JP6973428B2 - 亜鉛めっき鋼管の製造方法および鋼管の溶融亜鉛めっき装置 - Google Patents

亜鉛めっき鋼管の製造方法および鋼管の溶融亜鉛めっき装置 Download PDF

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Description

本発明は、水、ガス、油等の配管用途に適用される亜鉛めっき鋼管の製造方法およびその装置に係り、より詳しくは鋼管を溶融亜鉛めっき浴中に浸漬し引き揚げて鋼管の内外面に亜鉛めっきを施す方法および装置に関する。
亜鉛めっき鋼管は、前処理(脱脂、酸洗および化成処理)を施された鋼管を溶融亜鉛めっき浴に一定時間浸漬して製造する。その後、該めっき浴から引き揚げた鋼管の内外面に空気または蒸気を吹き付けて、鋼管に過剰に付着した溶融亜鉛を吹き飛ばし、溶融亜鉛のたれを切った後、該鋼管は水冷槽に浸漬され冷却処理が施される。従来から溶融亜鉛めっき浴内から引き揚げられた鋼管の内外面の余剰亜鉛を除去する方法については品質を確保しつつ効率的な方法が数多く提案されている。
例えば、特許文献1には、引揚げ中の鋼管が外面ブロー装置内を通過する間に、該鋼管内にマンドレル棒を貫通させ、噴射ノズルから圧縮ガスを噴射して鋼管内面の余剰亜鉛を鋼管外に吹き出す方法で、めっき厚さを均一にすることができる技術が開示されている。
また、特許文献2に開示の技術では、製造コスト低減の観点から、鋼管を溶融亜鉛浴中に浸漬した後、溶融亜鉛浴中から鋼管を長手方向に引揚げる過程で圧縮ガスにより鋼管外面の余剰亜鉛を除去し、続いて圧縮ガスにより鋼管内面の余剰亜鉛を除去する方法において、溶融亜鉛浴を低温に設定し、該溶融亜鉛浴中から鋼管を長手方向に引上げる過程で圧縮ガスにより鋼管外面の余剰亜鉛を除去した後、当該鋼管を前記溶融亜鉛浴温度より高温に加熱し、圧縮ガスにより鋼管内面余剰亜鉛を除去する方法が提案されている。
更に、生産性向上の観点から特許文献3には、鋼管を100〜600℃に予熱した後、430〜480℃の溶融亜鉛めっき浴中に20〜100秒浸漬してめっきを施し、次いで、溶融亜鉛めっき浴中のめっき鋼管を引揚げ、めっき鋼管の外面めっき付着量を制御する方法が開示されている。鋼管を予熱することでめっき槽内の浴温維持に必要な熱量を低減できるとしている。
特開2011− 63844号公報 特開平 5−140722号公報 特開平11−246959号公報
しかしながら、上記従来の技術には、未だ解決すべき以下のような問題があった。上記従来技術には、亜鉛めっき鋼管の製造方法として、品質面、生産性に関する様々な技術が開示されているが、鋼管を亜鉛めっき浴に浸漬する際の生産性に関して重要な課題となる操業安定性の詳細については開示されていない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、鋼管を亜鉛めっき浴に浸漬する際に亜鉛めっき鋼管を安定して製造する方法を提案し、その方法に適した鋼管の亜鉛めっき装置を提供することにある。
発明者らは、上記に記した課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、亜鉛めっき鋼管の操業安定方法およびその方法に適した装置を見出した。上記課題を解決し、上記の目的を実現するため開発した本発明は、下記の要旨構成に示すとおりである。即ち、本発明は、第一に、鋼管を溶融亜鉛めっき浴に一定時間浸漬し、その後該めっき浴から引揚げて、亜鉛めっき鋼管を製造する方法において、回転軸に螺旋面を有するスクリューを用いて上記鋼管を溶融亜鉛めっき浴内に下降搬送し浸漬させるとともに、上記回転軸の螺旋面終端部に設置した払出し装置により上記鋼管を引揚げ装置へ払い出すことを特徴とする亜鉛めっき鋼管の製造方法を提案する。
なお、本発明に係る亜鉛めっき鋼管の製造方法については、
a.上記払出し装置は、上記回転軸に上記螺旋面の外径から外に張り出して構成され、上記螺旋面終端部とは軸に対し円周方向で異なる位置に設置されていること、
b.上記スクリューが鋼管の長手方向に複数配設されていること、
c.上記スクリューを2列配設し、それぞれ外側の引揚げ装置に鋼管を払い出すこと、
d.亜鉛めっきを施される上記鋼管が溶接鋼管または鍛接鋼管であること、
がより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
本発明は、第二に、溶融亜鉛めっき浴を構成するめっき槽と、該溶融亜鉛めっき浴中に鋼管を下降搬送し、浸漬させる、回転軸に螺旋面を有するスクリューと、該スクリューの螺旋面終端部を通過した上記鋼管を一旦受け止めるためのクレードルと、上記回転軸の螺旋面終端部に設けられた上記鋼管の払出し装置と、該払出し装置によって払い出された上記クレードル上の上記鋼管を引き揚げるための引揚げ装置とからなる鋼管の溶融亜鉛めっき装置を提供する。
なお、本発明に係る鋼管の溶融亜鉛めっき装置については、
e.上記払出し装置は、上記回転軸に上記螺旋面の外径から外に張り出して構成され、上記螺旋面終端部とは軸に対し円周方向で異なる位置に設置されていること、
f.上記スクリューが鋼管の長手方向に複数配設されていること、
がより好ましい解決手段になり得るものと考えられる。
以上説明したように、本発明によれば、めっき浴内に鋼管を浸漬させる装置としてスクリューを用いるとともに、該スクリューにめっき浴内で引揚げ装置へ鋼管を払い出す機能を持たせることで、メンテナンス面で有利である。
対象鋼管の払い出し時を除き、払出し装置がめっき槽内設備や鋼管と接触しないように設置することで操業安定化を図ることが可能となる。
本発明の一実施形態を示す製造フロー図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置の上面図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置のA−A’視側面図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置のB−B’視拡大図である。 本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置のスクリュー部のB−B’視拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら詳細に説明する。本発明はこれに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本発明における処理工程の概要として、一実施形態の製造フローを図1に示す。鋼管は、前処理工程にて脱脂、酸洗、化成処理を施されたのち、乾燥して溶融亜鉛めっき装置のめっき槽内亜鉛めっき浴に一定時間浸漬される。次いで、鋼管は該めっき浴から引き揚げられるが、引揚げた際に鋼管の内外面に空気または蒸気が吹き付けられ、過剰に付着した溶融亜鉛を除去してめっき付着量の調整が行われる。その後、鋼管は冷却槽にて冷却処理が施される。最後に亜鉛めっき鋼管は出荷前検査されることになる。
本発明の一実施形態を示す鋼管の溶融亜鉛めっき装置の上面図およびA−A’視側面図をそれぞれ図2、図3に、スクリュー下側から見た(図3のB−B’視)拡大図を図4に示す。図2〜4に基づいて、本発明の方法を説明する。前処理後の鋼管2は、めっき槽1のボトム側からトップ側に搬送され、回転軸31に螺旋面32を有するスクリュー3の螺旋面32に懸架される。鋼管2はセンターガイド6とサイドガイド9によりスクリュー3の螺旋面32から外れないように支持されている。鋼管2は同期して回転している複数のスクリュー3の回転によって、めっき槽1下部に下降搬送され、溶融亜鉛めっき浴Zに浸漬されて溶融亜鉛めっき処理が施される。鋼管2はスクリュー3の回転によって下降するだけでなく、払出し位置を固定するために、スキッドプレート8により、めっき槽内での浸漬位置を固定されている。スクリュー3の回転によりめっき槽1内の下部にまで下降搬送された鋼管2は、螺旋面終端部11、12に到達後、クレードル4に着地する。その後、鋼管2は、スクリュー3の回転軸31に設置してある払出し装置10により、引揚げ装置5が設置してある方向(図2では外側)に順次払い出される。
図2の例では、払出し装置10が回転することで鋼管2を外側に押し出している。その後、鋼管2は、引揚げ装置5のフックに載った後、フックが上昇することでめっき槽1から引き揚げられる。鋼管2は引き揚げ時に引揚げ装置5のフックとストッパー7に挟まれてめっき浴中の姿勢が安定して搬送される。図3に示すように、鋼管2はトップ側を低く、ボトム側を高く傾斜させてスクリュー3に保持されており、鋼管2がめっき浴Zに浸漬された際、鋼管内の空気を排気することができるようになっている。また、鋼管2の引き上げの際には、鋼管内の溶融亜鉛の排出が容易になっている。
本発明では、スクリュー3の回転軸31の螺旋面終端部11、12に、鋼管2を引揚げ装置5へ払い出す払出し装置10が設置されている。払出し装置10をスクリュー3の回転軸31に設置することで鋼管2のめっき浴Z内への浸漬と払出しを1つの装置で行うことが可能となりメンテナンス性の面でも優位である。
図2の例では、溶融亜鉛めっき装置は鋼管2を同時に2本ずつめっき槽1内に搬送できる装置を示している。また、図2に示すめっき装置において、スクリュー3の本数は鋼管1本に対して、搬送方向(鋼管の長手方向)に3本ずつ設置されている。鋼管2の姿勢の安定のために、鋼管1本あたり少なくとも2本のスクリューを必要とする。めっき処理を施す鋼管の長さによるが、2本の場合、めっき浴Z投入直後の搬送方向の鋼管2の姿勢が不安定となる可能性が高いため、鋼管1本に対しスクリューを3本以上設置するのが望ましい。
図4には、鋼管2、2’を2列溶融亜鉛めっきする装置をスクリュー下側から見た図を示す。ここで、鋼管2を下降搬送するスクリュー3の回転方向13と鋼管2’を下降搬送するスクリュー3’の回転方向14とは互いに逆回転となっている。図4の例では、鋼管2、2’が螺旋面終端部11、12をそれぞれ通過する時期、および、払出し装置10、10’により引揚げ装置5にそれぞれ払い出される時期は同期している。
また、スクリューを2列に設置する場合、鋼管の払い出し方向をそれぞれ外側とすることで装置全体をコンパクトに収めることができる。
図4のスクリュー部近傍を更に拡大して図5に示す。払出し装置10はスクリュー3軸にスクリュー外径から張り出して構成し、払出し装置10をスクリュー3の回転軸31へ設置する位置は、螺旋面終端部11と円周方向で異なる位置に設置することが好ましい。図5に基づいて詳細に説明する。ここで、鋼管2の外径をD、スクリュー3の螺旋面外径半径をR、スクリューの回転軸31の外径半径をr、払出し装置10の長さ(スクリュー3の回転軸31中心から払出し装置10先端まで)をAとし、スクリュー3の回転軸31に対し円周方向で螺旋面終端部11から払出し装置10までのスクリュー回転方向の角度をθとする。払出し装置10の長さAは、少なくともスクリュー3の螺旋面外径半径Rより長くし、鋼管2が引揚げ装置5のフックに十分に載るまで払い出せる長さが必要である。また、スクリューの回転時に他のめっき浴内装置に接触しない長さにとどめる必要がある。好ましくは、払出し装置10の張り出し長Aは、鋼管外径Dに対し、4.5D≦A≦9.0Dの範囲である。
さらに、鋼管2の外径Dは、スクリュー3の回転軸31の外径半径rに対し、D<R−rの関係にあることが好ましい。そして、品質の面からスクリュー螺旋面の間隔hを鋼管2の外径Dより大きくしておく必要がある。好ましくは、1.0D≦R≦3.0Dおよび1.8D≦h≦2.6Dの範囲である。いずれも、下限未満では、鋼管がスクリューとの摩擦で傷つくおそれがあり、上限を超えて設計するのは、過大な設備となり、生産性を阻害する。また、スクリュー3の回転軸31の外径半径rについては、スクリューの構造強度と重量のバランスから、0.05D≦r≦0.9Dの範囲にするのが好ましい。また、30A〜80Aの小径鋼管の場合には、2.5D≦R≦3.0D、0.6D≦r≦0.9Dおよび4.5D≦A≦5.5Dの範囲とすることがさらに好ましく、90A〜125Aの範囲の鋼管の場合には、1.05D≦R≦1.1D、0.1D≦r≦0.3Dおよび4.5D≦A≦5.5Dの範囲とすることがさらに好ましく、150A以上の大径鋼管の場合は、スクリューを1列として、1.0D≦R≦1.8D、0.05D≦r≦0.3D、7D≦A≦9Dおよび1.9D≦h≦2.4Dの範囲とすることがさらに好ましい。大径の鋼管は、自重がより大きいので、スクリュー内での揺動を抑えるために、上記範囲とすることが好ましい。
サイドガイド9はスクリューの下端近傍まで延伸されており、鋼管の払い出し方向で鋼管2がスクリュー3からはみ出ないように、スクリューの螺旋面外周の接線に接して配置されていることが好ましい。
まず、スクリューが1列の場合の払出し装置10の設置位置を検討する。スクリューの螺旋面終端部11が鋼管長手と直交する方向(基準)からθ1だけ回転し、スクリューの螺旋面終端部11の先端とサイドガイド9とのすき間dが鋼管外径Dより大きくなった時に、該螺旋面終端部11まで搬送された鋼管2はスクリュー3の支持を離れてクレードル4上に着地する。このとき、払出し装置10が鋼管2の落下を妨げないための設置位置(螺旋面終端部11と払出し装置10の間の回転角θA)は、以下の関係にあることが好ましい。
[θ1+θA<90°の場合]
R−d=A×cos(θ1+θA)<R−D ・・・(1)
または、
[270°<θ1+θAの場合]
R−d=A×cos{360°−(θ1+θA)}<R−D ・・・(2)
である。ここで、R−r>d=R×{1−cos(θ1)}>Dである。
展開すると、
cos-1(r/R)>θ1>cos-1{(R−D)/R} ・・・(3)
かつ
360°−cos-1{(R−D)/A}>θ1+θA>cos-1{(R−D)/A}
・・・(4)
である。スクリューが1列の場合には、90°≦θ1+θA≦270°の範囲で払出し装置10が、対象鋼管2の払い出し前に接触する場合はない。
上記条件を外れた場合、払出し装置10が鋼管2の落下を妨げるとともに、払出し装置10がスクリュー3の回転とともに鋼管表面をこすり、接触キズを発生させる要因になるほか、鋼管2がスクリュー3、払出し装置10およびサイドガイド9の間に挟まれて、鋼管の曲がり発生の要因となるおそれがある。
次に、図2,図4および図5に示すスクリューが2列の場合を検討する。ここで、スクリュー3、3’は同期して互いに逆方向に回転しており、鋼管2、2’は同時にスクリューから搬出されるものとし、列間隔をBとする。設備をコンパクトに設計する観点からは、Bを極力小さくすることが好ましいが、2列の鋼管をめっき処理する際、鋼管2が対向するスクリュー3’に接触しないようにB>R−rとすることが好ましい。より好ましくは、2.4D≦B≦2.8Dである。払出し装置10が対向する鋼管2’と干渉しないための設置位置(螺旋面終端部11と払出し装置10の間の回転角θA)は以下の関係を満足することが好ましい。
[90°≦θ1+θA<180°の場合]
R+B−d=A×cos(180−θ1−θA)<R+B−D ・・・(5)
または
[180°<θ1+θA≦270°の場合]
R+B−d=A×cos{(θ1+θA)−180°}<R+B−D ・・・(6)
である。これを展開すると、
180°−cos-1{(R+B−D)/A}>θ1+θA≧90° ・・・(7)
または
270°≧θ1+θA>180°+cos-1{(R+B−D)/A} ・・・(8)
となる。1列の場合の条件と組み合わせて、
cos-1(r/R)>θ1 >cos-1{(R−D)/R} ・・・(3)
かつ
180°−cos-1{(R+B−D)/A}>θ1+θA>cos-1{(R−D)/A} ・・・(9)
または
cos-1(r/R)>θ1 >cos-1{(R−D)/R} ・・・(3)
かつ
360°−cos-1{(R−D)/A}>θ1+θA>180°+cos-1{(R+B−D)/A} ・・・(10)
と計算される。これらの条件を満足する範囲では、鋼管2,2’がスクリューから排出された時点で払出し装置10が鋼管2,2’と接触することはない。ただし、180°>θ1+θAの場合には、本来の払出し装置10が鋼管2を払い出す前に、対向する払出し装置10’が鋼管2を押し出してしまう。したがって、2列のスクリューを設置する場合には、払出し装置10の設置角度θA
cos-1(r/R)>θ1 >cos-1{(R−D)/R} ・・・(3)
かつ
360°−cos-1{(R−D)/A}>θ1+θA>180°+cos-1{(R+B−D)/A} ・・・(10)
を満足することが好ましい。
通常、引揚げ装置5のフックの動作はスクリュー3の回転角度と同期して制御しているため、対向する払出し装置10’が本来の払出し装置10の前に鋼管2と接触し、引揚げ装置5側に鋼管2が払い出されると、引揚げ装置5のフックが本来の待機位置ではなく存在することにより、フックを下端の待機位置へ移動すると鋼管2がフックとクレードル4との間に挟まれることになり、鋼管の曲がり発生の要因や、接触キズを発生させる要因となる。
図2〜5では、一例として亜鉛めっき装置内に設置したスクリューの配置を2列の場合について記載しているが、鋼管のサイズによっては1列の場合や2列以上設置することも可能であり、スクリューの配置列数については特に限定しない。
なお、本発明の方法は、素管として、鍛接鋼管や溶接鋼管に好適に適用できる。鍛接鋼管とは、鋼帯素材、例えば熱延鋼帯全体を加熱後、熱間で成形し、シーム部は鍛接によって接合してパイプに成形した鋼管をいう。溶接鋼管とは、いわゆる、電縫鋼管であり、鋼帯素材、例えば熱延鋼帯を成形機で管状に成形し,高周波溶接機でシームの高速溶接を行う。
図1に示す製造フローにて鋼管の亜鉛めっきを行った。めっき槽内の各装置配置については、図2および図3に示す配置で設置した。ここで、めっき槽は、内法で長さ7m×幅2m×深さ5mのものを用い、鋼管の長さは5mであった。鋼管径50Aの場合のスクリュー回転速度は、約9rpmであり、鋼管のめっき浴への浸漬時間は2〜3分であった。
50A(外径D=60.5mm)の鋼管の場合、スクリュー3の回転軸31の外径半径r=0.8D(48.4mm)、スクリューの外径半径R=2.8D(169.4mm)、スクリューピッチh=2.4D(145.2mm)、払出し装置のスクリュー3の回転軸31中心からの張り出し長A=5D(302.5)およびスクリュー列間隔B=2.7D(163.4mm)であった。上記式に従いθ1およびθAを計算すると、(3)式から
73.4°>θ1>44.4°
となり、スクリューが1列の場合には、(4)式から
248°>θA>22°
と、そして、スクリューが2列の場合には(10)式から
248°>θA>154°
と計算され、払出し装置の好適な設置範囲となる。
表1に本発明の溶融亜鉛めっき装置にて亜鉛めっき処理を実施した場合の引揚げ不良発生率の結果を示す。引揚げ不良発生率は、鋼管の亜鉛めっき処理を施した際に亜鉛めっき装置から引き揚げられた鋼管について、めっき槽内で発生した曲がり、キズ、引揚げトラブルなどの発生本数についてカウントし、総処理本数に対する割合で算出した。併せて、素管である鋼管の種類を示す。
Figure 0006973428
表1に示すように好適例の処理を行うことにより、鋼管の溶融亜鉛めっき処理における引揚げ不良の発生を軽減することが明らかとなり、生産性が向上した。
本発明は、鋼管だけでなく、他の金属管や、長尺の棒材などにも適用可能である。
1 めっき槽
2、2’ 鋼管
3、3’ スクリュー
31 回転軸
32 螺旋面
4 クレードル
5 引揚げ装置
6 センターガイド
7 ストッパー
8 スキッドプレート
9 サイドガイド
10、10’ 払出し装置
11 螺旋面終端部1
12 螺旋面終端部2
13 スクリュー回転方向1
14 スクリュー回転方向2
Z 溶融亜鉛めっき浴

Claims (8)

  1. 鋼管を溶融亜鉛めっき浴に一定時間浸漬し、その後該めっき浴から引揚げて、亜鉛めっき鋼管を製造する方法において、回転軸に螺旋面を有するスクリューを用いて前記鋼管を溶融亜鉛めっき浴内に下降搬送し浸漬させるとともに、前記回転軸の螺旋面終端部に設置され、前記回転軸に前記螺旋面の外径から外に張り出して構成され、前記螺旋面終端部とは軸に対し円周方向で異なる位置に設置されている払出し装置により前記鋼管を引揚げ装置へ払い出すことを特徴とする亜鉛めっき鋼管の製造方法。
  2. 前記スクリューの円周方向において、前記螺旋面終端部が前記鋼管の長手と直交する方向を基準とし、前記鋼管が前記螺旋面終端部から落下する際の前記螺旋面終端部の角度θ と、前記螺旋面終端部と前記払出し装置の間の回転角θ と、の和θ +θ を90°〜270°の範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の亜鉛めっき鋼管の製造方法。
  3. 前記スクリューが鋼管の長手方向に複数配設されていることを特徴とする請求項1または2に記載の亜鉛めっき鋼管の製造方法。
  4. 前記スクリューを2列配設し、それぞれ外側の引揚げ装置に鋼管を払い出すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼管の製造方法。
  5. 亜鉛めっきを施される前記鋼管が溶接鋼管または鍛接鋼管であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の亜鉛めっき鋼管の製造方法。
  6. 溶融亜鉛めっき浴を構成するめっき槽と、
    該溶融亜鉛めっき浴中に鋼管を下降搬送し、浸漬させる、回転軸に螺旋面を有するスクリューと、
    該スクリューの螺旋面終端部を通過した前記鋼管を一旦受け止めるためのクレードルと、
    前記回転軸の螺旋面終端部に設けられ、前記回転軸に前記螺旋面の外径から外に張り出して構成され、前記螺旋面終端部とは軸に対し円周方向で異なる位置に設置されている前記鋼管の払出し装置と、
    該払出し装置によって払い出された前記クレードル上の前記鋼管を引き揚げるための引揚げ装置とからなる鋼管の溶融亜鉛めっき装置。
  7. 前記スクリューの円周方向において、前記螺旋面終端部が前記鋼管の長手と直交する方向を基準とし、前記鋼管が前記螺旋面終端部から落下する際の前記螺旋面終端部の角度θ と、前記螺旋面終端部と前記払出し装置の間の回転角θ と、の和θ +θ が90°〜270°の範囲にあることを特徴とする請求項6に記載の鋼管の溶融亜鉛めっき装置。
  8. 前記スクリューが鋼管の長手方向に複数配設されていることを特徴とする請求項6または7に記載の鋼管の溶融亜鉛めっき装置。
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