JP2005145255A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フェイルの発生時に必要な連動連結手段の構成を簡素化及び小形化することができ、しかも、補修後には通常の状態に容易に復帰させることができるようにする。
【解決手段】 ステアリングホイールの操作によって回転する伝動軸23と車輪の転舵によって回転する回転軸18とを連動連結可能とした連動連結手段4を、回転軸18に軸線方向への移動を可能に連動連結された移動体41と、該移動体41の移動方向と交差する方向への動作が可能であり、移動体41に設けた可動体44と、前記伝動軸23に設けており、前記可動体44を係止すべき係止孔25と、前記可動体44の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部26とを有する構成とし、フェイルの発生時には移動体41を移動させて可動体44が係止孔25に係止され、補修後には離脱操作許容部26から可動体44の係止を解除することができるようにした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、運転者により行われるステアリングホイール等の操作部材の操作に応じて車輪を転舵する車両用操舵装置に関する。
車両用操舵装置は、操作部材の操作によって回転する第1の回転部材と車輪の転舵によって回転する第2の回転部材とが機械的に連結されているリンク式と、第1及び第2の回転部材が機械的に連結されていないステアバイワイヤ式とが一般に知られている。
後者のステアバイワイヤ式は、車室内の第1の回転部材を車室外の舵取機構から機械的に分離して配置する一方、舵取機構の一部に転舵アクチュエータを付設し、該転舵アクチュエータを、前記操作部材の操作方向及び操作量の検出結果に基づいて動作させ、舵取機構に操舵力を加えて前記操作部材の操作に応じた操舵を行わせる構成になっている(例えば、特許文献1参照。)。
また、ステアバイワイヤ式の車両用操舵装置においては、転舵アクチュエータ、走行状態を検出する各種のセンサ、及びこれらのセンサの検出結果に基づいて前記転舵アクチュエータを制御する操舵制御部のフェイルセーフ対策が必要であり、第1及び第2の回転部材間に電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを介装し、この電磁クラッチ又は噛み合いクラッチをフェイル発生時に係合動作させ、操作部材の操作力を舵取機構に機械的に伝達可能として、マニュアル操舵が行えるようにしている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平10−218000号公報 特開2001−341655号公報
ところが、従来のステアバイワイヤ式にあっては、フェイルの発生時という限定された機会のみに係合動作させるために、比較的大形で、比較的高価な電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを備えており、操舵装置の全体構成が複雑となり、また製品コストの増大を招来するという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、フェイルの発生時に必要な連動連結手段の構成を簡素化及び小形化することができ、また、補修後には通常の状態に容易に復帰させることができる車両用操舵装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る車両用操舵装置は、車輪を転舵するための操作部材の操作によって回転する第1の回転部材と、前記車輪の転舵によって回転する第2の回転部材と、各回転部材を連動連結可能とした連動連結手段とを備えた車両用操舵装置において、前記連動連結手段は第1及び第2の回転部材の一方に第1及び第2の回転部材の他方に係止可能に設けられた可動体と、該可動体の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部とを有していることを特徴とする。
第1発明にあっては、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に伝動する必要がない場合、可動体は第1及び第2の回転部材の他方に係止されていないため、第1の回転部材の回転は第2の回転部材に伝動されていない。また、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に伝動する必要がある場合、可動体を動作させ、該可動体を第1及び第2の回転部材の他方に係止することにより、第1の回転部材の回転を可動体から第2の回転部材に伝動することができる。また、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に再び伝動する必要がなくなった場合、離脱操作許容部において可動体を動作させることができ、該可動体の係止を離脱させることができるため、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に伝動されない通常の状態に容易に復帰させることができる。
第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明において、前記可動体を第1及び第2の回転部材の他方と接近する方向へ付勢する付勢手段を備えており、第1及び第2の回転部材の他方は前記離脱操作許容部に臨む位置で前記可動体を係止すべき係止部を有していることを特徴とする。
この第2発明にあっては、車両の振動等に影響されることなく付勢力により可動体の係止状態を維持することができ、しかも、離脱操作許容部に臨む可動体を外部から目視することが可能であり、可動体の位置を確認しつつ該可動体を動作させることができ、可動体の係止離脱操作を簡易に行うことができる。
第3発明に係る車両用操舵装置は、前記可動体を第1及び第2の回転部材の他方と接近する方向へ付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に打ち勝って前記可動体を動作させる操作体とを備えていることを特徴とする。
この第3発明にあっては、車両の振動等に影響されることなく付勢力により可動体の係止状態を維持することができ、しかも、外部から操作体を操作することができるため、可動体の係止離脱操作を簡易に行うことができる。
第4発明に係る車両用操舵装置は、車輪を転舵するための操作部材の操作によって回転する第1の回転部材と、前記車輪の転舵によって回転する第2の回転部材と、各回転部材を連動連結可能とした連動連結手段とを備えた車両用操舵装置において、前記連動連結手段は第1及び第2の回転部材の一方に軸線方向への移動を可能に連動連結された移動体と、該移動体の移動方向と交差する方向への動作が可能であり、前記移動体又は第1及び第2の回転部材の他方に設けられた可動体と、前記第1及び第2の回転部材の他方又は移動体に設けられており、前記可動体を係止すべき係止部と、前記可動体の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部とを有していることを特徴とする。
この第4発明にあっては、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に伝動する必要がない場合、移動体は非移動位置にあり、可動体は第1及び第2の回転部材の他方又は移動体に係止されていないため、第1の回転部材の回転は第2の回転部材に伝動されていない。また、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に伝動する必要がある場合、移動体を移動させるとともに可動体を動作させ、該可動体を第1及び第2の回転部材の他方又は移動体に係止することにより、第1の回転部材の回転を可動体及び移動体から第2の回転部材に伝動することができる。また、第1の回転部材の回転を第2の回転部材に再び伝動する必要がなくなった場合、離脱操作許容部において可動体を動作させることができ、該可動体の係止を離脱させることができるため、第1の回転部材の回転が第2の回転部材に伝動されない通常の状態に容易に復帰させることができる。しかも、第1及び第2の回転部材を移動させることなく、移動体を移動させることにより第1及び第2の回転部材を連動連結するため、第1及び第2の回転部材の位置が変化せず、トルクむらの発生をなくすることができる。
第1発明によれば、可動体及び離脱操作許容部を備える簡単な構成によりフェイルの発生に対応することができ、しかも、従来のように電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを用いるものに比較して連動連結手段及び車両用操舵装置の全体を小形にできるとともにコストの低減を図ることができる。
第2発明及び第3発明によれば、車両の振動等に影響されることなく可動体の係止状態を維持することができ、しかも、可動体の係止離脱操作を簡易に行うことができる。
第4発明によれば、移動体、可動体、係止部及び離脱操作許容部を備える簡単な構成によりフェイルの発生に対応することができ、しかも、従来のように電磁クラッチ又は噛み合いクラッチを用いるものに比較して連動連結手段及び車両用操舵装置の全体を小形にできるとともにコストの低減を図ることができる。さらに、第1及び第2の回転部材の位置を変えることなく、第1及び第2の回転部材の連動連結、連結解除を行うことができるため、トルクむらの発生をなくすることができる。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態1の全体構成を示す模式図である。図示の車両用操舵装置は、車体の左右に配された一対の操舵用の車輪10,10を操舵させるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配され、操舵のために回転操作されるステアリングホイール(操作部材)2とを備え、更にステアリングホイール2の操作に応じた操舵を実現すべく舵取機構1に付設された転舵アクチュエータとしての操舵モータM1を制御し、またステアリングホイール2に操舵反力を加えるべく反力モータM2を制御する操舵制御部3を備えるステアバイワイヤ式の操舵装置として構成されており、操舵動作中の各種のフェイル発生時に、舵取機構1とステアリングホイール2との間に機械的な連結状態を得るべく、これらの間に介装して用いられる連動連結手段4とを備えている。
舵取機構1は、車体の左右方向に延設された筒形をなすハウジングH1と、該ハウジングH1の内部に軸長方向への移動自在に支持された転舵軸11とを備えており、ハウジングH1の両側に突出する転舵軸11の両端部を、操舵用の車輪10,10のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結し、転舵軸11の両方向への移動によりタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、車輪10,10を左右に操舵せしめる構成となっている。
操舵モータM1(転舵アクチュエータ)は、転舵軸11を支持するハウジングH1の一側半部の外位置に取り付けられ、該ハウジングH1の内部において、ボールねじ機構等の運動変換機構を介して転舵軸11の中途に伝動構成されており、操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って回転駆動されるようになしてある。操舵制御部3は、ステアリングホイール2の回転操作に応じた操舵を行わせるべく前記制御指令を発し、操舵モータM1を駆動せしめる操舵制御動作を行う。
このように駆動される操舵モータM1の回転は、前記運動変換機構により転舵軸11の軸長方向の移動に変換されて前述した操舵がなされる。この操舵により変化する操舵用の車輪10,10の実舵角は、転舵軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位を検出すべく構成された実舵角センサ14により検出され、操舵制御部3に与えられている。また、一側のタイロッド13には、軸線方向に作用する軸力を検出するタイロッド軸力センサ15が付設されており、この検出結果は、操舵に伴って舵取機構1に実際に加わる操舵反力を示す信号として、操舵制御部3に与えられている。
ハウジングH1の他側半部には、これと交叉するようにピニオンハウジングH2が連設されており、該ピニオンハウジングH2の内部には、軸心回りでの回動自在にピニオン軸16(第2の回転部材)が支持されている。ピニオンハウジングH2の内部に位置するピニオン軸16の下半部には、図示しないピニオンが一体形成され、ハウジングH1との交叉部において、転舵軸11の該当部位に形成された図示しないラック歯に噛合させてある。
ピニオン軸16の上端部はピニオンハウジングH2の上部に突出され、該上端部に自在軸継手17a,17a及び中間軸17bを介して回転軸(第2の回転部材)18が連結されており、該回転軸18の上端部に第1の嵌合孔19及び第1の嵌合孔19に臨む貫通孔18aが設けられている。
以上の構成により、操舵のために転舵軸11が軸線方向に移動した場合、この移動は、前記ラック歯及びピニオンの噛合部においてピニオン軸16の軸回りの回転に変換される。このようにピニオン軸16は転舵軸11の移動、即ち、舵取機構1の動作に伴って軸回りに回転する。
また逆に、ピニオン軸16に回転力が加えられた場合、この回転力は、前記ピニオン及びラック歯の噛合部において運動変換され、転舵軸11に軸線方向の移動力が加えられる。
以上のような舵取機構1から分離して配されたステアリングホイール2は、コラム軸20の先端に嵌着固定され、該コラム軸20を回転自在に支承するコラムハウジングH3を介して車室内の適宜部位に支持されている。コラムハウジングH3の中途部には、ステアリングホイール2に操舵反力を加えるべく回転駆動される反力モータM2が付設されている。該反力モータM2の出力軸は、コラムハウジングH3の内部に延設され、ウォームギヤ等の減速装置(図示せず)を介してコラム軸20の中途部に伝動構成されており、反力モータM2が回転駆動された場合、この回転力が前記減速装置による減速下にてコラム軸20に付加され、該コラム軸20の上端部に固定されたステアリングホイール2に操舵反力が付与されるようになしてある。
反力モータM2は、操舵制御部3から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って駆動される。操舵制御部3は、舵取機構1に実際に加わる操舵反力に基づいて前記制御指令を発し、ステアリングホイール2に適正な操舵反力を付与すべく反力モータM2を駆動せしめる反力制御動作を行う。
この操舵反力に抗して回転操作されるステアリングホイール2の操作角は、コラムハウジングH3の中途部に付設された操舵角センサ21により検出され、操舵制御部3に与えられている。更に、操舵制御部3には、車速、ヨーレート、横加速度、前後加速度等、操舵に影響を与える走行状態の検出結果が、車両の各部に設置された走行状態センサ22から与えられている。
以上のようなステアリングホイール2の回転軸となるコラム軸20は、コラムハウジングH3の下方に適長突出する伝動軸(第1の回転部材)23に連結されている。尚、伝動軸23は操作部材としてのステアリングホイール2の操作に応じて回転する部材であればよく、例えば、コラム軸20の軸端部を一体に延長して構成することもできる。このような伝動軸23の下端部と回転軸18の上端部との間に連動連結手段4が設けられている。
図2は連動連結手段部分の構成を示す断面図である。この連動連結手段4は回転軸18の第1の嵌合孔19にその一端部が軸線方向へ移動可能に内嵌されている移動体41と、第1の嵌合孔19内で移動体41を外方へ弾圧する弾圧ばね42と、回転軸18の貫通孔18aに移動可能に挿入され、移動体41の外方への移動を規制する規制部材43と、移動体41に該移動体41の移動方向と交差する方向への動作を可能に設けられた複数の可動体44,44と、該可動体44,44を外方へ付勢する付勢ばね45,45と、伝動軸23の下端部に設けられており、移動体41の他端部が内嵌されるべき第2の嵌合孔24及び第2の嵌合孔24に臨む位置に設けられており、可動体44,44を係止すべき係止孔25,25とを備えている。
移動体41は第1の嵌合孔19に相対回転を不可能に内嵌された軸部材からなり、複数の周方向位置に可動体44,44に対応する溝形状の凹所41a,41aと、貫通孔18aに対応する凹状のストッパ部41bとが設けられており、各凹所41a,41aに各可動体44,44を外方へ付勢した位置、換言すれば突出した位置で停止させることができる付勢ばね45,45が内装されており、付勢ばね45,45の力に打ち勝つ力が可動体44,44に加わることにより、該可動体44,44が凹所41a,41a内へ後退するように構成されている。尚、ストッパ部41bは環状であってもよい。
可動体44,44は略三角形に形成されており、1つの角部を中心として回動可能になっており、回動中心となる角部と隣合う一面部に付勢ばね45,45の一端部が係止されている。
規制部材43はソレノイド5の可動部5aからなる。ソレノイド5は操舵制御部3からの制御指令信号に応じて電磁コイルへ通電されることにより可動部5aが進出移動し、電磁コイルへの通電が禁止されたときコイルバネ等の力で可動部5aが後退移動するように構成されており、移動体41のストッパ部41bに規制部材43が係合することにより移動体41の移動を規制している。また、ソレノイド5はコラムハウジングH3等の静止部材に取着されている。
第2の嵌合孔24は第1の嵌合孔19と同軸的に設けられており、この第2の嵌合孔24の途中に可動体44,44に対応する複数の係止孔25,25が等配されている。係止部としての係止孔25,25は第2の嵌合孔24から外方へ貫通しており、第2の嵌合孔24と反対側部分を、各可動体44,44の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部26,26としてある。この離脱操作許容部26,26はドライバ等の工具を外部から挿入することが可能になっている。
以上のように構成された本発明に係る車両用操舵装置において、操舵モータM1を対象とする操舵制御部3の操舵制御動作は、例えば、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度に所定の制御ゲインを乗じて目標舵角を求め、この目標舵角と、実舵角センサ14により検出される操舵用の車輪10,10の実舵角との偏差に基づくフィードバック制御により行われる。
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの選定に用いられる。この制御ゲインは、例えば、車速の増大に伴って減少し、またヨーレート、横加速度により定まる車両の旋回程度の増大に伴って減少する値として設定されている。これにより、前記目標舵角は、高速走行中に小、低速走行中に大となり、また旋回走行中には、急旋回となるに従って小さくなり、このような目標舵角に基づく操舵モータM1の制御により、走行状態に応じた操舵特性が得られる。
また反力モータM2を対象とする操舵制御部3の反力制御動作は、例えば、タイロッド軸力センサ15からの入力に基づいて舵取機構1に加わる実反力を求め、求められた実反力に所定の制御ゲインを乗じてステアリングホイール2に加えるべき目標反力を算出し、この目標反力に対応する駆動電流を反力モータM2に供給せしめて行われる。
このとき走行状態センサ22により検出される走行状態は、前記制御ゲインの補正に用いられる。この補正は、例えば、車速及び旋回程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とし、また、前後加速度により求められる減速程度が大きくなるに従って制御ゲインを大とするように行われる。また、操舵角センサ21により検出されるステアリングホイール2の操作角度を前記目標反力の補正に用い、反力モータM2の駆動電流の増加特性を変更することも可能である。以上の反力制御動作によりステアリングホイール2には、コラム軸20に加わる反力モータM2の回転力が操舵反力として付加される。この操舵反力は、舵取機構1に加わる実反力を走行状態に応じて補正したものであり、ステアリングホイール2を操作する運転者に良好な操舵感を体感させることができる。
このような操舵制御及び反力制御によりなされる通常の操舵中には、移動体41の移動が規制部材43により規制されており、伝動軸23と軸線方向へ離隔した位置に停止しており、また、可動体44,44は凹所41a,41aから突出した非係止位置にあるため、伝動軸23の回転は回転軸18、ひいてはピニオン軸16に伝動されない。
図3はフェイルが発生したときの連動連結手段部分の状態を示す断面図である。一方、以上のような操舵制御及び反力制御動作の実施中に操舵制御部3は、入力側の各センサ、出力側の操舵モータM1及び反力モータM2のフェイル判定を行っており、この判定の結果、いずれかがフェイル状態にあると判定された場合、操舵制御部3からソレノイド5に制御指令信号が発信され、電磁コイルへの通電が遮断される。この結果、ソレノイド5の可動部5aからなる規制部材43が後退移動し、移動体41の移動規制が解除され、弾圧ばね42により移動体41が第1の嵌合孔19から外方へ移動し、各可動体44,44が第2の嵌合孔24の孔縁に当接しつつ付勢ばね45,45の力に打ち勝って凹所41a,41a内へ動作し、一旦凹所41a,41a内へ後退した後、係止孔25,25と向き合う位置で付勢ばね45,45の力により可動体44,44が凹所41a,41aから突出し、係止孔25,25と係合することになり、可動体44,44を介して伝動軸23と回転軸18とを機械的に連動連結させることができる。これに伴いステアリングホイール2の操作に応じてマニュアル操舵が可能となる。これにより運転者は、至近の目的地までの運転が可能となり、例えば、修理工場、サービスセンターに車両を移送し、故障修理を依頼することもできる。
一方故障修理等により、フェイル個所が修復された場合、伝動軸23の離脱操作許容部26,26にドライバ等の工具を挿入することにより、該工具等を可動体44,44に当接させることができるため、付勢ばね45,45の力に打ち勝って可動体44,44を凹所41a,41a内へ動作させることができ、この状態で移動体41を第2の嵌合孔24から外方へ引張ることにより可動体44,44の係止を離脱することができる。その後この可動体44,44を凹所41a,41a内に保持した状態で、移動体41を第1の嵌合孔19内へ移動し、規制部材43がストッパ部41bに係止され、移動体41の移動が規制され、通常の状態となる。
実施の形態2
図4は連動連結手段部分の実施の形態2の構成を示す断面図である。実施の形態2の車両用操舵装置は、移動体41が可動体44,44を有し、伝動軸23が係止孔25,25を有する代わりに、移動体41が係止部としての係止孔25aを有し、伝動軸23が可動体44,44を有する構成としたものである。
実施の形態2において、第1の嵌合孔19に相対回転を不可能に内嵌された軸部材からなる移動体41には周面を貫通する係止孔25a及びストッパ部41bが設けられており、第1の嵌合孔19内で弾圧ばね42により外方へ弾圧されており、規制部材43により移動が規制されている。
伝動軸23の下端部には第2の嵌合孔24と、可動体44,44に対応する溝形状の凹所23a,23aと、各凹所23a,23aに臨む位置から外方へ穿設された離脱操作許容部26a,26aとが設けられており、各凹所23a,23aに各可動体44,44を付勢した位置、換言すれば第2の嵌合孔24内へ突出した位置で停止させることができる付勢ばね45,45が内装されており、付勢ばね45,45の力に打ち勝つ力が可動体44,44に加わることにより、該可動体44,44が凹所23a,23a内へ後退するように構成されている。
可動体44,44は略三角形に形成されており、1つの角部を中心として回動可能になっており、回動中心の角部と隣合う一面部に付勢ばね45,45の一端部が係止されている。各可動体44,44には離脱操作許容部26a,26aから外部に突出する操作体46,46の一端部が結合されており、伝動軸23の外部から操作体46,46を引張り操作することにより、可動体44,44を凹所23a,23a内へ動作させることができるようになっている。
実施の形態2にあっては、通常は移動体41の移動が規制部材43により規制されており、伝動軸23と軸線方向へ離隔した位置に停止しているため、伝動軸23の回転は回転軸18、ひいてはピニオン軸16に伝動されない。
図5はフェイルが発生したときの連動連結手段部分の状態を示す断面図である。フェイル状態になった場合、操舵制御部3からソレノイド5に制御指令信号が発信され、電磁コイルへの通電が遮断される。この結果、ソレノイド5の可動部5aからなる規制部材43が後退移動し、移動体41の移動規制が解除され、弾圧ばね42により移動体41が第2の嵌合孔24内へ移動し、各可動体44,44に当接しつつ付勢ばね45,45の力に打ち勝って可動体44,44を凹所23a,23a内へ動作させ、係止孔25aと向き合う位置で付勢ばね45,45の力により可動体44,44が凹所23a,23aから突出し、係止孔25aと係合することになり、可動体44,44を介して伝動軸23と回転軸18とを機械的に連動連結させることができる。
一方故障修理等により、フェイル個所が修復された場合、操作体46,46を引張り操作することにより各可動体44,44を凹所23a,23a内へ動作させることができ、この状態で移動体41を第2の嵌合孔24から外方へ移動させることにより可動体44,44の係止を離脱することができる。移動体41は第1の嵌合孔19内へ移動し、規制部材43がストッパ部41bに係止され、移動体41の移動が規制され、通常の状態となる。
その他の構成及び作用は実施の形態1と同様であるため、同様の部品については同じ符号を付し、その詳細な説明及び作用効果の説明を省略する。
尚、以上説明した実施の形態ではピニオン軸16に自在軸継手17a,17a及び中間軸17bを介して連結された回転軸18と伝動軸23との間に連動連結手段4を設けた構成としたが、その他、連動連結手段4は伝動軸23に自在軸継手17a,17a及び中間軸17bを介して連結された回転軸とピニオン軸16との間に設けた構成としてもよい。
また、以上説明した実施の形態では第2の回転部材としての回転軸18に移動体41を設けたが、その他、この移動体41は第1の回転部材としての伝動軸23に設けた構成としてもよい。また、以上説明した実施の形態において、移動体41は図2、図4のように第1の回転部材としての伝動軸23と離隔した位置に配置された構成とする他、移動体41の端部が伝動軸23の第2の嵌合孔24に相対回転自在に嵌合されている構成としてもよい。この場合、移動体41は弾圧ばね42側の端部が第1の嵌合孔19と相対回転が不可能になっている。
また、以上説明した実施の形態では移動体41を備えている構成としたが、その他、移動体41をなくし、第1の回転部材としての伝動軸23又は第2の回転部材としての回転軸18を軸線方向へ移動可能とし、伝動軸23及び回転軸18の一方に可動体44を設け、伝動軸23及び回転軸18の他方に係止孔25を設けた構成としてもよい。
本発明に係る車両用操舵装置の実施の形態1の全体構成を示す模式図である。 本発明に係る車両用操舵装置の連動連結手段部分の構成を示す断面図である。 フェイルが発生したときの連動連結手段部分の状態を示す断面図である。 連動連結手段部分の実施の形態2の構成を示す断面図である。 フェイルが発生したときの連動連結手段部分の状態を示す断面図である。
符号の説明
2 ステアリングホイール(操作部材)
4 連動連結手段
18 回転軸(第2の回転部材)
23 伝動軸(第1の回転部材)
25,25a 係止孔(係止部)
26,26a 離脱操作許容部
41 移動体
44 可動体
45 付勢ばね(付勢手段)
46 操作体

Claims (4)

  1. 車輪を転舵するための操作部材の操作によって回転する第1の回転部材と、前記車輪の転舵によって回転する第2の回転部材と、各回転部材を連動連結可能とした連動連結手段とを備えた車両用操舵装置において、前記連動連結手段は第1及び第2の回転部材の一方に第1及び第2の回転部材の他方に係止可能に設けられた可動体と、該可動体の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部とを有していることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記可動体を第1及び第2の回転部材の他方と接近する方向へ付勢する付勢手段を備えており、第1及び第2の回転部材の他方は前記離脱操作許容部に臨む位置で前記可動体を係止すべき係止部を有している請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 前記可動体を第1及び第2の回転部材の他方と接近する方向へ付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に打ち勝って前記可動体を動作させる操作体とを備えている請求項1記載の車両用操舵装置。
  4. 車輪を転舵するための操作部材の操作によって回転する第1の回転部材と、前記車輪の転舵によって回転する第2の回転部材と、各回転部材を連動連結可能とした連動連結手段とを備えた車両用操舵装置において、前記連動連結手段は第1及び第2の回転部材の一方に軸線方向への移動を可能に連動連結された移動体と、該移動体の移動方向と交差する方向への動作が可能であり、前記移動体又は第1及び第2の回転部材の他方に設けられた可動体と、前記第1及び第2の回転部材の他方又は移動体に設けられており、前記可動体を係止すべき係止部と、前記可動体の係止を離脱操作可能とする離脱操作許容部とを有していることを特徴とする車両用操舵装置。

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