JP2021153535A - 冷凍耐性フィリング - Google Patents

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Abstract

【課題】糖類、糖アルコール類の配合比率を増やすことが難しいチーズ風味などの塩味系フィリングの冷凍耐性を向上させ、さらには、緩慢冷凍〜凍結解凍といった、温度条件においても、良好な冷凍耐性を持つフィリングを提供すること。【解決手段】(1)水、油脂及びたんぱく質を含む、糖類、糖アルコール類を含有しない水中油型乳化物において、水分45〜60重量%、サイリウムシードガムを含有することを特徴とする冷凍耐性フィリング。(2)グリセリン脂肪酸エステルを含有する(1)記載の冷凍耐性フィリング。(3)メチルセルロースを含有する(1)又は(2)に記載の冷凍耐性フィリング。【選択図】なし

Description

本発明は、糖類、糖アルコール類を含有しない冷凍耐性フィリングに関する。
カスタードクリーム、フラワーペースト、ソースといったO/W型乳化物であるフィリング類は、パンや洋菓子等に包餡、サンド、トッピングといった様々な用途に用いられている。
フィリング類は、カスタード風味、チョコレート風味のような甘味系フィリングの他に、チーズ風味などの塩味系フィリングもある。
とりわけ、チェダー、エメンタール、エダム、パルメザン、ゴーダ、ゴルゴンゾーラ、カマンベール、ブリーといった様々なチーズ風味のフィリングは、ソーセージ、ハム、ベーコン、サラミ、ミートローフ、ハンバーグステーキといった肉系食材との相性が良く、食肉加工食品用途や冷凍食品等にも幅広く用いられるようになってきている。
近年、少子高齢化、核家族化、女性の社会進出の進行などから冷凍食品のニーズが年々高まっている。
しかしながら、食品を冷凍すると冷凍保存中に氷結晶が成長し、解凍時のドリップの発生や食品表面からの水分蒸発により、食品の色や食感の変化、表面の乾燥といった品質劣化など、いわゆる冷凍障害が発生する。
冷凍食品等、様々な加工食品用途に用いられるフィリングは、食品の加工、保存・保管、流通・販売等の過程において、冷凍〜解凍〜冷蔵〜冷凍といった温度変化に対し、乳化の安定や離水といった品質劣化を起こさない冷凍耐性が求められるが、チーズ風味などの塩味系フィリングは、甘味系フィリングと異なり、糖類、糖アルコール類の配合比率を増やすことが難しいため、甘味系フィリングよりも、冷凍耐性を付与することは容易ではない。
これまでフィリングの冷凍耐性向上に関して、特許文献1には、乳製品,砂糖及び化工澱粉を所定比に配合して加熱混合殺菌した後、冷凍加糖卵黄を添加し、80〜90℃の温度域に加熱して混合・殺菌することを特徴とする耐凍結性カスタードクリームの製造方法が、特許文献2には、グリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、および蛋白質を含有することを特徴とする水中油型のカスタードクリーム用乳化油脂組成物が、また、特許文献3には、澱粉エステルおよび澱粉エーテルからなる群から選ばれた1種または2種以上の化工澱粉およびグリシンを含有することを特徴とする冷凍カスタードクリーム、あるいは、特許文献4には、ワキシースターチ由来の澱粉、及び、ガラクトマンナンを含有し、油分含量が5〜45質量%であることを特徴とするフラワーペースト類といった提案はあるものの、いずれもカスタードクリームのような甘味系フィリングである。
これまで、氷結晶の成長抑制作用や凝固点降下作用を持つ糖質は、凍結保護物質として広く利用されており、甘味度はショ糖溶液に対して38%でありすっきりとした甘味の二糖類である。しかし、甘味度の低いトレハロースでも甘さを感じる場面もある。
また、急速冷凍処理では食品中の温度を急速に下げることができるため、氷の結晶生成による細胞の生成サイズを小さく抑えることができる。
例えば、小規模のベーカリー、洋菓子店では、冷凍耐性が弱いチーズ風味などの塩味系フィリングを使用する場合、少量生産のため使い切れずに残ったフィリングは、再冷凍すると離水や食感の劣化等の恐れがあるため、冷蔵保存しなければならず、保存・賞味期限が短くなるため、フードロスの観点で課題があった。
一方、大規模な食品加工工場では、再冷凍での品質の劣化を最小限に抑えることができ急速冷凍が可能な冷凍設備を有するものの、急速冷凍設備には、強力な冷却のために大量のエネルギーが必要で、省エネの観点から課題があった。また、食品の破棄ロス削減と働き方改革の動きを受けて、食品メーカー側でも食品を集中生産して冷凍保存し、必要分を解凍して販売するケースも増えつつある。
糖類、糖アルコール類の配合比率を増やすことが難しいチーズ風味などの塩味系フィリングに、冷凍耐性が付与できれば、上記の課題が解決でき、さらに加工された製品の冷凍下での長期保存や流通過程での品質の安定化が可能になると、作りおき等が可能になり、生産性の向上や、長期の品質劣化を防げるため、フードロスの解消にもつながり、急速冷凍設備を利用する必要も無くなり、環境負荷の軽減に貢献できる。
特開平6−78679号公報 特開平10−84875号公報 特開2000−125595号公報 特開2014−93947号公報
本発明の課題は、糖類、糖アルコール類の配合比率を増やすことが難しいチーズ風味などの塩味系フィリングの冷凍耐性を向上させ、さらには、緩慢冷凍〜凍結解凍といった、温度条件においても、良好な冷凍耐性を持つフィリングを提供することである。
上記のような課題に対し、本発明者は、課題解決に向け、鋭意検討を行った結果、水、油脂及びたんぱく質を含む、糖類、糖アルコール類を含有しない水中油型乳化物において、水分45〜60重量%、サイリウムシードガムを含有することで、糖類、糖アルコール類が少ない、チーズ風味などの塩味系フィリングに、冷凍耐性を付与できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の発明を包含するものである。
(1)水、油脂及びたんぱく質を含む、糖類、糖アルコール類を含有しない水中油型乳化物において、水分45〜60重量%、サイリウムシードガムを含有することを特徴とする冷凍耐性フィリング。
(2)グリセリン脂肪酸エステルを含有する(1)記載の冷凍耐性フィリング。
(3)メチルセルロースを含有する(1)又は(2)に記載の冷凍耐性フィリング。
本発明により、糖類、糖アルコール類を含有しないチーズ風味などの塩味系フィリングにも、甘味系フィリング同様、冷凍耐性を付与することが可能になり、保存性の向上によるフードロスの解消、さらには、緩慢冷凍〜凍結解凍といった、温度条件下での良好な冷凍耐性により、急速冷凍を利用しないことによる、エネルギー消費の削減といった環境負荷の軽減にも貢献できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の冷凍耐性フィリングは、水、油脂及びたんぱく質を含む、糖類、糖アルコール類を含有しない水中油型乳化物であって、従来から知られているカスタードクリーム、フラワーペースト、ソースといったフィリング類と同様に、油脂や油溶性成分を含有する油相と、水・たんぱく質・その他水溶性成分を含有する水相を攪拌混合、予備乳化した後に、均質化処理、殺菌処理、冷却等の工程により得ることができる、O/W型乳化物である。
本発明の冷凍耐性フィリングは、糖類、糖アルコール類を含有しないことを特徴とするが、含有しない糖類、糖アルコール類として、ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖、酵素糖化水飴、乳糖、還元澱粉糖化物、異性化液糖、ショ糖結合水飴、はちみつ、オリゴ糖、フラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、ラフィノース、ラクチュロース、パラチノースオリゴ糖、還元乳糖、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、エリスリトール、マンニトール、トレハロース等が例示できる。
本発明において、水中油型乳化物の水相を構成する成分としては、従来から知られているカスタードクリーム、フラワーペースト、ソースといったフィリング類と同様に、例えば、牛乳、生クリーム、練乳といった乳製品や、豆乳、アーモンドミルク、ライスミルクといった植物性ミルク、トマト・青汁などの野菜飲料、果汁飲料、また、アルコール、焼酎、ウイスキー、ウォッカ、ブランデー等の蒸留酒、ワイン、日本酒、ビール等の醸造酒、各種リキュール等、さらには液糖、はちみつ、水飴を適宜使用することができるが、水分45〜60重量%であることを特徴とし、好ましくは45〜55重量%である。
水分が45重量%未満では、調合粘度の上昇や、フィリングの乳化状態が悪くなり、水分が60重量%を超えると硬さが緩く、冷凍耐性も悪くなる傾向である。
本発明の冷凍耐性フィリングは水中油型乳化物の水相を構成する成分としてサイリウムシードガムを含有することを特徴とする。
サイリウムシードガムは、オオバコ科オオバコ属植物サイリウムの種子の外皮から得られる多糖類であり、主成分はキシラン(β−1,4およびβ−1,3)で、キシロース、アラビノース、ラムノース、ガラクツロン酸を側鎖に持つ高度に分岐した構造を持ち、高い食物繊維含有量と保水性を併せ持つという特徴を有し、低濃度では増粘し、あっさりとしてまとまり感のある粘性を出し、高濃度では弾力性のあるゲルになることが知られているが、本発明においては、フィリングの冷凍耐性及び冷凍〜冷蔵温度域での加工に適した物性に応じ、適宜配合量を調整し、使用することができる。
その他、本発明において、水中油型乳化物の水相を構成する成分であるたんぱく質としては、大豆たんぱく質、トウモロコシたんぱく質、小麦たんぱく質、エンドウ豆たんぱく質等の植物由来のたんぱく質やカゼイン、卵白アルブミン、乳清たんぱく質、ゼラチン、アクチン、ミオシン、絹たんぱく質等の動物性たんぱく質でも良く、さらにポリペプチド、ペプチドおよびアミノ酸等でも良いが、冷凍耐性フィリングのたんぱく質含量は、3〜9重量%であることが好ましい。
その他、本発明において、水中油型乳化物の水相を構成する成分として澱粉類を使用することができるが、食品の分野において使用可能なものであれば特に制限されず、例えば、小麦澱粉、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉、キャッサバ澱粉、甘藷澱粉等の穀物澱粉類、並びにそれら穀物澱粉の酢酸エステル化、燐酸架橋、エーテル化、オクテニルコハク酸エステル化、α化等の化学的あるいは物理的処理が施された加工澱粉類が例示できる。
また、これらの澱粉類を1種類または2種類以上使用できる。
また、本発明において、水中油型乳化物に含まれる油脂としては、大豆油、菜種油、コーン油、綿実油、落花生油、ひまわり油、こめ油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、パーム油、ヤシ油、パーム核油等の植物性油脂及び牛脂、豚脂等の動物性油脂、並びにこれらを分別、水素添加、エステル交換等を施した加工油脂が例示でき、これらの油脂を1種類または2種類以上使用できる。
油脂の性状は特に限定されず、固形脂、液状油脂のいずれも使用可能である。
本発明の冷凍耐性フィリングの油脂含量は、20〜40重量%であることが好ましい。
さらに上昇融点が25〜40℃である油脂を用いることが、フィリングの冷凍耐性及び冷凍〜冷蔵温度域での加工に適した物性を付与しやすいため、好ましい。
本発明の冷凍耐性フィリングは、風味を害しない程度の乳化剤を使用することができるが、乳化剤としては、特に限定されるものではなく、従来公知の乳化剤を使用することができ、レシチン、ショ糖脂肪酸エステル、プロプレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、酢酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセリド、酢酸酒石酸混合モノグリセリド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石酸モノグリセリド、乳酸モノグリセリド等各種有機酸モノグリセリド、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルが例示できる。
本発明においては、乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステルを使用することが好ましく、より好ましくは有機酸モノグリセリドを使用すると、緩慢冷凍〜凍結解凍といった、さらに厳しい温度条件下での良好な冷凍耐性を付与することができる。
本発明においては、フィリングの冷凍耐性及び食品加工に求められる物性等に応じて、適宜添加量を調整し、使用することができる。
さらに、本発明の冷凍耐性フィリングは水中油型乳化物の水相を構成する成分としてメチルセルロースを含有することが好ましい。
メチルセルロースとはセルロースの骨格にメトキシ基がついた構造をもつ高分子多糖類で、冷凍耐性フィリングの緩慢冷凍〜凍結解凍といった、さらに厳しい温度条件下での良好な冷凍耐性を付与することができる。
本発明においては、フィリングの冷凍耐性及び食品加工に求められる物性等に応じて、適宜配合量を調整し、使用することができる。
以上の添加物のほかに、公知の添加剤として、リン酸塩等のpH調整剤等も使用することができ、さらに本発明の冷凍耐性フィリングは、風味付与の目的で香料、各種香辛料、カカオマスやココアなどのカカオ原料、また着色の目的でベータカロチンやパプリカ色素、アナトー色素などの着色料を使用することができる。
また、日持ち向上の目的で、グリシン、酢酸ナトリウム、卵白リゾチームなどの日持ち向上剤を使用することもできる。
本発明の冷凍耐性フィリングは、従来から知られているカスタードクリーム、フラワーペースト、ソースといったフィリング類と同様に例えば以下の手順で調製することができる。
1)加熱融解した油脂や油溶性成分を含有する油相と、水・たんぱく質・その他水溶性成分を含有する水相を撹拌混合して、予備乳化する。
2)80℃前後まで加熱して3分間加熱殺菌する。
3)均質化後、サンプル袋に充填、密封し、5℃冷蔵庫で2〜3日保管し、冷却する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、特に、明示しない限り、数値は重量基準を意味する。
<凍結解凍後の評価方法>
凍結解凍後の評価は以下の方法にて行った。
エージングを終えたフィリングをカップに50g充填し、−20℃の冷蔵庫で1ヶ月保管した。
解凍は、冷蔵庫で冷蔵解凍し、品質評価を行った。
評価基準は、解凍後のフィリングの状態を目視で確認し、×、△、○、◎の4段階で評価した。
急速冷凍は、ショックフリーザーを使用し、凍結後1ヶ月冷凍保管した。
解凍は同じく、冷蔵解凍し、品質評価を行った。
評価基準は、解凍後のサンプルの状態を目視で確認し、×、△、○、◎の4段階で評価した。
なお、×、△、○、◎の評価基準は以下の通りである。
×:非常に不良
△: 不 良
○: 良 好
◎:非常に良好
(実施例1)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)30部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水40.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。
その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は49%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが120g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物である冷凍耐性フィリングが得られた。
(実施例2)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)23.6部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水47.0部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は55%、油脂含量は30%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが100g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物である冷凍耐性フィリングが得られた。
(実施例3)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)30部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水40.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部、グリセリン脂肪酸エステル(有機酸モノグリセリド)0.04部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は49%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが250g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物である冷凍耐性フィリングが得られた。
(実施例4)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)30部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水40.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部、メチルセルロース0.2部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は49%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが200g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物である冷凍耐性フィリングが得られた。
(実施例5)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)30部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水40.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部、グリセリン脂肪酸エステル(有機酸モノグリセリド)0.04部、メチルセルロース0.2部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は49%、油脂含量は36%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが270g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物である冷凍耐性フィリングが得られた。
(比較例1)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)20部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水50.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は59%、油脂含量は26%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが40g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物であるフィリングが得られた。
(比較例2)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)10部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水60.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は69%、油脂含量は16%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが10g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物であるフィリングが得られた。
(比較例3)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)40部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水30.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部、グリセリン脂肪酸エステル0.04部、メチルセルロース0.2部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は39%、油脂含量は46%、蛋白質含量は7%であり、水中油型乳化物であるフィリングを調製することができなかった。
(比較例4)
パーム油中融点部(上昇融点34℃)27部、ナチュラルチーズ20部、脱脂粉乳3.4部、乳タンパク0.7部、乳清タンパク質(ホエイプロテインコンセントレート)0.2部、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉4.5部、食塩0.6部、水40.6部、ポリリン酸ナトリウム0.3部、サイリウムシードガム0.3部、グリセリン脂肪酸エステル(有機酸モノグリセリド)0.04部、メチルセルロース0.2部を、ホモミキサーにより50〜55℃で10分間調合し、50%乳酸でpHを5.4に調整した。その後、掻きとり式連続熱交換機に通し、80〜90℃で加熱殺菌し、ホモゲナイザーで50kg/cmの圧力下で均質化を行い、充填後、冷蔵庫でエージングを行った。
得られた乳化食品の水含量は49%、油脂含量は33%、蛋白質含量は7%であり、5℃におけるレオメーター測定値による硬さが260g/19.6mm(直径1cm円形プランジャー、テーブルスピード50mm/分、不動工業株式会社製)であり、ペースト状の水中油型乳化物であるフィリングが得られたが、甘さを感じた。
実施例1〜5及び比較例1〜4の結果を表1及び表2に示す。
Figure 2021153535
Figure 2021153535

Claims (3)

  1. 水、油脂及びたんぱく質を含む、糖類、糖アルコール類を含有しない水中油型乳化物において、水分45〜60重量%、サイリウムシードガムを含有することを特徴とする冷凍耐性フィリング。
  2. グリセリン脂肪酸エステルを含有する請求項1記載の冷凍耐性フィリング。
  3. メチルセルロースを含有する請求項1又は2に記載の冷凍耐性フィリング。
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