JP2021160068A - 超音波研削ホイール - Google Patents
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Abstract
【課題】研削砥石に伝達される垂直方向の振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とする。【解決手段】ホイールマウント74と研削砥石90との間に、垂直方向に超音波振動する圧電アクチュエータ92を備えている。このため、圧電アクチュエータ92における垂直方向の超音波振動を、直接的に研削砥石90に伝達し、研削砥石90を、垂直方向に振動させることができる。このため、研削砥石90における垂直方向の振動の振幅量を、容易に大きくすることができる。したがって、ウェーハ100がSiC基板などの硬い被加工物である場合にも、研削速度を速くすることができる。すなわち、研削砥石90に伝達される垂直方向の超音波振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とすることができる。【選択図】図3
Description
本発明は、超音波研削ホイールに関する。
特許文献1および2には、超音波研削ホイールが開示されている。超音波研削ホイールでは、研削砥石に超音波振動を伝達しながら、研削砥石によって被加工物を研削する。従来、超音波研削ホイールでは、環状の超音波振動子に高周波電力を供給することによって、水平方向の振動を生成し、これを垂直方向の振動に変更して、研削砥石に伝達している。
しかし、水平方向の振動を垂直方向の振動に変更すると、振動の振幅量が小さくなり、研削砥石の振幅量が小さくなる。このため、SiC基板などの硬い被加工物を研削する際に、研削速度を速くすることが困難である。
したがって、本発明の目的は、研削砥石に伝達される垂直方向の振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とすることにある。
本発明の超音波研削ホイール(本研削ホイール)は、保持面に保持された被加工物を研削する研削砥石が環状に配置された研削ホイールを、スピンドルの先端のマウントに装着し、該研削砥石に超音波振動を伝達して該被加工物を該研削砥石によって研削する研削装置に用いられる研削ホイールであって、該研削ホイールが該マウントに装着された際に、該研削砥石と該マウントとの間に配置され、該研削砥石を該スピンドルの軸心方向に超音波振動させる圧電アクチュエータ、を備える。
本研削ホイールは、該マウントの装着面に連結される上面を備えた連結板と、基台と、をさらに備えてもよく、該研削砥石は、該基台の下面に環状に配置されてもよく、該圧電アクチュエータは、該連結板の下面と該基台の上面とを連結するように配置されてもよく、該基台の水平方向の移動を抑制する一方、該圧電アクチュエータによる該基台の垂直方向の移動を可能にするガイド部、をさらに備えてもよい。
あるいは本研削ホイールは、基台と、該基台の下面に開口され、該研削砥石の上部分を収容する凹部と、をさらに備えてもよく、該圧電アクチュエータは、該凹部に上部分が収容された該研削砥石の上面と該凹部の底面とを連結するように配置されてもよく、該凹部に上部分が収容された該研削砥石の上下方向の移動が可能なように、該凹部の内側面と該研削砥石の外側面との間を埋めて該研削砥石を支持する、弾性支持部材、をさらに備えてもよい。
本研削ホイールでは、マウントと研削砥石との間に、研削砥石をスピンドルの軸心方向(保持面に垂直な方向;垂直方向)に超音波振動させる圧電アクチュエータを備えている。このため、圧電アクチュエータにおける垂直方向の超音波振動を直接的に研削砥石に伝達して、研削砥石を垂直方向に振動させることが可能である。このため、研削砥石における垂直方向の振動の振幅量を、容易に大きくすることができる。したがって、研削砥石に伝達される垂直方向の超音波振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とすることができる。
図1に示すように、本実施形態にかかる研削装置1は、被加工物としてのウェーハ100を研削するための装置であり、直方体状の基台10、上方に延びるコラム11、および、研削装置1の各部材を制御する制御部15を備えている。
ウェーハ100は、たとえば、円形の半導体ウェーハである。図1においては下方を向いているウェーハ100の表面101は、複数のデバイスを保持しており、保護テープ103が貼着されることによって保護されている。ウェーハ100の裏面102は、研削加工が施される被加工面となる。
基台10の上面側には、開口部13が設けられている。そして、開口部13内には、保持手段30が配置されている。保持手段30は、ウェーハ100を吸着する保持面32を備えたチャックテーブル31、チャックテーブル31を支持する支持部材33、および、チャックテーブル31および支持部材33を回転させる回転手段34を含んでいる。
チャックテーブル31の保持面32は、チャックテーブル31に取り付けられたポーラス板320(図2参照)の上面である。保持面32は、吸引源36(図2参照)に連通されており、保護テープ103を介してウェーハ100を吸引保持する。すなわち、保持手段30は、保持面32によってウェーハ100を保持する。
また、図1に示すように、チャックテーブル31は、下方に設けられた回転手段34により、保持面32によってウェーハ100を保持した状態で、保持面32の中心を通るZ軸方向に延在する中心軸を中心として、支持部材33とともに回転可能である。したがって、ウェーハ100は、保持面32に保持されて保持面32の中心を回転軸として回転される。
チャックテーブル31の周囲には、カバー板39が設けられている。また、カバー板39には、Y軸方向に伸縮する蛇腹カバー12が連結されている。そして、保持手段30の下方には、Y軸方向移動手段40が配設されている。
Y軸方向移動手段40は、水平移動手段の一例である。Y軸方向移動手段40は、保持手段30と研削手段70とを、相対的に、保持面32に平行なY軸方向に移動させる。本実施形態では、Y軸方向移動手段40は、研削手段70に対して、保持手段30をY軸方向に移動させるように構成されている。
なお、水平移動手段は、複数の保持手段30が配置されたターンテーブルであってもよい。
なお、水平移動手段は、複数の保持手段30が配置されたターンテーブルであってもよい。
Y軸方向移動手段40は、Y軸方向に平行な一対のY軸ガイドレール42、このY軸ガイドレール42上をスライドするY軸移動テーブル45、Y軸ガイドレール42と平行なY軸ボールネジ43、および、Y軸ボールネジ43に接続されているY軸サーボモータ44、Y軸サーボモータ44の回転速度および位置を検知するためのY軸エンコーダ46、および、これらを保持する保持台41を備えている。
Y軸移動テーブル45は、Y軸ガイドレール42にスライド可能に設置されている。Y軸移動テーブル45の下面には、ナット部(図示せず)が固定されている。このナット部には、Y軸ボールネジ43が螺合されている。Y軸サーボモータ44は、Y軸ボールネジ43の一端部に連結されている。
Y軸方向移動手段40では、Y軸サーボモータ44がY軸ボールネジ43を回転させることにより、Y軸移動テーブル45が、Y軸ガイドレール42に沿って、Y軸方向に移動する。Y軸移動テーブル45には、保持手段30が載置されている。したがって、Y軸移動テーブル45のY軸方向への移動に伴って、チャックテーブル31を含む保持手段30が、Y軸方向に移動する。
本実施形態では、保持手段30は、大まかにいえば、保持面32にウェーハ100を載置するための前方(−Y方向側)のウェーハ載置位置と、ウェーハ100が研削される後方(+Y方向側)の研削領域との間を、Y軸方向移動手段40によって、Y軸方向に沿って移動される。
また、図1に示すように、基台10上の後方(+Y方向側)には、コラム11が立設されている。コラム11の前面には、ウェーハ100を研削する研削手段70、および、研削送り手段50が設けられている。
研削送り手段50は、保持手段30と研削手段70とを、相対的に、保持面32に垂直なZ軸方向(研削送り方向)に移動させる。本実施形態では、研削送り手段50は、保持手段30に対して、研削手段70をZ軸方向に移動させるように構成されている。
研削送り手段50は、Z軸方向に平行な一対のZ軸ガイドレール51、このZ軸ガイドレール51上をスライドするZ軸移動テーブル53、Z軸ガイドレール51と平行なZ軸ボールネジ52、Z軸サーボモータ54、Z軸サーボモータ54の回転速度および位置を検知するためのZ軸エンコーダ55、および、Z軸移動テーブル53の前面(表面)に取り付けられたホルダ56を備えている。ホルダ56は、研削手段70を保持している。
Z軸移動テーブル53は、Z軸ガイドレール51にスライド可能に設置されている。Z軸移動テーブル53の後面側(裏面側)には、ナット部(図示せず)が固定されている。このナット部には、Z軸ボールネジ52が螺合されている。Z軸サーボモータ54は、Z軸ボールネジ52の一端部に連結されている。
研削送り手段50では、Z軸サーボモータ54がZ軸ボールネジ52を回転させることにより、Z軸移動テーブル53が、Z軸ガイドレール51に沿って、Z軸方向に移動する。これにより、Z軸移動テーブル53に取り付けられたホルダ56、および、ホルダ56に保持された研削手段70も、Z軸移動テーブル53とともにZ軸方向に移動する。
研削手段70は、ホルダ56に固定されたスピンドルハウジング71、スピンドルハウジング71に回転可能に保持されたスピンドル72、スピンドル72を回転駆動する回転モータ73、マウントの一例であるホイールマウント74、および、ホイールマウント74に支持された研削ホイール80を備えている。
スピンドルハウジング71は、Z軸方向に延びるようにホルダ56に保持されている。スピンドル72は、チャックテーブル31の保持面32と直交するようにZ軸方向に延び、スピンドルハウジング71に回転可能に支持されている。
回転モータ73は、スピンドル72の上端側に連結されている。この回転モータ73により、スピンドル72は、図2に示すように、Z軸方向に延びるスピンドル回転軸721を中心として、たとえば矢印301の方向に回転する。
図1に示すように、ホイールマウント74は、円板状に形成されており、スピンドル72の下端(先端)に固定されている。ホイールマウント74は、研削ホイール80を支持する。
研削ホイール80は、超音波研削ホイールの一例である。研削ホイール80は、ホイールマウント74と略同径を有するように形成されている。研削ホイール80は、環状に配置された複数のセグメント砥石である研削砥石90を有している。研削ホイール80は、その中心を軸に、スピンドル72およびホイールマウント74を介して回転モータ73によって回転され、研削領域に配置されているチャックテーブル31に保持されたウェーハ100の裏面102を、研削砥石90によって研削する。
また、図1に示すように、基台10における開口部13の側部には、厚み測定手段60が配設されている。厚み測定手段60は、保持面32に保持されたウェーハ100の厚みを、接触式にて測定することができる。
すなわち、厚み測定手段60は、チャックテーブル31の保持面32およびウェーハ100に、それぞれ、第1接触子61および第2接触子62を接触させる。これにより、厚み測定手段60は、チャックテーブル31の保持面32の高さおよびウェーハ100の高さを測定することができる。厚み測定手段60は、測定された保持面32の高さとウェーハ100の高さとの差分に基づいて、ウェーハ100の厚みを算出することができる。
なお、厚み測定手段60は、第1接触子61および第2接触子62に代えて、非接触式の距離測定器、たとえばレーザー式の距離測定器を備えてもよい。この距離測定器は、たとえば、ウェーハ100を透過する波長を有するレーザー光線をウェーハ100に照射し、ウェーハ100の底面からの反射光とウェーハ100の上面からの反射光を受光し、これらに基づいてウェーハ100の厚みを測定する。
また、図1に示すように、コラム11には、研削手段70の高さ位置を測定するためのリニアスケール65が配設されている。リニアスケール65は、Z軸移動テーブル53に設けられ、Z軸移動テーブル53とともにZ軸方向に移動する読取部66、および、Z軸ガイドレール51の表面に設けられたスケール部67を含んでいる。読取部66が、スケール部67の目盛りを読み取ることで、研削送り手段50によってZ軸方向に移動される研削手段70の位置(高さ位置)を検知する。
ここで、チャックテーブル31およびその近傍の構成について、詳細に説明する。
図2に示すように、チャックテーブル31を回転させるための回転手段34は、たとえば、プーリ機構である。すなわち、回転手段34は、駆動源となるモータ341、モータ341のシャフト取り付けられた主動プーリ342、主動プーリ342に対して無端ベルト343を介して接続されている従動プーリ344、および、従動プーリ344を支持する回転軸340を備えている。なお、図2では、支持部材33の図示を省略している。
図2に示すように、チャックテーブル31を回転させるための回転手段34は、たとえば、プーリ機構である。すなわち、回転手段34は、駆動源となるモータ341、モータ341のシャフト取り付けられた主動プーリ342、主動プーリ342に対して無端ベルト343を介して接続されている従動プーリ344、および、従動プーリ344を支持する回転軸340を備えている。なお、図2では、支持部材33の図示を省略している。
回転軸340は、チャックテーブル31の下面における保持面32の中心の直下に接続されており、チャックテーブル31の保持面32に対して垂直に延在している。モータ341が主動プーリ342を回転駆動することで、主動プーリ342の回転に伴って無端ベルト343が回動する。無端ベルト343が回動することで、従動プーリ344および回転軸340が回転する。これにより、チャックテーブル31が、保持面32の中心を軸に回転される。
また、研削装置1は、流体流通機構35を備えている。流体流通機構35は、チャックテーブル31の保持面32に対して、流体であるエアあるいは水を供給する、あるいは、保持面32を吸引するための機構である。
流体流通機構35は、吸引溝351、吸引溝351に連通されている吸引流路350、回転軸340を覆うロータリージョイント352、および、吸引流路350に連通されている吸引配管361を備えている。
吸引溝351は、ポーラス板320の下面に接するように、チャックテーブル31内に設けられている。吸引溝351は、たとえば、チャックテーブル31の中心を中心として、同心円状に形成されている。
吸引流路350は、吸引溝351の底面から、チャックテーブル31、回転軸340およびロータリージョイント352を通過するように延びている。ロータリージョイント352は、回転軸340を囲繞するように配設されている。ロータリージョイント352は、吸引源36が生み出す吸引力を回転軸340側に移送する。
吸引流路350は、ロータリージョイント352の外部で、吸引配管361に接続されている。吸引配管361は、チャックテーブル31の保持面32と吸引源36とを連通するための配管である。吸引配管361の一端側は、吸引流路350に連通されている。吸引配管361の他端側には、吸引源36が接続されている。この吸引源36は、たとえば、エジェクター機構あるいは真空発生装置等を備え、チャックテーブル31の保持面32に吸引力を与えるために用いられる。
また、吸引配管361には、吸引配管361と吸引源36との連通状態を切り換えるための吸引開閉弁362が配設されている。また、吸引配管361における吸引流路350と吸引開閉弁362との間には、吸引配管361の圧力値を検出するための圧力センサ363が設けられている。
また、吸引配管361には、エア配管371が連通されている。エア配管371は、チャックテーブル31の保持面32とエア供給源37とを連通するための配管である。
エア配管371の一端側は、吸引配管361を介して、吸引流路350に連通されている。エア配管371の他端側には、エア供給源37が接続されている。エア供給源37は、コンプレッサー等を備え、チャックテーブル31の保持面32にエアを供給するために用いられる。
また、エア配管371には、エア配管371とエア供給源37との連通状態を切り換えるためのエア供給開閉弁372が配設されている。さらに、エア配管371には水配管381が連通されている。水配管381は、チャックテーブル31の保持面32と水供給源38とを連通するための配管である。
水配管381の一端側は、エア配管371および吸引配管361を介して、吸引流路350に連通されている。水配管381の他端側には、水供給源38が接続されている。水供給源38は、ポンプ等を備え、チャックテーブル31の保持面32に水(たとえば洗浄水)を供給するために用いられる。
また、水配管381には、水供給開閉弁382が配設されている。水供給開閉弁382は、水配管381と水供給源38との連通状態を切り換える。
また、水配管381には、水供給開閉弁382が配設されている。水供給開閉弁382は、水配管381と水供給源38との連通状態を切り換える。
次に、研削ホイール80およびその近傍の構成について、詳細に説明する。
本実施形態にかかる研削ホイール80では、チャックテーブル31の保持面32に保持された被加工物を研削する研削砥石90が環状に配置されている。この研削ホイール80は、スピンドル72の先端のホイールマウント74に装着される。この研削ホイール80は、研削砥石90に超音波振動を伝達してウェーハ100を研削砥石90によって研削する研削装置1に用いられる。
本実施形態にかかる研削ホイール80では、チャックテーブル31の保持面32に保持された被加工物を研削する研削砥石90が環状に配置されている。この研削ホイール80は、スピンドル72の先端のホイールマウント74に装着される。この研削ホイール80は、研削砥石90に超音波振動を伝達してウェーハ100を研削砥石90によって研削する研削装置1に用いられる。
図2の断面図および図3の分解斜視図に示すように、スピンドル72の下端に取り付けられたホイールマウント74は、円板状を有しており、その外周に、16個の通し穴(マウント通し穴741)が、ホイールマウント74を貫通するように、略等間隔で設けられている(図3参照)。ホイールマウント74の下面742は、研削ホイール80を装着するための装着面となっている。
また、研削ホイール80は、ホイールマウント74に連結される連結板81、研削砥石90を有する砥石保持部82、および、砥石保持部82の周囲に配置される支持枠83を有している。
連結板81は、ホイールマウント74と略同径を有する円板状に形成されており、ホイールマウント74の下面742に連結される上面810を有している。また、連結板81の外周には、8個の通し穴(連結板通し穴811)、および、8個のネジ穴(連結板ネジ穴812)が、交互に、略等間隔で、連結板81を貫通するように設けられている。また、連結板通し穴811および連結板ネジ穴812の内側には、5つのザグリ穴(上方ザグリ穴813)が、連結板81を貫通するように形成されている。
また、連結板81の下面には、円柱部814が形成されている。さらに、円柱部814の側面に、3つの溝(第1連結板溝815)が、略等間隔で配置されている。各第1連結板溝815は、連結板81の上面810に設けられたボール挿入孔819に連通されている。各第1連結板溝815は、略半円形の断面を有するように形成されており、底部817を備えている。
また、連結板81には、上面810の中央から円柱部814を貫通するように、連結板中央穴818が設けられている。
また、連結板81には、上面810の中央から円柱部814を貫通するように、連結板中央穴818が設けられている。
砥石保持部82は、基台の一例としてのホイール基台91を備えている。ホイール基台91は、ホイールマウント74および連結板81よりも小さい外径を有する円環状に形成されている。ホイール基台91の内径は、連結板81の円柱部814を嵌合可能な大きさに設定されている。
さらに、砥石保持部82は、ホイール基台91の下面に、その全周にわたって環状に配置された研削砥石90を有している。
さらに、砥石保持部82は、ホイール基台91の下面に、その全周にわたって環状に配置された研削砥石90を有している。
また、ホイール基台91の内側面には、連結板81の第1連結板溝815に対応する、3つの溝(第1基台溝911)が、略等間隔で配置されている。各第1基台溝911は、第1連結板溝815と同様に、略半円形の断面を有するように形成されており、底部915を備えている。
また、ホイール基台91の外側面には、3つの溝(第2基台溝912)が、略等間隔で配置されている。各第2基台溝912は、第1基台溝911と同様に、略半円形の断面を有するように形成されており、底部916を備えている。
また、砥石保持部82は、ホイール基台91の上面に、略等間隔に配置された5つの圧電アクチュエータ92を備えている。
本実施形態では、圧電アクチュエータ92は、電圧を加えると伸縮する圧電素子を多層積層することによって形成されている積層型の圧電アクチュエータである。圧電アクチュエータ92は、高周波電源に接続されることにより、圧電素子の積層方向に超音波振動するように形成されている。
本実施形態では、圧電アクチュエータ92は、研削ホイール80がホイールマウント74に装着された際に、研削砥石90とホイールマウント74との間に、圧電素子の積層方向がスピンドル72の軸心方向に平行となるように、配置される。したがって、圧電アクチュエータ92は、研削ホイール80がホイールマウント74に装着された際に、研削砥石90を、スピンドル72の軸心方向に超音波振動させることができる。スピンドル72の軸心方向は、スピンドル72のスピンドル回転軸721(図2参照)の延びる方向である。
この圧電アクチュエータ92は、両端部の中央にネジ穴を有している。そして、図2に示すように、ホイール基台91に設けられた下部ザグリ穴923に挿入される下部ネジ922によって、圧電アクチュエータ92の下端が、ホイール基台91の上面に固定される。
支持枠83は、ホイールマウント74の外径と略同じ外径を有する円環状を有するように形成されている。支持枠83の内径は、砥石保持部82のホイール基台91を嵌合可能な大きさに設定されている。図3に示すように、支持枠83の外周には、8個のネジ穴(支持枠ネジ穴831)が、略等間隔で設けられている。
支持枠83の内側面には、ホイール基台91の第2基台溝912に対応する、3つの溝(第2支持枠溝832)が、略等間隔で配置されている。各第2支持枠溝832は、第2基台溝912と同様に、略半円形の断面を有するように形成されており、底部833を備えている。
このような構成を有する研削ホイール80の組み立てでは、たとえば、まず、図2および図3に示すように、連結板81と砥石保持部82とが連結される。すなわち、連結板81の円柱部814が、砥石保持部82のホイール基台91の内部に嵌合される。
この際、連結板81に対する砥石保持部82(ホイール基台91)の向きは、ホイール基台91の第1基台溝911と連結板81の第1連結板溝815とが互いに対向するように、調整される。これにより、図2に示すように、対向配置された第1基台溝911および第1連結板溝815が、円筒形の有低穴状の第1溝840を形成する。
そして、この第1溝840は、ホイール基台91に設けられたボール挿入孔819に連通される。このボール挿入孔819を介して、第1溝840に、第1ボール816が挿入および配置される。これにより、連結板81と砥石保持部82(ホイール基台91)との間に、第1溝840および第1ボール816を含む、3つの第1ガイド部850(図2参照)が形成される。
また、連結板81の上方ザグリ穴813に挿入される上部ネジ920によって、圧電アクチュエータ92の上端が、連結板81に固定される。これにより、圧電アクチュエータ92が、連結板81の下面とホイール基台91の上面とを連結するように配置される。
このようにして、連結板81と砥石保持部82とは、圧電アクチュエータ92によって互いに連結される。
このようにして、連結板81と砥石保持部82とは、圧電アクチュエータ92によって互いに連結される。
さらに、連結板81と砥石保持部82との間に設けられた第1ガイド部850では、第1ボール816が、砥石保持部82のホイール基台91を、側面(内側)から押圧することによって、連結板81の円柱部814に対して支持している。したがって、連結板81と砥石保持部82(ホイール基台91)とは、第1ガイド部850によって、側面からも連結されている。
ここで、第1ガイド部850では、第1ボール816が、第1溝840内に配置されている。このため、第1ボール816は、第1溝840に平行な方向、すなわち、スピンドル72の軸心方向に移動可能である。したがって、この第1ボール816によって側面から押圧されている砥石保持部82(ホイール基台91)は、連結板81に対して、スピンドル72の軸心方向に振動(移動)されることが可能である。
このように、第1ガイド部850は、ホイール基台91を内側から押圧することにより、ホイール基台91の水平方向(スピンドル回転軸721に直交する方向、ホイール基台91の周方向を含む)の移動を抑制する一方、垂直方向(スピンドル回転軸721に沿う、保持面32に垂直な方向)の振動(移動)を可能にする。
次に、砥石保持部82と支持枠83とが連結される。すなわち、図2および図3に示すように、ホイール基台91が、支持枠83の内部に嵌合される。
この際、砥石保持部82に対する支持枠83の向きは、ホイール基台91の第2基台溝912と支持枠83の第2支持枠溝832とが互いに対向するように、調整される。これにより、図2に示すように、対向配置された第2基台溝912および第2支持枠溝832が、円筒形の有低穴状の第2溝940を形成する。そして、この第2溝940に、第2ボール913が配置される。これにより、砥石保持部82と支持枠83との間に、第2溝940および第2ボール913を含む、3つの第2ガイド部950(図2参照)が形成される。
この第2ガイド部950では、第2ボール913が、砥石保持部82のホイール基台91を、側面(外側)から押圧することによって、支持枠83に対して支持している。したがって、砥石保持部82(ホイール基台91)と支持枠83とは、第2ガイド部950によって、側面から連結されている。
ここで、第2ガイド部950では、第2ボール913が、第2ガイド部950内に配置されている。このため、第2ボール913は、第2溝940に平行な方向、すなわち、スピンドル72の軸心方向に移動可能である。したがって、この第2ボール913によって側面から押圧されている砥石保持部82(ホイール基台91)は、支持枠83に対して、スピンドル72の軸心方向に振動(移動)されることが可能である。
このように、第2ガイド部950は、ホイール基台91を外側から押圧することにより、ホイール基台91の水平方向の移動を抑制する一方、垂直方向の振動(移動)を可能にする。
また、本実施形態では、連結板81に対する砥石保持部82の向き、および、砥石保持部82に対する支持枠83の向きを、上記のように調整することにより、連結板81の連結板通し穴811を通ったネジを支持枠83の支持枠ネジ穴831に螺合させ連結板81と支持枠83とをネジ締結させる。
このようにして、研削ホイール80の組み立てが完了する。
組み立てられた研削ホイール80は、ホイールマウント74に装着される。この装着では、まず、ホイールマウント74の下面742に、研削ホイール80の上面810が合わせられる。この際、研削ホイール80に対するホイールマウント74の向きは、ホイールマウント74のマウント通し穴741と、連結板81の連結板通し穴811および連結板ネジ穴812とが、スピンドル回転軸721に関して合致するように、調整される。これにより、図3に示すように、マウント通し穴741、連結板通し穴811および支持枠ネジ穴831が、スピンドル回転軸721に関して、互いに合致するように配置される。
組み立てられた研削ホイール80は、ホイールマウント74に装着される。この装着では、まず、ホイールマウント74の下面742に、研削ホイール80の上面810が合わせられる。この際、研削ホイール80に対するホイールマウント74の向きは、ホイールマウント74のマウント通し穴741と、連結板81の連結板通し穴811および連結板ネジ穴812とが、スピンドル回転軸721に関して合致するように、調整される。これにより、図3に示すように、マウント通し穴741、連結板通し穴811および支持枠ネジ穴831が、スピンドル回転軸721に関して、互いに合致するように配置される。
そして、比較的に長い8本のボルト(図示せず)が、ホイールマウント74側から、マウント通し穴741に挿入され、さらに連結板81の連結板通し穴811に挿通され、砥石保持部82のホイール基台91の外側を通って、支持枠83の支持枠ネジ穴831に螺合される。これにより、ホイールマウント74と研削ホイール80(連結板81、砥石保持部82および支持枠83)とが、互いに固定される。
なお、長さの短い8本のボルトを用いて連結板81と支持枠83とを締結することによって、研削ホイール80を形成してもよい。その際は、連結板81の上面から飛び出したボルトの頭は、ホイールマウント74に形成されたマウント通し穴741内に収容される。
なお、長さの短い8本のボルトを用いて連結板81と支持枠83とを締結することによって、研削ホイール80を形成してもよい。その際は、連結板81の上面から飛び出したボルトの頭は、ホイールマウント74に形成されたマウント通し穴741内に収容される。
また、比較的に短い別の8本のボルト(図示せず)が、ホイールマウント74側から、マウント通し穴741に挿通され、連結板81の連結板ネジ穴812に螺合される。これにより、ホイールマウント74と連結板81とが、互いに堅固に固定される。
このようにして、研削ホイール80のホイールマウント74への装着が完了する。この装着により、図2に示すように、スピンドル72に設けられている研削水路722が、ホイールマウント74の中央穴であるマウント中央穴743および連結板81の連結板中央穴818に連通する。
また、連結板中央穴818の下方には、流路形成用板723が配置される。この流路形成用板723は、連結板81の円柱部814の底面に対して、部分的に連結されている。流路形成用板723は、研削水路722、マウント中央穴743および連結板中央穴818を介して流れる加工水を受け止めて、研削砥石90の方向に向けて流れる加工水の流路を形成する。
また、本実施形態では、ホイールマウント74と連結板81との境界近傍に、高周波電源86に接続されることが可能な接続端子84が設けられている。そして、各圧電アクチュエータ92は、接続端子84に対して、導線85を介して接続されている。すなわち、接続端子84は、圧電アクチュエータ92と高周波電源86とを接続する端子である。
圧電アクチュエータ92は、接続端子84および導線85を介して高周波電源86から供給される電力によって、スピンドル回転軸721に沿って超音波振動することができる。そして、この超音波振動は、ホイール基台91に伝達される。
ここで、研削装置1におけるウェーハ100に対する研削加工の動作について説明する。本実施形態では、まず、作業者あるいは制御部15が、チャックテーブル31の保持面32に、ウェーハ100を、裏面102が上向きとなるように保持させる。
次に、制御部15が、回転モータ73を制御してスピンドル72を回転させることにより、ホイールマウント74および研削ホイール80(研削砥石90)を回転させる。さらに、制御部15は、回転手段34により、チャックテーブル31(ウェーハ100)を回転させる。
また、制御部15は、Y軸方向移動手段40を制御して、保持手段30におけるチャックテーブル31の保持面32に保持されたウェーハ100の回転中心に、研削砥石90が位置づけられるまで、保持手段30を、Y軸方向に移動させる。その後、制御部15は、研削送り手段50を用いて、原点高さ位置にある研削手段70を降下させて、研削ホイール80の研削砥石90を、保持面32に保持されているウェーハ100の裏面102に近づけて、研削砥石90による裏面102の研削を実施する。
この際、制御部15は、接続端子84を制御して、圧電アクチュエータ92と高周波電源86とを接続する。これにより、圧電アクチュエータ92が、スピンドル回転軸721の延びる方向、すなわち、保持面32に保持されているウェーハ100の裏面102に垂直な方向に沿って、振動する。
ここで、本実施形態では、第1ガイド部850および第2ガイド部950が、砥石保持部82のホイール基台91を内側および外側から押圧することにより、ホイール基台91の水平方向(スピンドル回転軸721の直交する方向)の移動を抑制する一方、垂直方向(スピンドル回転軸721に沿う、保持面32に垂直な方向)の移動を可能にしている。
このため、本実施形態では、ホイール基台91、および、ホイール基台91に備えられた研削砥石90は、圧電アクチュエータ92の超音波振動を受けて、垂直方向に振動(移動)する。したがって、本実施形態では、垂直方向に振動する研削砥石90を用いて、ウェーハ100の裏面102に研削砥石90の研削面を食い込ませながら、裏面102を研削することができる。
制御部15は、ウェーハ100の厚みが予め設定された所定厚みに近くなるまで、裏面102を研削して、ウェーハ100を薄化する。その後、制御部15は、接続端子84を制御して、圧電アクチュエータ92と高周波電源86との接続を解除し、圧電アクチュエータ92の振動を停止する。そして、制御部15は、振動を受けていない研削砥石90を用いて、ウェーハ100の厚みが所定厚みになるまで、裏面102の研削を続行する。これにより、被研削面である裏面102の表面を滑らかにすることができる。
以上のように、本実施形態では、ホイールマウント74と研削砥石90との間に、垂直方向に超音波振動することによって、研削砥石90を垂直方向に超音波振動させる、圧電アクチュエータ92を備えている。このため、圧電アクチュエータ92における垂直方向の超音波振動を、直接的に研削砥石90に伝達し、研削砥石90を、垂直方向に振動させることが可能である。これにより、本実施形態では、研削砥石90における垂直方向の振動の振幅量を、容易に大きくすることができる。したがって、ウェーハ100がSiC基板などの硬い被加工物である場合にも、研削速度を速くすることができる。
このように、本実施形態によれば、研削砥石90に伝達される垂直方向の超音波振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とすることができる。
また、本実施形態では、研削ホイール80が、連結板81、砥石保持部82および支持枠83という3つの部材を組み合わせて構成される。したがって、砥石保持部82の研削砥石90が消耗した場合、砥石保持部82のみを交換して、連結板81および支持枠83を継続的に利用することができる。これにより、研削ホイール80に関するコストを低減することができる。
また、本実施形態では、研削ホイール80が、連結板81、砥石保持部82および支持枠83という3つの部材を組み合わせて構成される。したがって、砥石保持部82の研削砥石90が消耗した場合、砥石保持部82のみを交換して、連結板81および支持枠83を継続的に利用することができる。これにより、研削ホイール80に関するコストを低減することができる。
なお、本実施形態に示したマウント通し穴741、連結板通し穴811、連結板ネジ穴812、および支持枠ネジ穴831の数は、これらの穴を用いて研削ホイール80を組み立てられる限り、任意の数であってよい。
また、本実施形態では、砥石保持部82に、5つの圧電アクチュエータ92が設けられている。これに関し、圧電アクチュエータ92の数は、4つ以下であってもよいし、6つ以上であってもよい。
また、本実施形態では、砥石保持部82に、5つの圧電アクチュエータ92が設けられている。これに関し、圧電アクチュエータ92の数は、4つ以下であってもよいし、6つ以上であってもよい。
また、本実施形態では、第1ガイド部850が、第1溝840および第1ボール816を含んでいる。これに代えて、図4に示すように、第1ガイド部850は、第1ボール816に代えて、第1溝840内に配置される小型ローラ820を備えてもよい。
この場合、第1溝840を構成する第1連結板溝815および第1基台溝911は、略矩形の断面を有するように形成されている。したがって、図4に示すように、対向配置された第1基台溝911および第1連結板溝815が、小型ローラ820の形状に応じた、矩形の有低穴状の第1溝840を形成する。この第1溝840内に、矢印303に示すように、小型ローラ820が挿入されて配設される。
この構成でも、第1ガイド部850における小型ローラ820が、砥石保持部82のホイール基台91を、側面(内側)から押圧することによって、連結板81の円柱部814に対して支持することができる。また、小型ローラ820は、第1溝840の延びる方向であるスピンドル72(図2参照)の軸心方向に移動可能である。したがって、小型ローラ820によって側面から押圧されているホイール基台91は、スピンドル72の軸心方向に振動されることが可能である。
このように、小型ローラ820を用いた構成でも、第1ガイド部850は、ホイール基台91を側方から押圧することにより、ホイール基台91の水平方向の移動を抑制する一方、垂直方向の移動を可能にする。
なお、第1ガイド部850と同様に、第2ガイド部950(図2参照)についても、第2溝940を矩形の有低穴状とし、この第2溝940内に、第2ボール913に代えて小型ローラを配設することが可能である。
また、研削装置1は、本実施形態に示した研削ホイール80に代えて、図4に示すような研削ホイール200を備えてもよい。研削ホイール200は、超音波研削ホイールの一例であり、基台の一例としてのホイール基台201、ウェーハ100の裏面102を研削するための研削砥石210、および、研削砥石210をスピンドル72の軸心方向に超音波振動させる圧電アクチュエータ220を備えている。
ホイール基台201は、ホイールマウント74の外径と同様の外径を有する円板状に形成されており、その上面202が、ホイールマウント74の下面742に連結されている。また、ホイール基台201の下面には、研削砥石210の上部分を収容するための複数の凹部203が形成されている。
複数の凹部203は、ホイール基台201の外周に沿って、略等間隔で配置されている。研削砥石210は、セグメント砥石であり、この凹部203の内部に、その上部分を収容された状態で、取り付けられている。
また、図5の拡大図に示すように、凹部203は、底面204および内側面205を有している。そして、各凹部203の底面204には、圧電アクチュエータ220が取り付けられている。
圧電アクチュエータ220は、上述した圧電アクチュエータ92と同様の構成を有しており、電圧を加えると伸縮する圧電素子を多層積層することによって形成されている積層型の圧電アクチュエータである。
圧電アクチュエータ220は、ホイール基台201における凹部203に上部分が収容された研削砥石210の上面である砥石上面211と、凹部203の底面204とを連結するように配置されている。
すなわち、圧電アクチュエータ220の上端は、凹部203の底面204に、たとえばネジ留めによって固定されている。同様に、圧電アクチュエータ220の下端は、研削砥石210の砥石上面211に固定されている。
すなわち、圧電アクチュエータ220の上端は、凹部203の底面204に、たとえばネジ留めによって固定されている。同様に、圧電アクチュエータ220の下端は、研削砥石210の砥石上面211に固定されている。
また、研削ホイール200でも、上述した研削ホイール80と同様に、ホイールマウント74とホイール基台201との境界近傍に、高周波電源86に接続されることが可能な接続端子84が設けられている。そして、各圧電アクチュエータ220は、接続端子84に対して、導線85を介して接続されている。
また、研削ホイール200は、ホイール基台201の凹部203の内側面205と、凹部203内に収容されている研削砥石210の外側面である砥石側面212との間に、研削砥石210を支持する弾性支持部材230をさらに備えている。
この弾性支持部材230は、ホイール基台201の凹部203に上部分が収容された研削砥石210の上下方向の移動が可能なように、凹部203の内側面205と研削砥石210の砥石側面212との間を埋めて、研削砥石210を支持する。この弾性支持部材230により、研削砥石210は、垂直方向(スピンドル回転軸721に沿う、保持面32に垂直な方向)に振動(移動)することが可能であるとともに、水平方向の移動を抑制された状態で、ホイール基台201の凹部203に支持される。
この構成でも、制御部15は、スピンドル72およびホイールマウント74を回転させて研削ホイール200を回転させることにより、研削ホイール200の研削砥石210を、保持面32に保持されているウェーハ100の裏面102に近づけて、研削砥石210による裏面102の研削を実施することができる
また、この研削の際、制御部15は、接続端子84を制御して、圧電アクチュエータ220と高周波電源86とを接続する。これにより、圧電アクチュエータ220が、スピンドル回転軸721の延びる方向(垂直方向)に沿って超音波振動する。
また、この研削の際、制御部15は、接続端子84を制御して、圧電アクチュエータ220と高周波電源86とを接続する。これにより、圧電アクチュエータ220が、スピンドル回転軸721の延びる方向(垂直方向)に沿って超音波振動する。
この構成では、弾性支持部材230が、研削砥石210の砥石側面212とホイール基台201における凹部203の内側面205との間を埋めて、研削砥石210を凹部203に支持している。これにより、弾性支持部材230が、研削砥石210の水平方向(スピンドル回転軸721の直交する方向)の移動を抑制する一方、垂直方向の移動を可能にしている。
このため、研削砥石210は、圧電アクチュエータ220の超音波振動を受けて、垂直方向に振動(移動)する。したがって、この構成でも、垂直方向に振動する研削砥石210を用いて、ウェーハ100の裏面102に研削砥石210の研削面を食い込ませながら、裏面102を研削することができる。
この研削ホイール200では、圧電アクチュエータ220が、研削砥石210毎に、凹部203内に配置されている。このような研削ホイール200を用いる場合でも、圧電アクチュエータ220における垂直方向の超音波振動を、直接的に研削砥石210に伝達し、研削砥石210を、垂直方向に振動させることが可能である。このため、研削砥石210における垂直方向の振動の振幅量を、容易に大きくすることができる。すなわち、研削砥石210に伝達される垂直方向の超音波振動における振幅量を、硬い被加工物を研削する場合でも研削速度を速くすることが可能な振幅量とすることができる。
1:研削装置、10:基台、11:コラム、
15:制御部、
30:保持手段、31:チャックテーブル、32:保持面、
70:研削手段、71:スピンドルハウジング、73:回転モータ、
72:スピンドル、721:スピンドル回転軸、
74:ホイールマウント、741:マウント通し穴、743:マウント中央穴、
80:研削ホイール、
81:連結板、810:上面、814:円柱部、818:連結板中央穴
819:ボール挿入孔、
82:砥石保持部、91:ホイール基台、90:研削砥石、
92:圧電アクチュエータ、
83:支持枠、
84:接続端子、85:導線、86:高周波電源、
850:第1ガイド部、816:第1ボール、
840:第1溝、815:第1連結板溝、911:第1基台溝、
820:小型ローラ、
950:第2ガイド部、913:第2ボール、
940:第2溝、832:第2支持枠溝、912:第2基台溝、
200:研削ホイール、201:ホイール基台、202:上面、
203:凹部、204:底面、205:内側面、
210:研削砥石、211:砥石上面、212:砥石側面、
220:圧電アクチュエータ、230:弾性支持部材、
100:ウェーハ、101:表面、102:裏面、103:保護テープ
15:制御部、
30:保持手段、31:チャックテーブル、32:保持面、
70:研削手段、71:スピンドルハウジング、73:回転モータ、
72:スピンドル、721:スピンドル回転軸、
74:ホイールマウント、741:マウント通し穴、743:マウント中央穴、
80:研削ホイール、
81:連結板、810:上面、814:円柱部、818:連結板中央穴
819:ボール挿入孔、
82:砥石保持部、91:ホイール基台、90:研削砥石、
92:圧電アクチュエータ、
83:支持枠、
84:接続端子、85:導線、86:高周波電源、
850:第1ガイド部、816:第1ボール、
840:第1溝、815:第1連結板溝、911:第1基台溝、
820:小型ローラ、
950:第2ガイド部、913:第2ボール、
940:第2溝、832:第2支持枠溝、912:第2基台溝、
200:研削ホイール、201:ホイール基台、202:上面、
203:凹部、204:底面、205:内側面、
210:研削砥石、211:砥石上面、212:砥石側面、
220:圧電アクチュエータ、230:弾性支持部材、
100:ウェーハ、101:表面、102:裏面、103:保護テープ
Claims (3)
- 保持面に保持された被加工物を研削する研削砥石が環状に配置された研削ホイールを、スピンドルの先端のマウントに装着し、該研削砥石に超音波振動を伝達して該被加工物を該研削砥石によって研削する研削装置に用いられる研削ホイールであって、
該研削ホイールが該マウントに装着された際に、該研削砥石と該マウントとの間に配置され、該研削砥石を該スピンドルの軸心方向に超音波振動させる圧電アクチュエータ、を備える、
超音波研削ホイール。 - 該マウントの装着面に連結される上面を備えた連結板と、
基台と、をさらに備え、
該研削砥石は、該基台の下面に環状に配置されており、
該圧電アクチュエータは、該連結板の下面と該基台の上面とを連結するように配置されており、
該基台の水平方向の移動を抑制する一方、該圧電アクチュエータによる該基台の垂直方向の移動を可能にするガイド部、をさらに備える、
請求項1に記載の超音波研削ホイール。 - 基台と、
該基台の下面に開口され、該研削砥石の上部分を収容する凹部と、をさらに備え、
該圧電アクチュエータは、該凹部に上部分が収容された該研削砥石の上面と該凹部の底面とを連結するように配置されており、
該凹部に上部分が収容された該研削砥石の上下方向の移動が可能なように、該凹部の内側面と該研削砥石の外側面との間を埋めて該研削砥石を支持する、弾性支持部材、をさらに備える、
請求項1に記載の超音波研削ホイール。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2020067459A JP2021160068A (ja) | 2020-04-03 | 2020-04-03 | 超音波研削ホイール |
Applications Claiming Priority (1)
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ID=78002041
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-
2020
- 2020-04-03 JP JP2020067459A patent/JP2021160068A/ja active Pending
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