JP2021169222A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の目的は、メンテナンス部材の退避位置を、乾燥部の配置を考慮した適切な位置に設定することができる液体噴射装置を提供することにある。
上記構成によれば、媒体が搬送経路に沿って搬送される際には、退避位置にある空間形成部材と乾燥部との間を同媒体が通過する。そのため、乾燥部によって加熱された空気が退避位置にある空間形成部材に向けて流れないように、搬送経路に沿って搬送される媒体によって気体の流れを遮ることができる。したがって、空間形成部材が退避位置にあるときに、同空間形成部材に保持された液体の蒸発の抑制効果を高めることができる。
乾燥部が発する熱によって暖められた空気は上方に移動しやすい。この点、上記構成では、ノズルの開口が、乾燥部よりも下方に位置しているため、上記暖められた空気が開口を通じてノズル内に入り込みにくい。したがって、ノズル内の液体の蒸発を抑制することができる。
以下、液体噴射装置を具体化した第1の実施形態を図1〜図5に従って説明する。
図1に示すように、液体噴射装置の一例であるプリンター11の筐体12内には、媒体の一例である用紙Pを搬送経路20に沿って搬送する搬送装置29と、搬送されている用紙Pに印刷を施す印刷ユニット14とが設けられている。図1において紙面と直交する方向を用紙の幅方向とした場合、搬送経路20は、用紙の幅方向と交差する方向、望ましくは幅方向と直交する方向に用紙Pを搬送するように形成されている。
排出機構25は、搬送経路20に沿って配置されている複数の排出ローラー対19を有している。この排出機構25によって搬送される用紙Pは、筐体12に形成されている媒体排出口26から筐体12外に排出される。つまり、この媒体排出口26が、搬送経路20の下流端となっている。そして、媒体排出口26から排出された用紙Pは、図1に二点鎖線で示すように、載置台55上に積層状態で載置される。
図1、図2及び図3に示すように、プリンター11は、制御部の一例である制御装置100を有しており、この制御装置100は、搬送装置29、印刷ヘッド141、乾燥部65、静電搬送移動装置51及びキャップ駆動装置73を制御する。例えば、用紙Pに形成する画像に関する画像データが印刷要求と共に制御装置100に入力されると、制御装置100は、画像データを印刷用のデータに変換し、同印刷用のデータに基づいて印刷ヘッド141からのインク噴射を制御する。
図1に示すように、キャップ70が退避位置に位置し、静電搬送部50が支持位置に位置している状況下で、用紙Pへの印刷が行われる。このとき、用紙Pへのインクの付着量が多いと判断されるときには、乾燥部65から用紙Pに向けて温風が送出される。
(1)本実施形態のプリンター11では、キャップ70の退避位置は、空間形成位置よりも乾燥部65から離れている。そのため、キャップ70が退避位置に位置しているときにキャップ70に付着しているインク、及びキャップ70内のインク吸収材71が保持しているインクが蒸発しにくくなる。したがって、キャップ70の退避位置を、乾燥部65の配置を考慮した適切な位置に設定することができる。
次に、液体噴射装置を具体化した第2の実施形態を図6〜図10に従って説明する。本実施形態のプリンター11では、メンテナンス部材として、キャップ70の他、吸収部材、払拭部材が設けられている点などが第1の実施形態と相違している。したがって、以下の説明においては、第1の実施形態と相違する部分について主に説明するものとし、第1の実施形態と同一の部材構成には同一符号を付して重複説明を省略するものとする。
(7)本実施形態のプリンター11では、吸収部材80の退避位置を、接触位置よりも乾燥部65の近くに設定している。そのため、吸収部材80が退避位置に位置しているときに同吸収部材80からインクが蒸発しやすくなる。その結果、吸収部材80が接触位置に移動する時点での同吸収部材80のインクの含有量が少なくなり、ノズル形成面143に付着しているインクが吸収部材80に吸収されやすくなる。したがって、吸収部材80の退避位置を、乾燥部65の配置を考慮した適切な位置に設定することができる。
・印刷ヘッド141が噴射する液体として、顔料インクなどの沈降成分を含む液体を用いる場合、含有成分が沈降して液体濃度が変化するおそれがある。そのため、液体収容体61から印刷ヘッド141に至る供給経路に、インクを循環させるための循環流路を設けてもよい。循環流路は、例えば、印刷ヘッド141と液体収容体61の供給流路の途中に設けてもよいし、供給流路の途中から液体収容体61にインクを戻す返送流路としてもよいし、印刷ヘッド141から供給流路の途中にインクを戻す返送流路としてもよいし、印刷ヘッド141から液体収容体61にインクを戻す返送流路としてもよい。
・ラインヘッド型の印刷ヘッド141を備えるプリンターなどでは、インクを収容する液体収容体61が筐体12の外部に設けられているものもある。こうしたプリンターでは、乾燥部65の上方域(すなわち、直上)を、液体収容体61から印刷ヘッド141にインクを供給するための供給経路62の一部が位置するようにしてもよい。例えば、液体収容体61からインクが供給されるサブタンクを、乾燥部65の上方位置に配置してもよい。
・規定方向Xにおける乾燥部65と印刷ヘッド141との間の距離がある程度長い場合には、乾燥部65を、その一部がノズル形成面143よりも下方に位置するように配置してもよい。
・液体噴射装置は、インク以外の他の液体(機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする液体噴射装置であってもよい。例えば、液体噴射装置は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散又は溶解のかたちで含む液状体を噴射する装置であってもよい。また、液体噴射装置は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する装置であってもよい。さらに、液体噴射装置は、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する装置であってもよい。また、液体噴射装置は、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する装置であってもよい。
Claims (8)
- 搬送経路に沿って搬送される媒体を支持する媒体支持部と、
前記媒体支持部に支持されている媒体に対して液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
液体が付着した媒体を加熱により乾燥させる乾燥部と、
前記ノズルが開口する閉空間を形成する空間形成部材と、を備え、
前記空間形成部材は、前記閉空間を形成する際に配置される空間形成位置と、同空間形成位置よりも前記乾燥部から離れた退避位置との間で移動するように構成されている
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 搬送経路に沿って搬送される媒体に対して液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
液体が付着した媒体を加熱により乾燥させる乾燥部と、
前記液体噴射ヘッドに付着している液体を吸収する吸収部材と、を備え、
前記吸収部材は、前記液体噴射ヘッドに接触する接触位置と、前記液体噴射ヘッドから離れ、且つ前記接触位置よりも前記乾燥部に近い退避位置との間で移動するように構成されている
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 搬送経路に沿って搬送される媒体に対して液体を噴射するノズルを有する液体噴射ヘッドと、
液体が付着した媒体を加熱により乾燥させる乾燥部と、
前記液体噴射ヘッドに対して相対移動することで前記液体噴射ヘッドにおいて前記ノズルが開口する領域を払拭する部材であって、湿潤状態の払拭部材と、を備え、
前記払拭部材は、前記領域を払拭する際に配置される払拭位置と、前記払拭位置よりも前記液体噴射ヘッド及び前記乾燥部から離れた退避位置との間で移動するように構成されている
ことを特徴とする液体噴射装置。 - 前記媒体支持部は、前記液体噴射ヘッドよりも下方となる位置であって且つ搬送される媒体を支持する支持位置と、前記搬送経路から外れた退避位置との間を移動するように構成され、
前記支持位置に前記媒体支持部が配置され、同媒体支持部が媒体を支持しているときに前記ノズルから噴射された液体が同媒体に付着するようになっており、
前記乾燥部は、前記支持位置よりも上方に配置されており、
前記空間形成部材の退避位置は、前記支持位置よりも下方に設定されている
ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。 - 前記搬送経路は、前記退避位置と前記乾燥部との間を媒体が通過するように構成されている
ことを特徴とする請求項1又は請求項4に記載の液体噴射装置。 - 前記乾燥部は、前記ノズルの開口よりも上方に配置されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項5のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記乾燥部を制御する制御部を備え、
前記制御部は、前記ノズルから媒体に噴射される液体の量が閾値以上であることを条件に、前記乾燥部による加熱を実施する
ことを特徴とする請求項1〜請求項6のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。 - 前記液体噴射ヘッドに供給する液体を収容する液体収容体が装着される装着部を備え、
前記装着部は、同装着部に装着された前記液体収容体の少なくとも一部が前記乾燥部の真上に位置するように配置されている
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のうち何れか一項に記載の液体噴射装置。
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