JP2021165710A - 微粒子センサ - Google Patents

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Hiroki Hattori
敬正 大澤
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Abstract

【課題】簡易な構造で放電電位接続部と補助電位接続部とが絶縁された微粒子センサを提供する。【解決手段】補助電位接続部112がセパレータ41の外部に配置され、放電電位接続部111がセパレータ41の内部に配置されることで、放電電位接続部111と補助電位接続部112とがセパレータ41によって絶縁されている。基準電位部材30は、軸線方向GHに延びる筒状の第1基準電位部材31であって、センサ本体部5の内部に固定された第1基準電位部材31を有する。放電電位接続部111を収容したセパレータ41は、第1基準電位部材31の内部に配置され、補助電位接続部112は、第1基準電位部材31の内面から離間する態様で第1基準電位部材31の内部に配置され、第1基準電位部材31は、当該第1基準電位部材31の周方向GCへのセパレータ41の移動を規制する規制部32f,34fを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知する微粒子センサに関する。
特許文献1には、軸線方向に延びる形態をなし、通気管に装着されて通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、センサ本体部を駆動する回路部とセンサ本体部との間を電気的に接続する第1ケーブル及び第2ケーブルとを備える微粒子センサが開示されている。
特開2018−112413号公報
特許文献1の微粒子センサでは、センサ本体部が、基準電位とされる基準電位部材と、基準電位とは異なる放電電位とされる放電電極と、基準電位及び放電電位とは異なる補助電位とされる補助電極とを有する。また、第1ケーブルは、放電電極に導通する放電電位配線を有し、第2ケーブルは、補助電極に導通する補助電位配線を有する。また、微粒子センサは、第1ケーブルの放電電位配線と放電電極とが接続された放電電位接続部と、第2ケーブルの補助電位配線と補助電極とが接続された補助電位接続部とを有する。
ところで、上述の微粒子センサにおいて、放電電位接続部と補助電位接続部との間で漏電や放電等が生じた場合には、通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができなくなる虞がある。このため、上述の微粒子センサでは、センサ本体部に、軸線方向に延びる柱状をなすセパレータであって、当該セパレータを軸線方向に貫通する第1貫通孔及び第2貫通孔を有するセパレータを設けている。そして、放電電位接続部をセパレータの第1貫通孔内に配置し、且つ、補助電位接続部をセパレータの第2貫通孔内に配置することで、放電電位接続部と補助電位接続部とをセパレータによって絶縁している。
しかしながら、上述のようなセパレータは、形状が複雑であるため、コストが高くなってしまう。このため、簡易な構造で、放電電位接続部と補助電位接続部とを絶縁することができる微粒子センサが求められていた。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、簡易な構造で放電電位接続部と補助電位接続部とが絶縁された微粒子センサを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、軸線方向に延びる形態をなし、通気管に装着されて前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、前記センサ本体部を駆動する回路部と前記センサ本体部との間を電気的に接続する、第1ケーブル及び第2ケーブルと、を備える微粒子センサであって、前記センサ本体部は、基準電位とされる基準電位部材と、前記基準電位とは異なる放電電位とされる放電電極と、前記基準電位及び前記放電電位とは異なる補助電位とされる補助電極と、を有し、前記第1ケーブルは、前記放電電極に導通する放電電位配線を有し、前記第2ケーブルは、前記補助電極に導通する補助電位配線を有し、前記センサ本体部は、前記軸線方向に延びる筒状をなすセパレータを有し、前記微粒子センサは、前記放電電位配線と前記放電電極とが接続された放電電位接続部と、前記補助電位配線と前記補助電極とが接続された補助電位接続部と、を有し、前記補助電位接続部が前記セパレータの外部に配置され、前記放電電位接続部が前記セパレータの内部に配置されることで、前記放電電位接続部と前記補助電位接続部とが前記セパレータによって絶縁されており、前記基準電位部材は、前記軸線方向に延びる筒状の第1基準電位部材であって、前記センサ本体部の内部に固定された第1基準電位部材を有し、前記放電電位接続部を収容した前記セパレータは、前記第1基準電位部材の内部に配置され、前記補助電位接続部は、前記第1基準電位部材の内面から離間する態様で前記第1基準電位部材の内部に配置され、前記第1基準電位部材は、当該第1基準電位部材の周方向への前記セパレータの移動を規制する規制部を備える微粒子センサである。
上述の微粒子センサは、軸線方向に延びる形態をなすセンサ本体部であって、通気管に装着されて通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部を備える。さらに、上述の微粒子センサは、センサ本体部を駆動する回路部とセンサ本体部との間を電気的に接続するケーブルとして、第1ケーブル及び第2ケーブルを備える。
さらに、上述の微粒子センサでは、センサ本体部が、軸線方向に延びる筒状をなすセパレータを有する。そして、補助電位接続部がセパレータの外部に配置されると共に、放電電位接続部がセパレータの内部に配置されることで、放電電位接続部と補助電位接続部とがセパレータによって絶縁されている。このように、上述の微粒子センサでは、筒状(例えば、直円筒形状)のセパレータを用いて、補助電位接続部をセパレータの外部に配置すると共に、放電電位接続部をセパレータの内部に配置するという簡易な構造で、放電電位接続部と補助電位接続部とを絶縁している。なお、放電電位接続部とは、第1ケーブルの放電電位配線と放電電極とが接続された部位である。また、補助電位接続部とは、第2ケーブルの補助電位配線と補助電極とが接続された部位である。
以上説明したように、上述の微粒子センサは、簡易な構造で放電電位接続部と補助電位接続部とが絶縁された微粒子センサとなる。
さらに、上述の微粒子センサでは、基準電位部材が、軸線方向に延びる筒状をなす第1基準電位部材を有する。この第1基準電位部材は、センサ本体部の内部に固定されている。さらに、上述の微粒子センサでは、放電電位接続部を内部に配置(収容)したセパレータが、第1基準電位部材の内部に配置されている。また、補助電位接続部が、第1基準電位部材の内面から離間する態様で第1基準電位部材の内部に配置されている。これにより、放電電位とされる放電電位接続部と補助電位とされる補助電位接続部とが絶縁しつつ、放電電位接続部及び補助電位接続部が、基準電位とされる第1基準電位部材と絶縁する。従って、上述の微粒子センサでは、互いに異なる電位とされる放電電位接続部と補助電位接続部と第1基準電位部材とを、適切に絶縁することができる。
さらに、上述の微粒子センサでは、第1基準電位部材が、当該第1基準電位部材の周方向(第1基準電位部材の内周または外周に沿った方向、第1基準電位部材の軸線周りの方向)へのセパレータの移動を規制する規制部を備える。これにより、放電電位接続部を内部に配置(収容)したセパレータが、第1基準電位部材の内部において、第1基準電位部材の周方向へ移動するのを制限(抑制)することができる。
なお、第1基準電位部材の「筒状」には、完全な筒形状のほか、周方向に隙間を有する形態で周方向について外周面が分断する略筒形状(分断筒形状)も含む。略筒形状の第1基準電位部材としては、例えば、複数の部材からなる第1基準電位部材であって、前記複数の部材が、周方向に僅かな隙間を空けつつ周方向に沿って配置されることで、略筒形状(分断筒形状)の第1基準電位部材を構成するものを挙げることができる。
さらに、前記の微粒子センサであって、前記規制部として、前記周方向のうち第1周方向への前記セパレータの移動を規制する第1規制部と、前記周方向のうち前記第1周方向とは反対の第2周方向への前記セパレータの移動を規制する第2規制部と、を備え、前記セパレータは、前記第1規制部と前記第2規制部との間に挟まれる態様で、前記第1基準電位部材の内部に配置されている微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサは、規制部として、第1基準電位部材の周方向のうち第1周方向へのセパレータの移動を規制する第1規制部と、第1基準電位部材の周方向のうち第1周方向とは反対の第2周方向へのセパレータの移動を規制する第2規制部とを備える。そして、セパレータが、第1規制部と第2規制部との間に挟まれる態様で、第1基準電位部材の内部に配置されている。これにより、放電電位接続部を内部に配置(収容)したセパレータが、第1基準電位部材の内部において、第1周方向及び第2周方向へ移動するのを抑制することができる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記セパレータの外周面は円筒面であり、前記規制部のうち、前記セパレータの外周面に接触して前記周方向への前記セパレータの移動を規制する規制面は、前記セパレータの外周面と同等の曲率で前記セパレータの外周面に沿って延びる曲面である微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、セパレータの外周面が円筒面とされている。そして、規制部の規制面が、セパレータの外周面(円筒面)と同等の曲率でセパレータの外周面に沿って延びる曲面とされている。従って、第1基準電位部材の内部において、第1基準電位部材の周方向に移動しようとするセパレータの外周面を、規制面の全面に接触させることができるので、セパレータが周方向へ移動するのを適切に制限(抑制)することができる。
さらに、前記いずれかの微粒子センサであって、前記基準電位部材は、前記放電電極の対極となる放電対極部を含み、前記微粒子センサは、前記放電電極と前記放電対極部との間で気中放電を発生させ、当該気中放電により生じたイオンを前記被測定ガスに含まれる前記微粒子に付着させて、帯電した帯電微粒子を生成し、この帯電微粒子の電荷量に基づいて前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する微粒子センサとすると良い。
上述の微粒子センサでは、基準電位部材が、放電電極体の対極となる放電対極部を含んでいる。この微粒子センサは、放電電極(放電電位)と放電対極部(基準電位)との間で気中放電を発生させ、当該気中放電により生じたイオンを被測定ガスに含まれる微粒子に付着させて、帯電した帯電微粒子を生成し、この帯電微粒子の電荷量に基づいて前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する方式の微粒子センサである。
これに対し、上述の微粒子センサは、前述のように、セパレータによって、放電電位接続部と補助電位接続部とが適切に電気絶縁された微粒子センサである。このため、上述の微粒子センサでは、放電電位接続部と補助電位接続部との間で放電等が発生する虞がなく、放電電極(放電電位)と放電対極部(基準電位)との間で気中放電を、適切に発生させることができる。これにより、被測定ガス中の微粒子の量を適切に検知することができる。
実施形態にかかる微粒子センサを車両のエンジンの排気管に装着した状態を示す概略図である。 実施形態にかかる微粒子センサの縦断面図である。 同微粒子センサの他の縦断面図であり、図2とは直交する方向の縦断面図である。 同微粒子センサを排気管に取り付けた状態の縦断面図である。 同微粒子センサの分解斜視図である。 図2のC部拡大図である。 微粒子センサを図6のB−Bの位置で切断した断面図である。 第1ケーブル及び第2ケーブルの横断面図である。 実施形態にかかる微粒子検知システムの概略構成を示す図である。 微粒子センサにおける微粒子の取り入れ、帯電、排出の様子を模式的に示す図である。 図2のD部拡大図である。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。図1は、実施形態にかかる微粒子センサ1を、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EPに装着した状態を示す概略図である。図2は、微粒子センサ1の縦断面図である。図3は、微粒子センサ1の他の縦断面図であり、図2とは直交する方向の縦断面図である。図4は、センサ本体部5を排気管EPに取り付けた状態の縦断面図である。図5は、微粒子センサ1の分解斜視図である。なお、微粒子センサ1の軸線方向GH(軸線AXに沿う方向、図2〜図4において上下方向)のうち、排気管EP(通気管)に装着される側(図2〜図4において下方)を先端側GS、排気管EPの外部に配置される側(図2〜図4において上方)を後端側GKとする。
まず、本実施形態の微粒子検知システム200について説明する。微粒子検知システム200は、図1に示すように、微粒子センサ1と、この微粒子センサ1を制御する回路部201とを備える。微粒子センサ1は、車両AMに搭載したエンジンENG(内燃機関)の排気管EP(通気管)に装着され、排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)中のススなどの微粒子Sを検知する。詳細には、微粒子センサ1のセンサ本体部5が、排気管EPに固定され、センサ本体部5の先端側GSの部位が、排気管EP内に配置されて(図4参照)排気ガスEGに晒される。回路部201は、排気管EPの外部で、第1ケーブル90及び第2ケーブル100を通じて、微粒子センサ1のセンサ本体部5に接続されている。この回路部201は、微粒子センサ1を駆動するとともに、後述する信号電流を検知する回路を有している。
ここで、本実施形態の微粒子センサ1について詳細に説明する。微粒子センサ1は、センサ本体部5と、このセンサ本体部5と回路部201との間を電気的に接続するケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)と、センサ本体部5から延出するエアチューブ40とを備える(図9参照)。このうち、センサ本体部5は、軸線方向GHに延びる形態をなし、センサ本体先端部6と、この後端側GKに位置するセンサ本体後端部7とを有する。センサ本体先端部6は、接地電位PVEとされた金属製の排気管EPの管取付部EPTに装着され、センサ本体後端部7が排気管EPの外部に配置される(図4及び図9参照)。また、センサ本体部5から延出するエアチューブ40は、外部の圧送ポンプ330に接続される(図9参照)。また、センサ本体部5から延出する第1ケーブル90及び第2ケーブル100は、外部の回路部201に接続される(図9参照)。
センサ本体部5は、外側金具10、内側金具30、放電電極70、及び補助電極80を有する(図2参照)。このうち、外側金具10は、金属からなり、軸線方向GHに延びる円筒状をなし、内側金具30とは離間して絶縁された状態で、内側金具30の径方向周囲を囲む。この外側金具10は、接地電位PVEとされた排気管EPの管取付部EPTに装着されて、接地電位PVEとされる(図4及び図9参照)。外側金具10は、リアカバー15と、外筒11と、主体金具12と、フロントカバー13とによって構成される。
外筒11は、図2及び図5に示すように、円筒状でステンレス製の部材である。主体金具12は、円筒状の本体部12aと、本体部12aの先端側GSから径方向外側に膨出する環状の金具取付部12cと、金具取付部12cから径方向内側に膨出する円環状の保持部12bと、金具取付部12cから先端側GSに延びる円筒状の先端部12dとを有する。なお、先端部12dの先端面は、円環状のセンサ座面部12fを構成している。また、本体部12aの後端側GKの部位は、径方向内側に加締められた加締め部12gとなっている(図6参照)。また、外筒11の先端部及び主体金具12の本体部12aの径方向周囲には、後述する締結部材60が回転自在に配置されている。
主体金具12の保持部12bは、後述する内側金具30(ホルダ部材50)の内側保持部51fとの間に、円筒状でアルミナ製の絶縁スペーサ47を保持する。この保持部12bは、円環状の第1介在部材48を介して、絶縁スペーサ47に対して先端側GSから全周にわたって、間接に接触している(図6参照)。
絶縁スペーサ47は、絶縁性セラミックからなり、内側金具30(詳細には、ホルダ部材50のうち円環状の内側保持部51f)と外側金具10(詳細には、外筒11のうち円環状の保持部12b)との間に配置されて、内側金具30と外側金具10とを電気的に絶縁している。また、金具取付部12cは、後述するように、締結部材60が接触して、排気管EPの管取付部EPTに取り付けられる部位である。また、センサ座面部12fは、後述するように、図示しないガスケットを介して、管取付部EPTの管座面部EPZに対し間接に接触する。
フロントカバー13は、略円筒形状をなし、筒形状の本体部13dと、本体部13dから径方向外側に突出する鍔部13cとを有する。鍔部13cの先端面は、センサ座面部13fを構成している。また、本体部13dには、先端側GSに開口する平面視U字状の切り欠きからなるガス導入窓13hが形成されている(図2〜図5参照)。
リアカバー15は、円筒状でステンレス製の部材であり、軸線方向GHに延びる第1貫通孔15b及び第2貫通孔15cを有する(図2参照)。このリアカバー15の先端部は、外筒11内に後端側GKから挿入され、全周にわたり溶接されている。さらに、リアカバー15には、通気孔15dが形成されている(図3参照)。この通気孔15dの外側開口部15fには、エア取入部材27が設けられている。このエア取入部材27は、センサ本体部5の外部から内部にエアARを取り入れるための部品である。
エア取入部材27は、金属からなり、軸線方向GHに延びる筒状の取付部27bと、通気孔15dの外側開口部15fに形成されている雌ネジに螺合する筒状の雄ネジ部27cと、雄ネジ部27cを外側開口部15fの雌ネジに螺挿するための工具(図示なし)を係合させる工具係合部27fとを有する(図3及び図5参照)。このエア取入部材27は、その雄ネジ部27cがリアカバー15の外側開口部15fに形成されている雌ネジに螺合する態様で、リアカバー15に固定される。エア取入部材27の内部には、取付部27bから雄ネジ部27cまでの間を貫通する通気孔27dが形成されている。
エア取入部材27の取付部27bには、後述するエアチューブ40の一端部が接続される(図9参照)。エアチューブ40の他端部は、外部に設置された圧送ポンプ330に接続されている(図9参照)。これにより、圧送ポンプ330で生成された清浄なエアAR(圧縮空気)が、エアチューブ40を通じて、エア取入部材27に供給される。エア取入部材27に供給されたエアARは、通気孔27d及び通気孔15dの内部を通過して、センサ本体部5の内部に導入される(図3参照)。
また、リアカバー15の内部から後端側GKに向けて、2本のケーブル(第1ケーブル90及び第2ケーブル100)が延出している。具体的には、図2に示すように、リアカバー15の第1貫通孔15bには、第1Oリング23及び円筒状の第1リテーナ25が挿入されており、これらに第1ケーブル90が挿通された態様で、第1ケーブル90がリアカバー15に保持されている。
第1リテーナ25は、軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の挿入部25cと、これよりも後端側GKに位置する円筒状の加締め接続部25bとを有する。このうち、挿入部25cは、リアカバー15の第1貫通孔15b内に、後端側GKからから挿入される部位である。また、加締め接続部25bは、第1接地電位配線97の先端部97bに接続する部位である。この加締め接続部25bは、自身の内部に第1接地電位配線97の先端部97bを挿入配置した状態で、径方向内側に加締められることで、第1接地電位配線97の先端部97bに圧接した状態で導通している。第1リテーナ25のうち、挿入部25cよりも後端側GKの部位(加締め接続部25bを含む部位)は、リアカバー15の後端からリアカバー15の外部に突出して配置されている。
さらに、リアカバー15の第2貫通孔15cには、第2Oリング24及び円筒状の第2リテーナ26が挿入されており、これらに第2ケーブル100が挿通された態様で、第2ケーブル100がリアカバー15に保持されている。第2リテーナ26は、軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の挿入部26cと、これよりも後端側GKに位置する円筒状の加締め接続部26bとを有する。このうち、挿入部26cは、リアカバー15の第2貫通孔15c内に、後端側GKから挿入される部位である。また、加締め接続部26bは、第2接地電位配線107の先端部107bに接続する部位である。この加締め接続部26bは、自身の内部に第2接地電位配線107の先端部107bを挿入配置した状態で、径方向内側に加締められることで、第2接地電位配線107の先端部107bに圧接した状態で導通している。第2リテーナ26のうち、挿入部26cよりも後端側GKの部位(加締め接続部26bを含む部位)は、リアカバー15の後端からリアカバー15の外部に突出して配置されている。
次に、第1ケーブル90及び第2ケーブル100について説明する。なお、図8は、第1ケーブル90及び第2ケーブル100の横断面図である。
第1ケーブル90は、トライアキシャルケーブルであり、図2及び図8に示すように、軟銅線を撚った撚り線からなる放電電位配線91と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第1基準電位配線93と、放電電位配線91の径方向周囲を包囲し、放電電位配線91と第1基準電位配線93との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる第1絶縁体層92とを有している。さらに、第1ケーブル90は、第1基準電位配線93の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第1接地電位配線97と、第1基準電位配線93の径方向周囲を包囲し、第1基準電位配線93と第1接地電位配線97との間に配置されて両者を絶縁する、PFAからなる絶縁性の第2絶縁体層95とを有する。
さらに、第1ケーブル90は、図8に示すように、第2絶縁体層95の径方向内側表面95bに密着して径方向内側表面95bを覆い、第1基準電位配線93に接触する第1半導電被覆層94と、第2絶縁体層95の径方向外側表面95cに密着して径方向外側表面95cを覆い、第1接地電位配線97に接触する第2半導電被覆層96とを有する。第1半導電被覆層94及び第2半導電被覆層96は、カーボン入りPFAからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第1ケーブル90は、第1接地電位配線97の径方向周囲を被覆する、PFAからなる絶縁性の外側絶縁被覆層98を有している。このように、第1ケーブル90は、第1基準電位配線93と第1接地電位配線97とによって放電電位配線91を二重に包囲すると共に、第1接地電位配線97で第1基準電位配線93を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第1ケーブル90のうち、放電電位配線91の先端部91bは、第1絶縁体層92の先端よりも第1ケーブル90の先端側(図2において下方)に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この放電電位配線91の先端部91bは、図6に示すように、放電電極70の電極パイプ71の後端側部72に位置する後端側加締め部72bの加締め接続によって、放電電極70に接続されている。これにより、放電電位配線91が、放電電極70に導通する。なお、放電電位配線91の先端部91bと放電電極70の後端側加締め部72bとが接続された部位を、放電電位接続部111とする(図2及び図6参照)。
また、第1基準電位配線93の先端部93bは、第1半導電被覆層94の先端よりも第1ケーブル90の先端側に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第1基準電位配線93の先端部93bは、図2に示すように、内側金具30(基準電位部材)の内筒31(第1基準電位部材)に接続されている。これにより、第1基準電位配線93が、内側金具30(基準電位部材)に導通する。
また、第1接地電位配線97の先端部97bは、外側絶縁被覆層98の先端よりも第1ケーブル90の先端側に延びる形態で、第1ケーブル90の外部に露出している。この第1接地電位配線97の先端部97bは、図2に示すように、リアカバー15の第1貫通孔15b内に挿入された筒状の第1リテーナ25が外嵌し、この第1リテーナ25を通じてリアカバー15(接地電位部材)に接続されている。これにより、第1接地電位配線97が、外側金具10(接地電位部材)に導通する。
次に、第2ケーブル100について説明する。この第2ケーブル100も、トライアキシャルケーブルであり、図2及び図8に示すように、軟銅線を撚った撚り線からなる補助電位配線101と、その径方向外側に位置し、銅細線を編んだ編組からなる円筒状の第2基準電位配線103と、補助電位配線101の径方向周囲を包囲し、補助電位配線101と第2基準電位配線103との間に配置されて両者を絶縁する、PTFEからなる第1絶縁体層102とを有している。さらに、第2ケーブル100は、第2基準電位配線103の径方向周囲を包囲し、銅細線を編んだ編組からなる円筒形状の第2接地電位配線107と、第2基準電位配線103の径方向周囲を包囲し、第2基準電位配線103と第2接地電位配線107との間に配置されて両者を絶縁する、PFAからなる絶縁性の第2絶縁体層105とを有する。
さらに、第2ケーブル100は、図8に示すように、第2絶縁体層105の径方向内側表面105bに密着して径方向内側表面105bを覆い、第2基準電位配線103に接触する第1半導電被覆層104と、第2絶縁体層105の径方向外側表面105cに密着して径方向外側表面105cを覆い、第2接地電位配線107に接触する第2半導電被覆層106とを有する。第1半導電被覆層104及び第2半導電被覆層106は、カーボン入りPFAからなり、半導電性(導電性)を有している。さらに、第2ケーブル100は、第2接地電位配線107の径方向周囲を被覆する、PFAからなる絶縁性の外側絶縁被覆層108を有している。このように、第2ケーブル100は、第2基準電位配線103と第2接地電位配線107とによって補助電位配線101を二重に包囲すると共に、第2接地電位配線107で第2基準電位配線103を包囲する二重包囲ケーブルとなっている。
この第2ケーブル100のうち、補助電位配線101の先端部101bは、第1絶縁体層102の先端よりも第2ケーブル100の先端側(図2において下方)に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この補助電位配線101の先端部101bは、図6に示すように、補助電極80の電極パイプ81の後端側部82に位置する後端側加締め部82bの加締め接続によって、補助電極80に接続されている。これにより、補助電位配線101が、補助電極80に導通する。なお、補助電位配線101の先端部101bと補助電極80の後端側加締め部82bとが接続された部位を、補助電位接続部112とする(図2及び図6参照)。
また、第2基準電位配線103の先端部103bは、第1半導電被覆層104の先端よりも第2ケーブル100の先端側に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第2基準電位配線103の先端部103bは、図2に示すように、内側金具30(基準電位部材)の内筒31(第1基準電位部材)に接続されている。これにより、第2基準電位配線103が、内側金具30(基準電位部材)に導通する。
また、第2接地電位配線107の先端部107bは、外側絶縁被覆層108の先端よりも第2ケーブル100の先端側に延びる形態で、第2ケーブル100の外部に露出している。この第2接地電位配線107の先端部107bは、図2に示すように、リアカバー15の第2貫通孔15c内に挿入された筒状の第2リテーナ26が外嵌し、この第2リテーナ26を通じてリアカバー15(接地電位部材)に接続されている。これにより、第2接地電位配線107が、外側金具10(接地電位部材)に導通する。
次に、締結部材60について説明する。この締結部材60は、センサ本体後端部7の径方向周囲、具体的には、外筒11の先端部及び主体金具12の本体部12aの径方向周囲に、回転自在に配置されている。締結部材60は、雄ネジ部61と、この雄ネジ部61の後端側GKに位置する工具係合部63とからなる筒状の部材である(図2〜図5参照)。このうち雄ネジ部61は、外周に雄ネジが形成された円筒状の部位である。一方、工具係合部63は、外形が六角形状の筒状で、センサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに取り付ける際に工具を係合させる部位である。
図4に示すように、排気管EPの管取付部EPTは、円環状の管座面部EPZと、この管座面部EPZから排気管EPの径方向外側に延出し、内周に雌ネジが形成された円筒状の雌ネジ部EPYとを有する。微粒子センサ1のセンサ本体部5を排気管EPの管取付部EPTに装着するにあたり、締結部材60の雄ネジ部61を管取付部EPTの雌ネジ部EPYにねじ込むと、締結部材60の雄ネジ部61の先端が、センサ本体先端部6のうち主体金具12の金具取付部12cを先端側GSに押圧し、さらに、主体金具12がフロントカバー13を先端側GSに押圧する。
これにより、金具取付部12cのセンサ座面部12f及びフロントカバー13のセンサ座面部13fが、図示しないガスケットを介して、管取付部EPTの管座面部EPZに密着する。さらには、締結部材60の雄ネジ部61と管取付部EPTの管座面部EPZとの間に、主体金具12の金具取付部12cが挟持されると共に、主体金具12と管取付部EPTの管座面部EPZとの間にフロントカバー13の鍔部13cが挟持されて、管取付部EPTにセンサ本体部5が気密に固定される。なお、締結部材60は、センサ本体部5に対して回転自在に配置されているので、上述のセンサ本体部5の管取付部EPTへの装着は、センサ本体部5を回転させることなく、締結部材60のみを回転させることによって行うことができる。
次に、内側金具30について説明する。この内側金具30は、金属からなり、図2及び図3に示すように、軸線方向GHに延びる外形円柱状であり、前述のように、外側金具10の径方向内側に、外側金具10とは離間し絶縁された状態で配置されている。内側金具30は、第1ケーブル90の第1基準電位配線93及び第2ケーブル100の第2基準電位配線103を通じて、外部の回路部201に接続され、接地電位PVEとは異なる基準電位PV1とされる。この内側金具30は、内筒31とガス接触構造体2とによって構成されている(図2、図3、図5参照)。
ガス接触構造体2は、微粒子センサ1(センサ本体部5)を排気管EPに装着した状態で、排気管EP内を流通する排気ガスEGが接触する部位であり、4つの構成部材によって構成されている。具体的には、ガス接触構造体2は、図5に示すように、筒状をなし、ホルダ部材50とノズル部材35と混合排出部材37と蓋部材39とによって構成されている。ホルダ部材50とノズル部材35と混合排出部材37と蓋部材39とは、いずれも、金属焼結体であり、これら4つの構成部材は、拡散接合された状態で一体となっている。
以下、ガス接触構造体2の構成部材(ホルダ部材50とノズル部材35と混合排出部材37と蓋部材39)について詳細に説明する。ホルダ部材50は、円柱状をなしている。ホルダ部材50の後端側GKの部位は、内筒31の先端部の内側に嵌め込まれている(図3参照)。ホルダ部材50は、ホルダ部材50を軸線方向GHに貫通する孔であって、放電電極70及びこれの外周を包囲する第1絶縁パイプ75が挿入される第1挿入孔52を有する。さらに、ホルダ部材50は、ホルダ部材50を軸線方向GHに貫通する孔であって、補助電極80及びこれの外周を包囲する第2絶縁パイプ85が挿入される第2挿入孔53を有する(図2及び図6参照)。
なお、放電電極70と第1絶縁パイプ75とは、第1パイプ内ガラス67によって接合されている(図6及び図11参照)。第1パイプ内ガラス67は、第1絶縁パイプ75内に配置されたガラスであって、放電電極70のうち第1絶縁パイプ75内に配置された第1パイプ内電極70bの外周面と、第1絶縁パイプ75の内周面と、の間に位置する筒状のガラスである。この第1パイプ内ガラス67によって、第1パイプ内電極70bの外周面と第1絶縁パイプ75の内周面とが接合されつつ、両者の間が気密に封止されている(図6及び図11参照)。
また、補助電極80と第2絶縁パイプ85とは、第2パイプ内ガラス68によって接合されている(図11参照)。第2パイプ内ガラス68は、第2絶縁パイプ85内に配置されたガラスであって、補助電極80のうち第2絶縁パイプ85内に配置された第2パイプ内電極80bの外周面と、第2絶縁パイプ85の内周面と、の間に位置する筒状のガラスである。この第2パイプ内ガラス68によって、第2パイプ内電極80bの外周面と第2絶縁パイプ85の内周面とが接合されつつ、両者の間が気密に封止されている(図11参照)。
ホルダ部材50の第1挿入孔52は、軸線方向GHの後端側GKに開口して、第1挿入孔内ガラス65を収容する第1ガラス収容部52b(第1ガラス収容空間)を有する。この第1ガラス収容部52bの内部には、放電電極70と第1絶縁パイプ75が挿入(挿通)された状態で、第1挿入孔内ガラス65が収容されている(図6参照)。第1挿入孔内ガラス65は、ホルダ部材50の第1挿入孔52内(第1ガラス収容部52b内)に配置された筒状のガラスであって、第1絶縁パイプ75の外周面とホルダ部材50の第1挿入孔52を構成する第1孔内周面52cとの間に位置している(図6参照)。この第1挿入孔内ガラス65によって、第1挿入孔52内において、第1絶縁パイプ75の外周面とホルダ部材50の第1孔内周面52cとが接合されつつ、両者の間が気密に封止されている。
従って、本実施形態では、第1パイプ内ガラス67によって放電電極70が第1絶縁パイプ75に固定されると共に、第1挿入孔内ガラス65によって第1絶縁パイプ75がホルダ部材50に固定されている。これにより、放電電極70が、第1絶縁パイプ75を介して、ホルダ部材50に固定される。なお、第1絶縁パイプ75は、電気絶縁性を有する円筒状のセラミックからなり、放電電極70の径方向周囲を包囲して、放電電極70とホルダ部材50との間を電気的に絶縁する。また、ホルダ部材50の第1挿入孔52内のうち第1挿入孔内ガラス65よりも後端側GKには、第1挿入孔52に蓋をするように、電気絶縁性を有する円筒状のセラミックパイプ21が挿入されている(図6参照)。セラミックパイプ21の後端部21bは、ホルダ部材50の第1挿入孔52から後端側GKに突出しており、後述するセパレータ41内に挿入されている。
また、ホルダ部材50の第2挿入孔53は、軸線方向GHの後端側GKに開口して、第2挿入孔内ガラス66を収容する第2ガラス収容部53b(第1ガラス収容空間)を有する。この第2ガラス収容部53bの内部には、補助電極80と第2絶縁パイプ85が挿入(挿通)された状態で、第2挿入孔内ガラス66が収容されている(図6参照)。第2挿入孔内ガラス66は、ホルダ部材50の第2挿入孔53内(第2ガラス収容部53b内)に配置された筒状のガラスであって、第2絶縁パイプ85の外周面とホルダ部材50の第2挿入孔53を構成する第2孔内周面53cとの間に位置している(図6参照)。この第2挿入孔内ガラス66によって、第2挿入孔53内において、第2絶縁パイプ85の外周面とホルダ部材50の第2孔内周面53cとが接合されつつ、両者の間が気密に封止されている。なお、ホルダ部材50の第2挿入孔53内のうち第2挿入孔内ガラス66よりも後端側GKには、第2挿入孔53に蓋をするように、電気絶縁性を有する円筒状のセラミックパイプ22が挿入されている。
従って、本実施形態では、第2パイプ内ガラス68によって補助電極80が第2絶縁パイプ85に固定されると共に、第2挿入孔内ガラス66によって第2絶縁パイプ85がホルダ部材50に固定されている。これにより、補助電極80が、第2絶縁パイプ85を介して、ホルダ部材50に固定される。
さらに、ホルダ部材50は、ホルダ部材50を貫通する通気孔57を有している(図3参照)。この通気孔57は、エア取入部材27を通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、当該通気孔57を通じて軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに流通する通気孔である。この通気孔57には、エア導入パイプ55の先端部が挿入されている。エア導入パイプ55は、ホルダ部材50の通気孔57の内部から、軸線方向GHの後端側GKに向かって延び、内筒31の内部を通過して、金属保持部材42の貫通孔42dから後端側GKに突出している。従って、エア取入部材27を通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARは、エア導入パイプ55内に導入された後、エア導入パイプ55内を軸線方向GHの先端側GSへ流通して、ホルダ部材50の通気孔57内に導入される。
また、ホルダ部材50は、その外周面から径方向外側に膨出する円環状をなし、主体金具12の保持部12bとの間で絶縁スペーサ47を保持する内側保持部51fを有している(図3及び図6参照)。この内側保持部51fは、円環状の第1介在部材48を介して絶縁スペーサ47に後端側GKから全周にわたり係合して、主体金具12の保持部12bとの間に絶縁スペーサ47を挟んで保持している。
ノズル部材35は、外形円柱状であり、後端側GKからホルダ部材50の先端部が嵌め込まれた状態で、ホルダ部材50と拡散接合している。このノズル部材35は、ホルダ部材50よりも軸線方向GHの先端側GSに位置し、放電電極70の対極となる放電対極部35dを有している(図11参照)。この放電対極部35dは、放電電極70の線状電極部77のうち第1絶縁パイプ75の先端から先端側GSに突出する突出部77bが配置される放電空間DSを有し、この放電空間DS内において放電電極70の突出部77bとの間で気中放電を発生させる(図10及び図11参照)。
詳細には、放電対極部35dは、ノズル部35aと、このノズル部35aよりも後端側GKに位置する後端側筒壁部35cとを有する。このうち、ノズル部35aは、軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに向かうにしたがって縮径するテーパ形状の内面を有し、その先端部には、放電空間DSと後述するガス流通路IS(詳細には、第1ガス流通路IS1の一部である第1上流側流通路IS13)とを連通する連通孔35fが形成されている。連通孔35fは、放電空間DSからガス流通路IS(第1ガス流通路IS1)へエアARを噴射させるためのオリフィス孔とされ、微小な内径の孔となっている(図10及び図11参照)。
さらに、ノズル部材35は、放電対極部35dよりも軸線方向GHの先端側GSに位置する円筒状の先端側筒壁部35bを有する。この先端側筒壁部35bは、気中放電により生じたイオンCPと排気ガスEG(被測定ガス)とが導入されて混合される第1上流側流通路IS13(第1ガス流通路IS1の一部)を構成している(図10及び図11参照)。また、この先端側筒壁部35bには、排気管EPの下流側に向けて開口し、第1上流側流通路IS13(第1ガス流通路IS1の一部)に繋がる1つのガス導入口35hが設けられている(図3参照)。排気管EP内を流通する排気ガスEG(被測定ガス)は、フロントカバー13のガス導入窓13h及び先端側筒壁部35bのガス導入口35hを通じて、第1ガス流通路IS1の第1上流側流通路IS13内に導入される。
混合排出部材37は、外形略円柱状であり、先端側GSからノズル部材35の先端部内に嵌め込まれた状態で、ノズル部材35と拡散接合している(図3参照)。この混合排出部材37は、後端側GKに位置する排出後端部37aと、この排出後端部37aの周縁から先端側GSに延出した円筒状の筒壁部37bとからなる(図11参照)。このうち、排出後端部37aには、円筒状の空間である第1下流側流通路IS14(第1ガス流通路IS1の一部)が形成されている。この第1下流側流通路IS14は、前述の第1上流側流通路IS13と繋がっている(図11参照)。一方、筒壁部37bには、排気管EPの下流側に向けて開口する1つのガス排出口37hが設けられている(図3参照)。
蓋部材39は、混合排出部材37の先端側GSを閉塞した状態で、混合排出部材37と拡散接合している。この蓋部材39は、円板状の蓋部39bと、この蓋部39bから後端側GKに延びる延出部39cとを有する(図11参照)。このうち、延出部39cは、混合排出部材37の筒壁部37b内に位置しており、筒壁部37bと共に、ガス流通路ISの一部を形成する。具体的には、延出部39cと筒壁部37bとは、第1ガス流通路IS1よりも下流側に位置する第3ガス流通路IS3であって、軸線方向GHに延びる形態をなす第3ガス流通路IS3を形成する。この第3ガス流通路IS3は、ガス排出口37hに繋がっている(図10及び図11参照)。
さらに、延出部39cと筒壁部37bとは、第1ガス流通路IS1の下流側開口部である第1下流側開口部IS12と第3ガス流通路IS3の上流側開口部である第3上流側開口部IS31とを連通する第2ガス流通路IS2を形成している。この第2ガス流通路IS2は、軸線方向GHに交差する方向(具体的には、軸線方向GHに直交する第1方向D1)に延びる形態をなしている(図10及び図11参照)。
以上説明したように、ガス接触構造体2は、微粒子Sを含む排気ガスEGを当該ガス接触構造体2の内部に取り入れるガス導入口35h、及び、排気ガスEGを当該ガス接触構造体2の外部に排出するガス排出口37hを有している。なお、ここで、ガス接触構造体2のうち、ノズル部材35と混合排出部材37と蓋部材39とにより構成される部位を、ガス流通管36とする(図5参照)。ガス流通管36は、基準電位PV1とされ、後述するように、気中放電によって生成されたイオンCPのうち微粒子Sに付着していない浮遊イオンCPFを捕集する捕集極を兼ねる。ガス流通管36は、補助電極80が挿入される挿入孔36hと、後述する帯電微粒子SC及び浮遊イオンCPFを含む排気ガスEGが流通するガス流通路ISとを有する(図2、図3、図11参照)。
ガス流通路ISは、ガス流通管36の内部をガス導入口35hからガス排出口37hまで延びる形態をなし、前述した第1ガス流通路IS1と、第2ガス流通路IS2と、第3ガス流通路IS3とを有している。第1ガス流通路IS1は、ガス流通路ISの上流側に位置して軸線方向GHに延びる流通路である。なお、第1ガス流通路IS1は、前述した第1上流側流通路IS13と第1下流側流通路IS14とを有している。この第1ガス流通路IS1では、気中放電により生じたイオンCPと排気ガスEG(被測定ガス)とが導入されて混合される。
また、補助電極80は、当該補助電極80の径方向周囲を包囲する第2絶縁パイプ85が挿入孔36hの内部に配置される態様で、挿入孔36h内に挿入されている。なお、挿入孔36hは、軸線方向GHに延びる形態をなし、第1ガス流通路IS1に対して軸線方向GHに直交する方向(径方向)に離間して配置されている。第2絶縁パイプ85は、電気絶縁性を有する円筒状のセラミックからなり、補助電極80の径方向周囲を包囲して、補助電極80とガス流通管36との間を電気的に絶縁する。
次に、内筒31(第1基準電位部材)について説明する。内筒31は、軸線方向GHに延びる円筒状をなすステンレス製の筒状部材である(図2、図3、図5参照)。この内筒31は、半円筒状の第1部材32と半円筒状の第2部材34とからなり、第1部材32と第2部材34が組み合わされることで形成されている。第1部材32と第2部材34は、同一形状をなしている。第1部材32は、半円筒状をなすセパレータ包囲部32bと、その後端側GKに位置する半円柱状の接触導通部32cとを有する。第2部材34も、半円筒状をなすセパレータ包囲部34bと、その後端側GKに位置する半円柱状の接触導通部34cとを有する。
なお、本実施形態の内筒31は、完全な筒形状ではなく、周方向GCに隙間を有する形態で周方向GCについて外周面が分断する略筒形状(分断筒形状)をなしている(図7参照)。詳細には、第1部材32と第2部材34が、周方向GCに僅かな隙間を空けつつ配置されて、略筒形状(分断筒形状)の内筒31を構成している。
内筒31の内部には、電気絶縁性のセパレータ41が収容されている(図2、図3、図6、図7参照)。より具体的には、セパレータ41は、内筒31のセパレータ包囲部32bとセパレータ包囲部34bとに包囲される態様で、内筒31の内部に収容されている。このセパレータ41は、電気絶縁性部材(アルミナを主成分としたセラミック)からなり、軸線方向GHに延びる直円筒形状をなしている。本実施形態の微粒子センサ1では、補助電位接続部112がセパレータ41の外部(径方向外側)に配置されると共に、放電電位接続部111がセパレータ41の内部に配置されている。これにより、放電電位PV2となる放電電位接続部111と補助電位PV4となる補助電位接続部112とが、セパレータ41によって電気的に絶縁されている(図6及び図7参照)。
このように、本実施形態の微粒子センサ1では、直円筒形状のセパレータ41を用いて、補助電位接続部112をセパレータ41の外部に配置すると共に、放電電位接続部111をセパレータ41の内部に配置するという簡易な構造で、放電電位接続部111と補助電位接続部112とを絶縁している。従って、本実施形態の微粒子センサ1は、簡易な構造で放電電位接続部111と補助電位接続部112とが絶縁された微粒子センサとなる。
また、第1部材32の接触導通部32cと第2部材34の接触導通部34cとによって形成される2つの円筒状接触面の内部には、それぞれ、第1基準電位配線93と第2基準電位配線103とが接触して配置されている(図2及び図5参照)。これにより、内筒31が、第1基準電位配線93と第2基準電位配線103とに接触して導通する。この内筒31は、センサ本体部5の内部に固定されている。具体的には、内筒31の先端部がホルダ部材50の後端部に外嵌されて、この外嵌部分(内筒31の先端部とホルダ部材50の後端部)が溶接されることで、内筒31の先端部がセンサ本体部5の内部に固定されている。
また、内筒31は、その後端部が、円筒状の金属保持部材42の内側に挿入されて固定されている。これにより、第1部材32と第2部材34とが組み合わされて円筒状の内筒31とされた状態を保つことができる。なお、内筒31の後端部と金属保持部材42とは、溶接されて固定されている。金属保持部材42は、軸線方向GHに延びる円筒状の側壁部42bと、この側壁部42bの後端部に接続する円環状の底部42cとを有する(図3参照)。底部42cには、円形状の貫通孔42dが設けられている。
本実施形態の微粒子センサ1では、放電電位接続部111を内部に配置(収容)したセパレータ41が、内筒31の内部に配置されている。また、補助電位接続部112が、内筒31(第1基準電位部材)の内面から離間する態様で内筒31の内部に配置されている(図6及び図7参照)。これにより、放電電位PV2とされる放電電位接続部111と補助電位PV4とされる補助電位接続部112とが絶縁しつつ、放電電位接続部111及び補助電位接続部112が、基準電位PV1とされる内筒31(第1基準電位部材)と絶縁する。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、互いに異なる電位とされる放電電位接続部111と補助電位接続部112と内筒31(第1基準電位部材)とを、適切に絶縁することができる。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、内筒31(第1基準電位部材)が、当該内筒31の周方向GC(内筒31の外周に沿った方向)へのセパレータ41の移動を規制する規制部(第1規制部32f及び第2規制部34f)を備える(図5及び図7参照)。これにより、放電電位接続部111を内部に配置(収容)したセパレータ41が、内筒31の内部において、周方向GCへ移動するのを制限(抑制)することができる。
より具体的には、内筒31の第1部材32が、周方向GCのうち第1周方向GC1(図7において反時計回り)へのセパレータ41の移動を規制する第1規制部32fを有する。この第1規制部32fは、第1部材32のセパレータ包囲部32bの内周面32dから径方向内側へ膨出した形態の部位である(図7参照)。さらに、第2部材34が、第1周方向GC1とは反対の第2周方向GC2へのセパレータ41の移動を規制する第2規制部34fを有する。この第2規制部34fは、第2部材34のセパレータ包囲部34bの内周面34dから径方向内側へ膨出した形態の部位である(図7参照)。そして、セパレータ41が、第1規制部32fと第2規制部34fとの間に挟まれる態様で、内筒31の内部に配置されている。これにより、放電電位接続部111を内部に配置(収容)したセパレータ41が、内筒31の内部において、第1周方向GC1及び第2周方向GC2へ移動するのを抑制することができる。
なお、本実施形態では、セパレータ41の外周面41bが円筒面とされている。そして、第1規制部32fの規制面32g、及び、第2規制部34fの規制面34gが、セパレータ41の外周面41b(円筒面)と同等の曲率でセパレータ41の外周面41bに沿って延びる曲面とされている(図7参照)。従って、本実施形態では、内筒31(第1基準電位部材)の内部において、周方向GC(第1周方向GC1または第2周方向GC2)に移動しようとするセパレータ41の外周面41bを、規制面32gまたは34gの全面にぴったり接触させることができるので、セパレータ41が周方向GCへ移動するのを適切に制限(抑制)することができる。
次に、放電電極70について説明する。放電電極70は、軸線方向GHに延びる筒状をなすステンレス製の電極パイプ71と、軸線方向GHに延びる線状のタングステン線からなる線状電極部77とを有する(図5、図6、図11参照)。このうち、電極パイプ71は、軸線方向GHの後端側GKに位置する後端側部72と、軸線方向GHの先端側GSに位置する先端側部76と、後端側部72と先端側部76との間に位置する中間部74とを有する。後端側部72と中間部74と先端側部76とは、その内径及び外径が異なっており、後端側部72の内径及び外径が最も大きく、先端側部76の内径及び外径が最も小さくされている。
また、線状電極部77は、電極パイプ71の先端側部76の内部に挿入された挿入部77cと、電極パイプ71の先端から軸線方向GHの先端側GSに突出する突出部77bとを有する(図11参照)。線状電極部77は、挿入部77cが、電極パイプ71の先端側部76に位置する先端側加締め部76bによって挟まれる態様で、電極パイプ71に固定されて電気的に接続されている。この放電電極70は、第1ケーブル90の放電電位配線91を通じて、外部の回路部201に接続され、放電電位PV2とされる。なお、放電電位PV2は、基準電位PV1に対し正の高電位であり、ピーク電位が1〜4kVの電位とされる。
線状電極部77の突出部77bは、放電対極部35dによって構成される放電空間DS内に配置されており、放電対極部35dと共にイオン源を構成する(図11参照)。即ち、後述するように、基準電位PV1とされる放電対極部35dと、放電電位PV2とされる線状電極部77の突出部77bとは、これらの間において気中放電を発生させ、この気中放電によって微粒子Sに付着させるイオンCPを生成する。
次に、補助電極80について説明する。この補助電極80は、軸線方向GHに延びる筒状をなすステンレス製の電極パイプ81からなる(図5、図6、図11参照)。この電極パイプ81は、軸線方向GHの後端側GKに位置する後端側部82と、軸線方向GHの先端側GSに位置する先端側部86と、後端側部82と先端側部86との間に位置する中間部84とを有する。後端側部82と中間部84と先端側部86とは、その内径及び外径が異なっており、後端側部82の内径及び外径が最も大きく、先端側部86の内径及び外径が最も小さくされている。なお、先端側部86の先端は閉塞している。
この補助電極80は、第2ケーブル100の補助電位配線101を通じて、外部の回路部201に接続され、補助電位PV4とされる。この補助電位PV4は、基準電位PV1に対して正の高電位であるが、放電電位PV2のピーク電位(1〜2kV)よりも低い、例えば、DC100〜200Vの電位にされている。
補助電極80は、図11に示すように、当該補助電極80の長さ方向(軸線方向GHに一致する)の先端側(先端側GS)に位置し、ガス流通管36のガス流通路IS内(詳細には、第2ガス流通路IS2と第3ガス流通路IS3の内部)に配置される流通路内補助電極部87(先端側部86の一部である)を有する。この流通路内補助電極部87は、ガス流通管36のガス流通路IS内(詳細には、第2ガス流通路IS2と第3ガス流通路IS3の内部)において、ガス流通管36との間に電界を発生させることによって、後述する浮遊イオンCPFに対しガス流通管36に向かう斥力を与えて、ガス流通管36による浮遊イオンCPFの捕集を補助する。
本実施形態の微粒子センサ1(センサ本体部5)では、エア取入部材27を通じてセンサ本体部5の内部に導入されたエアARが、エア導入パイプ55内に導入された後、エア導入パイプ55内を軸線方向GHの先端側GSへ流通して、ホルダ部材50の通気孔57内に導入される。そして、ホルダ部材50の通気孔57内を軸線方向GHの後端側GKから先端側GSに通過して、放電空間DS内に導入された後、さらに、ノズル部35aの連通孔35fを通じて放電空間DSからガス流通路IS(詳細には、第1上流側流通路IS13)へ導入される(図3、図9参照)。なお、エアARが、ノズル部35aの連通孔35fを通じて放電空間DSから第1上流側流通路IS13(混合空間)へ導入されるとき、放電空間DS内で生じたイオンCPが当該エアARと共に、ガス流通管36のガス流通路ISの内部(詳細には、第1上流側流通路IS13の内部)に導入される(図3、図9、図10参照)。
なお、本実施形態の微粒子センサ1は、気中放電を発生させることでイオンCPを生成し、このイオンCPを排気ガスEGに含まれる微粒子Sに付着させることによって、帯電した帯電微粒子SCを生成する。より具体的には、放電空間DS内において、放電電極70の突出部77bと放電対極部35dとの間で気中放電を発生させ、その後、ガス流通管36のガス流通路ISの内部(詳細には、第1ガス流通路IS1の内部)において、当該気中放電により生じたイオンCPを排気ガスEGに含まれる微粒子Sに付着させることで、帯電した帯電微粒子SCを生成する。そして、ガス排出口37hを通じてガス流通管36の外部に排出された帯電微粒子SCに含まれるイオンCPの量に応じて、基準電位PV1と接地電位PVEとの間に流れる信号電流を用いて、排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知する。
ここで、本実施形態の微粒子センサ1のガス流通路ISについて、詳細に説明する。ガス流通路ISは、前述したように、第1ガス流通路IS1と第2ガス流通路IS2と第3ガス流通路IS3とを有している。このうち、第1ガス流通路IS1と第3ガス流通路IS3とは、軸線方向GHについて離間して配置されている。従って、第1ガス流通路IS1の第1下流側開口部IS12と、第3ガス流通路IS3の第3上流側開口部IS31とは、軸線方向GHについて離間して配置されている。
さらに、第1ガス流通路IS1の第1下流側開口部IS12と第3ガス流通路IS3の第3上流側開口部IS31とは、図11に示すように、軸線方向GHの平面視で両者の少なくとも一部が重ならないように、軸線方向GHに直交する第1方向D1(図11において左右方向)について互いの位置をずらして配置されている。本実施形態では、第1下流側開口部IS12と第3上流側開口部IS31とは、軸線方向GHの平面視で両者の全体が重ならない(すなわち、両者が離間している、または、両者が外接している)ように、軸線方向GHに直交する第1方向D1(図11において左右方向)について互いの位置をずらして配置されている。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、第2ガス流通路IS2が、軸線方向GHに交差する方向(具体的には、第1方向D1)に延びる形態をなしている(図11参照)。そして、ガス流通管36のうち第2ガス流通路IS2を構成する部位は、軸線方向GHについて第1下流側開口部IS12と対向する対向面36fを有している(図10及び図11参照)。
従って、本実施形態の微粒子センサ1では、図11において矢印で示すように、排気ガスEGは、第1ガス流通路IS1内を軸線方向GHの先端側GS(図11において下方)に進んだ後、第1下流側開口部IS12から、第2ガス流通路IS2の対向面36fに向かうようにして、第2ガス流通路IS2内に流入することになる。このため、本実施形態の微粒子センサ1では、第2ガス流通路IS2内に流入した排気ガスEGを、これに含まれる浮遊イオンCPFと共に対向面36fに衝突させることができるので、排気ガスEGに含まれている浮遊イオンCPFの少なくとも一部を、対向面36fに衝突させて捕集することができる(図10参照)。
また、ガス流通管36のうち第2ガス流通路IS2を構成する部位は、第2ガス流通路IS2の下流側端面であって、第2ガス流通路IS2の上流側(図11において左側)を向く下流側端面36gを有している(図11参照)。従って、図11において矢印で示すように、第2ガス流通路IS2内を流通する排気ガスEGは、下流側端面36gに向かって流れてゆくことになる。これにより、第2ガス流通路IS2内を流通する排気ガスEGを、これに含まれる浮遊イオンCPFと共に下流側端面36gに衝突させることができるので、当該排気ガスEGに含まれている浮遊イオンCPFの少なくとも一部を、下流側端面36gに衝突させて捕集することができる。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、第1ガス流通路IS1が、当該第1ガス流通路IS1の下流側に位置して第1下流側開口部IS12を含む第1下流側流通路IS14と、当該第1ガス流通路IS1の上流側に位置して第1下流側流通路IS14に対して上流側に隣接する第1上流側流通路IS13とを有している(図11参照)。そして、第1下流側流通路IS14を軸線方向GHに直交する方向(図11において左右方向)に切断した流通路断面(被測定ガスが流通する領域)の面積を、第1上流側流通路IS13を軸線方向GHに直交する方向に切断した流通路断面(被測定ガスが流通する領域)の面積よりも小さくしている。
このようにすることで、排気ガスEGが第1下流側流通路IS14を流れるときの流速を、排気ガスEGが第1上流側流通路IS13を流れるときの流速よりも速くすることができる。これにより、第1下流側開口部IS12(第1ガス流通路IS1の下流側開口部)から、第2ガス流通路IS2の対向面36fに向かうようにして第2ガス流通路IS2内に流入するときの排気ガスEGの流速を速くすることができるので、排気ガスEGに含まれている浮遊イオンCPFが、対向面36fに到達し易くなる。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、対向面36fによって浮遊イオンCPFを捕集し易くなる。
さらに、本実施形態の微粒子センサ1では、補助電極80のうちガス流通路IS内に配置される流通路内補助電極部87は、第1ガス流通路IS1内に配置されることなく、第2ガス流通路IS2のうち対向面36fを有する第2上流側流通路IS23よりも下流側に位置する第2下流側流通路IS24の内部、及び、第3ガス流通路IS3の内部に配置されている。従って、本実施形態の微粒子センサ1では、前述したように排気ガスEGに含まれている浮遊イオンCPFの一部を対向面36fに衝突させて捕集した後、流通路内補助電極部87によって、残存している浮遊イオンCPFに対してガス流通管36に向かう斥力を与えることで、残存している浮遊イオンCPFをガス流通管36に付着させて捕集することができる。
次いで、微粒子センサ1の電気的機能及び動作について説明する(図9及び図10参照)。まず、外部の回路部201の駆動により、基準電位PV1とされた内側金具30のノズル部35a(放電対極部35d)と、これよりも正の高電位である放電電位PV2とされた放電電極70の突出部77bとの間において、気中放電(コロナ放電)を発生させる。この気中放電により、大気(空気)中のN2,O2 等が電離した正のイオンCPが発生する。一方で、エアARが、センサ本体部5の後端側GKから放電空間DS内に供給される。このため、発生したイオンCPの一部は、エアARと共に、連通孔35f(オリフィス孔)を通じて放電空間DSから第1上流側流通路IS13(第1ガス流通路IS1の一部)に噴射される。
このエアARが、第1上流側流通路IS13に噴射されると、第1上流側流通路IS13の気圧が低下するため、排気管EP内を流通する排気ガスEGが、ガス導入口35hから第1上流側流通路IS13(第1ガス流通路IS1の一部)に取り入れられる。この取り入れられた排気ガスEG(取入ガスEGIとする)は、エアARと混合され、第1下流側流通路IS14(第1ガス流通路IS1の一部)、第2ガス流通路IS2、及び、第3ガス流通路IS3を経由して、ガス排出口37hから排出される。
排気ガスEGが第1上流側流通路IS13(第1ガス流通路IS1の一部)に取り入れる際、排気ガスEG中のススなどの微粒子Sも第1上流側流通路IS13内に取り入れられる。この微粒子Sは、ガス流通路IS内においてイオンCPが付着することによって、正に帯電した帯電微粒子SCとなり、この状態でガス排出口37hからエアARと共に排出される。一方、第1上流側流通路IS13に噴射されたイオンCPのうち、微粒子Sに付着していない浮遊イオンCPFは、補助電位PV4とされた補助電極80の流通路内補助電極部87から斥力を受け、捕集極となるガス流通管36(基準電位PV1)に付着することで、ガス排出口37hからの排出が抑制される。
前述の気中放電の際、外部の回路部201から放電電極70の突出部77bに、放電電流Idが供給される。この放電電流Idの多くは、ノズル部35aに受電電流Ijとして流れ込み、回路部201に戻る。一方、捕集極であるガス流通管36で捕集された浮遊イオンCPFの電荷に起因する捕集電流Ihも、回路部201に戻る。つまり、受電電流Ijと捕集電流Ihの和である受電捕集電流Ijh(=Ij+Ih)が回路部201に戻る。
但し、この受電捕集電流Ijhは、帯電微粒子SCに付着して排出された排出イオンCPHの電荷に対応する電流分だけ、放電電流Idよりも小さい値となる。このため、放電電流Idと受電捕集電流Ijhとの差分(放電電流Id−受電捕集電流Ijh)に相当する信号電流が、基準電位PV1と接地電位PVEとの間を流れることによってバランスをとる。
従って、この帯電微粒子SCにより排出された排出イオンCPHの電荷量に対応する信号電流を回路部201で検知することにより、排気ガスEG中の微粒子Sの量を検知できる。これにより、本実施形態では、帯電微粒子SCの電荷量に基づいて(詳細には、帯電微粒子SCの電荷量に応じて、基準電位PV1と接地電位PVEとの間を流れる信号電流に基づいて)、排気ガスEG(被測定ガス)中の微粒子Sの量を検知する。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
1 微粒子センサ
5 センサ本体部
10 外側金具
30 内側金具(基準電位部材)
31 内筒(第1基準電位部材)
32f 第1規制部
32g,34g 規制面
34f 第2規制部
35d 放電対極部
35h ガス導入口
37h ガス排出口
41 セパレータ
50 ホルダ部材
70 放電電極
80 補助電極
90 第1ケーブル
91 放電電位配線
100 第2ケーブル
101 補助電位配線
111 放電電位接続部
112 補助電位接続部
201 回路部
CP イオン
EG 排気ガス(被測定ガス)
EP 排気管(通気管)
GC 周方向
GC1 第1周方向
GC2 第2周方向
GH 軸線方向
GK 軸線方向の後端側
GS 軸線方向の先端側
IS ガス流通路
PVE 接地電位
PV1 基準電位
PV2 放電電位
PV4 補助電位
S 微粒子
SC 帯電微粒子

Claims (4)

  1. 軸線方向に延びる形態をなし、通気管に装着されて前記通気管内を流通する被測定ガス中の微粒子の量を検知するセンサ本体部と、
    前記センサ本体部を駆動する回路部と前記センサ本体部との間を電気的に接続する、第1ケーブル及び第2ケーブルと、を備える
    微粒子センサであって、
    前記センサ本体部は、
    基準電位とされる基準電位部材と、
    前記基準電位とは異なる放電電位とされる放電電極と、
    前記基準電位及び前記放電電位とは異なる補助電位とされる補助電極と、を有し、
    前記第1ケーブルは、前記放電電極に導通する放電電位配線を有し、
    前記第2ケーブルは、前記補助電極に導通する補助電位配線を有し、
    前記センサ本体部は、前記軸線方向に延びる筒状をなすセパレータを有し、
    前記微粒子センサは、
    前記放電電位配線と前記放電電極とが接続された放電電位接続部と、
    前記補助電位配線と前記補助電極とが接続された補助電位接続部と、を有し、
    前記補助電位接続部が前記セパレータの外部に配置され、前記放電電位接続部が前記セパレータの内部に配置されることで、前記放電電位接続部と前記補助電位接続部とが前記セパレータによって絶縁されており、
    前記基準電位部材は、前記軸線方向に延びる筒状の第1基準電位部材であって、前記センサ本体部の内部に固定された第1基準電位部材を有し、
    前記放電電位接続部を収容した前記セパレータは、前記第1基準電位部材の内部に配置され、
    前記補助電位接続部は、前記第1基準電位部材の内面から離間する態様で前記第1基準電位部材の内部に配置され、
    前記第1基準電位部材は、当該第1基準電位部材の周方向への前記セパレータの移動を規制する規制部を備える
    微粒子センサ。
  2. 請求項1に記載の微粒子センサであって、
    前記規制部として、
    前記周方向のうち第1周方向への前記セパレータの移動を規制する第1規制部と、
    前記周方向のうち前記第1周方向とは反対の第2周方向への前記セパレータの移動を規制する第2規制部と、を備え、
    前記セパレータは、前記第1規制部と前記第2規制部との間に挟まれる態様で、前記第1基準電位部材の内部に配置されている
    微粒子センサ。
  3. 請求項1または請求項2に記載の微粒子センサであって、
    前記セパレータの外周面は円筒面であり、
    前記規制部のうち、前記セパレータの外周面に接触して前記周方向への前記セパレータの移動を規制する規制面は、前記セパレータの外周面と同等の曲率で前記セパレータの外周面に沿って延びる曲面である
    微粒子センサ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の微粒子センサであって、
    前記基準電位部材は、前記放電電極の対極となる放電対極部を含み、
    前記微粒子センサは、前記放電電極と前記放電対極部との間で気中放電を発生させ、当該気中放電により生じたイオンを前記被測定ガスに含まれる前記微粒子に付着させて、帯電した帯電微粒子を生成し、この帯電微粒子の電荷量に基づいて前記被測定ガス中の前記微粒子の量を検知する
    微粒子センサ。
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