JP2021142123A - カテーテル - Google Patents

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恒平 柴田
Kohei Shibata
恒平 柴田
幸彦 坂口
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幸彦 坂口
康弘 藤田
Yasuhiro Fujita
康弘 藤田
憲二郎 山口
Kenjiro Yamaguchi
憲二郎 山口
伸明 林
Nobuaki Hayashi
伸明 林
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【課題】カテーテルのチューブ分の外径を大きくすることなく、より短時間のうちに拡張可能なカテーテルを提供する。【解決手段】流体Fの注入口781を備える基部50を有するカテーテル100を、メインルーメン20及びサブルーメン44が通孔形成されるチューブ本体10を備え、サブルーメン44を、注入口781と接続する基端E及び先端Tを有し、少なくとも先端Tを含む範囲において、流体Fの注入によりチューブ本体10の長さ方向と交差する断面の面積が拡大するように構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、カテーテルに関する。
カテーテルは、生体の管腔内に挿入されて、管腔内に小型部材や造影剤をデリバリー等することに使用される器具である。管腔上に狭窄部、閉塞部、あるいは癒着部(以下、「狭窄部等」と記す)がある場合、カテーテルには、狭窄部等を一時的に拡張し、ステント等の拡張器具を設置することに使用されるものがある。狭窄部等を拡張することに使用されるカテーテルとしては、例えば、特許文献1に記載されたカテーテルが公知である。
特許文献1には、コアチューブと、コアチューブの外周であって遠位側近傍に設けられるバルーンと、コアチューブの外周であってバルーンの近位側に設けられる近位側アウターチューブと、コアチューブの外周に接合して設けられ、バルーンの遠位側に設けられる遠位側アウターチューブと、を備えたカテーテルが記載されている。近位側アウターチューブはコアチューブの外周側に設けられ、コアチューブとの間にバルーン拡張用の拡張流体が流れる拡張流体用ルーメンが形成されている。拡張流体用ルーメンは、バルーン内のバルーンルーメンと連通しており、この拡張流体用ルーメンを流れてきた拡張流体によってバルーンが拡張される。このように、拡張する機能を有するカテーテルにおいては、生体内での処置を短時間のうちに行うため、バルーン等の拡張部分を短時間で拡張し、縮小することが望ましい。
2016−168151号公報
しかしながら、カテーテルのチューブは、生体の管腔に挿通されることからその最大径が制限される。このため、コアチューブと近位側アウターチューブとの間に形成される拡張流体用ルーメンを流れる拡張流体の流量にも制限がかかり、バルーン等の拡張部分を拡張する時間をより短縮することが困難である。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、カテーテルのチューブ分の外径を大きくすることなく、より短時間のうちに拡張可能なカテーテルに関する。
本発明のカテーテルは、流体の注入口を備える基部を有するカテーテルであって、メインルーメン及びサブルーメンが通孔形成されるチューブ本体を備え、前記サブルーメンは、前記注入口と接続する基端及び先端を有し、少なくとも前記先端を含む範囲において、前記流体の注入により前記チューブ本体の長さ方向と交差する断面の面積が拡大する。
本発明は、カテーテルのチューブ分の外径を大きくすることなく、より短時間のうちに拡張可能なカテーテルを提供することができる。
第一実施形態のカテーテルの全体構成を示す平面図である。 図1に示すチューブ本体のII−II線断面図である。 図2に示すチューブ本体のIII−III線断面図である。 図3に示すチューブ本体においてサブルーメンが拡大した状態を示す図である。 サブルーメンが伸張する場合において、(a)は拡大前のサブルーメンの状態を示し、(b)は拡大後のサブルーメンの状態を示す図である。 サブルーメンが延びる場合において、(a)は拡大前のサブルーメンの状態を示し、(b)は拡大後のサブルーメンの状態を示す図である。 第二実施形態のカテーテルのチューブ本体を説明するための図である。
以下、本発明の第一実施形態及び第二実施形態を説明する。第一実施形態、第二実施形態において、同様の部材については同様の符号を付し、その説明を一部略すものとする。また、図面は、第一実施形態及び第二実施形態のカテーテルの構成や配置、機能、効果及び技術思想を説明するものであり、その具体的な形状や寸法形状を限定するものではない。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態のカテーテル100の全体構成を示す平面図である。図2は図1に示すチューブ本体10のII−II線断面図である。図3は、図2に示すチューブ本体10のIII−III線断面図である。図4は、図3に示すチューブ本体10においてサブルーメン44が拡大した状態を示す図である。
第一実施形態のカテーテル100は、図1に示すように、流体Fの注入口781を備える基部50を有している。そして、メインルーメン20及びサブルーメン44が通孔形成されるチューブ本体10を備え、サブルーメン44は、注入口781と接続する基端E及び先端Tを有し、少なくとも先端Tを含む範囲において、流体Fの注入によりチューブ本体10の長さ方向と交差する断面の面積が拡大するように構成されている。
上記において、例えば、先に説明した特許文献1の拡張流体用ルーメンように、先端に設けられたバルーンに流体を注入するものも微視的に断面が拡張すると考えられる。また、特許文献1に記載のバルーンカテーテルにあっては、拡張流体用ルーメンと共にメインルーメンに流体を同等の圧力で注入した場合、拡張流体用ルーメンとメインルーメンが同様の拡張率で断面が拡張するものと考えられる。これに対し、本実施形態は、サブルーメン44の先端Tを含む部分で巨視的に拡張し、後述するように、内圧が等しい場合において断面の面積の変化率がメインルーメン20よりも大きくなる。
すなわち、図1、図2に示すように、カテーテル100は、チューブ本体10及び基部50を備えている。基部50は、筐体51、保持部52及びコネクタ53により構成されていて、コネクタ53が筐体51とチューブ本体10とを接続する。第一実施形態では、コネクタ53に注入口781が設けられていて、注入口781に注液ポート78がチューブ782を介して接続され、782を介して流体Fがチューブ本体10のサブルーメン44に注入される。
図2、図3に示すように、チューブ本体10は、全体的に長尺で可撓性を有し、内部にメインルーメン(主管腔)20及びサブルーメン44が通孔形成されている。メインルーメン20は内層22により形成された横断面が円形の中空部分であって、サブルーメン44は内層22の周の一部に沿って形成される断面が扁平な中空部分である。チューブ本体10は、非拡大部11と、非拡大部11に比べて拡大しやすい拡大部12とを有している。非拡大部11で形成されている範囲を図2中に「H」で示し、拡大部12で形成されている範囲を図2中に「S」で示す。
非拡大部11及び拡大部12は、内層22の周囲にそれぞれメインルーメン20に沿って形成され、内層22の周囲のうち、非拡大部11が占める割合が拡大部12が占める割合より大きくなっている。サブルーメン44は、図1及び図3に示すように、注入口781と接続する基端E及び先端Tを有している。サブルーメン44の先端Tは、サブルーメン44における基部50から最も遠い先端をいい、基端Eは注入口781に連通する。メインルーメン20は、造影剤または図示しないガイドワイヤー、カテーテルが挿通される通孔である。
図3に示すチューブ本体10では、サブルーメン44の先端Tが閉塞している。このことにより、図3のサブルーメン44は、流入したFがサブルーメン44内に貯留され、図4に示すようにサブルーメン44を拡大させる。少なくとも先端Tを含む範囲は、サブルーメン44の全体であってもよいし、その半分以上を占める範囲であってもよく、基端Eの側から開始して先端Tを終端とする範囲であればどのような範囲であってもよい。
上記の範囲において、サブルーメン44は、流体Fの注入によってチューブ本体10の長さ方向と交差する断面の面積が拡大する。流体Fは、生理食塩水等の液体であって、生体内で吸収、排出されて、かつ生体に影響を及ぼさないものであればよい。チューブ本体10の長さ方向と交差する断面は、サブルーメン44の横断面である。
図2、図3に示すように、第一実施形態のサブルーメン44は、断面が円形のメインルーメン20の全周に沿って形成されるものでなく、メインルーメン20の断面の弧に沿って形成される。図2、図3に示す例では、図中の上方にサブルーメン44が形成されている。なお、メインルーメン20の横断面形状は特に限定されるものではない。
上記構成のチューブ本体10においてサブルーメン44の断面積が拡大すると、チューブ本体10の断面はメインルーメン20を中心に均等に広がらず、上方に偏って拡大する。このようなチューブ本体10を血管等の管腔に挿入し、サブルーメン44の断面積を拡大した場合、血管等の内部でチューブ本体10と血管等の内壁との間に空隙ができ、チューブ本体10を挿通した状態であっても血流の低下を緩和することができる。
以下、上記の構成についてより詳細に説明する。
[チューブ本体]
上記したように、チューブ本体10は、内層22の周囲に形成される非拡大部11及び拡大部12を有し、メインルーメン20及びサブルーメン44を備えている。ただし、ルーメンの数及び種類はこれに限定されるものではなく、さらに多くのサブルーメンを形成してもよい。さらに、カテーテル100は操作線を備えるものであってもよく、このような場合、チューブ本体10の内部には操作線用のルーメンが形成される。
(内層)
内層22は、その内壁面によりメインルーメン20を画定する。横断面が円形のメインルーメン20の場合、その直径はチューブ本体10の長手方向に亘って均一でもよく、または長手方向の位置により相違してもよい。たとえば、メインルーメン20の一部または全部の長さ領域において、先端から基端に向かってメインルーメン20の直径が連続的に拡大するテーパー状としてもよい。
内層22の材料は、例えば、フッ素系の熱可塑性ポリマー材料を挙げることができる。このフッ素系の熱可塑性ポリマー材料としては、具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)およびペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)を挙げることができる。内層22をこのようなフッ素系ポリマー材料で構成することにより、メインルーメン20にガイドワイヤーを挿通する場合に、ガイドワイヤーの摺動抵抗が低減される。また、メインルーメン20を通じて造影剤を注入する際のデリバリー性が良好となる。
(非拡大部)
図2に示すように、非拡大部11は、内層22の周の半分以上に沿って形成されていて、非拡大部11と拡大部12の境界線を延長した仮想線Lが鋭角θ1をなしている。ただし、非拡大部11と拡大部12とがチューブ本体10において占める割合はこの例に限定されるものではない。
非拡大部11の材料としては、は熱可塑性ポリマー材料を用いることができる。この熱可塑性ポリマー材料としては、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポリアミドエラストマー(PAE)、ポリエーテルブロックアミド(PEBA)などのナイロンエラストマー、ポリウレタン(PU)、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)またはポリプロピレン(PP)を挙げることができる。
また、非拡大部11では、内層22の周囲に補強ワイヤ24を巻回してなる内側補強層26を有している。補強ワイヤ24としては、例えば、タングステン(W)、ステンレス鋼(SUS)、ニッケルチタン系合金、鋼、チタン、銅、チタン合金または銅合金などの金属材料のほか、内層22よりも剪断強度が高いポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)またはポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂材料を用いることができる。補強ワイヤ24の条数やコイルピッチ、及び横断面形状は特に限定されない。特に補強ワイヤ24の横断面は、円形であってもよいし、楕円であってもよい。さらに、補強ワイヤ24は、横断面が矩形のブレード線であってもよい。また、チューブ本体10の先端近傍には、放射線不透過の環状のマーカー14が設けられている。マーカー14により、管腔内におけるチューブ本体10の到達位置を観察することができる。
(拡大部)
第一実施形態の拡大部12は、非拡大部11よりも柔らかい材料で形成されている。ここで、柔らかいとは、ヤング率が非拡大部11よりも小さく、等しい力が加わった場合に非拡大部11よりも大きく変形することを指す。図2、図3及び図4に示した例では、拡大部12において、チューブ本体10の外周121とサブルーメン44との間の領域Aは、サブルーメン44とメインルーメン20との間の領域Aの少なくとも一部である領域A22よりも柔らかい材料で形成されている。
ただし、第一実施形態においては、拡大部12におけるサブルーメン44とメインルーメン20との間の領域A21が領域Aと同一の部材で形成されている。第一実施形態は、領域Aが領域A22及び領域A21を含む領域Aの少なくとも一部より柔らかい材料で形成されていればよく、図2等に示す構成を含むものとする。拡大部12の材料としては、エラストマー樹脂が採用され、例えばウレタン樹脂やポリエーテルブロックアミド共重合体(pebax(登録商標))が挙げられる。
また、第一実施形態では、サブルーメン44とメインルーメン20との間の領域Aに内層22を含むようにしてもよい。さらに、上記構成は、公知のサブルーメンよりもサブルーメン44を柔らかい材料で形成することによって公知のサブルーメンよりサブルーメン44を拡張しやすくすることができる。
(サブルーメン)
上記のように、サブルーメン44は、拡大部12の領域Aが非拡大部11の領域A22よりも柔らかい材料で形成されているため、メインルーメン20と内圧が等しいとき、横断面の面積の変化率がメインルーメンよりも大きくなる。このため、第一実施形態のカテーテル100は、サブルーメン44自身が拡大するために、バルーン及び拡張流体用ルーメンを有するカテーテルに比べて短時間のうちにチューブ本体10を拡径することができる。また、このような第一実施形態のカテーテル100は、必要に応じてチューブ本体10を管腔内に固定することができる。
さらに、第一実施形態では、チューブ本体10の外周121とサブルーメン44との間の少なくとも一部である領域Aを、サブルーメン44とメインルーメン20との間の領域A21、領域A22のいずれの肉厚よりも肉厚が薄い薄肉部としている。ただし、本実施形態は、領域Aがサブルーメン44とメインルーメン20との間の少なくとも一部よりも薄肉であればよく、領域Aが領域A21または領域A22の肉厚よりも薄肉であればよい。
上記構成によれば、メインルーメン20及びサブルーメン44の寸法形状を調整することによって非拡大部11、拡大部12を同一の材料で作成することができるようになる。このような点は、チューブ本体10の製造の工程数を低減し、簡易化することに有利である。上記構成は、さらに、公知のサブルーメンよりもサブルーメン44の厚さを薄くすることによって公知のサブルーメンよりサブルーメン44を拡張しやすくすることができる。
また、第一実施形態では、サブルーメン44の断面の形状が扁平であることにより、拡大前にあってはサブルーメン44のチューブ本体10の径方向の長さが小さくなり、サブルーメン44を設けたことによるチューブ本体10の大径化を抑えることが可能になる。ここで、扁平は、仮想的な円または楕円が潰れた形状をいい、その潰れた程度(扁平率)が限定されるものではない。さらに、サブルーメン44は、扁平になる以前の仮想的な円や楕円の径が限定されるものではない。扁平率は、チューブ本体10の外径及びサブルーメン44の拡大後の張り出しの程度によって決定される。
また、上記のように、第一実施形態では、メインルーメン20が円形である。図2に示すように、サブルーメン44の断面は、メインルーメン20の断面の周に沿う部分円Cの周形状を有し、部分円Cの中心角θ2が90度以上になっている。
上記の構成により、第一実施形態は、メインルーメン20の周長の半分以上の長さのサブルーメン44を形成することができ、サブルーメン44の拡大によるチューブ本体10の拡径の効果を充分得ることができる。
ただし、第一実施形態は、中心角θ2を90度以上とすることに限定されず、サブルーメン44の断面の面積が非等方的に拡大するものであればよい。このような構成は、サブルーメン44の断面積の増加によるチューブ本体10の拡径効果と共に、管腔内でチューブ本体10と内壁との間に隙間を作って血液を流通させることができる。また、第一実施形態は、例えば、部分円Cの中心角を敢えて鋭角にし、チューブ本体10の断面の凹凸を大きくするようにしてもよい。このようにすることにより、第一実施形態は、チューブ本体10と内壁との間にできる隙間を大きくし、十分な量の血液を流通させることが可能になる。
さらに、サブルーメン44の拡大は、流体Fの流入によってサブルーメン44が伸張することによって拡張するものと、扁平なサブルーメン44が流体Fの流入によってチューブ本体10延伸することによって起こるものとがある。以下、各々について説明する。
図5(a)、図5(b)は、上記において、サブルーメン44が拡張することによって拡大する例を説明するための図である。図5(a)は拡大前のサブルーメン44の状態を示し、図5(b)は拡大後のサブルーメン44の状態を示す。図5(a)、図5(b)に示すように、サブルーメン44が拡張する場合、サブルーメン44は、流体Fの注入前よりも注入後で断面の内周441の周長が長くなるように変形する。
なお、公知のカテーテルであっても、流体Fの注入によってルーメンの断面の周長が微視的に長くなり得るが、第一実施形態のサブルーメン44は、その内周の周長が巨視的に長くなり、サブルーメン44内を流れる流体Fの流量を増加させることに寄与するものである。
ただし、第一実施形態では、上述のように、非拡大部11が拡大部12よりも硬い材料で形成されている上、領域Aの幅が領域Aの幅よりも大きい。このため、サブルーメン44が拡張する場合にあっても、この拡張は等方的に起こるものでなく、チューブ本体10の径方向に向かって起きている。このような構成によれば、サブルーメン44の拡張がメインルーメン20に影響を及ぼすことがなく、流体Fをチューブ本体10の拡径に効率的に利用することができる。
図6(a)、図6(b)は、扁平なサブルーメン44がチューブ本体10の径方向に向かって変形することによって拡大する例を示している。図6(a)は拡大前のサブルーメン44の状態を示し、図6(b)は拡大後のサブルーメン44の状態を示す。図6(a)、図6(b)に示すように、サブルーメン44がチューブ本体10の径方向に向かう場合、サブルーメンは、流体Fの注入前と注入開始後とで断面の内周441の周長が変化することなく変形する。図6(a)、図6(b)に示す例では、領域A21に沿って折り畳まれていた領域Aがチューブ本体10の径方向に向かって移動することによってサブルーメン44の断面が拡大している。このとき、サブルーメン44の内周441の周長は、拡大前と拡大後とで実質的に等しくなっている。
ここでいう「実質的」とは、流体Fの注入によってサブルーメン44が撓む、あるいは微視的に薄く変形することによる微視的な相違を除くことを指す。
以上説明したように、第一実施形態は、サブルーメン44の少なくとも先端を含む範囲において、流体Fの注入によりチューブ本体の長さ方向と交差する断面の面積が拡大するように構成した。このため、拡大前のチューブ本体10の径を大きくすることがなく、必要に応じて流体Fを注入してサブルーメン44を拡大させることができる。また、第一実施形態は、サブルーメン44自身を直接拡大させるため、拡張流体用ルーメンを流れる流体によりバルーンを拡大するよりも短時間のうちにチューブ本体10が拡径するように構成することができる。
また、第一実施形態は、メインルーメン20と内圧が等しいとき、サブルーメン44の断面の面積の変化率をメインルーメン20よりも大きくしたため、チューブ本体10の拡径にかかる時間をいっそう短縮することができる。また、サブルーメン44が流体の注入前よりも注入後で断面の周長が大きくなるように変形する場合、第一実施形態は、拡径前に比べて拡径後のチューブ本体10の径を大きくすることに有利である。また、サブルーメン44が流体の注入前と注入後とで断面の周長が変化することなく変形する場合、第一実施形態は、拡径後のチューブ本体10の径を正確に定めることができる。
さらに、第一実施形態は、サブルーメン44の断面の形状を扁平にすることにより、流体Fの流入前のサブルーメン44によるチューブ本体10の大径化を抑えることができる。また、第一実施形態は、サブルーメン44の断面が円形であるメインルーメン20の断面の周に沿う部分円Cの周形状を有し、部分円Cの中心角を90度以上とすることにより、サブルーメン44の十分な長さを確保することができる。
また、第一実施形態は、チューブ本体10の外周121とサブルーメン44との間の領域Aを、サブルーメン44とメインルーメン20との間の領域Aの肉厚よりも薄肉とする、または領域Aをサブルーメン44とメインルーメン20との間の領域A22よりも柔らかい部材で形成している。このことにより、第一実施形態では、サブルーメン44の断面積をチューブ本体10の径に沿って外方に拡大させて流体Fを効率的にチューブ本体10の拡径に利用することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態のカテーテルを説明する。
図7は、第二実施形態のカテーテルのチューブ本体70を説明するための図である。第二実施形態のカテーテルは、先に説明した第一実施形態のカテーテル100において、サブルーメン44と接続するバルーン8を設けたものである。そして、第二実施形態のカテーテル100は、サブルーメン44の先端Tが開口されてバルーン8の内部と連通し、サブルーメン44の拡大開始圧力がバルーンの拡大開始圧力よりも低く構成されている。
すなわち、第二実施形態では、サブルーメン44に開口部442を設け、開口部442から流体Fをバルーン8の内部に流入させて、バルーン8を拡径させる。第二実施形態では、サブルーメン44が拡張流体用ルーメンとしても機能し、バルーン8を拡大させている。このとき、第二実施形態では、サブルーメン44の拡大開始圧力がバルーン8の拡大開始圧力よりも低く構成されているので、バルーン8が拡大する以前にサブルーメン44
が拡大し、バルーン8に供給される流体Fの流路を広げることができる。流体の流路の拡大により、第二実施形態のチューブ本体70では、速やかに流体Fをバルーン8に供給し、バルーン8をより短時間のうちに拡大することができる。
サブルーメン44の横断面積が拡大することによる流体Fの流量は、ポアズイユの法則によって説明できる。すなわち、細管中を流れる流体の粘度ηは、以下の式(1)によって表すことができる。
η=π・P・r・t/(8v・l) ・・・式(1)
式(1)において、rは細管の半径、lは細管の長さ、Pは流体Fを流すための圧力、vはt時間の間に流れる流体の体積とする。式(1)をサブルーメン44に当てはめて、半径rが1.3倍に拡大した場合について考えると、半径が拡大したサブルーメン44を流れる流体Fの体積vは、サブルーメン44が拡大する以前の体積vの2.85倍以上になる。
バルーン8は、チューブ本体10の遠位部に設けられており、サブルーメン44と連通している。図1に示す注液ポート78は、サブルーメン44を通じてバルーン8の内部に流体Fを注入する。バルーン8は、軟質の樹脂材料でシート状に作成された伸縮性の部材である。具体的な樹脂材料は特に限定されないが、一例として、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイド、フッ素樹脂、ポリエステルなどの軟質樹脂材料のほか、ポリウレタンエラストマー、ポリアミドエラストマー、シリコーンゴムまたはラテックスゴムなどのゴム材料を用いることができる。
薄膜状のバルーン8は、単層または二層以上の樹脂シートで構成されている。バルーン8は帯状などに成形されたシート状に作成され、チューブ本体70の先端Tの周囲を周回状に取り囲んだ状態で液密に装着されている。バルーン8のチューブ本体70の長さ方向に沿う両端には固着部82が設けられ、バルーン8はチューブ本体70に対して液密かつ周回状に固着されている。固着部82では、任意で接着剤および緊縛帯を併用してバルーン8をチューブ本体70に固定することができる。サブルーメン44の先端は、バルーン8の内部で開口している。サブルーメン44を通じて生理食塩水などの流体Fを所定の圧力で注入することでバルーン8は膨張する。
また、バルーン8においては、拡張、伸縮を容易にするため、その少なくとも中間部に、バルーン8の曲げ剛性を低減するための図示しない易屈曲部を設けても良い。易屈曲部は、例えば、バルーン8の肉厚の一部厚さを削成してなるハーフカット溝であってもよい。このほか、易屈曲部としては、バルーン8の肉厚を局所的に減少させた薄肉部でもよく、またはシート状のバルーン8の材質を遠位側に向かって連続的または段階的に低剛性(低ヤング率)に変化させることによって形成してもよい。
上記実施形態は、以下の技術思想を包含するものである。
(1)流体の注入口を備える基部を有するカテーテルであって、メインルーメン及びサブルーメンが通孔形成されるチューブ本体を備え、前記サブルーメンは、前記注入口と接続する基端及び先端を有し、少なくとも前記先端を含む範囲において、前記流体の注入により前記チューブ本体の長さ方向と交差する断面の面積が拡大する、カテーテル。
(2)前記サブルーメンは、前記メインルーメンと内圧が等しいとき、前記断面の面積の変化率が前記メインルーメンよりも大きい、(1)のカテーテル。
(3)前記サブルーメンは、前記流体の注入前よりも注入開始後に前記断面の周長が長くなるように変形する、(1)または(2)のカテーテル。
(4)前記サブルーメンは、前記流体の注入前と注入後とで前記断面の周長が変化することなく変形する、(1)または(2)のカテーテル。
(5)前記サブルーメンの前記断面の形状が扁平である、(1)から(4)のいずれか一つのカテーテル。
(6)前記サブルーメンの前記断面は、円形である前記メインルーメンの前記断面の周に沿う部分円の周形状を有し、前記部分円の中心角が90度以上である、(5)のカテーテル。
(7)前記チューブ本体の外周と前記サブルーメンとの間の少なくとも一部は、前記サブルーメンと前記メインルーメンとの間の少なくとも一部の肉厚よりも肉厚が薄い薄肉部を有する、(1)から(6)のいずれか一つのカテーテル。
(8)前記チューブ本体の外周と前記サブルーメンとの間の領域は、前記サブルーメンと前記メインルーメンとの間の少なくとも一部よりも柔らかい材料で形成される、(1)から(6)のいずれか一つのカテーテル。
(9)前記サブルーメンと接続するバルーンを有し、前記サブルーメンの前記先端が開口されて前記バルーンの内部と連通し、前記サブルーメンの拡大開始圧力が前記バルーンの拡大開始圧力よりも低い、(1)から(8)のいずれか一つのカテーテル。
(10)前記サブルーメンの先端が閉塞している、(1)から(8)のいずれか一つのカテーテル。
8・・・バルーン
10、70・・・チューブ本体
11・・・非拡大部
12・・・拡大部
14・・・マーカー
20・・・メインルーメン
22・・・内層
24・・・補強ワイヤ
26・・・内側補強層
44・・・サブルーメン
50・・・基部
51・・・筐体
52・・・保持部
53・・・コネクタ
78・・・注液ポート
82・・・固着部
100・・・カテーテル
121・・・外周
441・・・内周
442・・・開口部
781・・・注入口
782・・・チューブ
、A、A21、A22・・・領域
C・・・部分円
E・・・基端
F・・・流体
L・・・仮想線
T・・・先端

Claims (10)

  1. 流体の注入口を備える基部を有するカテーテルであって、
    メインルーメン及びサブルーメンが通孔形成されるチューブ本体を備え、
    前記サブルーメンは、前記注入口と接続する基端及び先端を有し、少なくとも前記先端を含む範囲において、前記流体の注入により前記チューブ本体の長さ方向と交差する断面の面積が拡大する、カテーテル。
  2. 前記サブルーメンは、前記メインルーメンと内圧が等しいとき、前記断面の面積の変化率が前記メインルーメンよりも大きい、請求項1に記載のカテーテル。
  3. 前記サブルーメンは、前記流体の注入前よりも注入開始後に前記断面の周長が長くなるように変形する、請求項1または2に記載のカテーテル。
  4. 前記サブルーメンは、前記流体の注入前と注入後とで前記断面の周長が変化することなく変形する、請求項1または2に記載のカテーテル。
  5. 前記サブルーメンの前記断面の形状が扁平である、請求項1から4のいずれか一項に記載のカテーテル。
  6. 前記サブルーメンの前記断面は、円形である前記メインルーメンの前記断面の周に沿う部分円の周形状を有し、前記部分円の中心角が90度以上である、請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記チューブ本体の外周と前記サブルーメンとの間の少なくとも一部は、前記サブルーメンと前記メインルーメンとの間の少なくとも一部の肉厚よりも肉厚が薄い薄肉部を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載のカテーテル。
  8. 前記チューブ本体の外周と前記サブルーメンとの間の領域は、前記サブルーメンと前記メインルーメンとの間の少なくとも一部よりも柔らかい材料で形成される、請求項1から6のいずれか一項に記載のカテーテル。
  9. 前記サブルーメンと接続するバルーンを有し、前記サブルーメンの前記先端が開口されて前記バルーンの内部と連通し、前記サブルーメンの拡大開始圧力が前記バルーンの拡大開始圧力よりも低い、請求項1から8のいずれか一項に記載のカテーテル。
  10. 前記サブルーメンの先端が閉塞している、請求項1から8のいずれか一項に記載のカテーテル。
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