JP2021161745A - 防水壁および防水壁の構築方法 - Google Patents

防水壁および防水壁の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】少ない掘削量で構築することができ、かつ、地上部での防水機能、および地下部での浸透流に対する防水機能を併せ持った防水壁を提供する。
【解決手段】地盤に固定されている基礎部12と、基礎部12の上方に配置された本壁部20と、を有する防水壁であって、基礎部12は、鋼矢板14と、鋼矢板14の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように取り付けられた棒状鋼材16と、を備え、本壁部20は、壁部連結鋼材22と、壁部連結鋼材22が挿入される壁体孔24Xが形成されたプレキャスト壁体24と、を有し、プレキャスト壁体24の壁体孔24X内に壁部連結鋼材22の少なくとも一部が位置する状態で壁部連結鋼材22にプレキャスト壁体24が固定されたものであり、基礎部12の棒状鋼材16の上端部と本壁部20の壁部連結鋼材22の下端部とは接合されている。
【選択図】図1

Description

本発明は防水壁および防水壁の構築方法に関し、詳細には、地上部での防水機能だけでなく、地下部での浸透流に対する防水機能も併せ持った防水壁および防水壁の構築方法に関する。
2011年3月に福島県沖で発生した大地震による大津波が東日本の沿岸部を襲い甚大な被害が発生したため、大津波に対応するための防潮堤に関する技術開発が鋭意進められ、今までにない構造であって施工性等に優れた防潮堤(例えば特許文献1に記載の防潮堤)が提案されてきており、実際の設置工事も行われてきている。
他方、近年、大型台風が頻繁に発生して我が国に襲来しており、大規模な洪水被害が報告されるようになってきており、大津波に対応するための対策だけでなく、洪水に対する対策も急がれている。
特許第5024489号公報
洪水は、津波の場合と比べて滞水時間が長いため、洪水に対応するための防水壁は、地上部での防水機能だけでなく、地下部での浸透流に対する防水機能も併せ持つことが必要である。
特許文献1に記載の防潮堤を、洪水に対応するための防水壁として使用する場合、堤体を構成する壁ブロックを地下深くまで根入れして、浸透流に対処することが必要となる。このため、掘削量が多くなり、コストも大きくなる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、少ない掘削量で構築することができ、かつ、地上部での防水機能、および地下部での浸透流に対する防水機能を併せ持った防水壁および防水壁の構築方法を提供することを課題とする。
本発明は、以下の防水壁および防水壁の構築方法により、前記課題を解決したものである。
即ち、本発明に係る防水壁の第1の態様は、地盤に固定されている基礎部と、該基礎部の上方に配置された本壁部と、を有する防水壁であって、前記基礎部は、鋼矢板と、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように取り付けられた棒状鋼材と、を備え、前記本壁部は、壁部連結鋼材と、該壁部連結鋼材が挿入される壁体孔が形成されたプレキャスト壁体と、を有し、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に前記壁部連結鋼材の少なくとも一部が位置する状態で前記壁部連結鋼材に前記プレキャスト壁体が固定されたものであり、前記基礎部の前記棒状鋼材の上端部と前記本壁部の前記壁部連結鋼材の下端部とは接合されていることを特徴とする防水壁である。
ここで、前記壁部連結鋼材は、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内にある鋼材のことであり、前記基礎部の前記棒状鋼材と一体的に形成されている鋼材(この鋼材の部位のうち、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内にある部位が前記壁部連結鋼材となる。)も含まれ、また、前記壁体孔内で継がれていて前記基礎部の前記棒状鋼材に固定されている鋼材(この鋼材の部位のうち、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内にある部位が前記壁部連結鋼材となる。)も含まれる。
なお、本願において、防水壁および該防水壁を構成する部材に関し、上下の方向を観念する記載については、当該防水壁が実際に現場に設置された状態を基準として、上下の方向を判断するものとする。
本発明に係る防水壁の第1の態様において、前記本壁部は前記プレキャスト壁体を複数備え、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられて前記本壁部の壁面を形成しており、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔に挿入された前記壁部連結鋼材の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達している、ように構成してもよい。
本発明に係る防水壁の第2の態様は、地盤に固定されている基礎部と、該基礎部の上方に配置された本壁部と、を有する防水壁であって、前記基礎部は、鋼矢板と、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように取り付けられた棒状鋼材と、を備え、前記本壁部は、前記鋼矢板の上端よりも上方に突出した前記棒状鋼材の突出部位と、該棒状鋼材の前記突出部位が挿入される壁体孔が形成されたプレキャスト壁体とを有し、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に前記棒状鋼材の前記突出部位の少なくとも一部が位置する状態で前記突出部位に前記プレキャスト壁体が固定されたものであることを特徴とする防水壁である。
本発明に係る防水壁の第2の態様において、前記本壁部は前記プレキャスト壁体を複数備え、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられて前記本壁部の壁面を形成しており、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔に挿入された前記棒状鋼材の前記突出部位の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達している、ように構成してもよい。
前記鋼矢板一つに対して前記棒状鋼材が一つ取り付けられているように構成してもよい。
前記基礎部は前記鋼矢板を複数備え、該複数の鋼矢板は、それぞれ幅方向両端部に継手部を有し、水平断面形状が直線状である直線形鋼矢板であり、幅方向に隣り合う前記直線形鋼矢板同士は、お互いの前記継手部同士が係合して連結している、ように構成してもよい。
前記基礎部は前記鋼矢板を複数備え、該複数の鋼矢板は、それぞれ幅方向両端部に継手部を有し、水平断面形状が凹凸状であるハット形鋼矢板であり、幅方向に隣り合う前記ハット形鋼矢板同士は、お互いの前記継手部同士が係合して連結している、ように構成してもよい。
前記基礎部は前記棒状鋼材を複数備え、前記複数の棒状鋼材のうち、少なくとも一つの前記棒状鋼材の下端は、前記鋼矢板の下端よりも下方に突出している、ように構成してもよい。
前記鋼矢板の下端よりも下端が下方に突出している前記棒状鋼材の上端部には、延長鋼材が継がれている、ように構成してもよい。
前記棒状鋼材および前記壁部連結鋼材は、H形鋼であってもよい。
本願において、H形鋼とは、長手方向と直交する平面で切断して得られる断面の形状がH形状の形状である鋼材のことである。
本発明に係る防水壁の構築方法の第1の態様は、鋼矢板と棒状鋼材とを有し、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように前記棒状鋼材が取り付けられてなる矢板部材を地盤中に設置する基礎部設置工程と、前記基礎部設置工程で地盤中に設置された前記矢板部材の前記棒状鋼材の上端部に壁部連結鋼材の下端部を接合して、前記壁部連結鋼材を立設する壁部連結鋼材立設工程と、プレキャスト壁体の壁体孔内に前記壁部連結鋼材が位置するように前記プレキャスト壁体を配置して、前記壁体孔内にグラウトを充填して前記壁部連結鋼材に前記プレキャスト壁体を固定するプレキャスト壁体配置固定工程と、を有することを特徴とする防水壁の構築方法である。
本発明に係る防水壁の構築方法の第1の態様において、前記プレキャスト壁体配置固定工程では、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられていて、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に位置する前記壁部連結鋼材の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達している、ようにしてもよい。
本発明に係る防水壁の構築方法の第2の態様は、鋼矢板と棒状鋼材とを有し、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように前記棒状鋼材が取り付けられてなる矢板部材を地盤中に設置する基礎部設置工程と、前記基礎部設置工程で地盤中に設置された前記矢板部材の前記棒状鋼材には前記鋼矢板の上端よりも上方に突出した突出部位があり、プレキャスト壁体の壁体孔内に前記棒状鋼材の前記突出部位が位置するように前記プレキャスト壁体を配置して、前記壁体孔内にグラウトを充填して前記突出部位に前記プレキャスト壁体を固定するプレキャスト壁体配置固定工程と、を有することを特徴とする防水壁の構築方法である。
本発明に係る防水壁の構築方法の第2の態様において、前記プレキャスト壁体配置固定工程では、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられていて、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に位置する前記棒状鋼材の前記突出部位の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達している、ようにしてもよい。
前記基礎部設置工程では、前記矢板部材を圧入又は打設により地盤中に設置するようにしてもよい。
想定される浸透流の進行を食い止めるのに必要な地盤中への前記矢板部材の埋め込み深さを算出する算出工程を有するようにしてもよい。
本発明によれば、少ない掘削量で構築することができ、かつ、地上部での防水機能、および地下部での浸透流に対する防水機能を併せ持った防水壁および防水壁の構築方法を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る防水壁10を示す斜視図 図1の防水壁10の基礎部12を拡大して示す拡大斜視図 基礎部12の一部(図1のIII部)を拡大して示す一部拡大平面図 壁部連結鋼材22と棒状鋼材16との接合態様を示す斜視図 本発明の第2実施形態に係る防水壁30を示す斜視図 第2実施形態に係る防水壁30を構築する際の代表的な一工程を模式的に示す斜視図 第2実施形態に係る防水壁30を構築する際の代表的な一工程を模式的に示す斜視図 第2実施形態に係る防水壁30を構築する際の代表的な一工程を模式的に示す斜視図 第2実施形態に係る防水壁30を構築する際の代表的な一工程を模式的に示す斜視図 本発明の第3実施形態に係る防水壁40を示す斜視図 本発明の第4実施形態に係る防水壁50を示す斜視図 ハット形鋼矢板60を用いた基礎部の一部を拡大して示す一部拡大平面図
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、いずれの図面においても地盤の記載は省略している。
(1)第1実施形態
(1−1)第1実施形態の構成および作用効果
図1は、本発明の第1実施形態に係る防水壁10を示す斜視図であり、図2は、図1の防水壁10の基礎部12を拡大して示す拡大斜視図であり、図3は基礎部12の一部(図1のIII部)を拡大して示す一部拡大平面図である。図1では、本第1実施形態に係る防水壁10の構成をわかりやすく示すため、左から順に、(a)基礎部12のみを示す状態、(b)壁部連結鋼材22を設置した状態、(c)プレキャスト壁体24を1段積んだ状態、(d)プレキャスト壁体24を2段積んだ状態、(e)プレキャスト壁体24を3段積んだ状態、を示している。
第1実施形態に係る防水壁10は、基礎部12と、該基礎部12に連結されて支持されている本壁部20とを有してなる。
基礎部12は、全ての部分またはほとんど全ての部分が地盤中に埋め込まれて固定された壁状の構造であり、地盤中を通過しようとする浸透流の進行を防ぐ役割を有するとともに、本壁部20を下方から支持して、本壁部20の位置を固定する役割を有する。
基礎部12は、複数の直線形鋼矢板14と、複数の棒状鋼材16を備えて構成されており、1つの直線形鋼矢板14には、1つの棒状鋼材16が、直線形鋼矢板14の一方の面に、その面の下端から上端の近傍に至る領域に溶接で取り付けられている。直線形鋼矢板14への棒状鋼材16の溶接による取り付けは、通常の場合、予め工場で行っておき、直線形鋼矢板14と棒状鋼材16とが連結された状態で現場に搬入する。
直線形鋼矢板14は、浸透流の進行を遮る部材であり、直線形鋼矢板14の外面14B(棒状鋼材16を溶接した面とは反対側の面)が、進行する浸透流と対峙するように地盤中に配置することが原則的な配置状態である。直線形鋼矢板14は、水平断面形状が直線状である。また、直線形鋼矢板14の厚さは、8〜12mm程度である。直線形鋼矢板14の長さは、想定される浸透流の進行を食い止めるために、直線形鋼矢板14を地盤中に埋め込む必要な深さに応じて定めればよい。直線形鋼矢板14の下端位置が地中深くなるほど、浸透流が進行する経路を長くすることができ、浸透流の進行を食い止める効果が大きくなる。
棒状鋼材16は、直線形鋼矢板14を補強して、浸透流による水圧に直線形鋼矢板14が耐えられるようにするとともに、直線形鋼矢板14を圧入または打設により地盤中に配置する際に、直線形鋼矢板14に変形が生じないようにする役割を有する部材である。直線形鋼矢板14を地盤中に配置する際には、圧入または打設により行うことができるので、掘削することは原則として不要である。
本第1実施形態では、棒状鋼材16としてH形鋼(断面がH形の鋼材)を用いているが、その標準的な寸法は、断面H形の高さが350〜1000mm程度であり、断面H形の幅が200〜350mm程度である。なお、所定の性能を有すれば、使用可能な棒状鋼材16の形状は特には限定されず、断面がH形の鋼材以外に、断面がT形、C形、L形等の鋼材であっても所定の性能を有すれば使用可能である。
また、図3に示すように、直線形鋼矢板14は、幅方向両端部に継手14Aを備えており、継手14A同士はお互いに係合させることができ、幅方向に隣り合う直線形鋼矢板14同士は、継手14Aを介してお互いに連結できるようになっている。幅方向に隣り合う直線形鋼矢板14同士は、継手14Aを介してお互いに連結するため、各直線形鋼矢板14の外面14Bは連結されて、隙間のない大きな面になっており、浸透流の侵入を防ぐことができる。
一体化された直線形鋼矢板14と棒状鋼材16とを、現場で地盤中に設置する際には、幅方向に隣り合う直線形鋼矢板14の継手14A同士を係合させながら地盤中に圧入または打設して設置する。このため、一体化された直線形鋼矢板14と棒状鋼材16とを、現場で地盤中に設置する際には、原則として掘削をする必要はない。
本第1実施形態では、直線形鋼矢板14と棒状鋼材16の下端位置は同レベルの高さ位置にしているが、設計条件等に応じて、棒状鋼材16の下端を直線形鋼矢板14の下端よりも下方に達するようにしてもよい。特に、本壁部20が受ける外力が直接的に伝達される棒状鋼材16(壁部連結鋼材22が連結された棒状鋼材16)については、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に突出させて、地盤中により強固に固定することが必要になることも想定される(この態様については、第2実施形態として取り上げており、後に説明する。)。本第1実施形態に係る防水壁10では、壁部連結鋼材22が連結されている棒状鋼材16の下端位置が、直線形鋼矢板14の下端位置と同じレベルにあるが、本第1実施形態は、この状態で、本壁部20が受ける想定外力を支持できる場合の実施形態である。
直線形鋼矢板14の上端は、棒状鋼材16の上端よりもわずかに上方(例えば100mm程度上方)に達するようにしておくとともに、最下段のプレキャスト壁体24の下面には、直線形鋼矢板14の上端が差し込めるような溝(図示せず)を設けておき、最下段のプレキャスト壁体24の下面に設けた溝(図示せず)に直線形鋼矢板14の上端部を差し込むようにして、基礎部12と本壁部20との間の止水性を確保することが好ましい。また、その際には、最下段のプレキャスト壁体24の下面に設けた溝(図示せず)にグラウト材等を充填して止水性をより向上させることが好ましい。
本壁部20は、壁部連結鋼材22と、プレキャスト壁体24と、を有してなる。本壁部20は、基礎部12によって下方から支持された壁状の構造で、全ての部分またはほとんど全ての部分が地表面よりも上方に立設されており、洪水や津波等による水の侵入を防ぐ役割を有する。
壁部連結鋼材22は、プレキャスト壁体24の壁体貫通孔24X内に配置される鋼材で、プレキャスト壁体24を連結して固定するとともに、プレキャスト壁体24が受けた洪水時の水圧等による外力を基礎部12に伝達する役割を有する。図4に示すように、壁部連結鋼材22の下端部が基礎部12の棒状鋼材16の上端部に、添接板26およびボルト26Aによって直線状になるように接合されており、プレキャスト壁体24が受けた洪水時の水圧等による外力は、プレキャスト壁体24から壁部連結鋼材22に伝達され、さらに、壁部連結鋼材22が連結された棒状鋼材16に伝達されて、地盤に伝達される。
壁部連結鋼材22の断面形状は、連結する棒状鋼材16の断面形状と同じ断面形状にすることが、連結を行いやすくする観点から好ましい。また、壁部連結鋼材22と棒状鋼材16との接合は、添接板26およびボルト26A等による機械的な接合でなくてもよく、溶接接合でもよい。
また、壁部連結鋼材22の長さは、基礎部12に連結した状態の壁部連結鋼材22の上端が、最上段のプレキャスト壁体24の天端よりもわずかに下(例えば100mm程度下)の位置に達するように設定する。このようにすることで、プレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xにグラウト28をプレキャスト壁体24の天端まで充填することで、壁部連結鋼材22の上端に対するかぶりを確保することができる。
プレキャスト壁体24は、プレキャストコンクリート製の壁体であり、洪水や津波等による水の侵入を直接的に遮り、洪水や津波等による水の侵入を防ぐ役割を有する。また、プレキャスト壁体24は、プレキャストコンクリート製なので、防食性に優れ、また、景観性にも優れる。
本第1実施形態に係る防水壁10では、プレキャスト壁体24は壁面が鉛直になるように3段に積み重ねられている。ただし、本発明に係る防水壁において、積み重ねるプレキャスト壁体の段数が3段に限定されるわけではなく、1段または2段でもよく、あるいは4段以上であってもよい。
プレキャスト壁体24には、上下方向に壁体貫通孔24Xが設けられており、壁体貫通
孔24Xには壁部連結鋼材22が挿通されている。本第1実施形態に係る防水壁10においては、プレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xは、円柱状の形状であるが、壁部連結鋼材22を挿通させることができるのであれば、壁体貫通孔24Xの形状は特には限定されず、例えば角柱状であってもよい。
壁体貫通孔24Xを壁部連結鋼材22が挿通するように、プレキャスト壁体24を3段積み重ねた後、最上段のプレキャスト壁体24の天端に達するまでグラウト28を壁体貫通孔24Xに充填する。グラウト28が硬化することにより、プレキャスト壁体24は壁部連結鋼材22と一体化し、本壁部20は基礎部12に固定される。通常は、壁部連結鋼材22の上端の高さ位置は、プレキャスト壁体24の天端よりも100mm程度低い位置に設定するので、壁部連結鋼材22の上端のかぶりは通常100mm程度となる。
(1−2)第1実施形態に係る防水壁10の構築方法
第1実施形態に係る防水壁10の構築方法は、後述する第2実施形態に係る防水壁30の構築方法と同様であり、第2実施形態に係る防水壁30は、壁部連結鋼材22が連結された棒状鋼材である下方突出鋼材34が直線形鋼矢板14の下端よりもさらに下方に突出している点のみが、本第1実施形態に係る防水壁10と異なるので、後述する第2実施形態に係る防水壁30の構築方法の説明を以って、本第1実施形態に係る防水壁10の構築方法の説明に替えることとする。
(2)第2実施形態
(2−1)第2実施形態の構成および作用効果
図5は、本発明の第2実施形態に係る防水壁30を示す斜視図である。図5では、本第2実施形態に係る防水壁30の構成をわかりやすく示すため、左から順に、(a)基礎部32のみを示す状態、(b)壁部連結鋼材22を設置した状態、(c)プレキャスト壁体24を1段積んだ状態、(d)プレキャスト壁体24を2段積んだ状態、(e)プレキャスト壁体24を3段積んだ状態、を示している。
本第2実施形態に係る防水壁30の基礎部32においては、壁部連結鋼材22が直線状になるように連結された下方突出鋼材34は、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に突出している。この点以外は、本第2実施形態に係る防水壁30は、第1実施形態に係る防水壁10と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
基礎部32は、直線形鋼矢板14と、棒状鋼材16と、下方突出鋼材34とを有してなり、直線形鋼矢板14の一方の面に長手方向が上下方向となるように棒状鋼材16が溶接されて一般部矢板部材36が構成されており、また、直線形鋼矢板14の一方の面に長手方向が上下方向となるように下方突出鋼材34が溶接されて連結部矢板部材38が構成されている。
下方突出鋼材34には、壁部連結鋼材22が連結されている。このため、下方突出鋼材34には、本壁部20が受ける外力が直接的に伝達されるので、本壁部20が受ける想定外力に基づいて、下方突出鋼材34の長さ(地盤への埋め込み深さ)が決定される。本第2実施形態に係る防水壁30は、このようにして決定された長さの下方突出鋼材34の下端が、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に位置する実施形態であり、本第2実施形態に係る防水壁30においては、壁部連結鋼材22が連結された下方突出鋼材34が、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に突出しており、地盤中により強固に固定されている。
(2−2)第2実施形態に係る防水壁30を構築する施工手順
本第2実施形態に係る防水壁30を構築する施工手順を、図面を参照しつつ、ステップに分けて説明する。図6〜図9は、本第2実施形態に係る防水壁30を構築する際の代表的な工程を模式的に示す斜視図である。
<ステップS1>
想定される浸透流の進行を食い止めるのに必要な直線形鋼矢板14の埋め込み深さを算出して、直線形鋼矢板14の長さを決定するとともに、本壁部20が受ける想定水圧による想定外力に基づいて、下方突出鋼材34の必要な埋め込み深さを算出して、下方突出鋼材34の長さを決定する。そして、直線形鋼矢板14の一方の面に長手方向が上下方向となるように棒状鋼材16を溶接して一般部矢板部材36を製作するとともに、直線形鋼矢板14の一方の面に長手方向が上下方向となるように下方突出鋼材34を溶接して連結部矢板部材38を製作する。
<ステップS2>
ステップS1で製作した一般部矢板部材36および連結部矢板部材38を、幅方向に隣り合う直線形鋼矢板14同士の継手14Aを係合させた状態で、圧入機80(図6参照)を用いて地盤中に圧入して設置する。このようにして、第2実施形態に係る防水壁30の基礎部32の地盤中への設置が完了した状態を図7に示す。なお、圧入機80を用いて地盤中に圧入して設置する際には掘削をすることは原則として不要である。また、現場の状況に応じて、圧入機80による圧入工法に替えて、振動工法による打設を採用することも可能である。
<ステップS3>
ステップS2で設置した基礎部32において、図8に示すように、連結部矢板部材38の下方突出鋼材34の上端部に、壁部連結鋼材22の下端部を、添接板26およびボルト26A(図4参照)によって接合して、壁部連結鋼材22を立設する。
<ステップS4>
クレーン(図示せず)で吊り上げたプレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xを、ステップS3で立設した壁部連結鋼材22が挿通するように、プレキャスト壁体24を吊り下げて、基礎部32の上方にプレキャスト壁体24を3段に積み上げて配置する。
そして、プレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xにグラウト28を充填する。充填したグラウト28が硬化すれば、図9に示すように、本第2実施形態に係る防水壁30が完成する。
(3)第3実施形態
図10は、本発明の第3実施形態に係る防水壁40を示す斜視図である。図10では、本第3実施形態に係る防水壁40の構成をわかりやすく示すため、左から順に、(a)基礎部42にプレキャスト壁体24を積む前の状態、(b)プレキャスト壁体24を1段積んだ状態、(c)プレキャスト壁体24を2段積んだ状態、(d)プレキャスト壁体24を3段積んだ状態、を示している。
本第3実施形態に係る防水壁40の基礎部42の上方突出鋼材44は、直線形鋼矢板14の一方の面にその面の下端から上端に至る領域に溶接されていて、さらに、直線形鋼矢板14の上端よりも上方に突出している。この点以外は、本第3実施形態に係る防水壁40は、第1実施形態に係る防水壁10と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
本第3実施形態に係る防水壁40の基礎部42は、直線形鋼矢板14と、棒状鋼材16と、上方突出鋼材44とを有してなる。
基礎部42の上方突出鋼材44は、直線形鋼矢板14の上端よりも上方に突出していて、本壁部46のプレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xに挿入されていて、上方突出鋼材44は最上段のプレキャスト壁体24の天端よりもわずかに下(例えば100mm程度下)の位置に達しており、第1実施形態に係る防水壁10の基礎部12の棒状鋼材16の役割だけでなく、第1実施形態に係る防水壁10の本壁部20の壁部連結鋼材22の役割も兼ねており、直線形鋼矢板14を補強する等だけでなく、プレキャスト壁体24を連結して固定するとともに、プレキャスト壁体24が受けた洪水時の水圧等による外力を基礎部42に伝達する。
第1実施形態に係る防水壁10においては、壁部連結鋼材22の下端部が基礎部12の棒状鋼材16の上端部に、添接板26およびボルト26Aによって接合されていたが、本第3実施形態に係る防水壁40の上方突出鋼材44は、一部材で、棒状鋼材16と壁部連結鋼材22を兼ねており、添接板26およびボルト26Aによる接合が不要であり、本第3実施形態に係る防水壁40は、第1実施形態に係る防水壁10よりも現場での工程を少なくすることができ、現場工期を短くすることができる。
(4)第4実施形態
図11は、本発明の第4実施形態に係る防水壁50を示す斜視図である。図11では、本第4実施形態に係る防水壁50の構成をわかりやすく示すため、左から順に、(a)基礎部52にプレキャスト壁体24を積む前の状態、(b)プレキャスト壁体24を1段積んだ状態、(c)プレキャスト壁体24を2段積んだ状態、(d)プレキャスト壁体24を3段積んだ状態、を示している。
本第4実施形態に係る防水壁50の基礎部52の上下突出鋼材54は、直線形鋼矢板14の一方の面にその面の下端から上端に至る領域に溶接されていて、さらに、直線形鋼矢板14の上端よりも上方に突出しているとともに、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に突出している。この点以外は、本第4実施形態に係る防水壁50は、第2実施形態に係る防水壁30と同様であるので、対応する部材および部位には同一の符号を付して説明は原則として省略する。
本第4実施形態に係る防水壁50の基礎部52は、直線形鋼矢板14と、棒状鋼材16と、上下突出鋼材54とを有してなる。
基礎部52の上下突出鋼材54は、直線形鋼矢板14の下端よりも下方に突出しているだけでなく、直線形鋼矢板14の上端よりも上方にも突出していて、本壁部56のプレキャスト壁体24の壁体貫通孔24Xに挿入されていて、上下突出鋼材54は最上段のプレキャスト壁体24の天端よりもわずかに下(例えば100mm程度下)の位置に達しており、第2実施形態に係る防水壁30の基礎部32の下方突出鋼材34の役割だけでなく、第2実施形態に係る防水壁30の本壁部20の壁部連結鋼材22の役割も兼ねており、直線形鋼矢板14を補強する等だけでなく、プレキャスト壁体24を連結して固定するとともに、プレキャスト壁体24が受けた洪水時の水圧等による外力を基礎部52に伝達する。
第2実施形態に係る防水壁30においては、壁部連結鋼材22の下端部が基礎部32の下方突出鋼材34の上端部に、添接板26およびボルト26Aによって接合されていたが、本第4実施形態に係る防水壁50の上下突出鋼材54は、一部材で、下方突出鋼材34と壁部連結鋼材22を兼ねており、添接板26およびボルト26Aによる接合が不要であり、本第4実施形態に係る防水壁50は、第2実施形態に係る防水壁30よりも現場での工程を少なくすることができ、現場工期を短くすることができる。
(5)補足
第1〜4実施形態に係る防水壁10、30、40、50では、直線形鋼矢板14の面のうち、浸透流と対峙する外面14Bとは反対側の面のみに棒状鋼材16を溶接で取り付けているが、直線形鋼矢板14の両面に棒状鋼材16を取り付けてもよい。また、第1〜4実施形態に係る防水壁10、30、40、50のように、幅方向に複数の直線形鋼矢板14を継いで基礎部を構成する場合、浸透流と対峙する面(外面14B)およびその反対側の面に、所定の数ごとに交互に棒状鋼材16を取り付けるようにしてもよい。
第1〜4実施形態に係る防水壁10、30、40、50では、浸透流の進行を遮る部材として直線形鋼矢板14を用いたが、本発明に係る防水壁の基礎部に使用可能な浸透流の進行を遮る部材は直線形鋼矢板14に限定されるわけではなく、直線形鋼矢板14に替えて、図12に示すようなハット形鋼矢板60を用いることもできる。ハット形鋼矢板60は水平断面形状が凹凸形状になっており、直線形鋼矢板14よりも水平方向の外力に対する剛性が大きくなっている。ハット形鋼矢板60も、直線形鋼矢板14と同様に、幅方向両端部に継手構造を備えており、継手60Aを備えている。また、ハット形鋼矢板60の凸部には、長手方向が上下方向となるように棒状鋼材62を溶接で取り付ける。
また、直線形鋼矢板14に替えて、鋼管に継手部を設けてなる鋼管矢板を用いることもできる。この場合には、直線形鋼矢板14の補強に用いていた棒状鋼材16を省略することも可能である。また、用いる鋼管矢板と同形状の鋼管を、該鋼管矢板の上端部に取り付けて、プレキャスト壁体24を連結して固定する壁部連結鋼材として使用することも可能である。
また、直線形鋼矢板14に替えて、鋼製以外の部材を用いることも可能であり、例えば、コンクリート矢板を用いることも可能である。
10、30、40、50…防水壁
12、32、42、52…基礎部
14…直線形鋼矢板
14A、60A…継手
14B…外面
16、62…棒状鋼材
20、46、56…本壁部
22…壁部連結鋼材
24…プレキャスト壁体
24X…壁体貫通孔
26…添接板
26A…ボルト
28…グラウト
34…下方突出鋼材
36…一般部矢板部材
38…連結部矢板部材
44…上方突出鋼材
54…上下突出鋼材
60…ハット形鋼矢板
80…圧入機

Claims (16)

  1. 地盤に固定されている基礎部と、該基礎部の上方に配置された本壁部と、を有する防水壁であって、
    前記基礎部は、鋼矢板と、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように取り付けられた棒状鋼材と、を備え、
    前記本壁部は、壁部連結鋼材と、該壁部連結鋼材が挿入される壁体孔が形成されたプレキャスト壁体と、を有し、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に前記壁部連結鋼材の少なくとも一部が位置する状態で前記壁部連結鋼材に前記プレキャスト壁体が固定されたものであり、
    前記基礎部の前記棒状鋼材の上端部と前記本壁部の前記壁部連結鋼材の下端部とは接合されていることを特徴とする防水壁。
  2. 前記本壁部は前記プレキャスト壁体を複数備え、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられて前記本壁部の壁面を形成しており、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔に挿入された前記壁部連結鋼材の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達していることを特徴とする請求項1に記載の防水壁。
  3. 地盤に固定されている基礎部と、該基礎部の上方に配置された本壁部と、を有する防水壁であって、
    前記基礎部は、鋼矢板と、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように取り付けられた棒状鋼材と、を備え、
    前記本壁部は、前記鋼矢板の上端よりも上方に突出した前記棒状鋼材の突出部位と、該棒状鋼材の前記突出部位が挿入される壁体孔が形成されたプレキャスト壁体とを有し、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に前記棒状鋼材の前記突出部位の少なくとも一部が位置する状態で前記突出部位に前記プレキャスト壁体が固定されたものであることを特徴とする防水壁。
  4. 前記本壁部は前記プレキャスト壁体を複数備え、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられて前記本壁部の壁面を形成しており、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔に挿入された前記棒状鋼材の前記突出部位の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達していることを特徴とする請求項3に記載の防水壁。
  5. 前記鋼矢板一つに対して前記棒状鋼材が一つ取り付けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の防水壁。
  6. 前記基礎部は前記鋼矢板を複数備え、該複数の鋼矢板は、それぞれ幅方向両端部に継手部を有し、水平断面形状が直線状である直線形鋼矢板であり、幅方向に隣り合う前記直線形鋼矢板同士は、お互いの前記継手部同士が係合して連結していることを特徴とする請求項5に記載の防水壁。
  7. 前記基礎部は前記鋼矢板を複数備え、該複数の鋼矢板は、それぞれ幅方向両端部に継手部を有し、水平断面形状が凹凸状であるハット形鋼矢板であり、幅方向に隣り合う前記ハット形鋼矢板同士は、お互いの前記継手部同士が係合して連結していることを特徴とする請求項5に記載の防水壁。
  8. 前記基礎部は前記棒状鋼材を複数備え、前記複数の棒状鋼材のうち、少なくとも一つの前記棒状鋼材の下端は、前記鋼矢板の下端よりも下方に突出していることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の防水壁。
  9. 前記鋼矢板の下端よりも下端が下方に突出している前記棒状鋼材の上端部には、延長鋼材が継がれていることを特徴とする請求項8に記載の防水壁。
  10. 前記棒状鋼材および前記壁部連結鋼材は、H形鋼であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の防水壁。
  11. 鋼矢板と棒状鋼材とを有し、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように前記棒状鋼材が取り付けられてなる矢板部材を地盤中に設置する基礎部設置工程と、
    前記基礎部設置工程で地盤中に設置された前記矢板部材の前記棒状鋼材の上端部に壁部連結鋼材の下端部を接合して、前記壁部連結鋼材を立設する壁部連結鋼材立設工程と、
    プレキャスト壁体の壁体孔内に前記壁部連結鋼材が位置するように前記プレキャスト壁体を配置して、前記壁体孔内にグラウトを充填して前記壁部連結鋼材に前記プレキャスト壁体を固定するプレキャスト壁体配置固定工程と、
    を有することを特徴とする防水壁の構築方法。
  12. 前記プレキャスト壁体配置固定工程では、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられていて、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に位置する前記壁部連結鋼材の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達していることを特徴とする請求項11に記載の防水壁の構築方法。
  13. 鋼矢板と棒状鋼材とを有し、前記鋼矢板の一方の壁面に長手方向が上下方向となるように前記棒状鋼材が取り付けられてなる矢板部材を地盤中に設置する基礎部設置工程と、
    前記基礎部設置工程で地盤中に設置された前記矢板部材の前記棒状鋼材には前記鋼矢板の上端よりも上方に突出した突出部位があり、プレキャスト壁体の壁体孔内に前記棒状鋼材の前記突出部位が位置するように前記プレキャスト壁体を配置して、前記壁体孔内にグラウトを充填して前記突出部位に前記プレキャスト壁体を固定するプレキャスト壁体配置固定工程と、
    を有することを特徴とする防水壁の構築方法。
  14. 前記プレキャスト壁体配置固定工程では、前記プレキャスト壁体は上下方向に複数段に積み上げられていて、前記プレキャスト壁体の前記壁体孔内に位置する前記棒状鋼材の前記突出部位の上端は、複数段に積み上げられた前記プレキャスト壁体のうち、最上段に配置された前記プレキャスト壁体の上端近傍まで達していることを特徴とする請求項13に記載の防水壁の構築方法。
  15. 前記基礎部設置工程では、前記矢板部材を圧入又は打設により地盤中に設置することを特徴とする請求項11〜14のいずれかに記載の防水壁の構築方法。
  16. 想定される浸透流の進行を食い止めるのに必要な地盤中への前記矢板部材の埋め込み深さを算出する算出工程を有することを特徴とする請求項11〜15のいずれかに記載の防水壁の構築方法。
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