JP2021164475A - 連続センサー用双性イオン表面修飾 - Google Patents

連続センサー用双性イオン表面修飾 Download PDF

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Abstract

【課題】非特異的タンパク質の吸着と細胞接着に抵抗性を有する、および/または宿主の炎症反応を低減させる表面処理を有するインビボセンサーが望まれる。
【解決手段】分析物、例えば、宿主におけるグルコースの濃度の測定装置が提供される。その装置は分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されている連続分析物センサー34、基準電極30、および作用電極38上に位置する感応膜32を含むことができる。その感応膜は前記感応膜を通り抜ける前記分析物の流動を制御するように構成されている拡散抵抗ドメインを含む。その拡散抵抗ドメインは1種類以上の双性イオン性化合物および親水性領域と疎水性領域の両方を含む基礎重合体を含む。
【選択図】図1

Description

分析物、例えば、宿主におけるグルコースの濃度の測定装置が提供される。その装置は分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサー、および前記センサー上に位置する感応膜を含むことができる。その感応膜は前記感応膜を通り抜ける前記分析物の流動を制御するように構成されている拡散抵抗ドメインを含む。その拡散抵抗ドメインは1種類以上の双性イオン性化合物および親水性領域と疎水性領域の両方を含む基礎重合体を含む。
電気化学センサーは生物学的分析物の存在または濃度を決定する化学および医学において有用である。そのようなセンサーは例えば糖尿病患者においてグルコースをモニターするのに有用であり、救命救急時に乳酸をモニターするのに有用である。血中グルコースレベルなどの血中分析物の連続的検出と定量のために様々な血管内センサー、経皮センサー、および移植可能センサーが開発されている。
しかしながら、連続的グルコースセンサーの主要な性能問題のうちの1つは、インビボでのそのセンサーの感度のドリフトである。疎水性成分と親水性成分を有する高分子膜を含むセンサーでは、より多くの親水性成分を表面に持ってくるか、他の場合では膜系の水和時に親水性成分へのアクセスを上昇させるように再構成するための疎水性高分子成分と親水性高分子成分の再構成によってドリフトが引き起こされ得る。したがって、表面の湿潤が改善したインビボセンサーが望まれる。
さらに、標的化薬品/生体物質送達のためにインビボセンサーを被覆することができる。送達される薬品または生体物質は通常はセンサーの表面に被覆され、理想的には制御された予測可能な様式でインビボ放出する。したがって、移植されると送達される薬品または生体物質が対象の血液または組織へ制御された予測可能な様式で放出されることを可能にする表面処理を有するインビボセンサーが望まれる。
最後に、インビボセンサーは、非特異的タンパク質の吸着と細胞接着による汚損を受けやすい。さらに、インビボセンサーは、センサーの性能に悪影響を及ぼし得る、白血球の活性化、組織線維症などのような炎症反応を引き起こし得る。したがって、非特異的タンパク質の吸着と細胞接着に抵抗性を有する、および/または宿主の炎症反応を低減させる表面処理を有するインビボセンサーが望まれる。
第1の態様では、分析物の濃度の測定装置であって、分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサーおよび前記センサー上に位置する感応膜を含む前記装置が提供される。その感応膜は測定される分析物を含む体液と境界面で接する生体防御ドメインを含む。この態様の装置では生体防御ドメインは親水性領域と疎水性領域の両方を有する基礎重合体および1種類以上の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体を含む。
幾つかの実施形態では前記の生体防御ドメインは最大で約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、または5重量%の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体を含む。
幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体はベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体を含む。幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体はカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体を含む。幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体は、コカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、ポリ(スルホベタイン)(pSB)、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含む。幾つかの実施形態では前記の1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの誘導体は、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、ポリ(スルホベタイン)(pSB)、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含む。
双性イオン性化合物の上記のリストは完全なものでは全くなく、限定を目的としたものではないことが理解される。当業者は他の適切な双性イオン性化合物を認識することができるものとする。さらなる例として、その他の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体は、ホスホリルコリン、ホスホリルエタノールアミン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスホエタノールアミン、ホスファチジルセリン、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含み得る。
幾つかの実施形態では前記の基礎重合体は、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む。幾つかの関連の実施形態ではそのポリウレタンはポリウレタン共重合体を含む。幾つかの実施形態ではその基礎重合体はポリウレタンを含む。
幾つかの実施形態では前記のセンサーはそのセンサーを通り抜ける流動を制御するように構成されている拡散抵抗ドメインをさらに含む。幾つかの実施形態ではその生体防御ドメインは一元的生体防御/拡散抵抗ドメインの一部である。
幾つかの実施形態では前記の感応膜は、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、およびウリカーゼからなる群より選択される酵素を含む酵素ドメインをさらに含む。幾つかの関連の実施形態では前記酵素はグルコース酸化酵素である。
幾つかの実施形態では前記のセンサーは電極を含む。
幾つかの実施形態では前記の装置は分析物濃度の連続測定用に構成されている。
幾つかの実施形態では前記の分析物はグルコースである。
第2の態様では、分析物の濃度の測定装置であって、分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサーおよび前記センサー上に位置する感応膜を含む前記装置が提供される。その感応膜は、測定される分析物を含む体液と境界面で接するように構成されている生体防御ドメインを含む。この態様の装置では、生体防御ドメインは親水性領域と疎水性領域の両方を有する高分子両性電解質重合体を含む。
幾つかの実施形態では前記の高分子両性電解質重合体は、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む。幾つかの関連の実施形態ではそのポリウレタンはポリウレタン共重合体を含む。幾つかの実施形態ではその高分子両性電解質重合体はポリウレタンを含む。
幾つかの実施形態では前記の高分子両性電解質重合体は最大で約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、または5重量%の帯電末端基を有するモノマーを含む。幾つかの実施形態では前記の高分子両性電解質重合体中の陽イオン性末端基および陰イオン性末端基の数はほとんど同じである。幾つかの実施形態では前記の高分子両性電解質重合体において陽イオン性末端基の数は陰イオン性末端基の数よりも多い。幾つかの実施形態では前記の高分子両性電解質重合体において陰イオン性末端基の数は陽イオン性末端基の数よりも多い。
幾つかの実施形態では前記のセンサーは、そのセンサーを通り抜ける流動を制御するように構成されている拡散抵抗ドメインをさらに含む。幾つかの実施形態ではその生体防御ドメインは一元的生体防御/拡散抵抗ドメインの一部である。
幾つかの実施形態では前記の感応膜は、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、およびウリカーゼからなる群より選択される酵素を含む酵素ドメインをさらに含む。幾つかの関連の実施形態では前記酵素はグルコース酸化酵素である。
幾つかの実施形態では前記のセンサーは電極を含む。
幾つかの実施形態では前記の装置は分析物濃度の連続測定用に構成されている。
幾つかの実施形態では前記の分析物はグルコースである。
第3の態様では、分析物の濃度の測定装置であって、分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサーおよび前記センサー上に位置する感応膜を含む前記装置が提供される。この態様の装置では、そのセンサーから最も遠位にある感応膜の表面が1種類以上の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体を含む被覆で被覆されている。
幾つかの実施形態では前記のセンサーから最も遠位にある感応膜の前記の表面は前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体との架橋に適切な表面活性末端基を含み、且つ、それらの双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体が前記の表面活性末端基に架橋される。
幾つかの実施形態では前記の双性イオン性被覆はヒドロゲルではない。
幾つかの実施形態では前記の双性イオン性被覆は最大で約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、5、10、20、30、40、または50重量%の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体を含む。
幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体はベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体を含む。幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体はカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体を含む。幾つかの実施形態では前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体は、コカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、ポリ(スルホベタイン)(pSB)、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含む。幾つかの実施形態では前記の1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの誘導体は、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、ポリ(スルホベタイン)(pSB)、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含む。
前記の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体がベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体を含む幾つかの実施形態ではそのベタイン化合物、前駆物質、またはその誘導体は加水分解性陽イオン性ベタインエステルである。幾つかの関連の実施形態ではその加水分解性陽イオン性ベタインエステルは陽イオン性ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)エステルである。
双性イオン性化合物の上記のリストは完全なものでは全くなく、限定を目的としたものではないことが理解される。当業者は他の適切な双性イオン性化合物を認識することができるものとする。さらなる例として、その他の双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体は、ホスホリルコリン、ホスホリルエタノールアミン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスホエタノールアミン、ホスファチジルセリン、およびそれらの前駆物質または誘導体からなる群より選択される1つ以上のものを含み得る。
幾つかの実施形態では前記のセンサー膜はそのセンサーの最も遠位に位置する生体防御ドメインを含む。これらの実施形態ではその生体防御ドメインは、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む。幾つかの関連の実施形態ではそのポリウレタンはポリウレタン共重合体を含む。幾つかの実施形態ではその基礎重合体はポリウレタンを含む。
幾つかの実施形態では前記のセンサー膜は、そのセンサーの最も遠位に位置する一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。これらの実施形態ではその拡散抵抗ドメインは、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む。幾つかの関連の実施形態ではそのポリウレタンはポリウレタン共重合体を含む。幾つかの実施形態ではその基礎重合体はポリウレタンを含む。
幾つかの実施形態では前記の感応膜は、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、およびウリカーゼからなる群より選択される酵素を含む酵素ドメインをさらに含む。幾つかの関連の実施形態では前記酵素はグルコース酸化酵素である。
幾つかの実施形態では前記のセンサーは電極を含む。
幾つかの実施形態では前記の装置は分析物濃度の連続測定用に構成されている。
幾つかの実施形態では前記の分析物はグルコースである。
連続的分析物センサーの模範的な実施形態の拡大図である。 膜系の様々な実施形態を例示する、図1のセンサーのライン2−2を通る断面図である。 膜系の様々な実施形態を例示する、図1のセンサーのライン2−2を通る断面図である。 膜系の様々な実施形態を例示する、図1のセンサーのライン2−2を通る断面図である。 糖尿病ではないボランティアの宿主において(センサーの待機が完了した後に)グルコースセンサーにより測定された先行技術信号の成分を例示するグラフである。 1つの実施形態における連続的分析物センサーのインビボ部分を模式的に表している側面図である。 1つの実施形態における連続的分析物センサーのインビボ部分を模式的に表している透視図である。 1つの実施形態における連続的分析物センサーのインビボ部分を模式的に表している側面図である。 1つの実施形態における連続的分析物センサーのインビボ部分を模式的に表している断面図/側面図である。
以下の説明と実施例は、分析物濃度を測定するための装置と方法の幾つかの模範的な実施形態を詳細に説明する。本明細書に記載される装置と方法には多数の変形と修飾が存在し、本発明に包含されることを理解すべきである。よって、ある特定の模範的な実施形態の説明が本発明の範囲を限定するとみなされるべきではない。
定義
本明細書に記載される装置と方法の理解を促進するために多数の用語が以下で定義される。
「分析物」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、分析することができる体液(例えば、血液、間質液、脳脊髄液、リンパ液、尿、汗、唾液など)中の物質または化学成分を指す。分析物には天然物、人工物、代謝物、または反応産物が含まれ得る。幾つかの実施形態では検出領域、検出装置、および検出方法によって測定される分析物はグルコースである。しかしながら、限定されないが、アカルボキシプロトロンビン;アシルカルニチン;アデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ;アデノシンデアミナーゼ;アルブミン;α−フェトプロテイン;アミノ酸プロファイル(アルギニン(クレブス回路)、ヒスチジン/ウロカニン酸、ホモシステイン、フェニルアラニン/チロシン、トリプトファン);アンドレノステンジオン;アンチピリン;アラビニトールエナンチオマー;アルギナーゼ;ベンゾイルエクゴニン(コカイン);ビオチニダーゼ;ビオプテリン;C反応性タンパク質;カルニチン;カルノシナーゼ;CD4;セルロプラスミン;ケノデオキシコール酸;クロロキン;コレステロール;コリンエステラーゼ;複合体化1−βヒドロキシ−コール酸;コルチゾール;クレアチンキナーゼ;クレアチンキナーゼMMイソ酵素;シクロスポリンA;D−ペニシラミン;デエチルクロロキン;硫酸デヒドロエピアンドロステロン;DNA(アセチル化遺伝的多様性、アルコール脱水素酵素、α1−アンチトリプシン、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー、グルコース−6−リン酸脱水素酵素、ヘモグロビンA、ヘモグロビンS、ヘモグロビンC、ヘモグロビンD、ヘモグロビンE、ヘモグロビンF、Dパンジャブ、β−サラセミア、B型肝炎ウイルス、HCMV、HIV−1、HTLV−1、レーバー遺伝性視神経萎縮症、MCAD、RNA、PKU、三日熱マラリア原虫(Plasmodium vivax)、性分化、21−デオキシコルチゾール);デスブチルハロファントリン;ジヒドロプテリジンレダクターゼ;ジフテリア/破傷風抗毒素;赤血球アルギナーゼ;赤血球プロトポルフィリン;エステラーゼD;脂肪酸/アシルグリシン;遊離β−ヒト絨毛性ゴナドトロピン;遊離赤血球ポルフィリン;遊離チロキシン(FT4);遊離トリヨードサイロニン(FT3);フマリルアセトアセターゼ;ガラクトース/Gal−1−リン酸;ガラクトース−1−リン酸ウリジルトランスフェラーゼ;ゲンタマイシン;グルコース−6−リン酸脱水素酵素;グルタチオン;グルタチオンペリオキシダーゼ;グリココール酸;グリコシル化ヘモグロビン;ハロファントリン;ヘモグロビン異型体;ヘキソサミニダーゼA;ヒト赤血球炭酸脱水素酵素I;17−α−ヒドロキシプロゲステロン;ヒポキサンチンホスホリボシルトランスフェラーゼ;免疫反応性トリプシン;乳酸;鉛;リポタンパク質((a)、B/A−1、β);リゾチーム;メフロキン;ネチルマイシン;フェノバルビトン;フェニロイン;フィタン酸/プリスタン酸;プロゲステロン;プロラクチン;プロリダーゼ;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ;キニン;リバーストリヨードサイロニン(rT3);セレン;血清膵臓リパーゼ;シソマイシン;ソマトメジンC;特定の抗体(アデノウイルス、抗核抗体、抗ゼータ抗体、アルボウイルス、オーエスキー病ウイルス、デングウイルス、メジナ虫(Dracunculus medinensis)、単包条虫(Echinococcus granulosus)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、エンテロウイルス、ジアルディア・デュオデナリサ(Giardia duodenalisa)、ヘリコバクター・ピロリ(Helicobacter pylori)、B型肝炎ウイルス、ヘルペスウイルス、HIV−1、IgE(アトピー性疾患)、インフルエンザウイルス、リーシュマニア・ドノバーニ(Leishmania donovani)、レプトスピラ、麻疹/流行性耳下腺炎/風疹、らい菌(Mycobacterium leprae)、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、ミオグロビン、回旋糸状虫(Onchocerca volvulus)、パラインフルエンザウイルス、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、ポリオウイルス、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、呼吸器多核体ウイルス、リケッチア(ツツガムシ病)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)、トキソプラズマ・ゴンヂ(Toxoplasma gondii)、トレペノマ・パリジウム(Trepenoma pallidium)、トリパノソーマ・クルーズ/ランゲーリ(Trypanosoma cruzi/rangeli)、水疱性口炎ウイルス、バンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、黄熱病ウイルス);特定の抗原(B型肝炎ウイルス、HIV−1);スクシニルアセトン;スルファドキシン;テオフィリン;サイロトロピン(TSH);サイロキシン(T4);サイロキシン結合グロブリン;微量元素;トランスフェリン;UDP−ガラクトース−4−エピメラーゼ;尿素;ウロポルフィリノーゲンIシンターゼ;ビタミンA;白血球;および亜鉛プロトポルフィリンを含む他の分析物も同様に検討されている。血液または間質液中の天然の塩、糖、タンパク質、脂肪、ビタミン、およびホルモンもある特定の実施形態において分析物を構成することができる。分析物は、例えば代謝産物、ホルモン、抗原、抗体などのように、天然で体液中に存在し得るか、または内在性であり得る。あるいは、分析物は、例えば画像撮影用造影剤、放射性同位体、化学薬剤、フッ化炭素系合成血液、または、限定されないが、インスリン;エタノール;カンナビス(マリファナ、テトラヒドロカンナビノール、ハシシ);吸入剤(一酸化二窒素、亜硝酸アミル、亜硝酸ブチル、塩化炭化水素、炭化水素);コカイン(クラックコカイン);興奮剤(アンフェタミン、メタンフェタミン、リタリン、サイラート(Cylert)、プレルジン(Preludin)、ジドレックス、プレステート(PreState)、ボラニル(Voranil)、サンドレックス(Sandrex)、プレジン(Plegine));抑制剤(バルビツレート、メタカロン、バリウム、リブリウム、ミルタウン、セラックス、エクワニル、トランキセン(Tranxene)などの精神安定剤);幻覚剤(フェンサイクリジン、リゼルグ酸、メスカリン、ペヨーテ、プシロシビン);麻薬(ヘロイン、コデイン、モルヒネ、オピウムアヘン、メペリジン、ペルコセット、ペリコダン、ツシオネックス(Tussionex)、フェンタニール、ダルフォン、タルウィン、ロモティル);デザイナードラッグ(フェンタニール、メペリジン、アンフェタミン、メタンフェタミン、およびフェンサイクリジンの類似体、例えばエクスタシー);アナボリックステロイド;およびニコチンを含む薬品または医薬組成物のように体内に導入され得る、または外来性であり得る。薬品および医薬組成物の代謝産物も分析物に考えられている。神経化学物質および体内で産生される他の化学物質、例えばアスコルビン酸、尿酸、ドーパミン、ノルアドレナリン、3−メトキシチラミン(3MT)、3,4−ジヒドロキシフェニル酢酸(DOPAC)、ホモバニリン酸(HVA)、5−ヒドロキシトリプタミン(5HT)、および5−ヒドロキシインドール酢酸(FHIAA)などの分析物も分析され得る。
「連続的(または継続的)分析物計測」という語句は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、分析物濃度のモニタリングが連続的、継続的、および/または断続的(だが定期的)に行われる、例えば、約5分〜10分毎に行われる期間を指す。
「機能的接続」、「機能的に接続している」、および「機能的に結合している」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、1つ以上の構成要素が別の構成要素に、それらの構成要素間での信号伝達を可能にするように結合されていることを指す。例えば、試料中の分析物の量を検出し、その情報を信号に変換するために1つ以上の電極を使用することができ、次にその信号を回路に伝達することができる。この事例では、電極は電子回路部品に「機能的に結合」している。
「宿主」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、動物(例えば、ヒト)および植物を指す。
「電気化学的反応性表面」および「電気活性表面」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、電気化学的反応が生じる電極の表面を指す。一例として、作用電極では検出されている分析物の酵素触媒反応により産生されたH(過酸化水素)が反応することによって測定可能な電流を作る。例えば、グルコースの検出ではグルコース酸化酵素がHを副産物として産生する。そのHが作用電極の表面と反応して2個のプロトン(2H)、2個の電子(2e)、および1個の酸素分子(O)を産生し、それらが検出されている電流を作る。カウンター電極の場合では作用電極によって作られている電流とのバランスを取るために還元可能な種、例えば、Oがカウンター電極の表面で還元される。
「検出領域」、「センサー」、および「検出機構」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、特定の分析物の検出を担当するモニタリング装置の領域または機構を指す。
「生データ流」および「データ流」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、グルコースセンサーにより測定されたグルコース濃度に直接的に関連するアナログ信号またはデジタル信号を指す。一例では生データ流はグルコース濃度を表すアナログ信号(例えば、ボルト数またはアンペア数)からA/D変換器により変換された「カウント」によるデジタルデータである。それらの用語は、実質的に連続的なグルコースセンサーからの、小数点以下の秒から最大で、例えば、1分、2分、または5分またはそれより長い時間までの範囲の時間間隔で採られた個々の測定値を含む、時間間隔をあけた複数のデータポイントを広範に包含する。
「カウント」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、デジタル信号の測定単位を指す。一例ではカウント単位で測定された生データ流は(例えば、A/D変換器により変換される)ボルト数に直接的に関連し、そのボルト数は作用電極からの電流に直接的に関連する。別の例ではカウント単位で測定されたカウンター電極電圧はボルト数に直接的に関連する。
「電位」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、電流が流れる原因である回路内の2点間の電位差を指す。
「遠位にある」という語句は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、様々な要素間の特定の基準点と比較した空間的関係を指す。例えば、センサーの幾つかの実施形態は生体防御ドメインと酵素ドメインを有する膜系を含む。センサーを基準点とみなし、且つ、生体防御ドメインが酵素ドメインよりもセンサーから離れて位置する場合、生体防御ドメインは酵素ドメインよりもセンサーの遠位にある。
「近位にある」という語句は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、様々な要素間の特定の基準点と比較した空間的関係を指す。例えば、装置の幾つかの実施形態は生体防御ドメインと酵素ドメインを有する膜系を含む。センサーを基準点とみなし、且つ、酵素ドメインが生体防御ドメインよりもセンサーの近くに位置する場合、酵素ドメインは生体防御ドメインよりもセンサーの近位にある。
「干渉物質」および「干渉性の種」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、センサー内で目的の分析物の測定に干渉して分析物測定値を正確に表さない信号を作る作用または種を指す。模範的な電気化学的センサーでは、干渉性の種には測定される分析物の酸化能と重複する酸化能を有する化合物が含まれ得る。
「ドメイン」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、層、一様な勾配、または一様ではない(すなわち、異方性の)勾配であり得る膜の領域、または膜の一部として提供される領域を指す。
「感応膜」および「膜系」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、1つ以上のドメインを含むことができ、且つ、数ミクロン以上の厚みの材料から構築され、酸素を透過し、且つ、目的の分析物を透過してもしなくてもよい透過膜または半透膜を指す。一例では感応膜または膜系は、グルコースの濃度を測定するために電気化学的反応が生じることを可能にする固定化グルコースオキシダーゼ酵素を含んでもよい。
「基線」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、分析物濃度に関連しない分析物センサー信号の要素を指す。グルコースセンサーの一例では基線はグルコース以外の因子(例えば、干渉性の種、反応に関連しない過酸化水素、または過酸化水素と重複する酸化能を有する他の電気活性種)に起因する分の信号から実質的に構成される。等式y=mx+bを解決することにより校正が定義される幾つかの実施形態ではbの値は信号の基線を表す。
「感度」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、所定の量(単位)の測定された分析物によって作られる電流の量を指す。例えば、1つの実施形態ではセンサーは1mg/dLのグルコース分析物毎に約1ピコアンペアから約100ピコアンペアの電流という感度(または勾配)を有する。
「双極子」または「双極性化合物」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、化合物の中性の分子がその分子内の異なる位置に正電荷と負電荷を有する化合物を指す。分子内の正電荷と負電荷は、完全単位電荷を含むそれ以下のあらゆる非ゼロ電荷であり得る。
「双性イオン」および「双性イオン性化合物」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、化合物の中性の分子が分子内の異なる位置に正の単位電荷と負の単位電荷を有する化合物を指す。そのような化合物は一種の双極性化合物であり、時には「分子内塩」としても知られる。
「双性イオン前駆物質」または「双性イオン性化合物前駆物質」は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、それ自体は双性イオンではないが、双性イオン化学反応を通して最終状態または経過状態で双性イオンになることができるあらゆる化合物を指す。本明細書に記載される幾つかの実施形態では装置はその装置のインビボ移植の前に双性イオンに変換され得る双性イオン前駆物質を含む。あるいは、本明細書に記載される幾つかの実施形態では装置はその装置のインビボ移植の後にある化学反応によって双性イオンに変換され得る双性イオン前駆物質を含む。
「双性イオン誘導体」または「双性イオン性化合物誘導体」は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、それ自体は双性イオンではないが、むしろ双性イオンが非双性イオンに変換される化学反応の産物であるあらゆる化合物を指す。そのような反応は、ある特定の条件下で双性イオン誘導体が双性イオン前駆物質として作用することができるように、可逆的であり得る。例えば、双性イオン性ベタインから形成される加水分解性ベタインエステルは、適切な条件下で双性イオン性ベタインに戻るために加水分解を行うことができる陽イオン性双性イオン誘導体である。
「非双性イオン性双極子」および「非双性イオン性双極性化合物」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、化合物の中性の分子がその分子内の異なる位置に正電荷と負電荷を有する化合物を指す。分子内の正電荷と負電荷はあらゆる非ゼロ電荷であり得るが、完全単位電荷未満である。
「高分子両性電解質重合体」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、陽イオン性基と陰イオン性基の両方を含む重合体を指す。そのような重合体はほとんど等しい数の正電荷と負電荷を有するように調製され得、そうしてそのような重合体の表面は全体でほとんど中性に荷電され得る。あるいは、そのような重合体は正電荷または負電荷のどちらかを過剰に有するように調製され得、そうしてそのような重合体の表面はそれぞれ全体で正または負に荷電され得る。
本明細書において使用される場合、以下の略語が適用される:EqおよびEqs(等量);mEq(ミリ等量);M(モーラー);mM(ミリモーラー)μM(マイクロモーラー);N(規定);mol(モル);mmol(ミリモル);μmol(マイクロモル);nmol(ナノモル);g(グラム);mg(ミリグラム);μg(マイクログラム);Kg(kiloグラム);L(リットル);mL(ミリリットル);dL(デシリットル);μL(マイクロリットル);cm(センチメートル);mm(ミリメートル);μm(マイクロメートル);nm(ナノメートル);hおよびhr(時間);min.(分);sおよびsec(秒);℃(セルシウス度)。
大要
好ましい実施形態の膜系は体液と接触する移植可能装置との使用に適切である。例えば、それらの膜系は体液中の分析物レベルのモニタリングおよび決定用の装置、例えば、糖尿病を有する個体のグルコースレベルのモニタリング用の装置などの移植可能装置と共に使用され得る。幾つかの実施形態では分析物測定装置は連続的装置である。分析物測定装置は生信号を提供するあらゆる適切な検出要素を使用することができ、その検出要素には酵素的要素を伴う検出要素、化学的要素を伴う検出要素、物理的要素を伴う検出要素、電気化学的要素を伴う検出要素、分光光度的要素を伴う検出要素、旋光分析的要素を伴う検出要素、熱量測定的要素を伴う検出要素、放射測定的要素を伴う検出要素、免疫化学的要素を伴う検出要素などが含まれるが、これらに限定されない。
記載される膜系およびそれらの使用方法をはじめとして、後続の説明のいくらかはグルコース測定装置に向けられたものであるが、これらの膜系はグルコースを測定またはモニターする装置中での使用に限定されない。これらの膜系は、例えば体液中に存在する他の分析物(例えば、コレステロール、アミノ酸、アルコール、ガラクトース、および乳酸)を検出および定量する装置、細胞移植装置(例えば、米国特許第6,015,572号明細書、米国特許第5,964,745号明細書、および米国特許第6,083,523号明細書を参照のこと)、薬品送達装置(例えば、米国特許第5,458,631号明細書、米国特許第5,820,589号明細書、および米国特許第5,972,369号明細書を参照のこと)などを含む様々な装置のうちのいずれかの装置中での使用に適切である。
1つの実施形態では分析物センサーは移植可能グルコースセンサー、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,001,067号明細書および米国特許出願公開第2005−0027463−A1号明細書に関連して説明されるものである。別の実施形態では分析物センサーはグルコースセンサー、例えば、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006−0020187−A1号明細書に関連して説明されるものでる。さらに他の実施形態ではセンサーは、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007−0027385−A1号明細書、米国特許出願公開第2008−0119703−A1号明細書、米国特許出願公開第2008−0108942−A1号明細書および米国特許出願公開第2007−0197890−A1号明細書において記載されるように、宿主血管に移植または体外に移植されるように構成されている。幾つかの実施形態ではセンサーは、参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005−0143635−A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0027385−A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0213611−A1号明細書、および米国特許出願公開第2008−0083617−A1号明細書に記載されるように、二電極センサーとして構成される。1つの代替的実施形態では連続的グルコースセンサーは、例えばSayらの米国特許第6,565,509号明細書に記載されるもののようなセンサーを含む。別の代替的実施形態では連続的グルコースセンサーは、例えばBonnecazeらの米国特許第6,579,690号明細書またはSayらの米国特許第6,484,046号明細書に関連して説明されるもののような皮下センサーを含む。別の代替的実施形態では連続的グルコースセンサーは、例えばColvinらの米国特許第6,512,939号明細書に関連して説明されるもののような再充填可能皮下センサーを含む。さらに別の代替的実施形態では連続的グルコースセンサーは、例えばSchulmanらの米国特許第6,477,395号明細書に関連して説明されるもののような血管内センサーを含む。別の代替的実施形態では連続的グルコースセンサーは、例えばMastrototaroらの米国特許第6,424,847号明細書に関連して説明されるもののような血管内センサーを含む。幾つかの実施形態では前記の電極系はWardの米国特許第7,157,528号明細書;Wardらの米国特許第6,212,416号明細書;Schulmanらの米国特許第6,119,028号明細書;Leshoの米国特許第6,400,974号明細書;Bernerらの米国特許第6,595,919号明細書;Kurnikらの米国特許第6,141,573号明細書;Sunらの米国特許第6,122,536号明細書;Varallらの欧州特許公開第1153571号明細書;Colvinらの米国特許第6,512,939号明細書;Slateらの米国特許第5,605,152号明細書;Bessmanらの米国特許第4,431,004号明細書;Goughらの米国特許第4,703,756号明細書;Hellerらの米国特許第6,514,718号明細書;Goughらの米国特許第5,985,129号明細書;Caduffの国際公開第4/021877号;Maleyらの米国特許第5,494,562号明細書;Hellerらの米国特許第6,120,676号明細書;およびGuyらの米国特許第6,542,765号明細書のような様々な公知のインビボ分析物センサーまたはモニターのうちのいずれかと使用され得る。総じて、開示される実施形態は様々な連続的分析物測定装置構成に適用可能であることが理解される。
幾つかの実施形態では長期センサー(例えば、完全移植可能センサーまたは血管内センサー)は約30日以下から約1年以上までの期間(例えば、センサー活動期)にわたって機能するように構成および配置されている。幾つかの実施形態では短期センサー(例えば、経皮または血管内のセンサー)は約数時間から約1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28または29日の期間を含む約30日までの期間(例えば、センサー活動期)にわたって機能するように構成および配置されている。本明細書において使用される場合、「センサー活動期」という用語は、広い意味を持つ用語であり、限定されないが、センサーが宿主に適用される(例えば、移植される)、またはセンサー値を得るために使用されている期間を指す。例えば、幾つかの実施形態ではセンサー活動期は(例えば、皮下組織へのセンサーの挿入および宿主の循環系とのセンサーの体液を介したコミュニケーションの確立を含む)センサー移植時からセンサーが取り外される時までにわたる。
模範的なグルコースセンサー構成
図1は分析物センサーとも呼ばれる連続的分析物センサー34の模範的な実施形態の拡大図であり、検出機構を例示する。幾つかの実施形態では検出機構は宿主の皮膚の下への挿入用に適合させられており、そのセンサーの残りの部分(例えば、電子装置など)は生体外にあることができる。例示された実施形態では分析物センサー34は2つの電極、すなわち、作用電極38とカウンター電極または基準電極として機能することができ、これ以降は基準電極30と呼ばれる少なくとも1つの追加の電極30を含む。
様々な断面の形のいずれかを有するように電極を形成することができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では電極は円形または実質的に円形を有するように形成され得るが、他の実施形態では電極は楕円、多角形(例えば、三角形、正方形、長方形、平行四辺形、台形、五角形、六角形、八角形)などに類似する断面の形を有するように形成され得る。様々な実施形態において電極の断面の形は対称的であり得るが、他の実施形態ではその断面の形は非対称的であり得る。幾つかの実施形態では各電極は例えば約0.001インチ以下から約0.050インチ以上までの直径の細いワイヤーから形成され得、例えばメッキ済み絶縁体、メッキ済みワイヤー、またはバルク電気伝導性材料から形成される。幾つかの実施形態では作用電極を形成するために使用されるワイヤーは直径が約0.002、0.003、0.004、0.005、0.006、0.007、0.008、0.009、0.01、0.015、0.02、0.025、0.03、0.035、0.04または0.045インチであり得る。幾つかの実施形態では作用電極はプラチナ、白金黒、プラチナイリジウム合金、パラジウム、黒鉛、金、炭素、電気伝導性重合体、合金などのような電気伝導性材料から形成されるワイヤーを含むことができる。例示されている電極構成および関連の文章はセンサーを形成する1つの方法を説明しているが、様々な公知のセンサー構成のうちのいずれかを分析物センサーシステムと共に使用することができる。
作用電極38は、限定されないが、グルコース、尿酸、コレステロール、乳酸などのような分析物の濃度を測定するように構成されている。例えば、グルコース検出用の酵素的電気化学的センサーでは作用電極は検出されている分析物の酵素触媒反応により産生された過酸化水素を測定することができ、且つ、測定可能な電流を作る。例えば、グルコース酸化酵素(GOX)がHを副産物として産生するグルコースの検出ではHが作用電極の表面と反応して2個のプロトン(2H)、2個の電子(2e)および1個の酸素分子(O)を産生し、それらが検出されている電流を作る。
作用電極と基準電極を電気的に絶縁するために絶縁体が用意され得る。この模範的な実施形態では作用電極38は絶縁物質、例えば、非電気伝導性重合体で被覆される。浸漬被覆、スプレー被覆、蒸着、または他の被覆技術または被着技術を用いて絶縁物質を作用電極に被着させることができる。1つの実施形態では絶縁物質はパリレンを含み、それはその強度、潤滑性、および電気絶縁性のために有利な重合体であり得る。概して、パリレンは蒸着およびパラキシレン(またはその置換誘導体)の重合により作製される。しかしながら、あらゆる適切な絶縁物質、例えば、フッ素化重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、ポリイミド、他の非電気伝導性重合体などを使用することができる。ガラス材料またはセラミック材料も使用することができる。使用するのに適切な他の材料にはペンシルバニア州のAdvanced Materials Components Express社によりAMC18、AMC148、AMC141、およびAMC321の商品名で販売されているもののような表面エネルギー改質被覆システムが含まれる。しかしながら、幾つかの代替的実施形態では作用電極は絶縁体の被覆を必要としなくてもよい。
幾つかの実施形態では基準電極30は基準電極としてのみまたは基準およびカウンター二重電極として機能することができ、銀、銀/塩化銀などから形成される。幾つかの実施形態では電極は互いに並置または互いに巻き付けられるが、しかしながら他の構成も可能であると考えられる。1つの実施形態では基準電極30は作用電極38の周りにらせん状に巻き付けられている。それから、組み立てられたワイヤーは、(例えば、作用電極と基準電極を共に固定する)絶縁性接着面を提供するために、上に記載されたのと同様に任意により絶縁物質で共に被覆されてもよい。
外側絶縁体が配置される実施形態では電気活性表面を露出させるために、例えば手、エキシマレーザー処理、化学エッチング、レーザー削摩、グリットブラスティングなどにより被覆組立構造の一部を取り除く、または、除去することができる。あるいは、露出した電気活性表面領域を保全するために絶縁体の被着の前に電極の一部をマスクすることができる。
幾つかの実施形態では絶縁物質にラジアルウィンドウを形成して作用電極の円周状電気活性表面を露出させる。さらに、基準電極の電気活性表面の部分を露出させる。例えば、外側絶縁層の被着の際に電気活性表面の部分をマスクすることができ、または、外側絶縁層の被着の後に電気活性表面の部分をエッチングすることができる。幾つか用途では、細胞によるセンサーへの攻撃、または細胞のセンサーへの移動が特に移植の初日の後に装置の感度または機能を低下させる原因となり得る。しかしながら、センサーの周りに(例えば、ラジアルウィンドウの形状で)円周状に露出した電気活性表面を分布させるとき、センサー信号に対するセンサーの局所的細胞進入の影響を最小にするように反応に利用することができる表面領域を充分に分布させることができる。あるいは、例えば被覆組立構造の一側面のみを取り除くことにより正接露出電気活性ウィンドウを形成することができる。他の代替的実施形態では電気活性表面がセンサーの先端で露出するように被覆組立構造の先端にウィンドウを用意することができる。電気活性表面を露出させる他の方法と構成を使用することもできる。
幾つかの代替的実施形態ではその他の電極、例えば、三電極系(作用電極、基準電極、およびカウンター電極)および追加の作用電極(例えば、基線控除電極として構成されている、またはその他の分析物の測定のために構成されている、酸素を産生するために使用され得る電極)が組立品内に含まれ得る。それぞれが参照により本明細書に組み込まれる米国特許第7,081,195号明細書、米国特許出願公開第2005−0143635−A1号明細書、および米国特許出願公開第2007−0027385−A1号明細書は追加の作用電極、カウンター電極、および基準電極を設置および使用するための幾つかの系および方法について記載している。センサーが2つの作用電極を含む1つの実施形態ではそれらの2つの作用電極が並置され、その周りに基準電極が配置される(例えば、らせん状に巻かれて)。2つ以上の作用電極が提供される幾つかの実施形態では作用電極は二重らせん、三重らせん、四重らせんなどの構成でセンサーの長手方向に沿って(例えば、基準電極、絶縁ロッド、または他の支持構造の周りに)形成され得る。結果生じる電極系は適切な膜系を有して構成され得、その中で第1作用電極はグルコース信号と基線信号を含む第1信号を測定するように構成されており、その他の作用電極は基線信号のみからなる基線信号を測定するように構成されている。これらの実施形態では第1作用電極と実質的に類似しているように第2作用電極を構成してよいが、第2作用電極は第1作用電極に配置されている酵素を有しない。参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005−0143635−A1号明細書、米国特許出願公開第2007−0027385−A1号明細書、および米国特許出願公開第2007−0213611−A1号明細書、および米国特許出願公開第2008−0083617−A1号明細書に記載されるように、このように基線信号を決定し、第1信号から減算して異なる信号、すなわち、実質的に基線の変動または信号に対する干渉性の種に左右されないグルコースのみの信号を作成することができる。
2つの作用電極を伴う幾つかの電極系、すなわち、幾つかの二重電極系では作用電極は時に互いにわずかに異なることがあり得ることが分かっている。例えば、一つの設備で作られたものであっても製作時の環境条件(例えば、温度、湿度)に対する電極の高い感受性のために2つの作用電極の厚みまたは透過性にわずかな違いがあることがある。よって、二重電極系の作用電極は時に異なる拡散作用、膜の厚み、および拡散特性を持つことがあり得る。結果として、上記の差分信号(すなわち、第1信号から基線信号を減算して引き出されたグルコースのみの信号)は完全に正確ではないことがあり得る。これを軽減するため、幾つかの二重電極系では生体防御層をそれぞれが含む1つ以上の膜を使用して両方の作用電極を製作することができると考えられている。生体防御層について本明細書中の別の箇所でさらに詳細に説明する。
検出領域は様々な電極構成のうちのいずれかを含むことができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では検出領域は1つ以上のグルコース測定作用電極に加えてその作用電極に付随する基準電極または他の電極を含んでもよい。これらの特定の実施形態では検出領域は1つ以上の任意の補助作用電極に付随する別の基準電極またはカウンター電極を含んでもよい。他の実施形態では検出領域はグルコース測定作用電極、補助作用電極、2つのカウンター電極(各作用電極にそれぞれ1つ)、および1つの共有基準電極を含み得る。さらに他の実施形態では検出領域はグルコース測定作用電極、補助作用電極、2つの基準電極、および1つの共有カウンター電極を含み得る。
それぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2011−002712−A1号明細書、米国特許出願公開第2008−0119703−A1号明細書および米国特許出願公開第2005−0245799−A1号明細書は体の様々な位置において連続的センサーを使用するための追加的構成について記載している。幾つかの実施形態ではセンサーは宿主における経皮移植用に構成されている。別の実施形態ではセンサーは末梢静脈または動脈などの循環系への挿入用に構成されている。しかしながら、他の実施形態ではセンサーは、限定されないが、大静脈などの中枢循環系への挿入用に構成されている。さらに他の実施形態ではセンサーは、限定されないが、血管への体外アクセスを提供する血管内アクセス装置、静脈内液体点滴系、体外血液化学分析装置、透析機、人工心肺(すなわち、心臓手術中に心臓が止まっている間に血液循環と酸素投与をもたらすために使用される装置)などのような体外循環系に設置され得る。さらに他の実施形態ではセンサーは米国特許第6,001,067号明細書に記載されるように完全に移植可能であるように構成され得る。
図4Aから4Cは、連続的分析物センサー400のインビボ部分の別の実施形態を例示し、それは細長い電気伝導体402を含む。細長い電気伝導体402はコア410(図4Bを参照のこと)と少なくとも部分的にそのコアを取り囲む第1層412を含む。第1層は(例えば、ウィンドウ406に位置する)作用電極と作用電極上に位置する膜408を含む。幾つかの実施形態ではそのコアと第1層は単一の材料(例えば、プラチナなど)からなり得る。幾つかの実施形態では細長い電気伝導体は少なくとも2種類の材料からなる合成物、例えば、2種類の電気伝導性材料からなる合成物、または少なくとも1種類の電気伝導性材料と少なくとも1種類の非電気伝導性材料からなる合成物である。幾つかの実施形態では細長い電気伝導体は複数の層を含む。ある特定の実施形態では少なくとも2つの同心円層または環状層、例えば、第1の材料から形成されるコアと第2の材料から形成される第1層が存在する。しかしながら、幾つかの実施形態では追加の層を含むことができる。幾つかの実施形態ではそれらの層は軸を同じとする。
細長い電気伝導体は細長くて薄く、それでいて柔軟で強度があってもよい。例えば、幾つかの実施形態では細長い電気伝導体の最小の寸法は約0.1インチ未満、0.075インチ未満、0.05インチ未満、0.025インチ未満、0.01インチ未満、0.004インチ未満、または0.002インチ未満である。細長い電気伝導体は図4Aから4Cにおいて円形の断面を有するように示されているが、他の実施形態では細長い電気伝導体の断面は卵形、長方形、三角形、多面体、星型、C形、T形、X形、Y形、不規則形などであり得る。1つの実施形態では電気伝導性ワイヤー電極をコアとして使用する。そのような被覆電極に(例えば、電気的隔離のために提供された中間絶縁層を有する)2つの追加の電気伝導層を付加することができる。それらの電気伝導性層はあらゆる適切な材料から構成され得る。ある特定の実施形態では重合体または他の結合剤の中に電気伝導性粒子(すなわち、電気伝導性材料の粒子)を含む電気伝導性層を使用することが望ましい場合があり得る。
細長い電気伝導体を形成するために使用される材料(例えば、ステンレス鋼、チタン、タンタル、プラチナ、プラチナイリジウム合金、イリジウム、ある特定の重合体、および/またはそれらのようなものなど)は強度があって堅いことがあり得るので耐破損性を有する。幾つかの実施形態では前記のセンサーの小さい寸法がこれらの材料に柔軟性をもたらし、それ故、そのセンサーを全体として柔軟なものにする。そうしてセンサーは周囲の組織によって反復して加えられる力に耐えることができる。
幾つかの実施形態ではコア410またはその構成要素は構造補強、弾力性および柔軟性をもたらすと共に作用電極からセンサー電子装置への電気信号(示されず)に電気伝導を提供する。幾つかの実施形態ではコア410はステンレス鋼、チタン、タンタル、電気伝導性重合体、および/またはそれらのようなものなどの電気伝導性材料を含む。しかしながら、他の実施形態ではコアは非電気伝導性重合体などの非電気伝導性材料から形成される。さらに他の実施形態ではコアは(複数の)材料からなる複数の層を含む。例えば、1つの実施形態ではコアは内側コアと外側コアを含む。追加の実施形態では内側コアは第1電気伝導性材料から形成され、外側コアは第2電気伝導性材料から形成される。例えば、幾つかの実施形態ではその第1電気伝導性材料はステンレス鋼、チタン、タンタル、電気伝導性重合体、合金、および/またはそれらのようなものであり、その第2電気伝導性材料はコアと第1層の間を電気伝導性にするために、および/または第1層をコアに付着させるために(すなわち、コア材料によく付着しない材料から第1層が形成される場合に)選択される電気伝導性材料である。別の実施形態ではコアは非電気伝導性材料(例えば、非電気伝導性金属および/または非電気伝導性重合体など)から形成され、第1層はステンレス鋼、チタン、タンタル、電気伝導性重合体、および/またはそれらのようなものなどの電気伝導性材料から形成される。コアと第1層はプラチナなどの単一の(または、同一の)材料からなり得る。当業者はその他の構成が可能であることを理解する。
図4A〜4Cを再度参照すると、第1層412は電気伝導性材料から形成され得、作用電極は第1層412の表面の露出部分であり得る。よって、第1層412は作用電極に適切な電気活性表面を提供するように構成されている材料、限定されないが、プラチナ、プラチナイリジウム合金、金、パラジウム、イリジウム、黒鉛、炭素、電気伝導性重合体、合金および/またはそれらのようなものなどの材料から形成され得る。
図4B〜4Cに例示されるように、第2層404が第1層412の少なくとも一部を取り囲むことによって作用電極の境界を限定する。幾つかの実施形態では第2層404は絶縁体として作用し、絶縁物質、例えば、ポリイミド、ポリウレタン、パリレン、または他のあらゆる公知の絶縁物質などから形成される。例えば、1つの実施形態では第2層は第1層上に配置され、作用電極がウィンドウ406を介して露出するように構成されている。幾つかの実施形態ではコア、第1層および第2層を含む細長い電気伝導体が提供される。ウィンドウ406を形成するために第2層の一部を除去することができ、それを介して作用電極の電気活性表面(すなわち、第1層412の露出表面)が露出される。幾つかの実施形態ではウィンドウ406を形成するために第2層および(任意により)第3層の一部を除去することができ、そうして作用電極を露出させる。(例えば、作用電極の電気活性表面を露出させるための)細長い電気伝導体の1つ以上の層からの被覆材料の除去は手、エキシマレーザー処理、化学エッチング、レーザー削摩、グリットブラスティングなどにより実行され得る。
センサーは電気伝導性材料を含む第3層414をさらに含むことができる。例えば、第3層414は基準電極を含んでもよく、それは第2層404に適用される銀含有材料(すなわち、絶縁体)から形成され得る。
細長い電気伝導体402はコア410と第1層412の間に位置する1つ以上の中間層(示されず)をさらに含み得る。例えば、中間層は絶縁体、伝導体、重合体、および/または接着剤のうちの1つ以上であり得る。
(例えば、意図したよりも深く切り込んだために意図せず電気活性表面を露出させた結果生じた欠陥に起因して)欠陥センサーを生じさせることがない、ある特定の誤差範囲(すなわち、エッチング過程に伴う誤差範囲)を可能にするように銀/塩化銀層の厚みと絶縁体(例えば、ポリウレタンまたはポリイミドなど)層の厚みの間の比率を管理することができると考えられている。この比率は使用されるエッチング過程がレーザー削摩、グリットブラスティング、化学エッチング、または幾つかの他のエッチング方法であるかどうかに応じて異なり得る。銀/塩化銀層とポリウレタン層を除去するためにレーザー削摩を実施する1つの実施形態では銀/塩化銀層の厚みとポリウレタン層の厚みの比率は約1:5から約1:1まで、または約1:3から約1:2までであり得る。
幾つかの実施形態ではコア410は非電気伝導性重合体を含み、第1層412は電気伝導性材料を含む。そのようなセンサー構成は有利なことに通常は高価な材料を安価な材料で置き換える点で材料費の低下をもたらすことができる。例えば、ナイロンまたはポリエステルの繊維、糸または紐などの非電気伝導性重合体からコア410を形成することができ、それをプラチナ、プラチナイリジウム合金、金、パラジウム、イリジウム、黒鉛、炭素、電気伝導性重合体、および合金またはそれらの組合せなどの電気伝導性材料によって被覆および/またはメッキすることができる。
図4Cおよび4Dに例示されるように、センサーは例えば図2A〜2Cに関連して本明細書中の別の箇所で考察されるもののような膜408を含むこともできる。膜408は本明細書中の別の箇所に記載されるように酵素層(示されず)を含むことができる。例えば、酵素層は分析物と反応するように構成されている触媒または酵素を含むことができる。例えば、酵素層はグルコース酸化酵素を含む固定化酵素層であり得る。他の実施形態では酵素層は、例えばガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、またはウリカーゼを含む他の酸化酵素をしみ込ませたものであり得る。
図4Bは、細長い電気伝導体402または伸長体であって、本明細書中の別の箇所にさらに詳細に記載されるように少なくとも2種類の材料および/または電気伝導性材料の層から形成される細長い電気伝導体の実施形態を例示する模式図である。分析物を検出する電気活性表面を含む細長い電気伝導体を指すために「電極」という用語を本明細書において使用することができる。幾つかの実施形態では細長い電気伝導体は電気活性表面(すなわち、作用電極)とセンサー電子装置(示されず)の間に電気的接続を提供する。ある特定の実施形態では各電極(すなわち、電気活性表面が位置する細長い電気伝導体)は約0.001インチ以下から約0.01インチ以上までの直径を有する細いワイヤーから形成される。各電極は例えばメッキ済み絶縁体、メッキ済みワイヤー、またはバルク電気伝導性材料から形成され得る。例えば、幾つかの実施形態では作用電極を形成するために使用されるワイヤーおよび/または細長い電気伝導体は直径約0.002インチ、0.003インチ、0.004インチ、0.005インチ、0.006インチ、0.007インチ、0.008インチ、0.009インチ、0.01インチ、0.015インチ、0.02インチ、0.025インチ、0.03インチ、0.035インチ、0.04インチまたは0.045インチである。
さらに、第1層は電気活性表面(すなわち、ウィンドウ406を介して露出した部分)を含むことができる。露出した電気活性表面が作用電極であり得る。例えば、センサーが酵素的電気化学的分析物センサーである場合、分析物は電気活性表面の少なくとも一部を被覆する膜中の酵素と酵素的に反応する。その反応は測定可能な電流として電気活性表面において検出される電子(e)を産生することができる。例えば、グルコース酸化酵素が過酸化水素を副産物として産生するグルコースの検出では過酸化水素が作用電極の表面と反応して2個のプロトン(2H)、2個の電子(2e)および1個の酸素分子(O)を産生し、それらが検出されている電流を作る。
図4Aに関連してこれまでに記載し、且つ、図4Cに例示されるように、絶縁体404が細長い電気伝導体402の少なくとも一部の上に配置される。幾つかの実施形態では伸長体がコア410と第1層412を含み、第1層412の一部が絶縁体404中にウィンドウ406を介して露出するようにセンサーが構成および配置される。他の実施形態では伸長体402が絶縁体404に埋め込まれたコア410を含み、コア410の一部が絶縁体404中にウィンドウ406を介して露出するようにセンサーが構成および配置される。例えば、第1層412の表面(またはコア410の表面)の少なくとも一部を露出させるように設計された構成において(例えば、スクリーンプリント、インクジェットプリントおよび/またはブロックプリントによって)絶縁物質を伸長体402に塗布することができる。例えば、伸長体402の一部を被覆しないパターンで絶縁物質を印刷することができる。あるいは、絶縁物質の塗布の前に伸長体402の一部をマスクすることができる。絶縁物質の塗布後のマスクの除去により伸長体402の一部を露出させることができる。
幾つかの実施形態では絶縁物質404は重合体、例えば、非電気伝導性(すなわち、誘電性)重合体を含む。浸漬被覆、スプレー被覆、蒸着、印刷、ならびに/または他の薄膜および/もしくは厚膜被覆技術もしくは被着技術を用いて絶縁物質を伸長体402および/またはコア410に被着させることができる。例えば、幾つかの実施形態では厚さが約5ミクロン未満、または5、10または15ミクロンから約20、25、30または35ミクロン以上までの層として絶縁物質を塗布する。本明細書中の別の箇所に記載されるように、同一材料か異なる材料のどちらかより構成される単一の材料層または2つ以上の層として絶縁体を塗布することができる。あるいは、電気伝導性コアは絶縁体の被覆を必要としないことがあり得る。幾つかの実施形態では絶縁物質が分析物センサー(すなわち、作用電極)の電気活性表面を限定する。例えば、電気伝導性コアの表面(例えば、第1層412の一部など)が絶縁体の塗布時に露出したままであってもよいし、上記のように塗布された絶縁体の一部を除去して電気伝導性コアの表面の一部を露出させてもよい。
幾つかの実施形態ではセンサーは電気伝導性構造体上に配置された絶縁化伸長体または絶縁体を有し、電気活性表面を露出させるために例えば手、エキシマレーザー処理、化学エッチング、レーザー削摩、(例えば、炭酸水素ナトリウムまたは他の適切なグリットなどによる)グリットブラスティングなどにより絶縁物質の一部を取り除くことができ、またはそうでない場合は除去することができる。1つの模範的な実施形態では例えば重合体材料を削摩するのに充分堅く、それでいて基底金属電極(例えば、プラチナ電極)への損害を最小化または回避するために充分に軟らかいグリット材を利用することにより、グリットブラスティングを実施して電気活性表面を露出させる。(例えば、砂、タルク、クルミ殻、摩砕プラスチック、海塩などのような)様々な「グリット」材を使用することができるが、幾つかの実施形態では炭酸水素ナトリウムは例えば基底プラチナ伝導体を損傷することなく例えばパリレン被覆を削摩するのに充分に堅いので有利なグリット材である。炭酸水素ナトリウムブラスティングによって重合体層を取り除くことによって他の場合では必要であり得るクリーニングステップが除外されるので、炭酸水素ナトリウムブラスティングのその他の利点は金属に対するその研磨作用を含む。あるいは、露出した電気活性表面領域を保全するために絶縁体の被着前に電極または他の電気伝導体の一部をマスクすることができる。
絶縁体404中にウィンドウ406を形成することによって作用電極の電気活性表面を露出させることができる。作用電極の電気活性ウィンドウ406は分析物の濃度を測定するように構成され得る。
幾つかの実施形態では銀のワイヤーをセンサーに形成および/または製作し、その後に塩化して銀/塩化銀基準電極を形成する。有利なことに、本明細書に記載されるような銀ワイヤーの塩化によって好適なインビボ性能を有する基準電極の製造が可能になる。銀/塩化銀を形成するために銀の塩化の分量と量を制御することによって幾つかの実施形態では改善された基準電極の待機時間、安定性および延びた寿命を得ることができる。さらに、上記のような塩化銀の使用により基準電極の比較的に安価で簡単な製造が可能になる。
図4B〜4Cを参照すると、基準電極414は本明細書中の別の箇所でさらに詳細に考察されるように絶縁物質404の少なくとも一部に塗布される銀含有材料(例えば、銀/塩化銀)を含むことができる。例えば、本明細書中の別の箇所に記載されるように、浸漬、スプレー、印刷、電気被着、蒸着、スピンコーティング、およびスパッタ蒸着などの薄膜技術および/または厚膜技術を用いて銀含有材料を塗布することができる。例えば、絶縁化電気伝導性コアのリールに銀または塩化銀含有ペイント(または類似の製剤)を塗布することができる。あるいは、絶縁化伸長体(またはコア)のリールを単一単位片に切断し(すなわち、「単位化」し)、銀含有インクをその上にパッド印刷する。さらに他の実施形態では銀含有材料を銀箔として適用する。例えば、絶縁化伸長体に接着剤を塗布することができ、その後にその周りを銀箔で包むことができる。あるいは、充分な量の銀が基準電極として機能するようにAg/AgCl粒子用の接着剤に付着、および/または包埋、および/またはその他の場合では接着するようにそれらの粒子でセンサーを巻くことができる。幾つかの実施形態ではセンサーの基準電極は分析物を少なくとも3日間測定および/または検出するのに充分な量の塩化銀を含む。
図2Aは膜系32の1つの実施形態を例示する、図1のセンサーのライン2−2を通る断面図である。この特定の実施形態ではその膜系は作用電極38の周囲に位置する酵素ドメイン42、拡散抵抗ドメイン44、および生体防御ドメイン46を含み、それらの全てが本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載される。幾つかの実施形態では一元的拡散抵抗ドメインと生体防御ドメインがその膜系に含まれ得る(例えば、両方のドメインの機能性が1つのドメイン、すなわち、生体防御ドメインに組み込まれる)。幾つかの実施形態ではセンサーは(例えば、約1日から30日までの)短期移植用に構成されている。しかしながら、他の装置での使用のために、例えば、それらのドメインのうちの1つ以上、またはその他のドメインのみを含むことによって膜系32を修飾することができることが理解される。
幾つかの実施形態では膜系は、本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載されるような表面修飾基礎重合体を含む、細胞非浸透性ドメインまたはバイオインターフェイスドメインとも呼ばれる生体防御ドメイン46を含むことができる。しかしながら、幾つかの実施形態の感応膜32は、本明細書中の別の箇所および参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006−0036145−A1号明細書でさらに詳細に記載されるように、例えば(例えば、図2Cに例示されるような)電極ドメイン、(例えば、図2Bに例示されるような)干渉ドメイン、または細胞破壊ドメイン(示されず)を含む複数のドメインまたは層を含むこともできる。
他のセンサー用に修飾された感応膜は、例えばより少ない数の層を含むことも、追加の層を含むこともあり得ることが理解されるべきである。例えば、幾つかの実施形態では膜系が1つの電極層、1つの酵素層、および2つの生体防御層を含むことがあり得るが、他の実施形態では膜系が1つの電極層、2つの酵素層、および1つの生体防御層を含むことがあり得る。幾つかの実施形態では生体防御層は拡散抵抗ドメインとして機能し、且つ、分析物(例えば、グルコース)の基底膜層への流動を制御するように構成され得る。
幾つかの実施形態ではシリコン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン・ポリテトラフルオロエチレン共重合体、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリカーボネート、生体安定ポリテトラフルオロエチレン、ホモ重合体、共重合体、ポリウレタンの三元重合体、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリウレタン、セルロースポリマー、ポリ(エチレンオキシド)、ポリ(プロピレンオキシド)ならびにその共重合体および混合物、ポリスルホンならびに例えばジブロック、トリブロック、交互共重合体、無作為共重合体およびグラフト共重合体を含むそのブロック共重合体などの材料から感応膜の1つ以上のドメインを形成することができる。
幾つかの実施形態では公知の薄膜技術または厚膜技術(例えば、スプレー、電気被着、浸漬など)を用いて電極材料の電気活性表面に感応膜を被着させることができる。作用電極上に位置する感応膜は基準電極上に位置する感応膜と同じ構造を持ってはならないことが理解されるべきであり、例えば、作用電極上に被着された酵素ドメインは必ずしも基準電極またはカウンター電極の上に被着される必要は無い。
図2A〜2Cに示される模範的な実施形態は円周状に延びる膜系を伴うが、本明細書に記載される膜はあらゆる平面状のまたは非平面上の表面、例えばSayらの米国特許第6,565,509号明細書の基材ベースセンサー構造に適用され得る。
センサー電子装置
分析物センサーシステムは概して宿主における分析物レベルに関連したデータの測定と処理を可能にするハードウェア、ファームウェア、またはソフトウェアを含むことができる「コンピューターシステム」とも呼ばれるそれに付随した電子装置を有する。電気化学的センサーの1つの模範的な実施形態では電子装置は定電位電解装置、電力をセンサーに供給する電源、および信号処理に有用な他の構成要素を含む。追加の実施形態ではそれらの電子装置のうちの幾つか、または全てがセンサーまたは電子装置の他の部分と有線通信または無線通信することができる。例えば、装置に配置された定電位電解装置をベッドサイドに在る残りの電子装置(例えば、プロセッサー、レコーダー、トランスミッター、レシーバーなど)に電線でつなぐことができる。別の例では電子装置のうちの幾つかの部分を例えば赤外線(IR)またはRFによりその電子装置の別の部分(例えば、レシーバー)に無線で接続する。それぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005−0192557−A1号明細書、米国特許出願公開第2005−0245795−A1号明細書、米国特許出願公開第2005−0245795−A1号明細書、米国特許出願公開第2005−0245795−A1号明細書、米国特許出願公開第2008−0119703−A1号明細書、および米国特許出願公開第2008−0108942−A1号明細書に記載されるものなど、電子装置の他の実施形態はセンサーデータ出力に有用であり得ると考えられている。
1つの好ましい実施形態では定電位電解装置は(本明細書中の別の箇所に記載されるものなど)電極に機能的に接続しており、それによってセンサーが宿主における分析物濃度を表す(アナログ部分とも呼ばれる)電流信号の測定を可能にするように方向付けられる。幾つかの実施形態では定電位電解装置は電流を電圧に翻訳する抵抗器を含む。幾つかの代替的実施形態では例えば電荷計測装置を使用して測定された電流を連続的に統合する電流周波数変換器が提供される。幾つかの実施形態では電子装置はアナログ信号を処理「カウント」とも呼ばれるデジタル信号にデジタル化するA/D変換器を含む。よって、生センサーデータとも呼ばれる結果生じるカウント単位の生データ流は定電位電解装置によって測定された電流に直接的に関連する。
電子装置は概してセンサーシステムの処理を制御する中央制御装置を含むプロセッサーモジュールを含む。幾つかの実施形態ではプロセッサーモジュールはマイクロプロセッサーを含むが、本明細書に記載されるようにデータを処理するためにマイクロプロセッサー以外のコンピューターシステムを使用することができ、例えば、センサーの中央処理の幾つかまたは全てのためにASICを使用することができる。プロセッサーは通常はデータの半永久的保存を提供し、例えば、センサー識別子(ID)などのデータとデータ流を処理するためのプログラミング(例えば、米国特許出願公開第2005−0043598−A1号明細書に記載されるものなどのデータの平滑化または信号アーチファクトの置換のためのプログラミング)を保存する。加えて、そのシステムのキャッシュメモリー、例えば、最近の一時的保存センサーデータにプロセッサーを使用することができる。幾つかの実施形態ではプロセッサーモジュールはROM、RAM、ダイナミックRAM、スタティックRAM、ノンスタティックRAM、EEPROM、再書き込み可能ROM、フラッシュメモリーなどのようなメモリー保存要素を含む。
幾つかの実施形態ではプロセッサーモジュールは生データ流を平滑化するように構成されたデジタルフィルター、例えば、無限インパルス応答(IIR)フィルターまたは有限インパルス応答(FIR)フィルターを含む。デジタルフィルターは概して所定の時間間隔(サンプリングレートとも呼ばれる)でサンプリングされたデータをフィルタリングするようにプログラムされている。定電位電解装置が別々の時間間隔で分析物を測定するように構成されている幾つかの実施形態ではこれらの時間間隔がデジタルフィルターのサンプリングレートを決定する。例えば上記のように電流周波数変換器を使用して定電位電解装置が分析物を連続的に測定するように構成されている幾つかの代替的実施形態では収集時間とも呼ばれる所定の時間間隔でA/D変換器からデジタル値を求めるようにプロセッサーモジュールがプログラムされ得る。これらの代替的実施形態ではそのプロセッサーによって得られた値は有利なことに電流測定の連続性のために収集時間に対して平均化される。よって、収集時間がデジタルフィルターのサンプリングレートを決定する。
幾つかの実施形態ではプロセッサーモジュールは外部ソースへの伝達、例えば、レシーバーへのRF伝達のためにデータパケットを構築するように構成されている。データパケットは概して複数のビットを含み、プリアンブル、電子装置ユニット、レシーバー、または両方を特定するユニークな識別子(例えば、センサーIDコード)、データ(例えば、生データ、フィルタリング済みデータ、または積算値)またはエラー検出またはエラー訂正を含むことができる。好ましくは、データ(伝達)パケットは約8ビットから約128ビット、好ましくは約48ビットの長さを有する。しかしながら、ある特定の実施形態ではより長いパケットまたはより小さいパケットが望ましいことがあり得る。プロセッサーモジュールは生データまたはフィルタリング済みデータのあらゆる組合せを伝達するように構成され得る。1つの模範的な実施形態では伝達パケットは一定のプレアンブル、電子装置ユニットのユニークなID、単一の5分間平均(例えば、統合)センサーデータ値、および巡回冗長コード(CRC)を含む。
幾つかの実施形態ではプロセッサーは、分析物値、プロンプト、メッセージ、警告、アラームなどの提供によりデータ保存、データ流分析、分析物センサーデータの校正、分析物値の推定、推定分析物値の対応する測定分析物値との比較、推定分析物値の変動の分析、データダウンロード、およびユーザーインターフェイスの制御などの処理をさらに実行する。そのような場合、プロセッサーは本明細書に記載される処理を実行するハードウェアとソフトウェアを含み、例えば、フラッシュメモリーがデータの永久的または半永久的保存を提供し、センサーID、レシーバーIDなどのデータ、およびデータ流を処理するためのプログラミング(例えば、推定と本明細書中の別の箇所に記載される他のアルゴリズムを実施するためのプログラミング)を保存し、ランダムアクセスメモリー(RAM)がシステムのキャッシュメモリーを保存し、データ処理に役立つ。あるいは、データ処理の幾つかの部分(例えば、本明細書中の別の箇所でプロセッサーに関連して説明されるもの)を別の(例えば、リモート)プロセッサーにおいて成し遂げることができ、且つ、それと有線接続または無線接続されるように構成することができる。
幾つかの実施形態ではプロセッサーと統合している、または機能的に接続している出力モジュールはセンサーシステムにより受信されたデータ流に基づいて出力信号を作成するためのプログラミングを含み、それはそのプロセッサーに伴う処理である。幾つかの実施形態では出力信号はユーザーインターフェイスを介して作成される。
ノイズ
移植可能センサーは概して宿主内で目的の分析物に関連する信号を測定する。例えば、電気化学的センサーは動物(例えば、ヒト)などの宿主の内部でグルコース、クレアチニン、または尿素を測定することができる。その信号は本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載されるように概して分析物濃度などの分析物の状態を表す数値に数学的に変換される。従来の分析物センサーにより作成された信号は概してノイズを幾らか含む。ノイズは、例えば分析物濃度が実際の分析物濃度よりも高い、または低いよう見える信号を提供することにより間違いを引き起こしたり、センサーの性能を低下させたりすることがあり得るので臨床上重要である。例えば、上向きのノイズまたは高いノイズ(例えば、信号が増加する原因となるノイズ)は実際の値よりも高いように宿主のグルコース濃度を読み取る原因となり得、そのことが次に不適切な治療決定につながり得る。同様に、下向きのノイズまたは低いノイズ(例えば、信号が減少する原因となるノイズ)はその実際の値よりも低いように宿主のグルコース濃度を読み取る原因となり得、そのことが次に不適切な治療決定につながり得る。よって、ノイズの減少が望ましい。
センサーにより検出される信号は概してその要素部分に分解され得る。例えば、酵素的電気化学的分析物センサーにおいては好ましくはセンサーの待機が完了した後に全信号が分析物(例えば、グルコース)濃度を表す「分析物要素」と適用された電圧において分析物(または測定種、例えば、H)の酸化還元能と実質的に重複する酸化還元能を有する非分析物関連種によって生じる「ノイズ要素」に分解され得る。ノイズ要素はその要素部分、例えば、定常ノイズおよび非定常ノイズにさらに分解され得る。センサーがある特定のレベルのノイズを経験することはよくあることである。一般に、「定常ノイズ」(時には定常バックグラウンドまたは定常基線と呼ばれる)は、限定されないが、概して定常(例えば、日常的)代謝過程により生じる電気活性種を含む、時間経過に対して比較的に安定な非分析物関連因子によって引き起こされる。定常ノイズは宿主によって大きく変化することがあり得る。対照的に、「非定常ノイズ」(時には非定常バックグラウンドと呼ばれる)は、宿主の代謝過程(例えば、創傷治癒または病気に応答した代謝過程)時などの一時的事象の際に、またはある特定の化合物(例えば、ある特定の薬品)の摂取に起因して生じ得る非定常、非分析物関連種(例えば、非定常ノイズ誘導性電気活性種)が一般に原因となる。幾つかの状況では様々なノイズ誘導性電気活性種がノイズの原因となることができ、本明細書中の別の箇所でそれらのノイズ誘導性電気活性種を詳細に考察する。
図3は、非糖尿病のボランティアの宿主において(センサーの待機が完了した後に)経皮グルコースセンサーによって測定された信号の要素を示すグラフである。Y軸はセンサーにより検出された(カウント単位の)信号の振幅を示す。センサーによって収集された全信号がライン1000によって表されており、それはグルコース、定常ノイズおよび非定常ノイズに関連する要素を含み、それらについては本明細書中の別の箇所でさらに詳細に説明する。幾つかの実施形態では全信号は、例えば電荷計測装置を使用して平均化信号または統合化信号を含むことができる生データ流である。
全信号の非定常ノイズ要素がライン1010によって表されている。フィルタリング済み信号1020を得るために様々な公知のフィルタリング技術のうちのいずれかを用いて全信号1000をフィルタリングし、次に全信号1000からフィルタリング済み信号1020を減算することにより全信号1000の非定常ノイズ要素1010を得ることができる。幾つかの実施形態ではn(例えば、10)個の最新のサンプリングされたセンサー値の線形回帰分析を用いて全信号をフィルタリングすることができる。幾つかの実施形態では非線形回帰を用いて全信号をフィルタリングすることができる。幾つかの実施形態では(例えば、回帰直線から大幅に外れた任意のポイントを拒絶した後の)トリム平均の線形回帰であるトリム回帰を用いて全信号をフィルタリングすることができる。この実施形態ではセンサーが所定のサンプリングレート(例えば、30秒毎)でグルコース測定値を記録した後にそのセンサーがトリム平均を計算し(例えば、データセットから最大と最小の測定値を除去し)、次に残りの測定値を回帰させてグルコース値を推定する。幾つかの実施形態では非再帰型フィルター、例えば、有限インパルス応答(FIR)フィルターを用いて全信号をフィルタリングすることができる。FIRフィルターは、全ての出力試料が過去と現在の入力試料の加重合計であって、ある有限数の過去の試料のみを使用するデジタル信号フィルターである。幾つかの実施形態では再帰型フィルター、例えば、無限インパルス応答(IIR)フィルターを用いて全信号をフィルタリングすることができる。IIRフィルターは、全ての出力試料が過去と現在の入力試料の加重合計である、ある種のデジタル信号フィルターである。幾つかの実施形態では最大平均(max平均)フィルタリングアルゴリズムを用いて全信号をフィルタリングすることができ、その最大平均(max平均)フィルタリングアルゴリズムは、ヒトにおけるグルコースセンサーの移植の後に観察される信号アーチファクトの圧倒的大部分が、例えば、実際の血中グルコースレベルよりも均一に高く、および低く分布してはいないという発見に基づいてデータを平滑化する。多くのデータセットが実際には長期にわたって時には高スパイクがあるもののノイズが最大値から減少傾向にあるように見えることを特徴とすることが観察されている。これらの減少傾向にある信号アーチファクトを克服するため、max平均計算が最大センサー値をトラックし、より低い値の大部分を破棄する。さらに、max平均方法は高いスパイクの中から非生理学的に高いデータを有するデータの混入を減少させるように設計されている。max平均計算は、非生理学的に低いデータの影響を最小化するためにあるサンプリング間隔(例えば、30秒毎)でデータを平滑化してより低い頻度の伝達間隔(例えば、5分毎)でレシーバーへ伝達する。まず、マイクロプロセッサーが第1セットのサンプリングされたデータポイント(例えば、5回の連続的に受容された30秒毎のデータポイント)の中の最大センサーカウント値を見つけ出し、保存する。フレームシフト時間ウィンドウが各セットのサンプリングされたデータ(例えば、それぞれ5ポイント周期)の最大センサーカウント値を見つけ出し、それぞれの最大値を保存する。その後、マイクロプロセッサーが各サンプリング間隔(例えば、30秒毎)のこれらの最大値のローリング平均(例えば、5ポイント平均)を計算し、これらのデータを保存する。周期的に(例えば、10番目の間隔毎に)センサーが(例えば、最新の10回の30秒の間隔にわたってその時間間隔(例えば、5分)についての平滑化された値としての)ローリング平均の電流最大値をレシーバーに出力する。幾つかの実施形態ではヒトの内部での生理学的に実現可能なグルコース信号値の「円錐(cone)」を定義するためにグルコース信号値と共に生理学的情報を利用する「可能性置換円錐(Cone of Possibility Replacement)方法」を用いて全信号をフィルタリングすることができる。具体的には、生理学的情報は文献中ならびに我々自身の観察における連続的試験より得られた生理学的パラメーターに依存する。第1生理学的パラメーターはヒトにおけるグルコースの最大持続変化速度(例えば、約4〜6mg/dl/分)およびその変化速度の最大持続加速度(例えば、約0.1〜0.2mg/分/分)を使用する。第2生理学的パラメーターは、グルコースの変化速度は極大と極小において最低であり、それらが患者の治療において最もリスクが大きい領域であるという知見を使用する。第3生理学的パラメーターは、ある特定の期間(例えば、約20〜25分)の曲線に沿う任意のポイントにおけるその曲線の形の最適の解は直線であるという事実を使用する。幾つかの例では最大変化速度を狭めることができることが留意される。したがって、センサーグルコース値について可能性置換円錐方法に賦課された限度を改変するために追加の生理学的データを使用することができる。例えば、対象が横たわっている、または眠っているときの分当たりの最大変化速度は低速であり得、一方、対象が例えば運動しているときの分当たりの最大変化速度は高速であり得る。幾つかの実施形態では電気化学的グルコースセンサーからの信号アーチファクトのポジティブ検出時にグルコースセンサーデータを推定するための電極電位の基準変化を使用する方法であって、これ以降は基準ドリフト置換と呼ぶ方法を用いて全信号をフィルタリングすることができ、この実施形態では電気化学的グルコースセンサーは作用電極、カウンター電極、および基準電極を含む。この方法は、基準電極が酸素不足、pH変化、または温度変化の際にカウンター電極の限度を補償するためにドリフトするのでその基準電極の機能を活用する。したがって、基準ドリフト方法の代替的実施形態では基準電極で測定された変化に基づいて様々なアルゴリズムを実行することができる。線形アルゴリズムなどは基準電極ドリフトと非グルコース速度制限信号ノイズの間の直接的関係を解釈するのに適切であり、それにより信号ノイズ補償への適切な変換を得ることができる。信号フィルタリングの追加的説明を米国特許出願公開第2005−0043598−A1号明細書中に見出すことができる。
携帯型血液グルコース計などから得られた1つ以上の血液グルコース値などの基準データを用いてセンサー信号を校正することにより定常ノイズ信号要素1030を得ることができ、その基準データより定常ノイズ信号要素1030を表す回帰基線「b」を得ることができる。
フィルタリング済み信号1020から定常ノイズ信号要素1030を減算することにより分析物信号要素1040を得ることができる。
非定常ノイズは一般に宿主に投与された薬品などの化合物、または断続的に産生される様々な宿主代謝過程の産物であり得る干渉性の種(非定常ノイズ誘導性種)によって引き起こされる。模範的な干渉物質には様々な薬品(例えば、アセトアミノフェン)、外部起源の(例えば、センサー膜系の外側で産生される)H、および反応性代謝種(例えば、反応性酸素種および窒素種、幾つかのホルモンなど)が含まれるが、これらに限定されない。グルコースセンサーに対する幾つかの公知の干渉性の種にはアセトアミノフェン、アスコルビン酸、ビリルビン、コレステロール、クレアチニン、ドーパミン、エフェドリン、イブプロフェン、L−ドーパ、メチルドパ、サリシレート、テトラサイクリン、トラザミド、トルブタミド、トリグリセリド、および尿酸が含まれるが、これらに限定されない。長期にわたって眠っているか座っているときなど、宿主が断続的に座りがちであるときに非定常ノイズが増加し得ることも観察されている。このノイズは宿主による新たな活動によって消散し得る。この作用についての追加的説明を米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書中に見出すことができる。
干渉物質
干渉物質はセンサーが偽陽性または偽陰性の分析物信号(例えば、非分析物関連信号)を作成する原因になり得る分子または他の種である。幾つかの干渉物質はセンサーの電気化学的反応性表面において還元または酸化されることが知られており、一方、他の干渉物質は測定されている分析物との反応に使用される酵素(例えば、グルコース酸化酵素)の能力に干渉することが知られている。さらに他の干渉物質は酵素(例えば、グルコース酸化酵素)と反応して電気化学的に活性である副産物を産生することが知られている。干渉物質は応答信号を強調しすぎるかマスクすることによって誤った結果または紛らわしい結果を生じさせることがあり得る。例えば、偽陽性信号は宿主の分析物濃度(例えば、グルコース濃度)が本当の分析物濃度よりも高く見える原因になり得る。偽陽性信号が幾つかの従来のセンサーにおいて臨床的に重要な問題を持ち出すことがあり得る。例えば、宿主が干渉物質(例えば、アセトアミノフェン)を摂取した重症の低血糖状況では結果生じる人為的に高いグルコース信号によって宿主は自身が正常血糖または高血糖であると信じることになり得る。それに呼応して、食事を始めることが適正な行動であるときに宿主が過剰なインスリンを注射するか、何にも行動を採らないなど、不適切な治療決定を行うことがあり得る。次に、この不適切な行動または無活動が宿主に危険な低血糖エピソードを引き起こし得る。よって、本明細書において考えられているある特定の実施形態は分析物測定値に対する干渉物質の効果を実質的に低減または除外する膜系を含む。これらの膜系は電極の電気活性表面への干渉物質の流動を阻止またはかなり低減させることができる1つ以上のドメインを含んでよく、それによって米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書にさらに詳細に記載されるようにノイズを減少させることができ、センサーの正確性を改善することができる。
ドリフト
「ドリフト」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、センサーの感度の経時的変化を指す。センサー膜系の透過性の変化がドリフトを生じさせることがあり得、それはポリウレタン拡散抵抗ドメインを使用する実施形態において特に明らかであり得る。理論に捉われることを望むものではないが、そのような系の透過性の変化は、より多くの親水性成分を表面に持ってくるか、他の場合では膜系の水和時に親水性高分子成分へのアクセスを増大させるようにどうにか再構成するための拡散抵抗ドメインポリウレタン重合体鎖の再構成により生じると考えられている。このため、膜系の水和速度の増加または湿潤能の増加が系のドリフトを減少させる。
静電的誘導性水和のために双性イオン性化合物からなる重合体および架橋被覆はほぼ瞬時に湿潤する特性を有する。以下にさらに詳細に考察されるように、膜系の最も外側のドメインに1種類以上の双性イオン性化合物、それらの前駆物質または誘導体(加水分解性陽イオン性エステルなど)を含むこと、またはそのような化合物の被覆を膜系の表面に適用することによってセンサードリフトが減少することになる。
膜の製作
好ましくは、スプレー、浸漬、流延、電界紡糸、蒸着、スピンコーティング、被覆などのような溶液ベースの技術によって好ましい実施形態の重合体を処理することができる。溶媒ベースの材料に用いられる方法と類似した方法によって水ベースの高分子エマルジョンを製作して膜を形成することができる。両方の場合で揮発性の液体(例えば、有機溶媒または水)の蒸発によりその重合体の膜が残される。当業者に周知の多数の方法により多機能性反応性成分を使用して被着した膜の架橋を実行することができる。その液体系は熱、蒸気、高エネルギー放射線、紫外線により、または鋳型中または被覆される基材上で最終重合体を作製する反応を完了することにより硬化することができる。
幾つかの実施形態では膜の湿潤特性(および、延長線上で考えると、センサーにより示されるセンサードリフトの程度)は表面活性基含有重合体、双性イオン性基を有する重合体(またはそれらの前駆物質もしくは誘導体)、およびそれらの組合せの間の共有結合性架橋の構築により調節および/または制御され得る。架橋は薄膜構造にかなりの影響を有することがあり得、それが次に薄膜表面の湿潤特性に影響し得る。
架橋重合体は異なる架橋密度を有することがあり得る。ある特定の実施形態では架橋剤を使用して層の間の架橋を促進する。他の実施形態では上記の架橋技術の代わりに(または、それに加えて)架橋を形成するために熱を使用する。例えば、幾つかの実施形態では高温の結果としてイミド結合とアミド結合が2種類の重合体の間に形成され得る。幾つかの実施形態では光架橋を実施してポリカチオン性層とポリアニオン性層の間に共有結合を形成する。光架橋の1つの大きな利点は、それがパターン形成の可能性を提供することである。ある特定の実施形態では光架橋を使用するパターン形成を実施して薄膜構造を修飾し、そうして膜の湿潤特性を調節する。
当技術分野において公知の重合体混合物を形成する方法のうちのいずれかを用いて少なくとも2種類の表面活性基含有重合体を含むドメインを作製することができる。1つの模範的な実施形態ではフッ素末端基を含有するポリウレタンの溶液とシリコン末端基を含有するポリウレタンの溶液を混合する(例えば、その溶液はアセトン、エチルアルコール、DMAC、THF、2−ブタノンなどのような適切な溶媒に溶解された重合体を含む)。次に当技術分野において公知のあらゆる方法(例えば、スプレー、塗布、浸漬被覆、蒸着、成形、3−D印刷、リソグラフ技術(例えば、フォトリソグラフ)、ミクロピペッティングおよびナノピペッティング印刷技術など)を用いてその混合物を薄膜状にするか、表面に塗布することができる。その後、高温(例えば、50〜150℃)で混合物を硬化させることができる。他の適切な硬化方法は例えば紫外線またはγ線を含み得る。
幾つかの実施形態では本明細書に記載されるドメインのうちのいずれかを作製するために使用される、双性イオン性末端基を有するモノマー、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む重合体混合物を使用することができる。他の実施形態では本明細書に記載されるドメインのうちのいずれかを作製するために使用される、正に帯電した表面活性基を有する重合体と負に帯電した表面活性基を有する重合体を含む重合体混合物を使用することができる。そのような混合物から調製される重合体は高分子両性電界性であり、且つ、通常は重合体表面にわたって同じ電荷の比較的に均一でナノスケールの分布を有する。幾つかの実施形態では重合体混合物は比較的に等しい数の正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基を含む。そのような重合体混合物の例はChen et al., Polymer 2010, 51:5283−93に記載されている。他の実施形態では高分子両性電界性混合物は等しくない量で存在する正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基を含み得る。幾つかの実施形態では混合物がより多くの正に帯電した表面活性基を含有し得るが、一方、他の実施形態では混合物がより多くの負に帯電した表面活性基を含有し得る。
本明細書に記載されるある特定の装置で使用するため、高分子両性電解質重合体を作製するための重合体混合物は最大で0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、または5重量%の表面活性基を有する帯電モノマーを含有し得る。
重合体分子間に架橋を誘導する混合物に幾つかの量の架橋剤を含めることもできる。適切な架橋剤の非限定的な例にはイソシアネート、カルボジイミド、グルタルアルデヒド(gluteraldehyde)または他のアルデヒド、エポキシ、アクリレート、フリーラジカル系薬剤、エチレングリコールジグリシジルエーテル(EGDE)、ポリ(エチレングリコール)ジグリシジルエーテル(PEGDE)、またはジクミル過酸化物(DCP)が含まれる。1つの実施形態では成分を混合するときに加えられる架橋剤と重合体の総乾燥重量に対して約0.1%から約15%(重量/重量)の架橋剤(一例では、約1%〜約10%)が添加される。硬化処理時に実質的に全ての架橋剤が反応し、最終の薄膜には検出可能な未反応の架橋剤はほとんど残っていないと考えられる。
生体防御ドメイン
生体防御ドメインは、宿主に移植または(例えば、血管への体外アクセスを提供する血管内アクセス装置を介して)宿主に接続されたときに体液と境界面で接する(例えば、接触する)ように構成されている移植可能装置のドメインまたは層である。ある特定の生体防御ドメインのノイズ低減化能力が米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書中にさらに詳細に記載されている。
本明細書に記載される幾つかの実施形態は、表面活性基を含有する少なくとも1種類の重合体を含む、生体防御層とも呼ばれる生体防御ドメイン46を含む膜(図2A〜2Cを参照のこと)を含むことができる。幾つかの実施形態では表面活性基含有重合体は表面活性末端基含有重合体である。これらの実施形態のうちの幾つかでは、表面活性末端基含有重合体は共有結合した表面活性末端基を有する重合体である。しかしながら、他の表面活性基含有重合体を使用することもでき、側鎖構造のグラフト化を介した完全に反応した基礎重合体の修飾、表面処理または(例えば、表面修飾添加物を介した)膜の製作後に適用された被覆、膜の製作前の表面修飾添加物の基礎重合体への混合、合成時の物理的エントレインメントによる表面活性基含有軟質セグメントの工程かなどによりそれらの他の表面活性基含有重合体を形成することができると考えられている。本明細書に記載される幾つかの実施形態において使用され得るある特定の模範的な生体防御ドメインが米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書中にさらに詳細に記載されている。幾つかの実施形態では表面活性末端基は双性イオン性物質、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体である。幾つかの実施形態では表面活性末端基は双性イオン性化合物、前駆物質、またはそれらの誘導体への架橋に適切である。
ある特定の実施形態に有用な基礎重合体には重合体の骨格構造について直鎖状または分岐状のあらゆる重合体が含まれ得る。適切な基礎重合体にはエポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンが含まれ得るが、これらに限定されず、その中でポリウレタンはポリエーテル−ウレタン−尿素、ポリカーボネート−ウレタン、ポリエーテル−ウレタン、シリコン−ポリエーテル−ウレタン、シリコン−ポリカーボネート−ウレタン、ポリエステル−ウレタンなどのようなポリウレタン共重合体を含み得る。幾つかの実施形態では基礎重合体は、限定されないが、それらの引張強度、折り曲げ強さ係数などのようなバルク特性に関して選択され得る。例えば、ポリウレタンは比較的に強度があり、多数の反応性経路を提供することが知られており、それらの特性は連続的センサーの膜ドメインのバルク特性として有利であり得る。
幾つかの実施形態では親水性セグメントを有するように合成された基礎重合体を使用して生体防御層を形成することができる。例えば、硬質セグメントと軟質セグメントを含んでなる生体適合性セグメント化ポリウレタンブロック共重合体を含む直鎖状基礎重合体を使用することができる。幾つかの実施形態ではその共重合体の硬質セグメントは約160ダルトンから約10,000ダルトンまで、時には約200ダルトンから約2,000ダルトンまでの分子量を有し得る。幾つかの実施形態ではその軟質セグメントの分子量は約200ダルトンから約10,000,000ダルトンまで、時には約500ダルトンから約5,000,000ダルトンまで、時には約500,00ダルトンから約2,000,000ダルトンまでであり得る。その共重合体の硬質セグメントの調製に使用されるポリイソシアネートは芳香族または脂肪族ジイソシアネートであり得ると考えられている。そのポリウレタンの調製に使用される軟質セグメントは、分析物(例えば、グルコース)が通り抜ける透過性の確立に有用であり得る多官能性脂肪族ポリオール、多官能性脂肪族または芳香族アミンなどであり得、それらは例えばポリ酢酸ビニル(PVA)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリアクリルアミド、ポリアセテート、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエチルアクリレート(PEA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、およびそれらの誘導体(例えば、PVPビニルアセテート)を含むことができ、幾つかの実施形態ではPVPとそれらの誘導体がそれらの加水分解安定性のために好ましくあり得る。
あるいは、幾つかの実施形態では生体防御層は、例えば各重合体がその化学的性質を維持する物理的混合物または混合物として、基礎重合体(例えば、ポリウレタン)とPVA、PEG、ポリアクリルアミド、ポリアセテート、PEO、PEA、PVP、およびそれらの誘導体(例えば、PVPビニルアセテート)などの1種類以上の親水性重合体の組合せを含み得る。重合体の様々な組合せのうちのいずれかを使用して所望のグルコース透過特性、酸素透過特性、および干渉透過特性を有する混合物を生じさせることができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では生体防御層はポリカーボネート−ウレタン基礎重合体とPVPの混合物から形成され得るが、他の実施形態ではポリウレタンか別の基礎重合体と1種類以上の親水性重合体の混合物を代わりに使用することができる。PVPの使用を伴う実施形態のうちの幾つかでは、重合体混合物のPVP部分はその重合体混合物の約5重量%から約50重量%まで、時には約15%から20%まで、他の時には約25%から40%までを含み得る。様々な分子量のPVPを使用することができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では使用されるPVPの分子量は約25,000ダルトンから約5,000,000ダルトンまで、時には約50,000ダルトンから約2,000,000ダルトンまで、他の時には6,000,000ダルトンから約10,000,000ダルトンまでであり得る。
「表面活性基」および「表面活性末端基」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、それらの慣用的な意味で使用され、限定されないが、それらから形成される膜の表面に向かって優先的に移動する表面活性特性を有する表面活性オリゴマーまたは他の表面活性部分、例えば、アルキル基を含む。表面活性基は(例えば、膜形成時の熱力学的特性によって促されて)空気に向かって優先的に移動する。幾つかの実施形態では表面活性基は合成時に基礎重合体に共有結合する。幾つかの好ましい実施形態では表面活性基はシリコン、スルホネート、フッ素、ポリエチレンオキシド、炭化水素基、双性イオン性基、帯電基などを含み得る。表面活性基含有重合体を含む膜ドメインの表面活性(例えば、化学、特性)は基礎重合体の表面活性よりもむしろ表面活性基の表面活性を反映する。言い換えると、表面活性基が基礎重合体のバルク特性を損なうことなく膜の表面(例えば、生物学的接触表面)において化学を制御する。好ましい実施形態の表面活性基は所望の表面特性、例えば、非定常ノイズ阻止能力、(減少した)待機時間、帯電種に反発する能力、陽イオン性または陰イオン性阻止性などに関して選択される。幾つかの好ましい実施形態では表面活性基は重合体骨格の1つ以上の末端に位置し、表面活性末端基と呼ばれ、表面活性末端基は幾つかの状況では表面活性基含有重合体から形成される生体防御ドメイン/層の表面により容易に移動すると考えられている。
幾つかの実施形態ではシリコンを表面活性基として含有する重合体、例えば、シリコン末端基を含有するポリウレタンから生体防御ドメイン46が形成される。幾つかの実施形態は宿主への挿入用に構成されている連続的分析物センサーを含み、そのセンサーは検出機構上に位置する膜を有し、その膜は、本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載されるように、センサー信号に対する非定常ノイズ誘導性種の影響を実質的に阻止するように構成されているシリコン末端基を含んでなるポリウレタンを含む。幾つかの実施形態ではその重合体は約10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、15重量%、16重量%、17重量%、18重量%、19重量%、20重量%、21重量%、22重量%、23重量%、24重量%、25重量%、26重量%、27重量%、28重量%、29重量%、30重量%、〜約31重量%、32重量%、33重量%、34重量%、35重量%、36重量%、37重量%、38重量%、39重量%、40重量%、41重量%、42重量%、43重量%、44重量%、45重量%、46重量%、47重量%、48重量%、49重量%、50重量%、51重量%、52重量%、53重量%、54重量%または55重量%のシリコンを含む。ある特定の実施形態ではそのシリコン(例えば、PDMSなどの前駆物質)は約500から約10,000ダルトンまで、好ましくは少なくとも約200ダルトンの分子量を有する。幾つかの実施形態ではその基礎重合体は少なくとも約10重量%のシリコン、好ましくは約19重量%から約40重量%までのシリコンを含む。これらの範囲は米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書においてノイズ低減機能性の有利なバランスを提供するが、一方、センサーが例えばグルコースセンサーである実施形態において充分なグルコース透過性を維持するものとして記載される。
幾つかの実施形態ではフッ素を表面活性基として含有する重合体、例えば、フッ素末端基を含有するポリウレタンから生体防御ドメインが形成される。好ましい実施形態ではその重合体は約1重量%から約25重量%までのフッ素を含む。幾つかの実施形態は宿主への挿入用に構成されている連続的分析物センサーを含み、そのセンサーは検出機構上に位置する膜を有し、その膜はフッ素表面活性基を含有するポリウレタンを含み、且つ、その膜が表面活性基を有しない類似の基礎重合体から形成された膜と比較してセンサーの待機時間を減少させるように構成および配置されている。例えば、好ましい実施形態では好ましい実施形態の生体防御ドメインを有するグルコースセンサーは(グルコース濃度の生理学的範囲にわたって)120秒未満、時には60秒未満、および時には約45、30、20、または10秒未満の応答時間(例えば、t90)を有する。
幾つかの実施形態ではスルホネートを表面活性基として含有する重合体、例えば、スルホネート末端基を含有するポリウレタンから生体防御ドメインが形成され得る。幾つかの実施形態では宿主への挿入用に構成されている連続的分析物センサーは検出機構上に位置する膜を含むことができ、その膜はスルホネートを表面活性基として含有する重合体を含み、且つ、例えばスルホネート化基の正味の負電荷のために帯電種に反発するように構成されている。
幾つかの実施形態では2種類以上(例えば、2種類、3種類、4種類、5種類、またはそれ以上)の表面活性基含有重合体の混合物を使用して生体防御膜ドメインを形成する。例えば、シリコン末端基を有するポリウレタンとフッ素末端基を有するポリウレタンを混合し、その混合物から生体防御膜ドメインを形成することにより、本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載されるように非定常ノイズ誘導性種を実質的に阻止し、且つ、センサーのt90を低下させるようにセンサーを構成することができる。同様に、シリコン末端基を含有するポリウレタン、フッ素末端基を含有するポリウレタン、およびスルホネート末端基を含有するポリウレタンを混合し、その混合物から生体防御膜ドメインを形成することにより、上でさらに詳細に説明されたように非定常ノイズ誘導性種を実質的に阻止し、センサーの待機時間を減少させ、帯電種に反発するようにセンサーを構成することができる。
幾つかの実施形態では2種類以上の表面活性末端基含有重合体のうちの1つが双性イオン性表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。これらの実施形態ではそれらの双性イオン性表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体の少なくとも一部が、装置がインビボにある間に双性イオン性表面活性末端基として存在するものとする。したがって、これらの末端基が装置表面の混合荷電領域を周囲の環境に提示することによってその装置の表面水和を上昇させ、且つ、もしかすると非特異的タンパク質の吸着と細胞接着を減少させる。
他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体からなる混合物は負に帯電している1種類の表面活性基と正に帯電している1種類の表面活性基を含む。幾つかの実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数はほぼ等しい。すなわち、そのような混合物から形成された生体防御膜ドメインの表面は正味の荷電がほぼ中性である。しかしながら、負に帯電した表面活性末端基と正に帯電した表面活性末端基は好ましくはそのドメインの表面に均一に分散されており、そうしてインビボで装置の表面水和を上昇させ、且つ、非特異的タンパク質の吸着と細胞接着を減少させる可能性がある混合荷電装置表面を提供する。他の実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数は等しくない。幾つかの関連の実施形態ではその混合物は負に帯電した表面活性基よりも多くの正に帯電した表面活性基を含有する。あるいは、その混合物は正に帯電した表面活性基よりも多くの負に帯電した表面活性基を含有してもよい。
幾つかの実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合を用いるが、他の実施形態では基礎重合体と共に2種類以上の表面活性基を合成することにより単一要素重合体を形成して同様の有利な表面特性を達成することができる。しかしながら、幾つかの実施形態では製造が簡便であるため混合が好ましくあり得る。
幾つかの実施形態ではインビボで挿入されたときに生体防御ドメイン46の最も外側のドメインが体液と接触するように検出領域から最も遠位に生体防御ドメイン46を位置させる。幾つかの実施形態ではその生体防御ドメインは細胞付着に対して耐性を有し、細胞に対して不浸透性であり、且つ、生体安定材料から構成され得る。理論に捉われることを望むものではないが、生体防御ドメイン46が細胞付着(例えば、他のドメイン、例えば、酵素ドメインから充分な距離を保つ理由である、マクロファージなどの炎症性細胞による付着)に対して耐性を有するとき、次亜塩素酸塩種および他の酸化種はインビボでは短寿命の化学種であり、生物分解が概して起こらないと考えられる。さらに、生体防御ドメイン46の形成に好ましい材料はこれらの酸化種の作用に対して抵抗性であり得、したがって生物耐久性と名付けられている。幾つかの実施形態では生体防御ドメインは酸素および他の分析物(例えば、グルコース)の基底酵素ドメイン(例えば、そこでは別個の拡散抵抗ドメインが必要とされないように拡散抵抗ドメインの機能性が生体防御ドメインに組み込まれている)への流動を制御する。
幾つかの実施形態では1種類以上の双性イオン性化合物、それらの前駆物質または誘導体、好ましくはカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン化合物、その前駆物質または誘導体(例えば、アルキルベタインまたはアミノベタイン)などのベタイン化合物を例えば生体防御ドメインの最大で約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1、2、または5重量%で生体防御ドメインに組み入れることができる。模範的なベタインにはコカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、およびポリ(スルホベタイン)(pSB)が含まれる。多くのより双性イオン性の化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体が適用可能であり得ること、および、模範的なベタインのこのリストが実施形態の範囲を制限するものとされないことが理解される。
生体防御ドメインの調製に使用される1つ以上の重合体中の生体防御ドメイン表面活性基に双性イオン性化合物、それらの前駆物質または誘導体を組み入れることができる。その際に荷電表面活性基が「表面に拡がり」、すなわち、またはそのドメインの表面に移動し、そうして体液との接触に適した混合荷電表面活性基を表面に提示する。
他の実施形態では正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基を含む重合体混合物から生体防御ドメインが調製される。上記の双性イオン性表面活性基のように正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基はそのドメインの表面に移動し、その表面において実質的に均一な同種荷電基の分散を生じさせる。
比較的に等量の正に帯電したモノマーと負に帯電したモノマーが存在する実施形態では結果生じる生体防御ドメイン表面が好ましくは(正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基の両方の存在により生じる)混合荷電装置表面を提供する。この表面はインビボでの装置の表面水和の上昇と非特異的タンパク質の吸着と細胞接着の潜在的な減少という利益を有する。
他の実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数は等しくない。幾つかの関連の実施形態ではその混合物は負に帯電した表面活性基よりも多くの正に帯電した表面活性基を含有する。あるいは、その混合物は正に帯電した表面活性基よりも多くの負に帯電した表面活性基を含有してもよい。どちらの場合でも結果生じる表面は同様にインビボでの装置の表面水和の上昇と非特異的タンパク質の吸着と細胞接着の潜在的な減少を示すことがあり得、且つ、非定常ノイズ誘導性種を実質的に阻止するように、または帯電種に反発するように構成されることもあり得る。
他の実施形態では膜系の最も外側の表面に被覆または表面処理として1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を塗布することができる。幾つかの実施形態ではその被覆または表面処理は膜系の最も外側のドメインに架橋可能である。これらの実施形態では膜系の最も外側のドメインは通常は双性イオン性化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体への架橋に適切な表面活性基を含む。幾つかの実施形態ではその被覆または表面処理は高分子性である。幾つかの代替的実施形態ではその被覆または表面処理は高分子性ではない。幾つかの実施形態ではその被覆または表面処理は双性イオン性化合物またはその前駆物質もしくは誘導体を含むヒドロゲルであり得る。あるいは、幾つかの実施形態では膜系への内包または塗布のためのヒドロゲルに双性イオン性化合物またはその前駆物質もしくは誘導体を組み入れない。
幾つかの実施形態では膜系の表面に塗布される1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体は双性イオン性化合物の加水分解性陽イオン性エステルである。これらの実施形態では加水分解性陽イオン性エステルは、陽イオン性エステルの非汚損性双性イオン性基への加水分解により(細菌などの)微生物を殺すことができ、またはDNAを濃縮することができるという追加的な利益を提供する。さらに、結果生じる双性イオン性基の混合荷電性によりセンサーの表面上で非特異的タンパク質の吸着が阻害されることになる。これらの実施形態では陽イオン性ベタインエステル、例えば、陽イオン性pCBエステルが好ましい。
ある特定の実施形態では生体防御ドメインの厚みは約0.1、0.5、1、2、4、6、8ミクロン以下から約10、15、20、30、40、50、75、100、125、150、175、200または250ミクロン以上までであり得る。これらの実施形態のうちの幾つかでは、生体防御ドメインの厚みは時には約1ミクロンから約5ミクロンまで、時には約2ミクロンから約7ミクロンまでであり得る。他の実施形態では生体防御ドメインは約20または25ミクロンから約50、55、または60ミクロンまでの厚さであり得る。幾つかの実施形態ではグルコースセンサーは経皮移植または短期皮下移植用に構成され得、且つ、約0.5ミクロンから約8ミクロンまで、時には約4ミクロンから約6ミクロンまでの厚さを有し得る。宿主の循環系との液体伝達用に構成されている1種類のグルコースセンサーでは、厚みは約1.5ミクロンから約25ミクロンまで、時には約3ミクロンから約15ミクロンまでであり得る。幾つかの実施形態では電極の生体防御層または他のあらゆる層は一致した厚さを有し得るが、他の実施形態では厚みが異なり得ることも考えられている。例えば、幾つかの実施形態では生体防御層の厚みは電極末端の長手方向の軸に沿って変化してもよい。
拡散抵抗ドメイン
幾つかの実施形態では拡散抵抗層とも呼ばれる拡散抵抗ドメイン44を使用することができ、生体防御ドメインと比べて移植可能装置のより近くに配置する。幾つかの実施形態では表面活性基含有基礎重合体を含む生体防御ドメインに拡散抵抗ドメインの機能性を組み込むことができる。よって、拡散抵抗ドメインについての本明細書における記述は生体防御ドメインにも当てはまり得ることを留意すべきである。拡散抵抗ドメインは酸素および他の分析物(例えば、グルコース)の基底酵素ドメインへの流動を制御するように機能する。本明細書中の別の箇所でさらに詳細に記載されるように、血液中の酸素の量と比べてモル過剰量のグルコースが存在する、すなわち、細胞外液中の遊離酸素分子毎に通常は100個を超えるグルコース分子が存在する(Updike et al., Deabetes Care 5:207−21 (1982)を参照のこと)。しかしながら、酸素を補助因子として用いる固定化酵素ベースのセンサーが酸素分圧の変化には応答せずにグルコース濃度の変化に直線的に応答するために非律速的過剰量の酸素がそのセンサーに供給される。より具体的には、グルコースモニタリング反応が酸素により制限されるとき、グルコースの最小濃度の上では直線性が達成されない。グルコースと酸素の流動を制御するために酵素ドメインの上に配置される半透膜が無い場合では、最大でも約40mg/dLまでしかグルコースレベルに対する直線的応答を得ることができない。しかしながら、臨床背景ではグルコースレベルに対する直線的応答が最大で少なくとも約500mg/dLまで望ましい。
拡散抵抗ドメイン44は酸素とグルコースの基底酵素ドメイン42の流動を制御する半透膜を含み、好ましくは非律速的過剰量の酸素を提供する。結果として、グルコース測定の直線性の上限はその拡散抵抗ドメインが無い場合に達成されるものよりもはるかに高い値にまで延長される。幾つかの実施形態では拡散抵抗ドメインは約200:1という酸素対グルコースの透過性比率を示すが、他の実施形態では酸素対グルコースの透過性比率は約100:1、125:1、130:1、135:1、150:1、175:1、225:1、250:1、275:1、300:1、または500:1であり得る。酸素対グルコースの高透過性比率の結果として、一方向の反応物拡散が皮下マトリックス中に見出される全く正当なグルコース濃度と酸素濃度の充分な過剰量の酸素を提供することができる(Rhodes et al., Anal. Chem., 66:1520−1529 (1994)を参照のこと)。幾つかの実施形態ではより低い酸素対グルコースの比率が、酸素の酵素膜または電気活性表面への供給/輸送を強化するための高酸素可溶性ドメイン(例えば、シリコン材)を使用することによって過剰量の酸素を提供するのに充分であり得る。シリコン組成物の使用による酸素供給の強化によって、例えば、グルコース濃度が制限因子ではなくなり得る。言い換えると、より多くの酸素が酵素または電気活性表面に供給される場合、より多くのグルコースも酸素律速的過剰量を作ることなく酵素に供給され得る。
幾つかの実施形態では拡散抵抗ドメインはグルコースと酸素の分析物センサーへの拡散を制御するために親水性領域と疎水性領域の両方を有するポリウレタン膜を含むように合成された基礎重合体から形成される。適切な疎水性高分子成分はポリウレタンまたはポリエーテルウレタン尿素であり得る。ポリウレタンはジイソシアネートと二官能性ヒドロキシル含有材料の縮合反応により作製される重合体である。ポリウレアはジイソシアネートと二官能性アミン含有材料の縮合反応により作製される重合体である。好ましいジイソシアネートには約4メチレン単位から約8メチレン単位を含有する脂肪族ジイソシアネートが含まれる。環状脂肪族部分を含有するジイソシアネートも好ましい実施形態の膜の重合体と共重合体成分の調製において有用であり得る。拡散抵抗ドメインの疎水性マトリックスの基礎を形成する材料はセンサー装置中の膜としての使用に適切であり、且つ、活性酵素または電気化学的電極に到達するために適切な化合物が通過するのを可能にする、例えば、試験しているときに試料から酸素分子が膜を通過するのを可能にする充分な透過性を有すると当技術分野において知られているもののうちのいずれかであり得る。非ポリウレタン型の膜の作製に使用され得る材料の例にはビニル重合体、ポリエーテル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサンおよびポリカルボシロキサンなどの無機重合体、セルロース系材料およびタンパク質系材料などの天然高分子、およびそれらの混合物または組合せが含まれる。
ポリウレタンベースの抵抗ドメインの1つの実施形態では親水性高分子成分はポリエチレンオキシドである。例えば、1種類の有用な親水性共重合体成分は約20%の親水性ポリエチレンオキシドを含むポリウレタン重合体である。その共重合体のポリエチレンオキシド部分はその共重合体の疎水性部分と疎水性高分子成分から分離するように熱力学的に誘起される。最終混合物を形成するために使用されたその共重合体の20%のポリエチレンオキシドベースの軟質セグメント部分は水の回収とその後の膜のグルコース透過性に影響を与える。
あるいは、幾つかの実施形態では抵抗ドメインは基礎重合体(例えば、ポリウレタン)と1種類以上の親水性重合体(例えば、PVA、PEG、ポリアクリルアミド、ポリアセテート、PEO、PEA、PVP、およびそれらの誘導体)の組合せを含み得る。重合体の様々な組合せのうちのいずれかを使用して所望のグルコース透過特性、酸素透過特性、および干渉透過特性を有する混合物を生じさせることができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では抵抗ドメインはシリコンポリカーボネート−ウレタン基礎重合体とPVP親水性重合体の混合物から形成され得るが、他の実施形態ではポリウレタンか別の基礎重合体と1種類以上の親水性重合体の混合物を代わりに使用することができる。PVPの使用を伴う実施形態のうちの幾つかでは、重合体混合物のPVP部分はその重合体混合物の約5重量%から約50重量%まで、時には約15%から20%まで、他の時には約25%から40%までを含み得る。様々な分子量のPVPを使用することができると考えられている。例えば、幾つかの実施形態では使用されるPVPの分子量は約25,000ダルトンから約5,000,000ダルトンまで、時には約50,000ダルトンから約2,000,000ダルトンまで、他の時には6,000,000ダルトンから約10,000,000ダルトンまでであり得る。
幾つかの実施形態では拡散抵抗ドメイン44は生体防御ドメイン46を有する一元的構造として形成され得る、すなわち、生体防御ドメイン46が拡散抵抗ドメイン44として機能するように拡散抵抗ドメイン44の本質的特性が生体防御ドメイン46に組み込まれている。
拡散抵抗ドメインは1種類の表面活性末端基含有重合体、または上記のように2種類以上(例えば、2種類、3種類、4種類、5種類、またはそれ以上)の表面活性末端基含有重合体の混合物を含み得る。例えば、幾つかの実施形態では拡散抵抗ドメインは、双性イオン性である表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体である表面活性末端基を含む1種類の表面活性末端基含有重合体を含み得る。他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物中の1種類の表面活性基含有重合体は双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。他の実施形態では混合物は正に帯電した表面活性基を有する重合体と負に帯電した表面活性基を有する重合体を含み得る。
拡散抵抗ドメインが1種類以上の双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む幾つかの実施形態ではそれらの双性イオン性表面活性基はカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体(例えば、アルキルベタインまたはアミノベタイン)などのベタイン部分を例えばそのドメインの最大で約0.1、0.2、0.5、1、2、または5重量%まで含み得る。模範的なベタインにはコカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、およびポリ(スルホベタイン)(pSB)が含まれる。多くのより双性イオン性の基またはそれらの前駆物質もしくは誘導体が適用可能であり得ること、および、模範的なベタインのこのリストが実施形態の範囲を制限するものとされないことが理解される。幾つかの実施形態では(別の箇所で考察される)双性イオン性基の加水分解性陽イオンエステルを拡散抵抗ドメインへの組込みのために同様の濃度で使用することができる。
幾つかの他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物は負に帯電している1種類の表面活性基と正に帯電している1種類の表面活性基を含む。これらの実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基は好ましくはそのドメインの表面に均一に分散されており、そうして混合荷電装置表面を提供する。幾つかの実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数は、その混合物から形成される拡散抵抗ドメインの正味の荷電がほぼ中性であるようなものである。他の実施形態では正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基の数は等しくないことがあり得、より多くの正に帯電した表面活性基か負に帯電した表面活性基のどちらかが存在している。
ある特定の実施形態では抵抗ドメインの厚みは約0.05ミクロン以下から約200ミクロン以上までであり得る。これらの実施形態のうちの幾つかでは、抵抗ドメインの厚みは約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、6、8ミクロンから約9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、19.5、20、30、40、50、60、70、75、80、85、90、95、または100ミクロンまでであり得る。幾つかの実施形態では抵抗ドメインの厚みは経皮移植センサーの場合では約2、2.5または3ミクロンから約3.5、4、4.5、または5ミクロンまでであり、または完全移植センサーの場合では約20または25ミクロンから約40または50ミクロンまでである。
酵素ドメイン
幾つかの実施形態では酵素層とも呼ばれる酵素ドメイン42を使用することができ、拡散抵抗ドメイン44よりも電気化学的反応性表面から遠くない位置に配置する。酵素ドメインは分析物と反応するように構成されている触媒を含む。1つの実施形態では酵素ドメインはグルコース酸化酵素を含む固定化酵素ドメイン42である。他の実施形態では酵素ドメイン42に他の酸化酵素、例えば、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、またはウリカーゼをしみ込ませることができる。例えば、酵素ベースの電気化学的グルコースセンサーが良く働くように、センサーの反応は酵素活性によっても補因子の濃度によっても制限されるべきではない。
酵素ドメインは1種類の表面活性末端基含有重合体、または上記のように2種類以上(例えば、2種類、3種類、4種類、5種類、またはそれ以上)の表面活性末端基含有重合体の混合物を含み得る。例えば、幾つかの実施形態では酵素ドメインは、双性イオン性である表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体である表面活性末端基を含む1種類の表面活性末端基含有重合体を含み得る。他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物中の1種類の表面活性基含有重合体は双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。他の実施形態では混合物は正に帯電した表面活性基を有する重合体と負に帯電した表面活性基を有する重合体を含み得る。
酵素ドメインが1種類以上の双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む幾つかの実施形態ではそれらの双性イオン性表面活性基はカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体(例えば、アルキルベタインまたはアミノベタイン)などのベタイン部分を例えばそのドメインの最大で約0.1、0.2、0.5、1、2、または5重量%まで含み得る。模範的なベタインにはコカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、およびポリ(スルホベタイン)(pSB)が含まれる。多くのより双性イオン性の基またはそれらの前駆物質もしくは誘導体が適用可能であり得ること、および、模範的なベタインのこのリストが実施形態の範囲を制限するものとされないことが理解される。幾つかの実施形態では(別の箇所で考察される)双性イオン性基の加水分解性陽イオンエステルを酵素ドメインへの組込みのために同様の濃度で使用することができる。
幾つかの他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物は負に帯電している1種類の表面活性基と正に帯電している1種類の表面活性基を含む。幾つかの実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数は、その混合物から形成される酵素ドメインの正味の荷電がほぼ中性であるようなものである。他の実施形態では正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基の数は等しくないことがあり得、より多くの正に帯電した表面活性基か負に帯電した表面活性基のどちらかが存在している。
幾つかの実施形態では分離した酵素ドメイン42が必要とされない(例えば、生体防御ドメイン、拡散抵抗ドメイン、および酵素ドメインの機能性を含む一元的ドメインが提供される)ように生体防御ドメインまたは拡散抵抗ドメインに触媒(酵素)をしみ込ませるか、他の場合では固定化することができる。幾つかの実施形態では酵素ドメイン42はポリウレタン、例えば、酵素を含むコロイド状ポリウレタン重合体の水性分散体から形成される。
幾つかの実施形態では酵素ドメインの厚みは約0.01、0.05、0.6、0.7、または0.8ミクロンから約1、1.2、1.4、1.5、1.6、1.8、2、2.1、2.2、2.5、3、4、5、10、20、3040、50、60、70、80、90、または100ミクロンまでであり得る。より好ましい実施形態では酵素ドメインの厚みは約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、1、1.5、2、2.5、3、4、または5ミクロンと6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、19.5、20、25、または30ミクロンの間である。さらにより好ましい実施形態では酵素ドメインの厚みは経皮移植センサーの場合では約2、2.5、または3ミクロンから約3.5、4、4.5、または5ミクロンまでであり、または完全移植センサーの場合では約6、7、または8ミクロンから約9、10、11、または12ミクロンまでである。
干渉ドメイン
図2Bに例示される実施形態などの幾つかの実施形態では生体防御ドメインと酵素ドメインに加えて干渉層とも呼ばれる任意の干渉ドメイン40を提供することができると考えられている。干渉ドメイン40は1種類以上の干渉物質の電気化学的反応性表面への透過を実質的に減少させることができる。好ましくは、干渉ドメイン40は測定された種よりも干渉物質のうちの1種類以上に対して透過性がはるかに低いように構成されている。(例えば、生体防御ドメインの表面活性基含有重合体を介して)生体防御ドメインにより干渉物質の阻止が提供され得る幾つかの実施形態では分離した干渉ドメインを使用しないこともあり得ることも考えられている。
幾つかの実施形態では干渉ドメインはシリコンを含有するポリウレタンなどのシリコン含有重合体またはシリコン重合体から形成される。理論に捉われることを望むものではないが、酵素ベースのグルコースセンサーが的確に機能するためにはグルコースは干渉層を透過してはならないと考えられており、その場合、干渉ドメインは酵素ドメインよりも電気活性表面の近くに位置する。よって、幾つかの実施形態ではグルコース濃度測定値にあまり影響することなく生体防御ドメインよりも高い重量パーセンテージのシリコンを含むシリコン含有干渉ドメインを使用することができる。例えば、幾つかの実施形態ではシリコン含有干渉ドメインは高いパーセンテージのシリコン(例えば、約25%、30%、35%、40%、45%、または50%から約60%、70%、80%、90%または95%まで)を有する重合体を含み得る。
1つの実施形態では干渉ドメインは高分子マトリックスに組み込まれるイオン性構成要素を含んでそのイオン性構成要素と同じ電荷を有するイオン性干渉物質に対する干渉ドメインの透過性を低下させることができる。別の実施形態では干渉ドメインは干渉物質を除去する反応を触媒するための触媒(例えば、ペルオキシダーゼ)を含むことができる。米国特許第6,413,396号明細書および米国特許第6,565,509号明細書は干渉性の種を除外するための方法と材料を開示する。
幾つかの実施形態では干渉ドメインは1種類の表面活性末端基含有重合体、または上記のように2種類以上(例えば、2種類、3種類、4種類、5種類、またはそれ以上)の表面活性末端基含有重合体の混合物を含み得る。例えば、幾つかの実施形態では干渉ドメインは、双性イオン性である表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体である表面活性末端基を含む1種類の表面活性末端基含有重合体を含み得る。他の実施形態では2種類以上の表面活性末端基含有重合体の混合物中の1種類の表面活性末端基含有重合体は双性イオン性表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。他の実施形態では干渉ドメインは2種類以上の表面活性末端基含有重合の混合物を含み、混合物中のそれらの重合体のうちの1つが負に帯電した表面活性末端基を含み、混合物中のそれらの重合体のうちの1つが正に帯電した表面活性末端基を含む。
干渉ドメインは1種類の表面活性末端基含有重合体、または上記のように2種類以上(例えば、2種類、3種類、4種類、5種類、またはそれ以上)の表面活性末端基含有重合体の混合物を含み得る。例えば、幾つかの実施形態では干渉ドメインは、双性イオン性である表面活性末端基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体である表面活性末端基を含む1種類の表面活性末端基含有重合体を含み得る。他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物中の1種類の表面活性基含有重合体は双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。他の実施形態では混合物は正に帯電した表面活性基を有する重合体と負に帯電した表面活性基を有する重合体を含み得る。
干渉ドメインが1種類以上の双性イオン性表面活性基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む幾つかの実施形態ではそれらの双性イオン性表面活性基はカルボキシルベタイン、スルホベタイン、またはホスホルベタイン基、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体(例えば、アルキルベタインまたはアミノベタイン)などのベタイン部分を例えばそのドメインの最大で約0.1、0.2、0.5、1、2、または5重量%まで含み得る。模範的なベタインにはコカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)(pCB)、およびポリ(スルホベタイン)(pSB)が含まれる。多くのより双性イオン性の基またはそれらの前駆物質もしくは誘導体が適用可能であり得ること、および、模範的なベタインのこのリストが実施形態の範囲を制限するものとされないことが理解される。幾つかの実施形態では(別の箇所で考察される)双性イオン性基の加水分解性陽イオンエステルを干渉ドメインへの組込みのために同様の濃度で使用することができる。
幾つかの他の実施形態では2種類以上の表面活性基含有重合体の混合物は負に帯電している1種類の表面活性基と正に帯電している1種類の表面活性基を含む。幾つかの実施形態では負に帯電した表面活性基と正に帯電した表面活性基の数は、その混合物から形成される干渉ドメインの正味の荷電がほぼ中性であるようなものである。他の実施形態では正に帯電した表面活性基と負に帯電した表面活性基の数は等しくないことがあり得、より多くの正に帯電した表面活性基か負に帯電した表面活性基のどちらかが存在している。
ある特定の実施形態では干渉ドメインはある特定の種、例えば、分子量が34,000ダルトンよりも大きい種の拡散を制限するように設計されている薄膜を含み得る。これらの実施形態では干渉ドメインは電極によって測定される予定のある特定の物質(例えば、過酸化水素)が通過することを許容し、且つ、潜在的な干渉性物質などの他の物質の通過を防止する。1つの実施形態では干渉ドメインはポリウレタンから構築される。代替的実施形態では干渉ドメインはシリコンなどの高酸素可溶性重合体を含む。
幾つかの実施形態では干渉ドメインは1種類以上のセルロース誘導体から形成される。一般に、セルロース誘導体にはセルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、2−ヒドロキシエチルセルロース、セルロースアセテートフタレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートトリメリテート、またはそれらの混合物および組合せなどの重合体が含まれ得る。
幾つかの代替的実施形態では干渉ドメインの基本材料として利用することができる他の種類の重合体には、例えば、ポリウレタン、ペンダントイオン性基を有する重合体、および制御孔径を有する重合体が含まれる。1つのそのような代替的実施形態では干渉ドメインは非膨潤性であり、且つ、低分子量種の拡散を制限する薄い疎水性膜を含む。その干渉ドメインは過酸化水素などの比較的に低分子量物質について透過性であるが、グルコースおよびアスコルビン酸を含むより高分子量の物質の通過を制限する。好ましい実施形態の膜系に適用され得る干渉種を減少させる、または除外するための他の系および方法が、それぞれ参照により全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,074,307号明細書、米国特許出願公開第2005−0176136−A1号明細書、米国特許第7,081,195号明細書、および米国特許出願公開第2005−0143635−A1号明細書中に記載されている。
幾つかの実施形態では干渉ドメインの厚みは約0.01ミクロン以下から約20ミクロン以上までであり得ると考えられている。これらの実施形態のうちの幾つかでは、干渉ドメインの厚みは約0.01、0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、1、1.5、2、2.5、3、または3.5ミクロンと約4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または19.5ミクロンの間であり得る。これらの実施形態のうちの幾つかでは、干渉ドメインの厚みは約0.2、0.4、0.5、または0.6、ミクロンから約0.8、0.9、1、1.5、2、3、または4ミクロンまでであり得る。
本明細書に記載される膜系は概して公知の薄膜技術(例えば、流延、スプレー被覆、塗布、電気被着、浸漬被覆など)を用いて露出した電気活性表面(例えば、作用電極と基準電極のうちの1つ以上)上に形成または被着され得る。しかしながら、流延または他の公知の塗布技術を利用することもできる。幾つかの実施形態では干渉ドメインはスプレー被覆または浸漬被覆によって被着され得る。1つの模範的な実施形態では干渉ドメインは、約0.5インチ/分から約60インチ/分まで、時には約1インチ/分の挿入速度;約0.01分から約2分まで、時には約1分の滞留時間;および約0.5インチ/分から約60インチ/分、時には約1インチ/分の引き出し速度;および約1分から約14時間、時には約3分から約15分までの(および室温または真空下で、例えば、20〜30mmHgで達成され得る)そのドメインの硬化(乾燥)を用いる干渉ドメイン溶液へのセンサーの浸漬被覆により形成される。セルロースアセテートブチレート干渉ドメインを含む1つの模範的な実施形態では3分の硬化(すなわち、乾燥)時間が各層の塗布と塗布の間に用いられる。セルロースアセテート干渉ドメインを用いる別の模範的な実施形態では15分の硬化時間が各層の塗布と塗布の間に用いられる。
幾つかの実施形態では浸漬処理を少なくとも1回、そして最大で10回以上反復することができる。他の実施形態では1回だけの浸漬が好ましい。浸漬処理の好ましい反復回数は使用するセルロース誘導体、それらの濃度、被着(例えば、浸漬)時の条件、および所望の厚み(例えば、ある特定の干渉物質の機能的な阻止を提供するのに充分な厚み)などに依存し得る。1つの実施形態では干渉ドメインは3層のセルロースアセテートブチレートから形成される。別の実施形態では干渉ドメインは10層のセルロースアセテートから形成される。さらに別の実施形態では干渉ドメインは1層のセルロースアセテートとセルロースアセテートブチレートの混合物から形成される。別の実施形態では干渉ドメインは、当業者が理解するように、あらゆる公知の方法およびセルロースアセテートとセルロースアセテートブチレートの組合せを用いて形成され得る。
電極ドメイン
図2Cに例示される実施形態などの幾つかの実施形態では生体防御ドメインと酵素ドメインに加えて電極層とも呼ばれる任意の電極ドメイン36を提供することができると考えられている。しかしながら、他の実施形態では生体防御ドメイン、拡散抵抗ドメイン、酵素ドメイン、および電極ドメインの機能性を含む一元的ドメインを提供するように生体防御ドメインに電極ドメインの機能性を組み込むことができる。
幾つかの実施形態では電極ドメインは電気化学的反応性表面の最も近くに位置する。電気化学的反応を促進するため、電極ドメインはセンサーインターフェイスの電気化学的反応性表面において親水性を維持する半透性被覆を含むことができる。電極ドメインは隣接するドメインを構成する材料を保護し、支援することによって隣接するドメインの安定性を増強することができる。電極ドメインは電解質の不足が原因である電極始動問題とドリフト問題を克服することによって装置の操作の安定化を助けることもできる。電極ドメインに含まれる緩衝電解質溶液は電極の電気化学的活性に起因する、実質的に疎水性の干渉ドメインと電極の間の大きなpH勾配の形成により生じ得るpH介在性損傷から保護することもできる。
幾つかの実施形態では電極ドメインは約0.05ミクロンから約100ミクロンまで、時には約0.05、0.1、0.15、0.2、0.25、0.3、0.35、0.4、0.45、0.5、1ミクロンから約1.5、2、2.5、3、または3.5、4、4.5、5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、10.5、11、11.5、12、13、14、15、16、17、18、19、19.5、20、30、40、50、60、70、80、90、または100ミクロンまでの「乾燥薄膜」の厚みを有する柔軟であり、水膨潤性である、実質的に固体のゲル様薄膜(例えば、ヒドロゲル)を含む。幾つかの実施形態では電極ドメインの厚みは経皮移植センサーの場合では約2、2.5または3ミクロンから約3.5、4、4.5、または5ミクロンまでであり得、または完全移植センサーの場合では約6、7、または8ミクロンから約9、10、11、または12ミクロンまでであり得る。「乾燥薄膜の厚み」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、標準的被覆技術により膜の表面上へ被覆製剤から流延された硬化薄膜の厚みを指す。その被覆製剤は薄膜形成重合体の予備混合物と架橋剤を含むことができ、適度な熱が適用されると硬化することができる。
ある特定の実施形態では電極ドメインはウレタン重合体と親水性重合体の硬化性混合物から形成され得る。これらの実施形態のうちの幾つかでは、被覆は陰イオン性カルボキシレート官能基と非イオン性親水性ポリエーテルセグメントを有するポリウレタン重合体から形成され、それらはポリビニルピロリドンの存在下で架橋され、約50℃の適度な温度で硬化される。
架橋性カルボキシル官能基性(例えば、BAYBOND(登録商標);Mobay Corporation社)を有する完全に反応したコロイド状ポリウレタン重合体の水性分散体がこの目的に特に適切である。これらの重合体は、XW−121およびXW−123として特定されるカルボキシレート基を含有するポリカーボネート−ポリウレタン骨格;およびXW−110−2として特定されるカルボキシレート基を含有するポリエステル−ポリウレタン骨格を有する分散体グレードで供給される。幾つかの実施形態では水とN−メチル−2−ピロリドン共溶媒中の35重量パーセント溶液として市販されている脂肪族ポリカーボネートウレタン重合体の陰イオン性水性分散体であるBAYBOND(登録商標)123を使用することができる。
幾つかの実施形態では電極ドメインは重なっているドメイン(例えば、干渉ドメイン、酵素ドメイン)よりも電極ドメインを同等以上に親水性にする親水性重合体から形成される。そのような親水性重合体には、例えば、ポリアミド、ポリラクトン、ポリイミド、ポリラクタム、官能化ポリアミド、官能化ポリラクトン、官能化ポリイミド、官能化ポリラクタムまたはそれらの組合せが含まれ得る。
幾つかの実施形態では電極ドメインは主に親水性重合体から形成され、これらの実施形態のうちの幾つかでは電極ドメインは実質的にPVPから形成される。PVPは親水性水溶性重合体であり、BASFワイアンドット社とGAF Corporation社によりPVP K.RTM.ホモポリマーの名前で一連の粘度グレードと約18,000から約500,000までの範囲の平均分子量で市販されている。ある特定の実施形態ではPVP−K90(BASFワイアンドット社)として特定される約360,000の平均分子量を有するPVPホモポリマーが電極ドメインを形成するために使用され得る。N−ビニルピロリドンの親水性の薄膜形成共重合体、例えばN−ビニルピロリドンとビニルアセテートの共重合体、N−ビニルピロリドン、エチルメタクリレートおよびメタクリル酸モノマーの共重合体なども適切である。
ある特定の実施形態では電極ドメインは完全に親水性重合体から形成される。考えられている有用な親水性重合体にはポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−4−メチル−2−ピペリドン、ポリ−N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、ポリ−N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン、ポリ−N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、ポリビニルイミダゾール、ポリ−N,N−ジメチルアクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸、ポリエチレンオキシド、ポリ−2−エチル−オキサゾリン、それらの共重合体およびそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。幾つかの実施形態では2種類以上の親水性重合体の混合物が好ましくあり得る。
ある特定の実施形態では使用される親水性重合体が架橋されなくてよいが、他の実施形態では架橋を用いることができ、様々な方法のうちのいずれか、例えば、架橋剤の添加により架橋を達成することができると考えられている。幾つかの実施形態では重合体の予備混合物を調製し、膜の作製の直前に架橋剤を添加することによりPVPの存在下でポリウレタン重合体を架橋することができる。考えられている適切な架橋剤にはカルボジイミド(例えば、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、およびUCARLNK(登録商標)XL−25(Union Carbide社))、エポキシドおよびメラミン/ホルムアルデヒド樹脂が含まれるが、これらに限定されない。あるいは、親水性重合体分子間の架橋の促進に充分な波長での放射線照射により架橋を達成することができるとも考えられており、それはドメインを通り抜けるより曲がりくねった拡散経路を作ると考えられている。
被覆の柔軟性と硬度は被覆製剤中の構成要素固形物の乾燥重量を変えることによって要求通りに変化し得る。「固形物の乾燥重量」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、架橋剤を含んだ時間の後の総被覆組成物に基づく乾燥重量のパーセントを指す。1つの実施形態では被覆製剤は、例えば、約6〜約20乾燥重量パーセント、好ましくは約8乾燥重量パーセントのPVP、約3〜約10乾燥重量パーセント、時には約5乾燥重量パーセントの架橋剤、および約70〜約91重量パーセント、時には約87重量パーセントのポリカーボネート−ポリウレタン重合体などのポリウレタン重合体を含有し得る。そのような被覆製剤の反応産物は本明細書においてポリウレタンとPVPからなる水膨潤性架橋マトリックスと呼ばれる。
幾つかの実施形態では水和されたときに電流を伝導する少なくとも1種類の化合物、通常は可溶性塩化物塩を含有する溶液を含む遊離液相である電解質相が電極ドメインの下にある。膜系が本明細書に記載されるもののようなグルコースセンサーと共に使用される1つの実施形態では電解質相が電極上に流動し、且つ、電極ドメインと接触する。ある特定の実施形態は標準的な市販の溶液を含むあらゆる適切な電解質溶液を使用することができると考えられている。電解質相は概して分析されている試料と同じ浸透圧またはそれより低い浸透圧を有することができる。好ましい実施形態では電解質相は通常の生理食塩水を含む。
生物活性剤
様々な生物活性(治療)剤のうちのいずれかを本明細書に記載される分析物センサーシステム、例えば、図1に示されている分析物センサーシステムと共に使用することができると考えられている。幾つかの実施形態ではその生物活性剤は抗凝血剤である。「抗凝血剤」という用語は、本明細書において使用される場合、広い意味を持つ用語であり、当業者にとってのその通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ(且つ、特別な意味または特例的な意味に限定されず)、限定されないが、凝血を防止する(例えば、血液の凝固を最小化する、低減させる、または止める)物質を指す。これらの実施形態では分析物センサーシステムに含まれる抗凝血剤はセンサー内またはセンサー上で凝血を防止することができる。センサーシステムへの組込みに適切な抗凝血剤にはビタミンKアンタゴニスト(例えば、アセノクマロール、クロリンジオン、ジクマロール(Dicoumarol)、ジフェナジオン、エチルビスクムアセテート、フェンプロクモン、フェニンジオン、チオクロマロール、またはワーファリン)、ヘパリン系抗凝血剤(例えば、血小板凝集阻害薬:アンチトロンビンIII、ベミパリン、ダルテパリン、ダナパロイド、エノキサパリン、ヘパリン、ナドロパリン、パルナパリン、レビパリン、スロデキシド、チンザパリン)、他の血小板凝集阻害薬(例えば、アブシキシマブ、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アロキシプリン、ベラプロスト、ジタゾール、カルシウムカルバサラート、クロリクロメン、クロピドグレル、ジピリダモール、エポプロステノール、エプチフィバチド、インドブフェン、イロプロスト、ピコタミド、チクロピジン、チロフィバン、トレプロスチニル、トリフルサル)、酵素(例えば、アルテプラーゼ、アンクロッド、アニストレプラーゼ、ブリナーゼ、ドロトレコギンα、フィブリノリシン、プロテインC、レテプラーゼ、サルプラーゼ、ストレプトキナーゼ、テネクテプラーゼ、ウロキナーゼ)、直接的トロンビン阻害剤(例えば、アルガトロバン、ビバリルジン(Bivalirudin)、デシルジン、レピルジン、メラガトラン、キシメラガトラン、他の抗血栓薬(例えば、ダビガトラン、デフィブロタイド、デルマタン硫酸、フォンダパリヌクス、リバロキサバン)などが含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態では例えば浸漬またはスプレーによってヘパリンが分析物センサーシステムに組み込まれる。理論に捉われることを望むものではないが、カテーテルまたはセンサー上に被覆されたヘパリンは分析物センサーシステム上での血液の凝集および凝固を防止することによって血栓塞栓形成(例えば、血栓または血餅による血流の妨害)またはその後の合併症を防止することができると考えられている。幾つかの実施形態では浸漬またはスプレーの前にヘパリンを1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの誘導体、例えば、(上記のような)それらの加水分解性陽イオン性エステルと混合し、そうしてヘパリンと1種類以上の双性イオン性化合物またはそれらの誘導体の混合被覆を有するセンサーシステムを提供する。
幾つかの実施形態ではカテーテル(内径または外径)またはセンサーに抗微生物薬を被覆する。幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに抗微生物薬を組み込むことができる。考えられている抗微生物薬には抗生物質、防腐剤、消毒薬および合成部分、およびそれらの組合せ、ならびにアルコール、ケトン、エーテル、アルデヒド、アセトニトリル、酢酸、塩化メチレンおよびクロロホルムなどの有機溶媒に可溶性である他の薬剤が含まれ得るが、これらに限定されない。その医療装置にしみ込ませるために使用される各抗微生物薬の量はある程度変化するが、少なくとも細菌生物および真菌生物、例えば、ブドウ球菌、グラム陽性細菌、グラム陰性桿菌、およびカンジダの成長を阻害する有効濃度である。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに抗生物質を組み込むことができる。使用することができる抗生物質のクラスにはテトラサイクリン類(例えば、ミノサイクリン)、リファマイシン類(例えば、リファンピン)、マクロライド類(例えば、エリスロマイシン)、ペニシリン類(例えば、ナフェイリン)、セファロスポリン類(例えば、セファゾリン)、他のβラクタム抗生物質(例えば、イミペネム、アズトレオナム)、アミノグリコシド類(例えば、ゲンタマイシン)、クロラムフェニコール、スルホンアミド類(例えば、スルファメトキサゾール)、グリコペプチド類(例えば、バンコマイシン)、キノロン類(例えば、シプロフロキサシン)、フシジン酸、トリメトプリム、メトロニダゾール、クリンダマイシン、ムピロシン、ポリエン類(例えば、アムホテリシンB)、アゾール類(例えば、フルコナゾール)、およびβラクタム阻害剤(例えば、スルバクタム)が含まれる。
使用することができる具体的な抗生物質の例にはミノサイクリン、リファンピン、エリスロマイシン、ナフシリン、セファゾリン、イミペネム、アズトレオナム、ゲンタマイシン、スルファメトキサゾール、バンコマイシン、シプロフロキサシン、トリメトプリム、メトロニダゾール、クリンダマイシン、テイコプラニン、ムピロシン、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、オフロキサシン、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、ナリジクス酸、スパルフロキサシン、ペフロキサシン、アミフロキサシン、エノキサシン、フレロキサシン、テマフロキサシン、トスフロキサシン、クリナフロキサシン、スルバクタム、クラブラニン酸、アムホテリシンB、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、およびナイスタチンが含まれる。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに防腐剤または消毒薬を組み込むことができる。防腐剤および消毒薬の例はヘキサクロロフェン、陽イオン性ビシグアニド類(例えば、クロルヘキシジン、シクロヘキシジン)、ヨウ素およびヨードフォア(例えば、ポビドンヨード)、パラ−クロロ−メタ−キシレノール、トリクロサン、フラン医療用調製物(例えば、ニトロフラントイン、ニトロフラゾン)、メテナミン、アルデヒド(グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド)およびアルコールである。防腐剤および消毒薬の他の例は当業者に容易に示唆される。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに抗バリア細胞剤を組み込むことができる。抗バリア細胞剤はマクロファージと異物巨細胞(FBGC)に対する効果を示す化合物を含み得る。抗バリア細胞剤は、FBC成熟時に装置組織接触面においてマクロファージとFBGCにより提供される溶質輸送隔壁の閉鎖を防止すると考えられている。抗バリア細胞剤は創傷治癒過程、例えば、切開により作られた移植可能装置を挿入する創傷の治癒に影響する抗炎症機構または免疫抑制剤機構を提供することができる。サイクロスポリンは生体材料の周りで非常に高レベルの血管新生を刺激するものであり、好ましい実施形態の生体防御膜にサイクロスポリンを組み込むことができる(Martinsonらの米国特許第5,569,462号明細書を参照のこと)。あるいは、デキサメタゾンは組織装置接触面におけるFBCの応答強度を弱めるものであり、好ましい実施形態の生体防御膜にデキサメタゾンを組み込むことができる。あるいは、ラパマイシンは幾つかのマクロファージ炎症機能の強力な特異的阻害剤であり、好ましい実施形態の生体防御膜にラパマイシンを組み込むことができる。
幾つかの実施形態では例えば、移植物に隣接した急性炎症または慢性炎症を低減させるため、またはFBCカプセルの形成を減少させてバリア細胞層形成を低減または防止するために分析物センサーシステムに抗炎症剤を組み込むことができる。適切な抗炎症剤には、例えば、アセトメタフェン、アミノサリチル酸、アスピリン、セレコキシブ、コリンマグネシウムトリサリシレート、ジクロフェナクカリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジフルニサール、エトドラク、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、インターロイキン(IL)−10、IL−6突然変異タンパク質、抗IL−6 iNOS阻害剤(例えば、L−NAMEまたはL−NMDA)、インターフェロン、ケトプロフェン、ケトロラック、レフルノミド、メレナミン酸(melenamic acid)、ミコフェノール酸、ミゾリビン、ナブメトン、ナプロキセン、ナプロキセンナトリウム、オキサプロジン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、サルサレート、スリンダク、およびトルメチンなどの非ステロイド系抗炎症薬品(NSAIDS);ならびにコルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニソロン、プレドニゾン、プレドニソロン、ベタメテゾン、ジプロピオン酸ベクロメタゾン、ブデソニド、リン酸デキサメタゾンナトリウム、フルニソリド、プロピオン酸フルチカゾン、パクリタキセル、タクロリムス、トラニラスト、トリアムシノロンアセトニド、ベタメタゾン、フルオシノロン、フルオシノニド、ジプロピオン酸ベタメタゾン、吉草酸ベタメタゾン、デソニド、デスオキシメタゾン、フルオシノロン、トリアムシノロン、トリアムシノロンアセトニド、プロピオン酸クロベタゾール、およびデキサメタゾンなどのコルチコステロイドが含まれるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では炎症反応における様々な細胞要素の関与に必要である幾つかの重要な機構に直接的に干渉するために分析物センサーシステムに免疫抑制剤または免疫調節剤を組み込むことができる。適切な免疫抑制剤と免疫調節剤には抗増殖薬、細胞周期阻害剤(例えば、パクリタキセル、サイトカラシンD、インフィキシマブ(infiximab))、タキソール、アクチノマイシン、マイトマイシン、トスプロモート(thospromote)VEGF、エストラジオール、NOドナー、QP−2、タクロリムス、トラニラスト、アクチノマイシン、エベロリムス、メトトレキサート、ミコフェノール酸、アンジオペプチン(angiopeptin)、ビンクリスティング(vincristing)、マイトマイシン、スタチン、c−MYCアンチセンス、シロリムス(および類似体)、RestenASE、2−クロロ−デオキシアデノシン、PCNAリボザイム、バチムスタット(batimstat)、プロリルヒドロキシラーゼ阻害剤、PPARγリガンド(例えば、トログリタゾン、ロシグリタゾン、ピログリタゾン)、ハロフジノン、C−プロテイナーゼ阻害剤、プロブコール、BCP671、EPC抗体、キャッチン(catchins)、グリケーション剤、エンドセリン阻害剤(例えば、アンブリセンタン、テゾセンタン(Tesosentan)、ボセンタン)、スタチン(例えば、セリバスタチン)、大腸菌易熱性毒素、および先進型被覆が含まれるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに抗感染症薬を組み込むことができる。抗感染症薬は一般に感染性因子の拡大を阻害することによって、または感染性因子を徹底的に殺滅することによって感染に対して作用することができ、例えば移植部位において炎症反応を起こさず免疫応答を減少させるように働くことができる物質である。抗感染症薬には駆虫薬(例えば、メベンダゾール)、抗生物質(例えば、アミノグリコシド、ゲンタマイシン、ネオマイシン、トブラマイシン)、抗真菌性抗生物質(例えば、アムホテリシンb、フルコナゾール、グリセオフルビン、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ナイスタチン、ミカチン、トルナフタート)、セファロスポリン類(例えば、セファクロル、セファゾリン、セフォタキシム、セフタジジム、セフトリアキソン、セフロキシム、セファレキシン)、βラクタム抗生物質(例えば、セフォテタン、メロペネム)、クロラムフェニコール、マクロライド類(例えば、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、エリスロマイシン)、ペニシリン類(例えば、ペニシリンGナトリウム塩、アモキシシリン、アンピシリン、ジクロキサシリン、ナフシリン、ピペラシリン、チカルシリン)、テトラサイクリン類(例えば、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、テトラサイクリン)、バシトラシン、クリンダマイシン、コリスチメタン酸ナトリウム、硫酸ポリミキシンb、バンコマイシン、抗ウイルス薬(例えば、アシクロビル、アマンタジン、ジダノシン、エファビレンツ、ホスカルネット、ガンシクロビル、インジナビル、ラミブジン、ネルフィナビル、リトナビル、サクイナビル、銀、スタブジン、バラシクロビル、バルガンシクロビル、ジドブシン)、キノロン(例えば、シプロフロキサシン、レボフロキサシン);スルホンアミド(例えば、スルファジアジン、スルフィソキサゾール)、スルホン(例えば、ダプゾン)、フラゾリドン、メトロニダゾール、ペンタミジン、スルファニァミダム・クリスタリナム(sulfanilamidum crystallinum)、ガチフロキサシン、およびスルファメトキサゾール/トリメトプリムが含まれるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに血管新生薬を組み込むことができる。血管新生薬は一般に直接的または間接的血管形成特性を有する物質を含み得る。幾つかの場合では、血管新生薬はその他にインビボでバリア細胞の形成に影響を与えることができる。間接的血管形成という言葉は血管形成が炎症性経路または免疫刺激経路によって行われ得るということを意味する。局所的血管形成を誘導する薬剤がどのようにバリア細胞形成を間接的に阻害するのかよく分かっていない。しかしながら、理論に捉われることを望むものではないが、幾つかのバリア細胞効果は血管新生薬の効果から間接的に生じ得ると考えらえている。
血管新生薬は組織装置接触面の近くで血管新生を増加させることによって新血管新生を促進し、膜の周りでの創傷治癒を加速し、または虚血の期間を最小にする機構を提供することができる。強力な血管形成活性を有するリン脂質であるスフィンゴシン−1−リン酸(S1P)を生体防御膜に組み込むことができる。脂肪細胞の血管拡張性および血管形成性脂質産物であるモノブチリン(monobutyrin)を生体防御膜に組み込むこともできる。別の実施形態では血管新生を増加させることができるアンチセンス分子(例えば、トロンボスポンジン−2アンチセンス)を生体防御膜に組み込む。
血管新生薬は炎症を促進する機構を提供することができ、その機構はインビボで新血管新生と創傷治癒の加速を引き起こすと考えられている。1つの実施形態ではその外因性により免疫応答を誘起する外因性担体、例えば、ウシコラーゲンが新血管新生を刺激し、且つ、幾つかの実施形態の生体防御膜に組み込まれる。別の実施形態では免疫刺激物質であるリポ多糖が生体防御膜に組み込まれる。別の実施形態ではタンパク質、例えば、組織内での骨治癒を調節することが知られているα骨形成タンパク質(BMP)が生体防御膜に組み込まれ得る。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに血管形成剤を組み込むことができる。血管形成剤は新血管新生を刺激することができる物質であり、例えば、組織装置接触面において血管新生した組織層の発生を加速および持続することができる。血管形成剤には塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、(ヘパリン結合性増殖因子IIおよび線維芽細胞増殖因子IIとしても知られる)、酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF)、(ヘパリン結合性増殖因子Iおよび線維芽細胞増殖因子Iとしても知られる)、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)、血小板由来内皮細胞増殖因子BB(PDEGF−BB)、アンジオポエチン1、トランスフォーミング増殖因子β(TGF−β)、トランスフォーミング増殖因子α(TGF−α)、肝細胞増殖因子、腫瘍壊死因子α(TNFα)、胎盤増殖因子(PLGF)、アンジオジェニン、インターロイキン8(IL−8)、低酸素誘導因子I(HIF−1)、アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害剤キナプリラート、アンジオトロピン(Angiotropin)、トロンボスポンジン、ペプチドKGHK、低酸素分圧、乳酸、インスリン、硫酸銅、エストラジオール、プロスタグランジン、cox阻害剤、内皮細胞結合剤(例えば、デコリンまたはビメンチン)、ゲニピン、過酸化水素、ニコチン、および成長ホルモンが含まれるが、これらに限定されない。
幾つかの実施形態では分析物センサーシステムに炎症誘発剤を組み込むことができる。炎症誘発剤は一般に宿主組織において免疫応答を刺激することができる物質であり、成熟した血管新生した組織層の形成を加速または持続することができる。例えば、炎症誘発剤は一般に創傷部位において慢性炎症および慢性肉芽応答を誘導する刺激性物質または他の物質である。理論に捉われることを望むものではないが、非常によく肉芽組織を形成することにより血管が誘導され、そのことが装置組織接触面に分析物の充分な供給または豊富な供給をもたらすと考えられている。炎症誘発剤には外因性担体、リポ多糖、黄色ブドウ球菌(S. aureus)ペプチドグリカン、およびタンパク質が含まれるが、これらに限定されない。
これらの生物活性剤を単独または組み合わせて使用することができる。生物活性剤をセンサーの材料に分散させることができ、例えば、膜系の少なくとも一部に組み込むことができ、または装置(例えば、筐体)に組み込み、膜を通り抜けて拡散するように適合させることができる。
センサー膜に生物活性剤を組み込むことができる様々な系と方法が存在する。幾つかの実施形態では膜系の製造時に生物活性剤を組み込むことができる。例えば、膜系を硬化する前、または膜系を製造した後に例えば生物活性剤の膜系への被覆、浸漬、溶液流延、または吸着により生物活性剤を混合することができる。幾つかの実施形態では膜系に生物活性剤が組み込まれるが、他の実施形態では装置の挿入と同時、その前、またはその後に例えば経口投与により、または局所的に移植部位の近傍での皮下注射によりインビボで生物活性剤を投与することができる。ある特定の実施形態では膜系に組み込まれる生物活性剤と局所的または全身的に投与される生物活性剤の組合せが好ましくあり得る。
一般に、膜に対する宿主のインビボ反応を改質するために生物活性剤を膜系に組み込むことができる、または装置に組み込み、その装置から拡散するように適合させることができる。幾つかの実施形態では装置の検出領域に隣接する膜系の一部だけに、検出領域を除く装置の表面全体に、またはそれらのあらゆる組合せに生物活性剤を組み込むことができ、それがインビボ反応(例えば、血栓形成)の様々な機構またはステージの制御に有用であり得る。しかしながら幾つかの代替的実施形態では生物活性剤が膜系を介して宿主循環系に拡散するように膜系の近くの装置に生物活性剤を組み込むことができる。
生物活性剤は担体マトリックスを含むことができ、そのマトリックスはコラーゲン、微粒子性マトリックス、吸収性または非吸収性マトリックス、制御放出マトリックス、またはゲルのうちの1つ以上のものを含む。幾つかの実施形態では担体マトリックスは貯留層を含み、生物活性剤がマイクロカプセル内にカプセル化される。担体マトリックスには生物活性剤が重合体ネットワークの内部に物理的に封入されている系が含まれ得る。幾つかの実施形態では生物活性剤は膜系と架橋されているが、他方では生物活性剤は例えば吸着、吸収、または浸漬により膜系に吸収されている。例えば、被覆、充填、または溶液流延により生物活性剤を膜系中または膜系上に被着させることができる。ある特定の実施形態ではイオン性界面活性剤および非イオン性界面活性剤、洗剤、ミセル、乳化剤、解乳化剤、安定化剤、水性担体および油性担体、溶媒、保存剤、抗酸化剤、または緩衝剤を使用して生物活性剤を膜系に組み込む。
幾つかの実施形態では膜系の表面は生物活性剤が可逆的に結合するセンサー膜の最も外側の表面に見られるタイ層を含む。幾つかの実施形態ではこのタイ層は、膜系の最も外側のドメインを含む重合体の表面活性末端基に結合している1種類以上の双性イオン性化合物、またはそれらの前駆物質もしくは誘導体を含む。幾つかの実施形態では双性イオン性化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体は上記のように1種類以上の双性イオン性ベタインを含む。幾つかの実施形態では双性イオン性化合物またはそれらの前駆物質もしくは誘導体は上記のように双性イオン性化合物の加水分解性陽イオン性エステルを含む。好ましい実施形態ではタイ層は1種類以上の加水分解性陽イオン性ベタインエステル、例えば加水分解性陽イオン性pCBエステルを含む。
上記のような技術を用いて生物活性剤を重合体に組み込むこともでき、その重合体を使用して膜系、膜系上の被覆、膜系の部分、またはセンサーシステムのあらゆる部分を形成することができる。
当技術分野において公知の技術を用いて膜系を製造することができる。例えば、膜系をある長さの時間(例えば、約1時間以下から約1週間まで、またはより好ましくは約4、8、12、16、または20時間から約1、2、3、4、5、または7日まで)浸漬することにより生物活性剤をその膜系に吸収させることができる。
膜系を形成する前に硬化していない重合体に生物活性剤を混合することができる。次にその膜系を硬化し、それによって膜系を形成する重合体と生物活性剤を架橋またはカプセル化する。
さらに別の実施形態ではミクロスフェアを使用して生物活性剤をカプセル化する。ミクロスフェアは生物分解性重合体から、最も好ましくは合成重合体またはタンパク質および多糖類などの天然高分子から形成され得る。本明細書において使用される場合、重合体という用語は合成重合体とタンパク質の両方を指すために使用される。米国特許第6,281,015号明細書は好ましい実施形態と併せて使用され得る幾つかの系と方法を開示する。一般に、生物活性剤は(1)ミクロスフェアを形成する重合体マトリックス、(2)ミクロスフェアを形成する重合体に囲まれた微粒子、(3)タンパク質ミクロスフェア内の重合体コア、(4)重合体ミクロスフェアの周囲の重合体被覆に組み込まれ得るか、(5)より大きな形に凝集するミクロスフェアと混合され得るか、または(6)それらの組合せである。生物活性剤は微粒子として組み込まれ得る、または重合体と共に要素を共溶解することによって組み込まれ得る。ミクロスフェアの形成の前に要素の溶液に安定化剤を添加することによって安定化剤を組み込むことができる。
生物活性剤をヒドロゲルに組み込み、膜系中または膜系上に被覆、または他の場合では被着させることができる。好ましい実施形態において使用するのに適切な幾つかのヒドロゲルには生物活性剤を非常によく透過し、刺激に応じてその生物活性剤を放出するように誘起される架橋親水性三次元重合体ネットワークが含まれる。
溶液流延により膜系に生物活性剤を組み込むことができ、その溶液流延では溶解した生物活性剤を含む溶液が膜系の表面上に配置され、その後に溶媒が除去されて膜表面に被覆が形成される。
生物活性剤を混合して、米国特許第4,506,680号明細書および米国特許第5,282,844号明細書に記載されているような、装置内に配置されたプラグ状物質に作ることができる。幾つかの実施形態ではそのプラグを膜系の下に配置することが好ましく、こうして膜を通過する拡散により生物活性剤が管理され、こうして宿主内での生物活性剤の持続性放出の機構が提供される。
生物活性剤の放出
生物活性剤放出の薬物動態は多数の変数によって影響され得る。好ましい実施形態の生物活性剤は短期または長期の放出用に最適化され得る。幾つかの実施形態では好ましい実施形態の生物活性剤はセンサー挿入の短期効果(例えば、急性炎症または血栓症)に関連する因子を救援または克服するように設計されている。幾つかの実施形態では好ましい実施形態の生物活性剤は長期効果、例えば、慢性炎症または線維組織もしくは硬化巣の増進に関連する因子を救援または克服するように設計されている。幾つかの実施形態では好ましい実施形態の生物活性剤は短期放出と長期放出を組み合わせて両方の恩恵を利用する。
本明細書において使用される場合、因子の「制御」放出、「持続性」放出、または「徐放性」放出は連続的または断続的、直線的または非直線的であり得る。1種類以上の重合体組成、薬品負荷、賦形剤または分解エンハンサーまたは他の修飾の選択を用いてこれを達成することができ、所望の効果をもたらすために単独で、組み合わせて、または順次投与される。
好ましい実施形態における生物活性剤の短期放出は概して約数分または数時間から約2、3、4、5、6、または7日以上までの期間にわたる放出を指す。
生物活性剤の負荷
膜系への生物活性剤の負荷量は幾つかの要因に依存し得る。例えば、生物活性剤の投与量と投与期間は膜系の使用目的、例えば、装置などの予定される試用期間の長さ;患者間での生物活性剤の有効用量の違い;生物活性剤を負荷する場所と方法;および生物活性剤に付随する放出速度、および任意によりそれらの担体マトリックスに関して変化し得る。したがって、当業者は上記の理由から生物活性剤の負荷レベルが変わりやすいことを理解する。
幾つかの実施形態では担体マトリックスを有しない膜系に生物活性剤が組み込まれ、好ましいレベルの膜系への生物活性剤の負荷が生物活性剤の性質に応じて変化し得る。生物活性剤の負荷レベルは好ましくは生物学的効果(例えば、血栓症防止)が観察されるように充分に高い。この閾値より上で最大で固形物部分の100%を吸収し、膜の利用可能な表面の全てを範囲とし、または最大で利用可能な空洞空間の100%を充填するように膜系に生物活性剤を負荷することができる。通常は(生物活性剤、膜系、および存在する他の物質の重量に基づく)負荷レベルは約1ppm以下から約1000ppm以上まで、好ましくは約2、3、4、または5ppmから最大で約10、25、50、75、100、200、300、400、500、600、700、800、または900ppmまでである。ある特定の実施形態では負荷レベルは1重量%以下最大で約50重量%以上、好ましくは約2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、または20重量%から最大で約25、30、35、40、または45重量%までであり得る。
生物活性剤が担体マトリックスを有する膜系、例えば、ゲルに組み込まれるとき、そのゲル濃度は、例えば、生物活性剤の1回以上の試験負荷で負荷されて最適化され得る。ゲルが約0.1重量%以下から約50重量%以上までの生物活性剤、好ましくは約0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、または0.9重量%から約6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、または45重量%以上までの生物活性剤、より好ましくは約1、2、または3重量%から約4または5重量%までの生物活性剤を含むことが概して好ましい。生物活性を有しない物質をマトリックスに組み込むこともできる。
次にマイクロカプセル化生物活性剤を参照すると、これらの高分子系からの薬剤の放出は概して2つの異なる機構により起こる。生物活性剤は、薬剤の溶解により剤形中に作られた水性充填チャネルを介する拡散、または元のマイクロカプセル化の時の高分子性溶媒もしくは細孔形成剤の除去により作られた空間による拡散によって放出され得る。あるいは、カプセル化重合体の分解に起因して放出が増強され得る。時間が経つと共に重合体が浸食され、装置内で多孔性を増加させ、微小構造を作る。これが生物活性剤放出の追加的な経路を作る。
幾つかの実施形態ではセンサーは例えば生物不活性材料を使用することによって生物不活性であるように設計される。生物不活性材料は宿主からのどのような反応も実質的に引き起こさない。結果として、細胞はその物質に隣接して生きることができるが、その物質と結合を形成することは無い。生物不活性材料にはアルミナ、ジルコニア、酸化チタンまたは「カテーテル/カテーテル処置」技術において一般に使用される他の生物不活性材料が含まれるが、これらに限定されない。理論に捉われることを望むものではないが、センサー中またはセンサー上に生物不活性材料を含むことにより血液細胞またはタンパク質のセンサーへの付着、血栓症またはセンサーに対する他の宿主反応を低減させることができると考えられている。
実施例1[表面活性基としての外部層内のベタイン]
「模範的なグルコースセンサー構成」という表題の節に記載されるようにセンサーを構築し、そのセンサーは2%ポリ(カルボキシル)ベタイン(pCB)を含んでなる一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。センサーの最も外側のドメインにおけるpCBの存在が表面の湿潤を促進し、水和に起因する重合体の再構成を速める。より速い重合体の再構成がセンサードリフトを減少させることによりセンサーの性能を向上させる。
実施例2[両性高分子外部層(正味の中性電荷)]
「模範的なグルコースセンサー構成」という表題の節に記載されるようにセンサーを構築し、そのセンサーは一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。ほぼ等量の正に帯電した[2−(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウムクロリド(TMA)モノマーと負に帯電した2−カルボキシエチルアクリレート(CAA)モノマーを含む約2重量%の共重合体を含む重合体の混合物から一元的生体防御/拡散抵抗ドメインが形成される。
正に帯電したモノマーと負に帯電したモノマーを含む混合物からの一元的生体防御/拡散抵抗ドメインの調製により、正電荷と負電荷の比較的に均一な分布を有する最終的に中性である装置表面の調製を可能にする。これらの荷電が表面の湿潤を促進し、水和に起因する重合体の再構成を速める。結果生じる装置はドリフトの減少に起因するセンサーの性能の向上を示す。
実施例3[双性イオンに架橋されている表面活性末端基]
「模範的なグルコースセンサー構成」という表題の節に記載されるようにセンサーを構築し、そのセンサーはpCBに結合可能である表面修飾末端基を含んでなる一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。
次に、センサー上の表面被覆として塗布するためのカルボキシベタインモノマーと架橋剤であるイソシアネートの溶液にこれらのセンサーを浸漬する。その後、浸漬したセンサーを、カルボキシベタインモノマーと表面活性末端基の架橋を誘起するのに適切な条件下で乾燥する。結果生じる表面被覆が表面の湿潤を促進し、より迅速な水和に起因して一元的生体防御/拡散抵抗ドメインにおける重合体再構成を速める。より迅速な重合体の再構成がセンサードリフトを減少させることによってセンサーの性能を向上させる。
実施例4[後にタイ層として使用される、双性イオンに架橋されている表面活性末端基]
「模範的なグルコースセンサー構成」という表題の節に記載されるようにセンサーを構築し、そのセンサーはpCBに架橋可能である表面修飾末端基を含んでなる一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。
次に、これらのセンサーをセンサー上の表面被覆として塗布するためのカルボキシベタインモノマーと架橋剤であるイソシアネートの溶液に浸漬する。その後、浸漬されたセンサーを表面被覆の架橋を誘起するのに適切な条件下で乾燥する。
乾燥したら、次に被覆されたセンサーを、抗凝血剤を含有する溶液にその抗凝血剤が可逆的に双性イオン性タイ層に結合する条件下で4〜6時間浸す。
実施例5[加水分解性ベタインエステル]
「模範的なグルコースセンサー構成」という表題の節に記載されるようにセンサーを構築し、そのセンサーは約1〜2重量%の加水分解性陽イオン性pCBエステルを含む表面修飾末端基を含んでなる一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む。
加水分解性陽イオン性pCBエステルは幾つかの利益をセンサーに与える。第一に、陽イオン性pCBエステルの加水分解により殺された微生物の放出またはDNAのアンパッキングが引き起こされる。第二に、陽イオン性pCBエステルの加水分解により非特異的タンパク質吸着による汚損に対してさらに抵抗する双性イオン性ベタイン基が産生されることになる。
好ましい実施形態の態様との併用に適切である方法と装置が米国特許第4,757,022号明細書;米国特許第4,994,167号明細書;米国特許第6,001,067号明細書;米国特許第6,558,321号明細書;米国特許第6,702,857号明細書;米国特許第6,741,877号明細書;米国特許第6,862,465号明細書;米国特許第6,931,327号明細書;米国特許第7,074,307号明細書;米国特許第7,081,195号明細書;米国特許第7,108,778号明細書;米国特許第7,110,803号明細書;米国特許第7,134,999号明細書;米国特許第7,136,689号明細書;米国特許第7,192,450号明細書;米国特許第7,226,978号明細書;米国特許第7,276,029号明細書;米国特許第7,310,544号明細書;米国特許第7,364,592号明細書;米国特許第7,366,556号明細書;米国特許第7,379,765号明細書;米国特許第7,424,318号明細書;米国特許第7,460,898号明細書;米国特許第7,467,003号明細書;米国特許第7,471,972号明細書;米国特許第7,494,465号明細書;米国特許第7,497,827号明細書;米国特許第7,519,408号明細書;米国特許第7,583,990号明細書;米国特許第7,591,801号明細書;米国特許第7,599,726号明細書;米国特許第7,613,491号明細書;米国特許第7,615,007号明細書;米国特許第7,632,228号明細書;米国特許第7,637,868号明細書;米国特許第7,640,048号明細書;米国特許第7,651,596号明細書;米国特許第7,654,956号明細書;米国特許第7,657,297号明細書;米国特許第7,711,402号明細書;米国特許第7,713,574号明細書;米国特許第7,715,893号明細書;米国特許第7,761,130号明細書;米国特許第7,771,352号明細書;米国特許第7,774,145号明細書;米国特許第7,775,975号明細書;米国特許第7,778,680号明細書;米国特許第7,783,333号明細書;米国特許第7,792,562号明細書;米国特許第7,797,028号明細書;米国特許第7,826,981号明細書;米国特許第7,828,728号明細書;米国特許第7,831,287号明細書;米国特許第7,835,777号明細書;米国特許第7,857,760号明細書;米国特許第7,860,545号明細書;米国特許第7,875,293号明細書;米国特許第7,881,763号明細書;米国特許第7,885,697号明細書;米国特許第7,896,809号明細書;米国特許第7,899,511号明細書;米国特許第7,901,354号明細書;米国特許第7,905,833号明細書;米国特許第7,914,450号明細書;米国特許第7,917,186号明細書;米国特許第7,920,906号明細書;米国特許第7,925,321号明細書;米国特許第7,927,274号明細書;米国特許第7,933,639号明細書;米国特許第7,935,057号明細書;米国特許第7,946,984号明細書;米国特許第7,949,381号明細書;米国特許第7,955,261号明細書;米国特許第7,959,569号明細書;米国特許第7,970,448号明細書;米国特許第7,974,672号明細書;米国特許第7,976,492号明細書;米国特許第7,979,104号明細書;米国特許第7,986,986号明細書;米国特許第7,998,071号明細書;米国特許第8,000,901号明細書;米国特許第8,005,524号明細書;米国特許第8,005,525号明細書;米国特許第8,010,174号明細書;米国特許第8,027,708号明細書;米国特許第8,050,731号明細書;米国特許第8,052,601号明細書;米国特許第8,053,018号明細書;米国特許第8,060,173号明細書;米国特許第8,060,174号明細書;米国特許第8,064,977号明細書;米国特許第8,073,519号明細書;米国特許第8,073,520号明細書;米国特許第8,118,877号明細書;米国特許第8,128,562号明細書;米国特許第8,133,178号明細書;米国特許第8,150,488号明細書;米国特許第8,155,723号明細書;米国特許第8,160,669号明細書;米国特許第8,160,671号明細書;米国特許第8,167,801号明細書;米国特許第8,170,803号明細書;米国特許第8,195,265号明細書;米国特許第8,206,297号明細書;米国特許第8,216,139号明細書;米国特許第8,229,534号明細書;米国特許第8,229,535号明細書;米国特許第8,229,536号明細書;米国特許第8,231,531号明細書;米国特許第8,233,958号明細書;米国特許第8,233,959号明細書;米国特許第8,249,684号明細書;米国特許第8,251,906号明細書;米国特許第8,255,030号明細書;米国特許第8,255,032号明細書;米国特許第8,255,033号明細書;米国特許第8,257,259号明細書;米国特許第8,260,393号明細書;米国特許第8,265,725号明細書;米国特許第8,275,437号明細書;米国特許第8,275,438号明細書;米国特許第8,277,713号明細書;米国特許第8,280,475号明細書;米国特許第8,282,549号明細書;米国特許第8,282,550号明細書;米国特許第8,285,354号明細書;米国特許第8,287,453号明細書;米国特許第8,290,559号明細書;米国特許第8,290,560号明細書;米国特許第8,290,561号明細書;米国特許第8,290,562号明細書;米国特許第8,292,810号明細書;米国特許第8,298,142号明細書;米国特許第8,311,749号明細書;米国特許第8,313,434号明細書;米国特許第8,321,149号明細書;米国特許第8,332,008号明細書;米国特許第8,346,338号明細書;米国特許第8,364,229号明細書;米国特許第8,369,919号明細書;米国特許第8,374,667号明細書;米国特許第8,386,004号明細書;および米国特許第8,394,021号明細書において開示されている。
好ましい実施形態の態様との併用に適切である方法と装置が米国特許出願公開第2003−0032874−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0033132−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0051427−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0090607−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0176136−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0245799−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0015020−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0016700−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0020188−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0020190−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0020191−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0020192−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0036140−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0036143−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0040402−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0068208−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0142651−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0155180−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0198864−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0200020−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0200022−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0200970−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0204536−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0224108−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0235285−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0249381−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0252027−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0253012−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0257995−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0258761−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0263763−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0270922−A1号明細書;米国特許出願公開第2006−0270923−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0027370−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0032706−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0032718−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0045902−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0059196−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0066873−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0173709−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0173710−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0208245−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0208246−A1号明細書;米国特許出願公開第2007−0232879−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0045824−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0083617−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0086044−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0108942−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0119703−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0119704−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0119706−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0183061−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0183399−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0188731−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0189051−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0194938−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0197024−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0200788−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0200789−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0200791−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0214915−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0228054−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0242961−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0262469−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0275313−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0287765−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0306368−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0306434−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0306435−A1号明細書;米国特許出願公開第2008−0306444−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0018424−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0030294−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0036758−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0036763−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0043181−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0043182−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0043525−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0045055−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0062633−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0062635−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0076360−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0099436−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0124877−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0124879−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0124964−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0131769−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0131777−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0137886−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0137887−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0143659−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0143660−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0156919−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0163790−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0178459−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0192366−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0192380−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0192722−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0192724−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0192751−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0203981−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0216103−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0240120−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0240193−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0242399−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0242425−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0247855−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0247856−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0287074−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0299155−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0299156−A1号明細書;米国特許出願公開第2009−0299162−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0010331−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0010332−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0016687−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0016698−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0030484−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0036215−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0036225−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0041971−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0045465−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0049024−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0076283−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0081908−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0081910−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0087724−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0096259−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0121169−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0161269−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168540−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168541−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168542−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168543−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168544−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168545−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168546−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0168657−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174157−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174158−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174163−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174164−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174165−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174166−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0174167−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0179401−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0179402−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0179404−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0179408−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0179409−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0185065−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0185069−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0185070−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0185071−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0185075−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0191082−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0198035−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0198036−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0212583−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0217557−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0223013−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0223022−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0223023−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0228109−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0228497−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0240975−A1号明細書;米国特許出願公開第号明細書2010−0240976C1;米国特許出願公開第2010−0261987−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0274107−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0280341−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0286496−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0298684−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0324403−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0331656−A1号明細書;米国特許出願公開第2010−0331657−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0004085−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0009727−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−00240
43−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0024307−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0027127−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0027453−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0027458−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0028815−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0028816−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0046467−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0077490−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0118579−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0124992−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0125410−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0130970−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0130971−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0130998−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0144465−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0178378−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0190614−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0201910−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0201911−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0218414−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0231140−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0231141−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0231142−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0253533−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0263958−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0270062−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0270158−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0275919−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0290645−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0313543−A1号明細書;米国特許出願公開第2011−0320130−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0035445−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0040101−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0046534−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0078071−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0108934−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0130214−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0172691−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0179014−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0186581−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0190953−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0191063−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0203467−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0209098−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215086−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215087−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215201−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215461−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215462−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0215496−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0220979−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0226121−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0228134−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0238852−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0245448−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0245855−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0255875−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0258748−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0259191−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0260323−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0262298−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0265035−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0265036−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0265037−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0277562−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0277566−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0283541−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0283543−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0296311−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0302854−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0302855−A1号明細書;米国特許出願公開第2012−0323100−A1号明細書;米国特許出願公開第2013−0012798−A1号明細書;米国特許出願公開第2013−0030273−A1号明細書;米国特許出願公開第2013−0035575−A1号明細書;米国特許出願公開第2013−0035865−A1号明細書;米国特許出願公開第2013−0035871−A1号明細書;米国特許出願公開第2005−0056552−A1号明細書;および米国特許出願公開第2005−0182451−A1号明細書において開示されている。
好ましい実施形態の態様との併用に適切である方法と装置が1999年11月22日に出願された「分析物レベルを決定するための装置と方法(DEVICE AND METHOD FOR DETERMINING ANALYTE LEVELS)」という表題の米国特許出願第09/447,227号;2010年7月1日に出願された「血管内センサーのための筐体(HOUSING FOR AN INTRAVASCULAR SENSOR)」という表題の米国特許出願第12/828,967号;2012年5月1日に出願された「連続分析物センサー用二重電極系(DUAL ELECTRODE SYSTEM FOR A CONTINUOUS ANALYTE SENSOR)」という表題の米国特許出願第13/461,625号;2012年8月24日に出願された「連続分析物センサー用高分子膜(POLYMER MEMBRANES FOR CONTINUOUS ANALYTE SENSORS)」という表題の米国特許出願第13/594,602号;2012年8月24日に出願された「連続分析物センサー用高分子膜(POLYMER MEMBRANES FOR CONTINUOUS ANALYTE SENSORS)」という表題の米国特許出願第13/594,734号;2012年9月7日に出願された「センサーの校正のための分析物センサーデータ処理のための系と方法(SYSTEM AND METHODS FOR PROCESSING ANALYTE SENSOR DATA FOR SENSOR CALIBRATION)」という表題の米国特許出願第13/607,162号;2012年9月21日に出願された「センサーデータの処理と伝達のための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA)」という表題の米国特許出願第13/624,727号;2012年9月21日に出願された「センサーデータの処理と伝達のための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA)」という表題の米国特許出願第13/624,808号;2012年9月21日に出願された「センサーデータの処理と伝達のための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING AND TRANSMITTING SENSOR DATA)」という表題の米国特許出願第13/624,812号;2013年1月2日に出願された「非定常ノイズによって実質的に影響を受けないシグナルノイズ比を有する分析物センサー(ANALYTE SENSORS HAVING A SIGNAL−TO−NOISE RATIO SUBSTANTIALLY UNAFFECTED BY NON−CONSTANT NOISE)」という表題の米国特許出願第13/732,848号;2013年1月3日に出願された「分析物センサーの生体検出の目的(END OF LIFE DETECTION FOR ANALYTE SENSORS)」という表題の米国特許出願第13/733,742号;2013年1月3日に出願された「分析物センサーの異常値の検出(OUTLIER DETECTION FOR ANALYTE SENSORS)」という表題の米国特許出願第13/733,810号;2013年1月15日に出願された「センサーデータ処理のための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR PROCESSING SENSOR DATA)」という表題の米国特許出願第13/742,178号;2013年1月16日に出願された「感度が良く、特異的なアラームを提供するための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR PROVIDING SENSITIVE AND SPECIFIC ALARMS)」という表題の米国特許出願第13/742,694号;2013年1月16日に出願された「警報が誘起された後の宿主の血糖状態を動的且つ知的にモニタリングするための系と方法(SYSTEMS AND METHODS FOR DYNAMICALLY AND INTELLIGENTLY MONITORING A HOST’S GLYCEMIC CONDITION AFTER ANALERT IS TRIGGERED)」という表題の米国特許出願第13/742,841号;および2013年1月23日に出願された「移植可能センサーに対する温度の影響を補償するための装置、系、および方法(DEVICES, SYSTEMS, AND METHODS TO COMPENSATE FOR EFFECTS OF TEMPERATURE ON IMPLANTABLE SENSORS)」という表題の米国特許出願第13/747,746号において開示されている。
図面およびこれまでの記述の中に本開示が例示および説明されているが、そのような例示および説明は例証的または模範的であって限定的ではないと考えられるべきである。本開示は開示された実施形態に限定されない。図面、本開示、および添付されている特許請求の範囲を検討することにより、特許請求されている本開示を実施する当業者は開示された実施形態の変更を理解することができる。
本明細書において引用されている全ての参照文献は参照により全体が本明細書に組み込まれる。参照により組み込まれている刊行物および特許または特許出願が本明細書に含まれる開示と矛盾する場合に限り、本明細書があらゆるそのような矛盾する文献の上位になり、および/またはあらゆるそのような矛盾する文献に勝るものとする。
別途定義されない限り(技術用語および科学用語を含む)全ての用語に当業者にとってのそれらの通常的、且つ、慣用的な意味が与えられ、且つ、全ての用語は特別な意味または特例的な意味に、本明細書において明らかにそのように定義されない限り、限定されない。本開示のある特定の特徴または態様を記載するときの特定の用語法の使用は、その用語法が本明細書において再定義されてその用語法に関連する本開示の特徴または態様のあらゆる特定の特徴を含むように限定されていることを意味すると理解されるべきではないことに留意されたい。本願において使用されている用語および語句およびそれらの派生語、特に添付されている特許請求の範囲において使用されているものは、別途明確に記述されていない限り、限定的なものではなく、非限定的なものであると解釈されるべきである。前記の例として、「含む(including)」という用語は「限定されないが、〜を含む(includeing, without limitation)」、「含むが、限定されない(including but not limited to)」またはそのようなものを意味すると読解されるべきであり、「含む(comprising)」は、本明細書において使用される場合、「含む(including)」、「含有する(containing)」または「〜を特徴とする(characterized by)」と同義であり、且つ、包括的または非限定的であって、追加の列挙されていない要素または方法ステップを除外せず、「有する(having)」という用語は「少なくとも〜を有する(having at least)」と解釈されるべきであり、「含む(includes)」という用語は「含むが、限定されない(includes but is not limited to)」と解釈されるべきであり、「例(example)」という用語は議論されている事物の網羅的リストまたは限定的リストではなく、その模範例を提供するために使用され、「公知の(known)」、「通常の(normal)」、「標準的(standard)」のような形容詞および同様の意味の用語は記載されている事物を所与の期間または所与の時点で利用可能である事物に限定するものと解釈されるべきではなく、代わりに現在または将来のあらゆる時点で利用可能または公知であり得る公知の、通常の、または標準的な技術を包含すると読解されるべきであり、「好ましくは(preferably)」、「好ましい(preferred)」、「所望の(desired)」、または「望ましい(desirable)」のような用語および同様の意味の言葉の使用はある特定の特徴が本発明の構造または機能にとって重要(critical)、必須(essential)、またはかなり重要(even important)であることを意味すると理解されるべきではなく、代わりに本発明の特定の実施形態において利用されても利用されなくてもよい代替的または追加的特徴を強調することを単に意図されていると理解されるべきである。同様に、接続詞「および(and)」で連結されている事物からなる群はそのグループ化で提示されている事物のそれぞれ全てのものが必要とされると読解されるべきではなく、別途明確に記述されていない限りむしろ「および/または(and/or)」として読解されるべきである。同様に、接続詞「または(or)」で連結されている事物からなる群はその群の間での相互除外性を必要とすると読解されるべきではなく、別途明確に記述されていない限りむしろ「および/または(and/or)」として読解されるべきである。
ある範囲の値が与えられた場合、その範囲の上限と下限、およびその上限と下限の間の各介在値が実施形態に包含されることが理解される。
実質的にあらゆる複数形および/または単数形の用語の本明細書における使用に関して当業者は内容および/または妥当性に対して適切であるように複数形を単数形に、および/または単数形を複数形に訳出することができる。明瞭にするために本明細書において様々な単数形/複数形の用語を並べ替えて明確に記載してもよい。不定冠詞「a」または「an」は複数のものを除外しない。単一の処理装置または他の単位が特許請求の範囲に列挙されている幾つかの事物の機能を満たすことがあり得る。ある特定の(複数の)手段が相互に異なる従属請求項において列挙されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを効果的に用いることができないということを表すものではない。特許請求の範囲におけるあらゆる引用符号は範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
当業者は、特定の数の請求項の列挙事項を紹介することが意図されている場合にはそのような意図はその請求項に明確に列挙され、そのような列挙事項が存在しない場合にはそのような意図は存在しないことをさらに理解する。例えば、理解の一助として、後続の添付されている特許請求の範囲は請求項の列挙事項を紹介するために「少なくとも1つ」および「1つ以上の」という冠辞の使用を含むことがある。しかしながら、そのような語句を使用することが、同じ請求項が「1つ以上の」または「少なくとも1つ」という冠辞と「a」または「an」のような不定冠詞を含むときであっても、不定冠詞によって請求項の列挙事項を紹介することによってそのような列挙事項を1つだけ含む実施形態にそのように紹介された請求項の列挙事項を含むあらゆる特定の請求項が限定されることを意味すると解釈されるべきではなく(例えば、「a」および/または「an」は「少なくとも1つ」または「1つ以上の」を意味すると通常は解釈されるべきである)、同じことが請求項の列挙事項を紹介するために使用される定冠詞の使用に当てはまる。さらに、特定の数の紹介された請求項の列挙事項が明確に列挙されている場合であってもそのような列挙はその列挙された数を少なくとも意味する(例えば、他の修飾句を有しない「2つの列挙事項」の単なる列挙は通常は少なくとも2つの列挙事項、または2つ以上の列挙事項を意味する)と通常は解釈されるべきであると当業者は理解する。さらに、「A、B、およびCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する表記法が使用される例では、そのような構文は概して当業者によって理解されるであろう意味で意図されている(例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つを有する系」はAのみを有する系、Bのみを有する系、Cのみを有する系、AとBを共に有する系、AとCを共に有する系、BとCを共に有する系、ならびに/またはA、BおよびCを共に有する系などを含むが、これらに限定されない。)。「A、B、またはCなどのうちの少なくとも1つ」に類似する表記法が使用される例では、そのような構文は概して当業者によって理解されるであろう意味で意図されている(例えば、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つを有する系」はAのみを有する系、Bのみを有する系、Cのみを有する系、AとBを共に有する系、AとCを共に有する系、BとCを共に有する系、ならびに/またはA、BおよびCを共に有する系などを含むが、これらに限定されない。)。当業者は、2つ以上の代替的な用語を提示する事実上あらゆる離接語および/または離接句が、明細書、特許請求の範囲、または図面の中であろうとなかろうと、それらの用語のうちの1つ、それらの用語のうちのどちらか、または両方の用語を含む可能性を予期していると理解されるべきであることをさらに理解する。例えば、「AまたはB」という語句は「A」または「B」または「AおよびB」の可能性を含むと理解される。
本明細書において使用されている成分、反応条件などの量を表す全ての数は全ての例において「約」という用語によって修飾されているものと理解されるべきである。よって、本明細書において記載される数値パラメーターは、反対であると指示されない限り、獲得が求められている所望の特性に応じて変化し得る近似値である。均等論の適用を本願に対する優先権を主張するあらゆる出願におけるあらゆる請求項の範囲に限定することを試みるものではないが、最低限でも各数値パラメーターは有効数字および通常の丸め法を考慮して解釈されるべきである。
さらに、前述の事が明瞭性と理解を目的として例証と実施例を用いて幾らか詳細に説明されてきたが、ある特定の変更と改変を実行することができることは当業者にとって明らかである。したがって、その説明と実施例が本発明の範囲を本明細書に記載される特定の実施形態と実施例に限定すると解釈されるべきではなく、むしろ本発明の真の範囲と精神を備えるあらゆる改変と代替を包含するとも解釈されるべきである。

Claims (34)

  1. 分析物の濃度の測定装置であって、
    分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサー、および
    前記センサー上に位置する感応膜であって、前記感応膜を通り抜ける前記分析物の流動を制御するように構成されている拡散抵抗ドメインを含む前記感応膜
    を含み、前記拡散抵抗ドメインが基礎重合体と1種類以上の双性イオン性化合物を含み、且つ、前記基礎重合体が親水性領域と疎水性領域の両方を含む、前記装置。
  2. 前記拡散抵抗ドメイン中の前記1種類以上の双性イオン性化合物の量が前記抵抗ドメインの約10重量%未満である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記拡散抵抗ドメイン中の前記1種類以上の双性イオン性化合物の量が前記抵抗ドメインの約5重量%未満である、請求項1に記載の装置。
  4. 前記1種類以上の双性イオン性化合物がベタイン化合物またはその誘導体を含む、請求項1に記載の装置。
  5. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、カルボキシルベタイン化合物、スルホベタイン化合物、ホスホルベタイン化合物、およびそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種類の化合物を含む、請求項1に記載の装置。
  6. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、コカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)、ポリ(スルホベタイン)、およびそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種類の化合物を含む、請求項1に記載の装置。
  7. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、ポリ(カルボキシベタイン)、ポリ(スルホベタイン)、およびそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種類の化合物を含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記感応膜が、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、およびウリカーゼからなる群より選択される酵素を含む酵素ドメインをさらに含む、請求項1に記載の装置。
  9. 前記酵素がグルコース酸化酵素である、請求項8に記載の装置。
  10. 前記基礎重合体が、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む、請求項1に記載の装置。
  11. 前記ポリウレタンがポリウレタン共重合体である、請求項10に記載の装置。
  12. 前記基礎重合体がポリウレタンである、請求項1に記載の装置。
  13. 前記センサーが電極を含む、請求項1に記載の装置。
  14. 前記装置が分析物濃度の連続測定用に構成されている、請求項1に記載の装置。
  15. 前記分析物がグルコースである、請求項1に記載の装置。
  16. 前記拡散抵抗ドメインが一元的生体防御/拡散抵抗ドメインである、請求項1に記載の装置。
  17. 分析物の濃度の測定装置であって、
    分析物の濃度に関連する信号を発生するように構成されているセンサー、および
    前記センサー上に位置する感応膜
    を含み、前記センサーから最も遠位にある前記感応膜の表面が1種類以上の双性イオン性化合物を含む被覆で被覆されている、前記装置。
  18. 前記センサーから最も遠位にある前記感応膜の前記表面が前記1種類以上の双性イオン性化合物との架橋用に構成されている表面活性末端基を含み、且つ、前記1種類以上の双性イオン性化合物が前記表面活性末端基に架橋されている、請求項17に記載の装置。
  19. 前記センサー膜の前記表面上の前記被覆がヒドロゲルではない、請求項17に記載の装置。
  20. 前記1種類以上の双性イオン性化合物がベタイン化合物またはその誘導体を含む、請求項17に記載の装置。
  21. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、カルボキシルベタイン化合物、スルホベタイン化合物、ホスホルベタイン化合物、およびそれらの誘導体からなる群より選択される少なくとも1種類の化合物を含む、請求項17に記載の装置。
  22. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、コカミドプロピルベタイン、オレアミドプロピルベタイン、オクチルスルホベタイン、カプリリルスルホベタイン、ラウリルスルホベタイン、ミリスチルスルホベタイン、パルミチルスルホベタイン、ステアリルスルホベタイン、ベタイン(トリメチルグリシン)、オクチルベタイン、ホスファチジルコリン、グリシンベタイン、ポリ(カルボキシベタイン)、ポリ(スルホベタイン)、およびそれらの誘導体からなる群より選択される1種類以上の化合物を含む、請求項17に記載の装置。
  23. 前記1種類以上の双性イオン性化合物が、ポリ(カルボキシベタイン)、ポリ(スルホベタイン)、およびそれらの誘導体からなる群より選択される1種類以上の化合物を含む、請求項17に記載の装置。
  24. 前記ベタイン化合物またはその誘導体がベタインの加水分解性陽イオン性エステルである、請求項20に記載の装置。
  25. 前記ベタインの加水分解性陽イオン性エステルが陽イオン性ポリ(カルボキシベタイン)エステルである、請求項24に記載の装置。
  26. 前記感応膜が、グルコース酸化酵素、グルコース脱水素酵素、ガラクトース酸化酵素、コレステロール酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、アルコール酸化酵素、乳酸酸化酵素、およびウリカーゼからなる群より選択される酵素を含む酵素ドメインをさらに含む、請求項17に記載の装置。
  27. 前記酵素がグルコース酸化酵素である、請求項26に記載の装置。
  28. 前記センサー膜が前記センサーの最も遠位に位置する生体防御ドメインを含み、且つ、前記生体防御ドメインが、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む、請求項17に記載の装置。
  29. 前記ポリウレタンがポリウレタン共重合体である、請求項28に記載の装置。
  30. 前記基礎重合体がポリウレタンである、請求項28に記載の装置。
  31. 前記センサー膜が、エポキシ、ポリオレフィン、ポリシロキサン、ポリエーテル、ポリアクリレート、ポリエステル、ポリカーボネート、およびポリウレタンからなる群より選択される少なくとも1種類の重合体を含む一元的生体防御/拡散抵抗ドメインを含む、請求項17に記載の装置。
  32. 前記センサーが電極を含む、請求項17に記載の装置。
  33. 前記装置が分析物濃度の連続測定用に構成されている、請求項17に記載の装置。
  34. 前記分析物がグルコースである、請求項17に記載の装置。
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