JP2021187935A - 重合性組成物、ブラックカラムスペーサー用感光性組成物、硬化物及び表示装置 - Google Patents

重合性組成物、ブラックカラムスペーサー用感光性組成物、硬化物及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】感度が高く、電気特性に優れ、その硬化物はブラックカラムスペーサーとして液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置等に特に有用である重合性組成物を提供する。【解決手段】下記式(I)で表され、分子内に1つ以上の複素環を有する潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含有する重合性組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、潜在性添加剤を含有する重合性組成物又はブラックカラムスペーサー(以下、BCSという)用感光性組成物、及びこれらの組成物から得られる硬化物並びにこれを用いた表示装置に関する。
液晶表示装置、有機EL表示装置等において、セルの上部と下部の基板間の距離を保持するためにスペーサが用いられている。
スペーサは、重合性組成物を基板に塗布し、所定のマスク、表示装置を介して露光した後、現像することにより形成される。近年、カラムスペーサ及びブラックマトリクスを1つのモジュールに統合し、遮光性を持たせたBCSが用いられている
特許文献1には、着色剤、アルカリ現像性化合物、重合開始剤を含みBCSを形成することができる着色感光性樹脂組成物が記載されている。
特許文献2には、所定の温度に加熱することにより脱保護され紫外線吸収能などを発揮する潜在性添加剤が記載されている。
WO2018/159265号のパンフレット WO2014/021023号のパンフレット
液晶表示装置のBCSでは一般に、液晶セル中へのBCSのごく微量な不純物の混入により電圧保持率が低下することが課題となっている。有機ELについても同様の課題が指摘されている。不純物のセルへの溶出が極力低減された信頼性の高いBCSへの要求は近年ますます高まっており、特許文献1に記載のような従来のBCS用感光性組成物は、電圧保持率の点で改善の余地がある。
特許文献2には、潜在性添加剤をBCS用感光性組成物に用いることや、その場合の信頼性について記載も示唆もされていない。
本発明の目的は、高感度を有しながら電気特性に優れたBCSが得られる重合性組成物及びBCS用感光性組成物、該重合性組成物及びBCS用感光性組成物より得られる硬化物、該硬化物を含有する表示装置、並びに該硬化物を製造する方法を提供することにある。
本発明は、鋭意検討の末、下記[1]〜[11]を提供することにより、上記目的を達成したものである。
[1] 下記式(I)で表される潜在性添加剤(A)(以降、単に潜在性添加剤(A)と記載することもある)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含有する重合性組成物。
Figure 2021187935
(式中、Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
<群A>は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−及び−SO−であり、
は、炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、
aは、0〜3の整数を表し、
aが2又は3である場合、複数存在するRは、それぞれ独立に、同一であっても異なっていてもよく、
mは、1〜6の整数を表し、
mが2以上の整数である場合、複数存在するR、R及びRは、それぞれ独立に、同一であっても異なっていてもよく、
Xは、mが1の場合、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
mが2〜6の場合、直接結合、mと同数の価数を有する炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基又は複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、分子内に1つ以上の複素環を有する。)
[2] 着色剤(B)が黒色顔料である[1]に記載の重合性組成物。
[3] 着色剤(B)がラクタムブラックである[1]又は[2]に記載の重合性組成物。
[4] アルカリ現像性化合物(C)が、
下記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、
多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる構造を有する不飽和化合物である[1]〜[3]の何れか一項に記載の重合性組成物。
Figure 2021187935
(式中、Mは直接結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記式(a)、(b)、(c)又は(d)で表される群から選ばれる置換基を表し、
101、R102、R103、R104、R105、R106、R107及びR108(以下、「R101〜R108」と記載する場合がある。)は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−又は−S−で置換された基又はハロゲン原子を表し、
nは0〜10の数であり、
n≧1の場合、複数存在するR101、R102、R103、R104、R105、R106、R107及びR108及びMは、それぞれ、同一である場合もあり、異なる場合もある。)
Figure 2021187935
(式中、Rは、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38(以下、「R10〜R38」と記載する場合がある。)は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換された基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換された基又はハロゲン原子を表し、
10とR11、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R22とR15、R15とR16、R30とR23、R23とR24、R24とR25、R38とR31、R31とR32、R32とR33、R34とR35、R35とR36及びR36とR37は結合して環を形成する場合があり、
式(a)、(b)、(c)及び(d)で表される基中の*は、結合手を表す。)
[5] 重合開始剤(D)が、下記式(III)で表される基を有する重合開始剤である[1]〜[4]の何れか一項に記載の重合性組成物。
Figure 2021187935
(式中、R41及びR42は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群B>より選ばれる2価の基に置換された基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群B>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
上記<群B>は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR43−、−NR43CO−及び−S−であり、
43は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
m1は0又は1を表し、
式中の*は、結合手を表す。)
[6] 更にエチレン性不飽和化合物(E)を含有する[1]〜[5]の何れか一項に記載の重合性組成物。
[7] 更にエポキシ化合物(F)を含有する[1]〜[6]の何れか一項に記載の重合性組成物。
[8] [1]〜[7]の何れか一項に記載の重合性組成物からなるブラックカラムスペーサー用感光性組成物。
[9] [1]〜[7]の何れか一項に記載の重合性組成物又は[8]に記載のブラックカラムスペーサー用感光性組成物を用いて硬化物を製造する方法。
[10] [1]〜[7]の何れか一項に記載の重合性組成物又は[8]に記載のブラックカラムスペーサー用感光性組成物の硬化物。
[11] [10]に記載の硬化物を含有する表示装置。
本発明の重合性組成物又はBCS用感光性組成物は、感度が高く、電気特性に優れ、その硬化物はBCSとして液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置等に特に有用である。
図1は、実施例及び比較例で得られた硬化物のパターン形状の評価方法を説明する模式図である。
以下、本発明の重合性組成物について好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
本発明の重合性組成物は、潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含有する。本発明者はBCS用感光性組成物において電圧保持率を向上できる構成について鋭意検討した。その結果、驚くべきことに、特許文献2に記載された潜在性硬化剤の中でも、ごく特定の構造を有する化合物を用いることで、BCS用感光性組成物の露光感度を優れたものにしながら電圧保持率を高めることができることを知見した。また潜在性添加剤(A)を用いる本発明の重合性組成物は露光感度が適度であるため、光硬化が組成物中で均一に起こりやすく、得られるパターンにおける断面形状が良好である。
各成分について以下、順に説明する。
<潜在性添加剤(A)>
潜在性添加剤(A)は、上記一般式(I)で表される化合物であればよく、特に制限されないが、加熱又はUV照射などの外部刺激により、紫外線吸収能、酸化防止能、着色、水溶性化などの特性を発現するものが好ましく、本発明の重合性組成物においては、加熱によって、紫外線吸収効果を発現するものが特に好ましい。
及びR並びにmが1である場合のXで表される炭素原子数1〜20のアルキル基としては鎖状及び環状のものが挙げられる。鎖状アルキルとしては、直鎖状及び分岐状として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、アミル、イソアミル、t−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2−エチルヘキシル、t−オクチル、ノニル、イソノニル、デシル、イソデシル、ウンデシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル及びイコシル等が挙げられる。環状のアルキル基としては、3〜20の炭素原子のシクロアルキル基又は炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基が挙げられる。上記シクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル、アダマンチル、デカハイドロナフチル、オクタヒドロペンタレン、ビシクロ[1.1.1]ペンタニル及びテトラデカヒドロアントラセニル等が挙げられる。前記シクロアルキルアルキル基としては、シクロプロピルメチル、シクロブチルメチル、シクロペンチルメチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘプチルメチル、シクロオクチルメチル、シクロノニルメチル、シクロデシルメチル、2−シクロブチルエチル、2−シクロペンチルエチル、2−シクロヘキシルエチル、2−シクロヘプチルエチル、2−シクロオクチルエチル、2−シクロノニルエチル、2−シクロデシルエチル、3−シクロブチルプロピル、3−シクロペンチルプロピル、3−シクロヘキシルプロピル、3−シクロヘプチルプロピル、3−シクロオクチルプロピル、3−シクロノニルプロピル、3−シクロデシルプロピル、4−シクロブチルブチル、4−シクロペンチルブチル、4−シクロヘキシルブチル、4−シクロヘプチルブチル、4−シクロオクチルブチル、4−シクロノニルブチル、4−シクロデシルブチル、3−3−アダマンチルプロピル及びデカハイドロナフチルプロピル等が挙げられる。
で表される炭素原子数1〜12のアルキル基としては、上記炭素原子数1〜20のアルキル基のうち、炭素原子数1〜12のものが挙げられる。
及びR並びにmが1である場合のXで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、ピロリル、ピリジル、ピリジルエチル、ピリミジル、ピリダジル、ピペラジル、ピペリジル、ピラニル、ピラニルエチル、ピラゾリル、トリアジニル、トリアジニルメチル、ピロリジル、キノリル、イソキノリル、キノキサリル、キナゾリル、シンノリル、フタラジル、プリル、イミダゾリル、ベンゾイミダゾリル、トリアゾリル、フリル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、チオフェニル、ベンゾチオフェニル、チアジアゾリル、チアゾリル、ベンゾチアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾトリアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、インドリル、モルフォリニル、チオモルフォリニル、2−ピロリジノン−1−イル、2−ピペリドン−1−イル、2,4−ジオキシイミダゾリジン−3−イル及び2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イルや、2,4−ジオキシオキサゾリジン−3−イル、イソシアヌル、1、3−ジオキソラニルのほか、これらと炭化水素基が結合した基等が挙げられる。例えば下記の構造を有する基等が挙げられる。
Figure 2021187935
(上記式中、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、Zは直接結合又は炭素原子数1〜6のアルキレン基を表す。尚、式中の*は、結合手を意味する。複数の環にまたがる結合手はこれらの環のいずれに結合手を有していてもよいことを示す。)
上記式中のRで表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、上述したR等で表される炭素原子数1〜20のアルキル基として例示したものの中の炭素原子数1〜6のものを挙げることができる。
上記式中のZで表される炭素原子数1〜6の20のアルキレン基としては、炭素原子数1〜6のアルキル基に対応した2価の基を挙げることができる。
本明細書において、アルキル基や複素環を含有する基等の所定の基の例示は、炭素原子数が該当すれば、前記所定の基中のメチレン基が<群A>から選ばれる2価の基で置換された基における前記所定の基の例としてすべて該当する。例えば、R及びmが1である場合のXで表される炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、<群A>より選ばれる2価の基に置換された基としては、R及びmが1である場合のXで表される炭素原子数1〜20のアルキル基として上記で挙げた各種の炭素原子数1〜20のアルキル基におけるメチレン基の1つ又は2つ以上が<群A>より選ばれる2価の基に置換された基が挙げられる。このことは、前記所定の基中のメチレン基を<群B>より選ばれる基で置換する場合や、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換する場合、及び−O−若しくは−CO−で置換する場合も同様である。
また本明細書において、アルキル基等の炭化水素基又は複素環を含有する基中の2以上のメチレン基を<群A>より選ばれる基で置換する場合、酸素原子が隣り合わないものとする。なお前記のメチレン基を、<群B>より選ばれる基で置換する場合や、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換する場合、及び−O−若しくは−CO−で置換する場合も同様である。
で表される炭素原子数1〜12のアルキル基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、下記の置換基群から選ばれることが好ましい。
置換基群:ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基、アミノ基、カルボキシ基、メタクリロイル基、アクリロイル基、エポキシ基、ビニル基、ビニルエーテル基、メルカプト基、イソシアネート基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基。
本明細書において、ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
本明細書において、置換基としての複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、Rで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の例として前述した基が挙げられる。
本明細書において、置換基に置換された基の炭素原子数は一般式の注釈の規定内であるものとする。例えば、Rで表される炭素原子数1〜12のアルキル基中の水素原子が置換基として炭素原子を含有する基で置換された場合、置換されたアルキル基の炭素原子数は、置換基の炭素原子数を含めて式(I)の注釈におけるRで表されるアルキル基の炭素原子数である1〜12であるものとする。
で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基並びに炭素原子数1〜20のアルキル基及び該アルキル基中のメチレン基が<群A>より選ばれる基に置換された基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
で表される炭素原子数1〜20のアルキル基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
上記式(I)におけるXで表される、2〜6価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基としては、例えば、炭素原子数1〜35のアルキル基、炭素原子数1〜35のアルケニル基からそれぞれ水素原子をm−1個削除した基が挙げられる。
炭素原子数1〜35のアルキル基としてはR等において上述した基が挙げられる。
炭素原子数1〜35のアルケニル基としてはビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、2−ブテニル、4−ペンテニル、3−ペンテニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、3−ヘプテニル、4−ヘプテニル、3−オクテニル、3−ノネニル、4−デセニル、3−ウンデセニル、4−ドデセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル−1−メチル、及び4,8,12−テトラデカトリエニルアリル等が挙げられる。
上記式(I)におけるXで表される、2〜6価の炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基としては、炭素原子数6〜35のアリール基、炭素原子数7〜35のアリールアルキル基から、水素原子をm−1個削除した基が挙げられる。
炭素原子数6〜35のアリール基としては、フェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、ナフチル、アンスリル、フェナントレニル等が挙げられる。
炭素原子数7〜35のアリールアルキル基としては、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、スチリル、シンナミル等が挙げられる。
上記式(I)におけるXで表される、複素環を含有する炭素原子数2〜35の2〜6価の基としては、Rで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基として上記で挙げた基やそれに炭素原子数が結合して炭素原子数が2〜35となった基からm−1個の水素原子を削除した基等が挙げられる。
更に上記式(I)におけるXが表す基として、mが2のときは、下記式(1)で表される基が挙げられ、mが3のときは、下記式(2)で表される基が挙げられ、mが4のときは、下記式(3)で表される基が挙げられ、mが5のときは、下記式(4)で表される基が挙げられ、mが6のときは、下記式(5)で表される基が挙げられる。
Figure 2021187935
(上記式(1)中、Xは、−CR3233−、2価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基若しくは複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基、又は、下記(α)〜(γ)で表されるいずれかの基を表す。
32及びR33は、水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基又は炭素原子数7〜20のアリールアルキル基を表す。
1及びZ2は、それぞれ独立に、直接結合、炭素原子数1〜30の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜30の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜30の基、又は上記<群A>より選ばれる2価の基を表す。*は結合手を表す。)
Figure 2021187935
(上記式中、R121は水素原子、フェニル基、又は炭素原子数3〜10のシクロアルキル基を表し、R122は炭素原子数1〜10の鎖状アルキル基、炭素原子数1〜10の鎖状アルコキシ基、炭素原子数2〜10のアルケニル基又はハロゲン原子を表し、qは0〜5の整数である。ただしR121が水素原子でない場合、qは4以下である。*は結合手を表す。)
Figure 2021187935
Figure 2021187935
(上記式中、R123及びR124は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基、炭素原子数6〜20のアリールアルケニル基、炭素原子数7〜20のアリールアルキル基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基又はハロゲン原子を表すか、或いは該アルキル基、該アリール基、該アリールアルケニル基、該アリールアルキル基若しくは該複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基を表し、R123は、隣接するR123同士で環を形成していてもよく、bは0〜4の数を表し、cは0〜8の数を表し、gは0〜4の数を表し、hは0〜4の数を表し、gとhの数の合計は2〜4である。*は結合手を表す。)
31、R32、R121〜R124で表されるアルキル基、鎖状アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、アルケニル基は、上記式(I)のRで表されるアルキル基又は複素環を含有する基或いはXに用いられるアリール基、アリールアルキル基、アルケニル基の例として上記で挙げた基を用いることができる。またR122で表される炭素原子数1〜10の鎖状アルコキシ基としては、上記Rで説明した鎖状アルキル基に対応した基が挙げられ、R123及びR124で表される炭素原子数6〜20のアリールアルケニル基としてはXについて上記で例示したアルケニル基にXについて上記で例示したアリール基が結合した基が挙げられる。
Figure 2021187935
(上記式(2)中、Y11は、3価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基若しくは複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基を表し、Z1、Z2及びZ3は、それぞれ独立に、式(1)のZ1、Z2と同じ範囲の基を表す。*は結合手を表す。)
Figure 2021187935
(上記式(3)中、Y12は、炭素原子、又は、4価の炭素原子数2〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基若しくは複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基を表し、Z1〜Z4は、それぞれ独立に、上記式(1)におけるZ1、Zで表される基と同じ範囲の基である。*は結合手を表す。)
Figure 2021187935
(上記式(4)中、Y13は、5価の炭素原子数2〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基若しくは複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基を表し、Z1〜Z5は、それぞれ独立に、上記式(1)におけるZ1、Zで表される基と同じ範囲の基である。*は結合手を表す。)
Figure 2021187935
(上記式(5)中、Y14は、6価の炭素原子数2〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、該脂肪族炭化水素基、該芳香族炭化水素基若しくは複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基を表し、Z1〜Z6は、それぞれ独立に、上記式(1)におけるZ1、Zで表される基と同じ範囲の基である。*は結合手を表す。)
上記式(1)〜(5)におけるX又はY10〜Y14で表される2〜6価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環を含有する基としては、Xで表される、2〜6価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環を含有する基として上記で例示した基が挙げられる。上記式(1)〜(5)におけるZ1〜Z6で表される脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基、複素環を含有する基としては、Xで表される2価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、炭素原子数2〜35の複素環を含有する基として上記で例示した基のうち所定の炭素原子数のものが挙げられる。
Xで表される基のうち水素原子以外の基中の水素原子は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
潜在性添加剤(A)としては、以下No.1〜No.40で表される化合物が挙げられる。
Figure 2021187935
Figure 2021187935
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Figure 2021187935
Figure 2021187935
Figure 2021187935
Figure 2021187935
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本発明の重合性組成物において、潜在性添加剤(A)としては、以下の化合物が好ましい。
一般式(I)において、mが1の場合、Xが水素原子である潜在性添加剤を含有する重合性組成物は、感度に優れ、電気特性が良好な硬化物が得られることから好ましい。
一般式(I)において、R−O−CO−O−が結合している炭素原子と隣接する炭素原子に複素環含有基が結合している潜在性添加剤(A)を含有する重合性組成物は、得られる硬化物が電気特性に優れることから好ましい。特にR−O−CO−O−が結合している炭素原子と隣接する炭素原子に直接複素環が結合している化合物を含有すると、とりわけ電気特性に優れることから好ましい。
重合性組成物の感度を一層良好とし、且つ機能を発現するのに必要な温度が低く、生産性に優れる点から、式(I)におけるRとしては、分岐鎖状又は環状のアルキル基が好ましく、中でも、分岐鎖状のアルキル基が好ましく、中でも特に、三級アルキル基が好ましい。また感度及び電気特性を一層優れたものとする点からRで表されるアルキル基の炭素原子数は1〜10が好ましく、3〜8が更に好ましく、t−ブチル基が最も好ましい。
重合性組成物の保存安定性の点から、R−O−CO−O−基は、Xに対してオルト位に位置することが好ましい。
重合性組成物の露光感度及び電気特性を更に一層優れたものとする点から、Rが炭素原子数1〜12のアルキル基である場合、当該アルキル基の炭素原子数は1以上10以下が好ましく、1以上5以下が更に一層好ましい。
重合性組成物の電気特性を一層優れたものとする点から、Rで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、芳香族複素環含有基が好ましく、とりわけ、含窒素芳香族複素環含有基が好ましく、複数の窒素原子を含む含窒素芳香族複素環含有基が特に好ましく、とりわけ窒素原子を3つ以上含む含窒素芳香族複素環含有基が好ましく、中でもトリアジニル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリゾル、プリル又はこれらの基中の水素原子に炭化水素基が置換した基が好ましく、トリアジニル、トリアゾリル、ベンゾトリアゾリル又はこれらの水素原子に炭化水素基が置換した基がとりわけ好ましく、ベンゾトリアゾリル又はその水素原子に炭化水素基が置換した基が特に好ましく、ベンゾトリアゾリルが最も好ましい。
重合性組成物の電気特性を一層優れたものとする点及び式(I)の化合物の製造容易性の点から、Rで表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基の炭素原子数は2〜10であることが好ましく、3〜8であることが特に好ましい。
重合性組成物の電気特性を更に一層優れたものとする点から、R、R又はXが複素環を含有することが好ましく、とりわけ芳香族複素環を含むことが好ましく、とりわけ、含窒素芳香族複素環を含むことが好ましく、複数の窒素原子を含む含窒素芳香族複素環を含むことが特に好ましく、とりわけ窒素原子を3つ以上含む含窒素芳香族複素環を含むことが好ましく、中でもトリアジン環、トリアゾール環又はベンゾトリアゾール環を含むことが特に好ましく、トリアジン環又はベンゾトリアゾール環を含有していることが最も好ましい。特に重合性組成物の電気特性を更に一層優れたものとする点から、R、R又はXは、上記式(I)中のベンゼン環(R−O−CO−O−基が結合したベンゼン環)に直接結合した複素環を含有していることが好ましい。R、R又はXの中でも特にR又はXが上記複素環を含有することが重合性組成物の電気特性を更に一層優れたものとする点で好ましい。また、R、R又はXのうちいずれか一つのみが複素環を含有することが重合性組成物の電気特性を更に一層優れたものとする点及び得られる硬化物の耐光性が良好になる点で好ましい。
、R又はXが複素環を含有する場合、R、R又はXそれぞれが有する複素環の数は1つであることが電気特性の点や化合物の製造容易性の点で好ましい。また、電気特性の点や化合物の製造容易性の点から、潜在性添加剤(A)の一分子中、複素環の数は、1以上10以下であることが好ましく、1以上5以下であることがより好ましく、1以上2以下であることが特に好ましい。ここで縮合環は2以上の複素環を有していても1つとカウントする。
重合性組成物の露光感度及び電気特性を更に一層優れたものとする点及び重合性組成物が保存安定性に優れる点から、式(I)中のRとしては、炭素原子数1〜20のアルキル基、又は、炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基であることが好ましく、中でも、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基が−O−で置換された基であることが好ましく、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜19のアルコキシ基であることが更に好ましい。重合性組成物の露光感度及び電気特性を更に一層優れたものとする点からRの炭素原子数としては、3〜15が好ましく、4〜12がより好ましい。
重合性組成物の露光感度及び電気特性を更に一層優れたものとする点及び重合性組成物が保存安定性に優れる点から、式(I)中のaは1〜2の整数であることが好ましく、1であることが特に好ましい。
重合性組成物の露光感度及び電気特性を更に一層優れたものとする点及び重合性組成物が保存安定性に優れる点から、mは1〜4の整数であることが好ましく、2又は3であることが特に好ましい。
更に、潜在性添加剤(A)の製造容易性や重合性組成物が保存安定性に優れる点から、Xは複素環含有基でない場合、Xはm価の炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基又は該脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2以上が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基であることが好ましく、とりわけ、m価の炭素原子数1〜20の飽和脂肪族炭化水素基又は該飽和脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つ又は2以上が上記<群A>より選ばれる2価の基で置換された基であることが好ましく、m価の炭素原子数1〜20の飽和脂肪族炭化水素基又は該飽和脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つ若しくは2つ以上が−O−、−O−CO−若しくは−CO−O−で置換された基であることが好ましい。
潜在性添加剤(A)の製造容易性及び感度に優れることから、Xの炭素原子数は1以上20以下であることが好ましく、1以上10以下であることがより好ましく、1以上5以下であることが特に好ましい。
潜在性添加剤(A)の含有量は、アルカリ現像性化合物(C)100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましく、0.5〜5質量部が特に好ましい。潜在性添加剤(A)の含有量が、上記範囲内である重合性組成物は、感度が高いこと及び電気特性に優れた硬化物が得られること好ましい。
潜在性添加剤(A)の含有量は、着色剤(B)100質量部に対して、0.05〜30質量部であることが好ましく、0.1〜10質量部であることがより好ましく、0.1〜5質量部であることが特に好ましい。潜在性添加剤(A)の含有量が上記範囲内である場合、重合性組成物は、保存安定性に優れ、感度が高く、電気特性に優れる硬化物が得られることから好ましい。
<着色剤(B)>
本発明の重合性組成物に用いられる着色剤(B)としては、顔料や染料を用いることができる。顔料及び染料としては、それぞれ、無機色材又は有機色材を用いることができる。これらを単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ここで、顔料とは、後述する溶剤に不溶の着色剤を意味し、無機又は有機色材の中でも溶剤に不溶であるもの、或いは無機又は有機染料をレーキ化したものも含まれる。
上記顔料としては、ファーネス法、チャンネル法又はサーマル法によって得られるカーボンブラック、或いはアセチレンブラック、ケッチェンブラック又はランプブラック等のカーボンブラック、上記カーボンブラックをエポキシ樹脂で調整又は被覆したもの、上記カーボンブラックを予め溶剤中で樹脂に分散処理し、20〜200mg/gの樹脂で被覆したもの、上記カーボンブラックを酸性又はアルカリ性表面処理したもの、平均粒径が8nm以上でDBP吸油量が90ml/100g以下のカーボンブラック、950℃における揮発分中のCO及びCOから算出した全酸素量が、表面積100m当たり9mg以上であるカーボンブラック、黒鉛化カーボンブラック、黒鉛、活性炭、炭素繊維、カーボンナノチューブ、カーボンマイクロコイル、カーボンナノホーン、カーボンエアロゲル、フラーレン、アニリンブラック、合成鉄黒、ピグメントブラック7、チタンブラック、ラクタムブラック及びペリレンブラック等に代表される黒色顔料、酸化クロム緑、ミロリブルー、コバルト緑、コバルト青、マンガン系、フェロシアン化物、リン酸塩群青、紺青、ウルトラマリン、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、アンバー、レーキ顔料等の有機又は無機顔料が挙げられる。
上記黒色顔料は有機黒色顔料と無機黒色顔料に分けることができる。有機黒色顔料は、有機物の黒色顔料であり、ラクタムブラック及びペリレンブラック等が挙げられ、無機黒色顔料は、無機物の黒色顔料であり、上記のさまざまなカーボンブラックなどなどが上げられる。
上記顔料としては、市販品を用いることもでき、例えば、ピグメントレッド1、2、3、9、10、14、17、22、23、31、38、41、48、49、88、90、97、112、119、122、123、144、149、166、168、169、170、171、177、179、180、184、185、192、200、202、209、215、216、217、220、223、224、226、227、254、228、240及び254;ピグメントオレンジ13、31、34、36、38、43、46、48、49、51、52、55、59、60、61、62、64、65及び71;ピグメントイエロー1、3、12、13、14、16、17、20、24、55、60、73、81、83、86、93、95、97、98、100、109、110、113、114、117、120、125、126、127、129、137、138、139、147、148、150、151、152、153、154、166、168、175、180及び185;ピグメントグリ−ン7、10、36及び58;ピグメントブルー15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:5、15:6、22、24、56、60、61、62及び64;ピグメントバイオレット1、19、23、27、29、30、32、37、40及び50等が挙げられる。
上記染料としては、例えば、ニトロソ化合物、ニトロ化合物、アゾ化合物、ジアゾ化合物、キサンテン化合物、キノリン化合物、アントラキノン化合物、クマリン化合物、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、イソインドリノン化合物、イソインドリン化合物、キナクリドン化合物、アンタンスロン化合物、ペリノン化合物、ペリレン化合物、ジケトピロロピロール化合物、チオインジゴ化合物、ジオキサジン化合物、トリフェニルメタン化合物、キノフタロン化合物、ナフタレンテトラカルボン酸、アゾ染料、シアニン染料の金属錯体化合物等が挙げられる。
上記着色剤の中でも、着色剤(B)が黒色顔料である重合性組成物は、遮光性に優れることからブラックマトリクス(BM)やブラックカラムスペーサー(BCS)用の重合性組成物として有用であり、黒色顔料のなかでも有機黒色顔料である場合、硬化膜の抵抗値が大きくなることから、BMやBCS用の重合性組成物として有用である。
有機黒色顔料のなかでもラクタムブラックは500nm〜700nmのUV透過率に優れ、且つ潜在性添加剤(A)との組み合わせることにより電気特性に優れた硬化物が得られること好ましい。ラクタムブラックは、ラクタム構造若しくはその異性体環構造又はそれらの組み合わせを有する黒色有機顔料であり、例えば特開2016−133574号公報の式(4)又は式(5)で表される構造を有する。ラクタムブラックの具体例としては、社のBASF社のIRGAPHOR(登録商標) BLACK S0100CFやブラック582が挙げられる。本発明の着色剤がラクタムブラックを含有する場合、ラクタムブラックの割合は着色剤中、50質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましく、90質量%以上が特に好ましい。ラクタムブラックの含有量が上記の範囲内である場合、電気特性に優れた硬化物が得られることから好ましい。
本発明の重合性組成物において、着色剤(B)の含有量が、アルカリ現像性化合物100質量部に対して、10〜500質量部である重合性組成物から得られる硬化物は、遮光性に優れ、高精細なパターンの硬化物が得られることから好ましく、50〜300質量部がより好ましく、80〜200質量部が特に好ましい。
<アルカリ現像性化合物(C)>
本発明に係るアルカリ現像性化合物(C)は、カルボキシ基を有し、且つ、アルカリ現像性を示す化合物である。ただし、潜在性添加剤(A)を含まない。本発明においては、アルカリ現像性化合物(C)として、上記の条件を満たしている限り、従来用いられている化合物を用いることができる。なお、潜在性添加剤(A)は仮にアルカリ可溶性を有していてもアルカリ現像性化合物(C)に含めない。
アルカリ現像性化合物(C)におけるカルボキシ基の好ましい官能基当量(親水性基1当量を含む高分子化合物の質量)は、50〜10,000である。
アルカリ現像性化合物(C)の好ましい重量平均分子量は、1,000〜500,000である。
上記重量平均分子量は、下記の方法で測定することができる。
GPC(日立製、型番:ELITE LaChrom L−2000、カラム:KF−805、804、803連結)を用い、クロロホルムを展開溶媒として、既知の分子量(分子量分布=1)の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。この検量線に基づいて、GPCのリテンションタイムから重量平均分子量を算出した。
上記アルカリ現像性化合物(C)は、酸価が、好ましくは10〜200mg/KOH、さらに好ましくは30〜150mg/KOHである。酸価が10mg/KOH未満であると、アルカリ現像性が十分に得られない場合があり、200mg/KOHより大きいと、高分子化合物の製造が困難である恐れがある。ここで、酸価とは、JIS K0050 及び JIS K 0211によるものである。
アルカリ現像性化合物(C)としては、具体的には、アクリル酸エステルの共重合体;フェノール及び/又はクレゾールノボラックエポキシ樹脂、多官能エポキシ基を有するポリフェニルメタン型エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、上記式(II)で表されるエポキシ化合物等のエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる構造を有する樹脂(不飽和化合物)等を用いることができる。
これらの中でも、上記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる反応生成物であるアルカリ現像性化合物を用いると、耐熱性が高く、高抵抗の硬化膜が得られることから好ましく、特にブラックマトリクス(BM)やブラックカラムスペーサー(BCS)用の重合性組成物として有用である。
また、上記アルカリ現像性化合物は、不飽和基を0.2〜1.0当量含有していることが、重合性組成物の感度が高いことから好ましい。
上記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物は、通常、下記構造[(e)]を有する。また、斯かるエポキシ付加化合物と多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる反応生成物は通常、下記構造[(f)]を有する。
Figure 2021187935
(式中、Yは不飽和一塩基酸の残基を表し、Yは多塩基酸無水物の残基を表し、*は結合手を意味する。)
上記式(II)中のMで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20の鎖状アルキレン基、炭素原子数2〜20のアルケニレン基、炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基、又は炭素原子数6〜20のアリーレン基を表す。これらの中でも、アルカリ現像性化合物(C)として用いた場合の感度が良好なことから、炭素原子数1〜10の鎖状アルキレン基、炭素原子数2〜10のアルケニレン基、炭素原子数3〜10のシクロアルキレン基、又は炭素原子数6〜10のアリーレン基がより好ましい。
上記式(II)中のMで表される炭素原子数1〜20の鎖状アルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、ドデシレン、トリデシレン、テトラデシレン、ペンタデシレン、ヘキサデシレン、ヘプタデシレン、オクタデシレン、ノナデシレン、イコシレン基等が挙げられる。
上記式(II)中のMで表される炭素原子数2〜20のアルケニレン基としては、例えば、1,2−エテンジイル(エテニレン又はビニレンともいう)、2−ブテン−1,4−ジイル、1,2−ジメチル−1,2−エテンジイル等が挙げられる。
上記式(II)中のMで表される炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基としては、シクロプロピレン、シクロペンチレン、シクロヘキシレン、シクロヘプチレン、シクロオクチレン基等が挙げられる。
上記式(II)中のMで表される炭素原子数6〜20のアリーレン基としては、例えばフェニレン、トリレン、キシリレン、ナフチレン、ビフェニレン、フルオレン、インダンが挙げられる。
上記式(II)中のR101〜R108及びR〜R38で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、特に限定されるものではないが、好ましくは炭素原子数1〜20の鎖状アルキル基、炭素原子数2〜20のアルケニル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜20のアリール基及び炭素原子数7〜20のアリールアルキル基等を表す。アルカリ現像性化合物(C)として用いた場合の感度が良好なことから、炭素原子数1〜10の鎖状アルキル基、炭素原子数2〜10のアルケニル基、炭素原子数3〜10のシクロアルキル基、炭素原子数4〜10のシクロアルキルアルキル基、炭素原子数6〜10のアリール基及び炭素原子数7〜10のアリールアルキル基等が、アルカリ現像性に優れることからより好ましい。
上記炭素原子数1〜20の鎖状アルキル基及び炭素原子数3〜20のシクロアルキル基及び炭素原子数4〜20のシクロアルキルアルキル基としてはRで表されるアルキル基として上記で例示した基が挙げられる。
上記炭素原子数2〜20のアルケニル基としては、上記式(I)のXにおいて例示した基が挙げられる。
上記炭素原子数6〜20のアリール基としては、上記式(I)のXにおいて例示した基が挙げられる。
上記炭素原子数7〜20のアリールアルキル基としては、上記式(I)のXにおいて例示した基が挙げられる。
上記式(a)〜(d)中のR10〜R38で表される複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、上記式(I)のR等で例示した基が挙げられる。
101〜R108及びR10〜R38で表される基中のメチレン基を置換する場合のある不飽和結合としては、−C=C−、−C≡C−等が挙げられる。
上記式(a)〜(d)中のR10とR11、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R22とR15、R15とR16、R30とR23、R23とR24、R24とR25、R38とR31、R31とR32、R32とR33、R34とR35、R35とR36及びR36とR37が、結合して形成する環としては、例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、ベンゼン、ピロリジン、ピロール、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、テトラヒドロピリジン、ラクトン環及びラクタム環等の5〜7員環並びにナフタレン及びアントラセン等の縮合環等が挙げられる。
Mで表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましく、ハロゲン原子であることが特に好ましい。
101〜R108で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及び該炭化水素基中のメチレン基が不飽和結合、−O−又は−S−で置換された基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
10〜R38で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基及び複素環を含有する炭素原子数2〜20の基並びにこれらの基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−又は−S−で置換された基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましい。
重合性組成物の耐熱性が高く、高抵抗の硬化膜が得られる点から、式(II)の中でもMが式(b)又は(d)で表されることが好ましく、Mが(b)で表されることが特に好ましい。
またアルカリ現像性化合物(C)の入手容易性や得られる硬化物が耐熱性に優れる点から、R101〜R108及びR〜R38が、水素原子又は炭素原子数1〜3の炭化水素基又はハロゲン原子であることが好ましく、水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基であることがより好ましく、水素原子であることが最も好ましい。
上記不飽和一塩基酸とは、構造中に不飽和結合を有し、電離して水素イオンになることのできる水素原子を1分子あたり1個もつ酸を表す。
上記不飽和一塩基酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸及びヒドロキシエチルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート・マレート、ヒドロキシプロピルアクリレート・マレート及びジシクロペンタジエン・マレート等が挙げられる。
また、上記不飽和一塩基酸を作用させた後に作用させる上記多塩基酸無水物としては、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、無水コハク酸、ビフタル酸無水物、無水マレイン酸、トリメリット酸無水物、ピロメリット酸無水物、2,2’−3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ナジック酸無水物、メチルナジック酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフリル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸−無水マレイン酸付加物、ドデセニル無水コハク酸、無水メチルハイミック酸等が挙げられる。
上記エポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応モル比は、以下の通りとすることが、アルカリ現像性が良好な点で好ましい。
即ち、上記エポキシ付加化合物は、上記エポキシ化合物のエポキシ基1個に対し、上記不飽和一塩基酸のカルボキシ基が0.1〜1.0個の比率となるように付加させるのが好ましく、また上記アルカリ現像性化合物(C)は、上記エポキシ付加物の水酸基1個に対し、上記多塩基酸無水物の酸無水物構造が0.1〜1.0個となる比率となるようにするのが好ましい。
上記式(II)で表されるエポキシ化合物、上記不飽和一塩基酸及び上記多塩基酸無水物の反応は、常法に従って行なうことができる。
酸価調整して本発明の重合性組成物及びBCS用感光性組成物の現像性を改良するため、上記アルカリ現像性化合物(C)と共に、更に単官能又は多官能エポキシ化合物を反応させることができる。上記アルカリ現像性化合物(C)は、固形分の酸価が5〜120mgKOH/gの範囲であることが、アルカリ現像性が良好であることから好ましく、単官能又は多官能エポキシ化合物の使用量は、上記酸価を満たすように選択するのが好ましい。
上記単官能エポキシ化合物としては、グリシジルメタクリレート、メチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシジルエーテル、t−ブチルグリシジルエーテル、ペンチルグリシジルエーテル、ヘキシルグリシジルエーテル、ヘプチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ノニルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、ウンデシルグリシジルエーテル、ドデシルグリシジルエーテル、トリデシルグリシジルエーテル、テトラデシルグリシジルエーテル、ペンタデシルグリシジルエーテル、ヘキサデシルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、プロパルギルグリシジルエーテル、p−メトキシエチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、p−メトキシグリシジルエーテル、p−ブチルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、2−メチルクレジルグリシジルエーテル、4−ノニルフェニルグリシジルエーテル、ベンジルグリシジルエーテル、p−クミルフェニルグリシジルエーテル、トリチルグリシジルエーテル、2,3−エポキシプロピルメタクリレート、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、グリシジルブチレート、ビニルシクロヘキサンモノオキシド、1,2−エポキシ−4−ビニルシクロヘキサン、スチレンオキシド、ピネンオキシド、メチルスチレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、プロピレンオキシド、下記エポキシ化合物No.E1、No.E2等が挙げられる。
Figure 2021187935
Figure 2021187935
上記多官能エポキシ化合物としては、ビスフェノール型エポキシ化合物及びグリシジルエーテル類からなる群から選択される一種以上の化合物を用いると、耐熱性が良好な硬化物を得ることができるので好ましい。
上記ビスフェノール型エポキシ化合物としては、上記式(II)で表されるエポキシ化合物を用いることができる他、例えば、水添ビスフェノール型エポキシ化合物等のビスフェノール型エポキシ化合物も用いることができる。
また上記グリシジルエーテル類としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテル、1,10−デカンジオールジグリシジルエーテル、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ヘキサエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)プロパン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)エタン、1,1,1−トリ(グリシジルオキシメチル)メタン、1,1,1,1−テトラ(グリシジルオキシメチル)メタン等を用いることができる。
その他、ノボラック型エポキシ化合物(フェノールノボラック型エポキシ化合物、ビフェニルノボラック型エポキシ化合物、クレゾールノボラック型エポキシ化合物、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物、ジシクロペンタジエンノボラック型エポキシ化合物等のノボラック型エポキシ化合物);3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン等の脂環式エポキシ化合物;フタル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル等のグリシジルエステル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルP−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニリン等のグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソシアヌレート等の複素環式エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキシド等のジオキシド化合物;ナフタレン型エポキシ化合物;トリフェニルメタン型エポキシ化合物;ジシクロペンタジエン型エポキシ化合物等を用いることもできる。
アルカリ現像性化合物(C)としては、市販品も好適に用いることができる。
該市販品としては、例えば、SPC1000、SPC−2000、SPC−3000、SPRR−1X、SPRR−2X、SPRR−3X、SPRR−5X、SPRR−6X、SPRR−7X、SPRR−8X、SPRR−9X、SPRR−10X、SPRR−11X、SPRR−12X、SPRR−13X、SPRR−14X、SPRR−15X、SPRR−16X、SPRR−17X、SPRR−18X、SPRR−19X、SPRR−20X、SPRR−21X(以上、昭和電工社製)、JET2000、AGOR1060、AGOR3060、ORGA1060、ORGA2060(以上、大阪有機化学社製)、CCR−1171H(日本化薬社製)等が挙げられる。
本発明において、アルカリ現像性化合物(C)が上記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる構造を有する不飽和化合物(以下、(C−1)成分ともいう)を含有する場合、当該化合物とともに、別種のエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と多塩基酸無水物をエステル化反応させた不飽和化合物(以下、(C−2)成分ともいう。)を含有することが電気特性の点で好ましい。別種のエポキシ化合物としては、ノボラック型エポキシ化合物であることが、電気特性の点で好ましい。アルカリ現像性化合物(C)が(C−1)成分と(C−2)成分の両方を含有している場合、(C−2)成分の量は、(C−1)成分100質量部に対し、5質量部以上50質量部以下であることが組成物の形状の点で好ましく、10質量部以上30質量部以下であることがより好ましい。
本発明の重合性組成物において、アルカリ現像性化合物(C)の含有量が、固形分100質量部に対して、0.1〜100質量部である重合性組成物は、遮光性に優れ、高精細なパターンの硬化物が得られることから好ましく、1.0〜50質量部がより好ましく、5.0〜30質量部が特に好ましい。
<重合開始剤(D)>
本発明の重合性組成物に用いられる重合開始剤(D)としては、従来既知のラジカル重合開始剤を用いることが可能である。
上記ラジカル重合開始剤とは、光ラジカル重合開始剤と熱ラジカル重合開始剤である。反応性が高いことから光ラジカル重合開始剤がより好ましい。
光ラジカル重合開始剤としては、光照射によりラジカルを発生するものであれば特に制限されず従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンジル系化合物、ベンゾフェノン系化合物、チオキサントン系化合物及びオキシムエステル系化合物等を好ましいものとして例示することができる。
アセトフェノン系化合物としては例えば、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4’−イソプロピル−2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2−ヒドロキシメチル−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、p−ジメチルアミノアセトフェノン、p−ターシャリブチルジクロロアセトフェノン、p−ターシャリブチルトリクロロアセトフェノン、p−アジドベンザルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン等が挙げられる。
ベンジル系化合物としては、ベンジル等が挙げられる。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ミヒラーケトン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン及び4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等が挙げられる。
チオキサントン系化合物としては、チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等が挙げられる。
オキシムエステル系化合物とは、上記式(III)で表される基を有する化合物を意味し、上記光ラジカル重合開始剤の中でも感度が良好で、また良好なパターン形状が得やすくなることから、本発明の重合性組成物に好ましく使用することができる。
上記式(III)中のR41〜R43で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の例としては、それぞれ式(II)のR101等で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の例として上述したものを用いることができる。
上記式(III)中のR41及びR42並びにR41又はR42で表される基を置換する場合がある複素環を含有する炭素原子数2〜20の基は、式(I)のR等で説明した複素環を含有する炭素原子数2〜20の基と同様である。
41及びR42で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、及びこれらの基中のメチレン基が<群B>より選ばれる基に置換された基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましく、ハロゲン原子であることが特に好ましい。
43で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましく、ハロゲン原子であることが特に好ましい。
上記式(III)で表される基を有する化合物の中でも下記式(IV)で表される化合物は、特に感度が高く、また良好なパターン形状が得やすくなることから、本発明の重合性組成物に用いることが好ましい。
Figure 2021187935
(式中、R41、R42及びm1は、それぞれ式(III)におけるR41、R42及びm1と同一であり、
51及びR52は、それぞれ独立に、水素原子、シアノ基、ニトロ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が−O−又は−CO−に置換された基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基が−O−又は−CO−に置換された基を表し、
は、酸素原子、硫黄原子、セレン原子、CR5354、CO、NR55又はPR56を表し、
53、R54、R55及びR56は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が−O−又は−CO−に置換された基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基が−O−又は−CO−に置換された基を表し、
53、R54、R55及びR56は、それぞれ独立に、隣接するどちらかのベンゼン環と一緒になって環を形成する場合もあり、
gは、0〜5の数を表し、
hは、0〜4の数を表す。
gが2以上の場合、複数存在するR51は互いに同一であっても異なっていてもよい。hが2以上の場合、複数存在するR52は互いに同一であっても異なっていてもよい。)
上記式(IV)中のR51、R52、R53、R54、R55及びR56(R51〜R56)で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基は、それぞれ式(II)のR101等で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基の例として上述したものを用いることができる。
上記式(IV)中のR51〜R56で表される、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基としては、式(I)のR等で説明した複素環を含有する炭素原子数2〜20の基と同様である。
51〜R56で表される炭素原子数1〜20の炭化水素基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中の水素原子は、基中の水素原子が置換されている場合もあり、無置換の場合もある。置換されている場合、置換基としては、上記置換基群から選ばれることが好ましく、ハロゲン原子、ニトロ基、水酸基、カルボキシ基、又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基であることがより好ましい。
好ましい重合開始剤(D)としては、例えば下記に示す化合物No.D1〜No.D15が挙げられ、上記式(D)で表される化合物としては、例えば下記に示す化合物No.D1及びNo.D3〜No.D15が挙げられる。但し、本発明で用いられる重合開始剤(D)は以下の化合物により何ら制限を受けるものではない。
Figure 2021187935
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式(IV)で表される化合物の中でも、好ましい重合開始剤としては、Xが硫黄原子又はNR55で表されるものは感度が高いため好ましい。NR55を用いる場合は、R55の炭素原子数は10以下、特に5以下であることが重合開始剤の入手容易性や感度の点で好ましい。また同様の観点から、R55がフェニル基、アルキル基又はアルケニル基であることが好ましく、これらは置換基で置換されていてもよい。
また式(IV)で表される化合物の中でも、hは0であるものは、製造容易性の点で好ましい。
またgは0又は1であり、R51がニトロ基であるか、或いは水酸基で置換された炭素原子数1〜10、特に2〜5のアルコキシ基であるか、或いは置換又は無置換のアリール基又はベンゾフラニル基等の複素環基がカルボニル基を介して式(IV)中のベンゼン環に結合している基である化合物は、感度が高いため好ましい。その場合のアリール基又はベンゾフラニル基における置換基としては、アルキル基又はそのメチレン基が−O−で置換されている基やそれらに1,3−ジオキソラン環等の複素環が結合している基が挙げられる。
また式(IV)で表される化合物の中でも、R41の炭素原子数が10以下、特に7以下、特に3以下であるものが製造容易性の点で好ましい。R41は鎖状若しくは環状アルキル基又はアリール基又はアリールアルキル基であるか或いはそれらのメチレン基が−O−で置換された基であることが感度及び製造容易性の点で好ましい。これらは置換基で置換されていてもよい。
また式(IV)で表される化合物の中でもR42が、炭素原子数10以下、特に7以下、特に3以下であるものが製造容易性の点で好ましい。R42は置換若しくは無置換の鎖状アルキル又はフェニル基であることが感度及び製造容易性の点で好ましい。
その他のラジカル重合開始剤としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド系化合物及びビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(ピル−1−イル)]チタニウム等のチタノセン系化合物等が挙げられる。
市販のラジカル開始剤としては、アデカオプトマーN−1414、N−1717、N−1919、アデカアークルズNCI−831、NCI−930(以上、ADEKA製);IRGACURE184、IRGACURE369、IRGACURE651、IRGACURE907、IRGACURE OXE 01、IRGACURE OXE 02、IRGACURE784(以上、BASF製);TR−PBG−304、TR−PBG−305、TR−PBG−309及びTR−PBG−314(以上、Tronly製);等が挙げられる。
熱ラジカル重合開始剤としては、加熱によりラジカルを発生するものであれば特に制限されず従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、アゾ系化合物、過酸化物及び過硫酸塩等を好ましいものとして例示することができる。
アゾ系化合物としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレ−ト)、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、1,1’−アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等が挙げられる。
過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート及びジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等が挙げられる。
過硫酸塩としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。
上記重合開始剤(D)の中でも水酸基を有する重合開始剤は、液晶汚染性が低く、電気特性の優れる表示装置を提供できることから特に好ましい。
上記重合開始剤(D)は、これまでに例示した一種又は二種以上を混合して用いることができる。
重合開始剤(D)の含有量が、アルカリ現像性化合物(C)100質量部に対して、1〜80質量部である重合性組成物は感度に優れ、遮光性に優れ、高精細なパターンの硬化物が得られることから好ましく、5〜50質量部がより好ましく、10〜30質量部が特に好ましい。
<エチレン性不飽和化合物(E)>
本発明で用いられるエチレン性不飽和化合物(E)は、エチレン性不飽和結合を有し、且つ、潜在性添加剤(A)及び上記アルカリ現像性化合物(C)ではない化合物である。エチレン性不飽和化合物(E)としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン等の不飽和脂肪族炭化水素;ビニル酢酸、アリル酢酸、コハク酸モノ[2−(メタ)アクリロイロキシエチル]、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート・マレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート・マレート、;(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸グリシジル、下記アクリル化合物No.1〜No.4、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノメチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノプロピル、(メタ)アクリル酸エトキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリ(エトキシ)エチル、(メタ)アクリル酸ブトキシエトキシエチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフリル、(メタ)アクリル酸ビニル、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、トリ[(メタ)アクリロイルエチル]イソシアヌレート、ポリエステル(メタ)アクリレートオリゴマー等の不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステル;(メタ)アクリル酸亜鉛、(メタ)アクリル酸マグネシウム等の不飽和多塩基酸の金属塩; (メタ)アクリルアミド、メチレンビス−(メタ)アクリルアミド、ジエチレントリアミントリス(メタ)アクリルアミド、キシリレンビス(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和一塩基酸及び多価アミンのアミド;アクロレイン等の不飽和アルデヒド;(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン、シアン化アリル等の不飽和ニトリル;スチレン、4−メチルスチレン、4−エチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン、4−クロロスチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、ビニルフェノール、ビニルスルホン酸、4−ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルベンジルグリシジルエーテル等の不飽和芳香族化合物;メチルビニルケトン等の不飽和ケトン;ビニルアミン、アリルアミン、N−ビニルピロリドン、ビニルピペリジン等の不飽和アミン化合物;アリルアルコール、クロチルアルコール等のビニルアルコール;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル等のビニルエーテル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の不飽和イミド類;インデン、1−メチルインデン等のインデン類;1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類;ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の末端にモノ(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー類;ビニルクロリド、ビニリデンクロリド、ジビニルスクシナート、ジアリルフタラート、トリアリルホスファート、トリアリルイソシアヌラート、ビニルチオエーテル、ビニルイミダゾール、ビニルオキサゾリン、ビニルカルバゾール、ビニルピロリドン、ビニルピリジン、水酸基含有ビニルモノマー及びポリイソシアネート化合物のビニルウレタン化合物、水酸基含有ビニルモノマー及びポリエポキシ化合物のビニルエポキシ化合物等が挙げられる。
上記エチレン性不飽和化合物(E)は、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
上記エチレン性不飽和化合物としては、市販品を用いることもできる。該市販品としては、例えば、カヤラッドDPHA、DPEA−12、PEG400DA、THE−330、RP−1040、NPGDA、PET30、R−684(以上、日本化薬製);アロニックスM−215、M−350(以上、東亞合成製);NKエステルA−DPH、A−TMPT、A−DCP、A−HD−N、TMPT、DCP、NPG及びHD−N(以上、新中村化学工業製)等が挙げられる。
Figure 2021187935
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エチレン性不飽和化合物の中でも重量平均分子量が2,000以下のエチレン性不飽和化合物が、感度に優れ、得られる硬化物が耐薬品性に優れることから好ましく、1,000以下のものがより好ましく、重量平均分子量が500以下のものが特に好ましい。
エチレン性不飽和結合が、分子内に2つ以上存在する多価エチレン性不飽和化合物を含有す重合性組成物は、感度に優れ、得られる硬化物が耐薬品性に優れることから好ましく、エチレン性不飽和結合が分子内に2〜6存在する多価エチレン性不飽和化合物は、上記特性に加えて高精細なパターンの硬化物が得られることから好ましい。
重量平均分子量が500以下のエチレン性不飽和化合物(以下、(E1)成分ともいう。)と重量平均分子量が500超2,000以下のエチレン性不飽和化合物(以下、(E2)成分ともいう。)を併用した重合性組成物は、感度に優れ、得られる硬化物が耐薬品性及びパターン形状に優れることから好ましい。上記の効果を高める点から、(E1)成分と(E2)成分を併用する場合、両者の比率は、(E1)成分100質量部に対し、(E2)成分が50質量部以上250質量部以下が好ましく、75質量部以上200質量部以下がより好ましい。
またエチレン性不飽和化合物(E)として、多官能エポキシ化合物に不飽和一塩基酸を反応させたエポキシアクリレートを含有することが硬化物の形状の点で好ましく、とりわけ、下記(6−1)で表される多官能エポキシ化合物に不飽和一塩基酸を反応させたエポキシアクリレートを含有することが好ましい。不飽和一塩基酸としては、上記式(II)で表されるエポキシ化合物に付加させる不飽和一塩基酸として上記で挙げたものを用いることができる。
Figure 2021187935
(式(6−1)中、R62−1及びR63−1は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、
r1及びs1は、それぞれ独立に、0〜5の数を表し、
61−1は、下記式(7)で表される二価の芳香族環含有基を表す。)
Figure 2021187935
(式(7)中、R71、R72、R73、R74、R75、R76、R77、R78、R79、R80、R81、R82、R83、R84、R85、R86及びR87は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、
13及びZ14は、それぞれ独立に、単結合又は炭素原子数1〜4のアルキレン基を表し、アルキレン基中の水素原子はメチル基又はハロゲン原子で置換されてもよく、
tは、0〜5の整数を表し、
uは、0〜30の整数を表し、
*は、結合箇所を表す。)
uが2以上の場合、それぞれ複数存在するR71〜R79、t、Z13は互いに異なっていてもよく、同一であってもよい。
式(6−1)のR62−1及びR63−1及び式(7)のR71〜R87で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、式(I)のR1で例示した基が挙げられる。式(7)のZ13及びZ14で表される炭素原子数1〜4のアルキレン基としては、式(II)のMで説明した基等が挙げられる。
式(6−1)において、r1及びs1は、それぞれ独立に、0〜3の整数であることが好ましく、なかでも、0〜2の整数であることが好ましく、特に、0〜1の整数であることが好ましく、なかでも特に0であることが好ましい。上記組成物は、硬化性により優れたものとなるからである。
式(7)において、R71〜R87が、水素原子又は炭素原子数1〜2のアルキル基、すなわち、水素原子、メチル基又はエチル基であることが好ましく、なかでも、水素原子であることが好ましい。上記組成物は、硬化性により優れたものとなるからである。
式(7)において、Z13及びZ14が、それぞれ独立に、炭素原子数1〜4のアルキレン基であることが好ましく、なかでも、炭素原子数2〜4のアルキレン基であることが好ましく、特に、エチレン基、エチリデン基、プロピレン基、プロピリデン基、イソプロピリデン基等の炭素原子数2〜3のアルキレン基であることが好ましく、なかでも特に、エチリデン基、イソプロピリデン基等であること、すなわち、上記芳香族エポキシ化合物が、ビスフェノールA型構造、ビスフェノールF型構造等のビスフェノール構造を有する化合物であることが好ましい。上記組成物は、硬化性により優れたものとなるからである。
式(7)において、tが、0〜3であることが好ましく、なかでも、0〜1であることが好ましい。また、uが、0〜10であることが好ましく、なかでも、0〜5であることが好ましく、特に、0〜2であることが好ましく、なかでも特に、0であることが好ましい。t及びuが上記範囲であることで、上記組成物は、硬化性により優れたものとなるからである。
エチレン性不飽和化合物(E)は、上記式(6−1)で表される多官能エポキシ化合物に不飽和一塩基酸を反応させたエポキシアクリレート(以下、(E3)成分とも記載する。)を用い、更に別種のエチレン性不飽和化合物(E)(以下(E4)成分とも記載する。)を用いることが現像性の点で好ましく、とりわけ、(E4)成分として、不飽和一塩基酸及び多価アルコール又は多価フェノールのエステルを有することが現像性の点で好ましい。上記の点から、エチレン性不飽和化合物(E)が(E3)成分と(E4)成分とを併用する場合、その量としては、(E3)成分100質量部に対し、(E4)成分が50質量部以上150質量部以下であることが好ましく、60質量部以上125質量部以下であることがより好ましい。
エチレン性不飽和化合物(E)の含有量が、アルカリ現像性化合物(C)100質量部に対して、20〜200質量部である重合性組成物は、感度が高く、耐薬品性に優れる硬化物が得られることから好ましく、50〜170質量部がより好ましく、80〜150質量部が特に好ましい。
本発明の重合性組成物には、更にエポキシ化合物(F)を加えることができる。エポキシ化合物(F)は、エポキシ基を有すればよいが、上記潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)、重合開始剤(D)及びエチレン性不飽和化合物(E)に分類される化合物を含まない。
エポキシ化合物(F)を含有する重合性組成物は、得られる硬化物がパターン形状に優れることから好ましい。
上記エポキシ化合物(F)としては、例えば、メチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、C12〜13混合アルキルグリシジルエーテル、フェニル−2−メチルグリシジルエーテル、セチルグリシジルエーテル、ステアリルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、2−メチルオクチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、4−n−ブチルフェニルグリシジルエーテル、4−フェニルフェノールグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、ジブロモクレジルグリシジルエーテル、デシルグリシジルエーテル、メトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、エトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ブトキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールモノグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,1,2,2−テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタン及びペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル等のグリシジルエーテル化物;グリシジルアセテート、グリシジルステアレート等のグリシジルエステル類;2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタジオキサン、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、プロパン−2,2−ジイル−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、2,2−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル 3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート、6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキシルメチル 6−メチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−3−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキシルメチル 3,4−エポキシ−5−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシ−2−エポキシエチルシクロヘキサン、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルカルボキシレート、α−ピネンオキシド、スチレンオキシド、シクロヘキセンオキサイド及びシクロペンテンオキサイド等のエポキシシクロアルキル型化合物及びN−グリシジルフタルイミド等が挙げられる。
上記エポキシ化合物としては、エポキシ化ポリオレフィンを用いることもできる。エポキシ化ポリオレフィンとは、ポリオレフィンをエポキシ基含有単量体で変性して、エポキシ基を導入したポリオレフィンである。エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィン、エポキシ基含有単量体、及び必要に応じて他のモノマーとを、共重合法及びグラフト法の何れかにより共重合させることによって製造することができる。エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィン、エポキシ基含有単量体及び他のモノマーは、それぞれ単独で重合させてもよく、他の単量体と複数で重合させてもよい。また、末端に水酸基を有する非共役のポリブタジエンの二重結合を、過酢酸法によりエポキシ化して得ることもでき、分子内に水酸基を持つものを使用してもよい。また、水酸基をイソシアネートでウレタン化し、ここに1級水酸基含有エポキシ化合物を反応させてエポキシ基を導入することもできる。
上記エチレン又は炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、1,3−ブタジエン、1,4−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ピペリレン、3−ブチル−1,3−オクタジエン及びイソプレン等が挙げられる。
上記エポキシ基含有単量体としては、たとえばα,β−不飽和酸のグリシジルエステル、ビニルベンジルグリシジルエーテル及びアリルグリシジルエーテル等が挙げられる。α,β−不飽和酸のグリシジルエステルとしては、具体的にはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル及びエタクリル酸グリシジル等が挙げられ、特にメタクリル酸グリシジルが、製造容易性の点から好ましい。
上記エポキシ化合物としては、市販品も公的に使用することができる。
好適な市販品としては、例えば、エポライト40E、1500NP、1600、80MF、4000及び3002(以上、共栄社化学製);アデカグリシロールED−503、ED−503D、ED−503G、ED−523T、ED−513、ED−501、ED−502、ED−509、ED−518、ED−529、アデカレジンEP−4000、EP−4005、EP−4080及びEP−4085(以上、ADEKA製);デナコールEX−201、EX−203、EX−211、EX−212、EX−221、EX−251、EX−252、EX−711、EX−721、デナコールEX11、EX21、EX41、EX42、EX45、EX46、EX47、EX71、EX92及びEX−731(以上、ナガセケムテックス製);EHPE−3150、セロキサイド2021P、2081、2000及び3000(以上、ダイセル社製);エピオールM、EH、L−41、SK、SB、TB及びOH(以上、日油製);エポライトM−1230及び100MF(以上、共栄社化学製);アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、EXOH、POX、OXA、OXT−101、OXT−211及びOXT−212(以上、東亞合成製);エタナコールOXBP及びOXTP(以上、宇部興産製);2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル及び4−ヒドロキシブチルビニルエーテル(以上、丸善石油化学製);デナコールEX21、EX41、EX42、EX45、EX46、EX47、EX−201、EX−203、EX−711、EX−721、オンコートEX020、EX030、EX040、EX050、EX051、EX010、EX011及び1012(以上、ナガセケムテックス製);オグソールPG−100、EG−200、EG−210及びEG−250(以上、大阪ガスケミカル製);HP4032、HP4032D及びHP4700(以上、DIC製);ESN−475V(東都化成製);マープルーフG−0105SA及びG−0130SP(以上、日油製);エピクロンN−665及びHP−7200(以上、DIC製);EOCN−1020、EOCN−102S、EOCN−103S、EOCN−104S、XD−1000、NC−3000、EPPN−501H、EPPN−501HY、EPPN−502H及びNC−7000L(以上、日本化薬製)等が挙げられる。
エポキシ化合物(F)の含有量が、下記の範囲である重合性組成物は、パターン形状に優れた硬化物が得られることから好ましい。エポキシ化合物(F)の含有量が、アルカリ現像性化合物(C)100質量部に対して、0.1〜50質量部である重合性組成物は、パターン形状に優れた硬化物が得られることから好ましく、0.5〜30質量部がより好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。
本発明の重合性組成物には、更に溶剤を加えることができる。該溶剤としては、通常、必要に応じて上記の各成分(潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)、エチレン性不飽和化合物(E)及び重合開始剤(D)等)を溶解又は分散しえる溶剤を用いることができる。例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン及び2−ヘプタノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン及びジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸シクロヘキシル、乳酸エチル、コハク酸ジメチル及びテキサノール等のエステル系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル及びエチレングリコールモノエチルエーテル等のセロソルブ系溶剤;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール及びアミルアルコール等のアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルアセテート、エチレングリコールモノエチルアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル(PGM)、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート(PGMEA)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メトキシブチルアセテート及びエトキシエチルプロピオネート等のエーテルエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン及びキシレン等のBTX系溶剤;ヘキサン、ヘプタン、オクタン及びシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶剤;テレピン油、D−リモネン及びピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(以上、コスモ松山石油製);及びソルベッソ#100(以上、エクソン化学製);等のパラフィン系溶剤;四塩化炭素、クロロホルム、トリクロロエチレン、塩化メチレン及び1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶剤;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶剤;カルビトール系溶剤、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド及び水等が挙げられ、これらの溶剤は1種又は2種以上の混合溶剤として使用することができる。これらの中でもケトン類及びエーテルエステル系溶剤等、特にPGMEA及びシクロヘキサノン等が、重合性組成物においてレジストと重合開始剤の相溶性がよいので好ましい。
本発明の重合性組成物において、上記溶剤の含有量は、特に限定されるものではないが、重合性組成物全量100質量%中30〜95質量%になることが好ましく、より好ましくは、50〜95質量%である。
溶剤の含有量が上記範囲の場合、ハンドリング性(重合性組成物の粘度や濡れ性)、乾燥時のムラの低減及び液安定性(組成物に含まれる成分の析出や沈降を伴わない)に優れる重合性組成物となり、硬化物を得る際に硬化物の厚さを適切にコントロールできることから好ましい。
本発明の重合性組成物には、必要に応じて、更にアルカリ現像性付与剤、分散剤、有機重合体、無機化合物、カップリング剤、連鎖移動剤、増感剤、界面活性剤、レベリング剤、メラミン化合物、p−アニソール、ハイドロキノン、ピロカテコール、t−ブチルカテコール及びフェノチアジン等の熱重合抑制剤;可塑剤;接着促進剤;充填剤;消泡剤;表面調整剤;酸化防止剤;紫外線吸収剤;分散助剤;凝集防止剤;触媒;硬化促進剤;架橋剤;増粘剤等の慣用の添加物を加えることができる。
上記アルカリ現像性付与剤とは、ラジカル重合性を有さず、アルカリ現像性を付与する化合物であり、そのような化合物としては、酸価を有することでアルカリ水溶液に可溶な化合物であれば特に限定されないが、代表的なものとしてアルカリ可溶性ノボラック樹脂(以下、単に「ノボラック樹脂」という)が挙げられる。ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを酸触媒の存在下に重縮合して得られる。
上記フェノール類としては、例えばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、p−フェニルフェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、ビスフェノールA、ジヒドロキシ安息香酸エステル及び没食子酸エステル等が用いられ、これらのフェノール類のうちフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール及びビスフェノールA等が、耐熱性に優れることから好ましい。これらのフェノール類は、単独でまたは2種以上混合して用いられる。
上記アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α−フェニルプロピルアルデヒド、β−フェニルプロピルアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、m−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−クロロベンズアルデヒド、m−クロロベンズアルデヒド、p−クロロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズアルデヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、p−ニトロベンズアルデヒド、o−メチルベンズアルデヒド、m−メチルベンズアルデヒド、p−メチルベンズアルデヒド、p−エチルベンズアルデヒド及びp−n−ブチルベンズアルデヒド等が用いられ、これらの化合物のうちホルムアルデヒド、アセトアルデヒド及びベンズアルデヒド等が好ましい。これらのアルデヒド類は、単独でまたは2種以上混合して用いられる。アルデヒド類はフェノール類1モル当たり、好ましくは0.7〜3モル、特に好ましくは0.7〜2モルの割合で使用される。
上記酸触媒としては、例えば塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸、又は蟻酸、蓚酸、酢酸等の有機酸が用いられる。これらの酸触媒の使用量は、フェノール類1モル当たり、1×10−4〜5×10−1モルが好ましい。縮合反応においては、通常、反応媒質として水が用いられるが、縮合反応に用いられるフェノール類がアルデヒド類の水溶液に溶解せず、反応初期から不均一系になる場合には、反応媒質として親水性溶媒を使用することもできる。これらの親水性溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール等のアルコール類、またはテトラヒドロフラン及びジオキサン等の環状エーテル類が挙げられる。これらの反応媒質の使用量は、通常、反応原料100質量部当たり、20〜1,000質量部である。縮合反応の反応温度は、反応原料の反応性に応じて適宜調整することができるが、通常、10〜200℃、好ましくは70〜150℃である。縮合反応終了後、系内に存在する未反応原料、酸触媒及び反応媒質を除去するため、一般的には内温を130〜230℃に上昇させ、減圧下に揮撥分を留去し、次いで熔融したノボラック樹脂をスチール製ベルト等の上に流涎して回収する。
また縮合反応終了後に、前記親水性溶媒に反応混合物を溶解し、水、n−ヘキサン及びn−ヘプタン等の沈殿剤に添加することにより、ノボラック樹脂を析出させ、析出物を分離し、加熱乾燥することにより回収することもできる。
上記ノボラック樹脂以外の例としては、ポリヒドロキシスチレンまたはその誘導体、スチレン−無水マレイン酸共重合体及びポリビニルヒドロキシベンゾエート等が挙げられる。
上記分散剤としては、着色剤(B)を分散、安定化できるものであれば何でも良く、市販の分散剤、例えばビックケミー製、BYKシリーズ等を用いることができ、塩基性官能基を有するポリエステル、ポリエーテル、ポリウレタンからなる高分子分散剤、塩基性官能基として窒素原子を有し、窒素原子を有する官能基がアミン、及び/又はその四級塩であり、アミン価が1〜100mgKOH/gのものが好適に用いられる。
上記有機重合体としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレート−エチルアクリレート共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ウレタン樹脂、ポリカーボネートポリビニルブチラール、セルロースエステル、ポリアクリルアミド、飽和ポリエステル、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミック酸樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられ、これらの中でも、ポリスチレン、(メタ)アクリル酸−メチルメタクリレート共重合体、エポキシ樹脂が好ましい。
上記アルカリ現像性化合物(C)と共に、上記有機重合体を用いることによって、硬化物の特性を改善することもできる。
有機重合体を使用する場合、その使用量は、上記アルカリ現像性化合物(C)100質量部に対して、好ましくは10〜500質量部である。
上記無機化合物を含有させることができる。該無機化合物としては、例えば、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化イリジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化カリウム、シリカ及びアルミナ等の金属酸化物;層状粘土鉱物、ミロリブルー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、コバルト系、マンガン系、ガラス粉末、マイカ、タルク、カオリン、フェロシアン化物、各種金属硫酸塩、硫化物、セレン化物、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、水酸化アルミニウム、白金、金、銀及び銅等が挙げられ、これらの中でも、酸化チタン、シリカ、層状粘土鉱物、及び銀等が好ましい。
上記カップリング剤としては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、メチルエチルジメトキシシラン、メチルエチルジエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン等のアルキル官能性アルコキシシラン、ビニルトリクロロシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン等のアルケニル官能性アルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等の(メタ)アクリル酸エステル官能性アルコキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性アルコキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性アルコキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性アルコキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン等のイソシアネート官能性アルコキシシラン、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン等のウレイド官能性アルコキシシラン、トリス−(トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等のイソシアヌレート官能性アルコキシシラン、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラノルマルブトキシド等のチタンアルコキシド類、チタンジオクチロキシビス(オクチレングリコレート)、チタンジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)等のチタンキレート類、ジルコニウムテトラアセチルアセトネート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセトネート等のジルコニウムキレート類、ジルコニウムトリブトキシモノステアレート等のジルコニウムアシレート類、メチルトリイソシアネートシラン等のイソシアネートシラン類等を用いることができる。
カップリング剤を添加することにより、硬化物と基材間の密着性を向上するので好ましい。
上記カップリング剤としては市販品を用いることができ、例えば、KA−1003、KBM−1003、KBE−1003、KBM−303、KBM−403、KBE−402、KBE−403、KBM−1403、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103、KBM−602、KBM−603、KBE−603,KBM−903,KBE−903,KBE−9103,KBM−573、KBM−575、KBM−6123、KBE−585、KBM−703、KBM−802、KBM−803、KBE−846、KBE−9007、KBM−04、KBE−04、KBM−13、KBE−13、KBE−22、KBE−103、HMDS−3、KBM−3063、KBM−3103C、KPN−3504及びKF−99(以上、信越シリコーン製)等が挙げられる。
上記連鎖移動剤及び増感剤としては、一般的に硫黄原子含有化合物が用いられる。例えばチオグリコール酸、チオリンゴ酸、チオサリチル酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプト酪酸、N−(2−メルカプトプロピオニル)グリシン、2−メルカプトニコチン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)カルバモイル]プロピオン酸、3−[N−(2−メルカプトエチル)アミノ]プロピオン酸、N−(3−メルカプトプロピオニル)アラニン、2−メルカプトエタンスルホン酸、3−メルカプトプロパンスルホン酸、4−メルカプトブタンスルホン酸、ドデシル(4−メチルチオ)フェニルエーテル、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、1−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノール、メルカプトフェノール、2−メルカプトエチルアミン、2−メルカプトイミダゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−3−ピリジノール、2−メルカプトベンゾチアゾール、メルカプト酢酸、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)及びペンタエリスリトールテトラキス(3−メルカプトプロピオネート)等のメルカプト化合物;該メルカプト化合物を酸化して得られるジスルフィド化合物、ヨード酢酸、ヨードプロピオン酸、2−ヨードエタノール、2−ヨードエタンスルホン酸及び3−ヨードプロパンスルホン酸等のヨード化アルキル化合物;トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトイソブチレート)、ブタンジオールビス(3−メルカプトイソブチレート)、ヘキサンジチオール、デカンジチオール、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、ブタンジオールビスチオプロピオネート、ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ブタンジオールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、トリスヒドロキシエチルトリスチオプロピオネート、下記化合物No.C1、昭和電工製カレンズPE1及びNR1等が挙げられる。
Figure 2021187935
上記界面活性剤としては、高級脂肪酸アルカリ塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸塩等のアニオン系界面活性剤、高級アミンハロゲン酸塩、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド等の非イオン界面活性剤、両性界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤等の界面活性剤を用いることができる。
上記レベリング剤としては、シリコーン系レベリング剤、アクリル系レベリング剤、フッ素系レベリング剤、ビニル系レベリング剤などに大別できる。例えばフッ素系レベリング剤は、フルオロ脂肪族炭化水素骨格を有するレベリング剤やエーテル結合を介した繰り返し単位であるポリフルオロアルキレンエーテル骨格を有するレベリング剤が挙げられる。レベリング剤を含有することは均一な硬化物が得られる点で好ましい。
重合性組成物がレベリング剤を含有する場合、組成物中の溶剤以外の全成分100質量部に対し、0.01〜1質量部であることがレベリング剤を含有することによる上記効果を高める点で好ましく、0.01〜0.5質量部であることがより好ましい。
上記メラミン化合物としては、(ポリ)メチロールメラミン、(ポリ)メチロールグリコールウリル、(ポリ)メチロールベンゾグアナミン及び(ポリ)メチロールウレア等の窒素化合物中の活性メチロール基(CHOH基)の全部又は一部(少なくとも2つ)がアルキルエーテル化された化合物を挙げることができる。ここで、アルキルエーテルを構成するアルキル基としては、メチル基、エチル基及びブチル基が挙げられ、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分子内で自己縮合していてもよく、二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形成されていてもよい。具体的には、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサブトキシメチルメラミン、テトラメトキシメチルグリコールウリル及びテトラブトキシメチルグリコールウリル等を用いることができる。これらのなかでも、ヘキサメトキシメチルメラミン及びヘキサブトキシメチルメラミン等のアルキルエーテル化されたメラミンが好ましい。
本発明の重合性組成物において、潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)、エチレン性不飽和化合物(E)及び重合開始剤(D)及び溶剤以外の任意成分の含有量は、その使用目的に応じて適宜選択され、本発明の効果を損なわない限りにおいては、特に制限されないが、好ましくは、潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)、エチレン性不飽和化合物(E)及び重合開始剤(D)の合計100質量部に対して、合計で20質量部以下である。
本発明のBCS用感光性組成物は、必須成分として、潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)、エチレン性不飽和化合物(E)及び重合開始剤(D)を含有し、感光性及びアルカリ現像性を有し、BCSを形成することに特に適した組成物である。
本発明の重合性組成物又はBCS用感光性組成物並びに硬化物は、硬化性塗料、ワニス、硬化性接着剤、プリント基板、表示装置(カラーテレビ、PCモニタ、携帯情報端末及びデジタルカメラ等のカラー表示の液晶表示パネルにおけるカラーフィルタ、種々の表示用途用のカラーフィルタ、CCDイメージセンサのカラーフィルタ、タッチパネル、電気発光表示装置、プラズマ表示パネル、有機ELの黒色隔壁)、粉末コーティング、印刷インク、印刷版、接着剤、ゲルコート、電子工学用のフォトレジスト、電気メッキレジスト、エッチングレジスト、はんだレジスト、絶縁膜、ブラックマトリクス、及びLCDの製造工程において構造を形成するためのレジスト、電気及び電子部品を封入するための組成物、ソルダーレジスト、磁気記録材料、微小機械部品、導波路、光スイッチ、めっき用マスク、エッチングマスク、カラー試験系、ガラス繊維ケーブルコーティング、スクリーン印刷用ステンシル、ステレオリトグラフィによって三次元物体を製造するための材料、ホログラフィ記録用材料、画像記録材料、微細電子回路、脱色材料、画像記録材料のための脱色材料、マイクロカプセルを使用する画像記録材料用の脱色材料、印刷配線板用フォトレジスト材料、UV及び可視レーザー直接画像系用のフォトレジスト材料、プリント回路基板の逐次積層における誘電体層形成に使用するフォトレジスト材料及び保護膜等の各種の用途に使用することができ、その用途に特に制限はないが、上記用途の中でも表示装置には、特に好適に用いることができる。
本発明の表示装置は、本発明の硬化物(特にBCS)を備える以外は従来公知の表示装置と同じ構成であるが、BCSは、セルとセルの間に設けるのがよい。
有機ELの黒色隔壁として本発明の重合性組成物を用いる場合、パターン形状の垂直化、現像密着性の向上、耐熱性が向上することから重量平均分子量5,000以上のアルカリ現像性化合物を用いることが好ましく、更に好ましくは重量平均分子量7,000〜15,000のアルカリ現像性化合物を用いることが好ましい。更に、アルカリ現像性化合物が、上記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる構造を有する不飽和化合物である場合が特に好ましい。
本発明の重合性組成物及びBCS用感光性組成物を用いて硬化物を製造する方法について、以下に詳細に説明する。
本発明の重合性組成物及びBCS用感光性組成物は、スピンコーター、ロールコーター、バーコーター、ダイコーター、カーテンコーター、各種の印刷、浸漬等の公知の手段で、ソーダガラス、石英ガラス、半導体基板、金属、紙、プラスチック等の支持基体上に適用することができる。また、一旦フィルム等の支持基体上に施した後、他の支持基体上に転写することもでき、その適用方法に制限はない。
また、本発明の重合性組成物及びBCS用感光性組成物を硬化させる際に用いられるエネルギー線の光源としては、超高圧水銀ランプ、LED、高圧水銀ランプ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、水銀蒸気アーク灯、キセノンアーク灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、蛍光灯、タングステンランプ、エキシマーランプ、殺菌灯、発光ダイオード、CRT光源等から得られる2,000オングストロームから7,000オングストロームの波長を有する電磁波エネルギーや電子線、X線、放射線等の高エネルギー線を利用することができるが、生産性が高く、高品質な硬化物が得られることから好ましくは、波長300〜450nmの光を発光する超高圧水銀ランプ、LED等が挙げられる。
更に、露光光源にレーザー光を用いることにより、マスクを用いずに、コンピューター等のデジタル情報から直接画像を形成するレーザー直接描画法が、生産性のみならず、解像性や位置精度等の向上も図れることから有用であり、そのレーザー光としては、340〜430nmの波長の光が好適に使用されるが、エキシマーレーザー、窒素レーザー、アルゴンイオンレーザー、ヘリウムカドミウムレーザー、ヘリウムネオンレーザー、クリプトンイオンレーザー、各種半導体レーザー及びYAGレーザー等の可視から赤外領域の光を発するものも用いられる。これらのレーザーを使用する場合には、可視から赤外の当該領域を吸収する増感色素が加えられる。
本発明の硬化物はBCSとして特に有用である。BCSは、(1)本発明のBCS用感光性組成物の塗膜を基板上に形成する工程、(2)該塗膜に所定のパターン形状を有するマスクを介して放射線を照射する工程、(3)露光後のベーク工程、(4)露光後の該被膜を現像する工程、(5)現像後の該被膜を加熱する工程により好ましく形成される。
上記マスクとしては、ハーフトーンマスク又はグレースケールマスク等の多階調マスクを用いることもできる。
本発明の表示装置は、本発明の硬化物(特にBCS)を備える以外は従来公知の表示装置と同じ構成であるが、BCSは、セルとセルの間に設けるのがよい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等に限定されるものではない。
[製造例1]ラクタムブラック分散液B−1の調製
有機系の黒色顔料(ラクタムブラックとしてブラック582;BASF社製)、分散剤(BYK−167、固形分100質量%)および分散物のためのポリマー(後述するアルカリ現像性化合物PGMEA溶液C−1)を、それぞれ、16質量部、4.0質量部および1.0質量部の割合で混合した後で、この混合物にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)を固形分濃度25質量%となるよう秤量し、混合物を作成した。
上記混合物をスターラーにより予備混合した後、直径0.3mmのジルコニアビーズを分散物(溶剤:PGMEA除く)と同じ重量で添加し、25〜60℃の温度で6時間にわたってペイントシェーカーによる分散物処理にかけたのち、フィルタを用いてジルコニアビーズを取り除き、分散液を得た。得られた分散液にPGMEAを追加し、分散物濃度が20質量%となるように調整し、スターラーにより均一にした後、ラクタムブラック分散液B−1を得た。
[製造例2]ぺリレンブラック分散液B−2の調製
有機系の黒色顔料[ペリレンブラックとしてC.I.ピグメントブラック31(PalIogenBlackS0084;BASF社製)]、分散剤(BYK−167)及び分散物のためのポリマー(後述するアルカリ現像性化合物PGMEA溶液C−1)を、それぞれ、12質量部、4.0質量部および1質量部の割合で混合した後で、この混合物にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセタート(PGMEA)を固形分濃度25質量%となるよう秤量し、混合物を作成した。
上記混合物をスターラーにより予備混合した後、直径0.3mmのジルコニアビーズを分散物(溶剤:PGMEA除く)と同じ重量で添加し、25〜60℃の温度で6時間にわたってペイントシェーカーによる分散物処理にかけたのち、フィルタを用いてジルコニアビーズを取り除き、分散液を得た。得られた分散液にPGMEAを追加し、分散物濃度が20質量%となるように調整し、スターラーにより均一にした後、ペリレンブラック分散液B−2を得た。
[製造例3]アルカリ現像性化合物PGMEA溶液C−1の調製
1,1−ビス〔4−(2,3−エポキシプロピルオキシ)フェニル〕インダンの184g、アクリル酸58g、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール0.26g、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.11g及びPGMEA105gを仕込み、120℃で16時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、PGMEA160g、ビフタル酸無水物59g及びテトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド0.24gを加えて、120℃で4時間撹拌した。更に、テトラヒドロ無水フタル酸20gを加え、120℃で4時間、100℃で3時間、80℃で4時間、60℃で6時間、40℃で11時間撹拌した後、PGMEA128gを加えて、PGMEA溶液としてアルカリ現像性化合物C−1を得た(Mw=5000、Mn=2100、酸価(固形分)92.7mgKOH/g)。アルカリ現像性化合物PGMEA溶液C−1におけるアルカリ現像性化合物の含有率は45質量%であった。
[実施例1〜4及び比較例1〜3]重合性組成物の調製
[表1]〜[表4]の配合に従って各成分を混合し、重合性組成物(実施例1〜4及び比較例1〜3)を得た。尚、表中の配合の数値は質量部を表す。
また、表中の各成分の符号は、下記の成分を表す。
A−1 下記式(1a)で表される潜在性添加剤
A−2 下記式(1b)で表される潜在性添加剤
Figure 2021187935
B−1 ラクタムブラック分散液B−1
B−2 ぺリレンブラック分散液B−2
C−1 アルカリ現像性化合物PGMEA溶液C−1
C−2 CCR−1171H
(クレゾールノボラック型エポキシアクリレート化合物。有効成分67質量%PGMEA溶液、重量平均分子量6500、酸価99mgKOH/g;日本化薬社製)
D−1 重合開始剤No.D1(下記式の化合物)
Figure 2021187935
E−1 EBECRYL3700
(ビスフェノールA型エポキシアクリレート。重量平均分子量500、官能基数2、酸価1mgKOH/g以下;ダイセルオルネクス社製)
E−2 ペンタエリスリトールテトラアクリレート
E−3 ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
F−1 157S70 (ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物;三菱化学社製)
G−1 F554(フッ素系レベリング剤;DIC社製)
G−2 潜在性酸化防止添加剤 No.1(下記式の化合物)
Figure 2021187935
G−3 TINUVIN477(UVA ;BASF社製)
H−1 PGMEA
[重合性組成物から得られる硬化物の評価]
実施例1〜4及び比較例1〜3の重合性組成物から得られる硬化物について、遮光性(OD値)、電圧保持率(VHR)、露光感度及びパターン形状の評価を、下記の手順で行った。結果を[表1]に併記する。
(OD値)
ガラス基板上に実施例1〜4の重合性組成物及び比較例1〜3の比較重合性組成物をスピンコート(300rpm、7秒間)し乾燥させた後、90℃で100秒間プリベークを行った。光源として超高圧水銀ランプを用いて露光後した後、230℃で30分間ポストベークして硬化物を作成した。得られた膜のOD値を、マクベス透過濃度計を用いて測定し、該OD値をポストベーク後の膜厚で割って、膜厚あたりのOD値を算出した。
膜厚あたりのOD値が0.5以上の硬化物はBCSとして使用することができ、膜厚あたりのOD値が1.0以上の硬化物はBCSとして好ましく使用することができ、膜厚あたりのOD値が1.5以上の硬化物はBCSとして特に好ましく使用できる。膜厚あたりのOD値が0.5未満の硬化物はBCSとして使用できない。
(VHR)電圧保持率
実施例1〜4で得られた重合性組成物及び比較例1〜3で得られた比較重合性組成物を、ガラス基板(100mm×100mm)上にスピンコーターを用いて塗布し、90℃で100秒間プリベークを行い、膜厚4.0μmの塗膜を形成した。次いで、ミラープロジェクションアライナー(製品名:TME−150RTO、株式会社トプコン製)を使用し、マスクを介さず塗膜に紫外線を照射量200mJ/cmで照射した。その後、230℃で30分間、ポストベークを行った。
ポストベーク後の塗膜の1質量部を40質量部のADEKA社製の液晶「RS−182」と混合し、120℃で1時間保存した。これを室温に取り出し静置後、上澄み液を採取した。採取した液晶組成物について、上記液晶を混合する前後でのVHR(電圧保持率)を比較し、VHRの低下率を求め、下記基準により評価を行った。VHRは、セル詰め後に取得とUV露光(光配向用の配向膜を配向させるため)2J(2000mJ)後に取得した。評価は、液晶組成物を液晶評価用TNセル(セル厚5μm、電極面積8mm×8mm配向膜JALS2096)に注入し、VHRをVHR−1A(東陽テクニカ製)を用い測定した。(測定条件:パルス電圧幅60μs、フレーム周期16.7ms、波高±5V、測定温度60℃)
VHRが、90%以上の硬化物は、BCSとして使用することができ、VHRが、95%以上の硬化物は、BCSとして好ましく使用することができ、VHRが、98%以上の硬化物は、BCSとして特に好ましく使用することができる。
VHRが90%未満の硬化物は、BCSとして使用できない。
(露光感度)
実施例1〜4で得られた重合性組成物及び比較例1〜3で得られた比較重合性組成物を、ガラス基板(100mm×100mm)上にスピンコーターを用いて塗布し、100℃で100秒間プリベークを行い、厚さ4μmの塗膜を得た。得られた塗膜に対してマスクを介して、光源としてミラープロジェクションアライナー(製品名:TME-150RAK、株式会社トプコン製)を用いて照射量50mJ/cmで露光した。
露光後の塗膜を4質量%の水酸化カリウムの水溶液に25℃で60秒間浸漬して現像し、良く水洗した。水洗乾燥後、パターンの高さが前述した塗工膜厚4μmに対して、95%以上である場合をA、90〜95%である場合をB、90%以下である場合をCとして評価した。
(パターン形状)
上記の(露光感度)の評価において、現像後、水洗乾燥した塗膜を更に230℃×30minで焼成した。得られたパターンを目視で確認し、その形状が図1に示すラウンド形状である場合をA、図1に示すアンダーカット(T型)形状である場合をBとした。
Figure 2021187935
[表1]から明らかなように、本発明の重合性組成物より得られる硬化物は、露光感度が高く、高精細なパターンが形成でき、プロセス時に液晶汚染が小さく電圧保持率に優れることからディスプレイ向けのブラックカラムスペーサー(BCS)用重合性組成物として有用である。

Claims (11)

  1. 下記式(I)で表される潜在性添加剤(A)、着色剤(B)、アルカリ現像性化合物(C)及び重合開始剤(D)を含有する重合性組成物。
    Figure 2021187935
    (式中、Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基を表し、
    は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
    <群A>は、炭素−炭素二重結合、−O−、−S−、−CO−、−O−CO−、−CO−O−及び−SO−であり、
    は、炭素原子数1〜20のアルキル基を表し、
    aは、0〜3の整数を表し、
    aが2又は3である場合、複数存在するRは、それぞれ独立に、同一であっても異なっていてもよく、
    mは、1〜6の整数を表し、
    mが2以上の整数である場合、複数存在するR、R及びRは、それぞれ独立に、同一であっても異なっていてもよく、
    Xは、mが1の場合、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、水酸基、ニトロ基、カルボキシ基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20のアルキル基又は炭素原子数1〜20のアルキル基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、mが2〜6の場合、直接結合、mと同数の価数を有する炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜35の基、炭素原子数1〜35の脂肪族炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基、炭素原子数6〜35の芳香族炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基又は複素環を含有する炭素原子数2〜35の基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、上記<群A>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
    分子内に1つ以上の複素環を有する。)
  2. 着色剤(B)が黒色顔料である請求項1に記載の重合性組成物。
  3. 着色剤(B)がラクタムブラックである請求項1又は2に記載の重合性組成物。
  4. アルカリ現像性化合物(C)が、
    下記式(II)で表されるエポキシ化合物に不飽和一塩基酸を付加させた構造を有するエポキシ付加化合物と、
    多塩基酸無水物とのエステル化反応により得られる構造を有する不飽和化合物である請求項1〜3の何れか一項に記載の重合性組成物。
    Figure 2021187935
    (式中、Mは直接結合、炭素原子数1〜20の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−、−SS−、−SO−、−CO−、−OCO−又は下記式(a)、(b)、(c)又は(d)で表される群から選ばれる置換基を表し、
    101、R102、R103、R104、R105、R106、R107及びR108は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換された基又はハロゲン原子を表し、
    nは0〜10の数であり、
    n≧1の場合、複数存在するR101、R102、R103、R104、R105、R106、R107及びR108及びMは、それぞれ、同一である場合もあり、異なる場合もある。)
    Figure 2021187935
    (式中、Rは、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
    10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、R29、R30、R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37及びR38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換された基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基が、不飽和結合、−O−若しくは−S−で置換された基又はハロゲン原子を表し、
    10とR11、R11とR12、R12とR13、R13とR14、R22とR15、R15とR16、R30とR23、R23とR24、R24とR25、R38とR31、R31とR32、R32とR33、R34とR35、R35とR36及びR36とR37は結合して環を形成する場合があり、
    式(a)、(b)、(c)及び(d)で表される基中の*は、結合手を表す。)
  5. 重合開始剤(D)が、下記式(III)で表される基を有する重合開始剤である請求項1〜4の何れか一項に記載の重合性組成物。
    Figure 2021187935
    (式中、R41及びR42は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、炭素原子数1〜20の炭化水素基、複素環を含有する炭素原子数2〜20の基、炭素原子数1〜20の炭化水素基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群B>より選ばれる2価の基に置換された基又は複素環を含有する炭素原子数2〜20の基中のメチレン基の1つまたは2つ以上が、下記<群B>より選ばれる2価の基に置換された基を表し、
    上記<群B>は、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NR43−、−NR43CO−及び−S−であり、
    43は、水素原子、炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、
    m1は0又は1を表し、
    式中の*は、結合手を表す。)
  6. 更にエチレン性不飽和化合物(E)を含有する請求項1〜5の何れか一項に記載の重合性組成物。
  7. 更にエポキシ化合物(F)を含有する請求項1〜6の何れか一項に記載の重合性組成物。
  8. 請求項1〜7の何れか一項に記載の重合性組成物からなるブラックカラムスペーサー用感光性組成物。
  9. 請求項1〜7の何れか一項に記載の重合性組成物又は請求項8に記載のブラックカラムスペーサー用感光性組成物を用いて硬化物を製造する方法。
  10. 請求項1〜7の何れか一項に記載の重合性組成物又は請求項8に記載のブラックカラムスペーサー用感光性組成物の硬化物。
  11. 請求項10に記載の硬化物を含有する表示装置。
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