JP2021193206A - 金属管搬送装置およびめっき金属管の製造方法 - Google Patents

金属管搬送装置およびめっき金属管の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】めっき金属管を安定して製造することができる金属管搬送装置およびめっき金属管の製造方法を提供する。【解決手段】溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に金属管を下降搬送する搬送機構と、前記めっき槽内において、前記搬送機構によって下降搬送される前記金属管の一端面に当接面が当接することにより、前記金属管の当該端面を位置決めする管端位置決め機構と、を有する金属管搬送装置である。その装置を用いて、金属管を溶融金属めっき浴中に浸漬させることによって前記金属管を金属めっきするめっき金属管の製造方法であって、前記金属管の一端面に前記管端位置決め機構の当接面を当接させることによって前記金属管の当該端面を位置決めしつつ、前記溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に搬送機構を用いて金属管を下降搬送する、めっき金属管の製造方法である。【選択図】図4

Description

本発明は、金属管搬送装置およびめっき金属管の製造方法に係り、より詳しくは金属管を溶融金属めっき浴中に浸漬させる金属管搬送装置およびめっき金属管の製造方法に関する。
金属めっきされた金属管、たとえば、水、ガス、油等の配管用途に適用される亜鉛めっき鋼管は、前処理(脱脂、酸洗および化成処理)を施された鋼管を溶融亜鉛めっき浴に一定時間浸漬して製造する。その後、該めっき浴から引き揚げた鋼管の内外面に空気または蒸気を吹き付けて、鋼管に過剰に付着した溶融亜鉛を吹き飛ばし、溶融亜鉛のたれを切る。その後、該鋼管は水冷槽に浸漬され冷却処理が施される。従来から溶融亜鉛めっき浴内から引き揚げられた鋼管の内外面の余剰亜鉛を除去する方法については品質を確保しつつ効率的な方法が数多く提案されている。
たとえば、特許文献1には、引揚げ中の鋼管が外面ブロー装置内を通過する間に、該鋼管内にマンドレル棒を貫通させ、噴射ノズルから圧縮ガスを噴射して鋼管内面の余剰亜鉛を鋼管外に吹き出す方法で、めっき厚さを均一にすることができる技術が開示されている。
また、特許文献2に開示の技術では、製造コスト低減の観点から、鋼管を溶融亜鉛浴中に浸漬した後、溶融亜鉛浴中から鋼管を長手方向に引揚げる過程で圧縮ガスにより鋼管外面の余剰亜鉛を除去し、続いて圧縮ガスにより鋼管内面の余剰亜鉛を除去する方法において、溶融亜鉛浴を低温に設定し、該溶融亜鉛浴中から鋼管を長手方向に引揚げる過程で圧縮ガスにより鋼管外面の余剰亜鉛を除去した後、当該鋼管を前記溶融亜鉛浴温度より高温に加熱し、圧縮ガスにより鋼管内面余剰亜鉛を除去する方法が提案されている。
さらに、生産性向上の観点から特許文献3には、鋼管を100〜600℃に予熱した後、430〜480℃の溶融亜鉛めっき浴中に20〜100秒浸漬してめっきを施し、次いで、溶融亜鉛めっき浴中のめっき鋼管を引揚げ、めっき鋼管の外面めっき付着量を制御する方法が開示されている。鋼管を予熱することでめっき槽内の浴温維持に必要な熱量を低減できるとしている。
特開2011− 63844号公報 特開平 5−140722号公報 特開平11−246959号公報
しかしながら、上記従来の技術には、未だ解決すべき以下のような問題があった。上記従来技術には、亜鉛めっき鋼管の製造方法として、品質面、生産性に関する様々な技術が開示されているが、鋼管を亜鉛めっき浴に浸漬する際の生産性に関して重要な課題となる操業安定性の詳細については開示されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、金属管を溶融金属めっき浴中に浸漬する際にめっき金属管を安定して製造することができる金属管搬送装置およびその装置を用いためっき金属管の製造方法を提供することにある。
発明者らは、上記に記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、亜鉛めっき鋼管の操業安定方法およびその方法に適した装置を見出した。上記課題を解決し、上記の目的を実現するため開発した本発明は、下記の要旨構成に示すとおりである。即ち、本発明は、第一に、溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に金属管を下降搬送する搬送機構と、前記めっき槽内において、前記搬送機構によって下降搬送される前記金属管の一端面に当接面が当接することにより、前記金属管の当該端面を位置決めする管端位置決め機構と、を有する金属管搬送装置を提供する。
なお、本発明に係る金属管搬送装置については、
a.前記管端位置決め機構は、垂直方向に対して角度を持って延びるプレートであること、
b.前記管端位置決め機構の前記当接面には凹部が設けられていること、
c.前記凹部は、前記当接面の下部が上部に比べて窪むことによって構成された段差部であること、
d.前記段差部の奥行が50mm以上300mm以下とされていること、
e.前記凹部は前記管端位置決め機構を貫通する金属管当たり1個以上の貫通孔である、
などがより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
本発明は、第二に、上記の金属管搬送装置を用いて、金属管を溶融金属めっき浴中に浸漬させることによって前記金属管を金属めっきするめっき金属管の製造方法であって、前記金属管の一端面に前記管端位置決め機構の当接面を当接させることによって前記金属管の当該端面を位置決めしつつ、前記溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に搬送機構を用いて金属管を下降搬送する、めっき金属管の製造方法を提案する。なお、本発明に係るめっき金属管の製造方法については、前記管端位置決め機構が、連結部材によって前記めっき槽の上部に連結されており、前記凹部の位置を溶融金属めっき浴表面から10mm以上200mm以下低い範囲とすることが、より好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、めっき槽内において、当接面が金属管の一端面に当接する管端位置決め機構が設けられている。このため、金属管がめっき槽の側壁に衝突したり、金属管の下降搬送中にめっき槽の側壁を傷つけたりするのを防止することができる。加えて、金属管が搬送機構によって下降搬送される際に、管端位置決め機構の当接面が金属管の一端面に当接し、下降搬送中に金属管が長手方向に位置ずれすることを抑制することができ、操業安定化を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態を示す製造フロー図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置の上面図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置のA−A’視側面図である。 本発明の一実施形態を示す溶融亜鉛めっき装置の鋼管先端部近傍のスキッドプレート拡大図である。 本発明の一実施形態を示す溶融亜鉛めっき装置のスキッドプレートの段差部有り無しでの引揚げ不良発生率比較したグラフである。 本発明の他の実施形態を示す溶融亜鉛めっき装置のスキッドプレートに設置しためっき液流入口の模式図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。本発明はこれに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本発明における処理工程の概要として、一実施形態の製造フローを図1に示す。金属管の一例としての鋼管は、前処理工程にて脱脂、酸洗、化成処理を施されたのち、乾燥して溶融亜鉛めっき装置のめっき槽内亜鉛めっき浴に一定時間浸漬される。次いで、鋼管は該めっき浴から引き揚げられるが、引揚げた際に鋼管の内外面に空気または蒸気が吹き付けられ、過剰に付着した溶融亜鉛を除去してめっき付着量の調整が行われる。その後、鋼管は冷却槽にて冷却処理が施される。最後に亜鉛めっき鋼管は出荷前検査されることになる。なお、めっきは亜鉛に限らず、各種の金属めっきに適用可能である。また、金属管も鋼管に限らず、各種の金属管に適用可能である。
本発明の一実施形態を示す金属管搬送装置を含む溶融亜鉛めっき装置の上面図およびA−A’視側面図をそれぞれ図2、図3に示す。図2および3に基づいて、本発明の方法を説明する。前処理後の鋼管2は、めっき槽1のボトム側からトップ側に搬送され、回転軸31に螺旋面32を有するスクリュー3の螺旋面32に懸架される。本実施形態では、下降搬送機構の一例としてスクリューを用いている。鋼管2はセンターガイド6とサイドガイド9によりスクリュー3の螺旋面32から外れないように支持されている。鋼管2は同期して回転している複数のスクリュー3の回転によって、めっき槽1下部に下降搬送され、溶融亜鉛めっき浴Zに浸漬されて溶融亜鉛めっき処理が施される。スクリュー3の回転によりめっき槽1内の下部にまで下降搬送された鋼管2は、螺旋面終端部に到達後、クレードル4に着地する。その後、鋼管2は、スクリュー3の回転軸31に設置してある払出し装置10により、引揚げ装置5が設置してある方向(図2では外側)に順次払い出される。図2の例では、払出装置10が回転することで鋼管2を外側に押し出している。その後、鋼管2は、引揚げ装置5のフックに載った後、フックが上昇することでめっき槽1から引き揚げられる。引揚げ装置5のフック上昇端には、鋼管2の姿勢を維持するためのストッパー7が設置されている。ここで、鋼管2を溶融亜鉛めっき浴Zに浸漬させる際、図3に示すように、鋼管2はトップ側(先端)を低く、ボトム側(尾端)を高く傾斜させてスクリュー3に保持されている。これにより、溶融亜鉛めっき浴Z中で鋼管2内の空気を排気することができるようになっている。また、鋼管2の引揚げの際には、鋼管2内の溶融亜鉛の排出が容易になっている。
図2の例では、溶融亜鉛めっき装置は鋼管2を同時に2本ずつめっき槽1内に搬送できる装置を示している。また、図2に示すめっき装置において、スクリュー3の本数は鋼管1本に対して、搬送方向(鋼管の長手方向)に3本ずつ設置されている。鋼管2の姿勢の安定のために、鋼管1本あたり少なくとも2本のスクリューを必要とする。めっき処理を施す鋼管の長さによるが、2本の場合、めっき浴Z投入直後の搬送方向の鋼管2の姿勢が不安定となる可能性が高いため、鋼管1本に対しスクリューを3本以上設置するのが望ましい。
本実施形態では、鋼管2がめっき槽1内に浸漬される際に、管端位置決め機構として、例えば低炭素鋼から成る板状のスキッドプレート8により、鋼管2の先端部は長手方向の位置が保持されている。なお、鋼管2を同時に2本ずつめっきする場合、図2に示すように、一方の鋼管2に当接するスキットプレート8の当接面8Aと、他方の鋼管2に当接するスキットプレート8の当接面8Aの位置が前後方向(鋼管2の長手方向)にずれていることが好ましい。これにより、2本の鋼管2の位置をずらすことができ、各々の鋼管2を下降搬送させるスクリュー3同士が干渉することを防ぐことができる。スキッドプレート8がない場合には、鋼管2は、スクリュー3の回転力によって、前進し、ついには、めっき槽1の先端側側壁に衝突しめっき槽1の側壁を傷つけたり、スクリュー3によって下降搬送される間、鋼管2の先端がめっき槽の側壁を削り、傷つけたりしてしまうおそれがある。スキッドプレート8はこのような問題を防止している。
めっき槽1内において鋼管2は、スクリュー3の回転力によってスキッドプレート8の当接面8Aに押し当てられ、スキッドプレート8の当接面8Aに沿って下降搬送される。これにより、下降搬送中に鋼管2が長手方向に位置ずれすることを抑制することができ、鋼管2の姿勢が安定する。
また、スキッドプレート8が垂直方向に延びている場合、スキッドプレート8の当接面8Aと鋼管2の一端面との当接面積が大きくなり、鋼管2を下降搬送する際の摩擦抵抗が大きくなる。このため、本実施形態では、スキッドプレート8は、垂直方向に対して角度を持って(すなわち垂直方向に対して斜めに)延びるよう配置されていることが好ましい。特に、通常、めっき槽内において、鋼管2は前下がりの姿勢となる(トップ側がボトム側より低い位置となる)ため、スキッドプレート8の傾斜方向は、鋼管の先端面の傾斜方向とは逆方向であることが好ましい。
さらに本実施形態では、スキッドプレート8の当接面8Aに凹部を形成することが特に好ましい。すなわち、鋼管2がめっき槽1内へ浸漬される際、鋼管2の一端面(先端面)とスキッドプレート8の当接面8Aが当接している(スキッドプレート8により蓋をされている状態となっている)ため、めっき液の鋼管2への流入は主に鋼管の後端部側からとなり、先端側において鋼管内部に空気が残存するおそれがある。これに対し、スキッドプレート8の当接面8Aに凹部を設けることで、凹部を介して鋼管2の先端側に亜鉛を流入させることができる。ここで、本発明において「凹部」とは、スキッドプレート8の当接面8Aにおいて、他の部分に対し非同一面となる部分を差し、以下に例示する段差部17や貫通孔15の他、スリット状部や波状部等も含む。
具体的には、本実施形態では、スキッドプレートの形状を図4に示すように、連結部材16より90mm以上300mm以下低い位置(めっき浴表面から10mm〜200mm下方a)に、奥行bが50mm〜300mmの段差部17を設けるように設置した。なお、連結部材16は、めっき槽1の上部とスキッドプレート8とを連結しており、めっき浴の上面より上部に設けられている。
段差部17の有り無しで引揚げ不良発生率を比較した結果を図5に示す。段差部17を設けない場合、鋼管径65A以下の鋼管において引揚げ不良の発生率が増加していることが明らかとなった。段差部17を設置することで引揚げ不良の発生率を大幅に抑制可能となる。
スキッドプレート8の段差開始位置の条件としては、めっき槽1上部に連結した連結部材16より90mm以上300mm以下低い位置(めっき浴表面から10mm以上200mm以下低い範囲a)が好適である。めっき浴表面から10mm未満の場合、段差部17設置による鋼管先端部でのめっき液の流入が十分でないため先端部に空気が残存し払い出し位置での鋼管2の姿勢が不安定となり、引揚げ不良の原因となるおそれがある。一方、めっき浴表面からの高さが200mm超えの場合には段差部17に達するまでに鋼管2の後端部からめっき液が流入し始め、先端部に空気が残存し、払い出し位置での鋼管2の姿勢が不安定となり、引揚げ不良の原因となるおそれがある。高さ方向の設置範囲を好適範囲内とすることで鋼管先端部の亜鉛の流入が安定し、引揚げ不良発生の抑制が可能となる。
スキッドプレート8の段差部17の奥行b(長手方向の長さ)については、50mm以上300mm以下の範囲が好適である。長手方向の長さbが50mm未満の場合には、鋼管先端部が浸漬する際に亜鉛の流入が不十分な状態でスキッドプレート8の段差部分を鋼管2が通過してしまうため、鋼管先端部分に空気の残存が発生してしまうおそれがある。一方、段差部分の長手方向の長さbを300mm超えとしてしまうと、鋼管2をめっき浴Z内下端から引き揚げる際にフックの設置位置が長手方向で異なってしまい、引揚げが難しくなるおそれがある。フック位置を変更するためには別途改造費用がかかってしまう。
本発明の他の実施形態にかかるスキッドプレート8の模式図を図6に示す。なお、図2では、一方の鋼管2に当接するスキットプレート8の幅と、他方の鋼管2に当接するスキットプレート8の幅とが異なっているが、図6では便宜上、同じ幅で示す。図6の例では、めっき浴Zへの浸漬の際に鋼管2の先端部へのめっき液の流入を促進させるために、スキッドプレート8への凹部として多数の貫通孔15を設けている。貫通孔15は、スキッドプレート8を厚さ方向に貫通しているため、図4に符号18で示すように、貫通孔15内をめっき液が流通する。このように、めっき液流入口としての貫通孔15がスキッドプレート8に形成されていることにより、鋼管2内部へのめっき液の流入が促進される。貫通孔15の形状としては円、矩形、楕円などの形状が挙げられ、貫通孔15の穴の大きさとしては直径、短辺または短径を10mm以上30mm以下とすることが好ましい。10mmより小さい場合には十分なめっき液の流入効果が得られない。一方、30mmを超える場合、鋼管2先端部が穴へ引っ掛かってしまい、めっき浴Zへの鋼管2の浸漬が安定して実施できなくなるうえ、鋼管2の姿勢が不安定になるおそれがある。なお、貫通孔15の穴の大きさは、鋼管2の径に応じて適宜定められ、例えば径の小さい鋼管2が浸漬される場合には10mm程度の穴が形成され、径の大きい鋼管2が浸漬される場合には30mm程度の穴が形成されることが好ましい。貫通孔15の数は、少なくとも鋼管2当たり1個以上とする必要がある。また、貫通孔15の設置位置は、鋼管先端位置に対応する貫通孔15の上端が、めっき浴表面から10mm以上200mm以下低い範囲が好ましい。めっき浴表面から10mm未満の場合、段差部17設置による鋼管先端部でのめっき液の流入が十分でないため先端部に空気が残存し払い出し位置での鋼管2の姿勢が不安定となり、引揚げ不良の原因となるおそれがある。一方、めっき浴表面からの高さが200mm超えの場合には段差部17に達するまでに鋼管2の後端部からめっき液が流入し始め、先端部に空気が残存し、払い出し位置での鋼管2の姿勢が不安定となり、引揚げ不良の原因となるおそれがある。高さ方向の設置範囲を好適範囲内とすることで鋼管先端部の亜鉛の流入が安定し、引揚げ不良発生の抑制が可能となる。
なお、図4に点線で示すように、スキットプレート8の当接面8Aに、凹部としての段差部17と貫通孔15の両方を形成しても構わない。両方形成することで、どちらか一方のみ形成する構成と比較して、より鋼管2内部への空気混入を抑制させることが可能となる。
このように、スキッドプレート8部分に段差部17または貫通孔15(めっき液の流入口)を設けることで、鋼管2をめっき槽1内へ浸漬させる際にめっき液の流入が促進され、鋼管2内部(特に鋼管2先端部)への空気混入を抑制させることが可能となり、めっき槽1内からの鋼管2の引揚げ不良が改善され操業安定化を図ることが可能となる。
以上、一例として、鋼管の溶融亜鉛めっき装置および方法について説明したが、金属管としては、鋼管に限られず、ステンレス鋼のような合金鋼や、アルミニウム、銅などを素材とすることも可能である。また、溶融金属めっきとしても、溶融亜鉛や溶融アルミニウム、溶融スズ、溶融鉛があり、溶融亜鉛系合金として5%アルミ−亜鉛めっきなど、溶融アルミニウム系合金として55%アルミ−亜鉛めっきなどが例示される、なお、溶融金属中にマグネシウムやシリコン、鉄などのほか不可避不純物を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、管端位置決め機構として板状のスキッドプレート8を用いていたが、管端位置決め機構は少なくとも鋼管2の一端面を位置決めすることができる構成とされていればよく、板状ではなくブロック状等とされていてもよい。さらに、上記実施形態では、搬送機構としてスクリュー3を用いたが、搬送機構は少なくとも鋼管2を溶融亜鉛めっき浴Z中に搬送することができる構成とされていればよく、スクリューには限られない。
図1に示す製造フローにて鋼管の亜鉛めっきを行った。めっき槽内の各装置配置については、図2および図3に示す配置で設置した。ここで、めっき槽は、内法で長さ7m×幅2m×深さ5mのものを用い、鋼管の長さは5mであった。鋼管径50Aの場合のスクリュー回転速度は、約9rpmであり、鋼管のめっき浴への浸漬時間は2〜3分であった。
スキッドプレートに凹部として、段差部の有無、および、貫通孔の有無による引揚げ不良発生率を比較した。表1にその条件を示す。
表1に本発明の溶融亜鉛めっき装置にて亜鉛めっき処理を実施した場合の引揚げ不良発生率の結果を示す。引揚げ不良発生率は、鋼管の亜鉛めっき処理を施した際に亜鉛めっき装置から引き揚げられた鋼管について、めっき槽内で発生した曲がり、キズ、引揚げトラブルなどの発生本数についてカウントし、総処理本数に対する割合で算出した。併せて、素管である鋼管の種類を示す。
Figure 2021193206
表1に示すようにスキッドプレートに凹部を設けることにより、鋼管の溶融亜鉛めっき処理における引揚げ不良の発生を軽減することが明らかとなり、生産性が向上した。
1 めっき槽
2 鋼管(金属管の一例)
3 スクリュー(搬送機構の一例)
31 回転軸
32 螺旋面
4 クレードル
5 引揚げ装置
6 センターガイド
7 ストッパー
8 スキッドプレート(管端位置決め機構の一例)
8A スキッドプレートの当接面
9 サイドガイド
10 払出し装置
15 貫通孔(めっき液流入口)
16 連結部材
17 段差部
18 めっき液の流れ
Z 溶融亜鉛めっき浴

Claims (8)

  1. 溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に金属管を下降搬送する搬送機構と、
    前記めっき槽内において、前記搬送機構によって下降搬送される前記金属管の一端面に当接面が当接することにより、前記金属管の当該端面を位置決めする管端位置決め機構と、
    を有する金属管搬送装置。
  2. 前記管端位置決め機構は、垂直方向に対して角度を持って延びるプレートである、請求項1に記載の金属管搬送装置。
  3. 前記管端位置決め機構の前記当接面には凹部が設けられている、請求項1または2に記載の金属管搬送装置。
  4. 前記凹部は、前記当接面の下部が上部に比べて窪むことによって構成された段差部である、請求項3に記載の金属管搬送装置。
  5. 前記段差部の奥行が50mm以上300mm以下とされている、請求項4に記載の金属管搬送装置。
  6. 前記凹部は前記管端位置決め機構を貫通する金属管当たり1個以上の貫通孔である、請求項3に記載の金属管搬送装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の金属管搬送装置を用いて、金属管を溶融金属めっき浴中に浸漬させることによって前記金属管を金属めっきするめっき金属管の製造方法であって、
    前記金属管の一端面に前記管端位置決め機構の当接面を当接させることによって前記金属管の当該端面を位置決めしつつ、前記溶融金属めっき浴を構成するめっき槽内に搬送機構を用いて金属管を下降搬送する、めっき金属管の製造方法。
  8. 前記管端位置決め機構が、連結部材によって前記めっき槽の上部に連結されており、
    前記凹部の位置を溶融金属めっき浴表面から10mm以上200mm以下低い範囲とする、請求項7に記載のめっき金属管の製造方法。
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