JP2021156985A - 画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、粉体加飾において、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することである。【解決手段】本発明の画像形成方法は、記録媒体上に形成された樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程を有する画像形成方法であって、前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、画像形成方法に関し、より詳しくは、粉体加飾において、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法に関する。
近年、オンデマンド印刷市場において、加飾印刷及び高付加価値印刷の需要が高まっている。中でも、メタリック印刷に関する要望は特に大きく、多種多様な検討が行われてきた。
その方法の一つとして、特許文献1ではトナー画像を利用して箔を転写する方法が検討されてきたが、この方法では、画像の一部のみに箔を転写する場合、残りの転写箔はすべて無駄になるという問題があった。
一方で、特許文献2ではトナー中に光輝性顔料を添加したメタリックトナーに関しても検討が行われてきたが、要求されるメタリック感に到達していない。そこで、特許文献3及び4では、メタリック感の高い画像を必要な部分に無駄なく形成することを目的として粉体を画像表面に接着しメタリック感をもたせる技術が提案されている。画像に接着剤を塗布、もしくは軟化させることで接着力(粘着力)を生じさせ、粉体を接着、固定しメタリック感を表現するものである。
また、最近ではイベントブースの壁紙などの装飾や結婚式等の空間の演出にメタリック印刷が多く用いられてきており、これらは印刷物をライトアップすることなどを組み合わせて演出効果を上げている。
このような演出にメタリック印刷画像を用いる場合、箔押し画像では箔転写面が平滑であるため反射光が一方向のみに集中し、見る角度によっては光輝感が全く得られない。粉体を画像表面に接着しメタリック感を持たせた画像においては、個々の粉体粒子がそれぞれ反射するため粒状感のある反射は得られるが、やはり光輝感の角度依存性があり、空間の演出に用いるにはまだまだ不十分である。
特開平1−200985号公報 特開2014−157249号公報 特開2013−178452号公報 特開2018−205694号公報
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、粉体加飾において、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく、上記問題の原因等について検討する過程において、樹脂画像層に粉体粒子を供給して固着する画像形成方法であって、前記樹脂画像層の最表面が前記記録媒体に平行な表面として平面Aを有し、前記粉体粒子が平面形状部分を有し、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたときに、平面Aと平面Bとがなす角度のうちの狭角が、特定の角度以上である粉体粒子が特定の個数以上存在することによって、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法が得られることを見出した。
すなわち、本発明に係る上記課題は、以下の手段により解決される。
1.記録媒体上に形成された樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程を有する画像形成方法であって、
前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、
固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、
前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在することを特徴とする画像形成方法。
2.前記樹脂画像層の表面に固着された前記粉体粒子による下記(式1)で表される平均表面被覆率が、20〜80%の範囲内であることを特徴とする第1項に記載の画像形成方法。
(式1) 平均表面被覆率=(樹脂画像層の表面から露出した粉体粒子の上方向から見たときの投影面積)/(樹脂画像層の表面積)×100(%)
3.前記樹脂画像層が、電子写真画像形成方法によって形成されたトナー画像層であることを特徴とする第1項又は第2項に記載の画像形成方法。
4.前記粉体粒子が、扁平状であることを特徴とする第1項から第3項までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
5.前記粉体粒子の平均粒子径が5〜500μmの範囲内であり、平均厚さが0.2〜5.0μmの範囲内であることを特徴とする第1項から第4項までのいずれか一項に記載された画像形成方法。
6.前記粉体粒子が、金属及び金属酸化物の一方又は両方を含有することを特徴とする第1項から第5項までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
7.前記樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程において、
前記樹脂画像層に粉体粒子を供給後、前記樹脂画像層と接しないように、前記樹脂画像層に対して間隙を有する摺擦部材によって前記樹脂画像層を摺擦する工程を有することを特徴とする第1項から第6項までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
本発明の上記手段により、粉体加飾において、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を見た時でも優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することができる。
本発明の効果の発現機構ないし作用機構については、明確にはなっていないが、以下のように推察している。
図1(a)は、加飾画像1を得るために、記録媒体2上の樹脂画像層3に粉体粒子4を供給して固着する工程において、前記粉体粒子4をスポンジ状の摺擦部材(不図示)で樹脂画像層に押圧しながら摺擦したり、ゴム表面に被覆した粉体を転写させたりした場合の粉体粒子の並び方を示した模式図である。この場合、樹脂画像層3に対して比較的水平に粉体粒子4が固着するため、一方向からは光輝感は高いが、他の方向からは反射光が届かず、光輝感の角度依存性が大きい。
それに対して、本発明の粉体固着状態を図1(b)に示す。
本発明の画像形成方法では、粉体粒子4を樹脂画像層3の表面に対して水平には固着させず、斜め方向に角度を持たせ固着させることを特徴とする。
すなわち、本発明の画像形成方法は、前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在するものである。
その結果、前記粉体粒子による反射光に散乱性を付与することができ、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法が得られるものと推察される。
本発明に係る粉体加飾画像を説明する模式図 本発明に係る樹脂画像層の基準面に対する粉体粒子平面の角度を説明する模式図 本発明に係る摺擦する工程を示す模式図 本発明の画像形成方法に適用可能な粉体加飾画像形成装置の一例を示す概略構成図 本発明の画像形成方法における加飾画像形成工程の一例を示すフロー図
本発明の画像形成方法は、記録媒体上に形成された樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程を有する画像形成方法であって、前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在することを特徴とする。この特徴は、下記実施態様に共通する又は対応する技術的特徴である。
本発明の実施態様としては、本発明の効果発現の観点から、前記樹脂画像層の表面に固着された前記粉体粒子による前記(式1)で表される平均表面被覆率が、20〜80%の範囲内であることが、粉体加飾において光輝感を付与しやすい観点から好ましい。
前記樹脂画像層が、電子写真画像形成方法によって形成されたトナー画像層であることが、粉体を固着させやすく、粉体加飾画像を得やすい観点から好ましい。
前記粉体粒子が、扁平状であることが、粉体加飾において光輝感を付与しやすく、角度依存性を抑えるような固着状態に制御しやすい観点から好ましく、前記粉体粒子の平均粒子径が5〜500μmの範囲内であり、厚さが0.2〜5.0μmの範囲内であることが、好ましい。
前記粉体粒子が、金属及び金属酸化物の一方又は両方を含有することが、粉体加飾において光輝感を付与しやすい観点から好ましい。
前記樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程において、前記樹脂画像層に粉体粒子を供給後、前記樹脂画像層と接しないように、当該樹脂画像層に対して間隙を有する摺擦部材によって前記樹脂画像層を摺擦する工程を有することが、粉体加飾において光輝感の角度依存性を抑えるような固着状態に制御しやすい観点から好ましい。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための形態・態様について詳細な説明をする。なお、本願において、「〜」は、その前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用する。
≪本発明の画像形成方法の概要≫
本発明の画像形成方法は、記録媒体上に形成された樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程を有する画像形成方法であって、前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在することを特徴とする。
<粉体固着角度測定方法>
粉体固着角度とは、前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、固着された前記粉体粒子の平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角をいう。本発明においては、この角度が3°以上となるように固着している粉体粒子が40個数%以上存在するときに、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察した時でも優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することができる。
図2は、本発明に係る前記樹脂画像層の平面Aと前記粉体粒子の平面Bとのなす角度(粉体固着角度)を説明する模式図である。
図2において、記録媒体2上の樹脂画像層3の最表面で前記記録媒体の表面に平行な面を平面Aと、粉体粒子4の前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分である平面Bとしたときに、前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角αを、粉体固着角度と定義する。
具体的には、粉体固着角度はキーエンス製レーザー顕微鏡VK−9500を用いて測定する。レーザー顕微鏡での観察画像において10μm以上の任意の粉体100個の粉体固着角度を求める。また、粉体固着角度は固着した10μm以上の粉体が10〜50個程度確認できる倍率で観察した観察画像を解析して算出する。樹脂画像の平面Aは観察面における粉体が付着していない部分を基準面として選択し設定され、粉体固着角度は撮影した観察画像の樹脂画像の平面Aと、粉体粒子4の前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分である平面Bとがなす最も大きい狭角αを、表面形状プロファイル計測により算出する。表面形状プロファイルは測定する粉体毎に任意の方向を設定することができ、1つの粉体で複数回計測したうちの最も大きいものを採用する。このようにして得られた粉体固着角度αが3°以上傾いている粒子個数を測定し、その割合が40個数%以上であるときに本発明に係る加飾画像が形成されたと判断する。
前記粉体固着角度αは、3〜20°の範囲であることが、光輝性の角度依存性と、粉体粒子の樹脂画像層からの脱離を防止する観点から好ましく、より好ましくは3〜10°の範囲である。
前記粉体固着角度を3°以上傾けるには、前記樹脂画像層3に粉体粒子4を供給後、前記樹脂画像層3と接しないように、前記樹脂画像層に対して間隙を有する摺擦部材5によって、多数の粉体粒子を介して前記粉体粒子と前記樹脂画像層とを摺擦する工程を有することが好ましい。
図3は、本発明に係る摺擦する工程を示す模式図である。
摺擦部材5を樹脂画像層2に接触させずに間隙(ギャップともいう。)を持たせる。その間に粉体粒子4を流動させながら、粉体粒子4を多数の粉体粒子を介して樹脂画像層3を摺擦することにより、粉体粒子4が配向しし難くなり、樹脂画像層3の平面Aに対して粉体粒子の平面Bが、狭角αをもって付着させることができる。
摺擦部材5と樹脂画像層3の間に持たせる間隙(ギャップ)の大きさは、直接摺擦部材が樹脂画像面に接しない距離であればよいが、使用する粉体の厚さの20〜1000倍ほどのギャップ距離を持たせることが好ましく、100〜500倍がより好ましい。ギャップが小さすぎると摺擦部材と樹脂画像層が接触し粉体が水平に配向されやすく、大きすぎるとより過剰な粉体をギャップ間に通過させる様にしなければならず、後の粉体の清掃工程や回収工程に負荷がかかり、画像品質にも問題が生じてしまう。
ギャップを持たせる方法としては、摺擦部材と樹脂画像の間をあらかじめ接しない距離となるように摺擦部材を固定する方法、また、軟質な材料を用いたフィルム部材、ブラシ状の繊維、及びメイクブラシなどの軟質部材で多量の粉体層を低圧で摺擦して、樹脂画像層と摺擦部材の間に粉体を通過させる方法などが挙げられる。
また、前記樹脂画像層の表面に固着された前記粉体粒子による下記(式1)で表される平均表面被覆率が、20〜80%の範囲内であることが、光輝感を付与する観点から、好ましい。平均表面被覆率の制御は、粉体粒子の供給量によって行われる。
ここで、平均表面被覆率とは、加飾領域(粉体粒子を付着させたい領域)に対する粉体粒子による被覆率をいう。
(式1) 平均表面被覆率=(樹脂画像層の表面から露出した粉体粒子の投影面積)/(樹脂画像層の表面積)×100(%)
平均表面被覆率は、例えば、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−6000を用いて倍率100倍で写真を無作為に10視野について撮影し、株式会社ニレコ製LUSEX−APにて二値化処理を行い、前記式により10視野における各表面被覆率を求め、これらの平均を採用する。
本発明の画像形成方法を、粉体加飾画像形成装置の概略図によって説明する。但し、本発明の画像形成方法は、これに限定されるものではない。
図4は、本発明の画像形成方法に適用可能な粉体加飾画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
記録媒体103上に形成された樹脂画像層102は加熱ローラー13によって軟化した状態に調整され、記録媒体103の搬送方向に搬送され、粉体粒子101を収容する粉体収容部11及び粉体供給ローラー12を備えた粉体供給装置10から、粉体が供給される。その後、粉体粒子101が供給された樹脂画像層102の表面を、例えば、ロール状の摺擦部材15によって樹脂画像層102を多数の粉体粒子を介して摺擦して、樹脂画像層102に粉体粒子101を固着する。このような摺擦・固着工程を含むことが、金属光沢の質感を向上し、かつ、光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を見た時でも優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することができる。
各装置の詳細については後述する。
以下、本発明の画像形成方法の詳細な構成について説明する。
〔1〕記録媒体
本発明の画像形成方法において、本発明に係る加飾画像は、記録媒体とその上に配置される樹脂画像層、及び当該樹脂画像層上に固着した粉体粒子とで構成される。
記録媒体としては、特に制限されず、例えば、薄紙から厚紙までの普通紙、上質紙、アート紙又はコート紙などの塗工された印刷用紙、市販されている和紙やはがき用紙等の紙類;ポリプロピレン(PP)フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、トリアセチルセルロース(TAC)フィルム等の樹脂製フィルム;布などを挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、記録媒体の色は特に限定されず、種々の色の記録媒体を使用することができる。例えば、白色トナーを用いることで、加飾画像の背景を白地とすることも可能である。
〔2〕樹脂画像層
樹脂画像層は、表面に粉体粒子を固着できるものであれば特に限定されず、例えば、加熱により軟化又は可塑化する樹脂を含有することが好ましい。
樹脂画像層形成工程は、例えば、熱可塑性樹脂、又は任意で含まれる他の成分(例えば、着色剤、離型剤、外添剤等)を適当な溶媒に溶解させて得た溶液を、記録媒体の表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。この場合、樹脂画像層の塗布は、一般的に用いられるグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート等の方法により行うことができる。
また、上記樹脂画像層は、インクジェット方式や、電子写真方式(電子写真法)といった印刷方式で記録媒体上に印刷された画像であってもよい。インクジェット方式及び電子写真方式による画像の形成は、それぞれ公知の画像形成装置によって行うことができる。
本発明の効果をより得られやすいという観点から、樹脂画像層は、電子写真方式によって形成された画像であることが好ましい。電子写真方式では、感光体表面の静電潜像パターンへトナー粒子を付着させてトナー画像を形成し、当該トナー画像を紙などの記録媒体に転写する。ここで、トナー画像を形成するトナー粒子は、一般に、結着樹脂としての熱可塑性樹脂を含む。よって、電子写真方式で形成された画像(トナー画像)は、加熱にて軟化又は溶融しやすいことから、本発明の効果をより顕著に発揮することができると考えられる。
なお、本発明において、「トナー」とは、「トナー粒子」の集合体のことをいい、トナー粒子とは、トナー母体粒子に外添剤を添加したものをいう。また、以下の説明においては、トナー母体粒子とトナー粒子とを特に区別する必要がない場合、単に「トナー粒子」ともいう。
このような樹脂として、例えば、熱可塑性樹脂や熱溶融性樹脂が挙げられる。また、熱可塑性樹脂以外に、着色剤、分散剤、界面活性剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤等の他の成分を含有してもよい。
熱可塑性樹脂は、熱可塑性を有する公知の樹脂を用いることができ、特に制限されない。また、熱溶融性樹脂は、熱溶融性を有する公知の樹脂を用いることができ、特に制限されない。
熱可塑性樹脂又は熱溶融性樹脂の例としては、例えば、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂、オレフィン樹脂(環状オレフィン樹脂を含む)、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ハロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、フッ素樹脂など)、ポリスルホン樹脂(ポリエーテルスルホン、ポリスルホンなど)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、セルロースカーバメート類、セルロースエーテル類など)、シリコーン樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなど)、ポリビニルエステル樹脂(ポリ酢酸ビニルなど)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリビニルアルコール樹脂及びこれらの誘導体樹脂、ゴム又はエラストマー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴムなど)などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂及び熱溶融性樹脂は、単独でも又は2種以上組み合わせても使用することができる。なお、本明細書中、「(メタ)アクリル」とは、「アクリル及び/又はメタクリル」を示すものである。
熱可塑性樹脂及び熱溶融性樹脂は、共重合体であってもよい。熱可塑性樹脂が共重合体である場合の共重合体の形態は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、又は交互共重合体のいずれでもよい。
また、熱可塑性樹脂及び熱溶融性樹脂としては、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。これらの熱可塑性樹脂及び熱溶融性樹脂を合成するための重合方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。例えば、高圧ラジカル重合法、中低圧重合法、溶液重合法、スラリー重合法、塊状重合法、乳化重合法、気相重合法等を挙げることができる。また、重合時に使用するラジカル重合開始剤や触媒も特に制限はなく、例えば、アゾ系又はジアゾ系重合開始剤、過酸化物系重合開始剤といったラジカル重合開始剤;過酸化物触媒、チーグラー−ナッタ触媒、メタロセン触媒といった重合触媒;等を用いることができる。
樹脂画像層の表面状態を制御しやすいという観点から、熱可塑性樹脂及び熱溶融性樹脂は、上述の樹脂の中でも、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂、スチレン・アクリル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を含んでいると好ましく、スチレン・アクリル樹脂及びポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含むことがより好ましい。
本発明でいうスチレン・アクリル樹脂とは、少なくともスチレン単量体と(メタ)アクリル酸エステル単量体とを用いて、重合を行うことにより形成されるものである。ここで、スチレン単量体とは、CH=CH−Cの構造式で表されるスチレンの他、スチレン構造中に公知の側鎖や官能基を有する構造のものも含まれる。
また、(メタ)アクリル酸エステル単量体とは、エステル結合を有する官能基を側鎖に有するものである。具体的には、CH=CHCOOR(Rはアルキル基)で表されるアクリル酸エステル単量体の他、CH=C(CH)COOR(Rはアルキル基)で表されるメタクリル酸エステル単量体などのビニル系エステルが含まれる。
また、スチレン・アクリル樹脂には、上述したスチレン単量体及び(メタ)アクリル酸エステル単量体のみで形成された共重合体の他に、一般のビニル単量体(オレフィン類、ビニルエステル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、N−ビニル化合物類など)をさらに用いて形成される共重合体も含まれる。
さらに、スチレン・アクリル樹脂には、スチレン単量体、(メタ)アクリル酸エステル単量体及びその他の一般のビニル単量体の他、多官能性ビニル単量体や、側鎖にイオン性解離基(カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基など)を有するビニル単量体を用いて形成される共重合体も含まれる。かようなビニル単量体の例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などがある。
ポリエステル樹脂は、2価以上のカルボン酸(多価カルボン酸成分)と、2価以上のアルコール(多価アルコール成分)との重縮合反応によって得られる公知のポリエステル樹脂である。なお、ポリエステル樹脂は、非晶性であってもよいし結晶性であってもよい。
多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分の価数としては、好ましくはそれぞれ2〜3であり、特に好ましくはそれぞれ2であるため、特に好ましい形態として価数がそれぞれ2である場合(すなわち、ジカルボン酸成分、ジオール成分)について説明する。
ジカルボン酸成分としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸(ドデカン二酸)、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸などの飽和脂肪族ジカルボン酸;メチレンコハク酸、フマル酸、マレイン酸、3−ヘキセンジオイック酸、3−オクテンジオイック酸、ドデセニルコハク酸などの不飽和脂肪族ジカルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、t−ブチルイソフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p−フェニレン二酢酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸などの不飽和芳香族ジカルボン酸;などが挙げられ、また、これらの低級アルキルエステルや酸無水物を用いることもできる。ジカルボン酸成分は、単独でも又は2種以上混合して用いてもよい。
その他、トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸、及び上記のカルボン酸化合物の無水物、又は炭素数1〜3のアルキルエステルなども用いることができる。
ジオール成分としては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−エイコサンジオール、ネオペンチルグリコールなどの飽和脂肪族ジオール;2−ブテン−1,4−ジオール、3−ブテン−1,4−ジオール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ブチン−1,4−ジオール、9−オクタデセン−7,12−ジオールなどの不飽和脂肪族ジオール;ビスフェノールA、ビスフェノールFなどのビスフェノール類、及びこれらのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物などのビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などの芳香族ジオールが挙げられ、また、これらの誘導体を用いることもできる。ジオール成分は、単独でも又は2種以上混合して用いてもよい。
ポリエステル樹脂の製造方法は特に制限されず、例えば公知のエステル化触媒を利用して、上記多価カルボン酸成分及び多価アルコール成分を重縮合する(エステル化する)方法が挙げられる。
樹脂画像層に含有される前記樹脂の重量平均分子量は特に制限されないが、好ましくは2000〜1000000であり、より好ましくは5000〜100000であり、特に好ましくは10000〜50000の範囲内である。
(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn))
測定対象となる樹脂を、濃度1mg/mLとなるようにテトラヒドロフラン(THF)に溶解させ、次いで、ポアサイズ0.2μmのメンブレンフィルターを用いて濾過し、得られた溶液をGPC測定用のサンプルとして用いた。GPC測定条件は、下記に示すGPC分析条件を採用し、サンプル中に含まれる樹脂の重量平均分子量又は数平均分子量を測定した。
〈GPC測定条件〉
GPC装置として「HLC−8120GPC、SC−8020(東ソー株式会社製)」を用い、カラムとして「TSKgel、SuperHM−H(東ソー株式会社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてテトラヒドロフラン(THF)を用いた。分析は、流速0.6mL/min、サンプル注入量10μL、測定温度40℃、RI検出器を用いて行った。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製した。なお、試料解析におけるデータ収集間隔は300msとした。
樹脂画像層中における樹脂の含有量は特に制限されないが、樹脂画像層の表面を軟化させ、樹脂画像層の表面状態を制御しやすくするという観点から、樹脂画像層の総質量に対して、0質量%より多く95質量%以下の範囲であると好ましく、0質量%より多く50質量%以下の範囲であるとより好ましく、5〜50質量%の範囲であるとさらに好ましく、10〜50質量%の範囲であると特に好ましい。
一方、樹脂画像層が樹脂とともに他の成分(例えば、着色剤、離型剤等)を含む場合、当該他の成分の含有量は特に制限されないが、樹脂画像層の表面を溶融又は軟化させ、樹脂画像層の表面状態を制御しやすくするという観点から、樹脂画像層の総質量に対して3〜40質量%であると好ましく、5〜20質量%の範囲内であるとより好ましい。
上記他の成分としての着色剤は、特に制限されず、公知の染料及び顔料を用いることができる。このような着色剤としては、前述のとおりである。
また、上記他の成分としての離型剤は、特に制限されず、公知の離型剤を用いることができる。かような離型剤としては、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックス;マイクロクリスタリンワックスなどの分枝鎖状炭化水素ワックス;パラフィンワックス、サゾールワックスなどの長鎖炭化水素系ワックス;ジステアリルケトンなどのジアルキルケトン系ワックス;カルナウバワックス、モンタンワックス、ベヘン酸ベヘニル、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1、18−オクタデカンジオールジステアレート、トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなどのエステル系ワックス;エチレンジアミンベヘニルアミド、トリメリット酸トリステアリルアミドなどのアミド系ワックス等が挙げられるが、これらに制限されない。
本発明に係る樹脂画像層を、静電荷像現像用トナーを用いて形成されたトナー画像層とする場合には、従来公知の静電荷像現像用トナーを適用することができ、例えば、特開2012−8439号公報の段落(0039)〜(0149)に記載されている構成材料を適用することができる。
樹脂画像層の厚さは特に制限されないが、例えば、1〜100μmの範囲内であると好ましく、1〜50μmの範囲内であるとより好ましい。樹脂画像層の厚さが上記範囲であると、粉体粒子の配向をより制御しやすくなり、質感の調節が容易となる。
〔3〕粉体粒子
〔3.1〕粉体粒子の詳細
樹脂画像層上に供給される粉体粒子の形状、大きさは特に制限されず、所期の質感を達成するために適切な形状及び大きさを選択することが好ましい。本発明では、「粉体粒子」の集合体を「粉体」ともいう。
粉体粒子は、一般に形状の観点から、球形(球形粉体粒子)又は非球形(非球形粉体粒子)に大別される。ここで、「球形粉体粒子」とは、その断面形状又は投影形状の平均円形度が0.970以上である粉体粒子をいう(上限:1.000)。なお、当該平均円形度は、「Wadellの式」にしたがい求めることができるが、例えば、以下のフロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(Sysmex社製)を用いて測定した値であってもよい。具体的には、粉体を界面活性剤水溶液に湿潤させ、超音波分散を1分間行い、分散した後、「FPIA−3000」を用い、測定条件HPF(高倍率撮像)モードにて、HPF検出数4000個の適正濃度で測定を行う。円形度は下記式で計算される。
円形度=(粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長)/(粒子投影像の周囲長)
また平均円形度は、各粒子の円形度を足し合わせ、測定した全粒子数で割った算術平均値である。
したがって、「非球形粉体粒子」は、球形粉体粒子以外の粉体であり、その断面形状又は投影形状の平均円形度が0.970未満である粉体粒子をいう。
中でも、粉体粒子の配向を制御することにより光輝感(特に、ミラー調・パール調からグリッター調まで)を達成するという観点から、本発明に係る粉体粒子の形状は、非球形であることが好ましい。すなわち、粉体粒子が非球形粉体粒子を含むことが好ましく、前記粉体粒子が前記樹脂画像層に固着したときに、粉体加飾において光輝感を付与しやすい観点から、当該粉体粒子の最表面が平面Bを有することが好ましい。し、
前記粉体粒子の最表面が平面Bを有する粒子形としては、立法体、直方体、八面体、又は多面体などが挙げられ、中でも、扁平状粉体粒子(すなわち、扁平な形状を有する粒子)を含むことがより好ましい。ここで、「扁平状」又は「扁平な形状」とは、当該粉体粒子における最大長さを長径L、当該長径Lに直交する方向における最大長さを短径l、上記長径Lに直交する方向の最少長さを厚さt、とするときに、厚さtに対する短径lの比率(l/t)が5以上である形状であることをいう。「扁平状」及び「扁平な形状」の用語には、例えば、フレーク状、鱗片状、板状、薄片状等と称される形状が包含される。
上記扁平状粉体粒子の平均厚さは特に制限されないが、当該粉体粒子の配向の制御による、光沢の質感の調節を行いやすくするという観点から、0.2〜10.0μmであることが好ましく、0.2〜5.0μmであることがより好ましい。
上記平均厚さを0.2μm以上とすることで、良好な配向状態を形成することができる。具体的には、扁平状粉体粒子の扁平な面(すなわち、上記長径L方向及び上記短径l方向を含む平面)が樹脂画像層表面に対して沿った形態となるように制御しやすくなる。一方、上記平均厚さを10μm以下とすることで、形成される最終画像が摩擦された際、樹脂画像層からの粉体の脱落を抑制することができる。
粉体粒子の平均粒径(粉体が非球形粉体粒子である場合には、直線距離で最も長い部分の長さの平均値)は、0.5〜1000μmであると好ましく、1〜500μmであるとより好ましく、5〜500μmであると特に好ましい。かような範囲であれば、十分な光輝性を有する画像において、ミラー調・パール調(乱反射の少ない金属光沢)からグリッター調(乱反射の多い金属光沢)といった幅広い質感を発現させることができる。また、粉体粒子の平均粒径が小さいほど、ミラー調・パール調の質感を、粉体粒子の平均粒径が大きいほど、グリッター調の質感を表現することができる。
上記粉体粒子の平均厚さは、任意に100個の粉体粒子について測定した厚さの平均値であり、上記粉体粒子の平均粒径は、任意に100個の粉体粒子について測定した粒径の平均値である。また、個々の粉体粒子の厚さ、粒径(長径、短径を含む)は、例えば、走査型電子顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)観察により測定できる。また、扁平状粉体粒子の長径、短径及び厚さの値は、上記方法により測定された値の平均値を採用する。
粉体粒子の材料は、特に限定されず、例えば、樹脂、ガラス、金属、金属酸化物等の種々の材料を用いることができる。なかでも、粉体粒子は、金属又は金属酸化物を含むことが好ましい。金属又は金属酸化物を含んでいると、十分な光沢を有する画像において、ミラー調・パール調(乱反射の少ない金属光沢)からグリッター調(乱反射の多い金属光沢)といった幅広い質感を発現させることができる。
また、粉体粒子を構成する材料は、1種単独であってもよいし、2種以上であってもよい。粉体粒子が2種以上の材料を含む場合は、均一に分散されている形態であってもよいし、一方の材料に他の材料が積層されてなる(被覆されてなる)形態であってもよい。かような形態として、例えば、樹脂やガラス等からなる基材(コア)に対して金属及又は金属酸化物からなる被膜(シェル)が積層した形態;金属又は金属酸化物からなる基材(コア)に対して樹脂やガラス等からなる被膜(シェル)が積層した形態;などが挙げられるが、これらに限定されない。
上記粉体粒子は、合成品であってもよいし市販品であってもよい。非球形粉体粒子の例としては、メタシャイン(登録商標)(日本板硝子株式会社)、サンシャインベビー クロムパウダー、オーロラパウダー、パールパウダー(以上、株式会社GGコーポレーション)、ICEGEL ミラーメタルパウダー(株式会社TAT)、ピカエース(登録商標) MCシャインダスト、エフェクトC(株式会社クラチ)、プリジェル(登録商標)マジックパウダー、ミラーシリーズ(有限会社プリアンファ)、Bonnail(登録商標)シャインパウダー(株式会社ケイズプランイング)、エルジーneo(登録商標)(尾池工業株式会社)等が挙げられる。
なお、樹脂画像層上に供給される粉体は、1種のみであってもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
〔3.2〕粉体粒子の供給・固着
〈粉体供給工程〉
粉体供給工程は、記録媒体上にあらかじめ粉体粒子を供給する場合や、前記記録媒体上に形成された前記樹脂画像層上に粉体粒子を供給する場合のどちらでも適宜選択される。粉体の供給方法は特に制限されず、粉体供給工程において用いられる粉体供給手段としては、粉体粒子の性状に応じて公知の装置を用いることができる。例えば、特開2013−178452号公報(上記特許文献3)に記載された粉体供給手段を、本発明に係る粉体供給手段として用いることができる。また、本発明の一形態に係る粉体供給手段は、図4に示すような、粉体収容部11及び粉体供給ローラー12を備えた粉体供給装置10であってもよい。
粉体粒子の供給方法のさらに具体的な例として、粉体粒子が絶縁性粉体である場合には、正又は負に帯電させた絶縁性粉体粒子を、粉体収容部11から導電性の粉体供給ローラー(導電性ローラー)12へ供給し、当該導電性ローラーによって担持搬送される上記絶縁性粉体を樹脂画像層上に供給する方法が挙げられる。すなわち、粉体が絶縁性粉体粒子である場合には、粉体収容部11及び導電性の粉体供給ローラー(導電性ローラー)12を有する粉体供給装置(粉体供給手段)10を用いることが好ましい。
また、粉体粒子の供給方法の他の具体的な例として、粉体粒子が磁性粉体である場合には、磁性粉体を、粉体収容部11から磁性を有する粉体供給ローラー(マグネットローラー)12へ供給し、当該マグネットローラーによって担持搬送される磁性粉体を樹脂画像層上に供給する方法が挙げられる。すなわち、粉体粒子が磁性粉体である場合には、粉体収容部11及び磁性を有する粉体供給ローラー(マグネットローラー)12を有する粉体供給装置(粉体供給手段)10を用いることが好ましい。
樹脂画像層に対して供給される粉体の量は、特に制限されず、所期の質感を表現できる量であれば特に制限されない。
粉体粒子は、樹脂画像層上にのみ選択的に供給されてもよいし、樹脂画像層上のみならず、樹脂画像層が形成されていない部分も含む記録媒体表面の全体に対して供給されてもよい。さらに、樹脂画像層上において光が照射される部分(すなわち、光沢性を付与する部分)のみに粉体粒子を供給してもよいし、光が照射される部分のみならず、光が照射されない部分も含む樹脂画像層表面の全体に対して供給されてもよい。
具体的には、図4に示すように、加熱ローラー13、ヒーター14(例えば、ホットプレート)及び後述する摺擦・固着工程で用いる加圧ローラーである摺擦部材15等を用いることが好ましい。
加熱ローラー13は、樹脂画像層102の溶融・軟化手段として、樹脂画像層が形成された記録媒体103を搬送しつつ、樹脂画像層102を加熱溶融する。加熱ローラー13は、記録媒体103の搬送方向と垂直な方向に回転軸を有し、対向する補助ローラー(不図示)とともに記録媒体103を挟持して搬送する。加熱ローラー13は、ヒーターを内蔵しており、記録媒体103上の樹脂画像層102を加熱溶融して、樹脂画像層102に粘着性を付与する。なお、加熱ローラー13の表面は断熱部材により覆われていることが好ましい。
ヒーター14は、摺擦・固着工程の摺擦部材15の下部に配置され、樹脂画像層102が加熱溶融されている記録媒体103の裏面を加熱する。記録媒体103の裏面が加熱されることにより、記録媒体103上の樹脂画像層102の温度低下が防止され、樹脂画像層102の粘着性が維持される。
加熱ローラー13やヒーター14による樹脂画像層102の加熱温度は、おおむね70〜200℃の範囲内であることが、高いメタリックミラー感を保ちつつ、粉体粒子101が十分な付着力で樹脂画像層102表面に付着し、離脱を防止できる点で好ましい。
なお、ここでは、加熱手段として、接触式の加熱ローラーやヒーター等を挙げたが、これらに限定されるものではなく、非接触式の加熱手段を用いてもよい。非接触式の加熱手段としては、例えば、ドライヤー、赤外線ランプ、可視光線ランプ、紫外線ランプ及び温風式オーブン等が挙げられる。
〈摺擦・固着工程〉
本発明の画像形成方法では、上記粉体供給工程に加え、さらに、粉体粒子101が供給された樹脂画像層102の表面を摺擦して、樹脂画像層102に粉体粒子101を固着する摺擦及び固着工程を含むことが、好ましい。当該摺擦及び固着工程により、樹脂画像層102の表面及び内部に、粉体粒子101の全個数のうちの80%以上の粉体が、その一部分を樹脂画像層102から露出する状態で固着でき、本発明の目的である金属調の質感を発現でき、かつ、粉体粒子101の離脱を防止できる点で好ましい。
図4で示すように、摺擦・固着工程では、粉体粒子101が付着した状態にある樹脂画像層102を、粉体粒子101の上から摺擦して粉体粒子101を固着する工程であり、前記粉体供給工程の後に行われる。ここで、本発明に係る「摺擦」とは、摺擦部材15(摺擦手段)が記録媒体103上の樹脂画像層102の表面との間にギャップを有しながら、当該表面に沿って、上記樹脂画像層102に対して相対的に移動することをいう。すなわち、樹脂画像層102に対して直接押圧せずに、粉体粒子に多数の粉体粒子を介して押圧して樹脂画像層に不揃いに配向させることをいう。
このように粉体粒子101が付着した状態にある樹脂画像層102を、粉体粒子101の上からギャップを有して摺擦することにより、樹脂画像層102の表面に対して粉体粒子101の配向を乱すことができる。より具体的には、摺擦することにより、樹脂画像層102表面に対する粉体粒子101の配向角度を不揃いとすることにより、光輝感の角度依存性の少ないメタリック調の質感を容易に形成することができる。特に、粉体が扁平状の粉体粒子である場合、扁平な平面Bが樹脂画像層102の最表面である平面Aに対して、内角が3°以上の角度を有しながら不揃いに配向するため、光輝感の角度依存性の少ないメタリック調の質感の形成がより容易となる。
したがって、本発明の画像形成方法では、粉体供給工程の後に、粉体粒子101が供給された樹脂画像層102を摺擦する摺擦・固着工程を有する構成が好ましい。
また、上記「摺擦」操作では、粉体粒子101及び樹脂画像層102に押圧を伴うことが好ましい。すなわち、摺擦・固着工程では、粉体粒子101を押圧することを含むことが好ましい。粉体粒子101を押圧することにより、多数の粉体粒子を介して粉体粒子101の一部が樹脂画像層102の内部に押し込まれるため、樹脂画像層102に対する粉体粒子101の接着を強くすることができる。よって、最終的に形成される光沢画像の強度を向上させられることに加え、形成される光沢画像におけるメタリック調の外観をいろいろな角度から観察しても明瞭にすることができる。ここで、「押圧」とは、粉体粒子101の表面に対して交差する方向(例えば、垂直方向)に粉体粒子101の表面を押すことをいう。
上記のように、メタリック調の質感を発現させる目的から、摺擦条件を制御することが好ましい。ここでいう摺擦条件とは、例えば、摺擦時間、摺擦速度、押圧力などが含まれる。また、以下で説明するように、摺擦部材15として回転部材を用いる場合には、摺擦条件として、摺擦時間や回転速度を制御することが好ましい。
摺擦・固着工程において、摺擦部材15による摺擦時間は、2〜20秒の範囲内であることが、高いメタリックミラー感を保ちつつ、粉体粒子が十分な付着力で樹脂画像層に付着して離脱を防止することができる点で好ましい。
また、摺擦・固着工程において、粉体粒子101表面に対する摺擦部材15の摺擦部分の相対的な速度は、特に制限されないが、5〜500mm/秒の範囲内であることが好ましい。5mm/秒以上であると、樹脂画像層102の表面に対して粉体の配向を十分に添わせることができる。また、500mm/秒以下であると、樹脂画像層102に対して十分な量の粉体粒子101を付着させることができ、最終的に形成される光沢画像におけるメタリック調の外観を明瞭にすることができる。
また、摺擦・固着工程において、粉体粒子101の表面に対する摺擦部材15の摺擦部分の接触幅は、特に制限されないが、樹脂画像層102の表面に付着する粉体の配向性及び記録媒体の搬送性という観点から、1〜200mmの範囲内であることが好ましい。接触幅が1mm以上であると、樹脂画像層102に付着する粉体粒子101の配向を十分に制御することができる。また、200mm以下であると、安定して容易に記録媒体103の搬送を行うことができる。なお、「接触幅」とは、樹脂画像層102に対する摺擦部材15の摺擦部分の移動方向の長さをいう。
また、摺擦とともに粉体粒子に押圧を行う場合、押圧力は、特に制限されないが、粉体粒子101を介して樹脂画像層102の表面に対して1〜30kPaの範囲内であることが好ましい。押圧が1kPa以上であると、樹脂画像層に対する粉体粒子の付着強度を十分に得ることができる。また、30kPa以下であると、記録媒体上に形成された樹脂画像層を安定して保持することができる。
摺擦・固着工程において用いられる摺擦手段としては、特に制限されず、公知の装置を用いることができる。図4に示されるように、本発明の一形態に係る摺擦手段としての摺擦部材15は、記録媒体の搬送方向に対して、粉体供給装置10(粉体供給手段)の後に備えることが好ましい。これらの装置の配設順序は、各工程が行われる順序に応じて、適宜決定される。
摺擦手段に備えられる摺擦部材としては、例えば、図4に示すような回転部材であってもよいし、往復運動する部材や、固定されている部材のような非回転部材であってもよい。
より具体的には、摺擦部材15は、樹脂画像層の表面に供給された粉体粒子が樹脂画像層の内部に完全に埋没してしまわないように、樹脂画像層の表面と平行に近い水平方向からの力を加えて摺擦し固着可能な部材が好ましく、水平な表面を有する樹脂画像層の表面に対して水平方向に、当該表面に対して相対的に移動可能な部材であってもよいし、回転ブラシ(電動歯ブラシのような形態のもの)、ポリッシャー等であってもよい。なお、図4では、移動可能なロール状の摺擦部材15を例示している。
摺擦部材として回転部材(特に、回転ブラシや回転ローラー)を用いる場合、その回転速度は、特に制限されない。
上記摺擦部材は、粉体粒子を押圧しながら、その表面が上記樹脂画像層の表面に対して相対的に移動自在に構成される回転ローラー、回転ブラシ又はポリッシャーとすることが好ましい。
摺擦部材によって押圧を行う場合、例えば、搬送されている記録媒体(樹脂画像層が形成された記録媒体)上の粉体粒子を、固定された摺擦部材で押圧してもよい。又は、上記押圧は、記録媒体の搬送方向と同じ方向に回転し、かつ記録媒体の搬送速度よりも遅い速度で回転するローラーで摺擦することによって押圧を行ってもよいし、又は、記録媒体の搬送方向とは逆の方向に回転するローラーで摺擦することによって行ってもよいし、又は、記録媒体の搬送方向に対してその回転軸が斜めとなる向きに配置された回転自在なローラーで摺擦することによって押圧を行ってもよいし、又は、樹脂画像層の表面上を往復運動する部材で摺擦することによって押圧を行ってもよい。
よって、摺擦部材は、粉体粒子の表面を押圧しながら樹脂画像層に対して相対的に異なる方向へ移動自在に構成されていることが好ましい。
また、上記摺擦部材は、柔軟性を有することが好ましい。摺擦部材の柔軟性は、例えば、摺擦時に、粉体粒子の表面の形状に追従可能な程度に摺擦部材の表面が変形する程度の柔らかさであることが好ましい。すなわち、摺擦部材は、変形追従性を有していることが好ましい。このような柔軟性を有する摺擦部材としては、例えば、スポンジ、回転ブラシ等が挙げられるがこれらに制限されない。
また、摺擦部材の押圧により粉体粒子を樹脂画像層に供給・固着する工程(図5に記載のS4〜S7)は、数回繰り返して行ってもよい。
〈画像形成方法におけるその他の工程〉
本発明の画像形成方法は、上記粉体供給工程及び摺擦・固着工程に加え、例えば、樹脂画像層形成工程、粉体除去工程、追い刷り印刷工程等、その他の工程を含んでいてもよい。
図5に、上記説明した粉体供給工程及び摺擦・固着工程を含む一連の加飾画像を形成するプロセスについて、フロー図を示す。
(樹脂画像層形成工程S2)
本発明の画像形成方法は、粉体供給工程(S3及びS4)の前に、樹脂画像層形成工程S2をさらに含んでいてもよい。
樹脂画像層形成工程S2では、記録媒体103上に樹脂画像層102を形成する。記録媒体上に樹脂画像層を形成する方法については、特に制限されない。例えば、加熱により軟化する化合物、樹脂及び任意で含まれる他の成分(例えば、着色剤等)を適当な溶媒に溶解させて得た溶液を、記録媒体の表面に塗布し、乾燥することにより形成することができる。この場合、樹脂画像層形成用塗工液の塗布は、一般的に用いられるグラビア塗布、ロール塗布、ブレード塗布、エクストルージョン塗布、ディップ塗布、スピンコート等の方法により行うことができる。
また、上記樹脂画像層は、インクジェット方式や、電子写真方式といった印刷方式で記録媒体上に印刷された画像であってもよい。インクジェット方式及び電子写真方式による画像の形成は、それぞれ公知の画像形成装置によって行うことができる。
本発明の効果がより得られやすいという観点から、樹脂画像層は、電子写真方式でトナー粒子により形成された画像であることが好ましい。電子写真方式では、感光体表面の静電潜像パターンへトナー粒子を付着させてトナー画像を形成し、当該トナー画像を紙などの記録媒体に転写する。ここで、トナー画像を形成するトナー粒子は、一般に、結着樹脂としての熱可塑性樹脂を含む。よって、電子写真方式で形成された画像(トナー画像)は、加熱にて軟化又は溶融しやすいことから、本発明の効果をより顕著に発揮することができると考えられる。
さらに、本発明の画像形成方法において、上記樹脂画像層は、記録媒体上に定着される前の画像(未定着画像)であってもよいし、定着された画像(定着画像)であってもよい。
樹脂画像層の表面に粉体粒子が付着しやすく、十分な光沢性を有する画像を形成しやすいという観点から、樹脂画像層は、記録媒体上に定着された定着画像であることが好ましい。すなわち、本発明の画像形成方法は、粉体供給工程の前に、定着画像形成工程をさらに含んでいることが好ましい。
定着画像形成工程は、公知の定着画像形成装置、特には、電子写真方式を利用した画像形成装置によって行うことができる。定着画像形成方法の一例として、トナー画像が転写された記録媒体に、定着手段にて熱及び圧力を加え、記録媒体上のトナー画像を記録媒体上に定着させる方法が採用されうる。
また、本発明では、前記樹脂画像層が複数のトナー画像層で構成され、当該複数のトナー画像層がそれぞれ異なるトナーが定着されたトナー画像層であることが、多色画像にさらに金属光沢の加飾を施す観点から、好ましい。
また、前記異なるトナーが、少なくとも白トナーを含有することが、下地の色の影響を抑制し、彩度の高い金属光沢画像が得られる観点から好ましい。
(粉体除去工程S7)
本発明の画像形成方法は、粉体供給工程又は摺擦・固着工程の後に、粉体除去工程S7をさらに含んでいてもよい。粉体除去工程S7では、樹脂画像層に付着しなかった粉体粒子を記録媒体上から除去する。このとき、記録媒体上から除去された粉体粒子を回収して再利用してもよい。すなわち、本発明の画像形成方法は、粉体供給工程S3、S4又は摺擦・固着工程S5、S6の後、例えば、図4の樹脂画像層上に配向せずに積み上がった粉体粒子を記録媒体上から回収する、粉体回収工程をさらに含んでいてもよい。このように、加飾に用いられなかった余分な粉体粒子を回収することは、経済性の観点及び環境負荷の軽減の観点から好ましい。
粉体粒子の除去又は回収方法は特に制限されず、公知の方法により行うことができる。例えば、刷毛やブラシ等の部材で掻きとる方法、粘着テープ等の粘着部材で除去する方法、粉体粒子を吸引又は吸着することができる集粉器等の公知の器械で吸引する方法等が挙げられる。このように、粉体粒子の除去又は回収工程を行うための粉体除去手段(部材)又は粉体回収手段(部材)としては、上述のように、刷毛やブラシ等の部材、粉体粒子に対して粘着性を有する粘着部材、粉体粒子を吸引する吸引部材を有する集粉器等を用いることができる。また、粉体粒子が磁性粉末である場合には、マグネット部材を有する集粉器を用いてもよい。
(追い刷り印刷工程S8)
本発明の画像形成方法は、粉体供給工程及び摺擦・固着工程、又は粉体除去工程の後に、追い刷り印刷工程S8をさらに含んでいてもよい。追い刷り印刷工程S8では、粉体粒子の付着した樹脂画像層(すなわち、すでに加飾の施された光沢画像)を有する記録媒体上に、さらに画像を形成する。追い刷り印刷方法については、特に制限されず、公知の手法を用いることができ、例えば、インクジェット方式や、電子写真方式といった印刷方式を用いることができる。また、追い刷り印刷工程を行うための追い刷り印刷手段としては、公知の装置を用いることができる。印刷物の付加価値をさらに向上させるという観点からは、追い刷り印刷工程S8をさらに行うことが好ましい。
〔4〕画像形成装置
本発明の画像形成方法を行うための画像形成装置は、記録媒体上に形成され、加熱により溶融又は軟化する樹脂画像層上に粉体粒子を供給する粉体供給手段と、上記樹脂画像層に対して加熱する加熱手段と、粉体粒子が供給された樹脂画像層(粉体粒子が付着した樹脂画像層)を粉体粒子とともに摺擦して固着する摺擦手段とを有していることが好ましい。さらに、必要に応じて、樹脂画像層に付着しなかった粉体粒子を記録媒体上から除去する粉体除去手段(好ましくは、粉体回収手段)、及び粉体粒子の付着した樹脂画像層(すなわち、すでに加飾の施された光沢画像)を有する記録媒体上に、さらに画像を形成する画像形成手段(追い刷り印刷手段)及び前記画像を定着する手段をさらに有していることが好ましい。
これら摺擦手段、粉体除去手段(好ましくは粉体回収手段)、画像形成手段(追い刷り印刷手段)及び定着手段は、単独で、又は2種以上を組み合わせて画像形成装置に備えられうる。なかでも、画像形成装置が上記画像形成手段(追い刷り印刷手段)をさらに有していると、高い付加価値を有する画像の生産性を高めるという観点から好ましい。
なお、上記の粉体供給手段、加熱手段、摺擦手段、粉体除去手段(粉体回収手段)、画像形成手段(追い刷り印刷手段)及び定着手段等の具体的な説明は、上記各工程に係る説明に記載のとおりである。
また、上記の画像形成装置は、前述した定着画像形成装置が設けられている筐体と同じ筐体内に設けられていてもよいし、定着画像形成装置が設けられている筐体の外部に設けられていてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」又は「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」又は「質量%」を表す。
<トナー作製方法>
[黒色用分散液の調製]
n−ドデシル硫酸ナトリウム11.5質量部をイオン交換水160質量部に投入し、溶解、撹拌して界面活性剤水溶液を調製した。この界面活性剤水溶液中に、着色剤(カーボンブラック:モーガルL)15質量部を徐々に添加し、「クリアミックスWモーションCLM−0.8」(エムテクニック株式会社製、「クリアミックス」は同社の登録商標)を用いて分散処理を行った。こうして、黒色着色剤の微粒子が分散した液(黒色用分散液)を調製した。
黒色用分散液中の黒色着色剤の微粒子の粒径は、体積基準のメディアン径で220nmであった。なお、体積基準のメディアン径は、「MICROTRAC UPA−150」(HONEYWELL社製)を用い、下記測定条件下で測定して求めた。
サンプル屈折率:1.59
サンプル比重:1.05(球状粒子換算)
溶媒屈折率:1.33
溶媒粘度:0.797(30℃)、1.002(20℃)
0点調整:測定セルにイオン交換水を投入し調整した。
[コア用樹脂粒子の作製]
下記に示す第1段重合、第2段重合および第3段重合を経て多層構造を有するコア用樹脂粒子を作製した。
(a)第1段重合
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器にポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム4質量部をイオン交換水3040質量部に溶解させた界面活性剤水溶液1を仕込み、窒素気流下230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、当該溶液の温度を80℃に昇温させた。
上記界面活性剤水溶液1中に、過硫酸カリウム10質量部をイオン交換水400質量部に溶解させた重合開始剤溶液1を添加し、得られた混合液の温度を75℃に昇温させた後、下記の成分を下記の量で含有する単量体混合液1を1時間かけて上記混合液に滴下した。
スチレン 532質量部
n−ブチルアクリレート 200質量部
メタクリル酸 68質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
上記単量体混合液1を滴下後、得られた反応液を75℃にて2時間にわたり加熱、撹拌することにより重合(第1段重合)を行い、樹脂粒子A1を作製した。
(b)第2段重合
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、下記の成分を下記の量で含有する単量体混合液2を投入し、離型剤としてパラフィンワックス「HNP−57」(日本精蝋株式会社製)93.8質量部を添加し、90℃に加温して溶解させた。
スチレン 101.1質量部
n−ブチルアクリレート 62.2質量部
メタクリル酸 12.3質量部
n−オクチルメルカプタン 1.8質量部
一方、ポリオキシエチレン−2−ドデシルエーテル硫酸ナトリウム3質量部をイオン交換水1560質量部に溶解させた界面活性剤水溶液2を調製し、98℃に加熱した。この界面活性剤水溶液2中に樹脂粒子A1を32.8質量部添加し、さらに、上記単量体混合液2を添加した後、循環経路を有する機械式分散機「クレアミックス」(エムテクニック株式会社製)で8時間混合分散した。この混合分散により分散粒子径が340nmの乳化粒子を含有する乳化粒子分散液1を調製した。
次いで、この乳化粒子分散液1に、過硫酸カリウム6質量部をイオン交換水200質量部に溶解させた重合開始剤溶液2を添加し、得られた混合液を98℃にて12時間にわたり加熱撹拌を行うことで重合(第2段重合)を行い、樹脂粒子A2を作製し、また、当該樹脂粒子A2を含有する分散液を得た。
(c)第3段重合
上記樹脂粒子A2を含有する分散液に、過硫酸カリウム5.45質量部をイオン交換水220質量部に溶解させた重合開始剤溶液3を添加し、得られた分散液に、80℃の温度条件下で、下記の成分を下記の量で含有する単量体混合液3を1時間かけて滴下した。
スチレン 293.8質量部
n−ブチルアクリレート 154.1質量部
n−オクチルメルカプタン 7.1質量部
滴下終了後、2時間にわたり加熱撹拌を行って重合(第3段重合)を行い、重合終了後、28℃に冷却してコア用樹脂粒子を作製した。
[シェル用樹脂粒子の作製]
コア用樹脂粒子の作製における第1段重合で使用された単量体混合液1を、下記の成分を下記の量で含有する単量体混合液4に変更した以外は同様にして、重合反応および反応後の処理を行ってシェル用樹脂粒子を作製した。
スチレン 624質量部
2−エチルヘキシルアクリレート 120質量部
メタクリル酸 56質量部
n−オクチルメルカプタン 16.4質量部
[ブラックトナー粒子の作製]
(a)コア部の作製
撹拌装置、温度センサ、冷却管、窒素導入装置を取り付けた反応容器に、下記の成分を下記の量で投入、撹拌した。得られた混合液の温度を30℃に調整後、5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を当該混合液に添加して、そのpHを8〜11に調整した。
コア用樹脂粒子 421質量部
イオン交換水 900質量部
黒色用分散液 300質量部
次いで、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を撹拌の下で30℃にて10分間かけて上記混合液に添加した。3分間放置後に混合液の昇温を開始し、上記混合液を60分間かけて65℃まで昇温させ、上記混合液中の粒子の会合を行った。この状態で「マルチサイザ3」(コールター社製)を用いて会合粒子の粒子径測定を行い、会合粒子の体積基準メディアン径が5.8μmになった時に、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解させた水溶液を上記混合液に添加して粒子の会合を停止させた。
会合停止後、さらに、熟成処理として液温を70℃にして1時間にわたり加熱撹拌を行うことにより会合粒子の融着を継続させてコア部を作製した。コア部の平均円形度を「FPIA2100」(シスメック株式会社製、「FPIA」は同社の登録商標)で測定したところ、0.912だった。
(b)シェルの作製
次に、上記混合液を65℃にして、シェル用樹脂粒子50質量部を当該混合液に添加し、さらに、塩化マグネシウム・6水和物2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を10分間かけて上記混合液に添加した。その後、上記混合液を70℃まで昇温させて1時間にわたり撹拌を行った。この様にして、コア部の表面にシェル用樹脂粒子を融着させた後、75℃で20分間熟成処理を行ってシェルを形成させた。
その後、塩化ナトリウム40.2質量部をイオン交換水1000質量部に溶解した水溶液を添加してシェルの形成を停止した。さらに、8℃/分の速度で30℃まで冷却した。生成した粒子をろ過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄した後、40℃の温風で乾燥することにより、コア部の表面を覆うシェルを有するブラックトナー母体粒子を作製した。
(c)外添剤添加工程
ブラックトナー母体粒子に下記外添剤を添加して、「ヘンシェルミキサー」(日本コークス工業株式会社製)にて外添処理を行い、ブラックトナー粒子(表I中、BKトナーと記載。)を作製した。
ヘキサメチルシラザン処理したシリカ微粒子 0.6質量部
n−オクチルシラン処理した二酸化チタン微粒子 0.8質量部
なお、ヘンシェルミキサーによる外添処理は、撹拌羽根の周速35m/秒、処理温度35℃、処理時間15分の条件の下で行った。また、上記外添剤の上記シリカ微粒子の粒径は、体積基準のメディアン径で12nmであり、上記二酸化チタン微粒子の粒径は、体積基準のメディアン径で20nmであった。
<実施例1>
記録媒体に、「AccurioPressC2060」(コニカミノルタ株式会社製、「AccurioPress」は同社の登録商標)の改造機に上記ブラックトナー粒子を収容し、当該改造機を用いて2cm×2cmの正方形のパッチ画像を記録媒体上に形成し、記録媒体上に当該パッチ画像を有するトナー画像(樹脂画像層)を出力した。なお、記録媒体は、ニューカラーR ゆき(リンテック社製)を使用した。また、このとき、樹脂画像層としてのトナー像(トナー)の付着量は、6.0g/mとした。
90℃に加熱したホットプレートの上に上記樹脂画像層を、上記パッチ画像を上に向けて置き、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが200μmとなるように配置し、当該パッチ画像上に粉体(尾池イメージングLG neo #325)1.0gをパッチ上に均一になるよう散布し、ホットプレートを100mm/sでスライドさせ上記樹脂画像層上に粉体粒子を付着させた。
前述の粉体固着角度測定方法によって求めた、この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は62個数%であり、式(1)で定義される平均表面被覆率(以下、被覆率という。)は51%であった。
<実施例2>
実施例1のホットプレート温度を110℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を100mm/sとして、樹脂画像層上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は40個数%、被覆率は45%であった。
<実施例3>
実施例1のホットプレート温度を90℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を100mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は68個数%、被覆率は20%であった。
<実施例4>
実施例1のホットプレート温度を100℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を90mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は51%、被覆率は80%であった。
<実施例5>
実施例1のホットプレート温度を110℃、画像パッチ上に日本板硝子株式会社製メタシャイン5480PSを篩分けして平均長径粒子径が500μm、平均厚さ5μmとなるようにしたものを1.5g散布し、ホットプレートのスライド速度を90mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。なお、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが600μmとなるように配置した。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は41個数%、被覆率は36%であった。
<実施例6>
実施例1のホットプレート温度を90℃、画像パッチ上に粉体粒子として特許第562564号公報の段落[0037]に記載の方法と同じ方法で製造された平均長径粒径が5.0μm、平均厚さ0.5μmの粉体粒子を0.8g散布し、ホットプレートのスライド速度を110mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は64個数%、被覆率は62%であった。
<実施例7>
実施例1のホットプレート温度を110℃、画像パッチ上に日本板硝子株式会社製メタシャイ5090PS(平均粒径長径90μm、平均厚さ5.0μm)を1.2g散布し、ホットプレートのスライド速度を90mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。なお、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが600μmとなるように配置した。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は43個数%、被覆率は38%であった。
<実施例8>
実施例1のホットプレート温度を90℃、画像パッチ上に粉体粒子として特許第562564号公報の段落[0037]に記載の方法と同じ方法で製造された平均粒径が21μm、平均厚さ0.2μmの粉体粒子を0.8g散布し、ホットプレートのスライド速度を110mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。なお、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが100μmとなるように配置した。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は44個数%、被覆率は59%であった。
<実施例9>
実施例1のホットプレート温度を110℃、画像パッチ上に日本板硝子株式会社製メタシャイン5480PSを篩分けして平均長径粒子径が510μm、平均厚さ2.0μmとなるようにしたものを1.5g散布し、ホットプレートのスライド速度を110mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は42個数%、被覆率は37%であった。
<実施例10>
実施例1のホットプレート温度を90℃、画像パッチ上に粉体粒子として特許第562564号公報の段落[0037]に記載の方法と同じ方法で製造された平均長径粒径が3.0μm、平均厚さ0.2μmの粉体粒子を0.8g散布し、ホットプレートのスライド速度を110mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は66%、被覆率は68%であった。
<実施例11>
実施例1のホットプレート温度を110℃、画像パッチ上に粉体粒子として特許第562564号公報の段落[0037]に記載の方法と同じ方法で製造された平均粒径が90μm、平均厚さ6.0μmの粉体粒子を1.2g散布し、ホットプレートのスライド速度を90mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。なお、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが600μmとなるように配置した。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は45個数%、被覆率は31%であった。
<実施例12>
実施例1のホットプレート温度を90℃、画像パッチ上に粉体粒子として特許第562564号公報の段落[0037]に記載の方法と同じ方法で製造された平均粒径が21μm、平均厚さ0.1μmの粉体粒子を0.8g散布し、ホットプレートのスライド速度を110mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。なお、摺擦部材を樹脂画像層とのギャップが100μmとなるように配置した。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は49個数%、被覆率は51%であった。
<実施例13>
実施例1のホットプレート温度を85℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を100mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は78個数%、被覆率は15%であった。
<実施例14>
実施例1のホットプレート温度を110℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を90mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は41個数%、被覆率は81%であった。
<比較例1>
実施例1の摺擦部材と樹脂画像とのギャップが0μとなるように配置し、ホットプレート温度を100℃、粉体散布量を1.0g、ホットプレートのスライド速度を100mm/sとして、樹脂画像上に粉体粒子を付着させた。
この画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は35個数%、被覆率は53%であった。
<比較例2>
メイクパフを用いてシリコンゴムシートに粉体を摺擦配向させたものを作成しておき、作成した画像を90℃に加熱したホットプレートの上に置き、粉体を配向したシリコンゴムシート面を合わせるように重ねた。ゴムシートの上から20kPaで30秒間押圧し、シリコンゴムシートを剥離した。
このように作製した粉体加飾画像の粉体の固着角度3°以上の粉体個数の割合は14個数%、被覆率は41%であった。
≪評価方法≫
得られた実施例1〜14及び比較例1、2の加飾画像を用いて、以下の評価を実施した。
(1)粉体固着角度測定方法
粉体固着角度とは樹脂画像に付着させた粉体の平面と樹脂画像層表面がなす基準面に対する角度である。
具体的には、粉体固着角度はキーエンス製レーザー顕微鏡VK−9500を用いて測定する。レーザー顕微鏡での観察画像において10μm以上の任意の粉体100個の固着角度を求める。
固着角度は撮影した観察画像の樹脂画像面もしくは基材表面を基準面として、その基準面と付着した粉体の最表面の平面とが成す最も大きい角度を、表面形状プロファイル計測により算出する。
表面形状プロファイルは測定する粉体毎に任意の方向設定することができ、1つの粉体で複数回計測したうちの最も大きいものを採用する。
(2)平均表面被覆率
平均表面被覆率とは、加飾領域(粉体粒子を付着させたい領域)に対する粉体粒子による被覆率をいう。
具体的に、平均表面被覆率は、キーエンス製デジタルマイクロスコープVHX−6000を用いて倍率100倍で写真を無作為に10視野について撮影し、株式会社ニレコ製LUSEX−APにて二値化処理を行い、下記(式1)により10視野における各被覆率を求め、これらの平均を採用する。
(式1) 平均表面被覆率=(樹脂画像層の表面から露出した粉体粒子の上方向から見たときの投影面積)/(樹脂画像層の表面の面積)×100(%)
なお、粉体粒子によって被覆されている箇所と、被覆されていない箇所は均一に分散していることが好ましい。
(3)メタリック感均一性評価
粉体加飾画像を形成したのち、画像を机の上に固定し、画像への照明も一定に固定した。その画像を、角度を変えて観察してメタリック感の発現状況を以下の評価ランクで評価した。
○:どの角度からでも充分なグリッター感を示し、肉眼においても良好なメタリック感を有している
△:一部の角度でグリッター感が劣り、肉眼においてもグリッター感を弱く感じる
×:一部の角度でグリッター感が感じられず、肉眼において光輝感を感じなくなる
実施例及び比較例の構成及び評価結果を表Iに示す。
Figure 2021156985
表Iより、本発明の構成により、粉体加飾において光輝感の角度依存性を抑え、いろいろな角度から画像を観察しても優れたアイキャッチ性や演出効果を有する画像形成方法を提供することができることが分かる。
1 加飾画像
2 記録媒体
3 樹脂画像層
4 粉体粒子
5 ロール状摺擦部材
10 粉体供給装置(粉体供給手段)
11 粉体収容部
12 粉体供給ローラー
13 加熱ローラー
14 ヒーター
15 摺擦部材(摺擦手段)
101 粉体粒子
102 樹脂画像層
103 記録媒体

Claims (7)

  1. 記録媒体上に形成された樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程を有する画像形成方法であって、
    前記樹脂画像層の最表面が、前記記録媒体の表面に平行な平面Aであるとし、
    固着された前記粉体粒子が平面形状部分を有しており、当該平面形状部分のうち、前記樹脂画像層から最も遠い位置側に存在し、かつ最大の面積を有する平面形状部分を平面Bとしたとき、
    前記平面Aと前記平面Bとがなす角度のうちの狭角が、3°以上である粉体粒子が40個数%以上存在することを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記樹脂画像層の表面に固着された前記粉体粒子による下記(式1)で表される平均表面被覆率が、20〜80%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
    (式1) 平均表面被覆率=(樹脂画像層の表面から露出した粉体粒子の上方向から見たときの投影面積)/(樹脂画像層の表面積)×100(%)
  3. 前記樹脂画像層が、電子写真画像形成方法によって形成されたトナー画像層であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記粉体粒子が、扁平状であることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
  5. 前記粉体粒子の平均粒子径が5〜500μmの範囲内であり、平均厚さが0.2〜5.0μmの範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載された画像形成方法。
  6. 前記粉体粒子が、金属及び金属酸化物の一方又は両方を含有することを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
  7. 前記樹脂画像層に、粉体粒子を供給して固着する工程において、
    前記樹脂画像層に粉体粒子を供給後、前記樹脂画像層と接しないように、前記樹脂画像層に対して間隙を有する摺擦部材によって前記樹脂画像層を摺擦する工程を有することを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の画像形成方法。
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