JP2021151160A - ワイヤハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】シールド電線の電磁シールド部材に接続された被覆電線を備えつつ、シールド電線の皮剥ぎ部分からの浸水を軽減することができる、新規な構造のワイヤハーネスを開示する。【解決手段】ワイヤハーネス10が、第1被覆電線13と電磁シールド部材24とシース26とを含むシールド電線12と、第2被覆電線14と、中継端子15と、外装部材16と、自己融着性を有するとともに外装部材16の開口部18を覆う防水部材20とを備え、第1被覆電線13は第1露出部34を有し、電磁シールド部材24は第2露出部32を有し、中継端子15は第2露出部32と第2コア電線38とを電気的に接続しており、第2露出部32と中継端子15とは外装部材16に収容されており、防水部材20は、第1露出部34を隙間なく覆う第1領域44と、第2被覆電線14を隙間なく覆う第2領域46とを有し、第1露出部34と第2被覆電線14とは、防水部材20の第1領域44と第2領域46とをそれぞれ貫通している。【選択図】図1

Description

本開示は、ワイヤハーネスに関する。
従来から、電線の外側をコルゲートチューブ等の外装部材で覆ったワイヤハーネスが知られており、特に、大電流が供給されるワイヤハーネスにおいては、電磁ノイズ対策としてシールド電線を用いたものが知られている。シールド電線は、被覆電線の周囲を金属編組等の電磁シールド部材で覆い、電磁シールド部材を絶縁性の被覆部材であるシースで被覆した構造を有している。
シールド電線を用いたワイヤハーネスにおいては、シールド電線の一方の端部において、シースの端末を皮剥ぎして電磁シールド部材を露出させ、アース用電線の一方の端末に露出した芯線に接続する構造を有している。そして、アース用電線の他方の端末に設けられたアース端子を、周辺機器の筐体や車体パネル等へ接地することで、シールド電線により安定した電磁シールド効果が発揮されるようになっている。
ところで、このようなシールド電線を用いたワイヤハーネスにおいては、電磁シールド部材を露出させた部位における水の浸入を抑える必要がある。例えば、特許文献1では、シースの端末から露出した電磁シールド部材や、電磁シールド部材とアース用電線の接続部に対して、シリコーン樹脂等の樹脂系止水剤を浸透させることにより構成した止水部を設ける構造が提案されている。
特開2009−220641号公報
ところが、特許文献1の構造では、樹脂系止水剤の浸透が不十分で、電磁シールド部材とシースや被覆電線との間に隙間が形成されるおそれがあり、十分な止水性能を発揮できないという問題を内在していた。また、電線に加わる曲げ変形や振動等により、樹脂系止水剤がシースや被覆電線の絶縁被覆から剥離して樹脂系止水剤とシースや被覆電線等の間にリーク経路が形成されるおそれもあり、止水性能を安定して保持できないという問題も内在していた。
そこで、シールド電線の電磁シールド部材に接続された被覆電線を備えつつ、シールド電線の皮剥ぎ部分からの浸水を抑えたり、軽減することができる、新規な構造のワイヤハーネスを開示する。
本開示のワイヤハーネスは、第1被覆電線と、前記第1被覆電線を覆う電磁シールド部材と、前記電磁シールド部材を覆うシースとを含むシールド電線と、第2コア電線と、前記第2コア電線を被覆する第2絶縁被覆と、を含む第2被覆電線と、前記シールド電線と前記第2被覆電線とを電気的に接続する中継端子と、開口部を有するとともに、前記シールド電線と前記第2被覆電線と前記中継端子とを覆う外装部材と、自己融着性を有するとともに、前記外装部材の前記開口部を覆った状態で前記外装部材に固定される防水部材と、を備え、前記シールド電線の前記第1被覆電線は、前記シースと前記電磁シールド部材とから露出する第1露出部を有し、前記シールド電線の前記電磁シールド部材は、前記シースから露出する第2露出部を有し、前記中継端子は、前記第2露出部と前記第2コア電線とを電気的に接続しており、前記第2露出部と前記中継端子とは、前記外装部材に収容されており、前記防水部材は、前記第1被覆電線の前記第1露出部の外周面を隙間なく覆う第1領域と、前記第2被覆電線の外周面を隙間なく覆う第2領域とを有し、前記第1露出部と前記第2被覆電線とは、前記防水部材の前記第1領域と前記第2領域とをそれぞれ貫通している、ワイヤハーネスである。
本開示によれば、シールド電線の電磁シールド部材に接続された被覆電線を備えつつ、シールド電線の皮剥ぎ部分からの浸水を抑えたり、軽減することができるワイヤハーネスを提供することができる。
図1は、実施形態1に係るワイヤハーネスの要部を示す正面図である。 図2は、図1におけるII−II断面図である。 図3Aは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、最初の工程を示す図である。 図3Bは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Aに続く工程を示す図である。 図3Cは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Bに続く工程を示す図である。 図3Dは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Cに続く工程を示す図である。 図3Eは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Dに続く工程を示す図である。 図3Fは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Eに続く工程を示す図である。 図4Aは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図3Fに続く工程を示す図である。 図4Bは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図4Aに続く工程を示す図である。 図4Cは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図4Bに続く工程を示す図である。 図4Dは、図1に示されたワイヤハーネスを製造する手順を説明する説明図であって、図4Cに続く工程を示す図である。 図5は、実施形態2に係るワイヤハーネスの横断面図であって、図2に対応する図である。 図6は、実施形態3に係るワイヤハーネスの横断面図であって、図2に対応する図である。
<本開示の実施形態の説明>
最初に、本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示のワイヤハーネスは、
(1)第1被覆電線と、前記第1被覆電線を覆う電磁シールド部材と、前記電磁シールド部材を覆うシースとを含むシールド電線と、第2コア電線と、前記第2コア電線を被覆する第2絶縁被覆と、を含む第2被覆電線と、前記シールド電線と前記第2被覆電線とを電気的に接続する中継端子と、開口部を有するとともに、前記シールド電線と前記第2被覆電線と前記中継端子とを覆う外装部材と、自己融着性を有するとともに、前記外装部材の前記開口部を覆った状態で前記外装部材に固定される防水部材と、を備え、前記シールド電線の前記第1被覆電線は、前記シースと前記電磁シールド部材とから露出する第1露出部を有し、前記シールド電線の前記電磁シールド部材は、前記シースから露出する第2露出部を有し、前記中継端子は、前記第2露出部と前記第2コア電線とを電気的に接続しており、前記第2露出部と前記中継端子とは、前記外装部材に収容されており、前記防水部材は、前記第1被覆電線の前記第1露出部の外周面を隙間なく覆う第1領域と、前記第2被覆電線の外周面を隙間なく覆う第2領域とを有し、前記第1露出部と前記第2被覆電線とは、前記防水部材の前記第1領域と前記第2領域とをそれぞれ貫通している、ワイヤハーネスである。
本開示のワイヤハーネスによれば、シールド電線において、シースから露出した電磁シールド部材の第2露出部に対して中継端子を介して電気的に接続された、例えばアース用電線等の第2被覆電線を有している。また、自己融着性を有する防水部材を有しており、外装部材の開口部が、防水部材により覆われており、外装部材の内部に、シースから露出した電磁シールド部材と、電磁シールド部材と第2被覆電線とを電気的に接続する中継端子が収容されている。これにより、開口部が防水部材で覆われた外装部材の内部という止水領域内で、シースから露出した電磁シールド部材を第2被覆電線に接続し、第2被覆電線を防水部材を貫通して外部に突出させて接地することができる。その結果、既存の外装部材を利用して、シースから露出した電磁シールド部材と、電磁シールド部材と第2被覆電線の接続部分である中継端子の絶縁性や防水性の向上を図ることができる。
しかも、自己融着性を有する防水部材の第1領域と第2領域は、それぞれ、シールド電線のシースから露出した第1被覆電線と第2被覆電線の外周面を隙間なく覆っている。それゆえ、仮に防水部材の第1領域と第2領域を貫通して外装部材の外部に突出する第1被覆電線や第2被覆電線に水が付着した場合でも、第1被覆電線や第2被覆電線を伝って防水部材の内部へ水を浸入させ難くすることができる。これにより、第2被覆電線の接続部分である中継端子の被水や、第1被覆電線を伝って内部に浸入した水が、シールド電線の電磁シールド部材と第1被覆電線やシースとの間の隙間を通って、コネクタ等の機器にまで至ってショート等の不具合が生じる問題が未然に防止されている。
加えて、防水部材を貫通する第1被覆電線と第2被覆電線と防水部材との間に隙間が生じていないことが、容易に確認可能であり、樹脂系止水剤を用いた従来構造に比して、優れた防水性を安定して発揮することができる。さらに、樹脂系止水剤の場合と比べて、電線に加わる曲げ変形等に防水部材が追従し易く、防水部材が第1被覆電線や第2被覆電線の被覆から剥離することが抑制されている。その結果、防水部材による所望の防水性能を安定して向上させることができる。
なお、外装部材を貫通するシールド電線や、シールド電線のシースに被覆された電磁シールド部材を貫通する第1被覆電線は、単数でも複数であってもよく、第1被覆電線が複数含まれる場合には、各第1被覆電線の外周面をそれぞれ隙間なく覆う複数の第1領域が防水部材に含まれる。同様に、第2被覆電線は、単数でも複数であってもよく、第2被覆電線が複数含まれる場合には、各第2被覆電線の外周面をそれぞれ隙間なく覆う複数の第2領域が防水部材に含まれる。
(2)前記防水部材は、自己融着テープを含み、前記自己融着テープは、前記第1露出部の外周面に巻き付けられた第1巻部と、前記第2被覆電線の外周面に巻き付けられた第2巻部とを有し、前記防水部材の前記第1領域は、前記第1巻部を含み、前記防水部材の前記第2領域は、前記第2巻部を含んでいる、ことが好ましい。防水部材の第1領域を、例えば自己融着テープの第1巻部を第1被覆電線の外周面の周方向全長に亘って隙間なく巻き付けて構成したり、防水部材の第2領域を、例えば自己融着テープの第2巻部を第2被覆電線の外周面の周方向全長に亘って隙間なく巻き付けて構成することができて、これら第1領域や第2領域を簡単な構造で設けることができるからである。或いは、第1領域や第2領域を、例えば第1巻部と第2巻部とをそれぞれ部分的に含んで構成することも可能であり、良好な設計自由度を発揮することもできる。
また、自己融着テープを利用して第1被覆電線と第2被覆電線が貫通する防水部材を構成していることから、別途グロメット等の防水部材を型成形する場合に比して、安価に防水部材を提供することができる。
(3)上記(2)において、前記シールド電線は、複数本であり、前記第1露出部は、前記複数のシールド電線の各々が有することで複数あり、前記自己融着テープは、前記複数の前記第1露出部の各々の外周面に巻き付けられることで複数の前記第1巻部を有し、前記複数の第1巻部は、前記複数の第1巻部のなかで最も内周側の内周巻部と、前記複数の第1巻部のなかで前記内周巻部よりも外周側の追加巻部とを有し、前記複数の第1被覆電線の1本は、前記内周巻部を貫通しており、前記複数の第1被覆電線の残りは、前記追加巻部を個別に貫通している、ことが好ましい。複数の第1被覆電線を含んでいる場合に、最初の1本の第1被覆電線が貫通する第1領域を最も内周側の第1巻部である内周巻部を含んで構成し、その後追加される各第1被覆電線が貫通する各第1領域については、各第1被覆電線を間に挟んで密着する第1巻部または第2巻部の外周面と、当該第1巻部または第2巻部の外周面に重ね合わされて巻き付けられた、内周巻部よりも外周側の第1巻部である自己融着テープの追加巻部によって構成することができるからである。これにより、先に設けた第1巻部または第2巻部の外周面を巧く利用して、自己融着テープの使用量を削減しつつ複数の第1領域を有利に構成することができる。
(4)前記シールド電線は、複数本であり、前記第2被覆電線は、1本であり、前記第2露出部は、前記複数のシールド電線の各々が有することで複数あり、前記複数の第2露出部は、前記中継端子を介して前記第2コア電線と電気的に接続している、ことが好ましい。複数本のシールド電線の電磁シールド部材を1本の第2被覆電線を用いて一括で接地することができ、ワイヤハーネスの車両への組付け作業性の向上を図ることができるからである。また、複数本のシールド電線の電磁シールド部材を個別の第2被覆電線を介して外部に取り出して接地する場合に比して、防水箇所を減らすことができる。更に、防水部材に設けられる第2被覆電線が貫通する第2領域の数を減らすことができ、防水部材からの浸水のリスクが低減されて、ワイヤハーネスの防水性能の向上を図ることができる。
(5)前記防水部材に巻き付けられる第1粘着テープを備え、前記第1粘着テープは、前記防水部材を前記第1露出部と前記第2被覆電線とに押し付けている、ことが好ましい。防水部材に巻き付けられた第1粘着テープにより、防水部材が第1露出部と第2被覆電線とに押し付けられていることから、防水部材と第1被覆電線や第2被覆電線との間に隙間がない状態を有利に保持することができ、ワイヤハーネスの防水性を安定して保持することができるだけでなく、防水性の経年劣化を抑制することができるからである。
(6)前記防水部材に巻き付けられる第2粘着テープを備え、前記防水部材は、前記外装部材に覆われる内方延出部を有し、前記内方延出部は、前記第1領域と前記第2領域とを含み、前記第2粘着テープは、前記内方延出部を前記第1露出部と前記第2被覆電線とに押し付けている、ことが好ましい。防水部材の内方延出部が第1領域と第2領域を有することにより、外装部材の内部という既存の空間を利用して広い範囲で防水構造を設けることができ、スペース効率良くワイヤハーネスの防水性の向上を図ることができるからである。更に、第2粘着テープにより内方延出部を第1露出部と第2被覆電線とに押し付けることで、内方延出部における第1領域と第2領域を第1被覆電線や第2被覆電線に密着した状態に保持することができ、それらの間に隙間が生じるおそれを低減させることができる。しかも、例えば内方延出部を第2粘着テープにより覆うことで、自己融着性を有する防水部材の内方延出部が外装部材に付着するおそれも低減させることができる。
(7)前記防水部材は、前記外装部材の前記開口部から前記外装部材の外部に向かって延びる外方延出部と、前記外方延出部の外周面と前記外装部材の外周面とに密着する外周筒部と、前記外装部材の前記開口部を覆う蓋部を有し、前記外方延出部は、前記第1領域と前記第2領域とを含み、前記蓋部は、前記外周筒部と前記外方延出部とが自己融着により一体化することで構成されている、ことが好ましい。このような蓋部が構成されることで、防水部材による外装部材の開口部の封止と防水部材の外装部材への固定を安定して実現することができるからである。
<本開示の実施形態の詳細>
本開示のワイヤハーネスの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<実施形態1>
以下、本開示の実施形態1について、図1から図4Dを参照しつつ説明する。ワイヤハーネス10は、例えば車両のインバータとコンプレッサを電気的に接続するものである。ワイヤハーネス10は、図1中の左方において図示しないインバータ側のコネクタに接続されている。また、ワイヤハーネス10は、図1中の右方において図示しないコンプレッサ側のコネクタに接続されている。なお、図面中では、内部構造の見易さのために、外装部材(後述するコルゲートチューブ16)を縦断面で示す。また、図面中では、見易さのために、後述する自己融着テープα,β、第1および第2粘着テープ56,57、結束バンド68等の厚さ寸法を誇張して示す。さらに、以下の説明では、図1中の左方を前方、図1中の右方を後方として説明する。尤も、車両への取付状態におけるワイヤハーネス10の方向とは必ずしも一致するものではない。
<ワイヤハーネス10>
ワイヤハーネス10は、インバータ側のコネクタとコンプレッサ側のコネクタに接続されるシールド電線12を備えている。シールド電線12は、第1被覆電線13を含んでいる。更に、ワイヤハーネス10は、シールド電線12を構成する、後述する電磁シールド部材(編組部材24)に電気的に接続される第2被覆電線14を備えている。これらシールド電線12の電磁シールド部材(編組部材24)と第2被覆電線14とが、中継端子としてのスプライス端子15により電気的に接続されている。更にまた、シールド電線12と第2被覆電線14とスプライス端子15とは、外装部材としてのコルゲートチューブ16で覆われている。そして、コルゲートチューブ16において、シールド電線12の一方の端部側、即ちインバータ側のコネクタが接続される側である前側の開口部18には、コルゲートチューブ16の内部への水の浸入を抑える防水部材20が設けられている。実施形態1では、2本のシールド電線12a,12bが設けられている。尤も、シールド電線の数は限定されるものではなく、1本でもよいし、3本以上でもよい。
<シールド電線12>
シールド電線12は、第1被覆電線13と、第1被覆電線13の周囲を覆い第1被覆電線13を電磁シールドする電磁シールド部材としての編組部材24と、電磁シールド部材(編組部材24)を被覆する絶縁性のシース26とを含んでいる。
第1被覆電線13は、導電性を有する金属製の第1コア電線28と、当該第1コア電線28を被覆する第1絶縁被覆30とを含んでいる。第1絶縁被覆30は、例えばチューブ状とされて、軟質の合成樹脂等により形成され得る。
編組部材24は、例えば導電性を有する金属製の細線を編組することによって形成された筒状の部材である。第2被覆電線14が編組部材24に接続される前の初期状態では、編組部材24は、第1被覆電線13の周囲を長さ方向の略全長に亘って覆っている。なお、編組部材24における金属製の細線の編組態様は限定されるものではない。編組部材24としては、従来公知の編組構造や編織構造等が適宜に採用され得る。
シース26は、例えば軟質の合成樹脂からなる筒状の部材である。編組部材24に第2被覆電線14が接続される前の初期状態では、シース26は、第1被覆電線13および編組部材24を長さ方向の略全長に亘って被覆している。
実施形態1では、シールド電線12の一方の端部側(前側)において、シース26がある程度の長さに亘って皮剥ぎされている。これにより、編組部材24がシース26から外部に露出している。この編組部材24の外部への露出部分が、第2露出部32である。特に、実施形態1では、2本のシールド電線12a,12bのそれぞれにおいてシース26,26が皮剥ぎされて編組部材24,24における第2露出部32,32が露出している。
また、第2露出部32,32は、シールド電線12a,12bの他方の端部側である後側に折り返されている。これにより、2本のシールド電線12a,12bの一方の端部側である前側において、第1被覆電線13,13がシース26,26および編組部材24,24から露出している。この第1被覆電線13,13の外部への露出部分が、第1露出部34,34である。
<スプライス端子15>
折り返された第2露出部32,32における後端部が、スプライス端子15に電気的に接続されている。即ち、2回路分の編組部材24,24が、スプライス端子15へ共圧されている。なお、折り返された第2露出部32,32における後端部は束ねられてもよい。要するに、第2露出部32,32(編組部材24,24)は、まとめて中継端子(スプライス端子15)に電気的に接続されてもよい。
実施形態1では、スプライス端子15が、シース26において皮剥ぎされた部分よりも後方に位置している。それ故、スプライス端子15をコルゲートチューブ16の内部に安定して位置させることができる。特に、後側に折り返された第2露出部32,32の後端部にスプライス端子15を設けることで、スプライス端子15をコルゲートチューブ16の開口部18からある程度離隔した位置に設けることができる。これにより、スプライス端子15が、コルゲートチューブ16の開口部18への防水部材20の取付けに際して影響を及ぼすおそれが低減される。また、第2被覆電線14の長さ方向中間部分をより安定して防水部材20に挿通させることができる。この結果、後述するように、第2被覆電線14の外周面と防水部材20との隙間を略なくすことができる。それ故、防水部材20における第2被覆電線14の挿通箇所から水が浸入するおそれが効果的に低減され得る。
<第2被覆電線14>
第2被覆電線14は、導電性を有する第2コア電線38と、当該第2コア電線38を被覆する第2絶縁被覆40とを含んでいる。第2被覆電線14は、シールド電線12の一方の端部側である前側に延び出している。即ち、第2被覆電線14の一方の端部が、中継端子(スプライス端子15)を介して第2露出部32に電気的に接続されている。具体的には、第2被覆電線14の一方の端部では、第2絶縁被覆40が剥がされて第2コア電線38が露出している。この第2コア電線38がスプライス端子15に電気的に接続されている。
第2被覆電線は複数本設けられてもよいが、実施形態1では、第2被覆電線14が1本設けられている。そして、2本のシールド電線12a,12bにおける編組部材24,24が、スプライス端子15を介して1本の第2被覆電線14に電気的に接続されている。換言すれば、スプライス端子15は、第2被覆電線14の第2コア電線38と、シールド電線12a,12bにおける第2露出部32,32とを一括して電気的に接続している。そして、この第2被覆電線14の他方の端部が前方に延び出している。実施形態1では、第2被覆電線14は、アース用電線である。即ち、第2被覆電線14の他方の端部(前端部)にはアース端子42が設けられている。アース端子42が高圧用の筐体や車体パネル等に接地されることで、電磁シールド部材(編組部材24)がアース接続される。
<防水部材20>
防水部材20は、自己融着性を有している。実施形態1では、防水部材20が、自己融着テープαを含んで構成されている。自己融着テープαは、柔軟性を有する略帯状の部材とされている。そして、自己融着テープαは、任意の長さにカットして用いることができる。自己融着テープαは、例えばブチルゴムやシリコンゴム等により構成される。自己融着テープαは、例えばテープ厚さが2mm以上のものが好ましい。実施形態1では、自己融着テープαとして、テープ厚さが3mmのブチルゴムテープが採用されている。
そして、図2にも示されているように、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14における外周面が、何れも自己融着テープαにより隙間なく覆われている。実施形態1では、防水部材20(自己融着テープα)において、シールド電線12の第1被覆電線13における第1露出部34を覆う部分が第1領域44である。また、防水部材20(自己融着テープα)において、第2被覆電線14を覆う部分が第2領域46である。特に、実施形態1では、複数のシールド電線12a,12bが設けられていることから、複数の第1領域44a,44bが設けられている。
ここで、コルゲートチューブ16の内部には、シールド電線12a,12bにおける編組部材24,24の第2露出部32,32および当該第2露出部32,32に接続されるスプライス端子15が収容されている。そして、防水部材20における第1領域44a,44bを、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34が貫通している。また、第2領域46を、第2被覆電線14が貫通している。これにより、第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14がコルゲートチューブ16の外部に突出している。これら第1領域44a,44bと第2領域46は、防水部材20の前後方向全長に亘って形成されている。
この防水部材20は、コルゲートチューブ16の開口部18を覆蓋している。実施形態1では、防水部材20の後方部分が、コルゲートチューブ16の開口部18から内方に延び出してコルゲートチューブ16の内部に配置されている。また、防水部材20の前方部分が、コルゲートチューブ16の開口部18から外方に延び出している。したがって、自己融着テープαの後方部分が、外装部材(コルゲートチューブ16)によって覆われる内方延出部48である。内方延出部48は、コルゲートチューブ16の開口部18からコルゲートチューブ16の内方、即ちシールド電線12の他方の端部(図1中の右側)に向かって延びている。また、自己融着テープαの前方部分が、コルゲートチューブ16の開口部18からコルゲートチューブ16の外部に延びる外方延出部50である。外方延出部50は、コルゲートチューブ16の開口部18からシールド電線12の一方の端部(図1中の左側)に向かって延びている。第1領域44a,44bと第2領域46は防水部材20の前後方向全長に亘って形成されていることから、内方延出部48と外方延出部50が、それぞれ第1領域44a,44bおよび第2領域46を有している。
また、自己融着テープαの外周側には、自己融着テープβが更に巻き付けられている。具体的には、自己融着テープαの前方に位置する第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14からコルゲートチューブ16の前方部分にかけて自己融着テープβが巻き付けられている。これにより、自己融着テープβは、外方延出部50の外周面とコルゲートチューブ16の開口部側端部の外周面の両方に密着している。この結果、外方延出部50の外周面とコルゲートチューブ16の開口部側端部の外周面とに密着する外周筒部52が、自己融着テープβを含んで構成されている。
実施形態1では、自己融着テープβの材質が、自己融着テープαの材質と同じくブチルゴムとされている。これにより、両自己融着テープα,βが当接し自己融着して、一体化するようになっている。そして、外方延出部50と外周筒部52(自己融着テープβ)とが自己融着により一体化することで、コルゲートチューブ16の開口部18を覆う蓋部54が構成されている。なお、以下の説明では、便宜上、自己融着テープαと自己融着テープβとを区別して説明する。尤も、自己融着テープαの材質と自己融着テープβの材質は相互に異なっていてもよい。また、両自己融着テープα,βは、一体化しなくてもよい。
したがって、実施形態1では、自己融着テープαに加えて、自己融着テープβを含んで防水部材20が構成されている。要するに、防水部材20の主に内周側に位置してコルゲートチューブ16の開口部18の内部に収容される部分が、自己融着テープαにより構成されている。また、防水部材20の主に外周側に位置してコルゲートチューブ16の開口部18を外周側から覆う部分が、自己融着テープβにより構成されている。
さらに、実施形態1では、図1に示されるように、防水部材20の外周面に絶縁性の第1粘着テープ56が巻き付けられている。これにより、防水部材20が、コルゲートチューブ16の開口部18を覆った状態で、コルゲートチューブ16に固定されている。特に、実施形態1では、防水部材20の外周面に第1粘着テープ56が巻き付けられることで、防水部材20が、第1被覆電線13,13における第1露出部34,34と第2被覆電線14の各外周面に押し付けられている。
更にまた、実施形態1では、後述する図4A等にも示されるように、防水部材20における内方延出部48の外周面に絶縁性の第2粘着テープ57が巻き付けられている。特に、実施形態1では、内方延出部48の外周面に第2粘着テープ57が巻き付けられることで、内方延出部48が、第1被覆電線13,13における第1露出部34,34と第2被覆電線14の各外周面に押し付けられている。
<ワイヤハーネス10の組み付け工程>
以下、コルゲートチューブ16の開口部18に自己融着テープα,βを含んで構成される防水部材20を設けてワイヤハーネス10を組み付ける手順の具体的な一例を、図3A〜図4Dを示して説明する。尤も、防水部材20を設ける手順は、以下に記載の態様に限定されるものではない。なお、図3A〜3Fにおける右側の図は、左側の正面図における一点鎖線の位置での縦断面図である。また、図4A〜4Dは、何れも防水部材20を設ける工程を正面から見た図である。即ち、図4A〜4Dは、図3A〜3Fにおける左側の図から続く図である。
先ず、2本のシールド電線12a,12bにおいて一方の端部側(前側)のシース26,26を皮剥ぎして編組部材24,24における第2露出部32,32を露出させる。続いて、第2露出部32,32を後方へ折り返して、第1被覆電線13,13における第1露出部34,34を露出させる。また、第2被覆電線14の一方の端部において、第2絶縁被覆40を剥いで、第2コア電線38を露出させる。そして、折り返した第2露出部32,32の後端部と第2被覆電線14における第2コア電線38とを、スプライス端子15を介して電気的に接続する。なお、第2露出部32,32と第2コア電線38とのスプライス端子15による接続は、例えば後述するように自己融着テープαに第2粘着テープ57を巻き付けた後(図4Aの状態)において、コルゲートチューブ16の外装(図4Cの状態)よりも前に行われてもよい。
そして、図3Aに示すように、ある程度の長さを有する自己融着テープαを準備する。この自己融着テープαに、2本のうちの一方のシールド電線12aの第1被覆電線13を重ね合わせる。具体的には、例えば自己融着テープαの長さ方向一方の端部(図3A左側の図の上端部)に、シールド電線12aにおいてシース26を皮剥ぎして且つ編組部材24を折り返して露出させた第1被覆電線13における第1露出部34を重ね合わせる。
その後、図3Bに示すように、自己融着テープαを一巻きして、シールド電線12aの第1被覆電線13における第1露出部34の外周面に対して、自己融着テープαを周方向全長に亘って巻き付ける。自己融着テープαは柔軟性を有していることから、自己融着テープαが第1露出部34の形状に沿って変形することで、第1露出部34の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が略生じないようになっている。実施形態1では、自己融着テープαにおいて第1露出部34の外周面に巻き付けられる部分が、第1巻部58である。特に、実施形態1では、複数のシールド電線12a,12bが設けられていることから、複数の第1露出部34,34のそれぞれの外周面に巻き付けられる複数の第1巻部58a,58bが設けられている。そして、最も内周側に位置するシールド電線12aの第1露出部34に巻き付けられる部分が、最も内周側の第1巻部58aを構成する内周巻部60(第1領域44a)である。
続いて、図3Cに示すように、第1巻部58aを構成する内周巻部60(第1領域44a)の外周面に、2本のうちの他方のシールド電線12bの第1被覆電線13を重ね合わせる。即ち、内周巻部60の外周面に、シールド電線12bにおいてシース26を皮剥ぎして且つ編組部材24を折り返して露出させた第1被覆電線13における第1露出部34を重ね合わせる。
そして、図3Dに示すように、自己融着テープαを更に一巻きして、シールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34の外周面に対して、自己融着テープαを周方向全長に亘って巻き付ける。これにより、自己融着テープαが第1露出部34の形状に沿って変形して、第1露出部34の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が略生じないようになっている。実施形態1では、自己融着テープαにおいて他方のシールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34に巻き付けられる部分が、内周巻部60よりも外周側の第1巻部58bを構成する追加巻部62である。即ち、他方のシールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34を間に挟んで、内周巻部60の外周面と追加巻部62とが重ね合わされて密着している。
なお、上述のように、シールド電線は3本以上設けることも可能である。従って、自己融着テープαにおいて、1本目のシールド電線の第1被覆電線における第1露出部に巻き付けられる部分が内周巻部60である。また、自己融着テープαにおいて、2本目以降のシールド電線の第1被覆電線における第1露出部に巻き付けられる部分は何れも追加巻部62である。換言すれば、1本目のシールド電線の第1被覆電線は、最も内周側の第1巻部である内周巻部を含んで構成される第1領域を貫通するようになっている。また、残りのシールド電線の第1被覆電線は、内周巻部よりも外周側の第1巻部である追加巻部を含んで構成される第1領域を個別に貫通するようになっている。
その後、図3Eに示すように、追加巻部62の外周面に対して、第2被覆電線14の長さ方向中間部分を重ね合わせる。
そして、図3Fに示すように、第2被覆電線14の外周面に対して、自己融着テープαの残りの部分を巻き付ける。これにより、自己融着テープαが第2被覆電線14の形状に沿って変形して、第2被覆電線14の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が略生じないようになっている。実施形態1では、自己融着テープαにおいて追加巻部62の外周面に重ね合わされて第2被覆電線14の外周面に巻き付けられる部分が、第2巻部64である。即ち、第2被覆電線14を間に挟んで、追加巻部62の外周面と第2巻部64とが重ね合わされて密着している。
すなわち、実施形態1では、一方のシールド電線12aの第1被覆電線13における第1露出部34を覆う第1領域44aが、自己融着テープαの第1巻部58aである内周巻部60によって構成されている。また、他方のシールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34を覆う第1領域44bが、内周巻部60の外周面と当該内周巻部60の外周面に重ね合わされた自己融着テープαの第1巻部58bである追加巻部62によって構成されている。更に、第2被覆電線14を覆う第2領域46が、追加巻部62の外周面と当該追加巻部62の外周面に重ね合わされた自己融着テープαの第2巻部64によって構成されている。
続いて、図4Aに示すように、両第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けられた自己融着テープαに対して絶縁性の第2粘着テープ57を巻き付ける。具体的には、自己融着テープαにおいてシールド電線12a,12bの一方の端部側(前端部側)をある程度残して、自己融着テープαから後方の第1露出部34,34および第2被覆電線14に跨って第2粘着テープ57を巻き付ける。これにより、自己融着テープαを内周側に押し付けて、第1露出部34,34および第2被覆電線14と自己融着テープαとの間の隙間を一層小さくすることが可能となる。また、両第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けられた自己融着テープαの外形状をある程度整えることも可能となる。即ち、自己融着テープαの外形状を、例えば外周面を略凹凸のない円形状(真円や長円、楕円等を含む)とすることも可能となる。なお、第2粘着テープ57は、自己融着テープαの後方において、第1露出部34,34および第2被覆電線14だけでなく、編組部材24,24やスプライス端子15、シース26,26までも覆うように巻き付けられてもよい。
なお、自己融着テープαの前端部分を除いて第2粘着テープ57が巻き付けられることから、外方延出部50の前端部分における外周面には第2粘着テープ57が巻き付けられない。また、自己融着テープαの後方部分である内方延出部48の外周面が、第2粘着テープ57のテープ巻きにより覆われるようになっている。
さらに、図4Bに示すように、第2粘着テープ57が巻き付けられた自己融着テープαにおいて、シールド電線12a,12bの延出方向(前後方法)の略中央部分に結束バンド68を巻き付けて固定する。
その後、図4Cに示すように、第2粘着テープ57が巻き付けられた自己融着テープαに対して、シールド電線12a,12bの他方の端部側(後方側)からコルゲートチューブ16を外挿装着する。換言すれば、コルゲートチューブ16の開口部18から、第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けられた自己融着テープαを挿入する。このコルゲートチューブ16の外装は、コルゲートチューブ16における開口部18の周縁部分と結束バンド68とが当接するまで行われる。即ち、結束バンド68により、自己融着テープαに対してコルゲートチューブ16が前後方向で位置決めされる。また、結束バンド68により、コルゲートチューブ16と自己融着テープαとの前後方向の相対位置が規定されるようになっている。
実施形態1では、上述のように、自己融着テープαにコルゲートチューブ16を外装するに際して、コルゲートチューブ16における開口部18の周縁部分と結束バンド68とが相互に当接するようになっている。それ故、コルゲートチューブ16の開口部18に防水部材20が固定された状態において、自己融着テープαにおいて結束バンド68が巻き付けられた部分よりも後方が、コルゲートチューブ16に覆われる前述の内方延出部48である。また、自己融着テープαにおいて結束バンド68が巻き付けられた部分よりも前方が、コルゲートチューブ16の開口部18からコルゲートチューブ16の外部に向かって延びる前述の外方延出部50である。
そして、図4Dに示すように、結束バンド68に対してコルゲートチューブ16を突き当てた状態で、自己融着テープαよりも前方に位置する第1露出部34,34および第2被覆電線14からコルゲートチューブ16の前方部分に跨って、自己融着テープβを周方向の全周に亘って巻き付ける。これにより、防水部材20の外周筒部52が構成される。また、第2粘着テープ57が巻き付けられない外方延出部50の前端部分と外周筒部52(自己融着テープβ)とが自己融着により一体化して、蓋部54が形成される。このようにして、自己融着テープα,βを含んで構成された防水部材20が完成する。
その後、防水部材20の外周面に絶縁性の第1粘着テープ56を巻き付ける。具体的には、防水部材20を構成する自己融着テープβに加えて、自己融着テープβよりも前方に位置する第1露出部34,34および第2被覆電線14から自己融着テープβよりも後方のコルゲートチューブ16の外周面に跨って第1粘着テープ56を巻き付ける。これにより、ワイヤハーネス10が完成する。なお、自己融着テープβを巻き付けることによって防水部材20の完成と同時にコルゲートチューブ16の開口部18に防水部材20が固定されるが、第1粘着テープ56を巻き付けて防水部材20を内周側に押し付けることでより強固に固定され得る。
以上の如き構造とされた実施形態1のワイヤハーネス10では、コルゲートチューブ16の開口部18に防水部材20が設けられている。これにより、防水部材20より後方、即ちコルゲートチューブ16の内部への水の浸入が抑えられている。特に、シールド電線12a,12bの編組部材24,24、および第2露出部32,32と第2コア電線38との接続部分であるスプライス端子15が、コルゲートチューブ16の内部に収容されている。それ故、編組部材24,24および第2露出部32,32と第2コア電線38との接続部分(スプライス端子15)が被水するおそれが低減されて、電磁シールド部材(編組部材24)の電磁シールド効果も良好に発揮され得る。
また、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14の外周面が、それぞれ防水部材20の第1領域44a,44bと第2領域46により隙間なく覆われる。それ故、防水部材20における第1露出部34,34および第2被覆電線14の挿通部位を通じて水が浸入し難くなっている。特に、実施形態1では、例えばシールド電線と第2被覆電線とをビニールテープや結束バンドで束ねた後に自己融着テープを巻くのではなく、電線(第1被覆電線13,13の第1露出部34,34および第2被覆電線14)の1本毎に自己融着テープαを巻いている。これにより、電線(第1被覆電線13,13の第1露出部34,34および第2被覆電線14)間に隙間が生じることがなく、当該隙間を通じての水の浸入のおそれが低減され得る。
さらに、防水部材20を形成する工程において、例えば前述の図3Fの段階で、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が生じているかを外部から確認することができる。仮に隙間が生じていた場合でも、自己融着テープαを巻き直したり、自己融着テープαの外周面に第2粘着テープ57を巻き付けることで隙間を消失させたり小さくすることができることから、防水性能の向上が図られ得る。更にまた、自己融着テープαは柔軟であることから、ワイヤハーネス10が曲がった際にも、シールド電線12a,12bの第1露出部34,34や第2被覆電線14に追従して変形することができる。これにより、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が発生するおそれが一層低減されて、防水性能の更なる向上が図られ得る。
また、実施形態1の防水部材20は、自己融着テープα,βを含んで形成されることから、例えばグロメット等の防水部材を型成形等で形成する場合に比べて、型成形のための設備等が必要なく、安価に且つ容易に形成することができる。
さらに、実施形態1では、シールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34の外周面に巻き付けられる第1領域44a,44bが、自己融着テープαの第1巻部58a,58bを含んで構成されている。また、第2被覆電線14の外周面に巻き付けられる第2領域46が、自己融着テープαの第2巻部64を含んで構成されている。すなわち、第1領域44a,44bと第2領域46とを別個の自己融着テープで形成する場合に比べて、作業工程数を少なく、且つ必要な自己融着テープの量も抑えることができて、防水部材20を、より安価に且つ容易に形成することができる。
更にまた、実施形態1では、2本のシールド電線12a,12bが設けられており、防水部材20には2つの第1領域44a,44bが設けられている。一方の第1領域44aは、最も内周側の第1巻部58aである内周巻部60により構成されている。また、他方の第1領域44bは、内周巻部60の外周面と当該内周巻部60の外周面に重ね合わされた追加巻部62とから構成されている。即ち、例えばシールド電線が3本以上設けられる場合でも、内周巻部と追加巻部を同一の自己融着テープに設けることが可能である。これにより、防水部材を、一層安価に且つ容易に形成することが可能となる。
また、実施形態1では、2本のシールド電線12a,12bの編組部材24,24における第2露出部32,32が、それぞれスプライス端子15を介して1本の第2被覆電線14の第2コア電線38に電気的に接続されている。これにより、編組部材のそれぞれから第2被覆電線を引き出す場合に比べて、作業工程数を減少させることができる。また、編組部材のそれぞれから第2被覆電線を引き出す場合に比べて、第2被覆電線の本数を少なくすることができる。それ故、防水部材20において、第2被覆電線14が貫通する第2領域46の数も少なくすることができる。この結果、第2領域46を通じての水の浸入のおそれが低減され得る。
さらに、実施形態1では、自己融着テープαの外周面に第2粘着テープ57が巻き付けられている。この第2粘着テープ57により自己融着テープαが内周側に押し付けられている。これにより、2本のシールド電線12a,12bの第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14の外周面と自己融着テープαとの間に隙間が発生するおそれが低減され得る。この結果、防水部材20を通じてのコルゲートチューブ16への水の浸入のおそれが一層低減され得る。また、自己融着テープβの外周面に第1粘着テープ56が巻き付けられている。この第1粘着テープ56により自己融着テープβを内周側に押し付けることで上記のように第1露出部34,34および第2被覆電線14の外周面と自己融着テープαとの間の隙間の発生が抑制される。それだけでなく、第1粘着テープ56により、防水部材20とコルゲートチューブ16との固定を強固にすることも可能である。
更にまた、実施形態1では、第1被覆電線13,13の第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けられた自己融着テープαの後方部分が、コルゲートチューブ16に覆われる内方延出部48である。そして、内方延出部48から後方の第1露出部34,34および第2被覆電線14に跨って第2粘着テープ57が巻かれている。これにより、内方延出部48とコルゲートチューブ16とが接触してくっついたりすることが防止される。また、例えばコルゲートチューブ16の組付時に第1露出部34,34および第2被覆電線14から意図せず自己融着テープαがずれたり脱落するおそれが低減され得る。
さらに、実施形態1では、第1被覆電線13,13の第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けられた自己融着テープαの前方部分が、コルゲートチューブ16の開口部18からコルゲートチューブ16の外部に向かって延びる外方延出部50である。更にまた、コルゲートチューブ16の開口部側端部(前側端部)には、自己融着テープβからなる外周筒部52が設けられている。これら外方延出部50と外周筒部52(自己融着テープβ)が一体化して蓋部54を構成している。そして、蓋部54よりも前方の第1露出部34,34および第2被覆電線14から、蓋部54よりも後方のコルゲートチューブ16にかけて第1粘着テープ56が巻き付けられている。これにより、防水性能を向上させることができる。それだけでなく、第1粘着テープ56により、防水部材20と第1露出部34,34および第2被覆電線14との相対移動、および/または防水部材20とコルゲートチューブ16との相対移動を効果的に防止することができる。
<実施形態2>
防水部材20を外装部材(コルゲートチューブ16)の開口部18に設けるに際して自己融着テープαが巻かれる第1被覆電線13の第1露出部34および第2被覆電線14の順番は、前記実施形態1に記載の態様に限定されるものではない。以下、本開示の実施形態2について、図5を参照しつつ説明する。なお、実施形態2のワイヤハーネス70は、実施形態1のワイヤハーネス10に対して、自己融着テープαが巻かれる第1露出部34および第2被覆電線14の順番が異なるのみであることから、その他の説明を省略する。また、以下の実施形態において、前記実施形態1と実質的に同一の部材および部位には、図中に、前記実施形態1と同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略する。
実施形態2では、最初に(前述の図3A,3Bの工程において)一方のシールド電線12aの第1被覆電線13における第1露出部34が自己融着テープαに巻かれた後、次に(前述の図3C,3Dの工程において)第2被覆電線14が巻かれている。そして、最後に(前述の図3E,3Fの工程において)他方のシールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34が自己融着テープαに巻かれている。即ち、実施形態2では、一方のシールド電線12aの第1露出部34を覆う第1領域44aが、最も内周側の第1巻部58aである内周巻部60によって構成されている。また、第2被覆電線14を覆う第2領域46が、内周巻部60の外周面と当該内周巻部60の外周面に重ね合わされた自己融着テープαの第2巻部64を含んで構成されている。更に、他方のシールド電線12bの第1露出部34を覆う第1領域44bが、第2巻部64の外周面と当該第2巻部64の外周面に重ね合わされた、内周巻部60より外周側の第1巻部58bである追加巻部62を含んで構成されている。
実施形態2のワイヤハーネス70は、実施形態1のワイヤハーネス10に対して、自己融着テープαが巻かれる第1露出部34および第2被覆電線14の順番が異なるのみであることから、実施形態1と同様の効果が発揮され得る。
<実施形態3>
以下、本開示の実施形態3について、図6を参照しつつ説明する。なお、実施形態3のワイヤハーネス80は、実施形態1のワイヤハーネス10および実施形態2のワイヤハーネス70に対して、自己融着テープαが巻かれる第1露出部34および第2被覆電線14の順番が異なっている。
実施形態3では、最初に(前述の図3A,3Bの工程において)第2被覆電線14が自己融着テープαに巻かれた後、次に(前述の図3C,3Dの工程において)一方のシールド電線12aの第1被覆電線13における第1露出部34が巻かれている。そして、最後に(前述の図3E,3Fの工程において)他方のシールド電線12bの第1被覆電線13における第1露出部34が自己融着テープαに巻かれている。即ち、実施形態3では、第2被覆電線14を覆う第2領域82が、自己融着テープαの第2巻部84によって構成されている。また、一方のシールド電線12aの第1露出部34を覆う第1領域86aが、第2巻部84の外周面と当該第2巻部84の外周面に重ね合わされた、最も内周側の第1巻部88aである内周巻部90を含んで構成されている。更に、他方のシールド電線12bの第1露出部34を覆う第1領域86bが、内周巻部90の外周面と当該内周巻部90の外周面に重ね合わされた、内周巻部90よりも外周側の第1巻部88bである追加巻部92を含んで構成されている。
実施形態3のワイヤハーネス80も、実施形態1のワイヤハーネス10に対して、自己融着テープαが巻かれる第1露出部34および第2被覆電線14の順番が異なるのみであることから、実施形態1と同様の効果が発揮され得る。
以上のことから、シールド電線12の第1被覆電線13における第1露出部34の外周面を隙間なく覆う第1領域44a,44b,86a,86bは、実施形態1および2のように第1露出部34の外周面の周方向全長に亘って巻き付けられる自己融着テープαの第1巻部58a(内周巻部60)によって構成することができる。或いは、実施形態1〜3のように内周巻部60の外周面又は第2巻部84の外周面と、当該内周巻部60の外周面又は第2巻部84の外周面に重ね合わされる第1巻部58b,88b(追加巻部62,92)によって構成することができる。即ち、第1領域は、自己融着テープαの第1巻部(内周巻部および/または追加巻部)を含んで構成され得る。
また、第2被覆電線14の外周面を隙間なく覆う第2領域46,82は、実施形態1,2のように第1領域44a,44bを構成する第1巻部58a,58b(内周巻部60または追加巻部62)の外周面と、当該第1巻部58a,58bの外周面に重ね合わされる第2巻部64によって構成することができる。或いは、実施形態3のように、第2被覆電線14の外周面の周方向全長に亘って巻き付けられる自己融着テープαの第2巻部84によって構成することができる。即ち、第2領域は、自己融着テープαの第2巻部を含んで構成され得る。
さらに、実施形態1および3では、内周巻部60,90の外周面に追加巻部62,92が重ね合わされて巻き付けられることで外周側の第1領域44b,86bが構成されていた。或いは、実施形態2では、第2巻部64の外周面に追加巻部62が重ね合わされて巻き付けられることで外周側の第1領域44bが構成されていた。即ち、第1露出部34および第1露出部34が貫通する第1領域が複数設けられる場合、例えば第1領域の最初の1つ(内周側の第1領域)は、内周巻部を含んで構成されると共に、残りの第1領域(外周側の第1領域)は、第1巻部または第2巻部の外周面と、当該第1巻部または第2巻部の外周面に重ね合わされて巻き付けられる追加巻部によって構成され得る。
<他の実施形態>
本明細書に記載された技術は上記記述および図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本明細書に記載された技術の技術的範囲に含まれる。
(1)前記実施形態では、電磁シールド部材が、金属製の細線による編組部材24とされていたが、例えば金属箔等であってもよい。また、電磁シールド部材は、金属製の編組チューブや金属箔に接続されるドレン線を含んでいてもよく、ドレン線にアース用電線が電気的に接続されるようになっていてもよい。
(2)第1巻部や第2巻部、追加巻部の周方向寸法は限定されるものではなく、1周より短くされて、例えば半周とされてもよいし、1周より長くされて、例えば1周半や2周の周方向寸法とされてもよい。なお、第1被覆電線13,13における第1露出部34,34および第2被覆電線14は、自己融着テープαを巻いた後に重ね合わされるのではなく、例えば前述の図3Aの段階で、自己融着テープα上に、左側の図の上下方向である程度離隔した状態で配置されて、その後自己融着テープαを、図3Aの左側の図の上下方向一方から他方へ巻いていくだけであってもよい。
(3)防水部材の形成方法は、前記実施形態に記載の態様に限定されるものではない。例えば一方の第1被覆電線における第1露出部を自己融着テープの一方の端部(図3A中の左側の図の上方端部)に対して重ね合わせると共に、他方の第1被覆電線における第1露出部を自己融着テープの他方の端部(図3A中の左側の図の下方端部)に対して重ね合わせて、自己融着テープを図3A中の左側の図の上下方向の両側から巻いてもよい。要するに、自己融着テープが各電線(第1被覆電線における第1露出部および第2被覆電線)に略隙間なく巻き付けられていればよく、巻き付けの順番や自己融着テープにおける巻き付けの位置、巻き付けの回数等は何等限定されるものではない。更に、自己融着テープの厚さ寸法も限定されるものではなく、第1被覆電線における第1露出部や第2被覆電線の大きさ(径寸法)等に応じて任意に設定可能である。
(4)本開示に係る防水部材は自己融着性を有していればよく、必ずしも自己融着テープにより形成される必要はない。また、前記実施形態では、自己融着テープαを第1被覆電線13,13の第1露出部34,34および第2被覆電線14に巻き付けていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、例えば自己融着性を有する複数のプレート状の部材で第1露出部および第2被覆電線を挟み込み、これら第1露出部および第2被覆電線を挟み込んだ状態で複数のプレート状の部材を相互に自己融着させて防水部材を形成してもよい。或いは、自己融着テープを採用する場合でも、巻き付けるのではなく、折り畳むようにして第1露出部および第2被覆電線の外周面を覆うようになっていてもよい。
(5)前記実施形態では、2本のシールド電線12a,12bにおける編組部材24,24がスプライス端子15を介して1本の第2被覆電線14に接続されていたが、複数のシールド電線が設けられる場合、各シールド電線の電磁シールド部材からそれぞれ第2被覆電線が延び出していてもよい。或いは、例えば2本のシールド電線が設けられる場合、1本のシールド電線のシースが皮剥ぎされて露出した電磁シールド部材に第2被覆電線が電気的に接続され、第1被覆電線における第1露出部と第2被覆電線が防水部材に挿通されていればよい。そして、もう1本のシールド電線は、皮剥ぎされない状態で防水部材を挿通してもよく、このもう1本のシールド電線において、別途電磁シールド部材と第2被覆電線との接続構造や防水構造を設けてもよい。
(6)前記実施形態では、電磁シールド部材である編組部材24,24が後方に折り返されてスプライス端子15に接続されていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、例えば電磁シールド部材の露出量が小さい場合等には、折り返されず前方に延出する状態の電磁シールド部材に第2被覆電線が接続されてもよい。
(7)前記実施形態では、電磁シールド部材(編組部材24)と第2被覆電線14とを接続する中継端子としてスプライス端子15が採用されていたが、中継端子の具体的構造は特に限定されるものではなく、電磁シールド部材と第2被覆電線とを電気的に接続するものであればよい。
10 ワイヤハーネス
12,12a,12b シールド電線
13 第1被覆電線
14 第2被覆電線
15 スプライス端子(中継端子)
16 コルゲートチューブ(外装部材)
18 開口部
20 防水部材
24 編組部材(電磁シールド部材)
26 シース
28 第1コア電線
30 第1絶縁被覆
32 第2露出部
34 第1露出部
38 第2コア電線
40 第2絶縁被覆
42 アース端子
44,44a,44b 第1領域
46 第2領域
48 内方延出部
50 外方延出部
52 外周筒部
54 蓋部
56 第1粘着テープ
57 第2粘着テープ
58,58a,58b 第1巻部
60 内周巻部
62 追加巻部
64 第2巻部
68 結束バンド
70 ワイヤハーネス
80 ワイヤハーネス
82 第2領域
84 第2巻部
86a,86b 第1領域
88a,88b 第1巻部
90 内周巻部
92 追加巻部
α,β 自己融着テープ

Claims (7)

  1. 第1被覆電線と、前記第1被覆電線を覆う電磁シールド部材と、前記電磁シールド部材を覆うシースとを含むシールド電線と、
    第2コア電線と、前記第2コア電線を被覆する第2絶縁被覆と、を含む第2被覆電線と、
    前記シールド電線と前記第2被覆電線とを電気的に接続する中継端子と、
    開口部を有するとともに、前記シールド電線と前記第2被覆電線と前記中継端子とを覆う外装部材と、
    自己融着性を有するとともに、前記外装部材の前記開口部を覆った状態で前記外装部材に固定される防水部材と、を備え、
    前記シールド電線の前記第1被覆電線は、前記シースと前記電磁シールド部材とから露出する第1露出部を有し、
    前記シールド電線の前記電磁シールド部材は、前記シースから露出する第2露出部を有し、
    前記中継端子は、前記第2露出部と前記第2コア電線とを電気的に接続しており、
    前記第2露出部と前記中継端子とは、前記外装部材に収容されており、
    前記防水部材は、前記第1被覆電線の前記第1露出部の外周面を隙間なく覆う第1領域と、前記第2被覆電線の外周面を隙間なく覆う第2領域とを有し、
    前記第1露出部と前記第2被覆電線とは、前記防水部材の前記第1領域と前記第2領域とをそれぞれ貫通している、ワイヤハーネス。
  2. 前記防水部材は、自己融着テープを含み、
    前記自己融着テープは、前記第1露出部の外周面に巻き付けられた第1巻部と、前記第2被覆電線の外周面に巻き付けられた第2巻部とを有し、
    前記防水部材の前記第1領域は、前記第1巻部を含み、
    前記防水部材の前記第2領域は、前記第2巻部を含んでいる、請求項1に記載のワイヤハーネス。
  3. 前記シールド電線は、複数本であり、
    前記第1露出部は、前記複数のシールド電線の各々が有することで複数あり、
    前記自己融着テープは、前記複数の前記第1露出部の各々の外周面に巻き付けられることで複数の前記第1巻部を有し、
    前記複数の第1巻部は、前記複数の第1巻部のなかで最も内周側の内周巻部と、前記複数の第1巻部のなかで前記内周巻部よりも外周側の追加巻部とを有し、
    前記複数の第1被覆電線の1本は、前記内周巻部を貫通しており、
    前記複数の第1被覆電線の残りは、前記追加巻部を個別に貫通している、請求項2に記載のワイヤハーネス。
  4. 前記シールド電線は、複数本であり、
    前記第2被覆電線は、1本であり、
    前記第2露出部は、前記複数のシールド電線の各々が有することで複数あり、
    前記複数の第2露出部は、前記中継端子を介して前記第2コア電線と電気的に接続している、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  5. 前記防水部材に巻き付けられる第1粘着テープを備え、
    前記第1粘着テープは、前記防水部材を前記第1露出部と前記第2被覆電線とに押し付けている、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  6. 前記防水部材に巻き付けられる第2粘着テープを備え、
    前記防水部材は、前記外装部材に覆われる内方延出部を有し、
    前記内方延出部は、前記第1領域と前記第2領域とを含み、
    前記第2粘着テープは、前記内方延出部を前記第1露出部と前記第2被覆電線とに押し付けている、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
  7. 前記防水部材は、前記外装部材の前記開口部から前記外装部材の外部に向かって延びる外方延出部と、前記外方延出部の外周面と前記外装部材の外周面とに密着する外周筒部と、前記外装部材の前記開口部を覆う蓋部を有し、
    前記外方延出部は、前記第1領域と前記第2領域とを含み、
    前記蓋部は、前記外周筒部と前記外方延出部とが自己融着により一体化することで構成されている、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のワイヤハーネス。
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