以下の説明においては、各図に適宜示すZ軸と平行な方向を「上下方向Z」と呼ぶ。Z軸の正の側(+Z側)を「上側」と呼び、Z軸の負の側(−Z側)を「下側」と呼ぶ。各図に適宜示すX軸と平行な方向を「突出方向X」と呼ぶ。各図に適宜示すY軸と平行な方向を「幅方向Y」と呼ぶ。突出方向Xと幅方向Yとは、互いに直交し、かつ、上下方向Zと直交する方向である。
なお、上下方向、突出方向、幅方向、上側、および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態の制御装置10は、モータ50に取り付けられる。より詳細には、制御装置10は、モータ50の上側に取り付けられる。モータ50は、モータハウジング51と、ロータ52と、ステータ53と、センサマグネット54と、ベアリング55と、を備える。ロータ52は、中心軸J回りに回転可能である。中心軸Jは、上下方向Zに延びる仮想軸である。以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸Jを中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸Jを中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
ロータ52は、シャフト52aと、ロータ本体52bと、を有する。シャフト52aは、中心軸Jを中心として上下方向Zに延びる円柱状である。シャフト52aは、ベアリング55によって中心軸J回りに回転可能に支持されている。ベアリング55は、例えば、ボールベアリングである。シャフト52aの上側の端部には、センサマグネット54が取り付けられている。
ロータ本体52bは、シャフト52aの外周面に固定されている。図示は省略するが、ロータ本体52bは、シャフト52aに固定されたロータコアと、ロータコアに固定されたロータマグネットと、を有する。ステータ53は、ロータ52の径方向外側に位置する。モータハウジング51は、ロータ52およびステータ53を内部に収容している。モータハウジング51は、例えば、中心軸Jを中心として上側に開口する筒状である。モータハウジング51の上側の開口部は、制御装置10によって塞がれる。
本実施形態において制御装置10は、モータ50を制御する。より詳細には、制御装置10は、ステータ53に供給する電力を制御して、ロータ52の回転を制御する。制御装置10は、ハウジング20と、回路基板30と、磁気センサ31と、熱伝導部材32と、バスバー40と、を備える。
ハウジング20は、回路基板30を内部に収容している。本実施形態においてハウジング20は、樹脂製である。ハウジング20は、ハウジング本体21と、蓋部22と、コネクタ部23と、を有する。ハウジング本体21は、周壁部21aと、ベアリング保持部21bと、連結部21cと、バスバー保持部21dと、基板支持部21fと、を有する。周壁部21aは、中心軸Jを囲む筒状である。周壁部21aは、上下方向Zの両側に開口している。周壁部21aの下側の端部は、モータハウジング51の上側の端部に固定されている。
ベアリング保持部21bは、周壁部21aの径方向内側に位置する。ベアリング保持部21bは、例えば、中心軸Jを中心とし、上下方向Zの両側に開口する円筒状である。ベアリング保持部21bの径方向内側には、モータ50のベアリング55が保持される。シャフト52aの上側の端部は、例えば、ベアリング保持部21bの径方向内側を通ってベアリング保持部21bよりも上側に突出する。シャフト52aの上側の端部は、例えば、周壁部21aの径方向内側に位置する。連結部21cは、径方向に延びている。連結部21cは、周壁部21aとベアリング保持部21bとを繋いでいる。図示は省略するが、連結部21cは、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。
バスバー保持部21dは、周壁部21aの内周面から径方向内側に突出している。バスバー保持部21dは、例えば、周壁部21aの内周面のうち突出方向Xの一方側(+X側)の部分に設けられている。バスバー保持部21dは、例えば、周壁部21aの内周面から突出方向Xの他方側(−X側)に突出している。バスバー保持部21dの径方向内側面は、ハウジング20の内側面の一部を構成している。本実施形態においてバスバー保持部21dの径方向内側面は、バスバー保持部21dのうち突出方向Xの他方側の面である。バスバー保持部21dは、穴部21eを有する。穴部21eは、バスバー保持部21dの上側の面から下側に窪んでいる。穴部21eは、例えば、下側に底部を有する円形の穴である。
基板支持部21fは、連結部21cから上側に突出している。基板支持部21fは、例えば、周壁部21aの内周面に繋がっている。基板支持部21fの上側の端部は、例えば、周壁部21aの上側の端部と上下方向Zにおいて同じ位置に位置する。基板支持部21fは、回路基板30を下側から支持している。基板支持部21fは、例えば、周方向に沿って間隔を空けて複数設けられている。
蓋部22は、ハウジング本体21の上側に位置する。蓋部22は、ハウジング本体21に固定されている。蓋部22は、天板部22aと、筒部22bと、接触部22cと、を有する。天板部22aは、板面が上下方向Zを向く板状である。天板部22aは、回路基板30および熱伝導部材32を上側から覆っている。これにより、蓋部22は、回路基板30および熱伝導部材32を上側から覆っている。筒部22bは、天板部22aの径方向外縁部から下側に延びている。筒部22bは、下側に開口する筒状である。筒部22bの下側の端部は、周壁部21aの上側の端部に固定されている。
本実施形態において接触部22cは、天板部22aの下側の面から下側に突出している。接触部22cは、例えば、複数設けられている。接触部22cの下側の端部は、例えば、筒部22bの下側の端部よりも上側に位置する。接触部22cは、熱伝導部材32に接触している。より詳細には、接触部22cの下側の端部は、熱伝導部材32に上側から接触している。
コネクタ部23は、周壁部21aから径方向外側に突出している。本実施形態においてコネクタ部23は、周壁部21aから突出方向Xの一方側(+X側)に突出している。コネクタ部23は、突出方向Xに見て、バスバー保持部21dと重なっている。コネクタ部23は、コネクタ穴部23aを有する。コネクタ穴部23aは、コネクタ部23のうち突出方向Xの一方側の端部から突出方向Xの他方側(−X側)に窪んでいる。コネクタ穴部23aは、突出方向Xの他方側に底部を有する穴である。コネクタ部23には、例えば、図示しない外部電源が接続される。
ハウジング本体21とコネクタ部23とのそれぞれは、例えば、同一の単一部材の一部である。ハウジング本体21とコネクタ部23とを含む単一部材は、例えば、インサート部材をバスバー40とするインサート成形により作られている。蓋部22は、ハウジング本体21とコネクタ部23とを含む単一部材とは、別体の部材である。蓋部22は、例えば、射出成形によって作られている。
本実施形態において回路基板30は、板面が上下方向Zを向く板状である。回路基板30は、例えば、上下方向Zに見て、矩形状である。回路基板30の上側の板面30aおよび回路基板30の下側の板面30bは、例えば、上下方向Zと直交している。回路基板30は、例えば、ロータ52およびステータ53を上側から覆っている。回路基板30の径方向外縁部は、例えば、複数の基板支持部21fによって下側から支持されている。回路基板30は、例えば、複数の基板支持部21fのそれぞれにネジ止めされて固定されている。
回路基板30は、回路基板30を上下方向Zに貫通する貫通孔30cを有する。貫通孔30cは、例えば、回路基板30のうち突出方向Xの一方側(+X側)寄りの部分に設けられている。図示は省略するが、貫通孔30cは、例えば、複数設けられている。図示は省略するが、回路基板30は、ステータ53と電気的に接続される。
磁気センサ31は、回路基板30の下側の板面30bに取り付けられている。磁気センサ31は、センサマグネット54の上側に隙間を空けて配置されている。磁気センサ31は、例えば、磁気抵抗素子である。磁気センサ31は、センサマグネット54の磁界を検出することで、ロータ52の回転を検出可能である。なお、磁気センサ31は、例えば、ホールIC等のホール素子であってもよい。
熱伝導部材32は、回路基板30上に設けられている。本実施形態において熱伝導部材32は、回路基板30の上側の板面30aに設けられている。熱伝導部材32は、例えば、熱伝導シートである。熱伝導部材32は、上下方向Zと直交する方向に広がっている。熱伝導部材32の下側の面は、回路基板30の上側の面に接触している。熱伝導部材32の上側の面は、接触部22cの下側の面に接触している。熱伝導部材32は、例えば、複数設けられている。複数の接触部22cのそれぞれは、複数の熱伝導部材32のそれぞれに上側から接触している。
バスバー40は、コネクタ部23に接続される図示しない外部電源と回路基板30とを電気的に接続する配線部材である。バスバー40は、例えば、金属板から打ち抜かれた細長の板部材をプレス加工によって折り曲げることで作られている。バスバー40は、例えば、幅方向Yに並んで複数配置されている。バスバー40は、露出部40aと、埋設部40bと、端子部40cと、を有する。
露出部40aは、ハウジング20の内側面からハウジング20の内部に露出して回路基板30まで延びている。本実施形態において露出部40aは、バスバー保持部21dのうち突出方向Xの他方側(−X側)の面からハウジング20の内部に露出している。図2および図3に示すように、露出部40aは、第1延伸部41と、第2延伸部42と、第3延伸部43と、曲線部46と、を有する。
図3に示すように、第1延伸部41は、第1方向D1に延びている。本実施形態において第1方向D1は、上下方向Zと平行な方向である。つまり、第1方向D1は、回路基板30の板面30a,30bと直交する方向である。本実施形態において「上側」は、「第1方向D1の一方側」に相当し、「下側」は、「第1方向D1の他方側」に相当する。本実施形態において第1延伸部41は、回路基板30から下側に延びている。第1延伸部41は、例えば、直線状に延びている。
なお、本明細書において「或る対象が直線状に延びている」とは、或る対象が厳密に直線状に延びている場合と、或る対象が略直線状に延びている場合と、を含む。或る対象が略直線状に延びている場合とは、例えば、直線状の或る対象が制御装置に組み込まれたことにより応力を受けて僅かに変形している場合、製造上の公差などにより僅かに曲がった部分が設けられている場合、等を含む。また、或る対象が略直線状に延びている場合とは、例えば、或る対象の形状から規定される近似直線が、或る対象の8割以上の部分を通ることを含む。近似直線を規定する方法は、特に限定されず、例えば最小二乗法である。
第1延伸部41の上側の端部は、回路基板30に電気的に接続された接続部40dである。接続部40dは、バスバー40の一端部である。つまり、バスバー40の一端部は、回路基板30に電気的に接続されている。接続部40dは、回路基板30に設けられた貫通孔30cに通されている。これにより、第1延伸部41は、回路基板30を第1方向D1に貫通している。接続部40dの上側の端部は、回路基板30よりも上側に位置する。接続部40dの外側面は、例えば、全周に亘って貫通孔30cの内側面から離れて配置されている。
本実施形態において接続部40dは、はんだ60によって回路基板30に接合されている。これにより、本実施形態において第1延伸部41は、はんだ60によって回路基板30に接続されている。つまり、バスバー40は、はんだ60によって回路基板30に接続されている。
はんだ60は、例えば、第1接合部61と、第2接合部62と、第3接合部63と、を有する。第1接合部61は、回路基板30の上側の板面30aと接続部40dとを接合している。第2接合部62は、回路基板30の下側の板面30bと接続部40dとを接合している。第3接合部63は、貫通孔30cの内側面と接続部40dとを接合している。第3接合部63は、例えば、貫通孔30c内に充填されている。第3接合部63は、第1接合部61と第2接合部62とを上下方向Zに繋いでいる。
第2延伸部42は、第1方向D1と異なる第2方向D2に延びている。第2方向D2は、例えば、上下方向Zに対して突出方向Xに傾いた方向である。第2方向D2は、例えば、上下方向Zに対して突出方向Xに45°傾いた方向である。つまり、第1方向D1と第2方向D2とは、例えば、互いに45°傾いた方向である。第2方向D2は、例えば、幅方向Yと直交する方向である。
第1延伸部41と第2延伸部42とは、少なくとも曲線部46を介して互いに繋がっている。本実施形態において第1延伸部41と第2延伸部42とは、曲線部46のみを介して互いに繋がっている。本実施形態において第2延伸部42は、曲線部46を介して第1延伸部41の下側の端部に繋がっている。
本実施形態において第2延伸部42は、曲線部46から、突出方向Xの一方側向き(+X向き)に対して上側に斜めに傾いた向きに延びている。第2延伸部42は、曲線部46から突出方向Xの一方側(+X側)に向かうに従って上側に位置する。言い換えれば、第2延伸部42は、曲線部46から第2方向D2に離れるに従って上側に位置する。これにより、第2延伸部42の第1方向D1の位置は、第2延伸部42が曲線部46から離れるに従って、第1延伸部41のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部における第1方向D1の位置に近づく。
本実施形態において「第1延伸部41のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部」とは、第1延伸部41の上側の端部であり、接続部40dである。本実施形態において第2延伸部42のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部は、第1延伸部41の下側の端部と上下方向Zにおいてほぼ同じ位置に位置する。第2延伸部42のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部は、第2延伸部42の上側の端部であり、第2延伸部42のうち突出方向Xの一方側(+X側)の端部である。第2延伸部42は、例えば、直線状に延びている。
第3延伸部43は、第1方向D1および第2方向D2の両方と異なる第3方向D3に延びている。本実施形態において第3方向D3は、突出方向Xと平行な方向である。つまり、本実施形態において第3方向D3は、回路基板30の板面30a,30bに沿った方向である。また、本実施形態において第1方向D1と第3方向D3とは、互いに直交する方向である。第3方向D3は、例えば、幅方向Yと直交する方向である。
第3延伸部43は、第2延伸部42のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部から突出方向Xの一方側(+X側)に延びて、埋設部40bに繋がっている。第3延伸部43と第2延伸部42との接続部は、例えば、丸みを帯びている。第3延伸部43は、バスバー保持部21dのうち突出方向Xの他方側(−X側)の面から突出方向Xの他方側に突出している。つまり、本実施形態において第3延伸部43は、ハウジング20の内側面から突出している。第3延伸部43は、例えば、直線状に延びている。
第3延伸部43の第1方向D1の位置は、第1延伸部41の一部の第1方向D1の位置と同じである。本実施形態では、第3延伸部43の第1方向D1の位置は、第1延伸部41の下側の端部における第1方向D1の位置と同じである。第3延伸部43は、第3方向D3に見て、第1延伸部41の下側の端部と重なっている。つまり、第1延伸部41の一部は、第3延伸部43の第3方向D3に沿った延長線上に位置する。
第3延伸部43の第3方向D3の寸法は、第1延伸部41の第1方向D1の寸法、および第2延伸部42の第2方向D2の寸法よりも小さい。つまり、本実施形態において第1延伸部41の長さおよび第2延伸部42の長さは、第3延伸部43の長さよりも大きい。第1延伸部41の長さは、例えば、第2延伸部42の長さよりも大きい。
曲線部46は、曲線状に延びている。本実施形態において曲線部46は、第1延伸部41と第2延伸部42とを繋いでいる。曲線部46と第3延伸部43とは、少なくとも第2延伸部42を介して互いに繋がっている。本実施形態において曲線部46と第3延伸部43とは、第2延伸部42のみを介して互いに繋がっている。つまり、本実施形態において第2延伸部42は、曲線部46と第3延伸部43とを繋いでいる。
本実施形態において曲線部46は、第1延伸部41の下側の端部から第2延伸部42の下側の端部まで曲線状に延びている。幅方向Yに見て、曲線部46は、突出方向Xの他方側向き(−X向き)に対して下側に斜めに傾いた向きに凸となる円弧状である。つまり、第1方向D1および第3方向D3の両方と直交する幅方向Yに見て、曲線部46は、第3方向D3において第3延伸部43から離れる向きに凸となる円弧状である。また、幅方向Yに見て、曲線部46は、第1方向D1において第1延伸部41から離れる向きに凸となる円弧状である。曲線部46は、例えば、第2方向D2に凸となる円弧状である。
なお、本明細書において「第1方向および第3方向の両方と直交する方向に見て、曲線部が、第3方向において第3延伸部から離れる向きに凸となる円弧状である」とは、第1方向および第3方向の両方と直交する方向に見て、円弧状の曲線部が凸となる向きが、第3方向において第3延伸部から離れる向きの成分を含んでいればよい。
また、本明細書において「第1方向および第3方向の両方と直交する方向に見て、曲線部が、第1方向において第1延伸部から離れる向きに凸となる円弧状である」とは、第1方向および第3方向の両方と直交する方向に見て、円弧状の曲線部が凸となる向きが、第1方向において第1延伸部から離れる向きの成分を含んでいればよい。
本実施形態において曲線部46は、幅方向Yと直交する仮想平面VPに沿って曲線状に延びている。本実施形態において第1延伸部41、第2延伸部42、第3延伸部43、および曲線部46のそれぞれは、同一の仮想平面VPに沿って延びている。そのため、例えば、金属板から打ち抜いた板部材にプレス加工を施して露出部40aを作る際に、プレス加工を容易にできる。これにより、バスバー40を作りやすくできる。また、仮想平面VPと直交する幅方向Yにおいて、露出部40aの位置を同じにできる。そのため、例えば、複数のバスバー40を互いに干渉を避けつつ幅方向Yに並べて配置しやすくできる。
図1および図2に示すように、埋設部40bは、ハウジング20に埋め込まれた部分である。埋設部40bは、バスバー保持部21d、周壁部21a、およびコネクタ部23に跨って埋め込まれている。埋設部40bは、バスバー保持部21dのうち突出方向Xの他方側(−X側)の面からコネクタ穴部23aの底面まで延びている。コネクタ穴部23aの底面は、コネクタ穴部23aの内側面のうち突出方向Xの他方側に位置する面である。埋設部40bは、第3延伸部43と端子部40cとを繋いでいる。
埋設部40bは、どのように延びていてもよい。埋設部40bは、バスバー40ごとに形状が異なっていてもよい。図2に示すように、埋設部40bは、例えば、第3延伸部43から端子部40cまで突出方向Xに延びる途中に上下方向Zに折り曲げられた段形状の部分を有してもよい。図1に二点鎖線で示すように、埋設部40bは、第3延伸部43から端子部40cまで突出方向Xに直線状に延びる形状であってもよい。
埋設部40bは、埋設部40bを上下方向Zに貫通する貫通孔40eを有する。図2に示すように、貫通孔40eは、例えば、円形状の孔である。貫通孔40eは、穴部21eの下側の端部に繋がっている。このように、貫通孔40eの上側に穴部21eが設けられていることで、バスバー40をインサート部材としてハウジング本体21およびコネクタ部23をインサート成形する際に、貫通孔40eに上側からピンを挿し込んでバスバー40を金型内で保持する成形方法を採用できる。これにより、ハウジング20に対して位置精度よくバスバー40を配置できる。穴部21eは、インサート成形の際に、貫通孔40eに挿し込まれたピンが配置された部分に樹脂が流れないことで成形される。
端子部40cは、埋設部40bのうち突出方向Xの一方側(+X側)の端部から突出方向Xの一方側に延びている。端子部40cは、コネクタ穴部23aの底面から突出方向Xの一方側に突出している。これにより、端子部40cは、コネクタ穴部23a内に露出している。端子部40cは、バスバー40の他端部である。端子部40cのうち突出方向Xの他方側(−X側)の端部は、コネクタ穴部23aの底面に保持されている。これにより、コネクタ部23は、バスバー40の他端部を保持している。端子部40cは、コネクタ部23に接続される図示しない外部電源と電気的に接続される。これにより、バスバー40は、外部電源と回路基板30とを電気的に接続する。コネクタ部23に接続される外部電源の電力は、バスバー40および回路基板30を介して、ステータ53に供給される。
本実施形態によれば、バスバー40は、少なくとも曲線部46を介して第1延伸部41と繋がる第2延伸部42を有する。第2延伸部42が延びる第2方向D2は、第1延伸部41が延びる第1方向D1および第3延伸部43が延びる第3方向D3の両方と異なっている。そのため、例えば、第1延伸部41に対して第1方向D1の応力が加えられた場合に、曲線部46および第2延伸部42によって、第1延伸部41に加えられた応力を第1方向D1とは異なる方向に逃がしやすい。具体的に本実施形態では、例えば、第1延伸部41に対して上下方向Zの応力が加えられた場合、曲線部46および第2延伸部42が、真下に対して突出方向Xの一方側(+X側)に斜めに傾く向きに弾性変形して、第1延伸部41に加えられた応力の一部を突出方向Xに逃がすことができる。これにより、バスバー40と回路基板30との接続部、すなわちはんだ60に応力が加えられることを抑制できる。したがって、はんだ60が剥がれてバスバー40が回路基板30から外れる等の不具合が生じることを抑制できる。そのため、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる。
また、例えば、第3延伸部43に対して応力が加えられた場合に、第3延伸部43に加えられた応力を曲線部46と第2延伸部42とによって吸収できる。そのため、第3延伸部43に加えられた応力が第1延伸部41に伝達されることを抑制できる。これにより、バスバー40と回路基板30との接続部に応力が加えられることをより抑制できる。したがって、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2延伸部42の第1方向D1の位置は、第2延伸部42が曲線部46から離れるに従って、第1延伸部41のうち曲線部46に繋がる側と逆側の端部における第1方向D1の位置に近づく。そのため、露出部40aの一部を第1方向D1に折り返された形状にできる。具体的に本実施形態において露出部40aは、回路基板30から下側に延びて、第2延伸部42によって上側に折り返された形状となる。これにより、露出部40aの長さを大きくできる。したがって、第1延伸部41に応力が加えられた場合、および第3延伸部43に応力が加えられた場合に、露出部40aが弾性変形しやすくできる。そのため、弾性変形した露出部40aによって応力を吸収しやすくできる。これにより、バスバー40と回路基板30との接続部に応力が加えられることをより抑制できる。したがって、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1方向D1および第3方向D3の両方と直交する方向に見て、曲線部46は、第3方向D3において第3延伸部43から離れる向きに凸となる円弧状である。そのため、第3延伸部43に対して第3方向D3に応力が加えられた際に、曲線部46が第3方向D3に弾性変形しやすくできる。これにより、第3延伸部43に加えられた第3方向D3の応力を曲線部46によって好適に吸収することができる。したがって、第3延伸部43に加えられた応力が、バスバー40と回路基板30との接続部に加えられることをより抑制できる。そのため、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1方向D1および第3方向D3の両方と直交する方向に見て、曲線部46は、第1方向D1において第1延伸部41から離れる向きに凸となる円弧状である。そのため、第1延伸部41に対して第1方向D1に応力が加えられた際に、曲線部46が第1方向D1に弾性変形しやすくできる。これにより、第1延伸部41に加えられた第1方向D1の応力を曲線部46によって好適に吸収することができる。したがって、第1延伸部41に加えられた応力が、バスバー40と回路基板30との接続部に加えられることをより抑制できる。そのため、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第1方向D1と第3方向D3とは、互いに直交する方向である。そのため、第1延伸部41に加えられた応力が、第3延伸部43に対して第3方向D3に伝わることを抑制しやすい。また、第3延伸部43に加えられた応力が、第1延伸部41に対して第1方向D1に伝わることを抑制しやすい。これにより、第3延伸部43に応力が加えられても、第1延伸部41と回路基板30との接続部に応力が加えられにくい。したがって、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第3延伸部43の第1方向D1の位置は、第1延伸部41の一部の第1方向D1の位置と同じである。そのため、第3延伸部43の第1方向D1の位置が第1延伸部41よりも下側の場合に比べて、第2延伸部42の長さを大きくできる。これにより、露出部40aの長さをより大きくできる。したがって、第1延伸部41に応力が加えられた場合、および第3延伸部43に応力が加えられた場合に、露出部40aが弾性変形しやすく、露出部40aによって応力をより吸収しやすくできる。そのため、バスバー40と回路基板30との接続部に応力が加えられることをより抑制できる。これにより、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第3方向D3は、回路基板30の板面30a,30bに沿った方向である。そのため、第3延伸部43に加えられた応力が、第1延伸部41に対して、板面30a,30bに直交する方向に加わることを抑制できる。これにより、本実施形態のように第1延伸部41が板面30a,30bと直交する方向に延びて回路基板30に接続される場合に、第1延伸部41が回路基板30から外れにくくできる。したがって、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2延伸部42の長さは、第3延伸部43の長さよりも大きい。そのため、第2延伸部42の長さを比較的大きくできる。これにより、第1延伸部41に加えられた応力および第3延伸部43に加えられた応力を第2延伸部42によって、より逃がしやすくできる。したがって、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、バスバー40は、はんだ60によって回路基板30に接続されている。はんだ60は、比較的強度が低い。そのため、はんだ60に比較的大きい応力が加えられると、はんだ60が割れる、およびはんだ60が剥がれる等の不具合が生じやすい。これに対して、本実施形態によれば、上述したように、バスバー40と回路基板30との接続部に応力が加えられることを抑制できるため、はんだ60に対して応力が加えられることを抑制できる。これにより、はんだ60が割れる、およびはんだ60が剥がれる等の不具合が生じることを抑制できる。このように、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる効果は、バスバー40がはんだ60によって回路基板30に接続された構成において、より有用に得られる。
また、本実施形態によれば、第1延伸部41が延びる第1方向D1は、回路基板30の板面30a,30bと直交する方向である。第1延伸部41は、はんだ60によって回路基板30に接続されている。そのため、回路基板30に応力が加えられた場合に、第1延伸部41に第1方向D1の応力が加わりやすい。これに対して、本実施形態によれば、上述したように、第1延伸部41に加えられた第1方向D1の応力を逃がしやすい。したがって、第1延伸部41と回路基板30とを接続するはんだ60が剥がれる等の不具合が生じることを抑制できる。このように、第1延伸部41に加えられた第1方向D1の応力を逃がしやすい効果は、第1延伸部41が回路基板30の板面30a,30bと直交する方向に延びて回路基板30に接続された構成において、より有用に得られる。
また、本実施形態によれば、第1延伸部41は、回路基板30を第1方向D1に貫通している。そのため、回路基板30に第1方向D1の応力が加えられた際、回路基板30から第1延伸部41に伝わることによって生じる第1延伸部41からの反力のほぼ全てが、はんだ60に加わる。これにより、第1延伸部41に伝わった応力を吸収できない場合には、はんだ60に比較的大きな負荷が加わりやすい。これに対して、本実施形態によれば、上述したように、第1延伸部41に加えられた応力を、曲線部46および第2延伸部42によって吸収できる。そのため、はんだ60に対して第1延伸部41から反力が伝わることを抑制できる。これにより、はんだ60が剥がれる等の不具合が生じることを抑制でき、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる。このように、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる効果は、第1延伸部41が回路基板30を第1方向D1に貫通する構成において、より有用に得られる。
また、本実施形態によれば、制御装置10は、回路基板30上に設けられた熱伝導部材32をさらに備える。ハウジング20は、熱伝導部材32を覆う蓋部22を有する。蓋部22は、熱伝導部材32に接触する接触部22cを有する。そのため、回路基板30が、熱伝導部材32を介して蓋部22の接触部22cから応力を受けやすい。具体的に本実施形態では、熱伝導部材32が接触部22cによって上側から押されて、回路基板30に下側向きの応力が加えられる。これに対して、本実施形態によれば、上述したように、回路基板30に応力が加えられてバスバー40に応力が加えられても、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる。このように、バスバー40と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる効果は、蓋部22が回路基板30上に設けられた熱伝導部材32に接触する接触部22cを有する構成において、より有用に得られる。
<第2実施形態>
図4に示すように、本実施形態のバスバー140の露出部140aは、第1延伸部141と、第2延伸部142と、第3延伸部143と、第4延伸部144と、第5延伸部145と、を有する。第4延伸部144は、第1方向D1と異なる第4方向D4に延びている。本実施形態において第4方向D4は、第2方向D2および第3方向D3とも異なる。第4方向D4は、例えば、上下方向Zに対して突出方向Xに傾いた方向である。第4方向D4は、例えば、幅方向Yと直交する方向である。
第4延伸部144は、第1延伸部141と曲線部146とを繋いでいる。つまり、本実施形態において第1延伸部141は、第4延伸部144を介して曲線部146と繋がっている。第4延伸部144は、例えば、第1延伸部141の下側の端部から、真下に対して突出方向Xの他方側(−X側)に斜めに傾いた向きに延びている。第4延伸部144は、例えば、直線状に延びている。
第5延伸部145は、第2方向D2および第3方向D3の両方と異なる第5方向D5に延びている。本実施形態において第5方向D5は、第1方向D1とも異なる。第5方向D5は、突出方向Xに対して上下方向Zに傾いた方向である。第5方向D5は、例えば、幅方向Yと直交する方向である。
第5延伸部145は、第2延伸部142と第3延伸部143とを繋いでいる。つまり、本実施形態において第3延伸部143は、第5延伸部145を介して第2延伸部142と繋がっている。第5延伸部145は、第2延伸部142の上側の端部から、突出方向Xの一方側向き(+X向き)に対して上側に斜めに傾いた向きに延びている。第5延伸部145は、例えば、直線状に延びている。
本実施形態において第2延伸部142の上側の端部は、第1延伸部141の下側の端部よりも下側に位置する。本実施形態において第3延伸部143は、第1延伸部141の下側の端部よりも下側に位置する。本実施形態において曲線部146は、第4延伸部144と第2延伸部142とを繋いでいる。本実施形態において第1延伸部141、第2延伸部142、第3延伸部143、第4延伸部144、第5延伸部145、および曲線部146のそれぞれは、幅方向Yに直交する同一の仮想平面VPに沿って延びている。露出部140aにおけるその他の構成は、第1実施形態の露出部40aのその他の構成と同様にできる。
本実施形態によれば、第1方向D1と異なる第4方向D4に延びる第4延伸部144を介して、第1延伸部141が曲線部146と繋がっている。そのため、第1延伸部141に加えられた応力および第3延伸部143に加えられた応力を、第4延伸部144によっても吸収できる。これにより、バスバー140と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
また、本実施形態によれば、第2方向D2および第3方向D3の両方と異なる第5方向D5に延びる第5延伸部145を介して、第3延伸部143が第2延伸部142と繋がっている。そのため、第1延伸部141に加えられた応力および第3延伸部143に加えられた応力を、第5延伸部145によっても吸収できる。これにより、バスバー140と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
<第3実施形態>
本実施形態のバスバー240の露出部240aは、第1延伸部241と、第2延伸部242と、第3延伸部243と、曲線部246と、を有する。第1延伸部241は、上下方向Zに延びている。第1延伸部241は、はんだ60によって回路基板30に接続された接続部240dを有する。第1延伸部241は、回路基板30から下側に延びている。第1延伸部241は、例えば、直線状に延びている。
第2延伸部242は、第1延伸部241の下側に間隔を空けて配置されている。第2延伸部242は、曲線部246を介して第1延伸部241の下側の端部に繋がっている。第2延伸部242は、上下方向Zに延びている。第2延伸部242が延びる方向は、第1延伸部241が延びる方向と同じ方向である。第2延伸部242は、例えば、上下方向Zに見て、第1延伸部241と重なっている。第2延伸部242は、第1延伸部241から下側に延びる延長線上に配置されている。第2延伸部242の上下方向Zの寸法は、例えば、第1延伸部241の上下方向Zの寸法よりも小さい。第2延伸部242は、例えば、直線状に延びている。
第3延伸部243は、第1延伸部241が延びる方向および第2延伸部242が延びる方向と異なる突出方向Xに延びている。第3延伸部243が延びる方向は、第1延伸部241が延びる方向および第2延伸部242が延びる方向と直交する方向である。第3延伸部243は、第2延伸部242の下側の端部から突出方向Xの一方側(+X側)に延びている。第3延伸部243のうち突出方向Xの一方側の端部は、埋設部40bに繋がっている。第3延伸部243は、バスバー保持部21dのうち突出方向Xの他方側(−X側)の面から突出方向Xの他方側に突出している。
曲線部246は、第1延伸部241の下側の端部と第2延伸部242の上側の端部とを繋いでいる。曲線部246は、幅方向Yに見て、突出方向Xの他方側(−X側)に凸となる円弧状である。つまり、曲線部246は、ハウジング20の内側面から離れる向きに凸となる円弧状である。そのため、ハウジング20の内部において曲線部246がハウジング20の内側面と干渉することを抑制できる。曲線部246は、第3延伸部243が延びる方向において第3延伸部243から離れる向きに凸となる円弧状である。バスバー240のその他の構成は、第1実施形態のバスバー40のその他の構成と同様にできる。
本実施形態によれば、第3延伸部243は、第1延伸部241と同じ方向に延びる第2延伸部242を介して曲線部246と繋がっている。そのため、例えば第3延伸部243に突出方向Xの他方側向き(−X向き)の応力が加えられた場合、第2延伸部242には、第2延伸部242と曲線部246との接続部分を支点とするモーメントが加えられる。これにより、第3延伸部243が曲線部246に直接繋がる場合に比べて、第2延伸部242の長さの分だけ、第2延伸部242から曲線部246に加えられるモーメントを大きくできる。したがって、第3延伸部243が曲線部246に直接繋がる場合に比べて、曲線部246を変形させやすくでき、第3延伸部243からの応力を曲線部246によって吸収しやすくできる。そのため、第3延伸部243に応力が加えられた場合に、バスバー240と回路基板30との接続に不具合が生じることを抑制できる。
また、曲線部246は、第3延伸部243が延びる方向において第3延伸部243から離れる向きに凸となる円弧状である。そのため、第3延伸部243に加えられた突出方向Xの他方側向き(−X向き)の応力が第2延伸部242を介して曲線部246に加えられると、円弧状の曲線部246が開く向きに変形しやすい。この場合、曲線部246の下側部分は、突出方向Xの他方側向きに変形しやすい。そのため、曲線部246に対して上下方向Zの反力が生じにくい。これにより、第3延伸部243に加えられた応力が第1延伸部241に対して上下方向Zに加えられにくい。したがって、バスバー240と回路基板30との接続に不具合が生じることをより抑制できる。
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および他の方法を採用することもできる。第1延伸部の延びる第1方向は、特に限定されない。第2延伸部の第1方向の位置が、第2延伸部が曲線部から離れるに従って、第1延伸部のうち曲線部に繋がる側と逆側の端部における第1方向の位置に近づくならば、第2延伸部の延びる第2方向は、特に限定されない。第3延伸部の延びる方向は、第1方向および第2方向の両方と異なるならば、特に限定されない。第2延伸部の長さは、第3延伸部の長さより小さくてもよい。
第1延伸部、第2延伸部、第3延伸部、および曲線部のうち少なくとも1つは、同一の仮想平面に沿って延びなくてもよい。例えば、上述した第1実施形態において、第1延伸部41、第2延伸部42、第3延伸部43、および曲線部46のうち少なくとも1つが、幅方向Yの位置が変化しつつ延びる構成であってもよい。
第4延伸部の延びる方向は、第1方向と異なっているならば、特に限定されない。第4延伸部は、第2方向に延びてもよいし、第3方向に延びてもよい。第5延伸部の延びる方向は、第2方向および第3方向の両方と異なっているならば、特に限定されない。第5延伸部は、第1方向に延びてもよい。例えば、上述した第2実施形態において、第5延伸部145は、第2延伸部142から真上に延びてもよいし、第2延伸部142から真下に延びてもよい。
バスバーにおいて第3延伸部が回路基板と接続されてもよい。この場合、例えば、第1延伸部がハウジングの内側面から突出する。曲線部は、曲線状に延びるならば、どのように延びてもよい。バスバーと回路基板との接続方法は、特に限定されない。バスバーは、はんだ以外の方法によって回路基板に接続されてもよい。熱伝導部材は、設けられなくてもよい。
本発明が適用される制御装置の用途は、特に限定されない。制御装置は、どのような機器に取り付けられてもよい。制御装置は、車両に搭載されてもよいし、車両以外の機器に搭載されてもよい。以上に本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
上述した第1実施形態について、シミュレーションによって効果を検証した。具体的には、実施例1と比較例1とに対して応力1〜応力5を加えた場合にバスバーと回路基板とを接続するはんだに加えられる応力を、基準例に対して応力1〜応力5を加えた場合にバスバーと回路基板とを接続するはんだに加えられる応力と比較した。
実施例1は、第1実施形態と同様の構成を有する制御装置とした。比較例1は、バスバーの形状が第1実施形態のバスバー40の形状とは異なる点を除いて、第1実施形態と同様の構成を有する制御装置とした。比較例1のバスバーは、第1実施形態のバスバー40に対して第2延伸部42が設けられていない点が異なる構成とした。つまり、比較例1のバスバーは、第1延伸部が曲線部のみを介して第3延伸部と繋がる構成とした。
基準例は、バスバーの形状が第1実施形態のバスバー40の形状とは異なる点を除いて、第1実施形態と同様の構成を有する制御装置とした。基準例のバスバーは、第1実施形態のバスバー40に対して曲線部46および第2延伸部42が設けられていない点が異なる構成とした。つまり、基準例のバスバーは、第1延伸部と第3延伸部とが直接繋がる構成とした。基準例のバスバーの露出部は、L字状に延びる構成である。
応力1は、蓋部から熱伝導部材を介して回路基板に加えられる下側向きの応力とした。応力2は、温度を100℃上昇させた場合に生じる熱応力とした。応力3は、コネクタ部に加えられる下側向きの応力とした。応力4は、コネクタ部に加えられる上側向きの応力とした。応力5は、コネクタ部に加えられる幅方向Yの応力とした。
シミュレーションによる比較結果を、表1に示す。表1では、応力1〜応力5ごとに、はんだに掛かる応力における基準例に対する比が、1.00よりも大きい場合を「×」で示し、1.00以下で、かつ、0.70よりも大きい場合を「〇」で示し、0.70以下である場合を「◎」で示している。つまり、「〇」は、はんだに加えられる応力が「×」よりも小さい場合を示し、「◎」は、はんだに加えられる応力が「〇」よりも小さい場合を示している。「〇」および「◎」は、はんだに加えられる応力が基準例のはんだに加えられる応力よりも小さい場合を示し、「×」は、はんだに加えられる応力が基準例のはんだに加えられる応力以上である場合を示している。
表1から、実施例1においては、応力1〜応力5のいずれの応力を加えた場合であっても、はんだに加えられる応力が基準例よりも小さくなることが確かめられた。一方、比較例1では、応力4を掛けた場合に、はんだに加えられる応力が基準例よりも大きくなることが確かめられた。また、実施例1では、応力1および応力2において、比較例1に比して、より好適に、はんだに加えられる応力を小さくできることが確かめられた。以上により、実施例1の有用性が確かめられた。
次に、第3実施形態について、シミュレーションによって効果を検証した。具体的には、実施例2と比較例2とに対して上述した応力3〜応力5を加えた場合にバスバーと回路基板とを接続するはんだに加えられる応力を、上述した基準例に対して応力3〜応力5を加えた場合にバスバーと回路基板とを接続するはんだに加えられる応力と比較した。
実施例2は、第3実施形態と同様の構成を有する制御装置とした。比較例2は、バスバーの形状が第3実施形態のバスバー240の形状とは異なる点を除いて、第3実施形態と同様の構成を有する制御装置とした。比較例2のバスバーは、第3実施形態のバスバー240に対して曲線部が突出方向Xの逆向きに凸となる円弧状である点が異なる構成とした。つまり、比較例2のバスバーは、曲線部が第3延伸部に近づく向きに凸となる円弧状である構成とした。シミュレーションによる比較結果を、表2に示す。表2に示される評価の基準は、表1と同様である。
表2から、実施例2においては、応力3〜応力5のいずれの応力を加えた場合であっても、はんだに加えられる応力が基準例よりも小さくなることが確かめられた。一方、比較例2では、応力3および応力4を加えた場合に、はんだに加えられる応力が基準例よりも大きくなることが確かめられた。以上により、実施例2の有用性が確かめられた。