JP2021193425A - タクシーの表示灯 - Google Patents

Abstract

【課題】フルカラー表示が可能で、従来よりも軽量、薄型で、コントラスを向上させて視認性を高めたタクシーの表示灯を提供する。【解決手段】表示灯１は、前面に透視窓５を設けたケース２と、基板６上に多色発光可能なＬＥＤ７を縦横にマトリクス状に配置し、その表示面を透視窓５に向けた状態でケース２内に収納し、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字で表示するＬＥＤ表示パネル８と、を備えたタクシーの表示灯において、ＬＥＤ７は赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子７ａ、７ｂ、７ｃを含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップとする。また透視窓５には、横方向の各ＬＥＤチップ７の行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線９ａからなるブラックストライプ９を印刷形成する。【選択図】図１

Description

本発明は、「空車」、「賃走」等のタクシーの現在の状態を車外に知らせるための表示灯に関する。

従来、前面に透視窓を設けたケース内に、多色発光可能なＬＥＤを縦横にマトリクス状に配置して構成したＬＥＤ表示パネルを、その表示面を透視窓に向けた状態で収納した表示灯が知られている（例えば、特許文献１参照。）。

この表示灯では、透視窓をタクシーの前方に向けた状態で助手席前方のダッシュボード上に設置することにより、タクシーの現在の状態を示す「空車」、「賃走」等のタリフをドットマトリクス文字でタクシーの前方に向けて表示する。

特開平７−１９１６１６号公報 特開２００３−１７３１４９号公報

従来の表示灯では、多色発光可能なＬＥＤとして、赤、緑の２色のＬＥＤ素子を一体的に封入し赤、緑、橙の３色を発光可能な砲弾型ＬＥＤを採用しているが、赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子を含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップを採用することにより、フルカラー表示が可能で、従来よりも軽量、薄型な表示灯を実現することができる。

また、フルカラーの表面実装型ＬＥＤチップを縦横にマトリクス状に配置して構成したＬＥＤ表示パネルの太陽光等の外光の反射を抑え、また点灯時の輝度と非点灯時の輝度の差を大きくしコントラストを向上させて視認性を高める技術として、表面実装型ＬＥＤチップと略同じピッチで格子状の多数の開口を有する黒色板状のマスク部材を、その開口に表面実装型ＬＥＤチップを嵌合した状態でＬＥＤ表示パネル上に配置することが知られている（例えば、特許文献２参照。）。

しかしながら、マスク部材は表示灯の重量や厚さを増加する上に、部品点数の増加により組立性を低下させてしまう。

また、タクシーを利用しようとする者は、歩道から車道を走行しているタクシーに設置された表示灯の表示内容を見ることで、そのタクシーに乗れるかどうかを見極めるため、表示灯は主に斜め前方から見られることになる。表面実装型ＬＥＤチップの赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子の配列態様はさまざまなものがあるが、三角形の３つの頂点に位置するように配列するものが通常であり、この場合、マスク部材があると、タクシーを利用しようとする者の視線では、下側の２つの頂点に位置するＬＥＤ素子の一方がマスク部材で隠れて表示内容が見えにくくなることがある。タクシーにおいて、タリフの表示内容の中で特に目立たせる必要があるのは乗客獲得につながる「空車」と「割増」であるが、赤色のＬＥＤ素子がマスク部材で隠れて見えにくくなると、赤色で表示される「空車」が見えにくくなり、緑色のＬＥＤ素子がマスク部材で隠れて見えにくくなると、緑色で表示される「割増」が見えにくくなってしまう。

本発明は、フルカラー表示が可能で、従来よりも軽量、薄型で、コントラスを向上させて視認性を高めたタクシーの表示灯を提供することを目的とする。

上記目的を達成するための本発明に係るタクシーの表示灯は、前面に透視窓を設けたケースと、基板上に多色発光可能なＬＥＤを縦横にマトリクス状に配置し、その表示面を前記透視窓に向けた状態で前記ケース内に収納し、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字で表示するＬＥＤ表示パネルと、を備えたタクシーの表示灯において、前記ＬＥＤは赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子を含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップであり、前記透視窓には、横方向の各ＬＥＤチップの行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線からなるブラックストライプを印刷形成したことを特徴とする。

本発明によれば、前面に透視窓を設けたケースと、基板上に多色発光可能なＬＥＤを縦横にマトリクス状に配置し、その表示面を前記透視窓に向けた状態で前記ケース内に収納し、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字で表示するＬＥＤ表示パネルと、を備えたタクシーの表示灯において、前記ＬＥＤは赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子を含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップであるので、フルカラー表示が可能で、従来よりも軽量、薄型な表示灯を実現することができる。また、前記透視窓には、横方向の各ＬＥＤチップの行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線からなるブラックストライプを印刷形成したので、タクシーを利用しようとする者の視線において、ブラックストライプは各ＬＥＤチップの発光に対して干渉することなく、ＬＥＤ表示パネルの太陽光等の外光の反射を抑えてコントラストを向上させて視認性を高めることができる。これにより、フルカラー表示が可能で、従来の表示灯より軽量、薄型で、コントラスを向上させて視認性を高めたタクシーの表示灯を提供することができる。

本発明の実施形態による表示灯の正面図である。 図１のＡ−Ａ線拡大断面図である。 ケース本体の正面図である。 透明板の正面図である。 透明板の構成を示す断面図である。 ＬＥＤ表示パネルの正面図である。 ＬＥＤ表示パネルとブラックストライプの位置関係を示す正面図である。 ＬＥＤ表示パネルとブラックストライプの位置関係を示す断面図である。

以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図１は本発明の実施形態による表示灯の正面図、図２は図１のＡ−Ａ線断面図である。図１、図２に示すように、表示灯１は、横長な直方体状に形成された樹脂製の外装ケース２を備え、ケース２の前面には横長な長方形の開口３が形成され、開口３には横長な長方形に形成された樹脂製の透明板４が装着されて横長な長方形の透視窓５が構成されている。

表示灯１は、横長な長方形のプリント配線板からなる基板６の片面上に多色発光可能なＬＥＤ（light emitting diode：発光ダイオード）７を縦横にマトリクス状に配置して構成したＬＥＤ表示パネル８を備え、ケース２内部における透視窓５に対面する位置にＬＥＤ表示パネル８がその表示面を透視窓５に向けた状態で収納固定されている。図のＬＥＤ表示パネルは、１５×３２ドットフルカラーＬＥＤ表示パネルである。図３はケース本体の正面図、図４は透明板の正面図、図５は透明板の構成を示す断面図、図６はＬＥＤ表示パネルの正面図である。

表示灯１は、フルカラー表示が可能で、軽量、薄型な表示灯を実現するため、多色発光可能なＬＥＤ７として、赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子７ａ、７ｂ、7ｃ（図７参照）を含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップを採用している。以下ではＬＥＤ７は「ＬＥＤチップ７」という。図のＬＥＤチップは、サイズが５．０ｍｍ×５．０ｍｍで５０５０のＬＥＤチップである。

表示灯１は、タクシーを利用しようとする者の視線において、各ＬＥＤチップ７の発光に対して干渉することなく、ＬＥＤ表示パネル８の太陽光等の外光の反射を抑えてコントラストを向上させて視認性を高めるために、透視窓５には、横方向の各ＬＥＤチップ７の行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線９ａからなるブラックストライプ９を印刷形成している。図７はＬＥＤ表示パネルとブラックストライプの位置関係を示す正面図、図８はＬＥＤ表示パネルとブラックストライプの位置関係を示す断面図である。

図２、図４、図５に示すように、透明板４は、ケース２の開口３よりも一回り大きい横長な長方形の第１の透明アクリル板４ａの表面に対してインクに黒色レジスト或いは黒色顔料を含むペーストを用いるシルクスクリーン印刷により複数本の黒色の横線９ａからなるブラックストライプ９を形成する工程と、印刷を施した第１の透明アクリル板４ａの表面に対して接着剤を塗布して接着剤層４ｂを形成する工程と、接着剤層４ｂを形成した第１の透明アクリル板４ａの表面に対して第１の透明アクリル板４ａよりも一回り小さくケース２の開口３に嵌合する横長な長方形の第２の透明アクリル板４ｃを接着する工程と、を含んで形成されるアクリル積層板からなる。

図１、図２に示すように、ブラックストライプ９は、アクリル積層板からなる透明板４をケース２の開口３に装着することで透視窓５に印刷形成されている。ブラックストライプ９を構成する横線９ａは、太陽光等の外光をより吸収してＬＥＤ表示パネル８の太陽光等の外光の反射をより抑えるために、艶消し黒色とすることが好ましい。艶消し黒色の横線９ａからなブラックストライプ９は、インクに艶消し黒色レジスト或いは艶消し黒色顔料を含むペーストを用いるシルクスクリーン印刷により形成することができる。

図７、図８に示すように、ブラックストライプ９を構成する横線９ａのピッチ間隔Ｐ２は、ＬＥＤ表示パネル８を構成しているＬＥＤチップ７の縦方向のピッチ間隔Ｐ１と同じ寸法であり、横線９ａの幅（太さ）Ｃは、タクシーを利用しようとする者の視線において、各ＬＥＤチップ７の発光に対して干渉することなく、ＬＥＤ表示パネル８の陽光等の外光の反射を効果的に抑えるために、縦方向に並ぶＬＥＤチップ７の外形（長方形）の相互間隔Ａ以上で、ＬＥＤチップ７の発光領域形（円形）の相互間隔Ｂ以下の寸法に設定されている。図の横線９ａの幅Ｃは、ＬＥＤチップ７の発光領域形（円形）の相互間隔Ｂと同じ寸法である。

図７に示すように、ＬＥＤ表示パネル８を構成しているＬＥＤチップ７の赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子７ａ、７ｂ、7ｃの配列は、二等辺三角形の３つの頂点に位置するような配列の他、直角三角形の３つの頂点に位置するような配列でもよいが、ブラックストライプ９が各ＬＥＤチップ７の発光に対して干渉するのを確実に防止するために、横方向に一列に並ぶような横一列の配列が好ましい。

表示灯１の作用について説明する。表示灯１は、ケース２の透視窓５をタクシーの前方に向けた状態で助手席前方のダッシュボード上に設置することにより、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字でタクシーの前方に向けて表示するもので、タクシーメータから出力される制御信号によって制御されるものであり、タクシーメータからタリフ切り替え信号を受け取ると、その制御信号に基づいて、ＬＥＤ表示パネル８の基板６の裏面に点灯制御用ＩＣと共に実装された不揮発メモリから該当するタリフの表示文字のパターンを呼び出した上、この文字パターンに基づいてＬＥＤ表示パネル８を構成するＬＥＤチップ７の赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子７ａ、７ｂ、7ｃを点灯又は消灯させ、図１に示すようにタリフをドットマトリクス文字で表示する。

図１に示すタリフは「空車」であるが、「支払」、「迎車」、「賃走」、「割増」、「予約車」、「回送」等の他のタリフも同様にドットマトリクス文字で表示される。表示色については、一般に「空車」は赤色、「割増」は緑色、その他は橙色で表示されるが、表示灯１はフルカラー表示が可能で、例えば夜間において、「空車」を赤地に白色、「割増」をそのまま緑色、その他は青地に白色で表示することも可能である。

表示灯１は、ＬＥＤ表示パネル８の基板６の裏面に実装されケース２の外部から操作可能な手動切替えスイッチを操作することで、タクシーメータからの制御信号の支配を離れて、「高速」、「観光」、「貸切」等の特殊なタリフを表示することも可能である。

以上説明したように本実施形態による表示灯１は、前面に透視窓５を設けたケース２と、基板６上に多色発光可能なＬＥＤ７を縦横にマトリクス状に配置し、その表示面を透視窓５に向けた状態でケース２内に収納し、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字で表示するＬＥＤ表示パネル８と、を備えたタクシーの表示灯において、ＬＥＤ７は赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子７ａ、７ｂ、７ｃを含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップであるので、フルカラー表示が可能で、従来よりも軽量、薄型な表示灯を実現することができる。

また、透視窓５には、横方向の各ＬＥＤチップ７の行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線９ａからなるブラックストライプ９を印刷形成したので、タクシーを利用しようとする者の視線において、ブラックストライプ９は各ＬＥＤチップ７の発光に対して干渉することなく、ＬＥＤ表示パネルの太陽光等の外光の反射を抑えてコントラストを向上させて視認性を高めることができる。

１・・・表示灯、２・・・ケース、５・・・透視窓、６・・・基板、７・・・表面実装型ＬＥＤチップ、７ａ、７ｂ、７ｃ・・・ＬＥＤ素子、８・・・ＬＥＤ表示パネル、
９・・・ブラックストライプ、９ａ・・・横線。

Claims (1)

1. 前面に透視窓を設けたケースと、基板上に多色発光可能なＬＥＤを縦横にマトリクス状に配置し、その表示面を前記透視窓に向けた状態で前記ケース内に収納し、タクシーの現在の状態を示すタリフをドットマトリクス文字で表示するＬＥＤ表示パネルと、を備えたタクシーの表示灯において、前記ＬＥＤは赤、緑、青の３色のＬＥＤ素子を含むフルカラーの表面実装型ＬＥＤチップであり、前記透視窓には、横方向の各ＬＥＤチップの行を仕切るように横方向に平行に配置される複数本の黒色の横線からなるブラックストライプを印刷形成したことを特徴とするタクシーの表示灯。

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