JP2009274182A - バイト工具を備えた加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】切れ刃に旋削屑が付着するのを防止することができるバイト工具を備えた加工装置を提供する。
【解決手段】被加工物を保持する被加工物保持手段と、被加工物保持手段によって保持された被加工物を旋削するためのバイト工具を備えた旋削手段とを具備するバイト工具を備えた加工装置であって、バイト工具はバイト本体と切れ刃とからなり、バイト本体に切れ刃による旋削方向に超音波振動を発生する超音波振動子が配設されており、超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加する交流電力供給手段を備えている。
【選択図】図4

Description

本発明は、被加工物を旋削するためのバイト工具を備えた加工装置に関する。
半導体チップが複数個形成された半導体ウエーハはダイシング装置等によって個々の半導体チップに分割され、この分割された半導体チップは携帯電話やパソコン等の電気機器に広く用いられている。
近年、電気機器の軽量化、小型化を可能にするために、半導体チップの電極に50〜100μmの突起状のバンプを形成し、このバンプを実装基板に形成された電極に直接接合するようにしたフリップチップと称する半導体チップが開発され実用に供されている。また、インターポーザーといわれる基板に複数の半導体チップを併設したり、積層したりして小型化を図る技術も開発され実用化されている。
しかるに、上述した各技術は半導体チップ等の基板の表面に複数個の突起状のバンプ(電極)を形成し、その突起状の電極を介して基板同士を接合するため、突起状のバンプ(電極)の高さを揃える必要がある。この突起状のバンプ(電極)の高さを揃えるためには、一般的に研削が用いられている。しかしながら、バンプ(電極)を研削すると、バンプ(電極)が金等の粘りのある金属によって形成されている場合にはバリが発生し、このバリが隣接するバンプ(電極)と短絡するという問題がある。
また、半導体チップ等の基板の表面に複数個の突起状のバンプ(電極)を形成する技術として、金等のワイヤーの先端を加熱溶融してボールを形成した後、半導体チップの電極にそのボールを超音波併用熱圧着し、ボールの頭を破断するスタッドバンプ形成法がある。このスタッドバンプ形成法によって形成されたバンプ(電極)は、熱圧着されたボールの頭を破断する際に針状の髭が発生することから研磨することが困難であり、加熱した板をバンプに押し当ててバンプの高さを揃えるようにしている。(例えば、特許文献1参照。)
特開2001−53097号公報
しかるに、加熱した板をバンプに押し当ててバンプの高さを揃えると、バンプの頭が潰れる際に隣接するバンプと短絡するという問題がある。この問題を解消するために上記公報に記載された発明においては、バンプの先端部を除去する余分な工程を設けている。
上述した問題を解消するために、板状物の表面に突出して形成された複数個の電極の先端部をバイト工具によって旋削して除去する加工装置が提案されている。(例えば、特許文献2参照。)
特開2004−319697号公報
而して、バイト工具によって金等の粘りのある金属材によって形成されたバンプ(電極)旋削すると、バイト工具の切れ刃に旋削屑が付着することにより旋削抵抗が上昇して発熱し、ミクロン単位の加工を制御することが困難となる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術課題は、切れ刃に旋削屑が付着するのを防止することができるバイト工具を備えた加工装置を提供することにある。
上記主たる技術課題を解決するため、本発明によれば、被加工物を保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段によって保持された被加工物を旋削するためのバイト工具を備えた旋削手段と、を具備するバイト工具を備えた加工装置において、
該バイト工具は、バイト本体と、該バイト本体の先端に設けられた切れ刃とからなり、該バイト本体に該切れ刃による旋削方向に超音波振動を発生する超音波振動子が配設されており、
該超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加する交流電力供給手段を備えている、
ことを特徴とするバイト工具を備えた加工装置が提供される。
上記超音波振動子は、上記バイト本体における切れ刃による旋削方向に垂直な第1の面に配設された第1の超音波振動子と、該第1の面と反対側の第2の面に配設された第2の超音波振動子とを有し、
上記交流電力供給手段は、第1の超音波振動子と第2の超音波振動子にそれぞれ180度の位相差をもった交流電力を印加する。
本発明による加工装置においては、バイト工具がバイト本体と切れ刃とからなり、バイト本体に切れ刃による旋削方向に超音波振動を発生する超音波振動子が配設されており、この超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加するようにしたので、超音波振動子がバイト工具の切れ刃による旋削方向に繰り返し変位して超音波振動するため、バイト工具が旋削方向に繰り返し変位して超音波振動する。このように、バイト工具が旋削方向に超音波振動することにより、バイト工具の切れ刃に旋削屑が付着することがないので、切れ刃に旋削屑が付着することによる旋削抵抗の増加を抑制することができる。従って、旋削抵抗の増加に伴う発熱が抑制され、高精度な旋削が可能となる。
以下、本発明に従って構成されたバイトを備えた加工装置の好適な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1には本発明に従って構成されたバイト工具を備えた加工装置の斜視図が示されている。
図示の実施形態における加工装置は、全体を番号2で示す装置ハウジングを具備している。装置ハウジング2は、細長く延在する直方体形状の主部21と、該主部21の後端部(図1において右上端)に設けられ実質上鉛直に上方に延びる直立壁22とを有している。直立壁22の前面には、上下方向に延びる一対の案内レール221、221が設けられている。この一対の案内レール221、221に旋削手段としての旋削ユニット3が上下方向に移動可能に装着されている。
旋削ユニット3は、移動基台31と該移動基台31に装着されたスピンドルユニット32を具備している。移動基台31は、後面両側に上下方向に延びる一対の脚部311、311が設けられており、この一対の脚部311、311に上記一対の案内レール221、221と摺動可能に係合する被案内溝312、312が形成されている。このように直立壁22に設けられた一対の案内レール221、221に摺動可能に装着された移動基台31の前面には支持部材313が装着され、この支持部材313にスピンドルユニット32が取り付けられる。
スピンドルユニット32は、支持部材313に装着されたスピンドルハウジング321と、該スピンドルハウジング321に回転自在に配設された回転スピンドル322と、該回転スピンドル322を回転駆動するための駆動源としてのサーボモータ323とを具備している。回転スピンドル322の下端部はスピンドルハウジング321の下端を越えて下方に突出せしめられており、その下端には円板形状のバイト工具装着部材324が設けられている。なお、バイト工具装着部材324には、バイト工具33が着脱可能に装着される。
ここで、バイト工具33のバイト工具装着部材324への着脱構造について、図2を参照して説明する。
バイト工具装着部材324には、外周部の一部に上下方向に貫通するバイト取り付け穴324aが設けられているとともに、このバイト取り付け穴324aと対応する外周面からバイト取り付け穴324aに達する雌ネジ穴324bが設けられている。このように構成されたバイト工具装着部材324のバイト取り付け穴324aにバイト工具33を挿入し、雌ネジ穴324bに締め付けボルト330を螺合して締め付けることにより、バイト工具33はバイト工具装着部材324に着脱可能に装着される。なお、バイト工具33は、図示の実施形態においては超鋼合金等の工具鋼によって棒状に形成されたバイト本体331と、該バイト本体331の先端部に設けられたダイヤモンド等で形成された切れ刃332とによって構成したものが用いられている。このように構成されバイト工具装着部材324に装着されているバイト工具33は、上記回転スピンドル322が回転することにより、後述するチャックテーブルの被加工物を保持する保持面と平行な面内で回転せしめられる。
次に、上記バイト工具33を装着するバイト工具装着部材の他の実施形態について、図3を参照して説明する。
図3に示すバイト工具装着部材325は、旋削ユニットを構成する移動基台31に直接取り付けられている。このバイト工具装着部材325には、上下方向に貫通するバイト取り付け穴325aが設けられているとともに、このバイト取り付け穴325aと対応する前端面からバイト取り付け穴325aに達する雌ネジ穴325bが設けられている。このように構成されたバイト工具装着部材325のバイト取り付け穴325aにバイト工具33のバイト本体331を挿入し、雌ネジ穴325bに締め付けボルト330を螺合して締め付けることにより、バイト工具33はバイト工具装着部材325に着脱可能に装着される。
ここで、上記図2および図3に示すバイト工具33について、図4を参照して更に詳細に説明する。
バイト工具33のバイト本体331は、図示の実施形態においては断面が矩形に形成されている。このバイト本体331における切れ刃332による矢印330で示す旋削方向に垂直な第1の面331aには第1の超音波振動子5aが配設されているとともに、第1の面331aと反対側の第2の面331bには第2の超音波振動子5bが配設されている。第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bは、それぞれ圧電体51と、該圧電体51の両側分極面にそれぞれ装着された2枚の電極板52、53とからなっている。圧電体51は、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PB(Zi,Ti)O3)、リチウムナイオベート(LiNbO3)、リチウムタンタレート(LiTaO3)等の圧電セラミックスによって形成されている。このように構成された第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bは、それぞれ一方の電極板52が絶縁体ボンド54によってバイト本体331の第1の面331aおよび第2の面331bに装着されている。
上述した第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に交流電力供給手段6によって所定周波数の交流電力が印加される。交流電力供給手段6は、交流電源61と、電力調整手段としての電圧調整手段62と、交流電力の周波数を調整する周波数調整手段63と、該周波数調整手段63によって所定の周波数に調整された交流電力の位相を調整(図示の実施形態においては180度)してそれぞれ上記第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に印加する位相調整手段64と、上記電圧調整手段62と周波数調整手段63および位相調整手段64を制御する制御手段65を具備している。なお、図2に示すバイト工具33が取り付けられたバイト工具装着部材324は回転するため、交流電力供給手段6は第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に図示しないスリップリングとブラシからなる通電手段を介して交流電力を印加する。
図示の実施形態における旋削ユニット3は以上のように構成されており、以下その作用について説明する。
旋削作業を行う際には、上記交流電力供給手段6は、制御手段65によって電圧調整手段62および周波数変換手段63を制御し、交流電力の電圧および周波数を所定の値に調整するとともに、位相調整手段64を制御して第1の超音波振動子5aの電極板52、53に印加する交流電力と第2の超音波振動子5bの電極板52、53に印加する交流電力の位相差が180度となるように調整する。このように調整された交流電力が第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に印加されると、図5の(a)に示すように第1の超音波振動子5aの圧電体51が収縮する場合には、第2の超音波振動子5bの圧電体51は伸張し、バイト工具33のバイト本体331は矢印330aで示す方向に変位する。また、図5の(b)に示すように第1の超音波振動子5aの圧電体51が伸張する場合には、2の超音波振動子5bの圧電体51は収縮し、バイト工具33のバイト本体331は矢印330bで示す方向に変位する。従ってバイト工具33のバイト本体331は、第1の超音波振動子5aの圧電体51の収縮および伸張による振幅と、第2の超音波振動子5bの圧電体51の伸張および収縮による振幅が増幅されてバイト工具33の切れ刃332による旋削方向に繰り返し変位して超音波振動する。本発明者の実験によると、第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に印加する交流電力の電圧を60V、電力を10.7Wに設定し、交流電力の周波数を25.234kHzに設定した場合、バイト工具33は25.234kHzの周波数で旋削方向に9.5〜11μmの振幅で振動した。
図1に戻って説明を続けると、図示の実施形態における加工装置は、上記旋削ユニット3を上記一対の案内レール221、221に沿って上下方向(後述するチャックテーブルの載置面と垂直な方向)に移動せしめる旋削ユニット送り機構4を備えている。この旋削ユニット送り機構4は、直立壁22の前側に配設され実質上鉛直に延びる雄ねじロッド41を具備している。この雄ねじロッド41は、その上端部および下端部が直立壁22に取り付けられた軸受部材42および43によって回転自在に支持されている。上側の軸受部材42には雄ねじロッド41を回転駆動するための駆動源としてのパルスモータ44が配設されており、このパルスモータ44の出力軸が雄ねじロッド41に伝動連結されている。移動基台31の後面にはその幅方向中央部から後方に突出する連結部(図示していない)も形成されており、この連結部には鉛直方向に延びる貫通雌ねじ穴が形成されており、この雌ねじ穴に上記雄ねじロッド41が螺合せしめられている。従って、パルスモータ44が正転すると移動基台31即ち旋削ユニット3が下降即ち前進せしめられ、パルスモータ44が逆転すると移動基台31即ち旋削ユニット3が上昇即ち後退せしめられる。
図1および図6を参照して説明を続けると、ハウジング2の主部21の後半部上には略矩形状の加工作業部211が形成されており、この加工作業部211にはチャックテーブル機構7が配設されている。チャックテーブル機構7は、支持基台71とこの支持基台71に実質上鉛直に延びる回転中心軸線を中心として回転自在に配設された円板形状のチャックテーブル72とを含んでいる。支持基台71は、上記加工作業部211上に前後方向(直立壁22の前面に垂直な方向)である矢印23aおよび23bで示す方向に延在する一対の案内レール23、23上に摺動自在に載置されており、後述するチャックテーブル移動機構76によって図1に示す被加工物搬入・搬出域24(図6において実線で示す位置)と上記スピンドルユニット32を構成するバイト工具33と対向する加工域25(図6において2点鎖線で示す位置)との間で移動せしめられる。
上記チャックテーブル72は、上面に被加工物を載置する載置面72aを有し、上記支持基台71に回転可能に支持されている。このチャックテーブル72は、その下面に装着された回転軸(図示せず)に連結されたサーボモータ73によって回転せしめられる。なお、チャックテーブル72は、多孔質セラミッックスの如き適宜の多孔性材料から構成されており、図示しない吸引手段に接続されている。従って、チャックテーブル72を図示しない吸引手段に選択的に連通することにより、載置面72a上に載置された被加工物を吸引保持する。なお、図示のチャックテーブル機構7は、チャックテーブル72を挿通する穴を有し上記支持基台71等を覆い支持基台71とともに移動可能に配設されたカバー部材74を備えている。
図6を参照して説明を続けると、図示の実施形態における加工装置は、上記チャックテーブル機構7を一対の案内レール23に沿って矢印23aおよび23bで示す方向に移動せしめるチャックテーブル移動機構76を具備している。チャックテーブル移動機構76は、一対の案内レール23、23間に配設され案内レール23、23と平行に延びる雄ねじロッド761と、該雄ねじロッド761を回転駆動するサーボモータ762を具備している。雄ねじロッド761は、上記支持基台71に設けられたネジ穴711と螺合して、その先端部が一対の案内レール23、23を連結して取り付けられた軸受部材763によって回転自在に支持されている。サーボモータ762は、その駆動軸が雄ねじロッド761の基端と伝動連結されている。従って、サーボモータ762が正転すると支持基台71即ちチャックテーブル機構7が矢印23aで示す方向に移動し、サーボモータ762が逆転すると支持基台71即ちチャックテーブル機構7が矢印23bで示す方向に移動せしめられる。矢印23aおよび23bで示す方向に移動せしめられるチャックテーブル機構7は、図6において実線で示す被加工物搬入・搬出域と2点鎖線で示す加工域に選択的に位置付けられる。また、チャックテーブル機構7は、加工域においては所定範囲に渡って矢印23aおよび23bで示す方向、即ち載置面72aと平行に往復動せしめられる。
図1に戻って説明を続けると、上記チャックテーブル機構7を構成する支持基台71の移動方向両側には、図1に示すように横断面形状が逆チャンネル形状であって、上記一対の案内レール23、23や雄ねじロッド761およびサーボモータ762等を覆っている蛇腹手段77および78が付設されている。蛇腹手段77および78はキャンパス布の如き適宜の材料から形成することができる。蛇腹手段77の前端は加工作業部211の前面壁に固定され、後端はチャックテーブル機構7のカバー部材74の前端面に固定されている。蛇腹手段78の前端はチャックテーブル機構7のカバー部材74の後端面に固定され、後端は装置ハウジング2の直立壁22の前面に固定されている。チャックテーブル機構7が矢印23aで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段77が伸張されて蛇腹手段78が収縮され、チャックテーブル機構7が矢印23bで示す方向に移動せしめられる際には蛇腹手段77が収縮されて蛇腹手段78が伸張せしめられる。
図1に基づいて説明を続けると、装置ハウジング2の主部21における前半部上には、第1のカセット載置部11aと、第2のカセット載置部12aと、被加工物仮置き部13aと、洗浄部14aが設けられている。第1のカセット載置部11aには加工前の被加工物を収容する第1のカセット11が載置され、第2のカセット載置部12aには加工後の被加工物を収容する第2のカセット12が載置されるようになっている。上記被加工物仮置き部13aには、第1のカセット載置部11aに載置された第1のカセット11から搬出された加工前の被加工物を仮置きする被加工物仮載置き手段13が配設されている。また、洗浄部14aには、加工後の被加工物を洗浄する洗浄手段14が配設されている。
上記第1のカセット載置部11aと第2のカセット載置部12aとの間には被加工物搬送手段15が配設されており、この被加工物搬送手段15は第1のカセット載置部11aに載置された第1のカセット11内に収納された加工前の被加工物を被加工物仮置き手段13に搬出するとともに洗浄手段14で洗浄された加工後の被加工物を第2のカセット載置部12aに載置された第2のカセット12に搬送する。上記被加工物仮置き部13aと被加工物を被加工物搬入・搬出域24との間には被加工物搬入手段16が配設されており、この被加工物搬入手段16は被加工物仮置き手段13に載置された加工前の被加工物を被加工物搬入・搬出域24に位置付けられたチャックテーブル機構7のチャックテーブル72上に搬送する。上記被加工物を被加工物搬入・搬出域24と洗浄部14aとの間には被加工物搬出手段17が配設されており、この被加工物搬出手段17は被加工物搬入・搬出域24に位置付けられたチャックテーブル72上に載置されている加工後の被加工物を洗浄手段14に搬送する。
上記第1のカセット11に収容される加工前の被加工物は、図7に示すように表面に複数個の半導体チップ110が格子状に形成され半導体ウエーハ10からなっている。半導体ウエーハ10に形成された複数個の半導体チップ110の表面には、それぞれ複数個のスタッドバンプ(電極)120が形成されている。このスタッドバンプ(電極)120は、例えばスタッドバンプ形成法によって形成されている。即ち、図8の(a)に示すように、キャビラリ18に挿通された金ワイヤー121の先端を、電気トーチによる放電により加熱溶融してボール122を形成した後、このボール122を図8の(b)に示すように半導体チップ110に形成された例えばアルミニウム等からなる電極板111に超音波併用熱圧着し、ボール122の頭で破断する。このようにして形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120は、図8の(c)に示すように針状の髭123が残った状態となるとともに、その高さにバラツキがある。
上述したような被加工物を収容した第1のカセット11は、装置ハウジング2の第1のカセット載置部11aに載置される。そして、第1のカセット載置部11aに載置された第1のカセット11に収容されていた加工前の被加工物が全て搬出されると、空になったカセット11に代えて複数個の加工前の被加工物を収容した新しいカセット11が手動で第1のカセット載置部11aに載置される。一方、装置ハウジング2の第2のカセット載置部12aに載置された第2のカセット12に所定数の加工後の被加工物が搬入されると、かかる第2のカセット12が手動で搬出され、新しい空の第2のカセット12が載置される。
図示の実施形態における加工装置は以上のように構成されており、以下その作動について主に図1を参照して説明する。
第1のカセット11に収容された加工前の被加工物としての半導体ウエーハ10は被加工物搬送手段15の上下動作および進退動作により搬送され、被加工物仮置き手段13に載置される。被加工物仮置き手段13に載置された半導体ウエーハ10は、ここで中心合わせが行われた後に被加工物搬入手段16の旋回動作によって被加工物搬入・搬出域24に位置せしめられているチャックテーブル機構7のチャックテーブル72上に載置される。チャックテーブル72上に載置された半導体ウエーハ10は、図示しない吸引手段によってチャックテーブル72上に吸引保持される。
なお、半導体ウエーハ10が湾曲している場合があり、半導体ウエーハ10が湾曲しているとチャックテーブル72上に吸着保持することが困難なことがある。そこで、半導体ウエーハ10の裏面に保護テープを貼着し、半導体ウエーハ10を個々の半導体チップに分割した後に、保護テープを貼着した状態でチャックテーブル72上に吸着保持するようにしてもよい。
チャックテーブル72上に半導体ウエーハ10を吸引保持したならば、チャックテーブル移動機構76(図6参照)を作動してチャックテーブル機構7を矢印23aで示す方向に移動し、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル72を加工域25に位置付ける。このようにして半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル72が加工領域25に位置付けられたならば、半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120を旋削する旋削工程を実施する。
先ず、上記図1および図2に示す実施形態における旋削工程について、図9を参照して説明する。
図1および図2に示す実施形態の場合には、回転スピンドル322を回転駆動し、バイト工具33が取り付けられたバイト工具装着部材324を図9において矢印で示す方向に例えば6000rpmの回転速度で回転する。そして、旋削ユニット3を下降させバイト工具33を所定の切り込み位置に位置付ける。次に、例えばバイト工具33の切れ刃332の旋削幅が20数μmの場合には、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル72を図9において実線で示す位置から右方に例えば2mm/秒の送り速度で移動する。この結果、回転スピンドル322の回転に伴って回転するバイト工具33の切れ刃332によって半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120の上端部が削り取られる。そして、図9において2点鎖線で示すようにチャックテーブル72に保持された半導体ウエーハ10の中心がバイト工具装着部材324の中心位置まで移動することにより、半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120の全てが、図11に示すようにその先端部が旋削によって除去され、高さが揃えられる。
次に、図3に示す実施形態における旋削工程について、図10を参照して説明する。
図3に示す実施形態の場合には、先ず、旋削ユニットを構成する移動基台31を下降させ、移動基台31に取り付けられたバイト工具装着部材325に装着されているバイト工具33を所定の切り込み位置に位置付ける。次に、半導体ウエーハ10を保持したチャックテーブル72を図10において矢印Aで示す方向に例えば2000rpmの回転速度で回転しつつ、例えばバイト工具33の切れ刃332の旋削幅が20数μmの場合には、図10において実線で示す位置から右方に例えば0.6mm/秒の送り速度で移動する。この結果、旋削工具33の切れ刃332によって半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120の上端部が削り取られる。そして、図10において2点鎖線で示すようにチャックテーブル72に保持された半導体ウエーハ10の中心がバイト工具33に達する位置まで移動することにより、半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のスタッドバンプ(電極)120の全てが、図11に示すようにその先端部が旋削によって除去され、高さが揃えられる。
上述した旋削工程を実施する際には、図4に示す交流電力供給手段6を作動して上述したようにバイト工具33のバイト本体331の第1の面331aおよび第2の面331bに配設された第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bの電極板52、53に交流電力を印加する。この結果、第1の超音波振動子5aおよび第2の超音波振動子5bはバイト工具33の切れ刃332による旋削方向に繰り返し変位して超音波振動するため、バイト工具33が旋削方向に繰り返し変位して超音波振動する。このように、バイト工具33が旋削方向に超音波振動することにより、バイト工具33の切れ刃332に旋削屑が付着することがないので、切れ刃332に旋削屑が付着することによる旋削抵抗の増加を抑制することができる。従って、旋削抵抗の増加に伴う発熱が抑制され、高精度な旋削が可能となる。
上述したように半導体ウエーハ10に設けられた半導体チップ110の表面に形成された複数個のバンプ(電極)120の旋削工程が終了したら、旋削ユニット3を上昇せしめ、チャックテーブル72の回転を停止する。次に、チャックテーブル72を図1において矢印23bで示す方向に移動して被加工物搬入・搬出域24に位置付け、チャックテーブル72上の旋削加工された半導体ウエーハ10の吸引保持を解除する。そして、吸引保持が解除された半導体ウエーハ10は被加工物搬出手段17により搬出されて洗浄手段14に搬送される。洗浄手段14に搬送された半導体ウエーハ10は、ここで洗浄される。洗浄手段14で洗浄された半導体ウエーハ10は、被加工物搬送手段15よって第2のカセット12の所定位置に収納される。
以上、本発明を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲で種々の変形は可能である。例えば、上述した実施形態においては、バイト工具33のバイト本体331の第1の面331aと第2の面331bにそれぞれ超音波振動子を装着した例を示したが、第1の面331aまたは第2の面331bの一方だけに超音波振動子を装着してもよい。また、一般に用いられている旋盤のバイトに本発明を適用することができる。
本発明に従って構成されたバイト工具を備えた加工装置の斜視図。 図1に示す加工装置に装備される旋削ユニットの一実施形態を示す斜視図。 図1に示す加工装置に装備される旋削ユニットの他の実施形態を示す斜視図。 図2および図3に示す旋削ユニットに装備される旋削バイトおよび旋削バイトに配設された第1の超音波振動子および第2の超音波振動子に交流電力を印加するための交流電力供給手段の構成ブロック図。 図4に示す旋削バイトに配設された第1の超音波振動子および第2の超音波振動子に交流電力を印加した状態を示す説明図。 図1に示す加工装置に装備されるチャックテーブル機構およびチャックテーブル移動機構を示す斜視図。 被加工物としての半導体ウエーハの平面図。 図6に示す半導体ウエーハに設けられた複数個の半導体チップにバンプ(電極)を形成するスタッドバンプ形成法の説明図。 図2に示す旋削ユニットを用いて実施する旋削工程の説明図。 図3に示す旋削ユニットを用いて実施する旋削工程の説明図。 半導体チップに形成されたバンプ(電極)を図1に示す加工装置によって旋削した状態を示す説明図。
符号の説明
2:装置ハウジング
3:研削ユニット
31:移動基台
32:スピンドルユニット
321:スピンドルハウジング
322:回転スピンドル
323:サーボモータ
324、325:工具装着部材
33:バイト工具
331:バイト本体
332:切れ刃
4:旋削ユニット送り機構
44:パルスモータ
5a:第1の超音波振動子
5b:第2の超音波振動子
51:圧電体
52、53:電極板
6:交流電力供給手段
61:交流電源
62:電圧調整手段
63:周波数調整手段
64:位相調整手段
65:制御手段
7:チャックテーブル機構
71:支持基台
72:チャックテーブル
73:サーボモータ
74:カバー部材
76:チャックテーブル移動機構
77、78:蛇腹手段
11:第1のカセット
12:第2のカセット
13:被加工物仮置き手段
14:洗浄手段
15:被加工物搬送手段
16:被加工物搬入手段
17:被加工物搬出手段
10:半導体ウエーハ
110:半導体チップ
111:電極板
120:バンプ(電極)

Claims (2)

  1. 被加工物を保持する被加工物保持手段と、該被加工物保持手段によって保持された被加工物を旋削するためのバイト工具を備えた旋削手段と、を具備するバイト工具を備えた加工装置において、
    該バイト工具は、バイト本体と、該バイト本体の先端に設けられた切れ刃とからなり、該バイト本体に該切れ刃による旋削方向に超音波振動を発生する超音波振動子が配設されており、
    該超音波振動子に超音波振動を発生させるための交流電力を印加する交流電力供給手段を備えている、
    ことを特徴とするバイト工具を備えた加工装置。
  2. 該超音波振動子は、該バイト本体における該切れ刃による旋削方向に垂直な第1の面に配設された第1の超音波振動子と、該第1の面と反対側の第2の面に配設された第2の超音波振動子とを有し、
    該交流電力供給手段は、該第1の超音波振動子と該第2の超音波振動子にそれぞれ180度の位相差をもった交流電力を印加する、請求項1記載のバイト工具を備えた加工装置。
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