JP2021161837A - 仕上施工用化粧板セットの供給施工システム - Google Patents

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Abstract

【課題】施工が容易な仕上施工用化粧板セットを施工現場に段取りよく提供する。【解決手段】建築物の内装デザインに合わせて仕上施工用化粧板の色柄を決定するステップと、施工図面の割付けに合わせて必要な数量揃えるステップと、施工の順番に重ねて梱包した仕上施工用化粧板セットを形成するステップと、前記仕上施工用化粧板セットを施工現場へ供給するステップと、前記施工現場において前記仕上施工用化粧板セットから施工する順番に取り出した仕上施工用化粧板を、前記施工図面の割付けに従って壁又は天井の下貼りボード面へ施工するステップとを含む仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。【選択図】なし

Description

本発明は、仕上施工用化粧板セットの供給施工システム、より詳しくは建築物の内装壁及び天井の下貼り面に対し、仕上材である化粧板を簡便に、かつ、効率よく施工するための供給施工システムに関する。
従来から、建築物の内装仕上材として繊維強化セメント板等の窯業系材料を基板とし、その表面に塗膜層を形成し、あるいは化粧フィルムを接着した、不燃性の窯業系化粧板等が広く使われている。窯業系化粧板は、工場生産により化粧面の品質が安定しており、施工後の現場塗装も必要無いため工期が短縮できるといったメリットがある。また、建築基準法の内装制限を受けるような大型の建築物に必要な不燃性能を容易に確保出来ることも窯業系化粧板が普及した要因といえる。
化粧板の施工方法としては、軽量鋼製下地あるいは木造下地等に、せっこうボード等をビス留めした下地を組み、その上に仮止め用の両面粘着テープと弾性接着剤を併用して固定する、いわゆる接着工法が主流となっている(特許文献1)。この接着工法では、施工直後の固定を仮止め用の両面粘着テープが担い、その後に弾性接着剤が硬化することで恒久的に固定される構成となっており、ビス留めに比べて仕上がりがきれいなため広く採用されている。また、こうした従来型の接着工法の改良技術として、弾性接着剤の代わりに硬化性を有する接着剤を塗布した両面接着テープを用い、これを仮止め用の両面粘着テープと併用することによりテープのみで行える施工方法も提案されている(特許文献2)。
特開平4−312671号公報 特開平7−18818号公報 特開2020−20171
しかし、特許文献1のような接着工法では、現場での弾性接着剤の塗布に手間と時間がかかり、また作業者の違いによって弾性接着剤の塗布量にばらつきが生じ易いことから、施工品質の確保という面の不安もある。近年、建築現場においては慢性的な労働力不足と作業者の高齢化が進む傾向にあり、これに対応すべく現状よりも効率が良く、より簡易的な内装材の施工方法に対する要求が高まっている。特許文献2のようにテープのみで行える施工方法は、一見すると簡易で効率が良い施工方法と考えられるが、硬化性を有する両面接着テープは、使用するまでの保存安定性等に問題があり、また併用する仮止め用の両面粘着テープとの使い分けが繁雑となるため、取り違えが生じた場合には脱落等のリスクが生じるといった問題がある。
また、近年の建築現場では環境への影響に配慮した廃棄物の削減が望まれており、内装用のボード類においても現場での切断加工による端材発生への対策が求められている。現場で発生した端材を回収して建材メーカーで原料としてリサイクルする方法、出荷前に施工図面の割付けに合わせて切断加工するプレカット方法などが検討されている。しかし、原料としてリサイクルするためには適切に分別回収する仕組みが必要であり、かつ、接着剤などの異物が付着していないことが条件となるため化粧板のように塗装を施したり化粧フィルムが貼られたりしている場合にはリサイクルに適さないという問題がある。また、プレカットは一部では行われているものの、施工図面との対応や配送から現場施工までの段取り等を適切に行うための情報管理に手間がかかることなどからあまり普及していないのが実情である。
従って、本発明の課題は、仕上施工用化粧板の固定作業の効率が良好で、操作が簡便かつ品質の安定した施工が可能であり、かつ、現場での切断加工が不要な仕上施工用化粧板セットを適切に対象となる施工現場へ供給して施工するシステムを提供することにある。
そこで本発明者は、前記の問題点を解決するため、施工を行う内装の壁及び/又は天井の下貼りボードをせっこうボード及びけい酸カルシウム板とし、仕上材を化粧けい酸カルシウム板として、双方の被着面に対する接着性が良好な粘着剤層について検討した結果、特にせっこうボードの表面材である板紙に対する粘着特性が特に重要であることをつきとめるに至った。そこで、せっこうボードの表面材である板紙に対し良好な粘着特性を有する長期的に安定な粘着剤を選定し、これを長期にわたって安定した弾性を有するポリマーフォーム基材の両面に塗布した両面粘着テープを開発し、当該両面粘着テープのみを用いて下張りボードと仕上施工用化粧板とを圧着固定することにより、従来の仮止め用両面粘着テープが担う初期接着力と、硬化性の接着剤が担う恒久接着力の両方の機能を担保できる施工方法を見出し、特許出願を行った(特許文献3)。
そして、更なる施工の効率化と現場での切断加工を不要にして現場端材の発生を抑えるための工夫について検討を重ねた結果、以下の(1)〜(3)を特定の条件で組み合わせることにより、これまでに無い仕上施工用化粧板の供給施工システムを構築することが可能となることを見いだし、本発明を完成した。(1)前記両面粘着テープには作業性の面から少なくとも片側の面に剥離ライナーを備えておき、出荷前の仕上施工用化粧板の裏面にあらかじめ前記両面粘着テープを適切に配置し圧着しておくことで、施工現場では剥離ライナーを剥がして施工位置に合わせて下張りボード面へ圧着するだけの作業にできること。(2)施工図面の割付けに合わせてプレカットし、かつ、施工する順番に合わせて重ねてセット化することで作業手順を効率化できること。(3)施工図面、その施工図面に対応する仕上施工用化粧板セット及び施工現場を、二次元シンボルコード又はRFタグあるいはその両方を用いて関連付けておくことにより必要な情報管理と供給ができること。
なお、ここで言う割付けとは、施工図面等に示されたもので、実際に施工する壁や天井に対し、仕上施工用化粧板の寸法や施工位置を規定したものを指す。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔3〕を提供するものである。
〔1〕施工する建築物の内装デザインに合わせて仕上施工用化粧板の色柄を決定するステップと、決定した色柄の仕上施工用化粧板を施工図面の割付けに合わせて切断加工して必要な数量揃えるステップと、揃えた仕上施工用化粧板それぞれの裏面に両面粘着テープを配置し圧着したのち施工する順番に取り出せるよう梱包した仕上施工用化粧板セットを形成するステップと、前記施工図面に対応した施工現場へ前記仕上施工用化粧板セットを供給するステップと、前記施工現場において前記仕上施工用化粧板セットから施工する順番に取り出した仕上施工用化粧板を、その裏面に配置し圧着された前記両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから前記施工図面の割付けに従って壁又は天井の下貼りボード面へ圧着して施工するステップとを含む仕上施工用化粧板セットの供給施工システムであって、前記仕上施工用化粧板の裏面にあらかじめ配置し圧着された両面粘着テープのみでの施工が可能であり、かつ、二次元シンボルコード及び/又はRFタグを用いて前記施工図面と前記仕上施工用化粧板セットとを関連付けることにより、仕上施工用化粧板セットが目的の施工現場へ確実に供給され施工されるようにしたことを特徴とする仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。
〔2〕前記仕上施工用化粧板セットは、仕上施工用化粧板及び裏面に配置し圧着された両面粘着テープへのダメージを抑えられるよう梱包され施工の順番に合わせて分割されており、かつ、施工現場の段取りで必要となる前記仕上施工用化粧板セットの分割の順番に関する情報も前記二次元シンボルコード及び/又はRFタグにて一括管理することを特徴とする〔1〕に記載の仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。
〔3〕前記下貼りボードがせっこうボード又はけい酸カルシウム板であり、
かつ、前記仕上施工用化粧板が、かさ密度0.6〜1.2g/cmの化粧けい酸カルシウム板であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕のいずれかに記載の仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。
本発明の仕上施工用化粧板セットの供給施工システムによれば、施工図面の割付けに対応して切断加工し、裏面に両面粘着テープを配置し圧着して施工の順番に合わせて重ねられた仕上施工用化粧板セットを、当該施工図面に対応した施工現場へ適切に配送し、効率よく施工することが可能であり、現場での切断加工が不要であることから現場端材による廃棄物の発生を削減することができる。
本発明に用いる両面粘着テープの基本構造を示す図である。 仕上施工用化粧板裏面への両面粘着テープの配置例を示す図である。 両面粘着テープの平面引張試験方法の概要を示す図である。
以下、上記した本発明に係る仕上施工用化粧板セットの供給施工システムの実施の形態を、詳細に説明する。
本発明の仕上施工用化粧板セットの供給施工システムは、施工する建築物の内装デザインに合わせて仕上施工用化粧板の色柄を決定するステップと、決定した色柄の仕上施工用化粧板を施工図面の割付けに合わせて切断加工して必要な数量揃えるステップと、揃えた仕上施工用化粧板それぞれの裏面に両面粘着テープを配置し圧着したのち施工する順番に取り出せるよう梱包した仕上施工用化粧板セットを形成するステップと、前記施工図面に対応した施工現場へ前記仕上施工用化粧板セットを供給するステップと、前記施工現場において前記仕上施工用化粧板セットから施工する順番に取り出した仕上施工用化粧板を、その裏面に配置し圧着された前記両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから前記施工図面の割付けに従って壁又は天井の下貼りボード面へ圧着して施工するステップとを含む仕上施工用化粧板セットの供給施工システムである。
まず、施工する建築物の内装デザインに合わせて仕上施工用化粧板の色柄を決定するステップにおいては、化粧板のカタログあるいはサンプル帳等を用いて顧客との打合せを行い、施工部位ごとに内装デザインに合わせた仕上施工用化粧板の色及び柄を決定する。必要に応じ、施工イメージをCG(コンピュータグラフィックス)などを用いて表現し、より顧客の要望に合わせた決定ができるようにすることが好ましい。
次に、決定した色柄の仕上施工用化粧板を施工図面の割付けに合わせて切断加工して必要な数量揃えるステップにおいては、まず施工図面を元に仕上施工用化粧板の必要数を拾い出して適合する化粧板を用意し、次にその中から切断加工が必要となる化粧板の加工寸法と数量のデータを切断工程に伝達して切断加工を依頼して、施工図面に対応した施工現場で必要となる数量を揃える。化粧板は、通常、定尺サイズと呼ばれる規定の寸法で生産されており、3尺×6尺サイズ、3尺×8尺サイズなどが一般的である。定尺サイズで施工するのが最も効率が良いが、実際の建築物では定尺サイズのままでは収まらない部位が発生するため、切断加工が必要となる。従来は現場合わせで切断加工していることが多いが、出荷前に切断加工する、いわゆるプレカットを採用することにより、現場での端材発生を抑制でき、しかも効率の良い板取りが可能となる。
次に、必要な数量揃えた仕上施工用化粧板それぞれの裏面に両面粘着テープを配置し圧着したのち施工する順番に取り出せるよう梱包した仕上施工用化粧板セットを形成するステップにおいては、まず前のステップで揃えた仕上施工用化粧板1枚ごとに、図1に示すような片側の面に剥離ライナー103を備えた両面粘着テープ10を、図2に示す例のように仕上施工用化粧板20の裏面側の外周端部から5〜10mmあけた位置に額縁状に配置して圧着し、当該両面粘着テープで額縁状に囲われた内側の部分にも長手方向に平行な向きで間隔をあけて少なくとも1本以上長手方向全長にわたって前記両面粘着テープを配置し圧着して施工が容易な仕上施工用化粧板とする。次に前記両面粘着テープを配置し圧着した仕上施工用化粧板を、施工図面から読み取った施工の順番に合わせて重ね合わせて梱包し、当該施工現場に合わせた化粧板セットとする。この際、重ねる枚数を適切に管理し、分割して積むことで化粧板及び両面粘着テープへのダメージを抑制する。
前記ダメージを抑えながら施工する順番に取り出せるよう梱包する方法としては、両面粘着テープを配置した化粧板の裏面に、弾性発泡樹脂体やエラストマー、段ボール、緩衝紙などで作られたシート状やブロック状、球体や凹凸形状とした緩衝材を、両面粘着テープと重ならない位置に適宜配置しながら積層する方法がある。パレットに積載する場合には、積載物の荷重が強く加わる下方に緩衝材の配置面積や硬度を増し、荷重によりつぶれにくい形態とするのがよく、パレットに対して上側の製品には緩衝材を削減したり化粧板の裏面に配置された両面粘着テープを緩衝材として用いてもよい。また積載パレットに、桟や積載ラックを設けて化粧板を差し込み保持すると重ね合わせた時の荷重を桟やラックに分配して、ダメージを抑制することができる。また、専用ラックを使って板を立てて積む場合、積み重ねることで生じる加重を排除できるうえ、専用ラックを回収して再利用することにより梱包資材による廃棄物の発生を抑制することもできる。さらに内装仕上化粧板の寸法の大きな製品と小さな製品を組み合わせて相互の空隙を利用して押しつぶされない形態で保持したり、箱状の内部にフィルムやネットで中空に保持できる構造とした収納容器を用いて、仕上施工用化粧板に局部的な荷重が加わりにくい状態として、収納容器を複数積み重ねてバンドや梱包フィルムで梱包してもよい。
また、分割された化粧板セットの施工順、対応する施工図面及び対象となる施工現場の情報等を記録した二次元シンボルコード及び/又はRFタグを少なくとも一梱包ごとに一つ以上添付しておき、当該情報に基づいて対象の施工現場への配送及び施工の段取りが可能となるよう情報管理する。
次に、前記施工図面に対応した施工現場へ前記仕上施工用化粧板セットを供給するステップにおいては、前記仕上施工用化粧板セットに添付された二次元シンボルコード及び/又はRFタグの情報に基づき、対象となる施工現場に対し必要なタイミングで当該施工現場の段取りに合わせて施工しやすい順番で供給する。二次元シンボルコード及び/又はRFタグにより詳細な情報を管理することで、施工現場の要求に合った対応が可能となる。
最後に、前記施工現場において前記仕上施工用化粧板セットから施工する順番に取り出した仕上施工用化粧板を、その裏面に配置し圧着された前記両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから前記施工図面の割付けに従って壁又は天井の下貼りボード面へ圧着して施工するステップにおいては、供給された仕上施工用化粧板セットから、段取りされた順番で仕上施工用化粧板を取り出し、裏面に配置し圧着された前記両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから対応する施工図面の割付けに従って下貼りボード面へ圧着し施工していく。この際、施工図面も二次元シンボルコード及び/又はRFタグの情報と関連付けておくことで、必要な仕上施工用化粧板セットが順番どおりに段取りされて供給されたことを容易に確認することが可能であり、施工時に問題が生じた場合にもどのステップでミスが発生したのかを推測することや、施工現場に問題となった仕上施工用化粧板セットを容易に再度供給することが可能である。
下貼りボードは、一般的な建築物の内装の下貼りに用いられているものが適用可能であり、せっこうボード、繊維強化セメント板、繊維強化せっこう板などの窯業系ボードのほか、合板やパーティクルボード等を適用することもできる。せっこうボードとしてはJIS A 6901に準拠したせっこうボード、強化せっこうボード、シージングせっこうボード等が適用可能であり、繊維強化セメント板としては、JIS A 5430に準拠したフレキシブルボード及びけい酸カルシウム板等が適用できる。これらのうち、せっこうボード及びけい酸カルシウム板は寸法変化が小さいことから下張りボードとして好適であり、一般的な使用環境ではせっこうボード、湿度の高い使用環境ではけい酸カルシウム板、と使い分けるのが特に好ましい。
本発明に用いる仕上施工用化粧板としては、窯業系化粧板、化粧合板、メラミン化粧板等、一般的な建築物の内装仕上に用いられている化粧板が適用可能であり、特に窯業系化粧板が好適である。窯業系化粧板は、基板となる窯業系ボードの片側の面に、塗装、印刷、シート貼り等により化粧層を形成させた建築材料であり、建築物の内装仕上材として広く用いられているものである。基板となる窯業系ボードとしては、特に限定されるものではないが、繊維強化セメント板、繊維強化せっこう板等が挙げられ、なかでもJIS A 5430に規定された繊維強化セメント板の一種であるけい酸カルシウム板は、かさ密度が0.6〜1.2g/cm3と軽量であり、かつ適度な柔軟性と強度を持つことから、本発明施工方法の適用に特に適している。
仕上施工用化粧板の化粧層を形成した側と反対側の面(裏面)は、前記両面粘着テープを用いた圧着による施工に適するよう含浸シーラー等を塗布しておくことが好ましい。含浸シーラーは、特に、VOC(揮発性有機化合物)の放散源とならないよう湿気硬化型のポリウレタン樹脂系シーラー等の無溶剤含浸シーラーあるいは水系含侵シーラーであることが好ましい。
本発明に用いる両面粘着テープの基本構成を図1に示す。弾性ポリマーフォームで形成された基材101の両面に粘着剤102が塗布されており、少なくともその片側の面には剥離ライナー103を備えている。これを紙管に巻き取るなどにより、1巻あたり10〜15m程度のテープとするのが両面粘着テープを手作業で仕上施工用化粧板の裏面に配置する場合の使用に適している。また、必要に応じて基材表面をプライマー処理することにより基材と粘着剤をより強固に接着しておくこともできる。
本発明で用いる両面粘着テープの接着力の目安としては、せっこうボードとシーラー処理してある化粧けい酸カルシウム板の裏面を両面粘着テープで接着し、接着面に対して垂直方向に引張って接着力を測定したときの平面引張強度が0.25MPa以上であることが好ましく、0.35MPa以上であることがより好ましい。
なお、ここでいう接着力とは、両面粘着テープを二つの被着体の間に挟んで圧着したのち、一定の養生期間後に当該二つの被着体を引きはがすのに必要な力であり、本発明の施工方法においては、仕上施工用化粧板を固定するための力に相当する。
平面引張試験の方法について具体的に説明する。試験方法の概要を図3に示す。まず、片側の面に剥離ライナーがついた20mm角の両面粘着テープ10を用意し、同じく20mm角の仕上施工用化粧板20の裏面に圧着し、さらに剥離ライナーを剥がした面を厚さ50mm角の下貼りボード30の表面中央部にあてがい、荷重5kgで10秒間圧着して試験体を作製し、これを室温で7日間養生する。次に、養生後の試験体の仕上施工用化粧板20の化粧面をエポキシ接着剤401で引張試験用治具402に接着し、せっこうボードを固定治具403に引っかけた状態で50mm/minの試験速度で引張試験を行って平面引張強度を測定する。本発明に適用可能な測定例では、厚さ1mm、幅20mmの弾性ポリマーフォーム基材(ポリエチレン系樹脂フォーム:引張弾性率約12.3MPa)の両面にアクリル系無溶剤粘着剤(主成分:ポリ2−エチルヘキシルアクリレート)を片面あたり約100μmの厚さで塗布して片側の面に紙製の剥離ライナーを付けた両面粘着テープを用い、仕上施工用化粧板として化粧けい酸カルシウム板(ステンド#400:(株)エーアンドエーマテリアル製)、下貼りボードとしてせっこうボード(タイガーボード:吉野石膏(株)製)をそれぞれ用いて平面引張強度を測定した結果、0.35MPaであった。
両面粘着テープに用いる基材としては、窯業系化粧板の裏面にある凹凸や、せっこうボードの下貼り表面の不陸を吸収し、施工時に均一な圧着力で貼り付けられるようにある程度の厚さと弾性を持つ弾性ポリマーフォームが適用される。好ましい材質としてはアクリルフォーム、ポリエステルフォーム、ポリエチレンフォームなどの弾性ポリマーフォームが挙げられるが、なかでもポリエチレンフォームは加工がしやすく安価なことから使いやすい素材といえる。ただし、通常の低密度ポリエチレン(LDPE)では、発泡剤を添加してシート状のポリマーフォームとした場合にやわらかすぎて弾性の足りないシートとなってしまう。このため、適度な弾性を持たせるためにエチレン・アクリル酸エチル共重合体などの別のエチレン系樹脂をブレンドして用いるのが好ましい。
また、当該弾性ポリマーフォーム基材は、厚さ0.5〜2.5mm、幅10〜100mmであることが、少ない使用量で確実な固定を実現する点で好ましい。より好ましくは厚さ1.0〜2.0mm、幅15〜45mmであり、さらに好ましくは、厚さ1.0〜2.0mm、幅20〜30mmである。さらに、独立気泡を多く含む成形体とすることにより、適度な弾性を安定して維持することができる。基材である弾性ポリマーフォームの特性としては、厚さ方向の発泡倍率が2.5〜10倍の範囲であるのが好ましい。また、厚さ1mmの基材(又は両面粘着テープ)を、幅20mm、長さ150mmの試験片(JIS K 7127 6.1.1試験片タイプ2)とし、チャックスパン100mm、引張速度300mm/minで長さ方向に引張ったときの引張弾性率(応力−ひずみ曲線における弾性域の回帰直線の傾き)が10〜20MPaであることが好ましく、10〜15MPaであることがより好ましい。引張弾性率が小さすぎると、軟らかすぎて窯業系化粧板を長期にわたって固定する場合に基材のひずみによるズレや浮きが発生しやすくなるため好ましくなく、大きすぎると硬すぎて下貼りの不陸を吸収できないため仕上がりの平面性に劣り、また窯業系化粧板裏面の凹凸とのなじみが悪くなるため十分な接着力を得ることができない。本来の使用目的からすると圧縮弾性率で評価するのが適当と考えられるが、厚さ1mm程度のシート状では圧縮試験が困難なため、代用特性として引張弾性率の値で評価した。
両面粘着テープに用いる粘着剤としては、長期にわたり強い粘着力を安定して維持できることが必要であり、アクリル系粘着剤やポリエステル系粘着剤などが有用である。特にアクリル系粘着剤は粘着力が強く、無溶剤での加工が容易であるため適している。建築物の内装材の施工に使われるものとしては、VOC(揮発性有機加工物)を発散しないものが好ましく、この点からも無溶剤アクリル系粘着剤が好適である。また、粘着剤は、アクリル樹脂等のベース材料に対し、粘着付与剤、架橋剤、老化防止剤等の各種添加剤を加えたものを使用することもできる。添加剤を加えることにより、強力な粘着力を長期間維持できるよう改良できると共に、本発明で用いる粘着剤においては、特に代表的な被着体の組み合わせであるせっこうボードの表面材(板紙)及びシーラー処理された窯業系化粧板の裏面に対する接着力が良好な粘着剤となるよう添加剤を調整して用いるのが好ましい。また、粘着剤の塗布量は、両面粘着テープの片面あたりの粘着層の厚みが80〜150μmとなるようにすることが好ましい。塗布量が少なすぎると窯業系化粧板の裏面の凹凸に入り込んで密着するのに不十分であり、多すぎると施工後に粘着剤層でズレを生じやすくなり、長期的な保持特性が低下する可能性がある。
本発明で用いられる両面粘着テープは、少なくともその片側の面に剥離ライナーを備えている。剥離ライナーは、紙又はプラスチックフィルムの表面に、長鎖アルキル系又はシリコーン系などの剥離剤を薄く塗布したものであり、使用する粘着剤の性質に合わせたものを適宜用いることができる。
本発明においては、仕上施工用化粧板の裏面に配置し圧着する両面粘着テープの面積の割合が、仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積の6〜20%、より好ましくは8〜20%となるよう配置されるのが適切である。圧着する両面粘着テープの面積の割合が仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積に対して小さすぎると仕上施工用化粧板を固定して支えるための接着力が不十分となり、脱落の危険性があるほか、仕上施工用化粧板の吸放湿による反りで周辺部が浮いたり剥がれたりするおそれがあるため好ましくなく、大きすぎると過剰に両面粘着テープのコストが膨らんで経済性が著しく低下するため好ましくない。
本発明で用いられる二次元シンボルコードとしては、QRコード(登録商標)、マイクロQRコード、DataMatrix、Maxiコード、Aztecコード、UCC/EANコンポジット、PDF417などがあげられ、なかでも汚れや破損に強くどの方向からでも読み取れるQRコードが適している。
本発明で用いられるRFタグとしては、ICタグ、無線タグ、電子タグ、RIFDタグなどがあげられる。
以上、本発明に係る仕上施工用化粧板セットの供給施工システムの実施の形態を説明したが、本発明は、既述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の技術的思想の範囲内において、種々の変更が可能であることは当然である。
本発明の仕上施工用化粧板セットの供給施工システムは、労働力不足に対応した作業効率の改善及び現場廃棄物の抑制に配慮した施工が可能であり、顧客の要望に適合した化粧板セットを確実に供給できるシステムであることから、内装仕上に化粧板を用いる施工現場において好適に利用することができる。
10:両面粘着テープ
101:基材
102:粘着剤
103:剥離ライナー
20:仕上施工用化粧板
30:下貼りボード
401:エポキシ接着剤
402:引張試験用治具
403:固定治具

Claims (3)

  1. 施工する建築物の内装デザインに合わせて仕上施工用化粧板の色柄を決定するステップと、決定した色柄の仕上施工用化粧板を施工図面の割付けに合わせて切断加工して必要な数量揃えるステップと、揃えた仕上施工用化粧板それぞれの裏面に両面粘着テープを配置し圧着したのち施工する順番に取り出せるよう梱包した仕上施工用化粧板セットを形成するステップと、前記施工図面に対応した施工現場へ前記仕上施工用化粧板セットを供給するステップと、前記施工現場において前記仕上施工用化粧板セットから施工する順番に取り出した仕上施工用化粧板を、その裏面に配置し圧着された前記両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから前記施工図面の割付けに従って壁又は天井の下貼りボード面へ圧着して施工するステップとを含む仕上施工用化粧板セットの供給施工システムであって、
    前記仕上施工用化粧板の裏面にあらかじめ配置し圧着された両面粘着テープのみでの施工が可能であり、
    かつ、二次元シンボルコード及び/又はRFタグを用いて前記施工図面と前記仕上施工用化粧板セットとを関連付けることにより、仕上施工用化粧板セットが目的の施工現場へ確実に供給され施工されるようにしたことを特徴とする仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。
  2. 前記仕上施工用化粧板セットは、仕上施工用化粧板及び裏面に配置し圧着された両面粘着テープへのダメージを抑えられるよう梱包され施工の順番に合わせて分割されており、
    かつ、施工現場の段取りで必要となる前記仕上施工用化粧板セットの分割の順番に関する情報も前記二次元シンボルコード及び/又はRFタグにて一括管理することを特徴とする請求項1に記載の仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。
  3. 前記下貼りボードがせっこうボード又はけい酸カルシウム板であり、
    かつ、前記仕上施工用化粧板が、かさ密度0.6〜1.2g/cmの化粧けい酸カルシウム板であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の仕上施工用化粧板セットの供給施工システム。

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