JP2021141354A - 監視電圧閾値切替回路、リセット監視システム、制御信号生成回路が行う処理方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、関連する技術として、電源電圧を監視する装置に関する技術が開示されている。
特許文献2には、電池に対する負荷の稼働状況に応じて2通りのしきい値を設けることによって、電池交換時期の早期誤判定を防止する技術が開示されている。
特許文献3には、関連する技術として、減圧信号に応じて分圧回路の出力電圧を変更する制御回路を用いる燃料噴射装置に関する技術が開示されている。
一般的には、最低動作電圧の異なる複数の回路が存在する場合、リセット回路がリセット信号を出力するか否かを判定するための値は、複数の回路の最低動作電圧のうち最も高い最低動作電圧を基準に設定される。
そのため、最低動作電圧の異なる複数の装置を備えるシステムにおいてリセット回路を用いる場合、システムの起動完了後に動作すればよく、システムの起動中には動作しなくてもよい装置の最低動作電圧を基準にリセット回路がリセット信号を出力する可能性がある。この場合、システムの起動中に望まないリセット信号がリセット回路から出力され、動作しなくなった装置と連携していた装置に望まないリセットが掛かってしまう可能性がある。
そこで、最低動作電圧の異なる複数の装置を備えるシステムにおいて、無駄なリセット信号の生成を抑制することのできる技術が求められている。
本発明の第1実施形態によるリセット監視システム1について説明する。
本発明の第1実施形態によるリセット監視システム1は、図1に示すように、制御信号生成回路10、リセット回路20、信号処理回路30、監視電圧閾値切替回路40を備える。リセット監視システム1は、リセット監視システム1の起動中にリセット回路20が受ける電圧と、リセット監視システム1の起動完了後にリセット回路20が受ける電圧とを切り替えるシステムである。リセット監視システム1の起動中とは、後述するトランジスタ406がオフ状態の期間のことである。また、リセット監視システム1の起動完了後とは、後述するトランジスタ406がオン状態になった後の期間のことである。
なお、本発明の第1実施形態では、リセット監視システム1の起動中において、制御信号生成回路10の出力端子は、高インピーダンスであるものとする。
例えば、リセット回路20は、電圧Vsenseが特定値Vth未満となったと判定した場合に、リセット信号を出力する。特定値Vthは、リセット回路20がリセット信号を出力するか否かを判定するためのしきい値である。
なお、本発明の第1実施形態におけるリセット信号は、図2に示す例の場合、Lowレベルの信号を指す。したがって、本発明の第1実施形態において、図2に示す例の場合、Highレベルの信号は、リセット信号の停止を示す。
第1抵抗401、第2抵抗402、第3抵抗403、第4抵抗404、第5抵抗405のそれぞれは、第1端子と第2端子とを有する。トランジスタ406は、第1端子と第2端子と第3端子とを有する。
第4抵抗404及び第5抵抗405は、トランジスタ406のオン状態とオフ状態とが切り替わる制御信号のレベルを決定する抵抗である。
また、第4抵抗404は、リセット監視システム1の起動中に、トランジスタ406をオフ状態にするための抵抗である。例えば、トランジスタ406がNPN接合のバイポーラトランジスタである場合、第4抵抗404は、トランジスタ406のベース端子をエミッタ端子にプルダウンしてトランジスタ406をオフ状態にするプルダウン抵抗の役割を果たす。この第4抵抗404が存在しない場合、トランジスタ406のベース電流は一般的に小さいため、トランジスタ406のベース端子の電位は制御信号生成回路10の出力電圧がほぼそのまま印加される。そして、この状態で、トランジスタ406のベース電流にノイズが重畳されると、制御信号生成回路10としてはトランジスタ406をオフ状態にする電圧を出力しているにも関わらず、そのノイズの影響によって、トランジスタ406がオン状態になる可能性がある。第4抵抗404は、このようなノイズなどの影響によってトランジスタ406がオン状態になる可能性をできるだけ低減するための抵抗である。
具体的には、トランジスタ406の第2端子とトランジスタ406の第3端子との間の電圧が所定のしきい値以上になった場合に、トランジスタ406はオン状態になる。この場合、第3抵抗403の第1端子と第3抵抗403の第2端子との間は、短絡状態になる。トランジスタ406がバイポーラトランジスタである場合、トランジスタ406の第2端子はベースであり、トランジスタ406の第3端子はエミッタである。また、トランジスタ406がFETである場合、トランジスタ406の第2端子はゲートであり、トランジスタ406の第3端子はソースである。
また、具体的には、トランジスタ406の第2端子とトランジスタ406の第3端子との間の電圧が所定のしきい値未満になった場合に、トランジスタ406はオフ状態になる。この場合、第3抵抗403の第1端子と第3抵抗403の第2端子との間は、開放状態になる。
また、リセット監視システム1では、図2に示すように、リセット監視システム1の起動完了後には、電源Vccの電圧VINが信号処理回路30の最低動作電圧V30min未満である場合、リセット回路20はリセット信号を出力する。また、リセット監視システム1の起動完了後には、電源Vccの電圧VINが信号処理回路30の最低動作電圧V30min以上である場合、リセット回路20はリセット信号の出力を停止するように設定されることが望まれる。
そのため、抵抗値R1と抵抗値R2は、電源Vccの電圧VINが制御信号生成回路10の最低動作電圧V10minに等しいときに、電圧VIN×R2/(R1+R2)が特定値Vthを超えるように決定すればよい。また、抵抗値R3は、電源Vccの電圧VINが信号処理回路30の最低動作電圧V30minに等しいときに、電圧VIN×(R2+R3)/(R1+R2+R3)が特定値Vthを超えるように、決定した抵抗値R1と抵抗値R2を用いて決定すればよい。
電源Vccの電圧が時刻t1に0ボルトから電圧VINまで立ち上がる。電源Vccの電圧がV10min以上になると、制御信号生成回路10は、動作を開始する。
この場合、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t2においてVIN×(R2+R3)/(R1+R2+R3)から低下を開始する。また、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t3から上昇を開始して、時刻t4において再びVIN×(R2+R3)/(R1+R2+R3)まで上昇する。そのため、時刻t2から時刻t5の期間において、電圧Vsenseは、特定値Vth以上である。したがって、リセット回路20は、時刻t2から時刻t4の期間に、Highレベルの電圧を出力する(すなわち、リセット信号の出力を停止する)。
この場合、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t5においてVIN×(R2+R3)/(R1+R2+R3)から低下を開始する。そして、電圧Vsenseは、時刻t6に特定値Vth未満となり、時刻t7まで低下し続ける。また、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t7から上昇を開始して、時刻t8に特定値Vthとなり、時刻t9において再びVIN×(R2+R3)/(R1+R2+R3)まで上昇する。したがって、リセット回路20は、時刻t6から時刻t8の期間に、Lowレベルの電圧を出力する(すなわち、リセット信号を出力する)。
この場合、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t11においてVIN×R2/(R1+R2)から低下を開始する。そして、電圧Vsenseは、時刻t12に特定値Vth未満となり、時刻t13まで低下し続ける。また、電圧Vsenseは、電源Vccの電圧変動に連動して、時刻t13から上昇を開始して、時刻t14に特定値Vthとなり、時刻t15において再びVIN×R2/(R1+R2)まで上昇する。したがって、リセット回路20は、時刻t12から時刻t14の期間に、Lowレベルの電圧を出力する(すなわち、リセット信号を出力する)。
本発明の第1実施形態によるリセット監視システム1において、監視電圧閾値切替回路40は、第1抵抗401、第2抵抗402、第3抵抗403、第4抵抗404、第5抵抗405、トランジスタ406を備える。第1抵抗401、第2抵抗402、第3抵抗403、第4抵抗404、第5抵抗405のそれぞれは、第1端子と第2端子とを有する。トランジスタ406は、第1端子と第2端子と第3端子とを有する。第1抵抗401の第2端子は、第2抵抗402の第1端子に接続される。第2抵抗402の第2端子は、第3抵抗403の第1端子とトランジスタ406の第1端子とに接続される。第3抵抗403の第2端子は、第4抵抗404の第2端子とトランジスタ406の第3端子とに接続される。第4抵抗404の第1端子は、第5抵抗405の第2端子とトランジスタ406の第2端子とに接続される。第1抵抗401の第1端子は、電源Vccに接続される端子である。第3抵抗403の第2端子は、基準電位GNDに接続される端子である。第5抵抗405の第1端子は、制御信号を受ける端子である。第1抵抗401の第2端子は、電圧Vsenseを出力する端子である。
本発明の第2実施形態によるリセット監視システム1aについて説明する。
本発明の第2実施形態によるリセット監視システム1aは、図4に示すように、制御信号生成回路10a、リセット回路20、信号処理回路30、監視電圧閾値切替回路40、バッファ回路50を備える。リセット監視システム1aは、本発明の第1実施形態によるリセット監視システム1の制御信号生成回路10を制御信号生成回路10aに置き換え、制御信号生成回路10aと監視電圧閾値切替回路40の間にバッファ回路50を備えるシステムである。
本発明の第1実施形態による制御信号生成回路10の出力端子は、リセット監視システム1の起動中において、高インピーダンスであるものとした。しかしながら、実際の制御信号生成回路の出力端子は、制御信号生成回路10aの出力端子のように、プルアップ抵抗やプルダウン抵抗などが接続される場合があり、高インピーダンスでない可能性がある。
このバッファ回路50によって、制御信号生成回路10aの出力端子からバッファ回路50を介して出力される制御信号を、本発明の第1実施形態による制御信号生成回路10の出力端子から出力される制御信号と同様に扱うことができるようになる。
本発明の第2実施形態によるリセット監視システム1aは、制御信号生成回路10aの出力端子のインピーダンスを、高インピーダンスに変換するバッファ回路50を備える。バッファ回路50は、制御信号生成回路10aが生成した制御信号を監視電圧閾値切替回路40に出力する。
こうすることにより、制御信号生成回路10aの出力端子が高インピーダンスでない場合であっても、第4抵抗404及び第5抵抗405によって、トランジスタ406のオン状態とオフ状態とが切り替わる制御信号のレベルを決定することができる。また、第4抵抗404によって、制御信号生成回路10aの出力端子が高インピーダンスでない場合であっても、リセット監視システム1の起動中に、トランジスタ406をオフ状態にすることができる。
第1抵抗401、第2抵抗402、第3抵抗403、第4抵抗404、第5抵抗405のそれぞれは、第1端子と第2端子とを有する。トランジスタ406は、第1端子と第2端子と第3端子とを有する。
このように監視電圧閾値切替回路40を構成することによって、システムの起動中に、電源の電圧がシステムの起動完了後に動作しなければならない回路の最低動作電圧未満となった場合であっても、リセット回路は、リセット信号を出力しない。
図6は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図6に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の制御信号生成回路10、10a、リセット回路20、信号処理回路30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10、10a・・・制御信号生成回路
20・・・リセット回路
30・・・信号処理回路
40・・・監視電圧閾値切替回路
401・・・第1抵抗
402・・・第2抵抗
403・・・第3抵抗
404・・・第4抵抗
405・・・第5抵抗
Claims (7)
- 第1端子と第2端子とを有する第1抵抗と、
第1端子と第2端子とを有する第2抵抗と、
第1端子と第2端子とを有する第3抵抗と、
第1端子と第2端子とを有する第4抵抗と、
第1端子と第2端子とを有する第5抵抗と、
第1端子と第2端子と第3端子とを有するトランジスタと、
を備え、
前記第1抵抗の前記第2端子は、前記第2抵抗の前記第1端子に接続され、
前記第2抵抗の前記第2端子は、前記第3抵抗の前記第1端子と前記トランジスタの前記第1端子とに接続され、
前記第3抵抗の前記第2端子は、前記第4抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第3端子とに接続され、
前記第4抵抗の前記第1端子は、前記第5抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第2端子とに接続され、
前記第5抵抗の前記第1端子は、制御信号を受ける端子であり、
前記第1抵抗の前記第2端子は、電圧を出力する端子である、
監視電圧閾値切替回路。 - 前記トランジスタは、
前記トランジスタの前記第2端子と前記トランジスタの前記第3端子との間の電圧に基づいてオン状態またはオフ状態になる、
請求項1に記載の監視電圧閾値切替回路。 - 第1端子と第2端子とを有するバッファ回路、
を備え、
前記バッファ回路の前記第2端子は、高インピーダンスであり、前記第5抵抗の前記第1端子に接続され、
前記第5抵抗の前記第1端子は、前記バッファ回路を介して前記制御信号を受ける、
請求項1または請求項2に記載の監視電圧閾値切替回路。 - 前記バッファ回路は、
スリーステートバッファ回路である、
請求項3に記載の監視電圧閾値切替回路。 - 請求項1から請求項4の何れか一項に記載の監視電圧閾値切替回路と、
前記制御信号を生成する制御信号生成回路と、
前記第1抵抗の前記第2端子から出力される電圧を受けるリセット回路と、
を備えるリセット監視システム。 - 制御信号生成回路が行う処理方法であって、
第1端子と第2端子とを有する第1抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第2抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第3抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第4抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第5抵抗と、第1端子と第2端子と第3端子とを有するトランジスタと、を備え、前記第1抵抗の前記第2端子は、前記第2抵抗の前記第1端子に接続され、前記第2抵抗の前記第2端子は、前記第3抵抗の前記第1端子と前記トランジスタの前記第1端子とに接続され、前記第3抵抗の前記第2端子は、前記第4抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第3端子とに接続され、前記第4抵抗の前記第1端子は、前記第5抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第2端子とに接続され、前記第5抵抗の前記第1端子は、制御信号を受ける端子であり、前記第1抵抗の前記第2端子は、電圧を出力する端子である、監視電圧閾値切替回路における前記第3抵抗の前記第1端子と前記第3抵抗の前記第2端子との間を、短絡状態または開放状態にさせる制御信号を生成すること、
を含む制御信号生成回路が行う処理方法。 - 制御信号生成回路のコンピュータに、
第1端子と第2端子とを有する第1抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第2抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第3抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第4抵抗と、第1端子と第2端子とを有する第5抵抗と、第1端子と第2端子と第3端子とを有するトランジスタと、を備え、前記第1抵抗の前記第2端子は、前記第2抵抗の前記第1端子に接続され、前記第2抵抗の前記第2端子は、前記第3抵抗の前記第1端子と前記トランジスタの前記第1端子とに接続され、前記第3抵抗の前記第2端子は、前記第4抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第3端子とに接続され、前記第4抵抗の前記第1端子は、前記第5抵抗の前記第2端子と前記トランジスタの前記第2端子とに接続され、前記第5抵抗の前記第1端子は、制御信号を受ける端子であり、前記第1抵抗の前記第2端子は、電圧を出力する端子である、監視電圧閾値切替回路における前記第3抵抗の前記第1端子と前記第3抵抗の前記第2端子との間を、短絡状態または開放状態にさせる制御信号を生成すること、
を実行させるプログラム。
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