JP2021500276A - 飲み口を備えた細身の可撓性バッグの充填方法 - Google Patents

Abstract

本発明は、飲み口（６）を備えた細身の可撓性パッケージ（１）の充填方法に関する。飲み口（６）は、通常は閉鎖されている膜の弁（５２）を備えている。充填システムは、飲み口（６）の外側又は内側で且つ弁（５２）の上流において、バッグに充填することを意図した製品を投入する充填ノズル（１０４）を備えている。【選択図】図６

Description

本発明は、通常、スパウト付きパウチと呼ばれる、飲み口付き可撓性バッグの分野に関し、特に、前記可撓性バッグを液体又は半密度製品（例えば、フルーツジュース、ヨーグルト、及びフルーツピューレ等）で充填する方法の分野に関する。

近年、飲み口付き可撓性バッグは、それを子供から特に評価される製品にする使用の実用性、物理化学的特徴が大きく異なる製品の包装に対する使用の多用性、及び極めて低いコストのため、普及している。

現在、飲み口付き可撓性バッグの世界的な生産量は、年間数億個と推定されている。

したがって、パッケージングの充填ラインは、高い生産量を確保するために特に効率的であり、且つ、生産停止を回避するために信頼性のあるものでなければならない。

飲み口付き可撓性バッグの分野において、最も感じられているニーズの１つは、特にそれが子供の間で広く消費されているので、製品の偶発的な漏出を防止可能な飲み口を備えていることである。

この理由から、製品の偶発的な漏出を防止又は制限可能な弁システム（無漏出（non-spill）システム）を有する飲み口が設計されている。実施形態の例は、出願人による国際公開第２０１５／１４５２７７号に記載されている。実施形態の更なる例は、国際公開第００／３０９６９号に記載されている。

内部に無漏出システムを有する飲み口を備えた可撓性バッグの充填には、明らかにいくつかの問題がある。例えば、無漏出システムは、充填時間及び生産量に悪影響を及ぼし得る。

本発明の目的は、無漏出システムを有する飲み口付き可撓性バッグを充填する方法であって、特に効率的且つ信頼性のある方法を提供することにある。

このような目的は、請求項１に記載の充填方法によって達成される。従属請求項では、本発明の更に有利な実施形態を説明する。

本発明に係る充填方法の特徴及び利点は、添付の図面を参照して、直説的且つ非限定的な例によってなされる以下の記述によって更に明確にされる。

図１は、細身の飲み口付き可撓性バッグを示す図である。 図２ａは、図１のバッグの飲み口を示す図である。 図２ｂは、図１のバッグの飲み口を示す図である。 図３は、図２ａ及び図２ｂに示した飲み口の部分断面図である。 図４は、前図の飲み口の平断面図である。 図５は、図４における領域Ｖの拡大図である。 図６は、前図の飲み口を示す部分断面図であって、弁が閉鎖された形状にある図である。 図７は、図６における領域ＶＩＩの拡大図である。 図８は、図６に示した飲み口を示す図であって、弁が開放された形状にある図である。 図９は、図８における領域ＩＸの拡大図である。 図１０は、本発明の実施形態に係る充填ノズル、及び充填される可撓性バッグを模式的に示した図である。 図１１は、本発明の実施形態に係る充填ノズル、及び充填される可撓性バッグを模式的に示した図である。

添付の図面を参照すると、符号１は、可撓性フィルムで製造された２以上の壁４から形成されるバッグ２を備えた可撓性パウチを示す。２以上の壁４は、対面し、縁部に沿って接合（例えば、溶着）され、場合により、ガセット側壁（ガセットパウチ（gusset pouch））又は背壁に対して縁部に沿って接合（例えば、溶着）されている。

パウチ１は、バッグ２に対してシールするように適用された硬質材料の飲み口６（スパウト付きパウチ）を備える。具体的には、飲み口６は、通常、複数の側壁４の間で、バッグ２の縁部の一部に挿入されている。

飲み口６は、プラスチック材料（例えば、ポリエチレン又はポリプロピレン）から射出成形によって製造された、内部が中空の単一部品であることが好ましい。

飲み口６は、長手方向軸Ｚに実質的に沿って延び、その外側には、溶着部８と、中間部１０と、端部１２とが連続的に設けられている。

溶着部８は、内部開口部１５を有し、通常は内面的に円筒状で、外面的に円状である環状の基壁１４と、基壁１４の外面から突出し、軸方向に連続して互いに平行に配置される複数のリブ１６と、を備えている。

更に、溶着部８は、一対の平坦なサイドタブ１８ａ，１８ｂを備えている。サイドタブ１８ａ，１８ｂは、基壁１４から外側に放射状に突出し、長手方向軸Ｚを含む仮想平面と同一平面上に、正反対に配置されている。

リブ１６は、前記仮想平面の一方側及び他方側に配置され、基壁１４の上方をサイドタブ１８ａ，１８ｂの端部まで延び、典型的な「ボート（boat）」構造を形成している。そのため、前記溶着部は、「溶着ボート」とよく呼ばれる。

中間部１０は、長手方向軸Ｚに直交する仮想平面上に、軸方向に互いに間隔を空けて配置された複数（例えば、３つ）の横板２０ａ，２０ｂ，２０ｃを有することが好ましい。

端部１２に最も近接している板２０ｃは、飲み口キャップの保証シールと係合するための複数の係合部材２２を保持することが好ましい。

端部１２は、典型的に、ねじ山２６と、自由外面２４とを備えている。

飲み口６は、内部に少なくとも２つの個室、すなわち、内部開口部１５を通じてアクセス可能な内部チャンバ３０と、内部チャンバ３０に隣接し、口部２８を通じてアクセス可能なメインダクト３２と、を有している。

内部チャンバ３０は、内部開口部１５から、溶着部８の全体及び中間部１０の一部に渡って軸方向に延び、メインダクト３２は、口部２８から、端部１２の全体及び中間部１０の残りの部分に渡って軸方向に延びることが好ましい。

具体的には、メインダクト３２は、管状の中子壁３４を介して、内部チャンバ３０に通じている。

中子壁３４は、円筒状の内側面を有し、メインダクト３２の直径よりも小さい直径を有することが好ましい。

中子壁３４の内側面とメインダクト３２の表面との間の接続は、円錐台状の接続面３６によって得られる。

内部チャンバ３０の側部において、中子壁３４は、環状の凹部３８によって囲まれている。

更に、中子壁３４の自由端部から軸方向に予め決められた距離において、内部チャンバ３０は、連続的又は部分的な円周状突起部４０を有している。円周状突起部４０と凹部３８との間にある内部チャンバ３０の接続面４４は、凹部に向かって収束する円錐台状であることが好ましい。

本発明によれば、飲み口６内の内部チャンバ３０における中子壁３４には、弁組立体５０が設けられている。

弁組立体５０は、好ましくはシリコンから単一部品として製造された弁５２と、プラスチック材料から単一部品として製造され、弁５２を支持及び適用するための保持リング５４と、を備えている。

弁５２は、環状の外壁６０と、外壁６０の内部に放射状に配置された環状の内壁６２と、実質的に長手方向軸Ｚに対して直交する平面上に設けられた中間壁６４と、内壁６２を閉鎖する可撓性膜６６と、を備えている。

膜６６は、少なくとも１つの切り込み６８、好ましくは、通常は閉鎖されている（図７）膜のフラップ６９を形成する複数の貫通切り込み６８を有している。

弁５２は、中子壁３４に接触して配置されている。具体的には、外壁６０は、中子壁３４に接触している。

全体として、弁５２は、メインダクト３２の側に凹状の外形を有している。

具体的には、膜６６は、平坦であるか、又は、メインダクトに面する側において凹状である一方、内部チャンバ３０に向かって凸状の外形を有することが好ましい。

保持リング５４は、弁５２を支持する支持部７０と、尾部７２とを有している。

支持部７０は、内部に、弁５２の外壁６０が挿入される環状座部７４を有し、外部に、内部チャンバ３０の円周状突起部４０とスナップ係合するための放射状突起部７６を有している。

円周状突起部４０とのスナップ係合を容易にするために、支持部７０は、放射状突起部７６の前方に、凹状の支持面７８を有している。

弁組立体の軸方向の寸法は、弁組立体５０が内部チャンバ３０内で且つ内部チャンバ３０の溶着部８に対応する部分よりも外側に配置されるような寸法である。

この配置によって、熱、及び機械的な作用（飲み口をバッグに溶着する工程で生じる）による弁又は保持リング、或いはその両方の構造的変形を、有利に防止できる。

飲み口６と弁組立体５０とを組み立てるために、弁組立体５０は、内部開口部１５の側から飲み口６内に挿入され、弁５２は、中子壁３４と接触する。

保持リング５４を軸方向に押し付けることによって、飲み口とのスナップ係合（具体的には、保持リング５４の放射状突起部７６と内部チャンバの円周状突起部４０との間）が実現する。

弁５２（具体的には、外壁６０）は、中子壁３４と保持リングの支持部７０との間に挟まれたまま留まる。

一旦、飲み口６がバッグ２に適用されると、バッグは、メインダクト３２の口部２８を通じて充填される（図６〜図９）。

具体的には、充填は、充填される製品を吐出する充填ノズルによって行われる。充填ノズルは、バッグの充填工程の全体に渡って、飲み口の外側に留まる。

従来技術の充填工程では、メインダクトに挿入されて弁の膜を通過するカニューレが設けられている。カニューレは、フラップを広げて、バッグ内又は飲み口の内部チャンバ内に、製品を直接供給する。

従来技術の工程で起こることとは対照的に、本発明は、充填ノズルを飲み口の外側に配置して、そこから製品を吐出することを提供する。

製品は、メインダクト内に流入して、弁５２の膜６６に接触すると、内部チャンバ３０に進入するために、外側から膜６６に対して、フラップ６９を内側に変形させるように作用する。

すなわち、弁５２の膜６６には、メインダクト内に投入された製品の作用によって内側に変形するのに十分な可撓性を有するフラップ６９が設けられる。

好適な実施形態によれば、飲み口付きバッグを充填するための上記の充填装置は、複数のノズル群１００（図１０及び図１１）を備えている。複数のノズル群１００は、飲み口６と係合する把持体１０２と、製品を投入するノズル１０４と、を備える。ノズル１０４には、把持体１０２の内部に配置された投入端部１０６が設けられている。

具体的には、把持体１０２には、飲み口６の端部１２（特に自由外面２４に対応する部分）が部分的に挿入された真っ直ぐな把持導管１０８が設けられている。

把持体１０２は、内部に収集室１１０を有している。収集室１１０は、ノズル１０４の投入端部１０６を収容し、把持導管１０８に製品を供給する。

投入端部１０６は、例えばシャッタ１１４によって通常は閉鎖され、好ましくは幹状である投入口１１２を有している。

充填用の製品は、口部２８の上流に配置された投入口１１２から吐出される。

シャッタ１１４は、投入口１１２を開閉するように制御され得る。

シャッタ１１４が投入口１１２を開放する時、製品は、収集室１１０内に流入した後、把持導管１０８内に流入し、口部２８を通じて飲み口６のメインダクト３２内に流入する。弁５２が開放された時、製品は、バッグ２内に流入する。

本発明に係る充填方法は、特に信頼性が高く、複雑な挿入カニューレを備えず、従来技術に係るカニューレの挿入によって弁の完全性が損なわれるリスクにさらされないことから、革新的に産業のニーズに適合している。

上記の充填方法が当業者によって変更可能であることは、明確である。

例えば、異なる実施形態によれば、ノズルは、投入口１１２が弁５２を通らずにその上流にあるメインダクト３２内に配置されるように、飲み口のメインダクト内に部分的に挿入される。

そのような変更も以下の請求項によって定義される範囲内に含まれる。

Claims (5)

1. 飲み口（６）を備えた細身の可撓性パッケージ（１）の充填方法であって、
   前記飲み口（６）の内部に、口部（２８）からアクセス可能なメインダクト（３２）と、前記メインダクト（３２）に隣接し、前記口部（２８）の反対にある内部開口部（１５）からアクセス可能な内部チャンバ（３０）と、を準備する工程と、
   可撓性を有する膜（６６）を備え、通常は閉鎖された弁（５２）を準備する工程であって、前記膜（６６）は、前記膜（６６）のフラップ（６９）を形成する少なくとも１つの貫通切り込み（６８）を有し、前記弁は、前記飲み口（６）のメインダクト（３２）と内部チャンバ（３０）との間に配置される工程と、
   前記弁（５２）の上流に配置され、前記パッケージに充填することを意図した製品を投入する投入口（１１２）を備えた充填ノズル（１０４）を準備する工程と、
   前記製品を前記充填ノズルから前記メインダクト（３２）内に流入させる工程と、
   前記メインダクト（３２）内の製品の作用によって前記弁（５２）を開放するように前記フラップ（６９）を変形させる工程と、
   前記製品によって変形した前記フラップ（６９）によって生じる開口部を通じて、前記製品を前記内部チャンバ（３０）に流入させる工程と、
   を含む、充填方法。
2. 前記パッケージ（１）は、可撓性フィルムで製造された複数の壁（４）を有するパウチ（２）を備え、
   前記飲み口（６）は、予め決められた軸方向延長部を有する溶着部（８）を外側に備え、
   前記溶着部（８）は、前記パウチ（２）の複数の壁（４）の間に溶着され、
   前記弁（５２）は、前記飲み口の内部で且つ前記溶着部（８）の外側の領域に配置されている、
   請求項１に記載の充填方法。
3. 前記弁（５２）の膜（６６）は、平坦であるか、又は前記メインダクト（３２）に面する側において凹状である、請求項１又は２に記載の充填方法。
4. 前記投入口は、前記口部（２８）の上流に配置される、請求項１〜３のいずれか一項に記載の充填方法。
5. 前記投入口は、前記メインダクト（３２）内で且つ前記弁（５２）の上流に配置される、請求項１〜４のいずれか一項に記載の充填方法。

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