JP2021190648A - 搬送車 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物の搬送時に、被加工物への異物の付着を抑制できる搬送車を提供する。【解決手段】加工装置の上方に設置された搬送路上を走行して被加工物を搬送する搬送車であって、走行用の車輪が装着されるフレームと、被加工物の通過を許容する開口を側面に有し、被加工物を収容する容器と、容器に設けられ、開口を閉塞する閉塞位置と開口が開放される開放位置との間で移動させることができる閉塞部を有するカバーと、フレームに設けられ、容器を吊り下げて昇降させる昇降ユニットと、車輪の駆動及び昇降ユニットの動作を制御する制御ユニットと、を含み、カバーは、昇降ユニットによって容器を下降させて容器が載せられる所定の領域に対して所定の距離まで容器が近づくと閉塞部を開放位置に向けて移動させる力が所定の領域から作用するように、且つ、力が所定の領域から作用しない状態でカバーの自重によって閉塞部が閉塞位置に位置付けられるように構成される。【選択図】図6

Description

本発明は、被加工物の搬送に使用される搬送車に関する。
電子機器等に組み込まれるデバイスチップの製造工程では、半導体ウェーハや樹脂パッケージ基板に代表される板状の被加工物が、様々な加工装置によって加工される。各加工装置への被加工物の搬送には、例えば、複数の被加工物を収容できるように構成されたカセットが使用される。加工装置は、複数の被加工物を収容した状態のカセットを受け取ると、このカセットから被加工物を順に取り出して加工する。
近年では、被加工物の加工及び搬送にかかる効率を高めるために、複数の加工装置に対して被加工物を自動で搬送できる搬送システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この搬送システムは、複数の加工装置を繋ぐ搬送路を各加工装置の上方に備えており、被加工物を収容する搬送車を搬送路上で走行させることによって、各加工装置に対して適したタイミングで被加工物を搬送する。
特開2019−201145号公報
ところで、上述した搬送車は、上方の搬送路から下方の加工装置へと被加工物を搬送できるように、例えば、被加工物を収容する容器と、容器を昇降させる昇降ユニットと、を備えることがある。昇降ユニットで容器を搬送路から下降させて、加工装置の内部の所定の領域に載せることで、この加工装置が内部に備える搬送機構によって容器にアクセスできるようになる。
容器の側面には、例えば、被加工物の通過を許容する開口が形成されており、被加工物は、この開口を通じて容器に搬入され、又は、容器から搬出される。しかしながら、このような容器を備える搬送車を搬送路上で走行させたり、容器を昇降させたりすると、開口を通じて容器に異物(パーティクル)が入り込み、被加工物に付着する可能性があった。
本発明はかかる問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、搬送時の被加工物への異物の付着を抑制できる搬送車を提供することである。
本発明の一態様によれば、加工装置の上方に設置された搬送路上を走行して被加工物を搬送する搬送車であって、走行用の車輪が装着されるフレームと、該被加工物の通過を許容する開口を側面に有し、該被加工物を収容する容器と、該容器に設けられ、該開口を閉塞する閉塞位置と該開口が開放される開放位置との間で移動させることができる閉塞部を有するカバーと、該フレームに設けられ、該容器を吊り下げて昇降させる昇降ユニットと、該車輪の駆動及び該昇降ユニットの動作を制御する制御ユニットと、を含み、該カバーは、該昇降ユニットによって該容器を下降させて該容器が載せられる所定の領域に対して所定の距離まで該容器が近づくと該閉塞部を該開放位置に向けて移動させる力が該所定の領域から作用するように、且つ、該力が該所定の領域から作用しない状態で該カバーの自重によって該閉塞部が該閉塞位置に位置付けられるように構成される搬送車が提供される。
本発明の一態様において、該カバーは、該所定の領域に含まれ上向きに突出する作用凸部から該力が作用する被作用凹部を更に有することがある。
また、本発明の一態様において、該カバーは、該容器の下面よりも下方に突出し該所定の領域から該力が作用する被作用凸部を更に有することがある。
本発明の一態様にかかる搬送車は、容器の開口を閉塞する閉塞位置と開口が開放される開放位置との間で移動させることができる閉塞部を有するカバーを含み、容器が載せられる所定の領域からある程度の距離に容器が離れている状態(所定の領域から力が作用しない状態)で、カバーの閉塞部がカバーの自重によって閉塞位置に位置付けられるように構成されている。
そのため、搬送車が搬送路を走行したり、容器を昇降させたりする際には、容器の開口がカバーの閉塞部によって閉塞された状態となる。つまり、被加工物の搬送時に、開口を通じて容器に異物が入り込む可能性を十分に低く抑えられる。よって、搬送時の被加工物への異物の付着を抑制できる。
また、本発明の一態様にかかる搬送車は、所定の領域に対して所定の距離まで容器が近づくと、カバーの閉塞部を開放位置に向けて移動させる力が所定の領域から作用するように構成されている。そのため、閉塞部を閉塞位置と開放位置との間で移動させるためのアクチュエータ等を搬送車に設ける必要がない。よって、搬送車の軽量化及び省電力化を実現できる。
図1は、搬送システムを示す平面図である。 図2は、搬送システムを示すブロック図である。 図3(A)は、搬送車の上面側を示す斜視図であり、図3(B)は、搬送車の底面側を示す斜視図である。 図4(A)は、容器を示す斜視図であり、図4(B)は、容器を示す正面図である。 図5は、容器が所定の領域(載置領域)に載せられた状態の搬送車を示す斜視図である。 図6は、図5の一部が拡大された斜視図である。 図7(A)は、昇降ユニットを示す平面図であり、図7(B)は、昇降ユニットを示す側面図である。 図8(A)は、容器が所定の領域に載せられる際の搬送車を示す側面図であり、図8(B)は、容器を下降させる際のモーターの電流値を示すグラフである。 図9(A)は、容器が格納領域に格納される際の搬送車を示す側面図であり、図9(B)は、容器を上昇させる際のモーターの電流値を示すグラフである。 図10(A)、図10(B)、及び図10(C)は、容器が所定の領域に載せられる際の容器及びカバーの状態を示す側面図である。 図11(A)、図11(B)、及び図11(C)は、容器が所定の領域に載せられる際の容器及びカバーの状態を示す側面図である。
以下、添付図面を参照して本発明の一態様にかかる実施形態を説明する。まず、本実施形態にかかる搬送車が用いられる搬送システムの構成例について説明する。図1は、搬送システム2を示す平面図である。
搬送システム2は、被加工物11を加工する複数の加工装置4の上方で被加工物11を搬送するためのシステムである。なお、図1には、1台の加工装置4のみが示されているが、加工装置4の台数は任意に設定される。
被加工物11は、例えば、シリコン等の半導体材料でなる円盤状のウェーハである。被加工物11は、格子状に配列された複数の分割予定ライン(ストリート)によって複数の領域に区画されており、この領域の表面(上面)側には、それぞれ、IC(Integrated Circuit)、LED(Light Emitting Diode)、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)等のデバイスが形成されている。被加工物11を所定の加工装置4(切削装置等)によって分割予定ラインで分割すると、それぞれがデバイスを備える複数のデバイスチップが得られる。
ただし、被加工物11の材質、形状、構造、大きさ等に制限はない。例えば、被加工物11は、シリコン以外の半導体(GaAs、InP、GaN、SiC等)、ガラス、セラミックス、樹脂、金属等でなるウェーハであってもよい。また、被加工物11に形成されるデバイスの種類、数量、形状、構造、大きさ、配置等にも制限はなく、被加工物11には、デバイスが形成されていなくてもよい。更に、被加工物11は、CSP(Chip Size Package)基板、QFN(Quad Flat Non-leaded package)基板等のパッケージ基板であってもよい。
被加工物11の裏面(下面)側には、被加工物11よりも直径が大きい円形のテープ13が貼付される。テープ13としては、例えば、円形に形成されたフィルム状の基材と、基材上に設けられた粘着層(糊層)とを有するシート等が用いられる。基材は、例えば、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタラート等の樹脂でなり、粘着層は、例えば、エポキシ系、アクリル系、又はゴム系の接着剤等でなる。粘着層には、紫外線の照射によって硬化する紫外線硬化型の樹脂が用いられてもよい。
テープ13の外周部は、金属等でなる環状のフレーム15に貼付される。フレーム15は、中央部に円形の開口を備えている。フレーム15の開口の直径は、被加工物11の直径よりも大きく、被加工物11は、フレーム15の開口の内側に配置されるようにテープ13の中央部に貼付される。これにより、被加工物11がテープ13を介してフレーム15によって支持され、被加工物11、テープ13、及びフレーム15を含む被加工物ユニット(フレームユニット)17が構成される。そして、被加工物11は、フレーム15によって支持された状態で搬送される。
加工装置4は、例えば、被加工物11を切削する切削ユニットを備える切削装置である。切削ユニットは、スピンドルを備えており、スピンドルの先端部には、環状の切削ブレードが装着される。切削ブレードを回転させながら被加工物11に切り込ませることにより、被加工物11が切削される。
ただし、加工装置4の種類に制限はない。加工装置4は、例えば、被加工物11を研削する研削ユニットを備える研削装置や、被加工物11を研磨する研磨ユニットを備える研磨装置であってもよい。
研削装置の研削ユニットは、スピンドルを備えており、スピンドルの先端部には、複数の研削砥石が固定された環状の研削ホイールが装着される。研削ホイールを回転させながら研削砥石を被加工物11に接触させることにより、被加工物11が研削される。また、研磨装置の研磨ユニットは、スピンドルを備えており、スピンドルの先端部には、円盤状の研磨パッドが装着される。研磨パッドを回転させながら被加工物11に接触させることにより、被加工物11が研磨される。
更に、加工装置4は、レーザービームの照射によって被加工物11を加工するレーザー加工装置であってもよい。レーザー加工装置は、被加工物11を加工するためのレーザービームを照射するレーザー照射ユニットを備える。例えば、レーザー照射ユニットは、所定の波長のレーザービームをパルス発振するレーザー発振器と、レーザー発振器から発振されたレーザービームを集光させる集光器とを備える。レーザー照射ユニットから照射されたレーザービームを被加工物の表面や内部等で集光させることにより、被加工物11にレーザー加工が施される。
加工装置4の側面には、複数の配管6が接続されている。配管6は、例えば、加工装置4に液体や気体を供給するための供給ダクトや、加工装置4の内部の液体や気体を排出するための排出ダクト等である。
加工装置4に隣接する位置には、複数の被加工物11を収容する収容装置(ローダー・アンローダー)8が設置される。収容装置8には、加工前の被加工物11や、加工装置4によって加工された被加工物11が収容される。
搬送システム2は、複数の加工装置4及び収容装置8の上方に設置された搬送路10を備える。搬送路10は、加工装置4と加工装置4との間、及び加工装置4と収容装置8との間の空間を跨ぐように設置され、複数の加工装置4及び収容装置8は、搬送路10を介して連結される。そして、搬送路10上には、被加工物11を収容して搬送する複数の搬送車(無人搬送車)12が配置される。なお、図1では、2台の搬送車12が示されているが、搬送路10上に配置される搬送車12の台数に制限はない。
例えば、収容装置8に収容されている加工前の被加工物11が搬送車12に搬入されると、搬送車12は、収容装置8から受け取った被加工物11を収容した状態で搬送路10上を走行し、被加工物11を所定の加工装置4に搬送する。また、搬送車12は、加工装置4から受け取った加工後の被加工物11を収容した状態で搬送路10上を走行し、被加工物11を他の加工装置4、又は収容装置8に搬送する。
なお、搬送路10のうちで、加工装置4の直上に位置する領域、又は収容装置8の直上に位置する領域には、搬送路10を上下に貫通する開口10aが設けられている。この開口10aを介して、搬送車12と加工装置4との間、及び、搬送車12と収容装置8との間で被加工物11の受け渡しが行われる。
搬送システム2では、加工装置4及び収容装置8の上方に設置された搬送路10上を搬送車12が走行することにより、被加工物11が搬送される。そのため、加工装置4の側面に接続された配管6等が被加工物11の搬送の障害とならず、被加工物11の円滑な搬送が実現される。
図2は、搬送システム2を示すブロック図である。搬送システム2は、搬送システム2の複数の構成要素(加工装置4、収容装置8、搬送車12等)の動作を制御する制御ユニット14を備える。制御ユニット14は、例えば、搬送システム2の各構成要素と無線又は有線で接続され、搬送システム2の各構成要素に制御信号を出力する。
これにより、加工装置4と搬送車12との間での被加工物11の受け渡し、収容装置8と搬送車12との間での被加工物11の受け渡し、搬送車12の走行等が制御される。また、搬送システム2の各構成要素から発信された各種の信号が、制御ユニット14に入力される。
制御ユニット14は、例えば、コンピュータによって構成され、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサと、主記憶装置や補助記憶装置を構成する各種のメモリと、を含む。制御ユニット14は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、搬送システム2を稼働するための制御信号を生成する。
次に、搬送路10上を走行して被加工物11を搬送する搬送車12の詳細について説明する。図3(A)は、搬送車12の上面側を示す斜視図であり、図3(B)は、搬送車12の底面側を示す斜視図である。なお、図3(A)及び図3(B)では、搬送車12の一部の構成要素が省略されている。
搬送車12は、搬送車12に含まれる各種の構成要素が搭載される板状のフレーム20を備える。フレーム20の前方側の両側端部には、一対の車軸22が設けられている。車軸22は、一端側がフレーム20の側面から突出するようにフレーム20の下面側に配置されており、車軸22の一端側には、それぞれ車輪(前輪)24が装着されている。
フレーム20の後端部には、一対の車輪(後輪)26がフレーム20の幅方向(車幅方向)において互いに離隔した状態で配置されている。車輪26は、例えば、搬送車12の車高方向と概ね平行な回転軸の周りで360°回転させることができるキャスターであり、フレーム20の下面側に装着されている。車輪24及び車輪26は、搬送車12が搬送路10(図1参照)上を走行する際の走行用の車輪である。
フレーム20の前端部には、一対の車輪24を駆動する駆動ユニット28が搭載されている。駆動ユニット28は、車軸22を介して車輪24に連結される一対のモーター30を備える。モーター30は、回転軸(出力シャフト)30aを備えており、車輪24を回転させる動力を生成する。
図3(B)に示すように、車軸22の他端側には、プーリー32が固定されている。モーター30の回転軸30aとプーリー32とには、ベルトやチェーン等の無端の連結部材(不図示)が巻き付けられる。これにより、車軸22とモーター30とを連結する動力伝達機構が構成される。モーター30によって生成された動力(回転力)が車輪24に伝達され、車輪24が回転する。
駆動ユニット28は、一対のモーター30によって一対の車輪24の回転方向を独立に制御する。一対の車輪24を同じ方向に回転させると、搬送車12が前進又は後退する。また、一対の車輪24を互いに逆方向に回転させると、搬送車12が車高方向と概ね平行な回転軸の周りで回転し、搬送車12の進行方向が制御される。
駆動ユニット28には、給電用の配線(不図示)を介してモーター30等に電力を供給するバッテリー(二次電池)34が接続される。バッテリー34は、例えば、フレーム20の前端部に装着され、車輪24を回転させるための電力をモーター30に供給する。このバッテリー34としては、リチウムイオン電池等が用いられる。
図3(B)に示すように、フレーム20の前端部の下面側には、バッテリー34に接続された一対の受電用の端子36が設けられている。一対の端子36は、例えば、搬送車12の外部に設置された給電用の端子に接続される。給電用の端子から一対の端子36に供給される電力により、バッテリー34が充電される。
フレーム20の下側には、被加工物11を収容する容器(カセット)40が格納される格納領域38が設けられている。格納領域38は、一対の車輪24と一対の車輪26とによって囲まれており、且つ、車輪24及び車輪26の下端よりも上方に位置する。格納領域38には、1又は複数の被加工物11を収容できる容器40が配置される。
図4(A)は、容器40を示す斜視図であり、図4(B)は、容器40を示す正面図である。なお、図4(B)では、容器40に付随する一部の構成要素が省略されている。容器40は、例えば、平面視で概ね六角形状に形成され、容器40の内部には、被加工物ユニット17(フレーム15によって支持された被加工物11)を収容できる収容部(収容空間)40aが設けられている。
収容部40aは、容器40の一側面(容器40の正面)側で開口するスリット状の開口40bを介して、容器40の外部の空間に接続されている。被加工物ユニット17は、開口40bを通過して収容部40aに搬入され、開口40bを通過して収容部40aから搬出される。
容器40は、例えば、大きさの異なる2種類の被加工物ユニット17(被加工物ユニット17a及び被加工物ユニット17b)を収容できるように構成される。具体的には、容器40の収容部40aには、被加工物ユニット17aを保持する一対の第1ガイドレール42と、被加工物ユニット17bを保持する一対の第2ガイドレール44と、が設けられている。
各第1ガイドレール42は、収容部40aの上壁40cに固定される側壁42aと、側壁42aの下端部から側方に突出する突出部42bと、を備える。一対の第1ガイドレール42は、各突出部42bが側壁42aの内側に配置され、各側壁42aが被加工物ユニット17aの幅と同程度に離れるように、上壁40cに固定される。突出部42bの上面は、被加工物ユニット17aの下面側を保持する保持面42cを構成する。
また、一対の第2ガイドレール44は、互いに離隔するように収容部40aの底壁40dに固定されており、第2ガイドレール44の上面は、被加工物ユニット17bの下面側を保持する保持面44aを構成する。一対の第2ガイドレール44の間隔は、一対の第1ガイドレール42の間隔よりも広い。
そのため、一対の第2ガイドレール44は、一対の第1ガイドレール42によって保持される被加工物ユニット17aよりも大きい被加工物ユニット17bを保持できる。例えば、一対の第1ガイドレール42によって約200mm(8インチ)の直径の被加工物11が保持され、一対の第2ガイドレール44によって約300mm(12インチ)の直径の被加工物11が保持される。
ただし、容器40の構造に制限はない。容器40は、例えば、1又は3以上の被加工物ユニット17を収容部40aに収容できるように構成されてもよい。また、容器40は、同じ大きさの複数の被加工物ユニット17を収容できるように構成されてもよい。
容器40の開口40b側(正面側)には、カバー46が設けられている。このカバー46は、例えば、開口40bを正面側から閉塞できるように構成された第1閉塞部46aを含む。第1閉塞部46aは、矩形の表面及び裏面を持つ平板状に構成されており、その表面(裏面)の長手方向と開口40bの幅方向(水平方向)とが概ね平行になるように配置される。
第1閉塞部46aの表面(裏面)の長手方向の長さは、例えば、開口40bの幅(水平方向の長さ)よりも長くなっている。また、第1閉塞部46aの表面(裏面)の長手方向に対して垂直な方向の長さ(高さ)は、例えば、開口40bの高さ(鉛直方向の長さ)よりも長くなっている。
第1閉塞部46aの上端の縁には、開口40bを上方から閉塞できるように構成された第2閉塞部46bが接続されている。第2閉塞部46bも、矩形の表面及び裏面を持つ平板状に構成されており、その表面(裏面)の長手方向と開口40bの幅方向(水平方向)とが概ね平行になるように配置される。
第2閉塞部46bの表面(裏面)の長手方向の長さは、例えば、開口40bの幅(水平方向の長さ)よりも長くなっている。また、第2閉塞部46bは、第1閉塞部46aの表面(裏面)に対して第2閉塞部46bの表面(裏面)が概ね垂直になるように、第1閉塞部46aに対して接続されている。
第1閉塞部46aの表面(裏面)の長手方向の両端に相当する位置には、それぞれ、第1閉塞部46aの表面(裏面)に対して概ね垂直な表面及び裏面を持つ平板状の側板部46cの一端側(容器40の正面側)の一部が接続されている。この側板部46cの一端側の別の一部は、第2閉塞部46bの表面(裏面)の長手方向の両端に相当する位置にも接続されている。更に、側板部46cの表面及び裏面は、第2閉塞部46bの表面(裏面)に対して概ね垂直である。
各側板部46cの一端側とは反対の他端側(容器40の背面側)の一部には、側板部46cを表面から裏面まで貫通する孔が形成されている。各側板部46cの孔には、回転軸となる連結ピン46dが挿入されている。連結ピン46dの基端側は、容器40の側壁に固定されている。つまり、各側板部46cは、他端側に挿入される連結ピン46dを回転軸として、容器40に対して回転できる態様で容器40に連結されている。
このように構成されたカバー46では、側板部46cの一端側に相当する部分(連結ピン46dより正面側の部分、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bを含む部分)の重量が、側板部46cの他端側に相当する部分(連結ピン46dより背面側の部分)の重量に比べて十分に大きくなる。そのため、カバー46に対して重力を除いた力が加わらない状況では、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bは、カバー46の自重によって、開口40bを閉塞する図4(A)の閉塞位置に位置付けられる。
なお、カバー46の第2閉塞部46bは、その第1閉塞部46aとは反対側の縁(背面側の縁)が、収容部40a(容器40)の上壁40cの正面側の縁よりも背面側に配置されるように構成されている。よって、カバー46の第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bは、上壁40cに第2閉塞部46bの裏面が接触する閉塞位置より下方に移動しない。このように、開口40bが第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bによって閉塞される閉塞位置は、上壁40cと第2閉塞部46bの裏面とによって規定されている。
また、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bの裏面側には、それぞれ、ゴム(ウレタンゴムやシリコーンゴム等)に代表される弾性限界が高い材料を用いて形成された密閉用部材(パッキン)が配置されている。そのため、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが閉塞位置に位置付けられると、容器40の開口40bは、この密閉用部材によって密閉される。ただし、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bによって容器40の開口40bが十分に密閉されようであれば、密閉用部材が省略されてもよい。
側板部46cの下端部には、容器40を下降させる際に加工装置4又は収容装置8からの力を受ける被作用凹部46eが形成されている。この被作用凹部46eに作用する上向きの力によって、カバー46の第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bは、上述した閉塞位置よりも上方に位置する開放位置へと移動する。
なお、収容部40a(容器40)の上壁40cの正面側の縁は、底壁40dの正面側の縁よりも背面側に位置している。そのため、カバー46が回転して第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが閉塞位置と開放位置との間で移動する際に、容器40とカバー46とが互いに干渉することはない。
第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが開放位置に位置付けられると、開口40bが開放される。つまり、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bによって開口40bが覆われていない状態が実現される。これにより、開口40bを通じて被加工物ユニット17を収容部40aに搬入し、開口40bを通じて被加工物ユニット17を収容部40aから搬出できるようになる。
被加工物ユニット17を搬送車12で搬送する際には、図3(A)に示すように、容器40が格納領域38に格納される。このとき、容器40の下面は、車輪24の下端及び車輪26の下端よりも上方に位置付けられる。そのため、搬送車12の走行中に容器40が搬送路10(図1参照)と接触することはない。
フレーム20の上面側の格納領域38と重なる領域には、容器40を昇降させる昇降ユニット(昇降機構)48が設けられている。昇降ユニット48は、格納領域38に格納された容器40を下降させて所定の領域(載置領域)に載せるとともに、この領域に載せられた容器40を上昇させて格納領域38に格納する。
図5は、容器40が所定の領域(載置領域)16に載せられた状態の搬送車12を示す斜視図であり、図6は、図5の一部が拡大された斜視図である。昇降ユニット48は、一端側が容器40に接続された複数の吊り下げ部材50と、吊り下げ部材50の繰り出し及び巻き取りを行う駆動機構52とを備える。なお、領域16は、例えば、加工装置4又は収容装置8の内部に設けられ開口10aの直下に位置するテーブル等の上面である。
吊り下げ部材50としては、繰り出し及び巻き取りが容易なベルトやワイヤロープ等が用いられる。図5では、吊り下げ部材50が所定の幅を持つベルトであり、4本の吊り下げ部材50の先端部(下端部)のそれぞれが容器40の上面側の4つの位置に接続されている例を示している。ただし、吊り下げ部材50の本数に制限はない。
容器40が格納領域38に格納された状態で、駆動機構52によって吊り下げ部材50が繰り出されると、容器40が下降して領域16に載せられる。図5及び図6に示すように、領域16には、上向きに突出する作用凸部16aが含まれている。よって、被作用凹部46eの位置を作用凸部16aの上方の位置に合わせた状態で、容器40を下降させると、領域16に対して容器40が十分に近づいた段階で、被作用凹部46eに作用凸部16aが接触する。
その後、容器40を更に下降させると、作用凸部16aから被作用凹部46eに作用する上向きの力によって、カバー46の第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが上方の開放位置へと移動する。そして、容器40の下面が領域16に接触すると、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bは、図5及び図6に示す開放位置に位置付けられる。なお、容器40の側面には、作用凸部16aの一部が挿入されるガイド溝40eが形成されている。
一方で、容器40が領域16に載せられた状態で、駆動機構52によって吊り下げ部材50が巻き取られると、容器40が上昇して格納領域38に格納される。上述のように、カバー46には、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bを下向きに移動させるような重力(重力のモーメント)が作用している。
よって、容器40を上昇させて、作用凸部16aが相対的に下方に移動すると、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが下方の閉塞位置に向かって移動する。作用凸部16aが被作用凹部46eから完全に離れると、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bは、閉塞位置に位置付けられる。
なお、吊り下げ部材50としてベルトを用いる場合、容器40はベルトの幅方向に揺れ動き難い。そのため、ベルトの幅方向が、被加工物ユニット17が容器40の開口40bを通過する際の被加工物ユニット17の移動方向(図5では、開口40bに対して垂直な方向)に沿うように、容器40に対するベルトの向きを調整することが好ましい。これにより、容器40の昇降中に被加工物ユニット17が開口40bから飛び出しにくくなる。
図3(B)に示すように、フレーム20の下面側には、容器40の上面側に接触する複数の接触部材(接触ピン)54が設けられている。複数の接触部材54は、概ね同じ高さの柱状に形成され、フレーム20の下面から下方に突出するように、フレーム20に固定されている。容器40が格納領域38に格納されると、容器40の上面側が複数の接触部材54の下端部に接触する。
接触部材54は、例えば、弾性限界が高く弾性率が低い材料(柔らかい弾性体)で形成された柱状の部材であり、容器40が押し当てられた際に弾性変形を生じる。接触部材54にこのような材料を用いると、容器40が接触部材54に接触した際の衝撃が緩和され、容器40や容器40に収容された被加工物ユニット17が破損しにくくなる。また、搬送車12が搬送路10を走行する際に、接触部材54が緩衝材として機能し、フレーム20の振動が容器40や被加工物ユニット17に伝わりにくくなる。
接触部材54に使用される材料は、例えば、ゴム(ウレタンゴム、シリコーンゴム等)やスポンジ等である。特に、容器40との間に作用する摩擦力が大きいゴムを接触部材54に使用すると、搬送中の容器40の位置ずれが生じにくくなる。なお、接触部材54は、必ずしもその全体が弾性体で構成される必要はなく、少なくとも接触部材54の容器40と接触する領域(下端部)が弾性体で構成されていればよい。
また、接触部材54は、容器40の上面側に対して3以上の位置で接触するように構成されていることが好ましい。例えば、図3(B)に示すように、3つの柱状の接触部材54がフレーム20に設けられる。この場合、容器40の上面が3つの接触部材54の下端を含む平面に沿って支持されるので、容器40が傾きにくくなる。ただし、接触部材54の形状、数、配置等の条件は任意に変更され得る。例えば、互いに概ね平行に配置された一対の線状(帯状)の接触部材54がフレーム20に設けられてもよい。
フレーム20の前端部及び後端部には、一対の第1センサー56が設けられている。また、フレーム20の両側端部には、一対の第2センサー58が設けられている。第1センサー56及び第2センサー58は、それぞれ、搬送車12が走行する搬送路10に対面するように装着され、搬送路10に付されたマークを検出する。第1センサー56及び第2センサー58によるマークの検出結果に基づいて、搬送車12の動作(走行、旋回、停車等)が制御される。
また、図3(A)に示すように、フレーム20の前端側には、搬送車12が障害物に衝突したことを検知する一対の第3センサー60が設けられている。搬送車12の前端部が障害物に衝突すると、第3センサー60が作動して搬送車12の衝突が検知され、搬送車12が緊急停止する。第3センサー60としては、例えば、押しボタン式のスイッチが用いられる。ただし、搬送車12の衝突を検知できるものであれば、第3センサー60の構造や種類に制限はない。
昇降ユニット48の上側には、フレーム20に固定された板状の支持台62が配置されている。支持台62の上面には、搬送車12の動作を制御する制御部(制御ユニット)64が固定されている。制御部64は、搬送車12の複数の構成要素(駆動ユニット28、バッテリー34、昇降ユニット48、第1センサー56、第2センサー58、第3センサー60等)に接続され、各構成要素の動作を制御する。
制御部64は、例えば、コンピュータによって構成され、CPU等のプロセッサと、主記憶装置や補助記憶装置を構成する各種のメモリとを含む。制御部64は、メモリに記憶されたプログラムを実行して、搬送車12の動作を制御するための制御信号を生成する。
また、支持台62の上面には、外部からの信号(情報)を受信して制御部64に送信する受信機66と、制御部64からの信号(情報)を受信して外部に送信する送信機68と、が設けられている。受信機66と送信機68とは、それぞれ、制御部64に接続されている。
例えば、受信機66は、搬送システム2の制御ユニット14(図2参照)から送信される信号を受信して制御部64に送信する。そして、制御部64は、受信機66から受信した信号に基づいて搬送車12の動作を制御する。また、制御部64は、搬送車12に関する情報を含む信号を生成して送信機68に送信する。そして、送信機68は、制御部64から受信した信号を搬送システム2の制御ユニット14に送信する。
なお、昇降ユニット48、第1センサー56、第2センサー58、第3センサー60、制御部64、受信機66、及び送信機68は、それぞれ、給電用の配線(不図示)を介してバッテリー34に接続されていてもよい。この場合、昇降ユニット48、第1センサー56、第2センサー58、第3センサー60、制御部64、受信機66、及び送信機68を、バッテリー34から直に供給される電力によって動作させることができる。
次に、昇降ユニット48の構成例について説明する。図7(A)は、昇降ユニット48を示す平面図であり、図7(B)は、昇降ユニット48を示す側面図である。上述のように、昇降ユニット48は、複数の吊り下げ部材50の巻き取り及び送り出しを行う駆動機構52を備える。駆動機構52は、回転軸(出力シャフト)72aを有するモーター72を含む。
モーター72は、回転軸72aを回転させることにより、吊り下げ部材50の巻き取り及び送り出しに用いられる動力を生成する。このモーター72を間に挟む2つの位置には、互いに概ね平行に配置された第1回転軸(第1シャフト)74aと第2回転軸(第2シャフト)74bとが設けられている。
第1回転軸74aの一端側には、プーリー76が設けられている。モーター72の回転軸72aとプーリー76とには、ベルトやチェーン等の無端の連結部材78が架けられている。モーター72の回転軸72a、プーリー76、及び連結部材78によって、動力伝達機構が構成され、モーター72と第1回転軸74aとが連結される。一方、第2回転軸74bの一端側には、モーター72との連結を実現するプーリー等が設けられていない。
第1回転軸74aの他端側には、プーリー80aが設けられており、第2回転軸74bの他端側には、プーリー80aと同径のプーリー80bが設けられている。プーリー80aとプーリー80bとには、ベルトやチェーン等の無端の連結部材82が架けられている。プーリー80a、プーリー80b、及び連結部材82によって、動力伝達機構が構成され、第1回転軸74aと第2回転軸74bとが連結される。
第1回転軸74aの両端部には、それぞれ、吊り下げ部材50が巻き付けられる円柱状のリール84aが固定されている。また、各リール84aより外側(モーター72とは反対側)かつ各リール84aより下方の2つの位置には、それぞれ、吊り下げ部材50を支持する円柱状のローラー86aが回転できるように配置されている。各ローラー86aの回転軸は、第1回転軸74aに対して概ね平行である。
一方、第2回転軸74bの両端部には、それぞれ、吊り下げ部材50が巻き付けられる円柱状のリール84bが固定されている。また、各リール84bより外側(モーター72とは反対側)かつ各リール84bより下方の2つの位置には、それぞれ、吊り下げ部材50を支持する円柱状のローラー86bが回転できるように配置されている。各ローラー86bの回転軸は、第2回転軸74bに対して概ね平行である。
リール84a及びリール84bには、それぞれ、吊り下げ部材50の基端側が固定されている。リール84aに固定された吊り下げ部材50は、ローラー86aの外側の部分に接触した状態で、下方に垂れ下がる。また、リール84bに固定された吊り下げ部材50は、ローラー86bの外側の部分に接触した状態で、下方に垂れ下がる。
なお、リール84aに固定された吊り下げ部材50は、図7(B)に示すように、リール84aの上側を通ってローラー86aに支持される。一方で、リール84bに固定された吊り下げ部材50は、リール84bの下側を通ってローラー86bに支持される。
モーター72の回転軸72aを第1方向(図7(B)に矢印Cで示す方向)に回転させると、第1回転軸74aに固定されたリール84aが吊り下げ部材50を送り出す方向(図7(B)に矢印Cで示す方向)に回転する。これにより、吊り下げ部材50がリール84aからローラー86aを介して送り出される。
また、第1回転軸74aのトルクが連結部材82によって第2回転軸74bに伝達され、第2回転軸74bに固定されたリール84bが吊り下げ部材50を送り出す方向(図7(B)に矢印Cで示す方向)に回転する。これにより、吊り下げ部材50がリール84bからローラー86bを介して送り出される。
一方で、モーター72の回転軸72aを第1方向とは逆方向の第2方向(図7(B)に矢印Dで示す方向)に回転させると、第1回転軸74aに固定されたリール84aが吊り下げ部材50を巻き取る方向(図7(B)に矢印Dで示す方向)に回転する。これにより、吊り下げ部材50がローラー86aを介してリール84aに巻き取られる。
また、第1回転軸74aのトルクが連結部材82によって第2回転軸74bに伝達され、第2回転軸74bに固定されたリール84bが吊り下げ部材50を巻き取る方向(図7(B)に矢印Dで示す方向)に回転する。これにより、吊り下げ部材50がローラー86bを介してリール84bに巻き取られる。
駆動機構52から各吊り下げ部材50が送り出されると、吊り下げ部材50の先端側に接続された容器40が下降する。これにより、容器40を所定の領域(載置領域)16に載せることができる。また、駆動機構52によって各吊り下げ部材50が巻き取られると、吊り下げ部材50の先端側に接続された容器40が上昇する。これにより、容器40を搬送車12の格納領域38に格納できる。
容器40の昇降時には、昇降ユニット48のモーター72等の回転が、制御部64によって制御される。図8(A)は、容器40が所定の領域16に載せられる際の搬送車12を示す側面図である。容器40を領域16に載せる際には、駆動機構52から吊り下げ部材50が任意の速度で送り出されるように、モーター72の回転方向及び回転数が制御される。例えば、制御部64は、モーター72の回転数が維持されるように、モーター72の電流値を制御する。
図8(B)は、容器40を下降させる際のモーター72の電流値を示すグラフである。容器40が下降して領域16に到達すると、容器40が領域16で下側から支持される。その結果、モーター72の回転軸72aに作用する負荷が弱まり、モーター72の電流値が減少する。
制御部64は、容器40が領域16に載せられた際のモーター72の電流値の変化に基づいて、モーター72の回転を停止させる。例えば、制御部64には、予め所定の閾値が記憶されており、制御部64は、この閾値とモーター72の電流値とを比較する。そして、モーター72の電流値が閾値以下である場合(又は閾値未満である場合)には、制御部64は、モーター72の回転を停止させる。これにより、容器40が領域16に載せられる。
図9(A)は、容器40が格納領域38に格納される際の搬送車12を示す側面図である。容器40を格納領域38に格納する際には、吊り下げ部材50が駆動機構52によって任意の速度で巻き取られるように、モーター72の回転方向及び回転数が制御される。例えば、制御部64は、モーター72の回転数が維持されるように、モーター72の電流値を制御する。
図9(B)は、容器40を上昇させる際のモーター72の電流値を示すグラフである。容器40が上昇して格納領域38に到達すると、フレーム20の下面側に設けられた複数の接触部材54に容器40が押し付けられる。その結果、モーター72の回転軸72aに作用する負荷が強まり、モーター72の電流値が増加する。
制御部64は、容器40が接触部材54に接触した際のモーター72の電流値の変化に基づいて、モーター72の回転を停止させる。例えば、制御部64には、予め所定の閾値が記憶されており、制御部64は、この閾値とモーター72の電流値とを比較する。そして、モーター72の電流値が閾値以上である場合(又は閾値を超える場合)には、制御部64は、モーター72の回転を停止させる。これにより、格納領域38への容器40の格納が完了する。
上述のように、容器40を昇降させる際のモーター72の動作を、モーター72の電流値に基づいて制御する場合には、容器40を検知するためのセンサーを格納領域38や領域16に設ける必要がない。これにより、搬送車12や領域16等の構造が簡略化される。また、搬送車12の重量も低減される。
ただし、モーター72の制御方法に制限はない。例えば、フレーム20の下面側や領域16の上面側には、容器40が配置されたことを検知するセンサー(押しボタン式のスイッチ等)が設けられてもよい。この場合には、センサーによって容器40が検知されると、制御部64は、モーター72の回転を停止させる。なお、センサーによる検知と、モーター72の電流値による検知と、を併用することもできる。
また、容器40の昇降速度は、必ずしも一定でなくてよい。例えば、容器40が領域16に載せられる直前や格納領域38に格納される直前に、モーター72の回転数を下げ、容器40を減速させてもよい。これにより、領域16や接触部材54に容器40が接触する際の衝撃を緩和できる。なお、この場合には、制御部64は、例えば、モーター72の回転量等に基づき容器40の高さを監視すればよい。
図10(A)、図10(B)、図10(C)、図11(A)、図11(B)、及び図11(C)は、容器40が所定の領域16に載せられる際の容器40及びカバー46の状態を示す側面図である。容器40を領域16に載せる際には、図10(A)に示すように、ガイド溝40e及び被作用凹部46eの位置を作用凸部16aの上方の位置に合わせた状態で、容器40を下降させる。
その後、領域16に対して所定の距離まで容器40が近づくと、図10(B)に示すように、作用凸部16aの一部がガイド溝40eに挿入されるとともに、作用凸部16aの上端側の縁が被作用凹部46eに接触する。この状態で容器40を更に下降させると、被作用凹部46eには、容器40の下降に起因する相対的に上向きの力が作用凸部16aから作用することになる。
図10(B)等に示すように、側方から見た作用凸部16aの上端側の縁は、上に凸の曲線状(半円弧状)に形成されている。また、側方から見た被作用凹部46eの縁の側板部46cの他端側(容器40の背面側)の部分は、側板部46cの他端側から一端側に向かうにつれて位置が高くなるように傾斜している。
そのため、上に凸の曲線状に形成された作用凸部16aの上端側の縁が、側板部46cの他端側に位置する被作用凹部46eの縁に接触した状態では、作用凸部16aから被作用凹部46eに作用する上向きの力の一部が、カバー46を容器40の背面側に向かって押し込む力に変換されることになる。
よって、容器40とカバー46とは、図10(C)、図11(A)、及び図11(B)に示すように、容器40の正面側から背面側へと向かう方向に移動する。また、カバー46は、作用凸部16aから作用する上向きの力によって、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが上方の開放位置へと移動するように、連結ピン46dの周りに回転する。
図11(C)に示すように、所定の領域16に容器40の下面が接触すると、容器40が領域16の適切な位置に位置付けられるとともに、第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが開放位置に位置付けられる。これにより、加工装置4や収容装置8の搬送機構(不図示)が、容器40の内部の収容部40aにアクセスできるようになる。このように、本実施形態にかかるカバー46の被作用凹部46eは、作用凸部16aとともに、領域16に対する容器40等の位置を調整する調整機構を構成している。
なお、容器40が領域16に載せられると、制御部64は、容器40が領域16に載せられた旨を通知するための信号を生成し、送信機68から搬送システム2の制御ユニット14に送信する。また、容器40が格納領域38に格納されると、制御部64は、容器40が格納領域38に格納された旨を通知するための信号を生成し、送信機68から搬送システム2の制御ユニット14に送信する。ただし、これらの信号は、加工装置4に送られてもよい。
なお、本発明は、上述した実施形態の記載に制限されず種々変更して実施可能である。例えば、上述した実施形態では、カバー46に被作用凹部46eを設け、この被作用凹部46eに対して領域16の作用凸部16aから力を作用させる構造が採用されているが、例えば、領域16から力が作用する凸部(被作用凸部)をカバー46側に設けることもできる。
この場合には、容器40の開口40bが閉塞された状態(第1閉塞部46a及び第2閉塞部46bが閉塞位置に位置付けられた状態)で、少なくとも容器40の下面よりも下方にカバー46側の凸部(被作用凸部)が突出している必要がある。
その他、上述の実施形態及び変形例にかかる構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
2 :搬送システム
4 :加工装置
6 :配管
8 :収容装置
10 :搬送路
10a :開口
12 :搬送車(無人搬送車)
14 :制御ユニット
16 :領域(載置領域)
16a :作用凸部
20 :フレーム
22 :車軸
24 :車輪(前輪)
26 :車輪(後輪)
28 :駆動ユニット
30 :モーター
30a :回転軸(出力シャフト)
32 :プーリー
34 :バッテリー(二次電池)
36 :端子
38 :格納領域
40 :容器(カセット)
40a :収容部(収容空間)
40b :開口
40c :上壁
40d :底壁
40e :ガイド溝
42 :第1ガイドレール
42a :側壁
42b :突出部
42c :保持面
44 :第2ガイドレール
44a :保持面
46 :カバー
46a :第1閉塞部
46b :第2閉塞部
46c :側板部
46d :連結ピン
46e :被作用凹部
48 :昇降ユニット(昇降機構)
50 :吊り下げ部材
52 :駆動機構
54 :接触部材(接触ピン)
56 :第1センサー
58 :第2センサー
60 :第3センサー
62 :支持台
64 :制御部(制御ユニット)
66 :受信機
68 :送信機
72 :モーター
72a :回転軸(出力シャフト)
74a :第1回転軸(第1シャフト)
74b :第2回転軸(第2シャフト)
76 :プーリー
78 :連結部材
80a :プーリー
80b :プーリー
82 :連結部材
84a :リール
84b :リール
86a :ローラー
86b :ローラー
11 :被加工物
13 :テープ
15 :フレーム
17 :被加工物ユニット(フレームユニット)
17a :被加工物ユニット(フレームユニット)
17b :被加工物ユニット(フレームユニット)

Claims (3)

  1. 加工装置の上方に設置された搬送路上を走行して被加工物を搬送する搬送車であって、
    走行用の車輪が装着されるフレームと、
    該被加工物の通過を許容する開口を側面に有し、該被加工物を収容する容器と、
    該容器に設けられ、該開口を閉塞する閉塞位置と該開口が開放される開放位置との間で移動させることができる閉塞部を有するカバーと、
    該フレームに設けられ、該容器を吊り下げて昇降させる昇降ユニットと、
    該車輪の駆動及び該昇降ユニットの動作を制御する制御ユニットと、を含み、
    該カバーは、該昇降ユニットによって該容器を下降させて該容器が載せられる所定の領域に対して所定の距離まで該容器が近づくと該閉塞部を該開放位置に向けて移動させる力が該所定の領域から作用するように、且つ、該力が該所定の領域から作用しない状態で該カバーの自重によって該閉塞部が該閉塞位置に位置付けられるように構成されることを特徴とする搬送車。
  2. 該カバーは、該所定の領域に含まれ上向きに突出する作用凸部から該力が作用する被作用凹部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
  3. 該カバーは、該容器の下面よりも下方に突出し該所定の領域から該力が作用する被作用凸部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の搬送車。
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