JP2021164618A - 炊飯器および米飯調理保存システム - Google Patents

炊飯器および米飯調理保存システム Download PDF

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Chihiro Ito
杏子 石原
Kyoko Ishihara
成彦 小池
Narihiko Koike
舞子 添田
Maiko Soeda
毅 内田
Takeshi Uchida
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【課題】使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を炊き上げることができる炊飯器を提供する。【解決手段】炊飯器は、米および水を収容する容器と、容器内の米および水を加熱して炊飯する炊飯手段と、を備える。炊飯手段は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるためのパラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成される。パラパラ炊飯モードによって炊き上げられた第1の米飯が第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第1の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割される。ブロック炊飯モードによって炊き上げられた第2の米飯が上記の第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第2の塊は、外部から前記一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割される。複数の第2米飯塊の平均体積は、複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きい。【選択図】図5

Description

本開示は、炊飯器および米飯調理保存システムに関するものである。
特許文献1に、炊飯器が記載されている。この炊飯器は、炊飯容器となる鍋と、鍋を加熱する加熱手段と、を備えている。米が収容された鍋が加熱手段によって加熱されることで、米飯が炊き上げられる。
特開2004−089250号公報
特許文献1に記載されているような従来の炊飯器によって炊き上げられた米飯を冷凍した場合、当該米飯は粒同士がくっついた状態で凍結する。このため、使用者は、例えば、冷凍保存した米飯を複数回に分けて食べる場合には、冷凍する前に予め小分けしておく手間をかける必要があった。
また、従来の炊飯器においては、炊飯後に複数の小さい塊に小分けしてから冷凍することで、複数の小さな塊に分割された状態で凍結した米飯を得ることはできるものの、使用者の手間がかかってしまう。また、例えば、冷凍後に使用者が手で力を加えるだけで粒同士が離れたより小さな塊に分割可能な状態になる米飯を得ることもできなかった。
本開示は、上記のような課題を解決するためのものである。本開示の目的は、使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を炊き上げることができる炊飯器を提供することである。また、本開示の目的は、使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を冷凍保存可能な米飯調理保存システムを提供することである。
本開示に係る炊飯器は、米および水を収容する容器と、容器内の米および水を加熱して炊飯する炊飯手段と、を備える。炊飯手段は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための第1モードおよび第2モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成される。第1モードによって炊き上げられた第1の米飯が第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第1の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割される。第2モードによって炊き上げられた第2の米飯が上記の第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第2の塊は、外部から前記一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割される。複数の第2米飯塊の平均体積は、複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きい。
また、本開示に係る炊飯器は、米および水を収容する容器と、容器内の米および水を加熱して炊飯する炊飯手段と、を備える。炊飯手段は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための第1モードおよび第2モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成される。第1モードでは、容器内に米と水との量を第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度を有する第1の米飯が炊き上げられる。第2モードでは、容器内に米と水との量を上記の第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度より高い第2の糊化度を有する第2の米飯が炊き上げられる。
本開示に係る米飯調理保存システムは、上記のように構成された炊飯器および冷蔵庫を備える。
また、本開示に係る米飯調理保存システムは、炊飯器および冷蔵庫を備える。炊飯器は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための冷凍用炊飯モードでの炊飯を実行可能に構成される。冷蔵庫は、第1冷凍モードによる米飯の凍結および第2冷凍モードによる米飯の凍結を選択的に実行可能に構成される。冷凍用炊飯モードによって炊き上げられた米飯が第1冷凍モードによって凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割される。冷凍用炊飯モードによって炊き上げられた米飯が前記第2モードによって炊き上げられた米飯が凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から前記一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割される。複数の第2米飯塊の平均体積は、複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きい。
本開示によれば、使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を炊き上げることができる炊飯器を提供することができる。また、本開示によれば、使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を冷凍保存可能な米飯調理保存システムを提供することができる。
実施の形態1の米飯調理保存システムの全体構成を示す図である。 実施の形態1の米飯調理保存システムの機能ブロック図である。 実施の形態1の炊飯器の構成を示す概略図である。 実施の形態1の操作表示部の外観の一例を示す図である。 実施の形態1の通常モード、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードのそれぞれの炊飯工程の具体例を説明する図である。 冷凍後に分割されたパラパラ用米飯およびブロック用米飯が茶碗に入れられた状態を模式的に示す図である。 冷凍する前の米飯の糊化度と、冷凍保存温度と、冷凍米飯の小塊の平均体積の関係の一例を示す表である。
以下、添付の図面を参照して、実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。また、本開示では、重複する説明については、適宜に簡略化または省略する。なお、本開示は、その趣旨を逸脱しない範囲において、以下の実施の形態によって開示される構成のあらゆる変形およびあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の米飯調理保存システムの全体構成を示す図である。図2は、実施の形態1の米飯調理保存システムの機能ブロック図である。まず、本実施の形態に係る米飯調理保存システムの概要について説明する。
図1および図2に示されるように、本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、炊飯器100、冷蔵庫200および電子レンジ300を備えている。炊飯器100は、ホームネットワーク400に接続されている。冷蔵庫200および電子レンジ300も、ホームネットワーク400に接続されている。ホームネットワーク400は、例えば、使用者の家宅内に設置されるコンピュータ等によって構築される。
炊飯器100と冷蔵庫200とは、ホームネットワーク400を介して、相互通信が可能に接続されている。また、冷蔵庫200と電子レンジ300とは、ホームネットワーク400を介して、相互通信が可能に接続されている。
炊飯器100には、ホームネットワーク400に接続して通信を行うための通信手段として、通信用インターフェース101が搭載されている。また、冷蔵庫200には、ホームネットワーク400に接続して通信を行うための通信手段として、通信用インターフェース201が搭載されている。電子レンジ300には、ホームネットワーク400に接続して通信を行うための通信手段として、通信用インターフェース301が搭載されている。
通信用インターフェース101は、外部に信号を送信することができる送信部101aと、外部から信号を受信することができる受信部101bと、を有する。通信用インターフェース201は、外部に信号を送信することができる送信部201aと、外部から信号を受信することができる受信部201bと、を有する。同様に、通信用インターフェース301は、外部に信号を送信することができる送信部301aと、外部から信号を受信することができる受信部301bと、を有する。通信用インターフェース101、通信用インターフェース201および通信用インターフェース301は、各種の情報を含む信号を相互に送受信できるように構成されている。
なお、ホームネットワーク400は、使用者の家宅外に設置された機器等から構成されていてもよい。ホームネットワーク400は、例えば、複数のサーバからなるクラウドサーバであってもよい。また、炊飯器100、冷蔵庫200および電子レンジ300は、ホームネットワーク400に代えて、通信事業者のもつ電話回線等のネットワーク回線から構成された外部ネットワークに接続していてもよい。炊飯器100と冷蔵庫200とは、外部ネットワークを介して、通信可能に接続されていてもよい。冷蔵庫200と電子レンジ300とは、外部ネットワークを介して、通信可能に接続されていてもよい。
また、炊飯器100と冷蔵庫200とは、ホームネットワーク400および外部ネットワークを介さずに直接的に通信可能に接続されてもよい。同様に、冷蔵庫200と電子レンジ300とは、ホームネットワーク400および外部ネットワークを介さずに直接的に通信可能に接続されてもよい。
本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、冷凍用に適した米飯の炊飯と、米飯のより適切な冷凍保存と、冷凍された米飯のより適切な再加熱と、を実行可能なシステムである。炊飯器100は、冷凍用に適した米飯の炊飯を行えるように構成されている。冷蔵庫200は、炊飯器100によって炊飯された米飯を適切に冷凍保存できるように構成されている。また、電子レンジ300は、冷蔵庫200によって冷凍された米飯を、適切に再加熱できるように構成されている。
上記したように、本実施の形態の炊飯器100は、冷凍用に適した米飯を炊き上げることができる。本開示における冷凍用に適した米飯とは、冷凍したときに粒同士が離れやすい状態になる米飯を意味する。使用者は、炊飯器100によって炊き上げられた冷凍用に適した米飯を冷凍した後、手で力を加えることによって当該米飯を割ったりほぐしたりすることができる。
実施の形態の炊飯器100は、具体的に、パラパラ炊飯モードでの炊飯とブロック炊飯モードでの炊飯とを選択的に実行可能である。パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードは、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための炊飯モードである。
本開示では、炊飯後に冷凍された状態の米飯を「冷凍米飯」とも称することとする。パラパラ炊飯モードとは、使用者が手で力を加えることによって1粒1粒がパラパラとほぐれた状態にすることが可能な冷凍米飯を得るためのモードである。換言すると、使用者は、パラパラ炊飯モードによって炊き上げられた米飯を冷凍することによって得た冷凍米飯に力を加えることで、当該冷凍米飯の少なくとも一部を、米粒がパラパラとほぐれた状態にすることが可能である。なお、冷凍米飯に使用者が力を加えると、当該冷凍米飯の全体の1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になると、より好ましい。本実施の形態におけるパラパラ炊飯モードは、本開示に係る第1モードの一例である。
ブロック炊飯モードとは、使用者が手で力を加えることによって一口サイズの小さなブロック状の塊に分割することが可能な冷凍米飯を得るためのモードである。換言すると、使用者は、ブロック炊飯モードによって炊き上げられた米飯を冷凍することによって得た冷凍米飯に力を加えることで、当該冷凍米飯を複数の小さなブロック状の塊に分割することが可能である。本実施の形態におけるブロック炊飯モードは、本開示に係る第2モードの一例である。
また、本実施の形態の炊飯器100は、一般的な炊飯器と同様に、使用者がそのまま食べることに適した米飯を炊き上げることもできる。具体的に、本実施の形態の炊飯器100は、食用に適した米飯を炊き上げるための炊飯モードである通常モードでの炊飯を実行可能である。本実施の形態の炊飯器100は、上記したパラパラ炊飯モードでの炊飯、ブロック炊飯モードでの炊飯および通常炊飯モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成されている。
通常モードで炊き上げられた米飯は、そのまま食べるために十分に加熱された状態のものであり、十分に糊化した状態のものである。一方で、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードで炊き上げられた米飯は、そのまま食べるには糊化が不十分な状態のものである。以下、説明の簡略化のため、通常モードで炊き上げられた米飯を「通常米飯」、パラパラ炊飯モードで炊き上げられた米飯を「パラパラ用米飯」、「ブロック炊飯モードによって炊き上げられた米飯を「ブロック用米飯」と称する。パラパラ用米飯は、第1モードによって炊き上げられた第1の米飯の一例である。ブロック用米飯は、第2モードによって炊き上げられた第2の米飯の一例である。
通常米飯の糊化度は、例えば、95%前後である。95%前後とは、95%を含む前後数%の範囲を意味する。一方、パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、通常米飯よりも糊化度が低い。
パラパラ炊飯モードでは、鍋状容器102内に米と水との量を第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度を有するパラパラ用米飯が炊き上げられる。第1の糊化度は、例えば、75%から80%の範囲内である。
ブロック炊飯モードでは、鍋状容器102内に米と水との量を上記の第1の条件と同条件で収容して炊飯した場合、第2の糊化度を有するブロック用米飯が炊き上げられる。この第2の糊化度は、上記の第1の糊化度より高い。第2の糊化度は、例えば、85%から90%の範囲内である。本実施の形態において、パラパラ用米飯の糊化度は、ブロック用米飯の糊化度よりも低い。
ブロック用米飯は、通常米飯よりも粘りが少ない。パラパラ用米飯は、ブロック用米飯よりもさらに粘りが少ない。また、ブロック用米飯は、通常米飯よりも硬い。パラパラ用米飯は、ブロック用米飯よりもさらに硬い。ブロック用米飯は、通常米飯に比べて、粒同士がくっつきにくい。パラパラ用米飯は、ブロック用米飯よりもさらに粒同士がくっつきにくい。
このように、本実施の形態の炊飯器100は、パラパラ炊飯モードで動作することによって、上記のような特徴を有するパラパラ用米飯を炊飯可能である。また、炊飯器100は、ブロック炊飯モードで動作することによって、上記のような特徴を有するブロック用米飯を炊飯可能である。パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードの具体的な動作例については、後述する。
一般的に、通常米飯のように十分に糊化した米飯は、冷凍されると、粒同士がくっついた状態で凍結する。一方、パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、冷凍されると、粒同士が離れた状態、または、ほぐしたり分割したりしやすい状態で凍結する。使用者は、パラパラ用米飯を冷凍するだけ、または、冷凍したパラパラ用米飯に少し力を加えるだけで、1粒1粒が離れた状態あるいは複数の小さな塊に分割された状態となった米飯を得ることができる。また、使用者は、ブロック用米飯を冷凍して得た冷凍米飯の塊に少し力を加えるだけで、複数の一口サイズのブロック状の塊に分割された状態の冷凍された米飯を得ることができる。
具体的には、パラパラ用米飯を第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第1の塊に使用者が手で一定の圧力を加えると、複数の第1米飯塊が生成される。これらの第1米飯塊の平均体積は、例えば、0.04立方センチメートルから0.4立方センチメートルである。この体積は、米飯1粒から10粒に相当する。また、ブロック用米飯を上記の第1の凍結条件と同条件で凍結して生成した冷凍状態の第2の塊に使用者が手で上記の一定の圧力を加えた場合には、複数の第2米飯塊が生成される。これらの第2米飯塊の平均体積は、例えば10立方センチメートルから50立方センチメートルである。この体積は、6グラムから30グラムの米飯に相当する。
冷凍後のパラパラ用米飯を割りほぐすために必要な力は、一例として、冷凍後の通常米飯を割るために必要な力の三分の一以下または四分の一以下となる。また、冷凍後のブロック用米飯を割りほぐすために必要な力は、一例として、冷凍後の通常米飯を割るために必要な力の三分の一以下となる。使用者は、道具を用いることなく、冷凍後のパラパラ用米飯およびブロック用米飯を手で容易に割りほぐすことができる。
パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、糊化度が低いため、そのまま食べることには適していない。パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、その状態によっては、そのまま食べることができない。パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、冷凍保存された後に再加熱されてから食べられることを前提としている。
パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、例えば、電子レンジ300等の再加熱手段によって再加熱されてから食べられる。パラパラ用米飯およびブロック用米飯は、再加熱されることによって糊化が進む。パラパラ用米飯およびブロック用米飯の糊化度は、再加熱手段によって再加熱されることで、例えば95%前後まで上がる。このように、使用者は、冷凍された状態のパラパラ用米飯およびブロック用米飯を再加熱手段によって再加熱することで、当該パラパラ用米飯およびブロック用米飯を美味しく食べることができる。
本実施の形態の炊飯器100は、パラパラ炊飯モードでの炊飯を実行する場合にパラパラ炊飯モードでの炊飯が実行されることを示す信号を送信する機能を有する。以下、この信号を、本実施の形態では「パラパラ炊飯モード信号」と称する。同様に、炊飯器100は、ブロック炊飯モードでの炊飯を実行する場合にブロック炊飯モードでの炊飯が実行されることを示す信号を送信する機能を有する。以下、この信号を、本実施の形態では「ブロック炊飯モード信号」と称する。
パラパラ炊飯モード信号およびブロック炊飯モード信号は、炊飯器100に搭載された通信用インターフェース101の送信部101aから送信される。本実施の形態における送信部101aは、本開示に係る炊飯器送信部の一例である。パラパラ炊飯モード信号およびブロック炊飯モード信号は、本開示に係る炊飯器送信部から送信される冷凍炊飯信号の一例である。また、パラパラ炊飯モード信号は、炊飯器送信部から送信される第1信号の一例でもある。ブロック炊飯モード信号は、炊飯器送信部から送信される第2信号の一例でもある。
炊飯器100が送信したパラパラ炊飯モード信号またはブロック炊飯モード信号は、ホームネットワーク400を経由して、冷蔵庫200に受信される。なお、パラパラ炊飯モード信号およびブロック炊飯モード信号は、ホームネットワーク400を介さずに、炊飯器100から冷蔵庫200へ送られてもよい。また、パラパラ炊飯モード信号およびブロック炊飯モード信号は、ホームネットワーク400で別の信号に変換されてから冷蔵庫200へ送られてもよい。
冷蔵庫200は、当該冷蔵庫200に搭載された通信用インターフェース201の受信部201bによって、上記のパラパラ炊飯モード信号およびブロック炊飯モード信号を受信することができる。本実施の形態における受信部201bは、冷蔵庫受信部の一例である。
本実施の形態の米飯調理保存システムを構成する冷蔵庫200は、パラパラ炊飯モード信号を受信すると、炊飯器100がパラパラ炊飯モードによって炊き上げたパラパラ用米飯を適切に冷凍保存できるように動作する。また、冷蔵庫200は、ブロック炊飯モード信号を受信すると、炊飯器100がブロック炊飯モードによって炊き上げたブロック用米飯を適切に冷凍保存できるように動作する。
パラパラ炊飯モード信号またはブロック炊飯モード信号を受信した冷蔵庫200は、パラパラ用米飯またはブロック用米飯が収納される貯蔵室の温度が予め設定された設定温度になるように動作する。この設定温度は、例えば、−7℃である。−7℃は、最大氷結晶生成帯以下で冷凍温度帯より上の温度帯である−9℃から−5℃の温度帯に含まれる設定温度の一例である。最大氷結晶生成帯以下で冷凍温度帯より上の温度帯とは、肉類および魚類等の食品が凍結した状態のまま解凍せずに小分け可能な温度帯である。
冷蔵庫200は、パラパラ用米飯およびブロック用米飯が収納される貯蔵室の温度が上記の設定温度になるように動作することで、パラパラ用米飯およびブロック用米飯を、適切に冷凍保存することができる。本実施の形態であれば、パラパラ用米飯およびブロック用米飯が過度に低温になって硬くなり過ぎた状態で冷凍保存されてしまうことが防止される。また、パラパラ用米飯およびブロック用米飯が収納される貯蔵室の温度が高すぎることによるパラパラ用米飯およびブロック用米飯の品質劣化も防止される。このように、本実施の形態の米飯調理保存システムによれば、炊飯器100と冷蔵庫200とが連携することで、パラパラ用米飯およびブロック用米飯を適切に冷凍保存することが可能となる。
また、本実施の形態の電子レンジ300は、冷凍されたパラパラ用米飯およびブロック用米飯を適切に再加熱できるように構成されている。電子レンジ300は、パラパラ用温めモードでの加熱とブロック用温めモードでの加熱との、2つの異なる動作を選択的に実行可能である。また、電子レンジ300は、一般的な電子レンジと同様の通常温めモードでの加熱を実行可能であってもよい。通常温めモードは、例えば、通常米飯を再加熱する際に用いられる運転モードである。
パラパラ用温めモードは、冷凍されたパラパラ用米飯を適切に再加熱するための運転モードである。ブロック用温めモードは、冷凍されたブロック用米飯を適切に再加熱するための運転モードである。パラパラ用温めモードおよびブロック用温めモードにおいては、使用者が電子レンジ300の出力等の設定を特に行うことなく、自動的に電子レンジ300の出力等が決定される。
例えば、電子レンジ300は、凍結した状態のパラパラ用米飯が冷蔵庫200から当該電子レンジ300へ移された場合にパラパラ用温めモードによって当該米飯を加熱するように構成されている。また、電子レンジ300は、凍結した状態のブロック用米飯が冷蔵庫200から当該電子レンジ300へ移された場合にブロック用温めモードによって当該米飯を加熱するように構成されている。上記のように構成された電子レンジ300であれば、冷蔵庫200によって冷凍されたパラパラ用米飯およびブロック用米飯を適切に再加熱することができる。
使用者は、冷凍保存されたパラパラ用米飯またはブロック用米飯を冷蔵庫200の貯蔵室から取り出す際、当該貯蔵室の扉を開放する。本実施の形態の冷蔵庫200は、パラパラ用米飯が収納された貯蔵室の扉が開放された場合に、当該扉が開放されたことを示す信号を送信する機能を有する。以下、この信号を、本実施の形態では「パラパラ用冷蔵庫開放信号」と称する。また、本実施の形態の冷蔵庫200は、ブロック用米飯が収納された貯蔵室の扉が開放された場合に、当該扉が開放されたことを示す信号を送信する機能を有する。以下、この信号を、本実施の形態では「ブロック用冷蔵庫開放信号」と称する。
パラパラ用冷蔵庫開放信号およびブロック用冷蔵庫開放信号は、冷蔵庫200に搭載された通信用インターフェース201の送信部201aから送信される。本実施の形態における送信部201aは、冷蔵庫送信部の一例である。また、パラパラ用冷蔵庫開放信号は、冷蔵庫送信部から送信される第3信号の一例である。ブロック用冷蔵庫開放信号は、冷蔵庫送信部から送信される第3信号の一例である。
冷蔵庫200が送信したパラパラ用冷蔵庫開放信号およびブロック用冷蔵庫開放信号は、ホームネットワーク400を経由して、電子レンジ300に受信される。なお、パラパラ用冷蔵庫開放信号およびブロック用冷蔵庫開放信号は、ホームネットワーク400を介さずに、冷蔵庫200から電子レンジ300へ送られてもよい。また、パラパラ用冷蔵庫開放信号およびブロック用冷蔵庫開放信号は、ホームネットワーク400で別の信号に変換されてから電子レンジ300へ送られてもよい。
電子レンジ300は、当該電子レンジ300に搭載された通信用インターフェース301の受信部301bによって、パラパラ用冷蔵庫開放信号およびブロック用冷蔵庫開放信号を受信することができる。本実施の形態における受信部301bは、電子レンジ受信部の一例である。パラパラ用冷蔵庫開放信号を受信した電子レンジ300は、冷蔵庫200の貯蔵室から取り出された凍結した状態のパラパラ用米飯が当該電子レンジ300へ移されると、パラパラ用温めモードで動作する。ブロック用冷蔵庫開放信号を受信した電子レンジ300は、冷蔵庫200の貯蔵室から取り出された凍結した状態のブロック用米飯が当該電子レンジ300へ移されると、ブロック用温めモードで動作する。
上記したように、パラパラ用温めモードは、凍結した状態のパラパラ用米飯を適切に再加熱するための運転モードである。具体的には、パラパラ用温めモードで動作する電子レンジ300は、第1出力での加熱を行う第1加熱工程と当該第1出力よりも低出力である第2出力での加熱を行う第2加熱工程とを順次実施する。一例として、電子レンジ300がパラパラ用温めモードで動作すると、米飯の温度が60℃になるまで第1加熱工程が実行され、米飯の温度が60℃になると第1加熱工程が終了して第2加熱工程に移行する。一例として、パラパラ用温めモードで動作する電子レンジ300は、第2加熱工程を時間Tpだけ実行する。
一方,ブロック用温めモードは、上記したように、凍結した状態のブロック用米飯を適切に再加熱するための運転モードである。ブロック用温めモードで動作する電子レンジ300は、第1出力での加熱を行う第1加熱工程と当該第1出力よりも低出力である第2出力での加熱を行う第2加熱工程とを順次実施する。一例として、電子レンジ300がブロック用温めモードで動作すると、米飯の温度が60℃になるまで第1加熱工程が実行され、米飯の温度が60℃になると第1加熱工程が終了して第2加熱工程に移行する。一例として、ブロック用温めモードで動作する電子レンジ300は、第2加熱工程を時間Tbだけ実行する。ブロック用温めモードにおいて第2加熱工程が実行される時間Tbは、パラパラ用温めモードにおいて第2加熱工程が実行される時間Tpよりも短い。
パラパラ用米飯は、ブロック用米飯よりも糊化度が低い。このため、パラパラ用温めモードにおいて第2加熱工程が実行される時間Tpは、ブロック用温めモードにおいて第2加熱工程が実行される時間Tbよりも長く設定される。米飯の温度が、糊化反応の進む温度帯である60℃以上の温度帯で十分に長い時間保持されることによって、米飯の糊化度を十分に高い状態にすることができる。具体的に、ブロック用温めモードおよびパラパラ用温めモードによれば、米飯の糊化度を95%前後にすることが可能である。
なお、電子レンジ300は、パラパラ用温めモードまたはブロック用温めモードで動作する際、水蒸気を供給することによって米飯に水分を付与しつつ当該米飯を加熱してもよい。これにより、加熱による米飯の乾燥の発生を抑制しつつ、米飯中のデンプンの糊化をより効果的に促進することができる。
以上に示したように、本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、炊飯器100と、当該炊飯器100と連携する冷蔵庫200と、当該冷蔵庫200と連携する電子レンジ300と、を備えている。本実施の形態に係る米飯調理保存システムによれば、炊飯器100と冷蔵庫200と電子レンジ300とが連携することで、米飯の適切な冷凍保存および冷凍保存された米飯の適切な再加熱を容易に行うことができる。
次に、本実施の形態に係る米飯調理保存システムを構成する炊飯器100および冷蔵庫200について、より具体的に説明する。
図3は、実施の形態1の炊飯器100の構成を示す概略図である。図2に加えて図3を更に参照して、炊飯器100について説明する。図3に示されるように、炊飯器100は、鍋状容器102と、炊飯器本体103と、外蓋104と、を備えている。
炊飯器100は、米および水を加熱することで、米飯を炊き上げる装置である。鍋状容器102は、上方に開口した鍋状の容器である。鍋状容器102は、米および水を収容する容器の一例である。鍋状容器102は、炊飯釜とも称されるものである。
炊飯器本体103は、炊飯器100の主要構造部分である。炊飯器本体103の形状は、有底の筒状である。炊飯器本体103は、上方に開口した形状をしている。鍋状容器102は、この炊飯器本体103に着脱自在に収容される。
外蓋104は、開閉自在に炊飯器本体103に取り付けられている。外蓋104は、例えば、炊飯器本体103に設けられたヒンジによって開閉自在に支持されている。また、外蓋104には、内蓋105が取り付けられている。外蓋104および内蓋105は、炊飯器本体103の上部の開口を開閉可能な蓋体を構成している。外蓋104および内蓋105からなる蓋体は、炊飯器本体103に収容された鍋状容器102の上部の開口も開閉する。図3において、蓋体は、鍋状容器102の上部の開口を閉じている。図3において、蓋体は、鍋状容器102および当該鍋状容器102に収容された米および水を上方から覆っている。
図3に示されるように、炊飯器本体103は、当該炊飯器本体103に収容された鍋状容器102を加熱する加熱コイル106を備えている。加熱コイル106は、例えば、鍋状容器102に対向する位置に設けられる。鍋状容器102には、例えば、電磁誘導によって発熱する磁性体の金属が含まれる。加熱コイル106は、図示しないインバータから高周波の電流が供給されると、電磁誘導によって鍋状容器102を発熱させる。これにより、当該鍋状容器102内の米および水が加熱されて、米飯が炊き上げられる。
本実施の形態において、加熱コイル106は、図示しないインバータを含む回路等と共に、図2に示される炊飯機構106aを構成している。炊飯機構106aは、米飯を炊き上げる炊飯手段の一例である。また、加熱コイル106は、米および水を収容する容器を加熱する加熱手段の一例である。なお、米および水を収容する容器を加熱する加熱手段は、加熱コイル106に限定されず、例えば、シーズヒータ等の電気ヒーターであってもよい。
炊飯機構106aは、炊飯器制御装置107によって制御される。炊飯器制御装置107は、炊飯器100の動作を制御するための炊飯器制御手段の一例である。炊飯器制御装置107は、特に、炊飯器100の炊飯工程における炊飯機構106aの動作を制御する。炊飯工程とは、炊飯器100が米飯を炊き上げる際に実施される工程を意味する。炊飯工程には、例えば、予熱工程、炊き上げ工程および蒸らし工程が含まれる。
炊飯器制御装置107は、例えば、図3に示されるように、炊飯器本体103に内蔵されている。なお、炊飯器制御装置107が設けられる場所は、炊飯器本体103に限られない。炊飯器制御装置107は、例えば、蓋体等に設けられてもよい。
また、炊飯器100は、図2および図3に示されるように、操作表示部108を備えている。操作表示部108は、使用者が炊飯器100を使用する際に操作される。また、操作表示部108は、炊飯器100に関する各種の情報を表示する。操作表示部108は、一例として、炊飯器本体103の外面に設けられる。なお、操作表示部108の設置場所は、この例に限られず、例えば、外蓋104の上面等であってもよい。また、使用者は、操作表示部108の代わりに、スマートフォン等の機器によって炊飯器100を操作してもよい。炊飯器100は、スマートフォン等の機器と通信可能に構成されてもよい。
図4は、実施の形態1の操作表示部108の外観の一例を示す図である。操作表示部108には、使用者が行う各種の指示の操作を受け付ける複数の操作ボタンが含まれる。使用者が操作ボタンによって行う各種の指示とは、例えば、炊飯の開始、炊飯動作の取り消し、炊飯開始時刻の予約、炊飯メニューの設定等である。本実施の形態において、この複数の操作ボタンには、図4に示すように、メニュー選択ボタン108aおよび延長ボタン108bが含まれている。
上記した炊飯メニューとは、例えば、標準時間での炊飯か当該標準時間よりも短い時間の早炊き炊飯か、仕上がりは硬めか柔らかめか、等を示すものである。使用者は、メニュー選択ボタン108aを操作することで、炊飯メニューの設定を行うことができる。
炊飯メニューには、炊飯モードの選択結果も含まれる。使用者は、メニュー選択ボタン108aを操作することで、炊飯器100に、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードでの炊飯を選択的に実行させることができる。また、使用者は、メニュー選択ボタン108aを操作することで、炊飯器100に、通常モードでの炊飯を実行させることができる。本実施の形態のメニュー選択ボタン108aは、使用者からの操作に応じて炊飯モードを選択するモード選択手段の一例である。
なお、本実施の形態における通常モードでの炊飯には、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードではない各種の炊飯が該当する。例えば、仕上がりが硬めとして設定された炊飯メニューによる炊飯も、仕上がりが柔らかめとして設定された炊飯メニューによる炊飯も、通常モードでの炊飯である。また、標準時間での炊飯も、早炊き炊飯も、通常モードでの炊飯に該当する。
また、図4に示されるように、操作表示部108には、炊飯器100によって炊き上げる米の種類を選ぶための操作ボタンが設けられていてもよい。米の種類の選択は、メニュー選択ボタン108aによって行われてもよい。また、米の種類が白米以外として設定された炊飯メニューによる炊飯は、通常モードでの炊飯にも該当し得るし、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードでの炊飯にも該当し得る。通常モード、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードの選択は、米の種類の選択とは独立して行われる。
延長ボタン108bは、パラパラ用米飯およびブロック用米飯をさらに加熱させるための操作ボタンである。本実施の形態の延長ボタン108bは、延長加熱指示手段の一例である。
パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードによる米飯の炊き上げを完了した炊飯器100は、延長ボタン108bが使用者によって操作されると、鍋状容器102内の米飯の糊化度が予め設定された基準値を超えるまで当該米飯の加熱を行う。この基準値は、例えば、90%または95%前後である。使用者は、鍋状容器102内のパラパラ用米飯およびブロック用米飯の一部を冷蔵庫200へ移した後に延長ボタン108bを操作することで、鍋状容器102に残された米飯をそのまますぐに食べることができる状態まで加熱することができる。
また、操作表示部108は、図4に示されるように、液晶ディスプレイ等によって構成された表示部108cを備えている。表示部108cは、炊飯器100に関する各種の情報を表示する。表示部108cは、炊飯器100の使用者に対する各種の報知を行う。本実施の形態における表示部108cは、報知手段の一例である。また、操作表示部108に含まれる操作ボタンと表示部108cとは、例えば、一体の液晶ディスプレイ等として形成されていてもよい。
表示部108cに表示される情報には、使用者がメニュー選択ボタン108a等の操作ボタンによって設定した炊飯メニューの情報が含まれる。すなわち、表示部108cには、標準時間での炊飯か早炊き炊飯かの選択結果、仕上がりは硬めか柔らかめかの選択結果、米の種類は白米か無洗米か等の選択結果が表示される。
図4においては、一例として、白米をパラパラ炊飯で炊き上げることとして設定された炊飯メニューの情報が、表示部108cに表示されている。表示部108cには、図4に示されるように、炊飯完了までの残り時間等も表示される。
報知手段の一例である表示部108cは、炊飯器100に異常が起こった場合に、異常の報知を使用者へ行う機能を有していてもよい。なお、炊飯器100には、音声報知可能なスピーカー等が報知手段として別途設けられていてもよい。
操作表示部108は、信号線を介して炊飯器制御装置107に電気的に接続される。操作表示部108は、使用者が操作表示部108を操作することで入力した各種の指示に関する情報を電気信号として炊飯器制御装置107に送る。炊飯器制御装置107は、操作表示部108からの電気信号に応じて動作する。炊飯器制御装置107は、使用者による操作表示部108の操作に応じて、炊飯機構106aを制御する。
炊飯器制御装置107は、操作表示部108への操作によって設定された炊飯メニューでの炊飯が実行されるように、炊飯機構106aを制御する。炊飯器制御装置107は、メニュー選択ボタン108aによってパラパラ炊飯モードが選択された場合には、炊飯機構106aに対して第1炊飯制御を実行する。炊飯器制御装置107は、メニュー選択ボタン108aによってブロック炊飯モードが選択された場合には、炊飯機構106aに対して第2炊飯制御を実行する。第2炊飯制御は、上記の第1炊飯制御とは異なる処理である。第1炊飯制御の処理によって、炊飯機構106aは、パラパラ炊飯モードでの炊飯を実行する。第2炊飯制御の処理によって、炊飯機構106aは、ブロック炊飯モードでの炊飯を実行する。また、炊飯器制御装置107は、メニュー選択ボタン108aによって通常炊飯モードが選択された場合には、上記の第1炊飯制御とも第2炊飯制御とも異なる制御を、炊飯機構106aに対して実行する。
延長加熱指示手段の一例である延長ボタン108bは、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードでの炊飯の実行後に使用者によって操作されると、延長加熱指示信号を炊飯器制御装置107へ送信する。延長加熱指示信号を受信した炊飯器制御装置107は、鍋状容器102内の米飯の糊化度が予め設定された基準値を超えるように、炊飯機構106aを再び動作させる。
また、炊飯器制御装置107は、操作表示部108の表示部108cの動作を制御する機能も有している。炊飯器制御装置107は、通信用インターフェース201の送信部201aに信号を発信させる機能も有している。送信部101aからのパラパラ炊飯モード信号またはブロック炊飯モード信号の発信動作は、炊飯器制御装置107によって制御される。
炊飯器制御装置107には、炊飯器100の動作を制御するための制御回路等が備えられている。炊飯器制御装置107の各機能は、この制御回路によって実現される。炊飯器制御装置107の制御回路には、例えば、プロセッサ107aおよびメモリ107bが備えられている。炊飯器制御装置107は、メモリ107bに記憶されたプログラムをプロセッサ107aが実行することにより、炊飯器100を制御する。メモリ107bには、炊飯器100の各種の動作のために必要な各種のプログラム等が記憶されている。
プロセッサ107aは、CPU(Central Processing Unit)、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータあるいはDSPともいう。メモリ107bには、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROMおよびEEPROM等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、または磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスクおよびDVD等が該当する。
本実施の形態において、メモリ107bには、炊飯器100が通常モードでの炊飯を行うためのプログラムと、パラパラ炊飯モードでの炊飯を行うためのプログラムと、ブロック炊飯モードでの炊飯を行うためのプログラムと、が少なくとも記憶されている。また、メモリ107bには、炊飯器制御装置107が延長加熱指示信号を受信した場合に炊飯機構106aを再び動作させるためのプログラムも記憶されている。
なお、炊飯器制御装置107の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。炊飯器制御装置107の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ107aおよびメモリ107bが備えられていてもよい。一部が専用のハードウェアとして形成される制御回路には、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、またはこれらを組み合わせたものが該当する。
また、炊飯器制御装置107の機能は、炊飯器100の外部の装置またはシステムによって実現されてもよい。炊飯器制御装置107の機能は、例えば、ホームネットワーク400上のシステムによって実現されてもよい。炊飯器100の動作の制御は、ホームネットワーク400上のシステムによって行われてもよい。
次に、通常モードでの炊飯、パラパラ炊飯モードでの炊飯およびブロック炊飯モードでの炊飯について、より具体的に説明する。図5は、実施の形態1の通常モード、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードのそれぞれの炊飯工程の具体例を説明する図である。図5は、炊飯工程における、鍋状容器102内に収容された内容物温度の時系列変化の一例を示している。
本実施の形態において、通常モードでの炊飯工程には、予熱工程、炊き上げ工程および蒸らし工程の3つの工程が含まれる。一方、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでの炊飯工程においては、炊き上げ工程は含まれるが、予熱工程および蒸らし工程は省略される。
図5に示されるように、炊飯器100による通常モードでの炊飯が開始すると、まず予熱工程が実施される。予熱工程は、鍋状容器102内の水を沸騰させる前の段階で、鍋状容器102を予め設定された温度で予め設定された時間だけ加熱する工程である。予熱工程におけるこの加熱により、米の吸水が促進され、甘味成分である糖および旨味成分であるアミノ酸等の呈味成分が生成される。予熱工程では、鍋状容器102内に収容された内容物温度が予め設定された基準温度で維持されるように、炊飯機構106aが動作する。
予熱工程が完了すると、炊き上げ工程が実施される。炊き上げ工程が開始すると、鍋状容器102内に収容された内容物温度が予め設定された基準温度になるまで、鍋状容器102が加熱される。炊き上げ工程では、鍋状容器102内に収容された内容物温度がこの基準温度で維持されるように、炊飯機構106aが動作する。
例えば、通常モードでの炊き上げ工程においては、鍋状容器102内の水が沸騰するまで、鍋状容器102と当該鍋状容器102内の米と水とが加熱される。通常モードでの炊き上げ工程においては、鍋状容器102内の水の沸騰が維持され、気泡によって米周囲のでんぷんが削れて溶出する。炊き上げ工程における高温での加熱により、米のでんぷんの糊化が促進される。
通常モードでの炊き上げ工程における上記の基準温度を、本実施の形態では「通常炊き上げ温度」と称することとする。通常炊き上げ温度は、例えば、100℃である。
図5に示されるように、パラパラ炊飯モードでの炊飯が開始すると、予熱工程が省略されて炊き上げ工程が実施される。パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程における上記の基準温度を、本実施の形態では「パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度」と称することとする。パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度は、通常炊き上げ温度よりも低く設定される。パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度は、例えば、90℃以下の温度として設定される。
パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程においては、鍋状容器102内の米と水とは、水の沸点以下の温度で維持される。パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程においては、通常モードでの炊き上げ工程に比べて、米からのでんぷんの溶出が抑制される。パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程においては、通常モードでの炊き上げ工程に比べ、米のでんぷんの糊化が進まない。
また、上記したように、通常モードでの炊飯工程が実行される場合には、炊き上げ工程の次に蒸らし工程が実行される。蒸らし工程とは、鍋状容器102を加熱することで米飯の温度を高温で維持して当該米飯を蒸らす工程である。蒸らし工程では、米飯の粒の中心のでんぷんまで十分に糊化する。また、米飯の粒内の水分の分布が均一になるように、鍋状容器102が加熱され続ける。蒸らし工程が終わると、通常モードでの炊飯工程は終了する。一方、本実施の形態の冷凍モードでの炊飯工程が実行される場合には、炊き上げ工程の次に蒸らし工程が実行されることはない。
通常モードでは、予熱工程中に米のでんぷんが水の中に溶出し、さらに、炊き上げ工程においても前述の通りでんぷんの溶出が進む。炊き上げ工程で米の吸水が進んで鍋状容器102内の水がなくなると、溶出したでんぷんが米粒の周りに再付着して粘りを発生させる。また、炊き上げ工程においては、高温での加熱によって米に含まれるでんぷんの糊化が進む。糊化度が高い米飯は、強い粘りを有する状態である。通常モードでは、米粒周りに再付着したでんぷんと米粒内のでんぷんとの両方の影響により、強い粘りを有する米飯が炊き上げられる。通常モードで炊き上げられた強い粘りを有する米飯は、粒同士がくっつきやすい状態である。
一方、パラパラ炊飯モードにおいては、予熱工程が省略されるため、通常モードの予熱工程中におけるでんぷんの溶出がない。また、パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程における加熱温度は、通常モードの炊き上げ工程における加熱温度よりも低い。このため、パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程におけるでんぷんの溶出は、通常モードの炊き上げ工程におけるでんぷんの溶出よりも少なくなる。パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程では、通常モードの炊き上げ工程に比べ、米粒の周囲へのでんぷんの再付着が抑制される。また、前述の通り、パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程におけるでんぷんの糊化は、通常モードの炊き上げ工程におけるでんぷんの糊化に比べて進みにくい。パラパラ炊飯モードで炊き上げられたパラパラ用米飯は、通常モードで炊き上げられた米飯よりも、粘りが少なく粒同士がくっつきにくい状態となる。
前述の通り、パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程における加熱温度は、通常モードの炊き上げ工程における加熱温度よりも低い。このため、パラパラ炊飯モードでは米に含まれるでんぷんが十分に吸水するまでに長い時間がかかる。例えば、炊き上がった米飯の糊化度が低くて且つ粘りが弱かったとしても、米に吸水されなかった水が鍋状容器102内に残った場合には、米飯を冷凍した時に、この残った水が米粒同士を結着させてしまう。この場合、冷凍された米飯は、粒同士が強く結びついた状態の非常に堅い塊となってしまい、使用者が当該米飯を手でほぐしたとしても粒同士が離れた状態にすることは難しい。このため、パラパラ炊飯モードの炊き上げ工程においては、長い時間をかけて吸水を促すことで炊飯完了後に鍋状容器102内に水が残らないようにすることが好ましい。本実施の形態においては、パラパラ炊飯モードが選択された場合の炊き上げ工程の時間は、通常モードが選択された場合の炊き上げ工程の時間よりも長く設定されている。
ただし、米の吸水が完了した状態で加熱を続けてしまうと、でんぷんの膨潤が進み、糊化反応が進んで米飯の粘度が上昇してしまう。このため、パラパラ炊飯モードでは、粘度が上昇してしまう前、すなわち、米飯全体が十分に糊化する前に、炊き上げ工程を終了する。これにより、パラパラ炊飯モードによって炊き上げられたパラパラ用米飯の糊化度は、通常モードによって炊き上げられた通常米飯の糊化度を下回る。
また、ブロック炊飯モードでの炊飯が開始した場合には、パラパラ炊飯モードと同様に予熱工程が省略されて炊き上げ工程が実施される。ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程における基準温度を、本実施の形態では「ブロック炊飯モード時炊き上げ温度」と称することとする。ブロック炊飯モード時炊き上げ温度は、通常炊き上げ温度よりも低く、且つ、パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度よりも高く設定される。ブロック炊飯モード時炊き上げ温度は、例えば、95℃以下の温度として設定される。
ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程において、鍋状容器102内の米と水とは、水の沸点以下の温度で維持される。上記したように、パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度は、通常炊き上げ温度とパラパラ炊飯モード時炊き上げ温度の中間程度である。ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程における米の吸水速度は、通常モードにおける米の吸水速度とパラパラ炊飯モードにおける米の吸水速度との中間程度になる。ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程における米のでんぷんの糊化の進行速度は、通常モードにおける米のでんぷんの糊化の進行速度とパラパラ炊飯モードにおける米のでんぷんの糊化の進行速度との中間程度になる。
上記したように、ブロック炊飯モード時炊き上げ温度は、パラパラ炊飯モード時炊き上げ温度よりも高く設定される。そして、ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程の時間は、パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程の時間と同等の長さに設定される。ブロック炊飯モードでは、パラパラ炊飯モードと同様、炊飯完了後に鍋状容器102内に水が残らないように加熱が行われる。また、ブロック炊飯モードでの炊き上げ工程終了時における米飯の糊化度は、パラパラ炊飯モードでの炊き上げ工程終了時における米飯の糊化度よりも高くなる。ブロック炊飯モードでは、パラパラ炊飯モードと同様に、米飯の粘度が上昇してしまう前、すなわち、米飯全体が十分に糊化する前に、炊き上げ工程が終了して炊飯工程が終了する。
ブロック炊飯モードによって炊き上げられたブロック用米飯の糊化度は、上記した通り、通常米飯の糊化度とパラパラ用米飯の糊化度との中間程度であり、例えば、85%から90%の範囲内である。米飯の糊化度は、米飯の粒同士のくっつきやすさと相関がある。通常米飯のように糊化度が高いほど粒同士がくっつきやすく、冷凍された通常米飯は、粒同士が強く結びついた状態の非常に堅い塊となる。一方、冷凍されたブロック用米飯は、使用者が手で1粒1粒をパラパラにほぐすには堅いものの、複数のブロック状の小さな塊に分割して小分けにすることは十分に可能な状態である。
なお、パラパラ炊飯モードで炊飯を開始する際、鍋状容器102に入れる水量を通常モードでの炊飯時およびブロック炊飯モードでの炊飯時に比べて少なくしてもよい。鍋状容器102に入れる水量を減らせば減らすほど、よりパラパラでほぐれやすい状態で冷凍されるパラパラ用米飯を容易に炊き上げることができる。
本実施の形態におけるパラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでは、炊き上げ工程の時間が長い分、予熱工程と蒸らし工程とを省略することで、炊飯工程全体の長さが長くなり過ぎることを抑制している。パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードの炊飯工程全体の時間が長すぎるのを防ぐことで、使用者にとっての使い勝手が良くなる。
なお、予熱工程は、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードにおいて必ずしも省略しなくてもよい。例えば、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードにおいては、通常モードに比べて加熱温度が低い予熱工程が実施されてもよい。予熱工程が実施されることで呈味成分が生成され、より美味しい状態のパラパラ用米飯およびブロック用米飯を炊き上げることができる。
また、本実施の形態の炊飯器100は、上記したパラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでの炊飯が終了した後に、鍋状容器102内の米飯の再加熱が可能な延長加熱待機状態に自動的になる。炊飯器100が延長加熱待機状態になっているときに使用者によって延長ボタン108bが操作されると、鍋状容器102内の米飯が十分に糊化するように、炊飯機構106aが再び動作する。一例として、炊飯機構106aは、予め設定された一定時間が経過するまで鍋状容器102内の米飯が90℃以上で維持されるように、鍋状容器102を加熱する。これにより、鍋状容器102に残された米飯は、十分に糊化した状態となる。
また、本実施の形態において、炊飯器制御装置107は、パラパラ炊飯モードが選択された場合、通信用インターフェース201の送信部201aに、パラパラ炊飯モード信号の送信を行わせる。炊飯器制御装置107は、ブロック炊飯モードが選択された場合、通信用インターフェース201の送信部201aに、ブロック炊飯モード信号の送信を行わせる。送信部201aは、例えば、パラパラ炊飯モードでの炊飯工程の開始時にパラパラ炊飯モード信号を送信し、ブロック炊飯モードでの炊飯工程の開始時にブロック炊飯モード信号を送信する。このように、本実施の形態であれば、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードでの炊飯が実行されることを示す信号が、炊飯器100から外部機器に対して自動的に発信される。本実施の形態であれば、炊飯器100と外部機器との連携がスムーズに行われ、使用者の使い勝手が向上する。
なお、送信部201aから各種の信号が送信されるタイミングは、炊飯工程の開始時に限られない。送信部201aから信号が送信されるタイミングは、例えば、炊飯メニューの設定が完了した時点でもよいし、炊飯工程の実施中でもよいし、炊飯工程の終了時でもよい。
次に、以上のように構成された炊飯器100と連携する冷蔵庫200の機能について、図2を参照して説明する。冷蔵庫200は、食品を収納保存するための複数の貯蔵室を有している。複数の貯蔵室には、例えば、冷蔵室、切替室、製氷室、冷凍室および野菜室等が含まれる。切替室は、一例として、冷蔵室に比べて容量が小さい。
冷蔵庫200は、各貯蔵室を冷却するための冷却機構202を有している。また、冷蔵庫200には、冷蔵庫200の動作を制御するための冷蔵庫制御手段の一例として、冷蔵庫制御装置203が備えられている。
冷却機構202には、圧縮機、冷却器、凝縮器および絞り装置等から構成された冷凍サイクル回路が含まれる。冷蔵庫200内には、冷凍サイクル回路によって冷却された空気を各貯蔵室へ供給するための風路が形成されている。そして、この風路には、冷却器で冷却された空気を各貯蔵室へ送るための送風機が設置されている。
また、上記の風路から各貯蔵室へと通じる中途の箇所には、ダンパが設けられている。ダンパの開閉状態が変化することで、各貯蔵室へと供給される冷気の風量が調節される。貯蔵室へと供給される冷気の風量は、送風機の運転が制御されることによっても調節される。各貯蔵室へと供給される空気の温度は、圧縮機の運転が制御されることで調節される。以上に示したように、本実施の形態の冷却機構202は、圧縮機、冷却器、凝縮器、絞り装置、送風機およびダンパ等によって構成されている。
各貯蔵室の温度は、冷却機構202の動作が制御されることによって、調節される。冷蔵庫200が有する複数の貯蔵室のうちの切替室の温度帯は、複数の温度帯のうちのいずれかに選択的に切り替えることが可能である。切替室の温度帯は、冷却機構202が冷蔵庫制御装置203によって制御されることで、切り替えられる。
切替室の温度帯として選択可能な複数の温度帯は、例えば、冷凍温度帯、ソフト冷凍温度帯、半冷凍温度帯等である。冷凍温度帯は、例えば、−18℃程度の温度帯である。ソフト冷凍温度帯は、例えば、−7℃程度の温度帯である。半冷凍温度帯は、例えば、−4℃程度の温度帯である。
上記の切替室は、収容した食品を冷凍保存することができる。本実施の形態における切替室は、食品を冷凍保存可能な貯蔵室の一例である。また、上記した冷凍温度帯および半冷凍温度帯は、本開示に係る第1温度帯の一例である。ソフト冷凍温度帯は、この第1温度帯と異なる第2温度帯の一例である。第2温度帯は、炊飯器100によって炊き上げられたパラパラ用米飯およびブロック用米飯を冷凍保存するのに適した温度帯である。冷却機構202は、切替室を第1温度帯と第2温度帯とに選択的に調節可能な貯蔵室冷却手段の一例である。
−7℃程度の温度帯であるソフト冷凍温度帯とは、すなわち、最大氷結晶生成帯以下で冷凍温度帯より上の温度帯の一例である。使用者は、温度帯がソフト冷凍温度帯となっている切替室にパラパラ冷凍米飯を収容することで、パラパラ冷凍米飯を、パラパラの状態で適切に冷凍保存することができる。
上記したように、パラパラ炊飯モードが選択された場合、炊飯器100の送信部101aから、外部機器に対してパラパラ炊飯モード信号が自動的に発信される。ブロック炊飯モードが選択された場合、炊飯器100の送信部101aから、外部機器に対してブロック炊飯モード信号が自動的に発信される。そして、冷蔵庫200の受信部201bがパラパラ炊飯モード信号またはブロック炊飯モード信号を受信すると、冷蔵庫制御装置203は、切替室の温度帯がソフト冷凍温度帯になるように冷却機構202を制御する。例えば、冷却機構202は、切替室を急冷した後に、当該切替室の温度が−7℃程度で維持されるように動作する。このように、本実施の形態においては、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードでの炊飯が実行された場合に、切替室の温度帯が自動的にソフト冷凍温度帯に調節される。
また、本実施の形態の冷蔵庫200は、図2に示されるように、パラパラ用米飯およびブロック用米飯が収納される貯蔵室の扉、すなわち切替室の扉の開閉を検知する開閉検知部204を備えている。冷蔵庫制御装置203は、開閉検知部204の検知結果に応じて動作する。開閉検知部204は、切替室の扉が開放されると、当該扉が開放されたことを示す信号を冷蔵庫制御装置203へ送信する。開閉検知部204からこの信号を受信した冷蔵庫制御装置203は、通信用インターフェース201の送信部201aに、上記したパラパラ用冷蔵庫開放信号またはブロック用冷蔵庫開放信号の送信を行わせる。
開閉検知部204は、パラパラ用米飯およびブロック用米飯が収納される貯蔵室の扉の開閉を検知する開閉検知手段の一例である。また、開閉検知部204は、当該貯蔵室から凍結した状態のパラパラ用米飯およびブロック用米飯が取り出されたことを検知する移動検知手段の一例でもある。なお、開閉検知手段および移動検知手段は、例えば、切替室内の温度を検知するサーミスタおよび切替室内を撮像するカメラ等によって構成されていてもよい。
また、本実施の形態の冷蔵庫200は、図2に示されるように、切替室から取り出された物の量を検知する量検知部205を備える。量検知部205は、例えば、切替室内の重量の変化を検知するセンサおよび切替室内を撮像するカメラ等によって構成される。量検知部205は、冷蔵庫200の貯蔵室から電子レンジ300へ移された凍結した状態の米飯の量を検知する量検知手段の一例である。なお、量検知手段は、例えば、電子レンジ300に設けられた各種のセンサ等によって構成されていてもよい。
冷蔵庫制御装置203は、量検知部205の検知結果に応じて動作する。量検知部205は、切替室から凍結した状態の米飯が取り出されると、当該米飯の量の情報を含む信号を、冷蔵庫制御装置203へ送信する。量検知部205からこの信号を受信した冷蔵庫制御装置203は、送信部201aに、切替室から取り出された米飯の量の情報を含む信号の送信を行わせる。
上記のように動作する冷蔵庫制御装置203には、炊飯器制御装置107と同様に、制御回路が備えられている。そして、制御回路には、例えば、プロセッサ203aおよびメモリ203bが備えられている。冷蔵庫制御装置203は、メモリ203bに記憶されたプログラムをプロセッサ203aが実行することにより、冷蔵庫200を制御する。本実施の形態において、メモリ203bには、切替室の温度帯をソフト冷凍温度帯に調節するためのプログラムが少なくとも記憶されている。
冷蔵庫制御装置203の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。冷蔵庫制御装置203の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ203aおよびメモリ203bが備えられていてもよい。また、冷蔵庫制御装置203の機能は、例えば、ホームネットワーク400上のシステム等の、冷蔵庫200の外部の装置またはシステムによって実現されてもよい。
次に、以上のように構成された冷蔵庫200と連携する電子レンジ300の機能について、図2を参照しつつ説明する。電子レンジ300は、当該電子レンジ300に収容された食品を加熱する加熱手段の一例として、加熱機構302を備えている。加熱機構302は、マイクロ波を照射することによって、食品の加熱を行う。加熱機構302の動作は、電子レンジ300の動作を制御するための電子レンジ制御手段の一例である電子レンジ制御装置303によって制御される。電子レンジ300は、加熱機構302が電子レンジ制御装置303によって制御されることで、通常温めモードでの加熱と冷凍米飯温めモードでの加熱とを選択的に実行可能である。
電子レンジ300の受信部301bが上記したパラパラ用冷蔵庫開放信号を受信すると、電子レンジ制御装置303は、パラパラ用温めモードでの加熱が行われるように、加熱機構302を制御する。また、受信部301bが上記したブロック用冷蔵庫開放信号を受信すると、電子レンジ制御装置303は、ブロック用温めモードでの加熱が行われるように、加熱機構302を制御する。
また、電子レンジ300は、当該電子レンジ300内の食品の温度を検知する温度検知手段の一例として、サーミスタ等から構成される温度検知部304を備えている。電子レンジ制御装置303は、温度検知部304の検知結果に基づいて動作する。例えば、電子レンジ制御装置303は、温度検知部304によって検知される温度が予め設定された一定温度以上になるように、加熱機構302を制御する。
また、電子レンジ300には、一例として、電子レンジ操作表示部305が設けられている。電子レンジ操作表示部305は、炊飯器100の操作表示部108と同様に、使用者が電子レンジ300を使用する際に操作される。また、電子レンジ300に関する各種の情報を表示する電子レンジ操作表示部305は、例えば、電子レンジ300による食品の加熱が終了したことを、使用者に対して報知する。電子レンジ操作表示部305は、電子レンジ制御装置303によって制御される。また、電子レンジ制御装置303は、使用者による電子レンジ操作表示部305への操作に応じて、動作する。
上記のように動作する電子レンジ制御装置303には、炊飯器制御装置107および冷蔵庫制御装置203と同様に、制御回路が備えられている。制御回路には、例えば、プロセッサ303aおよびメモリ303bが備えられている。電子レンジ制御装置303は、メモリ303bに記憶されたプログラムをプロセッサ303aが実行することにより、電子レンジ300を制御する。本実施の形態において、メモリ303bには、パラパラ用温めモードでの加熱を行うためのプログラムと、ブロック用温めモードでの加熱を行うためのプログラムと、が少なくとも記憶されている。
電子レンジ制御装置303の制御回路は、例えば、専用のハードウェアとして形成されてもよい。電子レンジ制御装置303の制御回路の一部が専用のハードウェアとして形成され、且つ、当該制御回路にプロセッサ303aおよびメモリ303bが備えられていてもよい。また、電子レンジ制御装置303の機能は、例えば、ホームネットワーク400上のシステム等の、電子レンジ300の外部の装置またはシステムによって実現されてもよい。
図2に示されるように、電子レンジ300は、当該電子レンジ内の被加熱物に水分を供給する水分供給手段の一例として、蒸気供給部306を備えていてもよい。蒸気供給部306によって水蒸気を供給しながら加熱することで、パラパラ用米飯およびブロック用米飯を、乾燥を防ぎつつ柔らかくて美味しい状態に再加熱することができる。なお、電子レンジ300が備える水分供給手段は、水蒸気を供給する蒸気供給部306に限られない。例えば、水分供給手段は、スプレー状のノズルによって水を供給するように構成されていてもよい。また、電子レンジ300に水分供給手段を備える代わりに、電子レンジ300での再加熱を行う前に使用者がパラパラ冷凍米飯に水分を供給してもよい。
パラパラ用温めモードおよびブロック用温めモードにおける電子レンジ300の第1出力、第2出力および加熱時間は、例えば、温度検知部304の検知結果に基づいて設定される。第1出力、第2出力および加熱時間は、冷蔵庫200の切替室から電子レンジ300へ移された米飯の量に応じて設定されてもよい。上記したように、量検知部205から信号を受信した冷蔵庫制御装置203は、送信部201aに、切替室から取り出された米飯の量の情報を含む信号の送信を行わせる。この信号は、受信部301bによって受信される。電子レンジ制御装置303は、受信部301bが受信した信号に含まれる切替室から取り出された米飯の量の情報に基づいて、第1出力、第2出力および加熱時間を設定してもよい。例えば、第2出力は、切替室から電子レンジ300へ移された米飯の量が少ないほど小さい出力として設定されるとよい。
以上に示したように、本実施の形態に係る炊飯器100は、米および水を収容する容器の一例である鍋状容器102と、当該鍋状容器102内の米および水を加熱して炊飯する炊飯手段の一例である炊飯機構106aと、を備える。炊飯手段の一例である炊飯機構106aは、冷凍用に適した米飯を炊き上げるためのパラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成されている。
第1モードの一例であるパラパラ炊飯モードでは、鍋状容器102内に米と水との量を第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度を有する第1の米飯が炊き上げられる。第2モードの一例であるブロック炊飯モードでは、鍋状容器102内に米と水との量を上記の第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度より高い第2の糊化度を有する第2の米飯が炊き上げられる。
第1モードの一例であるパラパラ炊飯モードによって炊き上げられた第1の米飯が第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第1の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割される。具体例として、パラパラ炊飯モードによって炊き上げられた米飯が凍結して生成した冷凍米飯の塊は、使用者の手によって一定の圧力が加えられると、1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になる。
また、第2モードの一例であるブロック炊飯モードによって炊き上げられた第2の米飯が上記の第1の条件で凍結して生成した冷凍状態の第2の塊は、外部から上記の一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割される。具体例として、ブロック炊飯モードによって炊き上げられた米飯が凍結して生成した冷凍米飯の塊は、使用者の手によって一定の圧力が加えられると、一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割された状態になる。
上記の複数の第2米飯塊の平均体積は、上記の複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きい。複数の第1米飯塊の平均体積は、上記したように、例えば、0.04立方センチメートルから0.4立方センチメートルである。複数の第2米飯塊の平均体積は、上記したように、例えば、10立方センチメートルから50立方センチメートルである。
以上のように構成された炊飯器100であれば、冷凍後に使用者が力を加えることで1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になるパラパラ用米飯と、冷凍後に使用者が力を加えることで一口サイズのブロック状に分割可能なブロック用米飯と、を使用者が選択して炊飯することができる。
使用者は、パラパラ用米飯を同じ袋または容器でまとめて冷凍しても、必要な分だけ茶わん等の容器に取り出して再加熱することが容易にできる。同様に、使用者は、ブロック用米飯を同じ袋または容器でまとめて冷凍しても、必要な分だけ茶わん等の容器に取り出して再加熱することが容易にできる。本実施の形態によれば、米飯を冷凍する前に当該米飯を予め小分けする手間をなくすことができる使い勝手のよい炊飯器100が得られる。
パラパラ用米飯であれば、冷凍後に必要な分を取り出す際、取り出す量の微調整を容易に行うことができる。また、パラパラ用米飯は、冷凍後に1粒1粒がパラパラとほぐれた状態に容易にすることができるため、任意の他の具材と混ぜ合わさりやすい。例えば、使用者は、冷凍後にほぐした状態のパラパラ用米飯に、鶏肉、ごぼうおよび調味液等を混ぜ合わせてから再加熱することで、簡易的な炊き込みご飯を作ることができる。パラパラ用米飯は、各種の料理への応用がしやすいという特徴を有している。
一方、ブロック用米飯は、冷凍後に必要な分を取り出す際、ブロック状の小さな塊の個数を変更することで、取り出す量を調整することができる。また、ブロック用米飯は、電子レンジ300等による再加熱の時間がパラパラ用米飯に比べて短くて済むという特徴を有している。さらに、ブロック用米飯は、パラパラ用米飯よりも粘りが強く米飯の粒同士がくっつきやすい。このため、ブロック用米飯は、炊飯器100からしゃもじ等で袋または容器に移し替える際、パラパラ用米飯よりもしゃもじからこぼれ落ちにくい。ブロック用米飯は、炊飯器100から他の容器への移し替えがしやすいという特徴を有している。
以上のように、パラパラ用米飯とブロック用米飯とは、それぞれに異なる特徴を有している。パラパラ用米飯とブロック用米飯とのどちらが使用者によって好ましいかは、状況によって異なる。本実施の形態によれば、使用者がパラパラ用米飯とブロック用米飯とを任意に選択して得ることが可能な使い勝手のよい炊飯器100が得られる。本実施の形態によれば、使用者の目的に応じた冷凍用の米飯を炊き上げることができる
なお、図6は、冷凍後に分割されたパラパラ用米飯およびブロック用米飯が茶碗に入れられた状態を模式的に示す図である。図6(a)は、冷凍後に手でほぐされたパラパラ用米飯を示している。図6(a)は、冷凍後に手で複数の小さな塊に分割されたブロック用米飯を示している。
分割後の冷凍米飯の各塊のサイズが大きいほど、図6(b)に示されるように、塊同士の間に大きな空隙ができやすい。冷凍米飯の総重量が同じ条件下において、当該冷凍米飯の塊同士の間の空隙が大きくなるほど、茶碗に入れられた状態における見かけ上の嵩が大きくなる。冷凍米飯の塊が大きすぎる場合には、必要な分の冷凍米飯を茶碗等の容器に入れようとしても当該容器からあふれてしまうことになる。このことを考慮して、ブロック用米飯を冷凍して生成した塊に手で力を加えて生成される冷凍米飯の小さな塊、すなわち、上記の第2米飯塊の平均体積は、50立方センチメートル以下であることが好ましい。
また、本実施の形態によれば、炊飯器100と冷蔵庫200とが連携することで、米飯をパラパラの状態で適切に冷凍保存することが可能な米飯調理保存システムが得られる。さらに、冷蔵庫200と電子レンジ300とが連携することによって、冷凍保存された米飯を、食味がよい状態になるように適切に再加熱することが可能となる。
ここで、実施の形態1に係る炊飯器100の具体的な変形例について説明する。炊飯器100は、例えば、パラパラ炊飯モードで米飯を炊き上げる場合に、米を蒸すことによって米飯を炊き上げるように構成されてもよい。米を蒸して米飯を炊き上げる場合の米への吸水量は、米と水との混合物を沸騰させることによって米飯を炊き上げる場合の米への吸水量よりも少なくなる。これにより、通常米飯およびブロック用米飯に比べて糊化度が低いパラパラ用米飯が炊き上げられる。なお、炊飯器100は、例えば、ブロック炊飯モードで米飯を炊き上げる場合にも米を蒸すことによって米飯を炊き上げるように構成されてもよい。
また、その他の変形例として、炊飯器100には、鍋状容器102内を減圧する減圧手段が備えられていてもよい。炊飯器100は、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードが選択された場合に、鍋状容器102を加熱しながら減圧手段を駆動することによって当該鍋状容器102内の温度を基準温度範囲内に維持するように構成されていてもよい。基準温度範囲は、例えば、70℃以上95℃未満として設定される。すなわち、減圧手段は、パラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードの炊飯工程における鍋状容器102内の温度を、通常モードの炊飯工程における鍋状容器102内の温度よりも低くするための手段である。
また、炊飯器100は、ペルチェ素子等の機器によって構成された冷却装置を備えていてもよい。炊飯器100は、パラパラ炊飯モードまたはブロック炊飯モードが選択された場合に、炊き上げられた米飯をこの冷却装置によって冷却するように構成されてもよい。米飯のでんぷんは、当該米飯が冷却されることで老化する。すなわち、米飯の糊化度は、当該米飯が冷却されることで低下する。米飯は、冷却されることで、粘りが少なく硬い状態になる。特に、米飯は、10℃以下まで冷却されることで、糊化度が大きく低下した状態になる。本変形例によっても、上記の実施の形態と同様に、糊化度が基準値以下となる冷凍用に適したパラパラ用米飯およびブロック用米飯を炊き上げることができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化および省略する。本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、実施の形態1と同様に、炊飯器100および冷蔵庫200を備えている。
実施の形態1の米飯調理保存システムは、炊飯器100がパラパラ炊飯モードおよびブロック炊飯モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成されることで、冷凍後に1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になるパラパラ用米飯と、冷凍後に一口サイズのブロック状に分割可能なブロック用米飯と、任意に選択して得ることを可能にするものである。一方、本実施の形態の米飯調理保存システムは、冷蔵庫200による米飯の冷凍保存温度を変更することによって、冷凍後に1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になる米飯と、冷凍後に一口サイズのブロック状に分割可能な米飯と、を任意に選択して得ることを可能にするものである。
図7は、冷凍する前の米飯の糊化度と、冷凍保存温度と、冷凍米飯の小塊の平均体積の関係の一例を示す表である。図7に示されるように、冷凍保存温度が同等であるという条件下では、冷凍米飯の塊を手で分割した後の各塊のサイズを小さくためには、当該冷凍米飯の冷凍前における糊化度を低くする必要がある。例えば、冷凍保存温度が−4℃であるという条件下では、冷凍後に一口サイズのブロック状に分割可能な米飯の糊化度は90%から95%程度である。冷凍保存温度が−4℃であるという同条件下では、冷凍後に1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になる米飯の糊化度は80%から85%程度である。
一方で、冷凍する前の米飯の糊化度が同等であるという条件下では、当該米飯の冷凍保存温度を高くすることによって、当該米飯の凍結後の塊を手で分割した後の各塊のサイズを小さくすることができる。つまり、冷凍する前の米飯が同じものであっても、冷凍保存温度を変更することで、当該米飯の凍結後の塊を手で分割した後の各塊のサイズを変更することが可能である。例えば、図7に示される例では、糊化度が80%から85%程度の米飯は−18℃で冷凍されることで、一口サイズのブロック状に分割可能な冷凍米飯となる。また、図7に示される例では、糊化度が80%から85%程度の米飯は、−4℃で冷凍されることで、1粒1粒がパラパラとほぐれた状態に分割することが可能な冷凍米飯となる。
本実施の形態において、炊飯器100は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための冷凍用炊飯モードでの炊飯を実行可能に構成されている。また、炊飯器100は、実施の形態1と同様に、通常モードでの炊飯も実行することができる。冷凍用炊飯モードは、炊き上げられた米飯の糊化度が、例えば、70%から95%の範囲内になる炊飯モードである。以下、本実施の形態においては、冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯の糊化度は、80%から85%の範囲内であるとする。
本実施の形態において、冷凍用に適した米飯を得たい使用者は、炊飯器100に冷凍用炊飯モードでの炊飯を実行させる。使用者は、冷凍用炊飯モードが炊き上げられた米飯を、冷凍保存用の袋または容器に移し替えて、冷蔵庫200の切替室に入れる。
本実施の形態の冷蔵庫200は、パラパラ冷凍モードによる米飯の凍結およびブロック冷凍モードによる米飯の凍結を選択的に実行可能に構成されている。パラパラ冷凍モードには、本開示に係る第1冷凍モードの一例である。ブロック冷凍モードには、本開示に係る第2冷凍モードの一例である。冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯を切替室に入れた使用者は、冷蔵庫200に設けられた図示しない冷蔵庫操作部によって、パラパラ冷凍モードまたはブロック冷凍モードを選択する。なお、冷蔵庫200の操作は、例えば、冷蔵庫200の外部に設けられたスマートフォン等の端末によって行われてもよい。
パラパラ冷凍モードが選択されると、冷蔵庫制御装置203は、切替室の温度帯が−4℃程度の半冷凍温度帯になるように冷却機構202を制御する。冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯が半冷凍温度帯で凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割される。具体例として、冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯が半冷凍温度帯で凍結して生成した冷凍米飯の塊は、使用者の手によって一定の圧力が加えられると、1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になる。
また、ブロック冷凍モードが選択されると、冷蔵庫制御装置203は、切替室の温度帯が−18℃程度の冷凍温度帯になるように冷却機構202を制御する。冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯が冷凍温度帯で凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割される。具体例として、冷凍用炊飯モードで炊き上げられた米飯が冷凍温度帯で凍結して生成した冷凍米飯の塊は、使用者の手によって一定の圧力が加えられると、一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割された状態になる。上記の複数の第2米飯塊の平均体積は、上記の複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きい。
以上に示したように、本実施の形態の米飯調理保存システムによれば、冷蔵庫200の冷凍保存温度を変化させることによって、1粒1粒をパラパラとほぐれた状態にすることが可能な冷凍米飯と、一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割された状態にすることが可能な冷凍米飯と、を選択的に得ることができる。また、同じように炊き上げられた米飯から、1粒1粒をパラパラとほぐれた状態にすることが可能な冷凍米飯と、一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割された状態にすることが可能な冷凍米飯と、を選択的に生成することができる。本実施の形態によれば、1粒1粒をパラパラとほぐれた状態にすることが可能な冷凍米飯も、一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割された状態にすることが可能な冷凍米飯も、同等の美味しさとすることができる。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化および省略する。本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、実施の形態2と同様に、炊飯器100および冷蔵庫200を備える。炊飯器100は、実施の形態2と同様に、糊化度が70%から95%の範囲内になる米飯を炊き上げる冷凍用炊飯モードでの炊飯を実行することができる。
本実施の形態において、量検知部205は、切替室内の収容量を検知可能に構成されている。本実施の形態における量検知部205は、本開示に係る収容量検知部の一例である。そして、本実施の形態に係る米飯調理保存システムは、この量検知部205の検知結果に応じて冷凍用炊飯モードにおいて炊き上げられる米飯の糊化度が制御されることを特徴としている。
本実施の形態において、使用者は、炊飯器100のメニュー選択ボタン108aを操作して、冷凍後に1粒1粒がパラパラとほぐれた状態になる米飯が欲しい場合には図4に示される「パラパラ」に炊飯モードを設定して、炊飯器100に炊飯を実行させる。また、使用者は、炊飯器100のメニュー選択ボタン108aを操作して、冷凍後に一口サイズのブロック状の複数の小さな塊に分割可能な米飯が欲しい場合には図4に示される「ブロック」に炊飯モードを設定して、炊飯器100に炊飯を実行させる。
炊飯器100の炊飯が開始されると、米飯調理保存システムは、量検知部205の検知結果に応じて、切替室が満量か否かを判定する。この判定は、例えば、冷蔵庫制御装置203またはホームネットワーク400上のシステムによって行われる。
切替室が満量であるときにメニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定されている場合、炊飯器100は、糊化度が70%から75%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。また、切替室が満量であるときにメニュー選択ボタン108aによって「ブロック」が設定されている場合、炊飯器100は、糊化度が80%から85%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。炊飯器100による炊飯が終了すると、米飯調理保存システムは、炊き上げられた米飯を、切替室ではない貯蔵室である冷凍室に保存するよう報知する。冷凍室内の温度は、例えば、−18℃程度の冷凍温度帯に設定されている。上記の報知は、例えば,炊飯器100の表示部108c等によって行われる。
切替室が満量でない場合には、切替室が空か否かの判定が行われる。切替室が空であると判定されると、冷蔵庫制御装置203は、切替室の温度が半冷凍温度帯となるように冷却機構202を制御する。
そして、切替室が空であるときにメニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定されている場合、炊飯器100は、糊化度が80%から85%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。切替室が空であるときにメニュー選択ボタン108aによって「ブロック」が設定されている場合、炊飯器100は、糊化度が90%から95%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。炊飯器100による炊飯が終了すると、米飯調理保存システムは、炊き上げられた米飯を、切替室に保存するよう報知する。
また、切替室が空ではないと判定された場合、すなわち、切替室に何かしら入っているものの、米飯を収容する空間は残っている場合には、その時点での切替室の設定温度に応じて炊飯器100が制御される。
具体的には、切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定された場合、切替室の温度が冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が70%から75%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。また、切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定された場合、切替室の温度がソフト冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が75%から80%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定された場合、切替室の温度が半冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が80%から85%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。
切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「ブロック」が設定された場合、切替室の温度が冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が80%から85%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。また、切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「ブロック」が設定された場合、切替室の温度がソフト冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が85%から90%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。切替室が空ではないときにメニュー選択ボタン108aによって「ブロック」が設定された場合、切替室の温度が半冷凍温度帯であれば、炊飯器100は、糊化度が90%から95%の範囲内になる米飯を炊き上げるように制御される。炊飯が終了したら,米飯調理保存システムは、炊き上げられた米飯を切替室に保存するよう報知する。
以上に示した構成によれば、切替室が満量であっても、使用者が望む冷凍米飯を冷凍室で冷凍保存することができる。また、切替室が空である場合には、炊飯器100は、凍結後に使用者が望む冷凍米飯となる米飯で且つできるだけ糊化度が高い状態の米飯を炊き上げる。糊化度が高い状態になることによって、電子レンジ300等での再加熱の時間を短くて済むという効果を奏することができる。
また、切替室に何か他の物が入っている場合には、既に設定されている切替室の温度を変更することなく、使用者が望む冷凍米飯を得ることができる。これにより、切替室に既に入っている上記の物の保存状態への影響を抑制することができる。
上記の実施の形態においては、切替室が空であった場合、できるだけ糊化度が高い状態の米飯が炊き上げられる。変形例として、逆に、できるだけ糊化度が低い状態となるように炊飯が行われてもよい。具体的には、切替室が空であると判定された場合、冷蔵庫制御装置203は、切替室の温度が冷凍温度帯となるように制御を実行する。次に、メニュー選択ボタン108aによって「パラパラ」が設定されていれば、炊飯器100は、糊化度が70%から75%の範囲内となる米飯を炊き上げるように制御される。また、「ブロック」が設定されていれば、炊飯器100は、糊化度が80%から85%の範囲内となる米飯を炊き上げるように制御される。炊飯が終了すると、米飯調理保存システムは,炊き上げられた米飯を切替室に保存するように報知する。
一般的に、保存温度が低ければ低いほど長期間の保存が可能となる。上記の変形例であれば、冷凍米飯を切替室内で長期間保存することが可能となる。
また、その他の変形例として、米飯調理保存システムは、「再加熱時間を短くする」、「冷蔵庫での保存期間を長くする」、「再加熱時間の短縮と長期間保存との両立」等を使用者が炊飯前に事前に選択可能に構成されてもよい。「再加熱時間を短くする」と設定された場合には、切替室の温度を半冷凍温度帯にするとよい。「冷蔵庫での保存期間を長くする」と設定された場合には、切替室の温度を冷凍温度帯にするとよい。「再加熱時間の短縮と長期間保存との両立」と設定された場合には、切替室の温度をソフト冷凍温度帯にするとよい。
100 炊飯器、 101 通信用インターフェース、 101a 送信部、 101b 受信部、 102 鍋状容器、103 炊飯器本体、 104 外蓋、 105 内蓋、 106 加熱コイル、 106a 炊飯機構、 107 炊飯器制御装置、 107a プロセッサ、 107b メモリ、 108 操作表示部、 108a メニュー選択ボタン、 108b 延長ボタン、 108c 表示部、 200 冷蔵庫、 201 通信用インターフェース、 201a 送信部、 201b 受信部、 202 冷却機構、 203 冷蔵庫制御装置、 203a プロセッサ、 203b メモリ、 204 開閉検知部、 205 量検知部、 300 電子レンジ、 301 通信用インターフェース、 301a 送信部、 301b 受信部、 302 加熱機構、 303 電子レンジ制御装置、 303a プロセッサ、 303b メモリ、 304 温度検知部、 305 電子レンジ操作表示部、 306 蒸気供給部、 400 ホームネットワーク

Claims (7)

  1. 米および水を収容する容器と、
    前記容器内の米および水を加熱して炊飯する炊飯手段と、
    を備え、
    前記炊飯手段は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための第1モードおよび第2モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成され、
    前記第1モードによって炊き上げられた第1の米飯が第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第1の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割され、
    前記第2モードによって炊き上げられた第2の米飯が前記第1の凍結条件で凍結して生成した冷凍状態の第2の塊は、外部から前記一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割され、
    前記複数の第2米飯塊の平均体積は、前記複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きいことを特徴とする炊飯器。
  2. 米および水を収容する容器と、
    前記容器内の前記米および前記水を加熱して炊飯する炊飯手段と、を備え、
    前記炊飯手段は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための第1モードおよび第2モードでの炊飯を選択的に実行可能に構成され、
    前記第1モードでは、前記容器内に米と水との量を第1の条件で収容して炊飯した場合、第1の糊化度を有する第1の米飯が炊き上げられ、
    前記第2モードでは、前記容器内に米と水との量を前記第1の条件で収容して炊飯した場合、前記第1の糊化度より高い第2の糊化度を有する第2の米飯が炊き上げられることを特徴とする炊飯器。
  3. 前記第1の糊化度は、75%から80%の範囲内であり、前記第2の糊化度は、85%から90%の範囲内であることを特徴とする請求項2に記載の炊飯器。
  4. 前記炊飯手段が前記第1モードまたは前記第2モードでの炊飯を行う場合に外部機器に対して冷凍炊飯信号を送信する炊飯器送信部を更に備える請求項1から請求項3の何れか1項に記載の炊飯器。
  5. 請求項4に記載の炊飯器と、
    前記炊飯器が炊き上げた米飯を冷凍保存可能な貯蔵室および当該貯蔵室を冷却する貯蔵室冷却手段を有する冷蔵庫と、
    を備え、
    前記貯蔵室冷却手段は、前記貯蔵室を第1温度帯と当該第1温度帯と異なる第2温度帯とに選択的に調節可能であり、前記炊飯器送信部から前記冷凍炊飯信号が送信された場合には前記貯蔵室を前記第2温度帯に調節する米飯調理保存システム。
  6. 炊飯器および冷蔵庫を備え、
    前記炊飯器は、冷凍用に適した米飯を炊き上げるための冷凍用炊飯モードでの炊飯を実行可能に構成され、
    前記冷蔵庫は、第1冷凍モードによる米飯の凍結および第2冷凍モードによる米飯の凍結を選択的に実行可能に構成され、
    前記冷凍用炊飯モードによって炊き上げられた米飯が前記第1冷凍モードによって凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から一定の圧力が加えられると、複数の第1米飯塊に分割され、
    前記冷凍用炊飯モードによって炊き上げられた米飯が前記第2冷凍モードによって炊き上げられた米飯が凍結して生成した冷凍米飯の塊は、外部から前記一定の圧力が加えられると、複数の第2米飯塊に分割され、
    前記複数の第2米飯塊の平均体積は、前記複数の第1米飯塊の平均体積よりも大きいことを特徴とする米飯調理保存システム。
  7. 前記炊飯器は、前記冷凍用炊飯モードにおいて、糊化度が70%から95%の範囲となる米飯を炊き上げ、
    前記冷蔵庫は、前記炊飯器が炊き上げた米飯を冷凍保存可能な貯蔵室および当該貯蔵室内の収容量を検知する収容量検知部を備え、
    前記収容量検知部の検知結果に応じて、前記炊飯器が前記冷凍用炊飯モードにおいて炊き上げる米飯の糊化度を制御することを特徴とする請求項6に記載の米飯調理保存システム。
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