JP2021139632A - 電子時計の制御方法および電子時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】クロノグラフ未使用時にクロノグラフ秒針を他の用途に使用して利便性を向上できる電子時計の制御方法および電子時計の提供。【解決手段】本発明は、クロノグラフ秒針の動作を制御する電子時計の制御方法であって、時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示することを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、電子時計の制御方法および電子時計に関する。
アナログ時計における定番機能として、クロノグラフが一般的に普及している。例えば、特許文献1には、時刻を指示する時針、分針、秒針に加えて、時間計測時に経過時間を指し示す時CG針、分CG針、秒CG針を有する時計が開示されている。
クロノグラフを搭載するアナログ時計では、クロノグラフの経過時間を計測開始直後から正確に表示するため、通常、時CG針、分CG針、秒CG針は0位置で停止している。そして、ユーザーがボタンを操作することなどで計測開始の操作入力を行うと、時CG針、分CG針、秒CG針は0位置から移動を開始し、計測開始直後から経過時間を正確に表示する。
特開2018−155585号公報
クロノグラフ機能を有する電子時計では、日常生活においてクロノグラフ機能を使っていない時間の方が圧倒的に長くなる。このクロノグラフ機能を使っていない間、一般的なクロノグラフ秒針は0秒位置で停止した状態であるので、クロノグラフ秒針を他の用途に使用することはできない。
本発明は、クロノグラフ秒針の動作を制御する電子時計の制御方法であって、時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示することを特徴とする。
本発明の電子時計は、クロノグラフ秒針と、前記クロノグラフ秒針の動作を制御する運針制御部と、を備え、前記運針制御部は、時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示することを特徴とする。
実施形態の電子時計を示す正面図である。 実施形態のムーブメントの構成を示すブロック図である。 実施形態のクロノグラフモード時の制御を示すフローチャートである。 実施形態のクロノ終了処理の制御を示すフローチャートである。 実施形態の電子時計の動作説明図である。 変形例の電子時計を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態の電子時計1を図面に基づいて説明する。
電子時計1は、図1に示すように、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、外装ケース2と、円板状の文字板3と、図示略のムーブメントと、ムーブメント内に設けられたモーターで駆動される指針である時針5と、分針6と、クロノグラフ秒針7と、クロノグラフ分針8と、日車9と、操作部材であるりゅうず10、Aボタン11、Bボタン12とを備える。さらに、電子時計1は、図示を省略するが、発電機となる太陽電池と、太陽電池で発電した電力を蓄電する二次電池と、GPS衛星電波や標準電波を受信するアンテナとを備える。
時針5、分針6、クロノグラフ秒針7は、文字板3の平面中心の指針軸に取り付けられたセンター針である。
クロノグラフ分針8は、文字板3の平面中心に対して10〜11時方向に設けられたサブダイヤル8Aに設けられている。
日車9は、文字板3の平面中心に対して6時方向に設けられた日窓9Aから視認できるようになっている。
文字板3の平面中心に対して、1時から3時の範囲には二次電池の電池残量および機内モードを指示する目盛3Aが設けられている。目盛3Aにおいて、1時位置は電池残量が高いことを示す「F」が表記され、2時位置は電池残量が低いことを示す「E」が表記され、3時位置には電波受信を禁止する機内モードを示す飛行機マークが表記されている。
[電子時計の回路構成]
電子時計1は、図2に示すように、ボタン入力検出部21と、時計モード管理部22と、電池残量検出部23と、クロノグラフ計測部24と、電波受信部25と、機内モード管理部26と、運針制御部30と、時針5を運針する第1モーター31と、分針6を運針する第2モーター32と、クロノグラフ秒針7を運針する第3モーター33と、クロノグラフ分針8を運針する第4モーター34とを備える。
ボタン入力検出部21は、Aボタン11およびBボタン12の入力操作を検出する。時計モード管理部22は、Aボタン11、Bボタン12の入力に応じて電子時計1の動作モードを管理する。動作モードとしては、時刻モード、クロノグラフモード、機内モード等がある。例えば、時刻モード時に、Aボタン11を押すとクロノグラフモードに移行してクロノ計測を開始する。また、時刻モード時に、Bボタン12を押すと、機内モードのオン、オフの切替を行う。さらに、クロノグラフモードにおける一時停止時に、Bボタン12を押すと、クロノグラフモードを終了し、時刻モードに移行する。
電池残量検出部23は、二次電池の電圧レベルに基づいて電池残量を検出する。クロノグラフ計測部24は、クロノグラフモード時に計測時間つまり経過時間をカウントする。なお、クロノグラフモードでの経過時間を、以下ではクロノ経過時間と称する。
電波受信部25は、予め設定された時刻に受信処理を開始する定時受信処理や、ボタン操作によって受信処理を開始する手動受信処理を実行し、GPS衛星信号や標準電波を受信して時刻情報を取得する。
機内モード管理部26は、機内モードに設定された場合に、電波受信部25の動作を禁止する。
運針制御部30は、第1モーター31、第2モーター32、第3モーター33、第4モーター34を制御して、時針5、分針6、クロノグラフ秒針7、クロノグラフ分針8の運針を制御する。運針制御部30は、時刻モード時は、電池残量検出部23で検出した電池残量に対応する目盛3Aをクロノグラフ秒針7で指示し、クロノグラフモード時は、クロノグラフ計測部24でカウントしたクロノ経過時間の秒をクロノグラフ秒針7で指示し、クロノ経過時間の分をクロノグラフ分針8で指示する。運針制御部30は、機内モード時は、機内モードの目盛3Aをクロノグラフ秒針7で指示する。なお、時針5および分針6は、1つのモーターで運針してもよい。
[電子時計の運針制御]
次に、電子時計1において、クロノ開始操作が行われた場合の運針制御部30による制御について、図3および図4のフローチャートと、図5の動作説明図とを用いて説明する。
電子時計1では、ボタン入力検出部21でAボタン11が短時間、例えば3秒未満押されたことを検出すると、時計モード管理部22は電子時計1の制御モードをクロノグラフモードに設定する。このため、運針制御部30は、クロノグラフモードの運針制御を開始する。すなわち、図3のフローチャートのステップS1に示すように、クロノ開始操作が行われると、クロノグラフ計測部24を作動してクロノ経過時間のカウントを開始するステップS2を実行する。なお、本実施形態における経過時間は、クロノグラフモードにおいて計測開始の操作がなされてからの経過時間を意味する。例えば、Aボタン11がクロノグラフモードへの移行と同時に計測開始を行うクロノグラフ専用ボタンとして機能する場合は、ユーザーがAボタン11を操作してクロノ経過時間のカウントを開始した時点からの経過時間を意味する。また、クロノグラフモードへの移行操作と、計測開始操作とが別々に設定されている場合は、ユーザーがモード移行用のボタンを操作してクロノグラフモードに移行した状態で、計測開始用のボタンの操作がなされてからの経過時間を意味する。
そして、運針制御部30は、クロノグラフ秒針7を0位置、つまり0秒を指示する位置へ運針するステップS3を実行する。ここで、電子時計1の制御モードが時刻モードの場合、クロノグラフ秒針7は図1に示すように、目盛3Aの電池残量を指示している。このため、運針制御部30は、図5のS100に示すように、クロノグラフ秒針7を電池残量の指示位置から、時計回りに0位置まで運針して帰零する。具体的には、運針制御部30は、クロノグラフ秒針7の指示位置を把握しているので、0位置まで帰零させるために必要なステップ数で第3モーター33を駆動し、クロノグラフ秒針7を帰零させる。
なお、クロノグラフ分針8は、時刻モードでは0位置、つまり0分位置に停止しているので、帰零のための運針は行わない。
ここで、運針制御部30は、帰零のための運針時は、クロノ経過時間を表示する場合の運針速度に比べて早い速度でクロノグラフ秒針7を運針する。
例えば、クロノグラフ秒針7が1秒毎に1ステップで6°運針される1/1秒クロノ用の場合、60ステップで1周運針する。このため、クロノグラフ秒針7でクロノ経過時間を指示する場合、運針制御部30は1秒毎に1ステップ、つまり正転6°/秒でクロノグラフ秒針7を運針する。一方、クロノグラフ秒針7を帰零のために早送りする場合は、正転早送り周波数、例えば64Hzでクロノグラフ秒針7を運針する。つまり、正転方向の早送りは、6°×64Hzであるため、正転384°/秒の運針速度となる。
なお、クロノグラフ秒針7を、1/5秒クロノ用に用いる場合や、1/10秒クロノ用に用いる場合も同様に早送りされる。これらのクロノグラフ秒針7の分解能と運針速度との一例を表1に示す。
Figure 2021139632
運針制御部30は、ステップS4を実行し、クロノグラフ秒針7が0位置に移動して運針が完了するまで待機する。なお、クロノグラフ秒針7は、電池残量を指示している状態から0位置に帰零するまで、最大で330°回転する。つまり、電池残量が高いことを示す「F」の位置つまり5秒位置から0秒位置まで正転で回転する場合に最大回転角度となる。したがって、帰零に要する時間は、運針速度が384°/秒であれば、330/384=約0.86秒である。同様に、運針速度が76.8°/秒であれば約4.3秒であり、運針速度が38.4°/秒であれば約8.6秒である。したがって、ステップS4の待機時間は最大でも9秒未満であり、帰零前のクロノグラフ秒針7の指示位置と運針速度によって待機時間は決定する。
運針制御部30は、ステップS4でクロノグラフ秒針7の運針完了、つまり0位置に帰零するまで待機した後は、ステップS5を実行し、クロノグラフ計測部24によって計測されている最新のクロノ経過時間Aを取得する。クロノ経過時間Aは、Aボタン11が押されてクロノ開始操作が行われた時からの経過時間である。
次に、運針制御部30は、ステップS6を実行し、クロノグラフ秒針7の位置がクロノ経過時間Aであるか否かを判定する。例えば、クロノ経過時間Aが5秒であり、クロノグラフ秒針7が0位置に帰零している状態では、運針制御部30はステップS6でNOと判定する。このため、運針制御部30は、クロノグラフ秒針7のクロノ経過時間Aの位置へ早送りで運針する。例えば、1/1秒クロノの場合、5秒位置までは5ステップで移動するため、運針制御部30は、第3モーター33を5ステップ駆動し、図5のS110に示すように、クロノグラフ秒針7をクロノ経過時間Aつまり5秒位置まで早送りで運針する。このクロノ経過時間Aを指示する位置までクロノグラフ秒針7を早送りで運針する速度は、帰零時の速度と同じである。
運針制御部30は、ステップS7でクロノ経過時間Aの位置への運針制御を行った後、ステップS4に戻り、運針完了まで待機した後、ステップS5で最新のクロノ経過時間Aを取得し、ステップS6の判定処理を行う。
運針制御部30は、ステップS6でNOの場合は、前述したように、ステップS7、S4、S5、S6を繰り返す。なお、ステップS7の運針速度が速いため、ステップS7の処理を1回〜数回実行すれば、クロノグラフ秒針7がクロノ経過時間Aに追いつき、運針制御部30は、ステップS6でYESと判定する。
運針制御部30は、ステップS6でYESと判定すると、ステップS8を実行し、クロノグラフ秒針7およびクロノグラフ分針8でクロノ経過時間を表示する。次に、運針制御部30は、ステップS9を実行して、クロノ停止操作つまりクロノグラフ秒針7、クロノグラフ分針8の一時停止操作が有るか否かを判定する。本実施形態では、クロノ停止操作は、Aボタン11を再度押すことである。このため、運針制御部30は、Aボタン11が押されるまでは、ステップS8のクロノ経過時間の表示処理を継続する。
一方、運針制御部30は、Aボタン11が押されると、クロノ停止操作が有ったと認定し、ステップS9でYESと判定する。すると、運針制御部30は、クロノグラフ計測部24を制御して、クロノ経過時間のカウントを停止するステップS10を実行する。なお、クロノ経過時間のカウントを停止すれば、クロノ経過時間を表示するクロノグラフ秒針7、クロノグラフ分針8の運針も停止する。
図5のS120は、クロノ経過時間が5分15秒の時点でクロノ停止操作が行われた場合の例である。この場合、クロノグラフ秒針7は、0位置に帰零後、5周した後に15秒位置で停止する。また、クロノグラフ分針8は、クロノ経過時間が1分経過する毎に、1ステップで正転6°移動し、前記クロノ停止操作が行われた時点では5分を指示する位置で停止する。
なお、現時刻を指示する時針5、分針6は、クロノグラフの計測中は停止させていてもよいが、本実施形態の電子時計1では、時刻指示を継続しており、5分15秒経過した時効を指示している。
ステップS10のカウント停止後、運針制御部30は、ステップS11を実行し、クロノ開始操作が有るか否かを判定する。ここで、Aボタン11が押されてクロノ開始操作が行われると、運針制御部30は、ステップS11でYESと判定し、ステップS12を実行して、クロノ経過時間のカウントを再開する。その後、ステップS8に戻って処理を継続する。このため、クロノ経過時間を積算して表示することができる。
運針制御部30は、ステップS11でNOと判定した場合、ステップS13を実行し、クロノ終了操作が有るか否かを判定する。ここで、クロノ終了操作つまりリセット操作は、Bボタン12を短時間、例えば3秒未満押す操作である。運針制御部30は、ステップS13でNOと判定した場合は、ステップS11に戻り処理を継続する。
一方、運針制御部30は、ステップS13でYESと判定した場合は、クロノ終了処理S20を実行する。
[クロノ終了処理]
次に、クロノ終了処理S20について、図4および図5を参照して説明する。
運針制御部30は、Bボタン12が押されてクロノ終了処理S20を開始すると、ステップS21を実行し、図5のS130に示すように、クロノグラフ秒針7およびクロノグラフ分針8を正転方向に早送りで0位置に運針する。
次に、運針制御部30は、ステップS22を実行し、クロノグラフ秒針7を0位置で待機させる。この待機時間は、予め設定された所定時間であり、例えば、3秒である。これは、電子時計1のユーザーに、クロノグラフモードが終了して時刻モードに戻ることを知らせるためである。
運針制御部30は、ステップS22の終了後、ステップS23を実行し、電池残量検出部23を作動して最新の電池残量を取得する。
そして、運針制御部30は、ステップS24を実行し、図5のS140に示すように、クロノグラフ秒針7を、ステップS23で取得した電池残量を指示する位置に運針する。なお、クロノグラフ分針8は0位置に停止した状態に維持される。
以上により、クロノグラフモードでの処理が終了し、時刻モードに移行する。
なお、機内モードに設定されている場合は、クロノグラフモードでの処理が終了すると、運針制御部30は、クロノグラフ秒針7を、機内モードを指示する位置に運針する。ここで、クロノグラフ秒針7で機内モードを指示する場合、クロノグラフ秒針7で電池残量を一定時間指示した後に、機内モードを指示するように制御してもよいし、機内モードを一定時間指示した後に、電池残量を指示するように制御してもよい。電子時計1のユーザーに対して、機内モードに設定されていることを伝えることができればよい。
[実施形態の効果]
クロノグラフモード時にクロノ経過時間の秒を指示するクロノグラフ秒針7は、時刻モードでは時刻以外の情報を指示している。すなわち、クロノグラフ未使用時にクロノグラフ秒針7を別の用途で使用することができるため、電子時計1のユーザーが針表示から得られる情報量を増加できる。また、クロノグラフ専用の針を少なくでき、部品点数を削減することができて、クロノグラフ搭載のアナログウォッチをより少ない針数で実現できる。さらに、クロノグラフ秒針7で表示する計測時間精度は、従来通りの精度を保つことができる。
クロノグラフ未使用時に、電池残量または機内モードをクロノグラフ秒針7で指示しているため、時刻モード時に電子時計1のユーザーが電池残量や機内モードを容易に視認でき、利便性を向上できる。
クロノグラフモードでの計測開始操作を検出すると、電池残量等の時刻以外の情報を指示しているクロノグラフ秒針7を、一旦、0秒位置に帰零しているので、ユーザーは、クロノグラフモードの計測が開始したことをクロノグラフ秒針7の動作で確認できる。
また、計測開始操作を検出するとクロノ経過時間のカウントを開始し、クロノグラフ秒針7の0秒位置への移動が完了した時点で、最新経過時間を取得するため、最新経過時間とクロノグラフ秒針7の指示位置とに差異が生じるが、最新経過時間を指示する位置にクロノグラフ秒針7を早送りで運針し、このクロノグラフ秒針7の移動を差異が無くなるまで繰り返しているので、クロノグラフ秒針7によって正しいクロノ経過時間を早期に表示させることができる。
クロノグラフ秒針7を帰零する運針速度と、クロノグラフ秒針7を最新経過時間を指示する位置まで運針する運針速度とは、クロノグラフ秒針7でクロノ経過時間の秒の表示を行う運針速度に比べて高速に設定しているので、正しいクロノ経過時間をクロノグラフ秒針7によって早期に表示させることができる。
クロノグラフモードでの計測停止操作を検出すると、クロノ経過時間のカウントを停止し、クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、時刻モードに移行して、クロノグラフ秒針7で時刻以外の情報を指示する。すなわち、クロノ経過時間のカウント停止操作と、クロノグラフモードの終了操作とを別に設定したので、クロノ経過時間のカウントを再開することで、クロノ経過時間を積算することができる。
電子時計1の運針制御部30は、クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、クロノグラフ秒針7を0秒位置に帰零し、0秒位置で所定時間停止してから、時刻モードに移行して、クロノグラフ秒針7で電池残量などの時刻以外の情報を指示しているので、ユーザーはクロノグラフモードが終了したことを容易に把握でき、利便性を向上できる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、時刻以外の情報を指示する場合、図6に示す電子時計1Bのように、クロノグラフ秒針7の尾部7Bで目盛3Aを指示するものでもよい。クロノグラフ秒針7の尾部7Bで目盛3Aを指示するため、尾部7Bを目盛3Aの指示専用に設定でき、尾部7Bが指示する情報を視認しやすいように設定できる。
クロノグラフ秒針7で指示する時刻以外の情報としては、電池残量や機内モードに限定されず、例えば、曜日、月、日などのカレンダー情報でもよいし、温度計などのセンサーの測定値でもよい。
前記実施形態では、Bボタン12を押してクロノ終了操作を行った際に、一旦、クロノグラフ秒針7を0秒位置に運針し、0秒位置で所定時間停止してから時刻以外の情報を指示していたが、クロノ終了操作を行った際に、0秒位置に運針せずに直ちに時刻以外の情報を指示する表示に切り替えてもよい。
また、Aボタン11を押してクロノ開始操作を行った際にも、一旦、クロノグラフ秒針7を0秒位置に運針してからクロノ経過時間を表示していたが、クロノ開始操作を行った際に、0秒位置に運針せずに直ちにクロノ経過時間を指示する表示に切り替えてもよい。
さらに、クロノグラフ秒針7、クロノグラフ分針8を0位置に帰零させる移動方向は時計回りつまり正転方向に限定されず、反時計回りつまり逆転方向でもよく、クロノグラフ秒針7、クロノグラフ分針8の位置に応じて正転、逆転を選択してもよい。
また、クロノ経過時間Aを指示する位置までクロノグラフ秒針7を早送りで運針する速度は、帰零時の速度と異なるものでもよい。
前記実施形態の電子時計1では、クロノグラフ分針8は、クロノグラフモード時のみ運針していたが、時刻モード時に、クロノグラフ分針8で現在時刻の秒を表示してもよい。すなわち、クロノグラフ分針8は、現在時刻表示用の秒針を兼用してもよい。この場合、現在時刻の秒を指示する小秒針を、クロノグラフ分針で兼用しているので、指針の数をさらに少なくできる。また、クロノ経過時間の時を表示するクロノグラフ時針を別途設けてもよい。
前記実施形態では、ステップS7でクロノグラフ秒針7を運針した場合、ステップS4でクロノグラフ秒針7の運針が完了するまで待機してから、ステップS5で最新のクロノ経過時間Aを取得していたが、クロノグラフ秒針7の運針中に最新のクロノ経過時間Aの取得を行い、ステップS7での運針目標位置を順次更新してもよい。
[まとめ]
本開示は、クロノグラフ秒針の動作を制御する電子時計の制御方法であって、時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、クロノグラフ秒針は、クロノグラフモード時には経過時間の秒を指示し、時刻モード時には時刻以外の情報を指示している。すなわち、クロノグラフ未使用時にクロノグラフ秒針を別の用途で使用することができるため、電子時計のユーザーが針表示から得られる情報量を増加できる。また、クロノグラフ専用の針を少なくでき、部品点数を削減することができ、クロノグラフ搭載のアナログウォッチをより少ない針数で実現することができる。さらに、クロノグラフ秒針7で表示する計測時間精度は、従来通りの精度を保つことができる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記時刻以外の情報は、電池残量、機内モード、曜日のいずれかである。
本開示の電子時計の制御方法によれば、時刻モード時に、電池残量、機内モード、曜日のいずれかをクロノグラフ秒針で指示するため、利便性を向上できる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記クロノグラフモードでの計測開始操作を検出すると前記経過時間のカウントを開始し、前記クロノグラフ秒針を0秒位置に帰零し、最新経過時間を取得し、前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致するか否かを判定し、前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致した場合は、前記クロノグラフ秒針で前記経過時間の秒を表示する運針を行い、前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致していない場合は、前記最新経過時間を指示する位置まで前記クロノグラフ秒針を運針し、一致するまで前記最新経過時間の取得および前記最新経過時間を指示する位置までの前記クロノグラフ秒針の運針を繰り返すことを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、クロノグラフモードでの計測開始操作を検出すると、電池残量等の時刻以外の情報を指示しているクロノグラフ秒針を、一旦、0秒位置に帰零しているので、ユーザーは、クロノグラフモードの計測が開始したことをクロノグラフ秒針の動作で容易に確認できる。
また、計測開始操作を検出するとクロノ経過時間のカウントを開始し、クロノグラフ秒針の0秒位置への移動が完了した時点で、最新経過時間を取得し、この最新経過時間とクロノグラフ秒針の指示位置とに差異が生じた場合は、最新経過時間を指示する位置にクロノグラフ秒針を早送りで運針し、このクロノグラフ秒針の移動を差異が無くなるまで繰り返しているので、正しいクロノ経過時間をクロノグラフ秒針によって早期に表示させることができる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記クロノグラフ秒針を帰零する運針速度と、前記クロノグラフ秒針を前記最新経過時間を指示する位置まで運針する運針速度とは、前記クロノグラフ秒針で前記経過時間の秒の表示を行う運針速度に比べて速いことを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、クロノグラフ秒針を帰零する運針速度と、クロノグラフ秒針を最新経過時間を指示する位置まで運針する運針速度とは、クロノグラフ秒針で経過時間の秒の表示を行う運針速度に比べて高速に設定しているので、クロノグラフ秒針によって正しい経過時間を早期に表示させることができる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記クロノグラフモードでの計測停止操作を検出すると、前記経過時間のカウントを停止し、前記クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、前記時刻モードに移行して、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、クロノグラフモードでの計測停止操作を検出すると、クロノ経過時間のカウントを停止し、クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、時刻モードに移行して、クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示する。すなわち、クロノ経過時間のカウント停止操作と、クロノグラフモードの終了操作とを別に設定したので、クロノ経過時間のカウントを再開することで、クロノ経過時間を積算することができる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記計測終了操作を検出すると、前記クロノグラフ秒針を0秒位置に帰零し、前記0秒位置で所定時間停止してから、前記時刻モードに移行して、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、クロノグラフ秒針を0秒位置に帰零し、0秒位置で所定時間停止してから、時刻モードに移行して、クロノグラフ秒針で電池残量などの時刻以外の情報を指示しているので、ユーザーはクロノグラフモードが終了したことを容易に把握でき、利便性を向上できる。
本開示の電子時計の制御方法において、前記電子時計は、時針と、分針と、秒針を兼用するクロノグラフ分針と、前記クロノグラフ秒針とを備え、前記時刻モードでは、前記時針、前記分針、前記クロノグラフ分針は、現在時刻の時、分、秒を指示し、前記クロノグラフ秒針は時刻以外の情報を指示し、前記クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針は前記経過時間の秒を指示し、前記クロノグラフ分針は前記経過時間の分を指示することを特徴とする。
本開示の電子時計の制御方法によれば、現在時刻の秒を指示する秒針を、クロノグラフ分針で兼用しているので、指針の数を少なくできる。
本開示の電子時計は、クロノグラフ秒針と、前記クロノグラフ秒針の動作を制御する運針制御部と、を備え、前記運針制御部は、時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示することを特徴とする。
本開示の電子時計によれば、クロノグラフ秒針は、クロノグラフモード時には経過時間の秒を指示し、時刻モード時には時刻以外の情報を指示しているので、電子時計のユーザーが針表示から得られる情報量を増加でき、クロノグラフ専用の針を少なくできて部品点数を削減でき、クロノグラフ搭載のアナログウォッチをより少ない針数で実現できる。
1、1B…電子時計、2…外装ケース、3…文字板、3A…目盛、5…時針、6…分針、7…クロノグラフ秒針、7B…尾部、8…クロノグラフ分針、8A…サブダイヤル、9…日車、9A…日窓、10…りゅうず、11…Aボタン、12…Bボタン、21…ボタン入力検出部、22…時計モード管理部、23…電池残量検出部、24…クロノグラフ計測部、25…電波受信部、26…機内モード管理部、30…運針制御部、31…第1モーター、32…第2モーター、33…第3モーター、34…第4モーター。

Claims (8)

  1. クロノグラフ秒針の動作を制御する電子時計の制御方法であって、
    時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、
    クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針での経過時間の秒を指示する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  2. 請求項1に記載の電子時計の制御方法において、
    前記時刻以外の情報は、電池残量、機内モード、曜日のいずれかである
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子時計の制御方法において、
    前記クロノグラフモードでの計測開始操作を検出すると前記経過時間のカウントを開始し、
    前記クロノグラフ秒針を0秒位置に帰零し、
    最新経過時間を取得し、
    前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致するか否かを判定し、
    前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致した場合は、前記クロノグラフ秒針で前記経過時間の秒を表示する運針を行い、
    前記クロノグラフ秒針の指示位置が前記最新経過時間に一致していない場合は、前記最新経過時間を指示する位置まで前記クロノグラフ秒針を運針し、一致するまで前記最新経過時間の取得および前記最新経過時間を指示する位置までの前記クロノグラフ秒針の運針を繰り返す
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  4. 請求項3に記載の電子時計の制御方法において、
    前記クロノグラフ秒針を帰零する運針速度と、前記クロノグラフ秒針を前記最新経過時間を指示する位置まで運針する運針速度とは、前記クロノグラフ秒針で前記経過時間の秒の表示を行う運針速度に比べて速い
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の電子時計の制御方法において、
    前記クロノグラフモードでの計測停止操作を検出すると、前記経過時間のカウントを停止し、
    前記クロノグラフモードでの計測終了操作を検出すると、前記時刻モードに移行して、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  6. 請求項5に記載の電子時計の制御方法において、
    前記計測終了操作を検出すると、前記クロノグラフ秒針を0秒位置に帰零し、前記0秒位置で所定時間停止してから、前記時刻モードに移行して、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の電子時計の制御方法において、
    前記電子時計は、時針と、分針と、秒針を兼用するクロノグラフ分針と、前記クロノグラフ秒針とを備え、
    前記時刻モードでは、前記時針、前記分針、前記クロノグラフ分針は、現在時刻の時、分、秒を指示し、前記クロノグラフ秒針は時刻以外の情報を指示し、
    前記クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針は前記経過時間の秒を指示し、前記クロノグラフ分針は前記経過時間の分を指示する
    ことを特徴とする電子時計の制御方法。
  8. クロノグラフ秒針と、
    前記クロノグラフ秒針の動作を制御する運針制御部と、を備え、
    前記運針制御部は、
    時刻モードでは、前記クロノグラフ秒針で時刻以外の情報を指示し、
    クロノグラフモードでは、前記クロノグラフ秒針で経過時間の秒を指示する
    ことを特徴とする電子時計。
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