JP6049255B2 - 加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加工装置に関し、特に、被加工物を旋削するためのバイト工具を備えた加工装置に関する。
従来、半導体チップが複数個形成された半導体ウェーハは、ダイシング装置等によって個々の半導体チップに分割される。そして、この分割された半導体チップは、携帯電話やパソコン等の電気機器に広く用いられている。近年、電気機器の軽量化、小型化を可能にするために、半導体チップの電極に50〜100μmの突起状のバンプを形成し、このバンプを実装基板に形成された電極に直接接合するようにしたフリップチップと称する半導体チップが開発され実用に供されている。また、インターポーザーといわれる基板に複数の半導体チップを併設したり、積層したりして小型化を図る技術も開発され実用化されている。
上述した各技術においては、半導体チップ等の基板の表面に複数個の突起状のバンプ(電極)を形成し、これらの突起状のバンプ(電極)を介して基板同士を接合するため、それぞれの突起状のバンプ(電極)の高さを揃える必要がある。この突起状のバンプ(電極)の高さを揃えるために、バイト工具によって金等の粘りのある金属材により形成されたバンプ(電極)を旋削して除去する加工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
なお、特許文献1の加工装置において、バイト工具によって金等の粘りのある金属材によって形成されたバンプ(電極)を旋削すると、バイト工具の切れ刃に旋削屑が付着し得る。この場合、バイト工具に付着した旋削屑によって旋削抵抗が上昇してバイト工具が発熱し、ミクロン単位の加工を制御することが困難となる事態が発生し得る。このような事態に対応するため、バイト工具の切れ刃を超音波振動で円運動させ、バイト工具の先端に旋削屑が付着することを抑制する加工装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2004−319697号公報 特開2010−179393号公報
しかしながら、上述した特許文献2の加工装置においては、バイト工具を構成するバイト本体に4つの超音波振動子を固定し、左右方向及び上下方向の振幅の位相差を調整することにより切れ刃に円振動をさせている。このため、切れ刃に発生させる円振動の振動周波数が高周波数(例えば、60kHz以上)になると、4つの超音波振動子における振幅の位相差の調整を精度良く行うことが困難となり、切れ刃に大きい振幅の振動を付与できなくなる事態が発生し得る。したがって、送り速度が速い加工状況(高速域の加工状況)においては、安定してバンプ(電極)を旋削して除去することができないという問題がある。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、振動周波数が高周波数であっても大きな振幅の振動を切れ刃に付与でき、高速域の加工状況で安定して旋削加工を行うことができる加工装置を提供することを目的とする。
本発明の加工装置は、被加工物を保持する被加工物保持手段と、前記被加工物保持手段によって保持された被加工物を旋削するためのバイト工具を備えたバイト旋削手段とを具備する加工装置において、前記バイト工具は、バイト本体と、前記バイト本体の先端に設けられた切れ刃とからなり、前記バイト本体は前記切れ刃側とは逆側の端部が前記切れ刃側に延在するスリットによって二股に分割されており、前記切れ刃による旋削方向に平行に並列し且つ離間するように、分割された前記バイト本体の一方に締結部材で第1の超音波振動子が締結され、分割された前記バイト本体の他方に締結部材で第2の超音波振動子が締結され、前記バイト本体には、前記第1の超音波振動子と前記第2の超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加する交流電力供給手段具備され、前記交流電力供給手段は、前記バイト本体の前記切れ刃が縦回転の円振動をするのに適した位相差をもった交流電力を前記第1の超音波振動子と前記第2の超音波振動子のそれぞれに印加することを特徴とする。
上記加工装置によれば、スリットを挟んで切れ刃による旋削方向に平行に並列し且つ離間してバイト本体に締結された第1、第2の超音波振動子のそれぞれに、切れ刃が円振動をするのに適した位相差をもった交流電力が印加されることから、2つの超音波振動子に対する交流電力の制御によって、互いの超音波振動を干渉させることなく切れ刃に伝達して円振動させることができるので、振動周波数が高周波数であっても大きな振幅の超音波振動を切れ刃に付与でき、高速域の加工状況で安定して旋削加工を行うことが可能となる。
本発明によれば、振動周波数が高周波数であっても大きな振幅の振動を切れ刃に付与でき、高速域の加工状況で安定して旋削加工を行うことが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る加工装置の要部を示す斜視図である。 上記実施の形態に係る加工装置の旋削ユニットが有するバイト工具を超音波振動させるための機能ブロック図である。 上記実施の形態に係る加工装置の旋削ユニットが有するバイト工具の斜視図である。 被加工物としての半導体ウェーハの平面図及び要部拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。
まず、本実施の形態に係る加工装置について説明する前に、その被加工物の一例について説明する。本実施の形態に係る加工装置においては、例えば、図4に示すように、表面に複数個の半導体チップ110が格子状に形成された半導体ウェーハ100を被加工物とする。半導体ウェーハ100に形成された複数個の半導体チップ110の表面には、複数個のバンプ(突起状の電極)120が形成されている。これらのバンプ120は、半導体チップ110に形成された図示しないアルミニウム等からなる電極板に金ワイヤを加熱溶融して装着される。このように形成されるバンプ120には、例えば、その上端部に針状の髭部が残った状態となると共に、その高さにばらつきが発生した状態となっている。
なお、以下の説明においては、表面に複数個のバンプ120が形成された半導体チップ110を有する半導体ウェーハ100を被加工物とする場合について説明する。しかしながら、本実施の形態に係る加工装置における被加工物については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、液晶用導光板やDVDピックアップレンズなどの超精密微細加工が要求されるプラスティック製光学部品の量産に用いられる焼入れ鋼金型など、超精密微細加工が必要な被加工物にも適用することもできる。
本実施の形態に係る加工装置は、上述したように半導体チップ110の表面に形成された複数個のバンプ120に旋削加工を施し、針状の髭部を除去すると共に、その高さを揃えるものである。以下、本実施の形態に係る加工装置の構成について説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る加工装置1の要部を示す斜視図である。なお、以下においては、説明の便宜上、図1に示す左下方側を加工装置1の前方側と呼び、同図に示す右上方側を加工装置1の後方側と呼ぶものとする。
本実施の形態に係る加工装置1は、図1に示すように、装置のハウジングを構成する基台2を有している。基台2は、加工装置1の前後方向に延在する主部21と、この主部21の後端部で上方側に延出して設けられた壁部22とを有している。この壁部22の前面には、上下方向に延びる一対の案内レール221が設けられている。これらの案内レール221にバイト旋削手段としての旋削ユニット3が上下方向に移動可能に装着されている。
旋削ユニット3は、移動基台31と、この移動基台31に装着されたスピンドルユニット32とを具備している。移動基台31には、その後面に一対の脚部311が設けられている。これらの脚部311には、一対の案内レール221と摺動可能に係合する一対の被案内溝312が形成されている。このように壁部22に設けられた一対の案内レール221に摺動可能に装着された移動基台31の前面に支持部材313が装着されている。スピンドルユニット32は、この支持部材313に支持されている。
スピンドルユニット32は、支持部材313に支持されたスピンドルハウジング321と、このスピンドルハウジング321に回転自在に配設された回転スピンドル322と、この回転スピンドル322を回転駆動するための駆動源としてのモータ323とを有している。回転スピンドル322の下端部は、スピンドルハウジング321の下端部を越えて下方側に突出しており、その下端部には円板形状のバイト工具装着部材324が設けられている。バイト工具装着部材324には、バイト工具33が着脱可能に装着される。
ここで、バイト工具装着部材324に対するバイト工具33の着脱構造の一例について説明する。バイト工具装着部材324には、外周部の一部に上下方向に貫通するバイト取り付け穴が設けられると共に、このバイト取り付け穴に対応する外周面からバイト取り付け穴に達する雌ねじ穴が設けられている。このように構成されたバイト工具装着部材324のバイト取り付け穴にバイト工具33を挿入し、雌ねじ穴に締め付けボルトを螺合して締め付けることにより、バイト工具33はバイト工具装着部材324に着脱可能に装着される。
バイト工具33は、例えば、超鋼合金等の工具鋼によって棒状に形成された、断面が矩形のバイト本体331と、このバイト本体331に先端部に設けられ、ダイヤモンド等で形成された切れ刃332とによって構成される(図2、図3参照)。このように構成され、バイト工具装着部材324に装着されたバイト工具33は、回転スピンドル322の回転に伴って後述するチャックテーブル52の保持面52aと平行な面内で回転するように構成されている。なお、このバイト工具33の詳細な構成については後述する。
また、壁部22には、旋削ユニット3を一対の案内レール221に沿って上下方向(後述するチャックテーブル52の保持面52aと垂直な方向)に移動させる旋削ユニット移動機構4が設けられている。この旋削ユニット移動機構4は、壁部22の前方側に配設され、実質的に鉛直方向に延在する雄ネジロッド41を備えている。この雄ネジロッド41の上端部及び下端部は、壁部22に取り付けられた軸受部材42及び43によって回転可能に支持されている。軸受部材42には、雄ネジロッド41を回転駆動するためのモータ44が配設され、このモータ44の出力軸が雄ネジロッド41に連結されている。一方、移動基台31の後面には、雄ネジロッド41に螺合する図示しない連結部が設けられている。モータ44から供給される駆動力に応じて雄ネジロッド41が回転すると、移動基台31及びこれに装着された旋削ユニット3が上下方向に移動するように構成されている。
基台2の主部21の上面には、被加工物保持手段としてのチャックテーブル機構5が配設されている。チャックテーブル機構5は、支持基台51と、この支持基台51に回転可能に支持される円板形状のチャックテーブル52とを含んでいる。支持基台51は、図示しない駆動機構に接続され、この駆動機構から供給される駆動力により、主部21の上面を加工装置1の前後方向にスライド移動される。これにより、チャックテーブル52は、旋削ユニット3のバイト工具33と対向する加工位置と、この加工位置から前方側に離間し、加工前の半導体ウェーハ100が供給される一方、加工後の半導体ウェーハ100が回収される載せ換え位置との間でスライド移動される。
チャックテーブル52には、半導体ウェーハ100が水平に保持される保持面52aが形成されている。保持面52aは、例えば、ポーラスセラミック材により吸引面が形成されている。チャックテーブル52は、基台2内に配置された図示しない吸引源に接続され、保持面52aの吸引面で半導体ウェーハ100を吸引保持する。
支持基台51の前後には、半導体ウェーハ100の旋削加工時に発生する旋削屑等の基台2内への侵入を防止する防塵カバー53が設けられている。防塵カバー53は、支持基台51の前面及び後面に取り付けられると共に、その移動位置に応じて伸縮可能に設けられている。このように伸縮可能に構成された防塵カバー53により、基台2内の吸引源や回転駆動機構と支持基台51とを連結するための開口部が覆われる。
このように構成される加工装置1において、半導体ウェーハ100は、図示しない搬入・搬出機構により載せ換え位置に配置されたチャックテーブル52に載置された後、図示しない駆動機構によりチャックテーブル52が加工位置に到達するまで支持基台51がスライド移動される。一方、旋削ユニット移動機構4により旋削ユニット3が下方移動される。チャックテーブル52上に吸引保持された半導体ウェーハ100に対してバイト工具33で旋削加工が可能な位置に配置されると、スピンドルユニット32の回転スピンドル322が回転駆動される。この回転スピンドル322の回転に伴って回転するバイト工具33の切れ刃332により、半導体ウェーハ100に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のバンプ120の旋削加工が行われる。
そして、半導体ウェーハ100上の加工対象となる全てのバンプ120に対する旋削加工が終了すると、回転スピンドル322の回転が停止された状態において、旋削ユニット移動機構4により旋削ユニット3が上方移動されると共に、チャックテーブル52が載せ換え位置に到達するまで支持基台51がスライド移動される。その後、図示しない搬入・搬出機構により加工後の半導体ウェーハ100が搬出され、一連の加工処理が終了する。
ここで、本実施の形態に係る加工装置1の旋削ユニット3が有するバイト工具33の構成について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態に係る加工装置1の旋削ユニット3が有するバイト工具33を超音波振動させるための機能ブロック図である。図3は、本実施の形態に係る加工装置1の旋削ユニット3が有するバイト工具33の斜視図である。
図2及び図3に示すように、バイト工具33のバイト本体331は、本体部331aと、この本体部331aに取り付けられる振動子支持部(以下、単に「支持部」という)331bとから構成される。本体部331aは、概して角柱形状を有すると共に、その先端部(下端部)に切れ刃332が設けられている。切れ刃332は、後述する第1、第2の超音波振動子6a、6bにより円振動しながら、切削面332a(図3参照)を図2の矢印Aで示す旋削方向(半導体ウェーハ100の移動方向)に垂直な方向に位置付けた状態で駆動され、被加工物である半導体ウェーハ100(より具体的には、半導体チップ110に形成されたバンプ(突起状の電極)120)を旋削する。
本体部331aの上面部には、切れ刃332側(下方側)に延在してスリット333が形成されている。スリット333は、本体部331aの略中央部分まで延在して設けられている。スリット333を設けることにより、本体部331aの上方側部分は、二股に分割された形状を有している。このスリット333は、後述する第1、第2の超音波振動子6a、6bにより発生する振動を別々に切れ刃332に伝達する役割を果たす。
本体部331aの上面部の中央部(より具体的には、スリット333の中央部)には、切れ刃332側(下方側)に延在して雌ねじ穴334が形成されている。雌ねじ穴334は、スリット333の厚さ寸法よりも大径に設けられると共に、スリット333の下端部よりも下方側の位置まで延在して設けられている。スリット333の下端部よりも下方側に配置される雌ねじ穴334の内周面にねじ溝が形成されている。この雌ねじ穴334には、支持部331bを本体部331aに取り付けるための締め付けボルト335が螺合される。
支持部331bは、平面視にて本体部331aと同一形状を有している。支持部331bの上面には、締め付けボルト335が貫通する貫通孔336が設けられている。なお、この貫通孔336は、本体部331aに支持部331bが取り付けられた状態において、締め付けボルト335の頭部335aを収容可能な形状に構成されている。
これらの本体部331a及び支持部331bからなるバイト本体331に、第1、第2の超音波振動子6a、6bが締結される。より具体的には、本体部331aの上面に第1、第2の超音波振動子6a、6bを載置し、これらの第1、第2の超音波振動子6a、6bの上に支持部331bを載置すると共に、この支持部331bに設けられた貫通孔336を介して本体部331aに設けられた雌ねじ穴334に締め付けボルト335を螺合して締め付けることにより、第1、第2の超音波振動子6a、6bがバイト本体331に締結される。
本実施の形態に係る第1、第2の超音波振動子6a、6bは、ボルト締めランジュバン方式の振動子(ボルト締めランジュバン型振動子)として機能する。この場合、第1、第2の超音波振動子6a、6bは、締め付けボルト335により締め付け強度を調整しながらバイト本体331に締結される。すなわち、締め付けボルト335は、バイト本体331に対して第1、第2の超音波振動子6a、6bの締め付け強度を微調整可能に締結する締結部材を構成する。なお、締結部材としては、締め付けボルト335に限定されるものではなく、第1、第2の超音波振動子6a、6bの締め付け強度を微調整可能に締結することを前提として任意の部材を適用できる。
このようにバイト本体331に締結された状態において、第1、第2の超音波振動子6a、6bは、図2の矢印Aで示す切れ刃332の旋削方向に平行に並列し、且つ、離間して配置される。より具体的には、スリット333により分割された本体部331aの上端部の一方に第1の超音波振動子6aが配置され、他方に第2の超音波振動子6bが配置されている。すなわち、スリット333は、第1、第2の超音波振動子6a、6bとの間で切れ刃332側に延在している。
第1、第2の超音波振動子6a、6bは、それぞれ圧電体61と、この圧電体61の両側分極面にそれぞれ装着された2枚の電極板62、63とから構成されている。圧電体61は、チタン酸バリウム(BaTio)、チタン酸ジルコン酸鉛(PB(Zi,Ti)O)、リチウムナイオベート(LiNbO)、リチウムタンタレート(LiTaO)等の圧電セラミックスによって形成されている。
圧電体61の分極面に電極板62、63が装着された状態で、第1、第2の超音波振動子6a、6bは、概して長方形状に設けられている(図3参照)。また、第1、第2の超音波振動子6a、6bは、本体部331aの雌ねじ穴334に挿入された締め付けボルト335に接触しない形状に構成される。このような形状を有するため、締め付けボルト335との接触によって第1、第2の超音波振動子6a、6bの超音波振動が規制されることはない。
旋削ユニット3は、図2に示すように、第1、第2の超音波振動子6a、6bに超音波振動を発生させるための交流電力を供給する交流電力供給手段7を備えている。より具体的には、交流電力供給手段7は、切れ刃332が円振動をするのに適した位相差をもった交流電力を、第1、第2の超音波振動子6a、6bの電極板62、63に印加する。例えば、交流電力供給手段7は、バイト工具33の構成部材として備えることができる。また、バイト工具33に交流電力を供給する、旋削ユニット3の構成部材として備えることもできる。
交流電力供給手段7は、交流電源71と、交流電源71に接続された周波数・位相調整手段72と、周波数・位相調整手段72に接続された複数(本実施の形態では2つ)の電圧調整手段73(73a、73b)とから構成されている。電圧調整手段73aは、第1の超音波振動子6aに接続されている。電圧調整手段73bは、第2の超音波振動子6bに接続されている。
なお、本実施の形態に係る加工装置1においては、バイト工具33が装着されるバイト工具装着部材324が回転駆動される。バイト工具装着部材324の回転駆動が交流電力供給手段7の配線に影響を与える場合には、例えば、第1、第2の超音波振動子6a、6bの電極板62、63に対して図示しないスリップリング及びブラシ等から構成される通電手段を介して交流電力を印加するようにしても良い。
周波数・位相調整手段72は、交流電源71から供給される電圧の周波数及び位相を調整する。電圧調整手段73a、73bは、周波数・位相調整手段72により周波数及び位相が調整された電圧を調整する。そして、電圧調整手段73aで調整された電圧が第1の超音波振動子6a(の電極板62、63)に印加され、電圧調整手段73bで調整された電圧が第2の超音波振動子6b(の電極板62、63)に印加される。
すなわち、本実施の形態に係る加工装置1においては、切れ刃332が円振動をするのに適した位相差を有する交流電力を供給するために、交流電源71からの交流電力の周波数及び位相が周波数・位相調整手段72によって調整され、交流電力の電圧がそれぞれ電圧調整手段73a、73bで調整される。より具体的には、切れ刃332が円振動をするように、電圧調整手段73a、73bに与えられる交流電力の位相が周波数・位相調整手段72で調整される(電圧調整手段73a、73bに与えられる交流電力が適切な位相差となるように調整される)と共に、その電圧の振幅が電圧調整手段73a、73bで調整される。
電圧調整手段73a、73bで調整された電圧の印加を受けることにより、例えば、第1、第2の超音波振動子6a、6bは、図2に示す矢印Bに示すような厚み方向への収縮と、図2に示す矢印Cに示すような厚み方向への伸長とを繰り返す。そして、バイト本体331は、このような第1、第2の超音波振動子6a、6bの厚み方向の収縮及び伸長に応じて変位する。
例えば、第1の超音波振動子6aが収縮し、第2の超音波振動子6bが伸長する場合には、第1の超音波振動子6aに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの左方側部分)は図2に示す矢印D1方向に変位し、第2の超音波振動子6bに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの右方側部分)は図2に示す矢印E2方向に変位することとなる。
逆に、第1の超音波振動子6aが伸長し、第2の超音波振動子6bを収縮する場合には、第1の超音波振動子6aに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの左方側部分)は図2に示す矢印D2方向に変位し、第2の超音波振動子6bに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの右方側部分)は図2に示す矢印E1方向に変位することとなる。
さらに、第1、第2の超音波振動子6a、6bの双方が伸長する場合には、第1、第2の超音波振動子6a、6bに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの両側部分)が図2に示す矢印D2、E2方向に変位することとなる。一方、第1、第2の超音波振動子6a、6bの双方が収縮する場合には、第1、第2の超音波振動子6a、6bに対応するバイト本体331の一部(スリット333を挟んで図2に示す本体部331aの両側部分)がそれぞれ矢印D1、E1方向に変位することとなる。
これらのように第1、第2の超音波振動子6a、6bに印加される電圧を調整し、バイト本体331を変位させることで、本実施の形態に係る加工装置1においては、バイト本体331の切れ刃332の先端に図2の矢印Fに示す上下方向及び矢印Gに示す左右方向の振動を発生させることができる。そして、交流電力供給手段7において、これらの上下方向の振幅と左右方向の振幅との位相差が90°となるように電圧及び位相差を調整することにより、切れ刃332に所望の円振動を発生させることができる。
このように本実施の形態に係る加工装置1においては、第1、第2の超音波振動子6a、6bに印加される電圧を調整することにより、バイト本体331の切れ刃332の先端を円振動させることができる。そして、このような円振動を基準として、第1、第2の超音波振動子6a、6bに印加される電圧を調整することにより、切れ刃332の先端を楕円振動させることもできる。
このように切れ刃332に円振動(楕円振動)をさせる場合において、本実施の形態に係る加工装置1においては、スリット333を挟んで切れ刃332による旋削方向に平行に並列し、且つ、離間してバイト本体331に締結された2つの第1、第2の超音波振動子6a、6bに対する交流電力の位相差及び振幅を調整する。この場合、例えば、4つの超音波振動子に対する交流電力の位相差及び振幅を調整する場合と比較して複雑な制御を必要とすることなく高精度に位相差及び振幅を調整することができるので、振動周波数が高周波数であっても大きな振幅の超音波振動を切れ刃332に付与でき、高速域の加工状況で安定して旋削加工を行うことが可能となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、上記実施の形態においては、本体部331aと支持部331bとを有するバイト本体331を備え、本体部331aと支持部331bとの間に第1、第2の超音波振動子6a、6bを挟持するバイト工具33について説明しているが、バイト工具33の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、上記支持部331bに相当する部材を備えず、バイト本体331にフランジ付きボルトなどの締結部材で第1、第2の超音波振動子6a、6bを締結するようにしても良い。
また、上記実施の形態においては、チャックテーブル機構5のチャックテーブル52を前後方向に移動可能に構成する一方、旋削ユニット3を回転可能に構成して半導体ウェーハ100上のバンプ(電極)120を旋削する場合について説明している。しかしながら、半導体ウェーハ100上のバンプ(電極)120を旋削する構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、チャックテーブル機構5のチャックテーブル52を回転可能に構成する一方、旋削ユニット3を上下方向に移動可能に構成するようにしても良い。このように旋削ユニット3及びチャックテーブル機構5の構成を変更する場合においても、上記実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上説明したように、本発明は、バイト本体に締結された第1、第2の超音波振動子に対する交流電力の制御で切れ刃を円振動させることができるので、振動周波数が高周波数であっても大きな振幅の超音波振動を切れ刃に付与でき、高速域の加工状況で安定して旋削加工を行うことが可能となるという効果を有し、特に、被加工物に対して旋削加工を行う加工装置に有用である。
1 加工装置
2 基台
21 主部
22 壁部
3 旋削ユニット
31 移動基台
32 スピンドルユニット
321 スピンドルハウジング
322 回転スピンドル
323 モータ
324 バイト工具装着部材
33 バイト工具
331 バイト本体
331a 本体部
331b 支持部(振動子支持部)
332 切れ刃
333 スリット
334 雌ねじ穴
335 締め付けボルト
4 旋削ユニット移動機構
5 チャックテーブル機構
52 チャックテーブル
52a 保持面
6a 第1の超音波振動子
6b 第2の超音波振動子
61 圧電体
62、63 電極板
7 交流電力供給手段
71 交流電源
72 周波数・位相調整手段
73a、73b 電圧調整手段
100 半導体ウェーハ
110 半導体チップ
120 バンプ

Claims (1)

  1. 被加工物を保持する被加工物保持手段と、前記被加工物保持手段によって保持された被加工物を旋削するためのバイト工具を備えたバイト旋削手段と、を具備する加工装置において、
    前記バイト工具は、バイト本体と、前記バイト本体の先端に設けられた切れ刃とからなり、
    前記バイト本体は前記切れ刃側とは逆側の端部が前記切れ刃側に延在するスリットによって二股に分割されており、前記切れ刃による旋削方向に平行に並列し且つ離間するように、分割された前記バイト本体の一方に締結部材で第1の超音波振動子が締結され、分割された前記バイト本体の他方に締結部材で第2の超音波振動子が締結され、
    前記バイト本体には、前記第1の超音波振動子と前記第2の超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加する交流電力供給手段具備され
    前記交流電力供給手段は、前記バイト本体の前記切れ刃が縦回転の円振動をするのに適した位相差をもった交流電力を前記第1の超音波振動子と前記第2の超音波振動子のそれぞれに印加することを特徴とする加工装置。
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