JP2021123953A - 内装仕上化粧板の施工方法 - Google Patents

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誠司 工藤
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剛 久保
拓 ▲柳▼橋
拓 ▲柳▼橋
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Abstract

【課題】確実に固定でき、簡便で作業効率の良好な化粧板の施工方法の提供。【解決手段】下貼りボードの表面に両面粘着テープのみで仕上施工用化粧板を固定する内装仕上化粧板の施工方法であって、壁または天井の下貼り面を形成する下貼りボードの表面に、仕上施工用化粧板の割付けにおける任意の仕上施工用化粧板の一方向の目地と平行又は直交する向きに、施工する下貼り面の全長又は全幅のほとんどにわたって前記両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本配置して圧着し、次いで前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしたのち、割付けに従って仕上施工用化粧板の裏面を前記スジ状に配置した両面粘着テープに圧着して固定する。【選択図】図3

Description

本発明は、化粧板の施工方法、より詳しくは建築物の内装壁および天井の下貼り面に対し、仕上材である化粧板を効率よく施工する方法に関する。
従来から、建築物の内装仕上材として繊維強化セメント板等の窯業系材料を基板とし、その表面に塗膜層を形成し、あるいは化粧フィルムを接着した、不燃性の窯業系化粧板等が広く使われている。窯業系化粧板は、工場生産により化粧面の品質が安定しており、施工後の現場塗装も必要無いため工期が短縮できるといったメリットがある。また、建築基準法の内装制限を受けるような大型の建築物に必要な不燃性能を容易に確保出来ることも窯業系化粧板が普及した要因といえる。
化粧板の施工方法としては、軽量鉄骨等に、せっこうボード等をビス留めした下地を組み、その上に仮止め用の両面粘着テープと弾性接着剤を併用して固定する、いわゆる接着工法が主流となっている(特許文献1)。この接着工法では、施工直後の固定を仮止め用の両面粘着テープが担い、その後に弾性接着剤が硬化することで恒久的に固定される構成となっており、ビス留めに比べて仕上がりがきれいなため広く採用されている。また、こうした従来型の接着工法の改良技術として、弾性接着剤の代わりに硬化性を有する接着剤を塗布した両面接着テープを用い、これを仮止め用の両面粘着テープと併用することによりテープのみで行える施工方法も提案されている(特許文献2)。
特開平4−312671号公報 特開平7−18818号公報
しかし、特許文献1のような接着工法では、現場での弾性接着剤の塗布に手間と時間がかかり、また作業者の違いによって弾性接着剤の塗布量にばらつきが生じ易いことから、施工品質の確保という面の不安もある。近年、建築現場においては慢性的な労働力不足と作業者の高齢化が進む傾向にあり、これに対応すべく現状よりも効率が良く、より簡易的な内装材の施工方法に対する要求が高まっている。特許文献2のようにテープのみで行える施工方法は、一見すると簡易で効率が良い施工方法と考えられるが、硬化性を有する両面接着テープは、使用するまでの保存安定性等に問題があり、また併用する仮止め用の両面粘着テープとの使い分けが繁雑となるため、取り違えが生じた場合には脱落等のリスクが生じるといった問題がある。
従って、本発明の課題は、化粧板の固定の効率が良好で、操作が簡便かつ品質の安定した施工方法を提供することにある。
そこで本発明者は、前記の問題点を解決するため、下貼りボードを主流であるせっこうボードとし、仕上材を各種化粧板として、双方の被着面に対する接着性が良好な粘着剤層について検討した結果、せっこうボードの表面材である板紙に対する粘着特性が特に重要であることをつきとめるに至った。そこで、せっこうボードの表面材である板紙に対し良好な粘着特性を有する長期的に安定な粘着剤を選定し、これを長期にわたって安定した弾性を有するポリマーフォーム基材の両面に塗布した両面粘着テープを開発し、当該両面粘着テープのみを用いて特定の条件でせっこうボードと化粧板とを圧着固定することにより、従来の仮止め用両面粘着テープが担う初期接着力と、硬化性の接着剤が担う恒久接着力の両方の機能を担保できる施工方法を見出した。
そして、更なる施工の効率化について検討を重ねた結果、前記両面粘着テープには作業性の面から少なくとも片側の面に剥離ライナーを備えておき、壁または天井の下貼り面を形成する下貼りボードの表面に、仕上施工用化粧板の割付けにおける任意の仕上施工用化粧板の一方向の目地と平行又は直交する向きに、前記両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本、施工する下貼り面の長さに合わせて配置して圧着しておき、次いで前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしたのち、割付けに従って仕上施工用化粧板の裏面を前記スジ状に配置した両面粘着テープに圧着して固定する施工方法により、個別に仕上施工用化粧板の裏面へ両面粘着テープをカットしながら圧着して準備したのち、剥離ライナーを随時剥がして一枚ずつ施工していく方法よりも遙かに効率よく施工することが可能であることを見いだし、本発明を完成した。
なお、ここで言う割付けとは、施工図面等に示されたもので、実際に施工する壁や天井に対し、仕上用内装化粧板の寸法や施工位置を規定したものを指す。
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔6〕を提供するものである。
〔1〕下貼りボードの表面に両面粘着テープのみで仕上施工用化粧板を固定する内装仕上化粧板の施工方法であって、前記両面粘着テープは少なくとも片側の面に剥離ライナーを備えており、壁または天井の下貼り面を形成する下貼りボードの表面に、仕上施工用化粧板の割付けにおける任意の仕上施工用化粧板の一方向の目地と平行又は直交する向きに、前記両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本、施工する下貼り面の長さに合わせて配置して圧着し、次いで前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしたのち、割付けに従って仕上施工用化粧板の裏面を前記スジ状に配置した両面粘着テープに圧着して固定することを特徴とする内装仕上化粧板の施工方法。
〔2〕前記下貼りボードがせっこうボードであり、かつ、前記仕上施工用の化粧板が窯業系化粧板であることを特徴とする〔1〕に記載の内装仕上化粧板の施工方法。
〔3〕前記スジ状に配置した両面粘着テープは、前記仕上施工用化粧板のそれぞれが複数の両面粘着テープと圧着するよう配置されており、かつ、圧着される両面粘着テープの面積の割合が前記仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積の6〜20%となるよう配置されていることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の内装仕上化粧板の施工方法。
〔4〕前記両面粘着テープは、厚さ0.5〜2.5mm、幅10〜100mmの弾性ポリマーフォーム基材の両面に、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤のうち一方又は両方を塗布してなるものであり、かつ、下貼りボードと仕上施工用化粧板裏面を前記両面粘着テープで接着したときの平面引張強度が0.25MPa以上であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。
〔5〕前記弾性ポリマーフォーム基材が、独立気泡を多量に含むアクリルフォーム、ポリエステルフォームまたはポリエチレンフォームであり、その引張弾性率が10〜20MPaであることを特徴とする〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。
〔6〕前記仕上施工用化粧板が、かさ密度0.6〜1.2g/cmの化粧けい酸カルシウム板であり、かつ、その裏面には含浸シーラーが塗布されていることを特徴とする〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。
本発明の内装仕上化粧板の施工方法によれば、下貼りボードで形成された下貼り面に対し、中間層に特定の厚さを有する弾性ポリマーフォーム基材を有する両面粘着テープのみを用いて効率よく仕上施工用化粧板を固定することが可能であり、更に、下貼りボードで形成された下貼り面へあらかじめ両面粘着テープを配置したのち、連続的に仕上用内装化粧板を圧着していくというきわめて効率的な施工が可能となることから、建設現場の労働力不足に対応しうる高効率かつ品質の安定した内装板の施工方法を提供することができる。
本発明に用いる両面粘着テープの基本構造を示す図である。 ボード貼り下貼り面への両面粘着テープの配置例を示す図である。 図2の下貼り面へ仕上施工用化粧板を圧着施工する過程を示す図である。 ボード貼り下貼り面への両面粘着テープの図2と異なる配置例を示す図である。 図4の下貼り面へ仕上施工用化粧板を圧着施工する過程を示す図である。 両面粘着テープの平面引張試験方法の概要を示す図である。
本発明の内装仕上化粧板の施工方法は、下貼りボードの表面に両面粘着テープのみで仕上施工用化粧板を固定する内装仕上化粧板の施工方法であって、前記両面粘着テープは少なくとも片側の面に剥離ライナーを備えており、壁または天井の下貼り面を形成する下貼りボードの表面に、仕上施工用化粧板の割付けにおける任意の仕上施工用化粧板の一方向の目地と平行又は直交する向きに、前記両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本、施工する下貼り面の長さに合わせて配置して圧着し、次いで前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしたのち、割付けに従って仕上施工用化粧板の裏面を前記スジ状に配置した両面粘着テープに圧着して固定することを特徴とする。
下貼りボードは、一般的な建築物の内装の下貼りに用いられているものが適用可能であり、せっこうボードが好適であるが、繊維強化セメント板、繊維強化せっこう板などの窯業系ボードのほか、合板やパーティクルボード等を適用することもできる。せっこうボードとしてはJIS A 6901に準拠したせっこうボード、強化せっこうボード、シージングせっこうボード等が適用できる。
本発明に用いる仕上施工用化粧板としては、窯業系化粧板、化粧合板、メラミン化粧板等、一般的な建築物の内装仕上に用いられている化粧板が適用可能であり、特に窯業系化粧板が好適である。窯業系化粧板は、基板となる窯業系ボードの片側の面に、塗装、印刷、シート貼り等により化粧層を形成させた建築材料であり、建築物の内装仕上材として広く用いられているものである。基板となる窯業系ボードとしては、特に限定されるものではないが、繊維強化セメント板、繊維強化せっこう板等が挙げられ、なかでもJIS A 5430に規定された繊維強化セメント板の一種であるけい酸カルシウム板は、かさ密度が0.6〜1.2g/cm3と軽量であり、かつ適度な柔軟性と強度を持つことから、本発明施工方法の適用に特に適している。
仕上施工用化粧板の化粧層を形成した側と反対側の面(裏面)は、前記両面粘着テープを用いた圧着による施工に適するよう含浸シーラー等を塗布しておくことが好ましい。含浸シーラーは、特に、VOC(揮発性有機化合物)の放散源とならないよう湿気硬化型のポリウレタン樹脂系シーラー等の無溶剤含浸シーラーあるいは水系含侵シーラーであることが好ましい。
本発明に用いる両面粘着テープの基本構成を図1に示す。弾性ポリマーフォームで形成された基材の両面に粘着剤が塗布されており、少なくともその片側の面には剥離ライナーを備えている。これを紙管に巻き取るなどにより、1巻あたり10〜15m程度のテープとするのが施工現場での使用に適している。また、必要に応じて基材表面をプライマー処理することにより基材と粘着剤をより強固に接着しておくこともできる。
本発明で用いる両面粘着テープの接着力の目安としては、せっこうボードとシーラー処理してある窯業系化粧板の裏面を両面粘着テープで接着し、接着面に対して垂直方向に引張って接着力を測定したときの平面引張強度が0.25MPa以上であることが好ましく、0.35MPa以上であることがより好ましい。
なお、ここでいう接着力とは、両面粘着テープを二つの被着体の間に挟んで圧着したのち、一定の養生期間後に当該二つの被着体を引きはがすのに必要な力であり、本発明の施工方法においては、仕上施工用化粧板を固定するための力に相当する。
両面粘着テープに用いる基材としては、窯業系化粧板の裏面にある凹凸や、せっこうボードの下貼り表面の不陸を吸収し、施工時に均一な圧着力で貼り付けられるようにある程度の厚さと弾性を持つ弾性ポリマーフォームが適用される。好ましい材質としてはアクリルフォーム、ポリエステルフォーム、ポリエチレンフォームなどの弾性ポリマーフォームが挙げられるが、なかでもポリエチレンフォームは加工がしやすく安価なことから使いやすい素材といえる。ただし、通常の低密度ポリエチレン(LDPE)では、発泡剤を添加してシート状のポリマーフォームとした場合にやわらかすぎて弾性の足りないシートとなってしまう。このため、適度な弾性を持たせるためにエチレン・アクリル酸エチル共重合体などの別のエチレン系樹脂をブレンドして用いるのが好ましい。
また、当該弾性ポリマーフォーム基材は、厚さ0.5〜2.5mm、幅10〜100mmであることが、少ない使用量で確実な固定を実現する点で好ましい。より好ましくは厚さ1.0〜2.0mm、幅15〜45mmであり、さらに好ましくは、厚さ1.0〜2.0mm、幅20〜30mmである。さらに、独立気泡を多く含む成形体とすることにより、適度な弾性を安定して維持することができる。基材である弾性ポリマーフォームの特性としては、厚さ方向の発泡倍率が2.5〜5倍の範囲であるのが好ましい。また、厚さ1mmの基材(または両面粘着テープ)を、幅20mm、長さ150mmの試験片(JIS K 7127 6.1.1試験片タイプ2)とし、チャックスパン100mm、引張速度300mm/minで長さ方向に引張ったときの引張弾性率(応力−ひずみ曲線における弾性域の回帰直線の傾き)が10〜20MPaであることが好ましく、10〜15MPaであることがより好ましい。引張弾性率が小さすぎると、軟らかすぎて窯業系化粧板を長期にわたって固定する場合に基材のひずみによるズレや浮きが発生しやすくなるため好ましくなく、大きすぎると硬すぎて下貼りの不陸を吸収できないため仕上がりの平面性に劣り、また窯業系化粧板裏面の凹凸とのなじみが悪くなるため十分な接着力を得ることができない。本来の使用目的からすると圧縮弾性率で評価するのが適当と考えられるが、厚さ1mm程度のシート状では圧縮試験が困難なため、代用特性として引張弾性率の値で評価した。
両面粘着テープに用いる粘着剤としては、長期にわたり強い粘着力を安定して維持できることが必要であり、アクリル系粘着剤やポリエステル系粘着剤などが有用である。特にアクリル系粘着剤は粘着力が強く、無溶剤での加工が容易であるため適している。建築物の内装材の施工に使われるものとしては、VOC(揮発性有機加工物)を発散しないものが好ましく、この点からも無溶剤アクリル系粘着剤が好適である。また、粘着剤は、アクリル樹脂等のベース材料に対し、粘着付与剤、架橋剤、老化防止剤等の各種添加剤を加えたものを使用することもできる。添加剤を加えることにより、強力な粘着力を長期間維持できるよう改良できると共に、本発明で用いる粘着剤においては、特に代表的な被着体の組み合わせであるせっこうボードの表面材(板紙)およびシーラー処理された窯業系化粧板の裏面に対する接着力が良好な粘着剤となるよう添加剤を調整して用いるのが好ましい。また、粘着剤の塗布量は、両面粘着テープの片面あたりの粘着層の厚みが80〜150μmとなるようにすることが好ましい。塗布量が少なすぎると窯業系化粧板の裏面の凹凸に入り込んで密着するのに不十分であり、多すぎると施工後に粘着剤層でズレを生じやすくなり、長期的な保持特性が低下する可能性がある。
本発明で用いられる両面粘着テープは、少なくともその片側の面に剥離ライナーを備えている。剥離ライナーは、紙またはプラスチックフィルムの表面に、長鎖アルキル系またはシリコーン系の剥離剤を薄く塗布したものであり、使用する粘着剤の性質に合わせたものを適宜用いることができる。
本発明の施工方法におけるスジ状に配置した両面粘着テープは、仕上施工用化粧板のそれぞれが複数の両面粘着テープと圧着するよう配置するのが適切であり、かつ、圧着されるスジ状に配置された両面粘着テープの面積の割合が仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積の6〜20%、より好ましくは8〜20%となるよう配置されるのが適切である。スジ状に配置した両面粘着テープに圧着される面積の割合が仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積に対して小さすぎると仕上施工用化粧板を固定して支えるための接着力が不十分となり、脱落の危険性があるほか、仕上施工用化粧板の吸放湿による反りで周辺部が浮いたり剥がれたりするおそれがあるため好ましくなく、大きすぎると過剰に両面粘着テープのコストが膨らんで経済性が著しく低下するため好ましくない。
本発明の施工方法においては、壁あるいは天井の下貼り面に対して図2あるいは図4に示すように、あらかじめ両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本、施工された下貼り面の長さに合わせて圧着して配置する。こうすることで、剥離シートを剥がしたのちは、仕上施工用化粧板を連続的に圧着して施工することができる。
図2は、図3のように仕上施工用化粧板を施工する場合のX方向の目地に対して平行な(Y方向の目地に対して直交する)向きに両面粘着テープを配置した例である。両面粘着テープの配置は、それぞれの仕上施工用化粧板と複数が圧着されるよう適切な間隔のスジ状に配置する必要があり、等間隔に配置しても良いが、より適切には図3における仕上施工用化粧板の割付けで、Y方向の上側端部および下側端部に近い内側に位置する2本を配置し、その相対する2本の間にほぼ等間隔となるよう1本以上を配置するのが良い。こうすることで、それぞれの仕上施工用化粧板を圧着する両面粘着テープが確実に複数となり、かつ、仕上施工用化粧板の乾燥収縮による反りで浮き上がりやすい端部周辺を効果的に固定することができる。
図4は、図5のように仕上施工用化粧板を施工する場合のX方向の目地に対して直交する(Y方向の目地に対して平行な)向きに両面粘着テープを配置した例である。両面粘着テープの配置は、それぞれの仕上施工用化粧板と複数が圧着されるよう適切な間隔のスジ状に配置する必要があり、等間隔に配置しても良いが、より適切には図5における仕上施工用化粧板の割付けで、X方向の左側端部および右側端部に近い内側に位置する2本を配置し、その相対する2本の間にほぼ等間隔となるよう1本以上(図4及び図5では2本となっている)を配置するのが良い。こうすることで、それぞれの仕上施工用化粧板を圧着する両面粘着テープが確実に複数となり、かつ、仕上施工用化粧板の乾燥収縮による反りで浮き上がりやすい端部周辺を効果的に固定することができる。
本発明の施工方法の手順のより具体的な例としては、まず施工する壁あるいは天井の下貼り面に対する仕上施工用化粧板の固定位置を、割付けを示した施工図面等から確認する。通常は、下貼りボードの目地位置と仕上施工用化粧板の目地位置は、互い違いとなるように割付けが行われる。次に割付けされた仕上施工用化粧板の一辺を、両面粘着テープを配置する方向の基準とし、基準となる一辺の延長線と平行又は直交する向きに下貼り面へ両面粘着テープを配置していく。この時両面粘着テープの位置を、割付けられたそれぞれの仕上施工用化粧板における、両面粘着テープの長手方向に対し平行な向きの端部から5〜10mmあけた内側の位置としておくのが良い。こうすることで、仕上施工用化粧板の乾燥収縮による反りで浮き上がりやすい端部周辺を効果的に固定することができるほか、板の目地部にジョイナーを用いる場合において、ジョイナーと粘着テープが干渉せず、ジョイナーを差し込む作業が容易となる。前記以外の位置に配置する両面粘着テープは、前記した仕上施工用化粧板の端部に近い位置に配置した2本からそれぞれ仕上施工用化粧板の内側となる位置に均等な間隔となるように同一の方向で配置する。
配置する両面粘着テープの本数は仕上施工用化粧板1枚当たり、少なくとも2本以上の複数本で、かつ、圧着される両面粘着テープの面積の割合が、仕上施工用化粧板1枚の裏面の面積に対して6〜20%となる本数とする。
また、配置する両面粘着テープの長さは、配置する両面粘着テープの長手方向と平行な向きの下貼り面の長さに合わせて連続した長さで配置する。こうすることで、1枚分ずつ両面粘着テープをカットするのに比べ施工効率が向上する。
また、幅の広いテープを用いて、仕上施工用化粧板同士の目地部に該当する辺を1本のテープで固定してもよい。2枚の仕上施工用化粧板の目地部を1本の幅の広いテープで固定する場合は、それぞれの仕上施工用化粧板の端部に1本ずつテープを配置したものと同じと考えてテープの本数を計算する。テープの継ぎ目では、テープの継ぎ目の間隔が大きく開かないように、テープ同士を突きつけることが好適である。テープの両端をそれぞれ斜めに加工して継いだり、凹凸形状を組み合わせたり、わずかにずらした位置から新たなテープで継続してもよい。テープ同士を単に積層する方法は、部分的にテープの厚みが増すため、好ましくない。
仕上施工用化粧板が雲型やD型など矩形以外の異形形状の場合では、仮想の基準をいずれかの端部に設けて、そこから平行または垂直方向に複数の両面粘着テープを均等に配置する。
また、下貼り面の形成が完了してからでは両面粘着テープの配置作業することが困難な狭隘な空間に施工する場合には、あらかじめ下貼りボードに対して、前記両面粘着テープの一部あるいは全部を下貼り面の形成前に配置して圧着までおこない、この圧着済みの下貼りボードを狭隘空間に差し込みビス等で固定して下貼りを行うとよい。
下貼り面に対し両面粘着テープをスジ状に配置して圧着したのち(図2又は図4参照)、続いて前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから、割付けに従って仕上施工用化粧板を圧着して固定する。壁や天井の下貼り面は下貼りボードが平面状に固定されていることから、粘着テープの配置および圧着と剥離ライナー除去の作業は容易である。したがって、比較的経験の浅い施工員であっても連続的に仕上施工用化粧板の施工作業を行うことが可能であり、効率よく確実な仕上がりとすることができる。さらに現場監督者にとっては、天井面や壁面を俯瞰して観察できるため、両面粘着テープの施工状況や進捗の把握がし易いといった利点もある。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
実施例1
まず平面引張試験により、両面粘着テープの接着強度を測定した。試験方法の概要を図6に示す。厚さ1mm、幅20mmの弾性ポリマーフォーム基材(ポリエチレン系樹脂フォーム:引張弾性率約12.3MPa)の両面にアクリル系無溶剤粘着剤(主成分:ポリ2−エチルヘキシルアクリレート)を片面あたり約100μmの厚さで塗布して片側の面に紙製の剥離ライナーを付けた両面粘着テープを用意し、厚さ6mm×20mm角の化粧けい酸カルシウム板(ステンド#400:(株)エーアンドエーマテリアル製)の含浸シーラー処理された裏面に圧着し、さらに剥離ライナーを剥がした面を厚さ12.5mm×50mm角のせっこうボード(タイガーボード:吉野石膏(株)製)の表面中央部にあてがい、荷重5kgで10秒間圧着して試験体を作製し、これを室温で7日間養生した。養生後の試験体の化粧けい酸カルシウム板の化粧面をエポキシ接着剤で引張試験用治具に接着し、せっこうボードを固定治具に引っかけた状態で50mm/minの試験速度で引張試験を行って平面引張強度を測定した。その結果、平面引張強度は0.35MPaであった。
比較例1
既存の弾性接着剤と両面粘着テープの併用工法で用いる厚さ1mm、20mm幅の仮止め用両面粘着テープ(ボンドTMテープW1−20:コニシ(株)製)を用いた以外は実施例1と同様の方法で平面引張強度を測定した。その結果、平面引張強度は0.10MPaであった。
また、比較例1で用いた仮止め用両面粘着テープの引張弾性率は約3.7MPaであった。
実施例2
実施例1と同じ材料の組み合わせで、間仕切り壁をモデル施工した。内寸が幅3630mm、高さ2730mmの金属製の矩形フレームの内側上下にランナーを固定し、455mmピッチでスタッドを立てて下地を組み、この下地組の両面に下貼りボードとして厚さ12.5mm、幅910mm、長さ1820mmのせっこうボード(タイガーボード:吉野石膏(株)製)を用いてφ3.5×25mmのタッピンネジで固定して下貼り面を作製した。つぎに下貼り面に図2と同様の配置で実施例1と同じ両面粘着テープを水平方向のスジ状に配置して圧着し、両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしてから仕上施工用化粧板を圧着して間仕切り壁の施工実験を行った。仕上施工用化粧板には、厚さ6mm、幅910mm、長さ1820mmの化粧けい酸カルシウム板(ステンド#400:(株)エーアンドエーマテリアル製)を使用した。モデル施工した間仕切壁は、そのまま2週間の養生期間を置いたのち、表面観察を行った。仕上材である化粧けい酸カルシウム板に端部周辺の浮き上がりや脱落、亀裂等の発生は認められず、良好な外観であった。また、実施例2の作業は、比較例1で例示されている粘着テープと接着剤を併用する従来工法で実施例2と同様の間仕切り壁の施工実験を行った場合に比べ、下貼り面を作製してから後の作業時間を半減することができた。
本発明の内装仕上化粧板の施工方法によれば、下貼りボードで形成された下貼り面に対し、両面粘着テープのみを用いて効率よく仕上施工用化粧板を固定することが可能であり、更に、下貼りボードで形成された下貼り面へあらかじめ両面粘着テープを配置したのち、連続的に仕上用内装化粧板を圧着していくというきわめて効率的な施工が可能となることから、建設現場の労働力不足に対応しうる高効率かつ品質の安定した内装材の施工方法を提供することができる。
1:両面粘着テープ
2:下貼りボード
3:仕上施工用化粧板

Claims (6)

  1. 下貼りボードの表面に両面粘着テープのみで仕上施工用化粧板を固定する内装仕上化粧板の施工方法であって、
    前記両面粘着テープは少なくとも片側の面に剥離ライナーを備えており、
    壁または天井の下貼り面を形成する下貼りボードの表面に対し、仕上施工用化粧板の割付けにおける任意の仕上施工用化粧板の一方向の目地と平行又は直交する向きに、前記両面粘着テープを間隔をあけてスジ状に複数本、施工する下貼り面の長さに合わせて配置して圧着し、
    次いで前記スジ状に配置した両面粘着テープの剥離ライナーを剥がしたのち、
    割付けに従って仕上施工用化粧板の裏面を前記スジ状に配置した両面粘着テープに圧着して固定することを特徴とする内装仕上化粧板の施工方法。
  2. 前記下貼りボードがせっこうボードであり、
    かつ、前記仕上施工用の化粧板が窯業系化粧板であることを特徴とする請求項1に記載の内装仕上化粧板の施工方法。
  3. 前記スジ状に配置した両面粘着テープは、
    前記仕上施工用化粧板のそれぞれが複数の両面粘着テープと圧着するよう配置されており、
    かつ、圧着される両面粘着テープの面積の割合が前記仕上施工用化粧板1枚あたりの裏面の面積の6〜20%となるよう配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の内装仕上化粧板の施工方法。
  4. 前記両面粘着テープは、
    厚さ0.5〜2.5mm、幅10〜100mmの弾性ポリマーフォーム基材の両面に、アクリル系粘着剤、ポリエステル系粘着剤のうち一方又は両方を塗布してなるものであり、
    かつ、下貼りボードと仕上施工用化粧板裏面を前記両面粘着テープで接着したときの平面引張強度が0.25MPa以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。
  5. 前記弾性ポリマーフォーム基材が、独立気泡を多量に含むアクリルフォーム、ポリエステルフォームまたはポリエチレンフォームであり、その引張弾性率が10〜20MPaであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。
  6. 前記仕上施工用化粧板が、かさ密度0.6〜1.2g/cmの化粧けい酸カルシウム板であり、
    かつ、その裏面には含浸シーラーが塗布されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内装仕上化粧板の施工方法。

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