JP2021154916A - スライド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】係合部材の過度な係合力によらず、意図せぬロック解除を回避することが可能なスライド装置を提供する。【解決手段】スライド装置1は、アッパーレール3をロアレール2に固定するためのロック機構20を備える。ロック機構20は、アッパーレールの内部においてロック位置と解除位置との間で変位する係合部材5と、係合部材5を解除位置からロック位置へ向けて付勢力を与える第1付勢部材11と、係合部材5にロック位置から解除位置へ移動させる操作部材7とを備えている。操作部材7は、係合部材5がロック位置にあるときに当該係合部材5の解除位置への移動を規制する移動規制部7cを備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、シートを前後方向にスライド自在に支持して前後方向における所望の位置にロックするスライド装置に関する。
従来より、自動車用シートなどにおいて、シートを前後方向にスライド自在に支持して前後方向における所望の位置にロックするスライド装置が広く用いられている。
このようなスライド装置は、例えば、特許文献1に記載されているような構造を有している。このスライド装置は、シートの前後方向に沿って自動車の床面に固定されるロアレールと、シート側に固定され、ロアレールに前後方向に移動自在に案内されるアッパーレールとを備える。ロアレールは、その長手方向に沿って並ぶ複数のロック孔を有する。
このスライド装置は、アッパーレールを所望の位置でロックするために、スライドロック機構を備える。スライドロック機構は、係合部材としてのロック孔に噛合可能なロック歯が形成されたロックツース(下記特許文献1のロックプレートに相当)と、ロック歯をロック孔に噛合させる方向にロックツースを付勢するバネ部材と、ロックツースをロック解除方向へ移動させるロック解除レバーとを有する。
このスライド装置では、ロックツースは、操作前の状態では、バネ部材の付勢力によってロック歯がロック孔に噛合するロック位置を維持しているが、ロック解除レバーを操作することにより、バネ部材の付勢力に抗しながらロックツースをロック解除方向へ移動させてロック解除することが可能である。
特開2013−100067号公報
上記のように特許文献1記載のスライド装置では、ロックツースのロック歯がロアレール側のロック孔に嵌合することによってアッパーレールおよび当該アッパーレールに固定されるシートを所定の位置にロックすることが可能であるが、確実にロックを保証するものではなく、ロック解除レバーに操作力を与えていないにも関わらず意図せぬロック解除(例えば、車両走行中の縦揺れなどによる意図せぬロック解除など)が発生するおそれがある。
一方、係合部材としてのロックツースの係合力(ロック力)を向上することを目的としてロック歯とロック孔との間の摩擦力を確保するために、ロック歯のクサビ角度を浅くする(すなわち、ロック歯の両側縁を平行に近づけてロック歯を略矩形形状にする)ことが考えられる。しかし、ロック歯のクサビ角度を浅くすれば、ロック歯のロック孔への食い付きが良すぎる(すなわち、過度な係合力)による操作感への悪影響や、場合によってはロック解除の操作不良を引き起こすおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、係合部材の過度な係合力によらず、意図せぬロック解除を回避することが可能なスライド装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のスライド装置は、シートを前後方向にスライド自在に支持して当該前後方向における所望の位置にロックするスライド装置であって、 シートが設置される設置面に固定されるロアレールと、シートに固定される部分を有し、前記ロアレールによって前後方向に移動自在に案内されるアッパーレールと、前記アッパーレールを前記ロアレールにロックするためのロック機構とを備え、前記ロアレールは、その長手方向に沿って並ぶ複数の被係合部を有しており、前記ロック機構は、前記ロアレールの複数の被係合部のうちから選択される少なくとも1つに係合可能な係合部を有し、前記係合部が前記被係合部に係合して前記アッパーレールの移動を規制するロック位置と当該ロックを解除する解除位置との間で変位する係合部材と、前記係合部材を前記解除位置から前記ロック位置へ向けて付勢力を与える第1付勢部材と、操作力の入力を受けることにより、前記係合部材を前記ロック位置から前記解除位置へ移動させる操作部材と、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材の前記解除位置への移動を規制する移動規制部とを備えていることを特徴とする。
なお、本発明でいう「ロック」とは、シートまたはアッパーレールを動けないように固定することを意味する。
上記の構成によれば、アッパーレールをロアレールにロックするためのロック機構は、係合部材および操作部材を有している。係合部材は、係合部がロアレールの被係合部に係合してアッパーレールの移動を規制するロック位置と当該ロックを解除する解除位置との間で変位可能である。係合部材は、第1付勢部材によってロック位置に向けて付勢力を受けており、通常はロック位置に保持されているが、操作部材が操作力の入力を受けて係合部材にロック位置から解除位置へ移動させることにより、第1付勢部材の付勢力に抗しながら係合部材のロック解除をすることが可能である。上記の構成では、スライド装置は、係合部材がロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材の解除位置への移動を規制する移動規制部を備えている。したがって、係合部材がロック位置にあるときには、移動規制部によって、当該係合部材の解除位置への移動を規制することが可能である。これにより、係合部材の係合部の係合力を過度に上げなくても意図せぬロック解除を回避することが可能である。
ここで、「意図せぬロック解除」とは、操作者が、操作部材から係合部材へ操作力を与えていないにもかかわらず、係合部材がロック位置から解除位置へ移行するロックオフが発生してしまう現象をいう。このような「意図せぬロック解除」は、例えば、車両走行中に大きな縦揺れがあった場合、または着座者が前後に体をゆすった場合、またはロック機構への異物混入などによって発生する場合などで発生すると考えられる。
上記のスライド装置において、前記操作部材は、前記移動規制部を備えているのが好ましい。これにより、スライド装置の構成が簡単になり、製造コストや重量の増大を抑制することが可能である。
前記係合部材が前記アッパーレールの内部において前記前後方向と直交するシートの幅方向に延びる第1の回転軸を回転中心として前記ロック位置と前記解除位置との間で揺動自在に変位し、前記操作部材は、前記アッパーレールの内部において前記幅方向に延びる第2の回転軸を回転中心として、前記係合部材に前記操作力を与える第1方向と当該第1方向と反対向きの第2方向とに揺動自在に支持された本体部と、前記移動規制部として前記本体部に設けられた第1突起部とを備えており、前記第1突起部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して前記解除位置への移動方向側に配置されるのが好ましい。
かかる構成では、操作部材は、係合部材に操作力を与える本体部に移動規制部としての第1突起部を備えていることにより、操作部材の構成が簡単であり、本体部および第1突起部を一体形成することが可能である。その結果、スライド装置の製造コストや重量の増大をさらに抑制することが可能である。また、操作部材の第1突起部は、係合部材がロック位置にあるときに操作力が操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して解除位置への移動方向側に配置されているので、当該係合部材がロック位置から解除位置へ移動しようとしても第1突起部が係合部材に当接することにより、当該解除位置への移動を規制することが可能である。
上記のスライド装置において、前記係合部材は、当該係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、前記操作力を受けない状態で前記解除位置へ向けて移動した場合に前記第1突起部に当接可能な位置に配置された第2突起部を有するのが好ましい。
これにより、係合部材が操作力を受けない状態で解除位置へ移動しようとしたときには、係合部材の第2突起部が操作部材の第1突起部に当接することにより、係合部材の解除位置への移動を規制し、簡単な構成でありながら意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
上記のスライド装置において、前記第1突起部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該第1突起部と前記第2突起部との間に隙間を有することが可能な位置に配置されているのが好ましい。
この構成により、係合部材がロック位置にあるときには第1突起部および第2突起部が隙間の分だけ離間することによってこれらの突起部が常時接触して劣化することを防ぐことが可能である。一方、係合部材が操作力を受けない状態で解除位置へ移動する場合に第2突起部が隙間の分だけ移動して第1突起部に当接することにより、係合部材の解除位置への移動を規制するので、意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
上記のスライド装置において、前記操作部材は、前記係合部材が前記ロック位置にある状態で前記本体部が前記第2方向に回転したときに所定の回転角度で当該本体部の回転を規制する第1の回転抑制ストッパーをさらに備えるのが好ましい。
この構成により、第1の回転抑制ストッパーにより、操作部材の本体部が係合部材に操作力を与える第1方向と反対向きの第2方向に回転したときに、所定の回転角度で本体部の回転を規制するので、操作部材の過度の回転を防止する。
上記のスライド装置において、前記操作部材は、前記本体部が前記第1方向に回転したときに所定の回転角度で当該本体部の回転を規制する第2の回転抑制ストッパーをさらに備えるのが好ましい。
これにより、操作部材の本体部が係合部材に操作力を与える第1方向に回転したときに、操作部材の過度の回転を防止することが可能である。
上記のスライド装置において、前記第2の回転軸に沿って延び、前記操作部材とともに当該第2の回転軸を回転中心として回転する操作シャフトをさらに備えており、前記本体部は、前記操作シャフトが嵌合可能な嵌合孔を有し、前記操作シャフトは、前記嵌合孔に嵌合することによって前記本体部と連結し、前記操作シャフトの先端には、テーパ部が形成されているのが好ましい。
かかる構成では、操作部材とともに回転する操作シャフトを備えた構成において、操作シャフトは、操作部材の本体部の嵌合孔に嵌合することによって当該本体部と連結している。この操作シャフトの先端には、テーパ部が形成されているので、操作シャフトを本体部の嵌合孔に挿入させる際に当該嵌合孔の開口縁に引っかかることなく、円滑に当該嵌合孔に挿入させることが可能である。したがって、スライド装置における組立て作業性が向上する。
上記のスライド装置において、前記操作部材の前記本体部を前記第2方向に付勢する第2付勢部材をさらに備えており、前記操作シャフトには、前記第2付勢部材が係合して前記操作シャフトと前記第2付勢部材との前記操作シャフトの長手方向における相対変位を規制する凹部が形成されているのが好ましい。
上記の構成では、操作部材の本体部を操作部材の本体部が係合部材に操作力を与える第1方向と反対向きの第2方向に付勢する第2付勢部材をさらに備えた構成において、操作シャフトには、第2付勢部材が係合して前記操作シャフトと前記第2付勢部材との前記操作シャフトの長手方向における相対変位を規制する凹部が形成されている。操作シャフトの凹部に第2付勢部材が係合することにより、当該第2付勢部材が抜け止めとして機能して、操作シャフトが本体部の嵌合孔から離脱することを防止することが可能である。
上記のスライド装置において、前記係合部材が前記アッパーレールの内部において前記前後方向と直交するシートの幅方向に延びる第1の回転軸を回転中心として前記ロック位置と前記解除位置との間で揺動自在に変位し、前記操作部材は、前記アッパーレールの内部において前記幅方向に延びる第2の回転軸を回転中心として、前記係合部材に前記操作力を与える第1方向と当該第1方向と反対向きの第2方向とに揺動自在に支持された本体部と、前記本体部に設けられ、前記本体部が前記第1方向へ揺動したときに前記係合部材を前記解除位置へ移動する方向に押圧する押圧片とを有し、前記移動規制部は、前記係合部材に当接可能な当接部を有し、前記当接部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して前記解除位置への移動方向側に当接可能な当接位置に配置され、一方、前記操作部材を前記第1方向に揺動させたときに、前記押圧片が前記係合部材とともに前記当接部を押圧することにより、前記当接部は前記当接位置から、前記係合部材に対して前記解除位置への移動方向側から退避した退避位置へ移動するのが好ましい。
上記の構成によれば、移動規制部は、係合部材に当接可能な当接部を有している。この当接部は、係合部材がロック位置にあるときに操作力が操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して解除位置への移動方向側に当接可能な当接位置に配置されている。したがって、係合部材がロック位置にあるときには、係合部材が解除位置へ移動しようとしても当接部に当接することによって、係合部材の解除位置への移動を規制することが可能である。これにより、係合部材の係合部の係合力を過度に上げなくても意図せぬロック解除を回避することが可能である。一方、操作部材を第1方向に揺動させたときには、押圧片が係合部材とともに当接部を押圧することにより、当接部は当接位置から、係合部材に対して解除位置への移動方向側から退避した退避位置へ移動して、係合部材の移動規制を確実に解除することが可能である。これにより、操作部材を第1方向へ揺動したときには、押圧片による係合部材への押圧力によって、係合部材を解除位置へ確実に移動させることが可能である。
上記のスライド装置において、前記当接部は、前記シートの幅方向に延びる形状をしており、前記当接部が前記当接位置にあるときに前記当接部における前記シートの幅方向の両端部に係合して、前記当接部を前記当接位置に保持する保持部をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成では、当接部が当接位置にあるときには、保持部が当接部におけるシートの幅方向の両端部に係合することにより、当接部を当接位置に確実に保持することが可能である。また、保持部が当接部の両端部に係合することにより、当接部を当接位置にばらつきを抑えて位置決めすることが可能である。
上記のスライド装置において、前記移動規制部は、前記当接部を前記退避位置から前記当接位置へ向けて付勢する付勢部をさらに備えているのが好ましい。
かかる構成では、付勢部が当接部を退避位置から当接位置へ向けて付勢するので、操作力が操作部材に入力されない状態、すなわち、押圧片が当接部を押圧していない状態では、当接部は当接位置に確実に維持される。
上記のスライド装置において、前記当接部および前記付勢部は、一体形成されて1つのバネを構成するのが好ましい。
かかる構成では、移動規制部を構成する部品の点数を低減することが可能であり、スライド装置の小型化および製造コストの低減が可能になる。
上記のスライド装置において、前記係合部材は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力された状態のときに、前記バネに当接しないで前記押圧片に直接当接可能な位置まで延長した被当接部をさらに有しているのが好ましい。
かかる構成では、ロック解除の操作力がバネを介さずに、操作部材の押圧片から係合部材の延長した被当接部へ直接伝達されるので、係合部材へ操作力の伝達を確実に行うことができるととともにバネの性能の劣化を抑制することが可能である。
上記のスライド装置において、前記当接部は、前記操作部材が前記第1方向へ揺動したときに前記押圧片が前記当接部を介して前記係合部材を前記解除位置へ向けて押圧することができるように、前記押圧片と前記係合部材との間に配置されているのが好ましい。
かかる構成では、操作部材が第1方向へ揺動したときに押圧片が当接部を押圧するとともに、当接部を介して係合部材を解除位置へ向けて押圧して解除位置へ移動させることが可能である。したがって、押圧片による当接部への押圧力を利用して係合部材を押圧することが可能であり、押圧力の伝達経路が1つになることにより力の分散を抑えることが可能になる。その結果、操作部材へ与える操作力を低減することが可能になる。
上記のスライド装置において、前記移動規制部と前記操作部材とが一体に形成されているのが好ましい。
かかる構成では、移動規制部と操作部材とが一体に形成されていることにより、移動規制部と操作部材との部品間の位置ずれなどが生じなくなり、係合部材のロック時におけるロック解除回避機能のばらつきをさらに低減することが可能である。
上記のスライド装置において、前記係合部材は、当該係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、前記解除位置へ向けて移動した場合に前記当接部に当接可能な位置に配置された当接突起部を有するのが好ましい。
かかる構成では、係合部材が操作力を受けない状態で解除位置へ移動しようとしたときには、係合部材の当接突起部が移動規制部の当接部に当接することにより、係合部材の解除位置への移動を規制し、簡単な構成でありながら意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
本発明のスライド装置によれば、係合部材の過度な係合力によらず、意図せぬロック解除を回避することができる。
本発明の第1実施形態に係るスライド装置の全体斜視図である。 図1のアッパーレール内部のロックツースおよびレバープレートを示す一部切欠斜視図である。 図2のロックツースおよびレバープレートの拡大斜視図である。 図3のレバープレートを回転自在に支持する構成部分の分解斜視図である。 図3のレバープレート、レバースプリング、および操作シャフトを組み合わせた状態を示す斜視図である。 図3のロックツースがロック位置にある状態を示す断面説明図である。 図3のロックツースがロック位置にある状態におけるレバープレート側の第1ロック用突起およびロックツース側の第2ロック用突起付近の拡大図である。 図3の操作シャフトをアッパーレールおよびレバープレートの貫通孔に挿入する前の状態を示す断面説明図である。 図3の操作シャフトをアッパーレールおよびレバープレートの貫通孔に挿入完了し、操作シャフトの凹部にレバースプリングのコイル部分が嵌合している状態を示す断面説明図である。 本発明の第2実施形態に係るスライド装置の分解斜視図である。 図10のロック機構の分解斜視図である。 図1のアッパーレール内部におけるロック位置のロックツースに当接可能な当接部を備えたストッパースプリングおよびその周辺を示す拡大斜視図である。 図10のスライド装置を組み立てた状態の矢視P図である。 図10のロックツースがロック位置にある状態を示す断面説明図である。 図14のXV−XV線断面図である。 図14のロックツースがロック位置から解除位置へ移動する状態を示す断面説明図である。 本発明の第2実施形態の変形例に係るスライド装置であって、ロックツースのロック解除用突起が延長した形態を示す断面説明図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明のスライド装置の好ましい実施形態について詳述する。
(第1実施形態)
第1実施形態に係るスライド装置1は、図1に示されるように、例えば、自動車用シートとして用いられるシートSを当該シートSの前後方向Xにスライド自在に支持して当該前後方向Xにおける所望の位置にロックする構成を有する。
具体的には、スライド装置1は、一対のロアレール2と、一対のアッパーレール3と、一対のアッパーレール3のそれぞれ内側に設けられ、アッパーレール3のスライドをロックするためのロック機構20(図2〜3参照)と、ロック機構20のロックを解除する操作レバー4とを備えている。
一対のロアレール2は、前後方向Xに沿ってシートSが設置される設置面である自動車の床面Fに互いに離間して固定されている。
各ロアレール2の底面には、図6に示される複数の係合孔2a(被係合部)が形成されている。複数の係合孔2aは、ロアレール2の長手方向(すなわち前後方向X)に沿って等間隔に並ぶように多数配置されている。
アッパーレール3は、シートSに固定される部分(例えば上側に突出するスタッドボルトなど)を有する。アッパーレール3は、ロアレール2によって前後方向Xに移動自在に案内される。
アッパーレール3の側壁には、後述する操作シャフト8が挿入される貫通孔3aが形成されている。
ロック機構20は、図2〜6に示されるように、アッパーレール3をロアレール2にロックする機能を有するように構成されている。
ロック機構20は、具体的には、ロックツース5(係合部材)と、ロックツース5を揺動自在に支持する支持シャフト6と、レバープレート7(操作部材)と、レバープレート7を回転操作するための操作シャフト8と、ロックツース5をロック方向(図6の矢印B方向)へ付勢するロックスプリング11(第1付勢部材)と、レバープレート7をロックツース5から離間する方向(図5の第2方向II)に回転付勢するレバースプリング12(第2付勢部材)とを備えている。
ロックツース5は、図2〜4に示されるように、ロアレール2の複数の係合孔2aのうちから選択される少なくとも1つに係合可能な複数のロック歯5bを有する細長い板状の部材である。
具体的には、ロックツース5は、ロックツース5の本体部5aの先端から中央付近までの部分の下端には、複数のロック歯5bが下方に突設されている。複数のロック歯5bは、ロアレール2の複数の係合孔2aのうちから選択される少なくとも1つに係合可能な係合部を構成している。なお、ロック歯5bは、少なくとも1本あればロアレール2の係合孔2aに係合する係合部としての機能を奏することが可能である。
ロックツース5は、支持シャフト6が挿入される軸孔5cを有する。ロックツース5は、図3〜4に示されるホルダ10の一対の対向壁10aの間の空間に配置され、当該軸孔5cに挿入された支持シャフト6を回転中心として揺動自在に支持シャフト6に支持されている。支持シャフト6(具体的には、図4の右側のメイン部分6a)は、シートSの幅方向Yに延びる第1の回転軸S1に沿って延びるように、ホルダ10の一対の対向壁10aを貫通した状態で配置されている。ロックツース5のロック歯5bは、ホルダ10の底壁10bに形成された貫通孔10cを介してホルダ10の下方に突出することが可能である。
これにより、ロックツース5は、図2〜4に示されるように、支持シャフト6に回転自在に支持されることにより、アッパーレール3の内部において第1の回転軸S1を回転中心として、ロック歯5bが係合孔2aに係合してアッパーレール3の移動を規制するロック位置(図6のロックツース5の位置)と当該ロックを解除する解除位置(図6のロックツース5が矢印A方向に移動してロック歯5bが係合孔2aから外れている位置)との間で揺動自在に上記の支持シャフト6によって支持される。
また、ロックツース5は、図4および図6に示されるように、軸孔5cを挟んでロック歯5bが設けられた部分とは反対側において、ロック歯5bと係合孔2aとの係合が解除するロック解除方向(図6の矢印A方向)へ揺動させる操作力をレバープレート7から受けるロック解除用突起部5dを有する。さらに、ロックツース5は、ロック解除用突起部5dから離間した位置において軸孔5cの上方付近に延びる後述の第2ロック用突起部5eを有する。
ロックスプリング11は、ロックツース5を解除位置から図6のロック位置へ向けて矢印B方向に付勢力を与える部材である。具体的には、図4に示されるように、ロックスプリング11は、ロックツース5に対してロック歯5bが係合孔2aに係合するロック方向(図6の矢印Bの方向)への回転付勢力を与えるねじりコイルばねによって構成されている。ロックスプリング11のコイル部分11aは、支持シャフト6の基端部6bに係止され、フランジ6cによって支持シャフト6の軸方向への移動が規制されている。ロックスプリング11の一方の端部11cは、ホルダ10に下側から当接して回転が規制され、他方の端部11bはロックツース5のロック解除用突起部5dに下側から当接して、ロック解除用突起部5dを押し上げる方向(図6の矢印B方向)へ回転付勢力を与える。このロックスプリング11によって、ロックツース5に対してロック歯5bが係合孔2aに係合する方向(図6の矢印B方向)への回転付勢力を与えることが可能である。
レバープレート7は、操作力の入力を受けることにより、ロックツース5を図6のロック位置から解除位置へ矢印A方向に移動させる部材である。具体的には、図5〜7に示されるように、レバープレート7は、嵌合孔7bを有する本体部7aと、第1ロック用突起部7c(第1突起部)と、第1の回転抑制ストッパー7dと、第2の回転抑制ストッパー7eとを備えている。
本体部7aは、図5および図8〜9に示されるように、延在方向に略垂直な断面が略U字形状をしており、一対の対向壁には、略矩形形状の嵌合孔7bがそれぞれ形成されている。一対の嵌合孔7bには、延在方向に略垂直な断面が略矩形形状である操作シャフト8が嵌合している。操作シャフト8は、第2の回転軸S2に沿って延びるとともに当該第2の回転軸S2を回転中心として回転する軸であり、アッパーレール3の側壁の貫通孔3a(図1および図8〜9)を通してアッパーレール3の外部に延びている。
本体部7aは、アッパーレール3の内部において、当該アッパーレール3内部の図示しないホルダなどによって、第2の回転軸S2を回転中心として、ロックツース5に操作力を与える第1方向Iと当該第1方向Iと反対向きの第2方向II(図3参照)とに揺動自在に支持されている。なお、レバープレート7の本体部7aを覆うホルダについては、ホルダ10と別個のものとしているが、ホルダ10と一体化したものであってもよい。つまり、1つのホルダによって、ロックツース5およびレバープレート7を覆うようにしてもよい。ホルダを1つにした場合、当該ホルダに、ロックツース5およびレバープレート7両方の回転軸(支持シャフト6および操作シャフト8)が回転自在に支持される。ロックツース5およびレバープレート7それぞれに別個のホルダを設ける場合と比較して、ホルダを1つにした方が、組み付け誤差(ロックツース5とレバープレート7との相対的な位置のズレ)を抑えることができる。
第1ロック用突起部7cは、移動規制部として本体部7aの先端側端部(すなわち、嵌合孔7bから遠い側の端部(図5における右側の端部)に設けられている。
第1ロック用突起部7cは、図6に示されるように、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該ロックツース5の第2ロック用突起部5eに対して解除位置への移動方向(図6の矢印A方向)側に配置される。
言い換えれば、第2ロック用突起部5e(第2突起部)は、図4、図6〜7に示されるように、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、解除位置へ向けて矢印A方向へ移動した場合に第1ロック用突起部7cに当接可能な位置に配置されている。
第1ロック用突起部7cは、上記のように配置されていることにより、ロックツース5が図6のロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該ロックツース5が解除位置へ移動(図6の矢印A方向へ移動)しようとしても、ロックツース5の第2ロック用突起部5eと当接することにより、当該ロックツース5の解除位置への移動を規制する移動規制部として機能することが可能である。
第1実施形態では、第1ロック用突起部7cは、図6〜7に示されるように、ロックツース5がロック位置にある状態では、当該第1ロック用突起部7c(とくにその先端7c1)と第2ロック用突起部5eとの間に隙間tを有することが可能な位置に配置されており、これら第1ロック用突起部7cと第2ロック用突起部5eとが常時接触することを回避している。
隙間tは、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力を受けない状態で解除位置へ向けて移動する場合に第1ロック用突起部7cと第2ロック用突起部5eとが当接することによってロックツース5がロック位置に維持することが可能な大きさに設定されている。
ロックツース5が操作力を受けないで跳ね上がった際に、最も大きく移動するロック歯5bは、ロックツース5の一番先頭のロック歯5b1(図3参照)である。そこで、上記の隙間tは、この先頭のロック歯5b1がロアレール2の係合孔2aから抜けない程度の微小な隙間に設定される。このような観点から、上記の隙間tは、0.1〜1mm程度の微小な隙間に設定される。
第1の回転抑制ストッパー7dは、図5に示されるように、本体部7aの上面から上方に突出する突起などによって構成されている。第1の回転抑制ストッパー7dは、ロックツース5がロック位置にある状態において、本体部7aが第2方向IIに回転したときに、アッパーレール3の天壁3b(図8〜9参照)に当接することにより、過度の回転を防止するために、所定の回転角度で当該本体部7aの回転を規制することが可能である。なお、隙間t(図6〜7参照)は、レバープレート7の第1ロック用突起部7cの長さや形状、また/およびロックツース5の第2ロック用突起部5eの長さや形状を調整することによって実現する。
第2の回転抑制ストッパー7eは、図5に示されるように、レバープレート7における第1ロック用突起部7cが設けられた側と反対側の端部から斜め上方に突出する突起などによって構成されている。第2の回転抑制ストッパー7eは、本体部7aが第1方向Iに回転したときに、アッパーレール3の天壁3b(図8〜9参照)に当接することにより、過度の回転を防止するために、所定の回転角度で本体部7aの回転を規制する。また、第1ロック用突起部7cとロックツース5との接触の回避については、第1ロック用突起部7cの長さや形状、また/およびロックツース5の長さや形状を調整することによって実現する。これにより、第1ロック用突起部7cとロックツース5との接触を回避し、第1ロック用突起部7cの曲げや破損を防止することが可能である。
図3、図5、図8〜9に示されるように、第1実施形態の操作シャフト8の先端には、テーパ部8a(誘い)が形成されているので、レバープレート7の嵌合孔7bに嵌合する際に容易に挿入することが可能である。
レバースプリング12(第2付勢部材)は、図5および図8〜9に示されるように、レバープレート7の本体部7aを第2方向IIに回転付勢するねじりコイルばねであり、コイル部分12aと、一対の端部12b、12cとを有する。コイル部分12aには、操作シャフト8が挿入されている。なお、ロックスプリング11およびレバースプリング12は、ねじりコイルばね以外のばね(例えば、板ばね)であってもよい。すなわち、ロックスプリング11およびレバースプリング12は、上述した回転付勢力を発生するものであればよい。
操作シャフト8には、レバースプリング12が係合する凹部8bが形成されている。したがって、図8〜9に示されるように、操作シャフト8がレバープレート7の嵌合孔7bおよびレバースプリング12のコイル部分12aに挿入されることにより、当該コイル部分12aが操作シャフト8の凹部8bに嵌合する。これにより、操作シャフト8がレバープレート7から脱落することを防止することが可能である。
レバースプリング12の一方の端部12bは、アッパーレール3の天壁3b(図8〜9参照)の下面に当接した状態で上方への移動が規制され、他方の端部12cは、レバープレート7の本体部7aの側面に設けられた穴(図示略)を介して本体部7aの外に飛び出し、本体部7aの底面に下側から当接している。あるいは、他方の端部12cは、上述したように本体部7aの底面に当接するのではなく、本体部7aの側面に設けられた穴(図示略)の内周面に、他方の端部12cの周面が当接するようにしてもよい。これにより、レバースプリング12は、レバープレート7を第2方向IIに常時回転付勢する。
図1に示されるように、操作レバー4は、シートSの前方側端部の下方に位置するように幅方向Yに延びるように配置されている。操作レバー4は、その両端部においてアッパーレール3の外部に突出する操作シャフト8に固定されている。操作者が操作レバー4を上方へ揺動させることにより、操作シャフト8およびそれに連結されたレバープレート7を第1方向Iへ回転操作することが可能である。
上記のように構成されたスライド装置1では、図3に示されるアッパーレール3の位置をロック機構20によってロックした状態では、図6に示されるように、ロックツース5は、ロックスプリング11(図4参照)からロック解除用突起部5dが押し上げられる方向、すなわち、ロックツース5のロック歯5bがロアレール2の係合孔2aに係合する方向(図6における矢印B方向)へ回転付勢力を受けている。これにより、ロックツース5のロック歯5bがロアレール2の係合孔2aに係合した状態が維持され、アッパーレール3およびそれに固定されたシートSの前後方向Xへの移動が禁止される。
一方、ロック機構20のロックを解除する場合には、操作レバー4を手で引き上げる操作をする。これにより、操作レバー4が上方へ揺動するとともに、操作レバー4に連結された操作シャフト8およびそれに連結されたレバープレート7を第2の回転軸S2を回転中心として第1方向I(図3および図5参照)へ回転させる。
このとき、図5〜6に示されるように、レバープレート7の本体部7aは、ロックツース5のロック解除用突起部5dを押し下げる。これにより、ロックツース5は、ロックスプリング11のロック方向(図6の矢印Bの方向)への回転付勢力に抗しながら、ロックツース5のロック歯5bがロアレール2の係合孔2aとの係合を解除する方向(図6の矢印Aの方向)へ揺動する。その結果、ロックツース5のロック歯5bとロアレール2の係合孔2aとの係合が解除され、アッパーレール3およびそれに固定されたシートSの前後方向Xへの移動が可能になる。
シートSを前後方向Xへ移動して所望の位置への移動が完了した後、操作レバー4の引上げ操作を止めれば、ロックツース5は、再び、ロックスプリング11からのロック方向Bへの回転付勢力を受けて時計回りの方向(矢印Bの方向)へ揺動し、ロックツース5のロック歯5bがロアレール2の係合孔2aに係合した状態(図6の状態)に戻され、アッパーレール3およびそれに固定されたシートSが所望の位置でロックされる。
図6〜7に示されるロック状態では、レバープレート7の第1ロック用突起部7cがロックツース5の第2ロック用突起部5eのロック解除方向側(矢印A方向の回転方向側)に配置されているので、当該ロックツース5が操作力を受けない状態でロック位置から解除位置へ移動しようとしても第1ロック用突起部7cがロックツース5の第2ロック用突起部5eに当接することにより、当該ロックツース5の解除位置への移動を規制することが可能である。その結果、意図せぬロック解除を回避することが可能である。
(第1実施形態の特徴)
(1)
第1実施形態のスライド装置1は、シートSを前後方向Xにスライド自在に支持して当該前後方向Xにおける所望の位置にロックする装置である。スライド装置1は、シートSが設置される設置面に固定されるロアレール2と、シートSに固定される部分を有し、ロアレール2によって前後方向Xに移動自在に案内されるアッパーレール3と、アッパーレール3をロアレール2にロックするためのロック機構20とを備えている。ロアレール2は、その長手方向に沿って並ぶ複数の係合孔2aを有している。ロック機構20は、ロアレール2の複数の係合孔2aのうちから選択される少なくとも1つに係合可能なロック歯5bを有し、アッパーレール3の内部において前後方向Xと直交するシートSの幅方向Yに延びる第1の回転軸S1を回転中心として、ロック歯5bが係合孔2aに係合してアッパーレール3の移動を規制するロック位置(図6のロックツース5の位置)と当該ロックを解除する解除位置(図6のロックツース5が矢印A方向に移動してロック歯5bが係合孔2aから外れている位置)との間で変位するように揺動自在に支持されたロックツース5(係合部材)と、ロックツース5を解除位置から図6のロック位置へ向けて矢印B方向に回転付勢力を与えるロックスプリング11(第1付勢部材)と、ロックツース5に図6のロック位置から解除位置へ矢印A方向に移動させるレバープレート7(操作部材)とを備えている。
レバープレート7は、ロックツース5が図6のロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該ロックツース5の解除位置への移動を規制する移動規制部として第1ロック用突起部7cを備える。
この構成によれば、アッパーレール3をロアレール2にロックするためのロック機構20は、ロックツース5およびレバープレート7を有している。ロックツース5は、第1の回転軸S1を回転中心としてアッパーレール3の内部に揺動自在に支持され、ロック歯5bがロアレール2の係合孔2aに係合してアッパーレール3の移動を規制するロック位置と当該ロックを解除する解除位置との間で揺動(変位)可能である。ロックツース5は、ロックスプリング11によってロック位置に向けて回転付勢力を受けており、通常はロック位置に保持されているが、レバープレート7が操作力の入力を受けてロックツース5をロック位置から解除位置へ移動させることにより、ロックスプリング11の回転付勢力に抗しながらロックツース5のロック解除をすることが可能である。上記の構成では、レバープレート7は、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該ロックツース5の解除位置への移動を規制する移動規制部として第1ロック用突起部7cを備えている。したがって、ロックツース5がロック位置にあるときには、レバープレート7の移動規制部によって、当該ロックツース5の解除位置への移動を規制することが可能である。これにより、ロックツース5のロック歯5bの係合力を過度に上げなくても意図せぬロック解除を回避することが可能である。
しかも、レバープレート7が移動規制部として第1ロック用突起部7cを備えた簡単な構成であるため、意図せぬロック解除を回避しつつ、スライド装置1の製造コストや重量の増大を抑制することが可能である。言い換えれば、ロックツース5のロック解除操作をするレバープレート7(操作部材)と、ロックツース5をロック位置に保持する部材(いわゆるインターロック部材)とを共通化することで、部品点数を削減することが可能である。また、レバープレート7がアッパーレール3の内部に収まることで、スライド装置1の省スペース化が可能になる。
(2)
第1実施形態のスライド装置1では、図5〜7に示されるように、ロックツース5がアッパーレール3の内部において前後方向Xと直交するシートの幅方向Yに延びる第1の回転軸S1を回転中心としてロック位置と解除位置との間で揺動自在に変位する。レバープレート7は、アッパーレール3の内部において幅方向Yに延びるとともに第1の回転軸S1と異なる第2の回転軸S2を回転中心として、ロックツース5に操作力を与える第1方向Iと当該第1方向Iと反対向きの第2方向IIとに揺動自在に支持された本体部7aと、移動規制部として本体部7aの先端側端部に設けられた第1ロック用突起部7c(第1突起部)とを備えている。第1ロック用突起部7cは、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該ロックツース5に対して解除位置への移動方向(矢印A方向)側に配置される。
この構成では、レバープレート7は、ロックツース5に操作力を与える本体部7aの先端側端部に移動規制部としての第1ロック用突起部7cを備えていることにより、レバープレート7の構成が簡単であり、本体部7aおよび第1ロック用突起部7cを一体形成することが可能である。その結果、スライド装置1の製造コストや重量の増大をさらに抑制することが可能である。また、レバープレート7の第1ロック用突起部7cは、ロックツース5がロック位置にある状態では、当該ロックツース5に対して解除位置への移動方向側に配置されているので、当該ロックツース5が操作力を受けない状態でロック位置から解除位置へ移動しようとしても第1ロック用突起部7cがロックツース5に当接することにより、当該解除位置への移動を規制することが可能である。
(3)
第1実施形態のスライド装置1では、図4、図6〜7に示されるように、ロックツース5は、当該ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、操作力を受けない状態で解除位置へ向けて矢印A方向へ移動した場合に第1ロック用突起部7cに当接可能な位置に配置された第2ロック用突起部5e(第2突起部)を有する。
この構成では、ロックツース5が操作力を受けない状態で解除位置へ移動しようとしたときには、ロックツース5の第2ロック用突起部5eがレバープレート7の第1ロック用突起部7cに当接することにより、ロックツース5の解除位置への移動を規制し、簡単な構成でありながら意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
(4)
第1実施形態のスライド装置1では、第1ロック用突起部7cは、図6〜7に示されるように、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力がレバープレート7に入力されない状態において、当該第1ロック用突起部7cと第2ロック用突起部5eとの間に隙間tを有することが可能な位置に配置されている。
隙間tは、ロックツース5がロック位置にあるときに操作力を受けない状態で解除位置へ向けて移動する場合に第1ロック用突起部7cと第2ロック用突起部5eとが当接することによってロックツース5がロック位置に維持することが可能な大きさに設定されている。
この構成では、ロックツース5がロック位置にあるときには第1ロック用突起部7cおよび第2ロック用突起部5eが隙間tの分だけ離間することによってこれらの突起部が常時接触して劣化することを防ぐことが可能である。一方、ロックツース5が操作力を受けない状態で解除位置へ移動する場合に第2ロック用突起部5eが隙間tの分だけ移動して第1ロック用突起部7cに当接することにより、ロックツース5の解除位置への移動を規制するので、意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
(5)
第1実施形態のスライド装置1は、図7に示されるように、レバープレート7は、ロックツース5がロック位置にある状態で本体部7aが第2方向IIに回転したときに、過度の回転を防止するために、所定の回転角度で当該本体部7aの回転を規制する第1の回転抑制ストッパー7dを備えている。また、隙間tは、レバープレート7の第1ロック用突起部7cの長さや形状、また/およびロックツース5の第2ロック用突起部5eの長さや形状を調整することによって実現する。
この構成では、第1の回転抑制ストッパー7dにより、レバープレート7の本体部7aがロックツース5に操作力を与える第1方向Iと反対向きの第2方向IIに回転したときに、レバープレート7の過度の回転を防止する。また、レバープレート7の第1ロック用突起部7cの長さや形状、また/およびロックツース5の第2ロック用突起部5eの長さや形状を調整することによって、上記の隙間tを形成する位置にレバープレート7を確実に停止させることが可能である。
(6)
第1実施形態のスライド装置1は、図5に示されるように、レバープレート7は、本体部7aが第1方向Iに回転したときに、過度の回転を防止するために、所定の回転角度で当該本体部7aの回転を規制する第2の回転抑制ストッパー7eを備えている。
この構成では、レバープレート7の本体部7aがロックツース5に操作力を与える第1方向Iに回転したときに、レバープレート7の過度の回転を防止する。また、第1ロック用突起部7cの長さや形状、また/およびロックツース5の長さや形状を調整することによって、第1ロック用突起部7cとロックツース5との接触を回避することが可能である。これにより、レバープレート7の第1ロック用突起部7cの曲げや破損を防止することが可能である。
(7)
第1実施形態のスライド装置1は、図3、図5、図8〜9に示されるように、第2の回転軸S2に沿って延び、レバープレート7とともに当該第2の回転軸S2を回転中心として回転する操作シャフト8を備えている。本体部7aは、操作シャフト8が嵌合可能な嵌合孔7bを有している。操作シャフト8は、嵌合孔7bに嵌合することによって本体部7aと連結する。操作シャフト8の先端には、テーパ部8a(誘い)が形成されている。
この構成では、レバープレート7とともに回転する操作シャフト8を備えた構成において、操作シャフト8は、レバープレート7の本体部7aの嵌合孔7bに嵌合することによって当該本体部7aと連結している。この操作シャフト8の先端には、テーパ部8aが形成されているので、操作シャフト8を本体部7aの嵌合孔7bに挿入させる際に当該嵌合孔7bの開口縁に引っかかることなく、円滑に当該嵌合孔7bに挿入させることが可能である。したがって、スライド装置1における組立て作業性が向上する。
(8)
第1実施形態のスライド装置1は、図8〜9に示されるように、レバープレート7の本体部7aを第2方向IIに回転付勢するレバースプリング12(第2付勢部材)を備えている。操作シャフト8には、レバースプリング12が係合して操作シャフト8とレバースプリング12との操作シャフト8の長手方向における相対変位を規制する凹部8bが形成されている。
第1実施形態では、レバープレート7の本体部7aをレバープレート7の本体部7aがロックツース5に操作力を与える第1方向Iと反対向きの第2方向IIに回転付勢するレバースプリング12をさらに備えた構成において、操作シャフト8には、レバースプリング12が係合して操作シャフト8とレバースプリング12との操作シャフト8の長手方向における相対変位を規制する凹部8bが形成されている。操作シャフト8の凹部8bにレバースプリング12が係合することにより、当該レバースプリング12が抜け止めとして機能して、操作シャフト8が本体部7aの嵌合孔7bから離脱することを防止することが可能である。
なお、レバースプリング12は、本発明のスライド装置の必須の構成要件ではなく、レバースプリング12は無くても、上記の(第1実施形態の特徴)の(1)〜(7)の作用効果を奏することが可能である。
(第1実施形態の変形例)
(A)
上記の第1実施形態では、レバープレート7の第1ロック用突起部7c(第1突起部)の劣化防止のために、当該第1ロック用突起部7cとロックツース5の第2ロック用突起部5eとの間に隙間tを設けているが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の変形例として、第1ロック用突起部7c(第1突起部)の劣化防止のための別の解決手段として、隙間tを設ける代わりに、これら突起部7c、5eとの間に弾性体を介在させるか、またはいずれか一方の突起部7c、5eを樹脂製などの軟質の部材で形成してもよい。
(B)
上記の第1実施形態では、ロックツース5に第2ロック用突起部5e(第2突起部)が設けられているが、本発明はこれに限定されない。本発明の変形例として、第2ロック用突起部5e(第2突起部)の代わりに、ロックツース5がロック位置にある状態において操作力を受けない状態で解除位置へ向けて矢印A方向へ移動した場合に第1ロック用突起部7cに当接可能な突起部以外の他の部位(例えば、斜面など)や別部品(ねじやプレートなど)をロックツース5に設けてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態に係るスライド装置31は、図14,16に示されるように、ストッパースプリング42の当接部42aが、サポートブラケット41の開口41bの上端縁41cに押し付けられた状態で保持されて、位置決めされる点において、第1実施形態のスライド装置1と大きく異なっている。さらに、第2実施形態に係るスライド装置31は、図10〜15に示されるように、ロック機構50のロックツース35をロック位置に移動規制するための移動規制部として、レバーブラケット37と別にストッパースプリング42を備えている点で第1実施形態のスライド装置1と大きく異なっている。
具体的には、スライド装置31は、図1のスライド装置1と同様に、一対のロアレール32と、一対のアッパーレール33と、アッパーレール33のそれぞれ内側に設けられ、アッパーレール33のスライドをロックするためのロック機構50と、ロック機構50のロックを解除する操作レバー(図示せず)とを備えている。
ロアレール32およびアッパーレール33の構成は、図1のスライド装置1のロアレール2およびアッパーレール3の構成と基本的に共通している。すなわち、各ロアレール32は、前後方向Xに沿って床面に互いに離間して固定されている。各ロアレール32の底面には、複数の係合孔32a(被係合部)が形成されている。複数の係合孔32aは、ロアレール32の長手方向(すなわち前後方向X)に沿って等間隔に並ぶように多数配置されている。アッパーレール33は、ロアレール32によって前後方向Xに移動自在に案内される。また、ロアレール32には、図10および図13に示されるように、一対の当たり止め32bが前後方向に離間して形成されている。この一対の当たり止め32bに、後述のサポートブラケット41の側部に設けられた突起41hが当接することにより、アッパーレール33の移動範囲を規制することが可能である。
ロック機構50は、図10〜15に示されるように、アッパーレール33をロアレール32にロックする機能を有するように構成されている。ロック機構50は、具体的には、ロックツース35(係合部材)と、ロックツース35を揺動自在に支持する第1支持シャフト36と、レバーブラケット37(操作部材)と、レバーブラケット37を揺動自在に支持する第2支持シャフト38と、ロックツース35をロック方向(ロアレール32の係合孔32aに係合する方向)へ付勢するロックスプリング39(第1付勢部材)と、レバーブラケット37をロックツース35から離間する方向に回転付勢するレバースプリング40(第2付勢部材)と、ロックツース35を収容し、第1支持シャフト36を両端支持するサポートブラケット41と、当接部42aを有するストッパースプリング42と、ストッパースプリング42を収容するブラケット43と、樹脂ブッシュ44と、ワッシャ45とを備えている。
ロックツース35の本体部35aの先端から中央付近までの部分の下端には、複数のロック歯35bが下方に突設されている。複数のロック歯35bは、ロアレール32の複数の係合孔32aのうちから選択される少なくとも1つに係合可能な係合部として機能する。
ロックツース35は、第1支持シャフト36が挿入される軸孔35cを有する。ロックツース35は、サポートブラケット41の一対の対向壁41aの間の空間にワッシャ45とともに配置され、当該軸孔35cに挿入された第1支持シャフト36を回転中心として揺動自在に第1支持シャフト36に支持されている。第1支持シャフト36は、シートS(図1参照)の幅方向Yに延びる第1の回転軸S1に沿って延びるように、サポートブラケット41の一対の対向壁41aの貫通孔41gを貫通した状態で配置されている。ロックツース35のロック歯35bは、図14に示されるように、サポートブラケット41の底壁41dに形成された貫通孔41eを介してサポートブラケット41の下方に突出することが可能である。
これにより、ロックツース35は、第1支持シャフト36に回転自在に支持されることにより、アッパーレール33の内部において第1の回転軸S1を回転中心として、ロック歯35bが係合孔32aに係合してアッパーレール33の移動を規制するロック位置(図14のロックツース35の位置)と当該ロックを解除する解除位置(図16のロックツース35が矢印A方向に移動してロック歯35bが係合孔32aから外れている位置)との間で揺動自在に上記の第1支持シャフト36によって支持される。
また、ロックツース35は、第1支持シャフト36が挿入された軸孔35cを挟んでロック歯35bが設けられた部分とは反対側において、ロック歯35bと係合孔32aとの係合が解除するロック解除方向(図14および図16の矢印A方向)へ揺動させる操作力をレバーブラケット37の押圧片37cからストッパースプリング42の当接部42aを介して受けるロック解除用突起部35dを有する。さらに、ロックツース35は、ロック解除用突起部35dから離間した位置において軸孔35cの上方付近に延びる当接突起部35eを有する。
ロックスプリング39は、ロックツース35を解除位置から図13のロック位置へ向けて付勢力を与える部材である。具体的には、ロックスプリング39は、ロックツース35に対してロック歯35bが係合孔32aに係合するロック方向への回転付勢力を与えるコの字状のばねによって構成されている。
ロックスプリング39のコの字状に曲がっている連結部分39aは、ロックツース35の先端部35f近傍の上辺35gに寄り掛かるようにして係止している。ロックスプリング39の両端部39bの一方は、アッパーレール33の側壁33a(図13参照)に当接している。さらに、ロックスプリング39の連結部分39aと両端部39bとの間の下方屈曲部分39cは、サポートブラケット41の下端部41f(図14参照)に係合している。ロックスプリング39は、自己の弾性力により、連結部分39aからロックツース35の先端部35fを押し下げる方向(図14および図16の矢印B方向)へ回転付勢力を与える。このロックスプリング39によって、ロックツース35に対してロック歯35bが係合孔32aに係合する方向(図14および図16の矢印B方向)への回転付勢力を与えることが可能である。
図10〜15に示される構造では、ロックスプリング39の連結部分39aは、ロックツース35とともにサポートブラケット41の一対の対向壁41aの間に収容されている。
レバーブラケット37は、操作力の入力を受けることにより、ロックツース35を図13のロック位置から解除位置へ矢印A方向に移動させる部材であり、具体的には、嵌合孔37bを有する本体部37aと、押圧片37cとを備えている。レバーブラケット37の本体部37aは、アッパーレール33の側壁33aの外側に配置されている。
本体部37aは、長細い板状をしており、嵌合孔37bが形成されている。嵌合孔37bには、第2支持シャフト38の端部が挿入されている。これにより、レバーブラケット37は、アッパーレール33の側壁33aの外面において第2支持シャフト38によって揺動自在に支持されている。第2支持シャフト38は、第2の回転軸S2に沿って延びるとともに当該第2の回転軸S2を回転中心として回転する軸であり、アッパーレール33の側壁33aを貫通するように設けられている。したがって、本体部37aは、アッパーレール33の外側において、第2の回転軸S2を回転中心として、ロックツース35に操作力を与える第1方向Iと当該第1方向Iと反対向きの第2方向IIとに揺動自在に支持されている。
第2実施形態では、図10および図13に示されるように、レバーブラケット37の本体部37aは、樹脂ブッシュ44を介してアッパーレール33の側壁33aに離間した状態で揺動自在に取り付けられる。ここで、樹脂ブッシュ44は、第2支持シャフト38が挿入される筒状の部材であり、図13に示されるように、円筒状の本体部44aと、側壁33aに当接するつば部44bと、側壁33aを貫通してアッパーレール33に挿入される挿入端部44cとを有する。
本体部37aは、図示しない操作レバーと連結している。この操作レバーを操作することにより、レバーブラケット37を第1方向Iへ回転操作することが可能である。
押圧片37cは、本体部37aの先端部から第2の回転軸S2に延びる方向(図11の幅方向Y)に延びるように設けられている。すなわち、押圧片37cは、本体部37aの延在方向に直交する方向に延び、図10に示されるアッパーレール33の側壁33aの開口33cに挿入されて、アッパーレール33の内側に延びている。押圧片37cは、薄板状をしている。
押圧片37cは、図14に示されるように、ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、ストッパースプリング42の腕部42bに対して上方に離間した位置に配置される。
ストッパースプリング42は、コイルばねであり、具体的には、シートS(図1参照)の幅方向Yに延びる当接部42aと、当接部42aの両端部に連結された一対の腕部42bと、コイル部42c(付勢部)と、一対の後端側端部42dとを有する。一対の後端側端部42dは、第2支持シャフト38の先端側の円柱状部分38a(図11〜13参照)に係合している。
当接部42aは、サポートブラケット41の一対の対向壁41aに形成された開口41b(図14および図15参照)を貫通するように配置されている。コイル部42cは、一対の腕部42bを介して当接部42aを常時上方へ付勢しているので、当接部42aは、レバーブラケット37が操作力を受けない状態では、サポートブラケット41の開口41bの上端縁41c押し付けられた状態で保持されている。上端縁41cは、上方へ行くにつれて先細りになっており、当接部42aと嵌合した状態で確実に保持することが可能である。
この状態では、当接部42aは、図14に示されるように、ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、当該ロックツース35(具体的には、当接突起部35e)に対して解除位置への移動方向側(図14の矢印A方向の側)に当接可能な当接位置に配置されている。
当接部42aは、上記のように図14の当接位置に配置されていることにより、ロックツース35が図14のロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、当該ロックツース35が解除位置へ移動(図14の矢印A方向へ移動)しようとしても、当接部42aがロックツース35の当接突起部35eと当接する。これにより、ストッパースプリング42が当該ロックツース35の解除位置への移動を規制する移動規制部として機能することが可能である。
また、サポートブラケット41の開口41bの上端縁41cは、当接部42aが図14に示される後述の当接位置にあるときに当接部42aの両端部に係合して、当接部42aを当接位置に保持する保持部として機能する。
ストッパースプリング42のコイル部42cおよび一対の後端側端部42dは、コの字状に折れ曲がったブラケット43の内部に収容されている。
レバースプリング40(第2付勢部材)は、レバーブラケット37の本体部37aを第2方向IIに回転付勢するねじりコイルばねであり、コイル部分40aと、一対の端部40b、40cとを有する。レバースプリング40は、レバーブラケット37の本体部37aとともにアッパーレール33の側壁33aの外側に配置されている。
レバースプリング40の一方の端部40bは、アッパーレール33の側壁33aの端部切欠き33e(図10および図13参照)に係合した状態で上方への移動が規制され、他方の端部40cは、レバーブラケット37の押圧片37cの根元側端部に形成された貫通孔37d(図11参照)に上方から挿入され、当該根元側端部の下面に当接している。これにより、レバースプリング40は、レバーブラケット37を第2方向IIに常時回転付勢する。
上記のように構成されたスライド装置31では、図10に示されるアッパーレール33の位置をロック機構50によってロックした状態では、図14に示されるように、ロックツース35は、ロックスプリング39から先端部35fが押し下げられる方向、すなわち、ロックツース35のロック歯35bがロアレール32の係合孔32aに係合する方向(図14における矢印B方向)へ回転付勢力を受けている。これにより、ロックツース35のロック歯35bがロアレール32の係合孔32aに係合した状態が維持され、アッパーレール33およびそれに固定されたシートS(図1参照)の前後方向Xへの移動が禁止される。
一方、ロック機構50のロックを解除する場合には、図示しない操作レバーを手で引き上げる操作をする。これにより、操作レバーが上方へ揺動するとともに、操作レバーに連結されたレバーブラケット37を第2の回転軸S2を回転中心として第1方向I(図14および図16参照)へ回転させる。
このとき、図16に示されるように、レバーブラケット37の押圧片37cは、ストッパースプリング42の腕部42bおよび当接部42aを介して、ロックツース35のロック解除用突起部35dを押し下げる。これにより、ロックツース35は、ロックスプリング39のロック方向(図14および図16の矢印Bの方向)への回転付勢力に抗しながら、ロックツース35のロック歯35bがロアレール32の係合孔32aとの係合を解除する方向(図14および図16の矢印Aの方向)へ揺動する。その結果、ロックツース35のロック歯35bとロアレール32の係合孔32aとの係合が解除され、アッパーレール33およびそれに固定されたシートS(図1参照)の前後方向Xへの移動が可能になる。
シートSを前後方向Xへ移動して所望の位置への移動が完了した後、図示しない操作レバーの引上げ操作を止めれば、ロックツース35は、再び、ロックスプリング39からのロック方向(矢印Bの方向)への回転付勢力を受けて時計回りの方向(矢印Bの方向)へ揺動し、ロックツース35のロック歯35bがロアレール32の係合孔32aに係合した状態(図14の状態)に戻され、アッパーレール33およびそれに固定されたシートSが所望の位置でロックされる。
図14に示されるロック状態では、ストッパースプリング42の当接部42aがロックツース35の当接突起部35eのロック解除方向側(矢印A方向の回転方向側)に配置されているので、当該ロックツース35が操作力を受けない状態でロック位置から解除位置へ移動しようとしても当接部42aがロックツース35の当接突起部35eに当接し、さらに当接部42aの両端部がサポートブラケット41の開口41bの上端縁41c(本発明における保持部)に押し付けられた状態で係合することにより、第2支持シャフト38の軸径のばらつき等に起因する当接部42aの位置のばらつきを抑えながら当該ロックツース35の解除位置への移動を規制することが可能である。その結果、意図せぬロック解除を回避することが可能である。
(第2実施形態の特徴)
(1)
第2実施形態に係るスライド装置31は、図14,16に示されるように、ストッパースプリング42の当接部42aが、サポートブラケット41の開口41bの上端縁41c押し付けられた状態で保持されて、位置決めされる点に大きな特徴がある。
すなわち、第2実施形態のスライド装置31では、当接部42aは、シートSの幅方向Yに延びる形状をしている。スライド装置31は、当接部42aが当接位置にあるときに当接部42aにおけるシートSの幅方向Yの両端部に係合して、当接部42aを当接位置に保持する保持部として上端縁41cを有するサポートブラケット41を備えている。
かかる構成では、当接部42aが当接位置にあるときには、上端縁41cが当接部42aにおけるシートSの幅方向Yの両端部に係合することにより、当接部42aを当接位置に確実に保持することが可能である。また、上端縁41cが当接部42aの両端部に係合することにより、当接部42aを当接位置にばらつきを抑えて位置決めすることが可能である。
とくに、ストッパースプリング42のコイル部42cが当接部42aを退避位置から当接位置へ向けて付勢する場合には、コイル部42c部による付勢力とその付勢力と反対方向に作用する上端縁41cによる当接部42aの両端部への係合力との両方が当接部42aに作用することによって、当接部42aを当接位置により確実に保持することが可能である。なお、退避位置とは、ロックツース35に対して解除位置への移動方向側(矢印A方向側)から当接部42aが退避した位置、つまり、ロックツース35をロック位置から解除位置に移動させるために当接部42aが移動した先となる位置である。
以上のように、当接部42aを当接位置に保持するサポートブラケット41を備えていることにより、ロックツース35のロック時、ロックツース35が係合を解除する方向(図14および図16の矢印Aの方向)へ移動しようとしても、ロックが外れない方向に力が付加、つまり、サポートブラケット41から当接部42aを介して当接突起部35eに力が加わる。したがって、ロックツース35は、サポートブラケット41からの反力を受けることによってロック解除の方向への回転が阻止される。
例えば、第2実施形態のスライド装置31において、第2支持シャフト38の軸径は、スムーズな軸回転が可能なように、第2支持シャフト38が挿入される軸孔(例えば、レバーブラケット37の嵌合孔37bやブラケット43の篏合孔など)の孔径に比べて、小さく形成されている。それにより、軸(第2支持シャフト38)と軸孔(第2支持シャフト38が挿入される軸孔)との間に、わずかな隙間が生まれる。そして、その隙間の大きさが原因で、当接部42aの位置にばらつきが発生して、意図せぬロック解除を回避する機能(ロック解除回避機能)に、ばらつきが生じる可能があった。しかしながら、第2実施形態のスライド装置31では、当接部42aが、上端縁41cによって、ばらつきを抑えて位置決めされる。そのため、ロック解除回避機能のばらつきが、第2支持シャフト38とその軸孔との隙間による影響によって生じる可能性を、低減することができる。言い換えれば、ロックツース35をロック位置に保持するインターロック時には、当接部42aの受けをサポートブラケット41に取ることでロック解除回避機能のばらつきを削減することが可能である。
つまり、第2実施形態では、ロックツース35のロック状態では、当接部42aが、サポートブラケット41に係合して保持されることによって、当接部42aの位置のばらつきを抑え、レバーブラケット37の回転軸のばらつきによるロック解除回避機能のばらつきを低減することが可能である。
(2)
第2実施形態のスライド装置31では、レバーブラケット37は、本体部37aに設けられ、本体部37aが第1方向Iへ揺動したときにロックツース35を解除位置へ移動する方向に押圧する押圧片37cを有する。
移動規制部としてのストッパースプリング42は、ロックツース35に当接可能な当接部42aを有する。当接部42aは、ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、当該ロックツース35に対して解除位置への移動方向側(図14の矢印A方向側)に当接可能な当接位置に配置されている。一方、レバーブラケット37を第1方向Iに揺動させたときに、押圧片37cがロックツース35とともに当接部42aを押圧することにより、当接部42aは当接位置から退避位置へ移動する。
上記の構成によれば、ストッパースプリング42は、ロックツース35に当接可能な当接部42aを有している。この当接部42aは、ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、当該ロックツース35に対して解除位置への移動方向側に当接可能な当接位置に配置されている。したがって、ロックツース35がロック位置にあるときには、ロックツース35が解除位置へ移動しようとしても当接部42aに当接することによって、ロックツース35の解除位置への移動を規制することが可能である。これにより、ロックツース35の係合部であるロック歯35bの係合力を過度に上げなくても意図せぬロック解除を回避することが可能である。一方、レバーブラケット37を第1方向Iに揺動させたときには、押圧片37cがロックツース35とともに当接部42aを押圧することにより、当接部42aは当接位置から退避位置へ移動して、ロックツース35の移動規制を確実に解除することが可能である。これにより、レバーブラケット37を第1方向Iへ揺動したときには、押圧片37cによるロックツース35への押圧力によって、ロックツース35を解除位置へ確実に移動させることが可能である。
第2実施形態のスライド装置31は、ロックツース35の意図せぬロック解除の回避を、2つの回避機能、すなわち、上記の項目(1)に示されるように、ロックツース35に当接されたストッパースプリング42の当接部42aがサポートブラケット41の開口41bの上端縁41cに押し付けられて保持されることによる第1の回避機能、および、当接部42aがロックツース35に当接することによる第2の回避機能の両方によって確実に達成することが可能である。
(3)
第2実施形態のスライド装置31では、ストッパースプリング42は、当接部42aを退避位置から当接位置へ向けて付勢する付勢部としてコイル部42cをさらに備えている。
かかる構成では、コイル部42cが当接部42aを退避位置から当接位置へ向けて上方へ付勢するので、操作力がレバーブラケット37に入力されない状態、すなわち、押圧片37cが当接部42aを押圧していない状態では、当接部42aは当接位置に確実に維持される。
(4)
第2実施形態のスライド装置31では、当接部42aおよびコイル部42cは、一体形成されて1つのストッパースプリング42を構成する。
かかる構成では、ストッパースプリング42を構成する部品の点数を低減することが可能であり、スライド装置31の小型化および製造コストの低減が可能になる。
なお、当接部42aは、ストッパースプリング42の一部でなくてもよく、ストッパースプリング42と別部材であってもよい。また、ストッパースプリング42の代わりに当接部42aを当接位置と退避位置との間を移動させる他の手段(回転モータやリニアアクチュエータなどの駆動装置)を用いてもよい。
(5)
第2実施形態のスライド装置31では、当接部42aは、レバーブラケット37が第1方向Iへ揺動したときに押圧片37cが当接部42aを介してロックツース35を解除位置へ向けて押圧することができるように、押圧片37cとロックツース35との間に配置されている。
かかる構成では、レバーブラケット37が第1方向Iへ揺動したときに押圧片37cが当接部42aを押圧するとともに、当接部42aを介してロックツース35を解除位置へ向けて押圧して解除位置へ移動させることが可能である。したがって、押圧片37cによる当接部42aへの押圧力を利用してロックツース35を押圧することが可能であり、押圧力の伝達経路が1つになることにより力の分散を抑えることが可能になる。その結果、レバーブラケット37へ与える操作力を低減することが可能になる。
(6)
第2実施形態のスライド装置31では、ロックツース35は、当該ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37に入力されない状態において、解除位置へ向けて移動した場合に当接部42aに当接可能な位置に配置された当接突起部35eを有する。
かかる構成では、ロックツース35が操作力を受けない状態で解除位置へ移動しようとしたときには、ロックツース35の当接突起部がストッパースプリング42の当接部42aに当接することにより、ロックツース35の解除位置への移動を規制し、簡単な構成でありながら意図せぬロック解除を確実に回避することが可能である。
(第2実施形態の変形例)
(A)
図17に示される第2実施形態の変形例では、ロックツース35のロック解除用突起35dが延長した形態のスライド装置31が示されている。延長したロック解除用突起35dは、ストッパースプリング42の一対の腕部42b(図11〜12参照)の間を通して、(ロック解除操作時に下降する)レバーブラケット37の押圧片37cと直接当接することが可能である。
言い換えれば、ロックツース35(係合部材)は、ロックツース35がロック位置にあるときに操作力がレバーブラケット37(操作部材)に入力された状態のときに、ストッパースプリング42(移動規制部)の一対の腕部42bに当接しないで押圧片37cに直接当接可能な位置まで延長したロック解除用突起35d(被当接部)を有している。
この変形例では、当接部42aを有するストッパースプリング42がロックツース35のロック解除回避機能を有するが、通常のロック解除時に、ロックツース35のロックを解除するために、ロック解除用突起部35dに当接しない。つまり、ストッパースプリング42は、通常のロック解除機能を有しない。通常のロック解除時には、代わりにレバーブラケット37の押圧片37cが、延長したロック解除用突起部35dに直接当接して、ロック解除を行う。このような図17示される変形例では、ロック解除の操作力がストッパースプリング42を介さずに、レバーブラケットの押圧片37cからロックツース35のロック解除用突起35dへ直接伝達されるので、ロックツース35へ操作力の伝達を確実に行うことができるととともにストッパースプリング42の性能の劣化を抑制することが可能である。
(B)
第2実施形態では、上述しように、移動規制部(ストッパースプリング42)と、操作部材(レバーブラケット37)とを、別のものとして設けたが、一体化するようにしてもよい。つまり、当接部を含む移動規制部と、操作部材とを兼ね備えるレバーブラケットを設け、このレバーブラケットの当接部が、サポートブラケット41の開口41bの上端縁41cに係合して、位置決めされる構成にしてもよい。この変形例では、移動規制部(ストッパースプリング42)と、操作部材(レバーブラケット37)とが一体に形成されていることにより、移動規制部と操作部材との部品間の位置ずれなどが生じなくなり、ロックツース35のロック時におけるロック解除回避機能のばらつきをさらに低減することが可能である。
(その他の実施形態)
(I) 上記の第1および第2実施形態では、レバープレート7およびレバーブラケット、37(操作部材)の本体部7a、37aが第2の回転軸S2を回転軸として揺動自在にアッパーレール3、33の内部に支持されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、操作部材が係合部材に操作力を与えることが可能であれば他の構成(例えば操作部材がアッパーレール3、33の内部に前後方向にスライド自在に設けられた構成など)であってもよい。
(II) 上記の第1および第2実施形態では、スライド装置1,31が自動車用のシートSをスライド自在で、かつ、所望の位置にロックする例が示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、他の利用分野のシートのロックのためにも本発明のスライド装置を使用可能である。例えば、自動車以外の他の乗り物、例えば船舶や飛行機などのシート、またはゲームセンターなどの施設に設置されるシート位置のロックのためにも、本発明のスライド装置を用いることが可能である。
1、31 スライド装置
2、32 ロアレール
3、33 アッパーレール
5、35 ロックツース(係合部材)
5b、35b ロック歯(係合部)
5e 第2ロック用突起部(第2突起部)
7 レバープレート(操作部材)
7a 本体部
7b 嵌合孔
7c 第1ロック用突起部(第1突起部)
7d 第1の回転抑制ストッパー
7e 第2の回転抑制ストッパー
8 操作シャフト
8a テーパ部
8b 凹部
11、39 ロックスプリング(第1付勢部材)
12、40 レバースプリング(第2付勢部材)
20、50 ロック機構
36 第1支持シャフト
37 レバーブラケット(操作部材)
37a 本体部
37b 嵌合孔
37c 押圧片
38 第2支持シャフト
41 サポートブラケット
42 ストッパースプリング(移動規制部)
42a 当接部
42c コイル部(付勢部)

Claims (17)

  1. シートを前後方向にスライド自在に支持して当該前後方向における所望の位置にロックするスライド装置であって、
    シートが設置される設置面に固定されるロアレールと、
    シートに固定される部分を有し、前記ロアレールによって前後方向に移動自在に案内されるアッパーレールと、
    前記アッパーレールを前記ロアレールにロックするためのロック機構と
    を備え、
    前記ロアレールは、その長手方向に沿って並ぶ複数の被係合部を有しており、
    前記ロック機構は、
    前記ロアレールの複数の被係合部のうちから選択される少なくとも1つに係合可能な係合部を有し、前記係合部が前記被係合部に係合して前記アッパーレールの移動を規制するロック位置と当該ロックを解除する解除位置との間で変位する係合部材と、
    前記係合部材を前記解除位置から前記ロック位置へ向けて付勢力を与える第1付勢部材と、
    操作力の入力を受けることにより、前記係合部材を前記ロック位置から前記解除位置へ移動させる操作部材と、
    前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材の前記解除位置への移動を規制する移動規制部と
    を備えている、
    スライド装置。
  2. 前記操作部材は、前記移動規制部を備えている、
    請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前記係合部材が前記アッパーレールの内部において前記前後方向と直交するシートの幅方向に延びる第1の回転軸を回転中心として前記ロック位置と前記解除位置との間で揺動自在に変位し、
    前記操作部材は、
    前記アッパーレールの内部において前記幅方向に延びる第2の回転軸を回転中心として、前記係合部材に前記操作力を与える第1方向と当該第1方向と反対向きの第2方向とに揺動自在に支持された本体部と、
    前記移動規制部として前記本体部に設けられた第1突起部とを備えており、
    前記第1突起部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して前記解除位置への移動方向側に配置される、
    請求項2に記載のスライド装置。
  4. 前記係合部材は、当該係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、前記解除位置へ向けて移動した場合に前記第1突起部に当接可能な位置に配置された第2突起部を有する、
    請求項3に記載のスライド装置。
  5. 前記第1突起部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該第1突起部と前記第2突起部との間に隙間を有することが可能な位置に配置されている、
    請求項4に記載のスライド装置。
  6. 前記操作部材は、前記係合部材が前記ロック位置にある状態で前記本体部が前記第2方向に回転したときに所定の回転角度で当該本体部の回転を規制する第1の回転抑制ストッパーをさらに備える、
    請求項5に記載のスライド装置。
  7. 前記操作部材は、前記本体部が前記第1方向に回転したときに所定の回転角度で当該本体部の回転を規制する第2の回転抑制ストッパーをさらに備える、
    請求項3〜6のいずれか1項に記載のスライド装置。
  8. 前記第2の回転軸に沿って延び、前記操作部材とともに当該第2の回転軸を回転中心として回転する操作シャフトをさらに備えており、
    前記本体部は、前記操作シャフトが嵌合可能な嵌合孔を有し、
    前記操作シャフトは、前記嵌合孔に嵌合することによって前記本体部と連結し、
    前記操作シャフトの先端には、テーパ部が形成されている、
    請求項3〜7のいずれか1項に記載のスライド装置。
  9. 前記操作部材の前記本体部を前記第2方向に付勢する第2付勢部材をさらに備えており、
    前記操作シャフトには、前記第2付勢部材が係合して前記操作シャフトと前記第2付勢部材との前記操作シャフトの長手方向における相対変位を規制する凹部が形成されている、
    請求項8に記載のスライド装置。
  10. 前記係合部材が前記アッパーレールの内部において前記前後方向と直交するシートの幅方向に延びる第1の回転軸を回転中心として前記ロック位置と前記解除位置との間で揺動自在に変位し、
    前記操作部材は、前記アッパーレールの内部において前記幅方向に延びる第2の回転軸を回転中心として、前記係合部材に前記操作力を与える第1方向と当該第1方向と反対向きの第2方向とに揺動自在に支持された本体部と、前記本体部に設けられ、前記本体部が前記第1方向へ揺動したときに前記係合部材を前記解除位置へ移動する方向に押圧する押圧片とを有し、
    前記移動規制部は、前記係合部材に当接可能な当接部を有し、
    前記当接部は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、当該係合部材に対して前記解除位置への移動方向側に当接可能な当接位置に配置され、一方、前記操作部材を前記第1方向に揺動させたときに、前記押圧片が前記係合部材とともに前記当接部を押圧することにより、前記当接部は前記当接位置から、前記係合部材に対して前記解除位置への移動方向側から退避した退避位置へ移動する、
    請求項1に記載のスライド装置。
  11. 前記当接部は、前記シートの幅方向に延びる形状をしており、
    前記当接部が前記当接位置にあるときに前記当接部における前記シートの幅方向の両端部に係合して、前記当接部を前記当接位置に保持する保持部をさらに備えている、
    請求項10に記載のスライド装置。
  12. 前記移動規制部は、前記当接部を前記退避位置から前記当接位置へ向けて付勢する付勢部をさらに備えている、
    請求項10または11に記載のスライド装置。
  13. 前記当接部および前記付勢部は、一体形成されて1つのバネを構成する、
    請求項12に記載のスライド装置。
  14. 前記係合部材は、前記係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力された状態のときに、前記バネに当接しないで前記押圧片に直接当接可能な位置まで延長した被当接部をさらに有している、
    請求項13に記載のスライド装置。
  15. 前記当接部は、前記操作部材が前記第1方向へ揺動したときに前記押圧片が前記当接部を介して前記係合部材を前記解除位置へ向けて押圧することができるように、前記押圧片と前記係合部材との間に配置されている、
    請求項10〜13のいずれか1項に記載のスライド装置。
  16. 前記移動規制部と前記操作部材とが一体に形成されている、
    請求項10〜15のいずれか1項に記載のスライド装置。
  17. 前記係合部材は、当該係合部材が前記ロック位置にあるときに前記操作力が前記操作部材に入力されない状態において、前記解除位置へ向けて移動した場合に前記当接部に当接可能な位置に配置された当接突起部を有する、
    請求項10〜16のいずれか1項に記載のスライド装置。
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