよい。トップコートは結合剤、例えば多糖若しくはHPMCのような水溶性ポリマー、又はスクロースのような糖化合物からなるものでもよい。トップコートは、さらに色素又は流動促進剤のような医薬的又は栄養補助的に許容可能な賦形剤を多量に含有してもよい。トップコートは基本的に放出特性に影響しない。本明細書に記載した最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備える医薬又は栄養補助剤形上に、トップコートを塗布してもよい。トップコート層の平均厚みは通常非常に薄く、例えば15μm以下、好ましくは10μm以下(0.1〜0.6mg/cm)である。
コーティング硬カプセルを製造する方法
医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法を記載しており、硬カプセルはボディ及びキャップを備え、閉じた状態では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なり、硬カプセルは予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液、懸濁液又は分散液でスプレーコーティングされて、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される。
さらなる方法の工程において、予備ロックされている硬カプセルに医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物が提供され、最終ロック状態まで閉じられる。
このようなさらなる方法の工程において、予備ロック状態のポリマーコーティングされた硬カプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、最終ロック状態まで閉じる。好ましくは、このさらなる方法の工程において、予備ロック状態のコーティング硬カプセルがカプセル充填機に供給され、このカプセル充填機がカプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填剤を充填し、ポリマーコーティングされた硬カプセルを最終ロック状態まで閉じる。
このさらなる方法の工程により、医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器である最終ロック状態のポリマーコーティングされた硬カプセルが作製される。医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器である最終ロック状態のポリマーコーティングされた硬カプセルは、医薬又は栄養補助剤形である。
医薬又は栄養補助剤形は、最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備え、このポリマーコーティングされた硬カプセルは医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含有する充填物を含み、ポリマーコーティングされた硬カプセルはポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング層を含み、コーティング層は予備ロック段階のカプセルの外表面領域を覆うが、予備ロック段階においてキャップがボディに重なる重複領域は覆わない。
ポリマー又はポリマー混合物及び任意の賦形剤を含むコーティング溶液は、アセトン、イソプロパノール又はエタノールなどの有機溶媒のポリマー溶液であってもよい。この有機溶媒における乾燥材料の濃度は約5〜50重量%のポリマーであってもよい。好適なスプレー濃度は約5〜25乾燥重量%である。
コーティング分散液は、水性媒体、例えば水、又は80重量%以上の水及び20重量%以下のアセトン若しくはイソプロパノールなどの水溶性溶媒の混合物中に、ポリマー又はポリマー混合物及び任意の賦形剤を含む分散液であってもよい。水性媒体における乾燥材料の好適な濃度は約5〜50重量%であってもよい。好適なスプレー濃度は約5〜25乾燥重量%であってもよい。
スプレーコーティングは、ドラムコータ又は流動床コーティング装置で予備ロックカプセルにコーティング溶液又は分散液をスプレーすることにより実施するのが好ましい。
剤形用の充填物を製造するための方法
医薬又は栄養補助剤形用の充填物を製造する好適な方法は、当業者に周知である。本明細書で開示した医薬又は栄養補助剤形用の充填物を製造する好適な方法は、ペレット状で生物活性成分を含むコアを、直接圧縮、乾燥、湿った若しくは焼結した顆粒の圧縮により、押出とそれに続く丸めにより、湿式若しくは乾式造粒により、直接ペレット化することにより、又は、活性成分を含まないビーズ若しくは中性コア若しくは活性成分を含む粒子若しくはペレットに粉末を結合させることにより、必要に応じて、スプレーによる水性分散液若しくは有機溶液の形でコーティング層を塗布することにより、又は流動床スプレーの造粒により、形成することによる。
使用/使用方法/方法の工程
本明細書で記載した好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法は、ボディ及びキャップを備える硬カプセルの使用方法として理解してもよく、閉じた段階では、キャップは予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なり、医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルの製造は、
a)予備ロック状態の硬カプセルを提供する工程と、
b)ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液、懸濁液又は分散液でスプレーコーティングして、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層を作製する工程と、を含む。
好ましくは、スプレーコーティングは、ドラムコータ装置又は流動床コーティング装置を用いて行ってもよい。スプレーコーティングプロセス中の好適な製品温度は、約15〜40、好ましくは約20〜35℃であってもよい。好適なスプレー速度は約0.3〜4.0、好ましくは0.5〜3.9(g/分/kg)であってもよい。スプレーコーティング後、乾燥工程が含まれる。
予備ロック状態のポリマーコーティングされた硬カプセルを工程c)で開け、工程d)で医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、その後工程e)で最終ロック状態まで閉じてもよい。
工程c)からe)は手作業で実施されるか、又は好ましくは好適な装置、例えばカプセル充填機により行ってもよい。好ましくは、予備ロック状態のコーティング硬カプセルがカプセル充填機に供給され、このカプセル充填機が工程c)でカプセルを開け、工程d)で医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、工程e)でカプセルを最終ロック状態まで閉じる。
本明細書で開示したすべての一般的又は特定の特徴及び実施形態における方法の選択は、ポリマー、カプセル物質、カプセルサイズ、コーティング厚さ、生物活性成分、及び開示した任意の他の実施形態など、本明細書で開示した任意の他の一般的又は特定の材料、若しくは数的特徴及び実施形態の選択と、制限なく組み合わせることができる。
医薬又は栄養補助剤形
開示されたものは、最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備える医薬又は栄養補助剤形であり、このポリマーコーティングされた硬カプセルは医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含有し、ポリマーコーティングされた硬カプセルはポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング層を含み、コーティング層は予備ロック段階のカプセルの外表面領域を覆う。予備ロック段階のカプセルの外表面積は、最終ロック段階のカプセルの外表面積より大きいため、ポリマーコーティング層の一部が硬カプセルのボディ及びキャップ間に隠れるか、又は収まり、これにより効率的なシールを提供する。
項目
本発明は以下の項目に関する。この開示は、制限なく任意の単一の項目の任意の可能性のある組合せ、若しくは任意の他の項目又は他の複数の項目との任意の可能性のある組合せを含むものとして、広い意味で当業者に理解されるべきである。
項目1:医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法であって、硬カプセルがボディ及びキャップを備え、閉じた状態では、キャップが予備ロック状態又は最終ロック状態でボディに重なり、硬カプセルが予備ロック状態で提供され、ポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング溶液、懸濁液又は分散液でスプレーコーティングされ、予備ロック状態の硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される、方法。
2.予備ロック状態のポリマーコーティングされた硬カプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、最終ロック状態まで閉じる、項目1に記載の方法。
3.予備ロック状態のコーティング硬カプセルがカプセル充填機に供給され、このカプセル充填機がカプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、ポリマーコーティングされた硬カプセルを最終ロック状態まで閉じる、項目1及び項目2のうち1つ又は両方に記載の方法。
4.ボディ及びキャップの材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、ゼラチン、プルラン、並びに(メタ)アクリル酸のC1−C4アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸のコポリマーから選択される、項目1〜項目3の1つ又は複数に記載の方法。
5.コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物が、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー又は中性ポリマーの群から選択される、項目1〜項目4の1つ又は複数に記載の方法。
6.コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物が、(メタ)アクリレートコポリマー及びセルロースの群から選択されるアニオン性ポリマーである、項目1〜項目5の1つ又は複数に記載の方法。
7.コーティング層中のアニオン性ポリマーが、25〜95、好ましくは40〜95、特に60〜40重量%のフリーラジカル重合したアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C12アルキルエステル、好ましくはC1−C4アルキルエステルと、75〜5、好ましくは60〜5、特に40〜60重量%のアニオン性基を有する(メタ)アクリレートモノマーとが重合したコポリマーである、項目1〜項目6の1つ又は複数に記載の方法。
8.コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物が、カチオン性(メタ)アクリレートコポリマーを含む、項目1〜項目7の1つ又は複数に記載の方法。
9.カチオン性(メタ)アクリレートコポリマーが、アクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルを備えるモノマーと、アルキル基に第3級又は第4級アンモニウム基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルとから重合される、項目1〜項目8の1つ又は複数に記載の方法。
10.コーティング層中のポリマー又はポリマー混合物が、デンプン、アルギン酸又はアルギン酸塩、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、シェラック、ゼイン、カルボキシメチルゼイン、加工デンプン、海綿コラーゲン、キトサン、ゲランガム、エチルセルロース及びペクチン、加工デンプン及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びイヌリン、乳清タンパク質及びガム、ゼイン及びポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム及びキトサンから選択される、項目1〜項目8の1つ又は複数に記載の方法。
11.ボディ及びキャップは、キャップがボディに重なる領域に環状ノッチ及び/又はくぼみを有し、予備ロック状態又は最終ロック状態においてスナップはめ込み機構によりカプセルを閉じる、項目1〜項目10の1つ又は複数に記載の方法。
12.ボディがテーパー状周縁部を有する、項目1〜項目11の1つ又は複数に記載の方法。
13.コーティング層が、約0.7〜20、1.0〜18、2〜10、4〜8、1.0〜8、1.5〜5.5、1.5〜4mg/cmの量で塗布される、項目1〜項目12の1つ又は複数に記載の方法。
14.コーティング層中のポリマーがコアシェル型ポリマーであり、65〜75重量%のエチルアクリレート及び25〜35重量%のメチルメタクリレートの重合単位を含む70〜80重量%のコアと、45〜55重量%のエチルアクリレート及び45〜55重量%のメタクリル酸の重合単位を含む20〜30重量%のシェルとを有し、2段階乳化重合プロセスにより得られるコポリマーである、項目1〜項目13の1つ又は複数に記載の方法。
15.項目1〜項目14の1つ又は複数に記載の方法により得られるポリマーコーティングされた硬カプセル。
16.項目16に記載の医薬又は栄養補助剤形であって、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含有する最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備え、ポリマーコーティングされた硬カプセルがポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング層を含み、コーティング層が予備ロック段階のカプセルの外表面領域を覆う、医薬又は栄養補助剤形。
17.0.1NのHCl、pH1.2で120分後、pH6.8又はpH7.4の緩衝液(USP、例えばUSP40による)に変更し、医薬的又は栄養補助的生物活性成分の約80%以上が、合計165分(120+45分)後に放出される、項目16に記載の医薬又は栄養補助剤形。溶出試験はUSP装置IIを用い、75rpmのパドル速度で、米国薬局方(USP40)<711>に応じて実施する。試験液の温度は37±0.5℃に調整する。試料は適切な時点で採取する。
18.0.1NのHCl、pH1.2で120分後、pH6.5又は6.8の緩衝液に変更して60分、その後pH7.2又はpH7.4の緩衝液に最終的に変更し、生物活性成分の約80%以上が、合計225分又は240分後に放出される、項目16又は17に記載の医薬又は栄養補助剤形。溶出試験はUSP装置IIを用い、75rpmのパドル速度で、米国薬局方(USP40)<711>に応じて実施する。試験液の温度は37±0.5℃に調整する。試料は適切な時点で採取する。
実施例
実施例で用いるポリマー:
EUDRAGIT(登録商標)FSは、25重量%のメチルメタクリレート、65重量%のメチルアクリレート及び10重量%のメタクリル酸が重合したコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)FS30Dは、30重量%のEUDRAGIT(登録商標)FSを含む水性分散液である。
EUDRAGIT(登録商標)L100−55は、50重量%のエチルアクリレート及び50重量%のメタクリル酸が重合したコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)L30D−55は、30重量%のEUDRAGIT(登録商標)L100−55を含む水性分散液である。
EUDRAGIT(登録商標)NEは、30重量%のメチルメタクリレート及び70重量%のエチルアクリレートがフリーラジカル重合した単位を含むコポリマーである。EUDRAGIT(登録商標)NE30Dは30重量%のEUDRAGIT(登録商標)NEを含む水性分散液である。
EUDRAGIT(登録商標)EPOは、25重量%のメチルメタクリレート、25重量%のブチルメタクリレート、及び50重量%のジメチルアミノエチルメタクリレートが重合した粉末状コポリマーである。
例1
様々な市販カプセルの予備ロック及びロック後の平均寸法及び誤差を示す。
例2−表面積計算及びドラムコータによる予備ロックカプセルの結腸ターゲティングコーティング
特定のコーティング層の厚みについて、所望の膜機能を実現することが必要であるため、コーティング材の必要量は、物質の表面積に依存する。この理由のため、コーティング量は基板の表面積1cm当たり総乾燥物質mgとして表される。以下に、別々のカプセル部材であるボディ及びキャップの予備ロック状態の長さ及びはめ合わせた長さの平均差を考慮して、予備ロックカプセルの表面積の等式を記載する。
予備ロックカプセルの機能性腸溶コーティングに用いるコーティング製剤の計算。
さらに、コーティング製剤はポリマーに加えて、可塑剤、タック防止剤等のさらに好適な賦形剤を含むことができる。好適な賦形剤量(E)を計算するため、乾燥ポリマー物質に基づいて各賦形剤の量%を計算する必要がある。総重量の増加量を計算するため、ポリマー重量の増加量を因子(E)で乗じる必要がある。
予備ロック状態のカプセル外側表面を計算する計算例2
図2は、Vcaps(登録商標)Plusサイズ1である硬カプセルのボディ(左)及びキャップ(右)の概略図を相対寸法によりmmで示す。この寸法は計算例2で予備ロック状態のカプセル外表面を計算するのに用いる。寸法は、
ボディ:長さ=16.61mm、円筒(円筒部の長さ)=13.29mm、外径=6.63mm
キャップ:長さ=9.78mm、円筒(円筒部の長さ)=6.32mm、外径=6.91mmである。
乾燥ポリマー物質量:
総乾燥物質量:
サイズ1のVcaps(登録商標)plusを用いた結腸ターゲティングの製剤例2
EUDRAGIT(登録商標)FS30D及びEUDRAGIT(登録商標)L30D−55は、それぞれ30重量%のポリマー含有量を有する水性ポリマー分散液である。ポリマー分散液であるEUDRAGIT(登録商標)FS30D及びEUDRAGIT(登録商標)L30D−55を容器で混合した。やさしく撹拌しながら賦形剤を水に添加した。賦形剤の懸濁液をポリマー分散液の混合物に添加した。スプレー懸濁液をコーティングプロセス中にやさしく撹拌した。
ドラムコータを用いて予備ロック状態のVcaps(登録商標)plusサイズ1のカプセルをコーティングした。その後、カプセルに手作業で200mgのカフェインを充填し、最終ロック状態まで閉じた。
LOD
カプセル コーティング前 4.1%
カプセル 中間試料 2.5mg/cm 4.7%
カプセル 最終試料 5mg/cm 4.6%
溶出試験方法:
装置:ERWEKA DT 700パドル装置(USPII)
検出方法:オンラインUV
温度:37.5℃
試験液I:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH1.20に調整した700mlの0.1NのHCl
試験液II:試験液Iで2時間後、pHを6.5に上げるために添加する194mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを微調整)
試験液III:試験液IIでさらに1時間後、pHを7.2に上げるために添加する67mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを再び微調整)
パドル速度:75rpm
結腸ターゲティングにポリマーブレンドを用いる別の例。結果は胃(pH1.2)及び上部小腸(pH6.5)における耐性、並びにpH7.4の回盲弁/結腸で放出というイン・ビトロでの優れた評価を良好に示している。コーティングプロセスは十分に確立され、カプセルシェルの著しい水の吸収が回避される。
例3−ドラムコータによる予備ロックカプセルの腸溶コーティング
EUDRAGIT(登録商標)L30D−55は、30重量%の水性ポリマー分散液として提供されている。やさしく攪拌しながら追加の賦形剤を水に添加した。賦形剤の懸濁液をポリマー分散液に添加した。コーティングプロセス中、スプレー懸濁液をやさしく攪拌した。ドラムコータを用いて予備ロック状態のカプセルをコーティングした。その後、カプセルに手作業で200mgのカフェインを充填し、最終ロック状態まで閉じた。
溶出試験
ポリマーコーティングした予備ロックカプセルに手作業で200mgのカフェインを充填し、最終ロック状態まで閉じ、溶出試験を行った。
方法:
装置:ERWEKA DT 700パドル装置(USPII)
検出方法:オンラインUV
温度:37.5℃
試験液I:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH1.2に調整した700mlの0.1NのHCl
試験液II:試験液Iで2時間後、pHを6.8に上げるために添加する214mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを微調整)
パドル速度:75rpm
例C4(比較例)−分離したカプセル部材(ボディ及びキャップ)の流動床コーティング
EUDRAGIT(登録商標)FS30Dを30重量%の水性ポリマー分散液として提供されている。やさしく攪拌しながら賦形剤を水に添加した。賦形剤の懸濁液をポリマー分散液に添加した。コーティングプロセス中、スプレー懸濁液をやさしく攪拌した。
流動床コータを利用して予備ロック状態のカプセルをコーティングした。その後、カプセルに手作業で200mgのカフェインを充填した。
ボディ及びキャップのカプセル丸み試験
装置:
光学顕微鏡 ZEISS AXIO Zoom.V16
対物レンズ ZEISS PlanNeoFluar Z 1x/0.25 FWD 56mm
光源 SCHOTT MC 1500
入射光−リングライトSCHOTT S80−55
カメラ ZEISS Axiocam 503 color
ソフトウェア AxioVision SE64
画像分析用ソフトウェア Olympus Soft Imaging solutions GmbH
試料の製造:
カプセル部材であるキャップ及びボディを別々に分析した。各試験ごとに、部材当たりn=10の試料を試験した。従って、垂直の上方向に開口端を有する試料ホルダにカプセル部材を載せた。その後、上記の装置で試料を分析した。
試料の試験:
顕微鏡の倍率を10倍にし、垂直の下方向から観察するように、焦点範囲をカプセルシェルに合わせる。カプセルの位置を調節して、非垂直位置の影を回避する。関連する焦点範囲として、光強度及びコントラストを適切に調節する必要がある。
結果の画像化及び表:
画像を白黒画像(カプセルボディは図3、キャップは図4)として記録し、スカンジウムデータベースに移した。垂直の下から試験するように、ソフトウェアのツールボックスを用いてカプセルシェルの外周を選択した。その外周について、面積(mm)、フェレ径及び外周長さを検出、計算した。フェレ径は、特定の方向に沿った物体の寸法である。一般的に、その方向に垂直の物体を制限する2つの平行面間の距離として定義することができる。従って、キャリパー径とも呼ばれ、キャリパーを用いて測定した物体のサイズを指す。外周面積(mm)、フェレ径及び長さの最小、最大、平均及び標準偏差を要約して、以下の表に結果を報告する。各カプセルキャップ及びボディ試料について、合計20回測定を繰り返した。使用した形状の因子は、最大径及びそれに直角の最小径の関数であるアスペクト比である。
正規化アスペクト比について、変形のないコーティングされていないカプセルが約1であり、変形の程度に応じて値が大きくなる。
SEM分析
コーティングされた別々のカプセル部材であるボディ及びキャップのSEMによる調査では、亀裂がテーパー状周縁部に形成されたことを示されている。さらに、別々にコーティングされたキャップ及びボディが、コーティングプロセス中に、不可逆的であるとみえる著しい変形傾向を示したことが巨視的及び走査型顕微鏡画像で観察された。このような変形により手作業でのカプセル封入プロセスは困難となり、選択されたキャップ及びボディのみが互いに合うため、自動カプセル封入プロセスが実行できないことが推定される。従って、カプセルを別々に流動床コーティングすることは、自動カプセル充填でカプセルを製造するための好適なプロセスではない。
記載された製法及びプロセスの手作業によるカプセル封入は、最初から適切な方法でカプセル封入を行うことを考慮した不良品発生率を85%にした。以下の溶出試験を最初から適切な方法で充填したカプセルを用いて実施した。最初から適切な方法とは、最初の処理でカプセルに充填した後、閉じることを意味する。
溶出試験
カプセルに手作業で200mgのカフェインを充填した。
方法:
装置:ERWEKA DT 700パドル装置(USPII)
検出方法:オンラインUV
温度:37.5℃
試験液I:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH1.20に調整した700mlの0.1NのHCl
試験液II:試験液Iで2時間後、pHを6.8に上げるために添加する214mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを微調整)
試験液III:試験液IIでさらに1時間後、pHを7.4に上げるために添加する46mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを再び微調整)。
パドル速度:75rpm
例5−ドラムコータによる腸溶コーティング予備ロックカプセル及び自動カプセル充填
カプセル封入プロセスに好適な最大増加重量を計算するため、予備ロック又は最終ロックカプセルのカプセルキャップ及びボディ間のギャップ幅に等しいものとして最大層厚みを予測した。例11において、Vcaps(登録商標)Plusカプセルの平均ギャップ幅は50μmと計算した。さらに、コーティングの絶対密度を約1mg/cmと予測し、その値は試料の走査型電子顕微鏡の試験により確認した。
EUDRAGIT(登録商標)ポリマーを好適なサイズの容器で混合した。やさしく攪拌しながら、追加の賦形剤を水に添加した。攪拌後の好適な時間後に、賦形剤の懸濁液をポリマー分散液に添加した。コーティングプロセス中にスプレー懸濁液をやさしく攪拌した。ドラムコータを用い、予備ロック状態のカプセルをコーティングした。
カプセル封入パラメータ
ポリマーコーティング予備ロックカプセルに、MCC及びカフェインを50:50でブレンドしたもの400mgを、カプセルを開け、移動し、充填し、閉じる標準的な形式のサイズ0用の粉末充填設備を用いて、自動MG2Labbyカプセル充填装置により、充填した。装置の出力は2000cps/時間に設定した。
カプセルは自動カプセル充填機で試験され、総固体重量の増加量が2.6及び3.9mg/cmで自動的に処理された。総固体重量の増加量が5.1mg/cmでは、標準的な設備は制限され、層の厚みが増加することで、予備ロックカプセルを用いて動作することができなかった。特定の製剤についてポリマー重量が4mg/cmを超える量で増加した場合、カプセル直径の増加を考慮して、試験のために改良した工具が必要とされる。
ボディ及びキャップのSEM分析の説明
分離したカプセルを液体でコーティングするのと比較して、予備ロックカプセルのコーティングにより、カプセルに良好に充填を行うことができる。分離したカプセル部材と比較して、予備ロックカプセルはより優れた装置安定性を提供するという利点がある。さらに、コーティング予備ロックカプセルは、充填プロセスにおいて、確実に2つのカプセル部材が互いに適合する。さらに、テーパー状周縁部は無傷であり、カプセルが最終的にロックされるまで、ボディをキャップが摺動する。両部材がわずかに架橋した場合も、予備ロック状態のコーティング錠剤をカプセル充填機で分離することができることが分かっている。
溶出試験
方法:
装置:ERWEKA DT 700パドル装置(USPII)
検出方法:オンラインUV
温度:37.5℃
試験液I:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH1.20に調整した700mlの0.1NのHCl
試験液II:試験液Iで2時間後、pHを6.8に上げるために添加する214mlの0.2NのNaPO溶液(2NのNaOH及び2NのHClを用いてpHを微調整)
パドル速度:75rpm
例6〜9−流動床コータによる予備ロックカプセルの腸溶コーティング及び結腸ターゲティング
流動床コーティング例及び手作業のカプセル充填
EUDRAGIT(登録商標)ポリマーを容器で混合した。やさしく攪拌しながら、追加の賦形剤を水に添加した。攪拌後の好適な時間後に、賦形剤の懸濁液をポリマー分散液に添加した。コーティングプロセス中、スプレー懸濁液をやさしく攪拌した。流動床コータを用いて、予備ロック状態のカプセルをコーティングした。その後、200mgのカフェインを手作業でカプセルに充填した後、最終ロック状態まで閉じた。
例10−吸湿防止
淡黄色の混濁液が得られるまで約1〜1.5時間、溶解機プレートを用い、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸、及びEUDRAGIT(登録商標)EPOを水中で攪拌する。タルクをポリマー溶液に添加し、15分間溶解機プレートで均質化した。
プロセスパラメータ
予備ロックHPMCカプセル約70〜100グラムを取り、ワースター部品を用いて流動床コータ(Pam Glatt GPCG1.1)に投入した。
溶出試験:
方法:
装置:ERWEKA DT 700パドル装置(USPII)
検出方法:オンラインUV
温度:37.5℃
試験液I:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH1.20に調整した700mlの0.1NのHCL
試験液II:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH4.5に調整した700mlのリン酸緩衝液
試験液III:(2NのNaOH及び2NのHClを用いて)pH6.8に調整した700mlのリン酸緩衝液
パドル速度:75rpm
溶出試験用カプセルをコーティングして、総固体重量を7.2mg/cm増加させ、手作業で200mgのカフェインを充填し、試験した。
水分吸収の検討
シリカが充填されているか、充填されていない、EPOコーティングされたHPMCカプセルを、過飽和塩化カリウム溶液を入れたデシケータ内で、20±2℃/84±5%RHで保管した。
この例は、吸湿防止コーティングに関しての構想の能力も証明する。シリカが充填され、ロックされたカプセルは、デシケータでの保管において、水の吸着が著しく低下することを示す。この例は特に水分に敏感な配合物のための構想の能力を示す。
例11−Vcaps(登録商標)Plus硬カプセルの平均ギャップ幅
例として、Vcaps(登録商標)Plus硬カプセルの全サイズについて、予備ロック又は最終ロック状態のカプセルボディ及びキャップ間のギャップ幅をカプスゲル製品カタログ(Dominique Cade;Vcaps(登録商標)Plus Capsules − A New HPMC Capsule for Optimum Formulation)に記載の通り、カプセルキャップ壁の厚み100μmの値に基づき計算した。カプセルキャップ壁の厚みがカプセルキャップ外径から差し引かれて、カプセルキャップ内径となる。次の工程で、カプセルキャップ内径をカプセルボディ外径から差し引き、予備ロック又は最終ロック状態のカプセルボディ及びキャップ間の平均ギャップ幅とした。ギャップ幅はVcaps(登録商標)Plusサイズ3の場合の25μmから、Vcaps(登録商標)Plusサイズ00の場合の75μmまでの範囲である。
1 ボディ
11 環状ノッチ
12 テーパー状周縁部
2 キャップ
21 環状ノッチ
22 伸長くぼみ

Claims (15)

  1. 医薬的又は栄養補助的生物活性成分の容器として好適なポリマーコーティングされた硬カプセルを製造する方法であって、前記硬カプセルがボディ及びキャップを備え、閉じた状態では、前記キャップが予備ロック状態又は最終ロック状態で前記ボディに重なり、前記硬カプセルが前記予備ロック状態で提供され、ポリマー若しくはポリマーの混合物を含むコーティング溶液、懸濁液又は分散液がスプレーコートされて、前記予備ロック状態の前記硬カプセルの外表面を覆うコーティング層が作製される、方法。
  2. 前記予備ロック状態の前記ポリマーコーティングされた硬カプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、前記最終ロック状態まで閉じる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記予備ロック状態の前記ポリマーコーティングされた硬カプセルがカプセル充填機に供給され、該カプセル充填機がカプセルを開け、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を充填し、前記最終ロック状態まで閉じる、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記ボディ及び前記キャップの材料が、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デンプン、ゼラチン、プルラン、並びに(メタ)アクリル酸のC1−C4アルキルエステル及び(メタ)アクリル酸のコポリマーから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記コーティング層中の前記ポリマー又はポリマー混合物が、アニオン性ポリマー、カチオン性ポリマー又は中性ポリマーの群から選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記コーティング層中の前記ポリマー又はポリマー混合物が、アニオン性(メタ)アクリレートコポリマー及びアニオン性セルロースの群から選択されるアニオン性ポリマーである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記コーティング層中の前記アニオン性ポリマーは、25から95重量%のアクリル酸又はメタクリル酸のC1−C12アルキルエステルと、75から5重量%のアニオン性基を有する(メタ)アクリレートモノマーとが重合したコポリマーである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記コーティング層中の前記ポリマー又はポリマー混合物が、カチオン性(メタ)アクリレートコポリマーを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記カチオン性(メタ)アクリレートコポリマーは、アクリル酸又はメタクリル酸のC1−C4アルキルエステルを備えるモノマーと、前記アルキル基に第3級又は第4級アンモニウム基を有するアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステルとから重合される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記コーティング層中の前記ポリマー又はポリマー混合物が、デンプン、アルギン酸若しくはアルギン酸塩、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、シェラック、ゼイン、カルボキシメチルゼイン、加工デンプン、海綿コラーゲン、キトサン、ゲランガム、エチルセルロース及びペクチン、加工デンプン及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びアルギン酸及び/又はペクチン、シェラック及びイヌリン、乳清タンパク質及びガム、ゼイン及びポリエチレングリコール、アルギン酸ナトリウム及びキトサンから選択される、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ボディ及び前記キャップは、前記キャップが前記ボディに重なる前記領域に環状ノッチ又はくぼみを有し、前記予備ロック状態又は前記最終ロック状態においてスナップはめ込み機構(snap−intо―place)により前記カプセルを閉じる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ボディがテーパー状周縁部を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記コーティング層が約0.7から20mg/cmの量で塗布される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法で得られるポリマーコーティングされた硬カプセル。
  15. 医薬又は栄養補助剤形であって、医薬的又は栄養補助的生物活性成分を含む充填物を含有する前記最終ロック段階のポリマーコーティングされた硬カプセルを備え、前記ポリマーコーティングされた硬カプセルがポリマー又はポリマー混合物を含むコーティング層を含み、前記コーティング層が前記予備ロック状態の前記カプセルの前記外表面領域を覆う、医薬又は栄養補助剤形。
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