JP6997003B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自動運転により自車両の走行制御を少なくとも部分的に自動で行う車両制御装置に関する。
特許文献1では、自動運転時と手動運転時のそれぞれに適したシートポジションにすることが可能なドライビングポジション制御装置を提供することを課題としている。
当該課題を解決するため、特許文献1では、制御装置が、位置検出結果に基づいて、ステアリング位置移動部、シート位置移動部、及びペダル位置移動部を制御している。具体的には、自動運転制御部によって手動運転から自動運転へ切り替える場合に、手動運転中の運転に適した予め定めた第1位置よりもリラックス姿勢となる第2位置に移動する。自動運転制御部によって自動運転から手動運転へ切り替える場合に、第1位置に移動する。これにより、交通情報を考慮して自動運転制御による走行が可能か否かを正確に判定することを可能にする。
特開2016-168972号公報
上述のように、特許文献1記載の制御装置は、手動運転から自動運転に移行する際に、第1位置から第2位置に移動し、自動運転から手動運転に移行する際に、第2位置から第1位置に移動するようにしている。この場合、自動運転レベルが複数存在する場合に対応させることができない。例えば自動運転レベルが複数存在する場合、ハンズオン要求(運転者に対するステアリングホイール把持要求)の有無や、運転者による運転(オーバーライドやテイクオーバー)に引き継ぐまでの猶予時間等を考慮する必要があるが、このような場合に対応できない。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、自動運転レベルに応じて、ステアリングホイールの相対位置を適切な位置に移動することができ、例えばハンズオン要求やオーバーライド並びにテイクオーバーにも対応させることができる車両制御装置を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る車両制御装置は、車両に設けられた外界認識手段と、前記外界認識手段の出力を元に、車両制御を行う走行制御装置とを有し、前記走行制御装置は、運転者による周辺監視が必要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要な第1運転状態、前記運転者による周辺監視が必要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要でない第2運転状態、前記運転者による周辺監視が不要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要でない第3運転状態、とを制御可能とし、前記第1運転状態に対して、前記第2運転状態、前記第2運転状態に対して、前記第3運転状態のときに、前記ステアリングホイールの位置と前記運転者との離間距離を拡大するように前記ステアリングホイールの相対移動制御を実施することを特徴とする。
自動運転レベルに合わせて適切な位置にすることで、ハンズオン要求時やオーバーライド並びにテイクオーバーに対する最適な位置へ遷移させることが可能となる。例えば第2運転状態のときに中間位置にすることによるメリットは、ハンズオン要求やオーバーライド並びにテイクオーバーの頻度を考慮して、ハンズオンやオーバーライド並びにテイクオーバーが可能な位置に停めておくことができ、運転者の自動運転に対する安心感を向上することが可能となる。
なお、「運転者によるステアリングホイールの把持が必要でない」とは、運転者がステアリングを把持していても把持していなくても、制御が継続されることを意味する。また、「ステアリングホイールの位置と運転者との離間距離を拡大するように」とは、ステアリングホイールがある位置(例えば運転者の膝の位置)から上方に移動すること、運転者が座るシートから車両の前方に向かって移動すること、ステアリングホイールの径が小さくなること等が挙げられる。
[2] 本発明において、前記第3運転状態から前記第1運転状態への遷移時間に対して、前記第2運転状態から前記第1運転状態への遷移時間を短く設定してもよい。
これにより、遷移時間に合わせて、運転者からステアリングホイールまでの相対距離を設定することができる。すなわち、遷移時間が長いほど、運転者からステアリングホイールまでの相対距離を長くし、遷移時間が短いほど、運転者からステアリングホイールまでの相対距離を短くすることができる。
[3] 本発明において、前記第1運転状態から前記第2運転状態に遷移する際に、駐車あるいは最大速度が低い場合には、前記第1運転状態時のステアリングホイールの位置を変更しないようにしてもよい。
走行路での自動運転に対して、オートパーキング(AP)では運転者への運転交代(オーバーライドやテイクオーバー)、緊急回避等が考えられ、また、運転操作時間が短時間で済むため、第1運転状態時のステアリングホイールの位置を変更しないことが好ましく、合理的である。
[4] 本発明において、前記第1運転状態から前記第2運転状態へのステアリングホイールの相対移動量及び、前記第2運転状態から前記第3運転状態へのステアリングホイールの相対移動量は予め設定された所定量であってもよい。
第1運転状態から第2運転状態へ遷移したときに、ステアリングホイールが所定量だけ相対移動し、第2運転状態から第3運転状態へ遷移したときも、ステアリングホイールが所定量だけ相対移動する。すなわち、誰が乗車しても同様のステアリングホイールの相対移動となるため、ステアリングホイールの相対移動に対して安心感を持たせることができる。
[5] 本発明において、前記第3運転状態での前記ステアリングホイールの位置を最大格納状態としたとき、前記第1運転状態での前記ステアリングホイールの位置と前記最大格納状態との中間位置を、前記第2運転状態での前記ステアリングホイールの位置に設定してもよい。
第3運転状態でのステアリングホイールの位置を最大格納状態とすることで、第3運転状態での運転者への圧迫感を和らげることができ、空間的な開放感にあふれ、運転から解放されたという解放感にも浸れることとなる。
[6] 本発明において、前記ステアリングホイールの相対移動制御は、前記第2運転状態もしくは前記第3運転状態での走行時間もしくは走行距離もしくは前記運転者の識別情報に紐づく学習度合い(時間等)が所定以上である場合に実施し、前記走行時間もしくは前記走行距離もしくは前記運転者の識別情報に紐づく学習度合いが所定以下である場合に実施しないようにしてもよい。
自動運転に不慣れな場合、運転状態によってステアリングホイールが相対移動すると、運転者に不安感を持たせるおそれがある。そこで、自動運転に不慣れな場合は、ステアリングホイールの相対移動制御を実施せずに、ステアリングホイールの相対位置をオーバーライドやテイクオーバーし易い位置にすることで、自動運転に対する安心感が向上する。そして、自動運転に慣れた段階で、運転状態によるステアリングホイールの相対移動を実施する。なお、運転者の識別情報に紐づく学習度合いとは、1つの車両のほか、様々な車両での自動運転の学習時間の合計が挙げられる。
[7] 本発明において、前記ステアリングホイールの相対移動制御は、前記運転者のシート位置に合わせて制御してもよい。シート位置に合わせたステアリングホイールの相対移動とすることで、ハンズオン要求時やオーバーライド時並びにテイクオーバー時に手が届かない等を回避することが可能となる。
[8] 本発明において、前記第3運転状態から前記第2運転状態もしくは前記第1運転状態に遷移する際に、予定通りの通常遷移を行う際と、通常遷移以外の特定遷移を行う際とで、移動量もしくは移動速度を変更してもよい。
通常遷移は、例えば目的地近くに到達した段階や、運転者によるキャンセル操作が行われた場合等に実施される。特定遷移は、例えばシステム失陥や性能低下等において実施される。正常、異常とで移動量もしくは移動速度を変更する(異常の場合、予め設定された移動量もしくは移動速度よりも大きくする)ことで、運転者への運転交代(オーバーライドあるいはテイクオーバー)を速やかに実施することが可能となる。
[9] 本発明において、前記第3運転状態もしくは前記第2運転状態での前記ステアリングホイールの相対移動制御の実施時に、運転難易度を検出し、前記運転難易度が所定の条件に合致する場合には、前記ステアリングホイールの相対移動量を少なくしてもよい。
第3運転状態から第2運転状態、もしくは第3運転状態から第2運転状態、もしくは第2運転状態から第1運転状態に遷移する際に、運転者によるオーバーライドの可能性を考慮し、ステアリングホイールの相対移動量を多くすることで、ステアリングホイールを運転者寄りに移動させることができる。これにより、オーバーライドする際の安心感が高まり、オーバーライドのし易さも向上する。運転難易度としては、道路曲率もしくは周辺車両の有無もしくは台数等が挙げられる。
[10] 本発明に係る車両制御装置は、車両に設けられた外界認識手段と、前記外界認識手段の出力を元に、車両制御を行う走行制御装置とを有し、前記走行制御装置は、運転者によるステアリングホイールの把持が必要な第1運転状態、前記運転者によるステアリングホイールの把持が不要な第2運転状態、とを制御可能とし、前記第1運転状態に対して、前記第2運転状態時にステアリングホイールの位置が前記運転者から離れるように前記ステアリングホイールの相対移動制御を実施し、前記第2運転状態にて、前記ステアリングホイールの位置が変更された場合に、その位置を記憶し、再度、前記第1運転状態から前記第2運転状態へ遷移された場合に、前記ステアリングホイールを前記記憶した位置に移動制御することを特徴とする。
自動運転の実施時にステアリングホイールの位置を学習することで、運転者にとってオーバーライドやテイクオーバーし易い位置にステアリングホイールを位置させることができ、運転者に安心感を持たせることができる。もちろん、運転者によっては、第2運転状態であっても、いつでもオーバーライドやテイクオーバーできるように、第1運転状態でのステアリングホイールの位置に維持したい場合もある。このような場合は、第2運転状態に遷移した際に、ステアリングホイールの相対移動制御を停止することができ、不用意なステアリングホイールの移動制御を抑制することが可能となる。
本発明によれば、自動運転レベルに応じて、ステアリングホイールの相対位置を適切な位置に移動することができ、例えばハンズオン要求やオーバーライド並びにテイクオーバーにも対応させることができる。
本実施の形態に係る車両制御装置を有する自車両の構成を示すブロック図である。 走行制御処理部の構成、並びにステアリングホイールの相対移動機構を示すブロック図である。 図3Aは第1運転状態でのステアリングホイールの傾斜角を示す説明図であり、図3Bは第2運転状態でのステアリングホイールの傾斜角を示す説明図であり、図3Cは第3運転状態でのステアリングホイールの傾斜角を示す説明図である。 図4Aは第1運転状態でのステアリングホイールの位置を示す説明図であり、図4Bは第2運転状態でのステアリングホイールの位置を示す説明図であり、図4Cは第3運転状態でのステアリングホイールの位置を示す説明図である。 図5Aは第1運転状態でのクッションシートの位置を示す説明図であり、図5Bは第2運転状態でのクッションシートの位置を示す説明図であり、図5Cは第3運転状態でのクッションシートの位置を示す説明図である。 図6Aは第1運転状態でのシートバックの位置を示す説明図であり、図6Bは第2運転状態でのシートバックの位置を示す説明図であり、図6Cは第3運転状態でのシートバックの位置を示す説明図である。 運転モードの移行に応じたステアリングホイールの相対移動処理を示すフローチャートである。 第3運転状態もしくは第2運転状態から第1運転状態への遷移時間の設定処理を示すフローチャートである。 ステアリングホイール相対移動制御部での第1特定処理動作(ステアリングホイールの相対移動の停止)を示すフローチャートである。 ステアリングホイール相対移動制御部での第2特定処理動作(運転者の履歴に基づく処理)を示すフローチャートである。 ステアリングホイール相対移動制御部での第3特定処理動作(通常遷移と特定遷移に基づく処理)を示すフローチャートである。 ステアリングホイール相対移動制御部での第4特定処理動作(ステアリングホイールの相対位置の強制変更に基づく処理)を示すフローチャートである。 第4特定処理動作が実行された後のステアリングホイール相対移動制御部での処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る車両制御装置の実施の形態例を図1~図13を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る車両制御装置10は、自車両100に組み込まれており、且つ、自動運転又は手動運転により車両の走行制御を行う。この場合、「自動運転」は、車両の走行制御をすべて自動で行う「完全自動運転」のみならず、走行制御を部分的に自動で行う「部分自動運転」を含む概念である。
車両制御装置10は、基本的には、入力系装置群と、制御システム12と、出力系装置群とから構成される。入力系装置群及び出力系装置群をなす各々の装置は、制御システム12に通信線を介して接続されている。
入力系装置群は、外界センサ14と、通信装置16と、ナビゲーション装置18と、車両センサ20と、自動運転スイッチ22と、操作デバイス24に接続された操作検出センサ26と、運転席に搭乗している運転者122の状態を検出する車内カメラ28と、を備える。
出力系装置群は、図示しない車輪を駆動する駆動力装置30と、当該車輪を操舵する操舵装置32と、当該車輪を制動する制動装置34と、主に視覚・聴覚を通じて運転者122に報知する報知装置36と、を備える。
外界センサ14は、車両の外界状態を示す情報(以下、外界情報)を取得し、当該外界情報を制御システム12に出力する。外界センサ14は、具体的には、複数のカメラ38と、複数のレーダ40と、複数のLIDAR42(Light Detection and Ranging;光検出と測距/Laser Imaging Detection and Ranging;レーザ画像検出と測距)を含んで構成される。
通信装置16は、路側機、他の車両、及びサーバを含む外部装置と通信可能に構成されており、例えば、交通機器に関わる情報、他の車両に関わる情報、プローブ情報又は最新の地図情報44を送受信する。この地図情報44は、記憶装置46の所定メモリ領域内に、あるいはナビゲーション装置18に記憶される。
ナビゲーション装置18は、車両の現在位置を検出可能な衛星測位装置と、ユーザインタフェース(例えば、タッチパネル式のディスプレイ、スピーカ及びマイク)を含んで構成される。ナビゲーション装置18は、車両の現在位置又はユーザによる指定位置に基づいて、指定した目的地までの経路を算出し、制御システム12に出力する。ナビゲーション装置18により算出された経路は、記憶装置46の所定メモリ領域内に、予定走行経路情報48として記憶される。
車両センサ20は、自車両100の走行速度V(車速)を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、横Gを検出する横Gセンサ、垂直軸周りの角速度を検出するヨーレートセンサ、向き・方位を検出する方位センサ、勾配を検出する勾配センサを含み、各々のセンサからの検出信号を制御システム12に出力する。これらの検出信号は、記憶装置46の所定メモリ領域内に、自車情報50として記憶される。
自動運転スイッチ22は、例えば、インストルメントパネルに設けられた押しボタンスイッチである。自動運転スイッチ22は、運転者122を含むユーザのマニュアル操作により、複数の運転モードを切り換え可能に構成される。
操作デバイス24は、アクセルペダル、ステアリングホイール120、ブレーキペダル、シフトレバー、及び方向指示レバーを含んで構成される。操作デバイス24には、運転者122による操作の有無や操作量、操作位置を検出する操作検出センサ26が取り付けられている。
操作検出センサ26は、検出結果としてアクセル踏込量(アクセル開度)、ステアリング操作量(操舵量)、ブレーキ踏込量、シフト位置、右左折方向等を車両制御部60に出力する。
駆動力装置30は、駆動力ECU(電子制御装置;Electronic Control Unit)と、エンジン・駆動モータを含む駆動源から構成される。駆動力装置30は、車両制御部60から入力される車両制御値に従って車両の走行駆動力(トルク)を生成し、トランスミッションを介して、あるいは直接的に車輪に伝達する。
操舵装置32は、EPS(電動パワーステアリングシステム)ECUと、EPS装置とから構成される。操舵装置32は、車両制御部60から入力される車両制御値に従って車輪(操舵輪)の向きを変更する。
制動装置34は、例えば、油圧式ブレーキを併用する電動サーボブレーキであって、ブレーキECUと、ブレーキアクチュエータとから構成される。制動装置34は、車両制御部60から入力される車両制御値に従って車輪を制動する。
報知装置36は、報知ECUと、表示装置と、音響装置とから構成される。報知装置36は、制御システム12(具体的には、後述するモード移行処理部80)から出力される報知指令に応じて、自動運転又は手動運転に関わる報知動作(後述するTORを含む)を行う。
ここで、自動運転スイッチ22が押される度に、「第1運転モード」→「第2運転モード」→「第3運転モード」→「第2運転モード」→「第1運転モード」に順次切り換わるように設定されている。
第1運転モードが選択されると、制御システム12は、自車両100を運転者122(図3A参照)による周辺監視が必要で、且つ、運転者122によるステアリングホイール120の把持が必要な第1運転状態に制御する。第2運転モードが選択されると、制御システム12は、運転者122による周辺監視が必要で、且つ、運転者122によるステアリングホイール120の把持が必要でない第2運転状態に制御する。第3運転モードが選択されると、制御システム12は、運転者122による周辺監視が不要で、且つ、運転者122によるステアリングホイール120の把持が必要でない第3運転状態に制御する。
第3運転モードは、運転者122が、操作デバイス24(具体的には、アクセルペダル、ステアリングホイール120及びブレーキペダル)の操作を行わない状態で、自車両100が制御システム12による制御下に走行する運転モードである。換言すれば、第3運転モードは、制御システム12が、逐次作成される行動計画に従って、駆動力装置30、操舵装置32、及び制動装置34の一部又は全部を制御する運転モードである。
なお、運転者122が、第3運転モード(第3運転状態)の実行中に操作デバイス24を用いた所定の操作を行うと、第3運転モードが自動的に解除されると共に、運転の自動化レベルが相対的に低い運転モード(例えば第2運転モード又は第1運転モード)に切り換わる。以下、第3運転モードから第2運転モード、あるいは第3運転モードから第1運転モード、あるいは第2運転モードから第1運転モードに移行させるために、運転者122が自動運転スイッチ22又は操作デバイス24を操作することを「オーバーライド操作」ともいう。現在の運転モードの情報は図示しない運転モードメモリに記憶される。
制御システム12は、1つ又は複数のECUにより構成され、上記した記憶装置46の他、各種機能実現部を備える。なお、機能実現部は、この実施の形態では、CPU(中央処理ユニット)が記憶装置46に記憶されているプログラムを実行することにより機能が実現されるソフトウエア機能部であるが、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路からなるハードウエア機能部により実現することもできる。
制御システム12は、記憶装置46及び車両制御部60の他、外界認識部62と、行動計画作成部64と、走行制御処理部66と、軌道生成部68と、情報取得部70と、を含んで構成される。
外界認識部62は、入力系装置群により入力された各種情報(例えば、外界センサ14からの外界情報)を用いて、車両の両側にあるレーンマーク(白線)を認識し、停止線・信号機の位置情報、又は走行可能領域を含む「静的」な外界認識情報を生成する。また、外界認識部62は、入力された各種情報を用いて、駐停車車両等の障害物、人・他車両等の交通参加者、又は信号機の灯色を含む「動的」な外界認識情報を生成する。
行動計画作成部64は、外界認識部62による認識結果に基づいて走行区間毎の行動計画(イベントの時系列)を作成し、必要に応じて行動計画を更新する。イベントの種類として、例えば、減速、加速、分岐、合流、レーンキープ、レーン変更、追い越しが挙げられる。ここで、「減速」「加速」は、車両を減速又は加速させるイベントである。「分岐」「合流」は、分岐地点又は合流地点にて車両を円滑に走行させるイベントである。「レーン変更」は、車両の走行レーンを変更させるイベントである。「追い越し」は、車両に前走車両を追い越させるイベントである。
また、「レーンキープ」は、走行レーンを逸脱しないように車両を走行させるイベントであり、走行態様との組み合わせによって細分化される。走行態様として、具体的には、定速走行、追従走行、減速走行、カーブ走行、あるいは障害物回避走行が含まれる。
軌道生成部68は、記憶装置46から読み出した地図情報44、予定走行経路情報48及び自車情報50を用いて、行動計画作成部64により作成された行動計画に従う走行軌道(目標挙動の時系列)を生成する。この走行軌道は、具体的には、位置、姿勢角、速度、加速度、曲率、ヨーレート、操舵角をデータ単位とする時系列データセットである。
情報取得部70は、車両の走行環境に関する条件(以下、環境条件)の判定処理に必要な情報を取得する。必要な情報には、具体例として、時間情報(例えば、現在時刻・時間帯・到着予想時刻)、地理情報(例えば、緯度・経度・標高・地形・高低差)、天候情報(例えば、天気・気温・湿度・予報情報)が挙げられる。
車両制御部60は、軌道生成部68により生成された走行軌道(目標挙動の時系列)に従って、車両を走行制御するための各々の車両制御値を決定する。そして、車両制御部60は、得られた各々の車両制御値を、駆動力装置30、操舵装置32、及び制動装置34に出力する。
一方、走行制御処理部66は、図2に示すように、モード移行処理部80と、ステアリングホイール相対移動制御部82とを有する。
モード移行処理部80は、運転モードの移行処理を行うと共に、ステアリングホイール相対移動制御部82、行動計画作成部64(図1参照)、報知装置36(図1参照)に向けて信号を出力する。モード移行処理部80は、走行環境取得部84、引継要求部86、引継要求地点設定部88、引継時間設定部90、運転難易度取得部92、運転者状態取得部94、引継操作部96を有する。
走行環境取得部84は、自車両100の走行環境を取得する。この走行環境には、外界認識部62による直近の認識結果、又は、情報取得部70からの取得情報(例えば、上記した時間情報・地理情報・天候情報)が含まれる。
引継要求部86は、運転者122に対して手動運転への引き継ぎを要求する要求動作を行う。これにより、報知装置36は、引継要求部86からの要求動作(報知指令)に応じて、運転者122に対してハンズオン要求や運転者122による運転への引き継ぎを行うべき旨を報知する。
引継要求地点設定部88は、自車両100の走行中に、予定走行経路情報48が示す自車両100の予定走行経路のうち、運転者122による手動運転への引継ぎ要求を行う可能性のある引継開始予定地点と、手動運転への引継完了を示す手動引継完了地点を設定する。
手動引継完了地点は、運転難易度が高い地点の手前に設定される。これにより、運転難易度が高い地点を、運転者122による手動運転により走行することが可能となる。運転難易度が高い地点としては、合流、分岐、レーン変更、交差点、渋滞等の地点や、高速道路の料金所(ETC(Electronic Toll Collection System)を含む)が挙げられる。
運転難易度取得部92は、自車両100の走行中に、手動引継完了地点以降の自車両100が走行する走行区間の運転難易度を取得する。運転難易度とは、手動運転時の周辺環境(逆光、霧、雨、夜等)、周辺車両状況(混雑、他車両の速度等)、道路環境(カーブ、傾斜、見通し等)等から指標値で評価する。
運転者状態取得部94は、運転者122の状態を監視し、車内カメラ28による運転者122の撮像データや、運転者122がステアリングホイール120に触れている等の各種センサからの検知信号等に基づいて、手動運転への引継ぎに迅速に移行できる状態かを指標化して数値判定する。例えば運転者122が周辺監視している場合、居眠りしている場合、携帯情報端末を操作している場合、読書している場合等を指標化して数値判定する。
ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報に基づいて、チルト機構110、テレスコピック機構112、シートスライド機構114、シートリクライニング機構116の少なくとも1つを駆動制御する。
現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第2運転モードであれば、ステアリングホイール相対移動制御部82は、例えば図3A及び図3Bに示すように、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第1段階だけ離れるように、上述した各種機構の少なくとも1つを駆動制御する。
同様に、現在の運転モードが第2運転モードで、モード移行情報が第3運転モードであれば、ステアリングホイール相対移動制御部82は、例えば図3B及び図3Cに示すように、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第2段階だけ離れるように、上述した各種機構の少なくとも1つを駆動制御する。
同様に、現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第3運転モードであれば、ステアリングホイール相対移動制御部82は、例えば図3A及び図3Cに示すように、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第3段階だけ離れるように、上述した各種機構の少なくとも1つを駆動制御する。
ここで、ステアリングホイール120が運転者122から第1段階、あるいは第2段階、あるいは第3段階だけ離れるとは、図3A~図6Cに示すように、各種機構に応じて異なる。
先ず、ステアリングホイール120が運転者122から第1段階だけ離れるとは、チルト機構110の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、図3Aに示すように、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を初期状態(第1運転モードの際の傾き)から、図3Bに示すように、上方に第1傾斜角Hθ1だけ回転駆動する。
テレスコピック機構112の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、図4Aに示すように、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を初期状態(第1運転モードの際の引き出し位置)から、図4Bに示すように、自車両100の前方に向かって第1離間距離Hd1だけ平行移動駆動する。
シートスライド機構114の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、図5Aに示すように、クッションシート126を初期状態(第1運転モードの際の位置)から、図5Bに示すように、自車両100の後方に向かって第1離間距離Sd1だけ平行移動駆動する。
シートリクライニング機構116の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、図6Aに示すように、シートバック128を初期状態(第1運転状態の際の傾き)から、図6Bに示すように、自車両100の後方に第1傾斜角Sθ1だけ回転駆動する。
次に、ステアリングホイール120が運転者122から第2段階だけ離れるとは、チルト機構110の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第2運転状態の際の傾き(図3B参照)から、図3Cに示すように、上方に第2傾斜角Hθ2だけ回転駆動する。ここで、第1傾斜角Hθ1と第2傾斜角Hθ2との関係は、Hθ1=Hθ2でもよいし、Hθ1>Hθ2でもよいし、Hθ1<Hθ2でもよい。もちろん、Hθ1=Hθ2=Hθ(予め設定された第1所定量)でもよい。あるいは、ステアリングコラム124の最大傾斜角をHθmaxとしたとき、Hθ1=Hθ2=Hθmax/2でもよい。
テレスコピック機構112の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第2運転状態の際の引き出し位置(図4B参照)から、図4Cに示すように、自車両100の前方に向かって第2離間距離Hd2だけ平行移動駆動する。第1離間距離Hd1と第2離間距離Hd2との関係は、Hd1=Hd2でもよいし、Hd1>Hd2でもよいし、Hd1<Hd2でもよい。もちろん、Hd1=Hd2=Hd(予め設定された第2所定量)でもよい。あるいは、ステアリングコラム124の最大引き出し量をHdmaxとしたとき、Hd1=Hd2=Hdmax/2でもよい。
シートスライド機構114の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、クッションシート126を第2運転状態の際の位置(図5B参照)から、図5Cに示すように、自車両100の後方に向かって第2離間距離Sd2だけ平行移動駆動する。第1離間距離Sd1と第2離間距離Sd2との関係は、Sd1=Sd2でもよいし、Sd1>Sd2でもよいし、Sd1<Sd2でもよい。もちろん、Sd1=Sd2=Sθ(予め設定された第3所定量)でもよい。あるいは、クッションシート126の最大移動量をSdmaxとしたとき、Sd1=Sd2=Sdmax/2でもよい。
シートリクライニング機構116の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、シートバック128を第2運転状態の際の傾き(図6B参照)から、図6Cに示すように、自車両100の後方に第2傾斜角Sθ2だけ回転駆動する。第1傾斜角Sθ1と第2傾斜角Sθ2との関係は、Sθ1=Sθ2でもよいし、Sθ1>Sθ2でもよいし、Sθ1<Sθ2でもよい。もちろん、Sθ1=Sθ2=Sθ(予め設定された第4所定量)でもよい。あるいは、シートバック128の最大傾斜角をSθmaxとしたとき、Sθ1=Sθ2=Sθmax/2でもよい。
次に、ステアリングホイール120が運転者122から第3段階だけ離れるとは、チルト機構110の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第1運転状態の際の傾き(図3A参照)から、図3Cに示すように、上方に第3傾斜角Hθ3(=第1傾斜角Hθ1+第2傾斜角Hθ2)だけ回転駆動する。
テレスコピック機構112の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第1運転状態の際の引き出し位置(図4A参照)から、図4Cに示すように、自車両100の前方に向かって第3離間距離Hd3(=第1離間距離Hd1+第2離間距離Hd2)だけ平行移動駆動する。
シートスライド機構114の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、クッションシート126を第1運転状態の際の位置(図5A参照)から、図5Cに示すように、自車両100の後方に向かって第3離間距離Sd3(=第1離間距離Sd1+第2離間距離Sd2)だけ平行移動駆動する。
シートリクライニング機構116の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、シートバック128を第1運転状態の際の傾き(図6A参照)から、図6Cに示すように、自車両100の後方に第3傾斜角Sθ3(=第1傾斜角Sθ1+第2傾斜角Sθ2)だけ回転駆動する。
上述したステアリングホイール120を運転者122から第1段階、第2段階あるいは第3段階に相対的に離間させるステアリングホイール相対移動制御部82は、制御の際に、運転者122が座るシートの位置を考慮して行うことが好ましい。
例えばクッションシート126が最も前方に位置し、シートリクライニング機構116が初期位置(自車両100の前方へも後方へも倒していない位置)の場合は、上記傾斜角や上記離間距離に対して補正を行わない。
そして、運転者122が自車両100に乗車してシートに着座する際、あるいは着座した際に実施されるクッションシート126の前後方向の移動調整に伴う移動量や、シートリクライニングの調整に伴う回転角に応じたシートバック128の前後方向の移動量に基づいて、上記傾斜角や上記離間距離に対して補正を行ってもよい。
例えばクッションシート126の前後方向の移動量が例えば自車両100の後方にΔS1であって、シートリクライニング機構116の調整に伴う回転角による後方への移動量がΔS2、チルト機構110によるステアリングホイール120の回転角に基づくステアリングホイール120の前方への移動量をΔHと想定したとき、ΔH-(ΔS1+ΔS2)=+Δhであれば、Δhに対応した回転角だけステアリングホイール120を上方に回転する。ΔH-(ΔS1+ΔS2)≦0であれば、チルト機構110によるステアリングホイール120の上方への回転駆動を実施しない。
これは、その他のテレスコピック機構112、シートスライド機構114、シートリクライニング機構116においても同様である。
また、複数の機構を組み合わせて、ステアリングホイール120の相対移動を行う場合は、複数の機構によるステアリングホイール120の前方への移動量をΔHと想定したとき、ΔH-(ΔS1+ΔS2)=+Δhであれば、Δhだけ複数の機構で前方に移動させる。ΔH-(ΔS1+ΔS2)≦0であれば、複数の機構によるステアリングホイール120の相対移動を実施しない。
一方、引継操作部96は、第3運転状態から第1運転状態、あるいは第2運転状態から第1運転状態への引継ぎ操作を行う。引継操作部96は、引継時間設定部90から遷移時間を取得し、この遷移時間内に上述した各種運転状態への引継ぎが完了するように運転者122を支援する。
例えばステアリングホイール相対移動制御部82は、上述したステアリングホイール120を運転者122から離間する方向に相対移動させる動作とは反対の移動動作、すなわち、ステアリングホイール120を運転者122に近づける方向に相対移動する動作を実施し、例えば運転者122に対して手動運転を促すTOR(表示、音声出力等)を行う。その後、運転者122によるオーバーライド操作に基づいて、操舵、加減速等に関する自動運転を解除する。
引継時間設定部90は、第3運転状態から第1運転状態への遷移時間T31に対して、第3運転状態から第2運転状態への遷移時間T32並びに第2運転状態から第1運転状態への遷移時間T21をそれぞれ短く設定する。
これは、上述したステアリングホイール相対移動制御部82によって、運転者122とステアリングホイール120の相対距離が第3運転状態では最も大きく、第1運転状態では最も短く設定され、第2運転状態ではその中間あたりの距離に設定されることから、運転者122がステアリングホイール120を把持可能な位置までステアリングホイール120を移動する時間を考慮したものである。
もちろん、チルト機構110、テレスコピック機構112、シートスライド機構114及びシートリクライニング機構116の各移動速度を、ステアリングホイール120の相対距離に応じて可変にできる場合は、上述した各種遷移時間を同じにしてもよいし、一部の遷移時間を同じにしてもよい。
また、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第2運転モードであって(第1運転モードから第2運転モードに移行する場合)、自車両100が駐車に移行する場合や、一定期間にわたって最大速度が低い場合、すなわち、自車両100の車速センサからの車速が一定期間にわたってしきい値以下の場合は、ステアリングホイール120を相対移動せずに、第1運転状態でのステアリングホイール位置を維持する。
また、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードが第1運転モードもしくは第2運転モードでのステアリングホイール120の相対移動制御の実施時に、運転難易度取得部92にて取得された運転難易度が、所定の指標値以上であれば、ステアリングホイール120の相対移動量を少なくする。
例えば現在の運転モードが第1運転モード又は第2運転モードで、モード移行情報が第3運転モードであれば、チルト機構110の場合、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第1運転状態の際の傾き(図3A参照)又は第2運転状態の際の傾き(図3B参照)から、上方に第3傾斜角Hθ3-Δθ又は第2傾斜角Hθ2-Δθ(図3C参照)だけ回転駆動する。同様に、現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第2運転モードであれば、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120のステアリングコラム124を第1運転状態の際の傾き(図3A参照)から、上方に第1傾斜角Hθ1-Δθ(図3B参照)だけ回転駆動する。これにより、ステアリングホイール120の相対移動後のステアリングホイール120の位置は、規定の相対移動と比べて、運転者122寄りに位置することとなる。
これは、テレスコピック機構112、シートスライド機構114及びシートリクライニング機構116においても同様であるため、その説明を省略する。
なお、上述したステアリングホイール120の相対移動制御(補正を含めた相対移動制御)は、運転者122の履歴に応じて実施してもよい。すなわち、ステアリングホイール相対移動制御部82は、例えば運転者122の第2運転状態もしくは第3運転状態での走行時間もしくは走行距離をデータとしてメモリに取得・蓄積する。そして、メモリに蓄積された走行時間が所定時間以上もしくは走行距離が所定距離以上であれば、自動運転に熟達した運転者であると認定し、上述したステアリングホイール120の相対移動制御を実施する。反対に、走行時間が所定時間以上でもなく、走行距離が所定距離以上でもなければ、上述したステアリングホイール120の相対移動制御を実施しない。つまり、走行時間が所定時間以上もしくは走行距離が所定距離以上にならない期間においては、ステアリングホイール120の相対移動制御が実施されないため、ステアリングホイール120の位置は、運転状態に関わらず、一定である。
もちろん、運転者122は様々な車両に乗車している場合もあることから、運転者122の識別情報に紐づく学習度合い、特に、運転者122の第2運転状態もしくは第3運転状態での走行時間もしくは走行距離をクラウド等から取得し、メモリに蓄積した当該自車両での走行時間もしくは走行距離を加えて、ステアリングホイール120の相対移動制御の実施、不実施を判定するようにしてもよい。
上述したステアリングホイール120の相対移動制御は、予定通りの通常遷移を行う場合と、通常遷移以外の特定遷移を行う場合とで、ステアリングホイール120の相対移動量もしくはステアリングホイール120の相対移動速度を変更してもよい。
予定通りの通常遷移とは、目的地に近づいたことによる第1運転モードへの遷移や、運転者122が自動運転をキャンセルしたことによる第1運転モードへの遷移等が挙げられる。通常遷移以外の特定遷移とは、例えば自車両100のシステム欠陥、システムの性能低下等に基づく第1運転モードへの遷移等が挙げられる。
また、上述したように、ステアリングホイール120の相対移動制御は、第1運転状態から第2運転状態あるいは第1運転状態から第3運転状態に移行する際等に実施される。しかし、運転者122によって手動でステアリングホイール120の位置が変更された場合は、ステアリングホイール120の位置をメモリに記憶してもよい。そして、それ以降、第1運転状態から第2運転状態あるいは第1運転状態から第3運転状態に移行する際に、メモリからステアリングホイール120の位置を読み出し、ステアリングホイール120がその位置に到達するように、ステアリングホイール120の相対移動制御を実施してもよい。もちろん、メモリにステアリングホイール120の位置を時系列に記憶して、運転者122にとって好ましいステアリングホイール120の位置を学習するようにしてもよい。
次に、上述した車両制御装置10の処理動作を図7~図13のフローチャートも参照しながら説明する。
先ず、図7のステップS1において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS2において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS3において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第1運転モードから第2運転モードへの移行かどうか、すなわち、現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第2運転モードであるか否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS3:YES)、ステップS4において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第1段階(上述したので重複記載を省略する)だけ離れるためのステアリングホイール120の相対移動量を設定する。
なお、運転者122が自車両100に乗車してクッションシート126の前後方向の移動調整や、シートリクライニングの調整を行った場合は、上述したように、ステアリングホイール相対移動制御部82は、これらの調整に伴う移動量(調整移動量)を考慮してステアリングホイール120の相対移動量を設定する。以下同様である。
一方、上記ステップS3での判別結果が否定であれば(ステップS3:NO)、ステップS5に進み、第2運転モードから第3運転モードへの移行かどうか、すなわち、現在の運転モードが第2運転モードで、モード移行情報が第3運転モードであるか否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS5:YES)、ステップS6に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第2段階(上述したので重複記載を省略する)だけ離れるためのステアリングホイール120の相対移動量を設定する。
上述したステップS5での判別結果が否定であれば(ステップS5:NO)、ステップS7に進み、第1運転モードから第3運転モードへの移行かどうか、すなわち、現在の運転モードが第1運転モードで、モード移行情報が第3運転モードであるか否かを判別する。判別結果が肯定であれば、ステップS8に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第3段階(上述したので重複記載を省略する)だけ離れるためのステアリングホイール120の相対移動量を設定する。
上記ステップS4、ステップS6あるいはステップS8での処理が終了した時点で、ステップS9に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、運転難易度取得部92で取得された運転難易度が所定の指標値以上であるか否かを判別する。運転難易度が所定の指標値以上であれば、ステップS10に進み、設定されたステアリングホイール120の相対移動量を少なくする。
上記ステップS10での処理が終了した段階、あるいは上記ステップS9において運転難易度が所定の指標値未満であると判別された場合は、次のステップS11に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、チルト機構110、テレスコピック機構112、シートスライド機構114及びシートリクライニング機構116のうち、少なくとも1つを駆動制御して、ステアリングホイール120を、設定された相対移動量だけ移動駆動する。
この段階で、あるいは、上記ステップS7での判別結果が否定であれば(ステップS7:NO)、一旦、ステアリングホイール120の相対移動処理が終了するが、運転モードが切り替わった段階で、再びステップS1からステアリングホイール120の相対移動処理が実施される。
次に、引継時間設定部90、引継操作部96及びステアリングホイール相対移動制御部82の連携動作について図8を参照しながら説明する。
先ず、図8のステップS101において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS102において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS103において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第3運転モードから第1運転モードへの移行かどうか、すなわち、現在の運転モードが第3運転モードで、モード移行情報が第1運転モードであるか否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS103:YES)、ステップS104に進み、引継時間設定部90は、第3運転状態から第1運転状態への遷移時間T31を設定する。
上記ステップS103での判別結果が否定であれば(ステップS103:NO)、ステップS105に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第2運転モードから第1運転モードへの移行かどうかを判別する。判別結果が肯定であれば、ステップS106に進み、引継時間設定部90は、第2運転状態から第1運転状態への遷移時間T21(<遷移時間T31)を設定する。
ステップS104あるいはステップS106での処理が終了した段階で、ステップS107に進み、引継操作部96は、第3運転状態から第1運転状態、あるいは第2運転状態から第1運転状態への引継ぎ操作を行う。引継操作部96は、引継時間設定部90から遷移時間を取得し、この遷移時間内に上述した各種運転状態への引継ぎが完了するように運転者122を支援する。
すなわち、ステップS108において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、遷移時間にわたって、ステアリングホイール120を運転者122に近づける方向に相対移動する動作を実施し、例えば運転者122に対して手動運転を促すTOR(表示、音声出力等)を行う。その後、運転者122によるオーバーライド操作に基づいて、操舵、加減速等に関する自動運転を解除する。その後、所定時間経過後にステップS101から処理を繰り返す。上記ステップS105での判別結果が否定であった場合も(ステップS105:NO)、所定時間経過後にステップS101から処理を繰り返す。
次に、ステアリングホイール相対移動制御部82での第1特定処理動作(ステアリングホイール120の相対移動の停止)について図9を参照しながら説明する。
先ず、ステップS201において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS202において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS203において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第1運転モードから第2運転モード又は第3運転モードへの移行か否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS203:YES)、ステップS204に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、外界認識部62等からの情報に基づいて、自車両100が駐車に移行する状態であるか、あるいは一定期間にわたって最大速度が低い状態であるかを判別する。
ステップS204での判別結果が肯定であれば(ステップS204:YES)、ステップS205に進み、ステアリングホイール120を相対移動せずに、第1運転モードのステアリングホイール位置を維持する。ステップS204での判別結果が否定であれば(ステップS204:NO)、ステップS206に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール位置が運転者122から第1段階又は第3段階だけ離れるように、上述した各種機構の少なくとも1つを駆動制御する。その後、所定時間経過後にステップS201から処理を繰り返す。上記ステップS204での判別結果が否定であった場合も(ステップS204:NO)、所定時間経過後にステップS201から処理を繰り返す。
次に、ステアリングホイール相対移動制御部82での第2特定処理動作(運転者122の履歴に基づく処理)について図10を参照しながら説明する。
先ず、ステップS301において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、運転者122の履歴を取得する。履歴としては、上述したように、運転者122の第2運転状態もしくは第3運転状態での走行時間もしくは走行距離、あるいは、運転者122の識別情報に紐づく学習度合いによる運転者122の第2運転状態もしくは第3運転状態での走行時間もしくは走行距離が挙げられる。
ステップS302において、運転者122の履歴(走行時間又は走行距離)が所定の走行時間又は所定の走行距離を超えているか否かを判別する。ステップS302での判別結果が肯定であれば(ステップS302:YES)、ステップS303に進み、上述したようなステアリングホイール相対移動制御部82によるステアリングホイール120の相対移動処理を実施する。
上記ステップS302での判別結果が否定であれば(ステップS302:NO)、ステップS304に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82によるステアリングホイール120の相対移動処理を実施しない。その後、所定時間経過後にステップS301から処理を繰り返す。
次に、ステアリングホイール相対移動制御部82での第3特定処理動作(通常遷移と特定遷移に基づく処理)について図11を参照しながら説明する。
先ず、図11のステップS401において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS402において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS403において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第3運転モードから第1運転モードへの移行か否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS403:YES)、ステップS404に進み、第3運転モードから第1運転モードへの通常遷移のためのステアリングホイール120の相対移動量あるいは相対移動速度を設定する。
その後、ステップS405において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、通常遷移以外の特定遷移であるか否かを判別する。この判別は、例えばシステムチェック結果がシステム欠陥やシステムの性能低下であるか否かで行われ、システムチェック結果がシステム欠陥やシステムの性能低下であれば特定遷移であると判別する。
ステップS405での判別結果が特定遷移である場合は、ステップS406に進み、第3運転モードから第1運転モードへの特定遷移のための相対移動量あるいは相対移動速度に変更する。すなわち、相対移動量を通常遷移の相対移動量よりも少なくしたり、相対移動速度を通常遷移の相対移動速度よりも速める。
一方、上記ステップS403での判別結果が否定であれば(ステップS403:NO)、ステップS407に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第2運転モードから第1運転モードへの移行か否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS407:YES)、ステップS408に進み、第2運転モードから第1運転モードへの通常遷移のためのステアリングホイール120の相対移動量あるいは相対移動速度を設定する。
その後、ステップS409において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、特定遷移であるか否かを判別する。判別結果が特定遷移である場合は、ステップS410に進み、第2運転モードから第1運転モードへの特定遷移のための相対移動量あるいは相対移動速度に変更する。すなわち、相対移動量を通常遷移の相対移動量よりも少なくしたり、相対移動速度を通常遷移の相対移動速度よりも速める。
そして、上記ステップS406での処理が終了した段階、あるいは上記ステップS405において特定遷移ではないと判別された場合、あるいは上記ステップS410での処理が終了した段階、あるいは上記ステップS409において特定遷移ではないと判別された場合は、次のステップS411に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、上述した各種機構のうち、少なくとも1つを駆動制御して、ステアリングホイール120を、設定された相対移動量だけ、設定された相対移動速度で移動駆動する。その後、所定時間経過後にステップS401から処理を繰り返す。上記ステップS407での判別結果が否定であった場合も(ステップS407:NO)、所定時間経過後にステップS401から処理を繰り返す。
次に、ステアリングホイール相対移動制御部82での第4特定処理動作(ステアリングホイール120の相対位置の強制変更に基づく処理)について図12を参照しながら説明する。
先ず、図12のステップS501において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS502において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS503において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第1運転モードから第2運転モードへの移行か否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS503:YES)、ステップS504において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第1段階だけ離れるためのステアリングホイール120の相対移動量を設定する。
上述したステップS503での判別結果が否定であれば(ステップS503:NO)、ステップS505に進み、第1運転モードから第3運転モードへの移行か否かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS505:YES)、ステップS506において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール120の位置が運転者122から第3段階だけ離れるためのステアリングホイール120の相対移動量を設定する。
ステップS504での処理あるいはステップS506での処理が終了した段階で、ステップS507に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、上述した各種機構のうち、少なくとも1つを駆動制御して、ステアリングホイール120を、設定された相対移動量だけ移動駆動する。
その後、ステップS508において、移動後のステアリングホイール120の相対位置が強制的に変更されたか否かを判別する。この判別は、チルト機構110によるステアリングコラム124の傾斜角、テレスコピック機構112によるステアリングコラム124の引き出し位置、シートスライド機構114によるクッションシート126のスライド位置、シートリクライニング機構116によるシートバック128の傾斜角のうち、いずれかが強制的に変更されたかどうかで行われる。
変更された場合、ステップS509に進み、変更後のステアリングホイール120の相対位置(傾斜角、引き出し位置、スライド位置等)をメモリに記憶する。その後、所定時間経過後にステップS501から処理を繰り返す。
そして、メモリに、変更後のステアリングホイール120の相対位置が記憶されると、ステアリングホイール相対移動制御部82での第4特定処理動作は以下のように変更される。
すなわち、図13のステップS601において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、現在の運転モードを取得する。
ステップS602において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、モード移行処理部80からのモード移行情報、すなわち、次に移行すべき運転モードの情報を取得する。
ステップS603及びステップS604において、ステアリングホイール相対移動制御部82は、第1運転モードから第2運転モードへの移行、あるいは第1運転モードから第3運転モードへの移行かを判別する。判別結果が肯定であれば(ステップS603:YES又はステップS604:YES)、次のステップS605に進み、メモリにステアリングホイール120の相対位置が記憶されているか否かを判別する。記憶されていれば(ステップS605:YES)、次のステップS606に進み、ステアリングホイール120の相対位置をメモリに記憶された相対位置に移動する。記憶されていなければ、ステップS607に進み、ステアリングホイール相対移動制御部82は、ステアリングホイール位置が運転者122から第1段階又は第3段階だけ離れるように、上述した各種機構の少なくとも1つを駆動制御する。その後、所定時間経過後にステップS601から処理を繰り返す。
このように、本実施の形態に係る車両制御装置10は、自車両100に設けられた外界認識部62と、外界認識部62の出力を元に、車両制御を行う走行制御装置66とを有する。走行制御装置66は、運転者122による周辺監視が必要で、且つ、運転者122によるステアリングホイール把持が必要な第1運転状態、運転者122による周辺監視が必要で、且つ、前記運転者122によるステアリングホイール把持が必要でない第2運転状態、運転者122による周辺監視が不要で、且つ、運転者122によるステアリングホイール把持が必要でない第3運転状態、とを制御可能である。そして、走行制御装置66は、第1運転状態に対して第2運転状態、第2運転状態に対して第3運転状態時に、ステアリングホイール120の位置と運転者122との離間距離を拡大するように、ステアリングホイール120の相対移動制御を実施する。
自動運転レベルに合わせて適切な位置にすることで、ハンズオン要求時やオーバーライド並びにテイクオーバーに対する最適な位置へ遷移させることが可能となる。例えば第2運転状態のときに中間位置にすることによるメリットは、ハンズオン要求やオーバーライド並びにテイクオーバーの頻度を考慮して、ハンズオンやオーバーライド並びにテイクオーバーが可能な位置に停めておくことができ、運転者122の自動運転に対する安心感を向上することが可能となる。
なお、「ステアリングホイール120の位置と運転者122との離間距離を拡大するように」とは、ステアリングホイール120がある位置(例えば運転者122の膝の位置)から上方に移動すること、運転者122が座るシートから自車両100の前方に向かって移動すること、ステアリングホイール120の径が小さくなること等が挙げられる。
本実施の形態において、第3運転状態から第1運転状態への遷移時間(TORからオーバーライドまでの時間)に対して、第2運転状態から第1運転状態への遷移時間を短く設定する。
これにより、遷移時間に合わせて、運転者122からステアリングホイール120までの相対距離を設定することができる。すなわち、遷移時間が長いほど、運転者122からステアリングホイール120までの相対距離を長くし、遷移時間が短いほど、運転者122からステアリングホイール120までの相対距離を短くすることができる。
本実施の形態において、第1運転状態から第2運転状態に遷移する際に、駐車あるいは最大速度が低い場合には、第1運転状態時のステアリングホイール位置を変更しない。
走行路での自動運転に対して、オートパーキング(AP)では運転者122への運転交代(オーバーライドやテイクオーバー)や、緊急回避等が考えられ、また、運転操作時間が短時間で済むため、第1運転状態時のステアリングホイール位置を変更しないことが好ましく、合理的である。
本実施の形態において、第1運転状態から前記第2運転状態へのステアリングホイール120の相対移動量、及び、第2運転状態から第3運転状態へのステアリングホイール120の相対移動量は予め設定された所定量である。
第1運転状態から第2運転状態へ遷移したときに、ステアリングホイール120が所定量だけ相対移動し、第2運転状態から第3運転状態へ遷移したときも、ステアリングホイール120が所定量だけ相対移動する。すなわち、誰が乗車しても同様のステアリングホイール120の相対移動となるため、ステアリングホイール120の相対移動に対して安心感を持たせることができる。
本実施の形態において、第3運転状態でのステアリングホイール120の位置を最大格納状態としたとき、第1運転状態でのステアリングホイール120の位置と最大格納状態との中間位置を、第2運転状態でのステアリングホイール120の位置に設定する。
第3運転状態でのステアリングホイール位置を最大格納状態とすることで、第3運転状態での運転者122への圧迫感を和らげることができ、空間的な開放感にあふれ、運転から解放されたという解放感にも浸れることとなる。
本実施の形態において、ステアリングホイール120の相対移動制御は、第2運転状態もしくは第3運転状態での走行時間もしくは走行距離もしくは運転者122の識別情報に紐づく学習度合い(走行時間、走行距離等)が所定以上(例えば50時間以上、例えば500km以上)である場合に実施し、走行時間もしくは走行距離もしくは運転者122の識別情報に紐づく学習度合いが所定以下である場合には実施しない。
自動運転に不慣れな場合、運転状態によってステアリングホイール120が相対移動すると、運転者122に不安感を持たせるおそれがある。そこで、自動運転に不慣れな場合は、ステアリングホイール120の相対移動制御を実施せずに、ステアリングホイール120の相対位置をオーバーライドやテイクオーバーし易い位置にすることで、自動運転に対する安心感が向上する。そして、自動運転に慣れた段階で、運転状態によるステアリングホイール120の相対移動を実施する。なお、運転者122の識別情報に紐づく学習度合いとは、1つの車両のほか、様々な車両での自動運転の学習時間(走行時間、走行距離等)の合計が挙げられる。
本実施の形態において、ステアリングホイール120の相対移動制御は、運転者122のシート位置に合わせて制御する。シート位置に合わせたステアリングホイール120の相対移動とすることで、ハンズオン要求時やオーバーライド時並びにテイクオーバー時に手が届かない等を回避することが可能となる。
本実施の形態において、第3運転状態から第2運転状態もしくは第1運転状態に遷移する際に、予定通りの通常遷移(目的地近く、運転者122によるキャンセル操作)を行う際と、通常遷移以外の特定遷移(システム失陥、性能低下等)を行う際とで、移動量もしくは移動速度を変更する。
正常、異常とで移動量もしくは移動速度を変更する(異常の場合、予め設定された移動量もしくは移動速度よりも大きくする)ことで、運転者122への運転交代(オーバーライドあるいはテイクオーバー)を速やかに実施することが可能となる。
本実施の形態において、第3運転状態もしくは第2運転状態でのステアリングホイール120の相対移動制御の実施時に、運転難易度を検出し、所定の条件に合致する場合には、ステアリングホイール120の相対移動量を少なくする。
第3運転状態から第2運転状態、もしくは第3運転状態から第2運転状態、もしくは第2運転状態から第1運転状態に遷移する際に、運転難易度が所定の指標値以上であれば、運転者122によるオーバーライドの可能性を考慮し、ステアリングホイール120の相対移動量を多くすることで、ステアリングホイール120を運転者122寄りに移動させることができる。これにより、オーバーライドする際の安心感が高まり、オーバーライドのし易さも向上する。
また、本実施の形態に係る車両制御装置10は、自車両100に設けられた外界認識部62と、外界認識部62の出力を元に、車両制御を行う走行制御装置66とを有する。走行制御装置66は、運転者122によるステアリングホイール把持が必要な第1運転状態、運転者122によるステアリングホイール把持が不要な第2運転状態、とを制御可能である。そして、第1運転状態に対して、第2運転状態時にステアリングホイール位置が運転者122から離れるようにステアリングホイール120の相対移動制御を実施し、第2運転状態にて、ステアリングホイール120の位置が変更された場合に、その位置を記憶し、再度、第1運転状態から第2運転状態へ遷移された場合に、ステアリングホイール120を記憶した位置に移動制御する。
自動運転の実施時にステアリングホイール120の位置を学習することで、運転者122にとってオーバーライドやテイクオーバーし易い位置にステアリングホイール120を位置させることができ、運転者122に安心感を持たせることができる。もちろん、運転者122によっては、第2運転状態であっても、いつでもオーバーライドやテイクオーバーできるように、第1運転状態でのステアリングホイール120の位置に維持したい場合もある。このような場合は、第2運転状態に遷移した際に、ステアリングホイール120の相対移動制御を停止することができ、不用意なステアリングホイール120の移動制御を抑制することが可能となる。
なお、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
10…車両制御装置 22…自動運転スイッチ
62…外界認識部 66…走行制御処理部
80…モード移行処理部
82…ステアリングホイール相対移動制御部
92…運転難易度取得部 96…引継操作部
110…チルト機構 112…テレスコピック機構
114…シートスライド機構 116…シートリクライニング機構
120…ステアリングホイール 122…運転者
124…ステアリングコラム 126…クッションシート
128…シートバック

Claims (8)

  1. 車両に設けられた外界認識手段と、
    前記外界認識手段の出力を元に、車両制御を行う走行制御装置とを有し、
    前記走行制御装置は、
    運転者による周辺監視が必要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要な第1運転状態、
    前記運転者による周辺監視が必要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要でない第2運転状態、
    前記運転者による周辺監視が不要で、且つ、前記運転者によるステアリングホイールの把持が必要でない第3運転状態、とを制御可能とし、
    前記第1運転状態に対して、前記第2運転状態、
    前記第2運転状態に対して、前記第3運転状態のときに、前記ステアリングホイールの位置と前記運転者との離間距離を拡大するように前記ステアリングホイールの相対移動制御を実施し、
    前記第3運転状態もしくは前記第2運転状態での前記ステアリングホイールの相対移動制御の実施時に、運転難易度を検出し、前記運転難易度が所定の条件に合致する場合には、前記ステアリングホイールの相対移動量を少なくすることを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1記載の車両制御装置において、
    前記第3運転状態から前記第1運転状態への遷移時間に対して、前記第2運転状態から前記第1運転状態への遷移時間を短く設定することを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両制御装置において、
    前記第1運転状態から前記第2運転状態に遷移する際に、駐車あるいは最大速度が低い場合には、
    前記第1運転状態時のステアリングホイールの位置を変更しないことを特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項1~3のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記第1運転状態から前記第2運転状態へのステアリングホイールの相対移動量及び、
    前記第2運転状態から前記第3運転状態へのステアリングホイールの相対移動量は予め設定された所定量であることを特徴とする車両制御装置。
  5. 請求項1~3のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記第3運転状態での前記ステアリングホイールの位置を最大格納状態としたとき、
    前記第1運転状態での前記ステアリングホイールの位置と前記最大格納状態との中間位置を、前記第2運転状態での前記ステアリングホイールの位置に設定することを特徴とする車両制御装置。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記ステアリングホイールの相対移動制御は、
    前記第2運転状態もしくは前記第3運転状態での走行時間もしくは走行距離もしくは前記運転者の識別情報に紐づく学習度合いが所定以上である場合に実施し、
    前記走行時間もしくは前記走行距離もしくは前記運転者の識別情報に紐づく学習度合いが所定以下である場合に実施しないことを特徴とする車両制御装置。
  7. 請求項1~6のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記ステアリングホイールの相対移動制御は、
    前記運転者のシート位置に合わせて制御することを特徴とする車両制御装置。
  8. 請求項1~7のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記第3運転状態から前記第2運転状態もしくは前記第1運転状態に遷移する際に、
    予定通りの通常遷移を行う際と、通常遷移以外の特定遷移を行う際とで、移動量もしくは移動速度を変更することを特徴とする車両制御装置。
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