JP2021165732A - 抵抗マッピング装置、抵抗測定装置、抵抗測定方法、プログラム、及び記録媒体 - Google Patents

抵抗マッピング装置、抵抗測定装置、抵抗測定方法、プログラム、及び記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】測定対象物の抵抗分布を得ることができる抵抗マッピング装置、抵抗測定装置、抵抗測定方法、プログラム、及び記録媒体を提供する。【解決手段】抵抗マッピング装置100は、第1面に複数の第1電極112が設けられた第1チップ110と、第3面に、複数の第1電極112に対応する複数の第2電極122が設けられた第2チップ120と、複数の第1電極112及び複数の第2電極122に電気的に接続されており、第1チップ110と第2チップ120との間に測定対象物900が配置された状態で、測定対象物900において複数の第1電極112及び複数の第2電極122のうち互いに対応する各第1電極112と第2電極122との間の部分の抵抗を測定し、測定対象物900において複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータを取得可能な測定部160と、を備える。【選択図】図2

Description

実施形態は、抵抗マッピング装置、抵抗測定装置、抵抗測定方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
従来から、一対の電極の間に測定対象物が配置された状態で、一対の電極の間に電圧を印加し、測定対象物の抵抗を測定するマルチメータ等の抵抗測定装置が知られている。しかしながら、このような抵抗測定装置では、測定対象物において一対の電極の間の部分の抵抗しか測定できないという課題がある。
特開2007−309797号公報
実施形態は、測定対象物の抵抗分布を得ることができる抵抗マッピング装置、抵抗測定装置、抵抗測定方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
実施形態に係る抵抗マッピング装置は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極に電気的に接続されており、前記第1チップと前記第2チップとの間に測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のうち互いに対応する各第1電極と第2電極との間の部分の抵抗を測定し、前記測定対象物において前記複数の第1電極のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータを取得可能な測定部と、を備える。
実施形態に係る抵抗測定装置は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極に電気的に接続され、前記第1チップと前記第2チップとの間に測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において、前記複数の第1電極のうちの一つと前記複数の第2電極のうちの一つとの間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定可能な測定部と、を備える。
実施形態に係る抵抗測定方法は、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、の間に、測定対象物を配置するステップと、前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと、複数の第2電極のうちの一つと、の間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップと、を備える。
実施形態に係るプログラムは、第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、の間に、測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと、複数の第2電極のうちの一つと、の間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップを処理部に実行させることが可能である。
実施形態に係る記録媒体は、上記に記載のプログラムを記憶している。
第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す斜視図である。 第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。 第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置の第1チップ及び第1配線基板を示す平面図である。 第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置の第2チップ及び第2配線基板を示す平面図である。 第1軸にX方向における位置をとり、第1軸を直交する第2軸にY方向における位置をとり、第1軸及び第2軸と直交する第3軸に抵抗をとり、第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置により取得されたマッピングデータを例示するグラフである。 第2の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。 第2の実施形態に係る抵抗マッピング装置の第1チップ及び第1配線基板を示す平面図である。 第2の実施形態に係る抵抗マッピング装置の第2チップ及び第2配線基板を示す平面図である。 第3の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。 第4の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。 第5の実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。 図12(a)及び図12(b)は、第6の実施形態に係る抵抗測定方法を示す模式図である。 第6の実施形態に係る抵抗測定装置を示す部分端面図である。 第7の実施形態に係る抵抗測定装置を示す部分端面図である。
<第1の実施形態>
先ず、第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す斜視図である。
図2は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置100(抵抗測定装置100)は、図1を参照して概説すると、第1チップ110と、第2チップ120と、第1配線基板130と、第2配線基板140と、押圧機構151と、位置調整機構152と、測定部160と、制御部170と、操作部181と、表示部182と、を備える。
抵抗マッピング装置100は、本実施形態では、測定対象物900の抵抗の面分布を測定するために用いられる。測定対象物900としては、例えば、評価対象部に導電性を有するフィルム、シート、又は板等が挙げられる。測定対象物900の抵抗の面分布を測定することで、図2に示すように、測定対象物900を破壊することなく測定対象物900の中に空隙901又は抵抗値変化等の欠陥が存在するか否かを推定できる。
以下、抵抗マッピング装置100の各部について詳述する。以下では、XYZ直交座標系を用いる。第2チップ120から第1チップ110に向かう方向を「Z方向」又は「上方向」という。上方向の反対方向を「下方向」という。Z方向と直交する一の方向を「X方向」という。Z方向及びX方向と直交する一の方向を「Y方向」という。
第1チップ110は、半導体素子である。図2に示すように、第1チップ110は、基板111と、複数の第1電極112と、複数の第1貫通電極113と、被覆層114と、を有する。
基板111は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。図1に示すように、平面視における基板111の形状は、本実施形態では矩形である。ただし、平面視における基板111の形状は上記に限定されない。
図2に示すように、基板111の表面は、上面111a及び下面111bを含む。上面111aは、X方向及びY方向に平行である。下面111bは、上面111aの反対側に位置する。下面111bは、X方向及びY方向に平行である。基板111の下面111bには、複数の第1電極112が配置されている。また、基板111には、複数の第1電極112に対応して、基板111を厚み方向に貫通する複数の第1貫通電極113が設けられている。第1貫通電極113の数は、第1電極112の数と等しい。
各第1電極112は、バンプであり、銅又は半田等の導電性材料からなる。各第1電極112の形状は、例えば、略円柱形状である。各第1電極112は、下面111bから下方向に突出している。
図3は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置の第1チップ及び第1配線基板を示す平面図である。
複数の第1電極112は、本実施形態ではX方向及びY方向に略等間隔で配列されている。すなわち、複数の第1電極112は、X方向及びY方向において、格子状に配列されている。図3では、第1電極112がY方向に13行かつX方向に13列の合計169個設けられている。ただし、第1電極112の数は、上記に限定されない。複数の第1電極112は、互いに離隔している。X方向において隣り合う第1電極112の中心同士の距離Δx1は、本実施形態では、Y方向において隣り合う第1電極112の中心同士の距離Δy1と概ね等しい。距離Δx1及び距離Δy1は、40μm以上2000μm以下であることが好ましい。ただし、複数の第1電極112は、下面111b上において分散するように配置されていればよく、複数の第1電極112の配置パターンは上記に限定されない。例えば、距離Δx1と距離Δy1は、異なっていてもよい。
図2に示すように、各第1貫通電極113は、銅等の導電性材料からなる。複数の第1貫通電極113は、複数の第1電極112に一対一で電気的に接続されている。各第1貫通電極113は、基板111の下面111bから上面111aに向かって延びている。各第1貫通電極113の下端は、導電部材115に接している。各第1貫通電極113は、導電部材115を介して対応する第1電極112に電気的に接続されている。各第1貫通電極113の上端は、導電部材116に接している。複数の第1貫通電極113は、相互に離隔している。
被覆層114は、基板111の下面111bを覆っている。被覆層114は、例えば樹脂材料からなる。
第2チップ120は、半導体素子である。第2チップ120は、第1チップ110の下方に配置されている。第1チップ110と第2チップ120との間には、測定対象物900が配置される。第2チップ120は、基板121と、複数の第2電極122と、複数の第2貫通電極123と、被覆層124と、を有する。
基板121は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。図1に示すように、平面視における基板121の形状は、本実施形態では矩形である。ただし、平面視における基板121の形状は上記に限定されない。
図2に示すように、基板121の表面は、上面121a及び下面121bを含む。上面121aは、X方向及びY方向に平行である。上面121aは、第1チップ110の下面111bと対向している。上面121aには、複数の第1電極112に対応する複数の第2電極122が設けられている。第2電極122の数は、第1電極112の数に等しい。下面121bは、上面121aの反対側に位置する。下面121bは、X方向及びY方向に平行である。基板121には、複数の第2電極122に対応して、基板121を厚み方向に貫通する複数の第2貫通電極123が設けられている。第2貫通電極123の数は、第2電極122の数と等しい。
各第2電極122は、バンプであり、銅又は半田等の導電性材料からなる。各第2電極122の形状は、例えば、略円柱形状である。各第2電極122は、上面121aから上方向に突出している。
図4は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置の第2チップ及び第2配線基板を示す平面図である。
複数の第2電極122は、複数の第1電極112と同様に、X方向及びY方向に略等間隔で配列されている。すなわち、複数の第2電極122は、X方向及びY方向において、格子状に配列されている。図4では、第2電極122がY方向に13行かつX方向に13列の合計169個設けられている。ただし、第2電極122の数は、第1電極112の数と同じである限り上記に限定されない。複数の第2電極122は、互いに離隔している。X方向において隣り合う第2電極122の中心同士の距離Δx2は、X方向において隣り合う第1電極112の中心同士の距離Δx1(図3参照)と概ね等しい。同様に、Y方向において隣り合う第2電極122の中心同士の距離Δy2は、Y方向において隣り合う第1電極112の中心同士の距離Δy1(図3参照)と概ね等しい。
以下では、複数の第1電極のそれぞれを複数の第2電極122のうちのいずれかの第2電極122と対向させた場合に、複数の第1電極112及び複数の第2電極122のうち、図2に示すように、相互の距離が最も短い第1電極112及び第2電極122を「互いに対応する第1電極112及び第2電極122」という。
図2に示すように、各第2貫通電極123は、銅等の導電性材料からなる。複数の第2貫通電極123は、複数の第2電極122と一対一で接続されている。各第2貫通電極123は、基板121の上面121aから下面121bに向かって延びている。各第2貫通電極123の上端は、導電部材125に接している。各第2貫通電極123は、導電部材125を介して対応する第2電極122に電気的に接続されている。各第2貫通電極123の下端は、導電部材126に接している。複数の第2貫通電極123は、相互に離隔している。
被覆層124は、基板121の上面121aを覆っている。被覆層124は、例えば樹脂材料からなる。
図1に示すように、第1チップ110の基板111の上面111aには、第1配線基板130が取り付けられている。第1配線基板130は、第1チップ110と測定部160との電気的な接続を中継するインターポーザとして機能する。
第1配線基板130は、基板131と、複数の第1貫通電極113に対応する複数の第1配線132と、を有する。したがって、第1配線132の数は、第1貫通電極113の数、すなわち第1電極112の数と等しい。なお、図1及び図3では、複数の第1配線132のうち2本の第1配線132を示し、残りの第1配線132を省略している。
平面視における基板131の形状は、矩形である。ただし、平面視における基板131の形状は上記に限定されない。図2に示すように、基板131の表面は、上面131aと下面131bと、を含む。上面131aは、X方向及びY方向に平行である。下面131bは、上面131aの反対側に位置する。下面131bには、複数の第1配線132が形成されている。複数の第1配線132は、相互に離隔している。
各第1配線132は、銅等の導電性材料からなる。各第1配線132の一部は、対応する第1貫通電極113の直上に配置されている。各第1配線132の一部と対応する第1貫通電極113との間には、半田等の導電性材料からなる接合部材191及び導電部材116が配置されている。各第1配線132は、接合部材191及び導電部材116を介して対応する第1貫通電極113に電気的に接続されている。
図3に示すように、平面視における第1配線基板130の面積は、第1チップ110の面積よりも大きい。そのため、隣り合う第1配線132において測定部160に接続される部分同士の間隔を広げることができる。その結果、測定部160を各第1配線132に容易に接続することができる。
図1に示すように、第2チップ120の基板121の下面121bには、第2配線基板140が取り付けられている。第2配線基板140は、第2チップ120と測定部160との電気的な接続を中継するインターポーザとして機能する。
第2配線基板140は、基板141と、複数の第2貫通電極123に対応した複数の第2配線142と、を有する。したがって、第2配線142の数は、第2貫通電極123の数、すなわち第2電極122の数と等しい。なお、図1及び図4では、複数の第2配線142のうち2本の第2配線142を示し、残りの第2配線142を省略している。
平面視における基板141の形状は、矩形である。ただし、平面視における基板141の形状は上記に限定されない。図2に示すように、基板141の表面は、上面141aと下面141bと、を含む。上面141aには、複数の第2配線142が形成されている。下面141bは、上面141aの反対側に位置する。下面141bは、X方向及びY方向に平行である。
各第2配線142は、銅等の導電性材料からなる。各第2配線142の一部は、対応する第2貫通電極123の直下に配置されている。各第2配線142の一部と対応する第2貫通電極123との間には、半田等の導電性材料からなる接合部材192及び導電部材126が配置されている。各第2配線142は、接合部材192及び導電部材126を介して対応する第2貫通電極123に電気的に接続されている。
図4に示すように、平面視における第2配線基板140の面積は、第2チップ120の面積よりも大きい。そのため、隣り合う第2配線142において測定部160に接続される部分同士の間隔を広げることができる。その結果、第2配線142と測定部160とを容易に接続することができる。
図1に示すように、押圧機構151は、各第1電極112及び各第2電極122を測定対象物900に押し付ける。これにより、各電極112、122が測定対象物900を押圧する。
押圧機構151は、本実施形態では、第1配線基板130及び第2配線基板140を上下方向から挟持可能な一対の挟持部材151a、151bと、一対の挟持部材151a、151bを相対的に接近離隔可能な駆動部151cと、を有する。挟持部材151aは、第1配線基板130の上面131aに取り付けられている。挟持部材151bは、第2配線基板140の下面141bに取り付けられている。挟持部材151aは、第1配線基板130において第1チップ110が配置されている領域よりも広い領域を押圧する。また、挟持部材151bは、第2配線基板140において第2チップ120が配置されている領域よりも広い領域を押圧する。これにより、第1チップ110の下面111bと第2チップ120の上面121aとのX方向及びY方向の各位置における間隔のばらつきを抑制できる。その結果、各電極112、122が測定対象物900を押圧する力(押圧力)のばらつきを抑制できる。
ただし、押圧機構151の構成は、上記に限定されない。例えば、押圧機構151は、第1配線基板130及び第2配線基板140の平面視における四隅を押圧するなど、第1配線基板130及び第2配線基板140の平面視における複数の位置を押圧してもよい。このような構成においても各電極112、122の押圧力のばらつきを抑制できる。
位置調整機構152は、複数の第1電極112と複数の第2電極122とのX方向及びY方向の相対的な位置を調整する。これにより、各第1電極112を、複数の第2電極122のうちのいずれかの第2電極122と対向させることができる。位置調整機構152は、本実施形態では、挟持部材151bをX方向及びY方向に移動させることにより、複数の第2電極122をX方向及びY方向に移動させる。
ただし、位置調整機構152の構成は、上記に限定されない。例えば、位置調整機構152は、押圧機構151における挟持部材151a及び駆動部151cをX方向及びY方向に移動させてもよい。また、抵抗マッピング装置100に位置調整機構152が設けられていなくてもよい。すなわち、測定時に各第1電極112は、複数の第2電極122のうちのいずれかの第2電極122と対向していなくてもよい。
測定部160は、本実施形態では、第1配線基板130の複数の第1配線132に対応する複数の第1端子161と、第2配線基板140の複数の第2配線142に対応する複数の第2端子162と、を有している。すなわち、第1端子161の数は、第1配線132の数、すなわち第1電極112の数と等しい。また、第2端子162の数は、第2配線142の数、すなわち第2電極122の数と等しい。
各第1端子161は、第1配線基板130の対応する第1配線132に、第1リード線193を介して接続されている。各第2端子162は、第2配線基板140の対応する第2配線142に、第2リード線194を介して接続されている。
以下では、互いに対応する第1電極112及び第2電極122を「一対の電極112、122」といい、一対の電極112、122に接続される第1端子161及び第2端子162を「一対の端子161、162」という。
測定部160は、各一対の端子161、162を介して各一対の電極112、122の間の抵抗を測定し、複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータDを取得するデータ取得部163を有する。データ取得部163は、アナログ回路、CPU(Central Processing Unit)、及びメモリ等を含む。
データ取得部163は、本実施形態では、各一対の端子161、162を介して各一対の電極112、122の間に所定の電圧を印加し、各一対の電極112、122の間を流れる電流を測定する。そして、データ取得部163は、各一対の電極112、122について、所定の電圧及び測定した電流から各一対の電極112、122の間の抵抗を算出する。ただし、抵抗の測定方法は、上記に限定されない。例えば、データ取得部163は、各一対の端子161、162を介して各一対の電極112、122の間に所定の電流を流し、各一対の電極112、122の間における電圧を測定し、各一対の電極112、122について、所定の電流及び測定した電圧から各一対の電極112、122の間の抵抗を算出してもよい。また、データ取得部163は、各一対の端子161、162における電圧及び電流の両方を測定し、各一対の電極112、122について、測定した電圧及び電流から各一対の電極112、122の間の抵抗を推定してもよい。このように、抵抗マッピング装置100は、本実施形態では、2端子法により抵抗を測定する。
これにより、データ取得部163は、測定対象物900において複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータDを取得する。測定対象物900において複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置とは、本実施形態では、複数の第1電極112のX方向及びY方向における位置に相当する。
ただし、測定部160の構成は上記に限定されない。例えば、第1端子161の数は、第1電極112の数よりも少なくてもよい。また、第2端子162の数は、第2電極122の数よりも少なくてもよい。この場合、第1リード線193及び第2リード線194を、抵抗を測定済みの一対の電極112、122に対応する第1配線132及び第2配線142から、抵抗を未測定の一対の電極112、122に対応する第1配線132及び第2配線142に繋ぎ変えることで、抵抗の面分布を順次測定してもよい。
制御部170は、図1に示すように、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを含む処理部171と、ROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)等のメモリを含む記憶部172と、を含む。
記憶部172は、測定対象物900の抵抗を測定するための各種プログラムやデータ等を記憶する。処理部171は、記憶部172に記憶されたプログラムを読み込み、操作部181を介して入力された使用者からの指示に基づいて、押圧機構151、位置調整機構152、測定部160及び表示部182を制御する。制御部170は、例えばCD−ROM、DVD−ROM、光磁気ディスク、又はフラッシュメモリ等の記録媒体を読み取り可能であり、このプログラムを記録媒体から取得してもよい。また、制御部170は、このプログラムを、インターネット等の通信ネットワークを介して取得してもよい。
操作部181は、例えばキーボード等である。使用者は、操作部181を介して、第1チップ110と第2チップ120との位置調整及び抵抗の測定開始等の指示を制御部170に入力することができる。
表示部182は、本実施形態では、例えばディスプレイである。表示部182には、マッピングデータDが表示される。
ただし、抵抗マッピング装置100には、第1配線基板130、第2配線基板140、位置調整機構152、制御部170、操作部181、及び表示部182が設けられていなくてもよい。
次に、本実施形態に係る抵抗マッピング装置100の動作について説明する。すなわち、本実施形態に係る抵抗測定方法について説明する。
先ず、使用者は、操作部181を介して制御部170に、第1チップ110と第2チップ120とのX方向及びY方向の相対的な位置を調整するように指示する。これにより、制御部170は、位置調整機構152を制御して、第1チップ110と第2チップ120とのX方向及びY方向の相対的な位置を調整する。
具体的には、制御部170は、位置調整機構152を制御して、全ての第1電極112のそれぞれが、対応する第2電極122と対向するように、第1チップ110をX方向及びY方向に移動させる。この際、位置決め用の治具を用いて第1チップ110と第2チップ120とのX方向及びY方向の相対的な位置を調整してもよい。ただし、第1チップ110と第2チップ120とのX方向及びY方向の相対的な位置を調整する方法は、上記に限定されない。
次に、使用者は、第2チップ120上に測定対象物900を載置する。これにより、第1チップ110と第2チップ120との間に、測定対象物900が配置される。
次に、使用者は、操作部181を介して制御部170に、測定対象物900の抵抗の面分布を測定するように指示する。
これにより、先ず、制御部170の処理部171は、押圧機構151を制御して、第1配線基板130及び第1チップ110を下方向に移動させ、複数の第1電極112及び複数の第2電極122を測定対象物900に押し付ける。これにより、各電極112、122が測定対象物900を押圧する。
一対の電極112、122と測定対象物900との接触面積が小さい場合、各電極112、122と測定対象物900との間の接触抵抗が大きくなるため、測定対象物900の抵抗の測定精度が低下する可能性がある。各電極112、122を測定対象物900に十分に押圧することで、各電極112、122と測定対象物900との間の接触抵抗を抑制できる。
各電極112、122が測定対象物900を押圧する押圧力を徐々に大きくしていくと、接触抵抗が徐々に小さくなり、それに応じて一対の電極112、122の間を流れる電流が徐々に増加する。そして、押圧力が所定の値以上の範囲では、押圧力を徐々に大きくしても、接触抵抗が十分に小さくなっているため、一対の電極112、122の間を流れる電流の値は概ね一定となる。
そこで、本実施形態では、制御部170は、測定部160及び押圧機構151を制御して、各一対の電極112、122の間の電流を測定し、各一対の電極112、122について、電流の測定値が飽和するまで、各電極112、122の押圧力を増加させる。「電流の測定値が飽和する」とは、電流の測定値が厳密に一定となることを意味するのではなく、実用的に飽和することを意味する。したがって、押圧力を所定量増加させた際の電流の測定値の変化量が所定の値以下であれば、飽和しているとみなしてもよい。
ただし、押圧機構151は、電流の測定値が飽和するまで押圧力を増加させなくてもよい。例えば、接触抵抗を十分に小さくできる所定の押圧力が予めわかっている場合は、押圧機構151は、始めから所定の押圧力で第1配線基板130及び第2配線基板140を押圧してもよい。所定の押圧力は、例えば、200Nである。
次に、制御部170の処理部171は、測定部160を制御して、各一対の電極112、122の間の抵抗を測定する。具体的には、測定部160のデータ取得部163は、各一対の電極112、122の間に所定の電圧を印加し、各一対の電極112、122の間を流れる電流を測定する。そして、データ取得部163は、各一対の電極112、122について、所定の電圧及び測定した電流から、測定対象物900において各一対の電極112、122の間の部分の抵抗を算出する。これにより、データ取得部163は、測定対象物900において複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置に、すなわち、複数の第1電極112のX方向及びY方向における位置に、各位置における抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータDを取得する。
本実施形態では、データ取得部163は、測定対象物900において各一対の電極112、122の間の部分の抵抗の測定を同時に行う。ただし、測定対象物900において各一対の電極112、122の間の部分の抵抗の測定は、同時に行われなくてもよい。例えば、データ取得部163は、測定対象物900において、各一対の電極112、122の間の部分の抵抗を、順次測定してもよい。
図5は、第1軸にX方向における位置をとり、第1軸を直交する第2軸にY方向における位置をとり、第1軸及び第2軸と直交する第3軸に抵抗をとり、本実施形態に係る抵抗マッピング装置により取得されたマッピングデータを例示するグラフである。
次に、制御部170は、表示部182を制御して、マッピングデータDを表示する。マッピングデータDは、本実施形態では、複数の第1電極112のX方向及びY方向における位置(x、y)に、各位置(x、y)における抵抗の測定値Rを紐づけたデータである。図5に示すように、他の領域に比べて抵抗の測定値Rが高くなっている領域には、周囲とは異なる変質や、空隙901等の欠陥が生じていると推定できる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置100は、第1チップ110と、第2チップ120と、測定部160と、を備える。第1チップ110は、第1面(下面111b)及び第1面の反対側に位置する第2面(上面111a)を有し、第1面に複数の第1電極112が設けられている。第2チップ120は、第1面と対向する第3面(上面121a)及び第3面の反対側に位置する第4面(121b)を有し、第3面に、複数の第1電極112に対応する複数の第2電極122が設けられている。測定部160は、複数の第1電極112及び複数の第2電極122に電気的に接続されており、第1チップ110と第2チップ120との間に測定対象物900が配置された状態で、測定対象物900において複数の第1電極112及び複数の第2電極122のうち互いに対応する各第1電極112と第2電極122との間の部分の抵抗を測定し、測定対象物900において複数の第1電極112のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値Rを紐づけたマッピングデータDを取得可能である。このように、測定対象物900の抵抗の面分布を測定可能な抵抗マッピング装置100を実現できる。
また、複数の第1電極112は半導体素子である第1チップ110に設けられており、複数の第2電極122は半導体素子である第2チップ120に設けられている。そのため、高い面密度で抵抗の面分布を測定できる。
また、抵抗マッピング装置100は、複数の第1電極112と複数の第2電極122との相対的な位置を調整する位置調整機構152を備える。そのため、複数の第1電極112に対して複数の第2電極122が第1チップ110から第2チップ120に向かう方向と直交する方向に位置ずれすることを抑制できる。
また、第1チップ110は、複数の第1電極112のそれぞれに電気的に接続され、第1面(下面111b)から第2面(上面111a)に向かう方向に延びる複数の第1貫通電極113を有する。そのため、複数の第1貫通電極113を介して複数の第1電極112を測定部160に接続することができる。
また、抵抗マッピング装置100は、第2面(上面111a)に取り付けられ、複数の第1貫通電極113のそれぞれと測定部160とを電気的に接続可能な複数の第1配線132を有し、平面視における面積が、平面視における第1チップ110の面積よりも大きい第1配線基板130を備える。そのため、複数の第1配線基板130を介して複数の第1電極112を測定部160に容易に接続することができる。
また、第2チップ120は、複数の第2電極122のそれぞれに電気的に接続され、第3面(上面121a)から第4面(下面121b)に向かう方向に延びる複数の第2貫通電極123を有する。そのため、複数の第2貫通電極123を介して複数の第2電極122を測定部160に接続することができる。
また、抵抗マッピング装置100は、第4面(下面121b)に取り付けられ、複数の第2貫通電極123のそれぞれと測定部160とを電気的に接続可能な複数の第2配線142を有し、平面視における面積が、平面視における第2チップ120の面積よりも大きい第2配線基板140を備える。そのため、複数の第2配線基板140を介して複数の第2電極122を測定部160に容易に接続することができる。
また、複数の第1電極112及び複数の第2電極122のそれぞれは、バンプである。そのため、高い面密度で抵抗の面分布を測定できる。
また、本実施形態に係る抵抗測定方法は、第1チップ110と第2チップ120との間に、測定対象物900を配置するステップと、測定対象物900において、複数の第1電極112のうちの一つと複数の第2電極122のうちの一つとの間の部分の抵抗と、複数の第1電極112のうちの他の一つと複数の第2電極122のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップと、を備える。したがって、本実施形態に係る抵抗測定方法によれば、測定対象物900の抵抗分布を効率的に取得できる。
また、本実施形態に係るプログラムは、第1チップと第2チップとの間に測定対象物が配置された状態で、測定対象物において複数の第1電極のうちの一つと複数の第2電極のうちの一つとの間の部分の抵抗と、複数の第1電極112のうちの他の一つと複数の第2電極122のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップを処理部に実行させることが可能である。したがって、本実施形態に係る抵抗測定プログラムによれば、測定対象物900の抵抗分布を効率的に取得できる。
また、本実施形態に係る記録媒体は、上記のプログラムを記憶している。そのため、本実施形態に係る記録媒体によれば、測定対象物900の抵抗分布を効率的に取得できる。
<第2の実施形態>
次に、第2の実施形態について説明する。
図6は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置200(抵抗測定装置200)は、第1電極212及び第2電極222の構成において、第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置100と相違する。
なお、以下の説明においては、原則として、第1の実施形態との相違点のみを説明する。以下に説明する事項以外は、第1の実施形態と同様である。
第1チップ210は、半導体素子である。第1チップ210は、基板211と、複数の第1電極212と、複数の第1貫通電極213と、被覆層214と、を有する。
基板211は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。基板211の表面は、上面211a及び下面211bを含む。上面211aは、X方向及びY方向に平行である。下面211bは、上面211aの反対側に位置する。下面211bは、X方向及びY方向に平行である。下面211bには、複数の第1電極212が配置されている。また、基板211には、複数の第1電極212に対応して、基板211を厚み方向に貫通する複数の第1貫通電極213が設けられている。第1貫通電極213の数は、第1電極212の数と等しい。
図7は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置の第1チップ及び第1配線基板を示す平面図である。
各第1電極212は、銅合金等の導電性材料からなる。各第1電極212は、本実施形態では、ワイヤである。各第1電極212は、平面視においてX方向に沿って延びている。複数の第1電極212は、本実施形態ではX方向及びY方向に略等間隔で配列されている。複数の第1電極212は、互いに離隔している。ただし、各第1電極212は、Y方向に延びていてもよい。
図6に示すように、各第1電極212のX方向の両端は、導電性の接合部材215により基板211の下面211bに接合されている。各第1電極212のX方向の両端の間の部分は、基板211から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。
各第1貫通電極213は、銅等の導電性材料からなる。複数の第1貫通電極213は、複数の第1電極212と一対一で電気的に接続されている。各第1貫通電極213は、基板211の下面211bから上面211aに向かって延びている。各第1貫通電極213の下端は、対応する第1電極212に接合された接合部材215に接している。各第1貫通電極213の上端は、導電部材216に接している。各第1貫通電極213は、接合部材191及び導電部材216を介して第1配線基板130の対応する第1配線132に電気的に接続されている。複数の第1貫通電極213は、相互に離隔している。
被覆層214は、基板211の下面211bを覆っている。被覆層214は、例えば樹脂材料からなる。
第2チップ220は、半導体素子である。第2チップ220は、第1チップ210の下方に配置されている。第1チップ210と第2チップ220との間には、測定対象物900が配置される。第2チップ220は、基板221と、複数の第2電極222と、複数の第2貫通電極223と、被覆層224と、を有する。
基板221は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。基板221の表面は、上面221a及び下面221bを含む。上面221aは、X方向及びY方向に平行である。上面221aは、第1チップ210の下面211bと対向している。上面221aには、複数の第1電極212に対応する複数の第2電極222が設けられている。第2電極222の数は、第1電極212の数に等しい。下面221bは、上面221aの反対側に位置する。下面221bは、X方向及びY方向に平行である。基板221には、複数の第2電極222に対応して、基板221を厚み方向に貫通する複数の第2貫通電極223が設けられている。第2貫通電極223の数は、第2電極222の数と等しい。
図8は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置の第2チップ及び第2配線基板を示す平面図である。
各第2電極222は、銅合金等の導電性材料からなる。各第2電極222は、本実施形態では、ワイヤである。各第2電極222は、平面視において本実施形態ではX方向に沿って延びている。複数の第2電極222は、複数の第1電極212と同様に、X方向及びY方向に略等間隔で配列されている。複数の第2電極222は、互いに離隔している。ただし、各第2電極222は、Y方向に延びていてもよい。
図6に示すように、各第2電極222のX方向の両端は、導電性の接合部材225により基板221の上面221aに接合されている。各第2電極222のX方向の両端の間の部分は、基板221から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。
各第2貫通電極223は、銅等の導電性材料からなる。複数の第2貫通電極223は、複数の第2電極222に一対一で電気的に接続されている。各第2貫通電極223は、基板221の上面221aから下面221bに向かって延びている。各第2貫通電極223の上端は、対応する第2電極222に接合された接合部材225に接している。各第2貫通電極223の下端は、導電部材226に接している。各第2貫通電極223は、接合部材192及び導電部材226を介して第2配線基板140の対応する第2配線142に電気的に接続されている。複数の第2貫通電極223は、相互に離隔している。
被覆層224は、基板221の上面221aを覆っている。被覆層224は、例えば樹脂材料からなる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、複数の第1電極212及び複数の第2電極222のそれぞれは、ワイヤである。そのため、複数の第1電極212及び複数の第2電極222のそれぞれを測定対象物900に押し付けることにより、各第1電極212及び各第2電極222を測定対象物900の表面に十分に接触させることができる。
<第3の実施形態>
次に、第3の実施形態について説明する。
図9は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置300(抵抗測定装置300)は、第1電極312及び第2電極322の構成において、第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置100と相違する。
第1チップ310は、半導体素子である。第1チップ310は、基板311と、複数の第1電極312と、複数の第1貫通電極313と、被覆層314と、を有する。
基板311は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。基板311の表面は、上面311a及び下面311bを含む。上面311aは、X方向及びY方向に平行である。下面311bは、上面311aの反対側に位置する。下面311bは、X方向及びY方向に平行である。下面311bには、複数の第1電極312が配置されている。また、基板311には、複数の第1電極312に対応して、基板311を厚み方向に貫通する複数の第1貫通電極313が設けられている。第1貫通電極313の数は、第1電極312の数と等しい。
各第1電極312は、銅合金等の導電性材料からなる。各第1電極312は、本実施形態では、板バネ、又はMEMS(Micro Electro Mechanical System)である。各第1電極312は、本実施形態では、平面視においてX方向に延びている。各第1電極312のX方向における両端は、導電性の接合部材315により基板311の下面311bに接合されている。各第1電極312の両端の間の部分は、基板311から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。
複数の第1電極312は、本実施形態ではX方向及びY方向に略等間隔で配列されている。複数の第1電極312は、互いに離隔している。
図9に示すように、各第1貫通電極313は、銅等の導電性材料からなる。複数の第1貫通電極313は、複数の第1電極312に一対一で接続されている。各第1貫通電極313は、基板311の下面311bから上面311aに向かって延びている。各第1貫通電極313の下端は、対応する第1電極312に接合された接合部材315に接している。各第1貫通電極313の上端は、導電部材316に接している。各第1貫通電極313は、接合部材191及び導電部材316を介して第1配線基板130の対応する第1配線132に電気的に接続されている。複数の第1貫通電極313は、相互に離隔している。
被覆層314は、基板311の下面311bを覆っている。被覆層314は、例えば樹脂材料からなる。
第2チップ320は、第1チップ310の下方に配置されている。第1チップ310と第2チップ320との間には、測定対象物900が配置される。第2チップ320は、基板321と、複数の第2電極322と、複数の第2貫通電極323と、被覆層324と、を有する。
基板321は、例えばシリコン等の半導体材料からなる。基板321の表面は、上面321a及び下面321bを含む。上面321aは、X方向及びY方向に平行である。上面321aは、第1チップ310の下面311bと対向している。上面321aには、複数の第1電極312に対応する複数の第2電極322が設けられている。したがって、第2電極322の数は、第1電極312の数に等しい。下面321bは、上面321aの反対側に位置する。下面321bは、X方向及びY方向に平行である。基板321には、複数の第2電極322に対応して、基板321を厚み方向に貫通する複数の第2貫通電極323が設けられている。したがって、第2貫通電極323の数は、第2電極322の数と等しい。
各第2電極322は、銅合金等の導電性材料からなる。各第2電極322は、本実施形態では、板バネ又はMEMSである。各第2電極322は、本実施形態では平面視においてX方向に延びている。各第2電極322のX方向の両端は、導電性の接合部材325により基板321の上面321aに接合されている。各第2電極322のX方向の両端の間の部分は、基板321から離れる方向に向かって凸状に湾曲している。
複数の第2電極322は、複数の第1電極312と同様に、X方向及びY方向に略等間隔で配列されている。複数の第2電極322は、互いに離隔している。
図9に示すように、各第2貫通電極323は、銅等の導電性材料からなる。複数の第2貫通電極323は、複数の第2電極322に一対一で電気的に接続されている。各第2貫通電極323は、基板321の下面321bから上面321aに向かって延びている。各第2貫通電極323の上端は、対応する第2電極322に接合された接合部材325に接している。各第2貫通電極323の下端は、導電部材326に接している。各第2貫通電極323は、接合部材192及び導電部材326を介して第2配線基板140の対応する第2配線142に電気的に接続されている。複数の第2貫通電極323は、相互に離隔している。
被覆層324は、基板321の上面321aを覆っている。被覆層324は、例えば樹脂材料からなる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態においては、複数の第1電極312及び複数の第2電極322のそれぞれは、板バネ又はMEMSである。そのため、複数の第1電極312及び複数の第2電極322のそれぞれを測定対象物900に押し付けることにより、各第1電極312及び各第2電極322を僅かに弾性変形又は機械変形させることができる。これにより、各第1電極312及び各第2電極322を測定対象物900の表面に十分に接触させることができる。
<第4の実施形態>
次に、第4の実施形態について説明する。
図10は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置400(抵抗測定装置400)は、第1配線基板430の構成、第2配線基板440の構成、及び、測定部460の構成において第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置100と相違する。
第1配線基板430は、第1の実施形態における第1配線基板130の構成に加えて、複数の第1貫通電極113に対応する複数の第3配線432をさらに有する。
各第3配線432は、対応する第1貫通電極113に半田等の導電性の接合部材491及び導電部材116を介して電気的に接続されている。すなわち、一つの第1電極112には、第1配線132及び第3配線432が電気的に接続されている。
第2配線基板440は、第1の実施形態における第2配線基板140の構成に加えて、複数の第2貫通電極123に対応する複数の第4配線442をさらに有する。
各第4配線442は、対応する第2貫通電極123に半田等の導電性の接合部材492及び導電部材126を介して電気的に接続されている。すなわち、一つの第2電極122には、第2配線142及び第4配線442が電気的に接続されている。
測定部460は、複数の第1配線132に対応する複数の第1端子461と、複数の第2配線142に対応する複数の第2端子462と、複数の第3配線432に対応する複数の第3端子463と、複数の第4配線442に対応する複数の第4端子464と、データ取得部465と、を有している。
各第1端子461は、対応する第1配線132に、第1リード線193を介して接続されている。各第2端子462は、対応する第2配線142に、第2リード線194を介して接続されている。各第3端子463は、対応する第3配線432に、図示省略する第3リード線を介して接続されている。各第4端子464は、対応する第4配線442に、図示省略する第4リード線を介して接続されている。
以下では、一対の電極112、122に接続される第1端子461、第2端子462を「一対の電流測定用の端子461、462」といい、一対の電極112、122に接続される第3端子463及び第4端子464を「一対の電圧測定用の端子463、464」という。
データ取得部465は、各一対の電流測定用の端子461、462に所定の電圧を印加し、各一対の電流測定用の端子461、462の間を流れる電流を測定する。また、データ取得部465は、各一対の電圧測定用の端子463、464の間の電圧を測定する。そしてデータ取得部465は、各電流の測定値及び各電圧の測定値から、測定対象物900において各一対の電極112、122の間の部分の抵抗を推定する。このように、本実施形態に係る抵抗マッピング装置400では、4端子法により抵抗を測定する。そのため、抵抗を高精度で測定できる。
<第5の実施形態>
次に、第5の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係る抵抗マッピング装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置500は、第1チップ510に第3電極512が設けられており、第2チップ520に第4電極522が設けられている点で第1の実施形態に係る抵抗マッピング装置100と相違する。
第1チップ510は、第1実施形態における第1チップ110の構成要素に加えて、複数の第1電極112に対応する複数の第3電極512と、複数の第3電極512に対応する複数の第3貫通電極513と、を更に有する。
第3電極512の数は、第1電極112の数と等しい。各第3電極512は、基板111の下面111bに設けられており、対応する第1電極112と隣り合っている。各第3電極512は、本実施形態ではバンプであり、銅等の導電材料からなる。
第3貫通電極513の数は、第3電極512の数と等しい。各第3貫通電極513は、銅等の導電材料からなる。各第3貫通電極513、Z方向に延びている。各第3貫通電極513の下端は、導電部材515に接している。各第3貫通電極513は、導電部材515を介して対応する第3電極512に電気的に接続されている。各第3貫通電極513の上端は、導電部材516に接している。
第2チップ520は、第1実施形態における第2チップ120の構成要素に加えて、複数の第3電極512に対応する複数の第4電極522と、複数の第4貫通電極523と、を更に有する。
第4電極522の数は、第3電極512の数と等しい。各第4電極522は、基板121の上面121aに設けられており、対応する第2電極122と隣り合っている。各第4電極522は、対応する第3電極512と対向している。各第4電極522は、本実施形態ではバンプであり、銅等の導電材料からなる。
第4貫通電極523の数は、第4電極522の数と等しい。各第4貫通電極523は、銅等の導電材料からなる。各第4貫通電極523は、Z方向に延びている。各第4貫通電極523の上端は、導電部材525に接している。各第4貫通電極523は、導電部材525を介して対応する第4電極522に電気的に接続されている。各第4貫通電極523の下端は、導電部材526に接している。
各第1配線基板530は、第1実施形態における第1配線基板130の構成要素に加えて、複数の第3貫通電極513に対応する複数の第3配線532を更に有する。各第3配線532は、導電性の接合部材591及び導電部材516を介して対応する第3貫通電極513に電気的に接続されている。
各第2配線基板540は、第1実施形態における第2配線基板140の構成要素に加えて、複数の第4貫通電極523に対応する複数の第4配線542を更に有する。各第4配線542は、導電性の接合部材592及び導電部材526を介して対応する第4貫通電極523に電気的に接続されている。
測定部560は、複数の第1配線132に対応する複数の第1端子561と、複数の第2配線142に対応する複数の第2端子562と、複数の第3配線532に対応する複数の第3端子563と、複数の第4配線542に対応する複数の第4端子564と、データ取得部565と、を有している。
各第1端子561は、対応する第1配線132に、第1リード線193を介して接続されている。各第2端子562は、対応する第2配線142に、第2リード線194を介して接続されている。各第3端子563は、対応する第3配線532に、図示省略する第3リード線を介して接続されている。各第4端子564は、対応する第4配線542に、図示省略する第4リード線を介して接続されている。
以下では、一対の電極112、122に接続される第1端子561、第2端子562を「一対の電流測定用の端子561、562」という。また、一対の電極112、122に対応する第3電極512及び第4電極522に接続される第3端子563及び第4端子564を「一対の電圧測定用の端子563、564」という。
データ取得部565は、各一対の電流測定用の端子561、562に所定の電圧を印加し、各一対の電流測定用の端子561、562の間を流れる電流を測定する。また、データ取得部565は、各一対の電圧測定用の端子563、564の間の電圧を測定する。そしてデータ取得部565は、各電流の測定値及び各電圧の測定値から、測定対象物900において互いに対応する各第1電極112と、第2電極122と、第3電極512と、第4電極522とに囲まれた部分の抵抗を推定する。このように、本実施形態に係る抵抗マッピング装置500では、4端子法により抵抗を測定する。そのため、抵抗を高精度で測定できる。
次に、本実施形態の効果について説明する。
本実施形態に係る抵抗マッピング装置500において、第1チップ510は、第1面(下面111b)に設けられ、複数の第1電極112のうち一の第1電極112と隣り合う第3電極512をさらに有する。第2チップ520は、第3面(上面121a)に設けられ、第3電極512に対応する第4電極522をさらに有する。測定部560は、一の第1電極112と複数の第2電極122のうち一の第1電極112に対応する一の第2電極122との間の電流、及び、第3電極512と第4電極522との間の電圧を測定し、電流の測定値及び電圧の測定値に基づいて、測定対象物900において一の第1電極112と、一の第2電極122と、第3電極521と、第4電極522とに囲まれた部分の抵抗を測定する。このように、本実施形態に係る抵抗マッピング装置500では、4端子法により抵抗を高精度で測定できる。
第1の実施形態、第2の実施形態、及び第3の実施形態では、複数の第2電極同士が電気的に接続されていない例を説明した。しかし、第2チップは、複数の第2電極同士を電気的に接続する配線を有していてもよい。この場合、測定部は、全ての一対の電極の間の抵抗の測定を同時に行わず、順次行うように構成される。
また、測定部は、各一対の電極の間に、交流電圧を印加し、インピーダンスを測定してもよい。
また、第1の実施形態から第5の実施形態では、抵抗測定装置100、200、300、400、500が、抵抗の面分布を示すマッピングデータDを取得する形態を説明した。ただし、抵抗測定装置100、200、300、400、500は、必ずしも抵抗の面分布を示すマッピングデータDを取得しなくてもよい。すなわち、抵抗測定装置100、200、300、400、500は、例えば、X方向の抵抗分布、Y方向の抵抗分布、又はX方向及びY方向と交差する方向の抵抗分布を取得してもよい。
<第6の実施形態>
次に、第6の実施形態について説明する。
図12(a)及び図12(b)は、本実施形態に係る抵抗測定方法を示す模式図である。
図13は、本実施形態に係る抵抗測定装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗測定装置600は、測定対象物900において、上方から見て、複数の第1電極112のうちの任意の一つと、複数の第2電極122のうちの任意の一つとの間の部分の抵抗を測定可能である点で、第1の実施形態に係る抵抗測定装置100と相違する。また、本実施形態に係る抵抗測定方法は、測定対象物900において、上方から見て、複数の第1電極112及び複数の第2電極122のうち互いに重ならない位置に配置された第1電極112と第2電極122との間の部分の抵抗を測定する点で、第1の実施形態に係る抵抗測定方法と相違する。
以下では、説明をわかりやすくするために、図12(a)及び図12(b)において、X方向のうち、矢印の側を「+X側」とし、その逆側を「−X側」とする。同様に、Y方向のうち、矢印の側を「+Y側」とし、その逆側を「−Y側」とする。
また、複数の第1電極112や複数の第2電極122等のように要素が格子状に配列された構造において、X方向に配列された要素群を「行」といい、Y方向に配列された要素群を「列」という。また、複数の第1電極112及び複数の第2電極122の行の総数がそれぞれM個である場合、Y方向において最も+Y側に位置する行を、「第1行」とし、最も−Y側に位置する行を「第M行」とする。また、複数の第1電極112や複数の第2電極122の列の総数がそれぞれN個である場合、X方向において最も−X側に位置する列を、「第1列」とし、最も+X側に位置する列を「第N列」とする。また、以下では、第i行及び第j列に位置する第1電極112を、「第1電極112(i,j)」という。同様に、第i行及び第j列に位置する第2電極122を、「第2電極122(i,j)」という。ここで、iは、1からNまでの間の任意の整数であり、jは1からMまでの任意の整数である。
制御部170の処理部171は、測定部160を制御して、図12(a)、図12(b)、及び図13に示すように、測定対象物900において、第1行及び第1列に位置する第1電極112(1,1)と、第1行及び第N列に位置する第2電極122(1,N)と、の間に位置する部分の抵抗を測定する。換言すれば、測定部160は、複数の第1電極112のうち、X方向において最も−X側に位置する第1電極112(1,1)と、複数の第2電極122のうち、X方向において最も+X側に位置する第2電極122(1,N)と、の間の抵抗を測定する。
次に、処理部171は、測定部160を制御して、図12(a)、図12(b)に示すように、1行分だけ−Y側にずれた第1電極112(2,1)と第2電極122(2,N)と、の間の抵抗を測定する。
このように、処理部171は、測定部160を制御して、測定対象物900において抵抗が測定される部分を、−Y側に1行ずつずらし、ずらす度に、第1電極112(i,1)と第2電極122(i,M)と、の間の部分の抵抗を測定する。
最終的には、処理部171は、測定部160を制御して、第M行及び第1列に位置する第1電極112(M,1)と、第M行及び第N列に位置する第2電極122(M,N)と、の間の抵抗を測定する。以上により、測定部160は、Y方向の各位置に抵抗の測定値を紐づけたY方向の抵抗分布を取得する。
次に、制御部170は、Y方向の抵抗分布を表示部182に表示する。抵抗の測定値が他の位置の抵抗の測定値よりも高くなるようなY方向の位置が存在する場合、使用者は、表示されたY方向の抵抗分布から、そのようなY方向の位置を抽出できる。使用者は、操作部181を操作して、制御部170に、抽出したY方向の位置において、X方向の抵抗分布を取得するように指示してもよい。
具体的には、そのようなY方向の位置が、N個の行のうちの第i行に相当する場合、制御部170の処理部171は、測定対象物900において、第i行及び第1列に位置する第1電極112(i,1)と、第i行及び第1列に位置する第2電極122(i,1)と、の間に位置する部分の抵抗を測定する。換言すれば、測定部160は、測定対象物900において、上面視で重なる第1電極112(i,1)と第2電極122(i,1)と、の間に位置する部分の抵抗を測定する。
次に、処理部171は、測定対象物900において、+X方向に1列分だけずれた第1電極112(i,2)と第2電極122(i,2)と、の間に位置する部分の抵抗を測定する。このように、処理部171は、測定部160を制御して、測定対象物900において抵抗が測定される部分を、+X側に1列ずつずらし、ずらす度に、第1電極112(i,j)と第2電極122(i,j)と、の間の部分の抵抗を測定する。
最終的には、処理部171は、測定部160を制御して、測定対象物900において、第i行及び第N列に位置する第1電極112(i,M)と、第i行及び第N列に位置する第2電極122(i,N)と、の間の部分の抵抗を測定する。以上により、測定部160は、第i行目のX方向の各位置に抵抗の測定値を紐づけたX方向の抵抗分布を取得する。
次に、制御部170は、X方向の抵抗分布を表示部182に表示する。抵抗の測定値が他の位置の抵抗の測定値よりも高くなるようなX方向の位置が存在する場合、使用者は、表示されたX方向の抵抗分布から、そのようなX方向の位置を把握できる。このように、Y方向の抵抗分布を取得して、抵抗が大きくなるようなY方向の位置を絞り込んだ後に、そのY方向の位置でX方向の抵抗分布を取得してもよい。これにより、制御部170は、効率的に抵抗が大きくなるようなX方向及びY方向の位置を把握できるようなデータを取得できる。
本実施形態では、使用者が、表示部182に表示されたY方向の抵抗分布から、抵抗が大きくなるような行を抽出したが、処理部171が、自動的にY方向の抵抗分布から、抵抗が大きくなるような行を抽出し、抽出した行において、X方向の抵抗分布を自動的に取得してもよい。また、処理部171は、X方向の抵抗分布を取得して、抵抗が大きくなるような列を抽出した後に、抽出した列においてY方向の抵抗分布を取得してもよい。
また、処理部171は、抵抗が大きい行又は列を抽出するのではなくてもよい。例えば、処理部171は、測定部160を制御して、第1行及び第1列に位置する第1電極112(1,1)と、第M行及び第N列に位置する第2電極122(M,N)と、の間の抵抗と、第1行及び第N列に位置する第1電極112(1,N)と、第M行及び第1列に位置する第2電極122(M,1)と、の間の抵抗と、を測定してもよい。そして、処理部171は、上面視において、この2つの抵抗の測定値のうち、抵抗が高い方の第1電極112及び第2電極122の間に位置し、互いに重なる各第1電極112と第2電極122との間の部分の抵抗を測定してもよい。このように、処理部171が、測定部160を制御して、上面視において、互いに重ならない位置に位置し、間に複数の他の第1電極112及び複数の他の第2電極122が位置する第1電極112と第2電極122との間の抵抗を測定し、測定する位置を一方向に順次ずらすことで、抵抗が大きくなるような範囲をある程度絞りこむことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る抵抗測定方法では、複数の第1電極112は、第1方向(X方向)及び第1方向と直交する第2方向(Y方向)に格子状に配列されている。また、複数の第2電極122は、第1方向及び第2方向に格子状に配列されている。そして、測定するステップでは、測定対象物900において、複数の第1電極112のうち、最も第1方向の一方側(−X側)に位置する第1電極112と、複数の第2電極122のうち、最も第1方向の他方側(+X側)に位置する第2電極122と、の間の部分の抵抗を測定する。そのため、測定に用いる第1電極112と第2電極122の位置をY方向にずらすことで、Y方向の抵抗分布を効率的に取得できる。
<第7の実施形態>
次に、第7の実施形態について説明する。
図14は、本実施形態に係る抵抗測定装置を示す部分端面図である。
本実施形態に係る抵抗測定装置700は、第2チップ120、第2配線基板140、及び接合部材192が設けられていない代わりに、基板720が設けられている点等で第1の実施形態に係る抵抗測定装置100と相違する。以下、第1チップ110をチップ110という。
基板720は、チップ110と対向するように配置可能である。基板720は、絶縁層721と、絶縁層721上に設けられた導電部材722と、を有する。絶縁層721は、樹脂材料等の絶縁材料からなる。導電部材722は、金属材料等の導電材料からなる。導電部材722は、本実施形態では、全ての第1電極112と対向するようなパターンを有する配線層である。
また、本実施形態における測定部760は、第2端子162の数が1個である点で第1の実施形態における測定部160と相違する。第2端子162は、第2リード線194を介して導電部材722に電気的に接続されている。
以上説明したように、本実施形態に係る抵抗測定装置700は、チップ110と、複数の第1電極112と対向するように配置可能な導電部材722と、複数の第1電極112及び導電部材722に電気的に接続され、複数の第1電極112と導電部材722との間に測定対象物900が配置された状態で、測定対象物900において、複数の第1電極112のうちの一つと導電部材722との間の部分の抵抗と、複数の第1電極112のうちの他の一つと導電部材722との間の部分の抵抗と、を測定可能な測定部160と、を備える。このような抵抗測定装置700によっても、抵抗分布を効率的に取得可能である。
なお、導電部材の構成は、上記の構成に限定されない。例えば、導電部材は、絶縁層721の上面の概ね全域を覆ってもよい。また、抵抗測定装置700には、基板720ではなく、チップ110の複数の第1電極112と対向する板状の導電部材を設けてもよい。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明及びその等価物の範囲に含まれる。
100、200、300、400、500、600、700:抵抗マッピング装置(抵抗測定装置)
110、210、310、510:第1チップ
111、211、311:基板
111a、211a、311a:上面
111b、211b、311b:下面
112、212、312:第1電極
113、213、313:第1貫通電極
114、214、314:被覆層
115、116、216、316、515、516:導電部材
120、220、320、520:第2チップ
121、221、321:基板
121a、221a、321a:上面
121b、221b、321b:下面
122、222、322:第2電極
123、223、323:第2貫通電極
124、224、324:被覆層
125、126、226、326、525、526:導電部材
130、430、530:第1配線基板
131:基板
131a:上面
131b:下面
132:第1配線
140、440、540:第2配線基板
141:基板
141a:上面
141b:下面
142:第2配線
151:押圧機構
152:位置調整機構
160、460、560、760:測定部
161、461、561:第1端子
162、462、562:第2端子
163、465、565:データ取得部
170:制御部
181:操作部
182:表示部
191、192、491、492、591、592:接合部材
193、493:第1リード線
194、494:第2リード線
432、532:第3配線
442、542:第4配線
463、563:第3端子
464、564:第4端子
512:第3電極
513:第3貫通電極
522:第4電極
523:第4貫通電極
720:基板
721:絶縁層
722:導電部材
900:測定対象物
901:空隙
D:マッピングデータ
R:抵抗の測定値
Δx1:隣り合う第1電極の中心同士のX方向における距離
Δx2:隣り合う第2電極の中心同士のX方向における距離
Δy1:隣り合う第1電極の中心同士のY方向における距離
Δy2:隣り合う第2電極の中心同士のY方向における距離

Claims (20)

  1. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、
    前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、
    前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極に電気的に接続されており、前記第1チップと前記第2チップとの間に測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のうち互いに対応する各第1電極と第2電極との間の部分の抵抗を測定し、前記測定対象物において前記複数の第1電極のそれぞれに対応した位置に、抵抗の測定値を紐づけたマッピングデータを取得可能な測定部と、
    を備える抵抗マッピング装置。
  2. 前記複数の第1電極と前記複数の第2電極との相対的な位置を調整する位置調整機構をさらに備える請求項1に記載の抵抗マッピング装置。
  3. 前記第1チップは、前記第1面に設けられ、前記複数の第1電極のうち一の第1電極と隣り合う第3電極をさらに有し、
    前記第2チップは、前記第3面に設けられ、前記第3電極に対応する第4電極をさらに有し、
    前記測定部は、前記一の第1電極と前記複数の第2電極のうち前記一の第1電極に対応する一の第2電極との間の電流、及び、前記第3電極と前記第4電極との間の電圧を測定し、前記電流の測定値及び前記電圧の測定値に基づいて、前記測定対象物において前記一の第1電極と、前記一の第2電極と、前記第3電極と、前記第4電極とに囲まれた部分の抵抗を測定する請求項1または2に記載の抵抗マッピング装置。
  4. 前記第1チップは、前記複数の第1電極のそれぞれに電気的に接続され、前記第1面から前記第2面に向かう方向に延びる複数の第1貫通電極を更に有する請求項1〜3のいずれか1つに記載の抵抗マッピング装置。
  5. 前記第2面に取り付けられ、前記複数の第1貫通電極のそれぞれと前記測定部とを接続可能な複数の第1配線を有し、平面視における面積が、平面視における前記第1チップの面積よりも大きい第1配線基板を更に備える請求項4に記載の抵抗マッピング装置。
  6. 前記第2チップは、前記複数の第2電極のそれぞれに電気的に接続され、前記第3面から前記第4面に向かう方向に延びる複数の第2貫通電極を更に有する請求項1〜5のいずれか1つに記載の抵抗マッピング装置。
  7. 前記第4面に取り付けられ、前記複数の第2貫通電極のそれぞれと前記測定部とを接続可能な複数の第2配線を有し、平面視における面積が、平面視における前記第2チップの面積よりも大きい第2配線基板を更に備える請求項6に記載の抵抗マッピング装置。
  8. 前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のそれぞれは、バンプである請求項1〜7のいずれか1つに記載の抵抗マッピング装置。
  9. 前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のそれぞれは、ワイヤである請求項1〜7のいずれか1つに記載の抵抗マッピング装置。
  10. 前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のそれぞれは、板バネ又はMEMSである請求項1〜7のいずれか1つに記載の抵抗マッピング装置。
  11. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、
    前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、
    前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極に電気的に接続され、前記第1チップと前記第2チップとの間に測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において、前記複数の第1電極のうちの一つと前記複数の第2電極のうちの一つとの間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定可能な測定部と、
    を備える抵抗測定装置。
  12. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられたチップと、
    前記複数の第1電極と対向するように配置可能な導電部材と、
    前記複数の第1電極及び前記導電部材に電気的に接続され、前記複数の第1電極と前記導電部材との間に測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において、前記複数の第1電極のうちの一つと、前記導電部材との間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記導電部材との間の部分の抵抗と、を測定可能な測定部と、
    を備える抵抗測定装置。
  13. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、の間に、測定対象物を配置するステップと、
    前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと複数の第2電極のうちの一つとの間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップと、
    を備える抵抗測定方法。
  14. 前記測定するステップでは、前記測定対象物において、上方から見て、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のうち、互いに重なる位置に配置された前記第1電極と前記第2電極との間の部分の抵抗を測定する請求項13に記載の抵抗測定方法。
  15. 前記測定するステップでは、前記測定対象物において、上方から見て、前記複数の第1電極及び前記複数の第2電極のうち、互いに重ならない位置に配置された前記第1電極と前記第2電極との間の部分の抵抗を測定する請求項13に記載の抵抗測定方法。
  16. 前記複数の第1電極は、第1方向及び前記第1方向と直交する第2方向に格子状に配列されており、
    前記複数の第2電極は、前記第1方向及び前記第2方向に格子状に配列されており、
    前記測定するステップでは、前記測定対象物において、前記複数の第1電極のうち、最も前記第1方向の一方側に位置する第1電極と、前記複数の第2電極のうち、最も前記第1方向の他方側に位置する第2電極と、の間の部分の抵抗を測定する請求項15に記載の抵抗測定方法。
  17. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられたチップと、前記複数の第1電極と対向する導電部材と、の間に、測定対象物を配置するステップと、
    前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと前記導電部材との間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記導電部材との間の部分の抵抗と、を測定するステップと、
    を備える抵抗測定方法。
  18. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられた第1チップと、前記第1面と対向する第3面及び前記第3面の反対側に位置する第4面を有し、前記第3面に、前記複数の第1電極に対応する複数の第2電極が設けられた第2チップと、の間に、測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと複数の第2電極のうちの一つとの間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記複数の第2電極のうちの他の一つとの間の部分の抵抗と、を測定するステップを処理部に実行させることが可能なプログラム。
  19. 第1面及び前記第1面の反対側に位置する第2面を有し、前記第1面に複数の第1電極が設けられたチップと、前記複数の第1電極と対向する導電部材と、の間に、測定対象物が配置された状態で、前記測定対象物において前記複数の第1電極のうちの一つと前記導電部材との間の部分の抵抗と、前記複数の第1電極のうちの他の一つと前記導電部材との間の部分の抵抗と、を測定するステップを処理部に実行させることが可能なプログラム。
  20. 請求項18または19に記載のプログラムを記憶した記録媒体。
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