JP2021154979A - 車両用操舵システム、連結機構切換方法 - Google Patents

車両用操舵システム、連結機構切換方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換え可能な車両に設けられた車両用操舵システムの改良であり、例えば、自動運転状態における居住性の向上を図ることである。【解決手段】本車両用操舵システムは、マニュアル運転状態において、操舵操作部材と操舵輪とがメカ的に連結するものであり、マニュアル運転状態から自動運転状態に切り換えられる場合に、操舵操作部材と操舵輪とのメカ的な連結が遮断される。その結果、自動運転状態において、操舵操作部材の操舵輪とはメカ的に連結されていないため、操舵操作部材に力が加えられても、操舵輪の転舵に影響を及ぼすことがない。換言すれば、自動運転状態において、ハンドルに力を加えても差し支えないのであり、自動運転状態における居住性を向上させることができる。【選択図】図18

Description

本発明は、マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換可能な車両に設けられた車両用操舵システム、車両用操舵システムの連結機構の切換方法に関するものである。
特許文献1,2には、マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換可能な車両に設けられた車両用操舵システムが記載されている。そのうちの特許文献1に記載の車両用操舵システムにおいて、自動運転状態においてはマニュアル運転状態における場合より操舵操作部材であるステアリングホイールが運転者から遠ざけられる。また、特許文献2に記載の車両用操舵システムは、ステアバイワイヤ式のものであるが、自動運転状態においては、操舵操作部材であるハンドルとタイヤとの電気信号を介する連動が遮断される。その結果、ハンドルをタイヤの動きと別個に動かすことができる。
特開2019−142337号公報 特開2018−144783号公報
本発明の課題は、マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換可能な車両に設けられた車両用操舵システムの改良であり、例えば、自動運転状態における居住性の向上を図ることである。
本発明に係る車両用操舵システムは、操舵操作部材と少なくとも1つの操舵輪とを連結する連結機構を含む。連結機構は、車両がマニュアル運転状態から自動運転状態に切り換えられる場合に、操舵操作部材と少なくとも1つ操舵輪とをメカ的に連結するメカ連結状態からこれらのメカ的な連結が遮断される非メカ連結状態に切り換わる。その結果、自動運転状態において、操舵操作部材に力が加えられても、操舵輪の転舵に影響を及ぼすことがない。換言すれば、自動運転状態において、ハンドルに力を加えても差し支えないのであり、自動運転状態における居住性を向上させることができる。
本発明の実施例1に係る車両用操舵システムを概念的に示す図である。 上記車両用操舵システムのコラム周辺の断面図である。 上記車両用操舵システムの中間シャフトの斜視図である。 上記車両用操舵システムのコラム周辺を概念的に表す側面図である。 図4の一部(コラム支持機構)を示す斜視図である。 図4の一部(コラム移動アクチュエータ)の断面図である。 (7A)上記車両用操舵システムのハンドルの正面図である。(7B)上記ハンドルが収納された状態を示す図である。 上記車両用操舵システムのステアリングシャフトのアウタシャフトを概念的に表す斜視図である。 上記コラムのアウタコラムを概念的に表す斜視図である。 上記中間シャフトのインナシャフトを概念的に示す正面図である。 上記インナシャフトを概念的に示す側面図である。 図10のAA断面図である。 上記中間シャフトのアウタシャフトの断面図である。 上記アウタシャフトを概念的に示す正面図である。 上記アウタシャフトを概念的に示す斜視図である。アウタシャフトが透明であると仮定した図である。 上記車両用操舵システムの制御装置の周辺を概念的に示すブロック図である。 上記制御装置の記憶部に記憶された連結機構切換プログラムを表すフローチャートである。 上記車両用操舵システムの状態を示す図である。(18a)マニュアル運転状態にある場合、(18B)コラムが前側へ移動させられた場合、(18C)自動運転状態にある場合。 上記車両用操舵システムの要部の作動状態を示す図である。部材が透明であると仮定して示す図である。(19A)作動前の状態(凸部とガイド部とが非係合状態にある)、(19B)作動後の状態(凸部が凹部に嵌合されて保持された状態)。 上記中間シャフトが収縮した状態を概念的に示す図である。 上記実施例とは別の実施例に係る車両用操舵システムのコラムの周辺を概念的に示す作動図である。(21A)マニュアル運転状態である場合。(21B)自動運転状態である場合。(21C)自動運転状態からマニュアル状態への切換途中。(21D)自動運転状態からマニュアル状態への切換途中の別の場合。
発明の実施形態
以下、本発明の一実施形態である車両用操舵システムについて図面に基づいて説明する。本車両用操舵システムが設けられた車両は、自動運転状態とマニュアル運転状態とに切換可能なものである。また、本車両用操舵システムにおいて、連結機構切換方法が実行される。
図1に示す本車両用操舵システムにおいて、運転者によって操作可能な操舵操作部材としてのハンドル2と車両に設けられた少なくとも1つの操舵輪である左右前輪4,6とが連結機構7により連結される。連結機構7は、車両のマニュアル運転状態において、ハンドル2と左右前輪4,6とがメカ的に連結されたメカ連結状態にある。それに対して、マニュアル運転状態から自動運転状態に切り換えられる場合に、ハンドル2と左右前輪4,6とのメカ的な連結が遮断される。自動運転状態において、連結機構7は非メカ連結状態にあり、左右前輪4,6は、自動転舵装置8により転舵される。
左右前輪4,6は、ナックルアーム16,17、タイロッド18,19、転舵軸としてのラックバー20により連結され、ラックバー20にはステアリングギヤボックス(以下、単にギヤボックスと称する)22等を介してハンドル2が連結される。
ハンドル2は、図7Aに示すように、正面視において車両の幅方向に長い長方形状を成し、軸線Lの周りに回転可能なものであり、長手方向の両側に運転者により把持可能な把持部が設けられる。図7Aの実線が示すハンドル2の位置(位相)が中立位置であり、メカ連結状態において、中立位置から軸線Lの周りの回転角度φが左右前輪4,6の転舵角に対応する。このように、ハンドル2の中立位置とは、概念的に、左右前輪4,6の転舵角が0である位置をいい、車両はほぼ直進状態にあると考えられる。
また、ハンドル2は、図7Bに示すように、自動運転状態において、コントロールパネル12に設けられた収納凹部12sに収容可能とされている。収納凹部12sは、中立位置にあるハンドル2の形状とほぼ同じ形状、ハンドル2とほぼ大きい大きさとされる。本実施例において、収納凹部12sは、車両の幅方向に長い概して長方形状を成すものである。
ハンドル2には、図2に示すように、ステアリングシャフト24が一体的に自身の軸線Lの周りに回転可能に連結され、ステアリングシャフト24には、図3に示すように、中間シャフト26が自在継手27を介して一体的に自身の軸線Lmの周りに回転可能に連結される。また、中間シャフト26には出力ロッド28が自在継手29を介して一体的に回転可能に連結される。出力ロッド28には図示しないピニオンギヤが一体的に回転可能に連結され、ラックバー20の歯部に噛み合わされる。これらピニオンギヤおよびラックバー10の歯部等により運動変換機能を備えたギヤボックス22が構成される。
ハンドル2に操舵トルクが加えられ、軸線Lの周りに回転させられると、その回転がギヤボックス22を介してラックバー20の車両の幅方向(左右方向)の移動に変換されて、左右前輪4,6が転舵される。ハンドル2に加えられた操舵トルクは、ギヤボックス22を介してラックバー20に伝達され、左右前輪4,6に加えられる。このように、本実施例において、ハンドル2に加えられた操舵トルクがメカ的に左右前輪4,6に伝達される状態が、連結機構7のメカ連結状態である。
ステアリングシャフト24は、図2に示すように、車体32(図4参照)に支持されたコラム30に、軸線Lの周りに回転可能に保持される。コラム30は、車体32に支持されたハウジング40と、ハウジング40に軸線Lの周りに相対回転不能かつ軸線Lの方向に相対移動不能に設けられたアウタコラム42と、アウタコラム42の内周側に位置し、アウタコラム42に対して軸線Lの方向に相対移動可能に設けられたインナコラム44とを含む。
本車両用操舵システムは、コラム30を車体32に対して前後方向に移動させるコラム移動装置50を含む。コラム移動装置50は、図4〜6に示すように、コラム30と車体32との間に設けられたものであり、車体32の構成要素であるダッシュボード52に設けられたコラム移動アクチュエータ54、車両の概して前後方向に伸びた駆動ロッド56等を含む。
一方、ハウジング40は車体32の構成要素であるインパネリインフォースメント(以下、インパネR/F)58に、コラム移動機構としてのリンク機構60を介して支持される。リンク機構60は、図5に示すように、互いに平行に伸びた4本のリンク部材61〜64を含む。リンク部材61〜64は、それぞれ、一端部において、インパネR/F58に車両の幅方向に伸びた軸線の周りに回動可能に連結されるとともに、他端部において、ハウジング40に幅方向に伸びた軸線の周りに回動可能に連結される。
コラム移動アクチュエータ54は、図6に示すように、ダッシュボード52に車両の幅方向に伸びた軸線に対して回動可能に保持されたハウジング66、ハウジング66に保持された駆動源である電動モータ68、電動モータ68の回転を駆動ロッド56の直線移動に変換する運動変換機構69等を含む。運動変換機構69は、電動モータ68の出力軸に一体的に回転可能に設けられたウォームギヤ70と、ウォームギヤ70に螺合されたウォームホイール72とを含み、ウォームホイール72の内周面に雌ねじ部74が設けられ、駆動ロッド56に設けられた雄ねじ部73に螺合される。ウォームホイール72はハウジング66に相対移動不能かつ相対回転可能に保持され、駆動ロッド56はハウジング66に相対回転不能かつ相対移動可能に保持される。
駆動ロッド56は、外筒56aと内側ロッド56bとを備え、外筒56aの外周部に上述の雄ねじ部73が形成され、内側ロッド56bの先端部が外筒56aから突出して、ハウジング40に連結される。内側ロッド56bと外筒56aとは半径方向に伸びた係合ピン56cにより一体的に移動可能に連結されている。通常時には、外筒56aと内側ロッド56bとは係合ピン56cにより一体的に移動させられるが、ハウジング40に前後方向の大きな力が加えられると、係合ピン56cが破損し、内側ロッド56bの外筒56aに対する相対移動が許容される。
電動モータ68の駆動によりウォームギヤ70が回転させられ、ウォームホイール72が回転させられる。それにより、駆動ロッド56が前後方向に移動させられ、リンク機構60により、コラム30が車両の前後方向へ移動させられる。それにより、ハンドル2の位置が前後方向に変更される。
本実施例においては、運動変換機構69が、ウォームギヤ70、ウォームホイール72を含むため、比較的逆効率が高い。そのため、クラッチは不可欠ではない。
しかし、運動変換機構69の構造は問わず、例えば、通常のねじ機構を備えたものとすることができる。その場合には、クラッチを設け、クラッチの接続・切断により、コラム30の移動が許容される状態と移動が阻止される状態とに切り換えることが可能となる。そして、コラム30の移動が許容される状態において、運転者の操作によりコラム30を移動させることが可能となる。
ステアリングシャフト24は、車両の概して前後方向に伸びたものであり、図2に示すように、ハンドル2と軸線Lの周りに一体的に回転可能な筒状のアウタシャフト80と、アウタシャフト80の内周側に軸線Lの方向に相対移動可能に配設されたインナシャフト82とを含む。アウタシャフト80は、インナコラム44に軸線Lの周りに相対回転可能かつ軸線Lの方向に相対移動不能に保持され、インナシャフト82は、アウタコラム42に軸線Lの周りに相対回転可能かつ軸線Lの方向に相対移動不能に保持される。
アウタシャフト80とインナシャフト82との間には回転伝達部84が設けられる。回転伝達部84は、アウタシャフト80とインナシャフト82との間で、回転を伝達するものである。本実施例において、回転伝達部84は、アウタシャフト80の中間部とインナシャフト82の先端部との間に設けられ、インナシャフト82の外周部に設けられた複数の凸部86と、アウタシャフト80の内周部に設けられた複数の凹部88とを含む。
これら複数の凸部86と複数の凹部88とがセレーション嵌合された状態において、アウタシャフト80とインナシャフト82とは一体的に回転可能とされる。複数の凸部86と複数の凹部88とがセレーション嵌合された状態が、アウタシャフト80とインナシャフト82とにおいて互いに回転が伝達可能な回転伝達部84の伝達状態である。また、これら複数の凸部86と複数の凹部88とが嵌合されていない状態において、アウタシャフト80とインナシャフト82とは互いに相対回転可能とされる。この複数の凸部86と複数の凹部88とがセレーション嵌合されていない状態が、互いに回転を伝達することができない回転伝達部84の不伝達状態である。
なお、回転伝達部は、1つの凸部86と1つの凹部88とを含むものとすることができ、その場合には、伝達状態において、これらがスプライン嵌合される。
本実施例においては、ステアリングシャフト24、コラム30はテレスコピック構造とされており、インナコラム44およびアウタシャフト80がアウタコラム42およびインナシャフト82に対して概して車両の前後方向に相対移動可能とされる。それにより、ハンドル2の車両の前後方向の位置が変更可能とされる。本実施例において、ステアリングシャフト24、コラム30のテレスコピック構造を、テレスコ式位置変更機構としてのテレスコ式移動機構89と称する。
また、本実施例において、アウタコラム42とインナコラム44との間に、テレスコ式移動装置90が設けられ、ステアリングシャフト24が車両の前後方向に移動可能とされ、ハンドル2の車両の前後方向の位置が変更可能とされる。
テレスコ式移動装置90は、アウタコラム42に固定的に設けられたハウジング92、概して車両の前後方向、すなわち、軸線Lの方向に伸びた駆動ロッド94と、ハウジング92に設けられたテレスコアクチュエータ95等を含む。
駆動ロッド94は、外筒100と、外筒100の内側に位置する内側ロッド102とを備え、外筒100の後端部がインナコラム44に取り付けられ、中間部において、アウタコラム42に軸線Lの方向に相対移動可能かつ軸線Lの周りに相対回転不能に保持される。内側ロッド102の後端部は外筒100の内周側に保持され、前端部の外周部に雄ねじ部104が設けられる。内側ロッド102と外筒100とは、係合部105を介して係合させられる。係合部105は、図示しないスプリングを含み、内側ロッド102と外筒100とを、通常は、相対回転不能かつ軸線Lの方向に一体的に移動可能に係合するが、外筒100に軸線Lの方向に大きな力が加えられた場合には、外筒100の内側ロッド102に対する相対移動を許容する。
テレスコアクチュエータ95は、駆動源としての電動モータ96および電動モータ96の回転を駆動ロッド94の直線移動に変換する運動変換機構98等を含む。運動変換機構98は、電動モータ96の出力軸に一体的に回転可能に設けられたウォームギヤ110と、ウォームホイール112とを含む。ウォームホイール112は、外周面にウォームギヤ110に螺合可能なヘリカルギヤ部を備え、内周面に内側ロッド102の雄ねじ部104と螺合可能な雌ねじ部を備えたものであり、ハウジング92に、相対移動不能かつ相対回転可能に保持される。
本車両用操舵システムは、中立位置保持部114、中立位置ガイド部116等を含む。
中立位置保持部114は、ハンドル2をコントロールパネル12の収納凹部12sに収納する場合に、ハンドル2を中立位置において保持するものであり、アウタコラム42の内周部とアウタシャフト80の外周部との間に設けられる。
中立位置保持部114は、図8に示すように、アウタシャフト80の外周部(本実施例においては、外周部の前端部)に設けられ、外周側に突出し、軸線方向に伸びた第1凸部120と、図9に示すように、アウタコラム42の内周部に形成され、軸線方向に伸びた第1凹部123とを含む。
第1凸部120の前部120fは半径方向の突出量および周方向の幅が前方にいくにつれて小さくなる形状を成す。
アウタシャフト80の第1凸部120がアウタコラム42の第1凹部123に嵌合された状態で、アウタシャフト80は、ハンドル2の中立位置に対応する位相となり、この位相でアウタコラム42に相対回転不能に保持される。ハンドル2の中立位置からの回転が阻止され、ロックされる。
中立位置ガイド部116は、アウタシャフト80の、アウタシャフト80の位相がハンドル2の中立位置に対応する位相に向かう回転をガイドするものであり、アウタコラム42に設けられた湾曲ガイド面126を含む。湾曲ガイド面126は、第1凹部123に隣接して、第1凹部123の上流側(車両の後側)に設けられる。
湾曲ガイド面126は、アウタコラム42の全周に渡って伸び、図9に示すように、第1凹部123の両側に位置する一対の保持面124,125に隣接して設けられる。湾曲ガイド面126の一端は保持面124に連続し、他端が保持面125に連続する。湾曲ガイド面126は、第1凹部123から中心角180°隔たった部分において最も上流側に突出して(最も第1凹部123から離間して)湾曲した形状を成す。
テレスコ式移動装置90において、電動モータ96によりウォームギヤ110が回転させられ、ウォームホイール112が回転させられ、それにより、駆動ロッド94が前後方向に移動させられ、アウタシャフト80とインナコラム44が前後方向に移動させられ、ハンドル2の位置が前後方向に変更される。
例えば、図19A,図19Bに示すように、アウタコラム42の湾曲ガイド面126のいずれかの位置に、アウタシャフト80の第1凸部120が接した状態で、アウタシャフト80が、アウタコラム42に対して車両の前側へ移動させられると、第1凸部120が湾曲ガイド面126に沿って移動させられ、それに伴ってアウタシャフト80、ハンドル2が回転させられる。そして、第1凸部120が保持面124,125のいずれかに達し、アウタシャフト80がさらに前側へ移動させられると、第1凹部123に嵌合される。第1凸部120が第1凹部123に嵌合した状態で、ハンドル2は中立位置となり、この状態でアウタシャフト80、ハンドル2は、アウタコラム42に軸線周りに相対回転不能に保持される。
また、第1凸部120の前部120fは傾斜面を有する形状を成すため、第1凸部120の第1凹部123への嵌合が容易とされる。
なお、本実施例において、テレスコ式移動機構89、中立位置保持部114、中立位置ガイド部116等により中立位置回転保持機構が構成され、テレスコ式移動装置90、中立位置保持部114、中立位置ガイド部116等により中立位置回転保持装置が構成されると考えることができる。また、本実施例において、第1凸部と第2凸部とが同じものとされる。
中間シャフト26は、図3に示すように、ステアリングシャフト24に連結された上流側部材の一例であるインナシャフト140と、出力軸28に連結された下流側部材の一例であるアウタシャフト142とを含む。アウタシャフト142は、長手方向に伸びた筒状を成すものであり、内周側に、長手方向に伸びたインナシャフト140が自身の軸線Lmの方向に相対移動可能に設けられる。
また、アウタシャフト142の内周部とインナシャフト140の外周部との間には、回転伝達部150が設けられる。回転伝達部150は、回転伝達部84と同様の構造を成す。
回転伝達部150は、図10〜12に示すように、インナシャフト140の外周部に形成された複数の凸部154と、図13〜15に示すように、アウタシャフト142の内周部に形成された複数の凹部156とを含む。図3に示すように、これらがセレーション嵌合された場合に、回転伝達部150が伝達状態とされ、連結機構7はメカ連結状態とされる。また、図20に示すように、これらが嵌合されていない場合に回転伝達部150が不伝達状態とされ、連結機構7が非メカ連結状態とされる。
連結機構7の非メカ連結状態において、ハンドル2に操舵トルクが加えられて回転させられても、その操舵トルクはギヤボックス2に伝達されず、左右前輪4,6が転舵されることはない。また、ハンドル2に路面反力が加えられることもなく、フリーである。
本車両用操舵システムは、復帰時ガイド部152を含む。復帰時ガイド部152は、自動運転状態からマニュアル運転状態に切り換えられる場合に、ハンドル2の位相(回転角度)φを左右前輪4,6の転舵角δに対応する位相に合わせるために、アウタシャフト142の回転をガイドするものである。復帰時ガイド部152は湾曲ガイド面174を含むが、湾曲ガイド面174は、中立位置ガイド部116の湾曲ガイド面126と同様の形状を成す。
インナシャフト140には、第3凸部160が設けられる。第3凸部160は、図10〜12に示すように、複数の凸部154のうちの1つであるが、他の凸部154より外周側への突出量が大きく、かつ、上流側の端部160fが上流側に向かって半径方向の突出量および周方向の幅が小さくなる形状を成す。
アウタシャフト142には、図13〜15に示すように、第3凹部156sが設けられる。第3凹部156sは、複数の凹部156のうちの1つであるが、他の凹部156より窪みが大きく、より外周側まで窪んで形成される。第3凹部156sの両側に位置する一対の保持面170,172に隣接して湾曲ガイド面174が設けられる。湾曲ガイド面174は第3凹部156sの下流側に設けられる。湾曲ガイド面174は、アウタシャフト142の全周に渡って伸びたものであり、第3凹部156sから中心角180°隔たった位置において最も下流側に突出して(第3凹部156sから最も離間して)湾曲した形状を成す。
また、複数の凹部156は湾曲ガイド面174より内周側に位置する。
なお、中間位置ガイド部116、復帰時ガイド部152は、それぞれ、湾曲ガイド面126、174を含むものとしたり、湾曲ガイド面126、174と一対の保持面124,125、170,172とを含むものとしたりすること等ができる。
図19A,図19Bに示すように、連結機構7の非メカ連結状態、回転伝達部150の不伝達状態において、インナシャフト140に設けられた第3凸部160と湾曲ガイド面174のいずれかの部分とが接した状態で、インナシャフト140がアウタシャフト142に対して軸線Lmの方向において上流側(車両の後側)に相対移動させられる場合に、第3凸部160が湾曲ガイド面174に沿って移動させられ、それにより、インナシャフト140が回転させられる。この場合に、アウタシャフト142は、左右前輪4,6の転舵角δに対応する位相にある。そのため、アウタシャフト142の位相にインナシャフト140が合わせられるのであり、それにより、ハンドル2の回転角度φを転舵角δに応じた位相とすることができる。
インナシャフト140がさらに移動させられると、第3凸部160が第3凹部156sに嵌合する。この状態で、インナシャフト140の複数の凸部154とアウタシャフト142の複数の凹部156とがセレーション嵌合させられ、回転伝達部150が伝達状態となり、連結機構7がメカ連結状態となる。
自動転舵装置8は、自動運転状態において、転舵軸20を幅方向に移動させることにより左右前輪4,6を転舵するものである。自動転舵装置8は、転舵軸20に設けられたものであり、電動モータ170(図16参照)と、電動モータ170の回転を転舵軸20の直線移動に変換する図示しない運動変換機構とを含む。自動運転状態においては、車両の周辺の環境を取得する周辺環境取得装置172(図16参照)からの情報に基づいて電動モータ170が制御され、左右前輪4,6の転舵角が制御される。周辺環境取得装置172は、カメラ、レーダ等を備え、これらの撮像画像等に基づいて道路の湾曲状態、周辺の物体等を取得する。
車両用操舵システムは、図16に示すように、コンピュータを主体とする制御装置200によって制御される。制御装置200は、実行部、記憶部、入出力部等を含み、入出力部には、コラム移動装置50の駆動源である電動モータ68、テレスコ式移動装置90の駆動源である電動モータ96、自動転舵装置8の駆動源である電動モータ170等が駆動回路202を介して接続されるとともに、周辺環境取得装置172、自動運転スイッチ204、ディスプレイ206等が接続される。
自動運転スイッチ204は、自動運転状態とマニュアル運転状態とを切り換える場合に運転者によって操作されるものであり、自動運転スイッチ204のOFF状態において、車両はマニュアル運転状態にあるが、自動運転スイッチ204のON操作により、自動運転状態に切り換えられる。車両が自動運転状態にあるかマニュアル運転状態にあるか(自動運転スイッチ204のON/OFF状態)は、ディスプレイ206に表示される。
以上のように構成された車両用操舵システムにおいて、図17のフローチャートで表される連結機構切換プログラムが予め定められた設定時間毎に実行される。
ステップ1(以下、S1と略称する。他のステップについても同様とする)において、自動運転状態にあるか否かが判定され、判定がNOである場合には、S2において、自動運転スイッチ204がOFFからONに切り換えられたか否かが判定される。判定がNOである場合には、S3,4が実行されることはない。マニュアル運転状態において、車両用操舵システムは、図18Aに示す状態にあり、ハンドル2は最も後側の位置である第1位置にある。ハンドル2と左右前輪4,6とはメカ的に連結され、連結機構7はメカ連結状態にある。ハンドル2に加えられた操作トルクはメカ的に左右前輪4,6に伝達されて、左右前輪4,6が転舵される。
S2の判定がYESである場合には、車両はマニュアル運転状態から自動運転状態に切り換えられる。
車両用操舵システムにおいて、S3において、コラム移動アクチュエータ56により、コラム30が前側へ移動させられ、ハンドル2の位置が前側に変更され、第2位置となる。図18Bに示すように、コラム30の前側への移動により、自在継手27,29の間の距離Dが距離D1から距離D2になり、短くなる(D2<D1)。それにより、中間シャフト26が収縮する。インナシャフト140がアウタシャフト142に対して下流側へ相対移動させられ、回転伝達部150のセレーション嵌合が外れ、不伝達状態に切り換えられる。連結機構7は非メカ連結状態に切り換えられる。この実行はメカ遮断工程と称することができる。
連結機構7の非メカ連結状態において、左右前輪4,6は、自動転舵装置8により転舵される。自動転舵装置8の電動モータ170は、周辺環境取得装置172等によって取得された情報に基づいて制御される。また、ハンドル2は路面からのトルクを受けることがないため、自由に回転可能となる。
S4において、図18Cに示すように、テレスコアクチュエータ95により、ステアリングシャフト24、コラム30が収縮させられる。アウタシャフト80がアウタコラム42に対して車両の前側に相対移動させられ、第1凸部120が中立位置ガイド面126に達する。そして、第1凸部120が中立位置ガイド面126に接した状態で、アウタシャフト80がアウタコラム42に対して車両の前側に相対移動させられることにより、アウタシャフト80の、ハンドル2の中立位置に対応する位相までの回転がガイドされる。この実行は中立位置ガイド工程と称することができる。中立位置ガイド工程において、ハンドル2には路面反力が加えられないため、アウタシャフト80を容易に回転させることができる。
アウタシャフト80がさらにアウタコラム42に対して前側に相対移動させられることにより、第1凸部120が第1凹部123に嵌合され、その位置において保持される。ハンドル2は、ロックされる。また、ハンドル2は、図7に示すように、コントロールパネル12の収納凹部12sに収納される。このハンドル2の位置が第3位置である。この実行は、中立位置保持工程と称することができる。
このように、連結機構7の非メカ連結状態、すなわち、車両の自動運転状態において、ハンドル2は収納凹部12sに収容されているため、運転者がハンドル2に触れ難くすることができる。また、仮に、運転者がハンドル2に力を加えても、ハンドル2と左右前輪4,6とが遮断されているため、左右前輪4,6の転舵に邪魔になることがない。さらに、乗員の周りの空間を広くすることができる。以上のように、本実施例においては、自動運転状態における居住性を向上させることができる。
仮に、自動運転状態において、連結機構7がメカ連結状態にある場合には、左右前輪4,6の転舵に伴ってハンドル4が回転させられる。そのため、コントロールパネル12に設ける収納凹部12sを正面視において概して円形に設ける必要がある。それに対して、本実施例においては、自動運転状態において、連結機構7は非メカ連結状態にあるため、左右前輪4,6の転舵に応じハンドル2が回転させられることがない。そのため、コントロールパネル12に設ける収納凹部12sを概して長方形状を成すものとすることができるのである。その結果、コントロールパネル12のハンドル収容のためのスペースを小さくすることができ、設計の自由度を向上させることができる。
自動運転状態においては、S1の判定がYESとなり、S5において、自動運転スイッチ204がONからOFFに切り換えられたか否かが判定される。判定がYESである場合には、S6において、テレスコアクチュエータ95が作動させられ、図18Bに示すように、アウタシャフト80が車両の後側にアウタコラム42に対して相対移動させられる。アウタシャフト80に設けられた第1凸部120とアウタコラム42の第1凹部123との嵌合が解除され、ハンドル2は軸線Lの周りに回転可能となり、フリーとなる。この実行は、ロック解除工程と称することができる。
S6において、コラム移動アクチュエータ56の作動によりコラム30が後側へ移動させられ、ハンドル2の位置が後側に変更される。それにより、中間シャフト26が伸長される。インナシャフト140がアウタシャフト142に対して上流側へ相対的に移動させられる。インナシャフト140の第3凸部160とアウタシャフト142に設けられた復帰時ガイド部174との係合により、インナシャフト140は回転させられつつ軸線Lmの方向に移動させられる。インナシャフト140の位相がアウタシャフト142の位相、すなわち、左右前輪4,6の転舵角δに応じた位相となり、ハンドル2の位相も転舵角δに応じた位相となる。この実行は、復帰時ガイド工程と称することができる。
さらなるインナシャフト140のアウタシャフト142に対する上流側への移動により、第3凸部160が第3凹部156sに達し、保持される。インナシャフト140の凸部154とアウタシャフト142の凹部156とがセレーション嵌合され、回転伝達部150が不伝達状態から伝達状態に切り換えられる。連結機構7がメカ連結状態とされ、車両はマニュアル運転状態に切り換えられる。この実行は、メカ連結工程と称することができる。
このようにマニュアル運転状態に戻された場合に、ハンドル2の位相が操舵輪の転舵角δに応じた位相とされる。その結果、マニュアル運転状態に戻された場合の運転者の違和感を軽減することができる。
S4において、アウタシャフト80とインナシャフト82との回転伝達部84が不伝達状態に切り換えられる場合もあるが、その場合には、S6において、回転伝達部84は伝達状態に切り換えられると考えられる。しかし、S4において、回転伝達部84は伝達状態に保持されるように、回転伝達部84、中立位置ガイド部114、中立位置保持部116が設計されることが望ましい。
以上のように、本実施例において、ステアリングシャフト24、中間シャフト26、転舵軸20、ギヤボックス22、タイロッド18,19、ナックルアーム17,18、回転伝達部84,150等により連結機構7が構成され、コラム移動機構60、テレスコ式移動機構89の少なくとも一方により操舵位置変更機構が構成され、コラム移動装置50、テレスコ式移動装置90の少なくとも一方により操舵位置変更装置が構成され、コラム移動アクチュエータ54、テレスコアクチュエータ95の少なくとも一方により操舵位置変更アクチュエータが構成され、制御装置200のうち図17のフローチャートのS3,7を記憶する部分、実行する部分等により切換部が構成される。
なお、上記実施例においては、中立位置ガイド部116、復帰時ガイド部152が、外周側に位置する筒部の内周部に設けられていたが、内周側に位置する部材に設けることができる。その場合には、外周側に位置する筒部の内周部に内周側に突出する第2凸部や第3凸部が設けられる。
また、上記実施例においては、復帰時ガイド部152が中間シャフト26に設けられたが、ステアリングシャフト24に設けることもできる。その一例を図21に示す。
例えば、図21Aに示すように、アウタシャフト80の内周部とインナシャフト82の外周部との一方(本実施例においては、インナシャフト82)に、第3凸部220を設け、アウタシャフト80の内周部に復帰時ガイド部222を設けることができる。第3凸部220は、複数の凸部86のうちの1つとすることができる。また、復帰時ガイド部222は回転伝達部84の凹部88の1つである第3凹部88sに隣接して、上流側に設けられる。この場合には、テレスコ式移動装置90のハンドル2の位置のストロークを大きくすることが望ましい。
本実施例において、マニュアル運転状態において、図21Aに示すように、回転伝達部84は伝達状態にある。自動運転状態に切り換える場合には、アウタシャフト80、インナコラム44をインナシャフト82、アウタコラム42に対して相対的に前側へ移動させる。図21Bに示すように、回転伝達部84のセレーション嵌合が外れ、アウタシャフト80の回転が中立位置ガイド部116により、ハンドル2の中立位置に対応する位相までガイドされ、第1凸部120が第1凹部123に嵌合され、中立位置保持部114によりハンドル2が中立位置において保持される。回転伝達部84が不伝達状態とされ、連結機構が非メカ連結状態とされ、自動運転状態とされる。
自動運転状態からマニュアル運転状態に切り換える場合には、図21Cに示すように、アウタシャフト80がアウタコラム42に対して車両の後側へ相対移動させられ、第1凸部120が第1凹部123から外れ、ハンドル2の保持が解除され、ハンドル2はフリーとなる。次に、図21Dに示すように、第3凸部220と復帰時ガイド部222とが接した状態で、アウタシャフト80がインナシャフト82に対して後側へ相対移動させられる。アウタシャフト80はインナシャフト82の位相に合わせられ、ハンドル2の位相が左右前輪4,6の転舵角に対応する位相とされる。その後、複数の凸部86と複数の凹部88とがセレーション嵌合され、回転伝達部84が伝達状態とされ、連結機構がメカ連結状態とされる。
このように、本実施例においては、コラム移動装置50が不要となるため、その分、コストダウンを図ることができる。なお、アウタシャフト80が上流側部材に対応し、インナシャフト82が下流側部材に対応する。
また、中立位置保持部114は、中間シャフト26に設けることもできる。さらに、中立位置保持部114は、第1凸部、第1凹部を、それぞれ、複数個ずつ含むものとすることができる。
また、コラム移動装置50、テレスコ式移動装置90は不可欠ではない。コラム30がリンク機構60を介して車体32に支持され、アウタシャフト80、インンアシャフト82等がテレスコ式移動機構89を備えている場合には、運転者によってハンドル2の位置を変更することができ、コラム30を移動させることができる。
さらに、ハンドルの形状は問わない。ハンドルは概して円形状を成すものであっても、レバー状を成すものであってもよく、軸線Lの周りに回転可能なものであればよい等、その他、本発明は、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
2:ハンドル 4,6:前輪 8:自動転舵装置 12s:収納凹部 20:転舵軸 24:ステアリングシャフト 26:中間シャフト 30:コラム 40:コラムハウジング 42:アウタコラム 44:インナコラム 50:コラム移動装置 84:回転伝達部 86:凸部 88:凹部 90:テレスコ式移動装置 114:中立位置保持部 116:中立位置ガイド部 120:第1凸部 123:第1凹部 124,125:保持面 126:湾曲ガイド面 150:回転伝達部 154:凸部 156:凹部 152:復帰時ガイド部 160:第3凸部 170,172:保持面 174:湾曲ガイド面 200:制御装置 220:第3凸部 222:復帰時ガイド部
特許請求可能な発明
(1)マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換可能な車両に設けられ、運転者によって操舵操作される操舵操作部材と前記車両に設けられた少なくとも1つの操舵輪とを連結する連結機構を含む車両用操舵システムであって、
前記連結機構が、前記車両が前記マニュアル運転状態から前記自動運転状態に切り換えられる場合に、前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結するメカ連結状態から前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結しない非メカ連結状態に切り換わるものである車両用操舵システム。
連結機構は、アクチュエータの駆動によりメカ連結状態から非メカ連結状態に切り換えられるものであっても、運転者の操作により切り換えられるものであってもよい。
(2)当該車両用操舵システムが、前記操舵操作部材の前記車両の前後方向の位置を変更可能な操舵位置変更機構を含み、
前記連結機構が、前記操舵位置変更機構による前記操舵操作部材の位置の前記車両の前側への変更に伴って、前記メカ連結状態から前記非メカ連結状態に切り換えられるものである(1)項に記載の車両用操舵システム。
(3)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材の前記車両の前後方向の位置を変更する操舵位置変更アクチュエータと、
前記操舵位置変更アクチュエータを制御する制御装置と
を含み、
前記制御装置が、前記操舵位置変更アクチュエータの制御により、前記操舵操作部材の位置を前記前側に変更することにより、前記連結機構を前記メカ連結状態から前記非メカ連結状態に切り換える切換部を含む(1)項または(2)項に記載の車両用操舵システム。
操舵位置変更アクチュエータには、コラム移動アクチュエータとテレスコアクチュエータとの少なくとも一方が含まれ、操舵位置変更機構には、コラム移動機構としてのリンク機構とテレスコピック機構との少なくとも一方が含まれる。
(4)前記連結機構が、
前記操舵操作部材とステアリングギヤボックスとの間に設けられ、互いに相対移動可能な上流側部材および下流側部材と、
前記上流側部材と前記下流側部材との間に設けられ、前記上流側部材と前記下流側部材とを、回転を伝達可能な伝達状態と回転を伝達不能な不伝達状態とに切換可能な回転伝達部と
を含み、
前記回転伝達部が、前記操舵操作部材の位置の前記車両の前側への変更に起因する前記上流側部材と前記下流側部材との前記相対移動により、前記伝達状態から前記不伝達状態に切り換えられるものである(1)項ないし(3)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
(5)前記回転伝達部が、前記上流側部材と前記下流側部材との一方に設けられた1つ以上の凸部と、前記上流側部材と前記下流側部材との他方に設けられた1つ以上の凹部とを含み、前記操舵操作部材の位置の前記前側への変更に伴う前記上流側部材と前記下流側部材との相対移動により、前記1つ以上の凸部と前記1つ以上の凹部とが嵌合する前記伝達状態から、前記1つ以上の凸部と前記1つ以上の凹部とが嵌合しない前記不伝達状態に切り換わるものである(4)項に記載の車両用操舵システム。
回転伝達部の伝達状態において、1つ以上の凸部と1つ以上の凹部とはスプライン嵌合またはセレーション嵌合させられる。
(6)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材に連結されたステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを、自身の軸線の周りに相対回転可能かつ前記軸線の方向に一体的に移動可能に保持するコラムと、
前記ステアリングシャフトと前記ステアリングギヤボックスとの間に位置し、前記上流側部材と前記下流側部材とを備えた中間シャフトと、
前記コラムを前記車両の前後方向へ移動可能なコラム移動機構と
を含み、
前記回転伝達部が、前記コラムの前記車両の前記前側への移動に起因する前記上流側部材と前記下流側部材との相対移動により、前記伝達状態から前記不伝達状態に切り換わるものである(4)項または(5)項に記載の車両用操舵システム。
コラムは、アクチュエータによって移動可能としても、運転者によって移動可能としてもよい。
(7)当該車両用操舵システムが、前記車両の車体と前記コラムとの間に設けられ、前記コラムを前記車両の前後方向に移動させるコラム移動アクチュエータを含む(6)項に記載の車両用操舵システム。
(8)当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を中立位置で保持する中立位置保持部を含む(1)項ないし(7)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
操舵操作部材は、連結機構の非メカ連結状態において、中立位置保持部によって中立位置からの回転がロックされた状態で保持される。
(9)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材に連結され、軸線の方向に伸びたステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを保持する一方、前記車両の車体に前記軸線の周りに相対回転不能に保持されたコラムと
を含み、
前記中立位置保持部が、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との一方に設けられた1つ以上の凸部である第1凸部と、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との他方に設けられた1つ以上の凹部である第1凹部とを含み、前記1つ以上の第1凸部と前記1つ以上の第1凹部との係合により、前記操舵操作部材を中立位置から前記軸線の周りに回転不能に保持するものである(8)項に記載の車両用操舵システム。
1つ以上の第1凸部と1つ以上の第1凹部との係合により、ステアリングシャフトのコラムに対する相対回転が阻止され、ハンドルの中立位置からの回転が阻止される。
(10)当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材の前記車両の前側への変更に伴って、前記操舵操作部材の中立位置に向かう回転をガイドする中立位置ガイド部を含む(1)項ないし(9)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
(11)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材に連結され、軸線の方向に伸びたステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを保持する一方、前記車両の車体に前記軸線の周りに相対回転不能に保持されたコラムと
を含み、
前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との一方に1つの凸部である第2凸部が設けられ、
前記中立位置ガイド部が、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との他方に設けられ、前記1つの第2凸部が接した状態で、前記ステアリングシャフトが前記コラムに対して前記車両の前側へ相対移動させられることにより、前記ステアリングシャフトの、前記操舵操作部材の中立位置に対応する位相に向かう前記軸線の周りの回転をガイドするものである(10)項に記載の車両用操舵システム。
第1凸部と第2凸部とは共通のものとしても別個のものとしてもよい。
(12)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材に連結され、軸線の方向に伸びたステアリングシャフトと、
前記ステアリングシャフトを保持する一方、前記車両の車体に前記軸線の周りに相対回転不能に保持されたコラムと、
前記操舵操作部材を中立位置で保持する中立位置保持部と
を含み、
前記中立位置保持部が、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との一方に設けられた1つ以上の凸部である第1凸部と、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との他方に設けられた1つ以上の凹部である第1凹部とを含み、前記1つ以上の第1凸部と前記1つ以上の第1凹部との係合により、前記操舵操作部材を中立位置から前記軸線の周りに回転不能に保持するものであり、
前記中立位置ガイド部が、前記1つの以上の前記第1凹部のうちの1つである第2凹部に隣接して設けられ、前記第2凹部と中心角が180°隔たった部分が、前記軸線の方向において最も突出して湾曲した形状を成す湾曲ガイド面を含む(10)項または(11)項に記載の車両用操舵システム。
中立位置ガイド部において、1つ以上の第1凸部のうちの1つである第2凸部が湾曲ガイド面に沿って移動させられることにより、ステアリングシャフトが、操舵操作部材の中立位置に対応する位相まで回転させられる。また、その後、第2凸部が第2凹部に嵌合されることにより、ステアリングシャフトが、ハンドルの中立位置に対応する位相で保持される。
(13)前記ステアリングシャフトが、前記操舵操作部材に自身の軸線の周りに一体的に回転可能に設けられ、長手方向に伸びた筒状のアウタシャフトと、前記アウタシャフトの内周側に位置するインナシャフトとを含み、
前記コラムが、前記アウタシャフトを前記軸線の周りに相対回転可能かつ前記軸線の方向に相対移動不能に保持するインナコラムと、前記インナシャフトを前記軸線の周りに相対回転可能かつ前記軸線の方向に相対移動不能に保持するアウタコラムとを含み、
当該車両用操舵システムが、前記アウタシャフトおよび前記インナコラムと前記インナシャフトおよび前記アウタコラムとの軸線方向の相対移動により、前記操舵操作部材の前記車両の前後方向の位置が変更可能なテレスコ式位置変更機構を含む(6),(7),(9),(11),(12)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
(14)当該車両用操舵システムが、前記アウタシャフトおよび前記インナコラムと前記インナシャフトおよび前記アウタコラムとを軸線方向に相対移動させるテレスコアクチュエータを含む(13)項に記載の車両用操舵システム。
(15)当該車両用操舵システムが、前記連結機構の非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を中立位置まで回転させて保持する中立位置回転保持装置を含む(1)項ないし(14)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
中立位置回転保持装置は、テレスコアクチュエータを含むテレスコ式位置変更装置、中立位置保持部、中立位置ガイド部等により構成されると考えることができる。
(16)当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材の位置の前記車両の後側への変更に伴って、前記操舵操作部材の、前記少なくとも1つの操舵輪の転舵角に対応する位相に向かう回転をガイドする復帰時ガイド部を含む(1)項ないし(15)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
(17)当該車両用操舵システムが、
前記操舵操作部材とステアリングギヤボックスとの間に設けられ、互いに相対移動可能な上流側部材および下流側部材と、
前記上流側部材と前記下流側部材との一方に設けられた凸部である第3凸部と
を含み、
前記復帰時ガイド部が、前記上流側部材と前記下流側部材との他方に設けられ、前記第3凸部が接した状態で、前記操舵操作部材の位置の前記車両の後側への変更に起因する前記上流側部材と前記下流側部材との軸線方向の相対移動により、前記上流側部材の、前記上流側部材の位相が前記下流側部材の位相に対応する位相に向かう回転をガイドする復帰時ガイド面を含む(16)項に記載の車両用操舵システム。
復帰時ガイド部は回転伝達部の凹部に隣接して設けることができる。
(18)当該車両用操舵システムが、前記上流側部材と前記下流側部材との一方に設けられた1つ以上の凸部と、前記上流側部材と前記下流側部材との他方に設けられた1つ以上の凹部とを備え、前記1つ以上の凸部と前記1つ以上の凹部とにより、前記上流側部材と前記下流側部材とを、互いに回転を伝達可能な伝達状態と互いに回転を伝達不能な不伝達状態とに切換え可能な回転伝達部を含み、
前記1つ以上の凸部のうちの1つが前記第3凸部であり、
前記復帰時ガイド面が、前記他方の前記1つ以上の凹部のうちの1つである第3凹部に隣接して設けられ、前記第3凹部と中心角が180°隔たった部分が前記第3凹部から最も離間するように湾曲する形状を成す(17)項に記載の車両用操舵システム。
上流側部材と下流側部材との軸線方向の相対移動により、上流側部材が復帰時ガイド部により回転させられ、下流側部材の位相と合わせられ、さらなる相対移動により、回転伝達部が不伝達状態から伝達状態に切り換えられる。それにより、連結機構が非メカ連結状態からメカ連結状態に切り換えられる。
(19)当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を前記少なくとも1つの操舵輪の転舵角に対応する位相に向かって回転させて、前記連結機構を前記メカ連結状態に切り換える復帰装置を含む(1)項ないし(17)項のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
復帰装置には、コラム移動アクチュエータを備えたコラム移動装置、第3凸部、復帰時ガイド部、第3凹部等が含まれる。
(20)マニュアル運転状態と自動運転状態とに切り換え可能な車両に設けられ、
運転者によって操作可能な操舵操作部材と前記車両に設けられた少なくとも1つの操舵輪とを連結する連結機構を含む車両用操舵システムにおいて実行される連結機構切換方法であって、
前記車両が、前記マニュアル運転状態から前記自動運転状態に切り換えられる場合に実行され、
前記操舵操作部材の位置を前記車両の前側へ変更することにより、前記連結機構を、前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結するメカ連結状態から、これらをメカ的に連結しない非メカ連結状態に切り換えるメカ遮断工程を含む連結機構切換方法。
本連結機構切換方法は、(1)項ないし(19)項のいずれかに記載の車両用操舵システムにおいて実施することができる。
(21)当該連結機構切換方法が、前記メカ遮断工程の後に行われ、前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前側へ変更することにより、前記操舵操作部材を中立位置に向かって回転させる中立位置ガイド工程を含む(20)項に記載の連結機構切換方法。
(22)当該連結機構切換方法が、前記中立位置ガイド工程の後に実行され、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を前記中立位置において回転不能に保持させる中立位置ロック工程を含む(21)項に記載の連結機構切換方法。
(23)前記車両が前記自動運転状態から前記マニュアル運転状態に切り換える場合に実行され、
前記操舵操作部材の位置を前記車両の後側へ変更することにより、前記操舵操作部材の前記中立位置での保持を解除して、前記中立位置からの回転を許容するフリー状態とするロック解除工程と、
前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前記後側へ変更することにより、前記操舵操作部材の前記少なくとも1つの操舵輪の転舵角に対応する位相に向かう回転をガイドする復帰時ガイド工程と、
前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前記後側へ変更することにより、前記連結機構を前記非メカ連結状態から前記メカ連結状態に切り換えるメカ連結工程と
を含む(22)項に記載の連結機構切換方法。

Claims (14)

  1. マニュアル運転状態と自動運転状態とに切換可能な車両に設けられ、運転者によって操舵操作される操舵操作部材と前記車両に設けられた少なくとも1つの操舵輪とを連結する連結機構を含む車両用操舵システムであって、
    前記連結機構が、前記車両が前記マニュアル運転状態から前記自動運転状態に切り換えられる場合に、前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結するメカ連結状態から前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結しない非メカ連結状態に切り換えられるものである車両用操舵システム。
  2. 当該車両用操舵システムが、前記操舵操作部材とステアリングギヤボックスとの間に設けられ、互いに相対移動可能な上流側部材および下流側部材を含み、
    前記連結機構が、前記上流側部材と前記下流側部材との間に設けられ、前記上流側部材と前記下流側部材とを、互いに回転を伝達可能な伝達状態と、互いに回転を伝達不能な不伝達状態とに切換可能な回転伝達部を含み、
    前記回転伝達部が、前記操舵操作部材の位置の前記車両の前側への変更に起因する前記上流側部材と前記下流側部材との相対移動により、前記伝達状態から前記不伝達状態に切り換えられるものである請求項1に記載の車両用操舵システム。
  3. 当該車両用操舵システムが、
    前記操舵操作部材に連結され、自身の軸線の方向に伸びたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを前記軸線の周りに相対回転可能かつ前記軸線の方向に一体的に移動可能に保持するコラムと、
    前記操舵操作部材と前記ステアリングギヤボックスとの間に位置し、前記上流側部材と前記下流側部材とを備えた中間シャフトと、
    前記コラムを前記車両の前後方向へ移動可能なコラム移動機構と
    を含み、
    前記回転伝達部が、前記コラムの前記車両の前記前側への移動に起因する前記上流側部材と前記下流側部材との相対移動により、前記伝達状態から前記不伝達状態に切り換えられるものである請求項2に記載の車両用操舵システム。
  4. 当該車両用操舵システムが、前記連結機構の非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を中立位置で保持する中立位置保持部を含む請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
  5. 当該車両用操舵システムが、
    前記操舵操作部材に、自身の軸線の周りに一体的に回転可能に連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを前記軸線の周りに回転可能に保持する一方、前記車両の車体に前記軸線の周りに相対回転不能に保持されたコラムと
    を含み、
    前記中立位置保持部が、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との一方に設けられた凸部である1つ以上の第1凸部と、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との他方に設けられた凹部である1つ以上の第1凹部とを含み、これら前記1つ以上の第1凸部と前記1つ以上の第1凹部とが係合した状態で、前記操舵操作部材の中立位置において、前記ステアリングシャフトの前記コラムに対する前記軸線の周りの回転を阻止するものである請求項4に記載の車両用操舵システム。
  6. 当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材の位置の前記車両の前側への変更に伴って前記操舵操作部材の中立位置への回転をガイドする中立位置ガイド部を含む請求項1ないし5のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
  7. 当該車両用操舵システムが、
    前記操舵操作部材に、自身の軸線の周りに一体的に回転可能に連結されたステアリングシャフトと、
    前記ステアリングシャフトを前記軸線の周りに回転可能に保持する一方、前記車両の車体に前記軸線の周りに相対回転不能に保持されたコラムとを含み、
    前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との一方に凸部である第2凸部が設けられ、
    前記中立位置ガイド部が、前記コラムの内側と前記ステアリングシャフトの外周側との他方に設けられ、前記第2凸部が接した状態で、前記ステアリングシャフトが前記コラムに対して前記車両の前側へ相対移動させられることにより、前記ステアリングシャフトの、前記操舵操作部材の中立位置に対応する位相に向かう回転をガイドするものである請求項6に記載の車両用操舵システム。
  8. 当該車両用操舵システムが、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材の位置の前記車両の後側への変更に伴って、前記操舵操作部材の、前記少なくとも1つの操舵輪の転舵角に対応する位相に向かう回転をガイドする復帰時ガイド部を含む請求項1ないし7のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
  9. 当該車両用操舵システムが、
    前記操舵操作部材とステアリングギヤボックスとの間に設けられ、互いに相対移動可能な上流側部材および下流側部材と、
    前記上流側部材と前記下流側部材との一方に設けられた凸部である第3凸部と
    を含み、
    前記復帰時ガイド部が、前記上流側部材と前記下流側部材との他方に設けられ、前記第3凸部が接した状態で、前記操舵操作部材の位置の前記車両の後側への変更に伴う前記上流側部材と前記下流側部材との相対移動により、前記上流側部材の、前記下流側部材の位相に対応する位相に向かう回転をガイドするものである請求項8に記載の車両用操舵システム。
  10. 当該車両用操舵システムが、
    前記操舵操作部材の前記車両の前後方向の位置を変更する操舵位置変更アクチュエータと、
    前記操舵位置変更アクチュエータを制御することにより前記操舵操作部材の位置を変更する制御装置と
    を含み、
    前記制御装置が、前記操舵位置変更アクチュエータの制御により前記操舵操作部材の位置を変更して、前記連結機構を前記メカ連結状態と前記非メカ連結状態との間で切り換える切換部を含む請求項1ないし9のいずれか1つに記載の車両用操舵システム。
  11. マニュアル運転状態と自動運転状態とに切り換え可能な車両に設けられ、
    運転者によって操作可能な操舵操作部材と前記車両に設けられた少なくとも1つの操舵輪とを連結する連結機構を含む車両用操舵システムにおいて実行される連結機構切換方法であって、
    前記車両が、前記マニュアル運転状態から前記自動運転状態に切り換えられる場合に実行され、
    前記操舵操作部材の位置を前記車両の前側へ変更することにより、前記連結機構を前記操舵操作部材と前記少なくとも1つの操舵輪とをメカ的に連結するメカ連結状態からこれらをメカ的に連結しない非メカ連結状態に切り換えるメカ連結遮断工程を含む連結機構切換方法。
  12. 当該連結機構切換方法が、前記メカ連結遮断工程の後に実行され、前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前側へ変更することにより、前記操舵操作部材を中立位置に向かって回転させる中立位置ガイド工程を含む請求項11に記載の連結機構切換方法。
  13. 当該連結機構切換方法が、前記中立位置ガイド工程の後に実行され、前記連結機構の前記非メカ連結状態において、前記操舵操作部材を前記中立位置において回転不能に保持させる中立位置ロック工程を含む請求項12に記載の連結機構切換方法。
  14. 前記車両が前記自動運転状態から前記マニュアル運転状態に切り換えられる場合に実行され、
    前記操舵操作部材の位置を前記車両の後側へ変更することにより、前記操舵操作部材の前記中立位置での保持を解除して、前記中立位置からの回転を許容するフリー状態とするロック解除工程と、
    前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前記後側へ変更することにより、前記操舵操作部材の、前記少なくとも1つの操舵輪の転舵角に対応する位相に向かう回転をガイドする復帰時位相合わせ工程と、
    前記操舵操作部材の位置をさらに前記車両の前記後側へ変更することにより、前記連結機構を前記非メカ連結状態から前記メカ連結状態に切り換えるメカ連結工程と
    を含む請求項13に記載の連結機構切換方法。
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