JP2021148275A - 車両 - Google Patents

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隆史 小窪
博則 浅岡
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博則 浅岡
啓輔 二宮
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啓輔 二宮
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Abstract

【課題】急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合でも、発進時の駆動力を担保することができる車両を提供すること。【解決手段】エンジンと、駆動側プーリ、従動側プーリ、及び、駆動側プーリと従動側プーリとに巻き掛けられた伝動ベルトを備える無段変速機と、エンジンにより駆動される機械式オイルポンプと、機械式オイルポンプから元圧が供給され、駆動側プーリ及び従動側プーリに作用させる油圧を制御する油圧制御手段と、を備えた車両であって、停車直前における無段変速機の変速比と、無段変速機の最大変速比との乖離量を算出する算出手段と、停車状態において、乖離量が大きいほどエンジン回転数を高く設定してエンジンを駆動させるエンジン制御手段と、停車状態において、無段変速機の変速比を最大変速比に向かって変化させるように油圧制御手段を制御する変速比制御手段と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に関する。
特許文献1には、車両の停車中に無段変速機の変速比を最大変速比に変更する戻し制御時に、エンジンによって駆動される機械式オイルポンプからのオイル吐出圧(元圧)を油圧制御回路で調圧し、セカンダリプーリに作用させたセカンダリ圧に基づいて、推定変速比を算出し、前記戻し制御を行う技術が開示されている。
特開2008−144774号公報
特許文献1に開示された技術では、前記戻し制御でプライマリプーリに作用させるプライマリ圧を下げるときに、セカンダリ圧を限界まで高くする。しかしながら、停車中のエンジン回転数が低ければ機械式オイルポンプからのオイル吐出圧が低くなり、セカンダリ圧が指示圧まで上がりきらないおそれがある。特に、車両が急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合に車両が発進する際には、変速比が最大変速比に近づかずに車両が発進するため、発進時に駆動力が得られないおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合でも、発進時の駆動力を担保することができる車両を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る車両は、エンジンと、駆動側プーリ、従動側プーリ、及び、前記駆動側プーリと前記従動側プーリとに巻き掛けられた伝動ベルトを備える無段変速機と、前記エンジンにより駆動される機械式オイルポンプと、前記機械式オイルポンプから元圧が供給され、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリに作用させる油圧を制御する油圧制御手段と、を備えた車両であって、停車直前における前記無段変速機の変速比と、前記無段変速機の最大変速比との乖離量を算出する算出手段と、停車状態において、前記乖離量が大きいほどエンジン回転数を高く設定して前記エンジンを駆動させるエンジン制御手段と、停車状態において、前記無段変速機の変速比を最大変速比に向かって変化させるように前記油圧制御手段を制御する変速比制御手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る車両は、停車直前における無段変速機の変速比と、無段変速機の最大変速比との乖離量が大きいほど、停車時のエンジン回転数を高く設定して、停車時にエンジンを駆動させる。これにより、停車時に機械式オイルポンプから油圧制御手段に供給される元圧が低くなることを抑制し、停車状態において、無段変速機の変速比を最大変速比に向かって変化させるように、油圧制御手段によって駆動側プーリ及び従動側プーリに油圧を作用させることができる。よって、本発明に係る車両は、急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合でも、無段変速機の変速比を最大変速比に近づけることができるため、発進時の駆動力を担保することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態に係る車両を構成するエンジンから駆動輪までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。 図2は、油圧制御回路における無段変速機の駆動を行う部分を示した図である。 図3は、エンジンや無段変速機などを制御するために車両に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。 図4は、電子制御装置が実施する制御の一例を示したフローチャートである。
以下に、本発明に係る車両の実施形態について説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
図1は、実施形態に係る車両10を構成するエンジン12から駆動輪24までの動力伝達経路の概略構成を説明する図である。図1において、例えば走行用の駆動力源として用いられるエンジン12により発生させられた動力は、トルクコンバータ14、前後進切換装置16、ベルト式の無段変速機18、減速歯車装置20、差動歯車装置22などを順次介して、左右の駆動輪24へ伝達される。
トルクコンバータ14は、エンジン12のクランク軸13に連結されたポンプ翼車14p、及び、トルクコンバータ14の出力側部材に相当するタービン軸30を介して前後進切換装置16に連結されたタービン翼車14tを備えており、流体を介して動力伝達を行うようになっている。また、ポンプ翼車14p及びタービン翼車14tの間にはロックアップクラッチ26が設けられており、このロックアップクラッチ26が完全係合させられることによって、ポンプ翼車14p及びタービン翼車14tは一体回転させられる。ポンプ翼車14pには、無段変速機18を変速制御したり、無段変速機18におけるベルト挟圧力を発生させたり、ロックアップクラッチ26のトルク容量を制御したり、前後進切換装置16における動力伝達経路を切り換えたり、車両10の動力伝達経路の各部に潤滑油を供給したりするための作動油圧を、エンジン12により回転駆動されることにより発生させる機械式オイルポンプ28が連結されている。
前後進切換装置16は、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1とダブルピニオン型の遊星歯車装置16pとを主体として構成されている。トルクコンバータ14のタービン軸30は、遊星歯車装置16pのサンギヤ16sに一体的に連結されている。また、無段変速機18の入力軸32は、遊星歯車装置16pのキャリア16cに一体的に連結されている。一方、キャリア16cとサンギヤ16sとは、前進用クラッチC1を介して選択的に連結され、遊星歯車装置16pのリングギヤ16rは、後進用ブレーキB1を介して非回転部材としてのハウジング34に選択的に固定されるようになっている。前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1は、断続装置に相当するもので、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる油圧式摩擦係合装置である。
このように構成された前後進切換装置16では、前進用クラッチC1が係合されるとともに後進用ブレーキB1が解放されると、前後進切換装置16は一体回転状態とされることによりタービン軸30が入力軸32に直結され、前進用動力伝達経路が成立させられて、前進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、後進用ブレーキB1が係合されるとともに前進用クラッチC1が解放されると、前後進切換装置16は後進用動力伝達経路が成立させられて、入力軸32はタービン軸30に対して逆方向へ回転させられるようになり、後進方向の駆動力が無段変速機18側へ伝達される。また、前進用クラッチC1及び後進用ブレーキB1がともに解放されると、前後進切換装置16は動力伝達を遮断するニュートラル状態(動力伝達遮断状態)とされる。
エンジン12は、例えばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関にて構成されている。このエンジン12の吸気配管36には、スロットルアクチュエータ38を用いてエンジン12の吸入空気量を電気的に制御するための電子スロットル弁40が備えられている。
無段変速機18は、入力軸32に設けられた駆動側プーリであるプライマリプーリ42、及び、出力軸44に設けられた従動側プーリであるセカンダリプーリ46と、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46の間に巻き掛けられた伝動ベルト48とを備えており、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46と伝動ベルト48との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。
プライマリプーリ42は、入力軸32に固定された固定シーブ42aと、入力軸32に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ42bと、それらの間のV溝幅を変更するためのプライマリプーリ42における入力側推力であるプライマリ推力Win(=プライマリ圧Pin×受圧面積)を付与するプライマリ側油圧シリンダ42cとを備えて構成されている。また、セカンダリプーリ46は、出力軸44に固定された固定シーブ46aと、出力軸44に対して軸まわりの相対回転不能かつ軸方向の移動可能に設けられた可動シーブ46bと、それらの間のV溝幅を変更するためのセカンダリプーリ46における出力側推力であるセカンダリ推力Wout(=セカンダリ圧Pout×受圧面積)を付与するセカンダリ側油圧シリンダ46cとを備えて構成されている。
そして、プライマリ側油圧シリンダ42cへの油圧であるプライマリ圧Pin及びセカンダリ側油圧シリンダ46cへの油圧であるセカンダリ圧Poutが、プライマリプーリコントロールバルブ75及びセカンダリプーリコントロールバルブ73などを有する油圧制御回路70(図3参照)によって各々独立に調圧制御されることにより、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが制御される。これにより、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46のV溝幅が変化して伝動ベルト48の掛かり径(有効径)が変更され、変速比γ(=入力軸回転数Nin/出力軸回転数Nout)が連続的に変化させられるとともに、伝動ベルト48が滑りを生じないようにプライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46と伝動ベルト48との間の摩擦力(ベルト挟圧力)が制御される。このように、プライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutが各々制御されることで伝動ベルト48の滑りが防止されつつ実際の変速比γである実変速比γactが目標の変速比γとされる。なお、入力軸回転数Ninは入力軸32の回転数であり、出力軸回転数Noutは出力軸44の回転数である。また、図1からわかるように、入力軸回転数Ninはプライマリプーリ42の回転数と同一であり、出力軸回転数Noutはセカンダリプーリ46の回転数と同一である。
無段変速機18では、例えばプライマリ圧Pinが高められると、プライマリプーリ42のV溝幅が狭くされて変速比γが小さくされる(すなわち無段変速機18がアップシフトされる)。また、プライマリ圧Pinが低められると、プライマリプーリ42のV溝幅が広くされて変速比γが大きくされる(すなわち無段変速機18がダウンシフトされる)。したがって、プライマリプーリ42のV溝幅が最小とされるところで、無段変速機18の変速比γとして最小変速比γmin(最高速側変速比、最Hi)が形成される。また、プライマリプーリ42のV溝幅が最大とされるところで、無段変速機18の変速比γとして最大変速比γmax(最低速側変速比、最Low)が形成される。
図2は、油圧制御回路70における無段変速機18の駆動を行う部分を示した図である。油圧制御回路70においては、機械式オイルポンプ28から吐出されたオイルが油路71に供給される。この油路71は、無段変速機18のプライマリプーリ42にオイルを供給してプライマリプーリ42に油圧を作用させるとともに、無段変速機18のセカンダリプーリ46にオイルを供給してセカンダリプーリ46に対し油圧を作用させるためのものである。
油圧制御回路70には、機械式オイルポンプ28のオイル吐出圧を無段変速機18の油圧駆動等に用いられる油圧であるライン圧に調圧するプライマリレギュレータバルブ72が設けられている。さらに、油圧制御回路70には、ライン圧を元にしてプライマリプーリ42に作用する油圧(プライマリ圧Pin)を調圧するプライマリプーリコントロールバルブ75と、同じくライン圧を元にしてセカンダリプーリ46に作用する油圧(セカンダリ圧Pout)を調圧するセカンダリプーリコントロールバルブ73とが設けられている。プライマリプーリコントロールバルブ75は、リニアソレノイドバルブ76により油圧を利用して駆動制御され、セカンダリプーリコントロールバルブ73は、リニアソレノイドバルブ(SLS)74により油圧を利用して駆動制御される。
セカンダリプーリ46に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ74の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づきセカンダリプーリ46の軸線方向に生じるセカンダリ推力Woutが、伝動ベルト48とプライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46との間にベルト滑りを生じさせることのない値(必要セカンダリ推力)となるように行われる。また、プライマリプーリ42に作用する油圧の調整に関しては、リニアソレノイドバルブ76の駆動制御を通じて、上記油圧の作用に基づきプライマリプーリ42の軸線方向に生じるプライマリ推力Winが目標の変速比γを実現可能な値となるように行われる。例えば、変速比γを最大変速比γmax側(Low側)に変更しようとする際にはプライマリ推力Winが小となるようプライマリプーリ42に作用する油圧が小とされ、変速比γを最小変速比γmin側(Hi側)に変更しようとする際にはプライマリ推力Winが大となるようプライマリプーリ42に作用する油圧が大とされる。
図3は、エンジン12や無段変速機18などを制御するために車両10に設けられた制御系統の要部を説明するブロック線図である。図3に示すように、車両10は、無段変速機18の変速制御などに関連する変速機の制御装置としての機能を有する電子制御装置110を備えている。電子制御装置110は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力インターフェース等を備えたマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUはRAMの一時記憶機能を利用しつつ予めROMに記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより車両10の各種制御を実行する。例えば、電子制御装置110は、エンジン12の出力制御や無段変速機18の変速制御やベルト挟圧力制御などを実行するようになっている。
電子制御装置110には、エンジン回転数センサ120により検出されたクランク軸13の回転角度(位置)ACR及びエンジン12の回転数(エンジン回転速度)Nを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、タービン回転数センサ121により検出された入力軸32(タービン軸)の回転数(タービン回転数)Nを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、入力軸回転数センサ122により検出された無段変速機18の入力回転数である入力軸回転数Ninを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、出力軸回転数センサ123により検出された車速Vに対応する無段変速機18の出力回転数である出力軸回転数Noutを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、スロットルセンサ124により検出された電子スロットル弁40のスロットル弁開度θTHを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、アクセル開度センサ125により検出された運転者の加速要求量としてのアクセルペダルの操作量であるアクセル開度ACCを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、フットブレーキスイッチ126により検出された常用ブレーキであるブレーキペダルが操作された状態を示すブレーキオンBONを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、レバーポジションセンサ127により検出されたシフトレバーのレバーポジション(例えば、Pレンジ、Nレンジ、Dレンジ、及び、Rレンジなど)PSHを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、セカンダリ圧センサ128により検出されたセカンダリプーリ46への供給油圧であるセカンダリ圧Poutを表す信号が供給される。また、電子制御装置110には、マスタシリンダ圧センサ129により検出されたブレーキペダルの踏み込み量に応じたマスタシリンダ圧Pを表わす信号が供給される。また、電子制御装置110は、例えば、出力軸回転数Noutと入力軸回転数Ninとに基づいて、無段変速機18の実変速比γact(=Nin/Nout)を逐次算出する。
また、電子制御装置110からは、エンジン12の出力制御のためのエンジン出力制御指令信号Sや、無段変速機18の変速に関する油圧制御のための油圧制御指令信号SCVTなどが、それぞれ出力される。具体的には、エンジン出力制御指令信号Sとして、スロットルアクチュエータ130を駆動して電子スロットル弁40の開閉を制御するためのスロットル信号や、燃料噴射装置131から噴射される燃料の量を制御するための噴射信号や、点火装置132によるエンジン12の点火時期を制御するための点火時期信号などが出力される。また、油圧制御指令信号SCVTとしては、プライマリ圧Pinを調圧するリニアソレノイドバルブ76を駆動するための指示圧(指令信号)や、セカンダリ圧Poutを調圧するリニアソレノイドバルブ74を駆動するための指示圧(指令信号)などが、油圧制御回路70へ出力される。さらに、電子制御装置110は、無段変速機18の変速制御を実施する際、セカンダリプーリ46にてベルト滑りが発生させないために必要な推力を満たすよう油圧を実施しつつ、目標の変速比γを実現可能なプライマリ推力Win及びセカンダリ推力Woutの目標推力とするよう油圧を制御する。
図4は、電子制御装置110が実施する制御の一例を示したフローチャートである。
まず、電子制御装置110は、ブレーキON、且つ、車両10が減速して停車したかを判断する(ステップS1)。すなわち、電子制御装置110は、車両10の走行中に、運転者がブレーキペダルを踏み込み、フットブレーキスイッチ126によってブレーキONが検出され、且つ、車両10が減速を開始して、停車したかどうかを判断する。
ステップS1の判断条件が成立すると判断した場合(ステップS1にてYes)、電子制御装置110は、平均減速度を算出する(ステップS2)。すなわち、電子制御装置110は、車両10の走行中に、運転者がブレーキペダルを踏み込み、フットブレーキスイッチ126によってブレーキONが検出され、且つ、車両10が減速して停車した場合には、ブレーキONから停車までに減速した時間での平均減速度を計算する。また、ブレーキONから停車するまでの時間は、伝動ベルト48が最大変速比γmaxの位置に戻るベルト戻り性に効いてくる。そのため、平均減速度だけではなく、減速開始車速も記録しておくことが好ましい。また、平均減速度は、減速からの停車時に一度だけ算出する。平均減速度の算出には、例えば、フットブレーキの踏み込み開始時点(例えば、マスタシリンダ圧センサ129によって検出されたマスタシリンダ圧Pが所定値以上のとき、または、ブレーキペダルの踏み込み量が所定値以上のとき)から停車するまで、の減速度を用いる。
一方、ステップS1の判断条件が不成立であると判断した場合(ステップS1にてNo)、電子制御装置110は、平均減速度をクリアする(ステップS3)。車両10の発進から停車までの区間は、過去の走行において算出した平均減速度をクリアしておく。そして、電子制御装置110は、一連の制御を終了する。
ステップS2の処理の後、電子制御装置110は、平均減速度>閾値、且つ、停車しているかを判断する(ステップS4)。平均減速度が大きい(減速開始車速が大きい)場合、伝動ベルト48が最大変速比γmaxの位置まで戻っていない可能性が高い。そのため、予め平均減速度の閾値を求めて起き、その閾値よりも平均減速度が大きい場合には、伝動ベルト48が最大変速比γmaxの位置に戻っていない状態であると判断する。また、この状態で、ブレーキON且つR/Dレンジで停車、または、P/Nレンジで停車しているかを判断する。なお、平均減速度の前記閾値は、車両10に応じて、予め実験などによって求めておけばよい。
ステップS4の判断条件が不成立であると判断した場合(ステップS4にてNo)、電子制御装置110は、一連の制御を終了する。一方、ステップS4の判断条件が成立すると判断した場合(ステップS4でYes)、電子制御装置110は、最大変速比γmaxまでに必要なプライマリプーリ42における可動シーブ42bのストローク量を算出する(ステップS5)。停車によってエンジン12がアイドル運転をしている極低回転時は、入力軸回転数センサ122及び出力軸回転数センサ123の検出誤差が大きいため、停車直前の変速比γを基にして、停車時の変速比γを推定する。例えば、実験データ等を参考にして、停車直前の変速比γの値に対して、平均減速度と減速開始車速とで補正をかけて、停車時の変速比γを推定する。なお、変速比γの上下限ガードや、予め作成したマップを用いて停車直前の変速比γと平均減速度と減速開始車速との関係から停車時の変速比γを推定してもよい。そして、推定した停車時の変速比γから最大変速比γmaxとなるように、プライマリプーリ42の可動シーブ42bを入力軸32に沿って移動させる移動量(必要なストローク量)を算出する。
次に、電子制御装置110は、目標戻り時間を設定、及び、目標アイドル回転数を算出する(ステップS6)。目標戻り時間は、停車時の変速比γから最大変速比γmaxの位置に伝動ベルト48を戻すまでの目標時間であって、固定値でもよいし、車両10の再発進の要因となる前方や周囲の交通状況などから設定する可変値でもよい。また、エンジン12のアイドル運転時における目標のエンジン回転数である目標アイドル回転数は、予め設定した目標戻り時間と停車時の変速比γとを用いて算出する。この際、停車直前における無段変速機18の変速比γと、無段変速機18の最大変速比γmaxとの乖離量を算出し、前記乖離量が大きいほど、目標アイドル回転数として高いアイドル回転数を設定する。なお、前記乖離量は、予め求めておいた平均減速度と前記乖離量との関係から算出するようにしてもよい。また、平均減速度が大きいまたは停止直前の変速比γが小さいほど、目標アイドル回転数を高くしてもよい。
次に電子制御装置110は、ベルト戻し処理を開始する(ステップS7)。ベルト戻し処理では、無段変速機18の変速比γが最大変速比γmaxとなるように、前記ストローク量(可動シーブ42bの移動量)に基づいて、プライマリ圧Pinを弱め(ほぼ零)、及び、ベルト滑りが生じないようにセカンダリ圧Poutを高める、ベルト戻し油圧制御を油圧制御回路70によって行い、伝動ベルト48を最大変速比γmaxの位置に戻すベルト戻しを実行する。なお、ベルト戻し油圧制御で設定するプライマリ圧Pin及びセカンダリ圧Poutと、前記ストローク量との関係は、例えば、予め実験などによって求めておけばよい。
次に、電子制御装置110は、ベルト戻し油圧制御が終了、または、停車から発進したかを判断する(ステップS8)。ステップS8の判断条件が不成立であると判断した場合(ステップS8にてNo)、電子制御装置110は、ステップS8の判断条件が成立するまで、繰り返しステップS8の判断を実施する。
一方、ステップS8の判断条件が成立すると判断した場合(ステップS8にてYes)、電子制御装置110は、ステップS9の処理に移行する。すなわち、予め設定した所定時間経過後にベルト戻し油圧制御を終了すれば、伝動ベルト48が最大変速比γmaxの位置に戻っていると推定できるため、ステップS9の処理に移行する。また、所定時間経過する前に車両10の発進動作(「ブレーキON、且つ、R/Dレンジで停車、または、P/Nレンジで停車」が不成立時)を検出した場合には、伝動ベルト48が最大変速比γmaxの位置まで戻っていなくても発進時のベルト滑り防止のため、ステップS9の処理に移行する。
そして、ステップS9の処理にて電子制御装置110は、ベルト戻し処理を終了し(ステップS9)、一連の制御を終了する。なお、ベルト戻し処理を終了した際には、エンジン12の目標アイドル回転数が高いままであるとクリープ力が大きいため、ステップS6の処理にて目標アイルドル回転数を高く設定した場合には、通常時の元の目標アイドル回転数へ戻しておく。
実施形態に係る車両10においては、急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合に、停車直前における無段変速機18の変速比γと、無段変速機18の最大変速比γmaxとの乖離量が大きいほど、停車時のエンジン回転数であるアイドリング回転数を高く設定して、停車時にエンジン12を駆動させる。これにより、停車時に機械式オイルポンプ28から油圧制御回路70に供給される元圧(オイル吐出圧)が低くなることを抑制し、停車状態において、無段変速機18の変速比γを最大変速比γmaxに向かって変化させるように、油圧制御回路70によって、プライマリプーリ42及びセカンダリプーリ46のそれぞれの可動シーブ42b,46bに油圧を作用させることができる。よって、実施形態に係る車両10では、急減速によって停車し、且つ、停車時間が短い場合でも、停車から発進までに無段変速機18の変速比γを最大変速比γmaxに近づけることができるため、発進時の駆動力を担保することができる。
なお、実施形態に係る車両10においては、電子制御装置110が、停車直前における無段変速機18の変速比γと、無段変速機18の最大変速比γmaxとの乖離量を算出する算出手段としても機能する。また、実施形態に係る車両10においては、電子制御装置110が、停車状態において、前記乖離量が大きいほどエンジン回転数を高く設定してエンジン12を駆動させるエンジン制御手段としても機能する。また、実施形態に係る車両10においては、停車状態において、無段変速機18の変速比γを最大変速比γmaxに向かって変化させるように油圧制御回路70を制御する変速比制御手段としても機能する。また、前記算出手段と前記エンジ制御手段と前記変速比制御手段としては、それぞれ個別に別途で電子制御装置を設けてもよい。
10 車両
12 エンジン
18 無段変速機
28 機械式オイルポンプ
42 プライマリプーリ
42a 固定シーブ
42b 可動シーブ
42c プライマリ側油圧シリンダ
46 セカンダリプーリ
46a 固定シーブ
46b 可動シーブ
46c セカンダリ側油圧シリンダ
48 伝動ベルト
70 油圧制御回路
71 油路
72 プライマリレギュレータバルブ
73 セカンダリプーリコントロールバルブ
74 リニアソレノイドバルブ
75 プライマリプーリコントロールバルブ
76 リニアソレノイドバルブ
110 電子制御装置

Claims (1)

  1. エンジンと、
    駆動側プーリ、従動側プーリ、及び、前記駆動側プーリと前記従動側プーリとに巻き掛けられた伝動ベルトを備える無段変速機と、
    前記エンジンにより駆動される機械式オイルポンプと、
    前記機械式オイルポンプから元圧が供給され、前記駆動側プーリ及び前記従動側プーリに作用させる油圧を制御する油圧制御手段と、
    を備えた車両であって、
    停車直前における前記無段変速機の変速比と、前記無段変速機の最大変速比との乖離量を算出する算出手段と、
    停車状態において、前記乖離量が大きいほどエンジン回転数を高く設定して前記エンジンを駆動させるエンジン制御手段と、
    停車状態において、前記無段変速機の変速比を最大変速比に向かって変化させるように前記油圧制御手段を制御する変速比制御手段と、
    を備えることを特徴とする車両。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2022136178A (ja) * 2021-03-03 2022-09-15 株式会社三洋物産 遊技機
JP2022141901A (ja) * 2021-02-22 2022-09-29 株式会社三洋物産 遊技機

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